JP5616858B2 - 点火プラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関等に使用される点火プラグに関する。
点火プラグは、内燃機関(エンジン)等に取付けられ、燃焼室内の混合気への着火のために用いられる。一般的に点火プラグは、軸孔を有する絶縁体と、軸孔の先端側に挿通される中心電極と、軸孔の後端側の挿通される脚部、及び、絶縁体の後端から露出する頭部を有する端子電極と、絶縁体の外周に設けられる主体金具と、主体金具の先端部に接合される接地電極とを備える。また、接地電極の先端部と中心電極の先端部との間には火花放電間隙が設けられ、中心電極に高電圧が印加されることで火花放電間隙において火花放電が生じ、混合気へと着火される。
加えて、絶縁体の軸孔内において中心電極と端子電極との間には、電波雑音を抑制するための抵抗体や、絶縁体に対して端子電極や中心電極を固定するためのガラスシール部が設けられる。一般に抵抗体やガラスシール部は、いわゆるホットプレス工程を経ることで形成される。すなわち、軸孔の先端側に中心電極を挿入した上で、軸孔内に導電性材料やセラミック粉末を含む抵抗体組成物とガラス粉末を含むガラス粉末混合物とを充填する。そして、軸孔内に端子電極を挿通した上で、熱間において端子電極を中心電極側へとプレスすることにより、抵抗体組成物やガラス粉末混合物が圧縮・焼成され、その結果、抵抗体及びガラスシール部が形成される(例えば、特許文献1等参照)。尚、抵抗体の負荷寿命特性を向上させるべく、ホットプレス時においては、抵抗体組成物等のプレス長さ(プレス前における端子電極の頭部と絶縁体の後端と間に形成される隙間の大きさに相当する)がある程度の大きさ確保される。
特開2009−245908号公報
ところで近年では、点火プラグの小径化の要請があり、その要請に応えるべく、絶縁体ひいては軸孔が小径化され得る。ここで、軸孔を小径とした場合には、端子電極のうち軸孔に挿通される部位(脚部)も小径となるため、端子電極のプレス時に、軸孔内において絶縁体の中心軸(軸線)に対して端子電極が倒れ(傾き)やすくなる。そのため、プレス時に端子電極が曲がり、端子電極の中心軸が軸線に対してずれてしまったり(偏芯してしまったり)、端子電極の偏芯に伴い抵抗体組成物の圧縮が不十分となって抵抗体の負荷寿命特性が低下してしまったりするおそれがある。
ここで、脚部の長さが十分に大きなものであれば、軸線に対して端子電極の中心軸が傾いた場合であっても、その傾きは小さなものとなる。そのため、端子電極の偏芯や抵抗体における負荷寿命特性の低下といった事態は生じにくい。
しかしながら、優れた電波雑音性能を得るためには、抵抗体の長さを十分に確保することが必要であるところ、汎用エンジン等に用いられる全長の比較的短い点火プラグにおいて、抵抗体を長くするために、脚部を短くせざるを得ない。脚部を短くした場合には、軸孔に端子電極を配置した状態において、脚部の全長に対して、脚部のうち軸孔内に配置される部位の長さが相対的に小さなものとなってしまう。そのため、プレス時において、軸線に対して端子電極の中心軸が傾いた場合に、その傾きがより大きなものとなってしまうおそれがある。すなわち、軸孔が小径で、かつ、脚部が短い場合には、端子電極の偏芯や抵抗体における負荷寿命特性の低下といった事態の発生が特に懸念される。
そこで、このような不具合を抑制すべく、脚部を太くすることで、脚部の外径と軸孔の内径との径差を小さくし、端子電極を傾きにくくするとともに、仮に傾いた場合であっても、軸線に対する端子電極の中心軸の傾きを小さくすることが考えられる。しかしながら、単に脚部を太くしただけでは、次の面で問題が生じてしまうおそれがある。
すなわち、製造上の利便性を考慮して、前記プレス長さは所定の範囲内で設定され、この範囲内で若干のバラツキが許容される。そして、前記プレス長さが前記範囲内で比較的小さいときには、プレス時に端子電極の脚部にほとんど変形が生じることなく、端子電極の頭部が絶縁体の後端に対して隙間なく接触した状態で、端子電極が絶縁体に固定(封着)される。一方で、前記プレス長さが前記範囲内で比較的大きいときには、プレス時に脚部が曲がり変形することで、頭部が絶縁体の後端に対して隙間なく接触した状態で、端子電極が固定(封着)される。すなわち、脚部が曲がり変形することで、前記プレス長さのバラツキが吸収されるようになっている。しかしながら、脚部が短い場合に、脚部を太くしてしまうと、脚部の曲がり変形は極めて生じにくくなる。そのため、ホットプレス工程において、絶縁体の後端から端子電極の頭部が浮いてしまったもの、つまり、封着不良が生じてしまったものが製造されてしまいやすく、生産性の低下を招いてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、脚部が比較的短く、かつ、軸孔が比較的小径の点火プラグにおいて、端子電極の偏芯及び封着不良の発生を抑制し、良好な電波雑音性能及び負荷寿命性能を実現するとともに、生産性の向上を図ることにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
前記軸孔の後端側に挿通される棒状の脚部、及び、前記絶縁体の後端から露出する頭部を具備する端子電極と、
前記軸孔内において前記端子電極及び前記中心電極を前記絶縁体に固定するガラスシール部と、
前記軸孔内において前記端子電極及び前記中心電極間に設けられる抵抗体とを備える点火プラグであって、
前記軸線に沿った前記絶縁体の後端から前記端子電極の先端までの長さをL1(mm)としたとき、L1≦30であり、
前記絶縁体の後端から前記軸線方向先端側に5mmの位置における前記軸孔の内径をA(mm)としたとき、A≦3.50とされ、
前記脚部には、自身の外径をD(mm)としたとき、0.10≦A−D≦0.50を満たし、最も外径の小さい部位を含む小径部が設けられるとともに、
前記軸線に沿った前記小径部の長さをL3(mm)としたとき、1.0≦L3≦12.0とされ、
前記脚部のうち前記小径部よりも前記軸線方向後端側には、自身の外径が前記小径部の外径よりも0.05mm以上大きい大径部が設けられることを特徴とする。
上記構成1によれば、長さL1が30mm以下とされているため、抵抗体の長さを十分に確保することができ、良好な電波雑音性能を実現することができる。
一方で、長さL1を30mm以下とした場合(脚部が短い場合)には、上述の通り、端子電極の偏芯や負荷寿命特性の低下、封着不良の発生が懸念される。
この点、上記構成1によれば、脚部に小径部が設けられており、当該小径部の内径をD(mm)、長さをL3(mm)とし、所定部位における軸孔の内径をA(mm)としたとき、0.10≦A−D、及び、1.0≦L3を満たすように構成されている。すなわち、小径部が比較的小径で、かつ、比較的長いものとされている。従って、プレス時に小径部が曲がり変形しやすくなり、封着不良の発生を効果的に抑制することができる。
また、小径部よりも後端側には、自身の外径が小径部の外径よりも0.05mm以上大きい大径部が設けられている。そのため、プレス時において、端子電極が大きく傾いてしまうという事態が生じにくくなり、端子電極の偏芯をより確実に防止することができる。また、端子電極の偏芯が抑制されることで、抵抗体組成物を十分に圧縮することができ、優れた負荷寿命特性を実現することができる。その結果、良好な着火性を長期間に亘って維持することができる。
尚、小径部を過度に小径としたり、長尺としたりした場合には、小径部が過度に曲がり変形してしまうおそれがある。小径部が過度に曲がり変形してしまうと、端子電極の偏芯が生じてやすくなるとともに、変形部分が軸孔に引っ掛かることで、封着不良が生じてしまったり、プレス圧力が抵抗体組成物等に十分に伝わらずに負荷寿命特性が低下してしまったりするおそれがある。この点を鑑みて、上記構成1によれば、A−D≦0.50、及び、L3≦12.0を満たすように構成され、小径部の過度の小径化及び長尺化が防止されている。従って、小径部における過度の曲がり変形を抑制することができ、上述の作用効果をより確実に発揮させることができる。
構成2.本構成の点火プラグは、上記構成1において、前記脚部のうち前記小径部よりも前記軸線方向後端側には、前記小径部よりも外径が大きく、自身の外径をB(mm)としたとき、0.02≦A−B≦0.13を満たすガイド部が設けられることを特徴とする。
上記構成2によれば、小径部よりも後端側にはこれよりも大径のガイド部が設けられており、ガイド部の外径B(mm)が、A−B≦0.13を満たすように構成されている。従って、プレス時において、端子電極がより傾きにくくなり、端子電極における偏芯の発生等をより確実に防止することができる。
また、0.02≦A−Bとされることで、プレス時において脚部(ガイド部)及び絶縁体間で発生し得る摩擦力を低減することができる。その結果、軸孔に対する端子電極の挿入がより容易となり、封着不良を一層効果的に抑制することができる。
構成3.本構成の点火プラグは、上記構成2において、前記脚部のうち前記小径部と前記ガイド部との間の部位には、自身の外径が前記小径部の外径よりも大きく、前記ガイド部の外径よりも小さい中間部が設けられることを特徴とする。
上記構成3によれば、中間部を設けることで、脚部に加わるプレス圧力がある程度分散することとなり、小径部に対して過度に大きなプレス圧力が加わってしまうという事態が生じにくくなる。従って、小径部における過度の曲がり変形をより確実に防止することができ、端子電極の偏芯抑制効果をさらに高めることができる。
構成4.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、0.11≦A−D≦0.40を満たすことを特徴とする。
上記構成4によれば、上記構成1等による作用効果がより顕著に発揮されることとなり、端子電極の偏芯や封着不良等を一層効果的に防止することができる。
構成5.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記軸線に沿った前記端子電極の先端から前記中心電極の後端まで距離をL2(mm)としたとき、L2≧12とされることを特徴とする。
上記構成5によれば、抵抗体が配置されるスペースをより大きく確保することができ、抵抗体をより長くすることができる。その結果、電波雑音の抑制効果をより向上させることができる。
尚、長さL2が大きいほど脚部を短くする必要があり、脚部を短くすると、上述の通り、端子電極の偏芯等が生じやすいが、上記構成1等を採用することで、端子電極の偏芯等をより確実に防止することができる。換言すれば、上記構成1等は、L2≧12mmとされ、端子電極の偏心等が特に懸念される場合において、特に有意である。
構成6.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、3.0≦L3≦7.0とされることを特徴とする。
上記構成6によれば、プレス時における小径部の変形量がより適切な範囲内に収まることとなる。従って、端子電極の偏芯や封着不良の発生を極めて効果的に抑制することができる。
構成7.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、L1≦25とされることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の点火プラグ。
上記構成1等は、上記構成7のように、長さL1が25mm以下とされ、端子電極の偏芯等が非常に生じやすい場合において、特に有意である。
構成8.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、前記端子電極の硬度が、ビッカース硬度で100Hv以上380Hv以下であることを特徴とする。
上記構成8によれば、端子電極の硬度が100Hv以上とされているため、プレス時における端子電極(特に小径部)の過度の変形を一層確実に防止することができる。一方で、端子電極の硬度が380Hv以下とされているため、プレス時において端子電極(特に小径部)を適度に(封着不良が発生しない程度に)変形させることができる。すなわち、上記構成8によれば、プレス時における小径部の変形量が一層適切な範囲内に収まることとなり、端子電極の偏芯や封着不良の発生をより確実に防止することができる。
構成9.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至8のいずれかにおいて、前記端子電極の硬度が、ビッカース硬度で220Hv以上315Hv以下であることを特徴とする。
上記構成9によれば、小径部の変形量がより一層適切な範囲内に収まることとなり、端子電極の偏芯等をより一層確実に防止することができる。
構成10.本構成の点火プラグは、上記構成1乃至9のいずれかにおいて、0.4≦L3/D≦4.5であることを特徴とする。
上記構成10によれば、小径部の外径Dに対する小径部の長さL3の比(L3/D)が、0.4以上4.5以下とされており、小径部は、自身の外径に対する自身の長さが過度に大又は小とならないように構成されている。従って、プレス時において小径部を適度に変形させることができ、端子電極の偏芯抑制効果等をより一層向上させることができる。
尚、偏芯抑制効果等の更なる向上を図るという点から、1.1≦L3/D≦4.2を満たすことがより好ましく、1.1≦L3/D≦2.6を満たすことがより一層好ましい。
点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 点火プラグの後端部の構成を示す部分拡大断面図である。 端子電極の構成を示す正面図である。 (a),(b)は、ホットプレス工程の一過程を示す断面図である。 端子偏芯量を説明するための断面模式図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、点火プラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。尚、本実施形態において、点火プラグ1は、軸線CL1に沿ったその全長L4が比較的小さいもの(例えば、70mm以下)とされている。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された膨出部11と、当該膨出部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。絶縁碍子2のうち、膨出部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部には、先端側に向けて先細るテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されている。当該軸孔4の先端側は比較的小径に形成される一方で、軸孔4の後端側は、自身の先端側よりも大径に形成されている。また、軸孔4のうち、先端側の小径部位と後端側の大径部位との間には、テーパ状の段差部4Aが形成されている。
加えて、軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。より詳しくは、中心電極5の後端側には、外周側に向けて膨出する鍔部5Eが形成されており、当該鍔部5Eが前記段差部4Aに対して係止された状態で、中心電極5が固定されている。また、中心電極5は、熱伝導性に優れる金属〔例えば、銅や銅合金、純ニッケル(Ni)〕からなる内層5Aと、Niを主成分とするNi合金からなる外層5Bとにより構成されている。さらに、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端部が絶縁碍子2の先端から突出している。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で棒状の端子電極6が挿入、固定されている(尚、端子電極6の構成は、後に詳述する)。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状をなす導電性の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7は、電波雑音を抑制するために所定値(例えば、100Ω)以上の抵抗値を有しており、導電性材料やガラス粉末等からなる抵抗体組成物が加熱・焼成されることで形成されている。加えて、抵抗体7の両端部には、導電性(例えば、抵抗値が数百mΩ程度)のガラスシール部8,9が設けられており、当該ガラスシール部8,9により、中心電極5と端子電極6とが絶縁碍子2に固定されている。
加えて、主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には径方向外側に突出する座部16が形成されており、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面の先端側には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2の段部14及び主体金具3の段部21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、自身の略中間部分が曲げ返されて、先端部側面が中心電極5の先端部と対向する接地電極27が接合されている。接地電極27は、Ni合金〔例えば、インコネル600やインコネル601(いずれも登録商標)〕により形成された外層27Aと、前記Ni合金よりも良熱導電性金属である銅合金や純銅等により形成された内層27Bとから構成されている。
さらに、中心電極5の先端部と接地電極27の先端部との間には、火花放電間隙28が形成されており、当該火花放電間隙28にて軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
次いで、軸孔4の構成及びこれに挿通される端子電極6等の構成について詳述する。
本実施形態において、軸孔4は、比較的小径とされており、図2に示すように、絶縁碍子2の後端から軸線CL1方向先端側に5mmの位置における軸孔4の内径をA(mm)としたとき、A≦3.50を満たすように構成されている。本実施形態では、軸孔4のうち端子電極6や抵抗体7等が配置される部位の内径は、前記内径Aと等しくされている。尚、内径Aを上述のように規定しているのは、軸孔4のうち、端子電極6が挿通されるとともに、軸線CL1方向に沿って略一定の内径を有する部位の内径を得るにあたって、本実施形態のように、軸孔4の後端部が、軸線CL1方向後端側に向けて徐々に拡径する形状とされ得る場合を考慮して、前記略一定の内径を有する部位の内径をより簡便に得るためである。
加えて、端子電極6は、低炭素鋼等により形成されており、図1に示すように、脚部61と頭部62とを備えている。
脚部61は、軸孔4の後端側に挿通されており、断面円形状をなしている。また、頭部62は、前記脚部61の後端側においてこれと隣接し、絶縁碍子2の後端から露出している。さらに、頭部62の先端側の面は、絶縁碍子2の後端面に対して接触している。
加えて、本実施形態では、軸線CL1に沿った前記抵抗体7の長さを十分に確保すべく、軸線CL1に沿った絶縁碍子2の後端から端子電極6(脚部61)の先端までの長さが比較的短くされている。具体的には、軸線CL1に沿った絶縁碍子2の後端から端子電極6(脚部61)の先端までの長さをL1(mm)としたとき、L1≦30を満たすように構成されている。尚、抵抗体7の長さをより大きく確保し、電波雑音性能の向上を図るという点では、L1≦25を満たすように構成することが好ましい。
また、図3に示すように、脚部61には、自身の外径をD(mm)としたとき、0.10≦A−D≦0.50(より好ましくは、0.11≦A−D≦0.40)を満たす小径部611が設けられている。小径部611は、脚部61のうち最も外径の小さい部位を含んでおり、本実施形態では、軸線CL1に沿った小径部611の全域においてその内径は一定とされている。尚、小径部611の外径が軸線CL1に沿って変化する場合には、小径部611の軸線CL1方向に沿った略全域(少なくとも60%以上の範囲)において、0.10≦A−D≦0.50を満たすように構成される。
加えて、軸線CL1に沿った小径部611の長さをL3(mm)としたとき、1.0≦L3≦12.0(より好ましくは、3.0≦L3≦7.0)を満たすように構成されている。また、小径部611は、0.4≦L3/D≦4.5(より好ましくは、1.1≦L3/D≦4.2。さらに好ましくは、1.1≦L3/D≦2.6)を満たすように構成されており、小径部611の外径Dに対する小径部611の長さL3の比が極端に大又は小とならないようにされている。
さらに、脚部61のうち小径部611よりも軸線CL1方向後端側には、自身の外径が小径部611の外径よりも0.05mm以上大きい大径部612が設けられている。大径部612は、ガイド部612Aと、中間部612Bとを備えている。
ガイド部612Aは、大径部612の後端側において、頭部62と隣接する位置に設けられている。また、ガイド部612Aは、自身の外径をB(mm)としたとき、0.02≦A−B≦0.13を満たすように構成されている。
中間部612Bは、小径部611とガイド部612Aとの間に設けられており、軸線CL1方向に沿って一定の外径を有している。そして、中間部612Bの外径は、小径部611の外径よりも大きく、ガイド部612Aの外径よりも小さくされている。
また、本実施形態では、上述の通り、長さL1が比較的短くされることで、軸線CL1に沿って抵抗体7が十分な長さを有するように構成されている。そのため、図1に示すように、端子電極6の先端と中心電極5の後端との間(抵抗体7の配置空間)の軸線CL1に沿った距離をL2(mm)としたとき、L2≧12を満たすものとなっている。尚、本実施形態では、ガラスシール部8の厚さ(端子電極6の先端から抵抗体7の後端までの軸線CL1に沿った距離)、及び、ガラスシール部9の厚さ(抵抗体7の先端から中心電極5の後端までの軸線CL1に沿った距離)がそれぞれ比較的小さなもの(例えば、3mm以下)とされている。
さらに、端子電極6は、自身の硬度がビッカース硬度で100Hv以上380Hv以下(より好ましくは、220Hv以上315Hv以下)とされている。尚、端子電極6の硬度は、例えば、高硬度の材料を用いて端子電極6を製造した上で、得られた端子電極6に対して熱処理(アニール処理)を行い、端子電極6の硬度を低下させること等により調節することができる。但し、熱処理を行った後であっても端子電極6の硬度が100Hv以上となるように、熱処理の時間や加熱温度は調節される。
加えて、本実施形態では、図3に示すように、端子電極6(脚部61)の先端部に、外周面に複数の溝(ローレット)が形成されてなる足部613が設けられている。足部613のうち少なくとも先端部は、ガラスシール部8に埋設されており、その結果、端子電極6が絶縁碍子2に対して強固に固定された状態となっている。
次いで、上述した点火プラグ1の製造方法について説明する。
まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えば、鉄系素材やステンレス素材)に対して冷間鍛造加工等により概形を形成するとともに、貫通孔を形成する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
次いで、主体金具中間体の先端面に、Ni合金等からなる直棒状(針状)の接地電極27を抵抗溶接する。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部15が転造によって形成される。これにより、接地電極27の溶接された主体金具3が得られる。
次いで、接地電極27の溶接された主体金具3に対して、亜鉛メッキ或いはNiメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用いて、成形用素地造粒物を調製するとともに、当該成形用素地造粒物を用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。そして、得られた成形体に対し、研削加工が施され整形されるとともに、整形されたものが焼成炉で焼成されることにより、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金等を配置したNi合金に鍛造加工を施すことで中心電極5を作製する。
さらに、抵抗体7を形成するための粉末状の抵抗体組成物を調製しておく。より詳しくは、まず、導電性材料(例えば、カーボンブラック)と、セラミックス粒子と、所定のバインダとをそれぞれ配合し、水を媒体として混合する。そして、混合して得られたスラリーを乾燥させ、これにガラス粉末を混合攪拌することで、抵抗体組成物が得られる。
次に、ホットプレス工程において、軸孔4内に抵抗体7が設けられるとともに、ガラスシール部8,9により、絶縁碍子2に対して中心電極5及び端子電極6が封着固定される。より詳しくは、まず、図4(a)に示すように、軸孔4の先端側に中心電極5を挿入する。このとき、中心電極5の鍔部5Eが軸孔4の段差部4Aに対して係止される。
次いで、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されたガラス粉末混合物41を軸孔4内に充填し、充填したガラス粉末混合物41を予備圧縮する。次に、前記抵抗体組成物42を軸孔4に充填して同様に予備圧縮をし、さらに、ガラス粉末混合物43を軸孔4に充填し、同じく予備圧縮を行う。次に、端子電極6の脚部61を軸孔4に挿入し、端子電極6をガラス粉末混合物43上に載置する。このとき、抵抗体7の負荷寿命特性を向上させるべく、抵抗体組成物42等のプレス長さ(頭部62と絶縁碍子2の後端と間に形成される隙間の大きさ)が十分な大きさ確保される。尚、プレス長さは、厳密に一定とはされず、所定の範囲内においてある程度のバラツキが許容される。
この状態で、端子電極6を軸孔4内へと中心電極5の反対側から押圧した状態で、焼成炉内においてガラス軟化点以上の所定の目標温度(例えば、900℃)で加熱する。加熱により、図4(b)に示すように、積層状態にある抵抗体組成物42及びガラス粉末混合物41,43が、加熱・圧縮されて、抵抗体7及びガラスシール部8,9となり、ガラスシール部8,9によって、絶縁碍子2に対して中心電極5及び端子電極6が封着固定される。尚、焼成炉内における加熱に際して、絶縁碍子2の後端側胴部10の表面に釉薬層を同時に焼成することとしてもよいし、事前に釉薬層を形成することとしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作製された中心電極5や抵抗体7等を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが固定される。より詳しくは、主体金具3に絶縁碍子2を挿通した上で、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって絶縁碍子2と主体金具3とが固定される。
そして最後に、接地電極27の略中間部分を中心電極5側に屈曲させるとともに、中心電極5及び接地電極27間に形成された火花放電間隙28の大きさを調整することで、上述した点火プラグ1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、長さL1が30mm以下とされているため、抵抗体7の長さを十分に確保することができ、良好な電波雑音性能を実現することができる。一方で、長さL1を30mm以下とした場合には、ホットプレス工程時に、端子電極6の偏芯や負荷寿命特性の低下、封着不良の発生が懸念される。
この点、本実施形態では、脚部61に小径部611が設けられており、小径部611の内径をD(mm)、長さをL3(mm)とし、所定部位における軸孔4の内径をA(mm)としたとき、0.10≦A−D、及び、1.0≦L3を満たすように構成されている。すなわち、小径部611が比較的小径で、かつ、比較的長いものとされている。従って、プレス時に小径部611が曲がり変形しやすくなり、封着不良の発生を効果的に抑制することができる。
また、小径部611よりも後端側には、自身の外径が小径部611の外径よりも0.05mm以上大きい大径部612が設けられている。そのため、プレス時において、端子電極6が大きく傾いてしまうという事態が生じにくくなり、端子電極6の偏芯をより確実に防止することができる。また、端子電極6の偏芯が抑制されることで、抵抗体組成物42を十分に圧縮することができ、優れた負荷寿命特性を実現することができる。その結果、良好な着火性を長期間に亘って維持することができる。
加えて、本実施形態では、A−D≦0.50、及び、L3≦12.0を満たすように構成されており、小径部611の過度の小径化及び長尺化が防止されている。従って、小径部611における過度の曲がり変形を抑制することができ、上述の作用効果をより確実に発揮させることができる。
また、小径部611よりも後端側にはこれよりも大径のガイド部612Aが設けられており、ガイド部612Aの外径B(mm)が、A−B≦0.13を満たすように構成されている。従って、プレス時において、端子電極6がより傾きにくくなり、端子電極6における偏芯の発生等をより確実に防止することができる。
さらに、0.02≦A−Bとされることで、プレス時において脚部61(ガイド部612A)及び絶縁碍子2間で発生し得る摩擦力を低減することができる。その結果、軸孔4に対する端子電極6の挿入がより容易となり、封着不良を一層効果的に抑制することができる。
加えて、小径部611とガイド部612Aとの間には、中間部612Bが設けられている。中間部612Bを設けることで、脚部61に加わるプレス圧力がある程度分散することとなり、小径部611に対して過度に大きなプレス圧力が加わってしまうという事態が生じにくくなる。従って、小径部611における過度の曲がり変形をより確実に防止することができ、端子電極6の偏芯抑制効果をさらに高めることができる。
併せて、本実施形態では、L2≧12mmとされているため、抵抗体7が配置されるスペースをより大きく確保することができる。その結果、抵抗体7をより長くすることができ、電波雑音の抑制効果を一層向上させることができる。
また、端子電極6の硬度が100Hv以上とされているため、プレス時における端子電極6(特に小径部611)の過度の変形を一層確実に防止することができる。一方で、端子電極6の硬度が380Hv以下とされているため、プレス時において端子電極6(特に小径部611)を十分に変形させることができる。すなわち、端子電極6の硬度を100Hv以上380Hv以下とすることで、プレス時における小径部611の変形量が一層適切な範囲内に収まることとなる。そのため、端子電極6の偏芯や封着不良の発生をより確実に防止することができる。
さらに、小径部611の外径Dに対する小径部611の長さL3の比(L3/D)が、0.4以上4.5以下とされているため、プレス時において小径部611を適度に変形させることができ、端子電極6の偏芯抑制効果等をより一層向上させることができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、前記軸孔の内径A(mm)を3.00mm、3.50mm、又は、4.00mmとした絶縁碍子と、脚部において、ガイド部に相当する部位の外径B(mm)、小径部の有無、小径部を設けた場合にはその外径D(mm)及びその長さL3、中間部の有無、中間部を設けた場合にはその外径C(mm)、並びに、前記長さL1を種々変更した端子電極とを用意し、これら絶縁碍子及び端子電極を使用して上述のホットプレス工程を行った。そして、ホットプレス工程後に、端子電極の偏芯及び生産性を評価した。
ここで、端子電極の偏芯は、次のようにして評価した。まず、端子電極が挿設された絶縁碍子を水平に配置した上で、所定の撮像装置を用いて鉛直上方から軸線を回転軸として絶縁碍子を30度ずつ回転させながら、絶縁碍子及び端子電極を計6回撮像した。そして、得られた6つの撮像画像のそれぞれにおいて、図5に示すように、軸線CL1と後述する直線DL1との交点P、及び、前記直線DLと後述する直線DL2との交点Q間の距離Xを求めた。次いで、各撮像画像における距離Xの中で最大のものを端子偏芯量とし、当該端子偏芯量が0.0mm以上0.10mm以下のときに10点、端子偏心量が0.10mm超0.15mm以下のときに9点とし、端子偏芯量が0.05mm増加するごとに1点ずつ減点した(例えば、端子偏芯量が0.20mm超0.25mm以下のときには7点とし、端子偏芯量が0.35mm超0.40mm以下のときには4点とした)。
尚、「直線DL」は、端子電極の後端面と軸線CL1との交点を通り、軸線CL1に直交する直線をいう。また、「直線DL2」は、端子電極の後端(交点P)から軸線CL1方向に沿って1mmごとに軸線CL1と直交する直線AL1〜AL4を引くとともに、当該各直線AL1〜AL4において、端子電極の側面との2交点の中点MP1〜MP4をそれぞれとったときにおける、各中点MP1〜MP4の近似直線をいう。
また、生産性は、次のようにして評価した。すなわち、ホットプレス工程を経ることで1000本のサンプルを得るとともに、各サンプルについて、絶縁碍子の後端面に対する端子電極の頭部の接触状態を確認し、絶縁碍子の後端面に頭部が接触している場合を良とし、絶縁碍子の後端面から頭部が離間している場合には封着不良とした。そして、1000本中における封着不良の発生割合(不良率)を算出し、不良率が0.0%のときに10点、不良率が0.1%のときに9点、不良率が0.2%以上0.3%以下のときに8点、不良率が0.4%以上1.0%以下のときに7点、不良率が1.1%以上1.5%以下のときに6点とし、これ以降は、不良率が0.5%増加するごとに1点減点した(例えば、不良率が2.1%以上2.5%以下のときには4点とした)。
表1に、各サンプルにおける、内径Aや外径B、小径部の有無等と、端子電極における偏芯の評価及び生産性の評価とを示す。尚、各サンプルともに、前記長さL2を13mmとした。また、小径部を設けなかったサンプルは、前記足部及び脚部の最後端部を除いた脚部の外径を一定とし、その外径は大径部の外径と同一とした。加えて、小径部を設けたものの中間部を設けなかったサンプルは、中間部に相当する部位の外径を小径部の外径と同一とした。尚、中間部を設けたサンプルにおいては、大径部の外径Bが、ガイド部の外径に相当する。
また、端子電極における偏芯の評価、及び、生産性の評価の双方において7点以上となれば、偏芯抑制及び生産性の両面において良好であるといえる。
Figure 0005616858
表1に示すように、内径Aを4.00mmとしたサンプル(サンプル1〜5)においては、脚部を比較的太くした場合(外径を3.90mm以上とした場合)には、プレス時に脚部が曲がり変形しにくく、生産性が不十分となっていたが、脚部の外径を小さくすることで、優れた生産性を実現でき、A−Dを0.50mm超としても、端子電極の偏芯も生じにくいことが分かった。すなわち、内径Aを3.50mm超とした場合には、脚部を単に細くすることで、優れた偏芯抑制効果及び生産性を実現できることが確認された。
一方で、内径Aを3.50mm以下としたサンプル(サンプル6〜33)に着目してみると、長さL1を30mm超としたもの(サンプル6)は、端子電極の偏芯抑制及び生産性の両面で優れていたが、長さL1を30mm以下としたものであって、脚部の外径を小さくし、A−Dを0.50mm超としたサンプル(サンプル7〜12)は、端子電極の偏芯や封着不良が発生しやすくなることが明らかとなった。これは、長さL1を30mm以下としたことで、軸線に対して端子電極の中心軸が傾きやすくなった上、外径Dが小さかったことで、小径部が局所的に大きく曲がり変形しやすくなり(偏芯が生じやすくなり)、また、当該曲がり変形部分が軸孔に引っ掛かること等により端子電極のそれ以上の移動が阻害されてしまったことに起因すると考えられる。
また、脚部を太くし、A−Dを0.10mm未満としたサンプル(サンプル13,14)や長さL3を1.0mm未満としたサンプル(サンプル15)は、生産性に劣ることが分かった。これは、プレス時に脚部が曲がり変形しにくく、プレス長さ(プレス前における絶縁碍子の後端と端子電極の頭部との間の距離)のバラツキを吸収することが難しくなったためであると考えられる。
さらに、長さL3を12.0mm超としたサンプル(サンプル16)も、生産性に劣ることが明らかとなった。これは、プレス時に脚部(小径部)が過度に曲がり変形したためであると考えられる。
これに対して、大径部の外径Bに対して自身の外径Dが0.05mm以上小さい(B−D≧0.05を満たす)小径部を設けるとともに、0.10≦A−D≦0.50を満たすサンプル(サンプル18〜33)は、長さL1を30mm以下とした場合でも、偏心抑制効果及び生産性の双方に優れることが明らかとなった。これは、大径部を設けたことで、プレス時において軸線に対する端子電極の傾きが小さくなり、また、小径部を設けたことで、プレス時に小径部が適度に曲がり変形し、プレス長さのバラツキを十分に吸収できたためであると考えられる。尚、小径部を設けたものの、大径部に対する小径部の径差(B−D)が0.05mm未満の場合(サンプル17)には、小径部を設けたことによる作用が十分に発揮されないことが分かった。
また、中間部の有無を変更したサンプル21,22を比較してみると、中間部を設けたサンプル21は、端子電極の偏芯をより効果的に抑制できることが確認された。これは、中間部によりプレス圧力がある程度分散したため、小径部に対して過度に大きなプレス圧力が加わってしまうことが抑制され、小径部が過度に変形してしまうという事態をより確実に防止できたためであると考えられる。
さらに、小径部の長さL3のみを変更したサンプル(サンプル25〜29)に着目してみると、長さL3を3.0mm以上7.0mm以下とすることで、端子電極の偏芯抑制効果や生産性を一層向上できることが分かった。これは、長さL3を3.0mm以上7.0mm以下としたことで、小径部の変形量がより適切な範囲内に収まることになったためであると考えられる。
上記試験の試験結果より、L1≦30mm、かつ、A≦3.50mmとされた点火プラグにおいて、端子電極における偏芯の発生をより確実に防止するとともに、封着不良の発生を抑制し、優れた生産性を実現するためには、0.10≦A−D≦0.50を満たす小径部と、小径部よりも後端側に自身の外径が小径部の外径よりも0.05mm以上大きい大径部とを設けるとともに、小径部の長さL3(mm)が1.0≦L3≦12.0を満たすように構成することが好ましいといえる。
また、端子電極の偏芯を一層効果的に防止するという観点から、小径部とガイド部との間の部位に、自身の外径が、小径部の外径よりも大きくガイド部の外径よりも小さい中間部を設けることがより好ましいといえる。
さらに、端子電極の偏芯抑制効果及び生産性の更なる向上を図るためには、長さL3を3.0mm以上7.0mm以下とすることがより好ましいといえる。
尚、サンプル9〜12に着目してみると、長さL1を25mm以下とした場合に、端子電極の偏芯や封着不良がより生じやすくなるといえるが、L1≦25としたサンプルであっても、上述の構成(0.10≦A−D≦0.50等)とすることで、サンプル31〜33の試験結果に示すように、良好な偏芯抑制効果及び生産性を実現することができる。換言すれば、上記構成は、L1≦25を満たす点火プラグにおいて、特に有意であるといえる。
次いで、軸孔の内径Aを3.00mmとした絶縁碍子と、脚部に、小径部、中間部、及び、ガイド部を設け、ガイド部の外径B(mm)を変更することで、A−Bの値を種々異なるものとした端子電極とを用いて、上述のホットプレス工程を行うとともに、ホットプレス工程後において、上述した端子電極における偏芯の評価、及び、生産性の評価を行った。表2に、各サンプルにおける、内径Aや外径B、A−Bの値等と、端子電極における偏芯の評価及び生産性の評価とを示す。尚、各サンプルともに、長さL1を21mmとし、長さL2を13mmとし、長さL3を5.0mmとした。
Figure 0005616858
表2に示すように、0.02mm≦A−B≦0.13mmを満たすサンプル(サンプル41,42)は、端子電極の偏芯抑制及び生産性の双方で一層優れることが分かった。これは、0.02mm≦A−Bとしたことで、プレス時においてガイド部及び絶縁碍子間で発生し得る摩擦力を低減することができ、軸孔に対する端子電極の挿入がより容易となったたこと、及び、A−B≦0.13mmとしたことで、軸線に対して端子電極の中心軸がより傾きにくくなったことに起因すると考えられる。
上記試験の結果より、端子電極の偏芯抑制効果及び生産性を一層向上させるべく、小径部よりも軸線方向後端側に、小径部よりも外径の大きいガイド部を設けるとともに、ガイド部の外径B(mm)が、0.02≦A−B≦0.13を満たすように構成することがより好ましいといえる。
次に、軸孔の内径Aを3.00mm又は3.05mmとした絶縁碍子と、脚部に、小径部、及び、大径部を設けた上で、小径部の外径D(mm)を変更することにより、A−Dの値を種々異なるものとした端子電極とを用いて、上述のホットプレス工程を行うとともに、ホットプレス工程後において、上述した端子電極における偏芯の評価を行った。表3に、内径Aや外径D、A−Dの値等と、端子電極における偏芯の評価を示す。尚、各サンプルともに、長さL1を21mmとし、長さL2を13mmとし、長さL3を5.0mmとした。また、各サンプルともに、中間部を設けることなく、中間部に相当する部位の外径を、小径部の外径と同一とした。
Figure 0005616858
表3に示すように、0.11mm≦A−D≦0.40mmを満たすことで、端子電極の偏芯をより効果的に抑制できることが確認された。
上記試験の結果より、端子電極の偏芯をより一層確実に防止するという観点から、0.11mm≦A−D≦0.40mmを満たすように構成することがより好ましいといえる。
次いで、長さL1及び長さL2を種々変更した点火プラグのサンプルを3本ずつ作製し、各サンプルについて、電波雑音性能評価試験を行った。電波雑音性能評価試験の概要は次の通りである。すなわち、国際無線障害特別委員会(CISPR)によって定められた諸規格のうち、CISPR12として定められた「車両、モータボート及び火花点火エンジン駆動の装置からの妨害波の許容値及び測定法」に記載された測定法(CISPRボックス法)に基づいて、サンプルにて発生する電雑ノイズのレベルを測定した。ここで、長さL2を13mmとしたサンプル65において発生した電雑ノイズのレベルを基準として、当該基準レベルよりも電雑ノイズのレベルが0.3db以上0.6db未満だけ大きい場合に9点、0.6db以上0.9db未満だけ大きい場合に8点とし、これ以降においては、0.3db増加するごとに1点ずつ減点した(例えば、電雑ノイズのレベルが、基準レベルよりも0.9db以上1.2db未満大きい場合には、7点となる)。
尚、各サンプルともに、長さL3を5.0mmとし、抵抗体の抵抗差を0.1kΩ以下とした。また、電雑ノイズのレベルは、3本の平均値により得た。
Figure 0005616858
表4に示すように、L2≧12mmとすることで、電波雑音をより効果的に抑制できることが分かった。これは、抵抗体がより長くなったことによると考えられる。
上記試験の結果より、電波雑音を一層効果的に抑制するためには、L2≧12mmを満たすことがより好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、中間部612Bの外径は軸線CL1に沿って一定とされているが、中間部612Bの構成はこれに限定されるものではない。従って、例えば、中間部612Bの外径が、軸線CL1方向先端側に向けて段階的に減少するように構成し、中間部612Bの外周に複数の段差が形成されるように構成してもよい。
(b)上記実施形態において、大径部612は、外径の異なるガイド部612A及び中間部612Bを備えているが、大径部612が軸線CL1に沿って一定の外径を有するように構成してもよい(すなわち、中間部612Bを設けなくてもよい)。
(c)上記実施形態において、軸孔4の後端部は、軸線CL1方向後端側に向けて徐々に拡径する形状とされているが、軸孔4に当該拡径部分を設けなくてもよい。従って、例えば、軸孔4の後端部内周面が軸線CL1と平行となるように構成し、軸孔4の後端部内周面と絶縁碍子2の後端面とが直交するように構成してもよい。
(d)上記実施形態において、点火プラグ1の全長L4は比較的小さなものとされているが、本発明の技術思想を、全長L4が比較的大きな点火プラグに適用しても良い。
(e)上記実施形態では、中心電極5と接地電極27との間に火花放電間隙28が形成されているが、電極5,27の一方又は双方に、貴金属合金(例えば、白金合金やイリジウム合金等)などからなるチップを接合し、火花放電間隙28を、一方の電極5(27)に設けられたチップと他方の電極27(5)との間に形成したり、両電極5,27に設けられた両チップの間に形成したりしてもよい。
(f)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…点火プラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
4…軸孔
5…中心電極
6…端子電極
7…抵抗体
8,9…ガラスシール部
61…脚部
62…頭部
611…小径部
612…大径部
612A…ガイド部
612B…中間部
CL1…軸線

Claims (10)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
    前記軸孔の後端側に挿通される棒状の脚部、及び、前記絶縁体の後端から露出する頭部を具備する端子電極と、
    前記軸孔内において前記端子電極及び前記中心電極を前記絶縁体に固定するガラスシール部と、
    前記軸孔内において前記端子電極及び前記中心電極間に設けられる抵抗体とを備える点火プラグであって、
    前記軸線に沿った前記絶縁体の後端から前記端子電極の先端までの長さをL1(mm)としたとき、L1≦30であり、
    前記絶縁体の後端から前記軸線方向先端側に5mmの位置における前記軸孔の内径をA(mm)としたとき、A≦3.50とされ、
    前記脚部には、自身の外径をD(mm)としたとき、0.10≦A−D≦0.50を満たし、最も外径の小さい部位を含む小径部が設けられるとともに、
    前記軸線に沿った前記小径部の長さをL3(mm)としたとき、1.0≦L3≦12.0とされ、
    前記脚部のうち前記小径部よりも前記軸線方向後端側には、自身の外径が前記小径部の外径よりも0.05mm以上大きい大径部が設けられることを特徴とする点火プラグ。
  2. 前記脚部のうち前記小径部よりも前記軸線方向後端側には、前記小径部よりも外径が大きく、自身の外径をB(mm)としたとき、0.02≦A−B≦0.13を満たすガイド部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ。
  3. 前記脚部のうち前記小径部と前記ガイド部との間の部位には、自身の外径が前記小径部の外径よりも大きく、前記ガイド部の外径よりも小さい中間部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の点火プラグ。
  4. 0.11≦A−D≦0.40を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  5. 前記軸線に沿った前記端子電極の先端から前記中心電極の後端まで距離をL2(mm)としたとき、L2≧12とされることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  6. 3.0≦L3≦7.0とされることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  7. L1≦25とされることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  8. 前記端子電極の硬度が、ビッカース硬度で100Hv以上380Hv以下であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  9. 前記端子電極の硬度が、ビッカース硬度で220Hv以上315Hv以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の点火プラグ。
  10. 0.4≦L3/D≦4.5であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の点火プラグ。
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