JP5612379B2 - 成形機の金型位置決め装置及び成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、成形機の1対のプラテン又は1対の取付プレートに形成された鉛直の盤面に金型を固定するために位置決めする金型位置決め装置に関し、特に、流体圧シリンダにより型受け部材を上昇させてベース部材と型受け部材との間にサポート部材を装着して、型受け部材を上下方向に位置調節してから、その型受け部材に金型の一端部を載置して、金型の上下方向位置を調節可能にしたものである。
従来、射出成形機においては、1対のプラテン(固定盤と可動盤)に形成された鉛直の盤面に金型(固定金型と可動金型)が固定され、可動盤が固定盤に接近・離隔する方向に駆動されて、金型の型閉めと型開きが行われる。型閉めされた金型内のキャビティに射出機構により溶融状の合成樹脂が供給され、その溶融状の合成樹脂が硬化して成形品が形成され、金型の型開き後、その成形品がエジェクタ機構により金型からエジェクトされる。
射出成形機において金型を交換する場合、射出機構やエジェクタ機構等が正常に機能するように、新たにセットする金型を1対のプラテンの盤面にセンタリングして固定する必要がある。一般に、固定金型にロケートリングが装着され、そのロケートリングが固定盤に形成されたノズル挿通孔の端部に係合し、金型がセンタリングされた状態になる。尚、固定金型と可動金型は、夫々、キャビティを形成する金型本体と、金型本体よりも外周外側へ張出した金型基板とを有し、この金型基板がプラテンの盤面に当接状に固定される。
図21、図22に示す射出成形機の金型交換方法では、金型100 をクレーンによりワイヤ101 で吊下げて、射出成形機105 の1対のプラテン106,107 間に搬入し、1対のプラテン106,107 の盤面106a,107a にセンタリングして固定する。しかし、金型100 は重量が非常に重い(例えば、数t〜数10tある)重量物であるため、ワイヤ101 で吊下げられた金型100 が図示のように傾くことも多くあり、その金型100 を目視しつつクレーン操作を行い更に人が押して、金型100 のロケートリング100bをプラテン106 のノズル挿通孔106bの端部に係合させるように、金型100 をセンタリングすることは非常に大変である。つまり、金型交換の作業負荷が非常に大きくなる。
そこで、図23、図24の射出成形機の金型位置決め技術では、射出成形機105 の1対のプラテン106,107 の盤面106a,107a の下端部に1対の型受け部材108 が複数のボルト108aで固定されている。この1対の型受け部材108 に金型100 (固定金型と可動金型)の1対の金型基板100aが載置されて、金型100 が上下方向に位置決めされる。尚、射出成形機105 の側方に搬送台車で搬送されてきた金型100 を、搬送台車から1対の型受け部材108 に移載して1対のプラテン106,107 間に搬入可能に構成することもできる。
一方、特許文献1の射出成形機の金型位置決め装置では、型受け部材が回転軸を介してプラテンに回動自在に支持されている。この型受け部材の外周面に複数の基準面が形成されており、そのうち使用する基準面が上面となるように型受け部材を回動させた後、型受け部材をピン部材でプラテンに固定する。回転軸から各基準面までの距離が異なるため、使用する基準面の高さ位置を変更することができる。
特許文献2の射出成形機の金型交換装置では、型受け部材を昇降させる油圧シリンダが設けられている。油圧シリンダは鉛直姿勢に配置されて、シリンダ部材がプラテンに固定され、ピストンロッドの上端部が型受け部材に連結されている。型受け部材と搬送台車との間で金型を受け渡しするために、型受け部材が金型の荷重を支持した状態で油圧シリンダにより昇降される。
特開2005−66863号公報 特開平5−278078号公報
図23、図24の射出成形機の金型位置決め技術では、型受け部材の位置が固定されている場合、その型受け部材を用いて複数種類の金型をセンタリングするためには、その複数の金型の金型基板のサイズを統一して、金型基板の標準化を図る必要がある。つまり、成形品のサイズに応じて小型化可能な金型についても、必要以上に大きな標準化された金型基板を設ける必要があるため、金型が大型化し、金型の重量が重くなるため、金型交換の作業負荷が大きくなり、金型の製造コストが高価になる。
そこで、型受け部材の固定位置を図24に実線と仮想線で示すように上下方向に変更できるようにすれば、複数種類の金型の金型基板のサイズを統一する必要性がなくなる。しかし、金型基板のサイズが現在セットされている金型と異なる金型に交換する場合、複数のボルトを弛め、型受け部材を移動させ、再度複数のボルトを締付けるという型受け部材の付け替え作業が非常に面倒になる。結局、金型交換の作業負荷を殆ど軽減できない。
特許文献1の射出成形機の金型位置決め装置では、金型基板のサイズが現在セットされている金型と異なる金型に交換する場合、ピン部材を取外し、型受け部材を回動させ、再度ピン部材を取付けるという型受け部材の姿勢切換え作業が非常に面倒になる。図23、図24に示す技術と同様、金型交換の作業負荷を殆ど軽減できない。
しかも、図23、図24及び特許文献1の射出成形機の金型位置決め装置では、型受け部材の金型載置位置を上下方向に数段階にしか調節することができない。従って、この射出成形機において交換可能な複数種類の金型の金型基板のサイズは限られたものになり、つまり、金型基板のサイズの自由度が小さくなり、それ故、金型を殆ど小型化できない場合が生じる。
特許文献2の射出成形機の金型交換装置では、型受け部材を油圧シリンダで昇降させる。しかし、この型受け部材の昇降は、型受け部材と搬送台車との間で金型を受け渡しするために、型受け部材で金型の荷重を支持した状態で行われ、故に、高出力の油圧シリンダが必要になる。そして、この型受け部材の昇降は、金型基板のサイズが異なる金型をセンタリングすることを目的とするのではなく、また、そうすることも難しいため、上記課題を解決することは困難である。
尚、射出成形機のエジェクタ機構においては、複数のエジェクタピンが可動盤から突出して進退可能に設けられている。その複数のエジェクタピンが可動盤の盤面に固定された可動金型に挿入され、金型本体の内部に設けられた型側エジェクタプレートを介して複数の型側エジェクタピンを進退させる。
ここで、複数のエジェクタピンにより型側エジェクタプレートを介して複数の型側エジェクタピンを正常に進退させるために、成形品のサイズに応じて金型本体(つまり、型側エジェクタプレート)を小型化可能な場合であっても、必要以上に大きなサイズにする必要がある。金型基板は金型本体よりも外周外側へ張出すものであるため、金型基板のサイズを小型化するためには、それに合わせて、金型本体の小型化が必要な場合がある。
本発明の目的は、成形機において交換可能な複数種類の金型について、金型の一端部(金型基板)のサイズを統一して標準化する必要性を無くして、成形品のサイズに応じて小型化可能な金型(金型の一端部)を小型化して、各金型をプラテン又は取付プレートの盤面に簡単に確実にセンタリングすること、金型交換の作業負荷を軽減すること、金型の重量を軽減すること、つまり金型のコストを削減すること、等を可能にする成形機の金型位置決め装置を提供することである。
本発明は、成形機の1対のプラテン又はその1対のプラテンに固定された1対の取付プレートに形成された鉛直の盤面に金型を固定するために位置決めする成形機の金型位置決め装置において、前記盤面の下端近傍部に対応する位置に配置されたベース部材と、前記ベース部材よりも上方に配置されて金型の一端部を載置可能な型受け部材と、前記型受け部材を昇降させる流体圧シリンダを有する昇降駆動機構と、前記ベース部材と型受け部材との間に装着可能で型受け部材の上下方向位置を調節する為のサポート部材とを備え、前記ベース部材と型受け部材との間に装着されたサポート部材を介して型受け部材をベース部材に支持して型受け部材に作用する金型の荷重を支持可能に構成したことを特徴とする。尚、成形機は、射出成形機、或いはダイカストマシン等の成形機である。
この成形機において金型を交換する場合、一端部(金型基板)のサイズが現在セットされている金型と異なる金型に交換する場合には、現在セットされている金型を取外した後、新たにセットする金型の一端部を型受け部材に載置した場合に盤面にセンタリング可能に、つまり、金型を盤面に固定した状態で成形機(射出機構、エジェクタ機構等)が正常に機能するように、先ず、その金型の一端部を型受け部材に載置する前に、型受け部材に金型の荷重を作用させない状態で、型受け部材の上下方向位置が調節される。
ここで、新たにセットする金型用にサポート部材を使用する場合には、昇降駆動機構により型受け部材が十分に上昇された状態で、そのサポート部材をベース部材と型受け部材との間に装着する。通常、サポート部材はベース部材上にセットされ、その後、型受け部材が下降されサポート部材に当接して、金型の一端部のサイズに応じた上下方向位置に型受け部材が調節される。その後、金型の一端部が型受け部材に載置され、型受け部材に作用する金型の荷重がサポート部材を介してベース部材に支持され、金型が安定的に支持された状態で盤面にセンタリングされ固定される。
請求項1の成形機の金型位置決め装置によれば、前記ベース部材、型受け部材、昇降駆動機構、サポート部材を備えたので、金型の一端部のサイズに応じた上下方向位置に型受け部材を容易に調節することができ、その為の昇降駆動機構による型受け部材の昇降を型受け部材に金型の荷重を作用させない状態で行うことができるので、昇降駆動機構のアクチュエータとして比較的低出力の小型のものを適用することができる。また、昇降駆動機構が流体圧シリンダを有するので、型受け部材を確実に昇降させることができる。型受け部材の位置調節後、金型の一端部を型受け部材に載置して、型受け部材に作用する金型の荷重をサポート部材を介してベース部材に支持して、金型を安定的に支持した状態で盤面にセンタリングして固定することができる。つまり、交換可能な複数種類の金型について、金型の一端部(金型基板)のサイズを統一して標準化する必要性を無くして、成形品のサイズに応じて小型化可能な金型を小型化して、各金型をプラテン又は取付プレートの盤面に簡単に確実にセンタリングすることができ、金型交換の作業負荷を軽減することができ、金型の重量を軽減することができ、つまり金型のコストを削減することができる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、ベース部材及び型受け部材を夫々盤面に沿って水平方向に延びる細長い角形バー部材で形成し、複数の流体圧シリンダをベース部材に前記水平方向に間隔を空けて配設したので、型受け部材を確実に昇降させて上下方向に位置調節することができ、型受け部材に金型の一端部を安定した状態で載置し、型受け部材に作用する金型の荷重をサポート部材を介してベース部材に確実に支持することができる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、流体圧シリンダがエアシリンダからなるので、流体圧シリンダのコストを低減することができる。エアシリンダは油圧シリンダと比べて低出力であるが、型受け部材に金型の荷重を作用させない状態では、型受け部材を確実に昇降させることができ、故に、設備の面でも有利になる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、流体圧シリンダを立向き姿勢に配置して、流体圧シリンダのシリンダ部材をベース部材に取付け、流体圧シリンダのピストンロッドの上端部を型受け部材に連結したので、型受け部材に金型の一端部を載置するのに邪魔にならないように流体圧シリンダを配設することができて、この流体圧シリンダによる型受け部材の昇降機能を確実に実現することができる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、ベース部材と型受け部材との間に択一的に装着可能な複数種類のサポート部材であって、上下方向の高さ寸法が異なる複数種類のサポート部材を備えたので、セットする金型の一端部のサイズに応じて使用するサポート部材を複数種類のサポート部材の中からを選択し、そのサポート部材をベース部材と型受け部材との間に装着して、金型の一端部のサイズに応じた上下方向位置に型受け部材を確実に調節することができる。つまり、金型位置決め装置によりセンタリングできる金型の種類(交換可能な金型の種類)を増やすことができる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、各種類のサポート部材が、同じ高さ寸法を有する複数のサポートロッドからなるので、各種類のサポート部材を小型に安価に構成して、型受け部材に作用する金型の荷重をサポート部材を介してベース部材に確実に支持することができる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、型受け部材は、金型の金型基板を前記水平方向へ移動可能に支持する複数のローラ部材を有するので、金型の金型基板を型受け部材に載置した後に、金型の前記水平方向の位置調節を容易に行うことができる。搬送台車により成形機の側方に搬送されてきた金型を搬送台車から型受け部材に移載する場合にも好適なものになる。
請求項の成形機の金型位置決め装置によれば、型受け部材は、金型を前記水平方向に位置決め可能に金型の金型基板に形成された位置決め凹部が係合する位置決め凸部を有するので、金型の金型基板を型受け部材に下降させて載置する際に、金型の前記水平方向の位置調節を簡単に行うことができる。クレーンにより金型を搬送して型受け部材に載置する場合に好適なものになる。
請求項の成形機によれば、請求項1〜の何れか1項に記載の成形機の金型位置決め装置と、成形機のプラテン又はそのプラテンに固定された取付プレートに取付けられた金型から成形品をエジェクトするエジェクタ装置とを備え、エジェクタ装置が、複数のロッド挿通孔、複数のエジェクタロッド、エジェクタプレート、エジェクタ駆動手段、マグネット式ロッド固定手段を備えたので、新たにセットする種類の金型に応じて必要なエジェクタロッドのみを使用可能に切換えできるので、金型の一端部だけではなく金型の本体部分のサイズを統一して標準化する必要性も無くして、成形品のサイズに応じて小型化可能な金型Mをより良く小型化することができる。
実施例1に係る金型位置決め装置を含む射出成形機と金型(型閉め状態)の正面図である。 図1のII−II線断面図である。 型受け部材が図2の位置よりも下方に位置する状態の図2相当図である。 図1のIV−IV線断面図である。 型受け部材が図4の位置よりも下方に位置する状態の図4相当図である。 金型位置決め装置の側面図である。 型受け部材が図6の位置よりも上方に位置する状態の図6相当図である。 型受け部材が図7の位置よりも上方に位置する状態の図6相当図である。 図8のIX−IX線断面図である。 図8のX −X 線断面図である。 金型位置決め装置の制御系のブロック図である。 射出成形機と金型(型開き状態)の可動盤側の正面図である。 図1のXIII−XIII線断面図である。 ベースロッドの先端側部分の斜視図である。 着脱ロッドの基端側部分の斜視図である。 射出成形機の金型交換作業を示す正面図である。 射出成形機の金型交換作業を示す正面図である。 実施例2に係る金型位置決め装置を含む射出成形機と金型(型閉め状態)の正面図である。 図18のXIX −XIX 線断面図である。 実施例3の型受け部材等の側面図である。 従来技術に係る射出成形機の金型交換作業を示す正面図である。 図21のXXII−XXII線断面図である。 別の従来技術に係る射出成形機の金型交換作業を示す正面図である。 図23のXXIV−XXIV線断面図である。
以下、発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
図1〜図5に示すように、射出成形機1は、金型M(固定金型M1と可動金型M2)が固定される相対向する1対の鉛直な盤面2a,3aが形成された1対のプラテン2,3(固定盤2と可動盤3)、金型Mの型閉めと型開きを行うために可動盤3を固定盤2に接近・離隔する方向へ移動自在にガイド支持する4本のタイロッド4、可動盤3を前記接近・離隔する方向に駆動する油圧シリンダ(又は駆動モータ)を有するプラテン駆動機構5、型閉めされた金型M内のキャビティに溶融状の合成樹脂を供給する射出筒6aを有する射出機構6、1対のプラテン2,3の盤面2a,3aに金型Mを固定するために位置決めする1対の金型位置決め装置7,8、型開きされた金型Mの可動金型M2から成形品をエジェクトするエジェクタ装置9を備えている。
図1に示すように、固定金型M1と可動金型M2は、夫々、キャビティを形成する金型本体M1a,M2aと、金型本体M1a,M2aよりも外周外側へ張出した金型基板M1b,M2bとを有する。固定金型M1の金型基板M1bにロケートリングM1cが装着され、そのロケートリングM1cが固定盤2に形成された射出機構6のノズル挿通孔2bの端部に係合して、金型Mがセンタリングされた状態になる。そして、固定金型M1の金型基板M1bが固定盤2の盤面2aに当接状に複数のクランプ装置(図示略)により固定され、可動金型M2の金型基板M2bが可動盤3の盤面3aに当接状に複数のクランプ装置(図示略)により固定されている。1対のプラテン2,3の盤面2a,3aにはサイズ・形状が異なる複数種類の金型を着脱可能である。
この射出成形機1で射出成形を行う場合、プラテン駆動機構5により可動盤3が固定盤2に接近する方向に駆動され、図1に示すように、可動金型M2が固定金型M1に押圧されて金型Mが型閉め状態となり、この状態で、射出機構6により射出筒6aの先端から金型M内のキャビティに溶融状の合成樹脂が供給され、その溶融状の合成樹脂が硬化して成形品が成形される。その後、プラテン駆動機構により可動盤3が固定盤2から離隔する方向に駆動され、可動金型M2が固定金型M1から離隔して金型Mが型開き状態となり、この状態で、エジェクタ装置9により成形品が可動金型M2からエジェクトされる。
1対の金型位置決め装置7,8について説明する。
図1〜図1に示すように、1対の金型位置決め装置7,8は、夫々、ベース部材10と、ベース部材10よりも上方に配置されて金型Mの一端部(金型基板M1b,M2b)を載置可能な型受け部材15と、型受け部材15を昇降させる昇降駆動機構の複数(2つ)の流体圧シリンダであるエアシリンダ20と、2つのエアシリンダ20を制御する制御装置40と、ベース部材10と型受け部材15との間に択一的に装着可能な複数種類(2種類)のサポート部材30,31であって、型受け部材15の上下方向位置を調節する為の上下方向の高さ寸法が異なる複数種類のサポート部材30,31とを備え、ベース部材10と型受け部材15との間に装着されたサポート部材30又は31を介して型受け部材15をベース部材10に支持して型受け部材15に作用する金型Mの荷重を支持可能に構成されている。
金型位置決め装置7は固定盤2に装着され、その金型位置決め装置7において、ベース部材10が、固定盤2の盤面2aの下端近傍部に対応する位置に配置され、盤面2aから可動盤3の方へ突出した状態で盤面2aに複数のボルト11により強固に固定され、型受け部材15は盤面2aに沿って昇降される。金型位置決め装置8は可動盤3に装着され、その金型位置決め装置8において、ベース部材10が、可動盤3の盤面3aの下端近傍部に対応する位置に配置され、盤面3aから固定盤2の方へ突出した状態で盤面3aに複数のボルト11により強固に固定され、型受け部材15は盤面3aに沿って昇降される。
1対の金型位置決め装置7,8は基本的に同じ構成であるため、以下、金型位置決め装置7について説明し、金型位置決め装置8についての説明は省略する。但し、金型位置決め装置8について、必要な場合には、金型位置決め装置7と同一の符号を付して説明する。尚、図1に矢印で示す左右方向を左右方向として説明する。つまり、固定盤2の盤面2a(可動盤3の盤面3a)と平行な方向で且つ水平方向(図1における紙面直交方向)を前後方向とする。
図2、図3、図6〜図10に示すように、ベース部材10及び型受け部材15は、夫々、固定盤2の盤面2aに沿って前後方向に延びる細長い角形バー部材で形成され、下側2本のタイロッド4間の間隔よりも少し短い前後長を有する。ベース部材10には、2つのエアシリンダ20に対応する位置に上下に貫通する2つのロッド挿通孔10aが形成されている。型受け部材15は、左右1対の側壁15aと底壁15bとを有する断面凹形に形成されている。
型受け部材15は、固定金型M1の金型基板M1bを前後方向へ移動可能に支持する複数のローラ部材16を有する。複数のローラ部材16は、型受け部材15の1対の側壁15aの間において前後方向に等間隔おきに配置されている。各ローラ部材16は、型受け部材15の1対の側壁15aよりも上方へ突出した状態で、左右方向に向くローラ軸16aを介して型受け部材15の1対の側壁15aに回転自在に支持されている。
2つのエアシリンダ20は、ベース部材10に前後方向に間隔を空けて配設され、具体的に、ベース部材10の長さの約3/5の間隔を空けて前後方向に対称に配設されている。2つのエアシリンダ20は、夫々、立向き姿勢に配置されて、シリンダ部材20aがベース部材10に取付ブロック21を介して取付けられ、ピストンロッド20bの上端部がロッド部材22を介して型受け部材15に連結されている。
取付ブロック21には上下に貫通するロッド挿通孔21aが形成され、2つの取付ブロック21のロッド挿通孔21aとベース部材10の2つのロッド挿通孔10aとが夫々連通するように、取付ブロック21の上端部がベース部材10の下端部に固定されている。また、エアシリンダ20のシリンダ部材20aの上端部が取付ブロック21の下端部に固定され、エアシリンダ20のピストンロッド20bがベース部材10及び取付ブロック21のロッド挿通孔10a,21a内に突出している。
2つのロッド部材22は、2つの取付ブロック21のロッド挿通孔21aとベース部材10の2つのロッド挿通孔10aとに夫々上下動自在にガイドされ挿通されている。ロッド部材22の下端部がエアシリンダ20のピストンロッド20bの上端部に連結されて、ロッド部材22はベース部材10よりも上方へ突出し、ロッド部材22の上端部が型受け部材15に連結されている。ロッド部材22は上端部に小径連結軸22aを有し、その小径連結軸22aが、型受け部材15の底壁15bに形成された軸孔15cに内嵌され、その小径連結軸22aの上端側からロッド部材22にボルト部材23が螺合されている。ボルト部材23とロッド部材22により型受け部材15の底壁15bが挟持された状態で、ロッド部材22の上端部が型受け部材15の底壁15bに固定されている。
各種類のサポート部材30,31は、同じ高さ寸法を有する複数(3つ)のサポートロッド30a,31aからなり、各サポートロッド30a,31aは断面が円形で且つ同一サイズのロッドに形成されている。尚、各サポートロッド30a,31aとして断面が略正方形のロッドを採用してもよい。ベース部材10の上端部には、サポートロッド30a,31aの下端部が係合可能な係合凹部10bが形成され、型受け部材15の下端部には、サポートロッド30a,31aの上端部が係合可能な係合凹部15dが形成されている。各サポートロッド30a,31aは、立向き姿勢でその上下両端部がベース部材10及び型受け部材15の係合凹部10b,15dに係合して、ベース部材10と型受け部材15との間に挟持状に装着された状態になる。
高さ寸法が異なる2種類のサポート部材30,31を設けたことで、サポート部材30,31を使用しない場合(図6参照)と、高さ寸法が短い方のサポート部材30を使用する場合(図7参照)と、高さ寸法が長い方のサポート部材31を使用する場合(図8参照)とで、型受け部材15の上下方向位置を3段階に調節することができる。尚、図6に示すように、サポート部材30,31を使用しない場合には、型受け部材15がベース部材10に当接して直接支持された状態になる。
但し、2種類のサポート部材30,31と高さ寸法が異なるサポート部材を追加的に設けることができる。即ち、この射出成形機1に適合する如何なるサイズの金型にも、各サイズの金型に応じた高さ寸法のサポート部材を設けることにより、各金型がセンタリングされるように金型の上下方向位置を調節できるものになる。
ところで、図11に示すように、金型位置決め装置7は、操作盤41、型受け部材15の上死位置を検出する上死位置検出センサ42、2つのエアシリンダ20を駆動する為の制御弁43を備えている。操作盤41は金型位置決め装置7,8に共通に設けられ、上死位置検出センサ42と制御弁43は金型位置決め装置7,8に個別に設けられている。
制御装置40は、型受け部材15の上下方向位置を調節するために、型受け部材15を上死位置まで上昇させ、その後下降させるように、操作盤41と上死位置検出センサ42から受ける信号に基づいて、制御弁43を制御してエアシリンダ20を駆動制御する。例えば、上死位置検出センサ42はベース部材10に設けられ、型受け部材15が上死位置のときに、上死位置検出センサ42がロッド部材22に設けられた被検出部を検知する。尚、上死位置検出センサ42については必須ではなく省略してもよい。
エジェクタ装置9について説明する。
図1、図4、図5、図12〜図15に示すように、エジェクタ装置9は、可動盤3に左右方向に貫通状に形成された複数(例えば、13個)のロッド挿通孔50と、複数のロッド挿通孔50の全部に摺動自在に挿通される左右方向に長い複数(例えば、13本)のエジェクタロッド51と、可動盤3の背面側(右側)に配設されたエジェクタプレート52と、エジェクタプレート52を可動盤3に接近・離隔する左右方向へ駆動するエジェクタ駆動機構53と、エジェクタプレート52に各エジェクタロッド51の一部である着脱ロッド56を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定機構54とを備えている。
複数のロッド挿通孔50の数及び配置、各ロッド挿通孔50の直径、複数のエジェクタロッド51の数及び配置、各エジェクタロッド51の長さ及び直径、エジェクタプレート52のサイズ等は、射出成形機1において交換可能な複数種類の金型Mに基づいて設定されている。エジェクタ駆動機構53により、エジェクタプレート52が左右方向へ駆動されることで、エジェクタロッド51が進出したエジェクト位置(図12参照)と退入した待機位置(図1参照)とに亙って進退駆動される。
複数のエジェクタロッド51は、複数のロッド挿通孔50の全部に摺動自在に挿入され且つ基端部がエジェクタプレート52に固定された複数(例えば、13本)の磁性体製(例えば、鋼製)のベースロッド55と、これらベースロッド55の少なくとも一部のベースロッド55に着脱可能な複数の磁性体製(例えば、鋼製)の着脱ロッド56とを有する。エジェクタロッド51がエジェクト位置(図12)のときに、ベースロッド55の先端部が可動金型M2よりも可動盤3側(右側)に位置するように構成されている。
図13に示すように、各ベースロッド55の基端部(右端部)には、ベースロッド55のロッド本体55aよりも小径のネジ軸55bが形成され、このネジ軸55bがエジェクタプレート52に形成されたネジ穴52aに螺合され、ロッド本体55aとネジ軸55bとの境界の段部55cがエジェクタプレート52に押圧されることで、ベースロッド55の基端部がエジェクタプレート52に螺合締結されている。
複数の着脱ロッド56は、射出成形機1において交換可能な複数種類の金型M(金型本体M1a,M2a)に基づく数及び長さとなるように設けられている。例えば、各ロッド挿通孔50に対して、1本又は長さが異なる複数本の着脱ロッド56が設けられている。
図13〜図15に示すように、マグネット式ロッド固定機構54は、各着脱ロッド56の基端部(右端部)をベースロッド55の先端部(左端部)に磁力で吸着させるものであり、各ベースロッド55の先端部に設けられた複数(例えば、4個)の第1マグネット60と、各着脱ロッド56の基端部に設けられた複数(例えば、4個)の第2マグネット61とを備えている。ベースロッド55の先端面55dと着脱ロッド56の基端面56aは共に鉛直平滑面に形成され、これらの面55d,56a同士が当接して前記磁力により安定した状態で固定される。例えば、マグネット60,61はネオジウム磁石である。
複数の第1マグネット60は、ベースロッド55の先端部に、その中央部分の径方向外側において周方向に等間隔(例えば、90度間隔)おきに、且つ、周方向に隣り合うマグネット60の磁極が左右反対になるように配置されている。各第1マグネット60は、長さが短くてベースロッド55の直径の1/4程度の直径を有する丸軸形状に形成されている。複数の第1マグネット60は、その先端面がベースロッド55の先端面55dに臨むように、ベースロッド55に形成されたマグネット取付穴55eに嵌合固着されている。
同様に、複数の第2マグネット61は、着脱ロッド56の基端部に、その中央部分の径方向外側において周方向に等間隔(例えば、90度間隔)おきに、且つ、周方向に隣り合うマグネット61の磁極が左右反対になるように配置されている。各第2マグネット61は、長さが短くて着脱ロッド56の直径の1/4程度の直径を有する丸軸形状に形成されている。複数の第2マグネット61は、その基端面が着脱ロッド6の基端面56aに臨むように、着脱ロッド56に形成されたマグネット取付穴56bに嵌合固着されている。
そして、マグネット式ロッド固定機構54は、複数の第1,第2マグネット60,61を設けたことにより、磁極が反対の第1,第2マグネット60,61の周方向位置を一致させることで着脱ロッド56の基端部をベースロッド55の先端部に吸着させ、この状態から、着脱ロッド56をベースロッド55に対して回転させることで磁極が同じ第1,第2マグネット60,61の反発力を利用して、着脱ロッド6をベースロッド5から取外し可能に構成してある。
各着脱ロッド56の基端部の中央部分には係合穴65が形成され、各ベースロッド55の先端部の中央部分には、係合穴65に係合するように非磁性体製(例えば、ステンレス製)の係合ピン66が左方突出状に固定的に取付けられている。係合ピン66は、その基端側部分がベースロッド55に形成されたピン取付凹部55fに嵌合固着されている。そのために、係合ピン66に形成された段付き孔66aにボルト67が挿入され、その頭部が段付き孔66aの段部を係止した状態で、ボルト67がベースロッド55に螺合締結されている。係合ピン66が係合穴65にスムーズに挿入し得るように、係合ピン66の先端外周部にはテーパ部66bが形成されている。
次に、射出成形機1において金型Mを交換する場合、金型基板M1b,M2bのサイズが現在セットされている金型と異なる金型Mに交換する場合の作業について説明する。
現在セットされている金型Mを取外した後、新たにセットする金型Mの金型基板M1b,M2bを1対の型受け部材15に載置した場合に金型Mを固定盤2と可動盤3の盤面2a,3にセンタリング可能に、つまり、金型Mを固定盤2と可動盤3の盤面2a,3aに固定した状態で射出機構6とエジェクタ装置9等が正常に機能するように、1対の型受け部材15の上下方向位置を調節する。また、新たにセットする金型M(可動金型M2の金型本体M2aのサイズ)に応じて、不必要な着脱ロッド6をベースロッド5から取外し、必要な着脱ロッド6をベースロッド5に取付けて準備する。
1対の型受け部材15の上下方向位置を調節する場合、先ず、操作盤41にて型受け部材15の上昇操作を行う。すると、各金型位置決め装置7,8において、制御装置40により制御弁43が制御されて、2つのエアシリンダ20が同期駆動され、この2つのエアシリンダ20により型受け部材15が水平姿勢を保持して上死位置まで上昇され、上死位置に保持される。そこで、前記取外した金型M用にサポート部材30又は31がセットされている場合、そのサポート部材30又は31を取外した後、新たにセットする金型M用にサポート部材30又は31を使用する場合には、そのサポート部材30又は31の3つのサポートロッド30a又は31aの下端部をベース部材10の係合凹部10bに係合させて、各サポートロッド30a又は31aを立設状態にセットする。
その後、操作盤41にて型受け部材15の下降操作を行う。すると、各金型位置決め装置7,8において、制御装置40により制御弁43が制御されて、2つのエアシリンダ20が同期駆動され、この2つのエアシリンダ20により型受け部材15が水平姿勢を保持して下降される。ここで、新たにセットする金型M用にサポート部材30又は31がセットされていない場合、図6に示すように、型受け部材15がベース部材10に当接して直接支持される。新たにセットする金型M用にサポート部材30又は31がセットされている場合、図7,図8に示すように、サポート部材30又は31は、その3つのサポートロッド30a又は31aの上端部が型受け部材15の係合凹部15dに係合して、ベース部材10と型受け部材15との間に挟持状に装着された状態になり、型受け部材15はサポート部材30又は31を介してベース部材10に支持される。こうして、金型Mの金型基板M1b,M2bのサイズに応じた上下方向位置に型受け部材15が調節される。
その後、図16、図17に示すように、固定盤2と可動盤3との間に、金型Mの左右寸法よりも少しだけ大きな間隔を設けた状態で、金型Mがクレーンによりワイヤ45で吊下げられて、固定盤2と可動盤3との間に搬入され、金型Mの金型基板M1b,M2bが1対の型受け部材15に載置される。ここで、ベース部材10と型受け部材15との間にサポート部材30又は31が装着されている場合、型受け部材15に作用する金型Mの荷重がサポート部材30又は31を介してベース部材1に支持される。
1対の型受け部材1に載置された金型Mは上下方向に位置決めされて、安定的に支持された状態になり、その後、必要な場合には、1対の型受け部材15の複数のローラ部材16上を前後方向に移動させて位置決めする。そして、先ず、固定金型M1のロケートリングM1cが固定盤2のノズル挿通孔2bの端部に係合して、固定金型M1の金型基板M1bが固定盤2の盤面2aに当接状にセンタリングされて固定され、次に、可動金型M2の金型基板M2bが可動盤3の盤面3aに当接状にセンタリングされて固定される。
以上説明した金型位置決め装置7,8によれば次の効果を奏する。
固定盤2と可動盤3の盤面2a,3aの下端近傍部に対応する位置に配置されたベース部材10と、ベース部材10よりも上方に配置されて金型Mの金型基板M1b,M2bを載置可能な型受け部材15と、型受け部材15を昇降させるエアシリンダ20と、ベース部材10と型受け部材15との間に装着可能で型受け部材15の上下方向位置を調節する為のサポート部材30,31とを備え、ベース部材10と型受け部材15との間に装着されたサポート部材30又は31を介して型受け部材15をベース部材10に支持して型受け部材15に作用する金型Mの荷重を支持可能に構成した。
従って、金型Mの金型基板M1b,M2bのサイズに応じた上下方向位置に型受け部材15を容易に調節することができ、その為のエアシリンダ20による型受け部材15の昇降を型受け部材15に金型Mの荷重を作用させない状態で行うことができるので、高出力の油圧シリンダではなく、比較的低出力の小型のエアシリンダを適用することができる。即ち、エアシリンダ20は油圧シリンダと比べて低出力であるが、型受け部材15に金型Mの荷重を作用させない状態では、型受け部材15を確実に昇降させることができ、故に、設備の面でも有利になる。
型受け部材15の位置調節後、金型Mの金型基板M1b,M2bを型受け部材15に載置して、型受け部材15に作用する金型Mの荷重をサポート部材3又は3を介してベース部材10に支持して、金型Mを安定的に支持した状態で固定盤2と可動盤3の盤面2a,3aにセンタリングして固定することができる。
つまり、交換可能な複数種類の金型Mについて、金型Mの金型基板M1b,M2bのサイズを統一して標準化する必要性を無くして、更に、必要なエジェクタロッド51のみを使用可能に切換えできるエジェクタ装置9によって、金型Mの金型本体M1a,M2aのサイズを統一して標準化する必要性も無くして、成形品のサイズに応じて小型化可能な金型Mを小型化して、各金型Mを固定盤2と可動盤3の盤面2a,3aに簡単に確実にセンタリングすることができ、金型交換の作業負荷を軽減することができ、金型Mの重量を軽減することができ、つまり金型Mのコストを削減することができる。
各金型位置決め装置7,8において、ベース部材10及び型受け部材15を夫々盤面2a,3aに沿って前後方向に延びる細長い角形バー部材で形成し、2つのエアシリンダ20をベース部材10に前後方向に間隔を空けて配設したので、型受け部材15を確実に昇降させて上下方向に位置調節することができ、型受け部材15に金型Mの金型基板M1b,M2bを安定した状態で載置し、型受け部材15に作用する金型Mの荷重をサポート部材3又は3を介してベース部材10に確実に支持することができる。
エアシリンダ20を立向き姿勢に配置して、エアシリンダ20のシリンダ部材20aをベース部材10に取付け、エアシリンダ20のピストンロッド20bの上端部を型受け部材15に連結したので、型受け部材15に金型Mの金型基板M1b,M2bを載置するのに邪魔にならないようにエアシリンダ20を配設することができて、このエアシリンダ20による型受け部材15の昇降機能を確実に実現することができる。
ベース部材10と型受け部材15との間に択一的に装着可能な複数種類のサポート部材30,31であって、上下方向の高さ寸法が異なる複数種類のサポート部材30,31を備えたので、セットする金型Mの金型基板M1b,M2bのサイズに応じて使用するサポート部材30又は31を複数種類のサポート部材30,31の中からを選択し、そのサポート部材30又は31をベース部材10と型受け部材15との間に装着して、金型Mの金型基板M1b,M2bのサイズに応じた上下方向位置に型受け部材15を確実に調節することができる。つまり、金型位置決め装置7,8によりセンタリングできる金型Mの種類(交換可能な金型Mの種類)を増やすことができる。
各種類のサポート部材30,31が、同じ高さ寸法を有する複数のサポートロッド30a,31aからなるので、各種類のサポート部材30,31を小型に安価に構成して、型受け部材15に作用する金型Mの荷重をサポート部材30又は31を介してベース部材10に確実に支持することができる。
型受け部材15は、金型Mの金型基板M1b,M2bを前後方向へ移動可能に支持する複数のローラ部材16を有するので、金型Mの金型基板M1b,M2bを型受け部材15に載置した後に、金型Mの左右方向の位置調節を容易に行うことができる。搬送台車により射出成形機1の側方に搬送されてきた金型Mを搬送台車から型受け部材15に移載する場合にも好適なものになる。
図18、図19に示すように、実施例2の1対の金型位置決め装置7A,8Aは、実施例1の射出成形機1の固定盤2と可動盤3に固定された磁性体製の1対の取付プレート70,71を備えた射出成形機1Aに適用されている。1対の取付プレート70,71には、金型M(固定金型M1と可動金型M2)が固定される相対向する1対の鉛直な盤面70a,71aが形成されている。
図19に示すように、可動盤3に固定された取付プレート71に、複数のネオジウム磁石を有するマグネットユニット72が盤面71aに臨むように組込まれ、この複数のマグネットユニット72により発生させた磁力で可動金型M2(金型基板M2b)が取付プレート71に吸着される。図示省略するが、固定盤2に固定された取付プレート70に、複数のマグネットユニットが盤面70aに臨むように組込まれ、この複数のマグネットユニットにより発生させた磁力で固定金型M1(金型基板M1b)が取付プレート70に吸着される。この磁力を用いた金型固定技術については、例えば、本願出願人が出願した特開2008−200927号公報に記載のものと同様であるので、詳細な説明を省略する。
図18、図19に示すように、1対の金型位置決め装置7A,8Aは、実施例1の金型位置決め装置7,8と基本的に同じ構成である。金型位置決め装置7Aは固定盤2に固定された取付プレート70に装着され、その金型位置決め装置7Aにおいて、ベース部材10が、取付プレート70の盤面70aの下端近傍部に対応する位置に配置され、盤面70aから可動盤3の方へ突出した状態で盤面70aに固定され、型受け部材15は盤面70aに沿って昇降される。金型位置決め装置8Aは可動盤3に固定された取付プレート71に装着され、その金型位置決め装置8Aにおいて、ベース部材10が、取付プレート71の盤面71aの下端近傍部に対応する位置に配置され、盤面71aから固定盤2の方へ突出した状態で盤面71aに固定され、型受け部材15は盤面71aに沿って昇降される。
この射出成形機1Aのエジェクタ装置9Aは、実施例1のエジェクタロッド51を変更し、更に、取付プレート71に複数のロッド挿通孔50に夫々連通するように形成された複数のプレート側ロッド挿通孔75を有するものである。この複数のプレート側ロッド挿通孔75に干渉しないように、複数のマグネットユニット2が例えば図19に示す配置で設けられている。エジェクタロッド51Aは、実施例1と同様の複数のベースロッド55と、実施例1の着脱ロッド56よりも長さが長い複数の着脱ロッド56Aとを有する。
この射出成形機1Aによれば、金型Mを固定するのにメカ式のクランプ装置を必要とせず、金型Mを取付プレート70,71の盤面70a,71aに磁力により簡単に確実に固定することができるため、金型Mの交換作業を一層容易に行うことができる。
ここで、金型Mを取付プレート70,71の盤面70a,71aに磁力により固定した後、金型基板M1b,M2bと取付プレート70,71の盤面70a,71aとの間に隙間が生じると、磁力が大幅に低下し、金型Mが脱落する虞がある。しかし、1対の金型位置決め装置7A,8Aは、金型Mを交換の際の位置決め機能だけでなく、その後、前記隙間を生じさせないように金型Mを支持するサポート機能を持たせることができる。
図20に示すように、実施例3は、前記型受け部材15を変更したものであり、その他は基本的に実施例1と同様である。この型受け部材15Bは、前記型受け部材15の複数のローラ部材16を省略し、金型を前後方向に位置決め可能に金型Mの金型基板M1b,M2bに形成された位置決め凹部80が係合する位置決め凸部81を有する。
つまり、金型Mをクレーンにより吊り下げて、金型Mの金型基板M1b,M2bを型受け部材15Bに下降させて載置する際に、金型Mの前後方向の位置調節を簡単に行うことができる。位置決め凹部80及び位置決め凸部81は台形状に形成され、金型Mがセンタリング位置よりも多少前後方向にずれている場合でも、位置決め凹部80と位置決め凸部81の両テーパ部の接触により、金型Mをセンタリング位置に案内しつつ下降させ金型Mの金型基板M1b,M2bを型受け部材15Bに載置させることができる。尚、位置決め凹部80と位置決め凸部81については、その他半円状など種々の形状としてもよい。
尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、実施例1〜3で開示した事項以外の種々の変更を付加して実施可能である。例えば、ベース部材をプラテン又は取付プレートの盤面に直接固定せずに、プラテンや取付プレートの下端部分等に固定された何らかのフレームに固定して、ベース部材を盤面の下端近傍部に対応する位置に配置してもよい。また、エアシリンダの数、サポート部材の種類数、各種類のサポート部材の構成(サポートロッドの数等)については、適宜変更することができる。また、エアシリンダの代わりに油圧シリンダを採用することもできる。尚、型受け部材を昇降させる昇降駆動機構としては、流体圧シリンダ以外の電動モータ等のアクチュエータを有するものに構成してもよし、アクチュエータを備えずに手動で作動するものに構成してもよい。また、射出成形機ではなくダイカストマシンに本発明を適用してもよい。
M 金型
M1b,M2b 金型基板
1,1A 射出成形機
2 固定盤
3 可動盤
2a,3a 盤面
7,8,7A,8A 金型位置決め装置
10 ベース部材
15,15B 型受け部材
16 ローラ部材
20 エアシリンダ
20a シリンダ部材
20b ピストンロッド
30,31 サポート部材
30a,31a サポートロッド
70,71 取付プレート
70a,71a 盤面
80 位置決め凹部
81 位置決め凸部

Claims (9)

  1. 成形機の1対のプラテン又はその1対のプラテンに固定された1対の取付プレートに形成された鉛直の盤面に金型を固定するために位置決めする成形機の金型位置決め装置において、
    前記盤面の下端近傍部に対応する位置に配置されたベース部材と、
    前記ベース部材よりも上方に配置されて金型の一端部を載置可能な型受け部材と、
    前記型受け部材を昇降させる流体圧シリンダを有する昇降駆動機構と、
    前記ベース部材と型受け部材との間に装着可能で型受け部材の上下方向位置を調節する為のサポート部材とを備え、
    前記ベース部材と型受け部材との間に装着されたサポート部材を介して型受け部材をベース部材に支持して型受け部材に作用する金型の荷重を支持可能に構成したことを特徴とする成形機の金型位置決め装置。
  2. 前記ベース部材及び型受け部材が夫々前記盤面に沿って水平方向に延びる細長い角形バー部材で形成され、
    複数の前記流体圧シリンダがベース部材に前記水平方向に間隔を空けて配設されたことを特徴とする請求項に記載の成形機の金型位置決め装置。
  3. 前記流体圧シリンダがエアシリンダからなることを特徴とする請求項又はに記載の成形機の金型位置決め装置。
  4. 前記流体圧シリンダが立向き姿勢に配置されて、流体圧シリンダのシリンダ部材がベース部材に取付けられ、流体圧シリンダのピストンロッドの上端部が型受け部材に連結されたことを特徴とする請求項の何れか1項に記載の成形機の金型位置決め装置。
  5. 前記ベース部材と型受け部材との間に択一的に装着可能な複数種類の前記サポート部材であって、上下方向の高さ寸法が異なる複数種類のサポート部材を備えたことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の成形機の金型位置決め装置。
  6. 各種類のサポート部材が、同じ高さ寸法を有する複数のサポートロッドからなることを特徴とする請求項に記載の成形機の金型位置決め装置。
  7. 前記型受け部材は、金型の金型基板を前記水平方向へ移動可能に支持する複数のローラ部材を有することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の成形機の金型位置決め装置。
  8. 前記型受け部材は、金型を前記水平方向に位置決め可能に金型の金型基板に形成された位置決め凹部が係合する位置決め凸部を有することを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の成形機の金型位置決め装置。
  9. 請求項1〜の何れか1項に記載の成形機の金型位置決め装置と、成形機のプラテン又はそのプラテンに固定された取付プレートに取付けられた金型から成形品をエジェクトするエジェクタ装置とを備え、
    前記エジェクタ装置は、
    前記プラテン又はプラテンと取付プレートに貫通状に形成された複数のロッド挿通孔と、
    前記複数のロッド挿通孔の全部又は一部に摺動自在に挿通される複数のエジェクタロッドと、
    前記プラテンの背面側に配設されたエジェクタプレートと、
    前記プラテンに対してエジェクタプレートをプラテンに接近・離隔する方向へ駆動するエジェクタ駆動手段と、
    前記エジェクタプレートに各エジェクタロッドの一部を取外し可能に固定する為の磁力を発生させるマグネット式ロッド固定手段と、
    を備えたことを特徴とする成形機。
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