次に、本発明に係る遊技機島の第1の実施の形態を図1〜図14に示し、これらの図に基づき本実施の形態を説明する。
図1〜図4に示すように、本実施の形態に係る遊技機島1は、複数のパチンコ機等の遊技機10を並べて配列した遊技機列11を、例えば遊技機10の裏面側が相互に対向するよう2列に配置したものである。
同一遊技機列11内における相互に隣り合った遊技機10間の内の一つおきの箇所には、複数の遊技球P(パチンコ玉)を貯留し得る台間貯留部20が挟まれて配置されており、同一遊技機列11内における相互に隣り合った2つの遊技機10間の内の他の箇所には、貨幣やプリペイドカードなどの投入に反応して遊技球Pを遊技機10の正面に排出する遊技球貸出機15が挟まれて配置されている。但し、この台間貯留部20は2列の遊技機列11の両端部分にも配置されているだけでなく、各台間貯留部20は2列の遊技機列11に跨って位置する構造ともされている。また、遊技機島1の一端側には、島端装置12が配置されており、この島端装置12内に遊技球Pを上昇する為のリフト装置40が設置されている。
図4に示すように、遊技機10の裏面側が相互に対向して配置された2列の遊技機列11間には隙間が設けられており、この隙間における遊技機10および台間貯留部20の下部側には、金属製或いは樹脂製の凹状部材から形成されたサポート部材である回収樋62が、遊技機列11と平行を成すように配置されている。
この回収樋62の図4及び図14に示す中央部分には、全体的に底面を平らに形成された溝である凹部62aが2列の遊技機列11に沿って伸びるように、設けられている。さらに、この凹部62aの底部である回収樋62の底面を上下から挟むように、合成ゴム製で輪状の搬送ベルトである下部搬送路60が配置されている。このことからこの下部搬送路60を支持するように、回収樋62の底面とされる凹部62aの底部が下部搬送路60の裏面側に配置されている。
そして、回収樋62の底面の下部に配置されたローラ63が、回収樋62の底面とこのローラ63との間に位置する部分の下部搬送路60を回転しつつ案内している。また、この回収樋62の両端部は垂直に上側に伸びており、その先端部分である連結部62bがそれぞれ外側に屈曲されつつ二股に分かれるように形成されている。
つまり、この下部搬送路60は、遊技機島1を設置した図1に示す床面Gと略平行を成すように配設されており、島端装置12内に設けられた駆動源であるモーター61によって回転するように駆動されることによって、下部搬送路60上に存在する遊技球Pがリフト装置40に向かって移動するようになっている。
図4及び図14に示すように、台間貯留部20の下側には、下部搬送路60と隣り合うようにして一対の下部ユニット固定具64が、下部搬送路60と隣り合い且つ下部搬送路60の延在方向と平行を成すように配置されている。一対の下部ユニット固定具64は金属製の中空の角筒であり、その中にはウレタンスポンジなどの吸音材が詰め込まれている。
これらの下部ユニット固定具64の上部には、台間貯留部20の長手方向中央側に向かって延出されるように形成された一対の案内部材である樋支持具66の基端部に設けられた鉤状部66aが、それぞれ取り付けられている。そして、これら一対の樋支持具66の先端部は一段低く形成されており、回収樋62の2つの幅方向両側部分とされる連結部62bにこれら一対の樋支持具66の先端部がそれぞれ挟み込まれて嵌合されることで、これら回収樋62と一対の樋支持具66とが相互に固定されている。
従って、一対の樋支持具66が下部搬送路60の両側にそれぞれ配置されることで、遊技球Pを下部搬送路60上に案内するようになる。この際、一対の樋支持具66は、下部搬送路60に向かってそれぞれ低くなる形に傾斜していることで、樋支持具66上に落下した遊技球Pは、下部搬送路60に向かって確実に転がるようになっており、また、音の発生を抑制する為のビニール製等のシート材である防音材67が、これら一対の樋支持具66の表面をそれぞれ覆っている。
この一方、前述のリフト装置40は、下部搬送路60の端部と対向して配置されており、下部搬送路60によってリフト装置40に向かって移動してくる遊技球Pを島端装置12内に設けられた回収貯留部39に一旦貯留し、この回収貯留部39からリフト装置40の受取部へ遊技球Pが導入可能となっている。そして、遊技球Pを島端装置12内のリフト装置40によって揚送するようになっているが、この揚送に際して、島端装置12内のリフト装置40により遊技球Pを上昇させながら、遊技球Pを研磨するようにしてもよい。
リフト装置40によって島端装置12の上部側に揚送した遊技球Pは、遊技機島1の上部に直列的に配置された複数の上部搬送路70の内の、リフト装置40と接続された一つの上部搬送路70に供給されるようになっている。ここで、各上部搬送路70は、リフト装置40と接続された一端側部分から遊技機島1内における上部搬送路70の他端側部分に向かって下側にそれぞれ傾斜している。
隣接し合う上部搬送路70の間には、上流側の上部搬送路70における他端側部分から下流側の上部搬送路70における一端側部分に遊技球Pを揚送する為の揚送装置72がそれぞれ設けられている。
図13は揚送装置72の構造を示しており、この揚送装置72は、遊技機島1に対して独立に着脱可能な略箱型のユニットとして構成されており、内部には、遊技球Pを無端の揚送ベルト74を駆動プーリ76と従動プーリ78とに架け渡すようにして備えている。駆動プーリ76と従動プーリ78とテンションプーリ80とは、三角形に配置されており、従動プーリ78は一方の上部搬送路70における下側の部分近傍に、駆動プーリ76は他方の上部搬送路70における上側の部分近傍に、それぞれ位置するようになっている。そして、揚送ベルト74はテンションプーリ80によって一定のテンションを保たれるようになっている。
駆動プーリ76は、駆動ベルト82を介してモーター83と接続されており、モーター83によって回転駆動が可能となっている。揚送ベルト74は、駆動プーリ76がモーター83によって回転駆動されることによって、矢印Xに示される方向に周回するようになっている。
揚送ベルト74の外周面を形成する側には、遊技球Pを積載可能な突起74aが間欠的に複数設けられている。揚送ベルト74における従動プーリ78側の部分に位置する突起74aは、一方の上部搬送路70における下側の部分と接続されるようになっており、一方の上部搬送路70から転がり落ちてくる遊技球Pを積載するようになっている。
また、揚送ベルト74における駆動プーリ76側の部分に位置する突起74aは、他方の上部搬送路70における上側の部分において起立して位置するようになっており、突起74aに積載された遊技球Pは、他方の上部搬送路70における上側の部分に向かって落下するようになっている。つまり、一方の上部搬送路70から転がり落ちてきた遊技球Pは、突起74aに積載され、揚送ベルト74が周回することによって揚送され、他方の上部搬送路70へと供給されることとなる。
他方、台間貯留部20は、その上下端がそれぞれ遊技機10の上下端にほぼ対応した大きさとされつつ、2つの遊技機10間に配置されるような直方体状に形成されている。但し、この台間貯留部20の上側寄りにおける幅方向の中央部分には、遊技機10間に沿って台間貯留部20を貫通する貫通部である凹部20aが凹状に窪むように形成されている。
つまり、各台間貯留部20の周壁は、遊技機10とそれぞれ隣接する部分の壁面である一対の側壁24と、2つの遊技機10間を繋いで遊技機島1の外壁面の一部を形成する部分である一対の端壁25とから成っているが、これら一対の側壁24および一対の端壁25は、防音性に長けた肉厚な合板によりそれぞれ構成されている。但し、台間貯留部20内のメンテナンス性向上の為に、台間貯留部20内を目視できる覗き穴を一方の側壁24の一部に形成し、透明なアクリル板等の覗き穴材をこの覗き穴内に取り付けるようにしても良い。もし、一方の側壁24側に障害物(例えば、遊技球貸出機や遊技機から出力されたスタート回数や大当たり回数を表示する表示部を備える情報表示装置)が配置されている場合には、他方の側壁24の一部に目視できる覗き穴を形成し、上記と同様の覗き穴材をこの覗き穴内に取り付けることにしても良い。すなわち、障害物があっても台間貯留部20内を目視できる程度の覗き穴を形成しておくようにする。さらに、透明なアクリル板により一方の側壁24を構成してこの側壁24を可視化しても良い。また、各台間貯留部20の凹部20aは、相互に同一の位置に設けられていることから、遊技機島1の長手方向とされる遊技機列11の配列方向に沿って存在する連続した空間が通路21とされている。
この一方、2列の遊技機列11間とされる各台間貯留部20の凹部20aを通過する位置には、前述の遊技球Pを貸し出す遊技球貸出機15から投入された千円札や一万円札等の紙幣である貨幣を搬送する為の貨幣搬送部36が、存在している。この結果として、この貨幣搬送部36が各台間貯留部20の凹部20a間を繋ぐように通路21内に配置されることになる。そして、この貨幣搬送部36の終端は、リフト装置40と同様に遊技機島1の一端側に配置された島端装置12内に位置していて、この島端装置12内に設置されている図示しない金庫内に貨幣がこの貨幣搬送部36によって送り込まれるようになっている。
図5及び図6に示すように台間貯留部20内の通路21を挟んだ両側部分には、遊技球Pが内部を通過可能な管状の管構成部材22aが、台間貯留部20の最上部から下部側に向かって並んで直列的にそれぞれ遊技球Pが通り抜ける間隔を持って配置されていて、これら2列の管構成部材22aが2列の誘導管22を構成することになる。つまり、一方の側壁24には固定板32が固定されていて、台間貯留部20内に向かって突き出すように固定部材23がこの固定板32に対してネジ止めされるのに伴い、外側から挟まれるようにしてこれらの管構成部材22aは、この固定部材23によって一方の側壁24に確実に固定されている。
他方、図5に示すように、台間貯留部20の周壁の一部である一対の端壁25の外側は、金属製の柱状の部材である一対の支持部材160にネジ止めされて、台間貯留部20がこれら一対の支持部材160が固定されており、これらの支持部材160は、遊技機島1が設置される床面Gから立ち上がるようにして設置されている。これらの支持部材160は、床面Gから遊技機10の上側まで延在しており、台間貯留部20の最上部から上側に位置する部分には、一対の上部ユニット固定具162によって、各支持部材160を連結固定されている。
図5に示すように、一対の支持部材160の上下方向やや下側寄りであって、且つ下部ユニット固定具64の直下である箇所には、これら一対の支持部材160間に亘るように金属製の支え金具164が、一対の支持部材160に対してリベットで固定されることで、設置されている。この支え金具164は、その長手方向中央における上側が窪むようにして形成されており、下部搬送路60はこの窪みに嵌め込まれるようにして配設されている。
これら一対の支持部材160における支え金具164の上側部分には、台間貯留部20を下側から支持すると共に、断面がL字状に形成された一対の支持金具166がそれぞれリベットによって固定されている。また、図5に示すように、一対の支持部材160における支持金具166と支え金具164との間の部分には、下部搬送路60を挟むように前述の一対の下部ユニット固定具64がそれぞれ位置している。
図5および図8に示すように、一対の支持部材160の下側寄り部分には、断面が凹状に形成された金属製のレベル調整金具170が、一対の支持部材160間に亘るようにして設置されており、このレベル調整金具170は、一対の支持部材160に対してそれぞれリベットで固定されている。このレベル調整金具170の下面におけるレベル調整金具170の長手方向両側寄りの部分には、支持部材160を床面Gに設置した際に水平レベルを調整する為のレベル調整用ボルト171が、支持部材160の延在方向に沿ってそれぞれねじ込まれている。
図5および図8に示すように、遊技機島1が設置される床面Gには、上面が開放された箱状に形成された金属板から成る固定ベース172が設置されていて、一対の支持部材160の下部は、それぞれが固定ベース172の内側に位置するようになっている。さらに、一対の支持部材160の下部は、略L字状に形成された一対のL字金具174によって固定ベース172の内側に挟み込まれるようになっており、固定ベース172、一対の支持部材160、および一対のL字金具174は、ボルト176およびナット177によって挟み込まれるようにして固定されている。そして、一対の支持部材160は、固定ベース172および一対のL字金具174に対して上下をずらして固定可能となっている。
固定ベース172および一対のL字金具174は、床面Gに埋め込まれるようにして配設されたアンカーボルト178を通されることによって床面Gに対して固定されている。そして、支持部材160によって支持される遊技機島1は、床面Gに設置される際に、まずレベル調整用ボルト171によって水平レベルを調整し、そして、固定ベース172およびL字金具174に挟み込まれるようにしてボルト176およびナット177で固定されるようになっている。
この一方、上部搬送路70における台間貯留部20の上側に位置する部分の両脇には、遊技機10に遊技球Pの補給をするための補給案内材10bや遊技球貸出機15に遊技球Pの補給をするための図示しない案内材の他に、図9に示すように、必要時において上部搬送路70からの台間貯留部20への遊技球Pの補給をするための上部開閉装置100が、それぞれ配置されている。これら一対の上部開閉装置100は、上部搬送路70から遊技球Pを受け入れるための受け皿部102と台間貯留部20側へ遊技球Pを排出するための球排出部104とを有している。
そして、上部搬送路70から上部開閉装置100を介して遊技球Pを台間貯留部20に送り込む為の導入管18の一端側が、この球排出部104に接続されており、この導入管18の他端側が管構成部材22aの内の最上部に位置する管構成部材22aの上端側に接続されることで、導入管18から遊技球Pを台間貯留部20内に供給可能となっている。
また、図9及び図10に示すようにこれら一対の上部開閉装置100の受け皿部102と球排出部104との間の部分には、遊技球Pが通過する案内路106が、受け皿部102側から球排出部104側に向かって低くなるようにそれぞれ形成されており、この上部開閉装置100の外枠を形成する合成樹脂製の枠材108内には、L字形に形成された上側開閉部材110が配置されるだけでなく、上部ソレノイド112が設置されている。さらに、この上側開閉部材110の中程に支持軸110Aが形成されており、この支持軸110Aが枠材108に対して回転可能に支持されることで、上側開閉部材110が回動可能になっている。尚、この案内路106の上側には、遊技球Pを一列に整列させるための整列材118が回転可能に枠材108に支持されている。
そして、上側開閉部材110の回転動に伴い上側開閉部材110の一端が案内路106に突出する構造とされていて、この上部ソレノイド112と上側開閉部材110の他端との間に配置された伝達材114を介して、上部ソレノイド112で発生する動力が上側開閉部材110に伝達されて、上側開閉部材110が支持軸110A廻りに回動されるようになっている。この為、本実施の形態では、上部ソレノイド112が上側開閉部材110を開閉動作する上部アクチュエータとされている。
但し、枠材108内に配置されたコイルバネ116により上側開閉部材110は常時付勢されていて、上部ソレノイド112で動力が発生していない時には、図9に示すように上側開閉部材110の一端が案内路106に突出して、案内路106上で遊技球Pをせき止めることで、上部搬送路70からの遊技球Pの台間貯留部20への送り込みを停止するようになっている。
以上より、上部開閉装置100の上側開閉部材110が、上部搬送路70と台間貯留部20との間の遊技球Pが通過する通路を開閉することになり、図10に示す上側開閉部材110の一端が案内路106から引き込まれるような上側開閉部材110の開放時において、上部搬送路70と台間貯留部20との間に配置された導入管18が、上部搬送路70から遊技球Pを台間貯留部20に送り込むようになっている。
図5から図7に示すように、各管構成部材22aは、線状に形成した金属材を螺旋状に巻いた蛇腹管であり、管構成部材22aの上側の開口部とされる上部開口22bと管構成部材22aの下側の開口部とされる下部開口22cの二つの開口をそれぞれ有している。上部開口22bは下部開口22cよりも口径が広くなっており、管構成部材22aのこれらの間の部分の中程がテーパ状に形成されていると共に、テーパ状とされた部分より上部開口22b寄りの部分の金属材が粗巻きとされている。
また、上下に隣接する2つの管構成部材22aは、上側の管構成部材22aの下部開口22cが下側の管構成部材22aの上部開口22bと同軸状になるように、配置されている。なお、上下に隣接する2つの管構成部材22aは、互いの下部開口22cと上部開口22bとの間が遊技球Pの2〜3個分(具体的には22mm〜33mm)離間して配置された構造とされており、この離間した部分が遊技球Pの放出口22dとされている。
台間貯留部20内における最も下側に位置する管構成部材22aの下側には、一対の端壁25から台間貯留部20の中央に向かってそれぞれ下方向に傾いて配置される一対の案内材27が一対の側壁24間に亘って存在している。これら一対の案内材27は肉厚な合板からそれぞれ成っているが、一対の案内材27の上面側には、布やウレタンスポンジなどのクッション性の高い材料がそれぞれ積層されており、管構成部材22aから案内材27に対して落下してくる遊技球Pの衝撃を吸収するようになっている。但し、これら一対の案内材27の先端間とされる台間貯留部20の下部側中央には、複数の遊技球Pが通過可能とされる案内口26が存在している。
通路21の下側とされる一対の誘導管22間の台間貯留部20内の部分には、上下方向に沿って延在する仕切板31が、一対の側壁24間に亘って配置されている。このように、仕切板31を2列の誘導管22の列間に配置することによって、一方の誘導管22から排出される遊技球Pが、他方の誘導管22から排出される遊技球Pと衝突してしまうことを防止でき、その結果、台間貯留部20内で生じる音を軽減することができる。また、台間貯留部20の一対の側壁24間がこれら仕切板31を介して固定されることによって、台間貯留部20内の遊技球Pの重量により外方に向かって生じる圧力による台間貯留部20の膨らみを防止している。
一対の案内材27の直下とされる下方部分には、中央部分が盛り上がって形成され且つ、この盛り上がった中央部分から一対の端壁25に向かうに連れて下がるように傾斜して形成されている仕切部材28が、一対の側壁24間に亘って設置されている。これに伴い、この盛り上がった中央部分とされる台間貯留部20の幅方向中央に位置する部分が、案内口26と対向していることになる。但し、この仕切部材28は端壁25に接触しておらず、端壁25と仕切部材28の間には遊技球Pが通過可能な隙間が形成されている。
仕切部材28の下側には、両側の端壁25と仕切部材28との間にそれぞれ形成された隙間から落下する遊技球Pを受ける為の底面材29が設けられている。この底面材29は漏斗のような形状の断面を成しており、下側部分の中央には下部搬送路60に向かって開口する出口30が形成されている。
この開放口とされる出口30の下方となる直下であって台間貯留部20の下側部分には、必要時において台間貯留部20からの遊技球Pの排出をするための下部開閉装置130が配置されており、この下部開閉装置130の直下部分には、遊技機10から排出案内材10aを介して排出された遊技球Pや台間貯留部20から排出された遊技球Pを搬送し得る下部搬送路60が位置している。
また、図11及び図12に示すように、この下部開閉装置130は、台間貯留部20から遊技球Pを受け入れるための受け部132及び、下部搬送路60側へ遊技球Pを排出するための球排出部134を有していて、この受け部132が球排出部134側に向かって低くなるように形成されることで、下部開閉装置130内で遊技球Pが球排出部134側に移動するようになっている。
さらに、この下部開閉装置130の外枠を形成する合成樹脂製の枠材136の下部には、細長く形成された下側開閉部材138が配置されるだけでなく、この枠材136内には、下部ソレノイド140が設置されている。また、この下側開閉部材138の中程の下側に支持軸138Aが設けられており、この支持軸138Aが枠材136に対してU字材139を介して回転可能に支持されることで、下側開閉部材138が回動可能になっている。
そして、下側開閉部材138の回転動に伴って、この下側開閉部材138の一端が受け部132の終端部分に突出する構造とされていて、下部ソレノイド140と下側開閉部材138の他端との間が連結されていることで、下部ソレノイド140で発生する動力が下側開閉部材138に伝達されて、下側開閉部材138が支持軸138A廻りに回動されるようになっている。
この為、本実施の形態では、下部ソレノイド140が下側開閉部材138を開閉動作する下部アクチュエータとされている。但し、枠材136内に配置されたコイルバネ142により下側開閉部材138の他端は常時下側に付勢されていて、下部ソレノイド140で動力が発生していない時には、図11に示すように下側開閉部材138の一端が受け部132に突出して、受け部132上で遊技球Pをせき止めることで、台間貯留部20からの遊技球Pの下部搬送路60への排出を停止するようになっている。
以上より、下部開閉装置130の下側開閉部材138が、台間貯留部20と下部搬送路60との間の遊技球Pが通過する通路を開閉することになり、図12に示す下側開閉部材138の一端が受け部132から引き込まれるような下部開閉装置130の開放時において、球排出部134から遊技球Pが排出されることになる。これに伴って、下部開閉装置130を介しつつ、台間貯留部20から遊技球Pが自然落下により下部搬送路60上に供給されるようになっている。
他方、台間貯留部20に遊技球Pを補給したりこの台間貯留部20から遊技球Pを排出したりする為の、上部開閉装置100の上部ソレノイド112及び下部開閉装置130の下部ソレノイド140は、台間貯留部20の貫通部である凹部20aを形成する壁部上に配置される制御用の回路基板150に、図示しない配線を介してそれぞれ繋がっている。
従って、必要時には、この回路基板150から送られる電流によりこれら上部ソレノイド112及び下部ソレノイド140が動作することで、上部開閉装置100及び下部開閉装置130が開閉されて、台間貯留部20に対して遊技球Pが補給されたり、台間貯留部20から遊技球Pが排出されたりするようになる。そして、この回路基板150から遊技球貸出機15にも必要な電気信号や電力が送り込まれるようになっている。
次に、本実施の形態に係る遊技機島1の作用を説明する。
本実施の形態に係る遊技機島1は、遊技球Pが補給及び排出される複数の遊技機10が列状に並んで配置された遊技機列11を2列備え、これら2列の遊技機列11の背面側が相互に対向して位置している。さらに、2列の遊技機列11間を跨る形で、遊技球Pを貯留する台間貯留部20が、連続して配置される遊技機10間における一つおきの箇所及び遊技機列11の両端箇所に配置されている。
また、遊技球Pを台間貯留部20外に排出する出口30を有した底面材29が、台間貯留部20の底面として形成されていて、遊技機10及び台間貯留部20から排出された遊技球Pを搬送可能な搬送ベルトである下部搬送路60が、この下部搬送路60の裏面側に配置される回収樋62により支持されつつ、遊技機10及び台間貯留部20の下部側となる直下に配置されている。但し、台間貯留部20と下部搬送路60との間に配置された下部開閉装置130が、必要時にのみ台間貯留部20からの遊技球Pの下部搬送路60への排出を可能としている。
さらに、本実施の形態では、下部搬送路60に向かってそれぞれ低くなる形に傾斜している一対の樋支持具66の先端部が、滑らかに接合されるように回収樋62の幅方向両側部分とされる連結部62bにそれぞれ嵌合されて、この下部搬送路60の両側に一対の樋支持具66がそれぞれ配置されている。そして、一対の樋支持具66上に音の発生を抑制する為の防音材67が設置されることで、これら一対の樋支持具66の表面を防音材67がそれぞれ覆った構造とされている。つまり、遊技機10及び台間貯留部20から排出された遊技球Pが下部搬送路60外にこぼれて、下部搬送路60上に直ぐに乗らない場合であっても、下部搬送路60の両側にそれぞれ配置されている一対の樋支持具66が、遊技球Pを下部搬送路60上に案内する。
以上より、本実施の形態に係る遊技機島1によれば、遊技球Pを貯留する台間貯留部20を遊技機10間や遊技機列11の両端箇所に配置するだけでなく、この台間貯留部20への必要時における遊技球Pの確実な貯留が可能になると共に、この台間貯留部20からの必要時における遊技機10への遊技球Pの確実な供給が可能になる。また、必要時において迅速に台間貯留部20へ遊技球Pが送り込まれたり、台間貯留部20から遊技球Pが遊技機10側に送り出されたりするので、必要最低限の球数で遊技機島1内において必要な数量の遊技球Pを確保できるようにもなる。
また、本実施の形態によれば、下部搬送路60が遊技機10及び台間貯留部20の下部側に配置されている。このため、相互に隣り合った遊技機10間に台間貯留部20が配置されていても、この台間貯留部20が下部搬送路60の邪魔となることもなく、一つの遊技機島1内で独立的に上部搬送路70や下部搬送路60等によって遊技球Pを循環させることができる。これに伴い、他の遊技機島1との間で遊技球Pを給排する必要がなくなることから、他の遊技機島1との間で遊技球Pを供給および補給するための設備が不要となり、遊技機島1の製造コストを削減可能となる。
さらに、本実施の形態に係る遊技機島1によれば、遊技機10間や遊技機列11の両端箇所に配置される台間貯留部20に遊技球Pが貯留されるので、遊技球Pを貯留するタンク等の貯留部を遊技機島1の上下部分や側部に配置する必要がなくなり、これに伴い、遊技機島1からの不必要な突出部分が無くなって遊技機島1が簡易な構造となるだけでなく、メンテナンスや修理の際の作業性が高くなる。
そして、本実施の形態に係る遊技機島1によれば、一対の樋支持具66が下部搬送路60の両側にそれぞれ配置されていることから、これら一対の樋支持具66によって、下部搬送路60外にこぼれた遊技球Pも下部搬送路60上に確実に案内されるようになる。
さらに、回収樋62の幅方向両側部分とされる連結部62bに、一対の樋支持具66の先端部がそれぞれ嵌合されることで、回収樋62と一対の樋支持具66とが一体的な構造になり、これら回収樋62及び一対の樋支持具66の強度が高まる結果、一度に多量の遊技球Pが下部搬送路60上に乗った場合でも、下部搬送路60が変形等しないで遊技球Pを確実に搬送できるようにもなる。
他方、台間貯留部20の出口30の直下に下部搬送路60が配置されていることで、下部搬送路60の下側に大きな空間を形成可能になり、これに伴い、遊技機島1の下側に図20に示す空間を設けることができるようになる。この結果として、遊技機島1の下部を横断する形で貫通した構造にすることが可能となり、遊技機店内を空調する際に、遊技機島1の下部の貫通部分を冷気或いは暖気等の空気が通過可能となるので、空調の効率が向上する。
さらに、本実施の形態によれば、下部搬送路60に向かってそれぞれ低くなる形に一対の樋支持具66が傾斜していることで、これら一対の樋支持具66上を遊技球Pが下部搬送路60側に向かって転がるのに伴い、遊技球Pがこの下部搬送路60により一層確実に案内されるようになる。
また、本実施の形態では、音の発生を抑制する防音材67が、一対の樋支持具66の表面をそれぞれ覆っていることから、本実施の形態によれば、強度向上の観点から一対の樋支持具66を金属製としても、遊技機10及び台間貯留部20から排出された遊技球Pが樋支持具66上に直接落ちた場合でも、落下音等の騒音が軽減されるようになる。
次に、本発明に係る遊技機島の第2の実施の形態を図15及び図16に示し、これらの図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
台間貯留部20内に配置される一対の誘導管22は、それぞれ1本の管状部材から形成しても良く、例えば図15及び図16に示すように、一部分の単位長さあたりの巻き数を減らして粗巻きにすることによって遊技球Pの放出口22dを複数形成しても良い。この場合、巻き数を減らす部分は、間欠的に形成することが好ましい。ただし、遊技球Pの落下に伴う衝突音を軽減するため、誘導管22の下部側においては、巻き数の少ない部分を長めに確保することが好ましい。
このように、一部分の単位長さあたりの巻き数を減らして粗巻きにすることで遊技球Pの出口を形成することによって、誘導管22を一本の金属材から形成することができるため、少ない部品点数で誘導管22を構成することが可能となる。
また、図15及び図16に示すように、一対の支持部材160の間における、支持金具166とレベル調整金具171との間には、L字状金具の第1補強部品180と、平たい棒状の金具の両端近傍をこの金具の中央側に向かって折り曲げた形を成す第2補強部品181と、をそれぞれ4つずつ設置することで耐震補強をしても良い。この場合、一対の支持部材160と、支持金具166と、レベル調整金具171とによって囲まれる四角形状の空間の四隅に、第1補強部品180のそれぞれの角が位置するように配置する。続いて、第2補強部品181の両端近傍が第1補強部品180の両側端に位置するように、第2補強部品181を第1補強部品180に重ねると共に、第1補強部品180と第2補強部品181の両端を、それぞれボルト183によって一対の支持部材160、支持金具166、またはレベル調整金具171に対して固定する。
次に、本発明に係る遊技機島の第3の実施の形態を図17及び図18に示し、これらの図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図17及び図18に示すように、誘導管22を連続して形成する場合、誘導管22をU字状に形成しても良い。この場合、両上端に位置する上部開口22bが導入管18に接続され、誘導管22における案内口26の直上に位置する最下部を粗巻きとして放出口22dを形成することが好ましい。このように、誘導管22における案内口26の直上に位置する最下部に放出口22dを形成することによって、一部の遊技球Pが案内材27に接触せず案内口26に直截到達するため、案内材27と遊技球Pとの衝突音を軽減することができる。
次に、本発明に係る遊技機島の第4の実施の形態を図19及び図20に示し、これらの図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図19及び図20に示すように、誘導管22は、内面が面一に連なる角形の管状部材に間欠的に遊技球Pの放出口22dを設けたものを適用することもできる。この場合、誘導管22が単純な構造となるため、誘導管22の形成が容易となる。
次に、本発明に係る遊技機島の第5の実施の形態を図21に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図21に示すように、台間貯留部20内に一対の案内材27を複数箇所設けることで誘導管22の代わりとすることも可能である。図21に示される例の場合、台間貯留部20の中央から一対の端壁25に向かってそれぞれ下方向に傾いて配置される一対の案内材27と、一対の端壁25から台間貯留部20の中央に向かってそれぞれ下方向に傾いてそれぞれ配置される一対の案内材27と、がそれぞれ交互に配置されるようになっている。
台間貯留部20の内部がこのように構成されていることによって、図21に示すように、台間貯留部20内に遊技球Pが貯留される際に、遊技球Pと案内材27の下面との間に遊技球Pが貯留されない空間が生じて、上方の遊技球Pの重量による圧力が下方の遊技球Pに必要以上加わらないようになる。これに伴い、更に多量の遊技球Pが台間貯留部内20に貯留された場合であっても、上方の遊技球Pの重量による圧力が下方の遊技球Pに必要以上加わらないことから、案内材27上の遊技球Pが詰まり難くなり、この結果として、案内口26に確実に遊技球Pを送り込むことができるようになる。
次に、本発明に係る遊技機島の第6の実施の形態を図22に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図22に示すように、本実施の形態では、仕切部材28の上下部分及び底面材29の上側部分に対応する台間貯留部20の一方の側壁24の箇所に、台間貯留部20内のメンテナンス性向上の為に、台間貯留部20内を目視できる一対の覗き穴材190が周囲の側壁24に貼付けられることで、設置されている。
さらに、これら一対の覗き穴材190はアクリル板等の透明な樹脂による板材で形成することができるが、これら一対の覗き穴材190には、左右方向に長く延びるスリット192がそれぞれ覗き穴材190を貫通するように形成されている。また、これに伴い仕切部材28を透明な樹脂で製作しても良い。
従って、これら一対の覗き穴材190から仕切部材28及び底面材29の周囲における遊技球Pの流れや遊技球Pの詰まりを目視できるだけでなく、遊技球Pが詰まった場合には、このスリット192から細い棒等を差し込んで、覗き穴材190から遊技球Pの流れを確認しつつ、これら仕切部材28や底面材29の周囲における遊技球Pの詰まりを解消することができる。さらに、図示しないものの誘導管22に対応する側壁24の部分に、スリット付きの覗き穴材190を設けることで、誘導管22の周辺における遊技球Pの詰まりを解消できるようにもなる。
次に、本発明に係る遊技機島の第7の実施の形態を図23から図36に示し、この図に基づき本実施の形態を説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図23に示すように、本実施の形態における2つの遊技機10間には、上下端の位置をそれぞれ遊技機10の上下端にほぼ対応した大きさの直方体状に形成された台間貯留部20が、配置されている。但し、この台間貯留部20の上側寄りにおける幅方向の中央部分には、遊技機10間に沿って台間貯留部20を貫通する貫通部である凹部20aが凹状に窪むように形成されている。
つまり、各台間貯留部20の周壁は、遊技機10とそれぞれ隣接する部分の壁面である一対の側壁24と、2つの遊技機10間を繋いで遊技機島1の外壁面の一部を形成する部分である一対の端壁25とから成っているが、これら一対の側壁24および一対の端壁25は、防音性に長けた肉厚な合板によりそれぞれ構成されている。
台間貯留部20の通路21を挟んだ両側部分には、遊技球Pが内部を通過可能な管状の管構成部材22aが、台間貯留部20の最上部から下部側に向かって一列当たり4つ並んで縦方向に直列的に遊技球Pが通り抜ける間隔を持ってそれぞれ配置されていて、第1の実施の形態の図5及び図6に示す構造と同様に、これら2列の管構成部材22aが2列の誘導管22を構成することになる。
つまり、図23に示すように、一方の側壁24には、縦方向に細長くそれぞれ形成された一対の固定板32が固定されていて、台間貯留部20内に向かって突き出すように固定部材23がこれら一対の固定板32に対してボルト218によってそれぞれネジ止めされている。これに伴い、外側から挟まれるようにしてこれらの管構成部材22aは、この固定部材23によって一方の側壁24に確実に固定されている。また、台間貯留部20内のこれら管構成部材22aが存在する箇所が、遊技球Pを貯留するための球貯留部222とされている。
各管構成部材22aは、図7に示すように線状に形成した金属材を螺旋状に巻いた蛇腹管であり、管構成部材22aの上側の開口部とされる上部開口22bと管構成部材22aの下側の開口部とされる下部開口22cの二つの開口をそれぞれ有している。
但し、図23及び図25に示すように、最も下側に配置された管構成部材22aの下部開口22c寄り部分の単位長さあたりの巻き数が他の部分の巻き数よりも減らされて、この部分が粗巻き構造とされる粗巻部22eになっている。このように、金属材を荒く巻いた粗巻部22eとすることにより、粗巻部22eの巻き線に遊技球Pが接触してこの巻き線に辿って落下するので、遠心力が遊技球Pに加わって落下速度が落ちるようになる。
この結果として、この管構成部材22aから放出された遊技機Pの落下に伴い、球貯留部222の底面とされて最下側の管構成部材22aの下側に対向して存在する一対の案内材27への遊技球Pの衝突音が軽減されるだけでなく、適度に遊技球Pが散って落下するので、球貯留部222内に均等に遊技球Pを貯留することができるようになる。
この一方、上部搬送路70における台間貯留部20の上側に位置する部分の両脇には、必要時において上部搬送路70からの台間貯留部20への遊技球Pの補給をするためのものであって、第1の実施の形態における図9及び図10に示すものと同様の上部開閉装置100が、それぞれ配置されている。
また、本実施の形態では、台間貯留部20の上壁面を頂板212が構成しているが、この頂板212の誘導管22に対向した位置には、筒状に形成されると共に台間貯留部20内が遊技球Pで満たされているかを磁気的に検出したり光学的に検出したりする満杯センサ216を有した球受入部214が、嵌合されて固定されている。さらに、この球受入部214の下側は、最上部に配置された管構成部材22aの上部開口22b内に遊技球Pを落下させるための下側開口端214Bとされており、この球受入部214の上側は、導入管18の他端側が接続されるための上側開口端214Aとされている。
つまり、図24に示すように、上部搬送路70から上部開閉装置100を介して遊技球Pを台間貯留部20に送り込む為の導入管18の一端側が、上部開閉装置100の球排出部104に接続されており、この導入管18の他端側が球受入部214の上側開口端214Aに接続されることで、この球受入部214を介して、導入管18から遊技球Pを台間貯留部20内に供給可能となっている。この結果として、上部搬送路70から上部開閉装置100を介して接続された導入管18から台間貯留部20に送り込まれた遊技球Pをこの台間貯留部20の球貯留部222が貯留することになる。
また、本実施の形態においては、図24に示すように、一対の上部開閉装置100の球排出部104それぞれの中心相互間の寸法をAとし、台間貯留部20に設置された一対の球受入部214それぞれの中心相互間の寸法をBとした時に、寸法Bを寸法Aに近づけた。すなわち、本実施の形態は、第1の実施の形態と比較して台間貯留部20の中央寄りに一対の誘導管22を配置する構造とした。
遊技機島1の最大高さを低くするためには、上部搬送路70の位置を低くしなければならないが、この上部搬送路70の位置を低くした場合、上部開閉装置100と台間貯留部20との間が近くなってしまう。この際、上部開閉装置100の遊技球Pが放出される球排出部104と台間貯留部20の球受入部214とが直線上に位置していないと、導入管18が曲がってしまって導入管18で球詰まりし易くなる。このため、上記のように台間貯留部20の中央寄りに一対の誘導管22を配置して、球排出部104と球受入部214との位置関係を直線上に近づけることによって、導入管18での球詰まりを防ぎつつ遊技機島1を低くすることが可能となった。
この一方、球貯留部222内において上下に隣接する2つの管構成部材22aは、上側の管構成部材22aの下部開口22cが下側の管構成部材22aの上部開口22bと同軸状になるように、配置されている。なお、上下に隣接する2つの管構成部材22aは、互いの下部開口22cと上部開口22bとの間が遊技球Pの2〜3個分(具体的には22mm〜33mm)離間して配置された構造とされており、この離間した部分が遊技球Pを管構成部材22a内から放出するための放出口22dとされている。
そして、最も上側に配置された管構成部材22aは台間貯留部20の上面となる頂板212に対して、遊技球Pの2〜3個分(具体的には22mm〜33mm)離間して配置された構造とされており、この管構成部材22aの上部開口22bと台間貯留部20の頂板212との間の隙間も、放出口22dとされている。
他方、台間貯留部20が空の状態においては、遊技球Pが最下側の管構成部材22aの下側から当初放出され、台間貯留部20の下面側より遊技球Pが順次貯留されていく事になる。但し、遊技球Pが貯留されて最下側の管構成部材22aの下部開口22cが隠れるまで遊技球Pが溜まった場合には、管構成部材22a内に遊技球Pが溜まった後、最下側の管構成部材22aと下側から2番目の管構成部材22aとの間の放出口22dより遊技球Pが放出されるようになる。
この後、放出された遊技球Pが、次の管構成部材22aの下部開口22cの高さまで溜まると、この管構成部材22a内に遊技球Pが溜まった後、より上側の放出口22dより遊技球Pが放出されるようになる。つまり、遊技球Pが台間貯留部20内に順次貯留されていくのに従い、より上側の放出口22dから遊技球Pが順次放出されるようになる。
そして、最上側の管構成部材22aの上部開口22bまで遊技球Pが溜まると、台間貯留部20の頂板212との間の放出口22dからも遊技球Pが放出されるので、台間貯留部20内に遊技球Pを満遍なく貯留することができる。またこの際、台間貯留部20の上部から案内材27に一気に遊技球Pが落ちることがないので、この台間貯留部20の球貯留部222で生じる音を軽減することができる。
図23に示すように、台間貯留部20における最も下側に位置する管構成部材22aの下側には、前述のように一対の案内材27が位置しているが、これら一対の案内材27は、一対の端壁25から台間貯留部20の中央に向かってそれぞれ下方向に傾いて配置されていて、一対の側壁24間に亘って存在している。
これら一対の案内材27は肉厚な合板からそれぞれ成っているが、一対の案内材27の上面側には、布やウレタンスポンジなどのクッション性の高い材料をそれぞれ積層した構造の衝撃吸収材220が貼付けられて備えており、管構成部材22aから案内材27に対して落下して衝突する際の遊技球Pの衝撃をこの衝撃吸収材220が吸収するようになっている。つまり、この衝撃吸収材220により球貯留部222で生じる音をより一層軽減できるようになる。
また、この衝撃吸収材220は、案内材27に沿って端壁25まで配置されているものの、端壁25に接している先端側部分が端壁25に沿って上側に伸びていて、この端壁25に接する衝撃吸収材220の箇所は球詰まりを防止するために、R形状となっている。そして、これら一対の案内材27の先端間とされる台間貯留部20の下部側中央には、複数の遊技球Pが同時に通過可能とされる大きさの案内口26が存在している。
さらに、通路21の下側であって一対の誘導管22間の台間貯留部20の部分とされる球貯留部222内には、上下方向に沿って延在する仕切板31が、一対の側壁24間に亘って配置されている。このように、仕切板31を2列の誘導管22の列間に配置することによって、一方の誘導管22から排出される遊技球Pが、他方の誘導管22から排出される遊技球Pと衝突してしまうことを防止でき、その結果として、球貯留部222で生じる音を更に一層軽減することができる。また、台間貯留部20の一対の側壁24間がこれら仕切板31を介して固定されることによって、台間貯留部20内の遊技球Pの重量により外方に向かって生じる圧力による台間貯留部20の膨らみを防止している。
図23に示すように、一対の案内材27の直下とされる下方部分には、第1の実施の形態と同様に、中央部分が盛り上がって形成され且つ、この盛り上がった中央部分から一対の端壁25に向かうに連れて下がるように傾斜して形成されている仕切部材28が、一対の側壁24間に亘って設置されている。これに伴い、この盛り上がった中央部分とされる台間貯留部20の幅方向中央に位置する部分が、案内口26と対向していることになる。
但し、この仕切部材28は端壁25に接触しておらず、端壁25と仕切部材28の間には、遊技球Pが通過可能な隙間である遊技球Pの2〜3個分(具体的には22mm〜33mm)の隙間が空けられており、この隙間から遊技球Pを落下させることにより、遊技球Pの球詰まりを防止させることができる。
第1の実施の形態と同様に本実施の形態においても、仕切部材28の下側には、両側の端壁25と仕切部材28との間にそれぞれ形成された隙間から落下する遊技球Pを受ける為の底面材29が設けられている。この底面材29は漏斗のような形状の断面を成しており、下側部分の中央には下部搬送路60に向かって開口する出口30が形成されている。つまり、上記した一対の側壁24、一対の端壁25、一対の案内材27及び底面材29により区画される台間貯留部20内の空間が、遊技球Pを整列させながら案内するための球案内部224とされており、この球案内部224が球貯留部222の下側に配置されることになる。
また、遊技球Pを排出し得る開放口とされる出口30内であって台間貯留部20の下側部分には、第1の実施の形態と同様に、必要時において台間貯留部20から遊技球Pを排出するための下部開閉装置130が配置されている。この下部開閉装置130の直下部分には、遊技機10から排出案内材10aを介して排出された遊技球Pや台間貯留部20から排出された遊技球Pを搬送し得る下部搬送路60が前述のように位置している。そして、本実施の形態においては、これら出口30及び下部開閉装置130が球放出部226を構成しており、この球放出部226が球案内部224の下側に配置されることになる。
以上より、図23及び図24に示すように、本実施の形態における台間貯留部20は、上部搬送路70から上部開閉装置100を介して接続された導入管18から送り込まれた遊技球Pを貯留するための球貯留部222と、この球貯留部222に貯留された遊技球Pを下部搬送路60に放出するための球放出部226と、この球貯留部222から球放出部226に遊技球Pを整列させながら案内するための球案内部224とを備えていることになる。従って、この台間貯留部20内の球案内部224において遊技球Pが整列させながら案内されるので、必要時には球詰まりすることなく球放出部226から確実に遊技球Pを台間貯留部20外に放出可能となる。
図26及び図27に示すように、一列当たり4つ縦方向に並んで管構成部材22aが配置されているのに伴い、前述のように固定部材23を介して固定板32にボルト218により管構成部材22aがそれぞれネジ止めされているが、本実施の形態では、このボルト218にそれぞれ対応できるように、四隅が円弧状とされるものの長方形状とそれぞれされる各2つの覗き穴230が、固定板32が固定された一方の側壁24と対向する他方の側壁24に、2列並んで形成されている。
つまり、それぞれの覗き穴230の上下端が、ボルト218の位置する部分に対応する位置関係で、これら各2つの覗き穴230が上記した他方の側壁24を貫通するように、計4つ形成されている。
各覗き穴230内には、覗き穴230の形状に合わせてそれぞれ四隅が円弧状とされるものの、台間貯留部20内を目視可能なように透明なアクリル板等の材料により長方形状に形成された覗き穴材232が着脱可能にはめ込まれて配置されている。図27に示すように、この覗き穴材232の中央部分を構成し且つ、表裏面を滑らかに形成した平面部232Aの周囲には、一段高く形成された先端側から外周側に広がるフランジ部232Bが形成されている。
但し、図27に示すように、この覗き穴材232の上側寄りの箇所の両側及び下側寄りの箇所の両側には、外側に広がりつつ覗き穴材232の底面側に突出するフック232Cが、それぞれ形成されている。そして、このフック232Cに対応する箇所にはフランジ部232Bが存在しておらず、フランジ部232Bがこのフック232Cに対応する部分で途切れた構造とされている。さらに、フック232Cに対応する平面部232Aの箇所には、縦方向に細長く形成されたスリット232Dがこの平面部232Aを貫通するように、形成されている。
従って、この覗き穴材232を覗き穴230に嵌め込むが、この際にフック232Cがこの覗き穴230の内面とされる側壁24の端部に当たると、スリット232Dの存在によりフック232Cの周囲の壁部が撓むのに伴い、このフック232Cが逃げて覗き穴材232が覗き穴230に問題なく嵌め込まれる。また、一旦嵌め込まれると、フランジ部232Bと4つのフック232Cとの間で側壁24が挟まれて、側壁24に対して覗き穴材232が確実に固定されるだけでなく、4つのフック232Cの存在により不用意に覗き穴材232が覗き穴230から外れることがなくなる。
以上のように、誘導管22を構成する管構成部材22aに対応する側壁24の部分に覗き穴材232を設けることで、覗き穴材232を介して内部を目視することによって、容易に状況を把握することができるのに伴い、球貯留部222内の誘導管22の周辺において遊技球Pの詰まりが生じた場合でも、ドライバー等の工具の先端部分を覗き穴230の端部とフック232Cの存在する部分との間に差し入れて、フック232Cを内側に押し込むことで、覗き穴材232を覗き穴230から取り外せるので、遊技球Pの詰まりを容易に解消できるようになる。
他方、例えば遊技球Pが多数回当たった結果として、管構成部材22aが変形することが考えられる。但し、上下端が管構成部材22aをネジ止めるボルト218の部分に対応する位置関係で覗き穴230が形成されていることから、この場合でも、同様に覗き穴材232を覗き穴230から取り外し、この開放された覗き穴230を利用して、作業者がボルト218を緩めて新しい管構成部材22aと交換することができる。
また、本実施の形態では、第6の本実施の形態において図22に示す構造と同様に、台間貯留部20の球案内部224内のメンテナンス性向上の為に、図26に示すように、仕切部材28の上下部分及び底面材29の上側部分に対応する台間貯留部20の側壁24の箇所に、一対の覗き穴を形成し、台間貯留部20内を目視できる一対の覗き穴材190がこれら覗き穴に貼付けられて、設置されている。
尚、障害物である例えば、遊技球貸出機や遊技機から出力されたスタート回数や大当たり回数を表示する表示部を備える情報表示装置が、上記の固定板32が固定された一方の側壁24と対向する他方の側壁24側に配置されていることが考えられる。但しこの場合には、一方の側壁24の一部に目視できる覗き穴を形成し、上記と同様の覗き穴材をこの覗き穴内に取り付けることにすれば良い。
すなわち、上記他方の側壁24側に障害物があっても、台間貯留部20を構成する球貯留部222内や球案内部224内を目視できる程度の覗き穴を一方の側壁24に形成することが考えられる。さらに、透明なアクリル板で上記他方の側壁24全体を構成して、台間貯留部20内全体を可視化しても良い。
この一方、本実施の形態でも、第1の本実施の形態において図11及び図12に示す構造とほぼ同様の構造と下部開閉装置130がされているが、本実施の形態では図28及び図29に示すような構造とされている。この為、この下部開閉装置130も第1の本実施の形態と同様に動作するが、本実施の形態の下部開閉装置130の受け部132の下面側には、遊技球Pが受け部132上に存在しているかを検出するための空センサ242が配置されている。
また、この下部開閉装置130の図28及び図29における左端側を前ボディ130Aが形成しており、この前ボディ130Aの中央部分の上側寄りの箇所に、外部の回路基板150に台間貯留部20内が空であるか否かの信号を伝達する図示しない信号線を接続する為のコネクタ244が固定されつつ配置されている。そして、このコネクタ244と空センサ242との間を配線246が繋いでいる。
さらに、この前ボディ130Aの図28及び図29における上側両端部は左右に突出していて、これら上側両端部には、それぞれ下側から窪み形状とされた凹部130Bが形成されている。この凹部130Bに対応し得る側壁24の箇所には図示しないねじ穴が形成されていて、ネジ248がこのねじ穴にネジ止められている。
他方、この下部開閉装置130の両側には、装置側壁131が形成されており、台間貯留部20内にこの下部開閉装置130を設置する際の案内とこの装置側壁131がなる。また、前ボディ130Aにこの装置側壁131の一端側が繋がっているものの、この一端側の端部が側壁24の穴部24Aに合致する高さの位置決め部131Bとされる。
但し、装置側壁131の他の部分とされる壁本体131Aは、低く形成されているが、位置決め部131Bと壁本体131Aとの間に、センサ保護壁部131Cが位置決め部131Bよりも低いものの、壁本体131Aよりも高く形成されている。
従って、各凹部130Bにネジ248をそれぞれ引っ掛けた状態で、このネジ248をネジ止めすれば、図28に示すように側壁24にこの下部開閉装置130を固定することができる。また、この固定された状態からネジ248を若干緩めて、図29に示すように下部開閉装置130を位置決め部131Bの長さ分だけ引き出してから持ち上げて上方にずらすだけで、側壁24から下部開閉装置130を手前側に引き出して取り外すことが可能となる。
これに伴って、この下部開閉装置130を引き出した際に、センサ保護壁部131Cが側壁24に当接してこれ以上上側にもち上がらないので、配線246が側壁24に接触して断線等する危険が生じない。そして、下部開閉装置130の前ボディ130Aがネジ248の頭部を越えるまで下部開閉装置130を持ち上げてから、ほぼ水平な状態で前方に引き出すので、ネジ248を外す必要がなく、狭い空間での作業がし易くなる。
ここで、本実施の形態は、遊技球Pの数量が不足して球量を増加しなければならない場合に対応した構造であり、島端装置12内に存在していた金庫を無くす替りに、図30に示すように紙幣金庫250を遊技機島1に対して島端装置12と反対側の端部に設置した構造として、島端装置12内の空いた空間にタンクを増設したものである。
つまり、本実施の形態に係る島端装置12の上部には、遊技球Pを貯留するための上部タンク251が配置されており、第1の実施の形態と同様構造のリフト装置40の図示しない受取部へ遊技球Pを導入する為の回収貯留部39とこの上部タンク251との間には、同じく遊技球Pを貯留するための中間タンク252が配置されている。
さらに、島端装置12の側部に設けられているテーブル257の下部であって中間タンク252より下側の位置にも、遊技球Pを貯留するための下部タンク253が配置されている。そして、これら上部タンク251、中間タンク252及び下部タンク253は、それぞれ本実施の形態におけるメインタンクとされている。
従って、リフト装置40によって島端装置12の上部側に揚送した遊技球Pは、遊技機島1の上部に直列的に配置された上部搬送路70内にまず溜まるが、上部搬送路70内が遊技球Pで満たされた場合、リフト装置40から揚送された遊技球Pは、上部タンク251及び中間タンク252を介して下部タンク253に落下して、この下部タンク253内に貯留される。
この後、この下部タンク253が満杯になると、次に中間タンク252内に遊技球Pが溜まり、この中間タンク252内に満杯になった場合には、上部タンク251内にこの遊技球Pが溜まることとなる。また、下部タンク253には、リフト装置40の受取部へ遊技球Pを導入するための図示しないタンクシャッタが配置されており、下部タンク253に貯留された遊技球Pは、この下部タンク253に設けられたタンクシャッタが開状態になることで、受取部へ導入可能となっている。
そして、この受取部に導入された遊技球Pは、上記のようにリフト装置40によって揚送されることになる。さらに、中間タンク252には球抜き部256が設けられており、遊技球Pが溜まり過ぎた場合にこの球抜き部256から作業者が遊技球Pを抜き取ることができるようになっている。
他方、本実施の形態の変形例として、図31及び図32に示すように、紙幣金庫250の周囲に遊技球Pを貯留するための増設タンク260を設けた構造のものが考えられる。つまり、図30に示す島端装置12と反対側の端部に紙幣金庫250を設置した実施の形態の構造であっても遊技球Pの数量が不足し、さらに球量を増加しなければならない場合があるのに対応したのが、本変形例の構造である。
具体的には、遊技機島1の上部に直列的に配置された複数の上部搬送路70の内の左端に位置する上部搬送路70の端部が、図31及び図32に示すこの紙幣金庫250の上部に位置しており、開閉自在に遊技球Pの流れを制御するシャッタ機構70Aがこの上部搬送路70に設置されている。そして、このシャッタ機構70Aが開状態になることで、上部搬送路70から増設タンク260内に遊技球Pが落下してくることになる。
つまり、この遊技機島1の端部には上記の紙幣金庫250が存在しているだけでなく、この紙幣金庫250の周囲に端部側壁260Aが増設タンク260の外枠として立設されている。但し、この紙幣金庫250内から紙幣を取り出すための開閉扉250Aがこの端部側壁260Aの一部を構成している。さらに、この紙幣金庫250の上部には、上部搬送路70からこの増設タンク260内に落下してくる遊技球Pが紙幣金庫250に直接当たらないようにするための例えば木製の受け板262が、設けられている。
また、この受け板262は、台間貯留部20の一対の側壁24間に設けられている仕切板31と同様に、増設タンク260を構成する一対の端部側壁260A間に固定して設けられているので、増設タンク260内の遊技球Pの重量により外方に向かって生じる圧力による増設タンク260の膨らみをこの受け板262が防止している。
さらに、紙幣金庫250の両側部及び底部には、同じく例えば木製の仕切板263が一対の端部側壁260A間に固定されつつ、それぞれ設置されている。そして、この紙幣金庫250の下方部分には、中央部分に遊技球Pが集中するように中央部分が若干低くなる形に傾斜した底面材264が、一対の端部側壁260A間に固定されつつ、設置されている。但し、この底面材264の直上部分には、例えば木製の案内材265が設けられており、この案内材265と底面材264の中央部分との間に、自由に遊技球Pが移動して図31における最左に位置する台間貯留部20内に連通されるような球通路Sが形成されている。
そして、この図31における最左に位置する台間貯留部20に設置されている下部開閉装置130が開状態になった場合には、この台間貯留部20に貯留されている遊技球Pが、下部搬送路60に放出されると共に、増設タンク260内に貯留されている遊技球Pが、球通路S及び台間貯留部20を介して、この下部搬送路60に放出される。
以上より、上部搬送路70上の遊技球Pが、シャッタ機構70Aが開状態になることによって、増設タンク260内に補給されるようになっており、この増設タンク260内では遊技球Pは下側に向かって自然落下するようになる。但し、紙幣金庫250の上部に配置された受け板262は、上部搬送路70から落下してきた遊技球Pを底面材264上に落下させ易くする為、図32(b)に示すようにこの受け板262の中央部分から両側に向かって若干低くなる形に傾斜した構造とされている。これに伴い、シャッタ機構70Aから増設タンク260内に落下した遊技球Pは、紙幣金庫250の上部に設けられた受け板262に落ちて左右にいずれかにさらに落下した後に底面材264上に落下して、増設タンク260内に遊技球Pが貯留される。
従って、受け板262より落下した遊技球Pは、直接若しくは案内材265を一旦介して底面材264上に貯留されるが、この際、案内材265の存在により、案内材265の下面と底面材264との間に遊技球Pが貯留されない空間が生じて、上方の遊技球Pの重量による圧力が、必要以上に遊技球Pに加わらないようになる。
これに伴い、多量の遊技球Pが増設タンク260内に貯留された場合であっても、上方の遊技球Pの重量による圧力が遊技球Pに必要以上加わらないことから、底面材264上の遊技球Pが詰まり難くなる。そしてこの結果として、底面材264の中央に設けられた球通路Sを介して、最終の台間貯留部20に確実に遊技球Pを送り込むことができるようになる。
他方、受け板262から落下した遊技球Pは底面材264に落下するが、その途中に紙幣金庫250の左右及び下部に仕切板263を設けていることで、紙幣金庫250に遊技球Pが衝突することを防ぐことができるが、これに伴って、遊技球Pの衝撃音をも軽減できる。
つまり、受け板262、案内材265及び底面材264の上部には、図示しないものの、布やウレタンスポンジなどのクッション性の高い材料がそれぞれ積層されて形成された衝撃吸収材が備えられており、落下してくる遊技球Pの衝撃をこの衝撃吸収材が吸収するようになっている。そして、これら受け板262、案内材265及び底面材264の存在により、遊技球P同士が衝突することを防止できるようにもなる。
第1の実施の形態を示す図14のように、本実施の形態の回収樋62の中央部分には、全体的に底面を平らに形成された溝である凹部62aが2列の遊技機列11に沿って伸びるように、設けられている。さらに、この凹部62aの底部である回収樋62の底面を上下から挟むように、合成ゴム製で輪状の搬送ベルトである下部搬送路60が配置されている。このことからこの下部搬送路60を支持するように、回収樋62の底面とされる凹部62aの底部が下部搬送路60の裏面側に配置されている。
また、この回収樋62の両端部は垂直に上側に伸びており、その先端部分である連結部62bが、本実施の形態ではそれぞれ外側に屈曲されるように形成されている。そして、一対の樋支持具66の先端部が一段低く形成されて先端側が水平に伸びる載置部66bとそれぞれされている。
他方、この回収樋62及び下部搬送路60の上部には、図33、図34及び図35に示すように、板状で長方形に形成されているものの、上面側が中央に向かって低くなるように若干傾斜された構造を有した合成樹脂製の回収樋カバー270が、着脱自在に設けられている。これに伴って、この回収樋カバー270が直列的に回収樋62に複数枚並べて配置されることにより、複数の回収樋カバー270によって隙間無く回収樋62及び下部搬送路60が覆われた構造とされている。
つまり、この回収樋カバー270には、遊技球Pが落下可能な大きさに円形に貫通された落下穴271が、複数ずつ並んで2列設けられていて、この回収樋カバー270の下部には、回収樋カバー270の長手方向に沿って相互に平行に伸びるような2つのリブ272が、それぞれ設けられている。さらに、回収樋カバー270の下部であってこれら2つのリブ272より外側の部分が、一対の樋支持具66の先端部に形成されている載置部66bにそれぞれ載せられていることで、この載置部66bに隣り合った樋支持具66の部分より低くされつつ、回収樋62に着脱自在に回収樋カバー270が設置されている。
すなわち、本実施の形態に係る遊技機島1においては、遊技球貸出機15との間や遊技機10間等の隙間から使用済みのカード等の異物が混入されることがあるが、このような異物が回収樋62内に入ってしまうと、下部搬送路60の故障や回収樋62内での球詰まりが発生する要因ともなる。この為、回収樋カバー270を回収樋62の上部に設けることで、隙間から異物が混入されても回収樋カバー270により回収樋60内にこの異物が入ることが防げるようになる。
他方、回収樋カバー270の上面は、中央に向かって低く傾斜された構造とされており、樋支持具66から案内されてくる遊技球Pを確実に転がして、回収樋カバー270に設けられている遊技球Pの落下穴271から回収樋62内に落下させるようになるので、下部搬送路60による遊技球Pの搬送に支障は生じない。
また、回収樋62上には、遊技球Pを搬送する搬送方向に沿って回収樋カバー270が複数連続して設置されているので、この回収樋62内において遊技球Pの球詰まり等が生じて回収樋カバー270が回収樋62から浮いてしまった場合に、隣りに設けられている回収樋カバー270の上に乗り上げてしまうことが考えられる。
但し、回収樋カバー270の下部に設けられたリブ272が、隣りの回収樋カバー270の端部に当たることで、隣りの回収樋カバー270の上にこの回収樋カバー270が乗る上げることを防げるようになる。また、着脱可能に設置された回収樋カバー270を取り外すことで、容易に球詰まり等を解消できるようにもなる。
この一方、回収樋62内に遊技球Pの球詰まり等が生じて、図35(b)に示すように、回収樋カバー270が斜めに傾くことがある。このように回収樋カバー270が傾いた場合には、回収樋カバー270のリブ272が樋支持具66の載置部66bに乗り上げてしまうが、このリブ272が必要以上に高く形成されていると、回収樋カバー270が回収樋62内に落ちてしまい下部搬送路60の故障の要因ともなる。
従って、リブ272が載置部66bに乗り上げたときには、図35(b)に示すように樋支持具66の表面の高さと回収樋カバー270の上面の高さとが略同一になるように、リブ272の高さを設定することで、回収樋カバー270の回収樋62内への落下を防ぐことができる。
ここで、遊技機島1を構成している遊技機列11を支える支持部材160間の底面図であって、回収樋62の点検をするときの図を図36に示す。
この図36(a)に示すように、支持部材160間の部分に配置されるのに伴い、回収樋62の下側のカバーとされて下部搬送路60を下側から覆う回収樋下カバー274の本体部分をカバー本体274Aが構成するが、このカバー本体274Aの長さを2つの支持部材160間の寸法より若干短く形成しておき、このカバー本体274Aの両端部分には、スライド可能にカバー本体274Aに支持されたスライドカバー274Bがそれぞれ設置されている。
これらスライドカバー274Bの断面形状は、カバー本体274Aの断面形状とほぼ同様な構造とされている。但し、回収樋下カバー274の端部側となるスライドカバー274Bの先端部分には、2本のフック276がそれぞれ突出して設けられており、これら2本のフック276によって支持部材160に形成された係止部278にそれぞれ係合するようになっている。
従って、図36(b)に示すように2つのスライドカバー274Bを押して、これら2つのスライドカバー274Bをカバー本体274A側にそれぞれスライドさせることにより、支持部材160に係止されているフック276が支持部材160の係止部278から外れる。この結果として、回収樋62から回収樋下カバー274が外れて、回収樋62が点検可能な状態となる。この為、回収樋62の点検が簡単にできるようになるだけでなく、搬送ベルトである下部搬送路60が切れてしまったときでも、下部搬送路60の交換が簡単にできるようになる。
尚、上記実施の形態に係る遊技機島1では、遊技球Pが補給及び排出される複数の遊技機10が並んで配置された遊技機列11を2列備えていたが、遊技店の壁際に設置されるような遊技機列11を1列のみ備えたいわゆる片島にも、本実施の形態が適用できることはいうまでもない。但しこの際には、台間貯留部が上記実施の形態の半分程度の大きさとなるものの、上記実施の形態と同様に、台間貯留部の開放口の直下に搬送ベルトを配置し、この搬送ベルトの両側に一対の案内部材を配置することが考えられる。この一方、案内部材を一つのみとした構造としても良い。
次に、今回の出願で追加した発明の具体的な内容について、以下に説明する。
追加発明1に係る遊技機島は、遊技球が補給及び排出される複数の遊技機が列状に並んで配置された遊技機列を備える遊技機島であって、
相互に隣り合った遊技機間に配置され且つ、遊技球を貯留すると共に遊技球を排出し得る開放口を有した少なくとも一つの台間貯留部と、
台間貯留部に形成された開放口の下方に配置され且つ、遊技機及び台間貯留部から排出された遊技球を搬送可能な下部搬送路と、
遊技球が落下可能な大きさの落下穴を有し且つ、下部搬送路の上部を覆うように設置された回収樋カバーと、
を有する。
追加発明1に係る遊技機島の作用を以下に説明する。
本追加発明に係る遊技機島は、遊技球が補給及び排出される複数の遊技機が列状に並んで配置された遊技機列を備えているだけでなく、遊技球を貯留すると共に遊技球を排出し得る開放口を有した少なくとも一つの台間貯留部が、相互に隣り合った遊技機間に配置されている。
また、本追加発明では、遊技機及び台間貯留部から排出された遊技球を搬送可能な下部搬送路が、台間貯留部に形成された開放口の下方に配置されていて、この下部搬送路の上部を覆うように設置された回収樋カバーが、遊技球の落下可能な大きさの落下穴を有している。
従って、本追加発明に係る遊技機島によれば、遊技機列内に異物が混入された場合でも、回収樋カバーによって下部搬送路が覆われていることから、下部搬送路上に異物が入らないので、下部搬送路の故障や球詰まりが発生しないようになる。但し、回収樋カバー上に遊技球が乗った場合には、落下穴から遊技球が落下するようになるので、下部搬送路による遊技球の搬送に支障は生じない。
追加発明2に係る遊技機島の作用を以下に説明する。
本追加発明に係る遊技機島は、追加発明1と同様の構成を有しているが、回収樋カバーが複数存在し、これら複数の回収樋カバーが下部搬送路上にそれぞれ着脱可能に設置されるという構成を更に有している。
従って、下部搬送路を有した回収樋内において、遊技球の球詰まり等が生じた場合でも、着脱可能に設置された回収樋カバーを取り外すことで、容易に球詰まり等を解消できるようになる。