JP6748490B2 - ポリアセタール樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Description
また、その加工が容易であることから、ポリアセタール樹脂は、代表的なエンジニアリングプラスチックスとして、精密機器、家電・OA機器、自動車、工業材料及び雑貨等の機構部品・摺動部品を中心に広範囲に用いられている。
特に、ポリアセタール共重合体は、ポリアセタールホモポリマーに比べて、コモノマー成分が化学的に安定なため、分子鎖が中間で切断されても分解が連続的に進行することがなく、耐熱エージング性や耐加水分解性、成形安定性に優れていることが知られている。 近年、ポリアセタール樹脂の利用分野の拡大によって、さらに要求性能が高くなっている。
上述したような状況の中で、上記各種物性に加え、成形体の意匠性を高めるために、外観特性を改良し、金属光沢性を付与する試みが行われている。
また、外観を改良するためにポリアセタール樹脂の成形体に塗装する塗料として、脂肪酸反応又は分解による生成物の含有量が極めて少ないフレーク状金属顔料と結合剤又は結合剤溶液とから成る金属顔料分散体が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、フレーク状顔料を表面に結合させた熱硬化性樹脂粉末を含む粉体塗料組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、特定の末端構造を有するポリアセタール樹脂に耐候剤、ホルムアルデヒド抑制剤と共にメタリック顔料を添加する方法(例えば、特許文献6参照。)が提案されており、ホルムアルデヒド発生量の抑制と耐候性改良が効果として示されている。
また、ポリアセタールコポリマーに耐候剤と特定の粒子径と粒径分布、粒子厚みを有するアルミニウム粒子と特定の脂肪酸を含む組成物が提案されており、生産の安定性、機械物性、成形外観、ウエルド性能、明度に優れた組成物(例えば、特許文献7参照。)が提案されている。
さらに、アルミニウム顔料の改良として、上述した粒子径及び形状比(厚み/粒径比)の改良に加え、アルミニウム粒子の表面粗さに着目し、高輝度で高いフロップ性を付与する技術が提案されている。(例えば、特許文献8参照。)。
また、ポリアセタール共重合体樹脂に、特定の形状、粒子径及び表面状態のアルミニウム顔料を含有させることにより、優れた金属光沢を有し、見る角度による光沢度変化が小さく、ウエルド性能に優れ、ポリアセタール樹脂が本来有する機械的特性の保持されたポリアセタール樹脂組成物及び成形体を得る技術が提案されている(例えば、特許文献9参照。)。
また、これらに提案されている塗装方法では、成形体の表面に塗膜等が固着しない場合もあり、必ずしも良好な外観を有する成形体を安定して製造することはできず、さらに、塗装に用いられる溶剤による環境や人体への影響を考慮すると、必ずしも良好な方法とは言えない。
この点、上記特許文献6においては、成形体の熱安定性とホルムアルデヒドの抑制とを目的とした技術が提案されているが、メタリック顔料としてアルミニウム粉末をポリエチレンに分散させたものが示されているのみであり、黒色顔料を添加した場合の機械強度への影響やホルムアルデヒド発生量への影響等について検討はなされておらず、これらについて十分な効果が得られていない。
さらにまた、特許文献7においては、ポリアセタールコポリマーに耐候剤と特定の粒子径と粒径分布、粒子厚みを有するアルミニウム粒子を用いることにより、機械物性、成形外観、ウエルド性能、明度に優れた組成物が提案されているが、黒色顔料を添加した場合の機械強度への影響やホルムアルデヒド発生量への影響等について検討はなされていない。
またさらに、特許文献8においては、アルミニウム顔料の表面粗さを改良することにより、高輝度化と高フロップ性(見る角度により塗装外観の変化度合いが大きい)を改良したものであるが、黒色顔料を添加した場合の機械強度への影響やホルムアルデヒド発生量への影響等について検討はなされていない。
一方で特許文献9においては、ポリアセタール共重合体樹脂に、特定の形状、粒子径及び表面状態のアルミニウム顔料を含有させることにより得られる、優れた金属光沢を有し、見る角度による光沢度変化が小さく、ウエルド性能に優れ、ポリアセタール樹脂が本来有する機械的特性の保持されたポリアセタール樹脂組成物及び成形体が提案されている。
この提案は優れた金属光沢を目指したものであり、金属調外観を持つ樹脂組成物において、黒色顔料添加によるホルムアルデヒド発生、機械強度に対する影響については、何ら言及されていない。
[1](A)ポリアセタール共重合体樹脂と、(B)金属顔料と、(C)黒色顔料とを含み、前記(C)黒色顔料の平均粒径が、100〜500nmの範囲である、ポリアセタール樹脂組成物。
[2]前記(C)黒色顔料が、カーボンブラックである、[1]に記載のポリアセタール樹脂組成物。
[3]前記(C)黒色顔料が、サーマルブラックである、[2]に記載のポリアセタール樹脂組成物。
[4]前記(B)金属顔料が、アルミニウム顔料を含む、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
[5]前記(B)金属顔料が、3μm〜50μmの平均粒子径を有する板状粒子を含む、[1]〜[4]のいずれか1項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
[6]前記(C)黒色顔料が、前記(A)ポリアセタール共重合体樹脂100質量部に対して、0.0001〜2質量部含まれる、[1]〜[5]のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
[7]さらに、滑剤、酸化防止剤、酸除去剤、ヒンダードアミン系安定剤、紫外線吸収剤、およびホルムアルデヒド吸収剤からなる添加剤の群から選ばれる少なくとも一種を含む、[1]〜[6]のいずれかに記載のポリアセタール樹脂組成物。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を構成する(A)ポリアセタール共重合体樹脂は、オキシメチレン基を主鎖に有する共重合体であり、分子中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを有する共重合体であることが好ましい。
(A)ポリアセタール共重合体樹脂の重合は、本明細書で説明する部分を除いて、公知の重合法(例えば、米国特許第3027352号明細書、米国特許第3803094号明細書、独国特許第1161421号明細書、独国特許第1495228号明細書、独国特許第1720358号明細書、独国特許第3018898号明細書、特開昭58−98322号公報、特開平7−70267号公報に記載の重合方法)を用いることができる。
主モノマーとコモノマーとを重合触媒の存在下、必要に応じて連鎖移動剤を用いて共重合することにより、ポリアセタール共重合体の粗ポリマーが得られる。
主モノマーとしては、ホルムアルデヒド又はその3量体であるトリオキサン若しくは4量体であるテトラオキサン等の環状オリゴマーを用いることが好ましい。
コモノマーとしては、分子中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを有する環状エーテル化合物が挙げられる。具体的には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−プロパンジオールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオキソカン、及び分子に分岐又は架橋構造を形成し得るモノマー若しくはジ−グリシジル化合物、からなる群より選ばれる1種又は2種以上のモノマーを用いることが好ましい。
前記コモノマーの共重合量は、より好ましくは1.0〜6.0モル%であり、さらに好ましくは1.2〜4.5モル%である。
コモノマーの共重合量を上記好ましい範囲に調整することにより、本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を用いた成形体の機械物性、滞留成形時における熱安定性及びホルムアルデヒドの発生量のバランスが一層良好になる。
これらの不純物が過剰に存在すると、予期せぬ連鎖移動反応により所望の分子量のポリアセタール共重合体が得られ難くなる傾向にある。
特にポリマー末端基に水酸基を誘導する不純物の含有量は、全モノマー量に対して30質量ppm以下が好ましく、10質量ppm以下がより好ましく、3質量ppm以下がさらに好ましい。
不純物含有量の少ない主モノマー及びコモノマーを得る方法としては、公知の方法(例えば、主モノマーについては特開平3−123777号公報や特開平7−33761号公報、コモノマーについては特開昭49−62469号公報や特開平5−271217号公報に記載の方法)を用いることができる。
また、長鎖分岐ポリアセタールを得るために、連鎖移動剤として、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイドを用いてもよい。
連鎖移動剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、ブロックポリアセタールコポリマーを得るために、常法により、1個以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、エステル基、アルコキシ基のいずれかを有する、数平均分子量400以上の重合体を連鎖移動させてもよい。
連鎖移動剤は、できるだけ不安定末端の形成が少ないものが好ましい。
ルイス酸としては、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、より具体的には、三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。
また、プロトン酸、そのエステル又は無水物の具体例としては、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェートが挙げられる。それらの中でも、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルがより好ましい。
これら重合触媒の使用量は、主モノマー(例えばトリオキサンと環状エーテル及び/又は環状ホルマールとの合計量)1モルに対し1×10-6モル〜1×10-3モルであると好ましく、5×10-6モル〜1×10-4モルであるとより好ましい。
この重合触媒の使用量を上記範囲に調整することで、重合時の反応安定性や得られる成形体の熱安定性がより向上する。
ポリアセタール共重合体の重合工程においては、必要に応じて共触媒を用いてもよい。
末端安定化処理、上述した(1)重合工程を経て得られた粗ポリマーに含まれる不安定末端部分を分解除去して末端安定化する工程である。
不安定末端部分の分解除去方法としては、例えば、ベント付き単軸スクリュー式押出機やベント付き2軸スクリュー式押出機等を用いて、公知の塩基性物質である分解除去剤の存在下に、粗ポリマーを溶融して不安定末端部分を分解除去する方法が挙げられる。
末端安定化の際に溶融混練を行うときには、品質や作業環境の保持のために不活性ガスにより系内の雰囲気を置換したり、一段及び多段ベントで脱気をしたりすることが好ましい。溶融混練の温度は、ポリアセタール共重合体の融点以上260℃以下で行うことが好ましい。
さらに、末端安定化処理工程においては、通常のポリアセタール樹脂に添加することの可能な公知の安定剤を粗ポリマーに加えながら溶融混合し、造粒を行うことでペレットを得ることが好ましい。
分解除去剤としては、下記一般式(I)で表される少なくとも1種の第4級アンモニウム化合物が好ましいものとして挙げられる。
この分解除去剤を用いて、熱的に不安定な末端を処理して安定化させたポリアセタール共重合体樹脂中には、不安定な末端基がほとんど残存しない。
[R1R2R3R4N+]nXn- ・・・(I)
一般式(I)中、R1、R2、R3及びR4は、各々独立して、炭素数1〜30の非置換アルキル基又は置換アルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の非置換アルキル基又は置換アルキル基が少なくとも1個の炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基:炭素数6〜20のアリール基が少なくとも1個の炭素数1〜30の非置換アルキル基又は置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基のいずれかを示す。なお、前記非置換アルキル基又は置換アルキル基は、直鎖状、分岐状、又は環状のいずれでもよい。また、前記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は、水素原子がハロゲン原子又は水酸基で置換されてもよい。
前記一般式(I)中、nは1〜3の整数を示す。Xは水酸基、又は、炭素数1〜20のカルボン酸、水素酸、オキソ酸、無機チオ酸若しくは炭素数1〜20の有機チオ酸の、各酸の残基を示す。
これらの中でも、上記第4級アンモニウム化合物としては、水酸化物(OH-)、硫酸(HSO4 -、SO4 2-)、炭酸(HCO3 -、CO3 2-)、ホウ酸(B(OH)4 -)、カルボン酸の塩がより好ましく、上記カルボン酸のなかでは、蟻酸、酢酸、プロピオン酸が特に好ましい。
上記第4級アンモニウム化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第4級アンモニウム化合物は、粗ポリマーを溶融する前に予め添加してもよく、また、溶融させた粗ポリマーに添加してもよい。
また、(2)末端安定化処理の工程において、公知の分解除去剤であるアンモニア、トリエチルアミン、ホウ酸化合物等と、上記第4級アンモニウム化合物とを併用してもよい。
このMFRを上記範囲に調整することで、機械物性、滞留成形における熱安定性及びホルムアルデヒドの発生量のバランスが良好となる。
本実施形態において、ポリアセタール樹脂組成物には、従来のポリアセタール樹脂組成物に使用されている安定剤を含有することが好ましい。
安定剤としては、酸化防止剤、熱安定剤(ホルムアルデヒド捕捉剤)、酸除去剤(ギ酸捕捉剤)、耐候安定剤としてのヒンダードアミン系安定剤及び紫外線吸収剤が挙げられる。これらは単独で用いてもよいが、二種以上を組み合わせることにより、高い効果を発揮するため好ましい。
また、他のヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、例えば、テトラキス−(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
メタン、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、N,N’−ビス−3−(3’5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−テトラメチレンビス−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニルジアミン、N,N’−ビス−(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオニル)ヒドラジン、N−サリチロイル−N’−サリチリデンヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、N,N’−ビス(2−(3−(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル)オキシアミドが挙げられる。
上述したヒンダードフェノール系酸化防止剤のなかでも、トリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)及びテトラキス−(メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタンが好ましい。
前記ホルムアルデヒド反応性窒素を含む化合物としては、例えば、ジシアンジアミド、アミノ置換トリアジン、アミノ置換トリアジンとホルムアルデヒドとの共縮合物が挙げられる。
前記アミノ置換トリアジンとしては、例えば、グアナミン(2,4−ジアミノ−sym−トリアジン)、メラミン(2,4,6−トリアミノ−sym−トリアジン)、N−ブチルメラミン、N−フェニルメラミン、N,N−ジフェニルメラミン、N,N−ジアリルメラミン、N,N’,N’’−トリフェニルメラミン、N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロールメラミン、N,N’,N’’−トリメチロールメラミン、ベンゾグアナミン(2,4−ジアミノ−6−フェニル−sym−トリアジン)が挙げられる。また、2,4−ジアミノ−6−メチル−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ブチル−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ベンジルオキシ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ブトキシ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−シクロヘキシル−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−クロロ−sym−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メルカプト−sym−トリアジン、2,4−ジオキシ−6−アミノ−sym−トリアジン(アメライト)、2−オキシ−4,6−ジアミノ−sym−トリアジン(アメリン)、N,N’,N’−テトラシアノエチルベンゾグアナミンが挙げられる。
前記アミノ置換トリアジンとホルムアルデヒドとの共縮合物としては、例えば、メラミン−ホルムアルデヒド重縮合物が挙げられる。
上述した各種添加剤の中で、ジシアンジアミド、メラミン及びメラミン−ホルムアルデヒド重縮合物が好ましい。
前記ポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12及びこれらの共重合物、例えば、ナイロン6/6−6、ナイロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12が挙げられる。
前記アクリルアミド及びその誘導体を、又はアクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとを、金属アルコラートの存在下で重合して得られる重合体としては、例えば、ポリ−β−アラニン共重合体が挙げられる。
これらの重合体や共重合体は、特公平6−12259号公報(米国特許5015707号明細書)、特公平5−87096号公報、特公平5−47568号公報及び特開平3−234729号公報の各文献に記載の方法で製造することができる。
前記飽和脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、セロプラスチン酸が挙げられる。
前記不飽和脂肪酸としては、例えば、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プリピオール酸、ステアロール酸が挙げられる。
これら脂肪酸の中でも特にパルミチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸が好ましい。
なお、カルボン酸塩としては、上述の脂肪酸カルシウム塩は除かれる。
前記カルボン酸塩に対応するカルボン酸としては、例えば、10〜36個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸が挙げられ、これらのカルボン酸はヒドロキシル基で置換されていてもよい。
前記飽和脂肪族カルボン酸としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、セロプラスチン酸が挙げられる。
前記不飽和脂肪族カルボン酸としては、例えば、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸が挙げられる。
アルコキシドとしては、例えば、上記金属のメトキシド、エトキシドが挙げられる。
ヒンダードアミン系安定剤としては、立体障害性基を有するピペリジン誘導体が挙げられ、例えば、エステル基含有ピペリジン誘導体、エーテル基含有ピペリジン誘導体、アミド基含有ピペリジン誘導体、及び高分子量のピペリジン誘導体重縮合物が挙げられる。
エステル基含有ピペリジン誘導体としては、例えば、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェニルカルバモオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)オギザレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)マロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アジペート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アジペート、ビス(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルセパケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
エーテル基含有ピペリジン誘導体としては、例えば、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)エタン等が挙げられる。
アミド基含有ピペリジン誘導体としては、例えば、4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート等が挙げられる。
また、高分子量のピペリジン誘導体重縮合物としては、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとトリデシルアルコールとの縮合物、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン)−ジエタノールとの縮合物等が挙げられる。
上記各種ヒンダードアミン系安定剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み
合わせて使用してもよい。
中でも好ましいヒンダードアミン系安定剤は、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’,−テトラメチル−3,9−[
2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物である。
ヒンダードアミン系安定剤の含有量は、(A)ポリアセタール共重合体樹脂100質量部に対し、0.01〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜2質量部、さらに好ましくは0.1〜1.5質量部である。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、及びヒドロキシフェニル−1,3,5−トリアジン系化合物が挙げられる。
好ましいベンゾトリアゾール系化合物は、ヒドロキシル基とC3-6アルキル基置換C6-10アリール基(特にフェニル基)とを有するベンゾトリアゾール類、並びに、ヒドロキシル基とC6-10アリール−C1-6アルキル基(特にフェニルC1-4アルキル基)置換アリール基とを有するベンゾトリアゾール類である。
複数のヒドロキシル基を有するベンゾフェノン類としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のジ、トリ又はテトラヒドロキシベンゾフェノン;2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン等のヒドロキシル基とヒドロキシル置換アリール又はアラルキル基とを有するベンゾフェノン類が挙げられる。
また、ヒドロキシル基とアルコキシ基とを有するベンゾフェノン類としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンが挙げられる。 好ましいベンゾフェノン系化合物は、ヒドロキシル基とヒドロキシル基置換C6-10アリール基又はC6-10アリール−C1-4アルキル基とを有するベンゾフェノン類であり、特に、ヒドロキシル基とヒドロキシル基置換フェニルC1-2アルキル基とを有するベンゾフェノン類がより好ましい。
紫外線吸収剤の添加量は、(A)ポリアセタール共重合体樹脂100質量部に対し、好ましくは0.1〜5質量部であり、より好ましくは0.1〜2質量部であり、さらに好ましくは0.1〜1.5質量部である。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物が、紫外線吸収剤とヒンダードアミン系安定剤とを含有する場合、ヒンダードアミン系安定剤と紫外線吸収剤との割合は、紫外線吸収剤/ヒンダードアミン系安定剤(質量比)が、10/90〜80/20であることが好ましく、より好ましくは10/90〜70/30、さらに好ましくは20/80〜60/40の範囲である。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を構成する(B)金属顔料は、好ましくは、コイン状若しくはフレーク状等の扁平な形状を有する、体積平均粒子径(D50)が3〜50μmの板状金属粒子である。
金属顔料(B)の金属の種類に限定はなく、アルミニウム、銅等の金属であってもよいし、ステンレス等の合金であってもよく、好ましくはアルミニウム又はアルミニウム合金である。
アルミニウム系顔料である場合は、その表面に適度な酸化皮膜を有することが好ましい。適度な酸化皮膜を有することで、アルミニウム特有の高反射率を維持し、粒子の耐食性及び経時的安定性を保持することができる。
また、(B)金属顔料の純度に限定はなく、本発明の効果を妨げない限り、他の金属を不純物又は合金成分として含まれていてもよい。例えば、アルミニウム顔料の場合、不純物又は合金成分としては、例えば、Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Znが挙げられる。
例えば、アトマイズ粉、切削粉、箔粉、蒸着粉、その他の方法により得られた金属粉末を、予め一次分級等により選別し、粉砕助剤及び溶剤等を含む粉砕媒体の共存下で、ボールミル、アトライター、遊星ミル、振動ミル等により湿式粉砕処理し、湿式状態下で篩分級した後、フィルタープレスなどにより固液分離することにより得られる。これにより、フレーク端部に存在する凹凸状の破断面が少ない金属顔料を製造することができる。
ここで用いられる粉砕媒体は、過剰に添加すると粒子の含有酸素量が多くなるため、できるだけ少なくすることが好ましい。
ここで、金属顔料(B)の平均粒子厚みt及び平均粒子径Dは、電子顕微鏡を用いて測定することができる。具体的には、例えば、金属顔料(B)の電子顕微鏡写真を撮影し、100個の粒子を任意に選択し、これらについて粒子厚み及び粒子径を測定し、その平均を算出することによって求めることができる。なお、粒子厚みは、粒子に外接する面積が最小となる長方形の短辺の長さ、粒子径は粒子に外接する面積が最小となる長方形の短辺と長辺の長さの平均値とする。
(B)金属顔料の含有量をこの範囲に調整することで、本実施形態のポリアセタール樹脂組成物の成形体において、ポリアセタール共重合体樹脂が本来有する機械的特性である剛性や耐衝撃性がより良好に保持され、ホルムアルデヒド発生を抑制するとともに良好な金属光沢を発現することが可能となる。
金属顔料の体積平均粒子径が3μmを下回る場合は、ポリアセタール樹脂組成物の熱安定性が低くなる場合があり、また金属顔料は粒径が小さいほど高価になる傾向にあるために好ましくなく、一方体積平均粒子径が50μmを上回る場合は、ポリアセタール樹脂組成物の金属光沢が悪化し、また押出加工時等に金属粒子が壊れる場合も多くなるため好ましくない。
前記平均粒子径を有する(B)金属顔料を用いると、本実施形態のポリアセタール樹脂組成物の成形体は、より外観特性に優れ、より良好な金属光沢を発現することが可能となる。
本実施形態においてポリアセタール樹脂組成物は、ホルムアルデヒド吸収剤を、さらに含有することが好ましい。
ホルムアルデヒド吸収剤としては、例えば、アミノトリアジン系化合物、グアナミン系化合物、尿素系化合物、及びカルボン酸ヒドラジド系化合物が挙げられる。
これらのホルムアルデヒド吸収剤は1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記脂環族グアナミン系化合物における官能基置換誘導体としては、例えば、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アセトアミノ基、ニトリル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、フェニル基、クミル基、ヒドロキシフェニル基等の官能基がシクロアルカン残基に1〜3個置換した誘導体が挙げられる。
また、前記芳香族グアナミン系化合物における官能基置換誘導体としては、例えば、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基、アセトアミノ基、ニトリル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、フェニル基、クミル基、ヒドロキシフェニル基などの官能基がベンゾグアナミンのフェニル残基又はナフトグアナミンのナフチル残基に1〜5個置換した誘導体が挙げられ、このような芳香族グアナミン系化合物としては、例えば、o−、m−又はp−トルグアナミン、o−、m−又はp−キシログアナミン、o−、m−又はp−フェニルベンゾグアナミン、o−、m−又はp−ヒドロキシベンゾグアナミン、4−(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゾグアナミン、o−、m−又はp−ニトリルベンゾグアナミン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンゾグアナミン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾグアナミンが挙げられる。
前記アセタール基含有グアナミン類としては、例えば、2,4−ジアミノ−6−(3,3−ジメトキシプロピル−s−トリアジンが挙げられる。
前記ジオキサン環含有グアナミン類としては、例えば、[2−(4’−6’−ジアミノ−s−トリアジン−2’−イル)エチル]−1,3−ジオキサン、[2−(4’−6’−ジアミノ−s−トリアジン−2’−イル)エチル]−4−エチル−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサンが挙げられる。
前記テトラオキソスピロ環含有グアナミン類としては、例えば、CTU−グアナミン、CMTU−グアナミンが挙げられる。
前記イソシアヌル環含有グアナミン類としては、例えば、1,3,5−トリス[2−(4’,6’−ジアミノ−s−トリアジン−2’−イル)エチル]イソシアヌレート、1,3,5−トリス[3−(4’,6’−ジアミノ−s−トリアジン−2’−イル)プロピル]イソシアヌレートが挙げられる。
前記鎖状尿素系化合物としては、例えば、ビウレア、ビウレット、ホルム窒素等の尿素とホルムアルデヒドとの縮合体、及びポリノナメチレン尿素等のポリアルキレン又はアリーレン尿素が挙げられる。
前記環状尿素系化合物としては、例えば、ヒダントイン類、クロチリデンジウレア、アセチレン尿素、モノ、ジ、トリ又はテトラメトキシメチルグリコールウリルなどのモノ、ジ、トリ又はテトラアルコキシメチルグリコールウリル、シアヌル酸、イソシアヌル酸、尿酸、及びウラゾールが挙げられる。
前記ヒダントイン類としては、例えば、ヒダントイン、5−メチルヒダントイン、5−エチルヒダントイン、5−イソプロピルヒダントイン、5−フェニルヒダントイン、5−ベンジルヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ペンタメチレンヒダントイン、5−メチル−5−フェニルヒダントイン、5,5−ジフェニルヒダントイン、5−(o−、m−又はp−ヒドロキシフェニル)ヒダントイン、5−(o−、m−又はp−アミノフェニル)ヒダントイン、アラントイン、5−メチルアラントイン、及びアラントインジヒドロキシアルミニウム塩等のアラントインのAl塩等の金属塩が挙げられる。
前記脂肪族カルボン酸ヒドラジド系化合物としては、例えば、ラウリン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、12−ヒドロキシステアリン酸ヒドラジド、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸ヒドラジド等のモノカルボン酸ヒドラジド類;コハク酸モノ又はジヒドラジド、グルタル酸モノ又はジヒドラジド、アジピン酸モノ又はジヒドラジド、ピメリン酸モノ又はジヒドラジド、スベリン酸モノ又はジヒドラジド、アゼライン酸モノ又はジヒドラジド、セバシン酸モノ又はジヒドラジド、ドデカン二酸モノ又はジヒドラジド、ヘキサデカン二酸モノ又はジヒドラジド、エイコサン二酸モノ又はジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド等のポリカルボン酸ヒドラジド類が挙げられる。
前記脂環族カルボン酸ヒドラジド系化合物としては、例えば、シクロヘキサンカルボン酸ヒドラジド等のモノカルボン酸ヒドラジド類;ダイマー酸モノ又はジヒドラジド、トリマー酸モノ、ジ又はトリヒドラジド、1,2−、1,3−又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸モノ、ジ又はトリヒドラジドなどのポリカルボン酸ヒドラジド類が挙げられる。
前記芳香族カルボン酸ヒドラジド系化合物としては、例えば、安息香酸ヒドラジド及びその官能基置換誘導体、α−又はβ−ナフトエ酸ヒドラジド及びそれらの官能基置換誘導体等のモノカルボン酸ヒドラジド類;イソフタル酸モノ又はジヒドラジド、テレフタル酸モノ又はジヒドラジド、1,4−又は2,6−ナフタレンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、3,3’−、3,4’−又は4,4’−ジフェニルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルエーテルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルメタンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルエタンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェノキシエタンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルスルホンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルケトンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、4,4’’−ターフェニルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、4,4’’’−クォーターフェニルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸モノ、ジ又はトリヒドラジド、ピロメリット酸モノ、ジ、トリ又はテトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸モノ、ジ、トリ又はテトラヒドラジド等のポリカルボン酸ヒドラジド類が挙げられる。
前記安息香酸ヒドラジド及びその官能基置換誘導体としては、例えば、o−、m−又はp−メチル安息香酸ヒドラジド、2,4−、3,4−、3,5−又は2,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、o−、m−又はp−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、o−、m−又はp−アセトキシ安息香酸ヒドラジド、4−ヒドロキシ−3−フェニル安息香酸ヒドラジド、4−アセトキシ−3−フェニル安息香酸ヒドラジド、4−フェニル安息香酸ヒドラジド、4−(4’−フェニル)安息香酸ヒドラジド、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル安息香酸ヒドラジド等の、アルキル基、ヒドロキシ基、アセトキシ基、アミノ基、アセトアミノ基、ニトリル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、クミル基、ヒドロキシフェニル基等の官能基がベンゾグアナミンのフェニル残基に1〜5個置換した誘導体が挙げられる。
前記α−又はβ−ナフトエ酸ヒドラジド及びそれらの官能基置換誘導体としては、例えば、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジドが挙げられる。
ホルムアルデヒド吸収剤の添加量が前記の範囲を下回るとホルムアルデヒド抑制効果が不十分となり、前記の範囲を超えるとモールドデポジットが発生するため好ましくない。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、平均粒径が、100nm〜500nmの範囲である(C)黒色顔料を含むことを特徴とする。これにより、成形時におけるホルムアルデヒド発生の抑制を達成し、同時に良好な金属調外観を有し、高い機械強度を有する(黒色顔料の添加による機械強度低下の少ない)成形体を得ることができる。
ここで平均粒径とは、一次粒子径(ただし、ストラクチャー(すなわち、微小粒子状のドメインが鎖状に凝集した形状を有する構造)を有する場合は、各ストラクチャーを一次粒子とする)
をいい、電子顕微鏡を用いて任意の100個の粒子について測定した値の平均値をいう。具体的には、黒色顔料の粒子が100個以上写っている電子顕微鏡写真を撮影し、撮影された黒色顔料粒子の中から100個を任意に選択し、これらについて粒径を測定し、その平均を算出することによって求めることができる。なお、粒径とは、粒子に外接する面積が最小となる長方形の短辺と長辺の長さの平均値である。
カーボンブラックの製造方法には大別すると不完全燃焼法と熱分解法が存在し、出発原料によってさらに細分化される。代表的な製造方法としてはファーネス法(石油系または石炭系原料の不完全燃焼法)、チャンネル法(天然ガスの不完全燃焼法、コンタクト法ともいう。)、アセチレン法(アセチレンガスの熱分解法)、サーマル法(天然ガスの熱分解法)などがあり、代表的なカーボンブラックとしてはファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ケッチェンブラック、ランプブラック等が知られている。
このうち、ファーネスブラックは原料を不完全燃焼させて製造されるもので、原料系の違いによりガスファーネス法とオイルファーネス法とに大別される。ガスファーネス法は、天然ガスのようなガス状炭化水素を原料とし、その一部を空気と燃焼させ、残りの原料ガスを熱分解して製品化する方法で、比較的大きな粒子径(50nm以上)のカーボンブラックを生成するのに適している。一方、オイルファーネス法は、燃料の燃焼により形成された円筒炉の火炎中に液状の炭化水素油を噴霧状または蒸気状として連続供給することにより熱分解させる方法で、広範囲に亘る粒子性状のカーボンブラックを工業的に造り分けることができる。
サーマルブラックは、耐火レンガをチェッカー状に積んだ蓄熱室式の分解炉を用い、天然ガスを約1300℃の温度で炭素と水素に熱分解する方法により製造されるもので、ストラクチャーが発達しない最も大きな粒子径のカーボンブラック(通常、平均粒子径180〜500nm、DBP吸油量30〜50ml/100g)である。
アセチレンブラックは、アセチレンを発熱反応で炭素と水素に熱分解させて得られるカーボンブラックで、高い電導性と大きなストラクチャーに特徴がある。
(C)黒色顔料の平均粒径が前記の範囲を下回ると、成形体のホルムアルデヒド発生が増大し、さらには、ポリアセタール樹脂組成物の成形体の機械強度低下が顕著となることもあるため好ましくなく、平均粒径が前記の範囲を超えると、成形体の黒発色が悪化するため好ましくない。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、更に意匠性を高めるために、必要に応じて各種の着色剤を補色顔料として含有することができる。
着色剤としては、有機顔料、無機顔料が挙げられるが、特に限定されるものではなく、1種又は2種以上の着色剤の組合せであってもよい。
前記有機顔料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、縮合アゾ系顔料、アゾレーキ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、縮合多環系顔料が挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、亜鉛華、二酸化チタン、弁柄、酸化クロム、鉄黒等の単純酸化物、カドミウムイエロー、カドミウムオレンジ、カドミウムレッド等の硫化物、黄鉛、亜鉛黄、クロムバーミリオン等のクロム酸塩、紺青等のフェロシアン化物、群青等の珪酸塩等が挙げられる。
前記着色剤の添加量は、(A)ポリアセタール共重合体樹脂100質量部に対して、2質量部以下であることが好ましく、より好ましくは1質量部以下、さらに好ましくは、0.3質量部以下である。前記の範囲とすることで、成形体のホルムアルデヒド発生、および機械強度低下を防ぎ、意匠性(金属光沢)の向上効果が得られる。
さらに本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、所望に応じて、本発明の目的を損なわない範囲で、従来のポリアセタール樹脂組成物で用いられる滑剤、各種無機充填剤、他の熱可塑性樹脂、柔軟剤、結晶核剤、離型剤等を含有してもよい。
上記滑剤の具体例としては、例えば、ステアリン酸Ca等の金属石鹸類やエチレンビスステアリルアミド等の脂肪族アミド類等が挙げられる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物は、一般的に使用されている溶融混練機を用いて、上記各原料のうち一部を溶融しつつ混合することにより得られる。
溶融混練機としては、ニーダー、ロールミル、単軸押出機、二軸押出機、多軸押出機が挙げられる。
溶融混練の温度は180〜230℃であることが好ましく、品質や作業環境の保持のためには不活性ガスにより系内を置換したり、一段及び多段ベントで脱気したりすることがより好ましい。
また、特にポリアセタール共重合体樹脂のペレットを用いる場合は必要により上記の安定剤、ホルムアルデヒド捕捉剤を添加する際に添着剤を用いることが好ましい。
また、特に(A)ポリアセタール共重合体樹脂のペレットを用いる場合は、上記安定剤等を添加する際に添着剤を用いることが好ましい。添着剤としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びこれらの変性物、これらの混合物(流動パラフィン、ミネラルオイル等)、ポリオールの脂肪酸エステルが挙げられる。
また、(B)金属顔料のブレンド工程での損傷を防止する意味で、(B)金属顔料は後工程でブレンドすることが好ましい。
この予備的な混練には一般的に使用されている溶融混練機を用いることができる。溶融混練機としては、例えば、ニーダー、ロールミル、単軸押出機、二軸押出機、多軸押出機が挙げられる。このときの温度は180〜230℃であることが好ましく、品質や作業環境の保持のためには不活性ガスにより系内を置換したり、一段及び多段ベントにより脱気を行うことが好ましい。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を用いて成形体を作製することができる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を用いた成形体の製造方法としては、公知の成形方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の方法が挙げられる。
特に、品位や生産安定性、経済性等の観点から、射出成形、射出圧縮成形、及びこれらと金型内複合成形とを組み合わせた成形方法が好ましい。
さらに、本実施形態のポリアセタール樹脂組成物とゴム及び/又はエラストマーを含む各種樹脂との接着(超音波接着、高周波接着、熱板接着、熱プレス成形、多層射出成形、多層ブロー成形等方法は問わない。)を行うことにより、所望の特性や外観を有する2層以上の成形品を製造することもできる。これによって、各種樹脂の優れた性能(耐衝撃性、摺動性、耐薬品性等)をそれぞれ付与し、優れた意匠性を有する外観をもった成形体を得ることができる。
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物の成形体は、特に、機構部分や摺動部分を備えた内装・外装部品に用いることができる。
例えば、OA機器、音楽・映像若しくは情報機器、又は通信機器に備えられる部品、オフィス家具若しくは住設機器に備えられる工業部品、及び、自動車内外装用部品等の部品として用いられる。特に、優れた外観を求められるハンドル、スイッチ及びボタン等の部品として用いるのに適している。
さらに、本実施形態のポリアセタール樹脂組成物から得られる成形体を外観部品として用いるために、成形時にシボ金型を使用したり、成形後の成形体にシボ加工を施すことにより、その成形体に意匠面を付与すると、外観の改良効果が発現されるため好ましい。
さらに、本実施形態に係るポリアセタール樹脂組成物から得られる成形体は、上記のように良好な外観特性を有しているため、塗装を施さなくても実用上良好な外観上優れたものとなる。よって、溶剤を使用せずに効率よく意匠性に優れた外観が得られる。
また、本実施形態のポリアセタール樹脂組成物の成形体は、生産安定性に優れており、良好な作業環境で製造可能であり、コスト面、環境面においても優れている。
<(a)調製ポリアセタール共重合体樹脂>
(A)ポリアセタール共重合体樹脂と各種添加剤とを含有したもの(以下、「調製ポリアセタール共重合体樹脂」ともいう。)を、下記のようにして得た。
熱媒を通すことのできるジャケット付セルフ・クリーニングタイプの二軸パドル型連続混合反応機(スクリュー径3インチ、L/D=10)の反応容器内を80℃に調整し、主モノマーとしてトリオキサンを2625g/時間、コモノマーとして1,3−ジオキソランを86.4g/時間の間の所定量、連鎖移動剤としてメチラールをスタティックミキサー(ノリタケ・カンパニー・リミテッド社製、T型・エレメント数21)を通して上記反応機の反応容器内に連続的にフィード(供給)した。
重合触媒として三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートの1質量%シクロヘキサン溶液を用い、その触媒がトリオキサン1モルに対して2.0×10−5モルになるように、上記反応容器内に添加して重合を行い、重合フレークを得た。なお、前記連鎖移動剤の供給量は2.9g/時間とした。
その後、濾過、洗浄、乾燥を行い、粗ポリマーを得た。
得られた粗ポリマー1質量部に対し、第4級アンモニウム化合物としてコリン(水酸化ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム)を、窒素の量に換算して20ppmになるように添加し、均一に混合した後、それらを120℃で3時間乾燥して、乾燥ポリマーを得た。
該ポリアセタール共重合体樹脂(A−1)のコモノマー含有量は4.0モル%であり、MFRは9g/10分(ASTM D1238−57Eに準拠)、融点は165℃であった。なお、「コモノマー含有量」とは、ポリアセタール共重合体樹脂(A−1)における、トリオキサン換算でのオキシメチレン基(−CH2O−)100モル%に対するコモノマーの含有量である。
これを80℃で3時間乾燥し、調製ポリアセタール共重合体樹脂(a−1)を得た。
前記の作業に関しては、原料投入から中間ペレット採取まで、できるだけ酸素の混入を避けて操作を行った。
本実施例及び比較例において金属顔料として表2に示すアルミニウム顔料を用いた。
前記アルミニウム顔料は、下記の手法により作製した。
内径30cm、長さ35cmのボールミル内にアトマイズドアルミニウム粉(平均粒子径10μm)600g、ミネラルスピリッツ1.2kg、及びステアリン酸10gからなる配合物を充填し、直径4.8mmのステンレスボール(比重7.8)18kgを用い、60rpmで10時間摩砕した。
粉砕終了後、ミル内のスラリーをミネラルスピリッツで洗い流し出し、400メッシュの振動篩にかけ、通過したスラリーをフィルターでろ過し、濃縮し、加熱残分90%のアルミニウム顔料を得た。
得られたアルミニウム顔料はフレーク状であり、その体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、商品名「SALD−2300」)により測定し、得られた粒子径分布の50%値によりアルミニウム顔料の体積平均粒子径D50を求めた。
その結果、D50=30μmであった。
上述した(b−1)と同様の操作で、アトマイズドアルミニウム粉の粒子径と粉砕時間を変えて操作を行い、(b−1)とは体積平均粒子径と表面粗さの異なるフレーク状のアルミニウム顔料を得た。
なお、(b−2)のD50=15μm、(b−3)のD50=60μmであった。
内径30cm、長さ35cmのボールミル内にアトマイズドアルミニウム粉(平均粒子径10μm)250g、ミネラルスピリッツ1.2kg、及びオレイン酸125gからなる配合物を充填し、直径3mmのガラスビーズ(比重2.6)15kgを用い、60rpmで15時間摩砕した。
粉砕終了後、ミル内のスラリーをミネラルスピリッツで洗い流し出し、400メッシュの振動篩にかけ、通過したスラリーをフィルターでろ過し、濃縮し、加熱残分90%のアルミニウム顔料を得た。
得られたアルミニウム顔料はコイン状であり、体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、商品名「SALD−2300」)により測定し、得られた粒子径分布の50%値によりアルミニウム顔料の体積平均粒子径D50を求めた。
その結果、D50=20μmであった。
上述した(b−4)と同様の操作で、アトマイズドアルミニウム粉の粒子径と粉砕時間を変えて操作を行い、(b−4)とは体積平均粒子径と表面粗さの異なるアルミニウム顔料を得た。
なお、(b−5)のD50=10μmであった。
本実施例及び比較例において使用した黒色顔料を表3に記した。
(c−1)MT N990(平均粒径280nm,(株)オリオンエンジニアドカーボン製)
(c−2)アサヒカーボン#15(平均粒径122nm,(株)旭カーボン製)
(c−3)HIBLACK 600L(平均粒径16nm,(株)オリオンエンジニアドカーボン製)
(c−4)三菱カーボン#52(平均粒径27nm,(株)三菱化学製)
(d−1)セバチン酸ジヒドラジド(日本ファインケム格式会社製)(ホルムアルデヒド吸収剤)
(d−2)1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールとβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,4,8,10−テトラオキサビス[5,5’]ウンデカン)ジエタノールとの縮合物(ヒンダードアミン系安定剤)
(d−3)トリエチレングリコール−ビス−(3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート)(ヒンダードフェノール系酸化防止剤)
(d−4)2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)
フェニル]ベンゾトリアゾール(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)
<機械的特性、流動性>
後述する実施例及び比較例において作製したペレットを、80℃で3時間乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定された5オンス成形機(東芝機械(株)製、商品名「IS−100GN」)を用いて、金型温度70℃、冷却時間30秒の条件で物性評価用試験片を作製した。この試験片を用いて下記の試験を行った。
機械的特性については、引張強度、引張伸度及びアイゾット衝撃強度を測定し、流動性はメルトフローレートで評価した。
(1)引張強度(TS)、引張伸度(TE)
ASTM D638に準拠して測定した。
(2)アイゾット衝撃強度
ASTM D256に準拠して測定した。
(3)メルトフローレート(MFR)
ASTM D−1238−57Tに準拠して測定した。
後述する実施例及び比較例において作製したペレットを、射出成形機(東芝機械社製、商品名「IS−100GN」)を用いて、シリンダー温度220℃、射出時間15秒、冷却時間20秒、金型温度77℃の条件で成形して試験片を作製した。
次に、下記方法(VDA275法)により、試験片から放出されるホルムアルデヒド量を求めた。
まず、500mLのポリエチレン容器に蒸留水50mLと試験片(縦100mm×横40mm×厚み3mmのシート)とを入れて密閉し、60℃で3時間加熱した。
その後、蒸留水中のホルムアルデヒドをアンモニウムイオン存在下においてアセチルアセトンと反応させた。
その反応物について、UV分光計にて波長412nmの吸収ピークを測定し、ホルムアルデヒド放出量(mg/kg)を求めた。
後述する〔実施例〕及び〔比較例〕において作製したペレットを、射出成形機(東芝機械社製、商品名「IS−100GN」)を用いて、シリンダー温度220℃、射出時間15秒、冷却時間20秒、金型温度77℃の条件で成形して試験片を作製した。
この試験片は、長さ90mm、幅50mm、厚さ2.5mmの金型を用いて作製した。
上記試験片に対して、マルチアングル型デジタル光沢計(CM−512m3A:コニカミノルタ株式会社製)を用いて、25°におけるL*値を測定した。
(a−1)調製ポリアセタール共重合体樹脂100質量部と、(c−1)黒色顔料0.1質量部、(d−1)添加剤0.05質量部、(d−2)添加剤0.5質量部、(d−3)添加剤0.5質量部、(d−4)添加剤0.5質量部、をミキサーでブレンドした後、(b−1)アルミニウム顔料3質量部を加えブレンドを行った。
その混合物を、30mmベント付き単軸押出機を用いて、設定温度200℃、回転数80rpm、吐出量10kg/時間の条件でベントから脱気しながら溶融混練(溶融混合)してペレットを得た。
得られたペレットに対して80℃で3時間乾燥した後、上記各評価を行った。
評価結果を下記表4に示す。
(b−1)アルミニウム顔料を、下記表1に示す(b−2)、(b−3)、(b−4)及び(b−5)成分に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
評価結果を下記表4に示す。
(c−1)黒色顔料を、下記表1に示す(c−2)成分に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
評価結果を下記表4に示す。
(b−1)アルミニウム顔料を、下記表1に示す(b−2)、及び(b−5)成分に変更した以外は参考例1と同様に実施した。
評価結果を下記表4に示す。
(c−1)黒色顔料を、下記表1に示す(c−3)成分に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
評価結果を下記表4に示す。
(b−1)アルミニウム顔料を、下記表1に示す(b−2)、(b−4)及び(b−5)成分に変更した以外は比較例1と同様に実施した。
(c−1)黒色顔料を、下記表1に示す(c−4)成分に変更した以外は実施例1と同様に実施した。
評価結果を下記表4に示す。
(b−1)アルミニウム顔料を、下記表1に示す(b−2)、(b−4)及び(b−5)成分に変更した以外は比較例5と同様に実施した。
評価結果を下記表4に示す。
Claims (5)
- (A)ポリアセタール共重合体樹脂と、(B)金属顔料と、(C)黒色顔料とを含み、
前記(C)黒色顔料の平均粒径が、100〜500nmの範囲であり、
前記(C)黒色顔料が、サーマルブラックである、ポリアセタール樹脂組成物。 - 前記(B)金属顔料が、アルミニウム顔料を含む、請求項1に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 前記(B)金属顔料が、3μm〜50μmの平均粒子径を有する板状粒子を含む、請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- 前記(C)黒色顔料が、前記(A)ポリアセタール共重合体樹脂100質量部に対して、0.0001〜2質量部含まれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
- さらに、滑剤、酸化防止剤、酸除去剤、ヒンダードアミン系安定剤、紫外線吸収剤、およびホルムアルデヒド吸収剤からなる添加剤の群から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリアセタール樹脂組成物。
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