JP5602669B2 - 半導体用接着剤組成物、半導体用接着シートおよび半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体用接着剤組成物、半導体用接着シートおよび半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子(半導体チップ)を被着部(例えば有機基板もしくはリードフレームのダイパッド部または別の半導体チップ)へダイボンディングする工程、および半導体ウェハをダイシングして半導体チップとし、半導体チップを被着部にダイボンディングする工程での使用に適した半導体用接着剤組成物、該接着剤組成物からなる接着剤層を有する半導体用接着シートおよびこれを用いた半導体装置の製造方法に関する。
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウェハは大径の状態で製造される。半導体ウェハは、素子小片(半導体チップ)に切断分離(ダイシング)された後に、次工程であるボンディング工程に移されている。この際、半導体ウェハは予め接着シートに貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディングおよびピックアップの各工程が加えられた後、次工程のボンディング工程に移送される。
これらの工程の中で、ピックアップ工程およびボンディング工程のプロセスを簡略化するため、ウェハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えたダイシング・ダイボンディング用粘接着シートが種々提案されている(例えば特許文献1〜4参照)。特許文献1〜4に開示されている粘接着シートは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、ダイ接着用粘接着剤の塗布工程を省略できるようになる。例えば、前記粘接着シートを用いることにより、有機基板−チップ間、リードフレーム−チップ間、チップ−チップ間などのダイレクトダイボンディングが可能となる。
ところで、近年の半導体装置に対する要求物性は非常に厳しいものとなっている。例えば、厳しい熱湿環境下における高いパッケージ信頼性が求められている。また電子部品の接続においては、パッケージ全体が半田融点以上の高温下にさらされる表面実装法(リフロー)が行われている。近年では鉛を含まない半田への移行により、実装温度は260℃程度まで上昇している。このため、半導体パッケージ内部で発生する応力が従来よりも大きくなり、接着界面における剥離やパッケージクラックといった不具合を生じる可能性が高まっている。
特に、接着シートは一定期間保管した後に通常使用されるため常温以上の温度での保存安定性が重要であるが、従来の粘接着シートは保存安定性に欠ける。このため、接着シートを一定期間保管した後に厳しい熱湿環境下に曝した場合には、上述のようなパッケージ信頼性やダイ接着機能の低下がより大きな問題となる。
特許文献5では、半導体チップの封止用エポキシ樹脂組成物ではあるが、常温保存性の観点から、テトラキスフェノール系化合物により包接してなる包接硬化促進剤を使用することが提案されている。包接技術は、ホストと呼ばれる分子が形成する空間に、ゲストと呼ばれる分子を分子単位で閉じ込めるものである。しかしながら、前記包接硬化促進剤をダイシング・ダイボンディング用接着シートの構成成分として用いたとしても、保存安定性は充分に改善されない。
他方、特許文献6には、低温での硬化反応を抑制して、一液安定性の向上を図ることを目的として、エポキシ硬化樹脂用硬化触媒であるイソフタル酸系化合物とイミダゾール化合物とを含む包接化合物が記載されている。しかしながら、特許文献6では、前記包接化合物を半導体用接着剤組成物における硬化促進剤として使用すること、特に厳しい熱湿環境下に曝した後のパッケージ信頼性や接着性については何ら検討されていない。
特開平02−032181号公報 特開平08−239636号公報 特開平10−008001号公報 特開2000−017246号公報 特開2008−001748号公報 特開2007−039449号公報
本発明の課題は、一定期間保管した後においても、厳しい熱湿条件およびリフロー工程を経た場合のパッケージ信頼性や接着性に優れた半導体用接着剤組成物、該接着剤組成物からなる接着剤層を有する半導体用接着シートおよびこれを用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、硬化促進剤として特定の複合化合物(いわゆる包接化合物)を用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、以下の[1]〜[7]に関する。
[1](A)アクリル重合体、(B)エポキシ系熱硬化樹脂、(C)熱硬化剤、および(D)イソフタル酸系化合物と硬化促進用化合物とから形成された複合化合物を含有することを特徴とする半導体用接着剤組成物。
[2]前記(D)成分におけるイソフタル酸系化合物が、下記式(I)で表されるイソフタル酸系化合物であることを特徴とする前記[1]に記載の半導体用接着剤組成物。
Figure 0005602669
[式(I)中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基またはニトロ基を示す。]
[3]前記(D)成分における硬化促進用化合物が、下記式(II)で表されるイミダゾール化合物であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の半導体用接着剤組成物。
Figure 0005602669
[式(II)中、R2は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基を示す。R3〜R5は、それぞれ独立に水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基を示す。]
[4]前記(D)成分におけるイソフタル酸系化合物が、5−ヒドロキシイソフタル酸および5−ニトロイソフタル酸から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れか一項に記載の半導体用接着剤組成物。
[5]前記(D)成分における硬化促進用化合物が、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールおよび2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記[1]〜[4]の何れか一項に記載の半導体用接着剤組成物。
[6]基材上に形成された前記[1]〜[5]の何れか一項に記載の半導体用接着剤組成物からなる接着剤層を有することを特徴とする半導体用接着シート。
[7]前記[6]に記載の半導体用接着シートの接着剤層に半導体ウェハを貼着し、該半導体ウェハをダイシングして半導体チップとし、該半導体チップ裏面に接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、該半導体チップを被着部に接着剤層を介して熱圧着する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
本発明によれば、一定期間保管した後においても、厳しい熱湿条件およびリフロー工程を経た場合のパッケージ信頼性や接着性に優れた半導体用接着剤組成物、該接着剤組成物からなる接着剤層を有する半導体用接着シートおよびこれを用いた半導体装置の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の半導体用接着剤組成物、半導体用接着シートおよび半導体装置の製造方法の詳細を説明する。なお、以下では本発明の半導体用接着剤組成物から形成された接着剤層を単に「接着剤層」とも記載する。
〔半導体用接着剤組成物〕
本発明の半導体用接着剤組成物は、(A)アクリル重合体、(B)エポキシ系熱硬化樹脂、(C)熱硬化剤、および(D)イソフタル酸系化合物と硬化促進用化合物とから形成された複合化合物を含有する。また、前記接着剤組成物の各種物性を改良するため、必要に応じて他の成分を配合してもよい。以下、これら各成分について具体的に説明する。
アクリル重合体(A)
アクリル重合体(A)としては従来公知のアクリル重合体を用いることができる。
アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、1万以上200万以下であることが好ましく、10万以上150万以下であることがより好ましい。アクリル重合体(A)のMwが低過ぎると、接着剤層と基材との接着力が高くなってチップのピックアップ不良が起こることがある。アクリル重合体(A)のMwが高すぎると、被着体の凹凸へ接着剤層が追従できないことがあり、ボイドなどの発生要因になることがある。アクリル重合体(A)のMwは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値であり、その測定条件は実施例に記載のとおりである。
アクリル重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は、−60〜70℃であることが好ましく、−30〜50℃であることがより好ましい。アクリル重合体(A)のTgが低過ぎると、接着剤層と基材との剥離力が大きくなってチップのピックアップ不良が起こることがある。アクリル重合体(A)のTgが高過ぎると、ウェハを固定するための接着力が不充分となるおそれがある。なお、アクリル重合体(A)のTgは、アクリル重合体(A)を構成するモノマーの単独重合体のTgからFoxの式を用いて算出したものである。
アクリル重合体(A)を構成するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルおよびその誘導体が挙げられる。具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどのアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イミドアクリレートなどの環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。また、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などを用いてもよい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中では、アクリル重合体(A)を構成するモノマーとしては、エポキシ系熱硬化樹脂(B)との相溶性が良いアクリル重合体が得られることから、少なくとも水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。この場合、アクリル重合体(A)において、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位は、1〜20重量%の範囲で含まれることが好ましく、3〜15重量%の範囲で含まれることがより好ましい。アクリル重合体(A)として、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が好ましい。
また、上記(メタ)アクリル酸エステルおよびその誘導体などと共に、本発明の目的を損なわない範囲で、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどをアクリル重合体(A)の原料モノマーとして用いてもよい。
エポキシ系熱硬化樹脂(B)
エポキシ系熱硬化樹脂(B)としては、従来公知の種々のエポキシ樹脂を用いることができる。前記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素変性エポキシ樹脂や、これらのハロゲン化物などの、構造単位中に2つ以上の官能基が含まれるエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されないが、150〜1000(g/eq)であることが好ましい。なお、エポキシ当量は、JIS K7236に準じて測定される値である。
本発明の接着剤組成物において、エポキシ系熱硬化樹脂(B)の含有量は、アクリル重合体(A)100重量部に対して、通常は1〜1500重量部、好ましくは3〜1000重量部である。エポキシ系熱硬化樹脂(B)の含有量が前記範囲を下回ると、充分な接着力を有する接着剤層が得られないことがある。また、エポキシ系熱硬化樹脂(B)の含有量が前記範囲を上回ると、接着剤層と基材との接着力が高くなり過ぎ、チップのピックアップ不良が起こることがある。
熱硬化剤(C)
熱硬化剤(C)は、エポキシ系熱硬化樹脂(B)に対する熱硬化剤として機能する。
熱硬化剤(C)としては、エポキシ基と反応しうる官能基を分子中に2個以上有する化合物が挙げられ、その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基などが挙げられる。これらの中では、フェノール性水酸基、アミノ基および酸無水物基が好ましく、フェノール性水酸基およびアミノ基がより好ましい。
熱硬化剤(C)の具体例としては、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、多官能系フェノール樹脂、アラルキルフェノール樹脂などのフェノール性熱硬化剤;ジシアンジアミド(DICY)などのアミン系熱硬化剤が挙げられる。熱硬化剤(C)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、熱硬化剤(C)の含有量は、エポキシ系熱硬化樹脂(B)100重量部に対して、通常は0.1〜500重量部、好ましくは1〜200重量部である。熱硬化剤(C)の含有量が前記範囲を下回ると、接着剤組成物の硬化性が不足して充分な接着力を有する接着剤層が得られないことがある。熱硬化剤(C)の含有量が前記範囲を上回ると、接着剤組成物の吸湿率が高まり、半導体パッケージの信頼性が低下することがある。
複合化合物(D)
硬化促進剤は、通常、接着剤組成物の硬化速度を調整するために用いられる。本発明では硬化促進剤として、イソフタル酸系化合物と硬化促進用化合物とから形成された複合化合物(D)を用いることを特徴としている。
複合化合物(D)は、ホストと呼ばれるイソフタル酸系化合物の分子同士が形成する空間に、ゲストと呼ばれる硬化促進用化合物が分子単位で取り込まれた構造を有する、いわゆる包接化合物である。前記構造は、例えば、ホストであるイソフタル酸系化合物の分子同士が共有結合以外の結合(例えば水素結合)により結合して分子規模の空間が形成され、この空間にゲストである硬化促進用化合物が共有結合以外の結合(例えば水素結合)により分子単位で取り込まれた構造である。ホストが形成する空間の形状は特に制限されず、トンネル形、層状、網状などが挙げられる。また複合化合物(D)は、イソフタル酸系化合物と硬化促進用化合物とから形成された塩あるいは分子錯体ということもできる。
ホストであるイソフタル酸系化合物の分子は、複合化合物(D)の少なくとも一部で上記空間を形成していればよく、上記空間を形成していないイソフタル酸系化合物の分子が複合化合物(D)に含まれていてもよい。また、上記空間に取り込まれていない硬化促進用化合物の分子が複合化合物(D)に含まれていてもよい。
従来の包接剤(ホスト)により包接された硬化促進剤(例えば、テトラキスフェノール系化合物により包接してなる包接硬化促進剤)は、有機溶媒中に溶解した際にその包接が外れることが多いため、溶媒を用いずに(いわゆるドライブレンド)使用されることが多い。このような硬化促進剤を半導体用接着剤組成物(接着シート)に使用した場合、接着剤組成物を溶媒で希釈した際にその包接が外れるため、包接されていない硬化促進剤を使用した場合と同様に接着シート保管時にエポキシ樹脂等の硬化が進んでしまう。このため、接着剤層の弾性率等が適性範囲から外れ、厳しい熱湿条件およびリフロー工程を経た場合に、パッケージ信頼性や接着性が大きく低下してしまう。
本発明では、硬化促進剤としてイソフタル酸系化合物と硬化促進用化合物とから形成された複合化合物(D)を用いている。この複合化合物(D)は有機溶媒に溶かして使用しても包接が外れにくいため、上記問題が解決されたと考えられる。なお、溶媒添加前後の包接状態は、例えば示差走査熱量測定(DSC)により確認することができる。
《イソフタル酸系化合物》
イソフタル酸系化合物としては、硬化促進用化合物を包接し得る化合物が挙げられ、具体的には下記式(I)で表されるイソフタル酸系化合物が挙げられる。
Figure 0005602669
式(I)中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基またはニトロ基を示し、水酸基またはニトロ基であることが好ましい。
炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基などが挙げられる。
炭素数3〜6のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基などが挙げられる。
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペントキシ基、イソペントキシ基、2−メチルブトキシ基、1−エチルプロポキシ基、2−エチルプロポキシ基、ネオペントキシ基、ヘキシルオキシ基、4−メチルペントキシ基、3−メチルペントキシ基、2−メチルペントキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基などが挙げられる。
上記式(I)で表されるイソフタル酸系化合物としては、包接効率の観点から、5−ヒドロキシイソフタル酸および5−ニトロイソフタル酸を好ましく例示することができる。
イソフタル酸系化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
《硬化促進用化合物》
硬化促進用化合物としては、エポキシ基とフェノール性水酸基等との反応を促進し得る化合物が挙げられ、具体的には下記式(II)で表されるイミダゾール化合物が挙げられる。
Figure 0005602669
式(II)中、R2は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはシアノエチル基を示し、水素原子であることが好ましい。R3〜R5は、それぞれ独立に水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基または炭素数1〜20のアシル基を示す。これらアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基およびアシル基は水酸基などの置換基を有していてもよい。
2における炭素数1〜10のアルキル基としては、上記した炭素数1〜6のアルキル基の他に、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。R2における炭素数3〜10のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロプロピルメチル基などが挙げられる。
3〜R5におけるアルキル基の炭素数は、1〜20、好ましくは1〜17、より好ましくは1〜10であり、シクロアルキル基の炭素数は、3〜20、好ましくは3〜17、より好ましくは3〜10であり、アシル基の炭素数は、1〜20、好ましくは1〜17、より好ましくは1〜10である。
3〜R5における炭素数1〜20のアルキル基としては、上記したアルキル基が挙げられ、炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、上記したシクロアルキル基が挙げられ、炭素数1〜20のアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基などが挙げられる。
上記式(II)で表されるイミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾールなどが挙げられ、反応性の観点から、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールおよび2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾールを好ましく例示することができる。
硬化促進用化合物は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
《複合化合物(D)の調製》
複合化合物(D)は、イソフタル酸系化合物および硬化促進用化合物を溶媒に添加後、必要に応じて攪拌しながら、加熱処理または加熱還流処理を行い、析出させることにより得ることができる。複合化合物(D)は、例えば、特開2007−39449号公報に記載の方法に従って調製することができる。
上記化合物を溶媒に添加する際には、イソフタル酸系化合物および硬化促進用化合物をそれぞれ溶媒に溶解または懸濁後、それぞれの溶解液または懸濁液同士を混合することが好ましい。溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ヘプタンなどが挙げられる。
複合化合物の製造時におけるイソフタル酸系化合物および硬化促進用化合物の添加割合としては、イソフタル酸系化合物(ホスト)1モルに対して、硬化促進用化合物(ゲスト)が、0.1〜5.0モルであることが好ましく、0.5〜3.0モルであることがより好ましい。複合化合物を製造する際の加熱条件は、40〜120℃であることが好ましく、50〜90℃であることがより好ましく、あるいは加熱還流下であってもよい。
本発明の接着剤組成物において、複合化合物(D)の含有量は、エポキシ系熱硬化樹脂(B)および熱硬化剤(C)の合計100重量部に対して、好ましくは0.001〜100重量部、より好ましくは0.01〜50重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。複合化合物(D)の含有量が前記範囲を上回ると、接着剤組成物や接着シートの保存安定性に劣ることがある。
エネルギー線重合性化合物(E)
本発明の接着剤組成物は、エネルギー線重合性化合物(E)を含有してもよい。エネルギー線重合性化合物(E)をエネルギー線照射によって重合させることで、接着シートにおける接着剤層の接着力を低下させることができる。このため、半導体チップのピックアップ工程において、基材と接着剤層との層間剥離を容易に行えるようになる。
エネルギー線重合性化合物(E)は、紫外線や電子線などのエネルギー線の照射を受けると重合・硬化する化合物である。エネルギー線重合性化合物(E)としては、分子内に1つ以上のエネルギー線重合性二重結合を有する化合物、例えばアクリレート系化合物が挙げられる。
上記アクリレート系化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマーなどが挙げられる。
エネルギー線重合性化合物(E)の分子量(オリゴマーまたはポリマーの場合は重量平均分子量)は、通常は100〜30000、好ましくは200〜9000程度である。
本発明の接着剤組成物において、エネルギー線重合性化合物(E)の含有量は、アクリル重合体(A)100重量部に対して、通常は1〜400重量部、好ましくは3〜300重量部、より好ましくは10〜200重量部である。エネルギー線重合性化合物(E)の含有量が前記範囲を上回ると、有機基板やリードフレームなどに対する接着剤層の接着力が低下することがある。
光重合開始剤(F)
本発明の接着剤組成物が前記エネルギー線重合性化合物(E)を含有する場合、その接着剤組成物の使用に際して、紫外線などのエネルギー線を照射して、接着剤層の接着力を低下させることが好ましい。接着剤組成物中に光重合開始剤(F)を含有させることで、重合・硬化時間および光線照射量を少なくすることができる。
光重合開始剤(F)としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、1,2−ジフェニルメタン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(F)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(F)の配合割合は、理論的には、接着剤組成物中に存在する不飽和結合量やその反応性および使用される光重合開始剤の反応性に基づいて決定されるべきであるが、複雑な混合物系においては必ずしも容易ではない。一般的な指針として、光重合開始剤(F)の含有量は、エネルギー線重合性化合物(E)100重量部に対して、通常は0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。光重合開始剤(F)の含有量が前記範囲を下回ると光重合の不足で満足なピックアップ性が得られないことがあり、前記範囲を上回ると光重合に寄与しない残留物が生成し、接着剤組成物の硬化性が不充分となることがある。
カップリング剤(G)
本発明において、接着剤組成物の被着体に対する接着力および密着力をより向上させるため、カップリング剤(G)を用いてもよい。また、カップリング剤(G)を使用することで、接着剤組成物を硬化して得られる硬化物の耐熱性を損なうことなく、その耐水性をより向上させることができる。
カップリング剤(G)としては、アクリル重合体(A)やエポキシ系熱硬化樹脂(B)などが有する官能基と反応する基を有する化合物が好ましく使用される。カップリング剤(G)としては、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシランなどが挙げられる。シランカップリング剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、カップリング剤(G)の含有量は、アクリル重合体(A)およびエポキシ系熱硬化樹脂(B)の合計100重量部に対して、通常は0.1〜20重量部である。カップリング剤(G)の含有量が前記範囲を下回ると上記効果が得られないことがあり、前記範囲を上回るとアウトガスの原因となることある。
無機充填材(H)
本発明において、無機充填材(H)を用いてもよい。無機充填材(H)を接着剤組成物に配合することにより、該組成物の熱膨張係数を調整することが可能となる。半導体チップ、リードフレームおよび有機基板に対して硬化後の接着剤層の熱膨張係数を最適化することで、パッケージ信頼性をより向上させることができる。また、接着剤層の硬化後の吸湿率をより低減することも可能となる。
無機充填材(H)としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維、ガラス繊維などが挙げられる。これらの中でも、シリカフィラーおよびアルミナフィラーが好ましい。無機充填材(H)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、無機充填材(H)の含有量は、接着剤組成物全体に対して、通常は0〜80重量%である。
その他の成分(I)
本発明の接着剤組成物には、上記各成分の他に、必要に応じて各種添加剤が含有されてもよい。各種添加剤としては、ポリエステル樹脂等の可とう性成分、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、染料などが挙げられる。
本発明の接着剤組成物およびこれから形成される接着剤層は、保存安定性に優れ、接着性(例えば感圧接着性)と加熱硬化性とを有し、未硬化状態では各種被着体を一時的に保持する機能を有する。特に、一定期間保管後においても、熱硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い硬化物を与えることができ、しかもせん断強度と剥離強度とのバランスにも優れ、厳しい熱湿条件下においても充分な接着性を保持し得る。
本発明の接着剤組成物は、上記各成分を適宜の割合で混合して得られる。混合に際しては、各成分を予め溶媒で希釈しておいてもよく、また混合時に溶媒を加えてもよい。また、接着剤組成物の使用時に、溶媒で希釈してもよい。
かかる溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ヘプタンなどが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、いわゆるダイシングシート、ダイボンディングシート、ダイシングダイボンディングシート、特にダイシングダイボンディングシートを構成する接着剤層の形成材料として、好適に用いるができる。
〔接着シート〕
本発明の半導体用接着シートは、基材上に形成された上述の半導体用接着剤組成物からなる接着剤層を有する。本発明の接着シートの形状は、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとり得る。
接着シートの基材としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどの透明フィルム;該透明フィルムを着色した着色透明フィルムまたは着色不透明フィルム;これらの架橋フィルムや積層フィルムなどが挙げられる。
本発明の接着シートには、その使用に際して、基材側から紫外線などのエネルギー線照射を行うことが好ましいため、上記基材はエネルギー線に対して透明であることが好ましい。
また、通常は、本発明の接着シートは半導体ウェハなどの被着体に貼付され、被着体に所要の加工を施した後、接着剤層を被着体に固着残存させて基材から剥離する。すなわち、接着剤層を、基材から被着体に転写する工程を含むプロセスに好適に使用される。このため、基材の接着剤層に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下である。下限値は通常25mN/m程度である。このような表面張力が低い基材は、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また基材の表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
基材の剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などの剥離剤が用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記剥離剤を用いて基材表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、(1)グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどを用いて該剥離剤を基材表面に塗布して、常温硬化もしくは加熱硬化または電子線硬化させる、あるいは(2)ウェットラミネーション、ドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などを実施することにより、基材と剥離剤からなる層との積層体を形成すればよい。
基材の厚みは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。接着剤層の厚みは、通常は1〜500μm、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μm程度である。
接着シートの製造方法は特に限定はされず、基材上に、接着剤層を構成する接着剤組成物を塗布・乾燥することで製造してもよく、また接着剤層を剥離フィルム上に設け、これを上記基材に転写することで製造してもよい。なお、接着シートの使用前に、接着剤層を保護するために、接着剤層の上面に剥離フィルムを積層しておいてもよい。また、接着剤層の表面外周部には、リングフレームなどの他の治具を固定するために別途粘着剤層や粘着テープが設けられていてもよい。
〔半導体装置の製造方法〕
本発明の半導体用接着シートの利用方法について、該接着シートを半導体装置(例えば半導体パッケージ)の製造に適用した場合を例にとって説明する。半導体装置の製造方法は、上記半導体用接着シートの接着剤層に半導体ウェハを貼着し、該半導体ウェハをダイシングして半導体チップとし、該半導体チップ裏面に接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、該半導体チップを被着部に接着剤層を介して熱圧着する工程を含む。
以下、上記半導体装置の製造方法の詳細を説明する。
上記半導体装置の製造方法においては、まず、半導体ウェハの一方の面およびリングフレームを本発明の接着シートの接着剤層上に載置し、軽く押圧し、半導体ウェハを固定する。次いで、ダイシングソーなどの切断手段を用いて、上記半導体ウェハを切断し半導体チップを得る。この際の切断深さは、半導体ウェハの厚みと接着剤層の厚みとの合計およびダイシングソーの磨耗分を加味した深さにする。
接着剤層がエネルギー線重合性化合物(E)を含む場合は、接着剤層に基材側からエネルギー線を照射し、接着剤層の凝集力を上げ、接着剤層と基材との間の接着力を低下させておく。照射されるエネルギー線としては、紫外線(UV)または電子線(EB)などが挙げられ、好ましくは紫外線が用いられる。なお、エネルギー線照射は、半導体ウェハの貼付後〜半導体チップの剥離(ピックアップ)前のいずれの段階で行ってもよい。また、エネルギー線照射は複数回に分けて行ってもよい。
次いで必要に応じ、接着シートのエキスパンドを行うと、半導体チップの間隔が拡張し、半導体チップのピックアップをさらに容易に行えるようになる。この際、接着剤層と基材との間にずれが発生することになり、接着剤層と基材との間の接着力が減少し、半導体チップのピックアップ性が向上する。
このようにして半導体チップのピックアップを行うと、切断された接着剤層を半導体チップ裏面に固着残存させて基材から剥離することができる。
次いで、接着剤層を介して半導体チップを被着部に載置(熱圧着)する。被着部は、例えば、有機基板もしくはリードフレームのダイパッド部、または下段となる他の半導体チップ(下段チップ)である。ダイパッド部または下段チップは、半導体チップを載置する前に加熱するか載置直後に加熱される。加熱温度は通常80〜200℃、好ましくは100〜180℃であり、加熱時間は通常0.1秒〜5分、好ましくは0.5秒〜3分であり、載置するときの圧力は通常1kPa〜200MPaである。
半導体チップをダイパッド部または下段チップ上に載置した後、必要に応じさらに加熱を行ってもよい。この際の加熱条件は、上記加熱温度の範囲であって、加熱時間は通常1〜180分、好ましくは10〜180分である。
また、載置後の加熱処理は行わずに仮接着状態としておき、パッケージ製造において通常行われる樹脂封止での加熱を利用して接着剤層を硬化させてもよい。その際には、封止樹脂を硬化させるために、通常は150〜180℃で2〜8時間程度の加熱が行われる。上記の加熱処理に代えて、封止工程での加熱処理を利用してもよい。
このような工程を経ることで、接着剤層が硬化し、半導体チップとダイパッド部または下段チップとを強固に接着することができる。接着剤層はダイボンド条件下では流動化しているため、ダイパッド部または下段チップの凹凸にも充分に埋め込まれ、ボイドの発生を防止できる。
すなわち、得られる実装品においては、半導体チップの固着手段である接着剤が硬化し、かつダイパッド部または下段チップの凹凸にも充分に埋め込まれた構成となるため、過酷な条件下にあっても、充分なパッケージ信頼性が達成される。
なお、半導体チップを他の半導体チップ上に接着剤層を介して熱圧着する工程を含む半導体チップ装置の製造方法には、有機基板またはリードフレームのダイパッド部上に載置された他の半導体チップ上に接着剤層を介して半導体チップを熱圧着する工程、または有機基板またはリードフレームのダイパッド部上に載置されていない他の半導体チップ上に接着剤層を介して半導体チップを熱圧着する工程を含むものとする。
本発明の接着剤組成物および接着シートは、上記のような使用方法の他、半導体化合物、ガラス、セラミックス、金属などの接着に使用することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、各評価は以下のようにして行った。
せん断強度の測定
(1)上段チップの作成
実施例または比較例で得られた接着シートを、40℃7日間の促進処理に供した。ウェハバックサイドグラインド装置((株)ディスコ製、DGP8760)により表面をドライポリッシュ処理し、表面粗度(Ra)を0.12μmにしたシリコンウェハ(200mm径、厚さ500μm)のドライポリッシュ処理面に、促進処理後の実施例または比較例で得られた接着シートをテープマウンター(リンテック(株)製、Adwill(登録商標) RAD2500 m/8)を用いて貼付し、同時にリングフレームに固定した。その後、紫外線照射装置(リンテック(株)製、Adwill(登録商標) RAD2000)を用いて、前記シートの基材面から紫外線を照射(350mW/cm2、190mJ/cm2)した。
次に、ダイシング装置((株)ディスコ製、DFD651)を使用し、5mm×5mmのサイズのチップにダイシングし、接着シートの接着剤層とともにチップを基材からピックアップして、これを上段チップとした。ダイシングの際の切り込み量は、接着シートの基材に対して20μm切り込むようにした。
(2)測定試験片の作成
ポリイミド系樹脂(日立化成デュポンマイクロシステムズ(株)製PLH708)がコーティングされたシリコンウェハ(200mm径、厚さ725μm)にダイシングテープ(リンテック(株)製、Adwill D−650)を上記と同様に貼付し、12mm×12mmのチップサイズにダイシングしてピックアップした。ダイシングされたシリコンウェハチップのポリイミド面へ、上記(1)で得た上段チップを接着剤層を介して100℃、300gf/chip、1秒間の条件にてボンディングした。その後、125℃で60分、さらに175℃で120分間加熱して接着剤層を硬化させ、試験片を得た。この硬化直後の試験片を、以下「試験片(ア)」と記す。
さらに試験片(ア)を85℃85%RH環境下に48時間放置し吸湿させた後、試験片(ア)に対して、最高温度260℃、加熱時間1分間のIRリフロー(リフロー炉:相模理工製、WL−15−20DNX型)を3回行い、さらにプレッシャークッカーテスト(条件:121℃、2.2気圧、100%RH)を168時間行った。この湿熱耐久試験後の試験片を、以下「試験片(イ)」と記す。
(3)せん断強度の測定
得られた試験片(ア)および(イ)のそれぞれを、ボンドテスター(Dage社製、ボンドテスターSeries4000)の250℃に設定された測定ステージ上に30秒間放置し、ボンディング界面より100μmの高さの位置よりスピード500μm/sで接着面に対し水平方向(せん断方向)に応力をかけ、試験片チップとポリイミド面との接着状態が破壊するときの力(せん断強度)(N)を測定した。また、1水準(各実施例および比較例)の測定値として、6サンプルの測定値の平均値を採用した。100N/chip以上のせん断強度を有する場合を合格とした。
表面実装性の評価
(10)上段チップの作成
せん断強度測定時の(1)上段チップの作成で得たチップを上段チップとして使用した。
(20)下段チップの作成
ウェハバックサイドグラインド装置((株)ディスコ製、DGP8760)により表面をドライポリッシュ処理し、表面粗度(Ra)を0.12μmにしたシリコンウェハ(200mm径、厚み75μm)のドライポリッシュ処理面に、ダイシングダイボンディングシート(リンテック(株)製、LE4738)をテープマウンター(リンテック(株)製、Adwill (登録商標) RAD2500 m/8)を用いて貼付し、同時にウェハダイシング用リングフレームに固定した。その後、紫外線照射装置(リンテック(株)製、Adwill(登録商標) RAD2000)を用いて、前記シートの基材側から紫外線を照射(350mW/cm2、190mJ/cm2)した。
次に、ダイシング装置((株)ディスコ製、DFD651)を使用し、8mm×8mmのサイズのチップにダイシングし、ダイシングダイボンディングシートの接着剤層とともにチップを基材からピックアップして、これを下段チップとした。ダイシングの際の切り込み量は、ダイシングダイボンディングシート基材に対して20μm切り込むようにした。
(30)半導体パッケージの製造
チップをダイボンドする配線基板として、銅箔張り積層板(三菱ガス化学(株)製、BTレジンCCL-HL832HS)の銅箔に回路パターンが形成され、該パターン上にソルダーレジスト(太陽インキ製造(株)製、PSR-4000 AUS303)を有している2層両面基板(LNTEG0001、サイズ:157mm×70mm×0.22t、最大凹凸15μm、(株)日立超LSIシステムズ製)を用いた。
上記(20)で得た下段チップを接着剤層ごとピックアップし、上記配線基板上に接着剤層を介して載置した後、125℃、250gf、0.5秒間の条件でダイボンドした。次いで、120℃30分、更に140℃30分の条件で加熱し、接着剤層を充分加熱硬化させた。
次いで、上記(10)で得た上段チップを接着剤層ごとピックアップし、先に接着硬化させた下段チップ上に125℃、250gf、0.5秒間の条件でダイボンドした。更に125℃1時間の条件で加熱硬化させた。
その後、モールド樹脂(京セラケミカル(株)製KE-G1250)で封止厚400μmになるように上記配線基板を封止し(封止装置:アピックヤマダ(株)製MPC-06M Trial Press)、175℃5時間の条件でモールド樹脂を硬化させた。
次いで、封止された上記配線基板をダイシングテープ(リンテック(株)製Adwill(登録商標) D-510T)に貼付して、ダイシング装置((株)ディスコ製、DFD651)を使用して15.25mm×15.25mmサイズにダイシングすることで、表面実装性評価用の半導体パッケージを得た。
(40)半導体パッケージの表面実装性の評価
得られた半導体パッケージを、85℃60%RH条件下に168時間放置して吸湿させた後、最高温度260℃、加熱時間1分間のIRリフロー(リフロー炉:相模理工製WL-15-20DNX型)を3回行った。上段チップと下段チップとの接合部の浮き・剥がれの有無、パッケージクラック発生の有無を、走査型超音波探傷装置(日立建機ファインテック(株)製Hye-Focus)および断面観察により評価した。半導体パッケージを25個試験に投入し、剥離の発生しなかった数(OK数)により、半導体パッケージの表面実装性の評価とした。なお、接合部に面積5.0mm2以上の剥離を観察した場合を剥離していると判断した。
包接状態の評価
(反応開始温度およびピークトップの測定)
表1に記載の組成の接着剤組成物を、メチルエチルケトンにて固形分濃度が50重量%となるように希釈した。得られた希釈液をシリコーン処理された剥離フィルム(リンテック(株)製、SP−PET2811(S))上に乾燥後の厚みが約60μmになるように塗布・乾燥し、接着剤層を得た。得られた接着剤層3層を合計厚みが180μmになるようにラミネートし、その後、紫外線照射装置(リンテック(株)製、Adwill(登録商標) RAD2000)を用いて、積層体の両面から紫外線を照射(350mW/cm2、190mJ/cm2)することにより、積層接着剤層1〜8を得た。
約6mgの積層接着剤層を測定サンプルとし、下記条件の示差走査熱量測定装置(DSC)に供し、反応開始温度およびピークトップを測定した。反応開始温度については、DSC測定結果から単位重量当たりの熱流入出量の1℃あたりの変化率を読み取り、常温から測定し、当該変化率が−0.004W/gKを初めて下回る温度として定義した。
・装置:パーキンエルマー社製、Pyris−I
・昇温速度:10℃/min
・温度範囲:50〜300℃
〔重量平均分子量の測定方法〕
アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は下記方法で測定した。
・測定方法:ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法
・標準物質:ポリスチレン標準
・装置:東ソー(株)製HLC−8220GPC
・カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHXL、TSKgelGMHXLおよび
TSKgel2000HXLを順次連結したもの
・溶媒:テトラヒドロフラン
・濃度:1%
・注入量:80μl
・流速:1.0ml/min
・測定温度:40℃
・検出器:示走屈折計
[実施例および比較例]
表1に記載の組成の接着剤組成物を使用した。表1中、各成分の数値は固形分換算の重量部を示し、本発明において固形分とは溶媒以外の全成分をいう。表1に記載の組成の接着剤組成物を、メチルエチルケトンにて固形分濃度が50重量%となるように希釈し、シリコーン処理された剥離フィルム(リンテック(株)製、SP−PET3811(S))上に乾燥後の厚みが約60μmになるように塗布・乾燥した後に、基材であるポリエチレンフィルム(厚み100μm、表面張力33mN/m)と貼り合せて、接着剤層を基材上に転写することで、所望の接着シートを得た。得られた接着シートを用いてせん断強度の測定および表面実装性の評価を、表1に記載の組成の接着剤組成物を用いて包接状態の評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0005602669
Figure 0005602669
表1の各材料は、下記に示すとおりである。
(A)アクリル重合体
(A)−1:アクリル酸メチル(MA)/2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)(85/15重量%)からなるアクリル酸エステル共重合体(Mw=30万、Tg=6℃)
(A)−2:MA/HEA=95/5重量%(Mw=30万、Tg=9℃)
(B)エポキシ系熱硬化樹脂
(B)−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製:jER828、エポキシ当量184〜194g/eq)
(B)−2:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製:ECON-104S、エポキシ当量213〜223g/eq)
(B)−3:多官能エポキシ樹脂
(日本化薬(株)製:EPPN-502H、エポキシ当量158〜178g/eq)
(B)−4:ジシクロペンタジエン(DCPD)型エポキシ樹脂
(DIC製:EPICLON HP-7200HH、エポキシ当量265〜300g/eq)
(C)熱硬化剤:ノボラック型フェノール樹脂
(昭和高分子(株)製:ショウノールBRG-556)
(D)複合化合物または(d)硬化促進剤
(D)−1:5−ヒドロキシイソフタル酸により包接された2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(日本曹達(株)製:HIPA-2P4MHZ、イミダゾール含有率:50モル%)
(D)−2:5−ヒドロキシイソフタル酸により包接された2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール(日本曹達(株)製:HIPA-2PHZ、イミダゾール含有率:50モル%)
(D)−3:5−ニトロイソフタル酸により包接された2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(日本曹達(株)製:NIPA-2P4MHZ、イミダゾール含有率:67モル%)
(D)−4:5−ニトロイソフタル酸により包接された2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール(日本曹達(株)製:NIPA-2PHZ、イミダゾール含有率:50モル%)
(d)−1:2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール
(四国化成工業(株)製:キュアゾール2P4MHZ-PW)
(d)−2:2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾール
(四国化成工業(株)製:キュアゾール2PHZ)
(d)−3:1,1,2,2−テトラキス−(4−ヒドロキシフェニル)エタンにより包接された2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(日本曹達(株)製:TEP-2P4MHZ)
(E)エネルギー線重合性化合物:ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート
(日本化薬(株)製:KAYARAD R-684)
(F)光重合開始剤:α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製:イルガキュア184)
(G)カップリング剤:シランカップリング剤
(三菱化学(株)製:MKCシリケートMSEP2)
(H)無機充填材:Siフィラー((株)アドマテックス製:アドマファインSC2050)
(I)その他の成分:熱可塑性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製:バイロン220)
表2によれば、硬化促進剤としてキュアゾール2P4MHZ-PWを配合した比較例1とTEP-2P4MHZを配合した比較例3とを比較すると、反応開始温度およびピークトップがほぼ同じである。したがって、比較例3では、積層接着剤層の作成時に使用したメチルエチルケトンにより包接が外れたことがわかる。これに対して、例えば実施例1と比較例1とを比較すると、実施例1では反応開始温度およびピークトップのシフトが維持されているため、包接が外れていないことがわかる。
実施例では、上述の複合化合物(D)(包接された硬化促進剤)を使用していることから、促進処理後においても高いせん断強度(100N/chip以上)を維持し、また厳しいリフロー条件に曝された場合であっても高いパッケージ信頼性を有している。一方比較例では、包接されていないキュアゾール2P4MHZ-PWおよびキュアゾール2PHZ、ならびに接着シート作成時に包接が外れてしまうTEP-2P4MHZを使用していることから、湿熱耐久試験後のせん断強度に劣り、またパッケージ信頼性も低下している。

Claims (7)

  1. (A)アクリル重合体、
    (B)エポキシ系熱硬化樹脂、
    (C)熱硬化剤、および
    (D)イソフタル酸系化合物により式(II)で表わされるイミダゾール化合物が包接された包接化合物
    を含有することを特徴とする半導体用接着剤組成物。
    Figure 0005602669
    [式(II)中、R 2 は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基またはシアノエチル基を示す。R 3 〜R 5 は、それぞれ独立に水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいベンジル基または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアシル基を示す。]
  2. 前記(D)成分におけるイソフタル酸系化合物が、下記式(I)で表されるイソフタル酸系化合物であることを特徴とする請求項1に記載の半導体用接着剤組成物。
    Figure 0005602669
    [式(I)中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基またはニトロ基を示す。]
  3. 式(I)中のR 1 が、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基または水酸基であることを特徴とする請求項2に記載の半導体用接着剤組成物。
  4. 前記(D)成分におけるイソフタル酸系化合物が、5−ヒドロキシイソフタル酸および5−ニトロイソフタル酸から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体用接着剤組成物。
  5. 前記(D)成分における上記式(II)で表わされるイミダゾール化合物が、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾールおよび2−フェニル−4,5−ジ(ヒドロキシメチル)イミダゾールから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の半導体用接着剤組成物。
  6. 基材上に形成された請求項1〜5の何れか一項に記載の半導体用接着剤組成物からなる接着剤層を有することを特徴とする半導体用接着シート。
  7. 請求項6に記載の半導体用接着シートの接着剤層に半導体ウェハを貼着し、該半導体ウェハをダイシングして半導体チップとし、該半導体チップ裏面に接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、該半導体チップを被着部に接着剤層を介して熱圧着する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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