本発明において、「放送チャンネル」という用語は、映像音声またはデータを伝送するための電波の割り当てのことを指す。一つの放送チャンネルに複数の映像や音声のストリーム(情報)が含まれることもある。例えば、地上デジタル波においては一つの周波数帯がこれに相当し、BS/CSデジタル放送においては、一つの周波数帯に複数のチャンネルが重畳されている。
以下、本発明の各実施の形態によるデジタル放送受信装置について、図面を参照しながら説明を行う。尚、本明細書において、受信状態を受信強度により表現しているが、BER、電力強度などにより表現しても良い。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態によるデジタル放送受信装置の一構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、本実施の形態によるデジタル放送受信装置Aを含むシステムは、テレビ用のディスプレイ101と、リモコン装置などの操作部102と、テレビジョン放送の電波を受信するための地上デジタルアンテナ103と、BS/CSの衛星放送を受信するためのBS/CSアンテナ104と、地上デジタルアンテナ103、BS/CSアンテナ104により受信した放送波信号をデジタル放送受信装置に伝送するための同軸ケーブル105、とを有している。尚、図1では、同軸ケーブルを例にして説明しているが、一般的には被覆電線を用いることができ、この被覆電線の中には、同軸ケーブルの他に、平行フィーダ等が含まれる。
さらに、放送チャンネルに合わせて周波数を調整するチューナ106と、現在受信している放送チャンネルの名前やサービス番号などのチャンネル情報を記憶するチャンネル情報記憶部107と、地上デジタルアンテナ103、BS/CSアンテナ104で受信した放送波信号の受信強度を測定する受信強度測定部108と、チャンネル情報記憶部107に記憶しているチャンネル情報からチャンネル情報リスト(後述する)を作成するチャンネルリスト作成部109と、ランクに対応したリスト(表2参照)を作成するランクリスト作成部110と、音声を出力する音声出力部111と、映像のスナップショットを作成するスナップショット作成部121と、映像を表示する映像表示部112と、受信強度結果から受信障害を判定する判定部113と、を有している。さらに、受信強度測定部108が測定した受信強度を記憶するログ記憶部114と、リモコン装置102により設定された地域設定を記憶する地域設定記憶部115と、リモコン装置102からの操作を受け付けるUI部116と、リモコン装置102で受け付けた操作からそれぞれに適切な制御を行う制御部(CPU)117と、メインメモリ(ROMとRAM、HDDなど、以下メモリと称する。)118と、を備えている。尚、上記の機能の一部は、メモリ118に記憶されているプログラムを用いて制御部117により実行されるようにしても良いし、専用のハードウェアにより実行されるようにしても良い。
地域設定記憶部115は、ユーザ操作部から入力された地域設定、またはGPS等を用いて取得した地域設定を記憶する。また、放送波には地域情報が含まれているため、その地域情報を抽出する(地域情報抽出部)。そして、地域設定記憶部115において記憶されている第1の地域情報と地域情報抽出部が抽出した第2の地域情報とが一致しているか否かを判定する(地域情報判定部)。この地域情報判定部が判定した結果をディスプレイに表示させることができる(地域情報判定結果表示部、例えば、図16の符号151には、現在の地域として、千葉が表示されている)。
図2Aから図2Dまでは、図1に示す受信障害判定機能付のデジタル放送受信装置Aにおける受信障害判定処理の基本的な流れを示すフローチャート図であり、受信障害が起きた時に受信障害判定を行うメインの処理の流れを示したフローチャート図である。
図2Eは、デジタル放送受信装置Aにおける初期設定処理の流れを示す図である。この処理は、例えば、デジタル放送受信装置の電源を最初に入れた時、又は、別途設けられた初期設定処理開始のための操作を行った場合に開始される(Start)。実際には、操作を受けて、ステップS2において初期設定処理が開始され、ステップS3において、地域情報が入力されると(yes)、ステップS4において、スキャンを実行するか否かを決定し、実行する場合には(yes)、ステップS5において、チューナによる選局を行い、チャンネルサーチ処理が順次実行される。この処理によって得られる周波数−チャンネル情報の対応関係を取得し、ステップS7において、対応関係のデータをチャンネル情報記憶部107に格納し、処理を終了する(end:ステップS8)。この処理により、例えば以下の表1に示すような対応関係がチャンネル情報記憶部107に記憶される。
表1では、放送チャンネルの名前と、放送地域(地域情報)と、サービス番号と、リモコン番号と、受信強度と、測定日時と、その際の地域設定とが記憶されている。このような情報が、放送チャンネル毎に、例えば、周波数の低い順番に取得されて記憶されている。
図2Fは、デジタル放送受信装置Aにおける契約の有無に関する処理の流れを示す図である。図2Fに示すように、まず、処理が開始されると(ステップS11:start)、ステップS12において放送波から放送ストリームを復調する。次いで、ステップS13において、CASカードが保持する秘密鍵を用いて、暗号化された放送ストリームの復号を行う。ステップS14において、解読可能なストリームであるか否かを判定し、yesの場合にはステップS15において、ディスプレイの画面に、「この放送は契約しています」というような表示を行う。noの場合には、ディスプレイの画面に「この放送は契約していません」などの表示を行う。
図2Aから図2Dまでに示すように、まず、ステップS201において、例えばメニュー画面を表示させた状態において、デジタル放送受信装置Aを遠隔操作し、リモコン装置を操作してアンテナ設定が選択されたことをデジタル放送受信装置Aのリモコン信号受信部(UI部)を介して制御部117が検出すると、受信障害判定処理が開始され、ステップS202において、制御部117が映像表示部112と音声出力部111とに対してミュート制御を行う。
次いで、ステップS203において、判定部113が、デジタル放送受信装置A用のCASカードスロットにCASカードが挿入されているか否かを判定する。CASカードが挿入されていれば(yes)、ステップS205に進み、挿入されていない場合には(no)ステップS204へ進む。
ステップS204においては、映像表示部112が、CASカードが挿入されていないことをディスプレイ画面101に表示させることで、ユーザに注意を促すことができる(図13Aの符号183で示される表示を参照)。
ステップS205では、制御部117が、チャンネル情報記憶部107に記憶されている表1に示されるチャンネル情報のうち、例えば、最も周波数の低い放送チャンネルの放送局にチューナ106を用いて選局する。
ステップS206において、チューナ内のアッテネータの状態、減衰値を、映像表示部112がディスプレイ101に表示させる。ステップS207においては、制御部117が地域設定記憶部115に記憶されている地域設定(例えば、東京など)を読み込む。地域設定は、初期設定であればデフォルトの情報が、ユーザ設定が行われていればその情報が読み込まれる。地域設定の情報は、地域識別コードにより記憶されているのが一般的である。ステップS208においては、映像表示部112が制御部117から渡された現在の地域識別コードに対応した地域設定をデジタル放送受信装置のディスプレイ101の表示画面に表示させる。ステップS209において、判定部113が、制御部117が読み込んだ地域設定記憶部115に記憶してある地域識別コードと、制御部117に渡された放送波内の地域識別コードとが一致しているか否かを判定する。この判定において、両方の地域識別コードと、が一致していれば(yes)、ステップS211へと進み、両者が一致していない場合にはステップS210に進む。この場合には、例えば、ステップS210において、映像表示部112が、地域設定が間違っていることを報知するユーザ警告文(コーション)をディスプレイ101の表示画面に表示させる。尚、上記の放送波の地域識別コードから、地域設定が間違っていた場合に、どこの地域に設定したらよいかをディスプレイ101に表示してユーザへのガイダンスとするようにしても良い。
ステップS211においては、映像表示部112が、チャンネルリスト作成部109が作成した地上デジタル放送、BS/CSのチャンネルリスト171(図12等参照)と、ランクリスト作成部110が作成した受信強度のランクリスト(下記表2)と、ランクに応じた解決策(例えば、図12の符号181に示す表示欄の記載)とを画面に表示する。
次いで、ステップS212において、制御部117が、ログ記憶部114から初期設定時に測定した時の受信強度の値(ログ:受信強度の変化、例えば時間変化)を読み込む(表1の値)。ステップS213において、制御部117が、ログ記憶部114から読み込んだ初期設定時に測定した時の受信強度のログをディスプレイ(表示画面)101に表示する。
次いで、図2Bに示すように、ステップS214において、地上デジタル放送局の受信状況のスキャン処理のループ(ステップS220の、地上デジタル放送局の受信状況のスキャン処理の終了まで)を開始する。ステップS215において、受信強度測定部108が、地上デジタル放送の放送チャンネル毎に受信強度を測定する。そして、現在の測定した受信強度の数値を制御部117に送る。ステップS243において、制御部117は、ログ記憶部114に、受信強度測定部が測定した受信強度を放送チャンネル毎に記憶させる。ステップS216において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値と、を並べて画面に表示させる(図13A参照)。
次いで、ステップS217において、映像表示部112が、受信状況のスキャン処理の実施中に、映像のスナップショットをディスプレイ(画面)101に表示させる。ここで、スナップショットとは、後述するように、図18において、例として猫の絵で示されているが、映像の静止画や動画のサムネイルであることを示している。或いは、サムネイルに代えて、例えば全画面に静止画や動画を表示させるようにして良い。図18では、選択した放送チャンネルのスナップショットがある旨を猫の絵により表示している。このスナップショットを再生させることで、受信強度値を見ただけではわかりにくい受信状況に判断がユーザにとって行いやすくなる可能性が高い。
次いで、ステップS218において、制御部117が、測定された受信強度に応じて表2にようにランク付けを行う(任意のステップ)。
表2は、アンテナ受信状態のランクの例を示すものであり、ここでは、受信強度に応じて、AからDまでのランクが決められている。ランクAは、受信状態が良好であり、ランクBは、受信状態が悪く(映像にノイズが見えている状態など)、ランクCは、受信エラー(映像を表示させることができない)状態であり、ランクDは、全く受信できない(受信強度が0)の状態である。
ステップS219において、図14に示すように、映像表示部112が、受信強度に応じたランクを画面に表示し(182)、ランクに応じて色分けをして画面に表示し、画面上部に最も悪い局の状態を表示している(201)。ステップS220において、全ての地上デジタル放送局の受信状況のスキャン処理が終わっていないと判定された場合には、ステップS214に戻り、この間のループ処理を繰り返す。一方、全ての地上デジタル放送局の受信状況のスキャン処理が終わっていると判定された場合には、ステップS221に進む。このように、受信強度が低い放送チャンネルを表示部に表示する領域を設ける用にしても良い。
図2Cに示すように、ステップS221において、スキャンした地上デジタル局の全ての局の受信強度が0であるか否かを、判定部113が判定する。判定部113による判定の結果、全ての局の受信強度が0であった場合には(yes)、ステップS222に進み、0でなかった場合には(no)、ステップS223に進む。
ステップS222において、映像表示部112が、アンテナ103、104が抜けていないか否かを、ユーザに確認を促す警告文を画面に表示する(図13Aの表示158a)。
ステップS223において、BS/CS放送局の受信状況のスキャン処理のループを開始する(ステップS230のBS/CS放送局の受信状況のスキャン処理の終了までの間のループ処理)。
ステップS224において、受信強度測定部108が、トランスポンダ毎にBS/CSの受信強度を測定し、現在測定した受信強度の数値を制御部117に送る。ステップS243において、制御部117が、受信強度測定部108が測定した受信強度をログ記憶部114に記憶させる。
次いで、ステップS226において、映像表示部112が初期設定時に測定した受信強度と並べてディスプレイ101の画面に表示させる(図13Aの表示161c−2)。ステップS227において、映像表示部112が、受信状況のスキャン処理の実施中に映像のスナップショットを表示させる。ステップS228において、制御部117が、測定した受信強度に応じたランク付けを行う。ステップS229において、映像表示部112が、受信強度に応じたランクをディスプレイ画面に表示し、ランクに応じて色分けをして画面に表示し、画面に、現在視聴している放送局に関する受信状況を、例えば、「あなたの視聴していた放送局(TBS)の状態は不良です。」のように表示させても良い(図14の201a)。また、リスト表示されている、現在視聴している放送局に関する受信状況を拡大表示させても良い。
次いで、ステップS230において、全てのBS/CS局のスキャンが終わっていない場合には、ステップS223に戻る。全てのBS/CS局のスキャンが終わっていた場合には、ループを抜けてステップS231に進む。ステップS231において、判定部113が、受信強度測定部108が測定した受信結果から、すべての局の受信強度が0であるか否かを判定する。すべての局の受信強度が0である場合には(yes)、ステップS232に進み、映像表示部112が、アンテナが抜けていないかユーザに確認を促す警告文を画面に表示させる(図13Aの158a)。すべての局の受信強度が0であるのではない場合には(no)、ステップS233に進み、判定部113が一部受信できなかったと判断した場合には(yes)ステップS234に進み、判定部113が一部受信できなかったと判断しなかった場合には(no)ステップS236に進む。
ステップS234においては、映像表示部112が、CSの周波数の高い局と低い局と、の受信レベルを同時に表示する(図17の215a)。ステップS235において、映像表示部112が、使用中の機器がCS放送非対応の機器である可能性を画面に表示する(図17の251)。次いで、ステップS236において、制御部117が、ユーザによるリモコン操作を待つ。ステップS237において、ユーザが再度の受信状況のスキャン処理を行うための、リモコン装置の再スキャンボタンが押されると、ステップS238において、判定部113が、ユーザが再スキャンボタンを押されたか否かを判定する。再スキャンボタンが押されたと判定された場合には(yes)、ステップS240へと進み再スキャンボタンが押されなかった場合には(no)、ステップS241に進む。ステップS240で、スキャン中でも再スキャンボタンを押せば再スキャンが行われ、ステップS239においてスキャン中でもリモコン装置の戻るボタンが押されると、スキャンを中止し、ステップS214に戻る。ステップS241において、ユーザ判定部113が終了ボタンを押すまで(no)、ステップS236へ戻って処理を行う。終了ボタンが押されると(yes)処理が終了する(ステップS242)。
以上に処理により、受信判定時に、受信障害の原因が何かを報知し、ユーザの判断を容易にすることができる。
また、作成したスナップショットをログとして記憶しておいてもよい。さらに、受信状況のスキャン処理の実施中にログに記憶したスナップショットを、過去の静止画または映像としてサムネイル表示させてもよい。
図2GからJまでは、受信障害が発生した場合にログとしてスナップショットを保存する処理の流れを示す図であり、図2AからDまでに対応する図である。図2で説明したステップS216において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値を並べて画面に表示させた後に、ステップS216aにおいて、スナップショット作成部121が作成したスナップショットをログ記憶部114に記憶させる。次いで、ステップS216bにおいて、映像表示部112が、スキャン作業実施中にログ記憶部114に記憶してある過去の映像のスナップショットをディスプレイ101の画面に表示させる。そして、ステップS218において、制御部117が測定した受信強度に応じたランク付けを行う。また、BS/CSにおいても、図2Iにおいて、ステップS226で、映像表示部112が初期設定時に測定した受信強度と並べてディスプレイ画面101に表示した後、ステップS226aにおいて、BS/CSスキャン処理を行っている間に、スナップショット作成部121が作成したスナップショットをログ記憶部114に記憶させ、映像表示部112が、スキャン作業実施中にログ記憶部114に記憶してある過去の静止画または映像のスナップショットをディスプレイ101の画面に表示させ、ステップS228において制御部117が測定した受信強度に応じたランク付けを行うようにする。尚、過去の受信強度と共に映像欄を設けて現在の静止画または映像と一緒に表示してもよい。
図2KからNまでは、受信障害が起きた時に、スナップショットを作成することで、受信障害が起きた時の状況を正確に伝える処理の流れを示す図であり、図2AからDまでに対応する図である。まず、処理のスタートにおいて、テレビの視聴中に、受信障害が発生すると(ステップS301)、ステップ301aにおいて、スナップショット作成部121が、受信障害が起きた時のスナップショットを作成し、ログ記憶部114が、スナップショット作成部121が作成したスナップショットを記憶する。ステップS202においては、図2Aと同様に制御部117が映像表示部112と音声出力部111にミュートをかける。以降において、ステップS208で、映像表示部112が制御部117から渡された現在の地域識別コードに対応した地域設定を画面に表示させると、図2AのステップS209・210をスキップして、ステップS211において、映像表示部112が、チャンネルリスト作成部109が作成した地上デジタル放送、BS/CSのチャンネルリストと、ランクリスト作成部109が作成した受信強度のランクリストとランクに応じた解決策をディスプレイ101画面に表示させる。また、ステップS216において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値と、を並べてディスプレイ101画面に表示させた後に、ステップS217に代えて、ステップS216cにおいて、映像表示部112が、スキャン作業中に、受信障害が起きた時のスナップショットを画面に表示させ、次いで、ステップS218に進む。ステップS220までの処理が終了すると、まず、ステップS245において、地方局の受信強度のランクがC以下であるか否かを判定し、yesであればステップS246で、地域設定記憶部115に記憶してある地域設定と、地域情報抽出部が受信した地方局の放送波から抽出した地域情報とが一致するかどうかの比較を行う。noの場合には、ステップS247に進み、該当する放送局に☆印などのマークを付して(図15等の符号118参照)、他地域向け放送である旨をユーザに知らせる。すなわち、本来ならば受信することのない隣接地域の放送を受信していて、かつ、映像の受信状態が悪い場合に、隣接地域の放送なので電波が弱く、受信しても映らないことをユーザに示すものである。さらに、ステップS227に代えて、ステップ227aにおいて、映像表示部112が、スキャン作業中に、受信障害が起きた時のスナップショットをディスプレイ101の画面に表示させる。
図3Aから図3Dまでは、図2に示すスキャン処理を実行した場合に、ログを記憶する動作をメインにしたフローチャート図である。
まず、ステップS301において、ユーザがデジタル放送受信装置を視聴中に、受信障害が発生したと仮定する。この受信障害を検出すると、ステップS302において、制御部117がデジタル放送受信装置を受信障害判定ルーチンへ遷移する。その後の処理は、ステップS202からステップS243aまでは図2の処理と同じである。ステップS243aで、ログ記憶部114に、制御部117から渡された、受信強度測定部108が測定した受信強度を記憶させた後、ステップS303において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値と、をグラフにして画面に表示させる(図16の211参照)。次いで、ステップS305において、映像表示部112が、スキャン作業実施中にリアルタイムの映像をディスプレイ画面に表示する(図18参照)。
次いで、前述のように、ステップS218において、制御部117が、測定された受信強度に応じて表2にようにランク付けを行った後に、ステップS307において、映像表示部112が、受信強度に応じたランクをディスプレイ画面に表示させ、ランクに応じて色分けをして画面に表示し(図14の172a)、画面上部に放送局の状態を、良・不良などに分類して表示する(図14の201)。次いで、ステップS306において、音声出力部111が、測定した局と、受信強度との音声ガイドを行うようにしても良い。次いで、ステップS308において、判定部113が、受信レベルが高いにも関わらず、PAT(Program Association Table)/PMT(Program Map Table)(図21の符号161の欄の放送大学の行に記載されているように、放送休止状態であるか否かを調べることができる。すなわち、受信強度が高いが、PATまたはPMTが受信できないのは、放送休止状態であるときのみだからである。)が受信できないかどうかを判定し、受信できない(yes)場合には、ステップS309において、映像表示部が、放送休止の表示をディスプレイ画面に表示させる。また、ステップS221で、判定部113が、すべての局の受信強度が0であると判定しなかった場合(no)又は、ステップS221でyesと判定した場合、ステップS222で警告を行った後に、ステップS304において、映像表示部112が、衛星アンテナに電源が供給されているか否かをディスプレイ画面に表示させる。
その他の処理は、図2の処理と同様である。以上の処理においては、放送局をランクにより分類して表示するとともに、音声ガイドにより選局した局と受信強度を音声でガイドする。また、一覧表示の中で放送局を選択するとその局の放送をリアルタイムで表示するスナップショット表示が可能である。または、ログに記憶してある過去の静止画または映像を表示してもよい。また、衛星放送のアンテナの電源が供給されているか否かを表示したり、受信強度に関して、現在・過去の値をグラフ表示したりすることで、推移を見やすくなる。また、受信障害の発生を検知すると、自動的にスキャンするようにしても良い。さらに、受信レベルは高いにもかかわらず、PAT/PMTが受信できないときは、放送休止中であるとの表示を行うようにしている。
次に、スキャン動作をエンドレスで繰り返す場合の処理について図4Aから図4Cまでを参照しながら説明を行う。デジタル放送受信装置を視聴中に、受信障害を検出すると(ステップS301)、ステップS401において、制御部117が、地域設定記憶部115から現在の地域設定を読み込む。ステップS402において、映像表示部112が、受信障害のコーションと、制御部117から得た現在の地域設定をディスプレイに表示させる(図13Aの158a、151a等)。次いで、図3と同様にステップS302に進み、制御部117が受信障害判定ルーチンへ動作を遷移させる。その後、ステップS218までは、図3と同様の処理を行い、ステップS218で、制御部117が測定した受信強度に応じたランク付けを行った後、ステップS404において、映像表示部112が、受信強度に応じたランクを画面に表示し、ランクに応じて色分けをして画面に表示し、画面上部に放送局の受信強度を、例えば良・不良のランク別に表示させるようにしても良い(図15の201)。次いで、ステップS405において、制御部117が、リモコン装置からの指示を受けてログをログ記憶部114に記憶させる。これにより、ユーザがログを記録させたいタイミングでログを記録させることができる。ここまでの地上デジタル放送局における受信状況のスキャン処理が全て終了すると(ステップS220)、ステップS221で、判定部113が、すべての局の受信強度が0であると判定すると(no)、ステップS406に進み(ループ開始)、BS/CS放送局の受信状況のスキャンを開始し(ネットワーク情報テーブル:NIT)が取得できた放送局だけ)を行い、ステップS224に進み、受信強度測定部108がトランスポンダ毎にBS/CSの受信強度を測定する。現在の測定した受信強度の数値を制御部117に渡す。その後、ステップS229の後に、ステップS407において、BS/CSにおいて上記NITの取れた放送局の受信状況のスキャン処理を終了する。また、ステップS235において、映像表示部112が、使用中の機器がCS放送非対応の機器である可能性を画面に表示した後に(図17)、ステップS403において、CS放送局の受信状況のスキャンを終了した後、自動的に再スキャン開始する。この処理により、スキャン処理が最後まで行くと、自動的に再スキャンを行うため、ユーザに状況を迅速に報知することができるという利点がある。但し、スキャン中でもリモコン装置の戻るボタンを押せばスキャンを中止させることができるため、いつまでも無意味に再スキャンを継続させなくても良い。
表3(a)は、ログの構成例を示す図である。チャンネルサーチや受信状況のスキャン処理時に記録されるログは例えば表3(a)のような内容で構成される。(a)に示すように、ログは、スキャンを実施した日時と、スキャン時の地域設定と、放送チャンネル番号と受信強度との対応を放送チャンネル数分だけ取得してログ記憶部114に記憶する。受信強度は、数値でも良いが、(b)に示すようにランクを示したものでも良い。
また、異常時のログを抽出するようにしても良い。表3(b)に示すように、放送チャンネル番号などと、時刻と、受信強度と、ランクと、を表示しているテーブルを作成し、異常時のログとして、状態がAからBに変化した時のログのみを抽出し、記憶するようにしても良い。このようにすれば、メモリの占有量を削減することが可能である。
次に、その他のサブフローチャートの説明を行う。図5は、ログの取り方に関するフローチャート図である。処理を開始し(スタートS500)、ステップS507において、判定部113が、現在、録画中、録画予約、視聴予約が入っているか否かを判定する。noの場合には、図2のステップS202〜S213の処理を行う。yesの場合には、ステップS508に進み、映像表示部112が、現在、録画中、録画予約、視聴予約のためスキャンを行えない旨を画面に表示し、処理を終了する(ステップS242)。
ステップS213の後、地上デジタル放送局の受信状況のスキャン処理が開始され(ステップS214)、受信強度測定部108が地上デジタルの放送チャンネル毎に受信強度を測定し、現在の測定した受信強度の数値を制御部117に渡すと、ステップS501に進み、判定部113が、前回の受信状況のスキャン処理の結果との差異が大きいか否かを判定し、yesの場合には、ステップS503において、ログ記憶部114が制御部117から渡された、受信強度測定部108が測定した受信強度と、受信強度を測定した日時と、を記憶させ、ステップS216において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値と、を並べて画面に表示する。
ステップS501のnoの場合には、ステップS502において、判定部113が、ログ記憶部114が記憶している、前回受信強度測定を行った時から時間が経っているか否かを判定する。yesの場合には、ステップS503に進み、noの場合には、ステップS504に進む。ここで、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、代表値(前回値、または平均値等)と、を並べて画面に表示させる(図19参照)。次いで、ステップS505に進み、ステップS216からの場合と同様に、ログ記憶部114において、制御部117が、地域設定記憶部115から前回受信強度を測定した時の地域設定を読み込む。ステップS506において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ前回受信強度を測定した時の地域設定を画面に表示させる。次いで、ステップS218で、ランク付けを行う。その後の処理は、同じである。ステップS220でループ処理が終了すると、図4B・図4Cの場合と同様に、その後の処理(BS/CSサーチ等)が行われる。
このようにすることで、録画中、録画予約、視聴予約時には一覧を表示しないようにさせることができる。或いは、影響のないチューナの状況のみを表示するようにするようにしても良い。過去の受信レベルについて、地域設定を表示し、頻繁に受信状況のスキャン処理が行われたが、その受信状況のスキャン処理の結果が似たような結果だった場合には、代表値だけを表示させるようにしても良い。
次に、図6を参照して、過去の受信状況のスキャン処理の履歴を考慮した処理の流れについて説明する。ランクが同じであれば、代表値だけを表示し、また、過去の受信状況のスキャン処理の履歴が残っていない場合には、受信状況のスキャン処理を開始するようにユーザにガイダンスを出す(自動的にスキャン処理を開始させる)ようにする処理について説明する。
処理を開始し(ステップS601)、ステップS602において、判定部113が、過去の受信状況のスキャン処理の履歴が残っているか否かを判定する。yesの場合は、終了する(S242)。noの場合には、ステップS603に進み、制御部117が、受信状況のスキャン処理を実行させるようにユーザにガイダンスを出す(自動的にスキャンをかける)。それ以降は、ステップS202からS213の処理を行う。また、ステップS218で、制御部117が測定した受信強度に応じたランク付けを行った後に、ステップS604において、判定部113が測定した受信強度のランクが、以前に測定した時と同じか否かを判定する。noの場合には、ステップS216に進む。yesの場合には、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、代表値(前回値、または平均値等)と、を並べてディスプレイ画面に表示させ(図19参照)、ステップS217に進む。ステップS220でループ処理が終了すると、図4B・図4Cの場合と同様に、その後の処理(BS/CSサーチ等)が行われる。
図7は、定期的に受信状況のスキャン処理が行われ、過去何回か分の記録をしておく(定期的に受信状況のスキャン処理を行い、受信障害がおきたら自動的に受信状況のスキャン処理を行い、どの時点で悪くなったか判断する)処理の流れを示す図である。
まず、ステップS701において、処理が開始され、受信状況のスキャン処理を定期的に行う時間を設定し、メモリ118に記憶させる。次いで、ステップS702において、図示しないタイマにより計時し、判定部113が、メモリ118に記憶されている定期的に行う時間を超えたか否かを判定する。時間を超えると(yes)、ステップS202から213の処理が行われる。次いで、ステップS214において、地上デジタル放送局における受信状況のスキャン処理が開始(ループ開始)され、ステップS215において、受信強度測定部108が地上デジタルの放送チャンネル毎に受信強度を測定し、現在の測定した受信強度の数値を制御部117に渡す。次いで、ステップS704において、制御部117から渡され、受信強度測定部108が測定した受信強度を、ログ記憶部114の記憶容量を超える手前まで記憶し、超える前に、初期設定時を除いた古い測定結果を消去し現在の測定結果をログ記憶部114に記憶する。次いで、ステップS218において、制御部117が測定した受信強度に応じたランク付けを行い、ステップS604において、測定した受信強度のランクが以前測定した時と同じか否かを判定する。noの場合には、ステップS216に進む。yesの場合には、ステップS703に進み、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、代表値(前回値、または平均値等)と、を並べてディスプレイ画面に表示させ、ステップS217に進み、スナップショットを表示させる。
この処理では、定期的に受信状況のスキャン処理が行われ、過去何回か分の記録をしておく(定期的に受信状況のスキャン処理を行い、受信障害がおきたら自動的に受信状況のスキャン処理を行い、どの時点で悪くなったか判断する)処理が行われる。過去の履歴が残っていない場合に、自動的に受信状況のスキャン処理をしたり、ユーザに受信状況のスキャン処理を実行させるための操作を促すようにしたりしても良い。ステップS220でループ処理が終了すると、図4B・図4Cの場合と同様に、その後の処理(BS/CSサーチ等)が行われる。また、操作部における特定の操作により、前記受信状況のスキャン処理を強制的に中止し放送受信表示に切り替えるようにしても良い。
次に、本実施の形態による受信障害の診断処理とそれに基づく表示例の詳細について図面を参照しながら説明を行う。図8は、受信状況一覧表示における障害診断の流れを示す図であり、地上デジタル放送に関する処理を説明する図である。
ステップS11において、全放送チャンネルの受信強度が“0”であるか否かを判定する。“0”である場合には、S12に進み、初期設置時よりも受信強度が悪くなったか否かを判定する。悪くなった場合には(はい)、診断表示例としてはD1のようになる。D1は、「放送が無い時間帯か、アンテナ接続に問題があるか、地域設定の変更が必要な可能性があります。アンテナ接続、地域設定を変更した場合は、再度、チャンネル設定を実行してください。」などである。そして、障害の可能性に関する表示P1は、例えば、「受信状況一覧表示機能のための受信状況のスキャン処理は、プリセットされている放送チャンネルしか行わないので、地域設定が違っていて、且つ、たまたま受信できる放送チャンネルが放送休止状態だった場合、以下が区別できない。地域設定が違っているのか、アンテナが接続されていないのか、放送休止の時間帯か、CATVの一斉停止かであり、天候が悪いために受信強度が全放送チャンネルゼロであることは考えにくい(天候の判断はつかない)。」。
ステップS12で「いいえ」の場合には、診断表示例D2としては、「アンテナ接続を確認し、再度、チャンネル設定を実行してください。」などであり、障害の可能性に関する表示P2は、例えば、設置時から受信できていないので、アンテナ接続の問題の可能性が高いためである。
ステップS11で「いいえ」の場合には、ステップS13に進み、「一部の放送チャンネルにランク(C)」であるか否かを判定する。ここで、「はい」の場合には、ステップS14に進み、「ランクA、Bが1つでも存在するか否かを判定し、「はい」であれば、D3に示すように、放送が無い時間帯か、地域設定の変更が必要な可能性があります。地域設定を変更した場合は、再度、チャンネル設定を実行してください。」などの表示がなされる。これは、ランクAからBが、1つでもあれば、アンテナは接続されていると判断できる。受信状況一覧表示機能のための受信状況のスキャン処理は、プリセットされている放送チャンネルしか行わないため、地域設定が違っていて、かつ、たまたま受信できる放送チャンネルが放送休止状態だった場合、地域設定が違っているのか、アンテナが接続されていないのか、放送休止の時間帯かが、区別できない。A、Bが存在することから、ランクCになっている原因が、悪天候によるものである可能性は考えにくいためである(P3)。
ステップS14に進み、ランクA、Bが1つでも存在するか否かを判定し、「いいえ」であれば、D4のように、診断表示例として、「天候が悪いか、放送が無い時間帯か、アンテナ接続に問題があるか、地域設定の変更が必要な可能性があります。地域設定を変更した場合は、再度、チャンネル設定を実行してください。」などの診断表示例がなされる。このように複数の可能性を表示するのは、P4に示すように、受信状況一覧表示機能のための受信状況のスキャン処理は、プリセットされている放送チャンネルしか行わないため、地域設定が違っていて、かつ、たまたま受信できる放送チャンネルが放送休止状態であった場合において、地域設定が違っているのか、アンテナが接続されていないのか、放送休止の時間帯か、CATVが一斉放送停止か、天候が悪いために受信強度が低いのか、を区別することができないためである。
ステップS13で、「いいえ」の場合には、ステップS15に進み、受信強度が60以下であり、或いは、ランクCの放送チャンネルが存在するか否かを判定する。この判定の結果、「はい」であれば、ステップS16に進み、「いいえ」であれば、D9に進む。D9のケースは、状況が悪くなっていないと判断されるため、診断表示なしである。悪くなっていないのに表示をわざわざ行う必要がないからである。
設置時より受信強度が悪くなったか否かを判断するステップS16において、「はい」の場合には、ステップS17に進み、ランクA、Bが1つでもあるか否かを判定し、「はい」であれば、D5のように「天候が悪いか、設定時(日時)よりアンテナの受信状態が悪くなったようです。」との表示がなされる。これは、P5に示されるように、ランクCが無いことから、地域設定の間違いは考えにくい。天候が悪いか、アンテナの状態が変わったか、アンテナ分配によって受信状態が悪くなった可能性があるためである。ステップS17で「いいえ」の場合には、D6に示すように、「天候が悪いか、設定時(日時)よりアンテナの受信状態が悪くなったようです。アンテナの接続や分配の状態を御確認下さい。」のような表示がなされる。これは、P6に示すように、設置時と比べてランクA、Bが無くなってしまったことから、アンテナが抜けてしまったか、分配器において信号が減衰した可能性があるためである。
ステップS16で「いいえ」の場合には、ステップS18に進み、ランクA、Bが1つでもあるか否かを判定し、「はい」であれば、D7のように、「天候が悪いか、アンテナの受信状態が設置当初から悪いようです。」の表示を行う。P7のように、ランクCが無いことから、地域設定間違いは考えにくく、天候が悪いか、アンテナやアンテナ配線や分配によって、もともと受信状態が良くないと考えられるためである。ステップS18で、「いいえ」の場合には、D8に示すように、「天候が悪いか、アンテナの受信状態が設置当初から悪いようですアンテナの接続や分配の状態を御確認下さい。」などの表示がなされる。これは、P8のように、設置時からアンテナ接続状態が良くない可能性が高いためである。
図9は、受信状況一覧表示における診断のための処理の流れを示すフローチャート図である(BS/CS)。まず、ステップS21において、全放送チャンネルの受信強度が0であるか否かを判定し、「はい」であれば、診断表示例D11として、「BSをご覧になるにはBSアンテナをつないでアンテナ電源をご確認下さい。」などの表示D11がでる。これは、P11に示すように、BSアンテナをつないでいない可能性があるからである。ステップS21で「いいえ」の場合には、ステップS22に進み、受信強度が悪いか否か(Cしか無い)を判定し、「はい」の場合には、「受信が困難です。天候が悪いか、アンテナ受信状態(向きや接続や配線など)が悪いようです。アンテナの接続や向きなどをご確認ください。」のような表示例D12が表示される。これは、P12に示すように、天候が悪いか、アンテナの、向き、配線、接続、分配が悪い可能性がある。アンテナの故障の可能性もあるからである。尚、P13に示すように、BS側が悪く、CS側が良いという状態は、通常は無い。BS側が良く、CS側が悪いが、それでもCS側のランクがB以上である場合は、CSが見られるはずであるので問題にしない。
ステップS22において、「いいえ」の場合には、ステップS23に進み、BS1〜BS5が強度60未満であり、かつ、ランクCが存在するか否かを判定し、「はい」の場合には、「一部の受信が困難となっています。天候が悪いか、アンテナ受信状態(向きや接続や配線など)が悪いようです。アンテナの接続や向きなどをご確認ください。」との表示D13が表示される。これは、P14に示すように、天候が悪いか、アンテナの、向き、配線、接続、分配が悪い可能性がある。但し、ランクAかBが存在するため、アンテナの故障の可能性は考えにくいからである。
ステップS23で「いいえ」の場合には、ステップS24に進み、BS1〜BS5が強度60以上であり、かつ、CS20〜CS24が強度40未満であるか否かを判定する。「はい」の場合には、「衛星放送の受信設備がデジタルBS/CSに対応していない可能性があります。」などの表示例D14が表示される。これは、P15で示すように、BS1〜BS5が強度60以上ということは、天候は良く、アンテナの向き、配線も合っていると考えられる。しかしながら、高周波側(CS20〜CS24)が受信できていないということは、コンバータがデジタルに対応していない可能性がある。但しBSは視聴できている可能性が高いため、ユーザに対しての表示として、BSを除くなどの表示例も考慮の対象である。ステップS24で「いいえ」の場合には、診断表示がなされない(D15)。
図10は、地上デジタルにおけるブースターの診断処理の流れを示す図である。まず、ステップS31において、全放送チャンネルの受信強度が0であるか否かを判定する。「はい」の場合には、「地域は東京で正しいですか?地域設定をご確認のうえ再スキャンを実施ください」、「アンテナ線は接続されていますか?」などの診断表示D21を行う。「いいえ」の場合には、ステップS32に進み、一部の放送チャンネルの受信強度が強すぎるか否かを判定する。「はい」の場合には、「受信強度が強すぎるため、受信障害が発生しています。ブースターの調整や減衰器の挿入が必要です。」などの表示D22が表示される。
ステップS32おいて「いいえ」の場合には、ステップS33に進み、受信強度が40以下の放送チャンネルが存在するか否かを判定する。その結果、「はい」であれば、「ブースターの調整や挿入が必要です。」との表示D23を行う。「いいえ」の場合には、受信強度が60以下の放送チャンネルが存在するか否かを判定し、「はい」の場合には、ステップS35で、設置時より受信強度が悪くなったか否かを判定し、「はい」であれば、「アンテナ受信状態が悪くなったようです。」などの表示例D24が表示される。ステップS35で、「いいえ」の場合には、「アンテナ受信状態が悪いようです」などの表示例D25が表示される。ステップS34で「いいえ」の場合には、特に問題がないため、診断表示なし(D26)となる。
以上のように、ブースターに起因する受信障害に関する診断表示を適切に行うことができる。
(表示画面の簡単な説明)
以下に、上記受信障害診断処理の過程におけるデジタル放送受信装置Aのディスプレイに表示される表示画面に例について説明する。
1)図11は、図2のステップS239において説明したように、リモコン装置102の戻るボタンが押された場合に、遷移する画面表示の一例を示した図である。まず、リモコン装置102について、簡単に説明すると、電源ボタン135a、方向キー135b、決定ボタン135c、戻るボタン135d及び操作ボタン(ボタンキー)135eが設けられている。リモコン装置102の戻るボタンを押すと、受信状況のスキャン処理中にユーザ側からキャンセルすることができる。その際に、ディスプレイ101に表示される画面は、一般的な放送表示の映像画面131である。ここで、映像画面131上における受信障害を検出し、ブロックノイズ133が出るなど受信障害が検出されると、制御部117が自動的に図2に示す受信障害判定処理を実行するようにしておくと、迅速に受信障害とその対応策とを特定する処理に入ることができる。
尚、図2に示す処理の実行中においても、リモコン装置の戻るボタン135dを押すことで、受信状況のスキャン処理は中止され、図11の左図のような放送表示画面に戻ることができる。この際、図2の処理のうち実行された処理までをメモリに記憶しておき、再び、図2の処理に入る操作を行った場合に、中止された後の処理から行われるようにしても良いし、図2の処理について再び最初から実行されるようにしても良い。
図11の右図は、本実施の形態による受信障害判定機能による画面表示例を示す図である。ここで、ディスプレイ101には、地上デジタル放送用の受信強度測定を含む受信状況のスキャン処理と、BS/CS放送用の受信強度を含む受信状況のスキャン処理と、を、放送チャンネル毎に測定して一覧表示した地デジのリスト一覧表示161、BS/CSのリスト171を横に並べて表示した例が示されている。より詳細には、右の図における、地デジのリスト161には、放送チャンネル名161a、チャネル番号161b、受信強度値161c、ランク161dが、BS/CSのリスト171にも、放送チャンネル名171a、チャネル番号171b、受信強度値171c、ランク171dが、一覧表示されている。符号141の表示欄は、メニューの内容が表示されており、143・147には、地上デジタルなどの放送種別が表示され、145・153には、受信状況の総評のランク付け(例えば、受信状況の一覧で一番ランクが低かったランクを表示したり、ランクの平均を表示したりしてもよい。このとき、隣接地域の放送チャンネルでランクがC以下の評価は除外してもよい。)が大きく表示され、151には現在の地域設定が、155には、アンテナ電源設定が表示される。
ディスプレイ101においてブロックノイズ133等が検出されるなどの受信障害の発生が検出されると、例えば放送表示から自動的に、受信状況のスキャン処理に切り替わり、受信状況のスキャン処理が開始されるようにしても良い。右図は、受信状況のスキャン処理中で途中の放送チャンネルまで値が表示されている様子が示されている図である。
また、受信状況のスキャン処理中でも、リモコン装置に戻るボタンが押されると受信状況のスキャン処理が中止される(図2のステップS239)。地上デジタルと、BS/CS放送用の結果を各放送チャンネルについて一覧表示させることで、他の画面に切り替える必要がなく、電話を掛けながらでも、操作やサポートへの連絡が簡単になる。
このようにすることにより、電話でのサポート時などにおいても、ユーザに対して早めの解決策を提示できる可能性が高まる。
図12は、図2のステップS216において、映像表示部112が、制御部117が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値を並べて表示する画面表示の一例を示した図である。図12は、図11の右図の受信状況のスキャン処理が終了して全ての放送チャンネルについてのログが表示される例を示す図である。表示欄の内容は基本的には、図11の右図と同様である。初期設定時と、現在の値と、の変化の様子を、並べて一覧表示した様子を示す図である。この図でも、複数の放送局の受信レベルを一覧表示させている。さらに、それぞれの局で、装置の設置時の受信レベルと現在の受信レベルとを並べて表示している。これにより、受信レベルの変化が、放送チャンネル毎に一目でわかるようになっている。また、「現在の地域設定は千葉です。」などのように、地域設定151が表示されている。
また、地上デジタル用の一覧表示161では、放送局名をリスト表示161aするとともに、各放送局の物理チャネル161bと、上記の装置の設置時の受信レベルと現在の受信レベルとを並べての表示161cと、受信状態のランク表示161dと、を表示している。ここでは、一番下の行の表示161eが受信障害の可能性があることが示されている。また、種々の表示を音声で報知するようにしても良い。BS/CS放送についても、同様に、BS/CS放送用の一覧表示171では、放送局名をリスト表示171aするとともに、各放送局の物理チャネル171bと、上記の装置の現在の受信レベルの表示171cと、受信状態のランク表示171dと、を表示している。それぞれの比較表示は、色分け表示しても良いし、同じ搬送波(トランスポンダ単位)でも、複数の放送局が入っていたそれぞれの放送局を表示する。ディスプレイ101上には再スキャンボタン191が設けられ、この再スキャンボタンを押すと、任意のタイミングで再スキャンが開始される。
図13Aは、図2のステップS203で、CASカードが挿入されているか判定し、結果を表示183する画面表示の一例である。また、アンテナが抜けているかどうかの確認をユーザに促す表示158aがされている。この図では、地上デジタル放送と、BS放送と、CS放送と、のそれぞれをリスト表示させた表示例を示す図である。この表示では、リスト表示に関して以下の工夫を行っている。
1)全体表示を行うと、それぞれの局の表示が小さくなってしまう。そこで、カーソルを合わせた行161L1を拡大表示161L2させることもできる。この拡大表示161L2により、例えばTBSテレビで、設定時の受信強度と、前回測定時の受信強度と、現在の受信強度と、を良く確認することができる。拡大表示をさせた状態において、この拡大表示部を例えばポインタによりポイントして上下にスクロールすることで、拡大表示を上下の行に移動させることができる。また、拡大部分をポインタで指して動かすことにより、拡大領域を拡大・縮小させることもできる。このような動作を、リモコン装置で指して行うことも可能である。
2)また、放送局が一定行数を超えた場合には、スクロール表示するようにしても良い。
3)受信強度の変化において、ランクが同じ場合には、代表値だけを表示させるようにしても良い。
4)受信障害とアンテナ抜けとは区別して報知するようにすると良い(158a)。これは、上記の診断アルゴリズムに従って判定することができる。
5)また、CASカードが入っているか否かを表示することも可能である(183)。判定部が、CASカードが挿入されているか判定し、結果を表示する画面表示の一例である。これにより、アンテナが抜けているのか、CASカードが挿入されていないのか判断できる。
6)また、受信状況のスキャン処理の実施中に、映像・音声のミュートをかけることで、ユーザにストレスをかけないようにすることができる。
7)BS/CSについては、トランスポンダ単位で受信強度を測定(表示)している。
上記7)について説明する。
地上デジタル放送では、送出装置(放送塔など)によって、放送局毎に異なる周波数で送出されている。従って、放送局毎に測定することが望ましい。BS/CSを中継する放送衛星には、複数のトランスポンダが搭載してあり、それぞれ、異なった周波数で放送波を送信している。設備によって周波数によっては受信強度が異なることがある。そのため、周波数毎、すなわちトランスポンダ毎で測定を行うことが好ましい。
また、BS/CSの場合は複数の局が同一のトランスポンダで送信されている。地デジの場合は、一つの搬送波には一つの放送局の放送ストリームが送信されているが放送ストリームが複数存在する場合もある。そこで、BS/CSについては、トランスポンダ単位で受信強度を測定(表示)している。
尚、受信強度の一覧表示の方法としては以下の方法が挙げられるが、それぞれに長短があるため、どれを利用するかは任意である。
i)トランスポンダ単位で表示する
ii)放送局単位で表示する。
iii)放送ストリーム単位で表示する。
i)のトランスポンダ単位での表示は、表示する情報を少なくすることによって、一覧性を高めることができる。
ii)のように放送ストリーム単位で表示すると、実際に視聴する環境と同一の環境をつくれるので、感覚的にわかりやすくなる。但し、実際には、放送局単位でしか、受信強度には影響がないので、表示領域をコンパクトにするには、iii)の放送ストリーム単位よりも放送局単位の方が好ましい。さらに、BS/CSを、地上デジタル放送のように表示してしまうと、番組数が多数あるので、ユーザにわかりやすく示すことができ、番組毎の受信強度に変化がないという理由もある。一方、地上デジタル放送では番組毎に表示するのは、放送チャンネル数が少ないので、全て表示しても問題なく、実際に表示されている放送チャンネルと対応させてユーザに分かりやすくするためである。
図13Bは、以上ログの抽出の様子を示す図であり、(a)のリスト表示から、状態がA以外のランクのログを抽出した様子(b)を示している。このように、受信状況のランクが悪いログのみを抽出して障害の解析に役立てることができる。
以上のように、表示させることで、ユーザに受信障害に関する各種の情報をわかりやすく提供することができる。
図14は、図13Aに対応する表示例を示す図であり、図2のステップS213で、映像表示部が、制御部が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度とその後の受信強度とを比較して表示する画面表示の一例であり、161L2のように拡大表示することができる。定期的に受信状況のスキャン処理を行い、過去何回分かの測定値を記憶しておくことができる。それぞれの時点を理解しやすいように、タイムスタンプ161tを表示させている。この図では、受信強度を数字で表示する代わりに文字で表示している。強・弱・良・不良などで表示することで、おおよその善し悪しが一目瞭然となる。また、表示158bには、現在が千葉、前回が長野というように報知し、初期設定が他地域の設定になっている可能性をユーザに示すこともできるようになっている。上記の拡大表示161L2では、受信状況が不良となっており、初期設定時と地域が異なっていることが推定される。表示201aでは、受信状況が良の放送局と受信状況が不良の放送局とが、一覧表示されるようになっている。表示182は受信状況のランクAからDまでである。表示193では、BS・CSアンテナの電源設定状況が、表示203では、アッテネータの状態(値など)が表示されている。表示172aは、CS放送の受信状況の一覧表示である。BSの表示171aも同様である。
受信状況のスキャン処理を定期的又は受信障害が生じたタイミングで開始することで、どの時点で受信状況が悪くなったかを知ることができる。もちろん、初期設定時の受信強度を知ることができる。また、表示151aに示すように、過去の受信レベルの表示に対応させて、地域設定の表示を行うこともできる。ここでは、初期設定時、前回測定時、現在測定時のそれぞれの受信レベルの測定時における地域設定を表示させている。このように受信レベルの表示とその測定時の地域設定とを対応させて表示させることで、過去と現在などの比較が容易になる。
図15は、図2のステップS210において、映像表示部が、地域設定が間違っていることをユーザに知らせる警告文を画面に表示させる画面表示158bの一例を示す図である。図15に示すように、診断結果に基づいて、表示158bに示すように、「他地域の設定になっています。」というように、警告を出している。これにより、地域設定が間違っていることをユーザに知らせることができる。地上デジタルの一覧表示161では、放送チャンネル毎に周波数表示161xと、設定時、前回、現在のそれぞれの受信状況が良・不良で表示されている。これに基づいて、受信状態のランク表示も行われる。この際、過去の放送局も表示することで、過去受信していた放送局を受信できるかどうかがわかるようになっている。上記と同様に、BS・CSについては、トランスポンダ単位で表示され、複数の局であっても、同じ搬送波であれば1つの局を表示し、画面の視認性を向上させている。また、衛星アンテナの電源供給がされているか否かを表示させることもできる(193)。
図16は、図3のステップS303で、映像表示部が、制御部が読み込んだ初期設定時に測定した受信強度と、現在の受信強度測定値と、を棒グラフなどのグラフ表示211で画面に表示する画面表示の一例を示す図である。これにより、初期設定時との変化を視覚的に見比べることができる。縦軸には放送局が、横軸には受信強度がとられ、視覚的に受信強度の比較と放送チャンネル毎の受信強度の推移が一目瞭然で把握できる。尚、表示213・215に示すように、放送局が一定数を超えた場合には、受信レベルの低いものと高いものとを優先的に表示するようにしても良い。また、表示171−2に示すように、ランクによって色分けして視認性を高めることもできる。全体の傾向も把握しやすい。尚、放送局が一定数を超えたらレベルの低いものから表示するようにすれば、レベルの低いものをまとめて示すことができ、画面の視認性を上げることにより、自己解決を促すことができる。
図17は、図2のステップS229において、映像表示部が、CSの周波数の高い局と低い局との受信強度を同時に表示する画面表示215aの一例を示す図である。これにより、周波数の高低によって受信強度に差があるか否かを判断することができる。また、表示251で、古い特定の機器に特有の受信障害であることを報知する表示251も示されている。これにより、例えば、古いアンテナを使用していることを報知し、アンテナの取り替えなどを促すことができる。非デジタル対応機器などを利用している場合に、その旨をユーザに報知することができる。図18は、図2のステップS217において、映像表示部が、受信状況のスキャン処理の実行中に映像のスナップショットを画面に表示する画面表示の一例を示す図である。図では、フォーカスが当てられている放送チャンネルのスナップショット261がサムネイル表示されており、これにより、受信強度によってどの程度の受信障害が起こるのかを視覚的に見ることができる。また、一覧表示161において、ある局を選択すると、その放送局の放送をリアルタイムで表示するようにすることもできる。例えば、ノイズが出ていればそれをユーザに見せることができるとともに、サービス側に送ってみてもらうことができる。スナップショットは、静止画でも動画の一部でも良い。小さい画面であればデータ量を少なくすることが可能である。図19は、継続して受信状況のスキャン処理を行う際における特徴的な表示例を示す図である。すなわち、最後の放送局まで受信状況のスキャン処理を行った場合には、自動的に再スキャンを行うように設定されている。これにより、ユーザによるより速い解決を助けることができる。但し、頻繁にスキャンが行われた場合には、代表値だけを表示する161c−1ことにより、頻繁に表示が切り替わることによる見にくい状態を解消することができる。さらに、過去と比較してスキャン結果が似たような値であった場合には、代表値だけを表示し、表示を頻繁に更新させないようにすることもできる。
次に、デジタル放送受信装置が、複数のチューナを備えた場合について説明する。図25は、図1に対応する図であり、アンテナ103から同軸ケーブル105、分配器106を介して、チューナ(1)106a、チューナ(2)106bに信号が分配される。この構成では、チューナに空きがある場合があるため、それを利用することができる。
以下に、図25に示すデジタル放送受信装置に特有の表示例について説明する。図20は、複数チューナの場合の表示例を示す図である。一般的な表示は上記1チューナの場合と同様であるが、地上デジタル放送における受信状況のリスト一覧表示161を、複数のチューナを持っている場合には、221/223に示すように、一度に両方のチューナの受信強度を表示するようにしても良い。
或いは、図21に示すように、両方のチューナの受信強度を切り替えて表示させても良い。代表値を表示させたり、差分の大きい場合だけ両方を表示させたりすることも可能である。
ここで、表示181に示すように、あるマーク(ここでは星印)が付いている表示は、他地域向けの放送である旨を表示させることも可能である。また、EPG(ELECTRONIC PROGRAM GUIDE)241を参照し、その放送チャンネルが休止状態であるとわかれば、その旨を表示させても良い。また、EPG(ELECTRONIC PROGRAM GUIDE)へ遷移することも可能である。また、図22に示すように、受信強度を複数のチューナで測定し、測定時間を短縮することも可能である(223b)。さらに、図23に示すように、複数のチューナの測定値の平均を表示することも可能である(231、233)。
図24に示すように、受信障害の警告を出す場合に、地域設定を表示させるようにすることも可能である(251)。また、警告を出した後に、自動的に受信状況の一覧表示(161、171)画面に遷移するようにして良い。これにより、不具合の状況をユーザに素早く推定してもらうことができる。
地上デジタル放送局(又はBS/CS放送局)の受信障害のコーションを出すときは、それ以外(この場合には、BS/CS放送局)のリスト表示の部分はグレーアウトすることで、視聴していた方(地上デジタル放送局を視聴していた場合であれば地上デジタル放送局の方)を見やすくするようにすることが好ましい。
また、店頭では白CASカードを用いるが、受信状況一覧表示をさせないようにするのが好ましい。そこで、白CASカードが利用されている場合には、BCASカードが利用されている場合とは異なり受信状況一覧表示機能を無効化することが好ましい。
また、上記の実施の形態では、受信状態の判別には、受信強度を目安とする例について説明したが、BER、電力強度、その他の値を用いても良いし、或いは、これらの値を総合的に判断した値を使用しても良い。このようにすることで、受信強度が高いがBERが高くて正常に受信できない場合などにおいても受信障害の判別を行うことができる。
以上に説明したように、本実施の形態によれば、初期設定時以降に生じた受信環境の変化を検出することができる。また、受信状況の変化に基づいて、受信障害の要因を推定し、報知することができる。従って、デジタル放送受信装置に関する不具合を適切にユーザに知らせることができ、ユーザに安心感を与えることができる。
本発明を、ラジオ、無線LAN、11Nabg、携帯電話、などに適用可能である。IP放送はエラー率、遅延で判定することができる。複数の映像配信業者で比較する(一覧表示する)ことも可能である。さらに、カーナビゲーション装置においては移動時に地域が変更されるが、カーナビゲーション装置で、局と位置を覚えておいて受信しているときの受信状況が悪かった場合には一覧表示(全体の周波数)をとって他の地域の局の受信状況がよかった場合に他の地域の局にすることも可能である。
本発明によるデジタル放送受信装置は、携帯無線機などの携帯端末に適用することもできるし、PCなどに付属するテレビ機能に適用することも可能である。
本発明によるデジタル放送受信装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
また、図1の各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等された発明も含まれる。