JP5619257B2 - 黄酸化鉄顔料 - Google Patents

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Description

本発明は、塩化鉄(II)又は硫酸鉄(II)原料及び炭酸カルシウム沈殿剤から沈殿法によって黄酸化鉄顔料を製造する方法に関する。
黄酸化鉄顔料製造の沈殿法は長い間知られている。該方法の実践的な実施は例えば、ウールマンの工業化学事典、第5版、第A20版、第297頁以降(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th Ed., Vol A20, p 297 ff)に記載されている。使用される原料は通常、シート鋼の酸洗い又は硫酸法による二酸化チタンの製造において得られる硫酸鉄(II)である。
しかしながら酸洗い工業では、数年にわたり塩酸酸洗い剤の使用の傾向が増大している。生じる塩化鉄(II)は、特に黄酸化鉄の製造のために適当な純度を有する。付加的に塩化物法は、二酸化チタン製造のために世界的にますます拡大した規模で使用されている。従って両方の起源から、塩化鉄(II)を含有する溶液の供給が増大しており、これはできる限り有用な物質に変換すべきである。そのための1つの通常の方法は、塩化鉄(II)又は塩化鉄(III)に高温(一般に1000℃より高い)で酸化的加水分解させる噴霧焙焼法である。そのときに製造される最終生成物は酸化鉄、一般にヘマタイト及び塩酸であり、後者は所望の有用物質として酸洗い作業に戻される。更なる精製工程なしに、得られた酸化鉄は一般に硬質フェライト(永久磁石)の製造のために適当である。
一方、容易に磁化可能な軟質フェライトはかかる酸化鉄から製造されるべきであるが、塩化鉄溶液に付加的な精製作業を行わねばならず、それは該方法をよりコスト高にさせる。ますます大量の主に低品質の塩化鉄が提供され、そしてこの供給を取り入れるフェライト市場のキャパシティは限られているので、これらの塩化鉄から有用物質を製造するための選択肢が探し求められている。塩化鉄溶液の直接的な埋め立て又は海洋廃棄は環境的背景から不可能である。
一般にα−FeOOH(黄酸化鉄)は鉄(II)塩から、例えばDE−A2455158号に記載の沈殿法によって、又はUS−A−1,368,748号及びUS−A−1,327,061号に記載のペニマン法によって製造される。両方の方法において、まず核が製造され、その上に次いで更なる(比較的緩慢な)工程において更にα−FeOOHが生じて成長する。概して、FeSOとは違ってFeClは結晶性物質として単離されない。それというのもFeClはFeSOよりも水中にかなり高い溶解度を有するからである。従ってFeClはFeSOよりも数倍の程度で汚染され、その事実は顔料製造のために著しく不利であると立証できる。
鋼酸洗いからの多くの塩化鉄(II)溶液は、いわゆる酸性核法を使用する場合に純粋な針状のα−FeOOH核に導かないことは公知である;この点についてはEP−A−0406633号の例1を参照のこと、その際、唯一製造可能な生成物は褐色粉末であった。多くの場合において、α−FeOOHの代わりにβ−FeOOHは非常に長い細い針状の形で得られる。引き続いての顔料の形成の過程で、使用される温度に依存してβ−FeOOHは部分的にα−FeOOHに分解して、α−Feになる(Chambaere, D.G. & De Grave, E.; Phys. Chem. Minerals; 12, (1985), 176-184)。α−FeOOH顔料を製造するための核材料としてβ−FeOOHを使用することは不可能である。それにもかかわらずα−FeOOH核の製造のために鋼酸洗いから廉価に得られるFeClを使用することを可能にするために、例えばUS−A−2,558,304号に記載されるアルカリ法によって核を製造することが有利である。しかしながら非常に頻繁に、かかる核はいくらか明るく見える色値をもたらす。この点については、例えばEP−A−0911370号を参照のこと(62.0から64.0のL値)。顔料合成の場合の沈殿のために、一般にアルカリ性沈殿剤の使用が行われる。通常、NaOH、NaCO又はアンモニアが前記の目的のために使用される(EP−A−911370号)。意想外にも、CaCO及び/又はドロマイトも沈殿剤として使用できることが判明したが、但し、微粉砕形(粒度<90μm)で水性懸濁液又は粉末として使用される。
更にしばしば工業用の塩化鉄(II)溶液は有機成分(例えば酸洗い助剤)及び比較的多量のより多価のカチオン、例えばTi、Cr、Al、V及びSiを含み、これらは顔料成長において破壊的な作用を及ぼしうる。該カチオンはアルカリ成分による沈殿によって分離除去できる。この点については、例えばEP−A−0911370号を参照のこと。かかる作業により得られる塩化鉄溶液は2〜4のpHを有する。
DE−A2455158号 US−A−1,368,748号 US−A−1,327,061号 EP−A−0406633号 EP−A−911370号 EP−A−0911370号
ウールマンの工業化学事典、第5版、第A20版、第297頁以降 Chambaere, D.G. & De Grave, E.; Phys. Chem. Minerals; 12, (1985), 176-184
従って本発明の課題は、沈殿法によって、比較的暗いL値を有し、かつ有利には塩化鉄(II)原料を使用する黄酸化鉄顔料を製造することであった。
本発明は、CIELAB単位において原色で測定された
=58〜62、有利には60〜62、
=7〜13、有利には9〜11、及び
=43〜50、有利には46〜50
のL、a及びb値を有し、10〜6500mg/kg(酸化鉄顔料)のCa含量を有し、粒子の長さ対幅の比3:1〜30:1、有利には5:1〜20:1を有し、6〜9の等電点を有し、かつ酸化鉄顔料に対して0.01〜2.1質量%の水溶性含分を有する酸化鉄顔料を提供する。
更に本発明は、本発明の酸化鉄顔料を製造するための方法において、
a.導入される水溶液に対して55〜220g/l、有利には75〜150g/lのFe濃度を有するFe(II)成分の水溶液を初充填として導入し、
b.α−FeOOH黄色核を添加し、
c.55℃〜85℃、有利には60℃〜75℃の温度を設定し、
d.酸化を行い、更なるα−FeOOHを形成させ、その際、
1)酸化の間の温度が55℃〜85℃、有利には60℃〜75℃であり、かつ
2)酸化速度が形成されるFe(III)0.2〜10モル%/時間、有利には形成されるFe(III)0.4〜4.0モル%/時間であり、
3)酸化開始の間又は酸化開始直後に、有利にはその天然に存在する形の炭酸カルシウム及び/又はドロマイトを水性懸濁液、粉末又は顆粒として、沈殿剤として、添加される懸濁液に対して80〜500g/lの濃度で添加し、
4)酸化開始時のpHを沈殿剤の連続添加によって0.05〜1.0pH/時間の速度で、pH上昇最終点に達するまで高め、その際、pH上昇最終点が2.4〜5.2のpH、有利には2.8〜4.2のpHに位置している
ことを特徴とする方法を提供している。
顔料合成は以下の化学量論に従って行われる。
本発明の別の態様により、希土類マンガン酸化物顔料の製造法が得られる。1つの方法には、金属酸化物を生じることができる希土類含有粉体及びマンガン含有粉体を混合する工程及び該混合物をか焼する工程が含まれる。
以下に、本発明の課題を解決するための例示的な態様を記載する。
[態様1]
CIELAB単位において原色で測定された
=58〜62、特に60〜62、
=7〜13、特に9〜11、及び
=43〜50、特に46〜50
のL、a及びb値を有し、10〜6500mg/kg(酸化鉄顔料)のCa含量を有し、粒子の長さ対幅の比3:1〜30:1、特に5:1〜20:1を有し、6〜9の等電点を有し、かつ酸化鉄顔料に対して0.01〜2.1質量%の水溶性含分を有する酸化鉄顔料。
[態様2]
Fe(II)成分の水溶液を初充填として導入し、α−FeOOH黄色核を添加し、次いで酸化を実施し、かつ、酸化開始と同時に又は酸化開始直後に、特に天然に存在する形の炭酸カルシウムを水性懸濁液、粉末又は顆粒として沈殿剤として添加する、態様1記載の酸化鉄顔料の製造方法。
[態様3]
態様1に記載の酸化鉄顔料の製造方法において、
a.導入される水溶液に対して55〜220g/l、有利には75〜150g/lのFe濃度を有するFe(II)成分の水溶液を初充填として導入し、
b.α−FeOOH黄色核を添加し、
c.55℃〜85℃、有利には60℃〜75℃の温度を設定し、
d.酸化を行い、更なるα−FeOOHを形成させ、その際、
1)酸化の間の温度が55℃〜85℃、有利には60℃〜75℃であり、かつ
2)酸化速度が、形成されるFe(III)0.2〜10モル%/時間、有利には形成されるFe(III)0.4〜4.0モル%/時間であり、
3)酸化開始の間又は酸化開始直後に、有利にはその天然に存在する形の炭酸カルシウム及び/又はドロマイトを水性懸濁液、粉末又は顆粒として、沈殿剤として、添加される懸濁液に対して80〜500g/lの濃度で添加し、
4)酸化開始時のpHを沈殿剤の連続添加によって0.05〜1.0pH/時間の速度で、pH上昇最終点に達するまで高め、その際、pH上昇最終点が2.4〜5.2のpH、有利には2.8〜4.2のpHに位置している
ことを特徴とする方法。
[態様4]
態様2に記載の酸化鉄顔料の製造方法において、
α−FeOOH黄色核が0.1〜2μmの針長及び30:1〜5:1の長さ対幅の比を有し、その際、該α−FeOOH黄色核が、
アルカリ性沈殿剤、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩、アンモニア、ドロマイト及びその組み合わせを使用すること、並びに、Fe成分を初充填として導入することの一方を行い、かつ、
加熱し、
最初に導入されていない方の成分を初充填成分に添加し、かつ、
次いで酸化を実施する
ように製造されることを特徴とする方法。
[態様5]
態様2記載の酸化鉄顔料の製造方法において、
α−FeOOH黄色核が0.1〜2μmの針長及び30:1〜5:1の長さ対幅の比を有し、その際、該α−FeOOH黄色核が
a.アルカリ性沈殿剤、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩、アンモニア、ドロマイト及びその組み合わせを、核形成反応物に対して1.25〜15当量/l、有利には2.5〜7.5当量/lの濃度で使用し、
b.Fe濃度21〜150g/lを有するFe(II)成分を使用し、その際、Fe(II)成分の量がアルカリ性沈殿剤の化学量論の20%〜83%又は125%〜500%であり、
c.アルカリ性沈殿剤か又はFe(II)成分を初充填として導入し、かつ30℃〜60℃、有利には34℃〜47℃の温度に加熱し、
d.最初に導入されていない方の成分を工程c)で測定された温度に達した後に初充填成分に添加し、
e.次いで酸化を実施し、その際、
1)酸化速度が5〜50モル%のFe(III)/時間、有利には15〜30モル%のFe(III)/時間であり、
2)沈殿時間が15〜95分、有利には30〜55分である
ように製造されることを特徴とする方法。
[態様6]
態様2から5までのいずれか1項に記載の黄酸化鉄顔料の製造方法において、大気酸素、酸素、オゾン、過酸化水素、塩素、塩素酸塩(I)乃至(VII)又は硝酸塩が酸化剤として使用されることを特徴とする方法。
[態様7]
態様1記載の黄酸化鉄顔料の使用又は態様2から6までのいずれか1項に記載の方法において製造される黄酸化鉄顔料の使用であって、建築材料を着色するための使用。
[態様8]
態様1記載の黄酸化鉄顔料の使用又は態様2から6までのいずれか1項に記載の方法において製造される黄酸化鉄顔料の使用であって、プラスチックもしくは紙を着色するための、又は、着色配合物を製造するための使用。
[態様9]
態様1記載の黄酸化鉄顔料の使用又は態様2から6までのいずれか1項に記載の方法において製造される黄酸化鉄顔料の使用であって、食品と接触する着色剤を製造するための使用。
[態様10]
態様1記載の黄酸化鉄顔料の使用又は態様2から6までのいずれか1項に記載の方法において製造される黄酸化鉄顔料の使用であって、不均一系触媒、好ましくはエチルベンゼン脱水素化用の不均一系触媒を製造するための使用。
[態様11]
態様1記載の黄酸化鉄顔料の使用又は態様2から6までのいずれか1項に記載の方法において製造される黄酸化鉄顔料の使用であって、赤酸化鉄顔料を製造するための使用。
顔料の形成のために、回分式に作動する撹拌槽、ジェット(液/気の2液ノズル)を有する反応器、ループ型反応器又は気泡塔が特に適当である。
α−FeOOH黄色核は、有利には10〜120分にわたり、55〜220g/lのFe、有利には75〜150g/lのFeのFe含量を有するFe(II)成分の水溶液中にポンプ導入される。使用される該Fe(II)成分は有利にはFeClである。α−FeOOH黄色核が該系中にポンプ導入された後に、有利には55℃〜85℃、殊に有利には60〜75℃の酸化温度に加熱される。次いで酸化を、有利には0.2〜10モル%/時間、有利には0.4〜4モル%/時間の形成されたFe(II)の速度で行われる。有利には同時に沈殿剤を、懸濁液のpHが1時間あたりに0.05〜1.0pH単位だけ上昇する速度で添加する。pHは有利には規定の速度で、2.4〜5.2、有利には2.8〜4.2のpHに至るまで上昇される。このpHに達したら、酸化をもはや如何なる遊離のFe(II)が存在しない又は実質的に存在しないようになるまで継続すべきである。
酸化は、有利には懸濁液中のFe(II)含量が1モル%未満になったら終了させる。更なる100%変換までの酸化は経済的にあまり合理的ではないが、もちろん実施してもよい。使用される酸化剤は有利には大気酸素、酸素、オゾン、過酸化水素、塩素、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、塩素液、次亜塩素酸カルシウム、塩素酸塩(I)乃至(VII)又は硝酸塩である。
使用される沈殿剤は、有利には粉砕石灰岩(CaCO)又は粉砕ドロマイト(CaMg(CO又はMgCO*CaCO)である。沈殿剤は、有利には80〜500g/lの沈殿剤の濃度を有する水性懸濁液としても又は固体として直接的にも使用される。本発明の範囲内の"粉砕"とは、0.1〜100μmの平均粒度を有する粉末を呼称し、その際、該粒度はレーザ回折法により測定されている。特に有利には粉砕石灰岩が使用され、その際、粒子の90%が<45μmの寸法を有する。微粉末を使用してもよいが、その場合には懸濁液中のCaCOの濃度は、より多くの水が作業にもたらされ、次いで加熱せねばならない結果としてより低い。ミリメートル範囲の粗粒は溶解に時間がかかるのであまり有利ではない。
選択される反応条件に依存して、より明るい又はより暗い黄色顔料が得られる。以下の概略は最も重要な調節パラメータを提供している。
Figure 0005619257
本発明の目的のための"明るい顔料"は、Lが61以上であることを意味する。
本発明の目的のための"より暗い顔料"は、Lが61未満であることを意味する。本発明の範囲での"微細"は、BETが60m/gより大きいことを意味する。本発明の範囲での"粗"は、BETが60m/g未満であることを意味する。
本発明の範囲での"緩慢"は、Fe(III)0.5〜1.0モル%/時間で形成されることを意味する。
本発明の範囲での"迅速"は、Fe(III)3.0モル%/時間より速く形成されることを意味する。
顔料製造の有利な態様:
Fe(II)成分: 水溶液としてのFeCl
沈殿剤: 天然に存在する石灰岩からの、例えば粉砕石灰岩の形のCaCO
Fe(II)成分の濃度: 75〜150g/l
温度: 60〜75℃
pH傾斜: 0.05〜0.4pH/時間での2.8から4.2のpH
酸化: 大気酸素を用いて、0.4〜4.0モル%のFe(III)/時間で形成される。
規定の製造条件の適当な変更によって、当業者は粒度及び従って濃淡が異なる広範な黄酸化鉄顔料を製造することが可能であろう。
顔料懸濁液を濾過、洗浄、乾燥及び粉砕の公知の工程によって後処理する。
また本発明は、酸化鉄顔料の製造方法において、α−FeOOH黄色核が0.1〜2μmの針長及び30:1〜5:1の長さ対幅の比を有し、その際、該α−FeOOH黄色核が
a.アルカリ性沈殿剤、例えばアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩、アンモニア、ドロマイト及びその組み合わせを、核形成反応物に対して1.25〜15当量/l、有利には2.5〜7.5当量/lの濃度で使用し、
b.Fe濃度21〜150g/lを有するFe(II)成分を使用し、その際、Fe(II)成分の量がアルカリ性沈殿剤の化学量論の29%〜83%又は125%〜500%であり、
c.アルカリ性沈殿剤か又はFe(II)成分を初充填として導入し、かつ30℃〜60℃、有利には34℃〜47℃の温度に加熱し、
d.最初に導入されていない成分を工程c)で測定された温度に達した後に初充填成分に添加し、
e.次いで酸化を実施し、その際、
1)酸化速度がFe(III)5〜50モル%/時間、有利にはFe(III)15〜30モル%/時間であり、
2)沈殿時間が15〜95分、有利には30〜55分である
ように製造されることを特徴とする方法を提供している。
核製造は以下の化学量論に従って行われる。
Figure 0005619257
α−FeOOH核を製造するために、回分式又は連続式に作動する撹拌槽、ジェット反応器(撹拌機なし)、ループ型反応器又は管形反応器を使用することが有利である。
アルカリ性沈殿剤(一般に水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、Ca(OH)等)の溶液に、有利には完全混合を伴い、21〜150g/lのFe、有利には44〜132g/lのFeの濃度を有するFe(II)成分を15〜95分、有利には30〜55分の時間にわたって添加する。過剰のアルカリ性沈殿剤を使用する場合には、この手順によりFe(II)成分を最初に導入したよりも良好な結果が得られる。鉄の化学量論の20〜80%の沈殿の場合にだけ、Fe(II)成分を最初に導入することがより良好な結果をもたらす。アルカリ性沈殿剤の化学量論の81〜120%の範囲はあまり有利ではない。それというのも一定の条件(例えば高温及び/又は低い酸化速度の場合に)下に不所望の黒色のマグネタイトが恐らく形成するからである。アルカリ性沈殿剤の濃度は1リットルあたり3〜15当量である(核形成反応物の化学量論に対して)。Fe(II)成分の量はアルカリ性沈殿剤の化学量論の20%〜83%又は125%〜500%である。沈殿は、有利には30℃〜60℃、より有利には34℃〜47℃で実施される。
同様にまた、Fe(II)成分を最初に導入し、そしてアルカリ性沈殿剤を添加することも可能である。
引き続いての酸化は、有利には5〜50モル%のFe(III)/時間、有利には15〜30モル%のFe(III)/時間の範囲で行われる。使用される酸化剤は、有利には大気酸化、酸素、オゾン、過酸化水素、塩素、過塩素酸塩、次亜塩素酸ナトリウム、塩素液、次亜塩素酸カルシウム、塩素酸塩(I)乃至(VII)又は硝酸塩である。
全ての沈殿されたFe(II)がFe(III)(α−FeOOH)に酸化された後に、製造された核を試験し(粒度、粒子形態)、次いで顔料製造のために更なる単離なくして使用してよい。
核製造の場合の有利な態様:
A. Fe(II)成分としてFeClを使用する場合に有利なアルカリ性核:
Fe(II)成分: 水溶液としてのFeCl
アルカリ性沈殿剤: NaOH
Fe(II)成分の濃度: 44〜132g/lのFe
アルカリ性沈殿剤の量: 化学量論の150〜250%
温度: 34〜47℃
酸化速度: 15〜30モル%/時間
B. Fe(II)成分としてFeClを使用する場合に有利な酸性核:
Fe(II)成分: 水溶液としてのFeSO
アルカリ性沈殿剤: NaOH
Fe(II)成分の濃度: 44〜132g/lのFe
アルカリ性沈殿剤の量: 化学量論の20〜80%
温度: 34〜47℃
酸化速度: 10〜30モル%/時間
また本発明は、建築材料における、着色プラスチックもしくは紙のため、又は着色配合物の製造のため、着色剤、例えば食品と接触する着色剤の製造のため、エマルジョン塗料又は他の被覆材料及びインキの製造のため、及びまた、有利にはエチルベンゼン脱水素のための不均一系触媒の製造のための、前記のように製造される黄酸化鉄顔料の使用を提供している。前記のように製造される黄酸化鉄顔料はまた赤酸化鉄顔料の製造のためにも使用できる。
核製造と顔料製造との両方において、塩化鉄(II)を硫酸鉄(II)又は別の廉価なFe(II)源と部分的に置き換えることも可能である。しかしながら有利な態様は塩化鉄(II)のもっぱらの使用である。
以下に本発明を実施例により記載するが、本発明はこの例としての記載に制限されるものではない。
使用される測定法の記載
得られる粒子の原色カラー及び減色をEP−B−0911370号の第4頁第10行〜第6頁第9行に記載されるように測定する。
クリスタリット寸法はPhillipsの粉末回折計においてX線撮影によって測定した。クリスタリット寸法は110反射の半値幅に対する参照によって測定される。
結晶の長さ対幅の比は電子検鏡像によって測定された。
BET表面積はDIN66131に従っていわゆる1ポイント法によって測定する。使用されるガス混合物は90%のHe及び10%のNであり、測定は−196℃で行った。測定前に試料を140℃で60分間加熱する。
NaOH含量を酸定量によって測定した。該方法の検出限界は0.1%である。
Ca含量はICPによって測定した。該方法の検出限界は10μg/kgである。
等電点は同時に電荷を測定する酸滴定によって測定した。IEPは電荷が0である際のpHである。該方法の検出限界は0.1pHである。
水溶性フラクションをDIN−ISO787のパート3に従って測定した。該方法の検出限界は0.01%である。
α−FeOOH含量は重量測定によって測定した。該方法の検出限界は0.1%である。
核製造及び顔料製造の間のpH測定はpH電極での測定及び温度補償を有するpH計での信号の評価によって実施した。該方法の検出限界は0.1pHである。
比較のために使用される物質は高品質の黄酸化鉄顔料(Bayer AG社からのBayferrox(R)920)であった。
例1
アルカリ性のα−FeOOH黄色核の製造
2100モルの水酸化ナトリウム溶液を100g/lの濃度で含有するアルカリ性沈殿剤を、ガス導入のために多くのインジェクタを有する1500リットルの反応器中にポンプ導入した。該反応器を35℃に加熱し、次いで439lのFeCl溶液=450モルのFeCl(FeCl:130g/l;HCl:22.2g/l)を含有するFe(II)成分を60分の時間にわたってポンプ導入した。沈殿の完了後に酸化を10000l(標準状態)/時間の空気を使用して170分間実施した。
得られるアルカリ性のα−FeOOH黄色核は以下の特性を有していた。
BET表面積[m/g]: 61
X線撮影によるクリスタリット寸法[nm]: 14
α−FeOOH含量[g/l]: 32.1
NaOH含量[g/l]: 32.3
長さ対幅の比: 12:1
例2
酸性のα−FeOOH黄色核の製造
2.25kgのFeSO=14.8モルのFeSOのFeSO含量を有する17.2kgのFeSO溶液をFe(II)成分として、30リットルの容量を有する撹拌槽に導入し、そして30℃に加熱する。所望の温度に達した後に、製造をアルカリ性沈殿剤として1.96kgのNaOH溶液を用いて、全体で0.474kgのNaOH=11.84モルのNaOHで30分間で行う。引き続き酸化を88l/時間で、全ての沈殿されたFe(II)が酸化されるまで実施する。酸化の完了は、pHの7.8から4への激しい降下から明らかである。沈殿の度合いは40%(NaOH/2/FeSO)である。酸化の完了時のpHは3.9である。酸化時間は190分であった。この種の核を直接使用して、黄酸化鉄顔料を製造できる。
得られる酸性のα−FeOOH黄色核は以下の特性を有していた。
BET表面積[m/g]: 65
X線撮影によるクリスタリット寸法[nm]: 16
α−FeOOH含量[g/l]: 31.8
NaOH含量[g/l]: 0
長さ対幅の比: 10:1
例3
黄酸化鉄顔料の製造
3段階のクロスパドル撹拌機、該撹拌機より下方にあるガス抜きリングを介するガス導入口、電気ジャケット加熱装置、ジャケット冷却器、pH測定器、レドックス測定器及び温度測定器を有する30リットルの撹拌槽を、水溶液の形で19モルのFeClを含有するFe(II)成分(Fe含量:88.1g/l、HCl含量:34.3g/l)で充填した。この初充填に30分にわたり連続的に撹拌しながら例1からの2766mlのα−FeOOH黄色核懸濁液(=1.0モルのFeOOH及び2.2モルのNaOH)をポンプ導入した。該混合物を引き続き75℃に加熱し、そして酸化を8l(標準状態)/時間の空気で実施した。75℃に達したら、粉砕石灰岩(炭酸カルシウム含量:247g/l)の懸濁液を含有する沈殿剤を緩慢に、pHの上昇が0.2pH単位/時間になるようにポンプ導入した。pH上昇の最終点は3.2のpHであった。この形態に達したら、粉砕石灰岩懸濁液のポンプ導入を、連続酸化にも拘わらず反応懸濁液中で3.2±0.2のpHを保持できるように調節した。酸化時間は5549分であり、酸化速度は形成されるFe(III)1.08モル%/時間であった。酸化の経過において、試料を採取し、そして濾過し、洗浄し、そして乾燥させ、その色値を分析した。
Figure 0005619257
前記のように製造された顔料(試料 3/最終)は付加的に以下の特性を有した。
Ca含量: 40mg/kg
長さ対幅の比: 10:1
等電点: 7.8
水溶性含分: 0.08質量%
例4
黄酸化鉄顔料の製造
例2に記載される装置を水溶液の形で19モルのFeClを含有するFe(II)成分(Fe含量:88.1g/l、HCl含量:5.0g/l)で充填した。この初充填に30分にわたり連続的に撹拌(回転速度:831l/分)しながら3193mlのα−FeOOH黄色核懸濁液(=1.37モルのFeOOH及び1.7モルのNaOH)をポンプ導入した。該混合物を引き続き75℃に加熱し、そして酸化を19l(標準状態)/時間の空気で実施した。75℃に達したら、粉砕ドロマイト(炭酸塩含量:2.85g/l)の懸濁液を含有する沈殿剤を緩慢に、pHの上昇が0.2pH単位/時間になるようにポンプ導入した。pH上昇の最終点は3.4のpHであった。この形態に達したら、粉砕ドロマイト懸濁液のポンプ導入を、連続酸化にも拘わらず反応懸濁液中で3.4±0.2のpHを保持できるように調節した。酸化時間は2068分であり、酸化速度は形成されるFe(III)2.9モル%/時間であった。酸化の経過において、試料を採取し、そして濾過し、洗浄し、そして乾燥させ、その色値を分析した。
Figure 0005619257
前記のように製造された顔料(試料 4/最終)は付加的に以下の特性を有した。
Ca含量: 50mg/kg
長さ対幅の比: 8:1
等電点: 7.2
水溶性含分: 0.11質量%
例5
黄酸化鉄顔料の製造
例2に記載される装置を11.64lのFeSO水溶液を含有するFe(II)成分(Fe含量:84.1g/l)で充填した。連続的に撹拌しながら(回転速度:831l/分)、30.6g/lのFeOOH(Feに対して40.5%の沈殿の度合いで酸性核法によって製造された)を含有し、かつ28.3g/lのFe(II)含量を有する2906mlのα−FeOOH黄色核懸濁液を初充填に、全体で19モルのFe(II)を顔料合成のために利用できるように添加した。該混合物を引き続き70℃に加熱し、そして酸化を19l(標準状態)/時間の空気で実施した。70℃に達したら、粉砕石灰岩(炭酸カルシウム含量:375g/l)の懸濁液を含有する沈殿剤を、pHの上昇が0.2pH単位/時間になるようにポンプ導入した。pH上昇の最終点は4.2のpHであった。この形態に達したら、粉砕石灰岩懸濁液のポンプ導入を、連続酸化にも拘わらず反応懸濁液中で4.2±0.2のpHを保持できるように調節した。酸化時間は2725分であり、酸化速度は形成されるFe(III)2.2モル%/時間であった。酸化の間に試料を採取し、そして後処理した。後処理は、反応中に形成された石膏の分離を含む。これは、例えば洗浄、沈殿又は任意の他の固/固分離のために適当な工業的方法によって実施できる。乾燥試料の色値を測定した。
Figure 0005619257
前記のように製造された顔料(試料 5/最終)は付加的に以下の特性を有した。
Ca含量: 30mg/kg
長さ対幅の比: 5:1
等電点: 8.4
水溶性含分: 0.04質量%
例6
黄酸化鉄顔料の製造
例2に記載される装置を11.64lのFeSO水溶液を含有するFe(II)成分(Fe含量:84.1g/l)で充填した。連続的に撹拌しながら(回転速度:831l/分)、30.6g/lのFeOOH(Feに対して40.5%の沈殿の度合いで酸性核法によって製造された)を含有し、かつ28.3g/lのFe(II)含量を有する2906mlのα−FeOOH黄色核懸濁液を初充填に、全体で19モルのFe(II)を顔料合成のために利用できるように添加した。該混合物を引き続き75℃に加熱し、そして酸化を191l(標準状態)/時間の空気で実施した。75℃に達したら、粉砕石灰岩(炭酸カルシウム含量:375g/l)の懸濁液を含有する沈殿剤を、pHの上昇が0.2pH単位/時間になるようにポンプ導入した。pH上昇の最終点は3.7のpHであった。この形態に達したら、粉砕石灰岩懸濁液のポンプ導入を、連続酸化にも拘わらず反応懸濁液中で3.7±0.2のpHを保持できるように調節した。
酸化時間は4088分であり、酸化速度は形成されるFe(III)1.5モル%/時間であった。酸化の間に試料を採取し、そして後処理し、かつ乾燥試料の色値を測定した。
Figure 0005619257
前記のように製造された顔料(試料 6/最終)は付加的に以下の特性を有した。
Ca含量: 6200mg/kg
長さ対幅の比: 4:1
等電点: 7.7
水溶性含分: 2.05質量%

Claims (5)

  1. 第1の方法又は第2の方法によって得られた酸化鉄顔料であって、
    前記第1の方法は、
    a)導入される水溶液に対して55〜220g/lのFe濃度を有するFe(II)成分の水溶液を初充填として導入し、
    b)α−FeOOH黄色核を添加し、
    c)55℃〜85℃の温度を設定し、かつ、
    d)酸化を行い、更なるα−FeOOHを形成させ、その際、
    d1)酸化の間の温度が55℃〜85℃であり、かつ
    d2)酸化速度が、形成されるFe(III)0.2〜10モル%/時間であり、
    d3)酸化開始の間又は酸化開始直後に、水性懸濁液、粉末又は顆粒としての炭酸カルシウム及び/又はドロマイトを、沈殿剤として、添加される懸濁液に対して80〜500g/lの濃度で添加し、かつ、
    d4)酸化開始時のpHを前記沈殿剤の連続添加によって0.05〜1.0pH/時間の速度で、pH上昇最終点に達するまで高め、その際、pH上昇最終点が2.4〜5.2のpHに位置している、
    ことを特徴とする方法であり、
    前記第2の方法は、
    α−FeOOH黄色核が0.1〜2μmの針長及び30:1〜5:1の長さ対幅の比を有し、その際、該α−FeOOH黄色核が
    a)アルカリ性沈殿剤を、核形成反応物に対して1.25〜15当量/lの濃度で使用し、
    b)Fe濃度21〜150g/lを有するFe(II)成分を使用し、その際、Fe(II)成分の量がアルカリ性沈殿剤の化学量論の20%〜83%又は125%〜500%であり、
    c)アルカリ性沈殿剤か又はFe(II)成分を初充填として導入し、かつ30℃〜60℃の温度に加熱し、
    d)前記の2成分のうちの最初に導入されていない方の成分を工程c)で定められた温度に達した後に初充填成分に添加し、
    e)次いで酸化を実施し、その際、
    e1)酸化速度が5〜50モル%のFe(III)/時間であり、かつ、
    e2)沈殿時間が15〜95分である
    ように製造される、
    ことを特徴とする方法であり、
    前記第1の方法又は前記第2の方法によって得られた酸化鉄顔料は、
    CIELAB単位において原色で測定されたL、a及びb値が
    =58〜62、
    =7〜13、及び
    =43〜50
    の範囲内にあり、
    該酸化鉄顔料1kg当たりのCa含量が10〜6500mgの範囲内にあり、
    粒子の長さ対幅の比が3:1〜30:1の範囲内にあり、
    等電点が6〜9の範囲内にあり、かつ、
    水溶性含分が、該酸化鉄顔料に対して0.01〜2.1質量%の範囲内にある、
    ことを特徴とする、酸化鉄顔料。
  2. 前記L、a及びb値が、
    =60〜62、
    =9〜11、及び
    =46〜50
    の範囲内にあり、かつ、
    前記粒子の長さ対幅の比が5:1〜20:1の範囲内にある、
    請求項1記載の酸化鉄顔料。
  3. 前記第1の方法が、
    工程a)において、導入される水溶液に対して75〜150g/lのFe濃度を有するFe(II)成分の水溶液が初充填として導入され、かつ、
    工程c)において、60℃〜75℃の温度が設定され、また、
    工程d1)に関して、酸化の間の温度が60℃〜75℃であり、
    工程d2)に関して、酸化速度が、形成されるFe(III)0.4〜4.0モル%/時間であり、かつ、
    工程d4)に関して、pH上昇最終点が2.8〜4.2のpHに位置している、
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸化鉄顔料。
  4. 前記第1の方法において使用される炭酸カルシウム及び/又はドロマイトが天然に存在する形のものである、
    ことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の酸化鉄顔料。
  5. 前記第2の方法が、
    工程a)において、アルカリ性沈殿剤が、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩、アンモニア、ドロマイト及びその組み合わせから選択され、そして、核形成反応物に対して2.5〜7.5当量/lの濃度で使用され、かつ、
    工程c)において、34℃〜47℃の温度が設定され、また、
    工程e1)に関して、酸化速度が15〜30モル%のFe(III)/時間であり、かつ、
    工程e2)に関して、沈殿時間が30〜55分である、
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の酸化鉄顔料。
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