JP5602527B2 - 固形描画材 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、
「1. 少なくともゲル形成剤と水でゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルが分散されてなる固形描画材であって、前記ゲル形成剤が炭素数が12〜18個である脂肪族カルボン酸の金属塩であり、前記マイクロカプセルの壁膜が熱硬化性樹脂であり、該マイクロカプセル中に内包する材料が油性であり、固形描画材のpHが9以上であることを特徴とする固形描画材。
2.前記熱硬化性樹脂が、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合樹脂、尿素−ホルムアルデヒド縮合樹脂から選ばれる1種以上であることを特徴とする、第1項に記載の固形描画材。」に関する。
(製造例1)
グレープフルーツオイルNO.008465(高砂香料工業(株)社製、油性香料)を内包し、壁膜が熱硬化させたポリウレタン(熱硬化性樹脂)であるマイクロカプセルを、界面重合法により製造し、平均粒子径が7μmのマイクロカプセルを得た。
本発明に用いるマイクロカプセルの製造方法と、マイクロカプセルの壁膜、マイクロカプセルに内包する材料、マイクロカプセルの平均粒子径を(表1)に示す。
実施例1
製造例1で製造したマイクロカプセル 5質量部
パルミチン酸ナトリウム(ゲル形成剤) 20質量部
グリセリン(保湿剤) 25質量部
イオン交換水 50質量部
上記各成分を75℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのパルミチン酸ナトリウムとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが10であり、アルカリ性を示した。
製造例2で製造したマイクロカプセル 6質量部
ステアリン酸ナトリウム(ゲル形成剤) 10質量部
グリセリン(保湿剤) 23質量部
イオン交換水 61質量部
上記各成分を90℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのステアリン酸ナトリウムとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが9.7であり、アルカリ性を示した。
製造例3で製造したマイクロカプセル 7質量部
パルミチン酸ナトリウム(ゲル形成剤) 10質量部
グリセリン(保湿剤) 25質量部
イオン交換水 58質量部
上記各成分を85℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのパルミチン酸ナトリウムとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが10であり、アルカリ性を示した。
製造例4で製造したマイクロカプセル 7質量部
パルミチン酸ナトリウム(ゲル形成剤) 23質量部
グリセリン(保湿剤) 25質量部
イオン交換水 45質量部
上記各成分を85℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのパルミチン酸ナトリウムとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが10であり、アルカリ性を示した。
製造例5で製造したマイクロカプセル 5質量部
パルミチン酸ナトリウム(ゲル形成剤) 10質量部
グリセリン(保湿剤) 23質量部
イオン交換水 62質量部
上記各成分を75℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのパルミチン酸ナトリウムとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが9.2であり、アルカリ性を示した。
製造例6で製造したマイクロカプセル 5質量部
パルミチン酸ナトリウム(ゲル形成剤) 10質量部
グリセリン(保湿剤) 23質量部
イオン交換水 62質量部
上記各成分を75℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのパルミチン酸ナトリウムとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが9.8であり、アルカリ性を示した。
製造例5で製造したマイクロカプセル 5質量部
酸処理ゼラチン(ゲル形成剤) 10質量部
グリセリン(保湿剤) 23質量部
イオン交換水 62質量部
上記各成分を50℃にて加熱混合し、得られたゾル状の液状物を内径8mmで長さ40mmの円筒状の型に流し込んだ後、室温まで冷却し、ゲル状態の固形物を得た。この円筒状のゲル状態の固形物を型より取り出し、外径8mmで長さ40mmのゼラチンとイオン交換水とでゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルを分散した固形描画材を得た。この時、固形描画材のpHを測定したところ、pHが5.2であり、酸性を示した。
○:固形描画材がチキソトロピック現象を発現しており、書き味が滑らかであり、描画に強い力を必要としない。上質紙への描画性は良好。
×:固形描画材がチキソトロピック現象を十分に発現しておらず、描画に強い力を必要とし、書き味が重く滑らかでない。上質紙への描画性は悪く、描画線にムラがある。
○:初期同等に香る。
×:香らない。
○:初期機能発現性評価1、経時機能発現性評価1と同等の性能を有し、固形描画材としての性能が初期とほとんど変化していない。
×:初期機能発現性評価1、経時機能発現性評価1の性能を有しておらず、固形描画材としての性能を維持できていない。
Claims (2)
- 少なくともゲル形成剤と水でゲル状態の賦形材を形成し、該賦形材中にマイクロカプセルが分散されてなる固形描画材であって、前記ゲル形成剤が炭素数が12〜18個である脂肪族カルボン酸の金属塩であり、前記マイクロカプセルの壁膜が熱硬化性樹脂であり、該マイクロカプセル中に内包する材料が油性であり、固形描画材のpHが9以上であることを特徴とする固形描画材。
- 前記熱硬化性樹脂が、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合樹脂、尿素−ホルムアルデヒド縮合樹脂から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の固形描画材。
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JP2010166652A JP5602527B2 (ja) | 2010-07-26 | 2010-07-26 | 固形描画材 |
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