JP4749487B2 - 遊技球補給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機島に収容されたパチンコ機などの各遊技装置に遊技球を補給する遊技球補給装置に関する。
パチンコ機などの遊技装置を複数並設して収容する遊技機島では、遊技装置の上方に下り勾配をつけて掛け渡した補給樋を設置し、この補給樋の下り勾配を利用して上部タンクから各遊技装置へ遊技球を補給するようになっていた。このような補給方法では勾配を稼ぐ必要があるので、どうしても遊技機島の高さが高くなってしまう。特に、大型の遊技機島では、補給樋を上下二段に設けたりするので、遊技機島の高さを低くすることが難しかった。
そこで、動力で遊技球を水平に搬送する遊技球補給装置が種々提案されている。なお、遊技球を各遊技装置に補給するためには、遊技球を単に搬送するだけでなく搬送途中で各遊技装置に遊技球を振り分ける必要がある。たとえば、特許文献1に開示された遊技球補給装置では、水平な回転ディスクを遊技機島の長手方向に沿って複数並設することで搬送路を構成し、この回転ディスクの回転により遊技球を隣接する回転ディスクへ順に搬送すると共に周辺に拡散させている。周辺に拡散させることで、遊技装置毎に設けた遊技球の取込口に向けて遊技球が転動するようになっている。
また、特許文献2には、駆動ローラと従動ローラとの間に掛け渡された水平搬送ベルトを周回させて遊技球を搬送する遊技球補給装置が開示されている。この装置では、駆動ローラと従動ローラとの間に樽状のテンションローラと板状のベルト支持部材とを交互に配置し、樽状の各テンションローラの部分でベルトを断面山形に傾斜させることで、遊技球を両サイドに設けた取込口に振り分けながら搬送している。
このほか、スロットマシン等に用いるメダルやコイン等の円板状体を搬送して供給する装置において、二組のベルトコンベアを搬送方向が互いに逆向きになるように平行又は略平行に並設し、円板状体を特定の供給位置に排出するためにソレノイドによって駆動される特別な機構と、一方のベルトコンベアから他方のベルトコンベアに移行案内するガイド部材とを備えた円板状体供給装置がある(たとえば、特許文献3参照。)。
特開2004−275670公報 特許第2518490号公報 特許第3126822号公報
特許文献1、2に開示されているような従来の動力式の遊技球補給装置では、遊技球を上部タンクから搬送路上へ常に供給し、遊技球量を調整していない。そのため、遊技客が少ない場合や特賞状態の遊技機が少ない場合には遊技機への補給量が減って補給搬送路上に充分な量の遊技球があるにもかかわらず、さらに余分な量の遊技球が供給されてしまい、駆動モータなどへの負荷が増大するという問題があった。逆に遊技客が多い場合や特賞状態の遊技機が多い場合には、補給搬送路上の遊技球が不足するという事態が生じていた。また、特許文献3に開示されたメダル搬送装置においても、搬送路上に供給するメダルの量を調整していないので上記と同様の問題が生じていた。
さらに上記の各装置では、補給搬送路を常に稼動させているので、遊技客がいない場合や遊技店の営業終了時など、必要のない場合にまで稼働してしまい、無駄な電力消費や騒音が発生するという問題があった。
また、動力式の補給搬送路を停止させたら、そのとき上部タンクシャッタが開いていたために上部タンクから停止中の補給搬送路上に遊技球が排出され、それらが山なりに溜まったり、補給搬送路から溢れたりする。また、上部タンクシャッタを開いたら、そのとき補給搬送路が停止していたために上部タンクから停止中の補給搬送路上に遊技球が排出され、それらが山なりに溜まったり、補給搬送路から溢れたりするおそれがある。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、停止中の補給搬送路上に上部タンクから遊技球が排出されて補給搬送路上に遊技球が山なりに溜まってしまうこと等を回避することのできる遊技球補給装置を提供することを目的としている。
上記の目的は以下に示す各発明により達成される。
請求項1に係わる発明は、複数の遊技装置(2、3)を並設して収容する遊技機島(10)の長手方向に沿って遊技球を搬送する補給搬送路(51a、51b)を備えると共に、前記各遊技装置(2、3)に補給する遊技球を前記補給搬送路(51a、51b)から取り込むための取込口(61、62)を前記補給搬送路(51a、51b)の長手方向の両縁部に沿って複数配置した遊技球補給装置において、
前記補給搬送路(51a、51b)に遊技球を供給する上部タンク(70)の排出口を開閉する上部タンクシャッタ(71L、71R)と、
前記上部タンクシャッタ(71L、71R)の動作を制御する制御手段(30)と
を備え、
前記制御手段(30)は、上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉じている場合に、補給搬送路(51a、51b)の駆動を停止させるか否かを判断し、補給搬送路(51a、51b)を駆動している場合に、上部タンクシャッタ(71L、71R)を開くか否かを判断し、
前記補給搬送路(51a、51b)を、搬送方向を互いに逆向きにした2台のベルトコンベア(51a、51b)を平行に並設して構成し、逆向きに搬送される遊技球同士を前記2台のベルトコンベア(51a、51b)の境界部で衝突させることを起因として、前記搬送される遊技球を前記取込口(61、62)に取り込むようにした
ことを特徴とする遊技球補給装置である。
上記発明によれば、上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉じている場合に補給搬送路(51a、51b)を停止させるか否かの判断を行なうので、補給搬送路(51a、51b)を停止させたら、そのとき上部タンクシャッタ(71L、71R)が開いたために上部タンク(70)から停止中の補給搬送路(51a、51b)上に遊技球が排出され、それらが山なりに溜まったり、補給搬送路(51a、51b)から溢れたりする事態の発生が防止される。また、補給搬送路(51a、51b)を駆動している場合に、上部タンクシャッタ(71L、71R)を開くか否かを判断するので、上部タンクシャッタ(71L、71R)を開いたら、そのとき補給搬送路(51a、51b)が停止していたために上部タンク(70)から停止中の補給搬送路(51a、51b)上に遊技球が排出され、それらが山なりに溜まったり、補給搬送路(51a、51b)から溢れたりする事態の発生が防止される。
また上記発明では、遊技球は平行に並置された2台のベルトコンベア(51a、51b)によって逆向きに搬送され、その搬送中に2台のベルトコンベア(51a、51b)の境界部で衝突する。搬送中の遊技球はこの衝突に起因して多様に進路変更し、一部の遊技球は該ベルトコンベア(51a、51b)の両縁部に沿って配置された取込口(61、62)に取り込まれる。
請求項に係わる発明は、前記補給搬送路(51a、51b)上の遊技球を検出する搬送遊技球検出手段(59L、59R)をさらに備え、
前記制御手段(30)は、前記搬送遊技球検出手段(59L、59R)が遊技球を検出したことにより前記上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖する
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技球補給装置である。
上記発明によれば、搬送遊技球検出手段(59L、59R)で補給搬送路(51a、51b)上の遊技球を検出し、該搬送遊技球検出手段(59L、59R)が遊技球を検出したことにより上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖する。たとえば、遊技球を単位時間のうち所定時間未満で検出した場合に上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖する。上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖することで補給搬送路(51a、51b)上の遊技球量が過剰になることが防止される。なお、上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖しても補給搬送路(51a、51b)上の遊技球は該補給搬送路(51a、51b)上を周回するように搬送されるので、取込口(61、62)から遊技装置(2、3)への補給で消費されなければ、減ることはない。
請求項に係わる発明は、前記補給搬送路(51a、51b)上の遊技球を排出するオーバーフロー排出口を開閉するオーバーフローシャッタ(23L、23R)をさらに備え、
前記制御手段(30)は、前記搬送遊技球検出手段(59L、59R)が遊技球を検出し、かつ前記オーバーフローシャッタ(23L、23R)を閉鎖した場合に、前記上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖する
ことを特徴とする請求項2に記載の遊技球補給装置である。
上記発明によれば、当該遊技球補給装置は遊技球を遊技機島(10)の長手方向に沿って周回するように搬送するので、補給搬送路(51a、51b)にオーバーフロー管を設けなくてもよいが、オーバーフロー管を設置する場合には、その排出口を開閉するオーバーフローシャッタ(23L、23R)を設ける。これにより、補給搬送路(51a、51b)からオーバーフロー管へ遊技球を常に排出する場合に比べてその排出量や排出期間が減り、オーバーフロー管を通じて落下してきた遊技球を受ける部材の耐用時間を延ばすことができる。また、搬送遊技球検出手段(59L、59R)が遊技球を検出しかつオーバーフローシャッタ(23L、23R)を閉鎖した場合に、上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖するようにしたので、補給搬送路(51a、51b)上に充分な量の遊技球があってしかもオーバーフロー管から排出しないという状況下では、さらに余分な量の遊技球が上部タンク(70)から供給されなくなり、補給搬送路(51a、51b)上の遊技球量を最適に維持することができる。また、当該遊技球補給装置にかかる負荷を軽減できる。
請求項に係わる発明は、前記補給搬送路の異常を検出する搬送異常検出手段を備え、
前記制御手段(30)は、前記搬送異常検出手段(60a、60b)によって前記補給搬送路(51a、51b)の異常を検出した場合に、前記上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖すると共に、前記補給搬送路(51a、51b)の駆動を停止させる
ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の遊技球補給装置である。
上記発明によれば、搬送異常検出手段(60a、60b)によって補給搬送路の異常、たとえばモータ停止やベルト切れなど、を検出した場合に、上部タンクシャッタ(71L、71R)を閉鎖すると共に、補給搬送路(51a、51b)の駆動を停止するようにしたので、異常によって生じる二次的トラブル(ベルト切れによる遊技球詰まり、ローラへのベルトの絡まり、破損など)で事態を悪化させることがなくなり、その後の修繕作業を円滑に行なうことができる。
本発明に係わる遊技球補給装置によれば、停止中の補給搬送路上に上部タンクから供給された遊技球が山なりに溜まってしまうような事態の発生が防止される。
また、簡単な構成で遊技球の水平搬送および搬送途中での各遊技装置への補給が可能になる。
本発明の実施の形態に係わる遊技球補給装置を備えた遊技機島の内部構造を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係わる遊技球補給装置を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係わる遊技球補給装置を示す平面図である。 搬送中の遊技球の挙動の一例を示す説明図である。 上部タンクの内部構造を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係わる遊技球補給装置の制御部を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係わる遊技球補給装置が行なう制御手順を示す流れ図である。 仕切り壁に進路変更部材を配したタイプの遊技球補給装置を示す平面図である。 進路変更部材を示す説明図である。 図8に示す遊技球補給装置が適量の遊技球を搬送する状態の一例を示す説明図である。 図8に示す遊技球補給装置が多量の遊技球を搬送する状態の一例を示す説明図である。 当接部材を利用して搬送ループを2つに分けた遊技球補給装置を示す正面図である。 遊技機島の左右に独立駆動可能な遊技球補給装置を配した状態を示す正面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施の形態に係わる遊技球補給装置50を備えた遊技機島10の内部構造を示している。遊技機島10は、遊技装置として遊技機2と遊技球貸機3とを一組にして並置したものを多数並設収容している。また、遊技に供する遊技球を遊技機島10の中で循環させて繰り返し使用するための各種付帯設備を収容している。ここでは、遊技機2はパチンコ機であり、遊技球貸機3は遊技者に遊技球(パチンコ球)を貸し出す装置である。
遊技機島10は、島枠や島柱11を遊技ホールのフロア上に構築し、これらに遊技装置2、3や付帯設備を取り付けると共に、その他必要な箇所に図示省略の外装を施して構成される。遊技機島10の中央には、遊技球を島の下部から上部へ研磨しながら揚送する揚送装置12が立設されており、揚送装置12の左右両側に、遊技機2と遊技球貸機3とを一組としたものが多数背中合わせにした状態で遊技機島10の表裏両面に設置される。
遊技機2および遊技球貸機3の上方には、遊技機島10の一端から他端まで水平に掛け渡すようにして遊技球補給装置50が設置されている。また、遊技機島10の中央上部には、揚送装置12が揚送した遊技球を貯留して遊技球補給装置50へ供給するための上部タンク70が設置してある。上部タンク70の図中左右の側壁には、遊技球補給装置50へ供給する遊技球の排出口を開閉するための上部タンクシャッタ71L、71Rが設けてある。
遊技球補給装置50は、ベルトコンベア式の搬送装置であり、上部タンク70から受け入れた遊技球を水平に搬送して遊技機島10内の各遊技装置(遊技機2および遊技球貸機3)に補給する機能を果たす。搬送中の遊技球は、補給搬送路の長手方向の両縁部に沿って配設されたシュート61に適宜取り込まれて整列された後、各遊技機2や遊技球貸機3に補給される。遊技球の取込口62(図4参照)を備えたシュート61は、遊技機2および遊技球貸機3の設置箇所に対応させて、遊技機2毎、遊技球貸機3毎に設置してある。
遊技機島10に並設収容された遊技機2や遊技球貸機3の下方には、遊技球を貯留するための下部タンク15が複数設置されている。各下部タンク15の底部は、左右両端から中央に向けて下り傾斜し、最下部には遊技球の排出口を開閉する開閉装置16が設けてある。なお、下部タンク15は、島柱11の下部に取り付けられる腰板が容器の側壁を兼ねるように構成されており、遊技機島10の狭い下部空間において、より大きな容積を稼げるようになっている。
複数連設した下部タンク15の下方には、これらに沿うようにして、回収コンベア17が配置されている。回収コンベア17は、遊技機島10の中央に配置された揚送装置12を挟んで左右にそれぞれ設けてあり、島端から揚送装置12の下部にある球導入口12aに向けて遊技球を搬送する搬送装置である。また、左右の回収コンベア17によって搬送されてきた遊技球が合流してから球導入口12aへ流入するように構成してある。合流箇所の下流には、回収コンベア17によって回収・搬送されてきた遊技球を検出する回収遊技球検出手段18が取り付けてある。
回収コンベア17は、各遊技機2からアウト球として排出された遊技球の回収と、下部タンク15から排出された遊技球の回収とを行なう。なお、遊技機2からアウト球として排出された遊技球は、遊技機2の下方に掛け渡した回収樋19で回収した後、隣接する下部タンク15同士の間に設けた通路装置20を経て回収コンベア17上に放出されるようになっている。
上部タンク70には、余剰の遊技球を逃がすためのオーバーフロー管21が付設されている。該オーバーフロー管21を流下してきた遊技球は、下部タンク15に排出されて貯留される。また、遊技球補給装置50の補給搬送路上で余剰となった遊技球を、オーバーフロー用シュート61aからオーバーフロー管22を通じて、その下方に配置された下部タンク15に導いて貯留し得るように構成してある。オーバーフロー管22は遊技機島10の左右にそれぞれ設けてあり、各オーバーフロー管22の入口には、オーバーフロー用シュート61aからの遊技球を受け入れるか否かを切り換えるために開閉するオーバーフローシャッタ23L、23Rが取り付けてある。
このほか、遊技機島10の左側の島端上部には、島内での遊技球の循環や貯留に係わる各種の制御を行なう電子機器を収めた制御盤25が設置されている。制御盤25は、遊技ホール全体を統括管理する図示省略のホール管理コンピュータに接続されて管理される。
次に、遊技球補給装置50および上部タンク70の構成を説明する。
図2は、遊技球補給装置50および上部タンク70の正面を、図3は遊技球補給装置50および上部タンク70の平面をそれぞれ示している。なお、上部タンク70については、その内部構造を図示してある。
図3に示すように、遊技球補給装置50は、遊技球を搬送する補給搬送路として互いに搬送方向が逆向きの第1ベルトコンベア51aと第2ベルトコンベア51bとを平行に並設して備える。ここでは、第1ベルトコンベア51aは、図中のA方向に遊技球を搬送し、第2ベルトコンベア51bはその逆のB方向に遊技球を搬送する。
遊技球補給装置50は、長手方向のほぼ全長を成す搬送レール52を備えている。第1ベルトコンベア51aは、搬送レール52の一端部に軸支された第1駆動プーリ53aと、搬送レール52の他端部に軸支された第1従動プーリ54aと、第1駆動プーリ53aと第1従動プーリ54aとの間に掛け渡された無端の第1搬送ベルト55aと、駆動源となる第1モータ56aと、両端近傍に分けて配置されて第1搬送ベルト55aの弛みを取る一組の第1テンションローラ57aとを備えている。
第2ベルトコンベア51bは、搬送レール52の前記他端部に軸支された第2駆動プーリ53bと、搬送レール52の前記一端部に軸支された第2従動プーリ54bと、第2駆動プーリ53bと第2従動プーリ54bとの間に掛け渡された無端の第2搬送ベルト55bと、駆動源となる第2モータ56bと、両端近傍に分けて配置されて第2搬送ベルト55bの弛みを取る一組の第2テンションローラ57bとを備えている。
遊技球補給装置50には、図2および図3に示すように、遊技機2と遊技球貸機3の横幅を合わせた間隔Dに対して片側2個ずつのシュート61(遊技機用のシュート61bと遊技球貸機用のシュート61c)が遊技球補給装置50の長手方向両サイドに沿って取り付けられている。また、オーバーフロー用シュート61aはオーバーフロー管22に対応する箇所に取り付けてある。
第1モータ56aを駆動すると第1ベルトコンベア51aの第1搬送ベルト55aが矢印A方向へ周回し、第2モータ56bを駆動すると第2ベルトコンベア51bの第2搬送ベルト55bが矢印B方向へ周回するようになっている。上部タンク70の図中左側の上部タンクシャッタ71Lを開くと上部タンク70から第1ベルトコンベア51aの第1搬送ベルト55a上に遊技球が供給され、上部タンク70の図中右側の上部タンクシャッタ71Rを開くと上部タンク70から第2ベルトコンベア51bの第2搬送ベルト55b上に遊技球が供給されるようになっている。
遊技球補給装置50の長手方向の両端部にはそれぞれ、搬送方向の終端近傍に到達した遊技球が当接する当接部材58が設けてある。一方のベルトコンベアの終端まで搬送されてきた遊技球は当接部材58に当接してその手前で滞留し、やがて溢れ出して他方のベルトコンベアに移行する。両端でこのような移行が行なわれることで、遊技球補給装置50上の遊技球は図3に模擬表示した搬送ループCに沿って周回するように搬送される。
遊技球補給装置50は、さらに図3に示すように、第1ベルトコンベア51aによって搬送される遊技球を上部タンクシャッタ71Lよりやや左側(搬送方向Aの下流側)の所定箇所で検出する搬送遊技球センサ59Lと、第2ベルトコンベア51bによって搬送される遊技球を上部タンクシャッタ71Rよりやや右側(搬送方向Bの下流側)の所定箇所で検出する搬送遊技球センサ59Rとを備えている。これらのセンサ59L、59Rは、鉄製の遊技球を検知する磁気センサであり、搬送レール52の裏側に設置してある。光センサなど他の種類のセンサでもかまわない。
また、図2に示すように、遊技球補給装置50は、第1搬送ベルト55aが実際に周回しているか否かを検出する第1スリットセンサ60aと、第2搬送ベルト55bが実際に周回しているか否かを検出する第2スリットセンサ60bとを備えている。
遊技球補給装置50に供給された遊技球は、図4に示すように、第1ベルトコンベア51aによって矢印A方向に搬送されると共に、第2ベルトコンベア51bによってこれと逆向きの矢印B方向に搬送される。第1ベルトコンベア51aと第2ベルトコンベア51bとは境界に段差や障壁がなく互いを遊技球が往来自在に形成してあるので、逆向きに搬送される遊技球同士の衝突が、これら2台のベルトコンベア51a、51bの境界部で生じる。
衝突した遊技球は、たとえば、図中の矢印Fで示すように、その進路を斜めに変更する。このように進路変更した遊技球はさらに他の遊技球と衝突し易くなり、各所で衝突が生じ、搬送中の遊技球は様々な方向へ進路を取る。たとえば、ある遊技球は境界部での衝突によって進路変更し、そのままシュート61の取込口62に取り込まれる。また、境界部で生じた衝突を起因として様々な衝突が連鎖的に発生することにより、搬送中の遊技球がシュート61の取込口62に取り込まれる。なお、取込口62には、ベルトコンベア51a、51bの両脇の玉受スペース63にある遊技球も、第1ベルトコンベア51a、あるいは第2ベルトコンベア51bによって搬送される遊技球に引きずられるようにして搬送されて取り込まれる。
このように、搬送方向を逆にした第1ベルトコンベア51aと第2ベルトコンベア51bとの境界部で遊技球が衝突することにより、搬送方向に沿って遊技球を搬送する機能と、遊技球補給装置50の長手方向の両縁部に沿って配列されたシュート61の取込口62へ遊技球を振り分けて補給する機能とが実現される。また、遊技球を水平搬送するので、従来の補給樋のように勾配をつける必要がなく、その分、遊技機島10の高さを低くすることができる。さらに、境界部での衝突を起因にして遊技球の進路を変更するので、進路を側方に向けるための特別な機構を設けたりする必要がなく、遊技球補給装置50の構成を簡略化することができる。
図5は、上部タンク70の内部構造を示している。上部タンク70の内部には、揚送装置12によって揚送されてきた遊技球を受け止めて左右に振り分ける分離板72と、分離板72によって振り分けられた遊技球を傾斜板73へ中継する中継板74と、中継板74の端部から落下する遊技球を受け止めた後、上部タンク70の中寄りへ下り勾配で案内する傾斜板73と、傾斜板73の下端から落下する遊技球を受け止めた後、上部タンクシャッタ71Lまたは71Rへ遊技球を案内する底板75とを備えている。上部タンクシャッタ71L、71Rは、図示省略のソレノイドで駆動されて開閉される。
図6は、遊技球補給装置50および上部タンクシャッタ71L、71Rの制御に係わる回路構成を示している。制御部30は、CPU、ROM、RAMを主要部とする回路で構成され、制御盤25の一部を成す。制御部30には、第1モータ56a、第2モータ56b、左右の上部タンクシャッタ71L、71Rが接続されており、それぞれに対し、その動作を制御するための制御信号を出力する。また制御部30には、搬送遊技球センサ59Lと、搬送遊技球センサ59Rと、第1スリットセンサ60aと、第2スリットセンサ60bと、回収遊技球検出手段18と、左のオーバーフローシャッタ23Lの開閉を検知するオーバーフローシャッタ開閉検知手段24Lと、右のオーバーフローシャッタ23Rの開閉を検知するオーバーフローシャッタ開閉検知手段24Rとが接続されている。さらに制御部30には、遊技ホール全体の管理などを行なうホール管理コンピュータ81を経由して、アウト遊技球計数機82の出力するデータと、遊技球貸機3における遊技球の貸し出し状況を示すデータとが入力される。アウト遊技球計数機82は、遊技機2から排出されたアウト球を計数し、その計数データを出力する装置である。
制御部30は、搬送遊技球判定部31と、モータ駆動制御部32と、上部タンクシャッタ開閉制御部33としての機能を果たす。搬送遊技球判定部31は、搬送遊技球センサ59Lおよび/または搬送遊技球センサ59Rが単位時間中に遊技球を検出した時間の長さから遊技球補給装置50が搬送している遊技球量を判定する機能を果たす。たとえば、遊技球量が基準量以上か否かを判定する。モータ駆動制御部32は、第1ベルトコンベア51aの第1モータ56aと第2ベルトコンベア51bの第2モータ56bとの駆動/停止を制御する。上部タンクシャッタ開閉制御部33は、上部タンクシャッタ71L、71Rの開閉動作を制御する機能を果たす。
図7は、制御部30が行なう制御の流れを示している。
この流れ図の初期状態では、第1ベルトコンベア51aを駆動する第1モータ56aと第2ベルトコンベア51bを駆動する第2モータ56bとが動作しているものとする。制御部30は、このように各ベルトコンベア51a、51bが稼動している状態で、上部タンクシャッタ71L、71Rの動作と各ベルトコンベア51a、51bの駆動に係わる判断を行なう。詳細には、搬送遊技球センサ59L、59Rが基準量以上の遊技球を検出しているか否かを搬送遊技球判定部31によって判定し(ステップS101)、基準量以上を検出していないときは(ステップS101;Y)、第1ベルトコンベア51aや第2ベルトコンベア51bに搬送異常があるか否かを判定する(ステップS104)。この判定は第1スリットセンサ60a、60bの出力に基づいて行なう。
搬送異常がなければ(ステップS104;N)、上部タンクシャッタ開閉制御部33は上部タンクシャッタ71L、71Rを開く(ステップS105)。すなわち、搬送されている遊技球量が少なくかつ遊技球補給装置50が正常に稼動している場合は上部タンクシャッタ71L、71Rを開放して遊技球をベルトコンベア51a、51b上に供給する。こうして上部タンクシャッタ71L、71Rを開いた後、モータ駆動制御部32によって各ベルトコンベア51a、51bの第1モータ56aおよび第2モータ56bの駆動処理を行なって(ステップS109)再びステップS101に移行する。なお、ここでは既にモータ56a、56bは駆動されているので、その駆動を継続させることになる。
搬送遊技球センサ59L、59Rは基準量以上の遊技球を検出しているが(ステップS101;N)、オーバーフローシャッタ23L、23Rが開いているときは(ステップS102;Y)、ベルトコンベア51a、51bに搬送異常がなければ(ステップS104;N)、上部タンクシャッタ71L、71Rを開き(ステップS105)、各ベルトコンベア51a、51bの第1モータ56aおよび第2モータ56bを駆動する(ステップS109)。すなわち、ベルトコンベア51a、51bに基準量以上の遊技球があってもオーバーフローシャッタ23L、23Rを開くとオーバーフロー管22を通じて遊技球がどんどん減少するので、遊技球補給装置50が正常に稼動しているときは上部タンクシャッタ71L、71Rを開いて遊技球をベルトコンベア51a、51b上に供給して、適正量を維持する。
なお、オーバーフローシャッタ23L、23Rの開閉は、下部タンク15の貯留量に依存して制御される。すなわち、下部タンク15の貯留量が少なくなるとオーバーフローシャッタ23L、23Rが開放され、下部タンク15の貯留量が所定量以上になると閉じられる。制御部30は、オーバーフローシャッタ開閉検知手段24L、24Rによりそれらの開閉状態は検知している。
オーバーフローシャッタ23L、23Rを設けて、必要な場合だけこれらを開放するように制御することで、シャッタを設けずにベルトコンベア51a、51bからオーバーフロー管22へ遊技球を常に排出する場合に比べて、その排出量や排出期間が少なくなり、オーバーフロー管22を通じて落下してきた遊技球を受ける部材の耐用時間を延ばすことができる。
ベルトコンベア51a、51bに搬送異常がある場合は(ステップS104;Y)、上部タンクシャッタ71L、71Rを閉じる(ステップS103)。これにより、異常のあるベルトコンベア51a、51b上にさらに遊技球が供給されることが防止される。
また、搬送遊技球センサ59L、59Rが基準量以上の遊技球を検出し(ステップS101;N)かつオーバーフローシャッタ23L、23Rが閉じているときは(ステップS102;N)、上部タンクシャッタ71L、71Rを閉じる(ステップS103)。すなわち、ベルトコンベア51a、51b上に充分な遊技球があり、かつオーバーフローシャッタ23L、23Rが閉じていれば、ベルトコンベア51a、51b上から遊技球が急速に減少することはないと想定されるので、一旦、上部タンクシャッタ71L、71Rを閉じて、過剰な供給を防止する。
こうして、上部タンクシャッタ71L、71Rが閉じた状態になると、今度は、遊技球補給装置50の稼動を停止させるか否かの判断を行なう。詳細には回収遊技球検出手段18が遊技球を検出しているか否かを判断し(ステップS106)、遊技球を検出していなければ(ステップS106;N)、客が遊技をしていないと想定されるので、モータ駆動制御部32によって第1モータ56aと第2モータ56bとを停止させる(ステップS108)。この停止は回収遊技球検出手段18が遊技球を検出していない間、継続される(ステップS106;N)。
回収遊技球検出手段18が遊技球を検出したときは(ステップS106;Y)、ベルトコンベア51a、51bに搬送異常があるか否かを調べ(ステップS107)、異常があれば(ステップS107;Y)、遊技球補給装置50の第1モータ56aと第2モータ56bとを停止させる(ステップS108)。すなわち、ベルトコンベア51a、51bの異常(たとえば、モータ停止やベルト切れなど)を検出したときは、上部タンクシャッタ71L、71Rを閉鎖すると共に、ベルトコンベア51a、51bの駆動を停止するようにしたので、異常によって生じる二次的トラブル、たとえば、ベルト切れによる遊技球詰まり、ローラへのベルトの絡まり、破損などを誘発して事態が悪化することがなく、その後の修繕作業を円滑に行なうことができる。
回収遊技球検出手段18が遊技球を検出し(ステップS106;Y)かつ搬送異常がなければ(ステップS107;N)、各ベルトコンベア51a、51bの第1モータ56aと第2モータ56bとを駆動した後(ステップS109)再びステップS101へ移行する。すなわち、ベルトコンベア51a、51bが稼動した後、再び、上部タンクシャッタ71L、71Rの開閉と各ベルトコンベア51a、51bの駆動に係わる判断処理を実行する。
以上のように制御することでベルトコンベア51a、51b上の遊技球量を最適に維持することができる。また、客が遊技していないときや営業終了時などにベルトコンベア51a、51bの無駄な稼動が防止され、電力消費や騒音を抑制することが可能になる。
また、ベルトコンベア51a、51bが稼動している場合にのみ、上部タンクシャッタ71L、71Rを開くか否かの判断を行なうので、上部タンクシャッタ71L、71Rを開いたら、そのときベルトコンベア51a、51bが停止していたために上部タンク70から停止中のベルトコンベア51a、51b上に多数の遊技球が排出されてしまい、それらが山なりに溜まったり、ベルトコンベア51a、51bから溢れたりするなどのトラブルが回避される。
さらに、上部タンクシャッタ71L、71Rを閉じている場合にのみ、ベルトコンベア51a、51bを停止させるか否かの判断を行なうので、ベルトコンベア51a、51bを停止させたら、そのとき上部タンクシャッタ71L、71Rが開いていたために上部タンク70から停止中のベルトコンベア51a、51b上に遊技球が多数排出されてしまい、それらが山なりに溜まったり、ベルトコンベア51a、51bから溢れたりすることが防止される。
さらに、ベルトコンベア51a、51bの停止判断は、ベルトコンベア51a、51b上に充分な遊技球量が確保されて上部タンクシャッタ71L、71Rを閉じた後に行なわれるので、営業終了(閉店時)が近づいて客が遊技しなくなってもベルトコンベア51a、51bが直ぐに停止することはなく、翌日の営業に備えてベルトコンベア51a、51b上に充分な量の遊技球が確保されてから装置が停止するように制御される。これにより、翌日の営業開始時にベルトコンベア51a、51b上の遊技球が不足して客に迷惑をかけたり、ベルトコンベア51a、51bへの遊技球の供給動作が店内の多くの遊技機島で一斉に始まって大きな騒音が発生したりすることがなくなり、翌日の営業を円滑に開始することができる。
なお、従来の動力式遊技球補給装置は、上部タンクから供給された遊技球を島端に向けて一方通行で搬送し、島端に到達した遊技球をオーバーフロー管で次々と補給搬送路から排出する方式なので、補給搬送路上の遊技球がなくならないようにするために、補給搬送路の駆動中は常に上部タンクから遊技球を供給しなければならなかった。このため、遊技客が少なく遊技機への補給量が少ない場合でも、上部タンクから次々と搬送路上へ供給し、オーバーフローしたものを回収しては揚送研磨して再び供給するという島内全体の循環サイクルを継続して行なわなければならず、該循環サイクルに係わる各部(たとえば、オーバーフロー管からの落下球を受け止める部分)が劣化していた。これに対して本実施の形態の遊技球補給装置50は、遊技球を遊技機島10の長手方向に沿って周回するように循環搬送するので、一方通行の補給搬送路とは異なり、上部タンク70から遊技球を常に供給しなくて済むので、上部タンクシャッタ71L、71Rを設けてその開閉を制御することでベルトコンベア51a、51b上の遊技球を適正量に制御することができる。また上部タンクシャッタ71L、71Rを閉じれば遊技球が搬送路上に供給されなくなるので、ベルトコンベア51a、51bの駆動を停止させることも可能になっている。
なお、上記の例では、遊技球補給装置50は、互いに搬送方向が逆向きの第1ベルトコンベア51aと第2ベルトコンベア51bとをほぼ平行に近接配置し、境界で遊技球同士が衝突することで遊技球の軌道が変化しシュート61へ取り込まれる方式のものを使用したが、他の方式でもかまわない。
図8は、仕切り壁に進路変更部材を配したタイプの遊技球補給装置90を示している。なお、図3に示す遊技球補給装置50と同一部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
遊技球補給装置90は、第1ベルトコンベア51aと第2ベルトコンベア51bとの境界部に沿って仕切り壁91を立設してあり、この仕切り壁91の両壁面の各所に進路変更部材92を取り付けてある。仕切り壁91は、搬送路の両端近傍を除くほぼ全長に渡って形成されており、その高さは、遊技球より若干高く設定されている。
進路変更部材92は、図9(a)に示すように、板バネをへの字状に曲げたものである。また、同図(b)に示すように、搬送方向(図中の矢印M)と平行な姿勢に対してシュート61側の面が搬送方向上流側を向くように傾斜した第1姿勢(S1)と、第1姿勢(S1)に比べて傾斜の少ない第2姿勢(S2)とに変位しかつ当該板バネの弾性力により第1姿勢(S1)に向けて付勢されている。弾性力は、適量の遊技球が進路変更部材92に上流から衝突している場合には第1姿勢(S1)をほぼ維持し、多量の遊技球が進路変更部材92に衝突した場合に第2姿勢(S2)に変位する強さに設定されている。
進路変更部材92は、各シュート61の取込口62に対応付けて設けてあり、進路変更部材92で生じた衝突を起因に進路変更した遊技球や連鎖的に衝突した遊技球が上手く取込口62に取り込まれるように進路変更部材92を配置してある。詳細には、進路変更部材92は、目的の取込口62に対してある程度、搬送方向上流側に設定される。たとえば、図10では、取込口62Aに対して進路変更部材92Aを、取込口62Bに対して進路変更部材92Bを設けてある。
図10に示すように、遊技球補給装置90に供給された遊技球は、第1ベルトコンベア51aによって矢印A方向に搬送されると共に、第2ベルトコンベア51bによってこれと逆向きの矢印B方向に搬送される。図10は、適量の遊技球を搬送している状態を示している。適量の遊技球が搬送されているときは、進路変更部材92がほぼ第1姿勢になっているので、搬送中に遊技球と進路変更部材92との衝突が生じる。
衝突した遊技球は、たとえば、図中の矢印Gで示すように、その進路を斜めに変更する。このように進路変更した遊技球はさらに他の遊技球と衝突し易くなり、各所で衝突が生じ、搬送中の遊技球は様々な方向へ進路を取る。たとえば、ある遊技球は進路変更部材92との衝突によって進路変更し、そのままシュート61の取込口62に取り込まれる。また、進路変更部材92との衝突を起因として様々な衝突が連鎖的に発生することにより、搬送中の遊技球がシュート61の取込口62に取り込まれる。
一方、多量の遊技球を搬送しているときは、図11に示すように、搬送されている多量の遊技球に押されて進路変更部材92が遊技球の搬送方向と平行に近い第2姿勢に変位する。これにより、進路変更部材92が遊技球の進路を妨げず、多量の搬送が効率良く行なわれる。なお、多量の遊技球を搬送しているときは、搬送路のほぼ幅一杯に遊技球が存在するので、進路変更部材92が第2姿勢であっても、両脇の玉受スペース63を通る遊技球がシュート61の取込口62に順次取り込まれる。
このように、第1ベルトコンベア51aと第2ベルトコンベア51bとの境界部に設けた仕切り壁91の両壁面に進路変更部材92を取り付けることで、搬送方向に沿って遊技球を搬送する機能と、遊技球補給装置90の長手方向の両縁部に沿って配列されたシュート61の取込口62へ遊技球を振り分けて補給する機能とが実現される。また、遊技球を水平搬送するので、従来の補給樋のように勾配をつける必要がなく、その分、遊技機島10の高さを低くすることができる。さらに、仕切り壁91の壁面に取り付けた進路変更部材92との衝突を起因にして遊技球の進路を変更するので、進路を側方に向けるための特別な機構を設けたりする必要がなく、遊技球補給装置90の構成を簡略化することができる。
なお、上記のような遊技球補給装置90を用いる場合も制御部30による制御は図7に示すものと同様になる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、実施の形態では、ベルトコンベア51a、51bを遊技機島10の端から端まで掛け渡し、遊技球が遊技機島10の端から端までの1つの搬送ループCに沿って周回するように搬送したが、たとえば、図12に示すように、当接部材58aを、上部タンクシャッタ71Lのやや下流側、及び上部タンクシャッタ71Rのやや下流側に各々設け、この当接部材58aと遊技機島10の各端部に設けた当接部材58との間に、搬送ループC1と搬送ループC2とが形成されるように構成してもよい。
さらには、図13に示すように、独立に駆動可能な2台の遊技球補給装置50L、50Rを設けてもよい。同図では、上部タンクシャッタ71Lから遊技球補給装置50Lに遊技球を供給し、上部タンクシャッタ71Rから遊技球補給装置50Rに遊技球を供給する。遊技球補給装置50Lは遊技機島10の左半分で搬送ループC3を形成し、遊技球補給装置50Lは右半分で搬送ループC4を形成する。
特に、遊技機島の全長が長い場合に、図13のような独立に駆動可能な遊技球補給装置50L、50Rを採用することで、各遊技球補給装置50L、50Rのベルト長が短くなり、駆動用のモータにかかる負担の増大を避けることができる。
なお、左右で独立に駆動可能な遊技球補給装置50L、50Rを設ける場合には、回収遊技球検出手段18を左右の回収コンベアに対して独立に設け、図7に示す制御を左右で完全に独立して行なうように構成するとよい。
このほか、実施の形態で例示した遊技球補給装置50、90に限らず、遊技機島10の長手方向に沿って周回するように遊技球を搬送する遊技球補給装置であれば、他の方式でもかまわない。
なお、実施の形態では回収路についても電動の回収コンベア17を使用したが、下り勾配を利用したものでもかまわない。また、回収される遊技球の検出は、遊技機2から排出されるアウト球を計数するアウト遊技球計数機82からの計数データに基づいて検出してもよいし、遊技球貸機3からの遊技球の貸出状況を示すデータから検知してもよい。
2…遊技機
3…遊技球貸機
10…遊技機島
11…島柱
12…揚送装置
12a…球導入口
15…下部タンク
16…開閉装置
17…回収コンベア
18…回収遊技球検出手段
19…回収樋
20…通路装置
21…上部タンクからのオーバーフロー管
22…ベルトコンベアからのオーバーフロー管
23L…左のオーバーフローシャッタ
23R…右のオーバーフローシャッタ
24L…左のオーバーフローシャッタ開閉検知手段
24R…右のオーバーフローシャッタ開閉検知手段
25…制御盤
30…制御部
31…搬送遊技球判定部
32…モータ駆動制御部
33…上部タンクシャッタ開閉制御部
50、50L、50R…遊技球補給装置
51a…第1ベルトコンベア
51b…第2ベルトコンベア
52…搬送レール
53a…第1駆動プーリ
53b…第2駆動プーリ
54a…第1従動プーリ
54b…第2従動プーリ
55a…第1搬送ベルト
55b…第2搬送ベルト
56a…第1モータ
56b…第2モータ
57a…第1テンションローラ
57b…第2テンションローラ
58、58a…当接部材
59L…搬送遊技球センサ
59R…搬送遊技球センサ
60a…第1スリットセンサ
60b…第2スリットセンサ
61…シュート
61a…オーバーフロー用シュート
63…玉受けスペース
62…取込口
70…上部タンク
71L…左の上部タンクシャッタ
71R…右の上部タンクシャッタ
72…分離板
73…傾斜板
74…中継板
75…底板
81…ホール管理コンピュータ
82…アウト遊技球計数機
90…別タイプの遊技球補給装置
91…仕切り壁
92…進路変更部材

Claims (4)

  1. 複数の遊技装置を並設して収容する遊技機島の長手方向に沿って遊技球を搬送する補給搬送路を備えると共に、前記各遊技装置に補給する遊技球を前記補給搬送路から取り込むための取込口を前記補給搬送路の長手方向の両縁部に沿って複数配置した遊技球補給装置において、
    前記補給搬送路に遊技球を供給する上部タンクの排出口を開閉する上部タンクシャッタと、
    前記上部タンクシャッタの動作を制御する制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、上部タンクシャッタを閉じている場合に、補給搬送路の駆動を停止させるか否かを判断し、補給搬送路を駆動している場合に、上部タンクシャッタを開くか否かを判断し、
    前記補給搬送路を、搬送方向を互いに逆向きにした2台のベルトコンベアを平行に並設して構成し、逆向きに搬送される遊技球同士を前記2台のベルトコンベアの境界部で衝突させることを起因として、前記搬送される遊技球を前記取込口に取り込むようにした
    ことを特徴とする遊技球補給装置。
  2. 前記補給搬送路上の遊技球を検出する搬送遊技球検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記搬送遊技球検出手段が遊技球を検出したことにより前記上部タンクシャッタを閉鎖する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技球補給装置。
  3. 前記補給搬送路上の遊技球を排出するオーバーフロー排出口を開閉するオーバーフローシャッタをさらに備え、
    前記制御手段は、前記搬送遊技球検出手段が遊技球を検出し、かつ前記オーバーフローシャッタを閉鎖した場合に、前記上部タンクシャッタを閉鎖する
    ことを特徴とする請求項に記載の遊技球補給装置。
  4. 前記補給搬送路の異常を検出する搬送異常検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記搬送異常検出手段によって前記補給搬送路の異常を検出した場合に、前記上部タンクシャッタを閉鎖すると共に、前記補給搬送路の駆動を停止させる
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の遊技球補給装置。
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