JP5610569B2 - ポリアセタール樹脂製自動車内装用意匠部品 - Google Patents
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Description
特に、自動車内装用意匠部品においては、意匠部分での質感を向上させるため金型表面にシボ加工を施すことが多いが、連続成形することによってモールドデポジット(以下、MDとも言う。)が金型のシボ加工面に堆積した場合、成形品に艶が発生し、質感を損なうという問題がある。また、上記シボ加工した金型表面では樹脂の流動抵抗が大きくなるため、金型への樹脂の充填率が低くなり易い。
さらに、自動車内装用意匠部品においては、製品形状が複雑になることが多く、成形品にリブが配置されたり、肉厚が不均一であると、結果として樹脂の充填が悪くなる箇所が発生し、MDが発生し易くなる。
一方、自動車内装用意匠部品では意匠性を高めるために、ポリアセタール樹脂に着色顔料等を含有させることがある。最近では、自動車内装用意匠部品での意匠性を高める手法として、意匠面に塗装やメッキ処理を施す手法が知られているが、生産性・経済性の観点から効率的ではなく、環境への負荷も問題視されている。そのため、合成樹脂組成物に添加するための特定の粒子径と形状比(厚み/粒径比)を有するメタリック顔料及びその顔料を含む樹脂成形品が提案されている(特許文献9、特許文献10参照)。また、ポリアセタール樹脂に耐候剤、ホルムアルデヒド抑制剤と共にメタリック顔料を添加する方法(特許文献11参照)が提案されている。
しかしながら、上記の着色顔料やメタリック顔料は、一般的に成形体の熱安定性を低下させることにより、成形中でのホルムアルデヒド発生量を増加させるという問題がある。そのため、高い意匠性を必要とされる自動車内装用意匠部品を成形する場合、耐MDが安定しないという問題があり、未だ改良の余地がある。
また、自動車内装用意匠部品においては、一般的に耐候性が必要となるが、上記したようなMDが金型内に発生することにより、連続成形後の成形品の耐候性が安定しないことや、耐候性試験後のホルムアルデヒド発生量が安定しないという問題がある。
さらに、本発明者らは、検討を重ねた結果、前記ポリアセタール樹脂組成物に、着色顔料やアルミニウム顔料を更に添加した場合、上記課題を解決するだけではなく、さらに、連続成形後の成形品の耐候性向上効果が得られることを見出した。
[1]
ポリアセタール樹脂と、
第1のヒドラジン誘導体と、
前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる化合物と、
を含有する原料組成物から得られるポリアセタール樹脂組成物を含む自動車内装用意匠部品であって、
前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との混合物が下記式(1)及び(2)で表される条件を満足し、かつ
前記ポリアセタール樹脂組成物が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ヒンダードアミン系安定剤0.01〜5質量部、紫外線吸収剤0.1〜5質量部を含む、自動車内装用意匠部品。
T1<T2 (1)
T1<T3 (2)
(式(1)及び(2)中、T1は、示差走査熱量計を用いて前記混合物に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記混合物が融解するまで2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T2は、前記示差走査熱量計を用いて前記第1のヒドラジン誘導体に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記第1のヒドラジン誘導体に対して2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T3は、前記示差走査熱量計を用いて前記ポリアセタール樹脂に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記ポリアセタール樹脂に対して2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)である。)
[2]
前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部の着色顔料を更に含有するポリアセタール樹脂組成物を含む、上記[1]記載の自動車内装用意匠部品。
[3]
前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部のアルミニウム顔料を更に含有するポリアセタール樹脂組成物を含む、上記[1]又は[2]記載の自動車内装用意匠部品。
[4]
前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物が、前記第1のヒドラジン誘導体とは異なる1種又は2種以上の第2のヒドラジン誘導体である、上記[1]〜[3]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[5]
前記第1のヒドラジン誘導体がカルボン酸ヒドラジドであり、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物が、前記第1のヒドラジン誘導体とは異なる1種又は2種以上のカルボン酸ヒドラジドである、上記[1]〜[4]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[6]
前記第1のヒドラジン誘導体が下記一般式(3)で表されるカルボン酸ジヒドラジドであり、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物が、前記第1のヒドラジン誘導体とは異なる1種又は2種以上のカルボン酸ヒドラジドである、上記[1]〜[5]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[7]
前記第1のヒドラジン誘導体が、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド及びドデカン二酸ジヒドラジドからなる群より選ばれる1種又は2種以上のカルボン酸ジヒドラジドである、上記[1]〜[6]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[8]
前記第1のヒドラジン誘導体と前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物とが、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド及びドデカン二酸ジヒドラジドからなる群より選ばれる互いに異なるカルボン酸ジヒドラジドを含む、上記[1]〜[7]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[9]
前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、前記第1のヒドラジン誘導体と前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との合計の含有量が0.03〜0.2質量部である、上記[1]〜[8]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[10]
前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との含有比が、質量基準で2:8〜8:2である、上記[1]〜[9]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[11]
前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との含有比が、質量基準で3:7〜7:3である、上記[1]〜[10]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[12]
前記第1のヒドラジン誘導体と前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との質量比1:1の混合物の吸熱容量が最も大きな吸熱ピークのピーク面積が、前記混合物の全吸熱ピークの総ピーク面積の95%未満である、上記[1]〜[11]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[13]
前記ポリアセタール樹脂が、ポリアセタールコポリマーである、上記[1]〜[12]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[14]
前記ポリアセタール樹脂が、メチラールに連鎖移動させて得られるポリアセタールコポリマーである、上記[1]〜[13]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
[15]
前記自動車内装用意匠部品が、ドア、インストロメンタルパネル、シート、サンルーフ、グローブボックス、ATシフト機構、アシストグリップ、スイッチ類、クリップ類、ワイパーからなる群から選択されるいずれか1種として使用される、上記[1]〜[14]のいずれか記載の自動車内装用意匠部品。
本実施形態の自動車内装用意匠部品は、
ポリアセタール樹脂と、
第1のヒドラジン誘導体と、
前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる化合物と、
を含有する原料組成物から得られるポリアセタール樹脂組成物を含む自動車内装用意匠部品であって、
前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との混合物が下記式(1)及び(2)で表される条件を満足し、かつ
前記ポリアセタール樹脂組成物が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ヒンダードアミン系安定剤0.01〜5質量部、紫外線吸収剤0.1〜5質量部を含む、自動車内装用意匠部品である。
T1<T2 (1)
T1<T3 (2)
(式(1)及び(2)中、T1は、示差走査熱量計を用いて前記混合物に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記混合物が融解するまで2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T2は、前記示差走査熱量計を用いて前記第1のヒドラジン誘導体に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記第1のヒドラジン誘導体に対して2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T3は、前記示差走査熱量計を用いて前記ポリアセタール樹脂に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記ポリアセタール樹脂に対して2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)である。)
T1<T2 (1)
T1<T3 (2)
ポリアセタール樹脂(A)としては、従来知られているものであれば特に限定されず、ポリアセタールホモポリマー及びポリアセタールコポリマーが挙げられる。ポリアセタールホモポリマーとしては、例えば、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを単独重合して得られる、実質的にオキシメチレン単位のみからなるポリアセタールホモポリマーが挙げられる。また、ポリアセタールコポリマーとしては、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)若しくは4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソラン及び1,4−ブタンジオールホルマールからなる群より選ばれる1種又は2種以上のコモノマーである、グリコール若しくはジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル又は環状ホルマールとを共重合させて得られるポリアセタールコポリマーが挙げられる。さらに、ポリアセタールコポリマーとして、ホルムアルデヒド単量体又は上記ホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、単官能グリシジルエーテルとを共重合させて得られる分岐を有するポリアセタールコポリマー;ホルムアルデヒド単量体又は上記ホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、多官能グリシジルエーテルとを共重合させて得られる架橋構造を有するポリアセタールコポリマーが挙げられる。
[R1R2R3R4N+]nXn− (7)
ここで、式(7)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、炭素数1〜30の置換又は非置換アルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の置換又は非置換アルキル基の少なくとも1個の水素原子が炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;炭素数6〜20のアリール基の少なくとも1個の水素原子が炭素数1〜30の置換又は非置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を示し、前記置換又は非置換アルキル基は直鎖状、分岐状、又は環状である。上記置換アルキル基の置換基は、ハロゲン原子、水酸基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、又はアミド基である。また、上記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基はその水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよい。nは1〜3の整数を示す。Xは水酸基、又は炭素数1〜20のカルボン酸、ハロゲン化水素以外の水素酸、オキソ酸、無機チオ酸若しくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を示す。
P×14/Q (8)
ここで、式(8)中、Pは第4級アンモニウム化合物のポリアセタールコポリマーに対する濃度(質量ppm)を示し、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を示す。
本実施形態に係るヒドラジン誘導体(B)は、窒素原子間の単結合を有するヒドラジン構造(N−N)を有するものであれば特に限定されず、例えば、ヒドラジン;ヒドラジン水和物;コハク酸モノヒドラジド、グルタル酸モノヒドラジド、アジピン酸モノヒドラジド、ピメリン酸モノヒドラジド、スペリン酸モノヒドラジド、アゼライン酸モノヒドラジド、セバシン酸モノヒドラジド等のカルボン酸モノヒドラジド;蓚酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スペリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド等の飽和脂肪族カルボン酸ジヒドラジド;マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等のモノオレフィン性不飽和ジカルボン酸のジヒドラジド;イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボジヒドラジド等の芳香族カルボン酸ジヒドラジド;ピロメリット酸のジヒドラジド;トリマー酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、ベンゼントリカルボン酸トリヒドラジド、ニトリロトリ酢酸トリヒドラジド、クエン酸トリヒドラジド等のトリヒドラジド;ピロメリット酸テトラヒドラジド、ナフトエ酸テトラヒドラジド、エチレンジアミンテトラ酢酸テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド等のテトラヒドラジド;カルボン酸低級アルキルエステル基を有する低重合体をヒドラジン又はヒドラジン水化物(ヒドラジンヒドラート)と反応させてなるポリヒドラジド等のポリヒドラジド;炭酸ジヒドラジド;ビスセミカルバジド;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート及びそれから誘導されるポリイソシアネート化合物にN,N−ジメチルヒドラジン等のN,N−置換ヒドラジン及び/又は上記例示のヒドラジドを過剰に反応させて得られる多官能セミカルバジド;上記ポリイソシアネート化合物とポリエーテルポリオール類又はポリエチレングリコールモノアルキルエーテル類等の親水性基を含む活性水素化合物との反応物中のイソシアネート基に、上記のいずれかのジヒドラジドを過剰に反応させて得られる水系多官能セミカルバジド;上記多官能セミカルバジドと上記水系多官能セミカルバジドとの混合物;ビスアセチルジヒドラゾン等が挙げられる。
本発明者らは、種々のヒドラジン誘導体(B)を検討した結果、ヒドラジン誘導体(B)がホルムアルデヒドと効率よく反応するためには、その分子内に複数のヒドラジド基を有する化合物が有効であるものの、分子内に複数のヒドラジド基を有しているとヒドラジド誘導体(B)自体の融点は上昇する傾向にあり、ポリアセタール樹脂(A)の融点よりも高くなることを知見した。さらに、ポリアセタール樹脂(A)の融点とヒドラジン誘導体(B)の融点との差が広がるとモールドデポジットになりやすいことが判明した。そこで、本発明者らは、ヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物に着目した。
T1<T2 (1)
T1<T3 (2)
ここで、式(1)及び(2)中、T1は、示差走査熱量計を用いて上記ヒドラジン誘導体と、ヒドラジン誘導体の融点を低下させる化合物との混合物に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、上記混合物が融解するまで2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T2は、上記示差走査熱量計を用いてヒドラジン誘導体(B)に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T3は、上記示差走査熱量計を用いてポリアセタール樹脂(A)に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)である。また、上述の「所定の温度プログラム」とは、上記混合物又はヒドラジン誘導体(B)の吸熱ピークよりも低い温度から上記混合物又はヒドラジン誘導体(B)が融解する温度まで2.5℃/分の速度で昇温し、次いで、2分間その温度で保持し、その次に、100℃まで10℃/分の降温速度で降温する温度プログラムを意味する。ポリアセタール樹脂(A)の場合、上述の「所定の温度プログラム」とは、ポリアセタール樹脂(A)の吸熱ピークよりも低い温度から200℃まで速度320℃/分で昇温し、200℃で2分間保持した後に、速度10℃/分で100℃まで降温する温度プログラムを意味する。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.01〜5質量部のヒンダードアミン系安定剤を含有する。ヒンダードアミン系安定剤としては、立体障害性基を有するピペリジン誘導体が挙げられ、例えば、エステル基含有ピペリジン誘導体、エーテル基含有ピペリジン誘導体及びアミド基含有ピペリジン誘導体が挙げられる。本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、特定量のヒンダードアミン系安定剤を含むことにより、特に、流動性、成形体の耐衝撃性などの機械的特性、及び耐候性(光安定性)に優れたものとなる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.1〜5質量部の紫外線吸収剤を含有する。上記特定量の紫外線吸収剤を含有することにより、そのポリアセタール樹脂組成物から得られる成形体は、耐候性(光安定性)が向上する。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、及びヒドロキシフェニル−1,3,5−トリアジン系化合物が挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、着色顔料を更に含むことが好ましい。着色顔料としては、例えば、無機系顔料及び有機系顔料、メタリック系顔料、蛍光顔料が挙げられる。無機系顔料とは樹脂の着色用として一般的に使用されているものをいい、例えば、硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、りん酸塩、酢酸塩、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラックが挙げられる。有機系顔料としては、例えば、縮合アゾ系、キノン系、フタロシアニン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンスラキノン系、複素環系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジコ系、ペリレン系、ジオキサジン系の顔料が挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、アルミニウム顔料を更に含むことが好ましい。アルミニウム顔料は、アルミニウムが粒子状になっているもので、適度にその表面に酸化皮膜を有するものが好ましい。アルミニウム顔料が適度な酸化皮膜を有することで、アルミニウム特有の高反射率を維持し、より粒子の耐食性及び経時的安定性を保持することができる。また、本実施形態のアルミニウム顔料は、その純度を特に限定していないが、本発明の効果を妨げない限り、他の金属が不純物又は合金成分として含まれていてもよい。不純物又は合金成分としては、例えば、Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Znが挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物には、用途に応じて適当な添加剤を配合することができる。具体的には、添加剤として、酸化防止剤、ホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体又は化合物、蟻酸捕捉剤、離型剤等が挙げられる。
酸化防止剤としてはヒンダートフェノール系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤としては、例えば、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、1,4−ブタンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが挙げられる。上記の中でも好ましい酸化防止剤は、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]及びペンタエリスリトールテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンである。これらの酸化防止剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用てもよい。
ホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体又は化合物は、ホルムアルデヒドと反応可能な窒素原子を分子内に有する重合体又は化合物(単量体)であり、その具体例としては、ナイロン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12等のポリアミド樹脂、及びこれらの重合体、例えば、ナイロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12が挙げられる。また、ホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体又は化合物として、アクリルアミド及びその誘導体、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。より具体的には、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとを金属アルコラートの存在下で重合して得られるポリ−β−アラニン共重合体が挙げられる。さらに、ホルムアルデヒド反応性窒素を有する重合体又は化合物として、アミド化合物、アミノ置換トリアジン化合物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドとの付加物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、尿素、尿素誘導体、イミダゾール化合物、イミド化合物が挙げられる。
蟻酸捕捉剤は蟻酸を効率的に中和し得るものであり、例えば、上記のアミノ置換トリアジン化合物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、例えば、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物が挙げられる。
離型剤としては、アルコール、脂肪酸及びそれらの脂肪酸エステルが好ましく用いられるが、特に好ましい離型剤としては、エチレングリコールジステアレートが挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、更に適当な公知の添加剤を必要に応じて配合することができる。具体的には、無機充填剤、結晶核剤、導電材、熱可塑性樹脂及び熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
無機充填剤としては、繊維状、粉粒子状、板状及び中空状の無機充填剤が挙げられる。繊維状無機充填剤としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、シリコーン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、ステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮などの金属繊維等の無機質繊維が挙げられる。また、繊維長の短いチタン酸カリウムウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウイスカー類も繊維状無機充填剤として例示される。
結晶核剤としては、例えば、窒化ホウ素、タルク等が挙げられる。
導電剤としては、例えば、導電性カーボンブラック、金属粉末又は繊維が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーネート樹脂、未硬化のエポキシ樹脂が挙げられる。また、これらの樹脂の変性物も熱可塑性樹脂に含まれる。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリアミド系エラストマーが挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、分散剤を更に含んでもよい。上記着色顔料を前記ポリアセタール樹脂組成物に混合し、押出し機により造粒する際に使用する分散剤として、ポリアルキレングリコールが挙げられる。ポリアルキレングリコールとしては、代表的なものとして、ポリエチレングリコールが挙げられる。また、ポリエチレングリコールは、ポリアセタール樹脂同士の摺動形態の場合に、音鳴きを防止にも有効である。ポリエチレングリコールの分子量は特に限定されないが、5000〜20000のものが好ましい。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を製造する方法は特に制限されない。例えば、ポリアセタール樹脂(A)とヒドラジン誘導体(B)と化合物(C)とヒンダードアミン系安定剤(D)と紫外線吸収剤(E)をヘンシェルミキサー、タンブラー、V字型ブレンダーなどで予め混合してそれらを含有する原料組成物を得た後、1軸又は多軸混錬押出機等を用いて溶融混錬するなど、ポリアセタール樹脂組成物の製造方法として一般的に知られている方法により製造することができる。それらの中でも、減圧装置を備えた2軸混練押出機を用いる方法が好ましい。また、上記(A)〜(E)成分を予め混合することなく、定量フィーダーなどで各成分を単独又は数種類ずつまとめて押出機に連続供給することにより、押出機内にて原料組成物を得、その原料組成物からポリアセタール樹脂組成物を製造することも可能である。また、予め上記(A)〜(E)成分からなる高濃度マスターバッチを作製しておき、押出溶融混練時又は射出成形時に更にポリアセタール樹脂(A)で希釈することによりポリアセタール樹脂組成物を得ることもできる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を含む自動車内装用意匠部品を成形する方法は特に制限されるものではなく、公知の成形方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の成形方法のいずれかによって成形することができる。
以下の実施列及び比較例における各種物性の測定及び評価は次のようにして行った。
ASTM−D1238に準じて、190℃、2169gの条件下でメルトフローレートを測定したところ、後述するポリアセタール樹脂(a−1)〜(a−4)と、それらより得られたポリアセタール樹脂組成物のメルトフローレートは同等であることを確認した。
自動車内装用意匠部品を想定して、長さ100mm、幅30mm、高さ20mmの箱型形状を有し、かつ、成形品の上面にシボ加工を施し、製品の裏面にリブを施した金型を用いて、後述する評価を行った。成形品の概略形状・寸法を図5に示す(図中の寸法の単位はmmである)。
後述する、MD性の評価に用いた成形品の内、30ショット目の成形品を用いて、下記方法(VDA275法)により、試験片から放出されるホルムアルデヒド量を求めた。
500mLのポリエチレン容器に蒸留水50mLと試験片とを入れて密閉し、60℃で3時間加熱した。その後、蒸留水中のホルムアルデヒドをアンモニウムイオン存在下においてアセチルアセトンと反応させた。その反応物について、UV分光計にて波長412nmの吸収ピークを測定し、ホルムアルデヒド発生量(mg/kg)を求めた。
射出成形機(東芝機械株式会社製、商品名「IS−100GN」)を用いて、シリンダー温度を180℃、金型温度を60℃に設定し、射出圧力80MPa、射出時間40秒、冷却時間20秒の射出条件で、前述(2)の評価用金型にて、後述のポリアセタール樹脂からなるポリアセタール樹脂組成物を金型内に樹脂組成物を完全に充填させない条件にて成形した。この試験片の質量は、金型内に樹脂組成物を完全に充填させて得られる試験片の97質量%であった。但し、ポリアセタール樹脂(a−2)のように、メルトフローレートが異なる場合は、成形品重量が同等になるように、射出圧力を調整した。
成形品を500ショット成形した後の金型内のモールドデポジット(MD)を目視にて観察した。「A」は、MDが認められなかったことを示し、「C」は、明らかな析出物が認められたことを示す。
前述の耐MD性の評価(4)で5ショット目、100ショット目、300ショット目に得られた成形品を用いて、下記の条件で耐候性の評価を実施した。
スーパーキセノンウエザーメーター(商品名「XAL−2WL」、スガ試験機(株)製)を用いて、立ち上がり波長320nm、試料面光強度162w/m2(光強度制御300〜400nm)、ブラックパネル温度89℃、明暗サイクルなしの条件で、評価用サンプルのシボを施した意匠面に光照射した。評価用サンプルにクラックが生じるまでの時間(h)を測定した。
前述の耐候性試験(5)における、耐MD性の評価(4)300ショット目、照射時間500時間後のサンプルを用いて、前述(3)と同様の方法で、ホルムアルデヒド発生量を得た。但し、光照射から500時間の時点で成形品にクラックが発生しているサンプルについては、ホルムアルデヒド発生量を測定しなかった。
実施例及び比較例において、ポリアセタール樹脂組成物に含有される成分には下記のものを用いた。
熱媒を通すことができるジャケット付きの2軸セルフクリーニングタイプの重合機(L/D=8)を80℃に調整した。次いで、トリオキサンを4kg/hr、コモノマーとして1,3−ジオキソランを42.8g/hr(トリオキサン1molに対して、0.039mol)、連鎖移動剤としてメチラール(水分量1.3%、メタノール量0.99%)をトリオキサン1molに対して1.50×10−3molにて連続的に添加した。さらに、重合触媒として三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1molに対して1.5×10−5molにて連続的に添加し重合を行った。重合機より排出されたポリアセタールコポリマーをトリエチルアミン0.1%水溶液中に投入し重合触媒の失活を行った。重合触媒が失活したポリアセタールコポリマーを遠心分離機でろ過して分離回収した後、ポリアセタールコポリマー100質量部に対して、第4級アンモニウム化合物として水酸化コリン蟻酸塩(トリエチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムフォルメート)を含有した水溶液1質量部を添加して、均一に混合し、さらに120℃で乾燥した。水酸化コリン蟻酸塩の添加量の調節は、添加する水酸化コリン蟻酸塩を含有した水溶液中の水酸化コリン蟻酸塩の濃度を調整することにより行った。上記式(8)で表わされる水酸化コリン蟻酸塩由来の窒素の量に換算して20質量ppmとなる量の水酸化コリン蟻酸塩を添加した。乾燥後のポリアセタールコポリマーをベント付き2軸スクリュー式押出機に供給し、押出機中で溶融しているポリアセタールコポリマー100質量部に対して水を0.5質量部添加し、押出機設定温度200℃、押出機における滞留時間7分間で不安定末端部の分解除去処理を行った。不安定末端部が分解されたポリアセタールコポリマーは、ベント真空度20Torrの条件下で脱揮され、押出機ダイス部よりストランドとして押し出され、ペレット化した。こうして、ペレット化したポリアセタール樹脂(a−1)を得た。得られたポリアセタール樹脂(a−1)のメルトフローレートをASTM−D1238に準じて測定したところ、190℃、2169gの条件下で9g/10分であった(メルトフローレートの測定は以下同様。)。また、ポリアセタール樹脂(a−1)について、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、商品名「DSC7」)を用いて200℃まで速度320℃/分で昇温し、200℃で2分間保持した後に、速度10℃/分で100℃まで降温し、その後、昇温速度2.5℃/分で測定した融点(以下同様。)は165℃であった。
メルトフローレートが9g/10分になるように連鎖移動剤のメチラールの量を変更したこと以外はポリアセタール樹脂(a−1)と同様にして、ポリアセタール樹脂(a−2)を得た。その融点は165℃であった。
連鎖移動剤のメチラールとして上記に代えてメチラール(水分量45ppm、メタノール量0.58%)を用いたこと以外はポリアセタール樹脂(a−1)と同様にして、ポリアセタール樹脂(a−3)を得た。得られたポリアセタール樹脂(a−3)のメルトフローレートは9g/10分であった。その融点は165℃であった。
熱媒を通すことができるジャッケット付きの2軸セルフクリーニングタイプの重合機(L/D=8)を80℃に調整した。次いで、トリオキサンを4kg/hr、コモノマーとして1,3−ジオキソランを42.8g/h(トリオキサン1molに対して、0.039mol)にて連続的に添加した。さらに、重合触媒として三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートをトリオキサン1molに対して1.5×10−5molにて連続的に添加し重合を行った。得られた粗ポリアセタール1000質量部にトリフェニルホスフィン0.8質量部を添加し、均一に混合してポリアセタール樹脂(a−4)を得た。得られたポリアセタール樹脂(a−4)のメルトフローレートは9g/10分であった。その融点は165℃であった。
カルボン酸ヒドラジド(bc−1)としてアジピン酸ジヒドラジドを、カルボン酸ヒドラジド(bc−2)としてセバシン酸ジヒドラジドを、カルボン酸ヒドラジド(bc−3)としてドデカン二酸ジヒドラジドを、カルボン酸ヒドラジド(bc−4)としてイソフタル酸ジヒドラジドを、カルボン酸ヒドラジド(bc−5)としてテレフタル酸ジヒドラジドをそれぞれ準備した。これらを、ヒドラジン誘導体(B)及び/又はヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物(C)として用いた。
(d−1)ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
(d−2)1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサビス[5,5’]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物
(e−1)2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール
(f−1)カーボンブラック 商標名:Acetylen Black(電気化学工業株式会社製)
(f−2)酸化チタン 商標名:TITANIX JR−600A(テイカ株式会社製)
市販されている燐片状のアルミニウム粉をタイラー標準篩にて目的の粒径に分級して、アルミニウム顔料を得た。詳細な粒子径分布を、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、商品名「SALD−1100」)により測定し、得られた粒子径分布の50%値によりアルミニウム顔料の体積平均粒子径D50を求めた。また、10μm以下の粒子径を有する粒子の割合(以下、「10μm以下の割合」という。)は、上記粒子径分布に基づいて積分値から求めた。
上記分級後のアルミニウム顔料とベヘン酸(アルミニウム粉100質量部に対し、ベヘン酸2質量部の割合)とをジャケット付きのリボンブレンダー(80℃・80rpm)で3分間混合して、表面を改質したアルミニウム顔料(g−1)及び(g−2)を作製し、そのアルミニウム顔料(g−1)及び(g−2)を所定の割合で混合して、アルミニウム顔料(g−3)〜(g−6)を得た。
(g−1)体積平均粒子径D50=23μm、10μm以下の割合=0.4体積%のアルミニウム顔料
(g−2)体積平均粒子径D50=12μm、10μm以下の割合=40体積%のアルミニウム顔料
(g−3)体積平均粒子径D50=22μm、10μm以下の割合=6体積%のアルミニウム顔料
(g−4)体積平均粒子径D50=20μm、10μm以下の割合=12体積%のアルミニウム顔料
(g−5)体積平均粒子径D50=18μm、10μm以下の割合=20体積%のアルミニウム顔料
(g−6)体積平均粒子径D50=16μm、10μm以下の割合=25体積%のアルミニウム顔料
実施例及び比較例において、ベント付2軸押出機として東芝機械社製TEM26SSを用いた。
表2に示した割合で、ポリアセタール樹脂(a−1)、(a−2)、(a−3)又は(a−4)100質量部に、カルボン酸ヒドラジド(bc−1)、(bc−2)及び(bc−3)から選ばれたヒドラジン誘導体(B)及びヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物(C)、ヒンダードアミン系安定剤0.5質量部(D)、紫外線吸収剤0.5質量部(E)、着色顔料0.2質量部(F)、アルミニウム顔料2質量部(G)とを添加してタンブラーで混合し原料組成物を得た。その原料組成物を、ベント付2軸押出機により200℃で溶融混錬することによりポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った
また、各実施例で用いたヒドラジン誘導体(B)及びヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物(C)の混合物を上述の示差走査熱量測定に供した際の融点のメインピーク温度を表2に示した。
ポリアセタール樹脂(a−1)100質量部を、ベント付2軸押出機で溶融混錬することによりポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
ポリアセタール樹脂(a−1)に代えてポリアセタール樹脂(a−2)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、ポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
ポリアセタール樹脂(a−1)に代えてポリアセタール樹脂(a−3)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、ポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
ポリアセタール樹脂(a−1)に代えてポリアセタール樹脂(a−4)を用いたこと以外は比較例1と同様にして、ポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
ポリアセタール樹脂(a−1)100質量部に、表3に示した割合でカルボン酸ヒドラジド(bc−1)、(bc−2)、(bc−4)及び(bc−5)のうち1種又は2種と、ヒンダードアミン系安定剤0.01〜5質量部(D)、紫外線吸収剤を0.1〜5質量部(E)を添加してタンブラーで混合し原料組成物を得た。その原料組成物を、ベント付2軸押出機により200℃で溶融混錬することによりポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
比較例5、12で用いたカルボン酸ヒドラジド単独の融点のメインピーク温度は比較例5では171℃、比較例12では180℃であった。比較例6〜9では、それぞれ、用いた2種のカルボン酸ヒドラジドの混合物を上述の示差走査熱量測定に供した際の融点のメインピーク温度は存在しなかった。比較例10、11で用いた2種のカルボン酸ヒドラジドの混合物の融点のメインピーク温度は、それぞれ172℃、168℃であった。
表2に示した割合で、ポリアセタール樹脂(a−1)100質量部に、カルボン酸ヒドラジド(bc−1)、(bc−2)のヒドラジン誘導体(B)及びヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物(C)を添加してタンブラーで混合し原料組成物を得た。その原料組成物を、ベント付2軸押出機により200℃で溶融混錬することによりポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
表2に示した割合で、ポリアセタール樹脂(a−1)100質量部に、カルボン酸ヒドラジド(bc−1)、(bc−2)のヒドラジン誘導体(B)及びヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物(C)、ヒンダードアミン系安定剤0.01〜5質量部(D)を添加してタンブラーで混合し原料組成物を得た。その原料組成物を、ベント付2軸押出機により200℃で溶融混錬することによりポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
表2に示した割合で、ポリアセタール樹脂(a−1)100質量部に、カルボン酸ヒドラジド(bc−1)、(bc−2)のヒドラジン誘導体(B)及びヒドラジン誘導体(B)の融点を低下させる化合物(C)、紫外線吸収剤を0.1〜5質量部(E)を添加してタンブラーで混合し原料組成物を得た。その原料組成物を、ベント付2軸押出機により200℃で溶融混錬することによりポリアセタール樹脂組成物のペレットを製造した。得られたペレットを用いて、上述のようにして、自動車内装用意匠部品を想定した評価金型により、ホルムアルデヒド発生量、耐モールドデポジット(MD)性、耐MD評価用サンプルでの耐候性の評価、耐候試験後サンプルのホルムアルデヒド発生量の評価を行った。
Claims (10)
- ポリアセタール樹脂と、
第1のヒドラジン誘導体と、
前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる化合物と、
を含有する原料組成物から得られるポリアセタール樹脂組成物を含む自動車内装用意匠部品であって、
前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との混合物が下記式(1)及び(2)で表される条件を満足し、
前記第1のヒドラジン誘導体と前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物とが、アジピン酸ジヒドラジド及びセバシン酸ジヒドラジドからなる群より選ばれる互いに異なるカルボン酸ジヒドラジドを含み、かつ
前記ポリアセタール樹脂組成物が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ヒンダードアミン系安定剤0.01〜5質量部、紫外線吸収剤0.1〜5質量部を含む、自動車内装用意匠部品。
T1<T2 (1)
T1<T3 (2)
(式(1)及び(2)中、T1は、示差走査熱量計を用いて前記混合物に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記混合物が融解するまで2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T2は、前記示差走査熱量計を用いて前記第1のヒドラジン誘導体に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記第1のヒドラジン誘導体に対して2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)であり、T3は、前記示差走査熱量計を用いて前記ポリアセタール樹脂に対して所定の温度プログラムで加熱及び冷却を施した後に、前記ポリアセタール樹脂に対して2.5℃/分の速度で昇温したときに得られる吸熱ピークのうち、吸熱容量が最も大きな吸熱ピークの頂点を示す温度(℃)である。) - 前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.01〜10質量部の着色顔料を更に含有するポリアセタール樹脂組成物を含む、請求項1記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、0.1〜10質量部のアルミニウム顔料を更に含有するポリアセタール樹脂組成物を含む、請求項1又は2記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、前記第1のヒドラジン誘導体と前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との合計の含有量が0.03〜0.2質量部である、請求項1〜3のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との含有比が、質量基準で2:8〜8:2である、請求項1〜4のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記第1のヒドラジン誘導体と、前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との含有比が、質量基準で3:7〜7:3である、請求項1〜5のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記第1のヒドラジン誘導体と前記第1のヒドラジン誘導体の融点を低下させる前記化合物との質量比1:1の混合物の吸熱容量が最も大きな吸熱ピークのピーク面積が、前記混合物の全吸熱ピークの総ピーク面積の95%未満である、請求項1〜6のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記ポリアセタール樹脂が、ポリアセタールコポリマーである、請求項1〜7のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記ポリアセタール樹脂が、メチラールに連鎖移動させて得られるポリアセタールコポリマーである、請求項1〜8のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
- 前記自動車内装用意匠部品が、ドア、インストロメンタルパネル、シート、サンルーフ、グローブボックス、ATシフト機構、アシストグリップ、スイッチ類、クリップ類、ワイパーからなる群から選択されるいずれか1種として使用される、請求項1〜9のいずれか1項記載の自動車内装用意匠部品。
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