JP5613406B2 - シートベルト制御装置及びシートベルトシステム - Google Patents

シートベルト制御装置及びシートベルトシステム Download PDF

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Description

本発明は、多重衝突の初期段階の軽衝突時にシートベルトを巻き取ることが可能なシートベルト制御装置に関する。
衝突予測装置により衝突の可能性が高いと予測した場合、シートベルトを巻取って衝突前の乗員移動を抑制するシートベルト装置が提案されている。衝突予測装置は、例えばレーダを車両に搭載することにより自車及び他車の距離を随時測定し、短時間に距離が大きく減少した場合に衝突の可能性が高いと予測する。また、衝突予測装置は、例えば運転者のブレーキ操作を検出するブレーキセンサを車両に搭載することにより、短時間に大きな操作量を有するブレーキ操作を検出した場合、衝突の可能性が高いと予測する。
衝突の可能性が高いと予測した場合、電動アクチュエータに接続されたスピンドルを回転させてシートベルトを巻き取り、シートベルトの緩みを無くす。これにより、シートベルト装置は、衝突に備えて乗員移動を抑制する。また、複数の衝突からなる多重衝突を予測した場合、初期に発生する衝撃の小さな軽衝突から最後に発生する衝撃の大きな重衝突までの間にシートベルトを巻き取って重衝突前の乗員移動を抑制する。プリテンショナーを備えるシートベルト装置の場合、重衝突時に電動アクチュエータ及びスピンドルの接続が切断される。そして、プリテンショナーによる駆動力のみがスピンドルに伝達され、スピンドルがシートベルトを巻き取る方向に強い張力を有して素早く回転され、乗員を拘束して保護する。
また、エアバッグを備えるシートベルト装置の場合、車体及び乗員間に位置するエアバッグが膨張して乗員の車体への衝突を防止する。電動アクチュエータ及びスピンドルの接続には、例えば電動アクチュエータが正に回転駆動する場合は、電動アクチュエータの駆動軸及びスピンドルの軸を接続して駆動力をスピンドルに伝達し、逆に回転駆動する場合は、電動アクチュエータの駆動軸及びスピンドルの軸を切断して駆動力をスピンドルに伝達しない一方向クラッチが用いられる。
特許文献1には、検出した衝撃度に基づいて軽衝突であるか否かを判定することで、生産コストの上昇を招く衝突予測装置を備えることなく軽衝突時に乗員シートを車両後方へスライドさせる乗員保護装置が記載されている。
特開2008−143277号公報
しかしながら、特許文献1に記載の乗員保護装置では、多重衝突の初期段階の軽衝突時にシートベルトを巻き取ることができないという問題があった。
本願は、斯かる事情に鑑みてなされたものである。その目的は、衝撃度が入力された場合に所定値よりも小なるか否かを判定する衝撃判定部を備えることにより、多重衝突の初期段階の軽衝突時にシートベルトを巻き取ることが可能となるシートベルト制御装置及びシートベルトシステムを提供することにある。
本願に開示するシートベルト制御装置は、入力された衝撃度に基づいて駆動部を正回転させ、シートベルトを巻き取らせるシートベルト制御装置において、衝撃度が入力された場合、該衝撃度が所定値よりも小か否かを判定する衝撃判定部と、該衝撃判定部が小と判定した場合、多重衝突の初期段階での軽衝突の発生を記憶する記憶部と、前記衝撃判定部が小と判定した場合、前記駆動部を正回転させる正回転手段と、前記記憶部が前記軽衝突の発生を記憶した状態で入力された衝撃度が前記衝撃判定部により小でないと判定された前記多重衝突の重衝突の発生時に、前記駆動部を逆回転させる逆回転手段と、前記駆動部を正回転させる前記軽衝突の発生時点からの経過時間を計時する計時部と、該計時部による計時時間が所定時間よりも大か否かを判定する時間判定部と、該時間判定部が大と判定し、前記軽衝突の発生時点から前記所定時間が経過するまでの間に衝撃度の入力がなかった場合、前記シートベルトの巻き取りを禁止すべく前記駆動部を停止させる停止手段とを備えることを特徴とする
本願にあっては、検出した衝撃度が所定値よりも小なる場合、多重衝突の初期段階の軽衝突が発生したと判定し、モータ等の駆動部を正回転させ、シートベルトを巻き取る。これにより、シートベルトの緩みを無くして多重衝突に備える。一方、軽衝突の発生を記憶部に記憶しておき、軽衝突後に検出した衝撃度が所定値よりも小でない場合、重衝突が発生したとして駆動部を逆回転させ、シートベルトを緩める。そして、他の保護装置、例えばエアバッグ装置の作動による乗員保護を確実にする。また、軽衝突後の所定時間内に衝撃度が再度入力されない場合、重衝突に至らずに多重衝突が終了したと判定して駆動部を停止し、シートベルトの巻き取りを禁止する。シートベルトは、再度の衝突に備えて初期状態に戻る
本願に開示するシートベルト制御装置は、前記時間判定部が大と判定した場合、前記記憶部から前記軽衝突の発生の記憶を削除する削除手段を備える。
本願にあっては、時間判定部が大と判定し重衝突に至らずに多重衝突が終了した場合、削除手段が記憶部から軽衝突の発生の記憶を削除するため、再度の多重衝突に備えることができる
本願に開示するシートベルト制御装置は、前記駆動部を逆回転させる前記重衝突の発生時に所定の信号を出力する信号出力部を備える。
本願にあっては、重衝突時に駆動部を逆回転させると共に、他の保護装置、例えばエアバッグ装置に所定の信号が出力される。シートベルトは、駆動部の逆回転により緩んでおり、他の保護装置による保護動作を阻害せず、重衝突から乗員を効果的に保護することができる。また、軽衝突時にシートベルトの緩みをなくすため、重衝突に至るまでの乗員移動を抑制して運転者が回避操作を適切に行える可能性が向上する。
本願に開示するシートベルト制御装置は、前記駆動部を逆回転させる前記重衝突の発生時に前記シートベルトを巻き取るプリテンショナーを作動させる作動手段を備える。
本願にあっては、重衝突時に駆動部を逆回転させると共に、プリテンショナーを作動させ、シートベルトを強く巻き取って乗員を拘束する。駆動部は逆回転しており、プリテンショナーによるシートベルトの巻き取りを阻害せず、乗員を効果的に保護することができる。また、軽衝突時にシートベルトの緩みをなくすため、重衝突に至るまでの乗員移動を抑制して運転者が回避操作を適切に行える可能性が向上する。
本願に開示するシートベルトシステムは、駆動力を伝達する一方向クラッチが駆動部及びスピンドル間に介挿してあり、入力された衝撃度に基づいて前記駆動部を正回転させ、前記一方向クラッチを介して前記スピンドルに伝えてシートベルトを巻き取らせるシートベルトシステムにおいて、衝撃度が入力された場合、該衝撃度が所定値よりも小か否かを判定する衝撃判定部と、該衝撃判定部が小と判定した場合、多重衝突の初期段階での軽衝突の発生を記憶する記憶部と、前記衝撃判定部が小と判定した場合、前記一方向クラッチを介して前記スピンドルを回転駆動すべく前記駆動部を正回転させる正回転手段と、前記記憶部が前記軽衝突の発生を記憶した状態で入力された衝撃度が前記衝撃判定部により小でないと判定された前記多重衝突の重衝突の発生時に、前記一方向クラッチによる前記スピンドルとの結合を切断すべく前記駆動部を逆回転させる逆回転手段と、前記駆動部を正回転させる前記軽衝突の発生時点からの経過時間を計時する計時部と、該計時部による計時時間が所定時間よりも大か否かを判定する時間判定部と、該時間判定部が大と判定し、前記軽衝突の発生時点から前記所定時間が経過するまでの間に衝撃度の入力がなかった場合、前記スピンドルによるシートベルトの巻き取りを禁止すべく、前記駆動部を停止させる停止手段とを備えることを特徴とする
本願にあっては、軽衝突時にモータ等の駆動部を正回転させ、一方向クラッチの係合により駆動部の駆動力スピンドルに伝達する。スピンドルは、巻取り方向に回転駆動されてシートベルトを巻き取り、シートベルトの緩みを無くす。軽衝突後に重衝突が発生した場合、駆動部を逆回転させ、一方向クラッチの遮断により駆動部をスピンドルから切り離す。これにより、スピンドルは、回転自在となり、シートベルトは緩んで他の保護装置、例えばエアバッグ装置の作動による乗員の保護を確実にする。また、軽衝突後の所定時間内に衝撃度が再度入力されない場合、重衝突に至らずに多重衝突が終了したと判定して駆動部を停止し、シートベルトの巻き取りを禁止する。シートベルトは、再度の衝突に備えて初期状態に戻る。
当該装置の一観点によれば、衝撃度が入力された場合に所定値よりも小なるか否かを判定する衝撃判定部を備えることにより、多重衝突の初期段階の軽衝突時にシートベルトを巻き取ることが可能となる。
座席及び座席の前側夫々に設置されたシートベルト装置及びエアバッグ装置の概要を示す模式図である。 シートベルトリトラクタ及び制御装置を示す模式図である。 制御装置の内部ハードウェア及び制御装置に接続されるハードウェアを示すブロック図である。 制御装置の動作を説明するための説明図である。 衝撃処理の手順を示すフローチャートである。
実施の形態1
以下、実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。本発明のシートベルトシステムは、走行中に発生する振動、横滑り又は急ブレーキ等による加速度の急激な変化及び車両の衝突時に発生する衝撃等から乗員を保護するために車両に搭載される。シートベルトシステムは、車両に搭載された衝撃を検出する衝撃検出部及びエアバッグ装置と、乗員を保護するシートベルト装置と、当該シートベルト装置を制御する制御装置(シートベルト制御装置)とを含む。図1は、座席及び座席の前側夫々に設置されたシートベルト装置及びエアバッグ装置の概要を示す模式図である。シートベルト装置10は、乗員11の身体をシート12に拘束するシートベルト13を備える。
シートベルト13は、乗員11の上体を拘束するベルト部分13aと、乗員11の腰部を拘束するベルト部分13bとから成る。ベルト部分13bの一端はアンカープレート14により車室下部の車体部分に固定されている。ベルト部分13aは、乗員11の肩近傍の箇所に設けられたスルーアンカー15で折り返され、その端部はシートベルトリトラクタ16のベルトリールに連結されている。ベルト部分13a、13bの共通端部にはタングプレート17が取り付けられている。
このタングプレート17は、シート12の下側縁部に固定されたバックル18に着脱自在である。シート12の前側に位置するステアリングホイール19には、乗員11の顔面及び上体を保護するためにエアバッグ装置20が備えられている。エアバッグ装置20は、助手席側のインパネ(Instrumental Panelの略)に備えられたものでもよい。エアバッグ装置20は、作動信号が入力された場合、インフレータから発生させた高圧ガスをエアバッグ内に注入し、膨張及び展開させて乗員11及び車体間に介在させることにより乗員11への衝撃を緩和して保護する。
図2は、シートベルトリトラクタ16及び制御装置を示す模式図である。シートベルトリトラクタ16は、ハウジング21内に回転自在に設けられたベルトリール(スピンドル)22と、ベルトリール22を回転駆動するモータ(駆動部)23とを備えている。ベルトリール22にはシートベルト13のベルト部分13aの端部が結合され、ベルト部分13aはベルトリール22で巻き取られる。ベルトリール22の軸22aの一端は動力伝達機構(一方向クラッチ)24を介してモータ23の駆動軸23aに接続されている。ベルトリール22は、動力伝達機構24を経由してモータ23で回転駆動される。
モータ23は、制御装置(シートベルト制御装置)3により正逆に回転制御される。動力伝達機構24は、従来公知の一方向クラッチを内蔵しており、モータ23が正回転した場合、モータ23の駆動軸23a及びベルトリール22の軸22aを結合してモータ23の駆動力をベルトリール22に伝達する。そして、正回転するモータ23によりベルトリール22が巻取り方向に回転駆動されて、シートベルト13(ベルト部分13a)がベルトリール22に巻き取られる。これにより、シートベルト13が引っ張られてベルト張力が高くなり、乗員11の移動を抑制することができる。
また、動力伝達機構24が内蔵する一方向クラッチは、モータ23が逆回転した場合、モータ23の駆動軸23a及びベルトリール22の軸22aの一端間の結合を切断してモータ23による駆動力をベルトリール22に伝達せず、ベルトリール22は回転自在となる。そして、ベルトリール22に巻き取られているシートベルト13は、乗員11が前方に移動した場合、回転自在のベルトリール22から送り出されるため、ベルト張力が低くなる。これにより、乗員11の移動を抑制している状態から、抑制を解除した状態へ移行する。ベルトリール22の軸22aは、動力伝達機構24を貫通して突出しており、シートベルトリトラクタ16は、突出した軸22aの端部に接続されたプリテンショナー25を備える。
プリテンショナー25は、制御装置3から作動信号が入力された場合、内蔵する火薬を発火させ、生じるガスにより軸22aを正回転させてベルトリール22を回転駆動する。これにより、プリテンショナー25は、瞬時にシートベルト13をベルトリール22に巻き取り、より強いベルト張力を有して乗員11を拘束可能にしてある。プリテンショナー25は、例えば作動信号を受け付けてから数msec内にシートベルト13の巻き取りを完了する。
図3は、制御装置3の内部ハードウェア及び制御装置3に接続されるハードウェアを示すブロック図である。制御装置3は、バス30aを介して、ハードウェア内部を制御するCPU( Central Processing Unit)30と、プログラムが記憶してあるROM( Read-Only Memory )31と、プログラムの実行中に生じる変数等を記憶するためのRAM( Random-Access Memory )32とを備える。RAM32は、後述の軽衝撃の発生を記憶する記憶部としても機能する。また、制御装置3は、タイマ値として所定時間が予め設定されているタイマ(計時部)33と、衝撃信号が入力される衝撃信号入力部34とを備える。タイマ33に設定されるタイマ値は、多重衝突の虞のある衝突間隔を実験的及び経験的に求めて決定するとよい。タイマ値は、例えば、数秒が設定される。
タイマ33は、CPU30によりカウントダウンの開始が行われ、タイマ値が0になった時点でタイマ信号をバス30aに出力する。衝撃信号入力部34は、車体に備えられた衝撃検出部4が衝撃を検出して出力する衝撃信号が入力される。衝撃検出部4は、加速度センサ等であり、所定の閾値を超える加速度を検出した場合、加速度を示す衝撃信号を出力する。衝撃検出部4が衝撃信号を出力する場合には、例えば急ブレーキ、車両の横滑り及び他の物体との衝突等がある。以下、急ブレーキ、車体の横滑り及び車体が他の物体と軽く衝突する軽衝突等により小さな加速度が検出された場合を軽衝撃と呼ぶ。また、車体が他の物体と強く衝突する重衝突により大きな加速度が検出された場合を重衝撃と呼ぶ。多重衝突が発生する場合、初期段階に軽衝突による軽衝撃が発生し、最終段階に重衝突による重衝撃が発生することが多い。
CPU30は、ROM31に記憶してあるプログラムをRAM32に読み出して実行することで、軽衝撃を判定すべく衝撃度が所定値よりも小である否かを判定する衝突判定部及び後述の経過時間を判定する時間判定部として機能する。CPU30は、RAM(記憶部)32に記憶した軽衝撃の発生を削除する削除部としても機能する。また、制御装置3は、モータ23に正回転、逆回転又は停止を指示する駆動信号を出力する駆動信号出力部35と、エアバッグ装置20又はプリテンショナー25夫々にエアバッグ作動信号及びプリテンショナー作動信号を出力する作動信号出力部36とを備える。CPU30は、駆動信号出力部35を介してモータ23に駆動信号を出力することで正回転手段、逆回転手段及び停止手段として機能する。次に、衝突が検出された場合の制御装置3の動作の概略を説明する。
図4は、制御装置3の動作を説明するための説明図である。図4A及び図4B夫々は、軽衝撃が発生したが多重衝突が発生しなかった場合及び多重衝突が発生した場合の制御装置3の動作を示している。図4Cは、複数の軽衝撃が発生した場合の制御装置3の動作を示している。制御装置3は、衝撃検出部4から衝撃信号を受付けることで衝撃を検出する。制御装置3は、衝撃を検出した場合、衝突信号が示す加速度(衝撃度)が予め設定された所定値未満であるか否かを判定する。所定値は、エアバッグ装置20及びプリテンショナー25を作動させる加速度を予め決定し、当該加速度とするとよい。制御装置3は、加速度が所定値未満と判定した場合、図4Aに示す如く軽衝撃が発生したと判定する。次に発生する虞のある多重衝突に備えてモータ23を正回転させ、シートベルト13を巻き取って乗員11の移動を抑制する。
そして、図4Aに示す如く、モータの正回転を開始した時点からの経過時間ΔTaが所定時間に達するまでに次の衝撃を検出しなかった場合、多重衝突が発生しなかったとしてモータ23を停止する。図4Bに示す如く、モータ23の正回転を開始した時点からの経過時間ΔTcが所定時間に達するまでに次の衝撃を検出した場合、同様に加速度が所定値未満であるか否かを判定する。そして制御装置3は、加速度が所定値未満でないと判定した場合、重衝撃が発生したと判定する。そしてモータ23を逆回転させる。
これにより、動力伝達機構24がモータ23の駆動軸23a及びベルトリール22の軸22a間の結合を切断する。次に、プリテンショナー(P)25にプリテンショナー作動信号を出力して作動させ、続いてエアバッグ装置(AB)20にエアバッグ作動信号を出力して作動させる。制御装置3は、図4Cに示す如く軽衝撃の判定後に検出した衝撃が再び軽衝撃であると判定した場合、新たに検出した軽衝撃からの経過時間ΔTdが所定時間に達するまで、モータを正回転させた状態で衝撃の判定が繰り返される。これにより、重衝撃発生前に複数の軽衝撃が所定時間以内の間隔で繰返される多重衝突が発生する場合であっても、重衝突に備えて乗員11の移動が抑制される。
図5は、衝撃処理の手順を示すフローチャートである。衝撃処理は、CPU30がROM31から読み出したプログラムを実行することにより行われる。CPU30は、衝撃検出部4から衝撃信号入力部34に衝撃信号が入力されたか否かを判定する(ステップS11)。CPU30は、衝撃信号が入力されたと判定した場合(ステップS11でYES)、軽衝撃の発生がRAM32に記憶されているか否かを判定する(ステップS12)。CPU30は、RAM32に軽衝撃の発生が記憶されていないと判定した場合(ステップS12でNO)、入力された衝撃信号が示す加速度が所定値未満であるか否かを判定する(ステップS13)。
CPU30は、所定値未満であると判定した場合(ステップS13でYES)、軽衝撃が発生したとして軽衝撃の発生をRAM32に記憶して(ステップS14)、駆動信号出力部35を介してモータ23に正回転駆動信号を出力し、モータ23を正回転させる(ステップS15)。これにより、シートベルト13をベルトリール22に巻き取って乗員11の移動を抑制する。CPU30は、タイマ33をリセットして(ステップS16)、モータ23を正回転させた時点からの経過時間をタイマ33により計時開始する(ステップS17)。CPU30は、衝撃信号が入力されたか否かを判定するステップS11に処理を戻す。CPU30は、ステップS11で、衝撃信号が入力されていないと判定した場合(ステップS11でNO)、タイマ33が出力するタイマ信号を検出したか否かを判定する(ステップS18)。
CPU30は、タイマ信号を検出していないと判定した場合(ステップS18でNO)、ステップS11に処理を戻す。CPU30は、タイマ信号を検出したと判定した場合(ステップS18でYES)、駆動信号出力部35を介してモータ23に停止信号を出力し、モータ23を停止する(ステップS19)。CPU30は、RAM32に記憶されている軽衝撃の発生を削除して(ステップS20)、ステップS11に処理を戻す。これにより、軽衝撃が発生した時点から所定時間内に再度の衝撃を検出しなかった場合、多重衝突が発生しなかったとしてシートベルト13の巻取りを停止し、乗員11の移動の抑制を解除する。
CPU30は、ステップS12でRAM32に軽衝撃の発生が記憶されていると判定した場合(ステップS12でYES)、入力された衝撃信号が示す加速度が所定値未満であるか否かを判定する(ステップS21)。CPU30は、所定値未満であると判定した場合(ステップS21でYES)、ステップS16に処理を移す。これにより、軽衝撃が発生した時点から所定時間内に再度の軽衝撃を検出した場合、シートベルト13の巻取りを継続すると共に、再度の軽衝撃が発生した時点からの経過時間を新たに計時する。
CPU30は、ステップS21で所定値未満でないと判定した場合(ステップS21でNO)、重衝撃が発生したとして駆動信号出力部35を介して逆回転駆動信号をモータ23に出力し、モータ23を逆回転させる(ステップS22)。また、CPU30は、ステップS13で所定値未満でないと判定した場合(ステップS13でNO)にも、ステップS22に処理を移す。これにより、動力伝達機構24が内蔵する一方向クラッチにより、モータ23の駆動軸23a及びベルトリール22の軸22aが切断され、モータ23による駆動力がベルトリール22に伝達されない。次にCPU30は、作動信号出力部36を介してプリテンショナー作動信号をプリテンショナー25に出力し、プリテンショナー25を作動させる(ステップS23)。続いてCPU30は、作動信号出力部36を介してエアバッグ作動信号をエアバッグ装置20に出力し、エアバッグ装置20を作動させ(ステップS24)、衝撃処理を終了する。
軽衝撃を判定するための所定値として、プリテンショナー25及びエアバッグ装置20を作動させる加速度と同一の加速度を設定する場合を示したが、これに限るものではない。例えば、プリテンショナー25及びエアバッグ装置20を作動させる加速度よりも小さな加速度を軽衝撃を判定するための所定値として設定してもよい。この場合、図5で示した衝撃処理のステップS21で、所定値の代わりにプリテンショナー25及びエアバッグ装置20を作動させる加速度を用いて、当該加速度未満であるか否かを判定するとよい。
本発明では、衝突予測装置を備えることなく多重衝突の初期に発生する軽衝突時にシートベルトを巻き取ることが可能となる。また、プリテンショナー25及びエアバッグ装置20が作動しない軽衝撃を検出した場合であっても、シートベルトの緩みを無くして軽衝撃による乗員11の移動を抑制することが可能となる。更に軽衝突の発生後に多重衝突が生じなかった場合、乗員11の移動の抑制を解除して通常状態とすることにより、再度の軽衝突に備えることが可能となる。
3 制御装置(シートベルト制御装置)
4 衝撃検出部
10 シートベルト装置
11 乗員
12 シート
13 シートベルト
13a,13b ベルト部分
14 アンカープレート
15 スルーアンカー
16 シートベルトリトラクタ
17 タングプレート
18 バックル
19 ステアリングホイール
20 エアバッグ装置
21 ハウジング
22 ベルトリール(スピンドル)
22a 軸
23 モータ(駆動部)
23a 駆動軸
24 動力伝達機構(一方向クラッチ)
25 プリテンショナー
30 CPU(衝撃判定部、時間判定部、正回転手段、逆回転手段、停止手段、削除手段)
31 ROM
32 RAM(記憶部)
33 タイマ(計時部)
34 衝撃信号入力部
35 駆動信号出力部
36 作動信号出力部(信号出力部)

Claims (5)

  1. 入力された衝撃度に基づいて駆動部を正回転させ、シートベルトを巻き取らせるシートベルト制御装置において、
    衝撃度が入力された場合、該衝撃度が所定値よりも小か否かを判定する衝撃判定部と、 該衝撃判定部が小と判定した場合、多重衝突の初期段階での軽衝突の発生を記憶する記憶部と、
    前記衝撃判定部が小と判定した場合、前記駆動部を正回転させる正回転手段と、
    前記記憶部が前記軽衝突の発生を記憶した状態で入力された衝撃度が前記衝撃判定部により小でないと判定された前記多重衝突の重衝突の発生時に、前記駆動部を逆回転させる逆回転手段と、
    前記駆動部を正回転させる前記軽衝突の発生時点からの経過時間を計時する計時部と、 該計時部による計時時間が所定時間よりも大か否かを判定する時間判定部と、
    該時間判定部が大と判定し、前記軽衝突の発生時点から前記所定時間が経過するまでの間に衝撃度の入力がなかった場合、前記シートベルトの巻き取りを禁止すべく前記駆動部を停止させる停止手段と
    を備えることを特徴とするシートベルト制御装置。
  2. 前記時間判定部が大と判定した場合、前記記憶部から前記軽衝突の発生の記憶を削除する削除手段
    を備える請求項1に記載のシートベルト制御装置。
  3. 前記駆動部を逆回転させる前記重衝突の発生時に所定の信号を出力する信号出力部を備える請求項1又は請求項2に記載のシートベルト制御装置。
  4. 前記駆動部を逆回転させる前記重衝突の発生時に前記シートベルトを巻き取るプリテンショナーを作動させる作動手段を備える請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のシートベルト制御装置。
  5. 駆動力を伝達する一方向クラッチが駆動部及びスピンドル間に介挿してあり、入力された衝撃度に基づいて前記駆動部を正回転させ、前記一方向クラッチを介して前記スピンドルに伝えてシートベルトを巻き取らせるシートベルトシステムにおいて、
    衝撃度が入力された場合、該衝撃度が所定値よりも小か否かを判定する衝撃判定部と、 該衝撃判定部が小と判定した場合、多重衝突の初期段階での軽衝突の発生を記憶する記憶部と、
    前記衝撃判定部が小と判定した場合、前記一方向クラッチを介して前記スピンドルを回転駆動すべく前記駆動部を正回転させる正回転手段と、
    前記記憶部が前記軽衝突の発生を記憶した状態で入力された衝撃度が前記衝撃判定部により小でないと判定された前記多重衝突の重衝突の発生時に、前記一方向クラッチによる前記スピンドルとの結合を切断すべく前記駆動部を逆回転させる逆回転手段と、
    前記駆動部を正回転させる前記軽衝突の発生時点からの経過時間を計時する計時部と、 該計時部による計時時間が所定時間よりも大か否かを判定する時間判定部と、
    該時間判定部が大と判定し、前記軽衝突の発生時点から前記所定時間が経過するまでの間に衝撃度の入力がなかった場合、前記スピンドルによるシートベルトの巻き取りを禁止すべく、前記駆動部を停止させる停止手段と
    を備えることを特徴とするシートベルトシステム。
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