JP5595453B2 - ヒラタケ属(Pleurotussp.)の新種及びその作出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒラタケ属(Pleurotus sp.)の複数の種を使用して新種を作成する方法とその新種に関するものである。
従来から日本国内に自生するヒラタケ属の種(以下、国内種という)としては、ヒラタケ(P. ostreatus (Jacq.: Fr.) Kummer)、トキイロヒラタケ(P. salmoneostramineus L.Vass.)、タモギタケ(P. cornucopiae (Paulet) Rolland var. citrinopileatus (Sing.) Ohira)、クロアワビタケ(P. abalonus Y.H. Han, K.M. Chen & S. Cheng)及びウスヒラタケ(P. pulmonarius(Fr.) Quel.)等が知られている。なかでもヒラタケは特用林産物として親しまれてきたが、流通や料理の過程で傘が割れやすい等の欠点があり、1989年頃から国内の生産量が減少してきた。
一方、日本国内には自生していないヒラタケ属の種(以下、外国種という)としては、エリンギ(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel.)、ネブロデンシス(P. nebrodensis (DC.:Fr.) Quel.)、フェルラ(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel. var. ferulae Lanzi)、エレオセリニ(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel. var. elaeoselini)及びバイリング(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel. var. tuoliensis C.J.Mou)等が知られており(非特許文献1,非特許文献2)、1995年頃からエリンギが日本で生産販売されるようになり、その数年後にはバイリングなども販売されるようになった。なかでもエリンギは人気商品となって国内の生産量が増加している。後発のバイリングなどは、エリンギと類似している等の理由から新たな市場としてマーケットを広げるには至っておらず、目新しい品種の開発が待望されている。
ところで、ヒラタケ属においては、最近、外国種において種間での交配が確認されている(非特許文献2)。しかし、国内種と外国種との交配例はなく、系統樹についても別グループに分類できるため交配ができないとされている(非特許文献2、非特許文献3)。そのため国内種と外国種の両方の特徴を併せもつような新種の開発はいまだにされていない(特許文献1乃至6)。
特開2011−109941号公報 特開2011−110046号公報 特開2009−22218号公報 特開2008−104380号公報 特開2007−37455号公報 特開2006−67930号公報
G. Venturella et al. Pleurotus eryngii var. elaeoselini var. nov. from Sicily, Mycotaxon, 76, 419-427(2000) G. Kawai et al. Taxonomic position of a Chinese Pleurotus "Bai-Ling-Gu" : it belongs to Pleurotus eryngii (DC.:Fr.) Quel. and evolved independently in China, Mycoscience, 49 , 75-87(2008) D. Bao et al. The biological species of oyster mushroom (Pleurotus spp.) from Asia based on mating compatibility tests, J Wood Sci, 50, 162-168(2004)
本発明が解決しようとする課題は、国内種と外国種との種間で交配可能な組み合わせを見出し、国内種と外国種の特徴を併せ備える新種(種間雑種)と当該種間雑種を育成する方法に関する技術を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、国内種のヒラタケと外国種のバイリング、ネブロデンシス又はフェルラとを交配させることに成功し、当該交配株にエリンギ又はエレオセリニなどを交配することでバラエティに富んだ種間雑種の育成を可能にする方法とその方法により得られた新種(種間雑種)を提供する。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ヒラタケに対してネブロデンシス、バイリング又はフェルラのいずれかを交配させることで、国内種のヒラタケと外国種との交配による種間雑種を得ることを可能とするヒラタケ属の種間雑種の育成方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1の方法により得られた種間雑種である。
請求項3に記載の発明は、請求項2の種間雑種とエリンギ又はエレオセリニのいずれかとを交配させることを特徴とするヒラタケ属の種間雑種の育成方法である。
請求項4に記載の発明は、請求項3の方法により得られたヒラタケ属の種間雑種である。
請求項5に記載の発明は、外国種であるネブロデンシス、バイリング、フェルラ、エリンギ又はエレオセリニのなかから、一方の親がネブロデンシス、バイリング又はフェルラのいずれかになるように任意に2種を選び、その2種間で交配をして得られた外国種の種間雑種とヒラタケとを交配することで国内種のヒラタケと外国種との種間雑種を得ることを特徴とするヒラタケ属の種間雑種の育成方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項5の方法で得られたヒラタケ属の種間雑種である。
請求項7に記載の発明は、ネブロデンシス、バイリング又はフェルラに換えてネブロデンシス、バイリング又はフェルラのうちから2種を選択して交配して得られた交配株を使用した請求項1,3又は5に記載された種間雑種の育成方法である。
請求項8に記載の発明は、エリンギ又はエレオセリニに換えてエリンギとエレオセリニとの交配株を使用した請求項3,5又は7に記載された種間雑種の育成方法である。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載された方法で得られた国内種のヒラタケと外国種の種間雑種である。
請求項10に記載の発明は、国内種のヒラタケと外国種のヒラタケ属の種間雑種をきのこ栽培用培地に接種して、きのこを発生する栽培方法である。
請求項11に記載の発明は、国内種のヒラタケと外国種との種間交配により得られた寄託番号NITE P−1378又はNITE P−1379のヒラタケ属の新種である。
請求項12に記載の発明は、国内種のヒラタケと外国種との種間交配により得られた寄託番号NITE P−1378又はNITE P−1379のヒラタケ属の新種をきのこ栽培用の培地で栽培する方法である。
本発明によれば、国内種のヒラタケと外国種との種間雑種を作ることが可能となった。そのため、今までに存在しなかったヒラタケの遺伝子とエリンギの遺伝子を混在するような新種を作ることを可能とした。具体的に本願発明についてのそれぞれの効果を以下に述べる。
請求項1及び2にかかる発明は、国内種のヒラタケと外国種のうちのネブロデンシス、バイリング又はフェルラとの交配を可能にしたことで、国内種と外国種との種間雑種を得ることができ、さらには、外国種のうちヒラタケと交配できなかった種もヒラタケの遺伝子を内在する種との交配を可能とした。そして、従来存在しなかった新種により新たなマーケットの開拓に貢献できる。
請求項3及び4にかかる発明は、国内種のヒラタケとは交配できなかった外国種のエリンギ又はエレオセリニとの交配を可能としたため、人気の高いエリンギの形質をヒラタケに導入すること、又はヒラタケの特徴的な形質をエリンギに取り入れること等が可能となる。より具体的に説明すれば、外観はヒラタケに近似しているが食味はエリンギの味を呈する、あるいは、傘色はヒラタケに近似した色だが形状はエリンギのように茎太のきのこを育成することができるというような効果が得られる。
請求項5乃至9にかかる発明は、国内種のヒラタケと外国種との交配をするにあたり、外国種において交配可能なパターンで外国種間の種間雑種を作出し、その作出された交配株に国内種のヒラタケを交配することで、より多くのバリエーションの種間雑種開発を可能とした。例えば、交配親に使用したそれぞれの種に特有な栄養成分を含有することが可能となったり、ヒラタケ又は外国種の各種内の交配では従来呈することができなかった色彩を呈するような品種を育成することが可能となる等の効果が得られる。
請求項10にかかる発明は、国内種のヒラタケと外国種とを交配させて得た新種をきのこ栽培用培地に接種して大量に生産することを可能とした。大量生産を可能とするため新規市場の開拓ができ、経済的な発展も期待できる。
請求項11及び12にかかる発明は、国内種と外国種との交配により得られた新種を提供する。交配をしなくても種間雑種を生産することができる。
国内種、外国種及び本願発明により得られた寄託番号NITE P−1378とNITE P−1379についての系統関係をUPGMA方法によって示す図である。
本発明を実施するために必要な外国種について、エリンギ、バイリング、フェルラについては、市販されているため入手は容易である。一方、エレオセリニやネブロデンシスについては、日本では入手が困難であるが、菌株の保存機関から入手するかヨーロッパの市場(イタリアなど)から輸入することができる。また、バイリングについてはネブロデンシスと混同されていることが多いので入手時には注意を要する。
本発明によれば、ヒラタケ属のうち国内種のヒラタケと外国種のバイリング、ネブロデンシス又はフェルラとを交配することで種間雑種を得ることができる。そして、さらに当該種間雑種を利用して他の外国種と交配をすることで、ヒラタケとは交配できなかったエリンギ等の外国種との種間雑種を得ることができる。
また、本発明は国内種のヒラタケの遺伝子と外国種の遺伝子が混在する新種が作出されることで、形質が多様化しヒラタケ属の新たな新種を作成するという目的を達成できるが、その目的を達成するためには、外国種と種間雑種の育成の過程において、国内種のヒラタケと外国種のバイリング、ネブロデンシス又はフェルラとの交配によって得られる効果、すなわち種間雑種が具備するエリンギ等と交配できる能力と同等の効果が得られる交配が少なくとも一回行われていることを必要とする。
例えば、ネブロデンシスとバイリングとを交配しておいて、次にその交配株とヒラタケを交配しても良いし、ネブロデンシスとエリンギを交配しておいて、次にその交配株とヒラタケを交配しても良い。他には、ネブロデンシスとバイリングとを交配して交配株を得て、その交配株とエリンギとを交配させて交配株をさらに得てからその交配株とヒラタケとを交配することでも良い。ヒラタケとネブロデンシス、バイリング又はフェルラとが交配される前に交配可能な組み合わせにおいて何回交配が繰り返されてもよく、ヒラタケとネブロデンシス、バイリング又はフェルラとが交配された後に何回別の交配が繰り返されても良い。
ヒラタケと外国種との種間雑種の作出については、育種技術の分野において常法である交配法を用いて行うことができる。すなわち次の方法による。親となるきのこから胞子を落下させ、単胞子分離を行い、寒天培地上で単胞子から菌糸を発芽させて一核菌糸を得る。そして、他の親となるきのこからも同様にして一核菌糸を得て、両者の一核菌糸を寒天培地上で対峙して培養する。培養が進むと交配した菌糸はクランプを形成する。すなわちクランプが観察された菌糸を分離すれば交配株を得ることができる。この場合において寒天培地はポテトデキストロース寒天培地等、きのこの菌糸の培養において使用できる寒天培地を用いればよい。
上記において、交配方法について説明したが、交配方法を採用しなければならないわけではなく、細胞融合や遺伝子導入等の他のバイオテクノロジーを利用することも可能である。
作出された種間雑種の栽培方法は、ヒラタケ属のきのこ栽培の従来技術を利用して栽培することができる。すなわちヒラタケ、エリンギ及びバイリングで利用されている栽培方法を応用することができる。
本発明にかかる種間雑種のきのこ栽培用の培地については、その培地材料として、おがくず、コーンコブ、コットンハル、ヤシ殻、稲わら、ビートパルプ、大豆皮、大豆ミール、コーングリッツ、ふすま、米ぬか、大麦、小麦、大麦糠、エン麦、もみ殻、トウモロコシ糠、コーンミール、コーンファイバ−、コーンハル、マイロ、菜種粕、大豆油粕、ごま油粕、コーヒー粕、バガス又はタピオカ等の豆類、穀類又は根菜類など様々な草本類や木本類が使用できる。他にも、おから、焼酎粕、ビール粕などの食品加工で生じる粕も使用することができる。培地材料の選択については、基本的にはヒラタケ、エリンギ及びバイリングで採用している培地を使用することができるが、種間雑種の特徴に併せて、きのこ栽培の技術分野における通常の知識の範囲内において多少の設計変更が必要となる場合がある。
本発明にかかる種間雑種のきのこ栽培で使用する容器は、きのこ栽培用の瓶を用いて行うことができるが、きのこ栽培用袋で栽培することも可能である。きのこ栽培用の瓶を使用した場合には、機械的に作業を行うことが容易であるため、工業生産的に栽培するにはきのこ栽培用の瓶の使用が適している。
本発明にかかる種間雑種のきのこ栽培方法は、上記培地材料のうちから任意に選択した培地材料を撹拌後、水分率が60から70%程度なるように水を添加して、さらに撹拌して培地を調整し、当該培地を栽培用の瓶に充填し、加熱殺菌してから、本発明にかかる種間雑種の菌糸を接種し、続いて培養し、その後発生処理をして、さらに生育させる方法である。
標準的な培養の管理は次の通りである。温度は、20℃から23℃で好ましくは22℃で管理する。湿度は80%〜90%の間で管理する。換気は、培養室の炭酸ガス濃度が3000ppmを超えないように管理をする。培養室内は暗くしておく。
標準的な発生および生育の管理は次の通りである。温度は14℃から15℃で管理する。湿度は80%〜90%で管理する。換気は、発生室の炭酸ガス濃度が750ppm以下になるように管理する。発生及び生育中は蛍光灯で100lx程度の光を照射する。
ヒラタケ属の各種の栽培管理は上記環境で良いが、培養、発生及び生育日数などは、種によって異なる。例えば、培養日数については、ヒラタケは21日、エリンギ及びエレオセリニは28日、バイリング及びフェルラは35日、ネブロデンシスは42日である。発生及び生育日数についてはヒラタケは9日、エリンギ、エレオセリニ、バイリング及びフェルラは14日、ネブロデンシスは18日である。
種間雑種の場合、栽培の管理も作出された品種によって異なったり、親種の栽培条件の違いから、栽培管理条件が変化することになるため、種間雑種を複数作成し、育成目的とする環境に適合した種間雑種を選抜することが容易になる。例えば、ヒラタケのように短期間の栽培サイクルの品種を得たい場合は、培養日数や生育日数を短期間で設定しておいて,上記の標準的な管理下できのこ栽培をし、目的とする形質を具備しているかどうかを検定し、検定の結果、目的を達成した場合には、その目的を達成した種間雑種を選抜すればよい。
また、ヒラタケ、ネブロデンシス、エリンギ及びエレオセリニを使用して数回にわたり交配を繰り返すことで得られた比較的短期間で栽培できる菌株例として2菌株を独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)に寄託した。それぞれ、NITE P−1378、NITE P−1379として寄託されている。
本発明を以下実施例で具体的に説明するが、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
国内種のヒラタケ、トキイロヒラタケ、タモギタケ、クロアワビタケ及びウスヒラタケと外国種のエリンギ、ネブロデンシス、フェルラ、エレオセリニ及びバイリングのそれぞれのヒラタケ属のきのこから単胞子分離を行って一核菌糸を得た。それぞれの種内においてそれぞれの一核菌糸を対峙培養して交配するか否かを観察し、種内において一核菌糸を4極に分類した。
4極の各極から2株の一核菌糸を選択し、各種から合計8株の一核菌糸を使用して種間でかけあわせることが可能なすべての組み合わせで対峙培養を行って、交配の成否を検討した。その結果を表1に示した。表1では、交配をした組み合わせは+で示し、交配をしなかった組み合わせは−で示した。さらに、それぞれの種間交配の全組み合わせに対して交配した組み合わせの数を交配率として100分率で表示した。
次に、ネブロデンシスとヒラタケとの交配株について栽培試験を行った。
ネブロデンシスとヒラタケとを交配させて、任意に90株を選択し、きのこ栽培用の培地に当該90株の菌糸をそれぞれ個々に接種し、きのこを発生状況を調査した。きのこの栽培は次のように行った。
きのこ栽培方法について。
きのこ栽培用培地は、エリンギの発生が良好な次の配合の培地を使用した。重量比でコーンコブ:豆皮:ふすま:米ぬかが64:18:9:9の割合で配合し、撹拌後水を添加して64%とした。
きのこ栽培用培地を850mlのきのこ栽培用瓶に充填し、培地を押圧するとともに上面から底まで貫通する穴を培地上面中央から底に向かって設け、瓶口にキャップを嵌着した後、殺菌を118℃15分行った。殺菌後のきのこ栽培用瓶は、20℃まで冷却した後ネブロデンシスとヒラタケとの交配株の菌糸を接種した。その後、温度22〜23℃、湿度80〜90%で21〜42日間培養し、続いて菌掻きを行って、温度14〜15℃、湿度80〜90%で6〜10日間発生処理を行い、発芽後は温度14〜15℃、湿度80〜90%で3〜10日間生長させて収穫をした。
ヒラタケとネブロデンシスとの交配株の栽培の結果について、その栽培的特性や形態的特性を表2に示した。
(1)培養日数については、ヒラタケ標準的な培養日数は、21日で、ネブロデンシスの標準的な培養日数は42日であったが、新種の交配株については、18日から36日の間でばらつきがみられた。
(2)生育日数(発生処理をしてから収穫までの期間をいう)については、9日から20日の間でばらつきがみられ、ヒラタケに近いもの中間的なものネブロデンシスに近いもの等を得ることができた。
(3)形態的特性や食味についても、ヒラタケに近似する形態や味を呈するもの、ヒラタケとネブロデンシスの中間型、ネブロデンシスに近似するものなど多種多様な品種を得ることができた。
ヒラタケとネブロデンシスとの交配株とエリンギ又はエレオセリニとの交配について、それぞれから単胞子分離を行って、実施例1と同様な方法で交配を行った。その交配結果について表3に示した。表3中の数字は、それぞれの種間交配の全組み合わせのうち交配した数を100分率で示した。ヒラタケとネブロデンシスを交配したことで、エリンギやエレオセリニとも交配できるようになり、エリンギ又はエレオセリニとヒラタケとの遺伝子を内在する菌を作出することができた。
ヒラタケとネブロデンシスとの交配株から単胞子分離を行い、一方では、エリンギとエレオセリニとの交配株から単胞子分離を行って、両方の一核菌糸を対峙培養することで交配をおこなって、ヒラタケとネブロデンシスとの交配株とエリンギとエレオセリニとの交配株との交配株を70株得て、実施例2のきのこ栽培方法と同様にして栽培を行った。
ヒラタケとネブロデンシスとの交配株とエリンギとエレオセリニとの交配株との交配株の栽培の結果について、その栽培的特性や形態的特性を表4に示した。
(1)培養日数は21日から36日までのばらつきがあった。
(2)生育日数については10〜14日だった。
(3)形態的特徴は、傘や茎の形などヒラタケに近似した色や形、エリンギに近似した色や形の形質を表現したものやヒラタケとエリンギの中間的なものあるいは、ヒラタケ又はエリンギよりもネブロデンシスに近似するものなど多種多様であった。なお、色についてはRHScolour chart を参考にした。
次にヒラタケ、ネブロデンシス、エリンギ及びエレオセリニを使用して数回にわたり交配を繰り返すことで得られた実用的な菌株例について説明する。
独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)にNITE P−1378及びNITE P−1379として寄託されている菌株は、ヒラタケ、ネブロデンシス、エリンギ、エレオセリニを使用して、任意に選択した親品種から単胞子分離を行って得られた一核菌糸の対峙培養による交配を繰り返し得た菌株である。具体的には次の通りである。
ヒラタケとネブロデンシスとを交配し交配株を得て、形態などを検定して1品種を選抜した(交配株1とする)。一方、エリンギとエレオセリニとを交配し交配株を得て、形態などを検定して1品種を選抜した(交配株2とする)。次に交配株1と交配株2とを交配し交配株を得て、形態などを検定して1品種を選抜した(交配株3とする)。交配株3とヒラタケとを交配し交配株を得て、形態などを検定して1品種を選抜した(交配株4とする)。交配株4とエリンギとを交配し交配株を得て、形態などを検定して1品種を選抜した(交配株5とする)。交配株5とヒラタケとを交配し交配株を得て、形態などを検定して1品種を選抜した(交配株6とする)。交配株5と交配株6とを交配し交配株を得て、形態などを検定して、その交配株のなかから2菌株を選抜して独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)に寄託し、寄託番号NITE P−1378及びNITE P−1379とされた。
次に寄託されたそれぞれの菌株の微生物学的諸形質についての各種寒天培地での培養例について以下に示す。
寄託番号NITE P−1378と寄託番号NITE P−1379とをそれぞれポテトデキストロース寒天培地で前培養し、コルクボーラーで直径5.0mmに打ち抜き、下記の各培地に接種して暗培養した。
寄託番号NITE P−1378の結果
(1)麦芽エキス寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は23.5mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は極めて希薄であり、エリンギ及びヒラタケ比較して同程度であった。気中菌糸の量は少なく、エリンギと比較するとやや少なく、ヒラタケと比較すると同程度であった。
(2)ポテトデキストロース寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は42.5mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は多く、エリンギ及びヒラタケと比較してやや多かった。
(3)サブロー寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は22.3mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は多く、エリンギと比較して同程度であり、ヒラタケと比較してやや多かった。
(4)合成ムコール寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は17.1mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギと比較して同等で、ヒラタケと比較してより密であった。気中菌糸の量は少なく、エリンギと比較して同程度であり、ヒラタケと比較するとやや多かった。
(5)YpSs寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は49.4mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は中程度で、エリンギと比較して同程度でありヒラタケと比較すると少なかった。
(6)ツァペック・ドックス寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は32.9mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は極めて希薄であり、エリンギと比較して密、ヒラタケと比較すると同程度であった。気中菌糸の量は少なく、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。
(7)オートミール寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は59.2mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は中程度で、エリンギと比較して同程度でありヒラタケと比較して少なかった。
(8)フェノールオキシダーゼ検定培地での生育状態(25℃)
0.5%タンニン酸添加ポテトデキストロース培地おいて、培養6日目で菌糸は生長せず、かつ不活着症状を示すとともに接種源の周辺培地がわずかに褐変化した。エリンギ、ヒラタケも同様の結果であった。
0.5%没食子酸添加ポテトデキストロース培地において、培養6日目では菌糸は生長せず、接種源の周辺培地が褐変化した。引き続き培養を継続したところ菌糸が活着し、接種後9日目でコロニーの直径は24.2mmになった。菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギと比較して同程度であった。気中菌糸の量は少なく、エリンギと比較して同程度であった。一方、ヒラタケでは菌糸の活着及び生長が見られず、接種源の周辺培地の褐変化のみが見られた。
(9)最適生長温度:ポテトデキストロース寒天培地に直径5mmの菌糸片を接種し、25℃で2日間前培養した後、各温度でそれぞれ培養した。6日後に生長したコロニー半径を測定したところ、最適生長温度は28℃付近だった。また、5℃ではほとんど菌糸が生長せず、34℃では生長が著しく悪かった。
(10)最適生長pH:PD液体培地25mlを滅菌後、塩酸又は水酸化カリウムでpHを無菌的にpH3.0〜10.0の範囲で0.5毎に調整した。その後直径5mmの菌糸片を接種して、15日間静置培養した後、各乾燥重量を測定したところ、最適生長pHは6.0付近であった。また、本菌株の生長はpH4.5〜9.0の範囲で良好だった。
寄託番号NITE P−1379の結果
(1)麦芽エキス寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は49.0mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は極めて希薄であり、エリンギ及びヒラタケと同程度であった。気中菌糸の量は少なく、エリンギと比較してやや少なく、ヒラタケと比較して同程度であった。
(2)ポテトデキストロース寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は61.2mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は多く、エリンギ及びヒラタケと比較してやや多かった。
(3)サブロー寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は39.8mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は多く、エリンギと比較して同程度でありヒラタケと比較してやや多かった。
(4)合成ムコール寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は19.5mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は希薄で、エリンギと比較して希薄、ヒラタケと比較して同等であった。気中菌糸の量は中程度で、エリンギと比較して多く、ヒラタケと比較してやや少なかった。
(5)YpSs寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は63.5mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと同程度であった。気中菌糸の量は中程度で、エリンギと比較して同程度であり、ヒラタケと比較して少なかった。
(6)ツァペック・ドックス寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は60.4mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は極めて希薄であり、エリンギと比較して密で、ヒラタケと比較して同程度であった。気中菌糸の量は少なく、エリンギ及びヒラタケと比較して同程度であった。
(7)オートミール寒天培地での生育状態(25℃)
6日目のコロニー直径は75.6mm,菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギ及びヒラタケと同程度であった。気中菌糸の量は中程度で、エリンギと比較して同程度でありヒラタケと比較して少なかった。
(8)フェノールオキシダーゼ検定培地での生育状態(25℃)
0.5%タンニン酸添加ポテトデキストロース培地おいて、培養6日目で菌糸は生長せず、かつ不活着症状を示すとともに接種源の周辺培地がわずかに褐変化した。エリンギ、ヒラタケも同様の結果であった。
0.5%没食子酸添加ポテトデキストロース培地において、培養6日目では菌糸は生長せず、接種源の周辺培地が褐変化した。引き続き培養を継続したところ菌糸が活着し、接種後9日目でコロニーの直径は8.0mmになった。菌叢の色は白色だった。菌叢の密度は密であり、エリンギと比較して同程度であった。また、気中菌糸の量は少なく、エリンギと比較して同程度であった。一方、ヒラタケでは菌糸の活着及び生長が見られず、接種源の周辺培地の褐変化のみが見られた。
(9)最適生長温度:ポテトデキストロース寒天培地に直径5mmの菌糸片を接種し、25℃で2日間前培養した後、各温度でそれぞれ培養した。6日後に生長したコロニー半径を測定したところ、最適生長温度は28℃付近だった。また、5℃ではほとんど菌糸が生長せず、34℃では生長が著しく悪かった。
(10) 最適生長pH:PD液体培地25mlを滅菌後、塩酸又は水酸化カリウムでpHを無菌的にpH3.0〜10.0の範囲で0.5毎に調整した。その後直径5mmの菌糸片を接種して、15日間静置培養して後、各乾燥重量を測定したところ、最適生長pHは6.5付近であった。また、本菌株の生長はpH4.5〜9.0の範囲で良好だった。
寄託番号NITE P−1378と寄託番号NITE P−1379とを実施例2のきのこ栽培方法と同様の方法によりきのこを発生させた。その栽培結果について、栽培的特性や形態的特性等について表5に示した。傘の色や茎の形状などはエリンギよりもヒラタケの形状に近似していた。なお、色についてはRHScolour chartを参考にした。
ヒラタケ、ネブロデンシス、エリンギ、エレオセリニ、種間雑種寄託番号NITE P−1378及び種間雑種寄託番号NITE P−1379のそれぞれについてITS領域の塩基配列を調査して比較した。
(1)ITS領域の塩基配列の決定
PDA平板培地で培養したヒラタケ、エリンギ、エレオセリニ、ネブロデンシス、NITE P−1378及びNITE P−1379の6菌株の菌糸体をそれぞれ集菌し、凍結乾燥したものからDNA抽出キット「Plant Geno-DNA-Template(TaKaRa社)」を用いてDNAをそれぞれ抽出した。抽出したそれぞれのDNAを鋳型として、ITS1(5’-TCCGTAGGTGAACCTGCGG)及びITS4(5’-TCCTCCGCTTATTGATATGC)のプライマー対により、リボソームDNAの内部転写スペーサー領域(以下、ITS領域とする)をPCR(polymerase chain reaction)法により増幅し、得られたPCR産物を精製し、シーケンシングをして塩基配列を決定した。シーケンシングは株式会社ベックスに依頼し、ABI Prism 3130 Genetic Analyzer(Applied Biosystems Japan)を用いたダイターミネーター法により行った。
(2)遺伝的特性の分析
上記6菌株のそれぞれのITS領域の塩基配列に基づいて、MEGA(5.05)プログラムを用いてKimura2-parameterで進化学的距離を計算し、UPGMA法で分子進化学的関係を図1に示した。このとき、boot-strappingの値は1000とした。
この結果に基づき、本実施例で使用したきのこの最終同定を行ったところ、NITE P−1378はヒラタケ属のきのこ「P. eryngii」の配列と相同性が最も高く、NITE P−1379は「P. eryngii」と「P. ostreatus」の2つの配列と相同性が高いという結果になった。このことから、NITE P−1379は、ヒラタケとエリンギの両方の遺伝子を併せもつことが明確となった。一方、NITE P−1378は、ITS領域においては、エリンギに近似しているものの、実施例7の結果からきのこの形状はエリンギよりもヒラタケに近似しており、総合的に考察するとヒラタケとエリンギの形質が混在していると判断できた。
本発明は、農業及び食品分野において、新種きのこの生産及び提供、新種きのこを利用した加工品の提供、新種きのこを利用したメニューの提供などに有用である。
MH006403 NITE P−1378
MH006404 NITE P−1379

Claims (12)

  1. 交配親の一方にヒラタケ(P. ostreatus (Jacq.: Fr.) Kummer)を選択し、交配親の他方にネブロデンシス(P. nebrodensis (DC.:Fr.) Quel.)、バイリング(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel. var. tuoliensis C.J.Mou)又はフェルラ(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel. var. ferulae Lanzi)のいずれかを選択して、双方間で交配可能な一核菌糸間で交配させることを特徴とするヒラタケ属の種間雑種の育成方法。
  2. 交配親の一方にヒラタケを選択し、交配親の他方にネブロデンシス、バイリング又はフェルラのいずれかを選択して、双方間で交配可能な一核菌糸間で交配させて得られたヒラタケ属の種間雑種。
  3. 請求項2記載のヒラタケ属の種間雑種を交配親の一方に選択し、交配親の他方にエリンギ(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel.)又はエレオセリニ(P. eryngii (DC.:Fr.) Quel. var. elaeoselini)のいずれかを選択して、双方間で交配可能な一核菌糸間で交配させることを特徴とするヒラタケ属の種間雑種の育成方法。
  4. 請求項2記載のヒラタケ属の種間雑種を交配親の一方に選択し、交配親の他方にエリンギ又はエレオセリニのいずれかを選択して、双方間で交配可能な一核菌糸間で交配させて得られたヒラタケ属の種間雑種。
  5. ネブロデンシス、バイリング、フェルラ、エリンギ又はエレオセリニの中から、一方の親がネブロデンシス、バイリング又はフェルラになるように任意に2種を選択して交配株を得て、その交配株とヒラタケとの間で交配可能な一核菌糸間で交配させることを特徴とするヒラタケ属の種間雑種育成方法。
  6. ネブロデンシス、バイリング、フェルラ、エリンギ又はエレオセリニの中から、一方の親がネブロデンシス、バイリング又はフェルラになるように任意に2種を選択して交配株を得て、その交配株とヒラタケとの間で交配可能な一核菌糸間で交配させることで得られたヒラタケ属の種間雑種。
  7. ネブロデンシス、バイリング又はフェルラに換えてネブロデンシス、バイリング又はフェルラのうちの2種を親としてその2種間で交配可能な一核菌糸間で交配して得られた交配株を使用することを特徴とする請求項1、請求項3又は請求項5に記載されたヒラタケ属の種間雑種の育成方法。
  8. エリンギ又はエレオセリニに換えてエリンギとエレオセリニとの間で交配可能な一核菌糸間で交配させて得られた交配株を使用する請求項3、請求項5又は請求項7に記載されたヒラタケ属の種間雑種の育成方法。
  9. 請求項7又は請求項8の方法で得られたヒラタケ属の種間雑種。
  10. 請求項2、請求項4,請求項6又は請求項9に記載されたヒラタケ属の種間雑種をきのこ栽培用の培地に接種してきのこを発生させることを特徴とするヒラタケ属の種間雑種の栽培方法。
  11. ヒラタケ、ネブロデンシス、エリンギ及びエレオセリニを親として使用することで得た種間雑種Pleurotus sp.(NITE P−1378)又はPleurotus sp.(NITE P−1379)。
  12. 種間雑種Pleurotus sp.(NITE P−1378)又はPleurotus sp.(NITE P−1379)をきのこ栽培用培地に接種して発生させることを特徴とする、ヒラタケ属の種間雑種の栽培方法。
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