JP5598027B2 - アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス - Google Patents

アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP5598027B2
JP5598027B2 JP2010049413A JP2010049413A JP5598027B2 JP 5598027 B2 JP5598027 B2 JP 5598027B2 JP 2010049413 A JP2010049413 A JP 2010049413A JP 2010049413 A JP2010049413 A JP 2010049413A JP 5598027 B2 JP5598027 B2 JP 5598027B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
porous
porous substrate
matrix
porous material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010049413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010232171A (ja
Inventor
篤志 岡本
節夫 安藤
光司 佐藤
紳一郎 横山
正明 嶋田
慶一 板倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2010049413A priority Critical patent/JP5598027B2/ja
Publication of JP2010232171A publication Critical patent/JP2010232171A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5598027B2 publication Critical patent/JP5598027B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

本発明は、アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイスに関する。
これまで、繰り返し充放電可能な蓄電デバイスは、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル機器を中心に利用されてきたが、近年では電気自動車の動力源や産業機器のバックアップ電源などとしても利用されるようになり、その大容量化・高エネルギー密度化が強く求められている。蓄電デバイスの中でも特にリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシターなどの有機電解液を用いるものは、他の二次電池や従来のキャパシター(コンデンサー)に比べて高エネルギー密度であり、長寿命・高出力といった特徴を有することから、大容量化・高エネルギー密度化の要求を満足させることができる蓄電デバイスとして注目されている。また、最近では、蓄電デバイスの更なる大容量化・高エネルギー密度化を目的に、電極や電極活物質の高容量化、電極集電体の軽量・薄膜化、蓄電デバイスのパッケージング技術の改善などが検討されている。例えば特許文献1では、電極集電体を従来の金属箔から窒化チタン膜を被着させた炭素質ハニカム構造体に変更することで電極活物質の担持量を増加させ(電極の高容量化)、結果として蓄電デバイスのエネルギー密度を向上させる方法が報告されている。しかし、窒化チタン膜を被着させた炭素質ハニカム構造体からなる電極集電体は、電極活物質を担持させた後にプレス加工を行って圧縮成形することで電極を作製する場合のプレス加工に対する機械的強度や製造時間の長さなどの点において実用上問題がある。
リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシターなどの蓄電デバイスは、電解液として腐食性の高い有機電解液を用いるため、電極活物質を保持して導電性を確保する役割を担う電極集電体の材料には優れた耐食性が要求される。アルミニウムは耐食性に優れた材料の一つであることから、特許文献2では正極集電体として1〜100μmのアルミニウム箔を用いる方法が報告されており、この方法は既にリチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシターなどにおいて広く採用されている。しかし、このようなアルミニウム箔からなる電極集電体は、その表面に担持できる電極活物質の量に限界がある。なぜなら、例えば蓄電デバイスのエネルギー密度を高めるために電極活物質の塗布量を増やそうとしても、アルミニウム箔の表面にはそれほど厚く電極活物質を塗布することができず、仮に厚く塗布できたとしてもアルミニウム箔から電極活物質が剥離しやすくなってしまうためである。また、最近、電極活物質の担持量を増加させるために電極集電体の形状を箔から3次元構造体へ変更する試みの1つとして、特許文献3では、樹脂繊維からなる不織布を基材としてその表面に電気めっきによって金属の被覆層を形成した電極集電体が報告されており、金属としてアルミニウムが採用しうることが記載されている。しかし、基材の表面にアルミニウムの被覆層を形成した電極集電体についての具体的な記載はない。
特開2001−126736号公報 特開昭60−253157号公報 特開2009−26562号公報
そこで本発明は、アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
上記の点に鑑みてなされた本発明の隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材の表面がアルミニウムで被覆されたマトリックスからなるアルミニウム多孔質材の製造方法は、請求項記載の通り、多孔質基材の表面に、(1)ジアルキルスルホン、(2)アルミニウムハロゲン化物、(3)ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:R N・X(R 〜R は同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩からなる群から選択される少なくとも1つの含窒素化合物、を含有するめっき液を用いた電気アルミニウムめっきによってアルミニウム被膜を形成することを特徴とする。
また、請求項記載の製造方法は、請求項記載の製造方法において、多孔質基材の空隙率が50.0〜99.5%であり、かつ、空孔径が30〜2000μmであることを特徴とする。
また、請求項記載の製造方法は、請求項または記載の製造方法において、めっき液のジアルキルスルホンとアルミニウムハロゲン化物の配合量が、ジアルキルスルホン10モルに対してアルミニウムハロゲン化物1.5〜4.5モルであることを特徴とする
た、請求項記載の製造方法は、請求項乃至のいずれかに記載の製造方法において、多孔質基材が樹脂製、ガラス製、セラミックス製のいずれかであって、導電化処理されているものであることを特徴とする。
また、請求項記載の製造方法は、請求項乃至のいずれかに記載の製造方法において、多孔質基材が導電性材料を用いて製造された導電性多孔質基材であることを特徴とする。
また、本発明の隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有するアルミニウムマトリックスからなり、マトリックス部材の内部が空洞である部分を少なくともその一部に有するアルミニウム多孔質材の製造方法は、請求項記載の通り、多孔質基材の表面に、(1)ジアルキルスルホン、(2)アルミニウムハロゲン化物、(3)ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:R N・X(R 〜R は同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩からなる群から選択される少なくとも1つの含窒素化合物、を含有するめっき液を用いた電気アルミニウムめっきによってアルミニウム被膜を形成した後、多孔質基材を除去することを特徴とする。
また、本発明の隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材の表面がアルミニウムで被覆されたマトリックスからなるアルミニウム多孔質材は、請求項7記載の通り、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法によって製造されてなることを特徴とする。
また、本発明の隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有するアルミニウムマトリックスからなり、マトリックス部材の内部が空洞である部分を少なくともその一部に有するアルミニウム多孔質材は、請求項8記載の通り、請求項6記載の製造方法によって製造されてなることを特徴とする。
また、請求項9記載のアルミニウム多孔質材は、請求項7または8記載のアルミニウム多孔質材において、マトリックスを構成するアルミニウムの純度が90mass%以上であることを特徴とする。
また、本発明の蓄電デバイス用電極集電体は、請求項10記載の通り、請求項乃至のいずれかに記載のアルミニウム多孔質材からなることを特徴とする。
また、本発明の蓄電デバイス用電極は、請求項11記載の通り、請求項乃至のいずれかに記載のアルミニウム多孔質材に電極活物質を担持させてなることを特徴とする。
また、本発明の蓄電デバイスは、請求項12記載の通り、請求項11記載の蓄電デバイス用電極を用いて構成されてなることを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイスを提供することができる。本発明のアルミニウム多孔質材は、アルミニウムを材料として用いているので、耐食性に優れることに加え、多孔質であるが故、アルミニウム箔に比較してより多くの電極活物質を担持できることから、蓄電デバイスの電極集電体として用いることで、蓄電デバイスの大容量化・高エネルギー密度化を図ることができる。また、本発明のアルミニウム多孔質材は、リチウムイオン二次電池の負極活物質として用いることができる。
実施例1における表面に銅被膜を形成した発泡ポリウレタンの断面写真である。 実施例4における表面にニッケル被膜を形成した発泡ポリウレタンの断面写真である。 実施例4におけるアルミニウム多孔質材の断面写真である。 実施例10における表面にアルミニウム被膜を蒸着形成した発泡ポリウレタンの断面写真である。 実施例18における電極の作製工程と作製した電極を用いたリチウムイオン二次電池ハーフセルの概略図である。 参考例1における無水塩化アルミニウムの混合量とめっき液の融点との関係を示すグラフである。 参考例2における塩化テトラメチルアンモニウムの混合量とめっき液のイオン伝導度との関係を示すグラフである。
A アルミニウム多孔質材
B 正極
C リチウムイオン二次電池ハーフセル
D 対極(リチウム金属)
E セパレータ
F 電解液(EC/DEC/LiPF
隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材の表面がアルミニウムで被覆されたマトリックスからなることを特徴とする本発明のアルミニウム多孔質材は、例えば、隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材の表面に電気アルミニウムめっきによってアルミニウム被膜を形成することで製造することができる。隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材(以下、単に「多孔質基材」と略称する)としては、発泡樹脂からなる成形体や樹脂繊維からなる不織布などのような樹脂製のものの他、ガラス製やセラミックス製のものなどが挙げられる。
多孔質基材の空隙率は50.0〜99.5%が望ましい。50.0%を下回るとそれほど多くの電極活物質を担持できない恐れがある一方、99.5%を超えると実用上必要な機械的強度が確保できない恐れがある。
多孔質基材の空孔径は30〜2000μmであることが望ましい。30μmを下回るとめっき液が基材の内部奥深くにまで十分に行き渡らないことでアルミニウム被膜の形成が不完全になってしまう恐れがある一方、2000μmを超えると電極活物質の保持力が弱まり、プレス加工を行って圧縮成形することで電極を作製する場合に電極活物質の剥離や脱落が起こる恐れがある。
多孔質基材に対する電気アルミニウムめっきは、例えば、ジアルキルスルホン10モルに対してアルミニウムハロゲン化物を1.5〜4.5モル含有するめっき液を用いて行うことが望ましい。このようなめっき液は、安定性や安全性に優れ、品質に優れたアルミニウム被膜を優れた成膜効率で多孔質基材の表面に形成することができるといった利点を有する。アルミニウムハロゲン化物の配合量がジアルキルスルホン10モルに対し1.5モルを下回ると形成されるアルミニウム被膜が黒ずんでしまう現象(焼けと呼ばれる現象)が発生する恐れや成膜効率が低下する恐れがある一方、4.5モルを越えるとめっき液の液抵抗が高くなりすぎることでめっき液が発熱して分解する恐れがある。より望ましいめっき液としては、ジアルキルスルホン10モルに対してアルミニウムハロゲン化物を2.0〜4.0モル含有するめっき液が挙げられ、さらに望ましいめっき液としては、ジアルキルスルホン10モルに対してアルミニウムハロゲン化物を3.0〜4.0モル含有するめっき液が挙げられる。
ジアルキルスルホンとしては、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジプロピルスルホン、ジヘキシルスルホン、メチルエチルスルホンなどのアルキル基の炭素数が1〜6のもの(直鎖状でも分岐状でもよい)を例示することができるが、良好な電気伝導性や入手の容易性などの観点からはジメチルスルホンを好適に採用することができる。アルミニウムハロゲン化物としては、塩化アルミニウムや臭化アルミニウムなどを例示することができるが、アルミニウムの析出を阻害する要因となるめっき液に含まれる水分の量を可能な限り少なくするという観点から、用いるアルミニウムハロゲン化物は無水物であることが望ましい。
また、めっき液には、ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:RN・X(R〜Rは同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩からなる群から選択される少なくとも1つの含窒素化合物を配合してもよい。これらの含窒素化合物はめっき液の電気伝導度を向上させる作用を有するので、表面積が大きいことから、通常、めっき処理を行うには大きな印加電圧を必要とする多孔質基材であっても、小さな印加電圧でめっき処理が可能となる。従って、大きな電圧を印加することによって多孔質基材が発熱して変形や変質を起こしてしまったり、めっき液が分解してしまったりすることを抑制することができる。含窒素化合物の配合量は、アルミニウムハロゲン化物に対してモル比で1/80〜1/2とすることが望ましく、1/4〜1/2とすることがより望ましい。1/80を下回ると含窒素化合物を配合することの効果が得られにくくなる恐れがある一方、1/2を超えるとめっき処理時に気泡が発生しやすくなることで多孔質基材の表面におけるアルミニウムの析出が阻害される恐れがある。
含窒素化合物として採用することができるハロゲン化アンモニウムとしては、塩化アンモニウムや臭化アンモニウムなどを例示することができる。また、第一アミン〜第三アミンとしては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、ヘキシルアミン、メチルエチルアミンなどのアルキル基の炭素数が1〜6のもの(直鎖状でも分岐状でもよい)を例示することができる。ハロゲン化水素としては、塩化水素や臭化水素などを例示することができる。一般式:RN・X(R〜Rは同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩におけるR〜Rで示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基などの炭素数が1〜6のもの(直鎖状でも分岐状でもよい)を例示することができる。Xとしては塩素イオンや臭素イオンやヨウ素イオンなどのハロゲン化物イオンの他、BF やPF などを例示することができる。具体的な化合物としては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、四フッ化ホウ素テトラエチルアンモニウムなどを例示することができる。好適な含窒素化合物としては、高純度のアルミニウム被膜を速い成膜速度で多孔質基材の表面に形成することを容易にする点において第三アミンの塩酸塩、例えばトリメチルアミン塩酸塩を挙げることができる。
めっき条件としては、例えば、めっき液の温度が80〜110℃、印加電流密度が2〜15A/dmを挙げることができる。めっき液の温度の下限はめっき液の融点を考慮して決定されるべきものであり、望ましくは85℃である(めっき液の融点を下回るとめっき液が固化するのでめっき処理がもはや行えなくなる)。一方、めっき液の温度が110℃を越えると多孔質基材の表面に形成されたアルミニウム被膜とめっき液との間での反応が活発化し、アルミニウム被膜中に不純物が多く取り込まれることでその純度が低下する恐れがある。また、印加電流密度が2A/dmを下回ると成膜効率が低下する恐れがある一方、15A/dmを超えると含窒素化合物の分解などが原因で安定なめっき処理が行えなくなったりする恐れがある。印加電流密度は3〜12A/dmが望ましい。なお、めっき処理の時間は、アルミニウム被膜の所望する厚み、めっき液の温度や印加電流密度などにも依存するが、通常、1〜30分間である。めっき処理の環境は、めっき液の劣化を防いでその寿命の延長を図る観点から、乾燥雰囲気にすることが望ましい。また、めっき液を多孔質基材の内部奥深くにまで十分に行き渡らせて基材全体にわたって均一なアルミニウム被膜を形成するために、めっき処理はめっき液を適度に攪拌しながら行うことが望ましい。
なお、多孔質基材が樹脂製、ガラス製、セラミックス製などの非導電性の場合、その表面に密着性に優れたアルミニウム被膜を形成するためには、予め多孔質基材に対して導電化処理を行っておくことが望ましい。非導電性の多孔質基材に対する導電化処理は、公知の方法、例えば、多孔質基材の表面にパラジウム触媒などの金属触媒を担持させてから無電解めっきによって金属被膜(銅被膜やニッケル被膜など)を形成する方法、金属の表面にSH基を付与することができるトリアジンチオールや導電性高分子であるポリピロールなどの有機化合物を用いて多孔質基材の表面を活性化してから無電解めっきによって金属被膜(銅被膜やニッケル被膜など)を形成する方法、アルミニウムなどの金属や炭素などからなる被膜を多孔質基材の表面に蒸着形成やスパッタ形成する方法、金属粒子(銀粒子や銅粒子など)や炭素粒子を含む導電ペーストを多孔質基材の表面に塗布する方法などによって行うことができる。
また、多孔質基材を導電性材料を用いて製造することで、多孔質基材に導電性を付与してもよい。このような導電性多孔質基材の例としては、例えば金属粒子や炭素粒子を含む導電性樹脂を用いて製造された多孔質基材の他、導電性ガラス製や導電性セラミックス製の多孔質基材などが挙げられる。
以上のようにして製造された本発明のアルミニウム多孔質材のマトリックスを構成するアルミニウムの純度は90mass%以上であることが望ましい。90mass%を下回るとその表面に安定な不動態膜が形成されないことで耐腐食性に劣る恐れがある。アルミニウムの純度は95mass%以上がより望ましく、97mass%以上がさらに望ましい。
本発明のアルミニウム多孔質材が樹脂製の多孔質基材を用いて製造されている場合や多孔質基材の導電化のためにその表面に銅被膜やニッケル被膜が形成されている場合、マトリックスに含まれる樹脂製の多孔質基材や銅被膜やニッケル被膜を除去してもよい。これらを除去することで、本発明のアルミニウム多孔質材を蓄電デバイスの電極集電体として用いる場合(特に正極集電体として用いる場合)に、これらが電解液に溶出することによる電解液の汚染を防止することができる。なお、多孔質基材の導電化のためにその表面にアルミニウム被膜が形成されている場合は電解液が汚染されることはないので除去の必要はない。また、多孔質基材がガラス製やセラミックス製の場合はこれらが電解液に溶出することがないので除去の必要はない。樹脂製の多孔質基材は、例えばアルミニウム多孔質材を大気雰囲気中、200〜800℃で熱処理することで燃焼させてしまうことによって除去することができる。マトリックスを構成するアルミニウムが軟化して変形などを起こすことがないように熱処理は短時間で行うことが望ましい(例えば5〜20分程度)。銅被膜やニッケル被膜は、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、硝酸とリン酸の混酸などを含む公知のエッチング処理液を用いてマトリックスを構成するアルミニウムに悪影響を与えることなく選択的に除去することができる。また、銅被膜やニッケル被膜は、プロピレンカーボネートなどの極性有機溶媒にLiPFなどの電解質塩を溶解した電解液にアルミニウム多孔質材を浸漬し、4〜6V(vs.Li/Li)の印加で分極させることでも選択的に除去することができる(この条件下ではアルミニウムは不動態化して安定に保たれる)。マトリックスに含まれる樹脂製の多孔質基材および銅被膜やニッケル被膜を除去したアルミニウム多孔質材は、マトリックス部材の内部が空洞である部分を少なくともその一部に有するという特徴を有するが、このようなアルミニウム多孔質材も本発明のアルミニウム多孔質材である。
多孔質であるが故、アルミニウム箔に比較してより多くの電極活物質を担持できる本発明のアルミニウム多孔質材に電極活物質を担持させる方法としては、例えば電極活物質とバインダのスラリーを圧入法などの公知の方法によって基材に充填した後、乾燥する方法を採用することができる。本発明のアルミニウム多孔質材を蓄電デバイスの正極集電体として用いる場合、担持させる電極活物質としてはコバルト酸リチウム(LiCoO:リチウムイオン二次電池の場合)や活性炭(電気二重層キャパシターの場合)などの公知のものが挙げられる。バインダとしてはポリフッ化ビニリデンやポリテトラフルオロエチレンやポリビニルアルコールなどの公知のものが挙げられる。こうして電極活物質を担持させた本発明のアルミニウム多孔質材は蓄電デバイスの電極として用いることができる。電極活物質を担持させた後にプレス加工を行って圧縮成形することで電極としてもよい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実施例1:本発明のアルミニウム多孔質材(その1)
空隙率が75%で空孔径が30〜1000μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用い、トリアジンチオールでその表面を活性化してから無電解銅めっき(主成分:硫酸銅、液温:45℃、処理時間:20分)を行い、表面に銅被膜を形成することで導電化処理を行った。このようにして表面に銅被膜を形成した発泡ポリウレタンの断面写真を図1に示す。その後、表面に銅被膜を形成した発泡ポリウレタンに対して電気アルミニウムめっきを行い、本発明のアルミニウム多孔質材(表面がアルミニウムで被覆された発泡ポリウレタン)を得た。めっき液は、ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、塩化テトラメチルアンモニウムをモル比で10:3:1.2の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムと塩化テトラメチルアンモニウムをジメチルスルホンに溶解したものを90℃の温度で用いた。めっき処理は、陽極を純度99.99%のアルミニウム板、陰極を被処理物である表面に銅被膜を形成した発泡ポリウレタンとし、150rpmの攪拌速度でめっき液を攪拌しながら、4A/dmの印加電流密度で30分間行った。マトリックスを構成するアルミニウムの純度は97.0mass%であった(ICP分析を用いた測定による。以下同じ)。
実施例2:本発明のアルミニウム多孔質材(その2)
空隙率が50%で空孔径が30〜500μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用いること以外は実施例1と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例3:本発明のアルミニウム多孔質材(その3)
空隙率が99%で空孔径が50〜2000μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用いること以外は実施例1と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例4:本発明のアルミニウム多孔質材(その4)
空隙率が95%で空孔径が50〜1500μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用い、これを無電解ニッケルめっき用活性化処理液(メルプレートアクチベーター:メルテックス社製)に5分間浸漬して表面にパラジウム触媒を担持させてから無電解ニッケルめっき(主成分:硫酸ニッケル、還元剤として次亜リン酸を含有、液温:80℃、処理時間:20分)を行い、表面にニッケル被膜を形成することで導電化処理を行った。このようにして表面にニッケル被膜を形成した発泡ポリウレタンの断面写真を図2に示す。その後、表面にニッケル被膜を形成した発泡ポリウレタンに対して電気アルミニウムめっきを行い、本発明のアルミニウム多孔質材を得た。めっき液は、ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、トリメチルアミン塩酸塩をモル比で10:3:0.05の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムとトリメチルアミン塩酸塩をジメチルスルホンに溶解したものを95℃の温度で用いた。めっき処理は、陽極を純度99.99%のアルミニウム板、陰極を被処理物である表面にニッケル被膜を形成した発泡ポリウレタンとし、150rpmの攪拌速度でめっき液を攪拌しながら、5A/dmの印加電流密度で20分間行った。得られたアルミニウム多孔質材の断面写真を図3に示す。マトリックスを構成するアルミニウムの純度は99.5mass%であった。
実施例5:本発明のアルミニウム多孔質材(その5)
空隙率が50%で空孔径が30〜500μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用いること以外は実施例4と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例6:本発明のアルミニウム多孔質材(その6)
空隙率が75%で空孔径が30〜1000μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用いること以外は実施例4と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例7:本発明のアルミニウム多孔質材(その7)
ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、トリメチルアミン塩酸塩をモル比で10:3:0.5の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムとトリメチルアミン塩酸塩をジメチルスルホンに溶解しためっき液を用いること以外は実施例4と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を作製した。マトリックスを構成するアルミニウムの純度は99.9mass%であった。
実施例8:本発明のアルミニウム多孔質材(その8)
ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、トリメチルアミン塩酸塩、塩化テトラメチルアンモニウムをモル比で10:3:0.3:1の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムとトリメチルアミン塩酸塩と塩化テトラメチルアンモニウムをジメチルスルホンに溶解しためっき液を用い、印加電流密度を10A/dmとすること以外は実施例4と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を作製した。マトリックスを構成するアルミニウムの純度は99.8mass%であった。
実施例9:本発明のアルミニウム多孔質材(その9)
ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、トリメチルアミン塩酸塩をモル比で10:4:0.5の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムとトリメチルアミン塩酸塩をジメチルスルホンに溶解しためっき液を用いること以外は実施例4と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を作製した。マトリックスを構成するアルミニウムの純度は99.9mass%であった。
実施例10:本発明のアルミニウム多孔質材(その10)
空隙率が95%で空孔径が50〜1500μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用い、この表面にアルミニウム被膜を蒸着形成することで導電化処理を行った。アルミニウム被膜の蒸着形成は、エレクトロンビームガン真空蒸着装置を用い、1.2A、10kVで20分間処理することで行った。このようにして表面にアルミニウム被膜を蒸着形成した発泡ポリウレタンの断面写真を図4に示す。その後、表面にアルミニウム被膜を蒸着形成した発泡ポリウレタンに対して電気アルミニウムめっきを行い、本発明のアルミニウム多孔質材を得た。めっき液は、ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、トリメチルアミン塩酸塩をモル比で10:3:0.1の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムとトリメチルアミン塩酸塩をジメチルスルホンに溶解したものを90℃の温度で用いた。めっき処理は、陽極を純度99.99%のアルミニウム板、陰極を被処理物である表面にアルミニウム被膜を蒸着形成した発泡ポリウレタンとし、150rpmの攪拌速度でめっき液を攪拌しながら、5A/dmの印加電流密度で20分間行った。マトリックスを構成するアルミニウムの純度は99.7mass%であった。
実施例11:本発明のアルミニウム多孔質材(その11)
空隙率が50%で空孔径が30〜500μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用いること以外は実施例10と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例12:本発明のアルミニウム多孔質材(その12)
空隙率が75%で空孔径が30〜1000μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用いること以外は実施例10と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例13:本発明のアルミニウム多孔質材(その13)
空隙率が95%で空孔径が50〜1500μmである市販の導電性発泡ポリウレタン(炭素粒子を含むウレタンを原料に用いて成形されたもの)を多孔質基材として用い、電気アルミニウムめっきを直接行うこと以外は実施例10と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例14:本発明のアルミニウム多孔質材(その14)
空隙率が95%で空孔径が50〜1500μmである市販の発泡ポリウレタンを多孔質基材として用い、その表面に銀粒子を含む導電ペースト(藤倉化成社製)を刷毛で塗布してから大気雰囲気中、150℃で30分間乾燥することで導電化処理を行った後、実施例10と同様にして電気アルミニウムめっきを行い、本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例15:本発明のアルミニウム多孔質材(その15)
市販の導電性樹脂を用いて製造された不織布を多孔質基材として用いること以外は実施例13と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例16:本発明のアルミニウム多孔質材(その16)
空隙率が60%で空孔径が30〜800μmである市販の導電性セラミックスを多孔質基材として用いること以外は実施例13と同様にして本発明のアルミニウム多孔質材を得た。
実施例17:本発明のアルミニウム多孔質材(その17)
実施例1で得た本発明のアルミニウム多孔質材を大気雰囲気中、500℃で10分間熱処理した後、50℃の1Mの過硫酸アンモニウム水溶液をエッチング処理液として用いてここに30分間浸漬することにより、マトリックスに含まれる発泡ポリウレタンと銅被膜を除去した。発泡ポリウレタンと銅被膜が除去されたことは、マトリックス部材の断面観察によって内部が空洞である部分が存在することにより確認できた。
実施例18:本発明の蓄電デバイス(リチウムイオン二次電池)
図5に示した工程に従って、電極集電体としての実施例1で得た本発明のアルミニウム多孔質材Aに、正極活物質としてLiCoOを圧入法によって充填し(バインダ:ポリフッ化ビニリデン)、大気雰囲気中、100℃で24時間乾燥した後、プレス加工を行って圧縮成形することで電極Bを作製した。次に、電極Bを正極として用いた図5に示すリチウムイオン二次電池ハーフセルを組み立て、充放電試験によりその特性確認を行った。なお、対極にはリチウム金属を用い、電解液にはエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を電解質として溶解したものを用いた。その結果、本発明のアルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイスは良好な充放電挙動を示すことがわかった。
参考例1:電気アルミニウムめっきに用いるめっき液の評価(その1)
ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、塩化テトラメチルアンモニウムをモル比で10:2〜5:1.2の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムと塩化テトラメチルアンモニウムをジメチルスルホンに溶解することで調製しためっき液における、無水塩化アルミニウムの混合量とめっき液の融点との関係を図6に示す。図6から明らかなように、無水塩化アルミニウムの混合量がジメチルスルホン10モルに対して2.5〜4.1モルの場合にめっき液の融点は100℃以下になり、3.0〜3.9モルの場合にめっき液の融点は90℃以下になることがわかった。塩化テトラメチルアンモニウムの混合量を変化させた場合や、塩化テトラメチルアンモニウムに代えて他の含窒素化合物を混合した場合などにおいても同様の傾向を示し、アルミニウムハロゲン化物の混合量がジアルキルスルホン10モルに対して2.5〜4.0モルの場合にめっき液の融点は100℃以下になることから、このような融点が100℃以下のめっき液は、樹脂製の多孔質基材のように高温に晒されると変形や変質の恐れのある多孔質基材に対して電気アルミニウムめっきを100℃以下の温度で行うことができるという点において有用であることがわかった。
参考例2:電気アルミニウムめっきに用いるめっき液の評価(その2)
ジメチルスルホン、無水塩化アルミニウム、塩化テトラメチルアンモニウムをモル比で10:3:0〜1.5の割合で混合し、混合物の温度をジメチルスルホンの融点である110℃を超える温度まで昇温して無水塩化アルミニウムと塩化テトラメチルアンモニウムをジメチルスルホンに溶解することで調製しためっき液における、塩化テトラメチルアンモニウムの混合量とめっき液のイオン伝導度との関係を図7に示す。図7から明らかなように、塩化テトラメチルアンモニウムの混合量が増加するにつれてイオン伝導度が上昇することがわかった。無水塩化アルミニウムの混合量を変化させた場合や、塩化テトラメチルアンモニウムに代えて他の含窒素化合物を混合した場合などにおいても同様の傾向を示したことから、めっき液に含窒素化合物を配合することで、多孔質基材に対して電気アルミニウムめっきを行う際の印加電圧の低減化を図ることができることがわかった。
本発明は、アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイスを提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (12)

  1. 隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材の表面がアルミニウムで被覆されたマトリックスからなるアルミニウム多孔質材の製造方法であって、多孔質基材の表面に、(1)ジアルキルスルホン、(2)アルミニウムハロゲン化物、(3)ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:R N・X(R 〜R は同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩からなる群から選択される少なくとも1つの含窒素化合物、を含有するめっき液を用いた電気アルミニウムめっきによってアルミニウム被膜を形成することを特徴とする製造方法。
  2. 多孔質基材の空隙率が50.0〜99.5%であり、かつ、空孔径が30〜2000μmであることを特徴とする請求項記載の製造方法。
  3. めっき液のジアルキルスルホンとアルミニウムハロゲン化物の配合量が、ジアルキルスルホン10モルに対してアルミニウムハロゲン化物1.5〜4.5モルであることを特徴とする請求項または記載の製造方法
  4. 多孔質基材が樹脂製、ガラス製、セラミックス製のいずれかであって、導電化処理されているものであることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の製造方法。
  5. 多孔質基材が導電性材料を用いて製造された導電性多孔質基材であることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の製造方法。
  6. 隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有するアルミニウムマトリックスからなり、マトリックス部材の内部が空洞である部分を少なくともその一部に有するアルミニウム多孔質材の製造方法であって、多孔質基材の表面に、(1)ジアルキルスルホン、(2)アルミニウムハロゲン化物、(3)ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:R N・X(R 〜R は同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩からなる群から選択される少なくとも1つの含窒素化合物、を含有するめっき液を用いた電気アルミニウムめっきによってアルミニウム被膜を形成した後、多孔質基材を除去することを特徴とする製造方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法によって製造されてなることを特徴とする、隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有する多孔質基材の表面がアルミニウムで被覆されたマトリックスからなるアルミニウム多孔質材。
  8. 請求項6記載の製造方法によって製造されてなることを特徴とする、隣接する空孔同士が繋がることによって形成された三次元網目状構造を有するアルミニウムマトリックスからなり、マトリックス部材の内部が空洞である部分を少なくともその一部に有するアルミニウム多孔質材。
  9. マトリックスを構成するアルミニウムの純度が90mass%以上であることを特徴とする請求項7または8記載のアルミニウム多孔質材。
  10. 請求項乃至のいずれかに記載のアルミニウム多孔質材からなることを特徴とする蓄電デバイス用電極集電体。
  11. 請求項乃至のいずれかに記載のアルミニウム多孔質材に電極活物質を担持させてなることを特徴とする蓄電デバイス用電極。
  12. 請求項11記載の蓄電デバイス用電極を用いて構成されてなることを特徴とする蓄電デバイス。
JP2010049413A 2009-03-05 2010-03-05 アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス Active JP5598027B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010049413A JP5598027B2 (ja) 2009-03-05 2010-03-05 アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009052361 2009-03-05
JP2009052361 2009-03-05
JP2010049413A JP5598027B2 (ja) 2009-03-05 2010-03-05 アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010232171A JP2010232171A (ja) 2010-10-14
JP5598027B2 true JP5598027B2 (ja) 2014-10-01

Family

ID=43047783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010049413A Active JP5598027B2 (ja) 2009-03-05 2010-03-05 アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5598027B2 (ja)

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2570518A1 (en) 2010-05-12 2013-03-20 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of manufacturing aluminum structure, and aluminum structure
WO2012063920A1 (ja) * 2010-11-11 2012-05-18 日立金属株式会社 アルミニウム箔の製造方法
JP5617611B2 (ja) * 2010-12-27 2014-11-05 日立金属株式会社 引張強度に優れる複合金属箔
JP2012144763A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Sumitomo Electric Ind Ltd アルミニウム構造体の製造方法およびアルミニウム構造体
KR20140012060A (ko) * 2011-02-18 2014-01-29 스미토모덴키고교가부시키가이샤 집전체용 3차원 그물 형상 알루미늄 다공체, 당해 알루미늄 다공체를 이용한 전극, 비수 전해질 전지, 커패시터 및 리튬 이온 커패시터
JP2012186143A (ja) 2011-02-18 2012-09-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 電気化学素子用電極とその製造方法
JP2012186141A (ja) * 2011-02-18 2012-09-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 電気化学デバイス
DE112012000880B4 (de) 2011-02-18 2023-02-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Stromkollektor, elektrode, batterie mit nicht-wässrigem elektrolyt, kondensator und lithium-ionen-kondensator, die einen porösen aluminiumkörper mit dreidimensionalem netzwerk verwenden
CN103329229B (zh) * 2011-02-18 2016-06-29 住友电气工业株式会社 三维网状铝多孔体、使用了该铝多孔体的电极、以及使用了该电极的非水电解质电池、使用非水电解液的电容器和使用非水电解液的锂离子电容器
CN103299462B (zh) * 2011-02-18 2016-06-22 住友电气工业株式会社 集电体用三维网状铝多孔体、使用了该铝多孔体的电极、以及使用了该电极的电池、电容器和锂离子电容器
JPWO2012111699A1 (ja) * 2011-02-18 2014-07-07 住友電気工業株式会社 三次元網状アルミニウム多孔体を用いた電極、該電極を用いた非水電解質電池、非水電解液を用いたキャパシタ及びリチウムイオンキャパシタ
JPWO2012111705A1 (ja) * 2011-02-18 2014-07-07 住友電気工業株式会社 集電体用三次元網状アルミニウム多孔体及び該アルミニウム多孔体を用いた電極並びに該電極を用いた非水電解質電池、非水電解液キャパシタ及びリチウムイオンキャパシタ
CN103328694A (zh) * 2011-02-18 2013-09-25 住友电气工业株式会社 铝多孔体及其制造方法
JP2012256583A (ja) * 2011-02-18 2012-12-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 電気化学素子用電極の製造方法
JP6010935B2 (ja) * 2011-03-25 2016-10-19 住友電気工業株式会社 陽極酸化被膜で被覆された多孔質金属体及びその製造方法
JP2012219372A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Sumitomo Electric Ind Ltd アルミニウム多孔体の製造方法
JP2012251210A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 金属多孔体及びそれを用いた電極材料、電池
JP5648588B2 (ja) * 2011-06-03 2015-01-07 住友電気工業株式会社 アルミニウム構造体の製造方法およびアルミニウム構造体
JP2012251231A (ja) * 2011-06-07 2012-12-20 Sumitomo Electric Ind Ltd アルミニウム多孔体の製造方法
JP5803301B2 (ja) * 2011-06-08 2015-11-04 住友電気工業株式会社 アルミニウム多孔体の製造方法及び製造装置
JP5737677B2 (ja) * 2011-07-19 2015-06-17 国立大学法人京都大学 多孔質アルミニウム材料の製造方法
JP5704026B2 (ja) * 2011-09-12 2015-04-22 住友電気工業株式会社 アルミニウム構造体の製造方法
CN103958742B (zh) * 2011-10-27 2016-07-13 日立金属株式会社 多孔铝箔的制造方法、多孔铝箔、蓄电装置用正极集电体、蓄电装置用电极,以及蓄电装置
JP2015092433A (ja) * 2012-02-24 2015-05-14 住友電気工業株式会社 全固体リチウム二次電池
EP2821529B1 (en) * 2012-02-29 2019-02-13 Hitachi Metals, Ltd. Method for electrical aluminum plating and method for producing aluminum foil
JP5880364B2 (ja) * 2012-09-05 2016-03-09 住友電気工業株式会社 アルミニウムめっき装置及びこれを用いたアルミニウム膜の製造方法
JP2014075205A (ja) * 2012-10-03 2014-04-24 Hitachi Metals Ltd 蓄電デバイス
JP2014234531A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 住友電気工業株式会社 アルミニウム多孔体の製造方法、アルミニウム多孔体、集電体、電極、及び電気化学デバイス
JP2015140440A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 住友電気工業株式会社 アルミニウムめっき液、アルミニウム膜、樹脂構造体、アルミニウム多孔体、及びアルミニウム多孔体の製造方法
CN105869902B (zh) * 2016-04-18 2018-10-16 南京大学 一种多孔复合电极及其制备方法
WO2023216039A1 (zh) * 2022-05-07 2023-11-16 宁德时代新能源科技股份有限公司 负极极片、电极组件、电池单体、电池及用电装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3413662B2 (ja) * 1992-01-13 2003-06-03 上村工業株式会社 アルミニウム多孔体の製造方法
JP2002100366A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Nissha Printing Co Ltd 電池用集電体の製造方法
JP2004076031A (ja) * 2002-08-09 2004-03-11 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 電解めっき用めっき浴及び複合めっき用めっき浴並びにこれらの製造方法
JP2005285629A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Sanyo Electric Co Ltd 非水電解質電池
JP4756462B2 (ja) * 2004-11-09 2011-08-24 日立金属株式会社 電解アルミニウムめっき液
JP4398355B2 (ja) * 2004-12-22 2010-01-13 住友電気工業株式会社 金属多孔体およびその製造方法
JP4986122B2 (ja) * 2006-03-31 2012-07-25 日立金属株式会社 電解アルミニウムめっき液およびアルミニウムめっき膜
JP2010009905A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Sumitomo Electric Ind Ltd リチウム系二次電池用正極の集電体並びにそれを備えた正極及び電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010232171A (ja) 2010-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5598027B2 (ja) アルミニウム多孔質材およびその製造方法、アルミニウム多孔質材を電極集電体として用いた蓄電デバイス
JP6044546B2 (ja) 多孔アルミニウム箔の製造方法、多孔アルミニウム箔、蓄電デバイス用正極集電体、蓄電デバイス用電極、および、蓄電デバイス
KR101811089B1 (ko) 알루미늄박의 제조방법
US8377567B2 (en) Highly corrosion-resistant porous metal member
CN102379050A (zh) 用于电池和超电容器的多孔三维铜、锡、铜锡、铜锡钴、及铜锡钴钛电极
KR101779227B1 (ko) 탄소성 입자가 분산 담지되어서 이루어지는 알루미늄박
KR20140073492A (ko) 리튬 이온 커패시터 및, 축전 디바이스, 축전 시스템
CN103339782A (zh) 制造电化学元件用电极的方法
WO2011130827A1 (en) Method of producing current collectors for electrochemical devices
JPH0888022A (ja) 二次電池及び該二次電池の製造方法
JP2015008166A (ja) キャパシタ
JP5565114B2 (ja) 金属多孔体を用いたキャパシタ
JP2010140941A (ja) キャパシタ
JP5929000B2 (ja) 多孔質アルミニウム箔の製造方法
US20160343519A1 (en) Conductive resin molded body, structure, aluminum porous body, method for producing aluminum porous body, current collector, electrode, non-aqueous electric double layer capacitor, and lithium ion capacitor
CN103097591A (zh) 铝结构体的制造方法和铝结构体
KR102085499B1 (ko) 수소 거품 형판을 이용한 다공성 전극 집전체의 제조방법 및 상기 방법에 의해 제조된 전극 집전체
JP2014234530A (ja) アルミニウム多孔体、集電体、電極、電気化学デバイス及びアルミニウム多孔体の製造方法
JP2014187383A (ja) 金属多孔体を用いたキャパシタ
JP6252832B2 (ja) アルミニウム箔、及びそれを用いた電極、並びに蓄電デバイス
CN103108998A (zh) 铝结构体的制造方法和铝结构体
WO2014192645A1 (ja) アルミニウム多孔体の製造方法、アルミニウム多孔体、集電体、電極、及び電気化学デバイス
JP5708928B2 (ja) 電池用集電体及びその製造方法
JP2014235851A (ja) アルミニウム多孔体、集電体、電極及び電気化学デバイス
US20230058736A1 (en) Current collectors with a group 6 metal thereon and related electrochemical cells and methods

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140715

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5598027

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350