JP5787279B2 - 楽音演奏装置 - Google Patents

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本発明は、楽曲データを再生する楽音演奏装置に関する。
楽曲データを再生し演奏する楽音演奏装置において、楽曲データの再生の際、利用者に楽曲のコード進行を表すコード譜データや当該コードの運指そのもの画像を表示する技術が既に知られている(例えば特許文献1参照)。利用者は、再生される楽曲に合わせて楽器演奏パートを自ら演奏して、当該楽器の練習を行ったり、楽曲全体のアンサンブルを楽しむことができる。またそのとき、表示される上記コード譜データや運指画像(以下適宜、「コード譜データ等」という)を活用して、演奏を容易に行うことができる。
特開2005−241877号公報
ところで、上記のようにコード譜データ等を用いて利用者が楽器の演奏を行うとき、利用者の演奏能力又は当該楽曲に対する習熟度により、同一コードのための運指であっても、弾きやすい運指態様と弾きにくい(苦手とする)運指態様とが存在する場合があり得る。楽曲データの複数のコードの進行とともに表示されるコード譜において、たまたま苦手な運指態様が現れた場合には、利用者は当該表示されたコード譜の運指によってはギター楽器の演奏を行えず、上記円滑な演奏が不可能となるおそれがある。
本発明の目的は、利用者の演奏能力や習熟度に適したコード譜を表示することで、利用者が円滑に演奏を行える、楽音演奏装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、ギター楽器演奏パートを含み、当該ギター楽器演奏パートの少なくとも1種類のコード譜データが対応付けられた楽曲データを、再生可能な楽曲再生手段と、利用者が演奏するギター楽器からの演奏信号を入力する演奏信号入力手段と、利用者に対し所望の表示を行うための表示手段と、を有する楽音演奏装置であって、前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じて、当該楽曲データに係わる1種類の前記コード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御する表示制御手段と、前記演奏信号入力手段に入力される前記演奏信号に基づき、前記楽曲データの所定の第1タイミングにおける前記利用者による前記ギター楽器の演奏内容が、前記表示手段により表示された前記第1タイミングでの前記1種類のコード譜データに整合しているか否かを判定する演奏判定手段と、を有し、前記表示制御手段は、前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じた当該第1タイミング以降の所定の第2タイミングにおいて、当該楽曲データに係わる前記1種類のコード譜データとは別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御するとともに、前記表示制御手段は、前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様をすべての楽曲の前記楽曲データの当該特定のコードに適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
本願発明においては、ギター楽器演奏パートを含む楽曲データが、楽曲再生手段によって再生(演奏)される。そのとき、各楽曲データに対し予め少なくとも1種類のコード譜データが対応付けられており、当該楽曲データの再生時には、表示制御手段の制御により、表示手段が、当該楽曲データに対応した1種類のコード譜データを表示する。これにより、ギター楽器の演奏者である利用者は、表示手段に表示される上記コード譜データを活用することで、再生される楽曲に合わせてギター楽器演奏パートを円滑に演奏して、当該ギター楽器の練習を行ったり、楽曲全体のアンサンブルを楽しむことができる。
そして、本願発明では、演奏判定手段が設けられる。上記のようなギター楽器の演奏が行われるとき、演奏信号入力手段に入力される演奏信号に基づき、演奏判定手段が、利用者のギター楽器の演奏内容についての判定を行う。具体的には、演奏判定手段は、楽曲データの所定のタイミング(第1タイミング)における上記演奏内容が、同時期に表示手段で表示されたコード譜データに整合しているか否かを判定する。
例えば、利用者のギター楽器の演奏音が、例えばコード譜データのコードと合致していなかったり、当該コードの和音の中に存在しない音を含む不協和音となっていたり、ミュート音やノイズ音のような不適切な音となっていたり、全くの無音であったりした場合には、演奏判定手段によって、上記演奏内容が上記コード譜データに整合していないと判定される。このような場合は、当該タイミング(第1タイミング)におけるコード譜データの表示内容が、当該利用者にとって苦手な運指態様となっている可能性が高い。そこで、表示制御手段の制御により、上記第1タイミング以降の所定の第2タイミングでは、表示手段は、当該楽曲データに係わる上記コード譜データに代えて、別の種類のコード譜データの表示を行うようにする。これにより、表示手段に、当該利用者にとって苦手な態様ではない別の運指態様が表示されることとなるので、利用者は、上記置き換え後のコード譜データを見ながら確実に円滑に演奏を行うことができる。
また、本願第1発明は、前記表示制御手段は、前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様をすべての楽曲の前記楽曲データの当該特定のコードに適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
これにより、上記第1タイミング以降の第2タイミングにおいては、当該利用者がどの楽曲をギター楽器で演奏する場合であっても、上記不整合が生じた(言い替えれば苦手とした)運指態様のコード譜データは一切表示されなくなる。この結果、当該利用者は、さらに確実に円滑に演奏を行うことができる。
また、発明前記表示制御手段は、前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様を当該楽曲の前記楽曲データのうち前記特定のコードとなるすべての再生位置に適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
前述の第1タイミングにおいて当該利用者の演奏時に上記不整合が生じた場合に、当該不整合が生じた運指態様と同一の運指態様であっても、別の曲であれば(例えばリズムやテンポが異なったり前後のコード進行が異なることで)当該利用者が円滑に弾ける場合もあり得る。そこで本願発明では、上記第1タイミング以降の第2タイミングにおいて、上記不整合が生じた楽曲が再生される場合に限り、当該不整合が生じた(言い替えれば苦手とした)運指態様のコード譜データを表示しないようにする。これにより、必要以上に運指態様を変更することを回避しつつ、少なくとも上記不整合が生じた楽曲については利用者が円滑に演奏を行えるようにすることができる。
さらに、発明前記表示制御手段は、前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様を当該楽曲の前記楽曲データのうち当該第1タイミングに対応した再生位置に適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御することを特徴とする。
前述の第1タイミングにおいて当該利用者の演奏時に上記不整合が生じた場合に、当該不整合が生じた運指態様と同一の運指態様であっても、別の曲であったり当該曲であっても別の箇所であれば(例えばリズムやテンポが異なったり前後のコード進行が異なることで)当該利用者が円滑に弾ける場合もあり得る。そこで本願発明では、上記第1タイミング以降の第2タイミングにおいて、上記不整合が生じた楽曲の当該不整合が生じた箇所に限り、当該不整合が生じた(言い替えれば苦手とした)運指態様のコード譜データを表示しないようにする。これにより、必要以上に運指態様を変更することを回避しつつ、最低限、当該楽曲のうち上記不整合が生じた箇所については、利用者が円滑に演奏を行えるようにすることができる。
発明は、上記第1乃至請求項のいずれか1項発明において、前記表示制御手段は、前記第2タイミングとして、前記第1タイミングの直後から、前記別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御することを特徴とする。
本願発明においては、前述の不整合が生じた直後からコード譜データの置き換え表示が行われる。これにより、利用者は、上記直後から確実に円滑に演奏を行うことができる。
発明は、上記第1乃至第発明のいずれかにおいて、前記表示制御手段は、前記第2タイミングとして、前記第1タイミングのときに再生されている前記楽曲データの再生が終了した後から、前記別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御することを特徴とする。
前述の不整合の発生後にコード譜データの置き換え表示を行おうとする場合に、当該楽曲の再生途中において同一コードの運指態様が変わると、利用者が当惑して円滑な演奏の妨げとなる場合があり得る。そこで、本願発明においては、前述の不整合が生じた直後からではなく、不整合が生じた楽曲が終了し、それ以降に楽曲データが再生されるときに、上記コード譜データの置き換え表示(運指態様の変更)が行われる。これにより、利用者の上記当惑を回避しつつ、利用者の円滑な演奏を確保することができる。
発明は、上記第1乃至第発明のいずれかにおいて、前記演奏信号入力手段に入力される前記演奏信号を周波数分析する分析手段、前記コード譜データから周波数情報を抽出する周波数抽出手段、を有し、前記演奏判定手段は、前記分析手段の分析結果を用いて、前記ギター楽器の演奏内容が、前記第1タイミングでの前記1種類のコード譜データに整合しているか否かを判定することを特徴とする。
本願発明においては、楽曲データには、楽曲を再生して演奏する情報、コード譜データに加えて、各コード譜に対する周波数情報を、も含んでおり、楽曲データの再生時に、楽曲を演奏進行する情報、演奏進行に応じたコード譜、各コード譜に対する周波数情報を抽出して、演奏信号入力手段に入力される演奏信号の周波数と比較する。これにより、第1タイミングにおいて、利用者の演奏内容が、表示されたコード譜データに整合しているか否かを、高精度に判定することができる。
本発明によれば、利用者の演奏能力や習熟度に適したコード譜を表示することで、利用者が円滑に演奏を行うことができる。
本発明の一実施形態によるカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。 カラオケ装置に備えられた制御装置の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。 楽曲データ等を含むサーバからの受信データのデータ構造の一例を示す説明図である。 楽曲データの再生時にモニタに表示される表示内容の一例を示す説明図である。 コードの運指の一例を表す説明図である。 運指変換用の2種類の相関を表す図である 複数のコード譜データの表示に基づき、利用者がコード進行を順次演奏する挙動の一例を表す説明図である。 利用者により使用されたこととなる、運指変換用の相関の一例を表す説明図である。 複数のコード譜データの表示に基づき、利用者がコード進行を順次演奏する挙動の他の例を表す説明図である。 利用者により使用されたこととなる、運指変換用の相関の他の例を表す説明図である。 楽曲データの再生時にモニタに表示される表示内容の変化例を示す説明図である。 楽曲データの再生時にCPUにより実行される処理内容を示すフローチャートである。 楽曲データの再生時にモニタに表示される表示内容の他の例を示す説明図である。 不整合発生直後でなく、その次の楽曲再生時から置き換えを行う変形例において、楽曲データの再生時にCPUにより実行される処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明をカラオケ装置に適用した一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、利用者がカラオケ装置の演奏と共に主として自らエレキギターを演奏する場合を説明する。
<主要構成>
図1は、本実施形態に係わるカラオケ装置の主要構成を示す説明図である。図1に示すように、カラオケ装置10(楽音演奏装置に相当)には、歌詞を示す歌詞テロップ、歌詞テロップの背景に表示する背景映像、選曲番号を示す映像などをCRTに表示するモニタテレビ(以下、モニタと略称する)13(表示手段に相当)と、小型のモニタ14(表示手段に相当)と、エレキギター4やエレキベースなどの弦楽器を含む各種電子楽器を接続するための楽器接続ボード8と、複数の楽器演奏パートにより構成されるカラオケ用の楽曲(カラオケ楽曲。以下、適宜「曲」と略称する)の選曲、及び曲の再生の予約などの選曲制御、選曲された曲の送信要求を示すリクエスト信号のサーバへの送信、及びリクエスト信号により示される曲に対応する楽曲データの受信などの通信制御、受信された楽曲データに含まれる楽音種類指定情報たるMIDIデータのうち楽器接続ボード8に接続された楽器と同じ種類の楽器の音源を指定する等の制御装置20と、が備えられている。
さらに、カラオケ装置10には、この例では、楽器接続ボード8から入力される楽器の演奏信号、マイクロフォン17,18から入力される音声信号及び曲の再生信号のミキシングを行うミキシング回路9を備え、音声と曲との音量バランス、エコー調整、デレィ調整、ミキシング信号の増幅、再生される曲の音程制御(キーコントロール)、高音、低音の制御(トーンコントロール)などを行うアンプ16と、このアンプ16から出力される増幅信号を音として再生するフロアータイプの1組のスピーカ11,11と、天井吊下げ用の1組のスピーカ12,12と、制御装置20を遠隔操作するリモコン30と、が備えられている。
楽器接続ボード8は、図示を省略するが、上記エレキギター4や図示しない電子ドラム、キーボード、エレキベース等の出力端子(フォンプラグ)を接続するそれぞれの入力端子(演奏信号入力手段に相当)と、各入力端子に入力される演奏信号をそれぞれ出力する出力端子と、が設けられている。そして、楽器接続ボード8は、各楽器の出力端子を入力端子に接続することによって各楽器が接続されたこと及びその楽器の種類を自動検出するとともに、接続された楽器の1つの演奏信号を選択し、その選択された演奏信号を制御装置20の入力端子44(後述の図2参照)へ出力可能である。例えばエレキギター4から出力される演奏信号は、エレキギター4の上記出力端子としてのフォンプラグを接続する、上記入力端子としてのフォンジャック4a(後述の図2参照)を介して楽器接続ボード8へ入力され、楽器接続ボード8の出力端子から出力される演奏信号は、制御装置20の入力端子44へ入力される。
<制御系>
上記制御装置20の制御系の構成について図2を参照して説明する。図2は、制御装置20の制御系の主要構成を示す機能ブロック図である。制御装置20は、装置筺体にLAN回線15を接続する通信端子40と、楽器接続ボード8の出力端子と接続される入力端子44と、アンプ16の音声入力端子と接続される音声出力端子41と、モニタ13の映像入力端子と接続される映像出力端子42と、モニタ14の映像入力端子と接続される映像出力端子43とを備えている。この制御装置20には、制御プログラムにしたがって各種制御を実行するCPU45が設けられている。CPU45には、リモコン30から送信されるデータ、選曲された曲の選曲番号を示す選曲番号データ、予約された曲の選曲番号データなどを一時保存するためのRAM46と、CPU45により実行されるプログラム及び必要なデータテーブルなどが記憶されたROM47とが接続されている。
また、CPU45には、モニタ13,14に歌詞テロップや各種メッセージ映像を表示するための文字映像データが記憶されたビデオRAM48と、サーバ58から送信される楽曲データやコード情報やコード譜データ(詳細は後述)、歌詞データ、及び映像データを通信端子40を介して受信するためのLANボード50と、このLANボード50により受信される楽曲データ及び歌詞データ等を一時保存するためのRAM49とが接続されている。
さらに、CPU45には、RAM49から読み出された曲データに含まれるMIDIデータを入力するとともに、その入力されたMIDIデータにより指定される音源から音源信号を出力するMIDI音源ボード51が接続されている。また、CPU45には、上記出力された音源信号を入力してアンプ16により増幅可能な信号に変換する音声制御回路52と、一般的な背景映像を示す背景映像データを読み出すCD−ROMプレーヤ53とが接続されている。
また、CPU45には、CD−ROMプレーヤ53から読み出された一般的な背景映像データ、及びRAM49から読み出された曲固有の背景データや曲データに含まれる歌詞テロップデータ等を入力し、モニタ13,14の表示画面に表示される背景映像中に歌詞テロップがスーパーインポーズされた映像を作成したり、曲の進行にしたがって歌詞テロップの色を変えたりする映像制御を行う映像制御回路54が接続されている。
さらに、CPU45には、制御装置20の受光部38により受光されたリモコン30からの光信号をデジタル信号に変換する変換回路55と、制御装置20の筺体に設けられた各種ボタン、キー39(テンキー、選曲ボタン等)を押したときに点灯するLED37へ表示信号を出力する表示回路56と、上記各種ボタン、キー39を押したときに発生するスイッチング信号を入力する入力回路57とが接続されている。
以上の基本構成のカラオケ装置10において、利用者がリモコン30により例えばエレキギター4の演奏パートを含むカラオケ楽曲を選曲し、選曲に対応してサーバ58から送信された楽曲データを受信すると、楽曲データが演奏される。そのエレキギター4の演奏パートを含む楽曲データの演奏に合わせて利用者がエレキギター4を演奏すると、エレキギター4から出力される演奏信号は、楽器接続ボード8を介して制御装置20の入力端子44へ入力される。そして、音声制御回路52において、音源信号が音声出力端子41へ出力される。なお、いわゆるマイナスワン再生状態の場合には、音源信号のエレキギター4の楽曲パート一部をエレキギター4の演奏信号と置き置き換えて出力される。
このとき、このカラオケ装置10では、サーバ58より歌詞データや映像データとともに受信した当該エレキギター4のギター演奏パートを含む楽曲データに対し、予め演奏支援用にコード情報が作成(詳細は後述)されて対応付けられている。そして、当該楽曲データの再生時にはモニタ13,14によって上記コード情報に基づくコード譜データ(詳細は後述)が歌詞データや映像データと共に表示される。これにより、演奏者である利用者は、モニタ13,14に表示されるコード譜データを活用することで、再生されるカラオケ楽曲に合わせてエレキギター4の演奏パートを自ら容易に演奏して、当該エレキギター4の練習を行ったり、カラオケ楽曲全体のアンサンブルを楽しむことができる。
<データ構造>
図3は、本実施形態における、サーバ58より受信した楽曲データを含む受信データのデータ構造を示す説明図である。図3に示す例では、サーバから受信されるデータの、カラオケ楽曲の4小節分を示している。受信データは、4小節分の演奏の進行に対応した複数の楽器演奏パート(この例では、ギターパート(エレキギター4に対応)、ベースパート、ドラムパート)の楽曲データと、複数のコードのコード名(コード進行)を表すコード情報と、歌詞データ(歌詞テロップデータ)と、映像データと、を備えている。なお、本実施形態では、上記サーバ58から受信されたコード情報に基づき、カラオケ装置10において、そのコードを演奏するための例えばギター用の運指を示すコード譜データが、利用者の演奏能力や習熟度等に応じて生成され、用いられる(詳細は後述)。なお、このコード譜データの生成をサーバ58側で行い、生成されたコード譜データを上記コード情報と同様にカラオケ装置10において受信するようにしてもよい。
楽曲データは、歌詞データ及び映像データとともに、図3に示すデータ中の1番目の小節(以下、単に「第1小節」等という)から再生され、時間の経過に従って第2小節、第3小節、第4小節へと再生が進行して行く。またその再生に対応して、歌詞データ及び映像データに基づく表示も進行していく。
コード情報(後述のコード譜データも同様)は、楽曲データに対応付けられ、この例では、図中の第1小節がコードG、第2小節がコードD、第3小節がコードEm、第4小節がコードBmとなっている。
<コード情報及びコード譜データの表示例>
図4は、楽曲データの再生時にモニタ13,14に表示される表示内容の一例を示す説明図である。この例では、上記図3に示した4小節分の楽曲データに対応した表示の例を示している。すなわち、この例では、モニタ13,14において、上記4小節分の歌詞「傷つけたのは僕だったね」と、歌詞の下側に添えられた上記4小節分のコード情報(第1小節:G、第2小節:D、第3小節:Em、第4小節:Bm)と、が表示されている。
また、上記コード情報の下側には、後述する手法でカラオケ装置10において生成された、上記コード情報の表すコードをギターにより演奏する場合の運指の一例を表す、コード譜データが表示されている。この例では、第1小節のコードGに対する運指としては、1弦では3フレット(なお、開放弦としてフレットを押さえない場合は便宜的に0フレットと称する)、2弦では3フレット、3弦では4フレット、4弦では5フレット、5弦では5フレット、6弦では3フレット、が指定されている。
また、第2小節のコードDに対する運指としては、1弦では5フレット、2弦では7フレット、3弦では7フレット、4弦では7フレット、5弦では5フレット、6弦では5フレット、が指定されている。
また、第3小節のコードEmに対する運指としては、1弦では7フレット、2弦では8フレット、3弦では9フレット、4弦では9フレット、5弦では7フレット、6弦では7フレット、が指定されている。
また、第4小節のコードBmに対する運指としては、1弦では2フレット、2弦では3フレット、3弦では4フレット、4弦では4フレット、5弦では2フレット、6弦では2フレット、が指定されている。
エレキギター4の利用者は、楽曲データの再生時、上記のようにしてモニタ13,14に表示される上記コード譜を見て、コード進行順にエレキギター4のコードを押さえることで、カラオケ楽曲のエレキギターパートを容易に弾くことができる。
<本実施形態の特徴>
以上において、本実施形態の特徴は、上記のようにして利用者によって利用されるコード譜データの内容を、利用者の演奏能力や習熟度により可変とする手法にある。以下、その詳細を順を追って説明する。
<運指態様による演奏困難性>
上記のようにコード譜データを用いて利用者がギター楽器の演奏を行うとき、利用者の演奏能力又は当該楽曲に対する習熟度により、同一コードのための運指であっても、弾きやすい運指態様と弾きにくい(苦手とする)運指態様とが存在する場合があり得る。例えば、図5は、コードBmの運指の実例を表している。この運指は、いわゆるハイコードと称されるものであり、図示のように、2フレットの1弦から6弦にかけて人差し指で押さえ、2弦の3フレットを中指で押さえ、3弦の4フレットを小指で押さえ、4弦の4フレットを小指で押さえている。このようなハイコードは手指の形が複雑であり、特にこのようなハイコードが複数回連続すると、初級者には演奏することが難しい。
上記のようにして楽曲データの複数のコードの進行とともに表示されるコード譜データにおいて、利用者にとってたまたま苦手な運指態様(例えば上記ハイコードのコードBm等)が現れた場合には、利用者は当該表示されたコード譜データの運指によってはエレキギター4の演奏を行えず、円滑な演奏が不可能となるおそれがある。
<運指変換用の相関>
そこで、本実施形態では、同一のコードに対して複数種類の運指態様を用意する。この例では、上級者用の運指態様と、初級者用の運指態様と、の2種類を用意し、利用者に応じて、それらを切り替えて用いる。そのために、図6に一例を示す、運指変換用の相関が用いられる。
図6において、この例では、コード「C」、コード「D」、コード「Em」、コード「F」、コード「G」、コード「Am」、コード「Bm」について、それぞれを運指に変換するための、上級者用の相関及び初級者用の相関が設けられている
すなわち、コード「C」に対しては、上級者用の相関では、1弦では3フレット、2弦では5フレット、3弦では5フレット、4弦では5フレット、5弦では3フレット、6弦では3フレット、の態様の運指に変換され(言い換えれば当該運指が指定され、以下同様)、この運指態様(以下適宜、単にコード「C−H」等と称する)がモニタ13,14に表示される。一方、初級者用の相関では、1弦では0フレット、2弦では1フレット、3弦では0フレット、4弦では2フレット、5弦では3フレット、6弦では0フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「C−L」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
また、コード「D」に対しては、上級者用の相関では、1弦では5フレット、2弦では7フレット、3弦では7フレット、4弦では7フレット、5弦では5フレット、6弦では5フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「D−H」等と称する)がモニタ13,14に表示される。一方、初級者用の相関では、1弦では2フレット、2弦では3フレット、3弦では2フレット、4弦では0フレット、5弦では0フレット、6弦はミュート(消音)、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「D−L」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
また、コード「Em」に対しては、上級者用の相関では、1弦では7フレット、2弦では8フレット、3弦では9フレット、4弦では9フレット、5弦では7フレット、6弦では7フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「Em−H」等と称する)がモニタ13,14に表示される。一方、初級者用の相関では、1弦では0フレット、2弦では0フレット、3弦では0フレット、4弦では2フレット、5弦では2フレット、6弦では2フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「Em−L」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
また、コード「F」に対しては、上級者用の相関では、1弦では1フレット、2弦では1フレット、3弦では2フレット、4弦では3フレット、5弦では3フレット、6弦では1フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様がモニタ13,14に表示される。なお、この例では、初級者用の相関においても、上記と同一の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「F−Z」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
また、コード「G」に対しては、上級者用の相関では、1弦では3フレット、2弦では3フレット、3弦では4フレット、4弦では5フレット、5弦では5フレット、6弦では3フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「G−H」等と称する)がモニタ13,14に表示される。一方、初級者用の相関では、1弦では3フレット、2弦では0フレット、3弦では0フレット、4弦では0フレット、5弦では2フレット、6弦では3フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「G−L」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
また、コード「Am」に対しては、上級者用の相関では、1弦では5フレット、2弦では5フレット、3弦では5フレット、4弦では7フレット、5弦では7フレット、6弦では5フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「Am−H」等と称する)がモニタ13,14に表示される。一方、初級者用の相関では、1弦では0フレット、2弦では1フレット、3弦では2フレット、4弦では2フレット、5弦では0フレット、6弦では0フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「Am−L」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
また、コード「Bm」に対しては、上級者用の相関では、1弦では2フレット、2弦では3フレット、3弦では4フレット、4弦では4フレット、5弦では2フレット、6弦では2フレット、の態様の運指に変換され、この運指態様がモニタ13,14に表示される。なお、この例では、初級者用の相関においても、上記と同一の態様の運指に変換され、この運指態様(以下適宜、単にコード「Bm−Z」等と称する)がモニタ13,14に表示される。
なお、上記は一例であり、他のコードすべてに対しても、上記同様、上級者用の相関による運指態様と、初級者用の相関による運指態様とが事前に準備されている。また、上記上級者用の相関及び初級者用の相関は、楽曲データ等と共にサーバ58より取得され、例えば上記RAM49に記憶されて用いられる。あるいは、カラオケ装置10の適宜の箇所に、固定的に(又は可変に)記憶保持されていてもよい。また、上記のような2種類だけでなく、3種類以上の相関により3種類以上の態様の運指態様を適宜に実現可能としてもよい。
<上級者用相関と初級者用相関との切り替え>
そして、本実施形態では、上記のようにして運指態様をコード譜データとして表示するための上級者用相関及び下級者用相関の切り替えは、利用者によるエレキギター4の演奏内容(演奏結果)の判定に基づいて行われる。具体的には、楽曲データが再生されるとき、最初はまず、上記上級者用相関に基づく運指態様が生成され、当該楽曲データに対応するコード譜データとしてモニタ13,14に表示される。
例えば図7には、前述の例に沿い、「傷つけたのは僕だったね」の歌詞に伴い、コード「G」→コード「D」→コード「Em」→コード「Bm」→・・(以降の図示は省略。以下同様)のコード進行で楽曲データが再生される場合を示している。このように楽曲データが再生されて利用者のエレキギター4の演奏音がカラオケ装置10に入力されているとき、そのエレキギター4の演奏内容が、同時期にモニタ13、14で表示されたコード譜データ(上級者用相関に基づく運指態様)に整合しているか否かが判定される。
<初級者用相関への切り替えが行われない場合>
図示の例では、利用者Aさん(例えば上級者)が上記モニタ13,14でのコード譜データを見ながらエレキギター4を演奏している場合を示している。図示のように、この例では、利用者Aさんは、上記コード進行に対応した、上級者用相関に基づくコード「G−H」→コード「D−H」→コード「Em−H」→コード「Bm−Z」→・・を、間違うことなく演奏している。この結果、上記整合に係わる判定が満たされ、前述のようにして予め用意されている、初級者用相関に基づくコード「G−L」→コード「D−L」→コード「Em−L」→コード「Bm−Z」→・・への切り替えは行われない。したがって、利用者Aさんの場合には、図8に示すように、上記コード情報からコード譜データの生成において、上級者用相関のみが用いられることとなる。
<初級者用相関への切り替えが行われる場合>
一方、例えば、利用者のエレキギター4の演奏音が、上記コード譜データのコードと合致していなかった(誤って別コードを弾いてしまった)り、当該コードの和音の中に存在しない音を含む不協和音となっていたり、ミュート音やノイズ音のような不適切な音となっていたり、全くの無音であったりした場合には、上記演奏内容が上記コード譜データに整合していないと判定される。このような場合は、当該タイミング(第1タイミングに相当)におけるコード譜データの表示内容が、当該利用者にとって苦手な運指態様となっている可能性が高い。そこで、この場合には、それ以降の所定の第2タイミング(この例では次のコード)において、上記上級者用相関を用いたコード譜データに代えて、初級者用相関を用いたコード譜データの表示に切り替えられる(言い換えれば、コード情報からコード譜データを生成するための相関が上級者用相関から初級者用相関に切り替えられる)。
例えば図9には、上記同様の楽曲データの再生において、上記切り替えが行われる例を示している。図示の例では、利用者Bさん(例えば初級者)が上記モニタ13,14でのコード譜データを見ながらエレキギター4を演奏している場合を示している。図示のように、この例では、利用者Bさんは、当初モニタ13,14に表示された、上級者用相関に基づくコード「G−H」→コード「D−H」→コード「Em−H」→コード「Bm−Z」→・・を、見ながら演奏していたが、第2小節のコード「D−H」において弾き間違いをした結果、上記整合に係わる判定が満たされなくなっている。これにより、当該コードの次の第3小節からは、前述のようにして予め用意されている、初級者用相関に基づくコード「Em−L」→コード「Bm−Z」→・・への切り替えが行われている。すなわち、この利用者Bさんの場合には、図10に示すように、当初は、上記コード情報からコード譜データの生成において上級者用相関が用いられていたが、上記切り替え以降は、初級者用相関が用いられることとなる。
この結果、上記モニタ13,14への表示においては、当初、図11(a)に示されるように、上級者用相関に基づくコード「G−H」→コード「D−H」→コード「Em−H」→コード「Bm−Z」→・・が表示されていた状態から、上記切り替えが行われた後は、図11(b)に示されるような、後半が初級者用相関に基づくものに切り替えられた、コード「G−H」→コード「D−H」→コード「Em−L」→コード「Bm−Z」→・・が表示される状態となる。
<制御フロー>
上記の手法を実現するために、カラオケ装置10のCPU45により実行される制御内容を、図12のフローチャートにより説明する。
図12において、このフローは、例えば上記利用者が、カラオケ装置10の制御装置20の電源ボタンを押して制御装置20の電源を立ち上げると、開始される。制御装置20の電源の立ち上がりに連動して、アンプ16、楽器接続ボード8及びモニタ13,14の電源が立ち上がる。なお、前述したように、この例では、利用者が、楽器接続ボード8にエレキギター4を接続して演奏する場合を例にとって説明する。利用者がエレキギター4のフォンプラグを楽器接続ボード8の入力端子(フォンジャック)4aに接続すると、楽器接続ボード8はエレキギター4が接続されたことを検知する。
図12において、まず、ステップS5において、CPU45は、上記上級者用相関から初級者用相関への切り替えに係わるフラグFcを0に初期化する。その後、ステップS10に移る。
ステップS10では、CPU45は、利用者による選曲が終了したか否かを判定する。選曲は、例えば、利用者が自らのユーザIDを用いてログインした後、エレキギター4を演奏したい曲の選曲番号をリモコン30のテンキーにより入力し、選曲ボタンを押すと、選曲が終了する。選曲が終了するまではステップS10の判定が満たされず(ステップS10:NO)、ループ待機する。選曲が終了した場合はステップS10の判定が満たされ(ステップS10:YES)、ステップS15に移る。
ステップS15では、CPU45は、ステップS10での選曲結果に対応し、上記選曲番号を示す選曲番号データをRAM46に一時保存するとともに、LANボード50を介し、上記選曲番号に対応する曲データの送信を要求するリクエスト信号と、上記ユーザIDとを、LAN回線15を介してサーバ58へ送信する。これにより、サーバ58は、図示しない記憶装置から、上記ユーザIDに対応した上記フラグFcの値(0又は1。詳細は後述)と、リクエスト信号に示される選曲番号に対応する楽曲データと、当該楽曲データに対応した、上記コード情報、上記上級者用相関及び初級者用相関、上記歌詞データ、及び上記映像データと、を検索して読み出し、その読み出されたユーザID及び曲データ等を、LAN回線15を介して制御装置20に送信する。ステップS15が終了したら、ステップS20に移る。
ステップS20では、CPU45は、LANボード50を介し、サーバ58からLAN回線15を介して送信された、上記ユーザIDに対応したフラグFcの値、及び、(上記コード情報及び上記上級者用相関及び初級者用相関を含む)楽曲データ等を受信する。その後、ステップS25に移る。
ステップS25では、CPU45は、上記ステップS20で受信した楽曲データ等及びフラグFcの値をRAM49に一時保存する。その後、ステップS30に移る。なお、上記では、ステップS15,ステップS20、ステップS25の処理として、楽曲データは選曲毎にサーバ58からオンデマンドで取得する処理を行った。他に、カラオケ装置10の制御装置20に、大容量の補助記憶手段(図示せず)を設けて、予め、楽曲データを補助記憶手段に記憶し、選曲毎に楽曲データを補助記憶手段から読み出すことで、目的とする楽曲データを取得する処理としてもよい。
ステップS30では、CPU45は、上記ステップS25でRAM49に記憶されているMIDIデータ及びコード情報の読み出しを開始し、読み出されたMIDIデータをMIDI音源ボード51に書き込む。ステップS30が終了したら、ステップS35に移る。
ステップS35では、CPU45は、MIDI音源ボード51に制御信号を出力し、上記ステップS30で書き込んだMIDIデータに対応した音源信号を、MIDI音源ボード51から出力させる。MIDI音源ボード51から出力される音源信号は、音声制御回路52へ出力されるとともに、アンプ16により増幅可能な音楽信号に変換され、この変換された音楽信号は、音声出力端子41からアンプ16へ出力される。また、マイクロフォン17,18から入力された音声信号は、アンプ16に内蔵されたミキシング回路9において上記音楽信号とミキシングされる。このとき、エレキギター4の出力端子から出力された演奏信号は、楽器接続ボード8及び制御装置20を介してミキシング回路9に入力され、上記音声信号及び音楽信号とミキシングされる。そして、そのミキシングされたミキシング信号は、アンプ16に内蔵された図示しない増幅回路により増幅された後にスピーカ11及びスピーカ12へ出力され、両スピーカによって再生される。なお、このステップS35の手順が各請求項記載の楽曲再生手段として機能する。ステップS35が終了すると、ステップS40に移る。
ステップS40では、CPU45は、上記フラグFcが0であるか否かを判定する。Fc=0であればこの判定が満たされ(S40:YES)、ステップS45Aに移行する。ステップS45Aでは、ステップS30で読み出されたコード情報に対し、前述した上級者用相関(上記図6参照)を適用してコード譜データを生成し、後述のステップS50へ移る。
一方、上記ステップS40においてFc=1であった場合(後述のステップS70参照)はこの判定が満たされず(S40:NO)、ステップS45Bに移行する。ステップS45Bでは、CPU45は、ステップS30で読み出されたコード情報に対し、前述した初級者用相関(上記図6参照)を適用してコード譜データを生成する。その後、CPU45は、ステップS47で、上記フラグFcを1として、ステップS50へ移る。
ステップS50では、CPU45は、モニタ13,14に制御信号を出力し、ステップS25で保存したコード情報及び歌詞等と、ステップS45A若しくはステップS45Bで生成したコード譜データを、モニタ13,14により表示させる。これにより、エレキギター4の演奏者である利用者は、モニタ13,14に表示されるコード情報及びコード譜データにしたがってエレキギター4を演奏することにより、再生されるカラオケ楽曲のコード進行に合わせてエレキギター演奏パートを演奏することができる。その後、ステップS55に移る。
ステップS55では、CPU45は、前述のようにして、フォンジャック4a、楽器接続ボード8、入力端子44を介し入力されるエレキギター4の演奏信号に基づき、公知の手法(例えば後述のFFTを含む周波数解析等)により、当該エレキギター4での演奏内容が、上記ステップS50で表示したコード譜データに対して整合しているか否か、を判定する。
演奏内容がその時点でのコード譜データの内容(コード)と整合していればステップS55の判定が満たされ(S55:YES)、後述のステップS75に移る。一方、上記エレキギター4の演奏内容が、上記コード譜データのコードとは別のコードとなっていたり、当該コードの和音の中に存在しない音を含む不協和音となっていたり、ミュート音やノイズ音のような不適切な音となっていたり、全くの無音であったりした場合等は、不整合とみなされてステップS55の判定が満たされず(S55:NO)、ステップS60に移る。なお、このステップS55の手順が、各請求項記載の演奏判定手段として機能する。
ステップS60では、CPU45は、上記フラグFcが1であるか否かを判定する。この時点で初級者用相関が使用されておりFc=1であった場合(後述のステップS70参照)は判定が満たされ(S60:YES)、後述のステップS75へ移行する。この時点で上級者用相関が使用されておりFc=0であった場合は判定が満たされず(S60:NO)、ステップS65へ移行する。
ステップS65では、CPU45は、上記楽曲データの再生により、次の別のコードに切り替わったか否かを判定する。コードが切り替わるまでは判定が満たされず(S65:NO)ループ待機し、コードが切り替わったら判定が満たされ(S65:YES)、ステップS70へ移行する。
ステップS70では、上記ステップS45Bと同様、CPU45は、ステップS30で読み出されたコード情報に対し、前述した初級者用相関(上記図6参照)を適用してコード譜データを生成する。その後、CPU45は、ステップS72で、上記フラグFcを1として、ステップS75へ移る。
ステップS75では、CPU45は、楽曲データの再生が終了したか(言い換えれば、ステップS30でのMIDIデータ及びコード情報の読み出しが楽曲データの最後のデータまで終了したか)否かを判定する。楽曲データの再生が終了するまでは判定が満たされず(ステップS75:NO)、上記ステップS30に戻り、上記ステップS30〜ステップS75の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS75において、楽曲データの再生が終了していれば判定が満たされ(ステップS75:YES)、ステップS80に移る。ステップS80では、CPU45は、この利用者の初級者用相関への切り替えに係わるフラグFc=1の値を、ユーザIDとともに、サーバ58へ送信する。これにより、サーバ58は、当該ユーザIDと、上記フラグFcの値を関連づけて記憶する。この結果、当該利用者が次回ログインしたときには、いずれの曲を選択したかにかかわらず、ステップS20で当該ユーザIDに関連づけられたFcの値1が受信されるので、ステップS40の判定が常に満たされ、初級者用相関を用いたコード譜が必ず生成されることとなる。
図13(a)には、上記の例として、例えば上記利用者Bさんが前述とは別の楽曲データを再生してエレキギター4の演奏を行うときにモニタ13,14に表示される表示例を示している。この例では、モニタ13,14において、4小節分の歌詞「あの言葉さえ 言わなければ」と、歌詞の下側に添えられた上記4小節分のコード情報(第1小節:Em、第2小節:Bm、第3小節:C、第4小節:Bm)と、が表示されている。
このとき、図13(a)に示されるように、第1小節のコード「Em」に対して、1弦では0フレット、2弦では0フレット、3弦では0フレット、4弦では2フレット、5弦では2フレット、6弦では2フレット、の運指態様(上記初級者用相関に基づく態様)が表示されている。また、第3小節のコード「C」に対しても、1弦では0フレット、2弦では1フレット、3弦では0フレット、4弦では2フレット、5弦では3フレット、6弦では0フレット、の運指態様(上記初級者用相関に基づく態様)が表示されている。
なお、図13(b)には、上記と対比するために、上記楽曲データの再生時に、上記初級者用相関に基づく態様ではなく上記上級者用相関に基づく態様でモニタ13,14での表示が行われる場合を示している。この場合は、図13(a)に示されるように、第1小節のコード「Em」に対して、1弦では7フレット、2弦では8フレット、3弦では9フレット、4弦では9フレット、5弦では7フレット、6弦では7フレット、の運指態様(上記上級者用相関に基づく態様)が表示される。また、第3小節のコード「C」に対しても、1弦では3フレット、2弦では5フレット、3弦では5フレット、4弦では5フレット、5弦では3フレット、6弦では3フレット、の運指態様(上記上級者用相関に基づく態様)が表示される。
以上のようにして上記ステップS80が完了したら、このフローを終了する。
なお、上記において、本実施形態では、上記ステップS70及びステップS45Bの手順が、各請求項記載の表示制御手段として機能する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態では、利用者のエレキギター4の演奏音に基づき、演奏内容がその時点でのコード譜データに整合していなかった場合には、それ以降、モニタ13,14において、上級者用相関を用いたコード譜データに代えて、初級者用相関を用いたコード譜データの表示が行われる。これにより、例えば前述の利用者Bさんのように上級者ではない場合であっても、当該利用者Bにとって苦手な態様ではない別の運指態様(初級者用相関により変換した態様)が表示される。この結果、利用者Bさんは、上記置き換え後のコード譜データを見ながら確実に円滑に演奏を行うことができる。言い替えれば、利用者の演奏能力や習熟度等のいかんによらず、円滑な演奏を行うことができる。
また、上記実施形態では特に、利用者Bさんによる演奏の不整合が発生した直後(上記の例では次のコード)から、初級者用相関を用いた別の種類のコード譜データが表示される。これにより、利用者Bさんは、上記直後から確実に円滑に演奏を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)間違えたコードのみを置き換える場合
上記実施形態では、利用者Bさんが上記コード「D−H」の演奏を間違えたことを契機に、上記のようにして上級者用相関を用いたコード譜データに代えて初級者用相関を用いることで、当該コード「D」以外のほぼすべてのコード(上記の例ではコード「C」、コード「Em」、コード「F」、コード「G」、コード「Am」)についても、簡単な運指となる運指態様(コード「C−L」、コード「Em−L」、コード「F−L」、コード「G−L」、コード「Am−L」に置き換えられた。
しかしながら、上記に限られず、当該コード「D」(特定のコードに相当)のみを置き換えるようにし、それ以外は元の運指態様(コード「C−H」、コード「Em−H」、コード「F−H」、コード「G−H」、コード「Am−H」)としてもよい。この場合、上述したように、上記コード「D」に対する運指態様の置き換え(コード「D−H」→コード「D−L」)は、これ以降に利用者Bさんが再生するすべての楽曲の楽曲データでの当該コード「D」の再生時に適用される。この場合であっても、上記コード「D−H」の演奏を間違えたとき以降は、利用者Bがどの楽曲をギター楽器で演奏する場合であっても、上記のような演奏の不整合が生じた(言い替えれば苦手とした)運指態様のコード「D−H」は一切表示されなくなる。この結果、当該利用者Bは、どの楽曲であっても確実に円滑に演奏を行うことができる。
(2)当該楽曲に限定して置換を行う場合
あるいは、上記ステップS80において、CPU45は、上記フラグFc=1の値を、ユーザID及び当該楽曲の楽曲IDとともに、サーバ58へ送信してもよい。この場合、サーバ58は、当該ユーザID及び楽曲IDと、上記フラグFcの値を関連づけて記憶する。この結果、当該利用者が次回ログインしたときには、上記楽曲IDで表される同一曲を選択した場合に限り、ステップS20で当該ユーザID及び楽曲IDに関連づけられたFcの値1が受信され、ステップS40の判定が満たされる。この場合には、上記利用者が、当該楽曲データの再生を行う場合に限定して、初級者用相関を用いたコード譜データが必ず生成されることとなる。これにより、前述の利用者Bさんのように上級者ではない場合であっても、当該同一曲を選択した場合には、利用者Bにとって苦手な態様ではない別の運指態様(初級者用相関により変換した態様)が表示される。この結果、当該楽曲について、利用者Bさんは、上記同様、上記置き換え後のコード譜データを見ながら確実に円滑に演奏を行うことができる。
さらに、このように楽曲を限定して置き換えを行う場合も、上記同様、特定のコード(上記の例ではコード「D−H」)のみを置き換えるようにし、それ以外は元の運指態様(コード「C−H」、コード「Em−H」、コード「F−H」、コード「G−H」、コード「Am−H」)としてもよい。この場合、以下のような効果を奏する。すなわち、上記の例のように利用者Bさんの第2小節のコード「D−H」の演奏時に上記演奏の不整合が生じたとき、同一の運指態様(すなわちコード「D−H」の運指態様)であっても、別の曲であれば(例えばリズムやテンポが異なったり前後のコード進行が異なることで)利用者Bさんが円滑に弾ける場合もあり得る。そこで、上記演奏の不整合が生じた楽曲が再生される場合に限り、当該不整合が生じた運指態様(すなわちコード「D−H」の運指態様)のコード譜データを表示しないようにする。これにより、必要以上に運指態様を変更することを回避しつつ、少なくとも上記不整合が生じた楽曲については利用者が円滑に演奏を行えるようにすることができる。
(3)当該楽曲の当該不整合発生の箇所に限定して置換を行う場合
またさらに、上記演奏の不整合が生じた特定のコード(上記の例ではコード「D−H」)が、上記楽曲データの複数の再生位置に出現する場合において、上記のようにそのすべての箇所においてコード「D−H」→コード「D−L」に置き換えるのではなく、当該演奏の不整合が生じた再生位置のみにおいてコード「D−L」への置き換えを行うようにし、それ以外は元のコード「D−H」のままとしてもよい。
この場合、前述の図12のフローの上記ステップS80において、CPU45は、上記フラグFc=1の値を、ユーザID及び当該楽曲の楽曲ID及び当該楽曲の当該不整合が生じた再生位置情報(再生開始からの時間情報でも良いし、適宜のその他の指標でも良い)とともに、サーバ58へ送信する。この場合、サーバ58は、当該ユーザID及び楽曲ID及び再生位置情報と、上記フラグFcの値を関連づけて記憶する。この結果、当該利用者が次回ログインしたときには、上記楽曲IDで表される同一曲を選択した場合に限り、ステップS20で当該ユーザID及び楽曲IDに関連づけられたFcの値1が受信される。
また、上記ステップS45BやステップS70では、さらに追加で楽曲データの再生位置が上記再生位置情報の表す位置となったときにのみ、初級者用相関を用いてコード譜を生成するようにする。これにより、上記利用者が、当該楽曲データの再生を行う場合で、かつ上記不整合が生じた箇所に限定して、初級者用相関を用いたコード譜データが必ず生成される。これにより、前述の利用者Bさんのように上級者ではない場合であっても、当該曲の当該箇所において、利用者Bにとって苦手な態様ではない別の運指態様(初級者用相関により変換した態様)が表示される。この結果、当該楽曲について、利用者Bさんは、上記同様、上記置き換え後のコード譜データを見ながら確実に円滑に演奏を行うことができる。
そして、この場合、以下のような効果を奏する。すなわち、上記の例のように利用者Bさんの第2小節のコード「D−H」の演奏時に上記演奏の不整合が生じたとき、同一の運指態様(すなわちコード「D−H」の運指態様)であっても、当該曲の別の箇所であれば(例えばリズムやテンポが異なったり前後のコード進行が異なることで)利用者Bさんが円滑に弾ける場合もあり得る。そこで、上記演奏の不整合が生じた楽曲の当該不整合が生じた箇所(上記の例では第2小節)が再生されるとき(タイミング)に限り、当該不整合が生じた運指態様(すなわちコード「D−H」の運指態様)のコード譜データを表示しないようにする。これにより、必要以上に運指態様を変更することを回避しつつ、最低限、当該楽曲のうち上記不整合が生じた箇所については、利用者が円滑に演奏を行えるようにすることができる。
(4)不整合発生直後でなく、その次の楽曲再生時から置き換えを行う場合
上記実施形態や(1)(2)の変形例では、例えば利用者Bさんが上記コード「D−H」の演奏を間違えて演奏の不整合が生じたことを契機に、その直後から上級者用相関から初級者用相関への切り替え(言い替えればコード譜データの置き換え)が行われたが、必ずしもこれには限られない。すなわち、当該不整合が生じた回の演奏は上記切り替え(あるいは上記置き換え)を行わず、その次の回の演奏から上記切り替え(あるいは上記置き換え)を行うようにしてもよい。
このような変形例において、カラオケ装置10のCPU45により実行される制御内容を、図14のフローチャートにより説明する。図12のフローと同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。図14のフローでは、図12で使用したフラグFcに加え、新たにフラグFt(後述)が用いられる。また、図12のフローにおけるステップS5に代えてステップS5Aが設けられ、またステップS47、ステップS60、ステップS65、ステップS70が省略されている。また、ステップS72に代えて新たにステップS73が設けられると共に、ステップS75とステップS80との間に新たにステップS76とステップS77とが設けられる。
すなわち、図14において、まず、ステップS5に代わるステップS5Aにおいて、CPU45は、上記フラグFcに加え、上記上級者用相関から初級者用相関への切り替えの必要が生じた(前回再生時に演奏の不整合が生じた。詳細は後述)ことを表すフラグFtを、0に初期化する。
その後、上記図12と同等の、ステップS10、ステップS15、ステップS20、ステップS25、ステップS30、ステップS35を経て、ステップS40に移る。
ステップS40では、上記同様、CPU45は、上記フラグFcが0であるか否かを判定し、Fc=0であれば、ステップS45Aで、ステップS30で読み出されたコード情報に対し上記上級者用相関を適用してコード譜データを生成し、ステップS50へ移る。一方、上記ステップS40においてFc=1であった場合は、ステップS45Bで、CPU45は、ステップS30で読み出されたコード情報に対し上記初級者用相関を適用してコード譜データを生成し、ステップS50へ移る。
ステップS50では、上記同様、CPU45は、ステップS25で保存したコード情報及び歌詞等と、ステップS45A若しくはステップS45Bで生成したコード譜データを、モニタ13,14により表示させる。その後、上記同様、CPU45は、ステップS55で、エレキギター4での演奏内容が上記ステップS50で表示したコード譜データに対して整合しているか否かを判定する。
演奏内容がコード譜データの内容と整合していればステップS55の判定が満たされ(S55:YES)、上記同様のステップS75に移る。一方、演奏内容が上記コード譜データのコードの内容と不整合である場合にはステップS55の判定が満たされず(S55:NO)、新たに設けたステップS73に移る。
ステップS73では、CPU45は、上記不整合の発生により、上級者用相関から初級者用相関への切り替えの必要が生じたと見なし、上記フラグFtの値を1とする。その後、上記同様のステップS75に移る。
ステップS75では、CPU45は、上記同様、楽曲データの再生が終了したか否かを判定する。楽曲データの再生が終了するまでは判定が満たされず(ステップS75:NO)、前述と同様、上記ステップS30に戻ってステップS30〜ステップS75の手順を繰り返す。
一方、上記ステップS75において、楽曲データの再生が終了していれば判定が満たされ(ステップS75:YES)、新たに設けたステップS76に移る。
ステップS76では、CPU45は、上記フラグFtが1であるか否かを判定する。Ft=0であった場合は判定が満たされず(S76:NO)、前述と同様のステップS80に移行する。一方、Ft=1であった場合(上記ステップS73参照)は判定が満たされ(S76:YES)、新たに設けたステップS77に移る。
ステップS77では、CPU45は、上記フラグFcを1とするとともに、上記フラグFtを0とする。
その後、ステップS80において、上記と同様、CPU45は、この利用者の上記相関の切り替えに係わるフラグFc=1の値を、ユーザIDとともに、サーバ58へ送信する。上記ステップS80が完了したら、このフローを終了する。
なお、上記において、上記ステップS45の手順が、各請求項記載の表示制御手段として機能する。
本変形例においては、利用者のエレキギター4の演奏内容が上級者用相関を用いたコード譜データに整合していなかった場合には、フラグFtが1となり、当該楽曲データの再生が終了したときに、フラグFcの1の値が当該利用者のユーザIDとともにサーバ58へ送信され格納される。この結果、当該利用者が次回ログインしたとき、いずれの曲を選択したかにかかわらず、ステップS20で当該ユーザIDに関連づけられたFcの値1が受信され、ステップS40の判定が常に満たされて、初級者用相関を用いたコード譜が必ず生成される。
この結果、上記実施形態と同様、不整合が生じた回の再生が終了し、次の回の楽曲データが再生されるとき(本変形例における第2タイミングに相当)以降、モニタ13,14において、上級者用相関を用いたコード譜データに代えて、初級者用相関を用いたコード譜データの表示が行われる。これにより、上記同様、利用者Bさんのように上級者ではない場合であっても、上記置き換え後のコード譜データを見ながら確実に円滑に演奏を行うことができる。言い替えれば、利用者の演奏能力や習熟度等のいかんによらず、円滑な演奏を行うことができる。
また、この変形例では特に、以下のような効果もある。すなわち、上記演奏の不整合の発生後に前述したコード譜データの置き換え表示を行おうとする場合に、当該楽曲の再生途中において同一コードの運指態様が変わると、利用者が当惑して円滑な演奏の妨げとなる場合があり得る。本変形例においては、前述の不整合が生じた直後からではなく、不整合が生じた楽曲が終了し、それ以降に(つまり次回に)楽曲データが再生されるときに、上記コード譜データの置き換え表示(運指態様の変更)が行われる。これにより、利用者の上記当惑を回避しつつ、利用者の円滑な演奏を確保することができる。
また、本変形例においても、上記(1)の変形例のように間違えたコードのみを置き換えたり、上記(2)の変形例のように当該楽曲に限定して置換を行ったり、上記(3)の変形例のように当該楽曲の当該不整合発生の箇所に限定して置換を行うようにしてもよい。この場合には、それら各変形例と同様の効果を得る。
(5)不整合判定の詳細例
以上においては、エレキギター4の演奏信号と、コード譜データの内容(コード)との整合判定の詳細について特に説明しなかったが、例えば、以下のような構成及び手法をとることができる。
すなわち、本変形例では、上記楽曲データには、楽曲を再生して演奏する情報や上記コード譜データに加えて、各コード譜に対する周波数情報をも含まれている。そして、例えばCPU45が、上記入力端子(フォンジャック4a等)に入力される演奏信号を周波数分析する機能(分析手段に相当)と、上記コード譜データから周波数情報を抽出する機能(上記周波数抽出手段に相当)と、を有する。この場合、上記図12や図14のステップS55における演奏整合の判定は、CPU45が、上記周波数分析機能の分析結果を用いつつ、上記エレキギター4の演奏内容が、対応するコード譜データに整合しているか否かを判定する。すなわち、楽曲データの再生時に、CPU45が、楽曲を演奏進行する情報、演奏進行に応じたコード譜データ、各コード譜データに対する周波数情報を抽出して、上記入力端子に入力される演奏信号の周波数と比較する。これにより、利用者によるエレキギター4の演奏内容が、表示されたコード譜データに整合しているか否かを、高精度に判定することができる。
なお、上記のように、楽曲データに周波数情報が含まれる構成には必ずしも限らない。すなわち、カラオケ装置10に適宜に設けた補助記憶手段(図示省略)に、予め、コード譜データと周波数情報とが対応づけられた情報として記憶されていてもよい。この場合、上記CPU45の周波数情報抽出機能は、楽曲データの再生時に、楽曲データから抽出されたコード譜データの表示進行に応じて、表示されたコード譜に対応した周波数情報を、上記補助記憶手段から読み出して、上記入力端子に入力されるエレキギター4の演奏信号の周波数と比較すればよい。
なお、以上において、図12、図14に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
4 エレキギター(ギター楽器)
4a フォンジャック(演奏信号入力手段)
10 カラオケ装置(楽音演奏装置)
13 モニタ(表示手段)
14 モニタ(表示手段)

Claims (6)

  1. ギター楽器演奏パートを含み、当該ギター楽器演奏パートの少なくとも1種類のコード譜データが対応付けられた楽曲データを、再生可能な楽曲再生手段と、
    利用者が演奏するギター楽器からの演奏信号を入力する演奏信号入力手段と、
    利用者に対し所望の表示を行うための表示手段と、
    を有する楽音演奏装置であって、
    前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じて、当該楽曲データに係わる1種類の前記コード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御する表示制御手段と、
    前記演奏信号入力手段に入力される前記演奏信号に基づき、前記楽曲データの所定の第1タイミングにおける前記利用者による前記ギター楽器の演奏内容が、前記表示手段により表示された前記第1タイミングでの前記1種類のコード譜データに整合しているか否かを判定する演奏判定手段と、
    を有し、
    前記表示制御手段は、
    前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じた当該第1タイミング以降の所定の第2タイミングにおいて、当該楽曲データに係わる前記1種類のコード譜データとは別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御するとともに、
    前記表示制御手段は、
    前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様をすべての楽曲の前記楽曲データの当該特定のコードに適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。
  2. ギター楽器演奏パートを含み、当該ギター楽器演奏パートの少なくとも1種類のコード譜データが対応付けられた楽曲データを、再生可能な楽曲再生手段と、
    利用者が演奏するギター楽器からの演奏信号を入力する演奏信号入力手段と、
    利用者に対し所望の表示を行うための表示手段と、
    を有する楽音演奏装置であって、
    前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じて、当該楽曲データに係わる1種類の前記コード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御する表示制御手段と、
    前記演奏信号入力手段に入力される前記演奏信号に基づき、前記楽曲データの所定の第1タイミングにおける前記利用者による前記ギター楽器の演奏内容が、前記表示手段により表示された前記第1タイミングでの前記1種類のコード譜データに整合しているか否かを判定する演奏判定手段と、
    を有し、
    前記表示制御手段は、
    前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じた当該第1タイミング以降の所定の第2タイミングにおいて、当該楽曲データに係わる前記1種類のコード譜データとは別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御するとともに、
    前記表示制御手段は、
    前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様を当該楽曲の前記楽曲データのうち前記特定のコードとなるすべての再生位置に適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。
  3. ギター楽器演奏パートを含み、当該ギター楽器演奏パートの少なくとも1種類のコード譜データが対応付けられた楽曲データを、再生可能な楽曲再生手段と、
    利用者が演奏するギター楽器からの演奏信号を入力する演奏信号入力手段と、
    利用者に対し所望の表示を行うための表示手段と、
    を有する楽音演奏装置であって、
    前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じて、当該楽曲データに係わる1種類の前記コード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御する表示制御手段と、
    前記演奏信号入力手段に入力される前記演奏信号に基づき、前記楽曲データの所定の第1タイミングにおける前記利用者による前記ギター楽器の演奏内容が、前記表示手段により表示された前記第1タイミングでの前記1種類のコード譜データに整合しているか否かを判定する演奏判定手段と、
    を有し、
    前記表示制御手段は、
    前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲再生手段での前記楽曲データの再生に応じた当該第1タイミング以降の所定の第2タイミングにおいて、当該楽曲データに係わる前記1種類のコード譜データとは別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御するとともに、
    前記表示制御手段は、
    前記演奏判定手段により、前記第1タイミングにおいて前記演奏内容が前記1種類のコード譜データに整合していないと判定された場合には、前記楽曲データにおける当該第1タイミングでの特定のコードに対する運指態様を別の態様に置き換えるとともに、その置き換えた運指態様を当該楽曲の前記楽曲データのうち当該第1タイミングに対応した再生位置に適用して前記別の種類のコード譜データとして表示するように、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の楽音演奏装置において、
    前記表示制御手段は、
    前記第2タイミングとして、前記第1タイミングの直後から、前記別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。
  5. 請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の楽音演奏装置において、
    前記表示制御手段は、
    前記第2タイミングとして、前記第1タイミングのときに再生されている前記楽曲データの再生が終了した後から、前記別の種類のコード譜データを表示するよう、前記表示手段を制御する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。
  6. 請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の楽音演奏装置において、
    前記演奏信号入力手段に入力される前記演奏信号を周波数分析する分析手段、前記コード譜データから周波数情報を抽出する周波数抽出手段、を有し、
    前記演奏判定手段は、
    前記分析手段の分析結果を用いて、前記ギター楽器の演奏内容が、前記第1タイミングでの前記1種類のコード譜データに整合しているか否かを判定する
    ことを特徴とする楽音演奏装置。
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