JP5600769B2 - ポリマー - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤、塗料、蓄電池用バインダなどに用いられるポリマーに関するものである。
リチウムイオン二次電池は、充放電容量が高く、高出力化が可能な二次電池である。現在、主として携帯電子機器用の電源として用いられており、更に、今後普及が予想される電気自動車用の電源として期待されている。リチウムイオン二次電池は、リチウム(Li)を挿入および脱離することができる活物質を正極及び負極にそれぞれ有する。そして、両極間に設けられた電解液内をリチウムイオンが移動することによって動作する。
リチウムイオン二次電池には、正極の活物質として主にリチウムコバルト複合酸化物等のリチウム含有金属複合酸化物が用いられ、負極の活物質としては多層構造を有する炭素材料が主に用いられている。
リチウムイオン二次電池の性能は、二次電池を構成する正極、負極および電解質の材料に左右される。なかでも活物質を形成する活物質材料の研究開発が活発に行われている。例えば負極活物質材料として炭素よりも高容量なケイ素またはケイ素酸化物が検討されている。
ケイ素を負極活物質として用いることにより、炭素材料を用いるよりも高容量の電池とすることができる。しかしながらケイ素は、充放電時のリチウムの吸蔵・放出に伴う体積変化が大きい。そのためケイ素が微粉化して集電体から脱落または剥離し、電池の充放電サイクル寿命が短いという問題点がある。そこでケイ素酸化物を負極活物質として用いることにより、ケイ素よりも充放電時のリチウムの吸蔵・放出に伴う体積変化を抑制することができる。
例えば、負極活物質として、酸化ケイ素(SiOx:xは0.5≦x≦1.5程度)の使用が検討されている。SiOxは熱処理されると、SiとSiO2とに分解することが知られている。これは不均化反応といい、固体の内部反応によりSi相とSiO2相の二相に分離する。分離して得られるSi相は非常に微細である。また、Si相を覆うSiO2相が電解液の分解を抑制する働きをもつ。したがって、SiとSiO2とに分解したSiOxからなる負極活物質を用いた二次電池は、サイクル特性に優れる。
上記した負極活物質を含む負極は、例えば、負極活物質とバインダとを含むスラリーを集電体に塗布し、乾燥することにより作製される。このため活物質粒子どうしの結着と、活物質と集電体との結着とを担うバインダの性能が、負極の性能に大きく影響する。バインダの結着力が低い場合には、活物質粒子どうしの密着性及び活物質と集電体との密着性が低下し、集電性が低下する。
また上述の酸化ケイ素からなる負極活物質を用いた負極であっても、充放電反応時のリチウムの吸蔵及び放出に伴う体積変化が避けられない。このため、負極の活物質層に含まれるバインダには大きな応力が作用するので、バインダには強い結着力が求められている。
例えば下記の特許文献1には、ポリアクリル酸及びポリメタクリル酸よりなる群から選ばれるポリマーを含有し、そのポリマーは酸無水物基を含むリチウムイオン二次電池用負極が記載されている。
また下記の特許文献2には、アクリル酸とメタクリル酸とを共重合させて得られるポリマーを負極用バインダ又は正極用バインダとして用いることが記載されている。
さらに下記の特許文献3には、アクリルアミドとアクリル酸とイタコン酸とを共重合させて得られるポリマーを負極用バインダ又は正極用バインダとして用いることが記載されている。
特開2007−115671号公報 特開2003−268053号公報 特開2006−513554号公報
従来使用されている負極用バインダとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)などの含フッ素系ポリマー、カルボキシメチルセルロース(CMC)などの水溶性セルロース誘導体、ポリアクリル酸などの水溶性ポリマーなどが挙げられる。しかしこれらのポリマーを負極用バインダとして用いると、集電体への活物質の結着力がまだ不十分であるために、充放電サイクルの進行に伴う電極の膨潤、収縮などによって、活物質が電極から徐々に脱落し、十分なサイクル特性が得られないという問題があった。
そこで本願発明者らは、コア部と、コア部から伸びるポリマー鎖からなるアーム部とを有するポリマーであって、コア部は四員環以上の環構造を有し、アーム部はカルボキシル基を有する酸モノマーの重合体からなり、アーム部はコア部の環構造を構成する3個以上の炭素原子からそれぞれ伸び、それぞれのアーム部の一端はコア部の環構造を構成する炭素原子に単結合あるいはエーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基又はこれらを組み合わせた二価の基を介して結合しているポリマーを開発した。このポリマーによれば、環構造を有するコア部によって剛性が発現され、カルボキシル基を多数有するアーム部によって接着性と柔軟性が発現される。そのため各種物質との密着性に優れ、接着剤、塗料、蓄電池用バインダとしてきわめて有用である。
しかしながら上記ポリマーは、水には容易に溶解するものの、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)などには溶解しにくい。非水系二次電池の負極を形成する際には、負極活物質と、導電助剤と、バインダと、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)などの有機溶媒とからなるスラリーが用いられるが、上記ポリマーをバインダとすると水を溶媒とせざるを得ず、導電助剤や負極活物質の種類が限定されるという問題がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、接着性、結着性に優れるとともに、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)などの有機溶媒に容易に溶解するポリマーを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のポリマーの特徴は、コア部と、カルボキシル基を有する酸モノマーの重合体ブロックとスチレンの重合体ブロックとを含むポリマー鎖からなるアーム部とを有するポリマーであって、
コア部は四員環以上の環構造を有し、アーム部は3本以上でありコア部の環構造を構成する3個以上の炭素原子からそれぞれ伸び、それぞれのアーム部の一端はコア部の環構造を構成する炭素原子に単結合あるいはエーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基又はこれらを組み合わせた二価の基を介して結合し、スチレンの重合体ブロックはアーム部の末端側に形成され、アーム部における酸モノマーの重合体ブロックに対するスチレンの重合体ブロックの質量比が3〜30の範囲にあり、少なくとも1本のアーム部の酸モノマーの重合体ブロックはポリアクリル酸骨格を含むことにある。
本発明のポリマーによれば、環構造を有するコア部によって剛性が発現され、カルボキシル基を多数有するアーム部によって接着性と柔軟性が発現される。そのため各種物質との密着性に優れ、接着剤、塗料、蓄電池用バインダとしてきわめて有用である。そしてアーム部に含まれるスチレンの重合体によって有機溶媒との相溶性が向上するため、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)などに可溶となる。
さらに本発明のポリマーをリチウムイオン二次電池などの電極に用いれば、導電助剤として用いられているアセチレンブラックやケッチェンブラックなどの分散性が大幅に向上する。したがって、導電助剤に一般に用いられている分散剤を不要とすることができ、分散剤による抵抗上昇や容量低下の不具合を回避できるので、蓄電装置の性能が向上する。
実施例に係るポリマーの構造式を示す。 実施例に係るポリマー溶液中におけるアセチレンブラックの粒度分布図である。 比較例に係るポリマー溶液中におけるアセチレンブラックの粒度分布図である。 実施例に係るポリマー溶液中におけるケッチェンブラックの粒度分布図である。 比較例に係るポリマー溶液中におけるケッチェンブラックの粒度分布図である。 実施例に係るポリマー溶液中におけるアセチレンブラックの分散性を示すTEM写真である。 実施例に係るポリマー溶液中におけるケッチェンブラックの分散性を示すTEM写真である。 ポリアクリル酸溶液中におけるアセチレンブラックの分散性を示すTEM写真である。 ポリアクリル酸溶液中におけるケッチェンブラックの分散性を示すTEM写真である。 実施例に係るポリマーをバインダとして含む負極をもつリチウムイオン二次電池の放電容量を示すグラフである。
本発明のポリマーは、コア部と、アーム部とからなる。コア部は四員環以上の環構造を有するものであり、炭素のみからなる単素環式化合物から派生したものであってもよいし、炭素以外の元素を含む複素環式化合物から派生したものであってもよい。四員環の単素環式化合物としては、シクロブタン、シクロブテン、シクロブタジエンが例示され、四員環の複素環式化合物としては、アゼチジン、オセキタン、アゼト、トリメチレンスルフィドなどが例示される。四員環の環構造は、炭素原子が少なくとも3個存在することが必要である。
五員環の単素環式化合物としてはシクロペンタンが代表的なものであり、五員環の複素環式化合物としては、ヘテロ原子として窒素を含むアゾリジン、アゾール、イミダゾール、ピラゾール、イミダゾリン、ピロール、ヘテロ原子として酸素を含むオキソラン、オキソール、ヘテロ原子として窒素を含むチオール、ヘテロ原子として窒素と酸素を含むオキサゾール、ヘテロ原子として窒素と硫黄を含むチアゾールなどが例示される。五員環の環構造は、炭素原子が少なくとも3個存在することが必要である。
六員環の単素環式化合物としてはベンゼン、シクロヘキサンが挙げられ、六員環の複素環式化合物としては、ヘテロ原子として窒素を含むピペリジン、ピリジン、ピラジン、ヘテロ原子として酸素を含むテトラヒドロピラン、ヘテロ原子として硫黄を含むチアン、チアピラン、ヘテロ原子として窒素と酸素を含むモルホリン、ヘテロ原子として窒素と硫黄を含むチアジンなどが例示される。六員環の環構造は、炭素原子が少なくとも3個存在することが必要である。
七員環の単素環式化合物としては、シクロヘプタン、シクロヘプテンが挙げられ、七員環の複素環式化合物としては、ヘテロ原子として窒素を含むヘキサメチレンイミン(アゼバン)、アザトロピリデン(アゼピン)、ヘテロ原子として酸素を含むヘキサメチレンオキシド(オキセバン)、オキシシクロヘプタトリエン(オキセピン)、ヘテロ原子として硫黄を含むチオトロピリデン(チエピン)などが例示される。七員環の環構造は、炭素原子が少なくとも3個存在することが必要である。
八員環の単素環式化合物としては、シクロオクタン、シクロオクテンが挙げられる。八員環以上の単素環式化合物あるいは複素環式化合物から派生したコア部であってもよい。八員環の環構造は、炭素原子が少なくとも3個存在することが必要である。
コア部は、一つの環のみであってもよいし、複数の環からなる多環構造をなしていてもよい。例えば六員環の単素環式化合物が複数結合したものとしては、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、クリセン、ピレン、トリフェニレン、コランヌレン、コロネン、オバレンなどがある。
アーム部はコア部から伸びるポリマー鎖であり、カルボキシル基を有する酸モノマーの重合体ブロックとスチレンの重合体ブロックとを含むポリマー鎖からなる。酸モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、酢酸ビニルなどが例示される。酸モノマーの重合体は、これらの酸モノマーから選ばれる一種のモノマーのホモポリマーであってもよいし、複数のモノマーの共重合体であってもよい。例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸−メタクリル酸共重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、アクリル酸−フマル酸共重合体、メタクリル酸−フマル酸共重合体、アクリル酸−イタコン酸共重合体、メタクリル酸−イタコン酸共重合体、アクリル酸−酢酸ビニル共重合体、メタクリル酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−マレイン酸共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−フマル酸共重合体、アクリル酸−メタクリル酸−イタコン酸共重合体などが例示される。
酸モノマーの一部を、スチレン、スチレン誘導体、ブチレン、イソブチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルなど他のモノマーに代えて共重合した共重合体でもよい。
アーム部は、コア部の環構造を構成する3個以上の炭素原子からそれぞれ伸び、それぞれのアーム部の一端はコア部の環構造を構成する炭素原子に単結合あるいはエーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基又はこれらを組み合わせた二価の基を介して結合している。それぞれのアーム部を構成するポリマーは、同一種でもよいし異種であってもよい。
アーム部は、カルボキシル基を有する酸モノマーの重合体とスチレンの重合体とを含む。すなわち1本のアーム部の中に、カルボキシル基を有する酸モノマーの重合体ブロックとスチレンの重合体ブロックとを含む。有機溶媒との相溶性の観点からは、スチレンの重合体ブロックがアーム部の末端側に存在するのが好ましい。
カルボキシル基を有する酸モノマーの重合体と、スチレンの重合体との組成比(スチレンの重合体/酸モノマーの重合体)は、質量比で3〜30の範囲とすることが望ましい。スチレンの重合体がこの範囲より少ないと有機溶媒との相溶性が低下し、スチレンの重合体がこの範囲より多くなるとバインダとしての結着性が低下するほか、リチウムの輸送能も低下するようになる。
また少なくとも1本のアーム部は、化1式に示すポリアクリル酸骨格を含むことが望ましい。ポリアクリル酸骨格を含むことで結着力がさらに高まり、リチウムイオン二次電池など蓄電装置の電極用バインダとして有用である。
少なくとも1本のアーム部を構成するポリマーの分子量は、それぞれ数平均分子量(Mn)で1,000〜100,000、さらには1,000〜50,000、1,000〜10,000の範囲が好ましい。アーム部の分子量が1,000より小さいと柔軟性と付着性が不足し、アーム部の分子量が100,000より大きくなると溶媒に溶解しにくくなる。アーム部の分子量が50,000〜100,000の場合にはゲル化する可能性があり、バインダとして用いた場合ネットワーク的な密着性がある。また、アーム部の分子量が1,000〜50,000の場合には、鎖の分布が安定するため、分散性が高い。なお各アーム部の分子量は、それぞれ同等であってもよいし異なっていてもよい。
コア部の環構造を構成する炭素原子のうち、アーム部が結合していない炭素原子には、水素ばかりでなく、メチル基、エチル基などのアルキル基、カルボキシル基、水酸基など各種置換基が結合していてもよい。
本発明のポリマーを合成するには、多官能性開始剤を用いてモノマーを重合させる方法、リビングポリマーと多官能性試薬とのカップリング法、リビングポリマーに重合可能なジビニル化合物を適当量加える方法、マクロモノマーの単独重合法などを採用することができる。中でも、多官能性開始剤を用いてモノマーを重合させる方法又はリビングポリマーと多官能性試薬とのカップリング法を用いれば、アーム部の本数を制御し易い。また多官能性開始剤を用いてモノマーを重合させる方法は、長鎖のアーム部をもつスターポリマーの合成に適している。
また酸モノマーのエステルをアーム部用モノマーとして用いてスターポリマーを合成し、その後にエステル基を加水分解してカルボキシル基を生成させてもよい。
以下、実施例及び比較例によって本発明の実施形態を具体的に説明する。
図1に本実施例に係るポリマーの代表的な構造式を示す。このスターポリマーは、ベンゼン環からなるコア部1と、コア部1の環構造を構成する6個の炭素原子の全てと結合した6本のアーム部2とからなる。このスターポリマーのアーム部2はポリアクリル酸ブロック20とポリスチレンブロック21とを有し、ポリアクリル酸ブロック20の一端がメチレン基を介してコア部1を構成する炭素原子と結合している。またポリアクリル酸ブロック20の他端にはポリスチレンブロック21の一端が結合し、ポリスチレンブロック21の他端には水酸基3が結合している。
なおコア部1にアーム部2が結合していない炭素原子をもつものもあり、その炭素原子には、メチレン基を介して水酸基が結合している。
以下、このスターポリマーの合成方法を説明する。
先ず、メチルアクリレートを室温にて真空蒸留し、含まれている重合禁止剤を除去した。このメチルアクリレートを160mlと、化2式に示す母体骨格化合物としてのヘキサキス(ブロモメチル)ベンゼン0.5gと、2-プロパノール20mlと、アミン系配位子(リガンド)としてのトリス2-ジメチルアミノエチルアミン2gをナス型フラスコに入れ、よく撹拌した後、静置した。
さらに金属ハロゲン化物(活性化剤)として臭化銅(I)0.74gを加えた後、窒素ガス雰囲気下においてフラスコ内の溶液を撹拌しながら50℃〜52℃に加熱し、溶液が緑色に変色したことを確認後、さらに6時間加熱撹拌した。なお反応雰囲気は、窒素ガス雰囲気のみならずアルゴンガス雰囲気、減圧雰囲気など非酸化性雰囲気であればよい。このとき臭化銅(I)は母体骨格化合物から臭素を預かって、母体骨格化合物には炭素ラジカルが生成し、系内に存在するメチルアクリレートの重合が始まる。生長ラジカルは再び臭素と結合して、末端にC-Br結合を有する高分子となる。このC-Br結合の臭素原子は、再び臭化銅(I)へ移り、生長反応が継続するため分子量が時間とともに増大する。溶液は、初期は紫がかった灰色に変色し、微量の沈殿が生成した。
加熱終了後、溶液を室温まで冷却し、系を開いて酢酸10mlを加えてアミン系配位子を中和し、よく撹拌した。フラスコ内の溶液を6〜8倍容のメタノール・酢酸溶液(酢酸濃度約1重量%)に注ぎ、よく撹拌してポリマーを沈殿させた。このとき、銅イオンによって溶液は青色に着色する。
得られた沈殿を濾過により回収し、沈殿の約5倍の容積のアセトンに溶解した。この溶液をその6〜8倍容のメタノール・酢酸溶液(酢酸濃度約1重量%)に注ぎ、よく撹拌してポリマーを沈殿させた。この操作を3〜5回繰り返して沈殿を洗浄し、メタノール・酢酸溶液の着色が消色したら、ポリマーの沈殿を濾過して回収し、室温にて真空乾燥した。
理論上、このポリマーは、化3式に示す構造のスターポリマーであり、アーム部はポリアクリル酸メチルであり、アーム部の末端は−C−Br基となっている。このスターポリマーは、ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)=71,300、PDI=1.60であった。
このポリマーを1H-NMR(JOEL GSX、400MHz、重水素化クロロホルム、19.7℃)にて解析した。コア部に−C−Br基が結合している場合、そのピークは4.56ppm(文献値)近傍に現れる。一方、アーム部の末端に結合している−C−Br基のピークは、4.56ppmより僅かに低い位置に現れる。したがってこの二つのピークの面積比から、アーム部の数を算出することができる。
コア部に結合している−C−Br基のピーク面積は1.00であり、アーム部の末端に結合している−C−Br基のピーク面積は9.56であったので、アーム部の本数は[9.56/(9.56+1.00)]×6=5.43と算出された。つまり一つのコア部から延びるアーム部の本数は平均5.43本であり、一つのコア部から延びるアーム部の本数が6本の、化3式に示した構造のスターポリマーが必ず含まれていることがわかった。アーム部は、それぞれ数平均分子量(Mn)が79,900であった。
しかし化4式に示すように、コア部にアーム部が結合していない炭素原子をもつものもあり、その炭素原子にはメチレン基を介して臭素基が結合している。
次に、キシレン37gと2-プロパノール3.6gと、上記のスターポリマー20gと、スチレンモノマー30gと、アミン系配位子としてのトリス2-ジメチルアミノエチルアミン0.25gと、をナス型フラスコに入れ、よく撹拌した後、静置した。さらに臭化銅(I)0.14gを加えた後、減圧雰囲気下においてフラスコ内の溶液を撹拌しながら110℃に加熱し、溶液が緑色に変色したことを確認後、さらに2時間加熱撹拌した。なお反応雰囲気は、減圧雰囲気のみならず、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気など非酸化性雰囲気であればよい。
このとき臭化銅(I)はアーム部の末端から臭素を預かって、アーム部には炭素ラジカルが生成し、系内に存在するスチレンモノマーの重合が始まる。生長ラジカルは再び臭素と結合して、末端にC-Br結合を有する高分子となる。このC-Br結合の臭素原子は、再び臭化銅(I)へ移り、生長反応が継続するため分子量が時間とともに増大する。
加熱終了後、溶液を室温まで冷却し、系を開いて酢酸10mlを加えてアミン系配位子を中和し、よく撹拌した。フラスコ内の溶液を6〜8倍容のメタノール・酢酸溶液(酢酸濃度約1重量%)に注ぎ、よく撹拌してポリマーを沈殿させた。このとき、銅イオンによって溶液は青色に着色する。
得られた沈殿を濾過により回収し、沈殿の約5倍の容積のアセトンに溶解した。この溶液をその6〜8倍容のメタノール・酢酸溶液(酢酸濃度約1重量%)に注ぎ、よく撹拌してポリマーを沈殿させた。この操作を3〜5回繰り返して沈殿を洗浄し、メタノール・酢酸溶液の着色が消色したら、ポリマーの沈殿を濾過して回収し、室温にて真空乾燥した。
このポリマーを1H-NMR(JOEL GSX、400MHz、重水素化クロロホルム、19.7℃)にて解析したところ、カルボキシメチル基に同定されるピークと、ポリスチレンに同定されるピークとが観察された。したがって理論上、このポリマーは化5式に示す構造を主とするスターポリマーであり、アーム部はポリアクリル酸メチルブロックとポリスチレンブロックとからなり、アーム部の末端は−C−Br基となっている。
なおベンゼン環にメチレン基を介して結合していた臭素基も反応に寄与し、ベンゼン環にメチレン基を介してポリスチレンブロックが形成されている可能性もある。
このスターポリマーは、ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)=1,240,000、PDI=1.95であり、アーム部は、それぞれ数平均分子量(Mn)が526,000であった。また各アーム部におけるポリアクリル酸メチルブロックの数平均分子量(Mn)は79,900であり、ポリスチレンブロックの数平均分子量(Mn)は22,500であった。NMRから求めたこのスターポリマー中のポリスチレンは18.6mol%であった。
次に、得られたポリマー25.0gを100mlのベンゼンに溶解し、水酸化カリウム水溶液(KOH:78.2g、水150ml)を徐々に加え、その溶液を撹拌しながら室温で3日間放置した。静置したときにベンゼン相と水相とが共に透明になれば反応終了と判断した。反応終了後、水相を分離回収し、硝酸水溶液を添加してpHを3以下とした。セルロースチューブを用い、得られた酸性水溶液を蒸留水によって3日から1週間透析した。透析後の水溶液をフリーズドライ法で乾燥し、ポリマー粉末を得た。
得られたポリマーは、ポリアクリル酸メチルブロックのエステル基が加水分解されてカルボキシル基となっている。したがってアーム部はポリアクリル酸ブロックとポリスチレンブロックとからなり、アーム部の末端には水酸基が結合した図1に示す構造のスターポリマーを多く含むと考えられる。
[比較例]
先ず、メチルアクリレートを室温にて真空蒸留し、含まれている重合禁止剤を除去した。このメチルアクリレートを20.0mlと、化2式に示した母体骨格化合物としてのヘキサキス(ブロモメチル)ベンゼン0.225gと、2-プロパノール5.00mlと、アミン系配位子としてのトリス2-ジメチルアミノエチルアミン0.57gをナス型フラスコに入れ、よく撹拌した後、静置した。さらに金属ハロゲン化物として純度99.9%の臭化銅(I)0.182gを加え、真空ポンプで脱気した後に密封した。
フラスコ内の溶液を撹拌しながら50℃〜52℃に加熱し、溶液が緑色に変色したことを確認後、さらに8時間加熱撹拌した。このとき臭化銅(I)は母体骨格化合物から臭素を預かって、開始剤には炭素ラジカルが生成し、系内に存在するメチルアクリレートの重合が始まる。生長ラジカルは再び臭素と結合して、末端にC-Br結合を有する高分子となる。このC-Br結合の臭素原子は、再び臭化銅(I)へ移り、生長反応が継続するため分子量が時間とともに増大する。溶液は、初期は紫がかった灰色に変色し、微量の沈殿が生成した。
加熱終了後、溶液を室温まで冷却し、系を開いて酢酸1.0mlを加えてアミン系配位子を中和し、よく撹拌した。フラスコ内の溶液を6〜8倍容のメタノール・酢酸溶液(酢酸濃度約1重量%)に注ぎ、よく撹拌してポリマー前駆体を沈殿させた。このとき、銅イオンによって溶液は青色に着色する。
得られた沈殿を濾過により回収し、沈殿の約5倍の容積のアセトンに溶解した。この溶液をその6〜8倍容のメタノール・酢酸溶液(酢酸濃度約1重量%)に注ぎ、よく撹拌してポリマー前駆体を沈殿させた。この操作を3〜5回繰り返して沈殿を洗浄し、メタノール・酢酸溶液の着色が消色したら、ポリマー前駆体の沈殿を濾過して回収し、室温にて真空乾燥した。
理論上このポリマー前駆体は、化3式に示した構造のスターポリマーと考えられ、アーム部はポリアクリル酸メチルであり、アーム部の末端は−C−Br基となっている。このスターポリマーは、ポリスチレン換算で、数平均分子量(Mn)=35,500、PDI=1.60であり、アーム部は、それぞれ数平均分子量(Mn)が8,200であった。
このポリマー前駆体を1H-NMR(JOEL GSX、400MHz、重水素化クロロホルム、19.7℃)にて解析した。コア部に−C−Br基が結合している場合、そのピークは4.56ppm(文献値)近傍に現れる。一方、アーム部の末端に結合している−C−Br基のピークは、4.56ppmより僅かに低い位置に現れる。したがってこの二つのピークの面積比から、アーム部の数を算出することができる。
コア部に結合している−C−Br基のピーク面積は0.05であり、アーム部の末端に結合している−C−Br基のピーク面積は0.21であったので、アーム部の本数は[0.21/(0.21+0.05)]×6=4.85と算出された。つまりアーム部の本数は5本であり、化4式に示した構造を主とすることがわかった。
このスターポリマー6.0gを12.0mlのトルエンに溶解し、水酸化カリウム水溶液(KOH:9.5g、水20ml)を徐々に加え、その溶液を撹拌しながら室温で3日間放置した。静置したときにトルエン相と水相とが共に透明になれば反応終了と判断した。反応終了後、水相を分離回収し、硝酸水溶液を添加してpHを3以下とした。セルロースチューブを用い、得られた酸性水溶液を蒸留水によって3日から1週間透析した。透析後の水溶液をフリーズドライ法で乾燥し、ポリマー粉末を得た。
得られたポリマーは、アーム部のエステル基が加水分解されてカルボキシル基となっているのでアーム部はポリアクリル酸骨格となり、アーム部の末端には水酸基が結合している化6式に示すスターポリマーを多く含む。
<試験例1>
実施例及び比較例のスターポリマーを、濃度50質量%となるようにN-メチル-2-ピロリドン(NMP)又は蒸留水と混合し、溶解性を目視で判定した。結果を表1に示す。なお完全に溶解して透明な溶液であったものを○とし、白濁又は沈殿が生じたものを×と評価した。
表より実施例のスターポリマーはN-メチル-2-ピロリドン(NMP)への溶解性に優れ、これはアーム部にポリスチレンブロックを含むことに起因することが明らかである。
<試験例2>
実施例と比較例のスターポリマーと数平均分子量39,800のポリアクリル酸を試料とし、それぞれ1.00質量部を50.0質量部のN-メチル-2-ピロリドンへ溶解させ、それを撹拌しながら、分散剤を含まないアセチレンブラックの粉末1.00質量部を徐々に添加した。
また、実施例と比較例のスターポリマーと数平均分子量39,800のポリアクリル酸を試料とし、それぞれ1.00質量部を50.0質量部のN-メチル-2-ピロリドンへ溶解させ、それを撹拌しながら、分散剤を含まないケッチェンブラックの粉末1.00質量部を徐々に添加した。
得られた各懸濁液中のアセチレンブラックとケッチェンブラックの粒度分布をレーザーゼータ電位計(大塚電子社製「ELS-8000」)を用いて測定するとともに、TEM観察を行った。粒度分布を図2〜図5に、TEM像を図6〜図9に示す。
図6〜9に示されるように、ポリアクリル酸溶液中ではアセチレンブラック及びケッチェンブラック共に凝集しているが、実施例のポリマー溶液中では凝集度合いがきわめて小さいことがわかる。そして図4と図5との比較から、実施例では小粒径側にピークが現れ、最大ピーク位置も比較例より小粒径側へずれている。したがって実施例のスターポリマーを用いることで、ケッチェンブラックの分散性が向上している。
一方、図2,3に示すアセチレンブラックの場合には、実施例では図2に示されるように小粒径側に大きなピークが出現していることから、実施例のスターポリマーを用いることでアセチレンブラックの分散性が特に向上していることが明らかであり、これはポリスチレンブロックを導入したことによる効果である。
したがって実施例のスターポリマーを蓄電装置のバインダとして用いれば、分散剤を含まない導電助剤を用いることができるので、分散剤による抵抗上昇や容量低下の不具合を回避することができる。
<リチウムイオン二次電池用負極の作製>
実施例のスターポリマー粉末を、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)又は蒸留水に濃度10質量%となるように溶解し、バインダ溶液を調製した。
SiO粉末(シグマ・アルドリッチ・ジャパン社製、平均粒径5μm)を900℃で2時間熱処理し、平均粒径5μmのSiOx粉末を調製した。この熱処理によって、SiとOとの比が概ね1:1の均質な固体の一酸化ケイ素SiOであれば、固体の内部反応によりSi相とSiO2相の二相に分離する。分離して得られるSi相は非常に微細である。
得られたSiOx粉末50質量部と、天然黒鉛粉末37質量部と、ケッチェンブラック3質量部と、バインダ溶液100質量部(スターポリマーとして10質量部)とを混合してスラリーをそれぞれ調製した。
このスラリーを、厚さ20μmの電解銅箔(集電体)の表面にドクターブレードを用いて塗布し、銅箔上に負極活物質層を形成した。その後、ロールプレス機により、集電体と負極活物質層を強固に密着接合させた。これを100℃で3時間真空乾燥し、負極活物質層の厚さが16μmの負極を形成した。
<付着性試験>
カッターナイフを用いて負極活物質層に1mm間隔で100個の碁盤目を刻み、セロハンテープを貼り付けて引き剥がす碁盤目付着性試験(JIS K5400-8.5)を行った。その結果、100マス全てで負極活物質層の剥離は全く認められず、実施例及のスターポリマーは銅箔への付着性に優れ、且つSiOx粉末、天然黒鉛粉末、ケッチェンブラックの結着性に優れている。
<正極の作製>
正極活物質としてのLi[Mn1/3Ni1/3Co1/3]O2と、導電助剤としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダ樹脂としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを混合し、スラリー状の正極合材を調製した。スラリー中の各成分(固形分)の組成比は、Li[Mn1/3Ni1/3Co1/3]O2:AB:PVdF=93:3:4(質量比)であった。このスラリーを集電体に塗布し、集電体上に正極合材層を積層形成した。具体的には、ドクターブレードを用いてこのスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔(集電体)の表面に塗布した。
その後、80℃で20分間乾燥し、正極合材中から有機溶媒を揮発させて除去した。乾燥後、ロールプレス機により、電極密度を調整した。これを真空乾燥炉にて120℃で6時間加熱硬化させて、集電体の上層に厚さ50μm程度の正極合材層が積層されてなる正極を得た。
<リチウムイオン二次電池の作製>
正極を30mm×25mm、負極を31mm×26mmに裁断し、ラミネートフィルムで収容した。この正極および負極の間に、セパレータとしてポリプロピレン樹脂からなる矩形状シート(40mm×40mm角、厚さ30μm)を挟装して極板群とした。この極板群を二枚一組のラミネートフィルムで覆い、三辺をシールした後、袋状となったラミネートフィルムに下記の電解液を注入した。その後、残りの一辺をシールすることで、四辺が気密にシールされ、極板群および電解液が密閉されたラミネートセルを得た。電解液にはEC(エチレンカーボネート)、MEC(メチルエチルカーボネート)、DMC(ジメチルカーボネート)=3:3:4(体積比)の混合溶液にLiPF6を1モル/Lとなる濃度で溶解したものを用いた。正極及び負極は外部と電気的に接続可能なタブを備え、このタブの一部はラミネートセルの外側に延出した。以上の工程で、単層ラミネートセルのリチウムイオン二次電池を得た。リチウムイオン二次電池は、同じ物を3個作製した。
<評価試験>
実施例のリチウムイオン二次電池を用い、測定温度25℃、0.2CのCCCV充電(定電流定電圧充電)の条件下において4.2Vで充電し、1/3CのCC放電容量を測定した。結果を図10に示す。図10から実施例のスターポリマーを負極用バインダとして用いたリチウムイオン電池は、電池として機能することがわかる。
なお以下の技術的思想(発明)は、前記実施形態から把握できる。
(1) 導電助剤を含む蓄電装置用である請求項6に記載のバインダである。
本発明のポリマーは、非水系二次電池の負極用バインダばかりでなく、非水系二次電池の正極用バインダ、塗料、接着剤、蓄電装置の電極用バインダなどにも用いることができる。
1:コア部 2:アーム部 3:水酸基
20:ポリアクリル酸ブロック 21:ポリスチレンブロック

Claims (5)

  1. コア部と、カルボキシル基を有する酸モノマーの重合体ブロックとスチレンの重合体ブロックとを含むポリマー鎖からなるアーム部とを有するポリマーであって、
    該コア部は四員環以上の環構造を有し、該アーム部は3本以上であり該コア部の前記環構造を構成する3個以上の炭素原子からそれぞれ伸び、それぞれの該アーム部の一端は該コア部の前記環構造を構成する該炭素原子に単結合あるいはエーテル基、エステル基、カルボニル基、アルキレン基又はこれらを組み合わせた二価の基を介して結合し、
    該スチレンの重合体ブロックは該アーム部の末端側に形成され、
    該アーム部における該酸モノマーの重合体ブロックに対する該スチレンの重合体ブロックの質量比が3〜30の範囲にあり、
    少なくとも1本の該アーム部の該酸モノマーの重合体ブロックはポリアクリル酸骨格を含むことを特徴とするポリマー。
  2. 前記環構造はベンゼン環を含む請求項1に記載のポリマー。
  3. 前記酸モノマーの重合体ブロックが、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸から選ばれる、一種のモノマーのホモポリマー又は複数のモノマーの共重合体である請求項1又は請求項2に記載のポリマー。
  4. 少なくとも1本の前記アーム部の数平均分子量(Mn)は1,000〜100,000の範囲にある請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマー。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーを含むことを特徴とする蓄電装置用のバインダ。
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