以下、図面に基づき本発明の各種実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る遊技機島2の概観を示し、図2は遊技機島2の幅方向(厚み方向)断面を示している。遊技機島2は、表裏面に遊技機10を背中合わせにした状態で(図2参照)多数並設収容している。また、これらの遊技機10で遊技に使用される遊技球を遊技機島2の中で循環させて繰り返し使用するための各種設備機器を収容している。ここでは、遊技機10はパチンコ機であり、遊技球はパチンコ球である。また、各遊技機10の一方側に隣接して、その遊技機10で遊技を行うための遊技球を遊技者に貸し出す遊技球貸機11が設置されている。さらにそれぞれの遊技機10の下部前方には、その遊技機で遊技を行う遊技者が保有している遊技球が投入されてこれを計数する遊技球計数機20が設置されている。
遊技機島2は、所定間隔で床面に立設された複数の島柱3と、遊技機島2の長手方向に架け渡されてこれらの島柱3(3分の1程度の高さの位置)に支持された天板4や図示省略の島枠を備え、これらに各種の設備機器を取り付けて構成される。遊技機島2は島柱3の間隔を単位として、島の長さを増減可能に構成されている。
遊技機島2の一方の端部には、遊技球を貯留する貯留タンク6や遊技球を揚上して研磨する揚上研磨装置7を収容した島端設備部5が設けてある。また、遊技機島2の表裏に併設収容された遊技機10の下方には、遊技機島2の長手方向に沿って延設された、本発明に係わる遊技球搬送装置としての遊技球回収装置30が設置されている。なお、各図の矢印Fは、遊技球回収装置30による遊技球の搬送方向を示している。
遊技球回収装置30は、遊技機島2の島端設備部5と反対側の端部から島端設備部5内に掛けて延設設置され、各遊技機10や遊技球計数機20から排出された遊技球を回収して島端設備部5内の揚上研磨装置7の遊技球受入口7aに向けて搬送する機能を果たす。ここでは、遊技球受入口7aは、比較的少量の遊技球を貯留する貯留タンクとしての機能も備えている。
図1に示すように、遊技球回収装置30の下方であって島柱3と島柱3の間は、設備等のない空間として開放されており、遊技者のレッグスペースを広く確保して、楽な姿勢で遊技を楽しむことができるように構成されている。
遊技機島2の上部(各遊技機10の上方)には、島端設備部5の揚上研磨装置7によって揚上研磨された遊技球を、各遊技機10および遊技球貸機11に向けて搬送して供給する補給樋8が、島端設備部5から他端にかけて架け渡されている。補給樋8は、下り勾配を利用して遊技球を搬送する自然流下式であるが、ベルトコンベアなどの動力式でもかまわない。
遊技機島2においては、各遊技機10から排出された遊技球(アウト球)は、遊技球回収装置30によって回収され、揚上研磨装置7で研磨されながら揚上され、揚上研磨装置7から排出された研磨後の遊技球は補給樋8を通じて再び各遊技機10や遊技球貸機11に補給される、といった循環経路を通じて繰り返し利用される。島端設備部5内の貯留タンク6は上記循環経路で余剰となった遊技球を貯留し、また不足した場合に循環経路へ補給する役割を果たす。
各遊技機10は、図2に示すように、遊技機島2の約3分の1の高さにあって遊技機島2の長手方向に延設された水平な天板4の上に載置されている。天板4は遊技機10の正面よりさらに前方へ突出しており、遊技球計数機20は、遊技機の正面下部前方の天板4上に取り付けられている。
図3は、遊技機10および遊技機10の正面下部前方に設けられた遊技球計数機20の外観を示している。遊技機10は、遊技者の発射操作によって打ち出された遊技球が移動しながら流下する遊技領域としての遊技盤12を備えている。遊技盤12の下方には、貸出球や賞球などの遊技球を貯留する上受け皿13が遊技盤12の正面から前方へ突出設置され、さらにその下方には上受け皿13から溢れた遊技球を貯留する下受け皿14が遊技盤12の正面から前方へ突出設置されている。下受け皿14の右横には、遊技球の発射操作を行うためのハンドル15が設けてある。
下受け皿14には、その底面にある落下口を開放するための操作レバー14aがある。該落下口は、ばねなどの弾性部材によって付勢されて常時は閉じている。操作レバー14aの操作により落下口が開放されると下受け皿14内の遊技球は、該下受け皿14の下方の遊技球計数機20の遊技球投入口21へ落下するようになっている。遊技球投入口21は上面が開放された箱状を成している。
遊技球計数機20の正面下部には、遊技球投入口21内の遊技球を計数する際に操作される計数レバー22が設けてある。遊技球投入口21の一方の側面下部には計数レバー22の操作に応じて開閉する取り込み口(図示省略)が設けてある。この取り込み口には、遊技機10の前面下部に沿って天板4上を遊技球貸機11側へ延出され、遊技球貸機11の前で屈曲して該遊技球貸機11の下部を通り抜けて背面へ突出し(図2参照)、その先端部に下向きの排出口を有する計数機排出管23が接続設置されている。計数機排出管23は、ここを通る遊技球を検出する球検出センサ24を有する。遊技球計数機20は、計数機排出管23から下方へ排出される遊技球の個数を球検出センサ24の出力信号に基づいて計数する機能を果たす。計数機排出管23の下端から排出されて落下した遊技球は遊技球回収装置30に受け止められて回収される。
遊技機10の背面には、アウト球を排出するためのアウト球排出管16が設けてある(図2参照)。アウト球排出管16は遊技機10の下部背面から遊技機島2の幅方向中心に向けて突出した後、屈曲して下方に伸びている。アウト球排出管16の下端から排出されて落下した遊技球は遊技球回収装置30に受け止められて回収される。
図4は、遊技機島2内部での遊技球回収装置30の設置状態を示し、図5は遊技球回収装置30の構成を模式的に示している。図5に示すように、遊技球回収装置30は、遊技機島2の長手方向に沿って延設されて遊技球を搬送する動力式の搬送装置31と、搬送装置31の長手方向の複数箇所に分散して配置され、搬送対象の遊技球を搬送装置31の路面上に流入させる複数の遊技球導入部50と、各遊技球導入部50に対応して設けられ、対応する遊技球導入部50の遊技球受入口51aに下端が配置され、遊技機10および遊技球計数機20から排出された遊技球を受け止め転動させて遊技球受入口51aへ排出する傾斜した回収樋40とを有している。
搬送装置31は、遊技機島2の長手方向に延びるフレーム36(図6参照)を備え、このフレーム36の長手方向の一端部に、モータによって回転駆動される駆動プーリ32(図5参照)を、他端部に従動プーリ33を備え、これらに環状の搬送ベルト34を張架してあり、モータの動力によって駆動プーリ32を駆動することで路面となる搬送ベルト34を周回させて、該搬送ベルト34上の遊技球を搬送する動力式の搬送装置である。
1つの遊技球導入部50に対して回収樋40を1つずつ設けてもよいが、ここでは、可能な範囲で、搬送方向上流側と下流側の双方に回収樋40を設置し、遊技球導入部50の設置数を少なくしてある。図4に示すように、回収樋40は、遊技球を転動させる傾斜した斜面部と斜面部の幅方向両端を支持する左右の側壁とを有し、幅方向の断面が下向きコの字状を成している。回収樋40は、長手方向に複数(2乃至3)に分割可能に構成されており、これらを2個ないし3個繋ぎ合わせることで1つの傾斜した斜面が形成される。繋ぎ合わせる個数によって上端から下端までの長さを調整することができる。なお、回収樋40はその斜面の両側から遊技球が側方へ落下しないようにされている。ここでは、図4に示すように、回収樋40の側方に沿って遊技機島内部に壁が設けてある。
本例の搬送ベルト34は、遊技球の直径の6倍程度の幅を有する平ベルトの両端を接合して環状(無端)にしたものである。なお、遊技球回収装置30の搬送装置31は動力式なので、自然流下式のように傾斜させる必要はなく、遊技機島2の長手方向に沿って水平に延設されている。また、遊技機島2の表面側に配列された遊技機10や遊技球計数機20と遊技機島2の裏面側に配列された遊技機10や遊技球計数機20の双方から遊技球を受けて回収するので、図2に示すように、遊技球回収装置30は、遊技機島2の幅方向の中心に配置されている。
図6は、搬送装置31のフレーム36と、遊技球導入部50の各部と、搬送路規制部材45とを、フレーム36への載置順に分離して示し、図7はこれらを組み付けた状態を示している。また図8は、図7のA−Aの位置における遊技球回収装置30(回収樋40も一部含む)の断面を示し、図9は、図8に対して、回収される遊技球を付加して示している。
フレーム36は、搬送方向に延びる断面略H型の形状を成しており、多量の遊技球の搬送に十分な剛性を有するように金属などで構成される。フレーム36は、左右の搬送路側壁36aと、これらを繋ぐ水平部とから構成され、水平部は、環状に掛け渡された搬送ベルト34のうち上側の経路となる路面側搬送ベルト34aをその下面側から支持する支持面部36bと、該支持面部36bの両外側にあって、路面側搬送ベルト34aの路面より僅かの段差を付けて高くなるようにされた側道部36cとから構成される。
側道部36cは、遊技球1個分の通路幅を有し、路面側搬送ベルト34aの端部に沿って搬送方向に延設されている。側道部36cと路面側搬送ベルト34aとの段差は遊技球の半径以下(たとえば、直径の3分の1程度)になっている。この段差は搬送ベルト34上の遊技球が側道部36cへ容易に溢れ出すことを防止する。また、側道部36cは、側道部36c上の遊技球を搬送ベルト34の路面上へ導くように設定してある。たとえば、側道部36cの搬送ベルト34側の縁部に丸みをつけたり、側道部36cを搬送ベルト34の路面に向けて僅かに下り傾斜させたりする。
遊技球導入部50は、回収樋40の下端から遊技球を受け入れる遊技球受入口51aを形成する遊技球受入口部材51と、遊技球を1個は通すが2個は同時に通り得ない形状の球落下口53aが複数形成された矩形板状の異物除去カバー53と、遊技球受入口51aから流入する遊技球を整列させて搬送ベルト34の路面上に排出する流量調整部55とから構成される。
流量調整部55は、遊技球受入口部材51の遊技球受入口51aを通じて落下流入してきた遊技球を受け止める玉受部56と、玉受部56の下方にあって、玉受部56で受け止めた遊技球を整列させる整列部57と、整列された遊技球を複数列で搬送装置31の搬送ベルト34の側方から路面上に排出する排出通路部58と、遊技球受入口51aに流入した遊技球が、玉受部56および排出通路部58から搬送装置31の搬送方向下流側および上流側に流出することを防止する遊技球規制部材59とから構成される。
詳細には、図8、図9に示すように、排出通路部58は一対の離隔して対向配置された外壁部材58aと、該一対の外壁部材58aの内側にあって各外壁部材58aと対向して配置され、その対向する外壁部材58aとの間に遊技球の排出通路を形成する一対の内壁部材58bとを備えて構成される。内壁部材58bは、外壁部材58aとの間に遊技球の直径よりやや広い間隔をあけて外壁部材58aに平行に配置されている。
一対の外壁部材58aは、フレーム36の搬送路側壁36aの内側に丁度収まる間隔にされている。流量調整部55は、外壁部材58aおよび内壁部材58bを搬送装置31の搬送方向に沿う向きにした状態で排出通路部58の下端をフレーム36の上から搬送路側壁36aの間に挿入して設置される。
また、外壁部材58aおよび内壁部材58bの下端部はそれぞれ内側に向けて傾斜するように曲げてあり、該下端部の終端は排出通路部58における遊技球の出口部となっている。排出通路部58は、フレーム36の側道部36cに対応する箇所に位置し、遊技球を下方へ案内した後、内側斜め下方に進路を変えて終端する通路を構成している。この排出通路の下端部は、その出口部から排出される遊技球および該出口部で待機している遊技球を、搬送ベルト34の路面の端部に接触させず、かつ遊技球を搬送ベルト34上で他の遊技球の上に重ならない1段目の遊技球となるように排出する機能を果たす。
一対の内壁部材58bの上端同士の間は、中央部が平坦で両サイドが内壁部材58bの上端に向けて下り傾斜した板状の整列部材57aで接続されている。ここでは、一対の内壁部材58bと整列部材57aを一体化した1つの部材で構成してある。整列部材57aの中央部の平坦な箇所には、シート状の衝撃吸収部材57bが貼り付けてある。
外壁部材58aは内壁部材58bの上端よりさらに上方に延びており、一対の外壁部材58aの上端には、該上端間に掛け渡されるようにして異物除去カバー53が載置される。載置した異物除去カバー53の下面と整列部材57a(より詳細には衝撃吸収部材57b)との間には遊技球1個分よりやや広い間隔が確保される。
玉受部56は、一対の外壁部材58aの各上端から外側に向けて逆ハの字状に上り傾斜して広がる斜面を成している。玉受部56の斜面にはシート状の衝撃吸収部材56bが貼り付けてある。各斜面の上端であって搬送方向の中央部分には受け部56a(図6参照)が形成されており、これらの受け部56a間に掛け渡すようにして遊技球受入口部材51が載置される。
遊技球規制部材59は、玉受部56および排出通路部58(外壁部材58aおよび内壁部材58b)の搬送方向下流端および搬送方向上流端を覆って封鎖する板部材で構成される。遊技球規制部材59の存在により、遊技球は玉受部56や排出通路部58の搬送方向下流端や上流端から搬送ベルト34上に流出することはない。
異物除去カバー53は長方形の板部材に、遊技球1個は通すが2個は通さない球落下口53aが、幅方向の中央部分に長手方向に沿って2列に並べて形成されている。異物除去カバー53は、球落下口53aより大きいゴミ等を除去するフィルタ部材としての機能を果たす。たとえば、遊技球より大きい会員カードなどが、球落下口53aの下方の整列部57や排出通路部58へ混入することが防止される。異物除去カバー53の上面は、その幅方向中央に向けて両側から僅かに下り傾斜しており、球落下口53aからの円滑な落下が確保される。なお、異物除去カバー53は排出通路部58の外壁部材58aの上端に載置されているので、球落下口53aより小さい異物が混入した場合でも、簡単に取り外して保守することができる。また、異物除去カバー53が破損した場合でも容易に交換することができる。
遊技球受入口部材51は、断面矩形の4本の棒状部材を、搬送方向を短辺とする長方形の4辺を成すように組み合わせて形成されており、この4辺で囲まれた中空部分が遊技球受入口51aとなっている。短辺を成す棒状部材の上面は、該長方形の長手方向中央に向けて僅かに下り傾斜している。遊技球受入口部材51は樹脂で形成されている。
搬送路規制部材45は(図6参照)、フレーム36の搬送路側壁36aの内側に丁度入る幅で搬送方向に延びる所定長の斜面部46と、この斜面部46の下端近傍および上端近傍部分で該斜面部46の幅方向の両端から下方へ屈曲して延びる脚部47と、斜面部46の下端から該斜面部46に沿って所定距離以上離れた位置で斜面部46の幅方向の両端部に設けられた落下溝48とを有している。
斜面部46は緩やかに傾斜した平らな斜面を形成する。その全長は、適宜に設定すればよいが、たとえば、1m程度に設定される。搬送路規制部材45は、脚部47をフレーム36の側道部36cに載せるようにして設置される。設置された状態で斜面部46の下端は、搬送ベルト34の路面から遊技球1個分よりやや高い位置となる。路面と下端との距離Dは、遊技球の直径をRとすると、
R+R×(ルート3) > D > R の範囲に設定するとよい。これは隣接する2個の遊技球の間に2段目の遊技球が重なるような場合にも、2段目以上を斜面部46上に排除することを考慮したものである。
落下溝48は、搬送ベルト34の端部より外側であって側道部36cの上方となる位置、すなわち、落下溝48から下方に落下した遊技球が搬送ベルト34の端部に触れずに側道部36c上に落下する位置に設定される。
搬送路規制部材45は、遊技球導入部50の搬送方向上流側近傍の搬送路上に設置される。また、搬送装置31の終端近傍の搬送路上に設置される。これは揚上研磨装置7の遊技球受入口7aの直前の上流側となる位置である。
次に、遊技球回収装置30による遊技球の回収動作について説明する。
遊技機10のアウト球排出管16や遊技球計数機20の計数機排出管23の下端から排出された遊技球はその真下に位置する回収樋40に受け止められてその斜面を下端に向けて転動流下する。そして、回収樋40の下端から遊技球受入口部材51の遊技球受入口51aを通じて遊技球導入部50内に流入する。
遊技球導入部50を複数箇所に設けてあるので、下り斜面を形成する回収樋40の1つあたりの経路長を短くできる。これにより、回収樋40の高低差を少なくでき、遊技球回収装置30としての必要な高さ方向のサイズを低減して、足元スペースを広く確保することができる。
なお、回収樋40の下端から排出された遊技球が該下端と対向する位置にある遊技球受入口部材51の縁部(棒状部材)に衝突すると、長期間の使用により遊技球受入口部材51が変形・損傷・劣化することが想定される。しかし、本実施の形態では、遊技球受入口部材51は遊技球導入部50の受け部56a(図6参照)に載置してあるので、容易に交換することができる。
遊技球受入口51aから流入する遊技球は、玉受部56の斜面に敷設されている衝撃吸収部材56b(図9参照)の上に落下するため、落下の衝撃は緩和される。玉受部56上の遊技球はその斜面に沿って流下して異物除去カバー53の球落下口53aから下方へ落下する。ここで、球落下口53aを通らない大きさのゴミなどは排除され、大きなゴミ(たとえば、会員カードなど)が搬送路(搬送ベルト34上など)へ流入して故障を引き起こすといった事態が防止される。
異物除去カバー53の球落下口53aを通った遊技球は整列部57の衝撃吸収部材57b上に落下するため、落下の衝撃は緩和される。
整列部材57aの衝撃吸収部材57b上に落下した遊技球は、両サイドに分かれて、排出通路部58(外壁部材58aと内壁部材58bの間の空間)へ流入する。排出通路部58へ遊技球が流入するとき、遊技球が整列される。すなわち、排出通路部58の外壁部材58aと内壁部材58bの間隔は遊技球1個分の直径に対応する距離に設定されているので、整列部材57aから排出通路部58へ流入する際に複数列(排出通路部58の経路方向に連なる並びを1列とし、この列が搬送方向F方向に複数列並ぶ状態)に整列されて排出通路部58を流下する。
排出通路部58(外壁部材58aと内壁部材58bの間)を流下してきた遊技球はその出口部から搬送ベルト34の路面上へと落下する。すなわち搬送ベルト34の側方から搬送ベルト34上に流出する。
図9に示すように、搬送ベルト34上が遊技球で満杯(幅方向一列全てに遊技球がある)で新たな遊技球を受け入れる空間的余裕がない場合には、搬送ベルト34上の遊技球が優先的に搬送され、排出通路部58の出口部から遊技球は排出されずに出口部で待機した状態になる。ここで、排出通路部58の出口部を構成する外壁部材58aの下端は、搬送ベルト34の路面より高くされているので、出口部にある遊技球が搬送ベルト34の端部に当接して搬送ベルト34を劣化させることはない。
また、出口部にある遊技球は、後方に連なる遊技球の重みで押圧されるが、排出通路部58の外壁部材58aや内壁部材58bの傾斜した下端部の存在により、排出方向が斜め下方に方向付けされており、かつその排出方向の前方には、既に搬送ベルト34上の遊技球が存在するため、出口部から出ることはできずに待機した状態になる。たとえば、仮に、内壁部材58bの下端部(内側下方に傾斜した部分)がなければ、遊技球は水平方向もしくはある程度上方にも出ることができるため、搬送ベルト34上に1段目の遊技球が満杯に存在する場合でも、その上に重なるようにして出てしまう。本実施の形態では、内壁部材58bの傾斜した下端部の存在により、そのような事態は防止される。したがって、出口部からは遊技球が常に搬送ベルト34の路面上の1段目の遊技球となるように排出され、1段目に排出できない場合は出口部に待機することになる。このように、搬送ベルト34上で2段に重なることがないように排出するので、搬送ベルト34上に2段以上に遊技球が重なって過大な負荷が搬送装置31に加わることが防止される。
また、排出通路部58の出口部から搬送ベルト34上へ流出して合流しようとする遊技球が搬送ベルト34上の遊技球に対して加える圧力は搬送ベルト34の側方から加わる。たとえば、搬送ベルト34の上方から遊技球を搬送ベルト34上に排出する場合には、排出される遊技球およびその後方に連なる多量の遊技球の荷重が搬送ベルト34の路面に対してほぼ垂直に加わることになるが、本実施の形態では、搬送ベルト34の側方から遊技球を合流させるので、搬送ベルト34の路面に垂直方向に加わる荷重は少ない。そのため、搬送ベルト34に過大な負荷が加わることがなく、大量の遊技球が遊技球計数機20から排出されても、円滑な搬送および合流が確保される。
また、大量の遊技球が回収樋40から遊技球導入部50に流入した場合でも、垂直方向に重なる遊技球の重みは、一旦、整列部57で受け止められる。したがって、排出通路部58の出口部から遊技球が搬送ベルト34上に流出しようとする力(出口部の遊技球が搬送ベルト34上の遊技球を側方から押圧する力)は、排出通路部58の経路内でその経路方向に連なる小量の遊技球の重み分のみとなり、大きな力が加わることはない。
搬送ベルト34上に遊技球を受け入れる余裕(幅方向の一列全てが遊技球で埋まっていない状態)がある場合は、搬送ベルト34の路面上へ排出通路部58の出口部から遊技球が流出して合流する。出口部から搬送ベルト34の路面上に出るときは、図10の矢印および破線で示すような動きで遊技球が排出されるため、排出時に遊技球が搬送ベルト34の端部に接触することはない。このような排出は、外壁部材58aの下端の位置と搬送ベルト34の端部との位置関係に依存する。たとえば、搬送ベルト34の路面上で遊技球を端に寄せて外壁部材58aの下端に当接させたとき(図中の遊技球Bの状態)、遊技球の最下点(搬送ベルト34に接触する部分)が搬送ベルト34の端部より搬送ベルト34の幅方向内側となるような位置関係に設定すればよい。
排出通路部58の出口部から搬送ベルト34の路面上に排出された遊技球は、搬送ベルト34に乗って搬送方向終端に向けて搬送される。
ここで、図9に示すように、搬送ベルト34上に遊技球が満杯の場合、排出通路部58の出口部で待機している遊技球は、搬送ベルト34に乗って搬送される遊技球との接触により搬送方向へ引きずられる作用を受ける。しかし、排出通路部58の出口部で待機する遊技球は搬送方向下流側の遊技球規制部材59に当接しており、それより下流側へ流出(移動)することはない。これにより、上記の引きずり現象によって遊技球が搬送ベルト34上に大量に入り込んでしまったり、排出通路部58の出口部と搬送ベルト34との間に遊技球が挟まったりすることが防止される。
また、遊技球計数機20から排出された遊技球を搬送ベルト34上へ流入(合流)させるのは遊技球導入部50の存在する箇所に限られているので、合流箇所は搬送装置31の全長から見れば一部のみになっている。そのため、上記の引きずり現象が生じる箇所も限られる。引きずり現象は、搬送ベルト34にとっては、搬送方向への移動を阻害する負荷となるが、引きずり現象の発生し得る箇所を遊技球導入部50の存在する箇所のみに制限しているので、搬送ベルト34が受ける負荷の増加を少なく抑えることができる。
前述したように遊技球導入部50は、搬送装置31の搬送ベルト34上に遊技球を1段となるように排出するので、2段に重なって搬送されることは基本的に生じない。しかし、何らかの要因で遊技球が2段に重なったとしても搬送路規制部材45の存在により、1段に修正される。
たとえば、図11や図12(a)に示すように、搬送ベルト34上に2段に重なって搬送されてきた遊技球は、搬送路規制部材45の斜面部46の下端に到達すると、1段目の遊技球は斜面部46の下を通り抜け、2段目の遊技球は斜面部46の上に乗り上げる。上流側から次々と2段目に重なって遊技球が到来すれば、2段目の遊技球は斜面部46に次々と乗り上げて斜面部46上に退避される。
斜面部46の上に退避された遊技球の量が増加すると、斜面部46上の遊技球の一部は落下溝48に到達し、落下溝48から側道部36cの上に落下する。このようにして落下した遊技球は側道部36c上で待機しているが、該側道部36cは搬送ベルト34の路面に向けて遊技球を誘導するように傾斜等しているので、搬送ベルト34上の遊技球の並びに隙間S(図12(a)参照)があれば、その隙間Sを埋めるように側道部36cの遊技球が搬送ベルト34上に流れ出て合流する。
また、図12(b)に示すように、搬送ベルト34上の搬送量が少なくなると、斜面部46に退避していた遊技球は斜面部46の下端から搬送ベルト34の路面上に1段目の遊技球として流出し、斜面部46の下を通過して搬送される。
このように搬送路規制部材45は、搬送ベルト34上に2段に重なって搬送されてきた遊技球を斜面部46上に一時的に退避させて1段に修正すると共に、搬送量が低下したら、退避している遊技球を搬送路の1段目の遊技球として搬送ベルト34上に戻す作用を果たす。したがって、搬送路規制部材45の下流側では、搬送ベルト34上を遊技球が1段に埋め尽くした場合が最大搬送量となり、搬送路規制部材45は、その下流側での最大搬送量を上記の量に制限する機能を果たす。
搬送路規制部材45を遊技球導入部50の上流側近傍に配置することで、遊技球導入部50の上流側で搬送ベルト34上の遊技球が1段以下に修正される。これにより、2段目以上の遊技球が遊技球導入部50の下端との間に詰まってしまうなどの現象が確実に防止される。
搬送路規制部材45を搬送装置31の搬送方向終端に設ければ、搬送装置31が後段の装置等に向けて単位時間に排出する遊技球の最大量を規制することができる。本実施の形態では搬送装置31から排出された遊技球は揚上研磨装置7の遊技球受入口7aへ流入するので、搬送装置31の搬送方向終端に設けた搬送路規制部材45は、揚上研磨装置7の遊技球受入口7aへの遊技球の流入量を制限するので揚上研磨装置7での玉詰まりを防止する。
次に、第2の実施の形態について説明する。
図13は、第2の実施の形態に係る遊技球回収装置30Bの構成を模式的に示している。第2の実施の形態では回収樋40や遊技球導入部50は設けていないが、搬送装置31の路面上に所定の間隔をあけて複数の搬送路規制部材45を配設してある。隣り合う搬送路規制部材45同士の間隔は、たとえば、10cmから20cm程度に設定される。第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付してあり、それらの説明は適宜省略する。
図14は、第2の実施の形態に係る遊技球回収装置30Bの主要部の分解斜視図であり、図15は、第2の実施の形態に係る遊技球回収装置30Bの搬送方向に垂直な断面を示している。フレーム36、搬送路規制部材45、異物除去カバー53は第1の実施の形態と同様のものである。
フレーム36の搬送路側壁36aの間に、搬送方向に所定の間隔をあけて搬送路規制部材45が挿入されて載置され、その上に、搬送方向に所定長の長さを備えた玉受け部材80が載置される。玉受け部材80は、たとえば、1.5m程度の長さにされており、複数の玉受け部材80が搬送装置31の全長に渡って隙間なく配設される。
玉受け部材80は、図15に示すように、フレーム36の一対の搬送路側壁36aの各上端から外側に向けて逆ハの字状に上り傾斜して広がる斜面を成している。玉受け部材80の斜面にはシート状の衝撃吸収部材81が貼り付けてある。両斜面の下端の間には異物除去カバー53が設置される。異物除去カバー53は、搬送装置31の全長に渡って隙間なく複数配設される。載置した異物除去カバー53の下面と搬送路規制部材45の斜面部46の上端との間には、遊技球1個よりやや広い間隔が確保される。
第2の実施の形態では、回収樋40を設けない分、遊技球回収装置30Bとしての必要な高さ方向のサイズを低減し、たとえば、より一層、足元スペースを広く確保することができる。
次に、遊技球回収装置30Bによる遊技球の回収動作について説明する。
遊技機10のアウト球排出管16や遊技球計数機20の計数機排出管23の下端から排出された遊技球はその真下に位置する玉受け部材80に受け止められ、その斜面を転動流下して、異物除去カバー53の球落下口53aから下方に落下する。計数機排出管23などから排出された遊技球は、玉受け部材80の斜面に敷設されている衝撃吸収部材81の上に落下するため、落下の衝撃は緩和される。なお、玉受け部材80の斜面は、遊技球を貯留する貯留部としても機能し、多数の遊技球が一時に遊技球計数機20から排出された場合などには、一時的に玉受け部材80に遊技球が貯留され、異物除去カバー53の球落下口53aから順次下方へ落下する。
搬送路規制部材45の斜面部46上に落下した遊技球は、図16に示すように、斜面部46に沿って転動流下し、斜面部46の下端から搬送ベルト34の上に落下する。
ここで、図16に示すように、搬送路規制部材45Aの斜面部46の下端とこれより搬送方向Fで上流側にある隣の搬送路規制部材45Bの上端との間の部分は、搬送路規制部材45Aの斜面部46の下端から搬送ベルト34上へ流出する遊技球の排出口49になる。この排出口49の部分の搬送ベルト34上に既に1段目の遊技球が隙間なく存在する場合には、遊技球は搬送路規制部材45Aの斜面部46の下端から搬送ベルト34上に落下することができずに、斜面部46の上に停留する。
排出口49の部分で搬送ベルト34上に遊技球が無い場合や隙間があれば、斜面部46の下端から搬送ベルト34上へ遊技球は落下する。また、斜面部46上の遊技球は落下溝48から側道部36c上へ落下することもあり、側道部36c上に落下した遊技球は、搬送ベルト34上に隙間ができれば、図12(a)で説明した場合と同様にして、搬送ベルト34の路面上に流れ出て合流する。
このように、複数の搬送路規制部材45を搬送装置31の全長に渡って所定の間隔をあけて配置することで、搬送装置31の搬送ベルト34上へ遊技球が流入し得る箇所は、隣り合う搬送路規制部材45同士の間に形成される排出口49と落下溝48のみになる。そして、搬送路規制部材45はその下端と路面との間隔により、搬送ベルト34上に重なる遊技球を1段のみに規制するので、搬送ベルト34上で遊技球が2段以上に重なり得る部分は排出口49の部分のみとなる。
また、落下溝48から側道部36c上に落下した遊技球は搬送ベルト34上に隙間ができた場合だけ搬送ベルト34へ流出するので、落下溝48から落下した遊技球が搬送ベルト34上の2段目に重なる遊技球になることもない。したがって、搬送路規制部材45を搬送方向の全長に渡って所定の間隔で配設することで、大量の遊技球が複数段に重なって搬送ベルト34上に流れ出て搬送装置31に過大な負荷が加わる、といった事態が防止され、円滑な搬送や合流が確保される。
また、過剰な遊技球は搬送路規制部材45の斜面部46の上で停留するため、これらの遊技球の存在が搬送ベルト34に負荷を与えることはない。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
第1の実施の形態では、1つの遊技球導入部50に対して、対向する2方向から回収樋40の下端を接続したが、1つの遊技球導入部50に対して一方向からのみ回収樋40を接続するように構成されてもよい。
第2の実施の形態では、排出通路部58の出口部を斜め下方に傾斜させて構成したが、より水平に近い角度で搬送ベルト34の側方から搬送ベルト34上へ遊技球を排出するように形成されてもよい。
第1の実施の形態では、搬送ベルト34の両側方から遊技球を合流させる構成を示したが、一方側からのみ合流させる構成でもかまわない。
搬送路規制部材45に設けた落下溝48は、斜面部46の端部を切り欠くようにして形成したが、穴を設けるようにされてもよい。落下溝48(穴状のものを含む)は、遊技球が通り得るサイズ以上であれば比較的小さいものを多数設ける構成でもよい。
実施の形態では、搬送路規制部材45の下端は、搬送ベルト34の路面から遊技球1個分よりやや高い位置となるようにし、1段目のみが下方を通過し得る高さとしたが、規制する高さは、2段目、3段目など適宜の段数とされてもよい。搬送装置が搬送可能な負荷に応じて搬送路規制部材45で規制する段数を決定すればよい。
実施の形態では、遊技球計数機20を各遊技機10に設ける構成を示したが、遊技機島2の所定箇所にのみ設けられる構成にされてもよい。たとえば、遊技機島2において島端設備部5と反対側の端部あるいは、長手方向の途中の所定箇所に設けられてもかまわない。
搬送装置31は、動力により遊技球を搬送する方式の搬送路を用いたものであればよく、搬送ベルト34を周回させるベルトコンベア方式に限定されるものではない。たとえば、搬送路の幅方向に回転軸を有して回転駆動される多数ローラを搬送方向に併設して路面を構成するような搬送路であってもかまわない。また、搬送装置31の搬送路は水平に設置されるものに限定されない。動力式であれば、その動力による搬送を補助する等のために、搬送方向下流側へ下り傾斜したものでもかまわない。
また、実施の形態では、本発明に係わる遊技球搬送装置を、遊技球計数機20や遊技機10から排出された遊技球を回収する遊技球回収装置30、30Bとした場合を示したが、揚上研磨された遊技球を、各遊技機10および遊技球貸機11に向けて搬送して供給する補給用の搬送装置とされてもよい。この場合、搬送路上には揚上研磨装置7からのみ遊技球が流入するので、該揚上研磨装置7からの遊技球が流入する箇所の近傍の下流側において搬送路上の1箇所に搬送路規制部材45を配置する構成でもかまわない。
実施の形態では、遊技機10をパチンコ機、遊技球をパチンコ球としたが、遊技球を使用する遊技機であれば、他の種類の遊技機であってもかまわない。
実施の形態では異物除去カバー53に球落下口53aを2列かつ交互に配列するようにしたが、球落下口53aの配列はこれに限定されるものではない。たとえば、異物除去カバー53の幅方向の中央などに1列のみ配置するようにしてもよい。また、異物除去カバー53の上面を、その幅方向中央から端部側に向けて下り傾斜するようにし、異物除去カバー53の幅方向の端部近傍に球落下口53aを配列するように構成してもよい。