JP5601454B2 - 磁気センサー素子および回転検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気センサー素子および回転検出装置に関する。
例えば、小型で安価な磁気式ロータリーエンコーダーを実現するために、ライン状に配列した磁気センサー素子アレイを半導体チップ上に集積化する場合がある。特許文献1に開示された技術では、磁気センサー素子アレイとして、1つのソース領域と2つのドレイン領域(2つに分割されたドレイン領域)とを有するMOS型電界効果トランジスター(MAGFET:split-drain Magnetic Field Effect Transistor)を、複数並べたものを用いて、磁束密度の電界効果トランジスターに垂直な方向(以下、Z軸方向)の成分の位置分布を計測している。
このような磁気式ロータリーエンコーダーにおいては、一回転あたり10ビット程度の角度分解能が実現されているが、例えば、高精度なフィードバック制御を必要とする精密機械装置や産業用ロボットなどの応用において、さらなる高分解能化が求められている。
特開2006−208145号公報
しかしながら、上記のようなMAGFETは、オフセット電流の問題から素子サイズをさらに縮小することが困難であり、上記磁気式ロータリーエンコーダーの高分解能化を妨げていた。オフセット電流とは、磁界がかかっていない場合において発生している2つのドレイン電流の差分のことである。この場合、チャネル領域の素子分離絶縁膜との境界近傍部分における特性がプロセスばらつきに起因して、同じ素子内でも第1のドレイン側と第2のドレイン側とで違っていることが主な原因となっている。
従来技術ではFETのチャネル幅を大きくすることで、相対的にチャネル領域の素子分離絶縁膜との境界近傍部分の特性ばらつきの影響を小さくし、オフセット電流の影響を抑制していた。そのため、素子サイズは微細加工の可能な最小寸法より10倍以上大きな寸法になっており、磁束密度のZ軸方向成分の位置分布を高い空間分解能で検出することができなかった。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、磁束密度のZ軸方向成分の位置分布を高い空間分解能で検出できる磁気センサー素子を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記磁気センサー素子を有する回転検出装置を提供することにある。
本発明の第1の様態に係る磁気センサー素子は、
電界効果トランジスターと、
前記電界効果トランジスターを制御する制御部と、
を含み、
前記電界効果トランジスターは、
ゲート電極と、
前記ゲート電極の一方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ソース領域および第2ソース領域と、
前記ゲート電極の他方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ドレイン領域、第2ドレイン領域、および第3ドレイン領域と、
を有し、
前記制御部は、第1制御および第2制御を行い、
前記第1制御では、前記第1ソース領域と、前記第1ドレイン領域および前記第2ドレイン領域と、の間に電圧を印加し、
前記第2制御では、前記第2ソース領域と、前記第2ドレイン領域および前記第3ドレイン領域と、の間に電圧を印加する。
このような磁気センサー素子によれば、電界効果トランジスターは、少なくとも、3つのドレイン領域と、2つのソース領域と、を有することができる。そのため、例えば、2つのドレイン領域と1つのソース領域とを有するMAGFETが、互いに離間して2つ配置されている場合に比べて、ソース領域間の距離を小さくすることができる。例えば、2つのドレイン領域と1つのソース領域とを有するMAGFETを、互いに離間させて2つ配置する場合は、デザインルールの制約等により、MAGFET同士の間(ソース領域同士の間)の距離を小さくできない場合がある。これに対して、本発明の磁気センサー素子では、上記のようなデザインルール上の制約を緩和することでき、磁束密度のZ軸方向成分の検出位置分解能を高くすることができる。
本発明の第1の様態に係る磁気センサー素子において、
前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、および前記第3ドレイン領域は、ゲート幅方向にこの順で並び、
前記第1ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第1仮想直線上に配置され、かつ前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
前記第1ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第2ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
前記第2ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第2仮想直線上に配置され、かつ前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
前記第2ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第3ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置されていることができる。
このような磁気センサー素子によれば、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第1ドレイン領域におけるドレイン電流と、第2ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。同様に、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第2ドレイン領域におけるドレイン電流と、第3ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。そのため、このような磁気センサー素子では、磁界が印加されていない状態において予めドレイン電流を測定する必要がないので(詳細は後述)、磁気センサー素子の動作を簡略にすることができる。
本発明の第1の様態に係る磁気センサー素子において、
前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域との間の距離と、前記第1ソース領域と前記第2ドレイン領域との間の距離とは、等しく、
前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域との間の距離と、前記第2ソース領域と前記第3ドレイン領域との間の距離とは、等しいことができる。
このような磁気センサー素子によれば、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第1ドレイン領域におけるドレイン電流と、第2ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。同様に、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第2ドレイン領域におけるドレイン電流と、第3ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。そのため、このような磁気センサー素子では、磁界が印加されていない状態において予めドレイン電流を測定する必要がないので(詳細は後述)、磁気センサー素子の動作を簡略にすることができる。
本発明の第1の様態に係る磁気センサー素子において、
前記電界効果トランジスターは、
前記ゲート電極の一方側に形成された、第1ダミーソース領域および第2ダミーソース領域と、
前記ゲート電極の他方側に形成された、第1ダミードレイン領域および第2ダミードレイン領域と、
を、さらに有し、
前記第1ソース領域および前記第2ソース領域は、前記第1ダミーソース領域と前記第2ダミーソース領域との間に配置され、
前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、および前記第3ドレイン領域は、前記第1ダミードレイン領域と前記第2ダミードレイン領域との間に配置されている。
このような磁気センサー素子においては、チャネル領域の素子分離絶縁層との境界近傍部分の特性ばらつきの影響を回避することができ、オフセット電流の影響なくドレインの幅を従来技術より縮小することができる。そのため、このような磁気センサー素子によれば、磁束密度のZ軸方向成分を高い空間分解能で検出することができる。
本発明の第2の様態に係る磁気センサー素子は、
電界効果トランジスターと、
前記電界効果トランジスターを制御する制御部と、
を含み、
前記電界効果トランジスターは、
ゲート電極と、
前記ゲート電極の一方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ソース領域および第2ソース領域と、
前記ゲート電極の他方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ドレイン領域、第2ドレイン領域、第3ドレイン領域、および第4ドレイン領域と、
を有し、
前記制御部は、第1制御および第2制御を行い、
前記第1制御では、前記第1ソース領域と、前記第1ドレイン領域および前記第3ドレイン領域と、の間に電圧を印加し、
前記第2制御では、前記第2ソース領域と、前記第2ドレイン領域および前記第4ドレイン領域と、の間に電圧を印加する。
このような磁気センサー素子によれば、第1ソース領域と第2ソース領域との間の距離を小さくすることができ、磁束密度のZ軸方向成分の検出位置分解能を高くすることができる。
本発明の第2の様態に係る磁気センサー素子において、
前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、前記第3ドレイン領域、および前記第4ドレインは、ゲート幅方向にこの順で並び、
前記第1ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第1仮想直線上に配置され、かつ前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
前記第1ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第3ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
前記第2ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第2仮想直線上に配置され、かつ前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
前記第2ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第4ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置されていることができる。
このような磁気センサー素子によれば、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第1ドレイン領域におけるドレイン電流と、第3ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。同様に、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第2ドレイン領域におけるドレイン電流と、第4ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。そのため、このような磁気センサー素子では、磁界が印加されていない状態において予めドレイン電流を測定する必要がないので(詳細は後述)、磁気センサー素子の動作を簡略にすることができる。
本発明の第2の様態に係る磁気センサー素子において、
前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域との間の距離と、前記第1ソース領域と前記第3ドレイン領域との間の距離とは、等しく、
前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域との間の距離と、前記第2ソース領域と前記第4ドレイン領域との間の距離とは、等しいことができる。
このような磁気センサー素子によれば、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第1ドレイン領域におけるドレイン電流と、第3ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。同様に、電界効果トランジスターに磁界が印加されていない状態において、第2ドレイン領域におけるドレイン電流と、第4ドレイン領域におけるドレイン電流と、の大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。そのため、このような磁気センサー素子では、磁界が印加されていない状態において予めドレイン電流を測定する必要がないので(詳細は後述)、磁気センサー素子の動作を簡略にすることができる。
本発明の第2の様態に係る磁気センサー素子において、
前記電界効果トランジスターは、
前記ゲート電極の一方側に形成された、第1ダミーソース領域および第2ダミーソース領域と、
前記ゲート電極の他方側に形成された、第1ダミードレイン領域および第2ダミードレイン領域と、
を、さらに有し、
前記第1ソース領域および前記第2ソース領域は、前記第1ダミーソース領域と前記第2ダミーソース領域との間に配置され、
前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、前記第3ドレイン領域、および前記第4ドレイン領域は、前記第1ダミードレイン領域と前記第2ダミードレイン領域との間に配置されていることができる。
このような磁気センサー素子においては、チャネル領域の素子分離絶縁層との境界近傍部分の特性ばらつきの影響を回避することができ、オフセット電流の影響なくドレインの幅を従来技術より縮小することができる。そのため、このような磁気センサー素子によれば、磁束密度のZ軸方向成分を高い空間分解能で検出することができる。
本発明に係る磁気センサー素子において、
前記電界効果トランジスターは、前記ゲート電極を共通として、ゲート幅方向に繰り返し連続して並んでいることができる。
このような磁気センサー素子によれば、磁束密度のZ軸方向成分の位置分布を高い空間分解能で検出することができる。
本発明に係る回転検出装置は、
磁気発生部と、
前記磁気発生部からの磁界分布を検出する、本発明に係る磁気センサー素子と、
前記磁気センサー素子により検出された磁界分布から、前記磁気発生部の回転角度を算出する角度算出部と、
を含む。
このような回転検出装置によれば、本発明に係る磁気センサー素子を有するので、高い検出能力を有することができる。
本実施形態に係る磁気センサー素子を説明するための図。 本実施形態に係る磁気センサー素子の電界効果トランジスターを模式的に示す平面図。 本実施形態に係る磁気センサー素子の電界効果トランジスターを模式的に示す断面図。 本実施形態に係る磁気センサー素子を説明するための図。 本実施形態に係る磁気センサー素子を説明するための図。 本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子を説明するための図。 本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子を説明するための図。 本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子を説明するための図。 本実施形態に係る回転検出装置を模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る回転検出装置を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る回転検出装置を模式的に示す平面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1. 磁気センサー素子
まず、本実施形態に係る磁気センサー素子について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る磁気センサー素子1000の構成を説明するための図である。なお、図1では、便宜上、電界効果トランジスター100を簡略化して図示している。
磁気センサー素子1000は、図1に示すように、電界効果トランジスター100と、制御部200と、を含む。以下、電界効果トランジスター100、制御部200、および磁気センサー素子1000の動作の順に説明する。
1.1. 電界効果トランジスターについて
図2は、電界効果トランジスター100を模式的に示す平面図である。図3は、電界効果トランジスター100を模式的に示す図2のIII−III線断面図である。
電界効果トランジスター100は、図2および図3に示すように、ゲート絶縁層12とゲート電極14とを有するゲート10と、ドレイン領域20と、ソース領域30と、ダミードレイン領域40と、ダミーソース領域50と、を含むことができる。
電界効果トランジスター100は、基板1に形成されている。基板1としては、例えば、第1導電型(例えばP型)のシリコン基板を用いる。基板1は、図示はしないが、支持基板と、支持基板上に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された第1導電型の半導体層と、を有するSOI(silicon on insulator)基板であってもよい。基板1は、ゲート10の直下に、チャネル領域(図示せず)を有することができる。図1に示す例では、チャネル領域1ともいえる。
基板1には、素子分離絶縁層3が形成されている。素子分離絶縁層3は、例えば、トレンチ絶縁層、LOCOS(local oxidation of silicon)絶縁層、セミリセスLOCOS絶縁層である。素子分離絶縁層3は、例えば、STI(shallow trench isolation)法、LOCOS法により形成される。素子分離絶縁層3は、電界効果トランジスター100が形成される領域を画定することができ、電界効果トランジスター100と他の素子とを電気的に分離することができる。
ゲート絶縁層12は、基板1上に形成されている。ゲート絶縁層12の材質は、例えば、酸化シリコンである。ゲート絶縁層12は、例えば、基板1を熱酸化することにより形成される。
ゲート電極14は、ゲート絶縁層12上に形成されている。ゲート電極14の平面形状は、特に限定されないが、ゲート電極14は、例えば図2に示すように平面視において(ゲート電極14の厚み方向から見て)、互いに対向する第1端部14aおよび第2端部14bと、第1端部14aと直交し互いに対向する第3端部14cおよび第4端部14dと、を有することができる。ゲート電極14の材質は、例えば、ポリシリコンである。ゲート電極14は、例えば、全面に導電層(図示せず)を成膜し、該導電層をフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術でパターニングすることにより形成される。
ドレイン領域20は、第2導電型(例えばn型)の不純物領域である。ドレイン領域20は、図2に示すように平面視において、ゲート電極14の一方側に形成されている。図2に示す例では、ドレイン領域20は、ゲート電極14の第1端部14aに隣接して形成されている。ドレイン領域20の平面形状は、例えば矩形であるが、特に限定されない。ドレイン領域20は、複数形成され、その数は特に限定されないが、少なくとも3つ形成されている。複数のドレイン領域20は、互いに離間し、例えば一定の間隔(間隔D1)で、ゲート幅方向(例えばX軸方向)に並んで形成されている。
複数のドレイン領域20のうちの、第1ドレイン領域22、第2ドレイン領域24、および第3ドレイン領域26は、例えば、この順で、ゲート幅方向(例えば第3端部14cから第4端部14dに向かう方向)に並んで形成されている。すなわち、第1ドレイン領域22および第2ドレイン領域24は、互いに隣り合うドレイン領域であり、第2ドレイン領域24および第3ドレイン領域26は、互いに隣り合うドレイン領域である。
ソース領域30は、第2導電型(例えばn型)の不純物領域である。ソース領域30は、図2に示すように平面視において、ゲート電極14の他方側に形成されている。図2に示す例では、ソース領域30は、ゲート電極14の第2端部14bに隣接して形成されている。ソース領域30の平面形状は、例えば矩形であるが、特に限定されない。ソース領域30は、複数形成され、その数は特に限定されないが、少なくとも2つ形成されている。複数のソース領域30は、互いに離間し、例えば一定の間隔(間隔D2)で、ゲート幅方向に並んで形成されている。間隔D2は、間隔D1と等しくてもよい。複数のドレイン領域20の平面形状、および複数のソース領域30の平面形状は、互いに同じであってもよい。
複数のソース領域30のうちの第1ソース領域32および第2ソース領域34は、互いに隣り合うソース領域である。第1ソース領域32は、例えば、第3ドレイン領域26よりも第1ドレイン領域22側に配置され、第2ソース領域34は、例えば、第1ドレイン領域22よりも第3ドレイン領域26側に配置されている。図2に示す例では、第1ソース領域32および第2ソース領域34は、この順で、第3端部14cから第4端部14dに向かう方向に並んで形成されている。
なお、電界効果トランジスター100は、ドレイン領域22,24,26と、ソース領域32,34とを有する電界効果トランジスターの要素が、ゲート10を共通として、ゲート幅方向に繰り返し連続して並ぶことによって形成されているともいえる。
第1ソース領域32は、図2に示すように、例えば、ゲート幅方向と直交する第1仮想直線L1上に配置されている。第1仮想直線L1は、平面視において、第1ソース領域32の対称軸であってもよい。第1仮想直線L1は、第1ドレイン領域22と第2ドレイン領域24との間を通ることができる。第1ドレイン領域22と第2ドレイン領域24とは、平面視において、第1仮想直線L1に関し対称に配置されていてもよい。第1ソース領域32と第1ドレイン領域22との間の距離と、第1ソース領域32と第2ドレイン領域24との間の距離とは、等しくてもよい。
また、第1ソース領域32のチャネル領域との境界線は、第1仮想直線L1上に配置され、かつ第1仮想直線L1を対称軸として線対称に配置されていてもよい。さらに、第1ドレイン領域22のチャネル領域との境界線と、第2ドレイン領域24のチャネル領域との境界線とは、第1仮想直線L1を対称軸として線対称に配置されていてもよい。
第2ソース領域34は、例えば、ゲート幅方向と直交する第2仮想直線L2上に配置されている。第2仮想直線L2は、平面視において、第2ソース領域34の対称軸であってもよい。第2仮想直線L2は、第2ドレイン領域24と第3ドレイン領域26との間を通ることができる。第2ドレイン領域24と第3ドレイン領域26とは、平面視において、第2仮想直線L2に関し対称に配置されていてもよい。第2ソース領域34と第2ドレイン領域24との間の距離と、第2ソース領域34と第3ドレイン領域26との間の距離とは、等しくてもよい。
また、第2ソース領域34のチャネル領域との境界線は、第2仮想直線L2上に配置され、かつ第2仮想直線L2を対称軸として線対称に配置されていてもよい。さらに、第2ドレイン領域24のチャネル領域との境界線と、第3ドレイン領域26のチャネル領域との境界線とは、第2仮想直線L2を対称軸として線対称に配置されていてもよい。
なお、ドレイン領域20およびソース領域30は、例えば、ゲート10が形成された後、基板1の所定の位置に、公知の方法によって不純物を注入することにより形成される。
ダミードレイン領域40は、平面視において、ゲート電極14の一方側に形成されている。図2に示す例では、ダミードレイン領域40は、第1端部14aに隣接して形成されている。ダミードレイン領域40は、例えば、複数形成され、複数のダミードレイン領域40のうちの第1ダミードレイン領域42と第2ダミードレイン領域44との間に、複数のドレイン領域20は配置されている。ダミードレイン領域40の材質、形状、および形成方法は、ドレイン領域20と同じであってもよいが、ダミードレイン領域40には、電圧が印加されず、ドレイン領域として機能しない。
ダミーソース領域50は、平面視において、ゲート電極14の他方側に形成されている。図2に示す例では、ダミーソース領域50は、第2端部14bに隣接して形成されている。ダミーソース領域50は、例えば、複数形成され、複数のダミーソース領域50のうちの第1ダミーソース領域52と第2ダミーソース領域54との間に、複数のソース領域30は配置されている。ダミーソース領域50の材質、形状、および製造方法は、ソース領域30と同じであってもよいが、ダミーソース領域50には、電圧が印加されず、ソース領域として機能しない。
1.2. 制御部について
制御部200は、図1に示すように、制御回路60と、スイッチ70と、を有することができる。制御部200は、電界効果トランジスター100と同一基板上(基板1上)に形成されていてもよい。
制御回路60は、例えば、トランジスターやコンデンサー等の回路素子(図示せず)を有している。制御回路60は、スイッチ70に、オン状態またはオフ状態にするための制御信号Sを与えることができる。制御回路60は、図1に示すように、VDD端子およびVSS端子に接続されていてもよい。
スイッチ70としては、例えば、アナログスイッチ、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スイッチを用いる。スイッチ70は、複数のドレイン領域20および複数のソース領域30に対応して、複数設けられている。ドレイン領域20は、スイッチ70を介して、VDD端子および制御回路60と電気的に接続されることができる。ソース領域30は、スイッチ70を介して、VSS端子および制御回路60と電気的に接続されることができる。
複数のスイッチ70のうちの、第1スイッチ71は第1ドレイン領域22と電気的に接続され、第2スイッチ72は第2ドレイン領域24と電気的に接続され、第3スイッチ73は第3ドレイン領域26と電気的に接続され、第4スイッチ74は第1ソース領域32と電気的に接続され、第5スイッチ75は第2ソース領域34と電気的に接続されることができる。
1.3. 磁気センサー素子の動作について
図4および図5は、磁気センサー素子1000の動作を説明するための図である。なお、図4および図5では、便宜上、電界効果トランジスター100を簡略化して図示している。
まず、制御部200は、図4に示すように、第1制御を行うことができる。第1制御として、制御回路60は、第1スイッチ71、第2スイッチ72、および第4スイッチ74に、オン状態にするための制御信号Sを与える。このとき、スイッチ71,72,74以外のスイッチ70を、オフ状態にすることができる。これにより、第1ソース領域32と、第1ドレイン領域22および第2ドレイン領域24と、の間に電圧を印加することができる。その結果、第1ドレイン領域22と第1ソース領域32との間、および第2ドレイン領域24と第1ソース領域32との間に電流を流すことができる。
次に、制御部200は、図5に示すように、第2制御を行うことができる。第2制御として、制御回路60は、第2スイッチ72、第3スイッチ73、および第5スイッチ75に、オン状態にするための制御信号Sを与える。このとき、スイッチ72,73,75以外のスイッチ70を、オフ状態にすることができる。これにより、第2ソース領域34と、第2ドレイン領域24および第3ドレイン領域26と、の間に電圧を印加することができる。その結果、第2ドレイン領域24と第2ソース領域34との間、および第3ドレイン領域26と第2ソース領域34との間に電流を流すことができる。
このように制御部200では、第1制御および第2制御と同等の制御を繰り返すことにより、ゲート幅方向に沿って(+X軸方向に沿って)、隣り合う2つのドレイン領域20と、1つのソース領域30と、の間に、順次電圧を印加することができる。
例えば、図4に示す第1制御では、電界効果トランジスター100に垂直な方向(Z軸方向)の磁界を受けると、ソース領域32からドレイン領域22,24に向かって流れる電子に、ローレンツ力が働く。そのため、磁界の大きさに応じてドレイン領域22,24に流れる電流が変化する。その結果、磁気センサー素子1000(電界効果トランジスター100)に印加されている磁界の大きさ(例えば磁束密度ともいえる)を検出することができる。
さらに、制御部200は、第1制御に続いて第2制御を行うことにより、磁界強度の位置分布(磁界分布)を検出することができる(詳細は後述)。すなわち、まず、第1制御によって、第1ドレイン領域22に流れる電流I22と、第2ドレイン領域24に流れる電流I24と、の変化量|I22−I24|を検出する。次に、第2制御によって、第2ドレイン領域24に流れる電流I24と、第3ドレイン領域26に流れる電流I26と、の変化量|I24−I26|を検出する。そして、変化量|I22−I24|と変化量|I24−I26|とを比較することにより、磁界強度の位置分布を検出することができる。このとき、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の距離は、磁界強度の位置分布を検出するための分解能といえる。すなわち、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の距離が小さいほど(第1ソース領域32と第2ソース領域34との間の距離が小さいほど)、磁気センサー素子1000は、高い空間分解能を有することができる。
なお、第1ドレイン領域22、第2ドレイン領域24、および第3ドレイン領域26の並び順番は、特に限定されず、例えば、第1ドレイン領域22、第3ドレイン領域26、および第2ドレイン領域24の順番で並んでいてもよいが、制御の簡略化等を考慮すると、第1ドレイン領域22、第2ドレイン領域24、および第3ドレイン領域26の順に並んでいることが好ましい。
本実施形態に係る磁気センサー素子1000は、例えば、以下の特徴を有する。
磁気センサー素子1000によれば、上述のとおり、少なくとも、3つのドレイン領域22,24,26と、2つのソース領域32,34と、を有することができる。そのため、磁気センサー素子1000は、例えば、2つのドレイン領域と1つのソース領域とを有するMAGFETが、互いに離間して2つ配置されている場合に比べて、ソース領域32,34の間の距離を小さくすることができる。すなわち、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の距離を小さくすることができる。例えば、2つのドレイン領域と1つのソース領域とを有するMAGFETを、互いに離間させて2つ配置する場合は、MAGFET同士の間に素子分離絶縁層を形成すること等によるデザインルール上の制約を受ける場合があり、MAGFET同士の間(ソース領域同士の間)の距離を小さくできない場合がある。これに対して、磁気センサー素子1000では、上記のようなデザインルール上の制約を緩和することできる。その結果、磁気センサー素子1000は、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の距離を小さくすることができ、高い空間分解能を有することができる。すなわち、磁束密度のZ軸方向成分の位置分布を高い空間分解能で検出できる。
磁気センサー素子1000によれば、第1ソース領域32と第1ドレイン領域22との間の距離と、第1ソース領域32と第2ドレイン領域24との間の距離とが、等しくなるように、領域22,24,32を配置することができる。これにより、電界効果トランジスター100に磁界が印加されていない状態において、I22とI24との大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。同様に、磁気センサー素子1000によれば、第2ソース領域34と第2ドレイン領域24との間の距離と、第2ソース領域34と第3ドレイン領域26との間の距離とが、等しくなるように、領域24,26,34を配置することができる。これにより、電界効果トランジスター100に磁界が印加されていない状態において、I24とI26との大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。そのため、磁気センサー素子1000では、磁界が印加されていない状態において予めドレイン電流を測定する必要がないので(詳細は後述)、磁気センサー素子1000の動作を簡略にすることができる。
磁気センサー素子1000によれば、複数のドレイン領域20は、2つのダミードレイン領域40の間に配置され、複数のソース領域30は、2つのダミーソース領域50との間に配置されることができる。これにより、チャネル領域の素子分離絶縁層との境界近傍部分の特性ばらつきの影響を回避することができ、オフセット電流の影響なくドレイン領域およびソース領域の幅を従来技術より縮小することができる。その結果、磁気センサー素子1000は、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の距離を小さくすることができ、高い空間分解能を有することができる。
2. 磁気センサー素子の変形例
次に、本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子2000の構成を説明するための図である。以下、本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子2000において、本実施形態に係る磁気センサー素子1000の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、図6は、便宜上、電界効果トランジスター100を簡略化して図示している。
2.1. 電界効果トランジスターについて
磁気センサー素子2000の電界効果トランジスター100は、図6に示すように、少なくとも4つのドレイン領域20を有している。複数のドレイン領域20のうちの、第1ドレイン領域22、第2ドレイン領域24、第3ドレイン領域26、および第4ドレイン領域28は、例えば、この順で、ゲート幅方向(例えば第3端部14cから第4端部14dに向かう方向)に並んで形成されている。すなわち、第1ドレイン領域22および第2ドレイン領域24は、互いに隣り合うドレイン領域であり、第2ドレイン領域24および第3ドレイン領域26は、互いに隣り合うドレイン領域であり、第3ドレイン領域26および第4ドレイン領域28は、互いに隣り合うドレイン領域である。
電界効果トランジスター100は、ドレイン領域22,24,26,28と、ソース領域32,34とを有する電界効果トランジスターの要素が、ゲート10を共通として、ゲート幅方向に繰り返し連続して並ぶことによって形成されているともいえる。
第1仮想直線L1は、第1ソース領域上32および第2ドレイン領域24上を通ることができる。第1ソース領域32および第2ドレイン領域24は、平面視において、ゲート電極14(ゲート10)を介して互いに対向しているともいえる。第1ドレイン領域22と第3ドレイン領域26とは、平面視において、第1仮想直線L1に関し対称に配置されていてもよい。第1ソース領域32と第1ドレイン領域22との間の距離と、第1ソース領域32と第3ドレイン領域26との間の距離とは、等しくてもよい。
また、第1ソース領域32のチャネル領域との境界線は、第1仮想直線L1上に配置され、かつ第1仮想直線L1を対称軸として線対称に配置されていてもよい。さらに、第1ドレイン領域22のチャネル領域との境界線と、第3ドレイン領域26のチャネル領域との境界線とは、第1仮想直線L1を対称軸として線対称に配置されていてもよい。
第2仮想直線L2は、第2ソース領域上34および第3ドレイン領域26上を通ることができる。第2ソース領域34および第3ドレイン領域26は、平面視において、ゲート電極14(ゲート10)を介して互いに対向しているともいえる。第2ドレイン領域24と第4ドレイン領域28とは、平面視において、第2仮想直線L2に関し対称に配置されていてもよい。第2ソース領域34と第2ドレイン領域24との間の距離と、第2ソース領域34と第4ドレイン領域28との間の距離とは、等しくてもよい。
また、第2ソース領域34のチャネル領域との境界線は、第2仮想直線L2上に配置され、かつ第2仮想直線L2を対称軸として線対称に配置されていてもよい。さらに、第2ドレイン領域24のチャネル領域との境界線と、第4ドレイン領域28のチャネル領域との境界線とは、第2仮想直線L2を対称軸として線対称に配置されていてもよい。
2.2. 制御部について
磁気センサー素子2000の制御部200では、複数のスイッチ70のうち、第1スイッチ71は第1ドレイン領域22と電気的に接続され、第2スイッチ72は第2ドレイン領域24と電気的に接続され、第3スイッチ73は第3ドレイン領域26と電気的に接続され、第4スイッチ74は第1ソース領域32と電気的に接続され、第5スイッチ75は第2ソース領域34と電気的に接続され、第6スイッチ76は第4ドレイン領域28と電気的に接続されることができる。
2.3. 磁気センサー素子の動作について
図7および図8は、磁気センサー素子2000の動作を説明するための図である。なお、図7および図8では、便宜上、電界効果トランジスター100を簡略化して図示している。
まず、制御部200は、図7に示すように、第1制御を行うことができる。第1制御として、制御回路60は、第1スイッチ71、第3スイッチ73、および第4スイッチ74に、オン状態にするための制御信号Sを与える。このとき、スイッチ71,73,74以外のスイッチ70を、オフ状態にすることができる。これにより、第1ソース領域32と、第1ドレイン領域22および第3ドレイン領域26と、の間に電圧を印加することができる。その結果、第1ドレイン領域22と第1ソース領域32との間、および第3ドレイン領域26と第1ソース領域32との間に電流を流すことができる。
次に、制御部200は、図8に示すように、第2制御を行うことができる。第2制御として、制御回路60は、第2スイッチ72、第5スイッチ75、および第6スイッチ76に、オン状態にするための制御信号Sを与える。このとき、スイッチ72,75,76以外のスイッチ70を、オフ状態にすることができる。これにより、第2ソース領域34と、第2ドレイン領域24および第4ドレイン領域28と、の間に電圧を印加することができる。その結果、第2ドレイン領域24と第2ソース領域34との間、および第4ドレイン領域28と第2ソース領域34との間に電流を流すことができる。
例えば、図7に示す第1制御において、電界効果トランジスター100に垂直な方向(Z軸方向)の磁界を受けると、ソース領域32からドレイン領域22,26に向かって流れる電子に、ローレンツ力が働く。そのため、磁界の大きさに応じてドレイン領域22,26に流れる電流が変化する。その結果、磁気センサー素子2000(電界効果トランジスター100)に印加されている磁界の大きさを検出することができる。
さらに、制御部200は、第1制御に続いて第2制御を行うことにより、磁界強度の位置分布を検出することができる(詳細は後述)。すなわち、まず、第1制御によって、第1ドレイン領域22に流れる電流I22と、第3ドレイン領域26に流れる電流I26と、の変化量|I22−I26|を検出する。次に、第2制御によって、第2ドレイン領域24に流れる電流I24と、第4ドレイン領域28に流れる電流I28と、の変化量|I24−I28|を検出する。そして、変化量|I22−I26|と変化量|I24−I28|とを比較することにより、磁界強度の位置分布を検出することができる。
本実施形態の変形例に係る磁気センサー素子2000は、例えば、以下の特徴を有する。
磁気センサー素子2000によれば、磁気センサー素子1000の例と同様に、第1仮想直線L1と第2仮想直線L2との間の距離を小さくすることができ、高い空間分解能を有することができる。
磁気センサー素子2000によれば、第1ソース領域32と第1ドレイン領域22との間の距離と、第1ソース領域32と第3ドレイン領域26との間の距離とが、等しくなるように、領域22,26,32を配置することができる。これにより、電界効果トランジスター100に磁界が印加されていない状態において、I22とI26との大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。同様に、磁気センサー素子2000によれば、第2ソース領域34と第2ドレイン領域24との間の距離と、第2ソース領域34と第4ドレイン領域28との間の距離とが、等しくなるように、領域24,28,34を配置することができる。これにより、電界効果トランジスター100に磁界が印加されていない状態において、I24とI28との大きさを等しく(ほぼ等しく)することができる。そのため、磁気センサー素子2000では、磁界が印加されていない状態において予めドレイン電流を測定する必要がないので(詳細は後述)、磁気センサー素子2000の動作を簡略にすることができる。
3. 回転検出装置
次に、本実施形態に係る回転検出装置について、図面を参照しながら説明する。図9は、本実施形態に係る回転検出装置3000を模式的に示す斜視図である。図10は、本実施形態に係る回転検出装置3000を模式的に示す平面図である。なお、図9および図10では、便宜上、磁気センサー素子1000を簡略して図示している。また、図10では、便宜上、磁気発生部300の図示を省略している。
回転検出装置3000は、図9および図10に示すように、本発明に係る磁気センサー素子と、角度算出部250と、磁気発生部300と、を含む。以下では、本発明に係る磁気センサー素子として、磁気センサー素子1000を用いた例について説明する。
磁気センサー素子1000は、基板1の面1aに形成されている。図示の例では、磁気センサー素子1000は、4つ設けられている。基板1の面1aの平面形状は、例えば矩形であり、電界効果トランジスター100は、基板1の面1aの各辺に沿って4つ設けられている。4つの電界効果トランジスター100は、基板1の面1aの中心Oを中心として、回転対象となるように配置されていてもよい。
角度算出部250は、基板1の面1aに設けられている。角度算出部250は、集積回路からなることができる。角度算出部250は、磁気センサー素子1000により検出された磁界分布(2つのドレイン電流の差分)から、磁気発生部300の回転角度を算出することができる。
磁気発生部300は、基板1の面1aと対向して設けられている。磁気発生部300は、基板1と離間しており、磁気発生部300と基板1の面1aとの間の距離は、例えば、0.1mm〜5mmである。磁気発生部300の材質は、永久磁石であってもよいし、永久磁石と磁性材との複合体であってもよい。磁石発生部300は、境界線303を境界として、N磁極部302とS磁極部304とを有している。磁気発生部300は、回転部材310の先端に設けられている。磁気発生部300は、回転部材310の回転によって、回転することができる。すなわち、N磁極部302およびS磁極部304は、回転中心軸Rの回りを旋回移動することができる。回転中心軸Rは、基板1の面1aの中心Oを通ることできる。
回転検出装置3000は、磁気センサー素子1000および角度算出部250によって、磁気発生部300の回転角度を検出することができる。ここで、図11は、回転検出装置3000の検出方法を説明するための平面図である。なお、図11では、便宜上、電界効果トランジスター100、およびN磁極部302とS磁極部304との境界線303のみを図示している。
図11に示す例では、4つの電界効果トランジスター100のうち、2つの電界効果トランジスター100a,100bがX軸に沿って設けられ、もう2つの電界効果トランジスター100c,100dがY軸に沿って設けられている。図11では、境界線303が、X軸に平行な位置から角度θ傾いた状態(磁気発生部300の回転角度がθの状態)を示している。
図11に示す状態で、例えば、電界効果トランジスター100aの左端から右端に向けて(+X軸方向に向けて)、順次、2つのドレイン領域と1つのソース領域との間に電圧を印加し、2つのドレイン電流の差分を検出する。次に、電界効果トランジスター100dの上端から下端に向けて(−Y軸方向に向けて)、同様に順次電圧を印加し、ドレイン電流の差分を検出する。次に、電界効果トランジスター100bの右端から左端に向けて(−X軸方向に向けて)、同様に順次電圧を印加し、ドレイン電流の差分を検出する。次に、電界効果トランジスター100cの下端から上端に向けて(+Y軸方向に向けて)、同様に順次電圧を印加し、ドレイン電流の差分を検出する。
このとき、境界線303近傍では磁界が発生しないため、電界効果トランジスター100a〜100dにおいて、例えば、ドレイン電流の差分がゼロとなる領域Zが生じる。角度検出部250では、領域Zの位置を検知することにより、回転角度θを算出することができる。
なお、上記の方法で回転角度θを検出する場合は、磁界が印加されていない状態において、ドレイン電流の差分をゼロとなるように(ゼロに近づけるように)設定しておくことが望ましい。
また、以下のような方法で、回転角度θを算出することもできる。すなわち、磁界が印加されていない状態で、予め、電界効果トランジスター100の2つのドレイン領域と1つのソース領域との間に、順次電圧を印加して、ドレイン電流の差分を検出する。次に、磁界を印加した状態で再度同様に、順次電圧を印加して、ドレイン電流の差分を検出する。そして、磁界を印加する前後で、ドレイン電流の差分に変化が生じない位置を検出することによって、回転角度θを算出することもできる。
本実施形態に係る回転検出装置3000によれば、本発明に係る磁気センサー(例えば磁気センサー素子1000)を含むことができる。磁気センサー素子1000は、上述のとおり、高い分解能を有することができる。そのため、回転検出装置3000は、高い検出能力を有することができる。
なお、上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
1 基板、3 素子分離絶縁層、10 ゲート、12 ゲート絶縁層、
14 ゲート電極、20 ドレイン領域、22 第1ドレイン領域、
24 第2ドレイン領域、26 第3ドレイン領域、28 第4ドレイン領域、
30 ソース領域、32 第1ソース領域、34 第2ソース領域、
40 ダミードレイン領域、42 第1ダミードレイン領域、
44 第2ダミードレイン領域、50 ダミーソース領域、
52 第1ダミーソース領域、54 第2ダミーソース領域、60 制御回路、
70 スイッチ、71 第1スイッチ、72 第2スイッチ、73 第3スイッチ、
74 第4スイッチ、75 第5スイッチ、76 第6スイッチ、
100 電界効果トランジスター、200 制御部、250 角度算出部、
300 磁気発生部、302 N磁極部、303 境界線、304 S磁極部、
310 回転部材、1000 磁気センサー素子、2000 磁気センサー素子、
3000 回転検出装置

Claims (10)

  1. 電界効果トランジスターと、
    前記電界効果トランジスターを制御する制御部と、
    を含み、
    前記電界効果トランジスターは、
    ゲート電極と、
    前記ゲート電極の一方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ソース領域および第2ソース領域と、
    前記ゲート電極の他方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ドレイン領域、第2ドレイン領域、および第3ドレイン領域と、
    を有し、
    前記制御部は、第1制御および第2制御を行い、
    前記第1制御では、前記第1ソース領域と、前記第1ドレイン領域および前記第2ドレイン領域と、の間に電圧を印加し、
    前記第2制御では、前記第2ソース領域と、前記第2ドレイン領域および前記第3ドレイン領域と、の間に電圧を印加する、磁気センサー素子。
  2. 請求項1において、
    前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、および前記第3ドレイン領域は、ゲート幅方向にこの順で並び、
    前記第1ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第1仮想直線上に配置され、かつ前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
    前記第1ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第2ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
    前記第2ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第2仮想直線上に配置され、かつ前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
    前記第2ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第3ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置されている、磁気センサー素子。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域との間の距離と、前記第1ソース領域と前記第2ドレイン領域との間の距離とは、等しく、
    前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域との間の距離と、前記第2ソース領域と前記第3ドレイン領域との間の距離とは、等しい、磁気センサー素子。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記電界効果トランジスターは、
    前記ゲート電極の一方側に形成された、第1ダミーソース領域および第2ダミーソース領域と、
    前記ゲート電極の他方側に形成された、第1ダミードレイン領域および第2ダミードレイン領域と、
    を、さらに有し、
    前記第1ソース領域および前記第2ソース領域は、前記第1ダミーソース領域と前記第2ダミーソース領域との間に配置され、
    前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、および前記第3ドレイン領域は、前記第1ダミードレイン領域と前記第2ダミードレイン領域との間に配置されている、磁気センサー素子。
  5. 電界効果トランジスターと、
    前記電界効果トランジスターを制御する制御部と、
    を含み、
    前記電界効果トランジスターは、
    ゲート電極と、
    前記ゲート電極の一方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ソース領域および第2ソース領域と、
    前記ゲート電極の他方側に、ゲート幅方向に並んで形成された、第1ドレイン領域、第2ドレイン領域、第3ドレイン領域、および第4ドレイン領域と、
    を有し、
    前記制御部は、第1制御および第2制御を行い、
    前記第1制御では、前記第1ソース領域と、前記第1ドレイン領域および前記第3ドレイン領域と、の間に電圧を印加し、
    前記第2制御では、前記第2ソース領域と、前記第2ドレイン領域および前記第4ドレイン領域と、の間に電圧を印加する、磁気センサー素子。
  6. 請求項5において、
    前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、前記第3ドレイン領域、および前記第4ドレイン領域は、ゲート幅方向にこの順で並び、
    前記第1ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第1仮想直線上に配置され、かつ前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
    前記第1ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第3ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第1仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
    前記第2ソース領域のチャネル領域との境界線は、ゲート幅方向と直交する第2仮想直線上に配置され、かつ前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置され、
    前記第2ドレイン領域のチャネル領域との境界線と、前記第4ドレイン領域のチャネル領域との境界線とは、前記第2仮想直線を対称軸として線対称に配置されている、磁気センサー素子。
  7. 請求項5または6において、
    前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域との間の距離と、前記第1ソース領域と前記第3ドレイン領域との間の距離とは、等しく、
    前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域との間の距離と、前記第2ソース領域と前記第4ドレイン領域との間の距離とは、等しい、磁気センサー素子。
  8. 請求項5ないし7のいずれか1項において、
    前記電界効果トランジスターは、
    前記ゲート電極の一方側に形成された、第1ダミーソース領域および第2ダミーソース領域と、
    前記ゲート電極の他方側に形成された、第1ダミードレイン領域および第2ダミードレイン領域と、
    を、さらに有し、
    前記第1ソース領域および前記第2ソース領域は、前記第1ダミーソース領域と前記第2ダミーソース領域との間に配置され、
    前記第1ドレイン領域、前記第2ドレイン領域、前記第3ドレイン領域、および前記第4ドレイン領域は、前記第1ダミードレイン領域と前記第2ダミードレイン領域との間に配置されている、磁気センサー素子。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、
    前記電界効果トランジスターは、前記ゲート電極を共通として、ゲート幅方向に繰り返し連続して並んでいる、磁気センサー素子。
  10. 磁気発生部と、
    前記磁気発生部からの磁界分布を検出する、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の磁気センサー素子と、
    前記磁気センサー素子により検出された磁界分布から、前記磁気発生部の回転角度を算出する角度算出部と、
    を含む、回転検出装置。
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