JP5597235B2 - 筐体を介して接地される制御装置 - Google Patents

筐体を介して接地される制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5597235B2
JP5597235B2 JP2012251361A JP2012251361A JP5597235B2 JP 5597235 B2 JP5597235 B2 JP 5597235B2 JP 2012251361 A JP2012251361 A JP 2012251361A JP 2012251361 A JP2012251361 A JP 2012251361A JP 5597235 B2 JP5597235 B2 JP 5597235B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ground
circuit board
control device
housing
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012251361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014099553A (ja
Inventor
淳史 倉内
雅人 新藤
高志 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012251361A priority Critical patent/JP5597235B2/ja
Publication of JP2014099553A publication Critical patent/JP2014099553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5597235B2 publication Critical patent/JP5597235B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Description

本発明は、筐体を介して制御回路が接地される制御装置に関し、特に、放射電磁雑音に対する耐力を向上し得る制御装置に関する。
制御装置は、一般に、観測可能な物理量を操作量として検出し、当該操作量が目標値と一致するように制御対象に与える制御量を決定する。例えば、ヒータにより水温を制御する場合には、観測可能な物理量である水温を操作量として温度センサ等により検出し、当該水温が目標温度となるように、制御対象であるヒータに与える制御量、例えば当該ヒータへの通電電流値を決定する。従って、操作量を精度良く検出することは、精度のよい制御を行うための必須要件となる。
一般に、センサは、検出した物理量を当該物理量の大きさに応じた電圧値等に変換し、当該物理量を電気信号として制御装置に与える。ここで、当該電気信号の電圧値は、センサが、当該センサに対し与えられているグランド(接地、GND(Ground))電位を基準(0V)とし、このグランド電位に対する差分電圧として生成する。
一方、制御装置は、センサから受信した電気信号の電圧(信号電圧)を、例えばデジタル値に変換し、当該デジタル値を用いて演算処理を行うことにより、制御量を算出する。通常、この信号電圧は、制御装置を構成する電気回路のグランド(接地、GND)を基準(0V)とし、グランド電位からの差分電圧として扱われる。
したがって、センサに与えるグランドの電位と制御装置を構成する電気回路のグランドの電位とが異なる場合には、制御装置がセンサから受信する電気信号は、当該センサが検知した物理量を正しく表していないものとなり、制御動作に誤りを生ずることとなる。
このため、一般に、センサと制御回路とは、制御回路からセンサへ当該センサの動作に必要な電源を供給する電源線と、センサから制御回路へ当該センサが検知した物理量の大きさ等を表わす電気信号(センサ信号)を送信するための信号線と、制御回路とセンサのグランド電位を等しくするためのグランド線とにより接続される。当該グランド線は、通常、制御装置が備える制御回路内のグランドラインに接続され、上記電源線が供給する電圧のレベルを規定するほか、センサにより上記センサ信号を生成する際の基準電位としても用いられる。
しかしながら、上記のような接続を用いても、例えば自動車のエンジンルーム内においては、エンジン気筒内の燃料を燃焼させるための点火装置から大きな放射電磁雑音が発生し、当該雑音により制御装置内のグランドラインに電位変動が発生して、センサからの電気信号を正しく受信できない事態が起こり得る。
このような雑音に起因するグランド間の電位差を解消するため、例えば車載用電子機器においては、(i)ノイズの影響を受けやすいセンサのためのグランド(センサーグランド)や処理回路(論理回路など)のためのグランド(ロジックグラウンド)を、オルタネータ(車載発電機)から専用に引き込む、(ii)電磁波ノイズから保護するために制御装置を構成する回路基板をアルミケースで保護する、(iii)EMI(電磁妨害、Electro Magnetic Interference)フィルタ等、バイパスコンデンサやソレノイドにより構成されるノイズ除去回路を用いる、などの方法が用いられている。
またこのようなノイズ対策の例として、例えば、特許文献1には、制御回路用のグランド(制御用グランド)と制御装置のケース用のグランド(ケースグランド)とが個別に設けられている制御装置において、信号線とケースグランドとの間に設けられたEMC(Electromagnetic Compatibility)保護用コンデンサに破壊電圧以上の静電電圧が印加されるのを防止することを目的として、制御用グランドとケースグランドとの間に静電気保護素子(例えば、抵抗器)を設けた、自動車用電子制御装置が記載されている。
しかしながら、上記従来の手法では、センサや論理回路のためのグランドを発電機から個別に引き込むため、当該引き込み部分にバイパスコンデンサやソレノイドを個別に設ける必要があり、使用する電気部品の数が増加すると共に、当該電気部品を実装する回路基板のサイズも大きくなって、コストが増加する。
一方、特許文献1に記載の制御装置では、制御用グランドは、ケースグランドにより放射電磁雑音から守られ、制御用グランドとケースグランドとの間に発生する静電電圧も解消される。しかしながら、制御対象に大電流が通電されるような場合には、回路基板上のグランドパターン(制御用グランドのパターン)といえども微小な電気抵抗を有することから、制御対象から還流した大電流により電圧降下が発生してグランドパターン内(あるいはグランドライン内)に電圧分布が生じる。このため、制御回路内における各電気回路部品のグランドの採り方によっては、センサからの電気信号を正確に受信することができず、制御動作に誤りを生じる事態が発生し得る。
このような、制御対象からグランドへ向かって還流する大電流により発生した制御用グランドライン内の電圧降下に起因する制御誤りを回避することを目的として、特許文献2には、回路基板上に設けられた内部グランドをケースグランド(筐体)に接続し、回路基板上における、センサからのグランドラインと内部グランドとの接続点、及び、当該センサに電圧を供給する内部電源回路のグランドラインと内部グランドとの接続点を、制御対象からのグランドラインと内部グランドとの接続点よりも上流側、すなわち、各接続点から内部グランドを経てケースグランドへと流れ出る電流経路に沿って上流側に配するものとした、制御装置が記載されている。
特許文献2に記載の制御装置では、制御対象から還流する大電流によるグランドラインの電圧降下の影響を効果的に回避することができる。しかしながら、制御回路の基板内に少なくとも上流部分と下流部分とが明確になる程度の広さを持つ内部グランドパターンを設ける必要があることから、内部グランドとケースグランドとの接続部は、一定の大きさを持つ広がりを確保しやすい回路基板の外周部に配され、従って回路基板からのグランド電流は筐体内部の側壁近傍部分を介して外部へ流されることとなる。
筐体の側壁部分は筐体外周部に存在するため外部からの放射電磁雑音が到達しやすく、したがって、特許文献2の構成では回路基板上の上記内部グランドが外来雑音の影響を受けやすくなる事態が生じ得る。すなわち、特許文献2に記載の制御装置は、外来雑音に対する耐性の点において、なお改善の余地がある。
特許第4005794号公報 特開2012−114218号公報
上記の背景から、外来雑音の影響に対してより耐力のある制御動作を行い得る、制御回路の実現が望まれている。
本発明は、制御対象を制御する電気部品が搭載された回路基板と、電源のグランドに直接又は間接に電気的に接続される筐体とを備える制御装置であって、前記回路基板は、前記回路基板上の電気部品のグランドを前記筐体に対して電気的に接続する第1のグランドパターンを有し、前記第1のグランドパターンは、前記筐体の内面の一部に電気的に接続され、当該内面の一部は、導電体である外部構造物に対する前記筐体の取付面の中央部に至るまでの電流経路の抵抗値が最小となる部分となっている。
本発明の他の態様によると、前記回路基板は、前記筐体の内部において、前記回路基板の一の面が前記筐体の内面に接するように取り付けられ、前記第1のグランドパターンは、前記回路基板の前記一の面の中央部に配され、かつ、前記回路基板が前記筐体の内部に取り付けられたときに、前記筐体の内面と電気的に接続されるように設けられている。
本発明の他の態様によると、前記筐体の前記取付面と当該取付面の裏面に相当する前記筐体の内面部分とは平行な平面を構成しており、前記第1のグランドパターンは、前記取付面の裏面に電気的に接続される。
本発明の他の態様によると、前記回路基板は、前記電気部品のグランドと前記第1のグランドパターンとの間の電流経路に配された複数の第2のグランドパターンを有し、前記複数の第2のグランドパターンのうち、他のグランドパターンを介さずに前記電気部品から流れ込む電流量の総量が最も大きい一の前記第2のグランドパターンのみが前記第1のグランドパターンと電気的に直接接続されており、他の前記第2のグランドパターンは、前記一の第2のグランドパターンを介して前記第1のグランドパターンに電気的に接続される。
本発明の他の態様によると、前記制御対象のグランドは、前記一の第2のグランドパターンに接続されており、前記制御対象を制御するために用いるセンサのグランドは、前記他の第2のグランドパターンのいずれかに接続されている。
本発明の他の態様によると、前記制御装置は、車両に搭載されて当該車両の動作を制御するものである。
本発明によれば、制御装置において、外来雑音の影響に対してより耐力のある制御動作を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。 図1に示す制御装置の断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施形態では、本発明に従う制御装置の例として、車両に搭載され当該車両の動作を制御する制御装置を示しているが、本発明に係る制御装置は本用途に限られるものではなく、車両以外の他の機械、機器等の制御にも適用できることは言うまでもない。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。
本制御装置10は、車両に搭載され当該車両のエンジン制御を行う電子制御ユニット(ECU、Electronic Control Unit)であり、制御回路を構成する電子部品が搭載された印刷回路基板である回路基板100と、回路基板100に配されたコネクタ102と、回路基板100及びコネクタ102を収容する筐体104と、を有している。なお、回路基板100は筐体104に収容されているため、筐体104の外部から回路基板100を視認することはできないが、図1においては、説明のため、筐体104の内部に主要されている部分についても実線を用いて示している。
筐体104は、ネジ等により車体110に機械的に固定されると共に、車体110に対し電気的に直接接続される。
回路基板100上には、プリアンプ112と、処理回路114と、電源回路116と、駆動回路118が配されている。プリアンプ112と、処理回路114と、電源回路116は、回路基板100上に形成された銅箔等の電気回路パターンにより互いに電気的に接続されて制御回路を構成している。
なお、図1において回路基板100上に示した、プリアンプ112、処理回路114、電源回路116、駆動回路118等を結ぶ線分は、回路基板100上に形成された電気回路パターンを模式的に示したものであり、当該線分の交差部に示された黒丸は、当該交差部において電気回路パターンが互いに電気的に接続されていることを示している。また、黒丸が示されていない線分の交差部は、当該交差部を構成する電気回路パターンが電気的に接続されていないことを示しており、例えば、当該交差部では、一方の電気回路パターンが、回路基板100に設けられたビアホール等を介して回路基板100の裏面に逃げることで、電気的接続が回避される。
プリアンプ112は、センサ120からのセンサ信号を増幅して処理回路114に出力するフロントエンド回路であり、例えば、入力インピーダンスが高く低雑音の差動増幅器やフィルタ回路により構成される。
処理回路114は、プリアンプ112から受信したセンサ信号に基づいて制御対象122を制御するための制御量を算出する回路であり、例えば、CPU、AD変換器(アナログ・デジタル変換器、Analog-to-Digital Converter)、AND回路やOR回路等の論理回路デバイス、PLD(Programmable Logic Device)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデジタル回路により構成される。
ここで、センサ120は、制御対象122を制御するための操作量を検出するセンサであって、たとえば、速度センサ、加速度センサ、エンジンの回転センサ等である。また、制御対象122は、例えば、車両の走行等に影響を与えるブレーキ、エンジンスロットル、燃料供給配管に設けられた電磁弁等を動作させる各種のアクチュエータとすることができる。
電源回路116は、例えばレギュレータであり、車載発電機ACG(オルタネータ、Alternating Current Generator)124から供給された電圧を所定の電圧値に変換して、プリアンプ112、処理回路114、及びセンサ120に電力を供給する。ここで、ACG124は、エンジンの回転運動により発電する発電機により構成されており、ACG124のグランド端子は車体110に接続されている。
駆動回路118は、例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等のトランジスタを用いた電力増幅回路により構成され、ACG124からの電源供給を受けて動作し、処理回路114から受信した制御量に基づき、制御対象122に与えるべき電流又は電圧値を決定して、当該決定した電流又は電圧値を持つ出力を制御対象122に出力する。
コネクタ102は、車両内の各電気機器を接続するワイヤーハーネス(不図示)を構成する2つのケーブル126及び128、並びに、ACG124から電源を供給するためのワイヤ線130が接続され、これらのケーブル126、128、及びワイヤ線130を回路基板100上の電気回路に電気的に接続する。
ケーブル126は、電源回路116の出力電圧をセンサ120に供給する電源線132aと、センサ120にグランド電位を与えるグランド線132bと、センサ120が検知した操作量を表わす電気信号であるセンサ信号を伝送する信号線132cと、を有している。
ケーブル128は、駆動回路118の出力を制御対象122に供給するための駆動電力線136と、制御対象122のグランド端子に接続されたグランド線138と、を有している。
回路基板100の外周部には、それぞれが矩形状のパターンとして構成された信号用グランド(SG、Signal Ground)140と、論理回路用グランド(LG、Logic Ground)142と、電力用グランド(PG、Power Ground)144と、が設けられている。本実施形態では、図1において回路基板100の図示上側の辺にSG140が、図示左側の辺にLG142が、図示下側の辺にPG144が設けられている。
SG140は、回路基板100上に形成された配線ライン158によりLG142に接続され、LG142は、回路基板100上に形成された配線ライン160によりPG144に接続されている。
また、回路基板100の中央部には、円形状に形成された外部接続グランド148が形成され、回路基板100上に形成された配線ライン162を介してPG144に接続されている。外部接続グランド148は、後述するビアホール260a〜cを介して回路基板100の裏面中央部に設けられた裏面グランド249(図2)に電気的に接続されている。回路基板100は、その裏面が筐体104の内面に接するように取り付けられ、裏面グランド249は、回路基板100が筐体104に取り付けられたときに、筐体104の内面の一部に電気的に接続される。これにより、SG140、LG142,及びPG144が、筐体104に電気的に接続される。すなわち、裏面グランド249は、回路基板100上の電気部品のグランドを筐体104に対して電気的に接続するためのグランドパターンを構成する。
SG140は、回路基板100上に形成された配線ライン150aを介して、センサ120に接続されたグランド線132bに接続されており、信号線132cが伝送するセンサ信号の電圧レベルの基準を与える。また、SG140には、回路基板100上に形成された配線ライン150bを介して、プリアンプ112のグランドも接続されている。
LG142は、回路基板100上に形成された配線ライン152を介して処理回路114のグランドに接続されており、処理回路114の内部動作及び出力信号に用いられるパルス信号の電圧レベル、すなわち当該パルス信号の論理値を規定する基準を与える。また、LG142には、回路基板100上に形成された配線ライン154を介して電源回路116のグランド端子も接続されている。
PG144は、回路基板100上に形成された配線ライン156を介して、ケーブル128内のグランド線138が接続されており、制御対象122からグランドへ還流する電流の復路を構成する。また、PG144には、配線ライン156を介して駆動回路118のグランドも接続されている。
なお、本実施形態では、制御対象122のグランドを、制御装置10の回路基板100上に設けられたPG144を介してACG124のグランド端子に接続する構成としているが、制御対象122のグランドを車体110に直接接続し、車体110のみを介してACG124のグランド端子に接続する構成とすることもできる。
また、回路基板100上の電気回路は、図1に示す例では一つのセンサ120と一つの制御対象122を扱うものとして記載されているが、センサ及び制御対象の数は、制御回路に用いる電気部品の能力等が許容する限りにおいて、これと異なる数とすることができる。この場合には、例えば、複数のセンサに接続された各グランドラインはSG140にまとめて接続され、複数の制御対象に接続された各グランドラインはPG144に接続されるものとすることができる。また、センサの種類や当該センサにより検知される物理量、許容される検知誤差の大きさ、あるいは、当該センサに対するAD変換回路の必要性の有無等によっては、当該センサのグランドラインをLG142に接続することもできる。
一般に、センサ120からのグランド電流は数μA〜数mA程度、プリアンプ112からのグランド電流は数mAから数十mA程度、処理回路114からのグランド電流は数百mAから数A程度であるのに対し、アクチュエータ等の制御対象122からのグランド電流は、さらに大きい数十Aから数百Aに達する。このため、回路基板上に形成されたグランドパターン等の導電体といえども、僅かな電気抵抗を持つことから、数十Aから数百Aにも及ぶ制御対象122からのグランド電流が通過することにより、無視し得ない電圧降下を発生させる。
本実施形態における制御装置10は、上述のとおり、グランド電流の最も少ないセンサ120のグランドと、次にグランド電流の少ないプリアンプ112のグランドとを、SG140にまとめて接続し、次にグランド電流の少ない処理回路114と電源回路116のグランドとをLG142にまとめて接続し、最もグランド電流の大きい制御対象122及び駆動回路118のグランドをPG144にまとめて接続する構成となっている。
したがって、SG140、LG142、及びPG144から筐体104へ流れ出るグランド電流(流出電流)の大きさは、SG140が最も小さく数mAから数十mA程度であり、LG142が次に小さく及び数百mAから数Aであり、PG144が最も大きく数十Aから数百Aとなる。
また、本実施形態に係る制御装置10は、最も大きいグランド電流が制御対象122から流れ込むPG144が、SG140及びLG142に対し、配線パターン162、外部接続グランド148、ビアホール260a〜c、裏面グランド249、筐体104、及び車体110を介してACG124へ至るグランド電流の電流経路(グランド電流経路)に沿って最も下流に配置されている。
このため、回路基板100においては、PG144から流れ出す大きなグランド電流により、配線パターン162、外部接続グランド148、及びビアホール260a〜c等において電圧降下が生じてPG144の電位が上がったとしても、これと同じだけSG140及びLG142の電位も上昇することとなる。その結果、SG140、LG142、及びPG144は同電位となるので、制御対象122からのグランド電流に起因する制御動作の異常や制御誤差の発生が防止される。
図2は、図1の制御装置10のAA断面の矢視図である。
筐体104は、外部構造物である車体110に対する取付面204を構成する平板状のベース104aと、ベース104aに対しネジ等により固定されて回路基板100を収容する空間を形成するカバー104bとにより構成される。ベース104aの図示下面、すなわち外面は、外部構造物である車体110に対し筐体104を取り付けるための取付面204となる。
ベース104aとカバー104bは、共に導電性材料により構成され、回路基板100のグランドを外部の構造物に対し電気的に接続すると共に、回路基板100上に構成された電気回路に対する雑音防止用のシールドとして機能する。
回路基板100の表面(図示上側面)の中央部に設けられた外部接続グランド148と対抗する回路基板100の裏面中央部分には、裏面グランド249が設けられており、裏面グランド249と外部接続グランド148とは、複数のビアホール260a〜cを介して電気的に接続されている。裏面グランド249は、回路基板100がベース104aに機械的に固定されたときに、ベース104aに接触するよう構成されている。
これにより、裏面グランド249はベース104aの中央部に電気的に接続され、外部接続グランド148から流れ出るグランド電流は、裏面グランド249を介して取付面204の中央部から車体110に向かって流れ出す。
なお、本実施形態では、カバー104bの内面に段差が設けられており、回路基板100は、カバー104bがベース104aに固定されたときに上記段差により挟み込まれて、カバー104bに固定される構成となっている。ただし、裏面グランド249と筐体104との接続方法は、上記の構成に限らず、適切な導体を介して筐体104に半田付けされるものとしてもよい。
上記の構成を有する制御装置10は、回路基板100から筐体104を介して外部構造物たる車体110に流れ出すグランド電流の唯一の流出位置が、外部構造物に対する筐体104の取付面204の中央部、すなわち、外来放射電磁雑音の影響を受けやすい筐体104の外側面から最も遠い位置に配されているため、筐体104の外部から火花雑音等の大きな放射電磁雑音が到来しても、外部接続グランド148は、当該雑音の影響を受けることなく一定のグランド電位を保つことができる。
また、仮に、外部雑音により筐体104の取付面204の電位が変動したとしても、回路基板100上に構成された制御回路のグランドは、取付面204の中央部においてのみ接続されていることから、制御回路を構成する各電気部品のグランド電位は電位差を生じず、制御動作の異常や制御誤差の発生が防止される。
なお、本実施形態では、取付面204を構成するベース104aを平行平板として記載したが(図2)、これに限らず、ベース104aを、例えば、取付面204において平行平板状の形状あるいはその他の形状を有するように切削加工あるいは板金加工された金属加工物とすることもできる。
また、本実施形態では、裏面グランド249はベース104aの内面中央部に直接接する構成としたが、これに限らず、ベース104aが平行平板状の形状を有さない場合には、裏面グランド249から流れ出るグランド電流が取付面204の中央部から外部(例えば、車体110)へ流れ出るように、裏面グランド249を、取付面204の中央部までの電流経路の抵抗値が最小となる位置に接続するものとしてもよい。
[第2実施形態]
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。なお、本実施形態において、第1の実施形態に係る制御装置10(図1及び図2)と同一の構成要素については、制御装置10において用いた符号と同一の符号を用いるものとする。また、本実施形態において、制御装置10において用いた符号と同一の符号により示される構成要素については、制御装置10について上述した説明を援用する。
本制御装置30は、第1の実施形態における回路基板100に代わり、回路基板100と異なるグランドパターンを有する回路基板300を有している。また、制御装置30は、センサ120に追加して、センサ320及び321が、それぞれケーブル326及び327を介してコネクタ302に接続され、回路基板300上の電気回路に接続されている。
ケーブル326は、電源回路116の出力電圧をセンサ320に供給する電源線332aと、センサ320にグランド電位を与えるグランド線332bと、センサ320からの電気信号(センサ信号)を伝送する信号線332cと、を有している。また、ケーブル327は、電源回路116の出力電圧をセンサ321に供給する電源線333aと、センサ321にグランド電位を与えるグランド線333bと、センサ321からの電気信号(センサ信号)を伝送する信号線333cと、を有している。
回路基板300上には、第1の実施形態に係る回路基板100上に搭載されている処理回路114に代えて、三つのセンサ120、320、及び321からのセンサ信号に基づき制御対象120の制御量を決定する処理回路314が搭載されている。
また、回路基板300上の略中央部分には、グランドパターンである外部接続グランド348(図示斜線部分)が設けられており、外部接続グランド348から図示右方向へ延在するように、一つの信号用グランド(SG)340と、二つの論理回路用グランド(LG)342a及び340bが形成されている。また、外部接続グランド348からは、図示上下方向に延在するように、さらに二つの論理回路用グランド(LG)342c及び342dが形成され、図示左方向に延在するように一つの電力用グランド(PG)が形成されている。
回路基板300の裏面の、外部接続グランド348に対向する領域には、円形の裏面グランド349(図示点線部分)が設けられており、外部接続グランド348と裏面グランド349との間は、ビアホール等により電気的に接続されている。また、裏面グランド349は、回路基板300が筐体104(具体的には、筐体104を構成するベース104a(図2))に機械的に固定されたときに、ベース104aの中央部分に接触するよう構成されている。この接触により、SG340、LG342a、LG342b、LG342c、LG342d、及びPG344は、ベース104aに対し電気的に接続され、ベース104a及び車体110を介してACG124のグランド端子に電気的に接続される。
SG340は、回路基板300上に形成された配線ラインを介して、センサ120からのグランド線132bが接続されており、信号線132cが伝送するセンサ信号の電圧レベルの基準を与える。また、SG340には、プリアンプ112のグランドも接続されている。
LG342aは、回路基板300上に形成された配線ラインを介して、センサ320からのグランド線332bが接続されており、信号線332cが伝送するセンサ信号の電圧レベルの基準を与える。また、LG342bは、回路基板300上に形成された配線ラインを介して、センサ320からのグランド線332bが接続されており、信号線332cが伝送するセンサ信号の電圧レベルの基準を与える。ここで、LG342a及び342bには、制御回路を構成するための図示しない他の論理回路用の電気部品、例えばクロック回路やAND回路等の論理演算回路のための電気部品のグランドも接続されているものとする。
なお、センサのグランドを信号用グランドに接続するか論理回路用グランドに接続するかは、当該センサの種類や当該センサにより検知される物理量、許容される検知誤差の大きさ、あるいは、当該センサに対するAD変換回路の必要性の有無等によって、決定することができる。
本実施形態では、センサ120からのセンサ信号はプリアンプ112により増幅された後に処理回路314に入力され、一方、センサ320及び321からのセンサ信号は、処理回路314に直接入力される。処理回路314に入力された各センサ信号は、処理回路314内において、デジタル信号に変換された後、制御対象122の制御量を決定するための演算に用いられる。そして、当該演算により決定された制御量は、制御信号として処理回路314から駆動回路118に与えられる。
LG342cは、回路基板300上に形成された配線ラインを介して処理回路314のグランドが接続されており、処理回路314の内部動作及び出力信号に用いられるパルス信号の電圧レベル、すなわち当該パルス信号の論理値を規定する基準を与える。
LG342dは、回路基板300上に形成された配線ラインを介して、センサ120、320、321、プリアンプ112、及び処理回路314に電源を供給する電源回路114のグランドが接続されている。なお、LG324c及び342dには、LG342a及びLG342bと同様に、制御回路を構成するための図示しない他の論理回路用の電気部品のグランドも接続されているものとする。
PG344は、回路基板300上に形成された配線ラインを介して、ケーブル128内のグランド線138が接続されており、制御対象122からACG122のグランド端子に向かって還流する電流の、復路の一部を構成する。また、PG344には、駆動回路118のグランドも接続されている。
上記の構成を有する制御装置30は、グランドパターンであるSG340、LG342a、LG342b、LG342c、LG342d、及びPG344が、回路基板300の中央部分に設けられた外部接続グランド348から延在するように形成されている。また、上述したように、外部接続グランド348に対し電気的に接続された裏面グランド349は、筐体104を構成するベース104aの中央部分に接触するよう構成されている。
このため、各グランドパターン(SG340、LG342a、LG342b、LG342c、LG342d、及びPG344)から流れ出すグランド電流は、外部接続グランド348、裏面グランド349、及びベース104aを介して、ベース104aの取付面204の中央部から車体110に向かって流れ出すこととなる。
すなわち、本制御装置30は、回路基板300から筐体104を介して外部構造物たる車体110に流れ出すグランド電流の唯一の流出位置が、外部構造物に対する筐体104の取付面204の中央部、すなわち、外来放射電磁雑音の影響を受けやすい筐体104の外側面から最も遠い位置に配されている。その結果、本制御装置1は、第1の実施形態に係る制御装置10と同様に、筐体104の外部から火花雑音等の大きな放射電磁雑音が到来しても、当該雑音の影響を受けることなく、外部接続グランド348が一定のグランド電位に保たれることとなって、制御動作の異常や制御誤差の発生が防止される。
また、各グランドパターン(SG340、LG342a、LG342b、LG342c、LG342d、及びPG344)は、それぞれ外部接続グランド248に直接接続されているため、制御対象122からPG344に大きなグランド電流が流れてPG344に電圧分布が生じても、SG340、LG342a、LG342b、LG342c、及びLG342dの間における互いの電位差はゼロとなる。その結果、センサ120、320、321からのセンサ信号に基づく制御量の算出誤差は低減され、制御対象122からのグランド電流に起因する制御動作の異常や制御誤差の発生も低減される。
10、30・・・制御装置、100、300・・・回路基板、102、302・・・コネクタ、104・・・筐体、110・・・車体、112・・・プリアンプ、114、314・・・処理回路、116・・・電源回路、118・・・駆動回路、120、320、321・・・センサ、122・・・制御対象、124・・・ACG、140、340・・・信号用グランド(SG)、142、342a〜d・・・論理回路用グランド(LG)、144、344・・・電力用グランド(PG)、148、348・・・外部接続グランド、204・・・取付面、249、349・・・裏面グランド。

Claims (6)

  1. 制御対象を制御する電気部品が搭載された回路基板と、導電体である外部構造物を介して電源のグランドに電気的に接続される筐体とを備える制御装置であって、
    前記回路基板は、前記回路基板上の電気部品のグランドを前記筐体に対して電気的に接続する第1のグランドパターンを有し、
    前記第1のグランドパターンは、前記筐体の内面の一部に電気的に接続され、
    前記筺体は、前記外部構造物に対する取付面を備え、
    前記筺体の内面の前記一部は、前記取付面の中央部に至るまでの電流経路の抵抗値が最小となる部分である、
    制御装置。
  2. 請求項1に記載された制御装置において、
    前記回路基板は、前記筐体の内部において、前記回路基板の一の面が前記筐体の内面に接するように取り付けられ、
    前記第1のグランドパターンは、前記回路基板の前記一の面の中央部に配され、かつ、前記回路基板が前記筐体の内部に取り付けられたときに、前記筐体の内面と電気的に接続されるように設けられている、
    制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載された制御装置において、
    前記筐体の前記取付面と当該取付面の裏面に相当する前記筐体の内面部分とは平行な平面を構成しており、
    前記第1のグランドパターンは、前記取付面の裏面に電気的に接続される、
    制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項に記載された制御装置において、
    前記回路基板は、前記電気部品のグランドと前記第1のグランドパターンとの間の電流経路に配された複数の第2のグランドパターンを有し、
    前記複数の第2のグランドパターンのうち、他のグランドパターンを介さずに前記電気部品から流れ込む電流量の総量が最も大きい一の前記第2のグランドパターンのみが前記第1のグランドパターンと電気的に直接接続されており、他の前記第2のグランドパターンは、前記一の第2のグランドパターンを介して前記第1のグランドパターンに電気的に接続される、
    制御装置。
  5. 請求項4に記載された制御装置において、
    前記制御対象のグランドは、前記一の第2のグランドパターンに接続されており、
    前記制御対象を制御するために用いるセンサのグランドは、前記他の第2のグランドパターンのいずれかに接続されている、
    制御装置。
  6. 前記制御装置は、車両に搭載されて当該車両の動作を制御するものである、
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の制御装置。
JP2012251361A 2012-11-15 2012-11-15 筐体を介して接地される制御装置 Expired - Fee Related JP5597235B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012251361A JP5597235B2 (ja) 2012-11-15 2012-11-15 筐体を介して接地される制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012251361A JP5597235B2 (ja) 2012-11-15 2012-11-15 筐体を介して接地される制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014099553A JP2014099553A (ja) 2014-05-29
JP5597235B2 true JP5597235B2 (ja) 2014-10-01

Family

ID=50941319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012251361A Expired - Fee Related JP5597235B2 (ja) 2012-11-15 2012-11-15 筐体を介して接地される制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5597235B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102015000380A1 (de) 2015-01-13 2016-07-14 Wabco Gmbh Sensoreinheit, Sensier- und Auswertevorrichtung mit einer derartigen Sensoreinheit sowie Kraftfahrzeug oder Anhänger damit und Verfahren zum Schützen einer Auswerteeinrichtung
JP6499520B2 (ja) * 2015-06-04 2019-04-10 本田技研工業株式会社 複数の微小信号が入力される電子装置
DE102017119527B4 (de) 2016-08-26 2022-07-07 Denso Corporation Fahrzeugeigenes Gerät aufweisend eine elektrische Antriebsschaltung zur Unterdrückung einer Störungsausstrahlung

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6175599A (ja) * 1984-09-21 1986-04-17 松下電器産業株式会社 シ−ルドケ−ス
JPH0722807A (ja) * 1993-06-29 1995-01-24 Sanyo Electric Co Ltd 高周波回路装置
JP5229276B2 (ja) * 2010-06-11 2013-07-03 株式会社村田製作所 回路モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014099553A (ja) 2014-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5740427B2 (ja) 回路基板を備える制御装置
EP3039433B1 (en) Sensor device for determining rotational speed of a rotatable object and turbocharger with such a sensor device
JP5506641B2 (ja) 制御装置
JP5597235B2 (ja) 筐体を介して接地される制御装置
CN104955299B (zh) 用于传动机构控制器的具有集成电子传感器元件的电子模块
US10054509B2 (en) Pressure detection device
JP5932611B2 (ja) 複数のグランドパターンを有する回路基板を備えた制御装置
EP2604477B1 (en) Control device
JP5923438B2 (ja) 複数のグランドパターンを備えた回路基板を有する制御装置
JP6076174B2 (ja) 雑音耐性の高い制御装置
JP2012048942A (ja) センサ内蔵コネクタの電磁シールド構造、及びセンサ内蔵コネクタにおける電磁ノイズ除去方法
JP2007292678A (ja) 接地付センサ軸受及び回路基板の接地パターンと筐体との接続方法
CN104913100B (zh) 定位器
WO2017089048A1 (en) Device for high voltage high and medium current measurement
JP6475662B2 (ja) 電子装置
JP2018088509A (ja) 回路基板
JP6466724B2 (ja) 回路基板及び電子装置
JP5767198B2 (ja) 複数のグランド接続部を有する制御装置
JP3978182B2 (ja) 電子回路の保護装置
JP5735949B2 (ja) センサからの信号に基づいて動作する制御装置及び制御システム
JP6204334B2 (ja) 制御装置
JP2016115902A (ja) 制御装置
JP6502687B2 (ja) 電子装置の接地構造、および電子装置
JP7315505B2 (ja) 誘導性負荷の制御回路
EP1469712A2 (en) In-vehicle electronic device, thermal flowmeter and electronic circuit board

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140703

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5597235

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees