JP5605813B2 - クリーニングシステム - Google Patents

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Description

本発明は、被クリーニング材の表面に付着する異物(塵埃など)を取り除くクリーニングシステムに関するものである。特に、被クリーニング材が、例えばフィルム、シート、プリント基板などの薄物である場合に適する。
従来、フラットパネルディスプレイ(FPD)のガラス基板や、貼り合わせフィルムなどの薄い被クリーニング材について表面上に付着する塵埃などの異物を取り除くクリーニングシステムとしては、粘着ローラを用い、それの粘着力を利用して前記異物を取り除くようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような粘着ローラでは、平均径1μm以下の異物を取り除くことができず、また粘着ローラの表面(粘着層)に一旦付着した塵埃などの異物を完全に取り除くのが困難であり、メンテナンス性に劣る。また、被クリーニング材に粘着ローラをある程度圧力を加えて押し付け、異物を取り除くようにしているので、被クリーニング材が例えばフィルムであると、前記異物を取り除くだけでなく、フィルムがローラ表面に張り付くおそれがある。
そこで、発明者は、電子写真技術を応用し、被クリーニング材から塵埃などの異物を取り除く際に、剥離帯電(あるいは接触帯電)によりクリーニングローラの外周面に前記異物を静電気力により吸着し得る電荷を予め帯電させておけば、前記クリーニングローラにより前記異物を静電気力を利用して取り除くことができることに基づき、別途特許出願をしている(特願2008−271797参照)。
特開2008−168188号公報(段落0014)
しかしながら、前述したものでは、被クリーニング材とクリーニングローラとの接触剥離によりクリーニングローラの外周面に前記異物を静電気力により吸着し得る電圧を帯電させるためには、前記被クリーニング材に応じて前記クリーニングローラの外層部の材料を決定する必要がある。
そこで、発明者は、前記別途特許出願しているものをさらに一歩進めて、前記クリーニングローラの帯電を、帯電制御ローラや外部電源を用いて積極的に制御し、前記クリーニングローラの外周面に前記異物を静電気力により吸着し得る帯電圧を安定して維持させるようにすれば、前記異物を被クリーニング材から長期間に亘って安定して吸着除去することができることに着想し、本発明をなしたものである。
この発明は、クリーニングローラによる異物の吸着動作を長期間に亘って安定して行うことができるクリーニングシステムを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、被クリーニング材の表面に接触しつつ回転しながら相対移動するクリーニングローラを備え、前記被クリーニング材の表面上に付着する塵埃などの異物を前記クリーニングローラによって静電気力を利用して取り除くクリーニングシステムであって、前記クリーニングローラは、円筒状の内層部と、この内層部の外側に設けられ前記内層部よりも体積抵抗率が高い外層部とを備え、前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を外周面に帯電し得るものであり、前記外層部は、厚さが2〜500μmで、かつ50°以上の硬度(JIS−A)を有するものであり、前記被クリーニング材を挟んで、前記クリーニングローラとは反対側にガイドローラが配置され、前記ガイドローラは、前記クリーニングローラが前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電界強度を高めるものであり、前記クリーニングローラの帯電は、帯電制御ローラや外部電源を用いて制御するものであることを特徴とする。ここで、「体積抵抗率が高い」とは、電気抵抗が高いことを意味する。また、前記外層部の硬度は、前記外層部を形成する材料で成形された厚さ2mmの平板を用いて測定されるものである。なお、外層部の硬度(JIS−A)は、60°以上であることがより好ましい。
このようにすれば、クリーニングローラの外周面に、被クリーニング材の表面上に付着
する異物を静電気力により吸着するための電荷が帯電され、これにより、クリーニングロ
ーラは、前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着し、前記被
クリーニング材の表面上から前記異物を取り除く。よって、長期間に亘ってクリーニング
ローラによるクリーニングを実施することができる。
外層部が50°以上の硬度(JIS−A)を有するので、ローラ表面硬度を高めること
ができ、また、外層部は内層部よりも体積抵抗率が高いので、表面に接触する物との接触
剥離により発生する帯電圧の維持に効果があり、被クリーニング材の表面上に付着する異
物を静電気力により吸着する電荷を外周面に帯電させることができる。
よって、従来の粘着ローラとは異なり、被クリーニング材がフィルムなどの薄物であっ
ても、ニップ幅を維持したまま、被クリーニング材のクリーニングローラへの巻き付きを
防止することができる。
そして、2本のローラ(クリーニングローラ、ガイドローラ)が被クリーニング材を挟んで対向しており、被クリーニング材がクリーニングローラ及びガイドローラが接触する位置において上下から支持され、安定性よく支持された状態で、異物の除去が行われる。
また、ガイドローラによって、クリーニングローラは、被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電界強度が高められ、与えられた電界強度に応じて被クリーニング材上の帯電異物がクリーニングローラに吸着され、効率よく除去される。
請求項に記載のように、前記外層部は、厚さが5〜50μmであることが望ましい。
また、請求項3に記載のように、前記クリーニングローラは、2連配置され、前記両クリーニングローラは外周面に帯電される電荷の符号が逆とされる構成とすることができる。
請求項に記載のように、前記帯電制御ローラは、前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、前記クリーニングローラに対し帯電させ得るものであり、前記クリーニングローラに対し、前記クリーニングローラの外周面に接触しながら回転するように設けられている構成とすることも可能である。
さらに、請求項5に記載のように、前記クリーニングローラに対し、前記クリーニングローラの表面に接触しながら回転する転写ローラが設けられ、前記転写ローラは、前記クリーニングローラの表面に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を表面に帯電し得る材料から形成される構成とすることも可能である。
本発明は、被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、前記クリーニングローラに対し、長期間に亘って安定して帯電させることができる。
よって、クリーニングローラは、前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着し、前記被クリーニング材の表面上から前記異物を、長期間に亘って安定して取り除くことができる。
(a)(b)はそれぞれ本発明に係るクリーニングシステムに用いるクリーニングユニットの一実施の形態を示す図である。 前記クリーニングユニットを2連配置した実施の形態を示す図である。 本発明に係るクリーニングユニットの別の実施の形態を示す説明図である。 本発明に係るクリーニングユニットのさらに別の実施の形態を示す説明図である。 異物除去試験1の説明図である。 クリーニングユニットの他の実施の形態を示す図1(a)と同様の図である。 他の実施の形態のクリーニングユニットを2連配置した実施の形態を示す、図2と同様の図である。 クリーニングユニットのさらに他の実施の形態を示す図4と同様の図である。 クリーニングユニットのさらに別の実施の形態を示す図3と同様の図である。 異物除去試験2の説明図である。 本発明に係るクリーニングシステムの一例を示す図である。 (a)(b)はそれぞれ本発明に係るクリーニングシステムに用いられるクリーニングユニットの基本構造を示す説明図である。 前記クリーニングユニットの実施の形態を示す図である。 クリーニングユニットを2連配置した実施の形態を示す図である。 別の実施の形態についての図2と同様の図である。 さらに別の実施の形態についての図2と同様の図である。 異物除去試験の説明図である。 本発明に係るクリーニングシステムの一例を示す図である。 クリーニングユニットの他の実施の形態を示す図である。 図19に示すクリーニングユニットを用いるクリーニングシステムの一例を示す図である。 (a)(b)はそれぞれ本発明に係るクリーニングシステムに用いられるクリーニングユニットの一例による、塵埃などの異物を、静電気力を利用して除去する原理の説明図である。 (a)〜(f)はそれぞれ前記ユニットの動作の説明図である。 別の実施の形態についての図1(a)と同様の図である。 さらに別の実施の形態についての図1(a)と同様の図である。 異物除去試験の説明図である。 本発明に係るクリーニングシステムの一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
(基本となる実施の形態)
図1(a)に示すように、本発明に係るクリーニングシステムに用いられるクリーニングユニットUは、被クリーニング材Sの表面S1に接触しつつ回転しながら相対移動するクリーニングローラ11を備え、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物(図示せず)を、クリーニングローラ11によって静電気力を利用して取り除くものである。このクリーニングローラ11は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を外周面に帯電し得るもので、このクリーニングローラのローラ表面(外周面)の帯電性を利用して異物を吸着するものである。
このクリーニングローラ11に対し、クリーニングローラ11の外周面に接触しながら回転する帯電制御ローラ21が設けられ、1つのクリーニングユニットUが構成される。この帯電制御ローラ21は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、クリーニングローラ11の外周面(外層部)に対し安定して帯電させ得るものである。
クリーニングローラ11は、芯金(芯棒)11aと、この芯金11aの外側に設けられる円筒状の内層部11bと、その内層部11bの外側に設けられ内層部11bよりも高抵抗の材料からなる薄い円筒状の外層部11c(例えば、厚さ30μm程度)とを備え、二層構造となっている。
このようなクリーニングローラ11の外層部11cを形成する材料は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物を静電気力により吸着する電荷を帯電し得るものが選択される。つまり、異物の帯電圧に対し電位差を有していればよく、帯電制御ローラによって、適宜プラスあるいはマイナスに帯電している。なお、帯電制御ローラ21によって、被クリーニング材Sやそれの表面S1に付着している異物によらず、クリーニングローラ11の帯電圧が安定する。
クリーニングローラ11の外層部11cの厚さとしては、2〜500μm(より好ましくは、5〜50μm)が好ましい。これは、外層部11cの厚さが2μm未満ではローラ表面(外層部表面)に電荷が帯電しにくい傾向にある一方、500μmを超える厚さにするのは工業的に効率的でないからである。なお、芯金11aに代えて、導電性を有するカーボン材や合成樹脂複合材等からなる芯棒を用いることもできる。芯棒の体積抵抗率としては、105Ωcm以下が望ましい。
内層部11bには、導電性を有する弾性材料(例えば、カーボン(導電材)を含むポリエステル系ウレタン等)が用いられ、外層部11cよりも低硬度あるいは略同一の硬度とされる。また、内層部11bは、外層部11cよりも低抵抗であれば特に限定されないが、体積抵抗率は104〜1012Ωcm程度であることが好ましい。
外層部11cに用いる材料は、50°以上(望ましくは50°以上100°以下、より望ましくは55°以上100°以下、さらに望ましくは65°以上100°以下)の硬度(JIS−A)を有する。また、外層部11cは内層部11bよりも高抵抗である。外層部11cは、望ましくは108Ωcm以上の体積抵抗率、より望ましくは1010Ωcm以上の体積抵抗率を有する。
クリーニングローラ11の外層部11cを形成する材料の好ましい例としては、ウレタン樹脂が挙げられ、さらにはアクリル混合ウレタンあるいはフッ素混合ウレタンが挙げられる。ここで、「アクリル混合ウレタン」とは、ポリエステルポリウレタンまたはポリエーテルポリウレタンを主成分とし、(i)熱可塑性ウレタン樹脂とシリコン・アクリル共重合樹脂の混合物、(ii)アクリル樹脂(例えば、メタクリル酸ーメタクリル酸メチル共重合体からなる主鎖にアミノエチル基がグラフトされてなるグラフト化合物)と熱可塑性ウレタン樹脂からなる混合物、(iii)アクリル樹脂・ウレタン樹脂・フッ素系表面コーティング剤からなる混合物を意味し、「フッ素混合ウレタン」とは、ポリウレタンを主成分とするもので、熱可塑性ウレタン樹脂にウレタン・フッ素共重合体を混合したものを意味する。
帯電制御ローラ21は、導電性を有する芯金21aと、この芯金21aの外側に設けられる円筒状の内層部21bと、この内層部21bの外側に設けられる円筒状の外層部21cとを備え、外層部21cは、内層部21bよりも体積抵抗率が高くなるように設定されている。この帯電制御ローラ21の芯金21a、内層部21bおよび外層部21cも、例えば、クリーニングローラ11と表面特性の違いに応じて電位差が生じる材料を用いてそれぞれ形成することができる。なお、帯電制御ローラとしては、図1(b)に示す帯電制御ローラ21’のように、芯金21a’の外側に円筒状の外層部21c’を直接備える構造でもよい。ただし、帯電制御ローラ21,21’の外層部21c,21c’の素材としては、クリーニングローラ11と帯電制御ローラ21,21’との回転による接触剥離により、クリーニングローラ11と帯電制御ローラ21,21’の表面特性の違いに応じて生ずる電位差が、安定した吸着性を損なわない範囲で、なるべく大きくなるものが選定されていることが望ましい。
そして、帯電制御ローラ21は、クリーニングローラ11に対し、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を帯電させ得るもので、図1(a)に示す場合は、帯電制御ローラ21の芯金21aは、基準となる電位(例えばアース電位すなわち0V)とされている。
この帯電制御ローラ21と連れ回りするクリーニングローラ11は、クリーニングローラ11と帯電制御ローラ21との間での接触剥離により帯電し、クリーニングローラ11と帯電制御ローラ21との間でそれらの表面特性の違いに応じて、帯電序列に基づき電位差を生じる。これらローラ11,21の間に生じる電位差は、それらの表面特性の違いに応じて発生しているため、一定周速では、一定の数値を安定して示すことになる。
そして、帯電制御ローラ21の電位に、ローラ11,21間の表面特性の違いに応じて発生する電位差を、外層部11c,21cを形成する材料に応じて加算あるいは減算した値がクリーニングローラ11の帯電圧となる。つまり、帯電制御ローラ21の外層部21cを形成する材料がクリーニングローラ11の外層部11cを形成する材料に対し、帯電序列がプラス側であれば、クリーニングローラ11はマイナス側に帯電し、帯電序列がマイナス側であれば、クリーニングローラ11はプラス側に帯電する。
例えば帯電制御ローラ21の電位がアース電位で0Vで、ローラ11,21間の表面特性の違いに応じて発生する電位差が300Vである場合には、クリーニングローラ11の帯電圧は、−300Vあるいは+300Vとなる。また、同一のクリーニングローラ11であっても、クリーニングローラ11が帯電制御ローラ21に対しマイナス特性を示す場合には−300Vを示し、クリーニングローラ11が帯電制御ローラ21に対しプラス特性を示す場合には+300Vを示すことになる。
よって、クリーニングローラ11によれば、クリーニングローラ11には帯電制御ローラ21との接触により、異物を静電気力により吸着し得る電荷がクリーニングローラ11に安定して帯電されているので、被クリーニング材Sの表面S1から異物が除去されるというクリーニング性能が安定して発揮される。
また、図2に示すように、クリーニングユニットU1,U2を2連配置し、各ユニットU1,U2において、クリーニングローラ11A,11Bに対し、クリーニングローラ11A,11Bの外周面に帯電される電荷の符号を逆とし得る帯電制御ローラ21A,21Bを設けることができる。このようにすれば、被クリーニング材Sの表面S1上に付着するプラス帯電性の異物をマイナス帯電したクリーニングローラ11A(クリーニングユニットU1)で、マイナス帯電性の異物をプラス帯電したクリーニングローラ11B(クリーニングユニットU2)でそれぞれ除去することができ、除去できる異物の範囲が大きくなる。
また、図3に示すように、被クリーニング材Sを挟んで、クリーニングローラ11とは反対側にガイドローラ41を配置することもできる。このガイドローラ41は、クリーニングローラ11が被クリーニング材Sの表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電界強度を高めるもので、芯金41aと、この芯金41aの外側に導電性を有する内層部41bと、この内層部41bの外側に絶縁性を有する外層部41cとを備え、電界強度が高くなるように形成されている。
このガイドローラ41は、クリーニングローラ11に対し電位差を有するものを用い、帯電制御ローラ21と同様の構造を有する別の帯電制御ローラ71を設け、ガイドローラ41によって、クリーニングローラ11とガイドローラ41との間に挟まれる被クリーニング材Sに作用する電界強度を安定してさらに高め、クリーニング性を向上させることもできる。
この場合、ガイドローラ41の電位が、クリーニングローラ11の電位より高くなるように、あるいはその逆になるように、各帯電制御ローラ21,71を選定することが望ましい。例えば、帯電制御ローラ21,71がアースに接続されかつ共に0Vを示す場合には、クリーニングローラ11やガイドローラ41に対し生ずる電位差が300Vで、帯電制御ローラ21がプラス特性を示すもので、帯電制御ローラ71がマイナス特性を示すものとすれば、クリーニングローラ11の外周面を−300Vに、ガイドローラ41の外周面を+300Vにそれぞれ帯電させることができる。このようにすれば、2本のローラ11,41が被クリーニング材Sを挟んで対向しており、被クリーニング材Sがクリーニングローラ11及びガイドローラ41が接触する位置において600Vの電位差が生じて電界強度が最も高くなり、与えられた電界に応じて被クリーニング材Sの表面S1上の帯電異物がクリーニングローラ11の外周面に静電気力により吸着され、被クリーニング材Sの表面S1上から効果的に除去される。
また、このガイドローラ41に代えて、被クリーニング材Sを挟んで、別のクリーニングローラを配置することで、被クリーニング材Sの表面及び裏面(背面)のクリーニングを同時に行なうことも可能である。この場合も、図2に示すものと同様に、2連配置することができる。なお、被クリーニング材Sの裏面側のみをクリーニングするように構成することもできるのはもちろんである。
また、図4に示すように、帯電制御ローラ21の芯金21aに外部電源31(例えば高圧電源)を接続することもできる。この場合は、帯電制御ローラ21の基準電位を外部電源31により印加する電圧によって与えられる電位とすることができる。例えば、帯電制御ローラ21の芯金21aに外部電源31により−300Vを印加した場合、クリーニングローラ11は、アース電位を基準電位とする場合に生じる電位差に−300Vを加算した値を示すことになる。
続いて、前述したユニットを用いて行った異物除去試験1について説明する。
(試験方法)
図5に示すように、絶縁性の部材(図示せず)で保持された帯電制御ローラ21及びクリーニングローラ11を相互に接触させ、5m/minの周速で連れまわり回転させ、帯電制御ローラ21の芯金21aにアース電位0V、あるいは外部電源による電圧±500Vを付与した。なお、後述する実施例および比較例の説明において、特に明記していない場合は、アース電位0Vを付与している。
これに対し、フィルム状の被クリーニング材(PETフィルム:15cm×15cm×100μm)の表面上に異物(平均径1μm、10μmのポリスチレン樹脂あるいはアクリル樹脂)を散布したサンプルを用いて、クリーニングローラの異物除去性能を評価した。
なお、評価実験は、被クリーニング材を5枚連続してクリーニングし、初めの被クリーニング材をサンプル1、次をサンプル2とし、サンプル5まで評価した。被クリーニング材をクリーニングしている間、クリーニングローラ11の表面電位を表面電位計45(トレック社製 Model 341B)を用いて測定した。
(実施例及び比較例の説明)
次の表1,2に、異物除去試験1を行った実施例及び比較例についてのローラの構造を示し、それらの内層・外層の組成については表3に示す。表1,2に示す実施例および比較例のローラの作製方法は次の通りである。芯金(材質:アルミニウム合金製 サイズ:直径φ28mm×長さ250mm)に、内層部(厚さ6mm/幅(芯金の延長方向の寸法)240mm)を成形した。外層部を持つものは、さらに前記内層部の外側に外層部(厚さ30μm/幅240mm)を成形した。これにより、弾性層は外径φ40mm、幅240mmとなった。
ただし、内層部を持たないローラ(実施例9,16,17の帯電制御ローラが該当)については、前記と同じ芯金に直接外層部(厚さ30μm/幅240mm)を成形した。
Figure 0005605813
Figure 0005605813
Figure 0005605813
(試験結果)
表4は異物がアクリル樹脂、表5は異物がポリスチレン樹脂の場合の試験結果である。ここで、表中、○×印はデジタルマイクロスコープ(デジタルマイクロスコープVHX-200 KEYENCE社製、レンズ倍率450倍)を用いて、650μm×500μmの範囲を3点確認し、すべての点で異物が確認されない場合を○印で、異物が確認された場合を×印で表している。
Figure 0005605813
Figure 0005605813
帯電制御ローラ21を導入した実施例1〜17では、帯電制御ローラ21、クリーニングローラ11間で表面特性(例えば帯電序列)の違いに応じて電位差が生じるので、クリーニングローラ11の帯電圧が安定し、いずれのサンプルにおいても異物が除去されており、長期間に亘って安定したクリーニング性能を得られることがわかる。
また、例えば実施例6と実施例14のように、クリーニングローラ11が同じであってあっても、帯電制御ローラ21を変えることで、クリーニングローラ電位をマイナス側にしたりプラス側にしたりすることができることも確認できる。なお、比較例4は、専ら粘着力を利用して異物を除去したものであり、10μmの異物は除去できるものの、より細かい1μmの異物は除去することはできなかった。
一方、帯電制御ローラを導入しない比較例1〜8では、クリーニングローラ11の帯電圧が変動し、連続した安定性が得られず(表1,2の*参照)、マイナス帯電圧あるいはプラス帯電圧が著しく上昇を続けた後、放電(アーク放電)による帯電圧のバラツキが生じ、ローラ帯電圧がプラスあるいはマイナスとなる。つまり、連続した異物の吸着性を得ることができない。
前述した実施の形態では、被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を外周面に帯電し得るクリーニングローラ11に対し、帯電制御ローラ21を設けているが、図6に示すように、帯電制御ローラ21に加えて、クリーニングローラ11の外周面に接触しながら回転する転写ローラ51を設けて、メンテナンス性を向上させたクリーニングユニットU10を構成することもできる。
つまり、クリーニングローラ11の、被クリーニング材Sと反対側には転写ローラ51をクリーニングローラ11と接触するように設けることで、クリーニングローラ11に静電気力により付着した異物を、転写ローラ21側に転写(移動)させることができる。これにより、クリーニングローラ11の外周面に付着している異物が、転写ローラ21に転写された状態で、クリーニングローラ11は被クリーニング材Sに接触することになる。
この転写ローラ51は、クリーニングローラ11と同様に、導電性を有する芯金51aと、この芯金51aの外側に設けられる円筒状の内層部51bと、この内層部51bの外側に設けられる外層部51c(弾性層部)とを備え、外層部51cは内層部51bよりも体積抵抗率が高くなっているものとすることができる。ただし、転写ローラ51も、芯金51aに円筒状の外層部(弾性層部)を直接備える構造でもよい。また、転写ローラ51の外層部51cは、芯金51aよりも体積抵抗率が高く、クリーニングローラ11の外周面に付着する異物を外周面に静電気力により吸着する電荷を帯電し得るものが選択される。
転写ローラ51は、クリーニングローラ11と連れ周りし、接触剥離により帯電して、転写ローラ51の外周面と、クリーニングローラ11の外周面との間には、クリーニングローラ11の外周面に付着している異物を転写ローラ51の外周面に静電気力により転写(移動)させ得る程度の電位差が生じるようになっている。つまり、転写ローラ51は、ローラ表面特性(例えば帯電序列)の違いにより、クリーニングローラ11に対し、ローラ11に帯電される電荷(正電荷あるいは負電荷)と同一符号で、かつ帯電圧の絶対値がローラ11よりも大きく、異物を吸着し得る電位差を有するようになっている。このことから、転写ローラ51の外層部51cを形成する素材としては、クリーニングローラ11に対し同一極性で、安定した吸着性を損なわない範囲で、生じる電位差がなるべく大きくなるものが選定されていることが望ましい。
クリーニングローラ11の帯電量が一定であれば、生じた電位差(ローラ51,11間の表面特性の違いに応じた電位差)に応じて転写ローラ51の帯電圧が決定する。例えば、クリーニングローラ11が−300Vの帯電圧を示しており、クリーニングローラ11、転写ローラ51間の電位差が300Vで、転写ローラ51がマイナス特性を示すものであれば、転写ローラ51は−600Vの帯電圧を示すことになる。
クリーニングローラ11と転写ローラ51との接触剥離により生じた電位差で転写ローラ51側に転写された異物は、転写ローラ51の回転を止めることにより、転写ローラ51自体が、静電気力による吸着性を失うので、転写ローラ51から比較的容易に除去することができる。ここで、転写ローラ51から異物を除去する手段としては、例えば拭き取り、ブラッシング、ゴム製ブレード等によるかき取り、エアブローその他適宜の手段を採用すればよい。
よって、クリーニングローラ11に静電気力により吸着されている異物は、クリーニングローラ11の回転により転写ローラ51と接触すると、転写ローラ51とクリーニングローラ11との間に電位差が生じているので、異物はクリーニングローラ11の外周面を離れて転写ローラ51の外周面に転写(移動)される。
これにより、クリーニングローラ11の外周面上の異物は転写ローラ51側に絶えず転写され、クリーニングローラ11はいつでもクリーニング効果を発揮できる状態になるので、クリーニングローラ11は、比較的長期間に亘って異物の吸着動作を継続して行うことができる。よってクリーニングローラ11の外周面の異物を定期的に除去したりクリーニングローラ11を交換したりするメンテナンス作業は必要なくなり、メンテナンス性が向上する。
この場合も、図7に示すように、クリーニングユニットU11,U12を2連配置し、転写ローラ51A,51Bが接触するクリーニングローラ11A,11Bに対し、ローラ11A,11Bに帯電される電荷の符号を逆とする帯電制御ローラ21A,21Bを設けることができる。クリーニングローラ11A,11Bに帯電される電荷の符号も逆とすることで、被クリーニング材Sに付着するプラス帯電性の異物をマイナス帯電したクリーニングローラ11Aで、マイナス帯電性の異物をプラス帯電したクリーニングローラ11Bでそれぞれ除去することができる。
図8に示すように、帯電制御ローラ21の基準(アースを用いた場合は0V)を外部電源31を用いて変更することにより、クリーニングローラ11の帯電圧を変更することができる。例えば、帯電制御ローラ21に−300Vを印加した場合には、クリーニングローラ11の帯電圧は、ローラ21,11間に生じる電位差に−300Vを加算した値を示すことになる。
図9に示すように、被クリーニング材Sを挟んで、クリーニングローラ11とは反対側にガイドローラ41を配置することもできる。このガイドローラ41は、クリーニングローラ11が被クリーニング材Sの表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電界強度を高めるものである。
この場合、ガイドローラ41に対しても帯電制御ローラ71を設け、ガイドローラ41によって、クリーニングローラ11とガイドローラ41との間に挟まれる被クリーニング材Sに作用する電界強度をさらに高め、クリーニング性を向上させることができる。例えば、ガイドローラ41に対し電位差が300Vで、マイナス特性を示す帯電制御ローラ71を導入することで、ガイドローラ41の帯電圧を+300Vとすることができる。
なお、被クリーニング材Sの裏面のクリーニングも必要とする場合には、ガイドローラ41に代えて、クリーニングローラを設けることができるのはもちろんである。この場合には、図9に鎖線で示すように、転写ローラ72を導入することで、被クリーニング材Sの裏面においても転写機構を有するユニットとすることが可能であり、前述した場合と同様に2連配置とすることもできる。
続いて、転写ローラを用いた場合の異物除去試験2について説明する。
(試験方法)
絶縁性の部材(図示せず)で保持された帯電制御ローラ21及びクリーニングローラ11を接触させ、5m/minの周速で連れまわり回転させ、帯電制御ローラ21の芯金にアース電圧0V、あるいは外部電源による電圧±500Vを与えた。なお、後述する実施例および比較例の説明において、特に明記していない場合は、アース電位0Vを付与している。
これに対し、フィルム状の被クリーニング材S(PETフィルム:15cm×15cm×100μm)上に異物(平均径1μm、10μmのポリスチレン樹脂あるいはアクリル樹脂)を散布したサンプルを用いて、クリーニングローラの異物除去性能を評価した。なお、評価実験は、フィルム状の被クリーニング材10枚を1クールとし、5クールを連続して行なった。
また、クリーニング終了後のクリーニングローラ11に付着した異物の確認および転写ローラ51を水を含ませたウエスにより拭き取った後の転写ローラ51上に残存する異物を確認した。
クリーニング中のクリーニングローラ11及び転写ローラ51の表面電位を表面電位計55,56(トレック社製 Model 341B)を用いて測定した。
(実施例及び比較例の説明)
次の表6,7に、異物除去試験2を行った実施例及び比較例についてのローラの構造を示し、それらの内層・外層の組成については表3に示す。表6,7に示す実施例および比較例のローラの作製方法も、前述した異物除去試験1の場合と同様であって、芯金(材質:アルミニウム合金製 サイズ:直径φ28mm×長さ250mm)に、内層部(厚さ6mm/幅(芯金の延長方向の寸法)240mm)を成形し、外層部を持つものはさらに外層部(厚さ30μm/幅240mm)を成形し、弾性層は外径φ40mm、幅240mmとした。また、内層部を持たないローラ(実施例20の転写ローラが該当)については、前記と同じ芯金に直接外層部(厚さ30μm/幅240mm)を成形した。
Figure 0005605813
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(試験結果)
表8は異物がアクリル樹脂、表9は異物がポリスチレン樹脂の場合の試験結果である。
ここで、表8,9中、○×印は、異物除去試験1の場合と同様に、デジタルマイクロスコープ(デジタルマイクロスコープVHX-200 KEYENCE社製、レンズ倍率450倍)を用いて、650μm×500μmの範囲を3点確認し、すべての点で異物が確認されない場合を○印で、異物が確認された場合を×印で表している。
Figure 0005605813
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クリーニングローラ11の帯電圧に対し転写ローラ51の帯電圧が同一極性で、かつ転写ローラ51の帯電圧の絶対値がクリーニングローラ11の帯電圧の絶対値よりも大きい実施例18〜22では、全てのクールにおいて、クリーニングローラ11に吸着した異物が転写ローラ51に転写され、クリーニング効果が継続して発揮される。
これに対し、クリーニングローラ11の帯電圧に対し転写ローラ51の帯電圧が同一極性であっても、転写ローラ51の帯電圧の絶対値がクリーニングローラ11の帯電圧の絶対値よりも小さい比較例10やクリーニングローラ11の帯電圧に対し転写ローラ51の帯電圧が異なる極性である比較例12では、クリーニングローラ11から転写ローラ51に異物が転写されない。
なお、比較例11,13は、転写ローラ51に従来の粘着ローラを用いたものであり、従来技術の欄で説明したように、1μmの異物が転写できていない。
前述したクリーニング部を有するクリーニングシステムの全体構成の一例について説明する。
図11に示すように、クリーニングシステム61は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物(導体あるいは誘電体)を静電気力を利用して取り除くクリーニング部62と、そのクリーニング部62に向けて被クリーニング材Sを搬送する搬入部63と、クリーニング部61から、クリーニング後の被クリーニング材Sを搬出する搬出部64とを備える。
搬入部63は、1対のローラ63A,63Bに搬送ベルト63Cが巻き掛けられ、搬送ベルト63C上の被クリーニング材Sをクリーニング部62に向けて搬送するようになっている。
搬出部64は、1対のローラ64A,64Bに搬送ベルト64Cが巻き掛けられ、クリーニング部62から搬送ベルト64C上に排出された被クリーニング材Sを、クリーニング部62から離れる方向に搬送するようになっている。
クリーニング部62は、被クリーニング材Sの表面S1(上面)上に対し外周面を接触させつつ回転する1対のクリーニングローラ11A,11Bを備え、各クリーニングローラ11A,11Bに対し帯電制御ローラ21A,21B及び転写ローラ51A,51Bの外周面が接触しつつ回転するようになっている。また、被クリーニング材Sの裏面(下面)に対しても1対のクリーニングローラ11A’,11B’が、上側のクリーニングローラ11A,11Bに対応して配置され、クリーニングローラ11A,11Bとの間に被クリーニング材Sを挟んで被クリーニング材Sを搬出部64側に移動させるようになっている。このクリーニングローラ11A’,11B’にも、帯電制御ローラ71A,71Bとともに転写ローラ72A,72Bが対応して設けられている。クリーニングローラ11A’,11B’の軸部には、駆動ベルト73を介して駆動ローラ74の回転力が伝達され、クリーニングローラ11A’,11B’が回転駆動されるようになっている。
(第1の具合的な実施の形態)
図12(a)に示すように、本発明に係るクリーニングシステムに用いられるクリーニングユニットUは、被クリーニング材Sの表面S1上にクリーニングローラ111の表面に接触しつつ回転しながら、被クリーニング材Sに対し相対移動し、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物(導体あるいは誘電体 図示省略)を、クリーニングローラ111によって静電気力を利用して取り除くものである。
このクリーニングローラ111は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を表面に帯電し得るもので、このクリーニングローラ111のローラ表面(外周面)の帯電性を利用して異物を吸着するものである。このクリーニングローラ111は、絶縁性を有する部材(図示せず)で回転可能に保持され、被クリーニング材Sと反対側に、クリーニングローラ111の表面(外周面)に接触しながら回転する帯電制御ローラ121および転写ローラ131が設けられ、1つのクリーニングユニットUが構成されている。これらの両ローラ121,131も絶縁性を有する部材(図示せず)に回転可能に保持されている。
帯電制御ローラ121は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、クリーニングローラ111の外周面(外層部)に対し安定して帯電させ得るものである。また、転写ローラ131は、クリーニングローラ111の表面に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、転写ローラ131の外周面(外層部)に対し安定して帯電し得るものである。
転写ローラ131は、クリーニングローラ111と連れ回り回転し、両ローラ131,111間で、各ローラ131,111の表面特性(例えば、帯電序列)の違いに応じて電位差を生じるようになっている。これによりクリーニングローラ111と転写ローラ131の回転による接触剥離により、転写ローラ131に、クリーニングローラ111との表面特性(例えば、帯電序列)の違いに応じた電位差が生じ、クリーニングローラ111の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷が帯電される。
続いて、クリーニングローラ111、帯電制御ローラ121及び転写ローラ131について、それぞれ説明する。
(クリーニングローラ111)
クリーニングローラ111は、導電性を有する芯金(芯棒)111aと、芯金111aの外側に設けられる円筒状の内層部111bと、その内層部111bの外側に設けられ内層部111bよりも高抵抗の材料からなる薄い円筒状の外層部111c(例えば、厚さ30μm程度)とを備え、二層構造となっている。
このようなクリーニングローラ111の外層部111cを形成する材料は、前述したクリーニングローラ11の場合と同様に、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物を静電気力により吸着する電荷を帯電し得るものが選択される。
クリーニングローラ111の外層部111cの厚さも、前述したクリーニングローラ11の場合と同様の理由で2〜500μm(より好ましくは、5〜50μm)が好ましく、芯金111aに代えて、導電性を有するカーボン材や合成樹脂複合材等からなる芯棒を用いることもできる。
このクリーニングローラ111の外層部111cに用いている材料も、前述したクリーニングローラ11の場合と同様である。
また、クリーニングローラ111の内層部11bも、前述したクリーニングローラ11の場合と同様である。
(帯電制御ローラ121)
帯電制御ローラ121は、導電性を有する芯金(芯棒)121aと、この芯金121aの外側に設けられる円筒状の内層部121bと、この内層部121bの外側に設けられる外層部121cとを備え、外層部121cの体積抵抗率は、内層部121bのそれよりも高くなるように設定されている。この帯電制御ローラ121の芯金121a、内層部121bおよび外層部121cも、例えば、クリーニングローラ11と表面特性の違いに応じて電位差が生じる材料を用いてそれぞれ形成することができる。なお、図12(b)に示すクリーニングユニットU’のように、帯電制御ローラ121’としては、芯金121a’の外側に円筒状の外層部121c’を直接備える構造でもよい。
また、この帯電制御ローラ121,121’の芯金121a,121a’に第1の外部電源141が接続され、帯電制御ローラ121,121’の芯金121a,121a’に、第1の外部電源141により電圧が印加できるようになっている。これにより、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着するために、クリーニングローラ111に対し帯電させる電荷(電荷の符号や電荷の大きさ)を任意に変更できる。
そして、帯電制御ローラ121は、クリーニングローラ111に対し、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を帯電させ得るもので、図12(a)に示す場合は、帯電制御ローラ121の芯金121aは、基準となる電位(例えばアース電位すなわち0V)とされている。
この帯電制御ローラ121と連れ回りするクリーニングローラ111も、前述したクリーニングローラ11の場合と同様に、帯電制御ローラ121との間での接触剥離により帯電し、クリーニングローラ111と帯電制御ローラ121との間でそれらの表面特性の違いに応じて、帯電序列に基づき電位差を生じる。
(転写ローラ131)
転写ローラ131は、導電性を有する芯金(芯棒)131aと、この芯金131aの外側に設けられる円筒状の内層部131bと、この内層部131bの外側に設けられる外層部131cとを備え、クリーニングローラ111の表面に静電気力により付着する異物を静電気力により吸着する電荷を、ローラ表面に帯電し得るように構成されている。転写ローラ131の外層部131cは、内層部131bよりも体積抵抗率が高くなっている。ただし、図12(b)に示すように、転写ローラ131’も、芯金131a’に円筒状の外層部131c’(弾性層部)を直接備える構造でもよい。また、転写ローラ131’の外層部131c’の素材としては、クリーニングローラ111との回転による接触剥離により、クリーニングローラ111と転写ローラ131’の表面特性の違いに応じて生ずる電位差が、安定した吸着性を損なわない範囲で、なるべく大きくなるものが選定されていることが望ましい。
この転写ローラ131は、帯電制御ローラ121の芯金121aに対して設置した第1の外部電源141による印加電圧が例えば0Vの場合において、連れ回り回転によりクリーニングローラ111に生じる帯電圧と同一極性で、かつ転写ローラ131に生じる帯電圧の絶対値がクリーニングローラ111に生じる帯電圧の絶対値よりも大きくなるように設定される。
よって、クリーニングローラ111に静電気力により吸着されている異物は、クリーニングローラ111の回転により転写ローラ131と接触すると、転写ローラ131とクリーニングローラ111との間には、表面特性の違いに応じて電位差が生じているので、異物はクリーニングローラ111の外周面を離れて転写ローラ131の外周面に転写(移動)される。
これにより、クリーニングローラ111の外周面上の異物は転写ローラ131側に絶えず転写され、クリーニングローラ111はいつでもクリーニング効果を発揮できる状態になるので、クリーニングローラ111は、比較的長期間に亘って異物の吸着動作を継続して行うことができる。よってクリーニングローラ111の外周面の異物を定期的に除去したりクリーニングローラ111を交換したりするメンテナンス作業は必要なくなり、メンテナンス性が向上する。
また、上記クリーニングシステムにおいて、第1の外部電源141による印加電圧が上記場合における転写ローラ131の帯電圧と逆極性でかつ帯電圧の絶対値が大きい場合、転写ローラ131の帯電極性が逆になるように変更でき、転写ローラ131の吸着力を弱めることができる。よって、第1の外部電源141は、クリーニングローラ111によるクリーニング時を除き、転写ローラ131による転写動作時に転写ローラ131の表面に帯電される電荷と逆符号で、絶対値が大きい電圧を帯電制御ローラ121に印加することで、転写ローラ131に付着している異物の除去が容易となる。
よって、上記ユニットにおいて、例えば、帯電制御ローラ121とクリーニングローラ111の連れ回りにより発生する電位差が300Vで、帯電制御ローラ121がクリーニングローラ111に対しプラス側の帯電性を示す場合には、帯電制御ローラ121に対して設置した第1の外部電源141による印加電圧を0Vとすると、クリーニングローラ111は−300Vとなる。そして、クリーニングローラ111と転写ローラ131の連れ回りにより発生する電位差が300Vで、クリーニングローラ111が転写ローラ131に対しプラス側の帯電性を示す場合には、転写ローラ131は−600Vとなる。この場合、クリーニングローラ111に対しプラス側の帯電性を示す異物は、静電気力によりクリーニングローラ111に吸着され、クリーニングローラ111上から転写ローラ131に転写される。
一方、第1の外部電源141による印加電圧を、例えば、0Vから+900Vに変更すれば、クリーニングローラ111は+600V、転写ローラ131は+300Vとなり、転写ローラ131の帯電極性がマイナス側からプラス側に変更される。その結果、転写ローラ131は、転写ローラ131に静電気力により吸着されていたプラス側の帯電性を示す異物に対する吸着力を失うことになり、転写ローラ131から異物を除去しやすくなる。
ところで、転写ローラ131から異物を除去する手段として、例えば拭き取り、ブラッシング、ゴム製ブレード等によるかき取り、エアブローその他適宜の手段を採用することが望ましい。
例えば図13に示すクリーニングユニットU1のように、転写ローラ131に対し、連れ回り方向と逆方向に回転し転写ローラ131の表面に静電気力により付着する異物を掻き取るクリーニングブラシ151を回転可能に設け、このクリーニングブラシ151に対し連れ回り方向に回転するように、例えばステンレス合金(SUS304)製の金属ローラ152を設置することができる。このクリーニングブラシ151は、芯金151aに、合成樹脂製の毛部151b(ブラシ部)を有するものである。この金属ローラ152には、第2の外部電源153が接続されており、転写ローラ131との間に電位差を生じる構成となっている。つまり、転写ローラ131との間に電位差を生じるように第2の外部電源153によってクリーニング時に転写ローラ131の表面に帯電される電荷と同一符号の電位が金属ローラ152に印加される。
金属ローラ152の表面近傍には、先端掻き取り部が金属ローラ152の表面に接触するクリーニングブレード146が設けられ、このクリーニングブレード146によって金属ローラ152の表面上に付着する異物が掻き取られる。このクリーニングブレード146は、合成樹脂製(例えば熱硬化性ウレタン樹脂)からなる弾性体で形成され、絶縁性を有する保持具(図示せず)により保持されている。なお、クリーニングブレード146の保持具が絶縁物により保持されているようにしてもよい。
また、金属ローラ152の表面近傍には、異物を負圧により吸引可能であるエアバキューム手段の吸い込み口145が設けられている。この吸い込み口145の近傍にクリーニングブレード146が配置されているので、その吸い込み口145を通じて、クリーニングブレード146によって掻き取られた異物が吸引除去される。これにより金属ローラ152に付着した異物を効率よく除去することができる。ここで、エアバキューム手段としては、異物を負圧により吸引可能なものであればよく、例えば周知のエアバキュームポンプを採用することができる。
上記ユニットによれば、クリーニングの対象とする被クリーニング材Sに付着する異物にクリーニングローラ111が接触することで、塵埃などの異物がクリーニングローラ111の表面(外層部111c)に吸着され、被クリーニング材Sの表面S1から除去される。
それから、クリーニングローラ111の表面に静電気力により吸着されている異物が、クリーニングローラ111の回転により、転写ローラ131の表面と接触すると、転写ローラ131とクリーニングローラ111面との間には電位差が生じているので、異物はクリーニングローラ111を離れて転写ローラ131の表面に転写(移動)される。
そして、転写ローラ131の表面に付着している異物は、クリーニングブラシ151によって転写ローラ131から掻き取られ、金属ローラ152の表面に吸着される。この金属ローラ152の表面に付着している異物は、クリーニングブレード146によって掻き取られ、このクリーニングブレード146によって掻き取られた異物は、エアバキューム手段の吸い込み口145を通じて吸引除去され、金属ローラ152の表面上には残されないようにすれば、転写ローラ131やクリーニングブラシ151、金属ローラ152は、クリーニングローラ111の表面に付着している異物を長期に亘って継続して取り除くことができるし、また、転写ローラ131や金属ローラ152の周辺が、掻き取られた異物によって汚れることもない。
よって、クリーニングローラ111や転写ローラ131の表面の異物を定期的に除去したり、クリーニングローラ111や転写ローラ131を交換したりするメンテナンス作業は必要なくなるのに加えて、転写ローラ131周辺が異物によって汚れるおそれもほとんどないので、メンテナンス性に優れる。
ここで、エアバキューム手段による吸引動作は常時行っていてもいいが、クリーニングローラ111によるクリーニング時を除き、駆動する構成とすることもできる。特に、第1の外部電源141が、クリーニングローラ111によるクリーニング時を除き、転写ローラ131による転写動作時に転写ローラ131の表面に帯電される電荷と逆符号で、絶対値が大きい電圧を帯電制御ローラ121に印加できる構成とすれば、そのような電圧を帯電制御ローラ121に印加して、転写ローラ131による異物の吸着力をなくすことで、異物の吸引除去をより効率よく行うことができる。この場合、クリーニングローラ111によるクリーニング時であるかどうかは、被クリーニング材の移動を電気的あるいは機械的に検出して判定するようにしてもよいし、被クリーニング材Sの通過を例えばクリーニングローラ111の芯金111aの上下変位により検出して判定するようにしてもよい。また、エアバキューム手段の駆動時のみ、クリーニングブレード146の先端掻き取り部が金属ローラ152の表面に接触するようにクリーニングブレード146を進退可能なるように支持する構造とすることも可能である。
なお、上記いずれの場合においても、クリーニングローラ111は、転写ローラ131に対し+300Vの電位差を有しているため、クリーニングローラ111に対しプラス側の帯電性を示す異物は、一旦転写ローラ131に転写された後、クリーニングローラ111に再転写されることはない。
また、上記ローラ111,121間の表面特性の違いに応じて発生した電位差は、帯電制御ローラ121を基準(例えば対地電圧0Vなど)として電位差を発生しているため、一定周速では、一定の数値を安定して示す。
図14に示すように、クリーニングユニットU1,U2を2連配置し、各ユニットのクリーニングローラ111,111Aの符号を逆とすることで、被クリーニング材Sに付着するプラス帯電性の異物をマイナス帯電したクリーニングローラ111で、マイナス帯電性の異物をプラス帯電したクリーニングローラ111Aでそれぞれ除去することができる。このようにすれば、クリーニングユニットU1,U2(クリーニングローラ111,111A)によって被クリーニング材S上から除去できる異物の範囲を広くすることができる。この場合も、各クリーニングユニットU1,U2において、帯電制御ローラ121,121A、転写ローラ131,131A、第2の外部電源153,153A、バキューム手段の吸い込み口145,145Aおよびクリーニングブレード146,146A、クリーニングブラシ151,151A、金属ローラ152,152Aが設けられている。
図15に示すように、被クリーニング材Sを挟んでガイドローラ154を設け、被クリーニング材Sがクリーニングローラ111及びガイドローラ154が接触する位置において上下から支持され、安定性よく支持された状態で、異物の除去が行われるようにすることも可能である。
この場合、ガイドローラ154に帯電制御ローラ121”及び第1の外部電源141”を設け、ガイドローラ154がクリーニングローラ111に対し電位差が大きくなるように帯電させることで、被クリーニング材Sに作用する電界強度をさらに強め、クリーニング性を向上させることができる。つまり、被クリーニング材Sがクリーニングローラ111及びガイドローラ154が接触する位置において電界強度が最も高くなるので、ガイドローラ154に対し帯電制御ローラ121”を設置することで、与えられた電界に応じて被クリーニング材S上の帯電異物がクリーニングローラ111に効率よく吸着され、除去される。
また、ガイドローラ154に代えて、図16に示すように、クリーニングローラ111Bを用いることで、被クリーニング材Sの裏面のクリーニングを、クリーニングユニットU3によって表面のクリーニングと同時に行なうことが可能である。この場合も、帯電制御ローラ121,121B、転写ローラ131,131B、第2の外部電源153,153B、バキューム手段の吸い込み口145,145Bおよびクリーニングブレード146,146B、クリーニングブラシ151,151B、金属ローラ152,152Bが設けられている。
これら図15及び図16に示す場合も、図14に示す場合と同様に、2連配置することも可能であるのはいうまでもない。
続いて、クリーニングローラ111の異物除去性能についての試験について説明する。
(方法)
図17に示すクリーニングシステムにおいて、絶縁性を有する部材(図示せず)で保持された帯電制御ローラ121及びクリーニングローラ111、転写ローラ131を接触させ5m/minの周速で連れまわり回転させ、帯電制御ローラ121の芯金121aに第1の外部電源141により任意の電圧(アース0V、第1の外部電源±900V)を与えた。第1の外部電源141は、被クリーニング材の通過時、すなわちクリーニング時には、0Vとし、それ以外の場合は任意の電圧(表14の場合は第1の外部電源+900V、表15の場合は第1の外部電源−900V)を印加する設定とした。転写ローラ131に対しクリーニングブラシ151を介して設ける金属ローラ152に第2の外部電源153を接続し、その第2の外部電源153はクリーニング時の転写ローラ電位と同符号で絶対値300Vを常時印加した。クリーニングブラシ151は、転写ローラ131に対し連れ回り方向とは逆方向に回転するように設け、金属ローラ152は、クリーニングブラシ151に対し連れ回り方向に回転するように設置した。
エアバキューム手段の吸い込み口145は、金属ローラ152の表面(外周面)とのギャップ長2mmとし、吸い込み口145の開口端直下のローラ表面からローラの進行方向後方5mmの位置にクリーニングブレード146を設置した。
これに、被クリーニング材S(PETフィルム:15cm×15cm×100μm)上に異物(平均径1μm、10μmのポリスチレン樹脂あるいはアクリル樹脂)を散布したサンプルを用いて、クリーニングローラ111の異物除去性能を評価した。なお、評価実験は、フィルム50枚を1クールとし、5クール連続して行なった。
またクリーニング終了後のクリーニングローラ111に付着した異物の確認および転写ローラ131に付着した異物の確認を行なった。
クリーニング中のクリーニングローラ11、帯電制御ローラ121及び転写ローラ131の表面電位を表面電位計161,162,163(トレック社製 Model 341B)を用いて測定した。
(実施例及び比較例の説明)
次の表10,11に、異物除去試験1を行った実施例23〜28及び比較例14,15についてのローラの構造を示し、それらの内層・外層の組成については表3に示す。表10,11に示す実施例および比較例のローラの作製方法は次の通りである。
芯金(材質:アルミニウム合金製 サイズ:直径φ28mm×長さ250mm)に、内層部(厚さ6mm/幅(芯金の延長方向の寸法)240mm)を成形した。外層部を持つものは、さらに前記内層部の外側に外層部(厚さ30μm/幅240mm)を成形した。これにより、弾性層は外径φ40mm、幅240mmとなった。ただし、内層部を持たないローラ(実施例25,28の転写ローラが該当する)については、前記と同じ芯金に直接外層部(厚さ30μm/幅240mm)を形成した。
Figure 0005605813
Figure 0005605813
(試験結果)
表12は異物がアクリル樹脂、表13は異物がポリスチレン樹脂の場合の試験結果である。ここで、表中、○×印はデジタルマイクロスコープ(デジタルマイクロスコープVHX-200 KEYENCE社製、レンズ倍率450倍)を用いて、650μm×500μmの範囲を3点確認し、すべての点で異物が確認されない場合を○印で、異物が確認された場合を×印で表している。
Figure 0005605813
Figure 0005605813
帯電制御ローラ121の芯金121aに第1の外部電源141を接続し、第1の外部電源141による印加電圧を制御した実施例23〜28は、いずれのクールにおいても、異物の蓄積はなく、時間の経過によるクリーニング性の低下は確認されなかった。これに対し、帯電制御ローラ121にアースを接続した比較例1,2では、転写ローラ131への異物蓄積があり、時間の経過によるクリーニング性の低下が確認された。
よって、第1の外部電源141による電圧制御によって、クリーニングローラ111のクリーニング性能、転写ローラ131の転写性能を維持でき、異物の蓄積がなくなるので、クリーニングローラ111や転写ローラ131のローラ表面に付着している異物を定期的に除去(清掃)したり、前記異物が付着しているクリーニングローラ111や転写ローラ131を定期的に交換するというメンテナンス作業を施す必要がなくなる。
また、第1の外部電源141による電圧印加により、帯電制御ローラ121に対し、クリーニング時に転写ローラ131の表面に帯電される電荷と逆符号で、絶対値が大きい電圧を印加することで、転写ローラ131が持つ帯電性を逆極性とし、転写ローラ131に吸着されている異物の吸着力を弱めれば、転写ローラ131からの異物除去が容易になることも確認された。
前述したクリーニング部を有するクリーニングシステムの全体構成の一例について説明する。
図18に示すように、クリーニングシステム171は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物(導体あるいは誘電体)を、静電気力を利用して取り除くクリーニング部172と、そのクリーニング部172に向けて被クリーニング材Sを搬送する搬入部173と、クリーニング部171から、クリーニング後の被クリーニング材Sを搬出する搬出部174とを備える。
搬入部173は、1対のローラ173A,173Bに搬送ベルト173Cが巻き掛けられ、搬送ベルト173C上の被クリーニング材Sをクリーニング部172に向けて搬送するようになっている。
搬出部174は、1対のローラ174A,174Bに搬送ベルト174Cが巻き掛けられ、クリーニング部172から搬送ベルト174C上に排出された被クリーニング材Sを、クリーニング部172から離れる方向に搬送するようになっている。
クリーニング部172は、被クリーニング材Sの表面S1(上面)上に対し表面を接触させつつ回転する1対のクリーニングローラ111を備え、各クリーニングローラ111に対し帯電制御ローラ121及び転写ローラ131の表面が接触しつつ回転するようになっている。また、被クリーニング材Sの裏面(下面)に対しても1対のクリーニングローラ111が、上側のクリーニングローラ111に対応して配置され、クリーニングローラ111との間に被クリーニング材Sを挟んで被クリーニング材Sを搬出部174側に移動させるようになっている。このクリーニングローラ111にも、帯電制御ローラ121とともに転写ローラ131が対応して設けられている。クリーニングローラ111の軸部には、駆動ベルト175を介して駆動ローラ176の回転力が伝達され、クリーニングローラ111が回転駆動されるようになっている。
また、各帯電制御ローラ121の芯金には第1の外部電源(高圧電源)141が接続され、各転写ローラ131には、クリーニングブラシ151を介して金属ローラ152が設けられ、この金属ローラ152に対しエアバキュームポンプ178(エアバキューム手段)の吸い込み口145およびクリーニングブレード146が設けられている。各吸い込み口145は、集塵機(フィルター)177を介してエアバキュームポンプ178に接続されている。
前記実施の形態では、転写ローラ131に対しクリーニングブラシ151を回転可能に設け、このクリーニングブラシ151に対し金属ローラ152を設置し、金属ローラ152の表面近傍に、クリーニングブレード146やエアバキューム手段の吸い込み口145を設けるようにしているが、本発明はそのような構造に限定されるものではなく、クリーニングブラシや金属ローラを省略し、転写ローラの表面近傍に、クリーニングブレード146やエアバキューム手段の吸い込み口145を設ける構造とすることもできる。
また、前記実施の形態では、帯電制御ローラ121をクリーニングローラ111に対し設けているが、図19に示すように、転写ローラ131に対し設けることも可能である。
続いて、クリーニングローラ111の異物除去性能についての試験について説明する。
(方法)
図19に示すクリーニングシステムにおいて、絶縁性を有する部材(図示せず)で保持されたクリーニングローラ111及び帯電制御ローラ121、転写ローラ131を接触させ、5m/minの周速で連れまわり回転させ、帯電制御ローラ121の芯金121aに第1の外部電源141により任意の電圧(アース0V)を与えた。転写ローラ131に対しクリーニングブラシ151を介して設ける金属ローラ152に第2の外部電源153を接続し、その第2の外部電源153はクリーニング時にクリーニング時の転写ローラ電位と同符号で絶対値1kVを、それ以外の場合にはクリーニング時の転写ローラ電位と逆符号で絶対値1kVを与えた。クリーニングブラシ151は、転写ローラ131に対し連れ回り方向とは逆方向に回転するように設け、金属ローラ152は、クリーニングブラシ151に対し連れ回り方向に回転するように設置した。
エアバキューム手段の吸い込み口145は、金属ローラ152の表面(外周面)とのギャップ長2mmとし、吸い込み口145の開口端直下のローラ表面からローラの進行方向後方5mmの位置にクリーニングブレード146を設置した。
これに、被クリーニング材S(銅箔付きのガラスエポキシ基板:12cm×12cm×2mm)上に異物(平均径1μm、10μmのポリスチレン樹脂あるいはアクリル樹脂)を散布したサンプルを用いて、クリーニングローラ111の異物除去性能を評価した。ここで、表中、○×印はデジタルマイクロスコープ(デジタルマイクロスコープVHX-200 KEYENCE社製、レンズ倍率450倍)を用いて、650μm×500μmの範囲を3点確認し、すべての点で異物が確認されない場合を○印で、異物が確認された場合を×印で表している。なお、評価実験は、ガラスエポキシ基板50枚を1クールとし、5クール連続して行なった。
また、クリーニング中のクリーニングローラ111の表面電位を表面電位計(トレック社製 Mode1 341B)を用いて測定した。さらに、被クリーニング材の銅箔面とアースを接続し、クリーニング時に前記銅箔面上に流れる電流値を測定した。
なお、表14に実施例29〜32及び比較例16〜19についてのローラの構造を示し、それらの内層・外層の組成については表3に示す。比較例16〜19は、図13に示すように、帯電制御ローラ121が、クリーニングローラ111に対しそれの表面に接触しながら回転するローラ配置とした。
(実施例及び比較例の説明)
芯金(材質:アルミニウム合金製 サイズ:直径φ28mm×長さ250mm)に、内層部(厚さ6mm/幅(芯金の延長方向の寸法)240mm)を成形した。外層部を持つものは、さらに前記内層部の外側に外層部(厚さ30μm/幅240mm〕を成形した。これにより、弾性層は外径φ40mm、幅240mmとなった。ただし、内層部を持たないローラ(帯電制御ローラが該当する)については、前記と同じ芯金に直接外層部(厚さ30μm/幅240mm)を形成した。
Figure 0005605813
表14に示す結果から、帯電制御ローラ121を転写ローラ131に対して設ける実施例29〜32では、いずれのサンプルにおいても異物が除去されており、時間の経過によるクリーニング性の低下がなく、長期間に亘って安定したクリーニング性能を得られることがわかる。これに対し、帯電制御ローラ121をクリーニングローラ111に対して設ける比較例16〜19では、時間の経過によるクリーニング性の低下が確認された。
また、帯電制御ローラ121を転写ローラ131に対して設けることで、クリーニングローラ111に第2の外部電源153より発生する電流が流入するのが防止され、被クリーニング材Sを流れる電流が低減され、被クリーニング材Sが導電物などであっても、被クリーニング材Sの電気的な損傷を防止できることも確認された。つまり、クリーニングローラ111に対しクリーニングローラ111の表面に接触しながら回転する帯電制御ローラ121を設けているシステムでは、クリーニングローラ111に第2の外部電源153より発生する電流が流入し、被クリーニング材Sが導電物などである場合に、被クリーニング材Sを損傷するおそれがあるが、帯電制御ローラ121を、クリーニングローラ111上ではなく、転写ローラ131上に導入することで、クリーニングローラ111へ第2の外部電源153より発生する電流が流入するのを防止し、被クリーニング材Sの電気的な損傷を防止することができる。
前述したクリーニング部を有するクリーニングシステムの全体構成の一例を図20に示す。
(第2の具体的な実施の形態)
図21(a)に示すように、クリーニングシステムに用いられるクリーニングユニットUにおいては、被クリーニング材Sの表面S1上にクリーニングローラ211の表面(外周面)を接触させつつ回転させながら相対移動させ、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物(導体あるいは誘電体、図示省略)を、クリーニングローラ211によって静電気力を利用して除去するものである。
このクリーニングローラ211は、被クリーニング材Sとの接触剥離により、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を表面に帯電し得るものであり、導電性を有する芯金(芯棒)211aと、芯金211aの外側に設けられる円筒状の内層部211bと、その内層部211bの外側に設けられ内層部211bよりも高抵抗の材料からなる薄い円筒状の外層部211c(例えば、厚さ30μm程度)とを備え、二層構造となっている。そして、クリーニングローラ211の芯金211aには、第1の外部電源21が接続されている。
ローラ表面の帯電性を利用し異物を静電気力により吸着するクリーニングローラ211に対し、クリーニングローラ211の表面に接触しながら回転する転写ローラ231が設けられている。この転写ローラ231は、クリーニングローラ211の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を表面に帯電し得るものである。クリーニングローラ211に静電気力により付着した異物を、転写ローラ231側に転写(移動)させるようにしている。それとともに、クリーニングローラ211に接続された第1の外部電源221による印加電圧を変更することで、転写ローラ231の、前記異物を静電気力により吸着するための帯電圧を、任意に変更できるようになっている。
転写ローラ231は、導電性を有する芯金(芯棒)231aと、この芯金231aの外側に設けられる円筒状の内層部231bと、この内層部231bの外側に設けられる外層部231cとを備え、この外層部231cは内層部231bよりも体積抵抗率が高くなっている。
この転写ローラ231に対し、連れ回り方向と逆方向に回転し転写ローラ31の表面に静電気力により付着する異物を掻き取るクリーニングブラシ243を回転可能に設け、このクリーニングブラシ243に対し連れ回り方向に回転するように、例えばステンレス合金(SUS304)製の金属ローラ244が設置されている。このクリーニングブラシ243は、芯金243aに、合成樹脂製の毛部243b(ブラシ部)を有するものである。この金属ローラ244には、第2の外部電源245が接続されており、転写ローラ231との間に電位差を生じる機構となっている。つまり、第2の外部電源245によってクリーニング時に転写ローラ231の表面に帯電される電荷と同一符号の電位が金属ローラ244に印加される。
金属ローラ244の表面近傍には、先端掻き取り部が金属ローラ244の表面に接触するクリーニングブレード241が設けられ、このクリーニングブレード241によって金属ローラ244の表面上に付着する異物が掻き取られる。このクリーニングブレード241は、合成樹脂製(例えば熱硬化性ウレタン樹脂)からなる弾性体で形成され、絶縁性を有する保持具(図示せず)により保持されている。なお、クリーニングブレード241の保持具が絶縁物により保持されているようにしてもよい。
また、金属ローラ244の表面近傍であって転写ローラ231のローラ表面とクリーニングブレード241の先端掻き取り部との接触部分付近に対し、異物を負圧により吸引可能であるエアバキューム手段の吸い込み口242が設けられている。この吸い込み口242の近傍にクリーニングブレード241が配置されているので、その吸い込み口242を通じて、クリーニングブレード241によって掻き取られた異物が吸引除去される。これにより金属ローラ244に付着した異物を効率よく除去することができる。ここで、エアバキューム手段としては、異物を負圧により吸引可能なものであればよく、例えば周知のエアバキュームポンプを採用することができる。
このように、金属ローラ244から異物を吸引除去する場合において、エアバキューム手段の吸い込み口242近傍の金属ローラ244上にクリーニングブレード241の先端掻き取り部が接触して、異物を掻き取る構造とすることで金属ローラ44に付着した異物が効率よく除去され、周囲を汚さない。
また、クリーニングローラ211と転写ローラ231とが、絶縁性の素材(図示せず)で保持され、転写ローラ231がクリーニングローラ211と連れ周り回転しており、両ローラ231,211間において、各ローラ231,211の表面特性の違いに応じて電位差を生じるようになっている。これによりクリーニングローラ211と転写ローラ231の回転による接触剥離により、転写ローラ231のロール表面に、クリーニングローラ211との表面特性(例えば、帯電序列)の違いに応じた電位差が生じ、クリーニングローラ211の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷が帯電される。
クリーニングローラ211の芯金211aには第1の外部電源221により電圧が印加できるようになっており、例えば、クリーニングローラ211の芯金211aに接続した第1の外部電源221による印加電圧が0Vの場合において、連れ回り回転により転写ローラ231に生じる帯電圧の極性に対し、同一極性となる電圧を第1の外部電源221に与えた場合は、クリーニングローラ211は、被クリーニング材Sから異物を吸着し、転写ローラ231は、クリーニングローラ211に付着した異物を転写することが可能である。
前記条件により転写ローラ231に吸着した異物は、前記条件の印加電圧が0Vの場合において、クリーニングローラ211の芯金211aに対し、連れ回り回転により転写ローラ231に生じる帯電圧と逆極性で、かつその帯電圧の絶対値よりも大きい絶対値の電圧を、第1の外部電源221により印加することにより、転写ローラ231は、異物を吸着する吸着力(静電気力)を失う。よって、前記異物がクリーニングブラシ243によって掻き取られて、金属ローラ244の表面に移動する。そして、金属ローラ244の表面移動した異物はクリーニングブレード241によってから掻き取られ、エアバキューム手段の吸い込み口242を通じて吸引除去される。
ここで用いられる転写ローラ231はクリーニングローラ211と同様の構造であるが、図21(b)に示すユニットU1’のように、転写ローラ231’としては、内層部を除き、芯金231a’(芯棒)の外側に直接円筒状の外層部231c’を備える構造とすることもできる。なお、外層部の素材としては、静電気力による安定した吸着力を損なわない範囲で、クリーニングローラ211の帯電圧に対し電位差がなるべく大きくなるように選定されていることが望ましい。
クリーニングローラ211の外層部211cの厚さは、前述したクリーニングローラ11,111と同様に、2〜500μm(より好ましくは、5〜50μm)が好ましい。なお、芯金211aに代えて、導電性を有するカーボン材や合成樹脂複合材等からなる芯棒を用いることもできる。
外層部211cに用いている材料や内層部211bに用いている材料も、前述したクリーニングローラ11,111と同様である。
転写ローラ231は、導電性を有する芯金(芯棒)231aと、この芯金231aの外側に設けられる円筒状の内層部231bと、この内層部231bの外側に設けられる外層部231cとを備え、クリーニングローラ211の表面に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、ローラ表面に帯電し得るように構成されている。転写ローラ231の外層部231cは、内層部231bよりも体積抵抗率が高くなっている。第1の外部電源221に与えた電圧と同一極性で、絶対値が大きくなるように設定される。それとともに、転写ローラ231は、クリーニングローラ211の芯金211aに接続された第1の外部電源221により、クリーニングローラ211の表面に付着する異物を静電気力により吸着するための帯電圧を任意に変更できる。
これによりクリーニングローラ211に静電気力により付着した異物は、回転に伴い、転写ローラ231側に順次転写(移動)される。その結果クリーニングローラ211の表面上に異物が残らず、また異物が被クリーニング材Sの表面S1上に戻されることもないので、クリーニングローラ211は、長期間に亘って異物の吸着動作を継続して行うことができる。
上記ユニットによれば、クリーニングの対象とする被クリーニング材Sに付着する異物にクリーニングローラ211が接触することで、塵埃などの異物がクリーニングローラ211の表面(外層部211c)に吸着され、被クリーニング材Sの表面S1から除去される。
それから、クリーニングローラ211の表面に静電気力により吸着されている異物が、クリーニングローラ211の回転により、転写ローラ231の表面と接触すると、転写ローラ231とクリーニングローラ211面との間には電位差が生じているので、異物はクリーニングローラ211を離れて転写ローラ231の表面に転写(移動)される。
そして、転写ローラ231の表面に付着している異物は、クリーニングブラシ243によって転写ローラ231から掻き取られ金属ローラ244の表面に吸着される。この金属ローラ244の表面に付着しているクリーニングブレード241によって掻き取られ、このクリーニングブレード241によって掻き取られた異物は、エアバキューム手段の吸い込み口242を通じて、吸引除去される。
これによりクリーニングローラ211の表面上に異物が残らず、異物が被クリーニング材Sの表面S1上に戻されることもないので、クリーニングローラ211は、長期間に亘って異物の吸着動作を継続して行うことができる。また、クリーニングブレード241によって金属ローラ211から掻き取られた異物は、エアバキューム手段の吸い込み口242を通じて、直ちに吸引除去されるので、金属ローラ211の周辺が、掻き取られた異物によって汚れることもない。
よって、クリーニングローラ211や転写ローラ231の表面の異物を定期的に除去したり、クリーニングローラ211や転写ローラ231を交換したりするメンテナンス作業は必要なくなるのに加えて、転写ローラ231周辺が異物によって汚れるおそれもほとんどないので、メンテナンス性に優れることになる。
ここで、エアバキューム手段による吸引動作は常時行っていてもいいが、第1の外部電源221が、クリーニングローラ211によるクリーニング時を除き、転写ローラ231による転写動作時に転写ローラ231の表面に帯電される電荷と逆符号で、転写ローラ231の帯電圧の絶対値よりも大きい絶対値の電圧をクリーニングローラ211に印加する構成とし、前記エアバキューム手段が、クリーニングローラ211によるクリーニング時を除き、駆動する構成とすることもできる。ここで、「クリーニング時」とは、クリーニングローラ211が被クリーニング材の表面に接触しつつ回転しながら相対移動するそのときをいう。このクリーニングローラ211によるクリーニング時は、被クリーニング材の移動を電気的あるいは機械的に検出して判定してもよいし、被クリーニング材Sの通過を例えばクリーニングローラ211の芯金211aの上下変位により検出して判定するようにしてもよい。また、エアバキューム手段の駆動時のみ、クリーニングブレード241の先端掻き取り部が金属ローラ211の表面に接触するようにクリーニングブレード241を進退可能なるように支持させる構造とすることも可能である。
続いて、上記クリーニングユニットU1におけるクリーニングローラ211と転写ローラ231との関係の一例について説明する。
まず、上記クリーニングユニットにおいて、転写ローラ231とクリーニングローラ211の連れ回りにより発生する電位差が300Vで、クリーニングローラ211が転写ローラ231に対しプラス側の帯電性を示す場合(帯電序列でプラス側になる場合)には、図22(a)に示すように、クリーニングローラ211に接続した外部電源221による印加電圧が0Vでは、転写ローラ231は−300V、クリーニングローラ211は0Vとなる。
また、図22(b)に示すように、外部電源221による印加電圧を−300Vとすれば、転写ローラ231は−600V、クリーニングローラ211は−300Vとなり、プラス側の帯電性の異物がクリーニングローラ211に吸着された後、転写ローラ231に転写吸着される。
その後、図22(c)に示すように、外部電源221による印加電圧を+600Vとすれば、転写ローラ231は+300V、クリーニングローラ211は+600Vとなり、プラス側の帯電性を示す異物がプラス側に帯電した転写ローラ231から離れようとする。この状態において、クリーニングブラシ243によって前記異物が転写ローラ231から掻き取られ、金属ローラ244の表面上に移動する。この金属ローラ244の表面に移動した異物はエアバキューム手段の吸い込み口242近傍でクリーニングブレード241の先端掻き取り部によって掻き取られ、エアバキューム手段の吸い込み口242を通じて吸引され、金属ローラ244のローラ表面上から除去される。
また、転写ローラ231とクリーニングローラ211の連れ回りにより発生する電位差が300Vで、クリーニングローラ11が転写ローラ231に対しマイナス側の帯電性を示す場合(帯電序列でマイナス側になる場合)には、図22(d)に示すように、クリーニングローラ211に接続した外部電源221による印加電圧が0Vでは、転写ローラ231は+300V、クリーニングローラ211は0Vとなる。
そして、図22(e)に示すように、外部電源221による印加電圧を+300Vとすれば、転写ローラ231は+600V、クリーニングローラ211は+300Vとなり、マイナス側の帯電性の異物がクリーニングローラ211に吸着された後、転写ローラ231に転写吸着される。
その後、図22(f)に示すように、外部電源221による印加電圧を−600Vとすれば、転写ローラ231は−300V、クリーニングローラ211は−600Vとなり、マイナス側の帯電性を示す異物がマイナス側に帯電した転写ローラ231から離れようとする。この状態において、クリーニングブラシ243によって前記異物が掻き取られ、金属ローラ244の表面上に移動する。この金属ローラ244の表面移動した異物はエアバキューム手段の吸い込み口242近傍でクリーニングブレード241の先端掻き取り部によって掻き取られ、エアバキューム手段の吸い込み口242を通じて吸引され、金属ローラ244のローラ表面上から除去される。
上記ローラ211,231間の表面特性の違いに応じて発生した電位差は、クリーニングローラ211の帯電圧を基準として電位差を発生しているため、一定周速では、一定の数値を安定して示す。
なお、図22(a)〜(c)の場合には、クリーニングローラ211は、転写ローラ231に対しプラス側で+300Vの電位を有しているため、一度転写ローラ231に転写されたプラス側の帯電性を示す異物は、クリーニングローラ211に再転写されることはない。同様に、図22(d)〜(f)の場合には、クリーニングローラ211は、転写ローラ231に対しマイナス側で−300Vの電位を有しているため、一度転写ローラ231に転写されたマイナス側の帯電性を示す異物は、クリーニングローラ211に再転写されることはない。これらの場合に基準となるのは、クリーニングローラ211の芯金211aに接続されている第1の外部電源221による印加電圧である。
続いて、クリーニングローラ211の性能についての試験結果について説明する。
(方法)
図23に示すクリーニングシステムにおいて、絶縁性の部材(図示せず)で保持された転写ローラ231及びクリーニングローラ211を接触させ5m/minの周速で連れまわり回転させ、クリーニングローラ211(芯金211a)に第1の外部電源221により任意の電圧(±300V、±600V)を与えた。
第1の外部電源221は、被クリーニング材Sの通過時(すなわちクリーニング時)は、±300Vのいずれかを印加するものとし、それ以外の場合は先に印加した電位と逆極性で±600Vの電圧を印加する設定とした。第2の外部電源245は、第1の外部電源221の被クリーニング材通過時に印加する電圧と同じ値を常時印加した。
クリーニングブラシ243は、転写ローラ231に対し連れ回り方向と逆方向に回転し、金属ローラ244は、クリーニングブラシ243に対し連れ周り方向に回転するように設置した。エアバキューム手段の吸い込み口242は、金属ローラ244のローラ表面とのギャップ長2mmとし、吸い込み口242の開口端直下のローラ表面から金属ローラ244の進行方向後方5mmの位置にクリーニングブレード241を設置した。
これに、被クリーニング材S(PETフィルム:15cm×15cm×100μm)上に異物(平均径1μm、10μmのポリスチレン樹脂あるいはアクリル樹脂)を散布したサンプルを用いて、クリーニングローラ211の異物除去性能を評価した。なお、評価実験は、フィルム10枚を1クールとし、5クール連続して行なった。
またクリーニング終了後のクリーニングローラ211に付着した異物の確認および転写ローラ231に付着した異物の確認を行なった。
クリーニング中のクリーニングローラ211及び転写ローラ231の表面電位を表面電位計261,262(トレック社製 Model 341B)を用いて測定した。
(実施例及び比較例の説明)
次の表15,16に、異物除去試験1を行った実施例33〜48及び比較例20,21についてのローラの構造を示し、それらの内層・外層の組成については前記表3に示す。表15,16に示す実施例33〜48及び比較例20,21のローラの作製方法は次の通りである。
芯金(材質:アルミニウム合金製 サイズ:直径φ28mm×長さ250mm)に、内層部(厚さ6mm/幅(芯金の延長方向の寸法)240mm)を成形した。外層部を持つものは、さらに前記内層部の外側に外層部(厚さ30μm/幅240mm)を成形した。これにより、弾性層は外径φ40mm、幅240mmとなった。ただし、内層部を持たないローラ(実施例33,41の転写ローラ該当)については、前記と同じ芯金に直接外層部(厚さ30μm/幅240mm)を形成した。
Figure 0005605813
Figure 0005605813
(試験結果)
表17は異物がアクリル樹脂、表18は異物がポリスチレン樹脂の場合である。ここで、表中、○×印はデジタルマイクロスコープ(デジタルマイクロスコープVHX-200 KEYENCE社製、レンズ倍率450倍)を用いて、650μm×500μmの範囲を3点確認し、すべての点で異物が確認されない場合を○印で、異物が確認された場合を×印で表している。
Figure 0005605813
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表17,18より、クリーニングローラ211に第1の外部電源221を接続し、電圧を印加した実施例33〜48では、連続使用を行なっても、転写ローラへの異物の蓄積は確認されずクリーニング性の低下が見られなかった。
これに対し、クリーニングローラに、本発明の効果が得られない転写ローラを使用した比較例20,21では、連続したクリーニング性を得ることができなかった。
また、図24に示すように、クリーニングユニットU1,U2を2連配置し、各ユニットU1,U2のクリーニングローラ211,211Aに帯電される電荷の符号を逆とすることで、被クリーニング材Sに付着するプラス側の帯電性を示す異物をマイナス側に帯電したクリーニングローラ211で、マイナス側の帯電性を示す異物をプラス側に帯電したクリーニングローラ211Aでそれぞれ除去することが可能である。221,221Aは第1の外部電源、231,231Aは転写ローラである。
さらに、図25に示すように、被クリーニング材Sを挟んで、クリーニングローラ211の反対側にガイドローラ251Bを設け、このガイドローラ251Bに対し転写ローラ231Bを設け、ガイドローラ251Bによって、クリーニングローラ211とガイドローラ251Bとの間に挟まれる被クリーニング材Sに作用する電界強度を更に強め、クリーニング性を向上させることができる。
この場合、ガイドローラ251Bに代えてクリーニングローラを用いることで、被クリーニング材Sの裏面のクリーニングを同時に行なうことが可能である。また、図24に示す場合と同様に、ユニットを2連配置することも可能である。
前述したクリーニング部を有するクリーニングシステムの全体構成の一例について説明する。
図26に示すように、クリーニングシステム271は、被クリーニング材Sの表面S1上に付着する塵埃などの異物(導体あるいは誘電体)を、静電気力を利用して取り除くクリーニング部272と、そのクリーニング部272に向けて被クリーニング材Sを搬送する搬入部273と、クリーニング部272から、クリーニング後の被クリーニング材Sを搬出する搬出部274とを備える。
搬入部273は、1対のローラ273A,273Bに搬送ベルト273Cが巻き掛けられ、搬送ベルト273C上の被クリーニング材Sをクリーニング部272に向けて搬送するようになっている。
搬出部274は、1対のローラ274A,274Bに搬送ベルト274Cが巻き掛けられ、クリーニング部272から搬送ベルト274C上に排出された被クリーニング材Sを、クリーニング部272から離れる方向に搬送するようになっている。
クリーニング部272は、被クリーニング材Sの表面S1(上面)上に対し表面を接触させつつ回転する1対のクリーニングローラ211を備え、各クリーニングローラ211に対し転写ローラ231の表面が接触しつつ回転するようになっている。また、被クリーニング材Sの裏面(下面)に対しても1対のクリーニングローラ211が、上側のクリーニングローラ211に対応して配置され、クリーニングローラ211との間に被クリーニング材Sを挟んで被クリーニング材Sを搬出部274側に移動させるようになっている。このクリーニングローラ211にも、転写ローラ231が対応して設けられている。クリーニングローラ211の軸部には、駆動ベルト275を介して駆動ローラ276の回転力が伝達され、クリーニングローラ211が回転駆動されるようになっている。
また、各クリーニングローラ211の芯金には第1の外部電源(高圧電源)221が接続され、各転写ローラ231には、クリーニングブラシ243を介して金属ローラ244が設けられ、各金属ローラ244には、第2の外部電源245が接続されている。また、金属ローラ244に対しエアバキュームポンプ278(エアバキューム手段)の吸い込み口242およびクリーニングブレード241が設けられている。各吸い込み口242は、集塵機(フィルター)277を介してエアバキュームポンプ278に接続されている。

Claims (5)

  1. 被クリーニング材の表面に接触しつつ回転しながら相対移動するクリーニングローラを備え、前記被クリーニング材の表面上に付着する塵埃などの異物を前記クリーニングローラによって静電気力を利用して取り除くクリーニングシステムであって、
    前記クリーニングローラは、円筒状の内層部と、この内層部の外側に設けられ前記内層部よりも体積抵抗率が高い外層部とを備え、前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を外周面に帯電し得るものであり、前記外層部は、厚さが2〜500μmで、かつ50°以上の硬度(JIS−A)を有するものであり、
    前記被クリーニング材を挟んで、前記クリーニングローラとは反対側にガイドローラが配置され、前記ガイドローラは、前記クリーニングローラが前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電界強度を高めるものであり、
    前記クリーニングローラの帯電は、帯電制御ローラや外部電源を用いて制御するものであることを特徴とするクリーニングシステム。
  2. 前記外層部は、厚さが5〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングシステム。
  3. 前記クリーニングローラは、2連配置され、前記両クリーニングローラは外周面に帯電される電荷の符号が逆とされることを特徴とする請求項1または2に記載のクリーニングシステム。
  4. 前記帯電制御ローラは、前記被クリーニング材の表面上に付着する異物を静電気力により吸着するための電荷を、前記クリーニングローラに対し帯電させ得るものであり、前記クリーニングローラに対し、前記クリーニングローラの外周面に接触しながら回転するように設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つにクリーニングシステム。
  5. 前記クリーニングローラに対し、前記クリーニングローラの表面に接触しながら回転する転写ローラが設けられ、
    前記転写ローラは、前記クリーニングローラの表面に付着する異物を静電気力により吸着する電荷を表面に帯電し得る材料から形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のクリーニングシステム。
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