JP5599017B2 - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、バイオマス材料を用いることにより環境性能に優れ、高い流動性及び高い耐衝撃性を有し、難燃性及び耐熱性に優れた、また成形外観に優れる成形体を与えるポリカーボネート樹脂組成物に関する。
近年、環境保護の観点から生分解性ポリエステル樹脂などのバイオマス材料が注目されている。代表的な生分解性ポリエステル樹脂としてポリ乳酸が挙げられる。しかし、バイオマス材料は、一般的に石油系の汎用プラスチックに比べて低い機械的強度を示し、また耐熱性も劣るため、その用途は非常に狭い範囲に制限される。
そこで、バイオマス材料の適用範囲を拡大すべく、ポリ乳酸に芳香族ポリカーボネート樹脂などの石油系ポリマーを配合することで、あるいは生分解樹脂に脱リグニン処理を施した植物繊維材料を配合することで、樹脂成形体の機械的強度を高める試みがなされている(例えば、特許文献1又は2参照)。しかしながら、耐衝撃性及び耐熱性が必ずしも十分とはいえず、家電製品や事務機器の筐体及び部品に要求される特性を十分満足するものではない。
さらに、脂肪族ポリエステルとリグノフェノールとを配合することで、バイオマス度を高め、樹脂成形体の機械的強度を高める試みがなされている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、耐衝撃性が十分な樹脂成形体を得られるとは言い難く、樹脂成形体に高い難燃性を付与させるためには難燃剤の添加が必要である。また、特許文献3において、リグノフェノールをポリカーボネートに配合することや、ポリカーボネートの諸特性を向上させるとともに優れた成形外観を両立させることについての記載はない。
特開2005−48067号公報 特開2005−60556号公報 特開2008−50446号公報
本発明は、バイオマス度(植物化度)が高く、環境性能に優れるとともに、高い流動性及び高い耐衝撃性を有し、難燃性及び耐熱性に優れた、また成形外観に優れる成形体を与えるポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を進めた結果、(A)ポリカーボネート樹脂、(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体、及び(C)リグノフェノールを特定の割合で配合することにより上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記のポリカーボネート樹脂組成物を提供するものである。
1.(A)ポリカーボネート樹脂99〜50質量%及び(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体1〜50質量%からなる樹脂混合物100質量部に対して、(C)下記一般式(I)で表される構造を有するリグノフェノール1〜50質量部を含むポリカーボネート樹脂組成物。
Figure 0005599017
〔式中、R1及びR4はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキル基又はフェノキシ基を示し、R2は水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基、アルコキシ基又はフェノキシ基を示し、R3はアルキル基、アリール基、アルキル基置換アリール基又は−OR5(R5は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す)を示し、水素原子以外のR1〜R5はそれぞれ置換基を有していてもよく、p及びqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示し、nは1以上の整数を示す。〕
2.(A)ポリカーボネート樹脂が芳香族ポリカーボネート樹脂である、上記1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
3.(B)成分におけるポリ乳酸を含む共重合体がポリ乳酸とポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルとの共重合体である、上記1又は2記載のポリカーボネート樹脂組成物。
本発明によれば、環境にやさしいバイオマス原料であるリグノフェノールを使うことで、ポリカーボネートの特徴である高い耐衝撃性や耐熱性などを損なうことなく、高い流動性及び優れた難燃性を有するポリカーボネート樹脂組成物を得ることができる。また、リグノフェノールはポリカーボネート樹脂との親和性がよいため、ポリカーボネート樹脂とポリ乳酸などとのポリマーアロイに配合することで成形外観に優れた成形体を与えることができる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、(A)ポリカーボネート樹脂、(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体、及び(C)リグノフェノールを含むポリカーボネート樹脂組成物である。以下、各成分及びその他添加し得る成分について説明する。
[(A)ポリカーボネート樹脂]
本発明において(A)ポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネート樹脂であっても脂肪族ポリカーボネート樹脂であってもよいが、芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。
(芳香族ポリカーボネート樹脂)
芳香族ポリカーボネート樹脂としては、通常、二価フェノールとカーボネート前駆体との反応により製造される芳香族ポリカーボネート樹脂を用いることができる。芳香族ポリカーボネート樹脂は、他の熱可塑性樹脂に比べて、耐熱性、難燃性及び耐衝撃性が良好であるため樹脂組成物の主成分とすることができる。
二価フェノールとしては、様々なものを挙げることができるが、4,4'−ジヒドロキシジフェニル;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、及び2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕などのビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトンなどを挙げることができる。なかでも、ビスフェノールAが好ましい。二価フェノールとしては、これらの二価フェノール一種を用いたホモポリマーでも、二種以上を用いたコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を二価フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよい。
カーボネート前駆体としては、カルボニルハライド、ハロホーメート、炭酸エステルなどが挙げられ、具体的にはホスゲン、二価フェノールのジハロホーメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、及びジエチルカーボネートなどが挙げられる。
本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂の製造においては、必要に応じて末端停止剤を用いることができ、例えば、下記一般式(1)で表される一価フェノール化合物が挙げられる。
Figure 0005599017
(式中、R5は炭素数1〜35のアルキル基を示し、aは0〜5の整数を示す。)
一般式(1)で表される一価フェノール化合物としてはパラ置換体が好ましい。一価フェノール化合物の具体例としては、フェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、p−ノニルフェノール、及びp−tert−アミルフェノールなどを挙げることができる。これらの一価フェノールはそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂は、分岐構造を有していてもよい。分岐構造を導入するためには分岐剤を用いればよく、例えば1,1,1−トリス(4−ヒドキシフェニル)エタン;α,α',α''−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン;1−〔α−メチル−α−(4'−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α',α'−ビス(4''−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン;フロログルシン、トリメリット酸、及びイサチンビス(o−クレゾール)などの官能基を三個以上有する化合物などを用いることができる。
本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、樹脂組成物の物性面から、10,000〜40,000であることが好ましく、13,000〜30,000であることがより好ましい。
また、本発明において芳香族ポリカーボネート樹脂は、芳香族ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体(以下、芳香族PC−POS共重合体と略記する場合もある。)であるか又は芳香族PC−POS共重合体を含むものであることが、耐熱性、難燃性及び耐衝撃性の向上の点から好ましい。さらに、POSがポリジメチルシロキサンであるものが難燃性の点からより好ましい。
芳香族PC−POS共重合体は、下記一般式(2)で表わされる末端基を有し、例えば、特開昭50−29695号公報、特開平3−292359号公報、特開平4−202465号公報、特開平8−81620号公報、特開平8−302178号公報及び特開平10−7897号公報に開示されている共重合体を挙げることができる。下記一般式(2)において、R6で示される炭素数1〜35のアルキル基は、直鎖状のものでも分岐状のものでもよく、結合の位置は、パラ位、メタ位、オルト位のいずれもよいがパラ位が好ましい。bは0〜5の整数を示す。
Figure 0005599017
芳香族PC−POS共重合体として、好ましくは、下記一般式(3)で表される構造単位からなるポリカーボネート部と下記一般式(4)で表される構造単位からなるポリオルガノシロキサン部(セグメント)とを分子内に有する共重合体を挙げることができる。
Figure 0005599017
7及びR8は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を示し、同一でも異なっていてもよい。R9〜R12は炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を示し、好ましくはメチル基である。R9〜R12はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R13は脂肪族又は芳香族を含む二価の有機基を示し、好ましくは下記式で表わされる二価の基である。
Figure 0005599017
(*印は酸素原子に結合する結合手を示す)
Z’は単結合、炭素数1〜20のアルキレン基又は炭素数2〜20のアルキリデン基、炭素数5〜20のシクロアルキレン基又は炭素数5〜20のシクロアルキリデン基、あるいは−SO2−、−SO−、−S−、−O−、−CO−結合を示す。好ましくは、イソプロピリデン基である。e及びfは、それぞれ0〜4の整数で好ましくは0である。mは1〜500の整数で、好ましくは5〜300、より好ましくは15〜200、さらに好ましくは30〜150である。
芳香族PC−POS共重合体の製造方法としては、例えば、予め製造されたポリカーボネート部を構成するポリカーボネートオリゴマーと、ポリオルガノシロキサン部(セグメント)を構成する末端に−R13−OH(R13は前記と同じである。)の反応性基を有するポリオルガノシロキサン(反応性POS)とを、塩化メチレン、クロロベンゼン、及びクロロホルムなどの溶媒に溶解させ、二価フェノールの水酸化アルカリ水溶液を加え、触媒として、第三級アミン(トリエチルアミンなど)や第四級アンモニウム塩(トリメチルベンジルアンモニウムクロライドなど)を用い、下記一般式(5)で表されるフェノール化合物からなる一般の末端停止剤の存在下、界面重縮合反応することにより製造することができる。下記一般式(5)において、R5及びaは前記と同じである。
Figure 0005599017
芳香族PC−POS共重合体の製造に使用される上記一般式(5)のフェノール化合物としては、前記一般式(1)で表される一価フェノール化合物の具体例と同様のものが挙げられる。
芳香族PC−POS共重合体の製造に使用されるポリカーボネートオリゴマーは、例えば、塩化メチレンなどの溶媒中で、二価フェノールとホスゲン又は炭酸エステル化合物のようなカーボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆体とのエステル交換反応などによって容易に製造することができる。
ここで、二価フェノールとしては、前記例示化合物と同様のものを用いることができ、なかでもビスフェノールAが好ましい。炭酸エステル化合物としては、前記の例示化合物と同様のものを用いることができる。
また、ポリカーボネートオリゴマーは、上記の二価フェノール一種を用いたホモポリマーであってもよく、又は二種以上を用いたコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を上記二価フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよい。
その場合、分岐剤(多官能性芳香族化合物)として、前記例示化合物と同様のものを用いることができる。
芳香族PC−POS共重合体は、上記のようにして製造することができるが、一般に芳香族ポリカーボネートが副生し、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を含む芳香族ポリカーボネートとして製造される。
なお、上記の方法によって製造される芳香族PC−POS共重合体は、実質的に分子の片方又は両方に前記一般式(2)で表される芳香族末端基を有するものである。
(脂肪族ポリカーボネート樹脂)
脂肪族ポリカーボネート樹脂としては、炭素数4以上のアルキル基を持つものが好ましく、例えば、ポリブチレンカーボネート、ポリヘキサンカーボネート、及びポリオクタンカーボネートなどが挙げられ、それらのオリゴマーも同様に用いられる。
ブロック共重合体は、末端に水酸基を持つそれらのポリマーやオリゴマーと、ラクチドとを溶融状態で反応させることにより得ることができ、その場合脂肪族ポリカーボネート樹脂の分子量は、4000以上が好ましく、6000以上が特に好ましく、8000〜30万が最も広く用いられる。
[(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体]
本発明の(B)成分であるポリ乳酸及びポリ乳酸を含む共重合体は、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
(ポリ乳酸)
本発明で用いられる(B)ポリ乳酸の原料である乳酸としては、L型、D型、ラセミ型のいずれを用いてもよく化学合成法及び発酵合成法のいずれの方法で得られた物を用いることもできるが、バイオリサイクルの観点から環境負荷因子の少ないトウモロコシなどの澱粉を乳酸発酵させて得られたものが好ましく用いられる。
また、上記乳酸を原料とし、(1)環化反応によって得られたラクチドを開環重合させてポリマーを得る二段階プロセス、及び(2)乳酸を直接重合させてポリマーを得る一段階プロセス、のいずれの方法によって得られたものであってもよい。
上記(1)の二段階プロセスは、以下に示す反応式に従って、高分子量の(B)ポリ乳酸が得られる。
Figure 0005599017
(j及びkは重合度である。)
まず、乳酸(II)を自己縮合重合反応させて、低分子量ポリ乳酸(III)を得たのち、この低分子量ポリ乳酸(III)を解重合して、環状ジエステルであるラクチド(IV)を得る。次いでこのラクチド(IV)を開環重合させることにより、高分子量ポリ乳酸(V)が得られる。
本発明で用いる(B)ポリ乳酸の重量平均分子量は、通常10万〜25万、好ましくは13万〜20万の範囲である。また、融点は、通常130〜160℃程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、通常50〜60℃程度である。
この(B)ポリ乳酸を用いることにより、本発明のポリカーボネート樹脂組成物に高流動性、耐溶剤性及び耐衝撃性を付与することができる。
(ポリ乳酸を含む共重合体)
本発明における(B)ポリ乳酸を含む共重合体(以下、ポリ乳酸系共重合体と称すことがある。)は、ポリ乳酸が含まれている共重合体であれば特に制限はないが、ポリ乳酸とポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルとの共重合体であることが好ましい。
このポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルは、特に脂肪族ジオール、ジカルボン酸などからなる共重合体であることが好ましく、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールからなるブロック共重合体であるとより好ましい。
上記ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルに用いられる脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオ−ル、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノ−ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコールなどのグリコール化合物などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルに用いられる脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジ酸、マロン酸、グルタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−テトラブチルホスホニウムイソフタル酸などのジカルボン酸、及びこれらのジメチルエステル体などが挙げられ、これらもそれぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルは具体的には、ポリブチレンセバケート、ポリプロピレンセバケート、ポリエチレンセバケート、ポリエチレンオキサレート、ポリプロピレンオキサレート、ポリブチレンオキサレート、ポリネオペンチルグリコールオキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリプロピレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート及びポリエチレンアジペートなどが挙げられ、ポリブチレンサクシネート及びポリブチレンサクシネートアジペートが特に好ましい。
前記ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルは、単体でのガラス転移点(Tg)が0℃以下であることが好ましく、−10℃以下であればさらに好ましい。
また、ポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルは、(A)ポリカーボネート樹脂に分布しやすいものがより好ましい。
(B)ポリ乳酸及びポリ乳酸系共重合体を併用して配合することにより、(A)ポリカーボネート樹脂と(B)ポリ乳酸との相溶性が改善され、流動性の低下を抑制しつつ耐衝撃性を向上させることができる。なお、(B)成分においてポリ乳酸及びポリ乳酸系共重合体を併用する場合、それぞれの含有量の割合は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の特性が維持される範囲において適宜決定すればよい。
[(C)リグノフェノール]
本発明において(C)リグノフェノールは、下記一般式(I)で表される構造を有する。
Figure 0005599017
一般式(I)中、R1及びR4はそれぞれ独立にアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基など)、アリール基(フェニル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など)、アラルキル基(ベンジル基など)又はフェノキシ基を示す。
2は水素原子、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基など)、アリール基(フェニル基など)、アルキル置換アリール基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など)又はフェノキシ基を示す。
3はアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基など)、アリール基(フェニル基など)、アルキル基置換アリール基又は−OR5(R5は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す)を示す。
水素原子以外のR1〜R5はそれぞれ置換基を有していてもよく、p及びqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示し、nは1以上の整数を示す。
また、本発明において用いることができる(C)成分の上記一般式(I)で表される具体的な構造としては、例えば下記で表す構造が挙げられる。
Figure 0005599017
(nは1以上の整数である。)
(リグノフェノール)
リグノフェノールとは、材木や紙などに含まれるリグニンから誘導される化合物であり、リグニンは、例えば木の細胞骨格を形成する炭水化物の隙間に充填されている、細胞間の接着物質として働くものである。リグニンの構造は非常に複雑であり、そのまま使用することは困難であるため、リグノフェノールに変換して用いることが有用である。
本発明の(C)成分は、木材や紙などのリグノセルロース系物質にフェノール誘導体を添加した後、酸で加水分解してリグノフェノール誘導体と炭水化物とに分離することにより得られる、上記一般式(I)で表される構造を有するリグノフェノール誘導体を指す。また、上記リグノフェノール誘導体のアルカリ処理誘導体、あるいは上記リグノフェノール誘導体又は上記リグノフェノール誘導体のアルカリ処理誘導体における水酸基を保護した誘導体を含むものである。
リグノセルロース系物質としては、木質化した材料、主として木材である各種材料、例えば、木粉、チップ、廃材、及び端材などを挙げることができる。また用いる木材としては、針葉樹や広葉樹など任意の種類のものを使用するこができる。さらに、各種草本植物、それに関連する試料、例えば、農産廃棄物なども使用できる。
フェノール誘導体としては、1価のフェノール誘導体、2価のフェノール誘導体、又は3価のフェノール誘導体などを用いることができる。1価のフェノール誘導体の具体例としては、1以上の置換基を有していてもよいフェノール、1以上の置換基を有していてもよいナフトール、1以上の置換基を有していてもよいアントロール、1以上の置換基を有していてもよいアントロキノンオールなどが挙げられる。2価のフェノール誘導体の具体例としては、1以上の置換基を有していてもよいカテコール、1以上の置換基を有していてもよいレゾルシノール、1以上の置換基を有していてもよいヒドロキノンなどが挙げられる。3価のフェノール誘導体の具体例としては、1以上の置換基を有していてもよいピロガロールなどが挙げられる。
フェノール誘導体が有していてもよい置換基の種類は特に限定されず、任意の置換基を有していてもよいが、好ましくは電子吸引性の基(ハロゲン原子など)以外の基であり、例えば、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基など)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基など)、及びアリール基(フェニル基など)などが挙げられる。また、フェノール誘導体上のフェノール性水酸基の2つあるオルト位のうちの少なくとも片方は無置換であることが好ましい。フェノール誘導体の特に好ましい例は、クレゾール、特にm−クレゾール又はp−クレゾールである。
酸としては、セルロースに対する膨潤性を有する酸が好ましい。酸の具体例としては、例えば濃度65質量%以上の硫酸(例えば、72質量%の硫酸)、85質量%以上のリン酸、38質量%以上の塩酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、及びギ酸などを挙げることができる。
((C)リグノフェノールの製造方法)
(C)成分の製造方法としては、従来公知の方法を使用することができる。例えば、リグノセルロース系物質中のリグニンをフェノール誘導体で処理し、リグノフェノール誘導体として抽出する方法である。抽出方法としては、例えば、次の2種類の方法が挙げられる。
第1の方法は、特許公報第2895087号に記載されている方法である。具体的には、木粉などのリグノセルロース系物質に液状のフェノール誘導体を浸透させることによりリグニンをフェノール誘導体に溶媒和させ、次に濃酸を添加してリグノセルロース系材料を溶解させる。このとき、リグニン基本構成単位の側鎖α位のカチオンが、フェノール誘導体により攻撃され、ベンジル位にフェノール誘導体が導入されたリグノフェノール誘導体がフェノール誘導体相に生成される。そして、フェノール誘導体相からリグノフェノール誘導体を抽出する方法である。
フェノール誘導体相からのリグノフェノール誘導体の抽出は、フェノール誘導体相を、大過剰のエチルエーテルに加えて得た沈殿物を集めて、アセトンに溶解する。アセトン不溶部を遠心分離により除去し、アセトン可溶部を濃縮する。このアセトン可溶部を、大過剰のエチルエーテルに滴下し、沈殿区分を集める。この沈殿区分から溶媒を留去した後、乾燥処理し、乾燥物としてリグノフェノール誘導体を得る。なお、粗リグノフェノール誘導体は、フェノール誘導体相を単に減圧蒸留により除去することで得られる。また、アセトン可溶部を、そのままリグノフェノール誘導体溶液として、誘導体化処理(アルカリ処理)に用いることもできる。
第2の方法は、特開2001−64494号公報に記載されている方法である。具体的には、リグノセルロース系物質に、固体状あるいは液体状のフェノール誘導体を溶解した溶媒を浸透させた後、溶媒を留去する(フェノール誘導体の収着工程)。次に、このリグノセルロース系材料に濃酸を添加してセルロース成分を溶解させ、第1の方法と同様リグノフェノール誘導体がフェノール誘導体相に生成され、リグノフェノール誘導体を抽出する方法である。
リグノフェノール誘導体の抽出は、第1の方法と同様にして行うことができる。あるいは、他の抽出方法として、濃酸処理後の全反応液を過剰の水中に投入し、不溶区分を遠心分離にて集め、脱酸後、乾燥する。この乾燥物にアセトンあるいはアルコールを加えてリグノフェノール誘導体を抽出する。さらに、この可溶区分を第1の方法と同様に、過剰のエチルエーテルなどに滴下して、リグノフェノール誘導体を不溶区分として得る方法である。
これら第1又は第2の2種類の方法においては、第2の方法が、なかでも特に後者の抽出方法、すなわち、リグノフェノール誘導体をアセトンあるいはアルコールにて抽出分離する方法が、フェノール誘導体の使用量が少なくてすむため経済的である。また、この方法が、少量のフェノール誘導体で、多くのリグノセルロース系材料を処理できるため、リグノフェノール誘導体の大量合成に適している。
上記方法で得られた(C)成分は、一般的には以下のような特徴を有する。ただし、本発明で用いる(C)成分の特徴は以下のものに限定されることはない。
(1)重量平均分子量は約3000〜5000程度である。
(2)分子内に共役系をほとんど有さず、その色調は極めて淡色である。
(3)針葉樹由来のもので約170℃、広葉樹由来のもので約130℃に融点を有する。
(4)側鎖α位へのフェノール誘導体の選択的グラフティングの結果、フェノール性水酸基量が非常に多く、高いフェノール特性が付与されたリグニン誘導体である。
(5)リグニン構成単位の芳香核と側鎖α位にグラフティングされたフェノール誘導体の芳香核とでジフェニルメタン型構造を形成し、自己縮合は抑制されている。
(6)メタノール、エタノール、アセトン、ジオキサン、ピリジン、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(ジメチルホルムアミド)など各種溶媒に容易に溶解する。
また、上記方法で得られた(C)成分は、さらにアルカリ処理することにより誘導体化してから用いることができる。
天然リグニンより相分離プロセスにより得られたリグノフェノール誘導体は、その活性炭素のα位がフェノール誘導体でブロックされているので、総体として安定である。しかし、アルカリ性条件下ではそのフェノール性水酸基は容易に解離し、生じたフェノキシドイオンは立体的に可能な場合には隣接炭素のβ位を攻撃する。これによりβ位のアリールエーテル結合は開裂し、リグノフェノール誘導体は低分子化され、さらに導入フェノール核にあったフェノール性水酸基がリグニン母体へと移動する。したがて、アルカリ処理された誘導体はアルカリ処理する前のリグノフェノール誘導体よりも疎水性が向上することが期待される。
このとき炭素のγ位に存在するアルコキシドイオンあるいはリグニン芳香核のカルバニオンがβ位を攻撃することも期待されるが、これはフェノキシドイオンに比べはるかに高いエネルギーを必要とする。したがって、緩和なアルカリ性条件下では導入フェノール核のフェノール性水酸基の隣接基効果が優先的に発現し、より厳しい条件下ではさらなる反応が起こり、いったんエーテル化されたクレゾール核のフェノール性水酸基が再生し、これによりリグノフェノール誘導体はさらに低分子化されるとともに水酸基が増えることにより親水性が上がることが期待される。
さらに、リグノフェノール誘導体及びそれをアルカリ処理したリグノフェノール誘導体には、フェノール性及びアルコール性水酸基が存在するため多様な特性を示すことになる。この水酸基を保護することにより異なる別の特性を示す誘導体を得ることができる。水酸基を保護する方法としては、例えば、アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ベンジル基などが挙げられ、好ましくはアシル基)などの保護基で水酸基を保護することが挙げられる。
[(A)〜(C)成分の含有量]
(A)成分及び(B)成分からなる樹脂混合物中における各成分の割合は、(A)成分が99〜50質量%であり、(B)成分が1〜50質量%である。(A)成分が50質量%未満であると耐衝撃性、難燃性及び耐熱性の低下が著しくなる。好ましくは(A)成分が98〜70質量%であり、(B)成分が2〜30質量%である。
また、本発明のポリカーボネート樹脂組成物における各成分の割合は、(A)成分及び(B)成分からなる樹脂混合物100質量部に対し、(C)成分が1〜50質量部である。(C)成分が1質量部未満であると流動性及び難燃性向上の効果を得ることができない。好ましくは(C)成分が2〜30質量部である。
[添加剤成分]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、(A)〜(C)成分とともに、添加剤成分を必要により添加含有させることができる。例えば、フェノール系、リン系、イオウ系酸化防止剤、帯電防止剤、ポリアミドポリエーテルブロック共重合体(永久帯電防止性能付与)、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤(耐候剤)、抗菌剤、相溶化剤、着色剤(染料、顔料)などが挙げられる。添加剤成分の添加量は、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の特性が維持される範囲であれば特に制限はない。
[混練・成形]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、(A)〜(C)成分を前記割合で配合し、さらに必要に応じて用いられる添加剤成分を適当な割合で添加し、混練することにより得られる。このときの配合及び混練は、通常用いられている機器、例えばリボンブレンダー、ドラムタンブラーなどで予備混合して、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、及びコニーダなどを用いる方法で行うことができる。混練の際の加熱温度は、通常240〜300℃の範囲で適宜選択される。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、上記の溶融混練成形機、あるいは、得られたペレットを原料として、射出成形法、射出圧縮成形法、押出成形法、ブロー成形法、プレス成形法、真空成形法、及び発泡成形法などにより各種成形品を製造することができる。特に、上記溶融混練方法により、ペレット状の成形原料を製造し、次いでこのペレットを用いて、射出成形あるいは射出圧縮成形による射出成形品の製造に好適に用いることができる。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
各例で得られた樹脂組成物の性能試験は、次のとおり行った。
(1)メルトインデックス(MI):流動性
測定条件樹脂温260℃、荷重21.18Nにおいて、ASTM規格D−1238に準拠し測定した。
(2)アイゾット衝撃強度(IZOD):耐衝撃性
厚さ1/8インチの試験片を用いて、ASTM規格D−256に準拠し、測定温度23℃にて測定した。
(3)酸素指数(LOI):難燃性
ASTM規格D−2863に準拠し測定した。酸素指数とは、試験片が燃焼を維持するのに必要な最低酸素濃度を空気中の容量%で示した値である。
(4)荷重たわみ温度:耐熱性
ASTM規格D−648に準拠して曲げ応力1.8MPaで測定した。
(5)成形外観
目視により観察した。真珠光沢やシルバーなどの外観不良が見られない場合を「○」、真珠光沢あるいはシルバーなどの外観不良が見られるもの場合を「×」とした。
また、各例で用いた各成分は次のとおりである。
(A)ポリカーボネート樹脂
芳香族ポリカーボネート樹脂:商品名 タフロンA1700、出光興産株式会社製
(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体
ポリ乳酸:商品名 レイシアH100、三井化学株式会社製
ポリ乳酸−脂肪族ポリエステル共重合体:商品名 プラメートPD−150、DIC株式会社製
(C)リグノフェノール
リグノクレゾール:
ブナの木粉をp−クレゾールを含むアセトン溶液に浸漬して、木粉にp−クレゾールを収着させた。収着後の木粉に72質量%の硫酸を添加し激しく攪拌した。攪拌停止後浄水を加え放置し、上澄みをデカンテーションする操作を6回繰り返して酸と過剰のp−クレゾールを取り除いた。容器内の沈殿物を乾燥し、これにアセトンを加えリグノクレゾールを抽出した後、アセトンを留去した。具体的には、特開2001−64494号公報の実施例1と同様に行った。
(酸化防止剤)
イルガノックス1076:商品名、フェノール系酸化防止剤、チバスペシャルティ・ケミカルズ社製
アデカスタブC:商品名、リン系酸化防止剤、株式会社ADEKA製
[実施例1〜4及び比較例1〜3]
表1に示す割合で上記各成分を配合し、押出機(機種名:VS40、田辺プラスチック機械製)に供給し、240℃で溶融混練し、ペレット化した。
得られたペレットを、120℃で12時間乾燥させ後、射出成形機(東芝機械株式会社製、型式:IS100N)シリンダー温度260℃、金型温度80℃の条件で射出成形して試験片を得た。
得られた試験片を用いて性能を上記性能試験によって評価し、その結果を表1に示した。
Figure 0005599017
表1より次のことが分った。
・実施例1〜4
(A)ポリカーボネート樹脂及び(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体に、(C)リグノフェノールを配合したことにより、流動性、難燃性が向上するとともに、成形外観が良好なものとなる。また、荷重たわみ温度も80℃以上あり、OA機器や家電製品として利用する上で問題がないレベルである。
・比較例1〜3
(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体、あるいは(C)リグノフェノールを配合しない場合、流動性、難燃性、耐衝撃性、成形外観のいずれにも優れたバランスのよいポリカーボネート樹脂組成物を得ることができない(比較例1及び2)。また、(C)リグノフェノールを所定量より多く添加すると耐衝撃性、耐熱性が大きく低下する(比較例3)。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、環境にやさしいバイオマス原料であるリグノフェノールを使用することにより、ポリカーボネートの優れた特徴である高い耐衝撃性や耐熱性を維持し、高い流動性及び優れた難燃性を有するものであり、また成形外観に優れる成形体を与える。さらに、リグノフェノールを使うことで、二酸化炭素排出量削減や化石原料低減など環境対応に優れたポリカーボネート樹脂組成物を提供することができるので、本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、これらの特性を必要とする分野、とりわけ電子・電気機器、情報・通信機器、OA機器、自動車分野、建材分野などに好適に使用することができる。

Claims (3)

  1. (A)ポリカーボネート樹脂99〜50質量%及び(B)ポリ乳酸及び/又はポリ乳酸を含む共重合体1〜50質量%からなる樹脂混合物100質量部に対して、(C)下記一般式(I)で表される構造を有するリグノフェノール1〜50質量部を含むポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 0005599017
    〔式中、R1及びR4はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アラルキル基又はフェノキシ基を示し、R2は水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基、アルコキシ基又はフェノキシ基を示し、R3はアルキル基、アリール基、アルキル基置換アリール基又は−OR5(R5は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す)を示し、水素原子以外のR1〜R5はそれぞれ置換基を有していてもよく、p及びqはそれぞれ独立に0〜4の整数を示し、nは1以上の整数を示す。〕
  2. (A)ポリカーボネート樹脂が芳香族ポリカーボネート樹脂である、請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. (B)成分におけるポリ乳酸を含む共重合体がポリ乳酸とポリ乳酸以外の脂肪族ポリエステルとの共重合体である、請求項1又は2記載のポリカーボネート樹脂組成物。
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