JPH03195779A - 黄色含水酸化鉄顔料およびその製造方法 - Google Patents

黄色含水酸化鉄顔料およびその製造方法

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JPH03195779A
JPH03195779A JP33769589A JP33769589A JPH03195779A JP H03195779 A JPH03195779 A JP H03195779A JP 33769589 A JP33769589 A JP 33769589A JP 33769589 A JP33769589 A JP 33769589A JP H03195779 A JPH03195779 A JP H03195779A
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iron oxide
yellow
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hydrated iron
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JP33769589A
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Yukio Fujii
幸男 藤井
Kenji Ochi
越智 賢二
Kiyoshi Takeuchi
清 竹内
Nagatoshi Nogami
野上 長俊
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、黄味鮮明性に優れる黄色含水酸化鉄顔料に関
するものである。従来から、無機顔料は耐候性や耐光性
に優れるため、建設機械や建築用塗料等の屋外塗料や道
路標識等トラフィックペイントとして用いられてきた。
このうち黄色顔料としては含水酸化鉄以外にもクロム酸
鉛(黄鉛)、硫化カドミウム、クロム酸亜鉛(亜鉛黄)
等があるが、これ等は黄味鮮明性に優れる一方で重金属
による健康傷害が懸念されるため使用は制限されている
黄色含水酸化鉄顔料は有害成分を含まず、また耐候性や
耐光性に優れた化合物であるが、従来の黄色含水酸化鉄
顔料は黄味鮮明性においてクロム酸鉛(黄鉛)等の他の
無機顔料には及ばない。
このため黄色含水酸化鉄顔料の黄味鮮明性の向上が望ま
れており、本発明は、より黄味鮮明性に優れた黄色含水
酸化鉄顔料を提供することを目的としている。
〔従来の技術〕
従来から、含水酸化鉄顔料は主として第一鉄塩を水溶液
中で酸化するいわゆる湿式プロセスで生産されている。
この湿式プロセスは、−船釣に硫酸第一鉄、塩化第一鉄
塩を出発原料とし、これをカセイソーダ、アンモニア等
アルカリで中和し水酸化第一鉄の沈澱を得る工程(1) Fe” + 2NaOH→Fe(OH)z + 2Na
+−−−−−(1)生成した水酸化第一鉄の沈澱を空気
酸化することで微粒の含水酸化鉄(ゲーサイト)種晶(
以下種晶と称する)を得る工程(2) 4Fe(OH)z  +  02  → 4FeOOロ
 + 2HtO−−−−(2)得られた種晶を核として
第一鉄イオンを空気酸化し、ゲーサイト粒子を成長させ
る工程(3)、この際生成する水素イオンをアルカリ土
類金属鉄で中和する工程(4)および(4°)からなっ
ている。
4Fe” + O! + 6H20−> 4Fe00H
+ 8H” −−−(3)H” + OH−→H!0 
    −−−−−−−−−−− (4)2H”+Fe
−+Fe”+H!−−−−−−−−−−(4’)〔発明
が解決しようとする課題〕 硫酸第一鉄を原料とし黄色含水酸化鉄顔料を得る方法で
は、成長工程で遊離する水素イオンを金属鉄で中和する
方法とアルカリで中和する方法の2法に大別される。
金属鉄で中和する方法では、遊離する硫酸で金属鉄を溶
解し硫酸第一鉄として再利用するため、硫酸第一鉄の利
用効率はよいが反応速度の制御が難しく、吸油量や色相
等の顔料特性の制御が難しいという問題がある。また、
得られた顔料は多結晶粒子を多く含み、金属鉄中に含ま
れるカーボンが顔料に混入するため黄味鮮明性の向上は
難しい。
一方、成長工程で遊離する酸をアルカリで中和する方法
(アルカリ法)では、硫酸第一鉄の利用効率は悪いが反
応速度、顔料の粒径管理が比較的容易であるため安定し
た顔料特性が得やすいという特徴がある。しかし、反応
条件として出発原料、原料中の不純物、中和剤の種類、
硫酸第一鉄の濃度、中和剤の濃度、反応温度等多くの因
子が選択できるが、優れた黄味鮮明性の黄色含水酸化鉄
顔料は未だまだ得られていない。
黄色含水酸化鉄顔料は、顔料の粒子の短軸径が小さい場
合に顔料は緑色が優勢となり、逆に短軸径が大きい場合
には赤色が優勢になることが既に知られている。従って
、顔料の粒子の粒度分布が広い場合には赤色系顔料と緑
色系顔料の両者が混合した場合のように減色混合が発生
して顔料はくすんだ色相を呈する。
従って、黄味鮮明性の優れた含水酸化鉄顔料にはある最
適粒径(短軸径)の範囲があり、また粒度分布が最適粒
径の範囲内で狭いことが必要である。このため、これま
で含水酸化鉄顔料の黄味鮮明性を改良するために短軸径
を最適化し、かつ粒度分布を狭くする努力が行われてき
た。(借問ら、工業化学雑誌VoL、66 (4)、p
412−416(1963))このような顔料粒子の粒
度分布の改善、結晶性の向上を達成する方法としては、
たとえば湿式合成した含水酸化鉄顔料をアルカリ液中で
100〜250℃で水熱処理する方法(特開昭51−1
15698、特開昭63−64923 ) 、硫酸第一
鉄を過剰のアルカリで中和し生成した水酸化第一鉄また
は炭酸第一鉄の沈澱を高pHの条件で酸化する方法(特
開昭51−124699、特開昭57−88036 ’
) 、硫酸第一鉄溶液の一部をカセイソーダまたはアン
モニアで部分中和し、生成した水酸化第一鉄を酸性条件
で空気酸化して黄色含水酸化鉄顔料を得る方法(特開昭
53−73497、特開昭62−128929)等が提
案されている。
しかしながら、湿式合成した含水酸化鉄顔料をアルカリ
液中で100〜250℃で水熱処理する方法では、黄味
鮮明性は向上するが高価なオートクレーブ処理を必要と
し、また、多量のアルカリを用いるため工業的には実用
性に乏しい。
硫酸第一鉄゛を過剰のアルカリで中和し生成した水酸化
第一鉄または炭酸第一鉄の沈澱を高pHの条件で酸化す
る方法では、高価な水熱処理を必要としないが粒度分布
の狭いゲーサイト粒子を得ることは難しい。また、黒色
のマグネタイト粒子の混入を避けるため、通常は硫酸第
一鉄に対して多量のアルカリが必要であるなど改良の余
地を残している。
硫酸第一鉄溶液の一部をカセイソーダまたはアンモニア
で部分中和し、生成した水酸化第一鉄を酸性条件で空気
酸化し黄色含水酸化鉄顔料を得る方法においては、粒度
分布の狭い種晶を得やすい反面、双晶に起因する枝分か
れ粒子の生成や、多量の多結晶粒子が生成する等、優れ
た黄味鮮明性の黄色含水酸化鉄顔料の製法を開示するに
は至っていない。
本発明者らは、このような状況に鑑みて鋭意検討を重ね
た結果、本発明の方法によって黄色含水酸化鉄顔料を合
成することにより水熱処理を経ずとも顔料粒子の粒径分
布が狭く、多結晶粒子の生成が少なく、黄味鮮明性を大
幅に向上した顔料の合成が可能となることを見いだし本
発明を完成するに至った。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
従来から、顔料の鮮明性を向上するためには顔料粒子の
平均粒径を最適な範囲に制御し、かつ粒度分布を狭くす
ることが必要とされている。
しかし、顔料の粒子が表面または内部に双晶、結晶粒界
、格子の乱れ等の欠陥を有している場合には、たとえ粒
径が最適値であり、かつ粒径分布が狭い場合でも双晶界
面や結晶粒界、気孔等が光を散乱するため、粒子は光学
的には微粒子の集合体のような挙動を示し、顔料として
鮮明性に乏しいものとなる。
黄色含水酸化鉄顔料の黄味鮮明性の評価法としてはJI
S−に5101に記載の色評価法があり、−船釣には、
標準試料と目的試料を同時に塗膜化し、塗膜面の明度、
彩度等の色差を肉眼または色差計を用いて比較する方法
がとられる。
測色用の塗膜の形成法としては、たとえば顔料の試料の
Igと煮アマニ油0.9gを練り合わせ、均一な糊状の
顔料分散物とした後、6倍量(重量)のニトロセルロー
スラッカーで希釈しアート紙に塗布して乾燥する方法を
用いることができる。また、色差の定量的表現法として
はCIELAB単位があり、1、*  a*  b*の
3つの色価で表現される。
ここでL*値は明度を、a1値が赤色度、b“値が黄色
度を示し、黄味はb1値に、鮮明性はaゝ値とb9値の
ベクトル和の絶対値(a *i! +b“2) I/2
に対応する。従って、黄味鮮明性の黄色含水酸化鉄では
b8値が高いことが望ましい。
また、L8値が高いことも明度を向上するため鮮明性の
点で望ましい。
本発明者らは、顔料の黄味鮮明性を向上するためには粒
径の最適化、粒度分布の制御のみならず多結晶粒子の生
成を抑制することが必要であるとの考えに基づき、顔料
合成条件と多結晶粒子の生成機構を検討した結果、顔料
粒子の成長過程での凝集合体が顔料粒子の多結晶化に大
きく関係していることを見いだした。
顔料の合成に用いる種晶が強く凝集した状態であれば、
種晶の成長時に多数の種晶の粒子を内部に巻き込む形で
顔料粒子が形成され、また、たとえ分散性の良い種晶を
合成したとしても種晶の成長初期に粒子の凝集が発生す
れば、同様に顔料粒子は多数の種晶の粒子を巻き込んで
形成され多結晶化すると考えられる。さらに、種晶に双
晶粒子が含まれる場合にも同様に多結晶粒子生成の原因
となる。
従って、顔料粒子の多結晶化を防止し、単結晶の顔料粒
子の比率の高い顔料を合成するためには双晶や凝集のな
い分散性に優れた種晶を合成し、また、成長初期の種晶
の凝集を抑制する必要がある。
このような分散性に優れた種晶は、硫酸第一鉄等の第一
鉄イオンを含む水溶液に対して第一鉄イオンの5〜40
mol%を中和するに必要なアルカリ金属の炭酸塩水溶
液を加え、非酸化性気体を液中に通気しながら1時間以
上の撹拌を行い、得られた中和生成物の沈澱を分散し、
分散液を20〜50℃に保ちながら酸素含有気体を通気
し、水酸化物のすベてを3〜20時間で酸化することに
より得ることができる。
本発明に用いる原料としては硫酸第一鉄が望ましいが、
塩化第一鉄、硝酸第一鉄、酢酸第一鉄等も用いることが
できる。また、アルカリ金属の炭酸塩としては炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、重炭酸ナトリウム等
の重炭酸塩が使用できる。
ここで中和率(加えたアルカリによって中和された第一
鉄イオンの第一鉄イオン全量に対する比率)が5mo 
1%未満の場合には、種晶が微粒化するため種晶の凝集
が発生しやすくなり、多結晶粒子の生成が多くなるため
黄味鮮明性の顔料を得ることは難しく好ましくない。ま
た、中和率が40mo 1%を越える場合には、中和生
成物の固体濃度が過大であるため種晶の凝集や双晶の生
成割合が増加し、多結晶粒子が増加する。また、核発生
が長期間に及ぶため粒径分布が広くなり、やはり黄味鮮
明性の顔料を得ることは難しく好ましくない。
従って、中和率としては5〜40mol%の範囲が好ま
しい。
中和に用いるアルカリ金属の炭酸塩水溶液の濃度は3〜
lowt%が望ましい。アルカリ金属の炭酸塩水溶液の
濃度が3wt%未満である場合には種晶粒子が微粒化し
、種晶の凝集が発生するため好ましくない。また、アル
カリ金属の炭酸塩水溶液の濃度が1Osvt%を越える
場合には、中和時に生成する中和物の凝集が強くなり中
和物の分散が難しくなる。このため種晶中に双晶や凝集
粒子の生成が増加し、顔料中に多結晶粒子の割合が増加
するため好ましくない。従って、アルカリ金属の炭酸塩
の水溶液の濃度としては3〜10wt%が好ましい。
中和物は、非酸化性気体を1時間以上通気することが望
ましい。非酸化性気体の通気時間が1時間未満の場合に
は、中和物の分散が不十分な状態で酸化が開始されるた
め、生成する種晶の凝集が生じ、顔料中に多結晶粒子が
増加するため好ましくない。
中和物の酸化は3〜20時間で完了することが好ましい
。ここで酸化の完了は空気による酸化開始から懸濁液の
色が黄褐色または黄色に変化し、pHが3.4〜3.6
の範囲に低下するまでの時間を示す。
酸化時間が3時間未満の場合には、種晶が微粒化するた
め種晶粒子が凝集しやすくなり、顔料中の多結晶粒子が
増加するばかりでなく、赤褐色のレピドクロサイト相(
γ−Fe00H)を副生ずるため顔料の黄味鮮明性を大
幅に低下し好ましくない。
一方、酸化時間が20時間を越える場合には、種晶の核
発生が長時間にわたるため、粒度分布が広くなり同様に
好ましくない。
従って、中和物の酸化は3〜20時間で完了することが
好ましい。
種晶の合成温度は、20〜50℃の範囲が好ましい。
種晶の合成温度が20℃以下である場合には、種晶が微
粒化し凝集しやすくなるため多結晶粒子の生成が増加し
好ましくない。また、γ相の副生も増加するため好まし
くない。一方、種晶の合成温度が50℃を越える場合に
も黒色のマグネタイト粒子を副生ずるため顔料の黄味鮮
明性が低下し好ましくない。
このようにして得られた種晶の成長はpl(2,5〜4
.0の範囲で行うのが好ましく、成長時のp)lが2.
5以下である場合には、成長速度が低下するのみならず
γ相が副生じ顔料の黄味鮮明性を低下するため好ましく
ない。一方、pHが4.0以上の場合には、顔料粒子が
二次核発生により多結晶粒子化するため同様に好ましく
ない。従って、種晶の成長時のpHとしては2.5〜4
.0の範囲が好ましい。
顔料中の多結晶粒子の割合は10wt%以下であること
が必要である。多結晶粒子の割合が10wt%以上であ
る場合には、これら多結晶粒子は顔料の黄味鮮明性を低
下するため好ましくない。しかし、本発明では顔料中の
単結晶粒子が相互に付着し弱い集合体を形成していても
、樹脂中への分散工程や塗料化工程において容易に分離
することができるので、黄味鮮明性を低下させないから
問題とはならない。
また、本発明では顔料に含まれる多結晶粒子の生成が少
ないため、顔料粒子の最適な短軸径は多結晶粒子から構
成される顔料に比べ小さく、50〜90nmの範囲にあ
ることが好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例に従って説明するが、これらは本発明の説
明を目的としているためのものであり本発明を制限する
ものではない。
実施例1 硫酸第一鉄(FeSO,・7H,0)  (和光紬薬工
業■製、試薬1級)をイオン交換水に溶解し1.4ao
l/lの溶液とした。次に炭酸ナトリウム(NatCO
s)  (和光紬薬工業■製、試薬1級)をイオン交換
水に溶解し7wt%溶液とした。
1.4aol/lの硫酸第一鉄溶液950gをセパラブ
ルフラスコに充填し、温水槽にて30℃とした。液温が
安定した後、7wt%の炭酸ナトリウム溶液350gを
セパラブルフラスコの上部から撹拌しながら添加し、中
和物の懸濁液を得た。
該懸濁液に窒素を500cc/minで通気しながら約
3時間撹拌し析出物を充分に分散させた後、空気を30
cc/minで通気し懸濁液の酸化を行った。
4.8時間後に黄褐色の沈澱が生成し、pt+が3.6
に低下した時点で空気の通気を停止し、種晶のスラリー
を得た。該種晶のスラリーを500gと1.6aol/
lの硫酸第一鉄溶液700gとをセパラブルフラスコに
充填し、70℃に昇温した後30cc/minで空気を
通気し、種晶の成長を行った。
硫酸第一鉄の酸化に伴って遊離する硫酸は15wt%の
炭酸ナトリウム水溶液で中和し、pHを3.6に保ちな
がら200時間成長反応を行った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70℃で一昼
夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡(日立製作所■製 H3
O0型)による観察の結果、96wt%が内部に欠陥の
少ない単結晶粒子からなり、平均短軸径は65nmであ
った。
該黄色含水酸化鉄顔料のIgと煮あまに油0.9gとを
ツーバー式マーラー(安田精機■製)を用い150ポン
ドの荷重で50回線り合わせた。この操作を3回繰り返
すことで均一な糊状の顔料分散物を調製した。得られた
糊状の混線物は6倍量(重量)のニトロセルロースラッ
カー(関西ペイント■製No26)で希釈し、ベーカー
式フィルムアプリケーター(天佑機材■製)によって両
面アート紙に6milの厚さに塗布し、室温で12時間
乾燥して色価評価用試料とした。
色価の定量化はMacbeth社製MS−2020プラ
ス型測色用分光光度計で行い、CIELAB単位で比較
した。
色価の評価結果を表1に示す。
実施例2 実施例Iと同様にして1.75mol/Iの硫酸第一鉄
溶液を調整した。該硫酸第一鉄溶液850gをセパラブ
ルフラスコに充填し、温水槽にて40℃とした。
液温か安定した後、4wt%の炭酸ナトリウム溶液25
0gをセパラブルフラスコ上部から添加し中和物の懸濁
液を得た。
該懸濁液に窒素を500cc/minで通気しながら3
時間撹拌し析出物を充分に分散させた後、空気を30c
c/minで通気し懸濁液の酸化を行った。
2.7時間後、懸濁液は黄褐色となり、pHが3.6に
低下した時点で空気を停止し、種晶のスラリーを得た。
該種晶のスラリーを650gと1.6aol/lの硫酸
第一鉄溶液550gとをセパラブルフラスコに充填し、
70℃に昇温した後30cc/minで空気を通気し、
懸濁液のpHを3.6に保ちながら220時間種晶の成
長反応を行った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70℃で一昼
夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、93wt%
は単結晶粒子からなり、平均短軸径は85nmであった
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
実施例3 実施例1と同様にして1.4aol/lの硫酸第一鉄溶
液900gをセパラブルフラスコに充填し、温水槽にて
40℃とした。液温か安定した後、9wt%の炭酸ナト
リウム溶液250gをセパラブルフラスコ上部から添加
し中和物の懸濁液を得た。
該懸濁液に窒素を500cc/a+inで通気しながら
3時間撹拌し析出物を充分に分散させた後、空気を30
cc/minで通気し懸濁液の酸化を行った。
4.4時間後、黄褐色の沈澱が生成しpI(が3.6に
低下した時点で空気を停止し、種晶のスラリーを得た。
該種晶のスラリー1150gを70℃に昇温した後30
cc/minで空気を通気し、pHを3,6に保ちなが
ら14040時間種晶長を行った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70℃で一昼
夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、96wt%
が単結晶粒子からなり、平均短軸径は55nmであった
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
実施例4 実施例1と同様にして1.75mol/lの硫酸第一鉄
溶液550gをセパラブルフラスコに充填し、温水槽に
て30℃とした。液温か安定した後、4wt%の炭酸ナ
トリウム溶液800gをセパラブルフラスコ上部から添
加し中和物の懸濁液を得た。
該懸濁液に窒素を500cc/minで通気しながら3
時間撹拌し析出物を充分に分散させた後、空気を1Oc
c/minで通気し懸濁液の酸化を行った。
25時間後、懸濁液は黄褐色となり、pHが3.6に低
下した時点で空気を停止し、種晶のスラリーを得た。該
種晶のスラリーを1100gと1.6mol/lの硫酸
第一鉄溶液100gとをセパラブルフラスコに充填し、
70℃に昇温した後30cc/minで空気を通気し、
pHを3.6に保ちながら90時間種晶の成長反応を行
った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70℃で一昼
夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、93wt%
は単結晶粒子からなり、平均短軸径は65nmであった
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
実施例5 実施例2と同様にして1.75mol/lの硫酸第一鉄
溶液800gをセパラブルフラスコに充填し、温水槽に
て40℃とした。液温か安定した後、6wt%の炭酸ナ
トリウム溶液450gをセパラブルフラスコ上部から添
加し中和物の懸濁液を得た。
該懸濁液に窒素を500cc/minで通気しながら3
時間撹拌し析出物を充分に分散させた後、空気を30c
c/minで通気し懸濁液の酸化を行った。
3.8時間後、懸濁液は黄褐色となり、pHが3.6に
低下した時点で空気を停止し、種晶のスラリーを得た。
該種晶のスラリーを500gと1.6mol/lの硫酸
第一鉄溶液700gとをセパラブルフラスコに充填し、
液温を70℃に昇温した後30cc/minで空気を通
気し、懸濁液のpHを3.6に保ちながら210時間種
晶の成長反応を行った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70’Cで一
昼夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、98wt%
は単結晶粒子からなり、平均短軸径は85nmであった
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
比較例1 実施例1で得られた種晶のスラリーを150gと1.6
mof/Iの硫酸第一鉄溶液1000gとをセパラブル
フラスコに充填し、70℃に昇温した後30cc/mi
nで空気を通気し、pHを3.6に保ちながら2303
0時間種晶長を行った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70℃で一昼
夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、95W【%
は単結晶粒子からなり、平均短軸径はllOnmであっ
た。
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
比較例2 実施例1で得られた種晶のスラリーを1000gと1.
6mol/Iの硫酸第一鉄溶液200gとをセパラブル
フラスコに充填し、70℃に昇温した後30cc/DI
inで空気を通気し、pHを3.6に保ちながら150
時間種晶の成長を行った。
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70 ’Cで
一昼夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、93wt%
は単結晶粒子からなり、平均短軸径は45nmであった
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
比較例3 実施例1と同様にして1.4mol/lの硫酸第一鉄溶
液950gをセパラブルフラスコに充填し、温水槽にて
40℃とした。液温か安定した後、7wt%の炭酸ナト
リウム溶液350gをセパラブルフラスコ上部が添加し
中和物の懸濁液を得た。
中和直後から空気を30cc/minで通気し懸濁液の
酸化を行った。
3.8時間後、黄褐色の沈澱が生成しpHが3.6に低
下した時点で空気を停止し、種晶のスラリーを得た。該
種晶のスラリーを600gと1.4mol/Iの硫酸第
一鉄溶液600gとをセパラブルフラスコに充填し、7
0℃に昇温した後30cc/minで空気を通気し、p
Hを3.6に保ちながら190時間種晶の成長を行った
成長終了後の顔料スラリーを濾過、洗浄後70°Cで一
昼夜乾燥し黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察の結果、70wt%
は単結晶粒子からなり、平均短軸径は80nmであった
得られた黄色含水酸化鉄顔料は実施例1と同様にして色
価評価を行った。
色価の評価結果を表1に示す。
比較例4〜11 比較例1と同様にして表1に示した濃度の硫酸第一鉄溶
液、炭酸ナトリウム溶液を用い、表1に示した中和率、
種合成温度、酸化時間で種晶のスラリーを合成し、該種
晶のスラリーと1.4mol/1の硫酸第一鉄溶液戸を
表1に示した量で混合し、pHを3.6に保ちながら種
晶の成長を行った。
成長反応終了後の顔料スラリーは実施例1と同様にして
濾過、洗浄後乾燥し、黄色含水酸化鉄顔料を得た。
得られた顔料粒子は電子顕微鏡観察、色価評価を行った
。結果を表1に示す。
〔発明の効果〕
本発明では、従来の黄色含水酸化鉄顔料において顔料の
黄味鮮明性の低下原因であった顔料中の多結晶粒子を大
幅に減少することが可能となり、この結果、従来得られ
なかった黄味鮮明性の優れた黄色含水酸化鉄顔料を得る
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)顔料を構成する粉末の粒子の90wt%以上が針
    状の単結晶またはその集合体からなり、針状結晶の短軸
    径が50〜90nmの範囲で、煮アマニ油中に顔料濃度
    20vol%で分散して6重量倍量のニトロセルロース
    ラッカーで希釈し、6milの厚さに塗布後、乾燥した
    塗布面の色価がL^*>59、19>a^*>16、b
    ^*≧52のCIELAB単位にあることを特徴とする
    黄色含水酸化鉄顔料。
  2. (2)第一鉄イオンを含む水溶液に第一鉄イオンの5〜
    40mol%を中和するのに必要なアルカリ金属の炭酸
    塩水溶液を添加し、生成した水酸化物の懸濁液を非酸化
    性のガスを通気しながら分散し、該懸濁液に酸素含有気
    体を通気して生成した水酸化物を3〜20時間で酸化し
    ゲーサイト種晶を得た後、ゲーサイト種晶を含む該懸濁
    液に第一鉄イオンを添加し、アルカリ金属の炭酸塩水溶
    液を用いて液のpHを2.5〜4.0の範囲に制御しな
    がら酸素含有気体を通気し、残存する第一鉄イオンを酸
    化してゲーサイト種晶を成長させることを特徴とする請
    求項1記載の黄色含水酸化鉄顔料の製造方法。
  3. (3)中和に用いるアルカリ金属の炭酸塩水溶液として
    10wt%以下の濃度の炭酸ナトリウム水溶液を用いる
    ことを特徴とする請求項2記載の黄色含水酸化鉄顔料の
    製造方法。
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