JP5550371B2 - 接着剤組成物および接着シート - Google Patents

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本発明は、半導体素子(半導体チップ)を有機基板、リードフレームおよび他の半導体チップなどにダイボンディングする工程、あるいは半導体ウェハをダイシングしかつ半導体チップを有機基板、リードフレームおよび他の半導体チップなどにダイボンディングする工程で使用する際に特に適した接着剤組成物、ならびに該接着剤組成物から形成された接着剤層を有する接着シートに関する。
シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウェハは大径の状態で製造される。半導体ウェハは、素子小片(半導体チップ)に切断分離(ダイシング)された後に、次工程であるボンディング工程に移されている。この際、半導体ウェハは予め接着シートに貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディングおよびピックアップの各工程が加えられた後、次工程のボンディング工程に移送される。
これらの工程の中で、ピックアップ工程およびボンディング工程のプロセスを簡略化するため、ウェハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えたダイシング・ダイボンディング用粘接着シートが種々提案されている(例えば特許文献1〜5参照)。特許文献1〜5に開示されている粘接着シートは、いわゆるダイレクトダイボンディングを可能にし、ダイ接着用粘接着剤の塗布工程を省略できるようになる。例えば、前記粘接着シートを用いることにより、有機基板−チップ間、リードフレーム−チップ間、チップ−チップ間などのダイレクトダイボンディングが可能となる。
上記粘接着シートの製造性や使用時の工程適性(特にダイシング適性)に優れることから、アクリルバインダとエポキシ系熱硬化性化合物とを含有する粘接着剤組成物から形成された粘接着剤層を有する粘接着シートが広く用いられている。
特開平02−032181号公報 特開平08−239636号公報 特開平10−008001号公報 特開2000−017246号公報 特開2009−203332号公報
近年、ウェハ固定機能とダイ接着機能とを同時に兼ね備えた接着シートにおいて、半導体ウェハが薄型化されることに伴い、ダイシング時にチップ飛びが起こるなどのダイシング適性の不具合が生じている。この原因の一つとして、接着シートを構成する基材/接着剤層間の密着力不足が考えられている。また、近年の携帯電話端末などの小型化・高性能化に伴い、半導体パッケージに対する信頼性などの要求性能が従来よりも高まっている。
しかしながら、従来技術において、基材/接着剤層間の充分な密着力と半導体パッケージの高信頼性化との両立は未だ改善の余地があり、これらを充分に満足する接着シートを提供することが望まれている。
本発明の課題は、基材/接着剤層間の密着力が充分であり(したがって、ダイシング適性などの工程適性が良好であり)、かつ半導体パッケージの高信頼性化を可能とする接着剤組成物および接着シートを提供することにある。
従来技術においては、接着剤組成物に充分な接着性および造膜性(シートへの加工性)を付与するために、アクリルバインダとして、高分子量のアクリル重合体が用いられている。本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、高分子量のアクリル重合体に加えて低分子量のアクリル重合体を用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を解決するに至った。
即ち本発明は、以下の[1]〜[4]に関する。
[1]アクリルバインダ(A)、エポキシ系熱硬化性化合物(B)およびエネルギー線硬化性化合物(C)を含有する接着剤組成物であって、前記アクリルバインダ(A)として、質量平均分子量が300,000〜1,200,000であるアクリル重合体(A1)と、質量平均分子量が10,000〜120,000であるアクリル重合体(A2)とを含有することを特徴とする接着剤組成物。
[2]前記アクリル重合体(A1)と前記アクリル重合体(A2)との質量比α(=アクリル重合体(A2)/アクリル重合体(A1))が、0.04〜1.2であることを特徴とする前記[1]に記載の接着剤組成物。
[3]接着剤組成物の固形分換算の総質量に対する前記アクリル重合体(A2)の質量百分率βが、0.3〜22%であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の接着剤組成物。
前記[1]〜[3]の何れか一項に記載の接着剤組成物から形成された接着剤層を有することを特徴とする接着シート。
本発明によれば、基材/接着剤層間の密着力が充分であり(したがって、ダイシング適性などの工程適性が良好であり)、かつ半導体パッケージの高信頼性化を可能とする接着剤組成物および接着シートを提供することができる。
以下、本発明の接着剤組成物および接着シートの詳細を説明する。なお、以下では本発明の接着剤組成物から形成された接着剤層を単に「接着剤層」とも記載する。
〔接着剤組成物〕
本発明の接着剤組成物は、アクリルバインダ(A)、エポキシ系熱硬化性化合物(B)およびエネルギー線硬化性化合物(C)を含有する接着剤組成物であって、前記アクリルバインダ(A)として、質量平均分子量が300,000〜1,200,000であるアクリル重合体(A1)と、質量平均分子量が10,000〜120,000であるアクリル重合体(A2)とを含有する。また、前記接着剤組成物の各種物性を改良するため、必要に応じて他の成分を配合してもよい。以下、これら各成分について具体的に説明する。
アクリルバインダ(A)
本発明の接着剤組成物は、アクリルバインダ(A)として、質量平均分子量が300,000〜1,200,000であるアクリル重合体(A1)と、質量平均分子量が10,000〜120,000であるアクリル重合体(A2)とを含有する。
アクリル重合体(A1)の質量平均分子量は、好ましくは350,000〜1,100,000、より好ましくは400,000〜1,000,000である。アクリル重合体(A1)は、接着剤組成物に充分な接着性および造膜性(シートへの加工性)を付与するために用いられる。アクリル重合体(A1)の質量平均分子量が低過ぎると、接着剤層と基材との剥離力が大きくなってチップのピックアップ不良が起こることがある。また、アクリル重合体(A1)の質量平均分子量が高過ぎると、被着体の凹凸へ接着剤層が追従できないことがあり、ボイドなどの発生要因になることがある。
アクリル重合体(A2)の質量平均分子量は、好ましくは11,000〜115,000、より好ましくは12,000〜113,000である。アクリル重合体(A1)と共に、質量平均分子量が上記範囲にあるアクリル重合体(A2)を用いることにより、基材/接着剤層間の密着力を向上させることができる。アクリル重合体(A2)の質量平均分子量が低過ぎると、接着剤層からのブリードアウトが発生することがある。
アクリル重合体(A1)およびアクリル重合体(A2)の質量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値であり、その測定条件は実施例に記載のとおりである。
本発明の接着剤組成物において、アクリル重合体(A1)とアクリル重合体(A2)との質量比α(=アクリル重合体(A2)/アクリル重合体(A1))は、0.04〜1.2であることが好ましく、0.05〜1.0であることがより好ましい。
本発明の接着剤組成物において、該組成物の固形分換算の総質量に対するアクリル重合体(A2)の質量百分率βは、0.3〜22%であることが好ましく、0.4〜20%であることがより好ましい。なお、本発明において固形分とは、溶剤以外の全成分をいう。
本発明において、アクリル重合体(A1)およびアクリル重合体(A2)の質量比や質量百分率は、接着剤組成物を調製する際のこれら成分の配合割合から算出することができる。例えば、アクリル重合体(A1)とアクリル重合体(A2)とを、質量比等が上記範囲となるよう配合(混合)して、接着剤組成物を調製すればよい。
質量比αおよび/または質量百分率βが上記範囲にあると、ダイシング適性などの工程適性や半導体パッケージの信頼性が更に向上する。質量比αおよび質量百分率βが何れも上記範囲より下回ると、ダイシング適性などの工程適性が充分に改善されないことがある。質量比αおよび質量百分率βが何れも上記範囲より上回ると、接着剤層からの低分子量のアクリル重合体のブリードアウトが懸念され、半導体パッケージの信頼性が悪化することがあり、また、ダイシング適性などの工程適性も充分に改善されないことがある。
なお、アクリル重合体(A1)およびアクリル重合体(A2)のガラス転移温度(Tg)は特に限定されない。
アクリル重合体(A1)およびアクリル重合体(A2)を構成するモノマー(原料モノマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルおよびその誘導体が挙げられる。具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチルなどのアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イミドアクリレートなどの環状骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。また、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸などを用いてもよい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中では、アクリル重合体(A1)を構成するモノマーとしては、エポキシ系熱硬化性化合物(B)との相溶性が良いアクリル重合体が得られることから、少なくとも水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。この場合、アクリル重合体(A1)において、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに由来する構成単位は、1〜30質量%の範囲で含まれることが好ましく、3〜20質量%の範囲で含まれることがより好ましい。
また、上記(メタ)アクリル酸エステルおよびその誘導体などと共に、本発明の目的を損なわない範囲で、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレンなどを原料モノマーとして用いてもよい。
アクリルバインダ(A)、具体的にはアクリル重合体(A1)およびアクリル重合体(A2)は、上記原料モノマーを用いて、得られる重合体の質量平均分子量がそれぞれ上記範囲となるよう設定すれば、従来公知の方法に従って製造することができる。
エポキシ系熱硬化性化合物(B)
エポキシ系熱硬化性化合物(B)としては、従来公知の種々のエポキシ樹脂を用いることができる。前記エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェニレン骨格型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素変性エポキシ樹脂や、これらのハロゲン化物などの構造単位中に2つ以上の官能基が含まれるエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されないが、150〜250(g/eq)であることが好ましい。エポキシ当量は、JIS K7236に準じて測定される値である。
これらのエポキシ樹脂は1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、エポキシ系熱硬化性化合物(B)の含有量は、アクリル重合体(A1)100質量部に対して、通常は1〜1500質量部、好ましくは3〜1000質量部である。エポキシ系熱硬化性化合物(B)の含有量が前記範囲より下回ると、充分な接着力を有する接着剤層が得られないことがある。また、エポキシ系熱硬化性化合物(B)の含有量が前記範囲より上回ると、接着剤層と基材との接着力が高くなり過ぎ、チップのピックアップ不良が起こることがある。
エネルギー線硬化性化合物(C)
半導体ウェハなどのダイシング前に、エネルギー線硬化性化合物(C)をエネルギー線照射によって重合させることで、ダイシング時の接着剤層の弾性率を適切な範囲に調整すること、およびダイシング後の接着剤層の再癒着を防止することができる。
また、エネルギー線硬化性化合物(C)をエネルギー線照射によって重合させることで、ダイシング適性などの工程適性を損なわない範囲で接着剤層の接着力を低下させることができる。このため、半導体チップのピックアップ工程において、基材と接着剤層との層間剥離を容易に行えるようになる。
エネルギー線硬化性化合物(C)は、紫外線や電子線などのエネルギー線の照射を受けると重合・硬化する化合物である。エネルギー線硬化性化合物(C)としては、分子内に1つ以上のエネルギー線重合性二重結合を有する化合物、例えばアクリレート系化合物が挙げられる。
上記アクリレート系化合物としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレート系オリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマー、ジシクロペンタジエン骨格含有多官能アクリレートなどが挙げられる。
エネルギー線硬化性化合物(C)の分子量(オリゴマーまたはポリマーの場合は質量平均分子量)は、通常は100〜30000、好ましくは200〜9000程度である。
本発明の接着剤組成物において、エネルギー線硬化性化合物(C)の含有量は、アクリル重合体(A1)100質量部に対して、通常は1〜400質量部、好ましくは3〜300質量部、より好ましくは10〜200質量部である。エネルギー線硬化性化合物(C)の含有量が前記範囲より上回ると、有機基板やリードフレームなどに対する接着剤層の接着力が低下することがある。
熱硬化剤(D)
本発明の接着剤組成物は、熱硬化剤(D)を含有することが好ましい。熱硬化剤(D)は、エポキシ系熱硬化性化合物(B)に対する熱硬化剤として機能する。
熱硬化剤(D)としては、エポキシ基と反応しうる官能基を分子中に2個以上有する化合物が挙げられ、その官能基としてはフェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物基などが挙げられる。これらの中では、フェノール性水酸基、アミノ基および酸無水物基が好ましく、フェノール性水酸基およびアミノ基がより好ましい。
熱硬化剤(D)の具体例としては、ノボラック型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン系フェノール樹脂、多官能系フェノール樹脂、アラルキルフェノール樹脂などのフェノール性熱硬化剤;DICY(ジシアンジアミド)などのアミン系熱硬化剤が挙げられる。熱硬化剤(D)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、熱硬化剤(D)の含有量は、エポキシ系熱硬化性化合物(B)100質量部に対して、通常は0.1〜500質量部、好ましくは1〜200質量部である。熱硬化剤(D)の含有量が前記範囲より下回ると、接着剤組成物の硬化性が不足して充分な接着力を有する接着剤層が得られないことがある。熱硬化剤(D)の含有量が前記範囲より上回ると、接着剤組成物の吸湿率が高まり、半導体パッケージの信頼性が低下することがある。
硬化促進剤(E)
本発明において、接着剤組成物の硬化速度を調整するため、硬化促進剤(E)を用いてもよい。硬化促進剤(E)としては、エポキシ基とフェノール性水酸基などとの反応を促進し得る化合物が挙げられ、具体的には、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾールなどのイミダゾール類;トリブチルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。硬化促進剤(E)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、硬化促進剤(E)の含有量は、エポキシ系熱硬化性化合物(B)および熱硬化剤(D)の合計100質量部に対して、好ましくは0.001〜100質量部、より好ましくは0.01〜50質量部、さらに好ましくは0.1〜10質量部である。
光重合開始剤(F)
本発明の接着剤組成物の使用に際して、紫外線などのエネルギー線を照射して、接着剤層の再癒着を防止する、あるいは接着力を低下させることが好ましい。接着剤組成物中に光重合開始剤(F)を含有させることで、重合・硬化時間および光線照射量を少なくすることができる。
光重合開始剤(F)としては、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾインジメチルケタール、2,4−ジエチルチオキサンソン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンジル、ジベンジル、ジアセチル、1,2−ジフェニルメタン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられる。光重合開始剤(F)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、光重合開始剤(F)の含有量は、エネルギー線硬化性化合物(C)100質量部に対して、通常は0.1〜10質量部、好ましくは1〜5質量部である。光重合開始剤(F)の含有量が前記範囲より下回ると光重合の不足で満足なピックアップ性が得られないことがあり、前記範囲より上回ると光重合に寄与しない残留物が生成し、接着剤組成物の硬化性が不充分となることがある。
カップリング剤(G)
本発明において、接着剤組成物の被着体に対する接着力および密着力を向上させるため、カップリング剤(G)を用いてもよい。また、カップリング剤(G)を使用することで、接着剤組成物を硬化して得られる硬化物の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上させることができる。
カップリング剤(G)としては、アクリルバインダ(A)やエポキシ系熱硬化性化合物(B)などが有する官能基と反応する基を有する化合物が好ましく使用される。カップリング剤(G)としては、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロプロピル)トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−6−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、イミダゾールシランなどが挙げられる。シランカップリング剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、カップリング剤(G)の含有量は、アクリルバインダ(A)およびエポキシ系熱硬化性化合物(B)の合計100質量部に対して、通常は0.1〜20質量部である。カップリング剤(G)の含有量が前記範囲より下回ると上記効果が得られないことがあり、前記範囲より上回るとアウトガスの原因となることある。
無機充填材(H)
本発明において、無機充填材(H)を用いてもよい。無機充填材(H)を接着剤組成物に配合することにより、該組成物の熱膨張係数を調整することが可能となる。半導体チップ、リードフレームおよび有機基板に対して硬化後の接着剤層の熱膨張係数を最適化することで、パッケージ信頼性をより向上させることができる。また、接着剤層の硬化後の吸湿率をより低減することも可能となる。
無機充填材(H)としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイト、ベンガラ、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維、ガラス繊維などが挙げられる。これらの中でも、シリカフィラーおよびアルミナフィラーが好ましい。無機充填材(H)は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の接着剤組成物において、無機充填材(H)の含有量は、接着剤組成物の固形分換算の総質量に対して、通常は0〜80質量%である。
その他の成分
本発明の接着剤組成物には、上記各成分の他に、必要に応じて各種添加剤が含有されてもよい。各種添加剤としては、可とう性成分、可塑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、顔料、染料などが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は、接着性(例えば感圧接着性)と加熱硬化性とを有し、未硬化状態では各種被着体を一時的に保持する機能を有する。特に、前記接着剤組成物から形成される接着剤層は基材との密着性に優れているため、ダイシング適性などの工程適性が良好である。また、熱硬化を経て最終的には耐衝撃性の高い硬化物を与えることができ、しかもせん断強度と剥離強度とのバランスにも優れ、厳しい熱湿条件下においても充分な接着性を保持し得る。
本発明の接着剤組成物は、上記各成分を適宜の割合で混合して得られる。混合に際しては、各成分を予め溶媒で希釈しておいてもよく、また混合時に溶媒を加えてもよい。
本発明の接着剤組成物は、いわゆるダイシングシート、ダイボンディングシート、ダイシング・ダイボンディングシート、特にダイシング・ダイボンディングシートを構成する接着剤層の形成材料として、好適に用いるができる。
〔接着シート〕
本発明の接着シートは、上記接着剤組成物から形成された接着剤層を有し、通常は、該接着剤層は基材上に形成される。本発明の接着シートの形状は、テープ状、ラベル状などあらゆる形状をとり得る。
接着シートの基材としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルムなどの透明フィルム;該透明フィルムを着色した着色透明フィルムまたは着色不透明フィルム;これらの架橋フィルムや積層フィルムなどが挙げられる。
本発明の接着シートには、その使用に際して、基材側から紫外線などのエネルギー線照射を行うことが好ましいため、上記基材はエネルギー線に対して透明であることが好ましい。
また、通常は、本発明の接着シートは半導体ウェハなどの被着体に貼付され、被着体に所要の加工を施した後、接着剤層を被着体に固着残存させて基材から剥離する。すなわち、接着剤層を、基材から被着体に転写する工程を含むプロセスに好適に使用される。このため、基材の接着剤層に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下である。下限値は通常25mN/m程度である。このような表面張力が低い基材は、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、また基材の表面に剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。
基材の剥離処理に用いられる剥離剤としては、アルキッド系、シリコーン系、フッ素系、不飽和ポリエステル系、ポリオレフィン系、ワックス系などの剥離剤が用いられるが、特にアルキッド系、シリコーン系、フッ素系の剥離剤が耐熱性を有するので好ましい。
上記剥離剤を用いて基材表面を剥離処理するためには、剥離剤をそのまま無溶剤で、または溶剤希釈やエマルション化して、(1)グラビアコーター、メイヤーバーコーター、エアナイフコーター、ロールコーターなどを用いて該剥離剤を基材表面に塗布して、常温硬化もしくは加熱硬化または電子線硬化させる、あるいは(2)ウェットラミネーション、ドライラミネーション、熱溶融ラミネーション、溶融押出ラミネーション、共押出加工などを実施することにより、基材と剥離剤からなる層との積層体を形成すればよい。
基材の厚みは、通常は10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。接着剤層の厚みは、通常は1〜500μm、好ましくは5〜300μm、特に好ましくは10〜150μm程度である。
接着シートの製造方法は特に限定はされず、基材上に、接着剤層を構成する接着剤組成物を塗布乾燥することで製造してもよく、また接着剤層を剥離フィルム上に設け、これを上記基材に転写することで製造してもよい。なお、接着シートの使用前に、接着剤層を保護するために、接着剤層の上面に剥離フィルムを積層しておいてもよい。また、接着剤層の表面外周部には、リングフレームなどの他の治具を固定するために別途(粘)接着剤層や(粘)接着テープが設けられていてもよい。
〔半導体装置の製造方法〕
本発明の接着シートの利用方法について、該接着シートを半導体装置(例えば半導体パッケージ)の製造に適用した場合を例にとって説明する。半導体装置の製造方法は、上記接着シートの接着剤層に半導体ウェハを貼着し、該半導体ウェハをダイシングして半導体チップとし、該半導体チップ裏面に接着剤層を固着残存させて基材から剥離し、該半導体チップをダイパッド部上、または他の半導体チップ上に該接着剤層を介して載置する工程を含む。
以下、上記半導体装置の製造方法の詳細を説明する。
上記半導体装置の製造方法においては、まず、半導体ウェハの一方の面およびリングフレームを本発明の接着シートの接着剤層上に載置し、軽く押圧し、半導体ウェハを固定する。次いで、ダイシングソーなどの切断手段を用いて、上記半導体ウェハを切断し半導体チップを得る。この際の切断深さは、半導体ウェハの厚みと接着剤層の厚みとの合計およびダイシングソーの磨耗分を加味した深さにする。
接着剤層はエネルギー線硬化性化合物(C)を含むので、接着剤層に基材側からエネルギー線を照射し、接着剤層の凝集力を上げ、接着剤層と基材との間の接着力を低下させておく。照射されるエネルギー線としては、紫外線(UV)または電子線(EB)などが挙げられ、好ましくは紫外線が用いられる。なお、エネルギー線照射は、半導体ウェハの貼付後〜半導体チップの剥離(ピックアップ)前のいずれの段階で行ってもよいが、ダイシング時の接着剤層の弾性率を適切な範囲に調整する、およびダイシング後の接着剤層の再癒着を防止するという観点から、ダイシングの前に行うことが好ましい。また、エネルギー線照射は複数回に分けて行ってもよい。
次いで必要に応じ、接着シートのエキスパンドを行うと、半導体チップの間隔が拡張し、半導体チップのピックアップをさらに容易に行えるようになる。この際、接着剤層と基材との間にずれが発生することになり、接着剤層と基材との間の接着力が減少し、半導体チップのピックアップ性が向上する。
このようにして半導体チップのピックアップを行うと、切断された接着剤層を半導体チップ裏面に固着残存させて基材から剥離することができる。
次いで接着剤層を介して半導体チップを、有機基板もしくはリードフレームのダイパッド部、または下段となる他の半導体チップ(下段チップ)上に載置する。ダイパッド部または下段チップは、半導体チップを載置する前に加熱するか載置直後に加熱される。加熱温度は通常80〜200℃、好ましくは100〜180℃であり、加熱時間は通常0.1秒〜5分、好ましくは0.5秒〜3分であり、載置するときの圧力は通常1kPa〜200MPaである。
半導体チップをダイパッド部または下段チップ上に載置した後、必要に応じさらに加熱を行ってもよい。この際の加熱条件は、上記加熱温度の範囲であって、加熱時間は通常1〜180分、好ましくは10〜120分である。
また、載置後の加熱処理は行わずに仮接着状態としておき、パッケージ製造において通常行われる樹脂封止での加熱を利用して接着剤層を硬化させてもよい。その際には、封止樹脂を硬化させるために、通常は150〜180℃で2〜8時間程度の加熱が行われる。上記の加熱処理に代えて、封止工程での加熱処理を利用してもよい。
このような工程を経ることで、接着剤層が硬化し、半導体チップとダイパッド部または下段チップとを強固に接着することができる。接着剤層はダイボンド条件下では流動化しているため、ダイパッド部または下段チップの凹凸にも充分に埋め込まれ、ボイドの発生を防止できる。
すなわち、得られる実装品においては、半導体チップの固着手段である接着剤が硬化し、かつダイパッド部または下段チップの凹凸にも充分に埋め込まれた構成となるため、過酷な条件下にあっても、充分なパッケージ信頼性が達成される。
なお、半導体チップを他の半導体チップ上に接着剤層を介して載置する工程を含む半導体チップ装置の製造方法には、有機基板またはリードフレームのダイパッド部上に載置された他の半導体チップ上に接着剤層を介して半導体チップを載置する工程、または有機基板またはリードフレームのダイパッド部上に載置されていない他の半導体チップ上に接着剤層を介して半導体チップを載置する工程を含むものとする。
本発明の接着剤組成物および接着シートは、上記のような使用方法の他、半導体化合物、ガラス、セラミックス、金属などの接着に使用することもできる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、各評価は以下のようにして行った。
〔半導体チップの製造〕
ドライポリッシュしたシリコンウェハ(200mm径、厚み40μm)の研磨面に、実施例または比較例で得られた接着シートをテープマウンター(リンテック社製, Adwill RAD2500)により貼付し、ウェハダイシング用リングフレームに固定した。その後、接着シートの基材側から紫外線を照射して、接着剤層をエネルギー線硬化させた。次に、ダイシング装置(DISCO社製、DFD651)を使用して8mm×8mmのチップサイズにダイシングした。ダイシングの際の切り込み量は、基材を20μm切り込むようにした。
〔半導体パッケージの製造〕
基板として、芯材(100μm厚2層品)に18μm厚の銅箔を有するもの(三菱ガス化学社製、商品名:BTレジンCCL-HL832HS)に回路パターンが形成され、その上にソルダーレジスト(太陽インキ社製、商品名:PSR4000AUS303)を塗布したBT基板(株式会社日立超LSI製)を用いた。
8mm×8mmの半導体チップを基材から取り上げ(キャノンマシナリー製:BESTEM DO2)、接着シートの接着剤層を介して、120℃、250gf、0.5秒間の条件で基板上に半導体チップを圧着し、120℃/30分、続いて140℃/30分の条件で加熱硬化を行った。
次に、モールド樹脂(京セラケミカル株式会社製KE-G1250)で封止厚400μmになるように、上記半導体チップを封止した(封止装置:アピックヤマダ株式会社製MPC-06M Trial Press)。その後、175℃で5時間モールド樹脂を硬化させた。
次に、封止したBT基板をダイシングテープ(リンテック株式会社製Adwill D-510T)に貼付して、ダイシング装置(DISCO社製、DFD651)を使用して12mm×12mmサイズにダイシングすることで、信頼性評価用の半導体パッケージを得た。
〔ダイシング適性評価〕
上記〔半導体チップの製造〕の項目において、200mm径、厚み40μmのシリコンウェハを8mm×8mmのチップサイズで10枚ダイシングし、チップ飛びを目視確認した(チップ飛びが見られなかったシリコンウェハの枚数/試験枚数)。
〔ピックアップ評価〕
上記〔半導体チップの製造〕の項目において、200mm径、厚み40μmのシリコンウェハを8mm×8mmのチップサイズで1枚ダイシングし、チップ50個のうちピックアップ可能なチップ個数をカウントした。装置はキャノンマシナリー製:BESTEM D02を用いた。
〔信頼性評価〕
得られた半導体パッケージを、85℃、85%RH条件下に168時間放置して吸湿させた後、最高温度260℃、加熱時間1分間のIRリフロー(リフロー炉:相模理工製WL-15-20DNX型)を3回行った。接合部の浮き・はがれの有無、パッケージクラック発生の有無を、走査型超音波探傷装置(日立建機ファインテック製Hye-Focus)および断面観察により評価した。基板と半導体チップとの接合部に面積0.5mm2以上の剥離を観察した場合を剥離していると判断し、半導体パッケージを25個試験に投入し、剥離の発生しなかった数(OK数)を数えた。
〔質量平均分子量の測定方法〕
アクリル重合体(A1)およびアクリル重合体(A2)の質量平均分子量は下記方法で測定した。
・測定方法:ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法
・標準物質:ポリスチレン標準
・装置:東ソー社製GELPERMEATION CHROMATOGRAPH
・カラム:東ソー社製TSK−GEL GMHXL 7.8×300mm
・溶媒:テトラヒドロフラン
・濃度:1%
・注入量:80μm
・流速:1.0ml/min
[実施例および比較例]
表1に記載の組成の接着剤組成物を使用した。表1中、各成分の数値は固形分換算の質量部を示す。表1に記載の組成の接着剤組成物をシリコーン処理された剥離フィルム(リンテック製:PET381031)上に乾燥後厚みが30μmになるように塗布、乾燥(乾燥条件:オーブンにて100℃、1分間)した後に、ポリオレフィン基材(厚さ100μm、表面張力35mN/m)と貼り合せて、接着剤層を基材上に転写することで、所望の接着シートを得た。
Figure 0005550371
表1の各材料は、下記に示すとおりである。
(A−1a)アクリル重合体A1;n−ブチルアクリレート55質量部、メチルアクリレート10質量部、グリシジルメタクリレート20質量部、および2−ヒドロキシエチルアクリレート15質量部を共重合して得られた質量平均分子量900,000の共重合体
(A−1b)アクリル重合体A1;メチルアクリレート85質量部、および2−ヒドロキシエチルアクリレート15質量部を共重合して得られた質量平均分子量400,000の共重合体
(A−2a)アクリル重合体A2;n−ブチルアクリレートを主体とするアクリル重合体
(ビックケミー社製:Byk-350、質量平均分子量12,000の重合体)
(A−2b)アクリル重合体A2;n−ブチルアクリレートを主体とするアクリル重合体
(ビックケミー社製:Byk-352、質量平均分子量36,000の重合体)
(A−2c)アクリル重合体A2;n−ブチルアクリレートを主体とするアクリル重合体
(ビックケミー社製:Byk-354、質量平均分子量113,000の重合体)
(B−1)エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(ジャパンエポキシレジン社製:jER828、エポキシ当量235g/eq)
(B−2)エポキシ樹脂;フェニレン骨格型エポキシ樹脂
(日本化薬社製:EPPN-502H、エポキシ当量167g/eq)
(C)エネルギー線硬化性化合物;ジシクロペンタジエン骨格含有多官能アクリレート
(日本化薬製:KAYARAD R-684、分子量336)
(D)熱硬化剤;ノボラック型フェノール樹脂
(昭和高分子製:BRG-556、フェノール性水酸基当量103g/eq)
(E)硬化促進剤;2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール
(四国化成工業社製キュアゾール2PHZ-PW)
(F)光重合開始剤;1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製:イルガキュア184)
(G)シランカップリング剤(信越化学社製:KBE-403)
(H)無機充填材(アドマテックス社製:アドマファインSC2050)
Figure 0005550371
上記結果から、本発明の接着シートを用いることにより、ピックアップ性の悪化がなくダイシング適性を改善でき、さらに、信頼性評価が良好な半導体パッケージを得ることができる。

Claims (5)

  1. アクリルバインダ(A)、エポキシ系熱硬化性化合物(B)およびエネルギー線硬化性化合物(C)を含有する接着剤組成物であって、前記アクリルバインダ(A)として、質量平均分子量が300,000〜1,200,000であるアクリル重合体(A1)と、質量平均分子量が10,000〜120,000であるアクリル重合体(A2)(ただし、官能基を含むビニル共重合体に、少なくとも1個のエチレン性不飽和基と、オキシラン環、イソシアネート基、水酸基およびカルボキシル基から選ばれる1個の官能基を有する化合物を付加反応させて得られる、側鎖にエチレン性不飽和基を有する放射線重合性共重合体を除く)とを含有することを特徴とする接着剤組成物。
  2. 前記アクリル重合体(A1)と前記アクリル重合体(A2)との質量比α(=アクリル重合体(A2)/アクリル重合体(A1))が、0.04〜1.2であることを特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 接着剤組成物の固形分換算の総質量に対する前記アクリル重合体(A2)の質量百分率βが、0.3〜22%であることを特徴とする請求項1または2に記載の接着剤組成物。
  4. 前記エネルギー線硬化性化合物(C)の分子量が、100〜9000であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の接着剤組成物。
  5. 請求項1〜の何れか一項に記載の接着剤組成物から形成された接着剤層を有することを特徴とする接着シート。
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