JP5605556B2 - ヒートポンプ式蒸気発生装置 - Google Patents

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本発明は、排温水、空気または排ガスなどを熱源としてヒートポンプを用いて蒸気を発生させるヒートポンプ式蒸気発生装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されるように、蒸発器である熱交換器(10)において、工場の排温水などから熱を吸収し、凝縮器である熱交換器(5)において、蒸気を発生させるヒートポンプ式蒸気発生装置が提案されている。
この種のヒートポンプ式蒸気発生装置では、凝縮器において水を蒸発させるので、凝縮器へのスケール(水中の硬度分が析出したもの)の付着が問題となる。スケールが付着すると、ヒートポンプの冷媒から水への伝熱が阻害され、また凝縮器を構成する熱交換器を詰まらせることになる。
ところが、従来、ヒートポンプ式蒸気発生装置において、凝縮器へのスケールの付着を判定できるものはない。ボイラについては、下記特許文献2に開示されるように、水管の温度を検出することで、水管へのスケールの付着を判定することは行われているが、ヒートポンプ式蒸気発生装置の凝縮器における冷媒の圧力は高圧(たとえば2〜3MPa)であるため、温度センサを設置するのが難しい場合があり、可能な限り温度センサを用いずにスケールの付着を判定するのが好ましい。
特開2010−38391号公報 特開2009−92278号公報
本発明が解決しようとする課題は、ヒートポンプ式蒸気発生装置において、蒸気発生用熱交換器へのスケールの付着を判定することにある。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させるヒートポンプを備え、前記凝縮器における冷媒からの放熱を用いて、水を加熱して蒸気を発生させ、この蒸気の圧力と、前記凝縮器における冷媒の圧力との双方を用いてスケールの付着を判定し、前記凝縮器は、前記冷媒と水との熱交換器とされ、前記凝縮器における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサと、前記凝縮器における冷媒の圧力を検出する第二圧力センサとを備え、前記第一圧力センサの検出圧力に基づき、前記凝縮器における水の飽和温度を求めると共に、前記第二圧力センサの検出圧力に基づき、前記凝縮器における冷媒の飽和温度を求め、両飽和温度の差から、前記凝縮器へのスケールの付着を判定することを特徴とするヒートポンプ式蒸気発生装置である。
請求項1に記載の発明によれば、ヒートポンプ式蒸気発生装置において、蒸気の圧力と、凝縮器における冷媒の圧力との双方の情報用いて、蒸気発生用熱交換器へのスケールの付着を判定することができる。
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも凝縮器における冷媒の圧力を検出して、凝縮器へのスケールの付着を判定することができる。また、圧力センサを用いるので、温度センサの設置が難しい高圧箇所にも設置しやすい。
請求項1に記載の発明によれば、凝縮器における水の飽和温度と冷媒の飽和温度との差から、凝縮器へのスケールの付着を判定することができる。具体的には、両飽和温度の差が設定を超えれば、凝縮器にスケールが付着したと判定することができる。
請求項2に記載の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させるヒートポンプを備え、前記凝縮器における冷媒からの放熱を用いて、水を加熱して蒸気を発生させ、この蒸気の圧力と、前記凝縮器における冷媒の圧力との双方を用いてスケールの付着を判定し、前記凝縮器は、前記冷媒と流体との熱交換器とされ、前記凝縮器との間で前記流体が循環され、前記流体と水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器と、この蒸気発生器における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサと、前記凝縮器における冷媒の圧力を検出する第二圧力センサとを備え、前記第一圧力センサの検出圧力に基づき、前記蒸気発生器における水の飽和温度を求めると共に、前記第二圧力センサの検出圧力に基づき、前記凝縮器における冷媒の飽和温度を求め、両飽和温度の差から、前記蒸気発生器へのスケールの付着を判定することを特徴とするヒートポンプ式蒸気発生装置である。
請求項2に記載の発明によれば、ヒートポンプ式蒸気発生装置において、蒸気の圧力と、凝縮器における冷媒の圧力との双方の情報を用いて、蒸気発生用熱交換器へのスケールの付着を判定することができる
請求項2に記載の発明によれば、蒸気発生器における水の飽和温度と、凝縮器における冷媒の飽和温度との差から、蒸気発生器へのスケールの付着を判定することができる。具体的には、両飽和温度の差が設定を超えれば、蒸気発生器にスケールが付着したと判定することができる。
請求項3に記載の発明は、前記流体の圧力を検出する第三圧力センサをさらに備え、前記流体は、前記凝縮器において気化する一方、前記蒸気発生器において液化する流体であり、前記第一圧力センサの検出圧力に基づき、前記蒸気発生器における水の飽和温度を求めると共に、前記第三圧力センサの検出圧力に基づき、前記流体の飽和温度を求め、両飽和温度の差から、前記蒸気発生器へのスケールの付着を判定することを特徴とする請求項2に記載のヒートポンプ式蒸気発生装置である。
請求項3に記載の発明によれば、蒸気発生器における水の飽和温度と流体の飽和温度との差から、蒸気発生器へのスケールの付着を判定することができる。具体的には、両飽和温度の差が設定を超えれば、蒸気発生器にスケールが付着したと判定することができる。
本発明によれば、ヒートポンプ式蒸気発生装置において、蒸気発生用熱交換器へのスケールの付着を判定することができる。
本発明のヒートポンプ式蒸気発生装置の実施例1を示す概略図である。 本発明のヒートポンプ式蒸気発生装置の実施例2を示す概略図である。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のヒートポンプ式蒸気発生装置の実施例1を示す概略図である。
本実施例のヒートポンプ式蒸気発生装置1は、蒸気圧縮式のヒートポンプ2を備える。このヒートポンプ2は、圧縮機3、凝縮器4、膨張弁5および蒸発器6が順次環状に接続されて構成され、冷媒を循環させる。そして、圧縮機3は、ガス冷媒を圧縮して高温高圧にする。また、凝縮器4は、圧縮機3からのガス冷媒を凝縮させる。さらに、膨張弁5は、凝縮器4からの液冷媒を通過させることで、冷媒の圧力と温度とを低下させる。そして、蒸発器6は、膨張弁5からの冷媒を蒸発させる。
従って、蒸発器6において、冷媒が外部から熱を奪って気化する一方、凝縮器4において、冷媒が外部へ放熱して液化することになる。これを利用して、ヒートポンプ2は、蒸発器6において、温水(たとえば工場などから排出される排温水)、空気(外気の他、空気圧縮機からの吐出空気のように熱を持った空気を含む)、排ガス、または蒸気使用設備からのドレンのフラッシュ蒸気などの熱源流体から熱をくみ上げ、凝縮器4において、水を加熱して蒸気を発生させる。
ヒートポンプ2は、単段に限らず、複数段でもよい。複数段のヒートポンプ2には、多段のヒートポンプの他、多元のヒートポンプも含まれる。ヒートポンプ2が複数段の場合、最下段(低温側)の蒸発器6において、熱源流体から熱をくみ上げ、最上段(高温側)の凝縮器4において、水を加熱して蒸気を発生させる。以下、特に明示のない限り、ヒートポンプ2は単段であるとして説明するが、ヒートポンプ2が複数段の場合にも、同様に適用可能である。
単段のヒートポンプ2、または複数段のヒートポンプ2の内の一部または全部のヒートポンプにおいて、凝縮器4から膨張弁5への冷媒と蒸発器6から圧縮機3への冷媒とを混ぜることなく熱交換する液ガス熱交換器(図示省略)を設けてもよい。液ガス熱交換器を設けた場合、圧縮機3の入口側のエンタルピを高めて、それにより圧縮機3の出口側のエンタルピも高めることで、ヒートポンプ2の成績係数(COP)を高めることができる。しかも、圧縮機3へ液冷媒が供給される不都合も防止できる。
単段のヒートポンプ2、または複数段のヒートポンプ2の内の最上段のヒートポンプにおいて、凝縮器4から膨張弁5への冷媒と凝縮器4への給水とを混ぜることなく熱交換するサブクーラ(図示省略)を設けてもよい。サブクーラを設けた場合、冷媒と水との熱交換は、顕熱による熱交換部としてのサブクーラと、主として潜熱による熱交換部としての凝縮器4とに分けられるので、伝熱効率を向上することができる。
液ガス熱交換器とサブクーラとの双方を設ける場合、凝縮器4からの冷媒は、液ガス熱交換器を通過後にサブクーラに通してもよいし、サブクーラを通過後に液ガス熱交換器に通してもよいし、液ガス熱交換器とサブクーラとに並行に通してもよい。
圧縮機3は、圧縮機本体とその駆動装置とを備え、駆動装置はエンジン(典型的にはガスエンジンまたはディーゼルエンジン)および/またはモータから構成される。圧縮機3の制御の具体的態様としては、たとえば、駆動装置がオンオフ制御される。あるいは、圧縮機本体と駆動装置との間に、駆動装置から圧縮機本体への動力伝達装置(クラッチおよび/または変速機)を設けておき、駆動装置から圧縮機本体への動力伝達の有無や量を変更するように、動力伝達装置が制御される。あるいは、駆動装置を構成するモータをインバータで制御して、モータの回転速度を変える。あるいは、駆動装置を構成するエンジンのアクセルを制御して、エンジンの出力を変える。あるいは、圧縮機本体の冷媒吐出流量(吸込側を調整することにより吐出流量を変える場合も含む)を機械的に調整するために、圧縮機本体が制御される。これらの内、複数のものを組み合わせて、圧縮機3を制御してもよい。
凝縮器4は、冷媒と水とを混ぜることなく熱交換する構成であれば、その具体的構成を特に問わない。たとえば、プレート式熱交換器またはシェルアンドチューブ式熱交換器が用いられる。また、蒸発器6も同様に、温水、空気または排ガスなどの熱源流体と、ヒートポンプ2の冷媒とを混ぜることなく熱交換する構成であれば、その具体的構成を特に問わない。
凝縮器4には、給水路7を介して水が供給可能とされ、所望量の水が貯留される。典型的には、凝縮器4内の水位に基づき、給水路7の弁および/またはポンプを制御することで、凝縮器4には所望量の水が貯留される。凝縮器4への給水としては、通常、軟水が用いられる。凝縮器4において、水はヒートポンプ2の冷媒により加熱され蒸気化される。そして、その蒸気は、蒸気路8を介して、各種の蒸気使用設備へ送られる。
ヒートポンプ式蒸気発生装置1からの蒸気には、ボイラ(典型的には燃料焚きボイラ)からの蒸気が合流するよう構成されてもよい。たとえば、ヒートポンプ2の熱源が足りず、凝縮器4からの蒸気だけでは足りない場合、ボイラからの蒸気を用いて、蒸気使用設備へ安定して蒸気を供給することができる。
ヒートポンプ式蒸気発生装置1は、凝縮器4の蒸気側圧力を検出する第一圧力センサ9と、冷媒側圧力を検出する第二圧力センサ10とをさらに備える。
第一圧力センサ9は、凝縮器4における蒸気の圧力、つまり凝縮器4にて発生させる蒸気の圧力を検出する。第一圧力センサ9は、凝縮器4に設置される以外に、凝縮器4から導出される蒸気路8に設置されてもよい。
第二圧力センサ10は、凝縮器4における冷媒の圧力、つまり凝縮器4を通過する冷媒の圧力を検出する。第二圧力センサ10は、凝縮器4に設置される以外に、圧縮機3の出口から膨張弁5の入口までのいずれの箇所に設置されてもよい。
圧縮機3の他、第一圧力センサ9および第二圧力センサ10は、制御器11に接続される。これにより、第一圧力センサ9および第二圧力センサ10の検出圧力などに基づき、圧縮機3を制御できる。以下、制御の具体的内容について、説明する。
典型的には、圧縮機3は、第一圧力センサ9の検出圧力に基づき制御される。具体的には、第一圧力センサ9の検出圧力を設定値に維持するように、第一圧力センサ9の検出圧力に基づき圧縮機3が制御される。たとえば、蒸気使用設備における蒸気の使用量が増えて、第一圧力センサ9の検出圧力が設定値未満になると、圧縮機3を作動させて蒸気を発生させ、逆に、蒸気使用設備における蒸気の使用量が減るか無くなり、第一圧力センサ9の検出圧力が設定値以上になると、圧縮機3を停止させればよい。この際、蒸気圧の上昇時と下降時とで圧縮機3をオンオフする圧力にディファレンシャル(動作隙間)を設けてもよいことは言うまでもない。また、圧縮機3をオンオフ制御する以外に、比例制御やPID制御により、第一圧力センサ9の検出圧力が設定値を維持するように、圧縮機3を駆動するモータをインバータ制御したりしてもよい。
その他、圧縮機3は、蒸発器6に通される熱源流体の圧力または温度に基づき制御されてもよい。つまり、蒸発器6への熱源流体の供給路12、または蒸発器6からの熱源流体の排出路13に、圧力センサまたは温度センサを設け、そのセンサの検出値に基づき圧縮機3を制御してもよい。
いずれにしても、ヒートポンプ式蒸気発生装置1の運転に伴い、凝縮器4を構成する熱交換器には、スケールが付着するおそれがある。もし、前述したように、第一圧力センサ9の検出圧力を設定値に維持するように制御している場合、凝縮器4へのスケールの付着に伴い、凝縮器4において冷媒から水への伝熱が阻害されるので、第二圧力センサ10の検出圧力が上昇してくることになる。そこで、第二圧力センサ10の検出圧力を監視することで、凝縮器4へのスケールの付着状況を監視することができる。つまり、第二圧力センサ10の検出圧力が上限値を超えるか否かで、凝縮器4へのスケールの付着を判定(スケールの厚みの予測ともいえる)することができる。
スケールの付着が許容を超えた場合、制御器11はその旨をユーザに報知するか、圧縮機3の運転を停止させて、メンテナンスを要求すればよい。この際、第一上限値を超えると、メンテナンスを要求し、その後さらに高圧の第二上限値を超えると、圧縮機3を強制停止させるように、段階的に制御してもよい。
また、次のようにしてスケールの付着を判定してもよい。すなわち、第一圧力センサ9の検出圧力に基づき、凝縮器4における水の飽和温度を求めると共に、第二圧力センサ10の検出圧力に基づき、凝縮器4における冷媒の飽和温度を求め、両飽和温度の差から、凝縮器4へのスケールの付着を判定してもよい。この判定方法は、第一圧力センサ9の検出圧力を設定値に維持するように圧縮機3を制御している場合に限らず用いることができる。
本実施例のヒートポンプ式蒸気発生装置1によれば、温度センサを用いず、圧力センサで簡易にスケールの付着状況を監視することができる。温度センサを用いないので、高圧下においても設置することができる。また、圧力センサの場合、スケールの付着判定のために必ずしも凝縮器4自体に設置する必要がないので、温度センサの場合と比較して設置位置を柔軟に決定することができる。
図2は、本発明のヒートポンプ式蒸気発生装置1の実施例2を示す概略図である。
本実施例2のヒートポンプ式蒸気発生装置1も、基本的には前記実施例1と同様である。そこで、以下においては、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。
前記実施例1では、凝縮器4において、冷媒と水とを熱交換して蒸気を発生させたが、本実施例2では、凝縮器4において、冷媒と熱交流体とを熱交換し、そのようにして加熱された熱交流体と水とを、凝縮器4とは別の蒸気発生器14において熱交換して蒸気を発生させる。
つまり、本実施例2では、ヒートポンプ2で熱源流体から熱をくみ上げ、その熱を流体伝熱部15により蒸気発生器14に伝え、蒸気発生器14において水を加熱して蒸気を発生させる。そのため、本実施例2では、凝縮器4は、ヒートポンプ2の冷媒と流体伝熱部15の熱交流体とを混ぜることなく熱交換する熱交換器とされる。また、蒸気発生器14は、熱交流体と水とを混ぜることなく熱交換する熱交換器とされる。
蒸気発生器14には、給水路7を介して水が供給可能とされ、所望量の水が貯留される。典型的には、蒸気発生器14内の水位に基づき、給水路7の弁および/またはポンプを制御することで、蒸気発生器14には所望量の水が貯留される。蒸気発生器14において、水は熱交流体により加熱され蒸気化される。そして、その蒸気は、蒸気路8を介して、各種の蒸気使用設備へ送られる。
流体伝熱部15は、ヒートポンプ2の凝縮器4における冷媒からの熱を、熱交流体を介して、蒸気発生器14における水に伝える。本実施例では、凝縮器4と蒸気発生器14との間を、供給路16と戻り路17とを介して接続することで、熱交流体を循環させる。この場合、凝縮器4において冷媒から熱を奪って加熱された熱交流体は、供給路16を介して蒸気発生器14に供給され、蒸気発生器14において水を加熱して蒸気を発生させる一方、蒸気発生器14において熱交流体は熱を奪われ、戻り路17を介して凝縮器4へ戻される。
熱交流体は、油分を含まない流体である。熱交流体は、凝縮器4において気化する一方、蒸気発生器14において液化する流体とすることができる。この場合、凝縮器4と蒸気発生器14との間で、熱交流体を自然循環させることもできるが、戻り路17にポンプ18を設けて強制循環させてもよい。後者の場合、蒸気発生器14において凝縮された熱交流体は、ポンプ18で凝縮器4へ送られ、凝縮器4において気化されて、再び蒸気発生器14へ送られる。なお、ポンプ18としては、キャンドモータポンプが好適に用いられる。
一方、熱交流体は、凝縮器4と蒸気発生器14との間を相変化せずに循環する液体であってもよい。つまり、熱交流体は、沸騰することなく、凝縮器4と蒸気発生器14との間を循環してもよい。この場合、供給路16または戻り路17には、熱交流体を強制循環させるためのポンプ18が設けられる。
いずれにしても、流体伝熱部15は圧縮機を含まず構成される。凝縮器4と蒸気発生器14との間の熱交流体の循環路に圧縮機を設けない構成とすることで、熱交流体には圧縮機の油が混入されないので、凝縮器4または蒸気発生器14が万一破損しても、圧縮機3の油が蒸気に混入するのが防止される。
なお、ヒートポンプ式蒸気発生装置1の運転中、流体伝熱部15の熱交流体の圧力は、凝縮器4における冷媒の圧力や、蒸気発生器14における蒸気の圧力よりも低くなるよう設計されるのが好ましい。さらに好ましくは、凝縮器4における冷媒の圧力、蒸気発生器14における蒸気の圧力、流体伝熱部15の熱交流体の圧力が、順に低くなるよう設計される。
さて、本実施例2の場合、ヒートポンプ式蒸気発生装置1の運転に伴い、蒸気発生器14にスケールが付着するが、その付着状況は次のようにして判定することができる。
第一の判定方法は、前記実施例1と同様に、蒸気の圧力と、冷媒の圧力とが用いられる。この場合、蒸気発生器14における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサ9と、凝縮器4における冷媒の圧力を検出する第二圧力センサ10とが設置される。そして、第一圧力センサ9の検出圧力に基づき、蒸気発生器14における水の飽和温度を求めると共に、第二圧力センサ10の検出圧力に基づき、凝縮器4における冷媒の飽和温度を求め、両飽和温度の差から、蒸気発生器14へのスケールの付着を判定することができる。具体的には、両飽和温度の差が設定を超えれば、蒸気発生器14にスケールが付着したと判定することができる。
第二の判定方法は、流体伝熱部15の熱交流体が、凝縮器4において気化する一方、蒸気発生器14において液化する流体の場合に用いられ、蒸気の圧力と、熱交流体の圧力とが用いられる。この場合、蒸気発生器14における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサ9と、流体伝熱部15の熱交流体の圧力を検出する第三圧力センサ19とが設置される。そして、第一圧力センサ9の検出圧力に基づき、蒸気発生器14における水の飽和温度を求めると共に、第三圧力センサ19の検出圧力に基づき、流体伝熱部15における熱交流体の飽和温度を求め、両飽和温度の差から、蒸気発生器14へのスケールの付着を判定することができる。具体的には、両飽和温度の差が設定を超えれば、蒸気発生器14にスケールが付着したと判定することができる。なお、第三圧力センサ19は、その設置位置を特に問わないが、好ましくは蒸気発生器14の入口または出口付近とされる。
第三の判定方法は、流体伝熱部15の熱交流体が、凝縮器4と蒸気発生器14との間を相変化せずに循環する液体の場合に用いられ、蒸気の圧力と、熱交流体の温度が用いられる。この場合、蒸気発生器14における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサ9と、蒸気発生器14の出口および/または入口における熱交流体の温度を検出する温度センサ20とが設置される。そして、第一圧力センサ9の検出圧力に基づき、蒸気発生器14における水の飽和温度を求め、この飽和温度と、温度センサ20の検出温度とに基づき、蒸気発生器14へのスケールの付着を判定することができる。具体的には、この温度差が設定を超えれば、蒸気発生器14にスケールが付着したと判定することができる。
第四の判定方法として、第一の判定方法と第二の判定方法との双方を用いて、双方の判定条件を満たした場合に、蒸気発生器14へのスケールの付着があると判定してもよい。あるいは、第一の判定方法と第三の判定方法との双方を用いて、双方の判定条件を満たした場合に、蒸気発生器14へのスケールの付着があると判定してもよい。
本発明のヒートポンプ式蒸気発生装置1は、前記各実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。特に、蒸気圧縮機式のヒートポンプ2を備え、その凝縮器4における冷媒からの放熱を用いて、水を加熱して蒸気を発生させる装置において、蒸気の圧力と、凝縮器4における冷媒の圧力との内、少なくとも一方の情報は用いて蒸気発生用熱交換器へのスケールの付着を判定すれば、その他の構成および制御は適宜に変更可能である。
1 ヒートポンプ式蒸気発生装置
2 ヒートポンプ
3 圧縮機
4 凝縮器
5 膨張弁
6 蒸発器
9 第一圧力センサ
10 第二圧力センサ
14 蒸気発生器
15 流体伝熱部
19 第三圧力センサ
20 温度センサ

Claims (3)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させるヒートポンプを備え、
    前記凝縮器における冷媒からの放熱を用いて、水を加熱して蒸気を発生させ、
    この蒸気の圧力と、前記凝縮器における冷媒の圧力との双方を用いてスケールの付着を判定し、
    前記凝縮器は、前記冷媒と水との熱交換器とされ、
    前記凝縮器における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサと、
    前記凝縮器における冷媒の圧力を検出する第二圧力センサとを備え
    前記第一圧力センサの検出圧力に基づき、前記凝縮器における水の飽和温度を求めると共に、前記第二圧力センサの検出圧力に基づき、前記凝縮器における冷媒の飽和温度を求め、
    両飽和温度の差から、前記凝縮器へのスケールの付着を判定する
    ことを特徴とするヒートポンプ式蒸気発生装置。
  2. 圧縮機、凝縮器、膨張弁および蒸発器が順次環状に接続されて冷媒を循環させるヒートポンプを備え、
    前記凝縮器における冷媒からの放熱を用いて、水を加熱して蒸気を発生させ、
    この蒸気の圧力と、前記凝縮器における冷媒の圧力との双方を用いてスケールの付着を判定し、
    前記凝縮器は、前記冷媒と流体との熱交換器とされ、
    前記凝縮器との間で前記流体が循環され、前記流体と水とを熱交換して蒸気を発生させる蒸気発生器と、
    この蒸気発生器における蒸気の圧力を検出する第一圧力センサと、
    前記凝縮器における冷媒の圧力を検出する第二圧力センサとを備え、
    前記第一圧力センサの検出圧力に基づき、前記蒸気発生器における水の飽和温度を求めると共に、前記第二圧力センサの検出圧力に基づき、前記凝縮器における冷媒の飽和温度を求め、
    両飽和温度の差から、前記蒸気発生器へのスケールの付着を判定する
    ことを特徴とするヒートポンプ式蒸気発生装置。
  3. 記流体の圧力を検出する第三圧力センサをさらに備え、
    前記流体は、前記凝縮器において気化する一方、前記蒸気発生器において液化する流体であり、
    前記第一圧力センサの検出圧力に基づき、前記蒸気発生器における水の飽和温度を求めると共に、前記第三圧力センサの検出圧力に基づき、前記流体の飽和温度を求め、
    両飽和温度の差から、前記蒸気発生器へのスケールの付着を判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のヒートポンプ式蒸気発生装置。
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