JP5630487B2 - 金属空気電池用電解質 - Google Patents

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Description

本発明は、金属空気電池に用いられる電解質に関する。
近年の携帯電話等の機器の普及、進歩に伴い、その電源である電池の高容量化が望まれている。このような中で、金属空気電池は、空気極において、大気中の酸素を正極活物質として利用して、当該酸素の酸化還元反応が行われ、一方、負極において、金属の酸化還元反応が行われることで、充電又は放電が可能であるため、エネルギー密度が高く、現在汎用されているリチウムイオン電池に優る高容量電池として注目されている(非特許文献1)。
従来、金属空気電池の非水電解質として有機溶媒が用いられていたが、有機溶媒は揮発性があるとともに、水との混和性もあるために、長期作動では安定性に課題があった。長期の電池作動時には、正極(空気極)側から電解液が揮発することによって電池抵抗が増大し、あるいは、水分が電池内部に浸入することによって負極である金属リチウムが腐食される懸念があった。これらの現象は、空気電池の長時間放電という特徴を損ねる要因となり得る。
電解液の揮発性による減少及び水分の電池内部への混入が抑制され、電池の長期の安定作動が可能なリチウム空気電池を提供することを目的として、非水電解質として、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA)等のイオン液体を用いた空気電池が提案されている(特許文献1)。イオン液体とは、カチオンとアニオンとを組み合わせたイオン分子のみから成る物質であり、且つ、常温(15℃〜25℃)において液体である物質のことを指す。
特開2011−14478号公報
独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)、「新しい構造の高性能リチウム空気電池を開発」、[online]、2009年2月24日報道発表、[平成23年8月19日検索]、インターネット<http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2009/pr20090224/pr20090224.html>
N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA)等のイオン液体を空気電池の電解質として用いることによって、電解質の揮発による減少や水分の電池内部への混入の抑制に一定の効果が得られるものの、PP13TFSA等のイオン液体を電解質として用いた空気電池は、電池としての出力が未だ十分であるとはいえない。したがって、金属空気電池の出力をより向上することができる電解質が望まれている。
本発明は、10〜80質量%のジフルオロ酢酸メチルを含有する、金属空気電池用の電解質である。
本発明によれば、金属空気電池の出力特性を向上することができる電解質を提供することができる。
図1は、本発明に係る電解質を含む電気化学セルの一例の断面模式図である。 図2は、電解質のジフルオロ酢酸メチル含有量と電気化学セルの最大電流密度との関係を示すグラフである。
本発明に係る金属空気電池用の電解質は、10〜80質量%のジフルオロ酢酸メチルを含有する。
従来、金属空気電池において、放電時に負極金属が溶出する際に、負極金属の最表面は直接電解質に接触し得る。負極金属の最表面は非常に活性が高いため、抵抗層を形成しやすく、一旦抵抗層が形成されると、電池抵抗の増加につながり、出力低下の原因となり得る。
本発明者は金属空気電池の出力を向上させるために鋭意研究を行い、電解質が10〜80質量%のジフルオロ酢酸メチルを含有することによって、負極界面抵抗の増加を抑制し、金属空気電池の出力性能を向上できることを見出した。
金属空気電池における電池反応には酸素が必要であり、電解質内の酸素濃度は飽和状態になっていると考えられ、また、ジフルオロ酢酸メチルは酸素の溶解量が高いことから、ジフルオロ酢酸メチルはまず酸素と優先的に結びつくと考えられる。
負極界面抵抗の増加を抑制するためには、負極表面に安定な界面層を形成することが有効と考えられ、金属空気電池において負極表面に安定な界面層を形成するためには、ジフルオロ酢酸メチルが酸素と優先的に結びつく分を考慮して、電解質中にジフルオロ酢酸メチルを多く含有させることが効果的であることが分かった。
電解質中のジフルオロ酢酸メチルの含有量は10〜90質量%である。ジフルオロ酢酸メチルの含有量の下限量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%井上、さらに好ましくは50質量%以上であり、ジフルオロ酢酸メチルの含有量の上限量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。これらのジフルオロ酢酸メチルの含有量範囲において、金属空気電池の出力特性を向上することができ、ジフルオロ酢酸メチルの含有量は、例えば10〜80質量%、30〜80質量%、40〜80質量%、または50〜80質量%であることができる。
本発明に係る電解質を用いて金属空気電池を構成することができる。本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池は、正極層、負極層、及び正極層と負極層との間に配置される電解質層を含むことができる。
正極層は導電材を含むことができる。導電材としては、好ましくは多孔質材料が挙げられるが、それらに限られない。また、多孔質材料としては、例えばカーボン等の炭素材料が挙げられ、カーボンとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、メソポーラスカーボン等のカーボンブラック、活性炭、カーボン炭素繊維等が挙げられ、比表面積の大きいカーボン材料が好ましく用いられる。また、多孔質材料としては、1mL/g程度のナノメートルオーダーの細孔容積を有するものが望ましい。好ましくは、導電材は、正極層中において10〜99質量%を占める。
正極層はバインダーを含むことができる。バインダーとしては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂、またはスチレンブタジエンゴム(SBR)等を用いることができる。好ましくは、バインダーは、正極層中において1〜40質量%を占める。
正極層は酸化還元触媒を含んでもよく、酸化還元触媒としては、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化セリウム等の金属酸化物、Pt、Pd、Au、Ag等の貴金属、Co等の遷移金属、コバルトフタロシアニン等の金属フタロシアニン、Feポルフィリン等の有機材料等が挙げられる。好ましくは、酸化還元触媒は、正極層中において1〜90質量%を占める。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池において、電解質層は、正極層及び負極層の間で金属イオンの伝導を行うものであり、ジフルオロ酢酸メチルを含有する電解質を含む。電解質はジフルオロ酢酸メチルを含むものであれば、液体電解質、ゲル状電解質、ポリマー電解質、またはそれらの組み合わせであることができる。電解質は上述の正極層内の細孔にも浸入し得、正極層内の細孔の少なくとも一部を満たすことができる。
液体電解質は、ジフルオロ酢酸メチルを含み、正極層と負極層との間で金属イオンを交換することができる電解質である。ジフルオロ酢酸メチルとともに非プロトン性の有機溶媒またはイオン液体を液体電解質として用いることができる。
有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン、グライム類等が挙げられる。
イオン液体としては、副反応を抑制することができる酸素ラジカル耐性の高いものが好ましく、例えばN−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA)、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(DEMETFSA)等が挙げられる。
また、ジフルオロ酢酸メチルとともに上述のイオン液体と有機溶媒とを組み合わせた電解液を液体電解質として用いることもできる。
液体電解質には支持塩を溶解させてもよい。支持塩としては、リチウムイオンと、次に挙げるアニオン:
Cl-、Br-、I-などのハロゲン化物アニオン;BF4 -、B(CN)4 -、B(C242 -等のホウ素化物アニオン;(CN)2-、[N(CF32-、[N(SO2CF32-等のアミドアニオン又はイミドアニオン;RSO3 -(以下、Rは脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を指す)、RSO4 -、RfSO3 -(以下、Rfは含フッ素ハロゲン化炭化水素基を指す)、RfSO4 -等のスルフェートアニオン又はスルフォネートアニオン;Rf 2P(O)O-、PF6 -、Rf 3PF3 -等の含リンアニオン;SbF6等の含アンチモンアニオン;またはラクテート、硝酸イオン、トリフルオロアセテート、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド等のアニオン、
とからなる塩を用いることができ、
例えばLiPF6、LiBF4、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(LiN(CF3SO22、以下、LiTFSAという)、LiCF3SO3、LiC49SO3、LiC(CF3SO23及びLiClO4等が挙げられ、LiTFSAが好ましく用いられる。このような支持塩を2種以上組み合わせて用いてもよい。また、電解質に対する支持塩の添加量は特に限定されないが、0.1〜1mol/kg程度とすることが好ましい。
ポリマー電解質は、ジフルオロ酢酸メチルと共に用いることができるものであり、リチウム塩及びポリマーを含有するものが好ましい。リチウム塩としては、リチウム空気電池に一般的に用いられ得るリチウム塩であれば特に限定されるものではなく、例えば、上述した支持塩として用いられるリチウム塩等を挙げることができる。ポリマーとしては、リチウム塩と錯体を形成するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。
ゲル電解質は、ジフルオロ酢酸メチルと共に用いることができるものであり、リチウム塩とポリマーと非水溶媒とを含有するものが好ましい。リチウム塩としては、上述したリチウム塩を用いることができる。非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではなく、例えばジフルオロ酢酸メチルでもよく、上述した有機溶媒やイオン液体であってもよい。これらの非水溶媒は、一種のみを用いてもよく、二種以上を混合して用いても良い。ポリマーとしては、ゲル化が可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロプレンオキシド、ポリアクリルニトリル、ポリビニリデンフロライド(PVdF)、ポリウレタン、ポリアクリレート、セルロース等が挙げられる。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池において、正極層と負極層との間にはセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布、ポリフェニレンスルフィド製不織布等の高分子不織布、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等の微多孔フィルム、またはこれらの組み合わせを用いることができる。液体電解質等の電解質をセパレータに含浸させて電解質層を形成してもよい。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池に含まれる負極層は、金属を含む負極活物質を含有する層である。負極活物質としては、例えば、金属、合金材料、または炭素材料等を用いることができ、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム等の第13族元素、亜鉛、鉄、銀等の遷移金属、これらの金属を含有する合金材料、若しくはこれらの金属を含有する材料、またはグラファイト等の炭素材料、さらにはリチウムイオン電池等に用いられ得る負極材料等が挙げられる。
また、負極活物質としてリチウムを含有する材料を用いる場合、リチウムを含有する材料としては、リチウムの炭素質物、リチウム元素を含む合金、またはリチウム酸化物、窒化物、若しくは硫化物を用いることができる。リチウム元素を有する合金としては、例えばリチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金等を挙げることができる。リチウム元素を有する金属酸化物としては、例えばリチウムチタン酸化物等を挙げることができる。また、リチウム元素を含有する金属窒化物としては、例えばリチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物等を挙げることができる。
負極層は、導電性材料及び/またはバインダーをさらに含有してもよい。例えば、負極活物質が箔状である場合は、負極活物質のみを含有する負極層とすることができ、負極活物質が粉末状である場合は、負極活物質及びバインダーを有する負極層とすることができる。なお、導電性材料及びバインダーについては、上述の正極層に用いられ得る材料と同様のものを用いることができる。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池に用いられ得る外装材としては、金属缶、樹脂、ラミネートパック等、空気電池の外装材として通常用いられる材料を使用することができる。
外装材には、酸素を供給するための孔を、任意の位置に設けることができ、例えば、正極層の空気との接触面に向かって設けることができる。酸素源としては、乾燥空気または純酸素が好ましい。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池は、酸素透過膜を含むことができる。酸素透過膜は、例えば正極層上であって電解質層と反対側の空気との接触部側に配置され得る。酸素透過膜としては、空気中の酸素を透過させ、かつ水分の進入を防止できる撥水性の多孔質膜等を用いることができ、例えば、ポリエステルやポリフェニレンサルファイド等からなる多孔質膜を用いることができる。撥水膜を別途配置してもよい。
正極層に隣接して正極集電体を配置することができる。正極集電体は、通常、正極層上であって、電解質層と反対側の空気との接触部側に配置され得るが、正極層と電解質層との間にも配置してもよい。正極集電体としては、カーボンペーパー、金属メッシュ等の多孔質構造、網目状構造、繊維、不織布等、従来から集電体として用いられる材料であれば特に限定されず用いることができ、例えば、SUS、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン等から形成した金属メッシュを用いることができる。正極集電体として、酸素供給孔を有する金属箔を用いることもできる。
負極層に隣接して負極集電体を配置することができる。負極集電体としては、多孔質構造の導電性基板、無孔の金属箔等、従来から負極集電体として用いられる材料であれば特に限定されず用いることができ、例えば、銅、SUS、ニッケル等から形成した金属箔を用いることができる。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池の形状は、酸素取り込み孔を有する形状であれば特に限定されず、円筒型、角型、ボタン型、コイン型、または扁平型等、所望の形状をとることができる。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池は、二次電池として使用することができるものであるが、一次電池として使用してもよい。
本発明に係る電解質を用いて構成される金属空気電池に含まれる正極層及び負極層は、従来行われている任意の方法で形成され得る。例えば、カーボン粒子及びバインダーを含む正極層を形成する場合、所定量のカーボン粒子及びバインダーに適量のエタノール等の溶媒を加えて混合し、得られた混合物をロールプレスで所定の厚みに圧延して、乾燥及び切断して正極層を形成することができる。次いで、正極集電体を圧着し、加熱真空乾燥して、集電体を組み合わせた正極層を得ることができる。
別法として、所定量のカーボン粒子及びバインダーに適量の溶媒を加えて混合してスラリーを得て、スラリーを基材上に塗工及び乾燥を行って正極層を得ることができる。所望により得られた正極層をプレス成形してもよい。スラリーを得るための溶媒としては、沸点が200℃以下のアセトン、NMP等を用いることができる。スラリーの正極層の基材上への塗工プロセスとしては、ドクターブレード法、グラビヤ転写法、インクジェット法等が挙げられる。用いられる基材は、特に制限されるものではなく、集電体として用いる集電板、フィルム状の柔軟性を有する基材、硬質基材等を用いることができ、例えばSUS箔、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、テフロン(登録商標)等の基材を用いることができる。負極層の形成方法についても同様である。
(セルの作製)
(実施例1)
90質量%のケッチェンブラック(ECP−600JD、ケッチェンブラックインターナショナル製)、10質量%のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)バインダー(F−104、ダイキン製)、及び溶媒として適量のエタノールを混合して、混合物を得た。得られた混合物をロールプレスにて圧延し、乾燥及び切断し、直径18mmφ、厚み130μmの正極層を得た。
SUS304製100メッシュ(ニラコ社製)を集電体として用いて、正極層と集電体とを圧着し、次いで加熱真空乾燥を行い、正極層に集電体を組み合わせた。
N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA、関東化学製)を溶媒として、リチウム塩であるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(LiTFSA、キシダ化学製)を0.32mol/kgの濃度になるように、25℃にて12時間、Ar雰囲気下で混合して溶解させた。次いで、上記PP13TFSAにLiTFSAを溶解させた溶液に、ジフルオロ酢酸メチルを50wt%の含有量となるように、25℃のAr雰囲気下で添加、混合して、電解液を調製した。
負極層として、直径22mmφ、厚み500μmの金属リチウム箔(本城金属製)を用意し、その表面に直径22mm、厚み2cmのSUS304板(ニラコ社製)の負極集電体に貼り付けた。
図1に示すように、Ar雰囲気下で、正極層と負極層とが電気的に絶縁するように間に絶縁樹脂が介在したSUS製の密閉容器9に、負極集電体が下側になるようにして負極集電体7及び負極層3を配置し、負極層3の上にセパレータとして厚み40μm、直径28mmφのポリプロピレン製不織布を配置し、100マイクロリットルの調製した電解液を注入してセパレータに含浸させて電解質層2を形成し、次いで正極(空気極)層1中の空隙にも電解液が浸透するように正極層1及び正極集電体6を組み付けて、ガス溜め部8を備えた評価用電気化学セル10を作製した。
次いで、電気化学セル10をガス置換コック付のガラスデシケーター(500mL仕様)に入れて、ガラスデシケーター中の雰囲気を、純酸素(大陽日酸、99.9%)を用いて酸素雰囲気に置換した。
(実施例2)
PP13TFSAにLiTFSAを溶解させた溶液に、ジフルオロ酢酸メチルを80wt%の含有量となるように添加、混合して、電解液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして評価用セルを作製し、酸素雰囲気に置換したガラスデシケーターに入れた。
(実施例3)
PP13TFSAにLiTFSAを溶解させた溶液に、ジフルオロ酢酸メチルを10wt%の含有量となるように添加、混合して、電解液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして評価用セルを作製し、酸素雰囲気に置換したガラスデシケーターに入れた。
(実施例4)
PP13TFSAにLiTFSAを溶解させた溶液に、ジフルオロ酢酸メチルを90wt%の含有量となるように添加、混合して、電解液を調製したこと以外は、実施例1と同様にして評価用セルを作製し、酸素雰囲気に置換したガラスデシケーターに入れた。
(比較例1)
ジフルオロ酢酸メチルを添加せずに、PP13TFSAにLiTFSAを溶解させた溶液を電解液として用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価用セルを作製し、酸素雰囲気に置換したガラスデシケーターに入れた。
(負極界面抵抗の測定)
実施例1及び比較例1で作成したガラスデシケーターに入れた評価用セルの負極界面抵抗を、交流インピータンス法によって測定した。交流インピータンス法は、60℃にて、振幅10mV、2MHz〜0.1Hzの周波数範囲で金属空気電池のインピーダンスを測定することによって行った。そして、コールコールプロットを行い、円弧の左端の抵抗成分と円弧の右端の抵抗成分との差を、負極界面抵抗として算出した。
表1に、実施例1〜4及び比較例1で作成したガラスデシケーターに入れた評価用セルの、電解液のジフルオロ酢酸メチル含有量と負極界面抵抗との関係を示す。
Figure 0005630487
ジフルオロ酢酸メチルを含まない電解液を備えた比較例1の評価用セルの負極界面抵抗を100%とした場合、50質量%のジフルオロ酢酸メチルを含む電解液を備えた実施例1の評価用セルの負極界面抵抗は42%であった。
(最大電流密度の測定)
実施例1〜4及び比較例1で作成したガラスデシケーターに入れた評価用セルを、試験開始前に60℃の恒温槽にて3時間静置した。次いで、マルチチャンネルポテンショスタット/ガルバノスタットVMP3(Bio−Logic社製)充放電I−V測定装置を用いて、60℃、純酸素、1気圧の条件下で、電流密度を上げながらI-V特性を測定し、カット電圧2.3Vのときの電流密度を、最大電流密度として測定した。
図2及び表2に、実施例1〜4及び比較例1で作成したセルの、ジフルオロ酢酸メチル含有量と最大電流密度との関係を示す。
Figure 0005630487
MFAを含まない電解液を用いたセルに比べて、10wt%以上のMFAを含む電解液を用いたセルが高い最大電流密度を示し、50〜80wt%のMFAを含む電解液を用いたセルが特に高い最大電流密度を示した。
1 正極層
2 電解質層
3 負極層
6 正極集電体
7 負極集電体
8 ガス溜め部
9 密閉容器
10 電気化学セル

Claims (5)

  1. N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(PP13TFSA)と50〜80質量%のジフルオロ酢酸メチルを含有する、金属空気二次電池用の電解質。
  2. リチウム含有金属塩を含む、請求項1に記載の電解質。
  3. 前記リチウム含有金属塩がリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(LiTFSA)である、請求項に記載の電解質。
  4. 正極層、負極層、及び前記正極層と負極層との間に配置される電解質層を含む金属空気二次電池であって、
    前記電解質層が請求項1〜のいずれか一項に記載の電解質を含む、
    金属空気二次電池。
  5. 前記負極層がリチウムを含有する材料を含む、請求項に記載の金属空気二次電池。
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