JP5627094B2 - オートチューニング実行装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチループ制御系において、操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニングを実行するオートチューニング実行装置および方法に関するものである。
温調計などの制御機器では、リミットサイクル方式のオートチューニング(以下、ATとする)機能が広く採用されており、これによりPID制御演算のためのPIDパラメータ値が自動決定される。リミットサイクル方式のATは、操作量MVを例えば最大と最小に変化させて制御量PVを上下動させることに特徴がある。ゆえにATの実行は、制御対象となる加熱装置を非稼働状態にすることになるので、効率よく実行したり、実行結果が無駄になることを回避したりしなければならない。
そこで、制御量PVの上下動が無駄になる確率を低減することができ、ATに要した時間と手間が無駄になる確率を低減することができるAT機能として、AT回数をチェックするパラメータ調整装置が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示されたパラメータ調整装置は、ATを開始した後に制御量PVの上下動回数が予め規定された上下動最小回数を経過したときから、PIDパラメータを算出して制御機器に設定するようにしたものである。
特開2009−230570号公報
特許文献1に開示されたパラメータ調整装置によれば、1個の制御ループに対してATを効率よく完了することができる。
一方、複数の類似の制御対象ゾーンを備えた加熱装置においては、温調計が複数台利用される。すなわち、各温調計がそれぞれ対応する制御対象ゾーンの温度を制御する制御ループが、複数形成されることになる。このようなマルチループの温度制御系においては、基本的には、複数台の温調計は全て個々にATを実行することが好ましい。マルチループのATを効率よく実施していくためには、ループ間干渉に関するオペレータの判断と操作が必要である。ループ間干渉があると、ATを実行した制御ループの温度が整定するまではAT動作と制御動作とによるループ間干渉を受けるので、他の制御ループはATの実行開始を待たなければならない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、マルチループ制御系において、次にATを実行すべき未実行ループを効率よく選択し、効率よくATを起動していくことができるオートチューニング実行装置および方法を提供することを目的とする。
本発明は、3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行装置であって、制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定手段と、前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行装置は、制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定手段と、AT実行中ループのATが完了した後に前記特定手段が特定したAT未実行ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行装置は、制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定手段と、前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行装置は、制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定手段と、AT実行中ループのATが完了した後に前記特定手段が特定したAT未実行ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行装置の1構成例において、前記特定処理開始時点は、ATが最近起動した制御ループ以外の制御ループに現れる極大値、極小値を検出可能な時点であることを特徴とするものである。
また、本発明は、3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行方法であって、複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定ステップと、前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行方法は、複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定ステップと、AT実行中ループのATが完了した後に前記特定ステップで特定したAT未実行ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行方法は、複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定ステップと、前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするものである。
また、本発明のオートチューニング実行方法は、複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定ステップと、AT実行中ループのATが完了した後に前記特定ステップで特定したAT未実行ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするものである。
本発明によれば、マルチループ制御系において、次にATを実行すべき未実行ループを効率よく選択し、効率よくATを起動していくことができる。その結果、本発明では、ATを実行した制御ループの制御量が整定するまで待ってから次の制御ループのATを起動する従来の方法に比べて、全制御ループの合計のAT所要時間を削減することができる。また、本発明では、オペレータに制御の専門知識を要求することなく、ATを効率よく実行していくことができる。
加熱装置の1例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るオートチューニング実行装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係るオートチューニング実行装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るオートチューニング実行装置の特定部の動作を説明する図である。 本発明の第2の実施の形態に係るオートチューニング実行装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係るオートチューニング実行装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係るオートチューニング実行装置によるオートチューニングの実行順序の1例を示す図である。
[発明の原理]
発明者は、ループ間干渉の少ない状態を検出してATをシーケンシャルに実行していくことにより、ATの適切な自動起動が可能になることに着眼した。より具体的には、ループ間干渉の少ない制御ループを選んでいくことにより、AT実行可能な制御ループを前倒しで実行して、全制御ループの合計のAT所要時間を削減できることに着眼した。
例えば図1に示すような8個の温度制御ゾーンを備える加熱装置を例に挙げて説明する。図1の例は、加熱チャンバー100の内部の温度PVを温調計(PIDコントローラ)103−1〜103−8によって制御するものである。温度センサ102−1〜102−8は、それぞれヒータ101−1〜101−8によって加熱される温度制御ゾーンZ1〜Z8の温度PVを測定する。温調計103−1〜103−8は、それぞれ温度センサ102−1〜102−8によって測定された温度PVが温度設定値SPと一致するように操作量MVを算出する。電力調整器104−1〜104−8は、それぞれ温調計103−1〜103−8から出力された操作量MVに応じた電力をヒータ101−1〜101−8に供給する。この図1に示した温度制御系においては、各温調計103−1〜103−8がそれぞれ対応する温度制御ゾーンZ1〜Z8の温度PVを制御する制御ループが8個形成されていることになる。以下、各温調計103−1〜103−8が形成する8個の制御ループをR1〜R8と呼ぶことにする。
8個の温度制御ゾーンZ1〜Z8に対して、独立に8個の制御ループR1〜R8がある場合に、制御ループR1からR2,R3・・・の順で単純にATを実行することを考える。制御ループR1のATが完了すると、温度(制御量PV1)が設定値SP1には整定していないので、制御動作により制御ループR1のヒータ出力(操作量MV1)が上下動する。この際、制御ループR1のAT実行中は、温度制御ゾーンZ1に隣接する温度制御ゾーンZ2においては制御動作を実質的にオフにしており、一定の操作量MV2に維持される。したがって、温度制御ゾーンZ2の温度(制御量PV2)も設定値SP2には整定していないが、制御ループR1のAT完了後に制御ループR1の操作量MV1の上下動による干渉も受けるので、制御ループR2がATを開始するのに適切な状態に整定するまでに相当の時間を要することになる。これが、マルチループのATの効率を悪化させる大きな要因である。
一方で、制御ループR1のAT実行中に、制御ループR5〜R8は、ループ間干渉を受けずに整定状態を維持しており、ATを開始できる状態になる。ゆえに、ループ間干渉の少ない制御ループを選んでいくことにより、全制御ループの合計のAT所要時間を削減できることになる。
ただし、1個のATを実行した際の状況において、そのATを実行した制御ループからのループ間干渉が最低レベルになる制御ループを逐次的に選んでいくと、最終的にループ間干渉の強い制御ループ同士が残る可能性がある。例えば制御ループR1〜R8でR1から実行すると、R1→R8→R2→R7→R3→R6→R4→R5の順でATが実行されるので、温度制御ゾーンが隣接する制御ループR4,R5が残る。そこで、ループ間干渉が規定条件以内で最大の制御ループを選ぶようにする。これにより、R1→R3→R5→R7→R4→R2→R6→R8の順やR1→R4→R7→R3→R6→R2→R5→R8の順などに修正できるようになる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は、図1に示したようなマルチループの制御系を適用対象として想定しており、対象とする加熱装置の例としてリフロー炉のように各制御ループのヒータ容量の差が小さいものを想定し、片側干渉が発生する可能性のない場合を想定している。片側干渉は、例えば制御ループR1から制御ループR2への干渉がほとんどないにもかかわらず、制御ループR2から制御ループR1への干渉が発生するというようなものであり、制御ループR2のヒータ容量が制御ループR1のヒータ容量よりも格段に大きいというような場合に起こる。
図2は本実施の形態に係るオートチューニング実行装置の構成を示すブロック図である。オートチューニング実行装置は、制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行するAT実行部1と、AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録部2と、制御ループ毎に設けられ、ループ間干渉により各制御ループに発生する制御量PVの最大変動量を検出する最大変動量検出部3と、所定の特定処理開始時点において最大変動量検出部3の検出結果とAT未実行ループ登録部2の登録内容とを参照して、最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定部4と、AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループのAT実行部1に対してATを起動するよう指示するAT起動部5とを備えている。なお、AT実行部1と最大変動量検出部3とは制御ループ毎に設けられるが、図2では単数で記載している。
図3は本実施の形態のオートチューニング実行装置の動作を示すフローチャートである。まず、オートチューニング実行装置のオペレータは、ATを実行すべき全ての制御ループをAT未実行ループとしてAT未実行ループ登録部2に登録する(図3ステップS100)。
次に、制御ループR1〜R8のうちいずれか1つの特定の制御ループXのAT実行部1は、この制御ループXについてATを実行する(図3ステップS101)。最初にATを実行する制御ループについては、オペレータが適宜指定すればよい。原理的にはどの制御ループでもかまわない。
AT実行部1は、制御ループXの温度センサ102によって測定される制御量PV(温度)が設定値SPより大きい場合、予め定められた操作量下限値OL_ATを操作量MVとして出力し、制御ループXの制御量PVが設定値SP以下の場合、予め設定された操作量上限値OH_ATを操作量MVとして出力することを、一定の動作周期毎に繰り返し行う。こうして、操作量MVの振幅が一定のリミットサイクルが発生する。なお、図1の例の場合、操作量MVは制御ループXの電力調整器104に出力されることは言うまでもない。そして、AT実行部1は、操作量MVの出力に応じた制御ループXの制御量PVの応答に基づいて制御パラメータ(例えばPIDパラメータ)を算出し、この制御パラメータを制御ループXの温調計103に設定する(ステップS101)。なお、リミットサイクル方式のATについては、例えば特許第3881593号公報に開示されているので、ATの詳細については説明を省略する。
続いて、各制御ループの最大変動量検出部3は、上記ATの実行中にループ間干渉により、対応する制御ループに発生する干渉波形、すなわち制御量PVの上下動を検出する(図3ステップS102)。
そして、各制御ループの最大変動量検出部3は、上記ATの実行中に、対応する制御ループに発生する制御量PVの上下動の極大値と極小値との差を最大変動量として検出する(図3ステップS103)。
以下、最大変動量の検出方法についてより詳細に説明する。ここでは、最大変動量の検出対象を制御ループRとする。制御ループRの最大変動量検出部3は、制御ループXのATが開始された時点の制御ループRの制御量PV(以下、PV0とする)を最大変動量の検出に利用する。すなわち、最大変動量検出部3は、この制御量PV0と制御ループRの現在の制御量PVとの差PV0−PVを、最大変動量検出に用いる偏差とする。偏差PV0−PVが正から負に変化した後に負から正に変化するまでに検出される制御量PVの極値が極大値であり、偏差PV0−PVが負から正に変化した後に正から負に変化するまでに検出される制御量PVの極値が極小値である。こうして、最大変動量検出部3は、制御量PVの上下動の極大値と極小値との差である最大変動量を検出することができる。
極小値を検出できなかった場合には、極大値と制御量PV0との差を最大変動量とすればよく、極大値を検出できなかった場合には、制御量PV0と極小値との差を最大変動量とすればよい。また、極大値、極小値の両方を検出できなかった場合には、最大変動量を0とすればよい。各制御ループの最大変動量検出部3は、それぞれ対応する制御ループの最大変動量を以上のようにして検出する。
次に、特定部4は、ATが最近起動した制御ループにおいてATの起動後に制御量PVの極値(極大値または極小値)が3回検出された時点において(図3ステップS104においてYES)、各最大変動量検出部3の検出結果とAT未実行ループ登録部2の登録内容とを参照して、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが存在するかどうかを確認する(図3ステップS105)。そして、特定部4は、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが有る場合には(ステップS105においてYES)、このAT未実行ループのうち最大変動量が最も大きいAT未実行ループを、次にATを起動すべき制御ループとして特定する(図3ステップS106)。
図4(A)〜図4(C)は特定部4の動作を説明する図であり、制御ループR1〜R8のうち制御ループX,Y,Zの制御量PVを示す図である。図4(A)は制御ループXの制御量PVを示す図、図4(B)は制御ループYの制御量PVを示す図、図4(C)は制御ループZの制御量PVを示す図である。本実施の形態では、全ての制御ループのうちATが最近起動した制御ループの制御量PVの上下動幅ΔPV_Xの5%を規定条件とする。したがって、最大変動量が上下動幅ΔPV_Xの5%以内であれば、規定条件以内ということになる。なお、上下動幅とは、ATの実行によりリミットサイクルが発生した制御量PVの極大値と極小値との差である。図4(B)、図4(C)の例では、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループのうち制御ループYの最大変動量ΔPV_Yが最も大きい。よって、特定部4は、制御ループYを次にATを起動すべき制御ループとして特定する。
ステップS105の処理を開始するのは、最近起動したATが完了する前であってもよい。本実施の形態では、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが存在するかどうかを確認する特定処理開始時点、すなわちATが最近起動した制御ループ以外の制御ループに極大値、極小値が現れるのに十分な時間が経過した時点を、ATが最近起動した制御ループにおいてATの起動後に制御量PVの極値が3回検出された時点としている。図4(A)からも明らかなように、特許第3881593号公報に開示されたリミットサイクル方式のATでは制御量PVの極値が4回検出された時点をATの完了時点としているので、ATが完了する前にステップS105の処理が開始されることになる。なお、本実施の形態の特定処理開始時点は一例であって、別の方法で特定処理開始時点を規定してもよいことは言うまでもない。
次に、AT起動部5は、特定部4が特定した制御ループYのAT実行部1に対してATを起動するよう指示する(図3ステップS107)。ここでは、制御ループXのATが完了する前に制御ループYのATを起動することになるが、片側干渉がなければ、制御ループYのATが継続中の制御ループXのATに悪影響を及ぼすことはない。
AT未実行ループ登録部2は、ステップS101で起動したATまたはステップS107で起動したATが完了すると(図3ステップS108においてYES)、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を消去する(図3ステップS109)。
オートチューニング実行装置は、以上のようなステップS102〜S109の処理をATを実行すべき全ての制御ループについてATが完了するまで、すなわちAT未実行ループ登録部2に登録されているAT未実行ループがなくなるまで(図3ステップS110においてYES)、一定時間毎に行う。
なお、ステップS107において制御ループYのATが起動すると、ATが最近起動した制御ループはYとなり、続いて制御ループZのATが起動すると、ATが最近起動した制御ループはZとなる。このように、特定部4がAT未実行ループの特定に用いる、ATが最近起動した制御ループは、順次推移していくことは言うまでもない。
また、特定部4は、ステップS105において最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが存在しない場合、オートチューニング実行装置の動作を停止させ、AT未実行ループ登録部2に登録されているAT未実行ループをオペレータに提示する(図3ステップS111)。オペレータは、実行中のATが完了して各制御ループの制御量PVが整定するのを待って、残ったAT未実行ループについてステップS100からの処理の再実行を指示すればよい。
こうして、本実施の形態では、マルチループ制御系において、次にATを実行すべき未実行ループを効率よく選択し、効率よくATを起動していくことができる。その結果、本実施の形態では、ATを実行した制御ループの制御量が整定するまで待ってから次の制御ループのATを起動する従来の方法に比べて、全制御ループの合計のAT所要時間を削減することができる。また、本実施の形態では、オペレータに制御の専門知識を要求することなく、ATを効率よく実行していくことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、対象とする加熱装置の例として酸化拡散炉の均熱補助ゾーンのように各制御ループのヒータ容量の差が大きいものが含まれる場合を想定し、片側干渉が発生する可能性がある場合を想定している。本実施の形態においても、オートチューニング実行装置の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図2の符号を用いて説明する。
図5は本実施の形態のオートチューニング実行装置の動作を示すフローチャートであり、第1の実施の形態と同一の処理には同一の符号を付してある。まず、オートチューニング実行装置のオペレータは、ATを実行すべき全ての制御ループをAT未実行ループとしてAT未実行ループ登録部2に登録する(図5ステップS100)。
次に、制御ループR1〜R8のうちいずれか1つの特定の制御ループXのAT実行部1は、この制御ループXについてATを実行する(図5ステップS101)。第1の実施の形態で説明したとおり、最初にATを実行する制御ループについては、オペレータが適宜指定すればよい。
続いて、各制御ループの最大変動量検出部3は、ATの実行中にループ間干渉により、対応する制御ループに発生する干渉波形、すなわち制御量PVの上下動を検出する(図5ステップS102)。
そして、各制御ループの最大変動量検出部3は、ATの実行中に、対応する制御ループに発生する制御量PVの上下動の極大値と極小値との差を最大変動量として検出する(図5ステップS103)。最大変動量を検出する方法は第1の実施の形態で説明したとおりである。
次に、特定部4は、ステップS101で起動したATまたは後述するステップS107で起動したATが完了した時点において(図5ステップS112においてYES)、各最大変動量検出部3の検出結果とAT未実行ループ登録部2の登録内容とを参照して、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが存在するかどうかを確認する(図5ステップS105)。そして、特定部4は、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが有る場合には(ステップS105においてYES)、このAT未実行ループのうち最大変動量が最も大きいAT未実行ループを、次にATを起動すべき制御ループとして特定する(図5ステップS106)。
第1の実施の形態では、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが存在するかどうかを確認する特定処理開始時点、すなわちATが最近起動した制御ループ以外の制御ループに極大値、極小値が現れるのに十分な時間が経過した時点を、ATが最近起動した制御ループにおいてATの起動後に制御量PVの極値が3回検出された時点としていた。したがって、実行中のATが完了する前に次のATが起動される可能性があった。これに対して、本実施の形態では、実行中のATが完了した時点を特定処理開始時点としている。したがって、実行中のATが完了する度に次のATを起動することになる。規定条件は第1の実施の形態と同じでよい。
次に、AT起動部5は、特定部4が特定した制御ループのAT実行部1に対してATを起動するよう指示する(図5ステップS107)。ここでは、制御ループXのATが完了した時点で例えば制御ループYのATを起動することになるので、片側干渉があっても、制御ループYのATが制御ループXのATに悪影響を及ぼすことはない。
AT未実行ループ登録部2は、ステップS101で起動したATまたはステップS107で起動したATが完了した時点において(図5ステップS112においてYES)、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を消去する(図5ステップS109)。
オートチューニング実行装置は、以上のようなステップS102,S103,S112,S105〜S107,S109の処理をATを実行すべき全ての制御ループについてATが完了するまで、すなわちAT未実行ループ登録部2に登録されているAT未実行ループがなくなるまで(図5ステップS110においてYES)、一定時間毎に行う。
第1の実施の形態と同様に、特定部4は、ステップS105において最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループが存在しない場合、オートチューニング実行装置の動作を停止させ、AT未実行ループ登録部2に登録されているAT未実行ループをオペレータに提示する(図5ステップS111)。オペレータは、実行中のATが完了して各制御ループの制御量PVが整定するのを待って、残ったAT未実行ループについてステップS100からの処理の再実行を指示すればよい。
こうして、本実施の形態では、片側干渉が発生する可能性がある場合においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、対象とする加熱装置の例としてリフロー炉のように各制御ループのヒータ容量の差が小さいものを想定し、片側干渉が発生する可能性のない場合を想定している。第1の実施の形態との違いは、規定条件にゾーンの離れ方を採り入れたことである。規定条件にゾーンの離れ方を採り入れたことにより、ATの実行順序が全くランダムになる可能性が低くなり、ATの整った実行順序を再現しやすくなる。本実施の形態においても、オートチューニング実行装置の構成は第1の実施の形態と同様であるので、図2の符号を用いて説明する。
図6は本実施の形態のオートチューニング実行装置の動作を示すフローチャートであり、第1の実施の形態と同一の処理には同一の符号を付してある。まず、オートチューニング実行装置のオペレータは、ATを実行すべき全ての制御ループをAT未実行ループとしてAT未実行ループ登録部2に登録する(図6ステップS100)。
次に、制御ループR1〜R8のうちいずれか1つの特定の制御ループXのAT実行部1は、この制御ループXについてATを実行する(図6ステップS113)。最初にATを実行する制御ループについては、オペレータが適宜指定すればよい。原理的にはどの制御ループでもかまわないが、ATの実行順序を再現しやすくするためには、予め規定しておくのが好ましい。例えば単純に1番目の制御ループR1を制御ループXとすればよい。
続いて、各制御ループの最大変動量検出部3は、ATの実行中にループ間干渉により、対応する制御ループに発生する干渉波形、すなわち制御量PVの上下動を検出する(図6ステップS102)。
そして、各制御ループの最大変動量検出部3は、ATの実行中に、対応する制御ループに発生する制御量PVの上下動の極大値と極小値との差を最大変動量として検出する(図6ステップS103)。最大変動量を検出する方法は第1の実施の形態で説明したとおりである。
次に、特定部4は、ATが最近起動した制御ループにおいてATの起動後に制御量PVの極値(極大値または極小値)が3回検出された時点において(図6ステップS104においてYES)、各最大変動量検出部3の検出結果とAT未実行ループ登録部2の登録内容とを参照して、最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループが存在するかどうかを確認する(図6ステップS114)。
そして、特定部4は、該当するAT未実行ループが有る場合には(ステップS114においてYES)、このAT未実行ループのうちATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを、次にATを起動すべき制御ループとして特定する(図6ステップS115)。なお、特定部4は、各温度制御ゾーンの隔たりの情報を予め記憶していることは言うまでもない。
次に、AT起動部5は、特定部4が特定した制御ループのAT実行部1に対してATを起動するよう指示する(図6ステップS107)。ここでは、制御ループXのATが完了する前に例えば制御ループYのATを起動することになるが、片側干渉がなければ、制御ループYのATが継続中の制御ループXのATに悪影響を及ぼすことはない。
AT未実行ループ登録部2は、ステップS101で起動したATまたはステップS107で起動したATが完了すると(図6ステップS108においてYES)、ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を消去する(図6ステップS109)。
オートチューニング実行装置は、以上のようなステップS102〜S104,S114,S115,S107〜S109の処理をATを実行すべき全ての制御ループについてATが完了するまで、すなわちAT未実行ループ登録部2に登録されているAT未実行ループがなくなるまで(図6ステップS110においてYES)、一定時間毎に行う。
第1の実施の形態と同様に、特定部4は、ステップS114において最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループで、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループが存在しない場合、オートチューニング実行装置の動作を停止させ、AT未実行ループ登録部2に登録されているAT未実行ループをオペレータに提示する(図6ステップS111)。オペレータは、実行中のATが完了して各制御ループの制御量PVが整定するのを待って、残ったAT未実行ループについてステップS100からの処理の再実行を指示すればよい。
本実施の形態では、図1に示した加熱装置においてゾーン間干渉が全体的に少ない場合に、温度制御ゾーンの隔たりの規定数を2にすると、R1→R3→R5→R7→R4→R2→R6→R8の順でATが実行される。
また、図1に示した加熱装置においてゾーン間干渉が全体的に少ない場合に、温度制御ゾーンの隔たりの規定数を3にすると、図7に示すように、R1→R4→R7→R3→R6→R2→R5→R8の順でATが実行される。
本実施の形態では、片側干渉が発生する可能性のない場合を想定しているが、片側干渉が発生する可能性がある場合にも、本実施の形態を適用できることは言うまでもない。
なお、第1〜第3の実施の形態を適宜組み合わせてもよいことは言うまでもない。例えば第3の実施の形態において特定処理開始時点を、第2の実施の形態のように実行中のATが完了した時点としてもよい。
第1〜第3の実施の形態で説明したオートチューニング実行装置は、CPU、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第3の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、マルチループ制御系において、操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニングを実行する技術に適用することができる。
1…AT実行部、2…AT未実行ループ登録部、3…最大変動量検出部、4…特定部、5…AT起動部。

Claims (10)

  1. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行装置であって、
    制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、
    AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、
    制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定手段と、
    前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするオートチューニング実行装置。
  2. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行装置であって、
    制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、
    AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、
    制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定手段と、
    AT実行中ループのATが完了した後に前記特定手段が特定したAT未実行ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするオートチューニング実行装置。
  3. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行装置であって、
    制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、
    AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、
    制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定手段と、
    前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするオートチューニング実行装置。
  4. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行装置であって、
    制御ループ毎に設けられ、リミットサイクル方式のATを実行する複数のAT実行手段と、
    AT未実行の制御ループを記憶するAT未実行ループ登録手段と、
    制御ループ毎に設けられ、少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する複数の最大変動量検出手段と、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出手段の検出結果と前記AT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定手段と、
    AT実行中ループのATが完了した後に前記特定手段が特定したAT未実行ループの前記AT実行手段に対してATを起動するよう指示するAT起動手段とを備えることを特徴とするオートチューニング実行装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のオートチューニング実行装置において、
    前記特定処理開始時点は、ATが最近起動した制御ループ以外の制御ループに現れる極大値、極小値を検出可能な時点であることを特徴とするオートチューニング実行装置。
  6. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行方法であって、
    複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、
    少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定ステップと、
    前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、
    ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、
    前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするオートチューニング実行方法。
  7. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行方法であって、
    複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、
    少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内でかつ最大になるAT未実行ループを特定する特定ステップと、
    AT実行中ループのATが完了した後に前記特定ステップで特定したAT未実行ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、
    ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、
    前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするオートチューニング実行方法。
  8. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行方法であって、
    複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、
    少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定ステップと、
    前記AT未実行ループが特定されたときにこの制御ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、
    ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、
    前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするオートチューニング実行方法。
  9. 3ループ以上のマルチループ制御系において操作量振幅が一定のリミットサイクルを発生させて各制御ループのコントローラの制御パラメータを設定するリミットサイクル方式のオートチューニング(AT)を実行するオートチューニング実行方法であって、
    複数の制御ループのうちいずれか1つの制御ループのATを起動する第1のAT起動ステップと、
    少なくとも1つの制御ループについてのATの実行中にループ間干渉により各制御ループに発生する制御量の最大変動量を検出する最大変動量検出ステップと、
    所定の特定処理開始時点において前記最大変動量検出ステップの検出結果とAT未実行の制御ループを記憶しているAT未実行ループ登録手段の登録内容とを参照して、前記最大変動量が規定条件以内のAT未実行ループであって、かつATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンの隔たりが規定数以上のAT未実行ループのうち、ATが最近起動した制御ループの温度制御ゾーンに対して温度制御ゾーンが最も近いAT未実行ループを特定する特定ステップと、
    AT実行中ループのATが完了した後に前記特定ステップで特定したAT未実行ループのATを起動する第2のAT起動ステップと、
    ATが完了した制御ループについてAT未実行ループとしての登録を前記AT未実行ループ登録手段の登録内容から消去する消去ステップとを備え、
    前記最大変動量検出ステップと前記特定ステップと前記第2のAT起動ステップと前記消去ステップとを繰り返し実行することを特徴とするオートチューニング実行方法。
  10. 請求項6乃至9のいずれか1項に記載のオートチューニング実行方法において、
    前記特定処理開始時点は、ATが最近起動した制御ループ以外の制御ループに現れる極大値、極小値を検出可能な時点であることを特徴とするオートチューニング実行方法。
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