JP5510903B2 - 楽音演奏装置 - Google Patents

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本発明は、カラオケ楽曲を演奏可能な楽音演奏装置に関する。
カラオケ楽曲を演奏する演奏装置において、複数の楽器演奏パートを含むカラオケ楽曲データを、当該複数の楽器演奏パートのうち所望の1つの楽器演奏パートを除いた(又は減音した)マイナスワン状態で再生する技術が既に提唱されている。楽器演奏者である利用者は、当該マイナスワン状態で再生されるカラオケ楽曲に合わせて上記除かれた(又は減音された)楽器演奏パートを自ら演奏して、当該楽器の練習を行ったり、カラオケ楽曲全体のアンサンブルを楽しむことができる。そして、このようなマイナスワン状態での再生時に、利用者に楽曲の歌詞を表示する画面に併せて当該楽曲のコード進行を表示する技術が既に知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平8−30284号公報
例えば、エレキギター、アコースティックギター、クラシックギター等のギターや、ベースギター、ウクレレ、マンドリン、バンジョー等のフレットを備えたギター楽器用の楽譜として、各弦における運指位置を表すTAB譜が広く普及している。したがって、ギター楽器を演奏する楽器演奏者の利用を考えた場合には、上記従来技術のように画面にコード進行を表示するのみならず当該楽曲のギター楽器用のTAB譜データを表示すれば楽器演奏者が演奏を容易に行うことができ、利便性が高まる。
ところで、一般に、カラオケを演奏する演奏装置では、カラオケ楽曲データのキーコントロールを指示が可能であり、例えば歌唱する利用者や楽器を演奏する利用者の便宜のために、歌いやすいキー、演奏しやすいキーとなるようにキーをプラス側(又はマイナス側)へ変更することができる。前述のようにTAB譜データを表示するときにこのようなキーコントロールが行われた場合、当該キーコントロールの指示に対応してTAB譜データをプラス側(又はマイナス側)へシフトして表示する必要がある。
ところが、通常、ギター楽器は、複数の弦を備えかつ各弦ごとに所定数のフレットを備えると共に、各弦毎に発音可能な範囲が決まっている。したがって、上記のようにキーコントロールの指示に応じて単純にTAB譜プラス側(又はマイナス側)へシフトされた新たなTAB譜データを生成した場合、当該シフトによって上記発音可能範囲を逸脱していまい、実際には、そのTAB譜データ通りには演奏できない場合があり得る。あるいは、ギター楽器を演奏する利用者の力量や好みにより、当該利用者が演奏したい範囲(演奏希望範囲)が存在する場合に、上記シフトによって(上記発音可能範囲内ではあっても)上記演奏希望範囲を逸脱してしまう場合もあり得る。
本発明の目的は、カラオケ楽曲データに対しどのようなキーコントロール指示がなされた場合であっても、ギター楽器を演奏する利用者が実際に演奏可能なTAB譜を確実に表示できる、楽音演奏装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、ギター楽器演奏パートを含む複数の楽器演奏パートから構成されるとともに前記ギター楽器演奏パートのTAB譜データが対応付けられたカラオケ楽曲データを、再生可能なカラオケ楽曲再生手段と、利用者による、前記カラオケ楽曲再生手段で再生される前記カラオケ楽曲データの音高をプラス側又はマイナス側へシフトするキーコントロール指示を入力するキーコン入力手段と、前記キーコン入力手段により入力された前記キーコントロール指示に応じて前記TAB譜データをプラス側又はマイナス側へシフトすることにより、新たなTAB譜データを生成するTAB譜シフト手段と、ギター楽器に備えられた各弦のフレット位置の上限下限を定めた、演奏可能範囲データと、前記TAB譜シフト手段により生成された前記新たなTAB譜データの全運指データと、前記演奏可能範囲データと、を比較し、前記新たなTAB譜データの全運指データ中に、前記ギター楽器に備えられた各弦のフレット位置の演奏可能範囲外となる少なくとも1つの範囲外運指データが含まれるか否かを判定するTAB譜判定手段と、前記TAB譜判定手段により前記新たなTAB譜データの前記全運指データ中に前記範囲外運指データが含まれると判定された場合に、前記全運指データをnオクターブ違いの運指データに置換して別のTAB譜データを生成する、TAB譜置換手段と、前記カラオケ楽曲再生手段での前記カラオケ楽曲データの再生に応じて、前記TAB譜置換手段により置換された前記別のTAB譜データを表示する、表示手段と、を有することを特徴とする。
本願第1発明においては、カラオケ楽曲再生手段によりギター楽器演奏パートを含むカラオケ楽曲データが演奏される。そのとき、カラオケ楽曲データに対し、予め当該ギター楽器演奏パートのTAB譜データが対応付けられており、当該カラオケ楽曲データの再生時には表示手段によって当該TAB譜が表示される。
ここで、本願第1発明の楽音演奏装置では、カラオケ楽曲データのキーコントロールを指示可能であり、例えば歌唱する利用者や楽器を演奏する利用者の便宜のために、歌いやすいキー、演奏しやすいキーとなるようにキーをプラス側(又はマイナス側)へ変更することができる。プラス側(又はマイナス側)へのキーコントロール指示がキーコン入力手段によって入力されると、上記のようにカラオケ楽曲データに対応付けられたTAB譜データは、TAB譜シフト手段によって自動的にプラス側(又はマイナス側)へシフトされ、新たなTAB譜データとなる。
ところで、例えば一般のギター、ベースギター、ウクレレ、マンドリン、バンジョー等からなるギター楽器は、複数の弦を備えかつ各弦ごとに所定数のフレットを備えると共に、各弦毎に演奏して発音可能な範囲が決まっている。したがって、上記のようにTAB譜シフト手段が単純にプラス側(又はマイナス側)へシフトされた新たなTAB譜データを生成した場合、当該シフトによって上記発音可能範囲を逸脱してしまい、実際には、そのTAB譜データ通りには演奏できない場合があり得る。あるいは、ギター楽器を演奏する利用者の力量や好みにより、当該利用者が演奏したい範囲(演奏希望範囲)が存在する場合に、上記シフトによって(上記発音可能範囲内ではあっても)上記演奏希望範囲を逸脱してしまう場合もあり得る。
そこで本願第1発明では、TAB譜判定手段が設けられ、ギター楽器に備えられた各弦のフレット位置に係わる演奏可能範囲データと、上記生成された新たなTAB譜データの全運指データとを比較し、上記新たなTAB譜データに含まれる全運指データ中に、各弦の演奏可能範囲(発音可能範囲又は演奏希望範囲)外となる少なくとも1つの運指データ(=範囲外運指データ)が1つでも含まれるか否かが判定される。そして、そのような範囲外運指データが1つでもあった場合には、TAB譜置換手段が、全運指データを、nオクターブシフトした運指データに置換し、別のTAB譜データを生成する。そして、表示手段が、その置換された別のTAB譜データを表示する。
これにより、カラオケ楽曲データに対しどのようなキーコントロール指示がなされた場合であっても、ギター楽器を演奏する利用者が実際に演奏可能なTAB譜を表示手段で確実に表示することができる。
一方、上記のような範囲外運指データが存在する場合に、当該範囲外運指データのみを同じ音程を与える別の弦の運指データに置換し、残りの運指データはそのまま変更しないようにすることも考えられる。しかしながらこの場合、当該置換された運指データと、変更されなかった運指データとの間で、運指位置に大きなギャップが存在するようになり、演奏の難易度が増す場合があり得る。これに対し本願第1発明においては、全運指データを一斉にnオクターブシフトさせるので、全運指データにおける各運指位置相互の位置関係はほとんど変わらない。したがって、上記のような演奏の難易度が増す弊害を確実に回避することができる。その一方、人間の聴覚の特性上、nオクターブ違いの音は、感覚的にほぼ同じ音として認識されるので、上記置換された全運指データにより利用者がギター楽器を演奏したとしても、違和感は生じず、娯楽性は低下しない。すなわち、本願第1発明によれば、娯楽性の低下や演奏の難易度増大を招くことなく、ギター楽器を演奏する利用者が実際に演奏可能なTAB譜を表示できる。
第2発明は、上記第1発明において、前記TAB譜置換手段は、前記TAB譜判定手段により前記全運指データ中に前記演奏可能範囲から逸脱する前記範囲外運指データが含まれると判定された場合には、前記全運指データを1オクターブ下げた又は1オクターブ上げた運指データに置換した前記別のTAB譜データを生成することを特徴とする。
一般に、ギター楽器の各弦に係わる上記発音可能範囲や、ギター楽器を演奏する利用者の上記演奏希望範囲は、ある程度の広がりをもっている。したがって、ある運指データが上記発音可能範囲や演奏希望範囲を逸脱したとしても、当該運指データの音程を1オクターブ上げたり1オクターブ下げた場合には、通常は当該発音可能範囲や演奏希望範囲内に収まる場合が多い。そこで本願第2発明では、発音可能範囲や演奏希望範囲を逸脱する範囲外運指データがあった場合には、TAB譜置換手段が、全運指データを1オクターブ下げた(又は上げた)運指データに置換して別のTAB譜データを生成する。これにより、簡便な制御で迅速に別のTAB譜データの生成を行うことができる。また、シフトするオクターブ数を1オクターブに限定することで、シフト前後の聴覚上の違和感の発生を確実に防止することができる。
本発明によれば、カラオケ楽曲データに対しどのようなキーコントロール指示がなされた場合であっても、ギター楽器を演奏する利用者が実際に演奏可能なTAB譜を確実に表示することができる。
本発明の一実施形態のカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。 楽器接続ボードの前面パネルの説明図、及び、楽器接続ボードの背面パネルの説明図である。 楽器接続ボードの内部に設けられた拡張I/Oポートと各フォンジャックとの接続関係を示す機能ブロック図である。 カラオケ装置に備えられた制御装置の前面パネルの説明図、及び、制御装置の背面パネルの説明図である。 制御装置の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。 サーバーから制御装置へ送信される曲データの主要構成を示す説明図、及び、MIDIデータ、MIDIデータの演奏部分の構成を示す説明図、エレキギターの音源を指定するMIDIデータ♯4を削除した演奏部分の構成を示す説明図、及び、ミュートデータ♯4が付加された演奏部分の構成を示す説明図である。 データテーブルの説明図である。 リモコンの外観を示す上面図である。 TAB譜の一例を示す説明図である。 カラオケ楽曲の再生に合わせてモニタに表示される表示例を表す図である。 キーコントロール指示による曲のキーの変更を説明するための、五線譜とTAB譜とを併せた説明図である。 ギターの運指位置の範囲を説明する説明図である。 カラオケ装置による楽曲再生時にCPUにより実行される処理内容を示すフローチャートである。 発音可能範囲が互いに異なるギター楽器や、利用者の演奏希望範囲に対応可能とする変形例における、ギター楽器テーブルを表す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、楽音演奏装置の一例としてのカラオケ装置に本発明を適用した場合を例にとって説明する。この例では、利用者がカラオケ装置の演奏と共に自らエレキギターを演奏するために、エレキギターの楽曲パートを除いたマイナスワン状態でのカラオケ楽曲データの再生を意図する場合を例にとって説明する。
<主要構成>
図1は、本発明の音楽演奏装置の一実施形態としてのカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。図1に示すように、カラオケ装置10には、歌詞を示す歌詞テロップ、歌詞テロップの背景に表示する背景映像、選曲番号を示す映像などをCRTに表示するモニタテレビ(以下、モニタと略称する)13(表示手段)と、歌唱者用のモニタ14(表示手段)と、エレキギター4やエレキベースギターなどの電子楽器を接続するための楽器接続ボード8と、複数の楽器の楽音により構成されるカラオケ用の楽曲(カラオケ楽曲。以下、適宜「曲」と略称する)の選曲、及び曲の再生の予約などの選曲制御、選曲された曲の送信要求を示すリクエスト信号のサーバーへの送信、及びリクエスト信号により示される曲に対応する曲データ(カラオケ楽曲データ)の受信などの通信制御、受信された曲データに含まれる楽音種類指定情報たるMIDIデータのうち楽器接続ボード8に接続された楽器と同じ種類の楽器の音源を指定するMIDIデータの削除、等を行う制御装置(コマンダ)20とが備えられている。
さらに、カラオケ装置10には、この例では、楽器接続ボード8から入力される楽器の演奏信号、マイクロフォン17,18から入力される音声信号及び曲の再生信号のミキシング、音声と曲との音量バランス、エコー調整、ディレイ調整、ミキシング信号の増幅、再生される曲の音程制御(キーコントロール)、高音、低音の制御(トーンコントロール)などを行うアンプ16と、このアンプ16から出力される増幅信号を音として再生するフロアータイプの1組のスピーカ11,11と、天井吊下げ用の1組のスピーカ12,12と、制御装置20を遠隔操作するリモコン60とが備えられている。
<楽器接続ボード>
楽器接続ボード8の構成について図2を参照して説明する。図2(a)は、楽器接続ボード8の前面パネルの説明図であり、図2(b)は、楽器接続ボード8の背面パネルの説明図である。図2(a)に示すように、楽器接続ボード8の前面パネルの左上には、楽器接続ボード8の電源を立ち上げるための電源ボタン81が設けられており、その右方には、電子ドラムの出力端子であるフォンプラグを接続する接続端子たるフォンジャック82と、キーボードのフォンプラグを接続するフォンジャック83と、エレキベースギターのフォンプラグを接続するフォンジャック84と、エレキギター4のフォンプラグを接続する入力端子85と、楽器の音程をLEDで表示する音程表示手段たるチューニングメーターのプラグを接続するジャック86とが設けられている。また、図2(b)に示すように、楽器接続ボード8の背面パネルには、各フォンジャック82,83,84,85に入力される演奏信号をそれぞれ出力する出力端子87が設けられている。
<フォンジャックの接続関係>
図3は、楽器接続ボード8の内部に設けられた拡張I/Oポートと各フォンジャック82〜85(演奏信号入力手段)との接続関係を示す説明図である。なお、各フォンジャック82〜85への楽器の接続は、それぞれ同一であるため、ここでは、エレキギター4をフォンジャック85に接続する場合を代表に説明する。フォンジャック85には、エレキギター4のフォンプラグ4aの挿入によりONし、離脱によりOFFするスイッチが設けられている。スイッチは、拡張I/Oポート88の検知ポートP03に接続されている。スイッチには、5Vの直流電圧が印加されている。
そして、エレキギター4のフォンプラグ4aがフォンジャック85に挿入されると、スイッチがONし、拡張I/Oポート88の検知ポートP03に現れる電圧は、0V(ローレベル)から5V(ハイレベル)に変化し、この変化は、背面の出力端子87を介して後述する制御装置20に備えられたCPU45(後述)により検出される。一方、エレキギター4から出力される演奏信号は、フォンプラグ4aを介して背面の出力端子87へ出力され、この出力された演奏信号は、制御装置20の入力端子6へ入力される。そして、音声制御回路52(後述)において、音源信号のエレキギターの楽曲パート一部をエレキギター4の演奏信号と置き換えたマイナスワン再生状態で、音声出力端子41へ出力される。
また、図3に示すように、電子ドラム1の演奏信号は、フォンジャック82を介して拡張I/Oポート88の検知ポートP00に、キーボード2の演奏信号は、フォンジャック83を介して検知ポートP01に、エレキベースギター3の演奏信号は、フォンジャック84を介して検知ポートP02にそれぞれ入力される。さらに、フォンジャック84,85は、チューニングメーター5を接続する出力端子86に接続されており、エレキベースギター3及びエレキギター4の音程をチューニングできるようになっている。
以上のように、楽器接続ボード8は、各楽器のフォンプラグが接続されたことを検出するとともに、接続された楽器の1つの演奏信号を選択し、その選択された演奏信号6を信号制御装置20の入力端子44へ出力する役割をする。
<制御装置の概略>
上記制御装置20の装備について図4を参照して説明する。図4(a)は、制御装置20の前面パネルの説明図であり、図4(b)は、制御装置20の背面パネルの説明図である。図4(a)に示すように、制御装置20の前面パネルには、選曲する曲の選曲番号の入力などを行うための0〜9のボタンからなるテンキー21と、選曲を確定するための選曲ボタン22とが設けられており、テンキー21の上には、選曲された曲の選曲番号を6桁の数字でLED表示する選曲番号表示体23が設けられている。
また、選曲番号表示体23の左には、再生が予約されている曲の数をLED表示する予約曲数表示体24が設けられており、その下には、予約の取り消を行うための取り消しボタン25と、演奏を停止させる演奏停止ボタン26と、歌っている途中で最初から歌い直すための歌い直しボタン27と、予約曲の間に割り込んで予約するための割り込みボタン28とが設けられている。さらに、前面パネルの左上には、リモコン60から送信される光信号を受光する受光部38が設けられており、左下には、制御装置20の電源を立ち上げる電源ボタン39が設けられている。
また、テンキー21の右には、再生する曲のキーを低くコントロールするためのフラットキー29と、再生する曲のキーを標準にコントロールするための標準キー30と、再生する曲のキーを高くコントロールするためのシャープキー31とが設けられており、それらキーの下には、ボーカルのメロディーラインの音量を設定するボーカルボタン32と、2コーラス目までを再生する2コーラスカットボタン33と、曲の後奏部分をカットする後奏カットボタン34とが設けられている。さらに、それらボタンの下には、カラオケとBGM用とを切り替えるカラオケ切替ボタン35と、LAN回線15(図1参照)を介して入力されるデータを曲データから有線放送、テレビ放送などに切り替える入力切替ボタン36と、モニタ13,14の表示をカラオケボックスなどが提供しているサービス情報の表示に切り替えるサービスボタン37とが設けられている。
また、図4(b)に示すように、制御装置20の背面パネルには、LAN回線15を接続する通信端子40が設けられており、この通信端子40の右方には、楽器接続ボード8の出力端子87(図2(b)参照)と接続される入力端子44が設けられている。この入力端子44の右方には、アンプ16の音声入力端子(図示省略)と接続される音声出力端子41と、モニタ13の映像入力端子(図示省略)と接続される映像出力端子42と、モニタ14の映像入力端子(図示省略)と接続される映像出力端子43とが設けられている。
<制御系>
上記制御装置20の制御系の構成について図5を参照して説明する。図5は、制御装置20の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。制御装置20には、上記各種制御をプログラムにしたがって実行するCPU45が備えられている。CPU45には、リモコン60から送信されるデータ、選曲された曲の選曲番号を示す選曲番号データ、予約された曲の選曲番号データなどを一時保存するためのRAM46と、データテーブル78(後述の図7参照)及びCPU45により実行されるプログラムなどが記憶されたROM47とが接続されている。
また、CPU45には、モニタ13,14に歌詞テロップや各種メッセージ映像を表示するための文字映像データが記憶されたビデオRAM48と、サーバー58から送信される曲データ100(後述の図6参照)を受信するためのLANボード50と、このLANボード50により受信された曲データ100を一時保存するためのRAM49とが接続されている。
さらに、CPU45には、RAM49から読み出された曲データ100に含まれるMIDIデータ110(後述の図6参照)を入力するとともに、その入力されたMIDIデータ110により指定される音源から音源信号を出力するMIDI音源ボード51が接続されている。また、CPU45には、上記出力された音源信号を入力してアンプ16により増幅可能な信号に変換する音声制御回路52と、曲データ100に含まれるジャンルデータ150(後述の図6参照)により特定されるジャンルの背景映像を示す背景映像データを読み出すCD−ROMプレーヤ53とが接続されている。
また、CPU45には、CD−ROMプレーヤ53から読み出された背景映像データ、及びRAM49から読み出された曲データ100に含まれる歌詞テロップデータ140(後述の図6参照)を入力し、モニタ13の表示画面に表示される背景映像中に歌詞テロップがスーパーインポーズされた映像を作成したり、曲の進行にしたがって歌詞テロップの色を変えたりする映像制御を行う映像制御回路54が接続されている。
さらに、CPU45には、受光部38により受光された光信号をデジタル信号に変換する変換回路55と、制御装置20の前面パネルに設けられた各種ボタン及びキー(前述のテンキー21、選曲ボタン22等)を押したときに点灯するLED(前述の選曲番号表示体23、予約曲数表示体24等)と、上記LEDへ表示信号を出力する表示回路56と、上記各種ボタン及びキーを押したときに発生するスイッチング信号を入力する入力回路57とが接続されている。
<曲データ>
曲データの主要構成について図6(a)及び図6(b)を参照して説明する。図6(a)は、サーバー58から制御装置20へ送信される曲データの主要構成を示す説明図である。曲データ100は、曲の演奏部分を示すMIDIデータ110、歌詞テロップ(字幕)を示す歌詞テロップデータ140、及び曲のジャンルを示すジャンルデータ150などから構成されており、さらに、本実施形態では、カラオケ利用者が演奏する楽器がエレキギター4である場合に備えて、エレキギター演奏パートのTAB譜データ160が付加されている(TAB譜の詳細については後述する)。MIDIデータ110の先頭には、図6(b)に示すように、曲の始まりをカウントするための曲カウントデータ120を付加することができる。曲カウントデータ120としては、例えば、ドラムの音を出すためのMIDI音源を指定するMIDIデータ♯1(後述の図6(c)参照)が用いられる。
MIDIデータ110の構成について図6(c)〜(e)を参照して説明する。図6(c)は、曲データ100中のMIDIデータ110の演奏部分の構成を示す説明図である。MIDIデータ110は、この例では、図6(c)に示すように、電子ドラムの音源を指定するMIDIデータ♯1、キーボードの音源を指定するMIDIデータ♯2、エレキベースギターの音源を指定するMIDIデータ♯3、エレキギターの音源を指定するMIDIデータ♯4、音源から音源信号を出力させることを指定するノートONデータ112、音の強さ(音源信号の出力レベル)を指定するレベルデータ114、及び音源から音源信号を出力させないことを指定するノートOFFデータ116などのデータから構成されており、曲データ(原曲)を演奏するときの音高キー(原曲キー)も、曲データの製作時に決まられている。
楽器の音源を指定するMIDIデータ、例えばエレキギターの音源を指定するMIDIデータ♯4を削除した場合は、MIDIデータ110は、図6(d)に示すデータ構成となる。これにより、曲データが、エレキギター演奏パートを除いたマイナスワン状態で再生される。また、MIDIデータ110には、図6(e)に示すように、例えばMIDIデータ♯4により発生するエレキギターの音をミュートするためのミュートデータ118を付加することもできる。この場合も、上記同様、曲データはエレキギター演奏パートを除いたマイナスワン状態で再生される。
<データテーブル>
ここで、データテーブル78について図7を参照して説明する。本実施形態では、一例として、上記のようなマイナスワン状態での再生を実現するために、各フォンジャック82,83,84,85のいずれに各楽器が接続されたかどうかを自動検出し、その検出結果に応じて上述したMIDIデータの削除処理が行われる。データテーブル78は、上記処理を行うために、上記楽器接続ボード8の拡張I/Oポート88により検知された検知データに基づいて、削除すべきMIDIデータを設定するためのものである。図7において、D0〜D7は、図3に示すように、拡張I/Oポート88の検知ポートP00〜P07に対応するCPU45の入力ポートをそれぞれ示し、そのうちの入力ポートD4〜D7は、楽器接続ボード8に上記楽器以外の楽器を接続するための予備の検知ポートP04〜P07にそれぞれ対応する入力ポートである。本実施形態では、この入力ポートD4〜D7は用いないため、Xで表されているが、そのXは、どんな値でもよい。
たとえば、エレキギター4のみを接続した場合は、エレキギター4のフォンプラグ4aを接続するフォンジャック85に対応する検知ポートP03の入力レベルがローレベルからハイレベルに変化する。この結果、当該検知ポートP03に対応するCPU45の入力ポートD3では「1」が検出され、その他の楽器に対応した入力ポートD0,D1,D2では「0」が検出される結果、削除すべきMIDIデータを指定する指定データは、X8Hになる(図7中の矢印で示す段のデータ参照)。このように、CPU45は、エレキギター4のみが接続された場合に、図7のテーブルを用いて指定データX8Hを検出し、これによって楽器接続ボード8にエレキギター4が接続されたと判定するとともに、削除する対象となるMIDIデータがMIDIデータ♯4であると認識する。その他の楽器(エレキベースギター、キーボード、電子ドラム)がそれぞれ単体で接続された場合や複数の楽器が接続された場合も、上記同様、CPU45は、図7のテーブルを用いて指定データを検出するとともに、削除対象となるMIDIデータを認識する(詳細な説明は省略)。
<リモコン>
リモコン60の構成について、その外観を示す図8を参照して説明する。図8に示すように、リモコン60の上部には、選曲番号をバックライト付きの液晶で表示する選曲番号表示部61が設けられており、その下には、上記制御装置20のカラオケ切替ボタン35と同じ作用をするカラオケ切替ボタン62と、制御装置20の入力切替ボタン36と同じ作用をする外部映像ボタン63と、サーバー58が用意しているテレビゲームを行う状態に切り替えるゲームボタン64とが設けられている。
また、それらボタンの下には、曲間や曲の再生終了後に拍手や歓声の音を再生するように設定するための拍手ボタン65と、制御装置20の上記フラットキー29及びシャープキー31とそれぞれ同じ機能のフラットキー66及びシャープキー67とが設けられており、それらの下には、テンキー68と、選曲ボタン69と、演奏停止ボタン70と、歌い直しボタン71と、取り消しボタン72と、割り込みボタン73とが設けられている。さらに、割り込みボタン73の右には、ボーカルメロディーの音量を小さくするマイナスボタン74と、音量を大きくするプラスボタン75とが設けられている。そして、上記各ボタンを押すと、どのボタンが押されたかを示す光信号が、リモコン60の上部に設けられた送信窓76から発信される。
<本実施形態の特徴>
以上の基本構成において、本実施形態の特徴は、上記カラオケ装置10での曲の演奏時(好適には上記マイナスワン状態での曲の演奏時)において、前述のTAB譜データを用いて、上記モニタ13,14に当該曲のTAB譜データを表示することにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
<TAB譜>
TAB譜は、エレキギター、アコースティックギター、クラシックギター等のギターや、ベースギター、ウクレレ、マンドリン、バンジョー等のフレットを備えたギター楽器用の楽譜として、各弦における運指位置を表すものである。エレキギター用のTAB譜の一例を図9に示す。エレキギター用のTAB譜は、五線譜の五本の線の代わりに、当該エレキギターに備えられた弦と同数の線(この場合は6本)を引き、各弦で押さえるべき運指データを書き入れたものである。6本の線の最上段が1弦を表し、次の段が2弦を表し、・・、再下段が6弦を表している。図9の例では、上段の五線譜上の各音程「C4」「D4」「E4」「F4」「G4」「A4」「B4」「C5」をそれぞれ発音するために、エレキギターの1〜6弦上の指で押えるべきフレットの番号(運指位置)が表されている。すなわち、音声「C4」を発音するためにはエレキギターの5弦の3フレットを押さえる必要があり、音声「D4」を発音するためにはエレキギターの5弦の5フレットを押さえる必要があり、音声「E4」を発音するためにはエレキギターの4弦の2フレットを押さえる必要があり、音声「F4」を発音するためにはエレキギターの4弦の3フレットを押さえる必要があり、音声「G4」を発音するためにはエレキギターの4弦の5フレットを押さえる必要があり、音声「A4」を発音するためにはエレキギターの4弦の7フレットを押さえる必要があり、音声「B4」を発音するためにはエレキギターの3弦の4フレットを押さえる必要があり、音声「C5」を発音するためにはエレキギターの3弦の5フレットを押さえる必要がある。
<TAB譜データの表示>
本実施形態では、上記TAB譜をデータ化したTAB譜データが、前述のように各曲の曲データ100に組み込まれている。これにより、カラオケ装置10で曲データ100が再生されて曲が演奏されるとき、当該曲のTAB譜データが上記モニタ13,14に表示される。モニタ13,14にTAB譜データが表示されるときの表示例を図10(a)に示す(煩雑防止のために図中の右半分のTAB譜表示は省略している)。図11(a)には、この例の曲の五線譜とTAB譜とを示している。図10(a)に示すように、この例では、曲の歌詞「あの言葉さえ 言わなければ・・」の歌詞テロップが表示されるとともに、その下方に、コード進行と、当該メロディーラインをエレキギター4で弾くために利用者(ギター演奏者)が押さえるべき運指位置を表すTAB譜データが表示されている。またこれら図10(a)及び図11(a)に示されるように、「あの言葉さえ」の歌詞に対応する部分ではコード進行はEm→Bm7→・・となり、「あのことばさえ」のメロディーを弾くためには、エレキギター4の1弦の3フレット、2フレット、及び0フレット(フレットを押さえる必要がない開放弦での運指指定を便宜的にこのように称する。以下同様)と、2弦の0フレット及び3フレットを使用すればよいことがわかる。なお、図10(a)中の「キーコン」表示については後述する。
<キーコントロールで生じる問題>
ところで、既に述べたように、カラオケ装置10では、制御装置20のフラットキー29やシャープキー31、リモコン60のフラットキー66やシャープキー67で、カラオケ楽曲データのキーコントロールを指示することができる。利用者は、例えば歌唱時や楽器演奏時に、歌いやすいキー(調)、演奏しやすいキーとなるように、曲が再生されるときのキー設定をマイナス側に低くしたりプラス側に高くする場合が多い。本実施形態ではこれに対応し、マイナス側(又はプラス側)への上記キーコントロール指示が入力されると、図6(a)のようにカラオケ楽曲データ100に対応付けられたTAB譜データ160が、自動的にマイナス側(又はプラス側)へシフトされ、新たなTAB譜データとなる。
ここで、上記エレキギター、ベースギター等のギター楽器は、複数の弦を備えると共に、各弦毎に発音可能な範囲(音域)が決まっている。したがって、上記のように単純にプラス側(又はマイナス側)へシフトされた新たなTAB譜データを生成した場合、当該シフトによって上記発音可能範囲を逸脱していまい、実際には、そのTAB譜データ通りには演奏できない場合があり得る。
例えば、図11(b)は、上記図11(a)に示した曲を、当該図11(a)に示す原曲キーからを1音下げた場合を表している。このような1音下げのキーコントロール(標準キーから上記フラットキー29,66が2回押されたキーコン「−2」に相当)が行われた場合、図11(b)に示すように、五線譜上のすべての音符が一音下がったメロディーラインとなる。そして、対応するTAB譜データは、図11(a)の下段に示すTAB譜データを単純に1音下げて生成した場合には、図11(b)の下段に示すように、図11(a)の下段に示すTAB譜データの運指データのフレット番号を(弦は買えないままで)2ずつ減じたものとなる。この場合、図11(a)において1小節目の最初の音が「B4」の音で運指位置が2弦の0フレット(開放弦)であったのに対し、図11(b)では「A4」の音になり運指位置が2弦の−2フレットとなり、また例えば図11(a)において2小節目の2番目の音が「E5」の音で運指位置が1弦の0フレット(開放弦)であったのに対し、図11(b)では「D5」の音になり運指位置が1弦の−2フレットとなり、両者共に現実のギターではあり得ない、上記「−2フレット」の運指位置となる。すなわち、運指データが発音可能範囲を逸脱してしまう不都合が生じる。
図12(a)及び図12(b)は、上述した運指データの逸脱状態を説明するための図である。図12(a)は、上記の曲の歌詞「あの言葉さえ」に対応した1小節目と2小節目におけるTAB譜データでの運指位置の範囲を表しており、図12(b)は、それら上記のように単純にシフトして生成されたTAB譜データにおける運指位置の範囲を表している。図12(a)に示すように、図12(a)に示される原曲キー(図中、キーコン「0」で表示している)での運指位置は、この例では、1弦が0フレット(「E5」の音に対応)、2フレット(「F♯5」の音に対応)、3フレット(「G5」の音に対応)であり、2弦が0フレット(「B4」の音に対応)、3フレット(「D5」の音に対応)となっている。
これに対し、上記1音下げるキーコントロール(図中、キーコン「−2」で表示している)に対応し上記のように単純シフトによって生成されたTAB譜データの運指位置は、図12(a)の状態から単純に2フレット分低音側(図示左側)にシフトされる。すなわち、1弦が−2フレット(「D5」の音に対応)、0フレット(「E5」の音に対応)、2フレット(「F5」の音に対応)であり、2弦が−2フレット(「A4」の音に対応)、1フレット(「C5」の音に対応)となり、1弦の−2フレット、2弦の−2フレットという、フレットが存在しない発音不能範囲の運指位置になる。
そこで、本実施形態では、上記のように、単純シフトによって生成されたTAB譜データの中に、発音不能範囲となる運指位置の運指データが含まれた場合、当該運指データを含むTAB譜中のすべての運指データを、1オクターブ下げた音程(又は1オクターブ上げた音程であってもよい)を与える別の運指データに置換する。すなわち、上記の図11(b)の例の場合には、図11(c)に示すように、2弦の−2フレット(「A4」の音に対応)の運指データを、1オクターブ下げた「A3」の音に対応した、5弦の0フレットの運指データに置きかえる。また、1弦の1フレット(「F5」の音に対応)の運指データを、1オクターブ下げた「F4」の音に対応した、4弦の3フレットの運指データに置きかえる。また、1弦の0フレット(「E5」の音に対応)の運指データを、1オクターブ下げた「E4」の音に対応した、4弦の2フレットの運指データに置きかえる。また、1弦の−2フレット(「D5」の音に対応)の運指データを、1オクターブ下げた「D4」の音に対応した、4弦0フレットの運指データに置きかえる。また、2弦の1フレット(「C5」の音に対応)の運指データを、1オクターブ下げた「C4」の音に対応した、5弦の3フレットの運指データに置きかえる。
この置きかえを運指位置の範囲で見ると、図12(c)に示すように、1弦の−2フレット(発音不能範囲)の運指位置は4弦の0フレットへと移動し、1弦の0フレットの運指位置は4弦の2フレットへと移動し、1弦の1フレットの運指位置は4弦の3フレットへと移動し、2弦の−2フレット(発音不能範囲)の運指位置は5弦の0フレットに移動し、2弦の1フレットの運指位置は5弦の3フレットへと移動している。これにより、すべての運指位置が発音可能範囲内に収まり、演奏可能な運指データとすることができる。
本実施形態では、上記の置換によってすべての運指データが演奏可能なデータとなる別のTAB譜データが生成され、当該別のTAB譜データが最終的に上記モニタ13,14に表示される。図10(b)は、上述の例に沿い、前述の図10(a)に示した状態から曲のキーを1音下げた(「キーコン−2」表示参照)場合に、最終的にモニタ13,14に表示されるTAB譜データの例を示している。図10(a)と同様、曲の歌詞「あの言葉さえ 言わなければ・・」の歌詞テロップが表示されるとともに、その下方に、上記キー1音下げに対応したコード進行Dm→Am7→・・が表示される。また、当該メロディーラインを弾くための運指位置を表す上記最終的なTAB譜データが表示されている。図示のように、キー1音下げの状態で「あのことばさえ」のメロディーを弾くためには、エレキギター4の4弦の3フレット、2フレット、及び0フレットと、5弦の3フレット及び0フレットと、を使用すればよいことがわかる。なお、上記の発音可能範囲を表すデータ(演奏可能範囲データの一例。後述の(1)の変形例の希望演奏可能範囲も参照)は、カラオケ装置10内の適宜の箇所に設定記憶されていてもよいし、上記曲データ100に含まれていてもよい。
<制御手順>
上記のTAB譜データの生成や置換を実現するための処理手順を含む、カラオケ装置10の楽曲再生時にCPU45により実行される処理内容を、図13に示す。図13において、このフローは、カラオケ装置10の利用者が、制御装置20の電源ボタン39を押して制御装置20の電源を立ち上げると、開始される。制御装置20の電源の立ち上がりに連動して、アンプ16、楽器接続ボード8及びモニタ13,14の電源が立ち上がる。なお、前述したように、この例では、カラオケ装置10の利用者は、楽器接続ボード8にエレキギター4を接続して演奏する場合を例にとって説明する。すなわち、利用者がエレキギター4のフォンプラグ4aを楽器接続ボード8のフォンジャック85に接続することで、拡張I/Oポート88の検知ポートP03に現れる電圧がローレベルからハイレベルに変化する。
図13において、まず、ステップS10において、CPU45は、検知ポートPO0〜PO3で検知した楽器種類を、拡張I/Oポート88を介して入力ポートD0ないしD7から指定データとして読み込む。その後、ステップS15に移る。
ステップS15では、CPU45は、上記ステップS10で読み込んだデータに基づいてROM47に記憶されている上記データテーブル78から指定データを検索する。この例では、前述のように検知ポートP03に現れる電圧がローレベルからハイレベルに変化していることから、CPU45によって、検知ポートP03に対応する入力ポートD3からデータ「1」が検出される。この結果、CPU45は、データテーブル78から入力ポートD3のデータが「1」であり、かつ他の入力ポートD0,D1及びD2のデータが「0」の場合に対応する、指定データX8Hを取得する。この指定データX8Hは、データテーブル78に示すように、エレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4を削除することを指定する。ステップS15が終了したら、ステップS20に移る。
ステップS20では、CPU45は、上記ステップS15で検索された指定データ(この例では指定データX8H)をRAM46に一時保存する。その後、ステップS25に移る。
ステップS25では、CPU45は、利用者による選曲が終了したか否かを判定する。例えば、利用者が歌いたい曲の選曲番号をリモコン60のテンキー68により入力すると、その押す毎にテンキー68に対応する数字がリモコン60の選曲番号表示部61及び制御装置20の選曲番号表示部23に順次表示される。続いて、最後の数字のテンキー68を押してから選曲ボタン69を押すと、選曲が終了する。なお、この選曲時において、利用者は、当該選曲した曲に対し併せてキーコントロールを行いたい場合には、上記フラットキー29,66(又はシャープキー31,67)によって指示を行う。このようなキーコントロール指示も、上記選曲指示とともにこのステップS25で取得される。選曲が終了するまではステップS25の判定が満たされず(ステップS25:NO)、ループ待機する。選曲が終了した場合はステップS25の判定が満たされ(ステップS25:YES)、ステップS30に移る。
ステップS30では、CPU45は、ステップS25での選曲結果に対応し、上記選曲番号を示す選曲番号データをRAM46に一時保存するとともに、LANボード50を介し、上記選曲番号に対応するTAB譜データを含む曲データ100の送信を要求するリクエスト信号を、LAN回線15を介してサーバー58へ送信する。これにより、サーバー58は、図示しない記憶装置から上記リクエスト信号に示される選曲番号に対応するTAB譜データを含む曲データ100を検索して読み出し、その読み出された曲データ100を、LAN回線15を介して制御装置20に送信する。ステップS30が終了したら、ステップS35に移る。
ステップS35では、CPU45は、LANボード50を介し、サーバー58からLAN回線15を介して送信されたTAB譜データを含む曲データ100を受信する。その後、ステップS40に移る。
ステップS40では、CPU45は、上記ステップS40で受信した曲データ100をRAM49に一時保存させる。その後、ステップS45に移る。
ステップS45では、CPU45は、エレキギター4の演奏者による曲データ100のキーコントロール(以下適宜、「キーコン」と略して称する)指示の有無を判定する。演奏者がリモコン60のフラットキー66(もしくは制御装置20のシャープキー29)又はリモコン60のシャープキー67(もしくは制御装置20のシャープキー31)を操作し、曲データ100のキーが変更された場合はステップS45の判定が満たされず(ステップS45:NO)、ステップS50に移る。曲データ100のキーコンの変更がない場合はステップS45の判定が満たされ(ステップS45:YES)、後述のステップS65に移る。
ステップS50では、CPU45は、曲データ100に含まれるTAB譜データ160を、キーコンで指示された音程分だけマイナス側(又はプラス側)へシフトすることにより、新たなTAB譜データを生成する。その後、ステップS55に移る。
ステップS55では、CPU45は、上記ステップS50で生成された新たなTAB譜データに発音可能範囲外の運指データが含まれるか否かを判定する。上記新たなTAB譜データが、例えば前述の図12(b)に示したように発音可能範囲外である運指データ(フレットが存在しない運指位置)を含む場合はステップS55の判定が満たされ(ステップS55:YES)、ステップS60に移る。上記新たなTAB譜が上記発音可能範囲外である運指データを含まない場合はステップS55の判定が満たされず(ステップS55:NO)、後述のステップS65に移る。
ステップS60では、CPU45は、ステップS50で生成された上記新たなTAB譜データに含まれる上記発音可能範囲外の運指データを、前述したように1オクターブ違い(1オクターブ下げた又は1オクターブ上げた)の運指データに置き換えることで、新たな別のTAB譜データを生成する。その後、上記ステップS55に戻り、同様の手順を繰り返す。この結果、上記発音可能範囲外の運指データがなくなるまで(言い換えればすべての運指データが上記発音可能範囲内となるまで)、上記ステップS60における1オクターブ単位の運指データの置き換えが繰り返される。そして、すべての運指データ上記発音可能範囲内となったら、前述のようにステップS65に移る。
ステップS65では、CPU45は、前述のステップS20でRAM46に記憶されている指定データ(前述の例では指定データX8H)を読み出す。その後、ステップS70に移る。
ステップS70では、CPU45は、前述のステップS40でRAM49に記憶されているMIDIデータ110の読み出しを開始する。その後、ステップS75に移る。
ステップS75では、CPU45は、ステップS65で読み出した指定データ(この例では指定データX8H)に基づき、上記ステップS70で読み出されこの時点で処理対象としているMIDIデータが上記指定データで指定されたMIDIデータ(この例では、エレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4)であるか否かを判定する。上記指定されたMIDIデータであれば判定が満たされ(ステップS75:YES)、ステップS80に移る。上記指定されたMIDIデータでなければ判定が満たされず(ステップS75:NO)、後述のステップS85に移る。
ステップS80では、CPU45は、この時点での処理対象のMIDIデータを削除するマイナスワン処理を行う。これにより、後述のようにステップS70〜ステップS95が繰り返されるとき、ステップS70でエレキギター4のMIDI音源を指定するMIDIデータ♯4を含むデータが読み出されたときに限り、当該MIHDIデータ#4が削除される(前述の図6(d)参照)。なお、上記マイナスワン処理は、処理対象のMIDIデータの削除に代えて、前述の図6(e)に示したようにミュートするためのデータ118の付加を行ってもよい。この結果、エレキギターの楽曲パートを除いたマイナスワン状態でのカラオケ楽曲データの再生を実現することができる。ステップS80が終了したら、ステップS85に移る。
ステップS85では、CPU45は、ステップS70で読み出された後にステップS75やステップS80の処理を経たMIDIデータ110を、図示しないシーケンサを介して、CPU45に内蔵されたタイマのカウントにしたがってMIDI音源ボード51に書き込む。ステップS85が終了したら、ステップS90に移る。
ステップS90では、CPU45は、MIDI音源ボード51に制御信号を出力し、上記ステップS85で書き込んだMIDIデータに対応した音源信号を、MIDI音源ボード51から出力させる。MIDI音源ボード51から出力される音源信号は、音声制御回路52へ出力されるとともに、アンプ16により増幅可能な音楽信号に変換され、この変換された音楽信号は、音声出力端子41からアンプ16へ出力される。また、マイクロフォン17,18から入力された音声信号は、アンプ16に内蔵されたミキシング回路9において上記音楽信号とミキシングされる。このとき、エレキギター4のフォンプラグ4aから出力された演奏信号は、楽器接続ボード8及び出力端子87、及び制御装置20を介してミキシング回路9に入力され、上記音声信号及び音楽信号とミキシングされる。そして、そのミキシングされたミキシング信号は、アンプ16に内蔵された図示しない増幅回路により増幅された後にスピーカ11及びスピーカ12へ出力され、両スピーカによって再生される。ステップS90が終了すると、ステップS95に移る。
ステップS95では、CPU45は、モニタ13,14に制御信号を出力し、ステップS50で生成された新たなTAB譜データ、又は、新たなTAB譜データが発音不能な場合には上記ステップS60で置換された発音可能な別のTAB譜データを、モニタ13,14により表示させる。その後、ステップS100に移る。
ステップS100では、CPU45は、曲データ100の再生が終了したか(言い換えれば、ステップS70でのMIDIデータの読み出しが曲データ100の最後のMIDIデータまで終了したか)否かを判定する。曲データ100の再生が終了していれば判定が満たされ(ステップS100:YES)、このフローを終了する。曲データ100の再生が終了するまでは判定が満たされず(ステップS110:NO)、上記ステップS70に戻り、上記ステップS70〜ステップS95の手順を繰り返す。その繰り返しの際、ステップS70で読み出されたMIDIデータに含まれるMIDIデータ♯4は、MIDI音源ボード51に書き込まれないため、エレキギターの音を示す音源信号は、MIDI音源ボード51から出力されない。この結果、カラオケ楽曲データは所望の1つの楽器演奏パート(この例ではエレキギター4の演奏パート)を除いたマイナスワン状態で再生される。これにより、エレキギター4の演奏者である利用者は、マイナスワン状態で再生されるカラオケ楽曲に合わせて、上記除かれたエレキギター演奏パートを自ら演奏して楽しむことができる。つまり、利用者は、カラオケ装置10に通常のカラオケ楽曲データの再生(カラオケ演奏)を実行させながら、エレキギター4を演奏することができる。この場合、上述のように、カラオケ演奏においてエレキギター演奏パートの音は再生されないため、演奏者が演奏するエレキギター4の演奏音が、スピーカ11及びスピーカ12から出る音によって打ち消されることがない。しかもその際、モニタ13,14には歌詞とともにTAB譜データが表示されるので、利用者は、当該TAB譜データを見ながら、マイナスワン状態で再生される曲に合わせて容易にエレキギター4を演奏することができる。
以上のフローにおいて、上記ステップS25の手順が各請求項記載のキーコン入力手段として機能し、上記ステップS50の手順がTAB譜シフト手段として機能し、上記ステップS55の手順がTAB譜判定手段として機能し、上記ステップS60の手順がTAB譜置換手段として機能し、上記ステップS90の手順がカラオケ楽曲再生手段として機能する。
以上説明したように、本実施形態のカラオケ装置10では、カラオケ楽曲データに対し、予め当該ギター演奏パートのTAB譜データが対応付けられており、当該カラオケ楽曲データの再生時にはモニタ13,14に当該TAB譜が表示される。その際、利用者によってプラス側(又はマイナス側)へのキーコントロール指示が入力されると、上記のようにカラオケ楽曲データに対応付けられたTAB譜データは、自動的にプラス側(又はマイナス側)へシフトされ、新たなTAB譜データとなる。そして、生成した新たなTAB譜データに、各弦の発音可能範囲外となる運指データが含まれる場合には、当該運指データを含む全運指データを1オクターブ違いとなる(1オクターブ下げるか、若しくは1オクターブ上げる)別の運指データに置換して別のTAB譜データを生成し、モニタ13,14にその置換された別のTAB譜データを表示する。これにより、カラオケ楽曲データに対しどのようなキーコントロール指示がなされた場合であっても、エレキギターを演奏する利用者が実際に演奏可能なTAB譜を確実に表示することができる。
<比較例との対比>
また、本実施形態においては、上述のように別の運指データに置換して別のTAB譜データを生成するとき、演奏の難易度が増加するのを防止できる効果もある。この効果を比較例を用いて説明する。
すなわち、前述の上記の図11(b)の例のように、単純シフトによって生成されたTAB譜データの中に発音不能範囲となる運指位置の運指データが含まれた場合に、図11(d)に示すように、当該運指データのみを、同じ音程を与える別の運指データに置換する手法(比較例)も考えられる。この場合、2弦の−2フレット(「A4」の音に対応)の運指データを、同じ「A4」の音に対応した、別の弦(この例では3弦)の2フレットの運指データに置きかえるとともに、1弦の−2フレット(「D5」の音に対応)の運指データを、同じ「D5」の音に対応した、別の弦(この例では2弦)の3フレットの運指データに置きかえる。この置きかえを運指位置の範囲で見ると、図12(d)に示すように、発音不能範囲であった1弦の−2フレットの運指位置は2弦の3フレットへと移動し、2弦の−2フレットの運指位置は3弦の2フレットに移動することとなる。
しかしながら、上記比較例の手法の場合、上記置換された運指データと、変更されなかった運指データとの間で、運指位置に大きなギャップが存在するようになり、演奏の難易度が増す場合があり得る。前述の例では、例えば2弦の−2フレットの運指データが3弦の2フレットの運指データに置換されている。その一方、1弦の1フレット、1弦の0フレット、2弦のフレットの運指データは、置き換えられることなくそのまま存知されている(図12(b)参照)。この結果、全運指データとしては、図12(d)に示すように、1弦、2弦、3弦の3つの弦にわたるデータとなり、弦の切り替えも煩雑となる。また、図12(a)と図12(d)とを比較して分かるように、この全運指データに必要となる上記5つの運指位置相互の位置関係が大きく変化する。この結果が演奏の難易度が増す傾向となる。
これに対し、上記実施形態においては、図12(c)に示すように、全運指データを一斉に1オクターブシフトさせる(この例では1オクターブ下げる)ので、全運指データにおける各運指位置相互の位置関係はほとんど変わらない(この例では図12(a)と図12(c)とを比較して分かるように、全く変わらず同一である)。したがって、上記のような演奏の難易度が増す弊害を確実に回避することができる。その一方、人間の聴覚の特性上、1オクターブ違いの音は、感覚的にほぼ同じ音として認識されるので、上記置換された全運指データにより利用者がエレキギター4を演奏したとしても、違和感は生じず、娯楽性は低下しない。以上の結果、本実施形態によれば、娯楽性の低下や演奏の難易度増大を招くことなく、エレキギター4を演奏する利用者が実際に演奏可能なTAB譜を表示することができる。
ギター楽器によるマイナスワン動作時にのみ、上記処理を行った場合、カラオケ楽曲の演奏音のキーに対し、ギター楽器の演奏音のキーが、高低方向のいずれかにオクターブ単位(上記の例では1オクターブ)でシフトさせるTAB譜表示を行うため、カラオケ楽曲の演奏音のキーと、シフトされたTAB譜の表示に従ってギター楽器を演奏した演奏音のキーと、は聴感上で異なることとなる。しかし、そのキーの異なり方はオクターブ単位で異なっているため、カラオケ楽曲の演奏音と、TAB譜に従って演奏されたギターの演奏音と、は聴感上で協和(不協和でない)の関係にある。このため、カラオケ楽曲の演奏音に対してオクターブシフトされた演奏音であっても、通常の歌唱者やギター演奏者は気にならない。(ここで言う、通常の歌唱者やギター演奏者とは、歌唱やギター演奏を職業とするプロではなく、カラオケと、ギター演奏と、を楽しむ一般的な老若男女を意味する。)
更に、カラオケ装置においても、プロの歌手やギター演奏者がステージ業務に用いるものではない。よって、カラオケ装置が設置されるカラオケボックスや、バー、スナックなどで想定される利用者に対して、本発明は、カラオケ楽曲データに対し、どのようなキーコントロール指示がなされた場合であっても、エレキギターを演奏する利用者が実際に演奏可能で、聴覚上の違和感も生じないTAB譜を確実に表示できる効果を奏す。
なお、本発明は、上記実施形態に限られず、技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例について説明する。
(1)発音可能範囲が互いに異なるギター楽器や、利用者の演奏希望範囲に対応可能とする場合
すなわち、前述したように、フレットを備えたギター楽器としては、例えばエレキギター、アコースティックギター、クラシックギター等のギターや、ベースギター、ウクレレ、マンドリン、バンジョー等があるが、前述の発音可能範囲(フレットの数や弦の数に対応)は、それら各ギター楽器ごとにそれぞれ異なる。また、同じ種類のギター楽器であっても、細かいタイプ、品種、モデルにより、あるいは個人個人のカスタマイズにより、発音可能範囲が異なる場合もある。さらに、楽器としては発音可能な範囲であったとしても、演奏者の力量や好みにより、ある特定の範囲では演奏したくない(ある特定の演奏希望範囲内で演奏したい)場合もあり得る。
本変形例では、上記のような場合に対応し、前述のようにして原曲キーの変更による新たなTAB譜データを生成する際、図14(a)及び図14(b)に示すようなギター楽器テーブル90A又は90Bを用いて、新たなTAB譜データが演奏可能範囲であるか否かを判定する。
すなわち、図14(a)に示すギター楽器テーブル90Aは、ギター楽器の識別情報(名称、種類等)と各ギター楽器に備えられた全ての弦についての発音可能範囲(演奏可能範囲の一例)とが対応付けられた対照テーブルであり、予め作成されてROM47に記憶されている。そして、カラオケ装置10により演奏が行われるときに、適宜の利用者の操作により入力された利用者のギター楽器(上記の例ではエレキギター4)の識別情報に基づき、このギター楽器テーブル90Aが参照されて上記発音可能範囲がCPU45に取得される。
同様に、図14(b)に示すギター楽器テーブル90Bは、利用者の識別情報(利用者名、登録番号等)と当該利用者が演奏するギター楽器に備えられた全ての弦についての希望演奏範囲(演奏可能範囲の一例)とが対応付けられた対照テーブルであり、予め作成されてROM47に記憶されている。そして、カラオケ装置10により演奏が行われるときに、適宜の利用者の操作により入力された上記利用者の識別情報に基づき、このギター楽器テーブル90Bが参照され上記希望演奏範囲がCPU45に取得される。
CPU45は、取得された演奏可能範囲(発音可能範囲又は希望演奏範囲)に応じて、キー変更後の新たなTAB譜データに、上記演奏可能範囲外となる運指データが含まれるか否かにより、新たなTAB譜データが演奏可能であるか否かを判定する。すなわち、具体的には、上記図13のステップS55において、CPU45は、ROM47に記憶された上記ギター楽器テーブル90A(又は90B)を参照して、上記ステップS50で生成された新たなTAB譜データが上記演奏可能範囲外にあるか否かを判定する。それ以外の手順及び手法は上記実施形態と同様であるので、説明を省略する。
本変形例においては、上記ギター楽器テーブル90Aを用いて、上記新たなTAB譜データにおいて各弦の発音可能範囲外となる運指データが含まれるか否かを判定することにより、互いに異なるギター楽器個体や互いに異なるギター楽器種類に応じて個別に演奏可能であるかどうかを判定することができる。また、上記ギター楽器テーブル90Bを用いて、上記新たなTAB譜データにおいて各利用者の希望演奏範囲外となる運指データが含まれるか否かを判定することにより、演奏者の好みや力量に応じて個別に演奏可能であるかどうかを判定することができる。
(2)2オクターブ以上の運指データのシフトを行う場合
上記図13のステップS60において、上記のように1オクターブ単位の運指データの置き換えを行うのに限られない。すなわち、2オクターブ以上であるnオクターブ(n≧2)を単位として上記運指データの置き換えを行うようにしてもよい。また、このnの値の設定を、利用者がリモコン60等を利用した手動操作で事前に設定できるようにしてもよい。これらの場合も同様の効果を得る。
なお、以上において、図3、図5等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図13等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
4 エレキギター(ギター楽器)
10 カラオケ装置(楽音演奏装置)
13,14 モニタ(表示手段)
20 制御装置
29 フラットキー
31 シャープキー
45 CPU
66 フラットキー
67 シャープキー
90A,B ギター楽器テーブル
100 楽曲データ
110 MIDIデータ
160 TAB譜データ









Claims (2)

  1. ギター楽器演奏パートを含む複数の楽器演奏パートから構成されるとともに前記ギター楽器演奏パートのTAB譜データが対応付けられたカラオケ楽曲データを、再生可能なカラオケ楽曲再生手段と、
    利用者による、前記カラオケ楽曲再生手段で再生される前記カラオケ楽曲データの音高をプラス側又はマイナス側へシフトするキーコントロール指示を入力するキーコン入力手段と、
    前記キーコン入力手段により入力された前記キーコントロール指示に応じて前記TAB譜データをプラス側又はマイナス側へシフトすることにより、新たなTAB譜データを生成するTAB譜シフト手段と、
    ギター楽器に備えられた各弦のフレット位置の上限下限を定めた、演奏可能範囲データと、
    前記TAB譜シフト手段により生成された前記新たなTAB譜データの全運指データと、前記演奏可能範囲データと、を比較し、前記新たなTAB譜データの全運指データ中に、前記ギター楽器に備えられた各弦のフレット位置の演奏可能範囲外となる少なくとも1つの範囲外運指データが含まれるか否かを判定するTAB譜判定手段と、
    前記TAB譜判定手段により前記新たなTAB譜データの前記全運指データ中に前記範囲外運指データが含まれると判定された場合に、前記全運指データをnオクターブ違いの運指データに置換して別のTAB譜データを生成する、TAB譜置換手段と、
    前記カラオケ楽曲再生手段での前記カラオケ楽曲データの再生に応じて、前記TAB譜置換手段により置換された前記別のTAB譜データを表示する、表示手段と、
    を有することを特徴とする楽音演奏装置。
  2. 請求項1記載の楽音演奏装置において、
    前記TAB譜置換手段は、
    前記TAB譜判定手段により前記全運指データ中に前記演奏可能範囲から逸脱する前記範囲外運指データが含まれると判定された場合には、前記全運指データを1オクターブ下げた又は1オクターブ上げた運指データに置換した前記別のTAB譜データを生成する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。

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