JP5597606B2 - カラオケ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カラオケ楽曲を演奏可能なカラオケ装置に関する。
例えば、ネットワークを介して接続される楽器にIDを付与して管理する技術として、特許文献1記載の技術が知られている。この従来技術では、複数の電子楽器に対し、シーケンサや音源装置等をネットワークを介して接続し、接続された各機器間で上記IDによりお互いを認識しながら情報のやりとりが行われる、電子音楽システムが開示されている。
一方、近年、カラオケ装置において、カラオケ楽曲データの再生サービスを楽器演奏者に提供することが考えられている。楽器演奏者である利用者は、当該再生されるカラオケ楽曲に合わせて楽器を演奏することで、楽器の練習を行ったり、カラオケ楽曲全体のアンサンブルを楽しむことができる。
特開2010−160180号公報
通常、カラオケ楽曲データの再生サービスを行う店舗は、複数の部屋それぞれに1つずつカラオケ装置を配置し、各部屋毎にサービス提供を行っている。上述のように、楽器演奏者に対するサービスを開始する場合、従来どおり、歌唱を行う利用者に対しカラオケ楽曲データの再生サービスを行うカラオケ装置を配置した部屋と、楽器演奏を行う利用者に対しカラオケ楽曲データの再生サービスを行う新しいカラオケ装置を配置した部屋とが、混在することとなる。さらに、カラオケ楽曲データの再生サービスを行う新しいカラオケ装置を配置した部屋であっても、利用者が楽器を持たず、従来通りに歌唱のみの利用を行う場合もあり得る。
店舗側の管理者は、課金計算やサービス性向上等の観点から、各部屋のカラオケ装置が上記いずれのタイプのカラオケ装置であるのか、また上記新しいタイプのカラオケ装置が利用者により歌唱のみで利用されたのか楽器演奏で利用されたのかを随時管理する必要がある。しかしながら、そのような点に配慮した技術は、従来存在していなかった。
本発明の目的は、管理者が、楽器演奏のために利用された履歴と歌唱のために利用された履歴を区別しつつ精度よい管理を行える、カラオケ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、楽器の演奏に対応した楽器演奏室、または、歌唱に対応した歌唱室、のいずれかに配置されるカラオケ装置であって、楽曲データを再生する再生手段と、楽器接続手段と、前記楽器から出力される演奏信号を受信する受信手段と、前記楽器接続手段ごとに固有に付与されるとともに前記楽器演奏室として使用されることを表す識別情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される前記識別情報を用い、当該識別情報に基づいて、前記カラオケ装置が前記楽器演奏室、または、前記歌唱室のいずれに設置されているかを判断する判断手段と、前記判断手段により前記楽器演奏室と判断された場合、前記再生手段による前記楽曲データの再生の動作モードを、前記楽器による演奏を可能とする楽器演奏モードとし、前記判断手段により前記歌唱室と判断された場合、前記動作モードを、前記楽器による演奏に対応していない歌唱モードとする、切替手段と、前記楽器演奏モードで前記カラオケ装置が利用されたことを示す利用履歴、または、前記歌唱モードで前記カラオケ装置が利用されたことを示す利用履歴をそれぞれ集計する集計手段と、を有することを特徴とする。
本願発明のカラオケ装置は、楽曲データ再生の動作モードとして楽器による演奏を可能とする楽器演奏モードと、楽器による演奏に対応していない歌唱モードとの両方を備えており、楽器演奏室及び歌唱室のいずれかに配置され、いずれの室に配置されたかに応じてモードが切り替えられる。すなわち、カラオケ装置に設定される楽曲データ再生の動作モードを示すモード設定情報に基づき、判断手段により、当該カラオケ装置が楽器演奏室及び歌唱室のいずれに設置されているかが判断される。楽器演奏室に設置されていると判断された場合には、切替手段の制御により動作モードを楽器演奏モードに切り替え、再生手段は楽器演奏モードによりカラオケ楽曲データの再生を行う。一方、歌唱室に設置されていると判断された場合には、切替手段の制御により動作モードを歌唱モードに切り替え、再生手段は歌唱モードによりカラオケ楽曲データの再生を行う。このようにしてカラオケ装置が楽器演奏モードで利用されたことを示す利用履歴、または、カラオケ装置が歌唱モードで利用されたことを示す利用履歴がそれぞれ集計される。
これにより、カラオケ装置の管理者は、当該カラオケ装置の利用者が楽器演奏のために用いた利用履歴及び歌唱のために用いた利用履歴を、互いに区別しつつ正確に取得できるので、精度よい装置管理を行うことができる。
また、楽器接続手段をさらに有し、前記楽器接続手段は、前記楽器から出力される演奏信号を受信する受信手段と、当該楽器接続手段ごとに固有に付与されるとともに前記楽器演奏室として使用されることを表す識別情報を記憶する記憶手段と、を備え、前記判断手段は、前記モード設定情報として前記記憶手段に記憶される前記識別情報を用い、当該識別情報に基づいて、前記カラオケ装置が前記楽器演奏室または前記歌唱室のいずれに設置されているかを判断することを特徴とする。
これにより、楽器接続手段が設置されているか非設置であるか、また設置されていればその識別情報が正当であるかどうか、に応じて、カラオケ装置が楽器演奏室及び歌唱室のいずれに設置されているかを正確かつ容易に判断することができる。
なお、前記楽器による演奏を可能とする処理を行うための楽器演奏アプリケーションプログラムを起動する起動手段をさらに有し、前記判断手段は、前記アプリケーションプログラムの起動の有無を前記モード設定情報として、当該カラオケ装置が前記楽器演奏室、または、前記歌唱室のいずれに設置されているかを判断するよう構成してもよい。
これにより、楽器接続時に通常起動されるアプリケーションプログラムが実際に起動されているかどうか、に応じて、カラオケ装置が楽器演奏室及び歌唱室のいずれに設置されているかを正確かつ容易に判断することができる。
また、前記動作モードとして前記楽器演奏モード、または、前記歌唱モードのいずれかを設定する設定手段を有し、前記判断手段は、前記設定手段により設定される前記楽器演奏モード、または、前記歌唱モードを前記モード設定情報として、当該カラオケ装置が前記楽器演奏室及び前記歌唱室のいずれに設置されているかを判断するよう構成してもよい。
これにより、利用者が楽器演奏モード及び歌唱モードのいずれを選択しているかに応じて、カラオケ装置が楽器演奏室及び歌唱室のいずれに設置されているかを正確かつ容易に判断することができる。
また、本発明は、前記楽曲データは、複数の前記楽器演奏パートを含んでおり、前記切替手段は、前記判断手段により前記楽器演奏室と判断された場合には、前記楽器演奏モードとして、前記再生手段による前記楽曲データの再生を、前記複数の楽器演奏パートのうち所望の1つの楽器演奏パートを除いたマイナスワン状態で再生することを特徴とする。
これにより、利用者(楽器演奏者)は、自らの演奏する楽器演奏音と、カラオケ楽曲データの再生音とを合わせた、ライブ演奏感覚を楽しむことができる。
さらに、本発明は、前記楽曲データは、複数の前記楽器演奏パートを含んでおり、前記切替手段は、前記判断手段により前記楽器演奏室と判断された場合には、前記楽器演奏モードとして、前記再生手段による前記楽曲データの再生を、前記複数の楽器演奏パートのうち所望の1つの楽器演奏パートを他のパートに比べて減音した状態で再生することを特徴とする。
これにより、利用者(楽器演奏者)は、自らの演奏する楽器演奏音と、カラオケ楽曲データの再生音とを合わせた、ライブ演奏感覚を楽しむことができる。
本発明によれば、管理者が、楽器演奏のために利用された履歴と歌唱のために利用された履歴を区別しつつ、精度よい管理を行うことができる。
本発明の一実施形態のカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。 楽器接続ボードの前面パネルの説明図、及び、楽器接続ボードの背面パネルの説明図である。 楽器接続ボードの内部に設けられた拡張I/Oポートと各ホーンジャックとの接続関係を示す機能ブロック図である。 カラオケ装置に備えられた制御装置の前面パネルの説明図、及び、制御装置の背面パネルの説明図である。 制御装置の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。 サーバから制御装置へ送信される曲データの主要構成を示す説明図、及び、MIDIデータの説明図である。 曲データに含まれるMIDIデータの演奏部分の構成を示す説明図、エレキギターの音源を指定するMIDIデータ♯4を削除した演奏部分の構成を示す説明図、及び、ミュートデータ♯4が付加された演奏部分の構成を示す説明図である。 データテーブルの説明図である。 カラオケ装置による楽曲再生時にCPUにより実行される処理内容を示すフローチャートである。 ステップS200の楽器ボックス設定処理を示すフローチャートである。 サーバによるカラオケ装置の管理時の制御内容を示すフローチャートである。 楽曲データ再生の動作モードをリモコンで設定する変形例におけるカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。 制御装置の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。 カラオケ装置による楽曲再生時にCPUにより実行される処理内容を示すフローチャートである。 ステップS400のモード設定処理を示すフローチャートである。 カラオケ装置による楽曲再生時にCPUにより実行される処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、楽音演奏装置の一例としてのカラオケ装置に本発明を適用した場合を例にとって説明する。本実施形態のカラオケ装置は、例えば複数の部屋(ゲストルーム)を備えた店舗における、それら複数の部屋それぞれに1つずつ配置されている。各カラオケ装置は、楽曲データ再生の動作モードとして、利用者の楽器による演奏を可能とする楽器演奏モードと、利用者が歌うための楽器による演奏に対応しない歌唱モードとの両方を備えている。上記複数の部屋は、上記楽器演奏モード及び上記歌唱モードの両方により利用客にサービスを提供可能な楽器演奏室と、上記楽器演奏モードに対応しておらず、上記歌唱モードにより利用客にサービスを提供可能な歌唱室と、から構成されている。そして各部屋のカラオケ装置は、楽器演奏室及び歌唱室のいずれの部屋に配置されたかに応じて、上記動作モードが切り替えられる。楽器演奏モードの場合、利用者は、カラオケ装置の演奏と共に自ら楽器を演奏することができる。
<カラオケ装置の主要構成>
図1は、本発明の音楽演奏装置の一実施形態としてのカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。図1に示すように、カラオケ装置10には、モニタテレビ(以下、モニタと略称する)13と、歌唱者用のモニタ14と、楽器接続ボード8と、制御装置(コマンダ)20とが備えられている。
モニタ13は、歌詞を示す歌詞テロップ、歌詞テロップの背景に表示する背景映像、選曲番号を示す映像などをCRTに表示する。楽器接続ボード8は、エレキギター4やエレキベースなどの電子楽器を接続する。制御装置20は、選曲制御と、通信制御と、MIDIデータ処理と、を行う。選曲制御には、複数の楽器の楽音により構成されるカラオケ用の楽曲(カラオケ楽曲。以下、適宜「曲」と略称する)の選曲、及び、曲の再生の予約などが含まれる。通信制御には、選曲された曲の送信要求を示すリクエスト信号のサーバへの送信、及び、リクエスト信号により示される曲に対応する曲データの受信、などが含まれる。MIDIデータ処理には、受信された曲データに含まれる楽音種類指定情報たるMIDIデータのうち、楽器接続ボード8に接続された楽器と同じ種類の楽器の音源を指定するMIDIデータの削除等、が含まれる。
楽器、すなわちこの例ではエレキギター4は、楽器ケーブル96aを介して楽器ボックス6の入力ジャック6A(受信手段)に接続される。入力ジャック6Aにより、エレキギター4の演奏信号が楽器ボックス6内に入力される。楽器ボックス6と楽器接続ボード8との間は、楽器ケーブル96cと、USBケーブル96bとによって接続されている。楽器ボックス6には図示しないメモリ(記憶手段)が設けられており、このメモリに、楽器ボックス6ごとに固有に付与される識別情報(ID情報)が記憶されている。識別情報は、当該楽器ボックス6が設置されるカラオケ装置10が楽器演奏室において使用可能であることを表す、例えば楽器ボックス6のシリアル番号により構成されている。USBケーブル96bは、楽器ボックス6が接続されたことと上記識別情報とをカラオケ装置10側で検出するために、楽器ボックス6と楽器接続ボード8とを接続している。なお、上記楽器ボックス6は、各請求項に記載の楽器接続手段を構成する。
さらに、カラオケ装置10には、アンプ16と、フロアータイプのスピーカ11,11と、天井吊下げ用の1組のスピーカ12,12と、リモコン60とが備えられている。アンプ16は、この例では、楽器接続ボード8から入力される楽器の演奏信号とマイクロフォン17,18から入力される音声信号及び曲の再生信号とのミキシングや、音声と曲との音量バランス及びエコー調整や、ディレイ調整や、ミキシング信号の増幅や、再生される曲の音程制御(キーコントロール)や、高音・低音の制御(トーンコントロール)などを行う。スピーカ11,11は、アンプ16から出力される増幅信号を音として再生する。リモコン60は、制御装置20を遠隔操作するのに用いられる。
<楽器接続ボード>
楽器接続ボード8の構成について図2を参照して説明する。図2(a)は、楽器接続ボード8の前面パネルの説明図であり、図2(b)は、楽器接続ボード8の背面パネルの説明図である。図2(a)に示すように、楽器接続ボード8の前面パネルには、電源ボタン81と、USBジャック80と、ホーンジャック82,83,84,85と、接続ジャック86とが設けられている。
電源ボタン81は、前面パネルの左上に設けられ、楽器接続ボード8の電源を立ち上げるために用いられる。USBジャック80は、電源ボタン81の右方に設けられ、上記USBケーブル96bを介し楽器ボックス6の情報出力端子(図示せず)に接続される。
ホーンジャック82には、電子ドラム1(後述の図3参照)が入力ジャック6Aに接続された状態の楽器ボックス6が上記楽器ケーブル96cを介して接続される。このとき、ホーンジャック82には、楽器ボックス6に備えられた適宜の操作部の操作により出力レベルが調整された、電子ドラム1の音信号が入力される。ホーンジャック83には、キーボード2(後述の図3参照)が入力ジャック6Aに接続された状態の楽器ボックス6が上記楽器ケーブル96cを介して接続される。このとき、ホーンジャック83には、楽器ボックス6に備えられた適宜の操作部の操作により出力レベルが調整された、キーボード2の音信号が入力される。ホーンジャック84には、エレキベース3(後述の図3参照)が入力ジャック6Aに接続された状態の楽器ボックス6が上記楽器ケーブル96cを介して接続される。このとき、ホーンジャック84には、楽器ボックス6に備えられた適宜の操作部の操作により出力レベルが調整された、エレキベース3の音信号が入力される。ホーンジャック85には、エレキギター4が入力ジャック6Aに接続された状態の楽器ボックス6が上記楽器ケーブル96cを介して接続される。このとき、ホーンジャック85には、楽器ボックス6に備えられた適宜の操作部の操作により出力レベルが調整された、エレキギター4の音信号が入力される。
接続ジャック86は、楽器の音程をLEDで表示する音程表示手段たるチューニングメーターのプラグが接続される。なお、図2(b)に示すように、楽器接続ボード8の背面パネルには、上記各ホーンジャック82,83,84,85に入力された音信号をそれぞれ出力する出力端子82d,83d,84d,85dが設けられている。
<ホーンジャックの接続関係>
図3は、楽器接続ボード8の内部に設けられた拡張I/Oポートと各ホーンジャック82〜85との接続関係を示す説明図である。なお、各ホーンジャック82〜85への楽器の接続は、それぞれ同一であるため、ここでは、エレキギター4が接続された楽器ボックス6からの楽器ケーブル96cがホーンジャック85に接続された場合を代表に説明する。
この場合、ホーンジャック85には、楽器ケーブル96cのプラグ(図示せず。以下、ボックス接続プラグという。)の挿入によりONし、離脱によりOFFするスイッチが設けられている。このスイッチは、拡張I/Oポート88の検知ポートP03に接続されている。このスイッチには、5Vの直流電圧が印加されている。
上記ボックス接続プラグがホーンジャック85に挿入されると、スイッチがONし、拡張I/Oポート88の検知ポートP03に現れる電圧は、0V(ローレベル)から5V(ハイレベル)に変化し、この変化は、背面の出力端子85dを介し上記制御装置20に備えられたCPU45(後述)により検出される。一方、エレキギター4から出力された音信号(演奏信号)は、楽器ボックス6、楽器ケーブル96c、ボックス接続プラグ、及びホーンジャックを介して入力されると共に、背面の出力端子85dへと出力される。この出力された演奏信号は、後述するアンプ16に内蔵されたミキシング回路9に入力される。
また、上記同様、電子ドラム1が接続された楽器ボックス6からの楽器ケーブル96cがホーンジャック82に接続されると、電子ドラム1の演奏信号が上記同様にして拡張I/Oポート88の検知ポートP00に入力される。キーボード2が接続された楽器ボックス6からの楽器ケーブル96cがホーンジャック83に接続されると、キーボード2の演奏信号が検知ポートP01に入力される。エレキベース3が接続された楽器ボックス6からの楽器ケーブル96cがホーンジャック84に接続されると、エレキベース3の演奏信号が検知ポートP02に入力される。なお、上記ホーンジャック84,85は、チューニングメーター5を接続する接続ジャック86に接続されており、エレキベース3及びエレキギター4の音程をチューニングできるようになっている。
以上のように、楽器接続ボード8は、各楽器のホーンプラグが接続されたことを検出するとともに、接続された楽器の演奏信号をミキシング回路9へ出力する役割を果たす。
<制御装置の概略>
上記制御装置20の装備について図4を参照して説明する。図4(a)は、制御装置20の前面パネルの説明図であり、図4(b)は、制御装置20の背面パネルの説明図である。図4(a)に示すように、制御装置20の前面パネルには、テンキー21と、選曲ボタン22と、選曲番号表示体23と、予約曲数表示体24と、取消ボタン25と、演奏停止ボタン26と、歌い直しボタン27と、割り込みボタン28と、フラットキー29と、標準キー30と、シャープキー31と、ボーカルボタン32と、2コーラスカットボタン33と、後奏カットボタン34と、カラオケ切替ボタン35と、入力切替ボタン36と、サービスボタン37と、受光部38と、電源ボタン39と、が設けられている。
テンキー21は、選曲する曲の選曲番号の入力などを行うために設けられ、0〜9のボタンから構成される。選曲ボタン22は、選曲を確定するために用いられる。選曲番号表示体23は、テンキー21の上に設けられ、選曲された曲の選曲番号を6桁の数字でLED表示する。
予約曲数表示体24は、選曲番号表示体23の左に設けられ、再生が予約されている曲の数をLED表示する。取消ボタン25は、予約曲数表示体24の下に設けられ、予約の取り消しを行うために用いられる。演奏停止ボタン26は、演奏を停止させるために用いられる。歌い直しボタン27は、歌っている途中で最初から歌い直すために用いられる。割り込みボタン28は、予約曲の間に割り込んで予約するために用いられる。受光部38は、前面パネルの左上に設けられ、リモコン60から送信される光信号を受光する。電源ボタン39は、前面パネルの左下に設けられ、制御装置20の電源を立ち上げるのに用いられる。
フラットキー29は、テンキー21の右に設けられ、再生する曲のキーを低くコントロールするために用いられる。標準キー30は、再生する曲のキーを標準にコントロールするために用いられる。シャープキー31は、再生する曲のキーを高くコントロールするために用いられる。ボーカルボタン32は、それらキー29,30,31の下に設けられ、ボーカルのメロディーラインの音量を設定するために用いられる。2コーラスカットボタン33は、2コーラス目までを再生するために用いられる。後奏カットボタン34は、曲の後奏部分をカットするために用いられる。カラオケ切替ボタン35は、ボタン32,33,34の下に設けられ、カラオケとBGM用とを切り替えるために用いられる。入力切替ボタン36は、LAN回線95(図1参照)を介して入力されるデータを、曲データから有線放送、テレビ放送などに切り替える。サービスボタン37は、モニタ13,14の表示をカラオケボックスなどが提供しているサービス情報の表示に切り替えるために用いられる。
また、図4(b)に示すように、制御装置20の背面パネルには、通信端子40と、入力端子44と、音声出力端子41と、映像出力端子42と、映像出力端子43とが設けられている。通信端子40は、LAN回線95を接続する。入力端子44は、通信端子40の右方に設けられ、楽器接続ボード8の出力端子87(図2(b)参照)と接続される。音声出力端子41は、入力端子44の右方に設けられ、アンプ16の音声入力端子(図示省略)が接続される。映像出力端子42は、モニタ13の映像入力端子(図示省略)と接続される。映像出力端子43は、モニタ14の映像入力端子(図示省略)と接続される。
<制御装置の電気的構成>
上記制御装置20の電気的構成について図5を参照して説明する。図5は、制御装置20の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。制御装置20には、上記各種制御をプログラムにしたがって実行するCPU45が備えられている。CPU45には、楽器接続ボード8と、RAM46と、ROM47と、ビデオRAM48と、RAM49と、LANボード50と、MIDI音源ボード51と、音声制御回路52と、CD−ROMプレーヤ53と、映像制御回路54と、変換回路55と、LED(前述の選曲番号表示体23、予約曲数表示体24等)と、表示回路56と、入力回路57と、が接続されている。
RAM46は、リモコン60から送信されるデータや、選曲された曲の選曲番号を示す選曲番号データや、予約された曲の選曲番号データなどを一時保存する。ROM47は、データテーブル78(後述の図8参照)や、CPU45により実行されるプログラムなど、が記憶されている。
ビデオRAM48は、モニタ13,14に歌詞テロップや各種メッセージ映像を表示するための文字映像データが記憶される。LANボード50は、サーバ58から送信される曲データ100(後述の図6参照)を受信する。RAM49は、LANボード50により受信された曲データ100を一時保存する。
MIDI音源ボードは、RAM49から読み出された曲データ100に含まれるMIDIデータ110(後述の図7参照)を入力するとともに、その入力されたMIDIデータ110により指定される音源から音源信号を出力する。音声制御回路52は、上記出力された音源信号を入力してアンプ16により増幅可能な信号に変換する。CD−ROMプレーヤ53は、曲データ100に含まれるジャンルデータ150(後述の図6参照)により特定されるジャンルの背景映像を示す背景映像データを読み出す。
映像制御回路54は、CD−ROMプレーヤ53から読み出された背景映像データ、及びRAM49から読み出された曲データ100に含まれる歌詞テロップデータ140(後述の図6参照)を入力する。また映像制御回路54は、モニタ13の表示画面に表示される背景映像中に歌詞テロップがスーパーインポーズされた映像を作成したり、曲の進行にしたがって歌詞テロップの色を変えたりする映像制御を行う。
変換回路55は、受光部38により受光された光信号をデジタル信号に変換する。LED(前述の選曲番号表示体23、予約曲数表示体24等)は、制御装置20の前面パネルに設けられた各種ボタン及びキー(前述のテンキー21、選曲ボタン22等)を押したときに点灯する。表示回路56は、上記LEDへ表示信号を出力する表示回路56と、入力回路57は、上記各種ボタン及びキーを押したときに発生するスイッチング信号を入力する。
<曲データ>
曲データの主要構成について図6を参照して説明する。図6(a)は、サーバ58から制御装置20へ送信される曲データの主要構成を示す説明図である。曲データ100は、MIDIデータ110と、歌詞テロップデータ140と、ジャンルデータ150などから構成されている。MIDIデータは、曲の演奏部分を示す。歌詞テロップデータ140は、歌詞テロップ(字幕)を示す。ジャンルデータ150は、曲のジャンルを示す。MIDIデータ110の先頭には、図6(b)に示すように、曲の始まりをカウントするための曲カウントデータ120を付加することができる。曲カウントデータ120としては、例えば、ドラムの音を出すためのMIDI音源を指定するMIDIデータ♯1(後述の図7(a)参照)が用いられる。
上記MIDIデータ110の構成について図7を参照して説明する。図7(a)は、曲データ100中のMIDIデータ110の演奏部分の構成を示す説明図である。MIDIデータ110は、この例では、図7(a)に示すように、MIDIデータ#1、MIDIデータ#2、MIDIデータ#3、MIDIデータ#4、ノートONデータ112、レベルデータ114、ノートOFFデータ116等のデータから構成される。MIDIデータ#1は、電子ドラム1の音源を指定する。MIDIデータ♯2は、キーボード2の音源を指定する。MIDIデータ♯3は、エレキベース3の音源を指定する。MIDIデータ♯4は、エレキギター4の音源を指定する。ノートONデータ112は音源から音源信号を出力させることを指定する。レベルデータ114は、音の強さ、すなわち音源信号の出力レベルを指定する。ノートOFFデータ116は、音源から音源信号を出力させないことを指定する。
楽器の音源を指定するMIDIデータ、例えばエレキギターの音源を指定するMIDIデータ♯4を削除した場合は、MIDIデータ110は、図7(b)に示すデータ構成となる。これにより、曲データは、エレキギター演奏パートが実質的にほとんど聞こえないマイナスワン状態で再生される。また、MIDIデータ110には、図7(c)に示すように、例えばMIDIデータ♯4により発生するエレキギターの音をミュートするためのミュートデータ118を付加することもできる。この場合も、上記同様、曲データはエレキギター演奏パートを除いたマイナスワン状態で再生される。さらに、MIDIデータ♯4により発生するエレキギターの音を他のパートの音に比較してかなり小さくし、実質的にほとんど聞こえないようにしてもよい。この場合、レベルデータ114の値を他のパートに比べてかなり低く設定することで、上記同様の実質的なマイナスワン状態の再生を実現できる。
<データテーブル>
ここで、データテーブル78について図8を参照して説明する。本実施形態では、一例として、上記のようなマイナスワン状態での再生を実現するために、各ホーンジャック82,83,84,85のいずれに各楽器が接続されたかどうかを自動検出し、その検出結果に応じて上述したMIDIデータの削除処理が行われる。データテーブル78は、上記処理を行うために、上記楽器接続ボード8の拡張I/Oポート88により検知された検知データに基づいて、削除すべきMIDIデータを設定するためのものである。図8において、D0〜D7は、図3に示すように、拡張I/Oポート88の検知ポートP00〜P07に対応するCPU45の入力ポートをそれぞれ示している。そのうちの入力ポートD4〜D7は、楽器接続ボード8に上記楽器以外の楽器を接続するための予備の検知ポートP04〜P07にそれぞれ対応する入力ポートである。本実施形態では、この入力ポートD4〜D7は用いないため、Xで表されている。なお、Xは、どんな値でもよい。
たとえば、楽器ボックス6を介してエレキギター4のみを接続した場合は、前述したように上記ボックス接続プラグを接続するホーンジャック85に対応する検知ポートP03の入力レベルが、ローレベルからハイレベルに変化する。この結果、当該検知ポートP03に対応するCPU45の入力ポートD3では「1」が検出される。その一方、その他の楽器に対応した入力ポートD0,D1,D2では「0」が検出される。この結果、ホーンジャック85に、エレキギター4に対応した楽器ボックス6が接続されたのが自動検出され、削除すべきMIDIデータを指定する指定データは、X8Hになる(図8中の矢印で示す段のデータ参照)。このように、CPU45は、エレキギター4に対応した楽器ボックス6のみが接続された場合に、図8のテーブルを用いて指定データX8Hを検出する。またCPU45は、これによって、楽器接続ボード8に楽器ボックス6を介しエレキギター4が接続されたと判定するとともに、削除する対象となるMIDIデータがMIDIデータ♯4であると認識する。その他の楽器(エレキベース3、キーボード2、電子ドラム1)がそれぞれ楽器ボックス6を介し単体で接続された場合や、複数の楽器が複数の楽器ボックスを介し同時に接続された場合も、上記同様である。すなわち、CPU45は、楽器の接続を自動検出し、図8のテーブルを用いて指定データを検出し、削除対象となるMIDIデータを認識する(詳細な説明は省略)。
<リモコン>
リモコン60には、図示を省略するが、選曲番号表示部と、カラオケ切替ボタンと、外部映像ボタンと、ゲームボタンと、拍手ボタンと、フラットキーと、シャープキーと、テンキーと、選曲ボタンと、演奏停止ボタンと、歌い直しボタンと、取消ボタンと、割り込みボタンと、マイナスボタンと、プラスボタンと、歌唱ボタンと、楽器ボタンと、が設けられている。
選曲番号表示部は、選曲番号をバックライト付きの液晶で表示する。カラオケ切替ボタンは、上記制御装置20のカラオケ切替ボタン35と同じ機能を果たす。外部映像ボタンは、制御装置20の入力切替ボタン36と同じ機能を果たす。ゲームボタンは、サーバ58が用意しているテレビゲームを行う状態に切り替えるために用いられる。
拍手ボタンは、曲間や曲の再生終了後に拍手や歓声の音を再生するように設定する。フラットキー及びシャープキーは、制御装置20の上記フラットキー29及びシャープキー31とそれぞれ同じ機能を果たす。マイナスボタンは、ボーカルメロディーの音量を小さくするのに用いられる。プラスボタンは、ボーカルメロディーの音量を大きくするのに用いられる。歌唱ボタンは、前述した楽曲再生の動作モードを歌唱モードに設定するために用いることができる。楽器ボタンは、上記動作モードを楽器演奏モードに設定するために用いることができる(後述の変形例(1)を参照)。そして、上記各ボタンを押すと、どのボタンが押されたかを示す光信号が、リモコン60の上部に設けられた送信窓から発信される。
<本実施形態の特徴>
以上の基本構成において、本実施形態の特徴は、カラオケ装置10が、楽器ボックス6との接続認証の有無によって自らが楽器演奏室と歌唱室のどちらに設置されているかを判断し、その結果に応じて、楽器演奏モード又は歌唱モードのいずれかに切り替えることである。以下、その詳細を説明する。
<楽器ボックスの意義>
前述したように、通常、カラオケ楽曲データの再生サービスを利用者に提供する店舗は、複数の部屋それぞれに1つずつカラオケ装置10を配置し、各部屋毎にサービス提供を行っている。上述のように楽器演奏を行う利用者に対するサービスを開始する場合、従来どおりに歌唱を行う利用者に対しカラオケ楽曲データの再生サービスを行うカラオケ装置を配置した部屋と、楽器演奏を行う利用者に対してもカラオケ楽曲データの再生サービスを行える本実施形態のカラオケ装置10を配置した部屋とが、混在する可能性がある。あるいは、本実施形態のカラオケ装置10を配置した部屋であっても、利用者が楽器を持たず、従来通りに歌唱のみの利用を行う場合もあり得る。
店舗側の管理者では、歌唱を行う利用者と楽器演奏を行う利用者とで異なる課金計算とする必要がある。また、サービス性向上等の観点から、各部屋のカラオケ装置が上記いずれのタイプのカラオケ装置であるのか、また本実施形態のカラオケ装置10であってもそれが利用者により歌唱のみで利用されたのか楽器演奏で利用されたのかを随時管理する必要がある。
本実施形態では、上記に基づき、少なくとも楽器演奏室には、利用者の楽器演奏に対応したカラオケ装置10を配置する。そして、楽器演奏モードで利用者にサービス提供を行った履歴を管理するために、上記楽器ボックス6を各カラオケ装置10に接続して用いる。前述したように、各楽器ボックス6は、楽器ボックス6ごとに固有に付与される識別情報(ID情報)を記憶している。上記のような楽器を演奏する利用者に対する新しいサービスを提供するにあたり、店舗側は、事前に、例えばメーカやカラオケ配信会社等(以下適宜、「メーカ等」という)に複数の楽器ボックス6の購入及び登録を申請する。これにより、メーカ等は、申請のあった個数の楽器ボックス6を上記店舗に供給するとともに、それら各楽器ボックス6の上記識別情報をサーバ58に登録する。店舗側では、上記のようにして入手した楽器ボックス6を、楽器室に設けられた上記カラオケ装置10に接続して設置する。この接続により、各カラオケ装置10の制御装置20は、自らに接続された楽器ボックス6の識別情報を、当該楽器ボックス6から取得する。
一方このとき、カラオケ装置10は、所定のタイミング(後述)で随時サーバ58と情報送受信している。上記サーバ58への識別情報の登録に基づき、サーバ58から当該店舗に対し供給された複数の楽器ボックス6それぞれの上記識別情報が、例えばリスト形式で当該店舗の各カラオケ装置10へ送信される。各カラオケ装置10では、前述のようにして楽器ボックス6から直接取得した識別情報が、上記のようにしてサーバ58から送られてきた識別情報のリストに含まれているかどうか、を照合する。楽器ボックス6から取得した識別情報が上記リストに含まれていれば、照合OKとされ、カラオケ装置10は、楽器演奏モードを実行可能な状態に移行する。そして、カラオケ装置10は、楽器演奏モードにより利用者にサービスを提供した履歴を集計し、定期的にサーバ58へ報告する(以上、詳細は後述する)。
<カラオケ装置における制御手順>
上記カラオケ装置10においてCPU45により実行される処理内容を、図9に示す。図9において、このフローは、カラオケ装置10の利用者が、制御装置20の電源ボタン39を押し制御装置20の電源を立ち上げると、開始される。制御装置20の電源の立ち上がりに連動して、アンプ16、楽器接続ボード8及びモニタ13,14の電源が、立ち上がる。なお、前述したように、この例では、カラオケ装置10の利用者が、楽器接続ボード8に楽器ボックス6を介してエレキギター4を接続し、エレキギター4を演奏する場合を例にとって説明する。この場合、利用者は、エレキギター4からの楽器ケーブル96aを楽器ボックス6に接続する。その後さらに、利用者は、楽器ボックス6からの楽器ケーブル96c及びUSBケーブル96bを楽器接続ボード8に接続する。上記楽器ケーブル96cの楽器接続ボード8のホーンジャック85への接続により、拡張I/Oポート88の検知ポートP03に現れる電圧が、ローレベルからハイレベルに変化する。
図9において、まず、ステップS10において、CPU45は、モードフラグFを初期化してF=0とする。その後、ステップS200に移る。なお、このモードフラグFは、F=0は、カラオケ装置10が上記歌唱モードで使用される状態を表している。F=1は、カラオケ装置10が上記楽器演奏モードで使用される状態を表している(詳細は後述)。
ステップS200では、CPU45は、楽器ボックス6を介した、エレキギター4と楽器接続ボード8との電気的接続を確立するための楽器ボックス設定処理を行う。
上記ステップS200の楽器ボックス設定処理を図10により説明する。図10において、まず、ステップS210で、CPU45は、モードフラグFが1であるか否かを判定する。後述のように楽器ボックス6が楽器接続ボード8に接続されかつ制御装置20により照合OK(後述)とされた場合はF=1となって判定が満たされ(ステップS210:YES)、このルーチンを終了する。楽器ボックス6が楽器接続ボード8に接続されていないか、接続されていても照合NG(後述)であった場合は、F=0のままであり判定が満たされず(ステップS210:NO)、ステップS215に移る。
ステップS215では、CPU45は、新たな楽器ボックス6の接続があったか否かを判定する。前述のように、メーカ等から新規に楽器ボックス6が供給されると、楽器ボックス6と楽器接続ボード8との間が、USBケーブル96b及び楽器ケーブル96cによって接続される。楽器接続ボード8へのUSBケーブル96bの接続によって、CPU45は、楽器ボックス6が接続されたことを識別する。このようにして楽器ボックス6の接続がCPU45により新たに識別された場合はステップS215の判定が満たされ(ステップS215:YES)、ステップS220に移る。楽器ボックス6が新たに接続されていない場合はステップS215の判定が満たされず(ステップS215:NO)、このルーチンを終了する。
ステップS220では、CPU45は、USBケーブル96bを介し、楽器ボックス6のメモリに記憶されたモード設定情報としての楽器ボックス6の上記識別情報を取得する。そしてCPU45は、その取得した識別情報を例えばRAM49に記憶する。その後、ステップS225に移る。
ステップS225では、CPU45は、上記のようにして楽器ボックス6との接続に伴う設定処理が終了した旨の設定報告を、LAN回線95を介してサーバ58に送信する。その後、ステップS230に移る。
ステップS230では、上記ステップS230のサーバ58への設定報告の送信に対応しサーバ58からLAN回線95を介して送信されてくる(後述)、楽器ボックスの識別情報のリストを受信する。この識別情報のリストは、前述したように、カラオケ装置10を設置する店舗ごとに対し予め作成され、店舗に備えられた数の楽器ボックスについての識別情報を記載したリストである。なお、このように上記設定報告をサーバ58へ送信したことを契機にリスト受信が行われるのではなく、定期的にサーバ58との間で行われる情報送受信において併せてリストの受信が行われるようにしてもよい。ステップS230が終了すると、ステップS235に移る。
ステップS235では、CPU45は、上記ステップS220で取得した楽器ボックス6の識別情報を、上記ステップS230で受信した識別情報のリストと照合する。そして、CPU45は、照合がOKか、すなわち、楽器ボックス6から取得した識別情報が、リスト中の識別情報のいずれかに一致するか否かを判定する。照合OKであった場合には判定が満たされ(ステップS235:YES)、ステップS240に移る。このステップS235の判定が満たされることにより、楽器ボックス6が、楽器演奏モードにより利用者にサービスを提供する権限を有した適正なものとして、カラオケ装置10に対し設定される。照合がNG、すなわち、楽器ボックス6から取得した識別情報が、リスト中の識別情報のいずれにも一致しなかった場合は判定が満たされず(ステップS235:NO)、このルーチンを終了する。
ステップS240では、CPU45は、モードフラグFを、上記照合OKの結果に応じ、楽器演奏モードで使用可能な状態を表すF=1に変更する。その後、このルーチンを終了する。
図9に戻り、以上のようにしてステップS200が終了したら、ステップS20に移る。
ステップS20では、CPU45は、モードフラグFが1であるか否かを判定する。前述のように照合OKでF=1となっている場合はステップS20の判定が満たされ(ステップS20:YES)、ステップS25に移る。前述の照合OK以外のF=0の場合はステップS20の判定が満たされず(ステップS20:NO)、後述のステップS80に移る。
ステップS25では、CPU45は、予め定められた所定のリードタイミングになると、CPU45は、拡張I/Oポート88を選択するチップセレクト信号CSを読み込みことで入力ポートD0〜D7からデータを読み込む。その後、ステップS30に移る。
ステップS30では、CPU45は、上記ステップS25で読み込んだデータに基づいて、ROM47に記憶されている上記データテーブル78から指定データを検索する。例えば前述のようにしてエレキギター4を接続した楽器ボックス6が接続されると、前述のように、検知ポートP03に現れる電圧がローレベルからハイレベルに変化している。これにより、CPU45によって、検知ポートP03に対応する入力ポートD3からデータ「1」が検出される。この結果、CPU45は、データテーブル78から入力ポートD3のデータが「1」であり、かつ他の入力ポートD0,D1及びD2のデータが「0」の場合に対応する、指定データX8Hを取得する。この指定データX8Hは、データテーブル78に示すように、エレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4を削除することを指定する。ステップS30が終了したら、ステップS35に移る。
ステップS35では、CPU45は、上記ステップS30で検索された指定データ(上記の例では指定データX8H)をRAM46に一時保存する。その後、ステップS40に移る。
ステップS40では、CPU45は、利用者による選曲が終了したか否かを判定する。例えば、利用者が歌いたい曲の選曲番号をリモコン60の図示しないテンキーにより入力すると、その押す毎に上記テンキーに対応する数字がリモコン60の選曲番号表示部61及び制御装置20の選曲番号表示体23に順次表示される。続いて、最後の数字のテンキーを押してから図示しない選曲ボタンを押すと、選曲が終了する。これにより、選曲が終了する。選曲が終了するまではステップS40の判定が満たされず(ステップS40:NO)、ループ待機する。選曲が終了した場合はステップS40の判定が満たされ(ステップS40:YES)、ステップS45に移る。
ステップS45では、CPU45は、ステップS40での選曲結果に対応し、上記選曲番号を示す選曲番号データをRAM46に一時保存する。またCPU45は、LANボード50を介し、上記選曲番号に対応する曲データ100の送信を要求するリクエスト信号を、LAN回線95を介してサーバ58へ送信する。これにより、サーバ58は、図示しない記憶装置から上記リクエスト信号に示される選曲番号に対応する曲データ100を検索して読み出す。そして、サーバ58は、その読み出された曲データ100を、LAN回線95を介して制御装置20に送信する。ステップS45が終了したら、ステップS50に移る。
ステップS50では、CPU45は、LANボード50を介し、サーバ58からLAN回線95を介して送信された曲データ100を受信する。その後、ステップS55に移る。
ステップS55では、CPU45は、上記ステップS50で受信した曲データ100をRAM49に一時保存する。その後、ステップS60に移る。
ステップS60では、CPU45は、前述のステップS35でRAM46に記憶されている指定データ(前述の例では指定データX8H)を読み出す。その後、ステップS65に移る。
ステップS65では、CPU45は、前述のステップS55でRAM49に記憶されているMIDIデータ110の読み出しを開始する。その後、ステップS70に移る。
ステップS70では、CPU45は、ステップS60で読み出した指定データ(上記の例では指定データX8H)に基づき、判定を行う。すなわち、CPU45は、上記ステップS65で読み出されこの時点で処理対象としているMIDIデータが、上記指定データで指定されたMIDIデータであるか否か、上記の例では、エレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4であるか否か、を判定する。上記指定されたMIDIデータであれば判定が満たされ(ステップS70:YES)、ステップS75に移る。上記指定されたMIDIデータでなければ判定が満たされず(ステップS70:NO)、後述のステップS105に移る。
ステップS75では、CPU45は、この時点での処理対象のMIDIデータの削除を行う。これにより、後述のようにステップS65〜ステップS110が繰り返されるとき、ステップS70でエレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4を含むデータが読み出されたときに限り、当該MIDIデータ#4が削除される(前述の図7(b)参照)。なお、削除に代えて、前述の図7(c)に示したようにミュートするためのミュートデータ118の付加を行ってもよい。この結果、エレキギターの楽曲パートが実質的に聞こえない状態にされた、マイナスワン状態でのカラオケ楽曲データの再生を実現することができる。ステップS75が終了したら、後述のステップS105に移る。
一方、前述のステップS20での判定が満たされない場合には、上記したように、ステップS80に移る。ステップS80では、CPU45は、上記ステップS40と同様、利用者による選曲が終了したか否かを判定する。前述したように、例えば利用者がリモコン60の上記選曲ボタン69等を操作し選曲が終了するまではステップS80の判定が満たされず(ステップS80:NO)、ループ待機する。選曲が終了した場合はステップS80の判定が満たされ(ステップS80:YES)、ステップS85に移る。
ステップS85では、CPU45は、ステップS80での選曲結果に対応し、上記ステップS45と同様、選曲番号データをRAM46に一時保存するとともに、リクエスト信号をサーバ58へ送信する。これにより、上記同様、サーバ58から読み出された曲データ100が制御装置20へ送信される。ステップS85が終了したら、ステップS90に移る。
ステップS90では、上記ステップS50と同様、CPU45は、サーバ58からの曲データ100を受信する。その後、ステップS95に移る。
ステップS95では、上記ステップS55と同様、CPU45は、上記ステップS90で受信した曲データ100を一時保存する。その後、ステップS100に移る。
ステップS100では、上記ステップS65と同様、CPU45は、上記ステップS95で記憶されたMIDIデータ110の読み出しを開始する。その後、ステップS105に移る。
ステップS105では、CPU45は、CPU45に内蔵されたタイマのカウントにしたがって、MIDIデータを、図示しないシーケンサを介してMIDI音源ボード51に書き込む。なお、この書き込まれるMIDIデータは、ステップS65で読み出された後にステップS70及びステップS75の処理を経たMIDIデータ110、または、ステップS100で読み出されたMIDIデータ110である。
ステップS110では、CPU45は、MIDI音源ボード51に制御信号を出力し、上記ステップS105で書き込んだMIDIデータに対応した音源信号を、MIDI音源ボード51から出力させる。MIDI音源ボード51から出力される音源信号は、音声制御回路52へ出力されるとともに、アンプ16により増幅可能な音楽信号に変換され、この変換された音楽信号は、音声出力端子41からアンプ16のミキシング回路9へ出力される。また、マイクロフォン17,18から入力された音声信号は、アンプ16に内蔵されたミキシング回路9において上記音楽信号とミキシングされる。なお、このとき、前述の照合OKによりF=1となりステップS25〜ステップS70やステップS75等の処理を経ていた場合には、楽器から出力された演奏信号が、楽器接続ボード8及び出力端子82d〜85d等を介してミキシング回路9に入力され、上記音声信号及び音楽信号とミキシングされる。そして、そのミキシングされたミキシング信号が、アンプ16に内蔵された図示しない増幅回路により増幅された後にスピーカ11及びスピーカ12へ出力され、両スピーカ11,12によって再生される。ステップS110が終了すると、ステップS115に移る。
ステップS115では、CPU45は、曲データ100の再生が終了したか否か、言い換えれば、ステップS65またはステップS100でのMIDIデータの読み出しが曲データ100の最後のMIDIデータまで終了したか否か、を判定する。曲データ100の再生が終了していなければ判定が満たされず(ステップS115:NO)、ステップS120に移る。曲データ100の再生が終了していれば判定が満たされ(ステップS115:YES)、後述のステップS125に移る。
なお、上記において、F=1の場合に実行される、ステップS25〜ステップS75、及び、ステップS105〜ステップS115の処理が、楽器演奏モードに相当している。また、F=0の場合に実行される、ステップS80〜ステップS100、及び、ステップS105〜ステップS115の処理が、歌唱モードに相当している。
ステップS120では、CPU45は、モードフラグFが1であるか否かを判定する。F=1である場合は判定が満たされ(ステップS120:YES)、上記ステップS65に戻り、上記楽器演奏モードにおける上記ステップS65〜ステップS115の手順を繰り返す。その繰り返しの際、上記の例では、ステップS65で読み出されたMIDIデータに含まれるMIDIデータ♯4は、MIDI音源ボード51に書き込まれず、エレキギター4の音を示す音源信号は、MIDI音源ボード51から出力されない。この結果、カラオケ楽曲データは所望の1つの楽器演奏パート、この例ではエレキギター4の演奏パートが除かれたマイナスワン状態で再生される。これにより、エレキギター4の演奏者である利用者は、マイナスワン状態で再生されるカラオケ楽曲に合わせて、上記除かれたエレキギター演奏パートを自ら演奏して楽しむことができる。つまり、利用者は、カラオケ装置10に通常のカラオケ楽曲データの再生を実行させながら、エレキギター4を演奏することができる。一方、F=0である場合はステップS120の判定が満たされず(ステップS120:NO)、上記ステップS100に戻り、上記歌唱モードにおける上記ステップS100〜ステップS115の手順を繰り返す。
ステップS125では、CPU45は、カラオケ装置10の利用履歴を、集計する。すなわち、上記ステップS20において、F=1であるかF=0であるかどうかに応じて動作モードが楽器演奏モード又は歌唱モードに切り替えられている。CPU45は、この切替に応じて、楽器演奏モードでの利用と歌唱モードでの利用とに分けて、動作モード毎に上記集計を行う。その後、ステップS130に移る。
ステップS130では、CPU45は、上記ステップS125で集計したカラオケ装置10の利用履歴をサーバへ送信するべき、所定のタイミングであるか否かを判定する。送信タイミングは、例えば1日のうちの所定の時間に1回、のように設定されている。上記所定のタイミングでなければ判定が満たされず(ステップS130:NO)、ステップS200に戻り同様の手順を繰り返す。上記所定のタイミングであればステップS130の判定が満たされ(ステップS130:YES)、ステップS135に移る。
ステップS135では、上記ステップS125を実行するたびに集計し蓄積されたカラオケ装置10の利用履歴を、サーバ58へ送信する。その後、このフローを終了する。
以上のフローにおいて、上記ステップS20の手順は各請求項記載の判断手段として機能するとともに切替手段としても機能する。また、上記ステップS110の手順は再生手段として機能し、上記ステップS125の手順は集計手段として機能する。
<サーバによる制御手順>
サーバ58の制御内容を図11により説明する。図11は、サーバ58によるカラオケ装置10の管理時にサーバ58に備えられた制御装置(図示せず)が実行する制御手順を説明するフローチャートである。
図11において、まず、ステップS310で、サーバ58の制御装置は、例えばカラオケ装置10を設置し楽器ボックス6を購入した店舗から、楽器ボックス6の登録申請があったか否かを判定する。この登録申請には、購入した楽器ボックス6を設置する店舗名及び購入した楽器ボックス6の識別情報などが含まれる。店舗から楽器ボックス6の登録申請があれば判定が満たされ(ステップS310:YES)、ステップS315に移る。
ステップS315では、制御装置は、上記ステップS310で取得した楽器ボックス6の識別情報及び店舗名を、サーバ58に備えられた記憶装置に記憶し登録する。その後、このフローを終了する。
一方、上記ステップS310において、楽器ボックス6の登録申請がなければ判定が満たされず(ステップS310:NO)、ステップS320に移る。ステップS320では、制御装置は、店舗からの楽器ボックス6の設定報告があったか否かを判定する。上記図10のステップS225において、カラオケ装置10から設定報告の送信があった場合は、判定が満たされ(ステップS320:YES)、ステップS325に移る。
ステップS325では、制御装置は、楽器ボックス6の設定報告があったカラオケ装置10に対し、LAN回線95を介し、当該カラオケ装置10が設置されている店舗に対応する楽器ボックス6の識別情報のリスト(前述)を送信する。これにより、カラオケ装置10側では、前述したように、上記ステップS230による楽器ボックスの識別情報のリストの受信、及び、その後の照合を行うことができる。ステップS325が終了すると、このフローを終了する。
一方、ステップS320において上記設定報告の送信がなかった場合は判定が満たされず(ステップS320:NO)、ステップS330に移る。ステップS330では、制御装置は、店舗よりカラオケ装置10の利用履歴を受信したから否かを判定する。上記ステップS135で送信されたカラオケ装置10の利用履歴を受信していた場合には、ステップS330の判定が満たされ(ステップS330:YES)、ステップS335に移る。利用履歴を受信していない場合は判定が満たされず(ステップS330:NO)、このフローを終了する。
ステップS335では、制御装置は、上記ステップS330で受信したカラオケ装置10の利用履歴を、サーバ58に備えられた上記記録装置のデータベースに記録する。その後、このフローを終了する。
以上説明したように、本実施形態のカラオケ装置10は、楽曲データ再生の動作モードとして、楽器による演奏を可能とする楽器演奏モードと、楽器による演奏に対応していない歌唱モードとの両方を備えている。カラオケ装置10は、楽器演奏室、または、歌唱室のいずれかに配置される。そして、CPU45の制御により、ステップS20において、F=1である場合には楽器演奏室に対応した楽器演奏モードによる処理に切り替え、楽器演奏モードによりカラオケ楽曲データの再生を行う。一方、F=0である場合には歌唱室に対応した歌唱モードによる処理に切り替え、歌唱モードによりカラオケ楽曲データの再生を行う。そして、このようにして、カラオケ装置10が楽器演奏モードで利用されたことを示す利用履歴、または、カラオケ装置10が歌唱モードで利用されたことを示す利用履歴が、ステップS125においてそれぞれ集計される。これにより、カラオケ装置10の管理者は、当該カラオケ装置10の利用者が楽器演奏のために用いた利用履歴、及び、歌唱のために用いた利用履歴を、互いに区別しつつ正確に取得できるので、精度よい装置管理を行うことができる。
また、本実施形態では特に、楽器演奏室で使用されることを表す固有の識別情報を記憶した楽器ボックス6を利用し、この楽器ボックス6の識別情報の照合結果に応じて上記動作モードを切り替える。これにより、楽器ボックス6が設置されているか非設置であるか(ステップS215参照)、また設置されていればその識別情報が正当であるかどうか(ステップS235参照)、に応じて、カラオケ装置10が楽器演奏室及び歌唱室のいずれに設置されているかを正確かつ容易に判断することができる。すなわち、CPU45は、上記モードフラグFがF=1であることを識別することでカラオケ装置10が楽器演奏室に設置されていることを間接的に精度よく判断でき、上記モードフラグFがF=0であることを識別することでカラオケ装置10が歌唱室に設置されていることを間接的に精度よく判断することができる。また、楽器ボックス6が設置されることによりカラオケ装置10が楽器演奏モードに切り換えられることで、カラオケ装置10の操作による設定により無作為に楽器演奏室が増えることを防ぎ、楽器演奏室及び歌唱室の管理負荷を軽減することができる。
また、本実施形態では特に、楽器演奏室と判断された場合には、楽器演奏モードとして楽曲データの再生を、複数の楽器演奏パートのうち所望の1つの楽器演奏パートを除いたマイナスワン状態か又は減音した状態で再生する。これにより、利用者である楽器演奏者は、自らの演奏する楽器の演奏音と、カラオケ楽曲データの再生音とを合わせた、ライブ演奏感覚を楽しむことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例について説明する。
(1)楽曲データ再生の動作モードをリモコン60で設定する場合
上記実施形態では、楽器接続ボード8に接続された楽器ボックス6の識別情報の照合結果に基づき、カラオケ装置10が、楽器演奏室または歌唱室のいずれに設置されているかを判断したが、これに限られない。すなわち、利用者が自らリモコン60を用いて動作モードを設定し、その設定をモード設定情報として用いて、カラオケ装置10が楽器演奏室または歌唱室のいずれに設置されているかを判断するようにしてもよい。以下、そのような変形例を説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図12は、本変形例におけるカラオケ装置10の主要構成を示す説明図である。本変形例では、楽器ボックス6を用いることなく、楽器としてのエレキギター4が、楽器ケーブル6aを介して直接楽器接続ボード8に接続される。その他の点は上記実施形態と同様である。
図13は、本変形例における制御装置20の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。前述したように、本変形例における制御装置20では、エレキギター4は前述の楽器ボックス6を介さずに楽器接続ボード8に接続されている。その他の点は、上記実施形態と同様である。
本変形例では、前述したように、リモコン60は、上記動作モードを設定するための歌唱ボタンと楽器ボタンとをさらに備えている。利用者は、歌唱ボタンを押すことによって、カラオケ装置10において上記歌唱モードを設定し、楽器ボタンを押すことによって、カラオケ装置10において上記楽器演奏モードを設定できるようになっている。
図14は、本変形例においてCPU45により実行される処理内容を示すフローチャートである。図14では、図9のステップS200の楽器ボックス設定処理に代えて、モード設定処理のステップS400が設けられている。
ステップS400のモード設定処理の詳細を図15により説明する。
図15において、まず、ステップS410において、CPU45は、利用者がリモコン60によって上記動作モードの設定入力を行ったか否かを判定する。利用者がリモコン60の歌唱ボタン又は楽器ボタンを押し動作モードを設定入力するまではステップS410の判定が満たされず(ステップS410:NO)、ループ待機する。利用者により動作モードの設定入力があった場合はステップS410の判定が満たされ(ステップS410:YES)、ステップS415に移る。
ステップS415では、CPU45は、利用者が楽器ボタンを押したか否かを判定する。利用者が楽器ボタンを押していれば判定が満たされ(ステップS415:YES)、ステップS425に移る。
ステップS425では、CPU45は、ROM47内に設けられた適宜のモード記録エリアに、動作モードとして楽器演奏モードを設定し記憶する。その後、ステップS430に移る。
ステップS430では、CPU45は、モードフラグFをF=1とする。これにより、図14におけるステップS25〜ステップS115において、上記図9と同様の楽器演奏モードによる処理が実行される。その後、このルーチンを終了する。
一方、上記ステップS415において利用者が楽器ボタンを押していなければ判定が満たされず(ステップS415:NO)、ステップS420に移る。
ステップS420では、CPU45は、利用者が歌唱ボタンを押したか否かを判定する。利用者が歌唱ボタンを押していなければ判定が満たされず(ステップS420:NO)、このルーチンを終了する。利用者が歌唱ボタンを押していれば判定が満たされ(ステップS420:YES)、ステップS435に移る。
ステップS435では、CPU45は、ROM47内に設けられた適宜のモード記録エリアに、動作モードとして歌唱モードを設定し記憶する。その後、F=0の状態のまま、このルーチンを終了する。これにより、図14におけるステップS80〜ステップS115において、上記図9と同様の歌唱モードによる処理が実行される。
以上のフローにおいて、上記ステップS400の処理全体が、各請求項記載の設定手段を構成する。
なお、図14において、上記ステップS400以外の手順は、図9と同様であり、説明を省略する。
本変形例によれば、前述したように、利用者がリモコン60の楽器ボタンまたは歌唱ボタンにより動作モードを設定する。これにより、楽器演奏モード及び歌唱モードのいずれを選択しているかに応じて、対応するモードの処理を実行することができる。そして、上記同様、CPU45は、上記モードフラグFがF=1であることを識別することでカラオケ装置10が楽器演奏室に設置されていることを間接的に精度よく判断でき、上記モードフラグFがF=0であることを識別することでカラオケ装置10が歌唱室に設置されていることを間接的に精度よく判断することができる。
(2)楽器演奏アプリケーションの起動の有無をモード設定情報として使用する場合
すなわち、本変形例では、上記楽器演奏モードにおいて楽器による演奏を可能とする処理を行うために専用の楽器演奏アプリケーションプログラムがCPU45において用いられる。そして、その起動の有無を上記モード設定情報として用いることで、カラオケ装置10が、楽器演奏室、または、歌唱室のいずれに設置されているかを自ら判断する。
図16は、本変形例による楽曲再生時にCPU45により実行される処理内容を示すフローチャートである。図16のフローチャートでは、図9に示したステップS200、ステップS20、ステップS80、ステップS85、ステップS90、ステップS95、及びステップS120が省略されている。また、ステップS30とステップS35との間に新たにステップS32及びステップS33が設けられ、ステップS55とステップS60との間に新たなステップS57及びステップS58が設けられている。それ以外の点は、図9と同様である。
図16において、上記図9と同様のステップS10において、CPU45はモードフラグFをF=0に初期化し、ステップS25に移る。
ステップS25及びステップS30の手順は、図9と同様であるので、説明を省略する。ステップS30が終了すると、新たに設けたステップS32に移る。
ステップS32では、CPU45は、上記ステップS30で検索された指定データがあるか否かを判定する。前述のようにエレキギター4が直接又は楽器ボックス6を介し楽器接続ボード8に接続されている場合は、エレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4の削除のための指定データX8Hが存在することとなる。指定データがあればステップS32の判定が満たされ(ステップS32:YES)、ステップS33に移る。指定データがなければステップS32の判定が満たされず(ステップS32:NO)、後述のステップS40に移る。
ステップS33では、CPU45は、上記ステップS32での「指定データあり」の判定が満たされたこと、つまり楽器が接続されていたこと、を受けて、モードフラグFをF=1とし、ステップS35に移る。
ステップS35、ステップS40、ステップS45、ステップS50、及びステップS55の手順は、図9のフローチャと同様であるので、説明を省略する。ステップS55が終了すると、新たに設けたステップS57に移る。
ステップS57では、CPU45は、モードフラグFが1であるか否かを判定する。上記ステップS33でモードフラグFがF=1となっていた場合は判定が満たされ(ステップS57:YES)、新たに設けたステップS58に移る。モードフラグFがF=1でなかった場合は判定が満たされず(ステップS57:NO)、後述のステップS100に移る。
ステップS58では、CPU45は、楽器による演奏を可能とする処理を行うための専用の楽器演奏アプリケーションプログラム(詳細な説明は省略)を起動する。すなわち、上記ステップS57での判定が満たされることは、ステップS58での専用アプリケーションの起動を意味している。したがって、CPU45は、上記モード設定情報として専用アプリケーションの起動の有無を用い、ステップS57での判定が満たされることを識別することで専用アプリケーションの起動を間接的に識別し、これによってカラオケ装置10が楽器演奏室に設置されているものと間接的に判断することができる。一方、上記ステップS57で判定が満たされない場合は、ステップS58の手順を経ないので、専用アプリケーションの起動がない。つまり、CPU45は、ステップS57での判定が満たされないことを識別することで専用アプリケーションが起動しないことを間接的に識別し、これによってカラオケ装置10が歌唱室に設置されているものと間接的に判断することができる。ステップS58が終了すると、ステップS60に移る。
ステップS60、ステップS65、ステップS70、ステップS75、ステップS105、ステップS110、ステップS115の楽器演奏モードでの楽曲再生の手順、及び、ステップS100、ステップS105、ステップS115の歌唱モードでの楽曲再生の手順は、図9のフローチャートと同様であり、説明を省略する。
ステップS115が終了すると、ステップS125に移る。ステップS125、ステップS130、ステップS135の手順は、図9のフローチャートと同様であるので、説明を省略する。
以上のフローにおいて、上記ステップS58の手順は各請求項記載の起動手段として機能する。また、ステップS57の手順が判断手段として機能するとともに、切替手段としても機能する。
本変形例によれば、楽器演奏アプリケーションプログラムの有無をモード設定情報とし、楽器接続時に通常起動される楽器演奏アプリケーションプログラムが実際に起動されているかどうか、に応じて、カラオケ装置10が楽器演奏室及び歌唱室のいずれに設置されているかを正確かつ容易に判断することができる。
なお、以上において、図3、図5等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図9、図14等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
4 エレキギター(楽器)
6 楽器ボックス(楽器接続手段)
6b USBケーブル
8 楽器接続ボード
10 カラオケ装置
20 制御装置
45 CPU
47 ROM
80 USBジャック
85 ホーンジャック
100 楽曲データ
110 MIDIデータ

Claims (3)

  1. 楽器の演奏に対応した楽器演奏室、または、歌唱に対応した歌唱室、のいずれかに配置されるカラオケ装置であって、
    楽曲データを再生する再生手段と、
    楽器接続手段と、
    前記楽器から出力される演奏信号を受信する受信手段と、
    前記楽器接続手段ごとに固有に付与されるとともに前記楽器演奏室として使用されることを表す識別情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶される前記識別情報を用い、当該識別情報に基づいて、前記カラオケ装置が前記楽器演奏室、または、前記歌唱室のいずれに設置されているかを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記楽器演奏室と判断された場合、前記再生手段による前記楽曲データの再生の動作モードを、前記楽器による演奏を可能とする楽器演奏モードとし、前記判断手段により前記歌唱室と判断された場合、前記動作モードを、前記楽器による演奏に対応していない歌唱モードとする、切替手段と、
    前記楽器演奏モードで前記カラオケ装置が利用されたことを示す利用履歴、または、前記歌唱モードで前記カラオケ装置が利用されたことを示す利用履歴をそれぞれ集計する集計手段と、
    を有することを特徴とするカラオケ装置。
  2. 請求項1に記載のカラオケ装置において、
    前記楽曲データは、
    複数の前記楽器演奏パートを含んでおり、
    前記切替手段は、
    前記判断手段により前記楽器演奏室と判断された場合には、前記楽器演奏モードとして、前記再生手段による前記楽曲データの再生を、前記複数の楽器演奏パートのうち所望の1つの楽器演奏パートを除いたマイナスワン状態で再生する
    ことを特徴とするカラオケ装置。
  3. 請求項1に記載のカラオケ装置において、
    前記楽曲データは、
    複数の前記楽器演奏パートを含んでおり、
    前記切替手段は、
    前記判断手段により前記楽器演奏室と判断された場合には、前記楽器演奏モードとして、前記再生手段による前記楽曲データの再生を、前記複数の楽器演奏パートのうち所望の1つの楽器演奏パートを他のパートに比べて減音した状態で再生する
    ことを特徴とするカラオケ装置。
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