JP5587116B2 - 配線基板及び実装構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に使用される配線基板と、かかる配線基板に電子部品を実装した実装構造体と、に関するものである。かかる電子機器は、各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ機器又はその周辺機器等である。
従来より、電子部品が実装される配線基板が知られている。かかる電子部品は、半導体素子又はコンデンサ等である。かかる半導体素子は、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等である。
かかる配線基板として、樹脂を含む樹脂層(絶縁層)と、該樹脂層上に形成された、金属を含む導電層と、を有する基板が知られている(例えば特許文献1)。
特開平9−23065号公報
樹脂層と導電層との接着力を強化するために、樹脂層の表面を粗面化することが行われている。しかし、粗面化は、配線基板の電気特性を良好に保つ観点においては好ましくない。特に、導電層により構成される配線が微細化されると、粗面化が電気特性の低下に及ぼす影響が大きくなる。従って、粗面化以外の方法で接着力を強化することが望まれる。
本発明の第1の観点の配線基板は、樹脂層と該樹脂層上に形成された導電層とを備え、前記導電層は、周期表第4族、5族又は6族である遷移金属の炭化物を含み、且つ、前記樹脂層に接着した金属炭化物層を有し、前記樹脂層は、前記金属炭化物層が接着した第1領域と、該第1領域よりも前記樹脂層の内部に位置する第2領域と、を有し、前記第1領域は、炭素原子数に対する窒素原子数の比率が前記第2領域よりも大きい。
本発明の第2の観点の配線基板は、樹脂層と該樹脂層上に形成された導電層とを備え、前記導電層は、周期表第4族、5族又は6族である遷移金属の炭化物を含み、且つ、前記樹脂層に接着する金属炭化物層を有し、前記樹脂層は、前記金属炭化物層が接着した第1領域と、該第1領域よりも前記樹脂層の内部に位置する第2領域と、を有し、前記第1領域は、炭素原子数に対する酸素原子数の比率が前記第2領域よりも大きい。
本発明の第3の観点の実装構造体は、上記の配線基板と、前記配線基板に搭載され、前記導電層と電気的に接続された電子部品と、を備える。
上記の構成によれば、樹脂層と導電層との接着力を強化できる。
本発明の一実施形態にかかる実装構造体の断面図である。 図1に示す実装構造体のX1部分の拡大図である。 図3A、図3B及び図3Cは、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する断面図である。 図4A、図4B及び図4Cは、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する断面図である。 図5A、図5B及び図5Cは、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する断面図である。 図6A及び図6Bは、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する断面図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図1に示す実装構造体のX1部分における製造工程を説明する拡大図である。 図15A及び図15Bは、図1に示す実装構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる実装構造体の、図1のX1部分に対応する部分における拡大図である。 本発明の実施例1〜16の条件及び評価結果を示す図である。 本発明の実施例17及び18の条件及び評価結果を示す図である。 本発明の実施例の樹脂層の原子数の比率に係る分析結果を示す図である。 本発明の実施例の樹脂層の構造に係る分析結果を示す図である。 本発明の実施例19〜23の条件及び評価結果を示す図である。 本発明の実施例24〜30の条件及び評価結果を示す図である。 本発明の実施例31の分析結果を示す図である。 本発明の実施例31の分析結果を示す他の図である。 本発明の実施例の樹脂層の原子数の比率に係る分析結果を示す他の図である。 本発明の実施例の樹脂層の構造に係る分析結果を示す他の図である。 基板が金属層に及ぼす影響を示す分析結果である。 本発明の実施例の樹脂層の原子数の比率に係る分析結果を示す更に他の図である。 本発明の実施例の樹脂層の構造に係る分析結果を示す更に他の図である。
<配線基板及び実装構造体の構成>
以下に、本発明の一実施形態にかかる配線基板を含む実装構造体を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。
図1に示す実装構造体1は、配線基板2と、配線基板2の上面にバンプ3を介してフリップチップ実装された電子部品4と、を含んで構成されている。
配線基板2は、基体5と、基体5の上面及び下面に積層された複数の絶縁層6と、絶縁層6の上面及び下面に配置された複数の導体層7と、を含んで構成されている。
基体5は、例えば熱硬化性樹脂中に基材を備えた構成を有している。基材としては、例えばガラス繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂繊維又は全芳香族ポリアミド樹脂繊維等を縦横に織り込んで形成された織布等を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂又はシアネート樹脂等を用いることができる。また、基体5は、基材を用いない構造、例えば低熱膨張樹脂からなる構造を有していても構わない。基体5に低熱膨張樹脂を用いることにより、基体5自体の熱膨張を抑制して、電子部品4の熱膨張に近づけることができ、電子部品4が破壊されることを効果的に防止することができる。低熱膨張樹脂としては、例えばポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂又は液晶ポリマー樹脂等を用いることができる。なお、熱膨張率は、ISO11359‐2:1999に準ずる試験方法により測定される線膨張率のことをいう。
また、基体5は、上下方向(Z方向)に貫通するスルーホールSが形成されている。スルーホールSの内壁には、スルーホール導体8が形成されている。スルーホール導体8は、基体5の上面及び下面に形成された導体層7同士を電気的に接続している。スルーホール導体8は導電材料からなる。導電材料は、例えば銅、銀、ニッケル又はクロム等を含む。本実施形態においては、スルーホール導体8は、円筒状に形成されており、基体5の平坦性を担保するため、該円筒状の内部に絶縁体9が充填されている。なお、絶縁体9は、樹脂材料、フィラー、エラストマー、難燃剤及び硬化剤等を含む。樹脂材料としては、例えばエポキシ樹脂又はシアネート樹脂等が用いられる。
絶縁層6は、接着層6aと高耐熱性樹脂層6bとを有する。
接着層6aは、高耐熱性樹脂層6b同士又は高耐熱性樹脂層6bと基体5とを、接着している。接着層6aは、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等を含む。熱硬化性樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シアネート樹脂、シリコン樹脂又はビスマレイミドトリアジン樹脂等を用いても構わない。また、熱可塑性樹脂としては、例えば液晶ポリマー等を用いても構わない。なお、接着層6aの線膨張係数は、例えば15ppm/℃以上80ppm/℃以下に設定されていることが望ましい。また、接着層6aは、厚みが例えば2μm以上20μm以下となるように設定されていることが望ましい。
高耐熱性樹脂層6bは、基材を備えておらず、高耐熱性の樹脂を含むことが望ましい。高耐熱性の樹脂は、明確なガラス転移温度又は融点を有さず、熱分解温度が高い。かかる樹脂の熱分解温度は、350℃以上に設定されていることが望ましく、さらに望ましくは400℃以上に設定されている。その結果、配線基板2に熱が印加された時における、樹脂の軟化及び劣化を低減できる。この様な特性を有する樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、又はポリイミドベンゾオキサゾール樹脂を用いても構わない。そして、上記材料のなかでも、ポリイミドベンゾオキサゾール樹脂を用いることが望ましい。ポリイミドベンゾオキサゾール樹脂は、熱膨張率が5ppm/℃以下と小さい。その結果、配線基板2と電子部品4との間の熱膨張の差を低減し、導体層7に印加される応力を低減できる。なお、高耐熱性樹脂層6bの厚みは、例えば2μm以上20μm以下に設定されていることが望ましい。また、熱分解温度は、ISO11358:1997に準ずる熱重量測定において、樹脂の質量が5%減少する温度である。
絶縁層6には、ビア孔Vが形成されており、ビア孔V内にはビア導体10が形成されている。ビア導体10は、絶縁層6の上面及び下面に配置された導体層7同士を電気的に接続する。また、ビア導体10は、例えば基体5の上面から配線基板2の上面に向かって、又は基体5の下面から配線基板2の下面に向かって、配線基板2に平行な断面の面積が大きくなるように形成されている。なお、ビア導体10は、導電材料により形成される。導電材料は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等を含む。また、ビア導体10の線膨張係数は、例えば12ppm/℃以上20ppm/℃以下に設定されていることが望ましい。
導体層7は、電子部品4に電気的に接続され、電子部品4から供給される電気信号又は電子部品4へ供給される電気信号を伝達する信号線路としての機能、また、電子部品4への電源を供給する電源線としての機能を有する。導体層7は、基体5の上面及び下面に形成されており、スルーホール導体8と電気的に接続されている。また、導体層7は、絶縁層6の上面及び下面に形成されており、ビア導体10と電気的に接続されている。なお、導体層7の線膨張係数は、例えば12ppm/℃以上20ppm/℃以下に設定されていることが望ましい。
電子部品4は、バンプ3を介して導体層7に電気的に接続されている。バンプ3の材料には、導電材料が用いられる。導電材料は、例えば銅、銀、亜鉛、錫、インジウム、ビスマス又はアンチモン等を含む。電子部品4としては、半導体素子又はコンデンサ等を用いても構わない。半導体素子としては、例えばIC若しくはLSI等を用いても構わない。半導体素子の材料としては、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム又は炭化珪素等を用いても構わない。また、電子部品4の厚み寸法は、例えば0.1mmから1mmのものを使用することが望ましい。
次に、導体層7及び絶縁層6(高耐熱性樹脂層6b)の構成について、より詳細に説明する。
図2に示すように、導体層7は、最上層の絶縁層6(第1樹脂層6e)上に形成された第1導電層7aと、他の絶縁層6(第2樹脂層6f)上に形成された第2導電層7bと、を有する。
第1導電層7aは、第1樹脂層6eの高耐熱性樹脂層6bに接着した金属炭化物層7axと、金属炭化物層7axに接着した第1金属層7ayと、第1金属層7ayに接着した第2金属層7azと、を有する。
金属炭化物層7axは、第1金属の炭化物を含む。第1金属は、炭化物を形成可能な金属であればよい。このような金属としては、一般的には、周期表第4族、5族又は6族の遷移金属が挙げられる。かかる周期表第4族、5族又は6族の金属は、例えば、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ニオブ、タンタル、タングステン又はモリブデンである。金属炭化物層7axは、第1金属の炭化物を含むため、高耐熱性樹脂層6bと強固に接着することができる。これは、第1金属と高耐熱性樹脂層6bに含まれる樹脂の分子鎖の一部とが化学結合することにより、第1金属の炭化物が形成されるためであると推定される。また、高耐熱性樹脂層6bが上述したように高耐熱性の樹脂を含むことにより、配線基板2に熱が印加された時に、樹脂の軟化及び劣化が低減され、第1金属と樹脂の分子鎖の一部との結合が切断される可能性を低減できるためであると推定される。
金属炭化物層7axは、第1金属の炭化物としてニッケルクロム合金の炭化物を含んでいても構わない。この場合、第1金属はクロムであり、ニッケルクロム合金においてクロムが炭化物を形成していると推定される。また、金属炭化物層7axにおいて、第1金属の炭化物の含有量は、1%以上30%以下に設定されていることが望ましい。また、金属炭化物層7axの厚みは、2nm以上50nm以下に設定されていることが望ましい。
第1金属層7ayは、前記第1金属、すなわち金属炭化物層7axに含まれる第1金属と同じ金属材料を主成分としている。金属炭化物層7axと比較して導電性が高いため、第1金属層7ayの厚みは、金属炭化物層7axの厚みよりも大きいことが好ましい。また、第1金属層7ayと金属炭化物層7axとは同じ金属材料である第1金属を含んでいることから、第1金属層7ayに含まれる第1金属が金属炭化物層7axに含まれる第1金属の炭化物と金属結合することにより、第1金属層7ayが金属炭化物層7axと強固に接着することができる。
また、金属炭化物層7axが第1金属の炭化物としてニッケルクロム合金の炭化物を含む場合、第1金属層7ayは、ニッケルクロム合金を含むことが望ましい。また、第1金属層7ayにおいて、第1金属の含有量は、70%以上99%以下に設定されていることが望ましい。また、第1金属層7ayの厚みは、5nm以上100nm以下に設定されていることが望ましい。
第2金属層7azは、第1金属と異なる第2金属を含む。第2金属は、第1導電層7a全体の導電性を高める観点から、導電性の高い金属を用いることが望ましい。また、第2金属は、第1金属層7ayに含まれる金属と金属間化合物を形成する金属であることが望ましい。この場合、第2金属が第1金属層7ayに含まれる金属と金属間化合物を形成することにより、第2金属層7azが第1金属層7ayと強固に接着することができる。
第2金属としては、銅、金、銀、白金又はアルミニウム等を用いても構わない。また、第1金属層7ayがニッケルクロム合金を含む場合、第2金属としては銅を用いることが望ましい。また、第2金属層7azにおいて、第2金属の含有量は、99%以上に設定されていることが望ましい。また、第2金属層7azの厚みは、300nm以上30μm以下に設定されていることが望ましい。
第1樹脂層6eの高耐熱性樹脂層6bは、金属炭化物層7axが接着した第1領域6ejと、該第1領域6ejよりも第1樹脂層6eの内部に位置する第2領域6ekとを有する。
第1領域6ejは、炭素(C)原子数に対する所定の元素の原子数の比率が、第2領域6ekよりも大きい領域となっている。所定の元素は、酸素(O)、窒素(N)、又は、これら双方である。
すなわち、第1樹脂層6eは、以下の3つの態様のいずれかである。
第1態様:
第1領域6ejは、炭素原子数に対する酸素原子数の比率(「O/C」と略記することがある。)が、第2領域6ekよりも大きい。
第2態様:
第1領域6ejは、炭素原子数に対する窒素原子数の比率(「N/C」と略記することがある。)が、第2領域6ekよりも大きい。
第3態様:
第1領域6ejは、O/C及びN/Cの双方が、第2領域6ekよりも大きい。
上述のように、第1樹脂層6eの樹脂分子と第1導電層7aの金属原子とが、金属炭化物層7axを介して化学結合することにより(カーバイド形成)、第1樹脂層6eと第1導電層7aとの接着強度(ピール強度)が向上する。ここで、第1領域6ejにおいて、樹脂分子における酸素置換基又は窒素置換基の量が増加していることにより、カーバイド形成による接着強度向上効果が高まる。これは、カーバイド形成と同時に、カルボニル基等の官能基とクロムやチタン等の金属が化学的に結合をするためと推定される。
第1態様又は第3態様においては、すなわち、第1領域6ejにおけるO/Cが大きい態様においては、第1領域6ejは、全炭素原子数に対するカルボニル基(−C(=O)−)に含まれる炭素原子数の割合が、第2領域6ekよりも大きくてもよい。O/Cを大きくする方法としては、カルボニル基を増加させる方法が簡便である。また、カルボニル基と第1金属との結合による接着強度の向上も期待される。
なお、第1領域6ej及び第2領域6ekの概念は、酸素等の原子数の比率が、第1樹脂層6eの内部側よりも第1導電層7aに接着する表面側において高くなっていることを説明するための便宜的なものである。従って、酸素等の原子数の比率は、第1領域6ejと第2領域6ekとの境界などにおいて、値が急激に変化したり、変化率が急激に変化したりする必要はなく、第1領域6ejから第2領域6ekにかけて徐々に変化してもよい。第1領域6ejと第2領域6ekとの境界は、必ずしも明確に特定又は設定されなくてもよい。
第1領域6ejの厚さは、例えば、第1樹脂層6eの厚さの0.05%以上1.0%以下に設定されてよい。この場合、接着強度に影響を及ぼすには薄すぎる厚さにおける比率が第1領域6ejにおける比率として特定されたり、接着強度に影響を及ぼさない第1樹脂層6eの内部側の比率が第1領域6ejの比率に反映されたりすることが避けられると推定される。また、第1樹脂層6eの厚さの0.05%は、例えば、第1樹脂層6eの厚さが4μm以上40μm以下であれば、2nm以上20nm以下であり、当該範囲は、X線光電子分光(XPS:X-ray photoelectron spectroscopy)分析によって原子数の比率を求めることが可能な範囲内である。
上述したように、金属炭化物層7axに含まれる第1金属としては、周期表第4族、5族又は6族の遷移金属が適宜に用いられてよい。また、これらの種々の第1金属に対して、第1〜第3態様の第1樹脂層6eのいずれが組み合わされてもよい。ただし、第1金属としてチタンが選択された場合は、第1樹脂層6eは、第1領域6ejにおけるN/Cが大きい態様(第2及び第3態様)とされることが好ましい。後述する実施例において示されるように、第1金属としてチタンが選択された場合、N/Cが大きい態様の方が、O/Cが大きい態様(第1態様)よりも、接着強度を上げることが容易である。
なお、第1金属としてチタンが選択された場合には、チタンは酸化物を形成しやすいことから、第1導電層7aによる第1樹脂層6e内部へのイオンマイグレーションが抑制され、第1導電層7aと第2導電層7bとの絶縁性が向上する。
第2導電層7bは、金属炭化物層を有していない。第2導電層7bは、容易に形成されるとともに導電性が高い金属からなることが望ましい。かかる金属としては、銅、金、銀又はアルミニウム等を用いても構わない。なお、第2導電層の厚みは、300nm以上30μm以下に設定されていても構わない。
第2樹脂層6fの高耐熱性樹脂層6bは、O/C及びN/Cが厚さ方向において一様になるように形成されている。換言すれば、第2樹脂層6fにおいて、第2導電層7bに接着した領域は、当該領域よりも内部に位置する領域に比較して、O/C及びN/Cが大きくなるようには形成されていない。第2樹脂層6fの高耐熱性樹脂層6bのO/C及びN/Cは、例えば、第1樹脂層6eの第2領域6ekのO/C及びN/Cと同等である。
従って、最上層の絶縁層6(第1樹脂層6e)のみが第1領域6ejを有し、最上層の導体層7(第1導電層7a)のみが金属炭化物層7axを有している。最上層の絶縁層6及び導体層7は、電子部品が搭載されることなどにより応力が集中しやすい部分であり、当該部分において接着強度を向上させることにより、効率的に配線基板2の耐久性が向上する。
第1樹脂層6eの金属炭化物層7axが接着した表面は、第2樹脂層6fの第2導電層7bが接着した表面よりも表面粗さ(例えば算術平均粗さ)が小さい。従って、第2導電層7bにおいてはアンカー効果による接着強度を得つつ、第1導電層7aにおいては微細配線を可能とし、電子部品4の多ピン化等に対応できる。なお、第1樹脂層6eの金属炭化物層7axが接着した表面は、算術平均粗さが1nm以上50nm以下に設定されていることが望ましい。また、第2樹脂層6fの第2導電層7bが接着した表面は、例えば過マンガン酸カリウム溶液を用いた粗面化処理等により、算術平均粗さが100nm以上3μm以下に設定されていることが望ましい。また、算術平均粗さは、ISO4287:1997に準じて測定される。
なお、ビア導体10は、導電層7と同様に、第1樹脂層6eに形成された第1ビア導体10aと、第2樹脂層6fに形成された第2ビア導体10bとを有していても構わない。第1ビア導体10aは、ビア孔Vの内壁に接着した金属炭化物層7axと、金属炭化物層7axに接着した第1金属層7ayと、第1金属層7ayに接着した第2金属層7azと、を有していても構わない。第1樹脂層6eは、第1ビア導体10aに接着される第1領域6ejと、第1領域6ejよりも内部側の第2領域6ekとを有していても構わない。このように形成されることにより、ビア孔Vの内壁とビア導体10とを強固に接着することができる。また、第2ビア導体10bは、容易に形成されるとともに導電性が高い金属からなることが望ましい。かかる金属としては、銅、金、銀又はアルミニウム等を用いても構わない。
<配線基板及び実装構造体の製造方法>
次に、上述した配線基板2を含む実装構造体1の製造方法を、図3から図15に基づいて説明する。
(1)図3Aに示すように、基体5を準備する。具体的には、まず、基材に熱硬化性樹脂を含浸させた樹脂シートを複数枚準備した後、それらの樹脂シートを積層し、加熱加圧をすることにより、基体5を準備する。なお、基体5の厚みは、例えば0.3mm以上1.5mm以下に設定されていることが望ましい。
(2)図3Bに示すように、基体5に、上下方向に貫通したスルーホールSを形成する。スルーホールSは、例えばドリル加工又はレーザー加工等により形成される。また、スルーホールSは、数個形成されることが望ましい。また、スルーホールSの幅は、例えば0.1mm以上1mm以下に設定されていることが望ましい。
(3)図3Cに示すように、基体5の表面に導電材料を被着させて、導電材料層7wを形成する。導電材料層7wは、スルーホールSの内壁面にて、円筒状のスルーホール導体8を構成する。かかる導電材料層7wは、例えば無電解めっき法により形成される。
(4)図4Aに示すように、円筒状のスルーホール導体8の内部に、樹脂材料等を充填し、絶縁体9を形成する。
(5)図4Bに示すように、導電材料を絶縁体9の露出部に被着させて、導電材料層7wを絶縁体9の露出部に形成する。かかる導電材料は、例えば無電解めっき等により被着される。
(6)図4Cに示すように、導電材料層7wをパターニングし、第2導電層7bを形成する。導電材料層7wのパターニングは、従来周知のフォトリソグラフィー技術、エッチング等を用いて行われる。
(7)図5Aに示すように、第2導電層7b上に、接着層6aを介して高耐熱性樹脂層6bを貼り合わせる。貼り合わせは、加熱加圧により行われる。加熱加圧は、例えば加熱プレス機を用いて行われる。以上のようにして、接着層6aと高耐熱性樹脂層6bとから成る第2樹脂層6fを形成することができる。
(8)図5Bに示すように、第2樹脂層6fにビア孔Vを形成し、ビア孔V内に第2導電層7bの少なくとも一部を露出させる。ビア孔Vの形成は、例えばYAGレーザー装置又は炭酸ガスレーザー装置を用いる。ビア孔Vは、高耐熱性樹脂層6bの上面に対して、垂直方向からレーザー光が照射されることによって形成される。なお、ビア孔Vは、レーザー光の出力を調整することによって、高耐熱性樹脂層6bの上面から基体5の上面に向かって開口幅が狭くなるように形成することができる。
(9)図5Cに示すように、ビア孔Vに第2ビア導体10bを形成し、第2樹脂層6fの上面に第2導電層7bを形成する。第2ビア導体10b及び第2導電層7bは、無電解めっき法等を用いたセミアディティブ法、サブトラクティブ法又はフルアディティブ法等により形成され、なかでもセミアディティブ法により形成されることが望ましい。なお、第2樹脂層6fの表面は、第2導電層7bの形成前に、過マンガン酸塩等の薬液を用いて粗面化されてもよい。
(10)図6Aに示すように、第2導電層7b上に、接着層6aを介して高耐熱性樹脂層6bを貼り合わせ、配線基板2にて最上層となる第1樹脂層6eを形成する。貼り合わせは、上述した(7)の工程と同様に行われる。
(11)図6Bに示すように、第1樹脂層6eにビア孔Vを形成する。ビア孔Vの形成は、上述した(8)の工程と同様に行われる。
(12)図7及び図8に示すように、第1領域6ejにおけるO/C及びN/Cの少なくとも一方を大きくする。このような方法としては、以下の2つの方法が挙げられる。
第1方法:
プラズマ処理を行い、その後、配線基板2を大気に晒す。
第2方法:
特定のプラズマによるプラズマ処理を行う(プラズマ処理後、配線基板2は大気に晒されない。)。
第1方法においては、プラズマ処理がなされることにより、第1樹脂層6eは、ラジカルの状態となる。そして、第1樹脂層6eが大気に開放されることにより、第1樹脂層6eの表面には、酸素官能基が形成される。すなわち、O/Cの比率が相対的に高い第1領域6ejが形成される。
第1方法におけるプラズマ処理において、窒素プラズマが用いられた場合には、第1樹脂層6eの表面には、窒素官能基も形成される。すなわち、N/Cの比率が相対的に高い第1領域6ejが形成される。
なお、以上の説明から理解されるように、第1方法においては、アルゴン(Ar)プラズマ等の窒素プラズマ以外のプラズマが用いられれば、第1態様の(O/Cの比率が高い)第1領域6ejが形成される。また、窒素プラズマが用いられれば、第3態様の(O/C及びN/Cの比率が高い)第1領域6ejが形成される。
また、第1方法においては、配線基板2を大気に晒した後、更に、プラズマ処理を行ってもよい。
第2方法においては、窒素プラズマ又は酸素プラズマが用いられる。
第2方法において窒素プラズマが用いられた場合には、第1樹脂層6eの表面には、窒素官能基が形成される。すなわち、N/Cの比率が相対的に高い第1領域6ejが形成される。
また、第2方法において酸素プラズマが用いられた場合には、第1樹脂層6eの表面には、酸素官能基が形成される。すなわち、O/Cの比率が相対的に高い第1領域6ejが形成される。
プラズマ処理の後、第1樹脂層6eは、大気に晒されることなく、次工程のスパッタリングが行われる。例えば、第1樹脂層6eは、プラズマ処理を行ったチャンバーからスパッタリングが行われるチャンバーへ真空雰囲気に保たれたまま移されたり、プラズマ処理を行ったチャンバーにおいて真空雰囲気が保たれたままスパッタリングが行われたりする。なお、ここでいう真空雰囲気は、大気圧よりも低い雰囲気であればよく、例えば、0.3Pa以上1.5Pa以下の雰囲気である。
なお、以上の説明から理解されるように、第2方法においては、窒素プラズマが用いられれば、第2態様の(N/Cの比率が高い)第1領域6ejが形成される。また、酸素プラズマが用いられれば、第1態様の(O/Cの比率が高い)第1領域6ejが形成される。
第1方法及び第2方法において、配線基板2をプラズマに晒す時間は、20秒以上1800秒以下が望ましい。チャンバー内の圧力は、0.01Pa以上100Pa以下が望ましい。電極に印加する面積当たりの出力は、0.05W/cm以上0.7W/cm以下が望ましい。チャンバー内の温度は、100℃以上130℃以下が望ましい。また、第1方法において、配線基板2を大気に晒す時間は、1秒以上24時間未満が望ましい。
(13)図9に示すように、配線基板2を加熱しつつ、第1金属を高耐熱性樹脂層6bの表面にスパッタリングする。これにより、第1金属の炭化物である金属炭化物層7axが形成される。なお、上記(12)の工程におけるプラズマにより、高耐熱性樹脂層6bの表面は、アタックされ、活性化されたラジカルの状態になっている。そして、スパッタ時に高耐熱性樹脂層6bの表面とスパッタされた第1金属とが化学的結合を起こすことにより、金属カーバイドが形成されると推定される。また、加熱及びスパッタリングのエネルギーにより、高耐熱性樹脂層6bに含まれる樹脂の一部が切断され、第1金属と樹脂の一部との結合が促進されると推定される。
配線基板2を加熱する温度は、高耐熱性樹脂層6bに含まれる樹脂の熱分解温度未満に設定されていることが望ましい。その結果、樹脂の熱分解を低減し、配線基板2の信頼性を維持することができる。また、高耐熱性樹脂層6bに含まれる樹脂としてポリイミドベンゾオキサゾール樹脂を用いる場合、配線基板2を加熱する温度は、110℃以上300℃未満に設定されていることが望ましい。配線基板2を加熱する温度が110℃以上に設定されていることにより、第1金属と樹脂の一部との反応が促進され、第1金属の炭化物の形成が促進される。また、配線基板2を加熱する温度が300℃未満に設定されていることにより、高耐熱性樹脂層6bにて樹脂の熱分解による遊離炭素の生成を低減できると考えられる。このため、高耐熱性樹脂層6bと金属炭化物層7axとの接着力を強化することができる。
また、第1金属のスパッタリングの出力は、100W以上2000W未満に設定されていることが望ましい。第1金属のスパッタリングの出力が100W以上に設定されていることにより、第1金属の析出時間を短縮することができる。また、第1金属のスパッタリングの出力が2000W未満に設定されていることにより、樹脂の劣化を低減することができる。また、第1金属のスパッタリングは、真空条件下で行われることが望ましい。この際、真空度は、0.3Pa以上1.5Pa以下に設定されていることが望ましい。
ここで、金属炭化物層7axがスパッタリングにより形成されたことは、配線基板2の断面を透過電子顕微鏡を用いて観察することにより、確認しても構わない。また、金属炭化物層7axが第1金属の炭化物を含むことは、従来周知のオージェ電子分光法を用いて配線基板2の第1導電層7aを分析することにより確認することができる。
(14)図10に示すように、(13)の工程に示したスパッタリングを続けることにより、第1金属層7ayを形成する。ここで、配線基板2を加熱する温度は、130℃未満に設定されていることが望ましい。その結果、容易に第1金属層7ayを形成することができる。
(15)図11に示すように、第2金属を第1金属層7ayの表面にスパッタリングし、第2金属層7azを形成する。また、第2金属層7azを形成することにより、第1金属層7ay及び金属炭化物層7axへの酸素の侵入を低減し、第1金属の炭化物が酸化されることを低減できる。その結果、金属炭化物層7axにおける第1金属の炭化物の含有量を維持し、高耐熱性樹脂層6bと金属炭化物層7axとの接着力を維持することができる。ここで、(13)の工程から(15)の工程までの一連の工程中、成膜装置内の真空状態を維持することが望ましい。これにより、第1金属層7ay及び金属炭化物層7axへの酸素の侵入を低減することができる。なお、第2金属のスパッタリングの出力は、500W以上に設定されていることが望ましい。
(16)図12に示すように、電気めっき法等により、第2金属を第2金属層7azの表面に析出させる。その結果、第2金属層7azの厚みを容易に大きくすることができる。また、ビア孔V内に第2金属層7azを充填することができるため、第1ビア導体10aを容易に形成することができる。
(17)図13に示すように、第2金属層7azをパターニングする。パターニングは、フォトリソグラフィー技術、エッチング等を用いて行われる。
(18)図14に示すように、第1金属層7ay及び金属炭化物層7axを、パターニングする。パターニングは、フォトリソグラフィー技術、エッチング等を用いて行われる。その結果、図15Aに示すように、第1導電層7aを形成することができる。以上のようにして、配線基板2を作製できる。
(19)図15Bに示すように、配線基板2に電子部品4をバンプ3を介してフリップチップ実装する。これにより、実装構造体1を作製できる。
本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上述した本発明の実施形態においては、基体5の上面及び下面に形成される絶縁層6が2層である構成を例に説明したが、絶縁層6は1層又は3層以上であっても構わない。絶縁層6は、接着層6aと高耐熱性樹脂層6bとを有するものに限定されない。例えば、絶縁層6は、液状の樹脂のコーティング又はフィルム状の樹脂の圧着により形成された1層の樹脂層であってもよい。第1樹脂層6eは、粗面化されても構わない。
また、上述した本発明の実施形態においては、電子部品4を配線基板2の上面にフリップチップ実装した構成を例に説明したが、電子部品4を配線基板2の上面にワイヤボンディング実装しても構わない。
また、上述した本発明の実施形態においては、第1樹脂層6e及び第1導電層7aが最上層の絶縁層6及び導体層7を構成する例を示したが、図16に示すように、第1樹脂層6e及び第1導電層7aは、最上層以外の絶縁層6及び導体層7を構成しても構わない。この場合、最上層以外の絶縁層6と導体層7との接着力を強化することができる。
また、上述した本発明の実施形態においては、フォトリソグラフィー技術、エッチング等を用いてパターニングするサブトラクティブ法により第1導電層7aを形成する製造方法を例に説明したが、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により第1導電層7aを形成しても構わない。
なお、本実施形態からは、以下の配線基板の製造方法の発明を抽出可能である。
第1の観点の配線基板の製造方法は、
樹脂層の主面をプラズマ処理する工程と、
プラズマ処理された前記主面を大気に晒す工程と、
スパッタリングにより、周期表第4族、5族又は6族である遷移金属を含む導電層を大気に晒された後の前記主面に形成する工程と、
を有する。
第2の観点の配線基板の製造方法は、
樹脂層の主面を窒素プラズマによりプラズマ処理する工程と、
スパッタリングにより、周期表第4族、5族又は6族である遷移金属を含む導電層をプラズマ処理された後の前記主面に形成する工程と、
を有する。
第2の観点の配線基板の製造方法において、好適には、前記主面は、プラズマ処理された後、真空雰囲気が保たれた状態で、スパッタリングが行われる。
第2の観点の配線基板の製造方法において、好適には、前記遷移金属はチタンである。
<条件及び評価項目等>
(プラズマ装置の構成など)
プラズマ装置の構成、及び、複数の実施例及び比較例に共通の条件を以下に示す。
電極:平行平板型、面積は1487.5cm
電源:RF(高周波)電源、周波数は13.56MHz
チャンバーの容積:129569cm
チャンバー内の圧力:0.01Pa〜100Pa
(プラズマの種類)
種々のプラズマを用いることにより、複数の実施例及び比較例を設定した。具体的には、アルゴンプラズマ、窒素プラズマ、又は、酸素プラズマを用いた。なお、以下に説明する図において、これらのプラズマの種類は、「Ar」、「C」、「O2(又はO)」と略記されることがある。
(プラズマ処理の出力)
電極に印加される面積当たりの電力の出力が0.05W/cm〜0.7W/cmとなるよう100W〜1000Wの間で複数の実施例及び比較例を設定した。なお、本願では、200W〜600Wの結果を掲載している。
(プラズマ処理の時間)
プラズマ処理の時間を変化させることにより、複数の実施例及び比較例を設定した。具体的には、1〜30分の間でプラズマ処理の時間を設定した。
(大気開放の時間)
大気開放の時間は、1時間以上24時間以内とした。
(評価項目:ピール強度)
実施例及び比較例の評価項目として、ピール強度(g/cm)を測定した。ピール強度は、導体層7を絶縁層6から剥離させるのに必要な力であり、JISC6481:1996に準じて測定した。実施例においては、ピール強度が測定される導体層7及び絶縁層6は、第1導電層7a及び第1樹脂層6eである。
ピール強度は、導体層7の形成直後と、その後、配線基板2が高温下に置かれた後とで異なる。そこで、スパッタリングの直後(図において「初期」と示されることがある。)、及び、スパッタリング後、適宜な期間に亘ってベークした後において、ピール強度を測定した。ベークの期間は、1日、2日、5日、又は、10日等である。ベークの温度は、172℃である。
<第1方法に係る実施例>
実施形態の(12)の工程において述べたように、第1樹脂層6eの表面においてO/C及びN/Cの少なくとも一方を大きくする方法として、第1及び第2方法の2つの方法が挙げられる。まず、第1方法(プラズマ処理後、配線基板2を大気に晒す方法)に係る実施例について説明する。
(実施例1〜16、比較例1〜8)
図17の上段は実施例及び比較例の評価結果を示すグラフであり、下段は実施例及び比較例の条件及び評価結果を示す図表である。上段のグラフの横軸及び下段の図表の列は、互いに対応しているとともに、実施例1〜16(A1〜A16)及び比較例1〜8(B1〜B8)に対応している。
上段のグラフの縦軸はピール強度を示している。実施例又は比較例それぞれにおいては、5つのピール強度が上段のグラフにより示されている。当該5つのピール強度は、図17の紙面左側から、初期(ベーク無し)、1日ベーク後、2日ベーク後、5日ベーク後、10日ベーク後におけるピール強度に対応している。
下段の図表の「大気開放用プラズマ」の欄は、配線基板を大気に晒す前のプラズマ処理に係る条件を示している。具体的には、プラズマの種類、プラズマ処理の出力及びプラズマ処理の時間を示している。「−」は、該当するプラズマ処理が行われなかったことを示している。
下段の図表の「スパッタ前プラズマ」の欄は、スパッタ前におけるプラズマ処理に係る条件を示している。なお、当該プラズマ処理は、実施例においては、大気開放後、且つ、スパッタ前におけるものである。表示項目に関しては、「大気開放用プラズマ」の欄と同様である。
「大気開放」の欄は、プラズマ処理(「大気開放用プラズマ」の欄のプラズマ処理)後、配線基板を大気に晒したか否かを示している。
「初期」、「1日目」、「2日目」、「5日目」及び「10日目」の欄は、それぞれの時期におけるピール強度(g/cm)を示している。
実施例1〜6(A1〜A6)は、プラズマ処理後、配線基板を大気に晒し、その後、スパッタリングを行った例である。実施例7〜16(A7〜A16)は、プラズマ処理後、配線基板を大気に晒し、その後、再度プラズマ処理をした後、スパッタリングを行った例である。比較例1は、プラズマ処理を行わなかった例である。比較例2〜8は、プラズマ処理後、配線基板を真空雰囲気に保ちつつ、スパッタリングを行った例である。高耐熱性樹脂層6bを構成する材料はポリイミド樹脂とした。金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayは、ニクロムのスパッタリングにより形成した。
実施例1〜6は、比較例2〜8に比較して、スパッタリング後に配線基板を高温下に維持したときのピール強度の低下が抑制されている。その結果、配線基板が高温下に晒された後のピール強度は、実施例1〜6の方が比較例2〜8よりも高くなっている。
実施例7〜16は、実施例1〜6に比較して、スパッタリング後に配線基板を高温下に維持したときのピール強度の低下が大きい。しかしながら、実施例10〜12において見られるように、大気開放前のプラズマ処理を十分に行えば、比較例2〜8よりも、ピール強度の低下が抑えられる。
なお、比較例1に示されるように、プラズマ処理をせずに、配線基板を大気に晒しても、ピール強度の向上は得られない。
(実施例17及び18)
図18は、実施例17及び18(A17及びA18)について、図17と同様に評価結果を示している。実施例18では、実施例1〜16と同様に、アルゴンプラズマによりプラズマ処理がなされているのに対し、実施例17では、窒素プラズマによりプラズマ処理がなされている。高耐熱性樹脂層6bを構成する材料はポリイミド樹脂とした。金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayは、ニクロムのスパッタリングにより形成し、第2金属層7azは、銅のスパッタリング及び電気めっきにより形成した。金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayの合計の厚さは75nmである。第2金属層7azは、スパッタリングにより形成される厚さが500nm、電気めっきにより形成される厚さが18μmである。
この図から、プラズマ処理を窒素プラズマにより行った場合(実施例17)にも、プラズマ処理をアルゴンプラズマにより行った場合(実施例1〜16、18)と同様に、ピール強度の向上の効果が奏されることが分かる。
図19は、実施例及び比較例の高耐熱性樹脂層(6b)の原子数の比率をXPS分析により測定した結果を示している。
実施例の高耐熱性樹脂層は、プラズマ処理後、大気に晒されたものであり、比較例の高耐熱性樹脂層は、プラズマ処理がなされていないものである。実施例において、プラズマ処理は、アルゴンプラズマ、酸素プラズマ、又は、窒素プラズマにより行われた。また、比較例において、上段の欄は実験値を示しており、下段の欄は計算値を示している。なお、プラズマ処理は、上述したプラズマ装置において、チャンバー内の圧力:10〜20Pa程度、出力:600W、処理時間:2分の条件下で行われた。また、処理後の高耐熱性樹脂層は、3時間以内にXPS装置に投入され、分析された。
「Take-off angle of 20 deg.」の欄は、X線を高耐熱性樹脂層の表面に対して20度の角度で照射することにより得られた、高耐熱性樹脂層の表面から約5nmまでの深さにおける原子数の比率を示している。同様に、「Take-off angle of 45 deg.」の欄は、X線を高耐熱性樹脂層の表面に対して45度の角度で照射することにより得られた、高耐熱性樹脂層の表面から約10nmまでの深さにおける原子数の比率を示している。なお、( )内の数値は、比較例の上段の数値との差を示している。
実施例は、比較例に比較して、高耐熱性樹脂層の表面におけるO/Cが大きくなっている。すなわち、実施例では、5nmまでの深さにおけるO/Cが0.332以上0.398以下となっており、計算値の1.82倍以上2.19倍以下となっている。また、実施例の高耐熱性樹脂層の内部側におけるO/Cは、比較例の高耐熱性樹脂層の表面におけるO/Cと概ね同等であると推定されるから、実施例においては、表面側が内部側よりもO/Cが大きくなっていると推定できる。なお、実施例では、5nmまでの深さまでの方が10nmまでの深さよりもO/Cが大きくなっているのに対し、比較例では、10nmまでの深さまでの方が5nmまでの深さよりもO/Cが大きくなっている。すなわち、実施例では、5nmまでの深さにおけるO/Cが、10nmまでの深さにおけるO/Cの1.06倍以上1.12倍以下となっている。
また、窒素プラズマを用いた実施例は、比較例又は他の実施例に比較して、高耐熱性樹脂層の表面におけるN/Cが大きくなっている。すなわち、窒素プラズマを用いた実施例では、5nmまでの深さにおけるN/Cが0.126となっており、計算値の1.38倍となっている。また、O/Cと同様に、窒素プラズマを用いた実施例においては、表面側が内部側よりもN/Cが大きくなっていると推定できる。なお、窒素プラズマを用いた実施例では、5nmまでの深さまでの方が10nmまでの深さよりもN/Cが大きくなっているのに対し、比較例及び他の実施例では、10nmまでの深さまでの方が5nmまでの深さよりもN/Cが大きくなっている。すなわち、窒素プラズマを用いた実施例では、5nmまでの深さにおけるN/Cが、10nmまでの深さにおけるN/Cの1.06倍となっている。
以上のとおり、実施例においてピール強度が向上したのは、高耐熱性樹脂層6bの表面において、O/Cの比率が大きくなったことによるものであると推定できる。換言すれば、第1領域6ejは、O/Cが第2領域6ekよりも大きく、これにより、ピール強度が向上している。
図20の紙面上方の構造式は、高耐熱性樹脂層6bの一例としての東レ・デュポン製のカプトン(登録商標)の構造式を示している。また、図20の紙面下方の複数のグラフは、それぞれ、図19に示した実施例及び比較例の高耐熱性樹脂層(カプトン)のXPS分析の結果を示しており、横軸は光電子の束縛エネルギーを、縦軸は光電子数を示している。
比較例(「Pristine」)のグラフでは、構造式の各部に記載された#1〜#3、#5に対応して、光電子数のピークが生じている。一方、実施例(「O2 plasma」、「Ar plasma」及び「N2 plasma」)では、比較例において生じているピークに加えて、新しいピーク(#4及び#6)が生じている。#4のピークは、C−C(=O)に対応し、#6のピークは、C−C(=O)−OHに対応していると推定される。
以上のとおり、実施例においてピール強度が向上したのは、高耐熱性樹脂層6bの表面において、カルボニル基が増加したことによるものであると推定できる。換言すれば、第1領域6ejは、全炭素原子数に対するカルボニル基に含まれる炭素原子数の割合が、第2領域6ekよりも大きく、これにより、ピール強度が向上している。
以上に説明した、配線基板2をプラズマ処理するとともに大気に晒すことにより増加したO/C(カルボニル基)は、スパッタリングがなされることにより更に増加する。また、スパッタリングにより、樹脂と金属との化学結合が生じる。そのことを示す分析結果を以下に示す。
図25は、実施例の高耐熱性樹脂層(6b)の原子数の比率をXPS分析により測定した結果を示している。
「calculating」の欄は、計算値を示している。「pristine」の欄は、プラズマ処理がされる前の高耐熱性樹脂層の原子数の比率を示している。「Ar plasma」の欄は、Arプラズマによるプラズマ処理がなされ、その後、大気に晒された高耐熱性樹脂層の原子数の比率を示している。「NiCr sputtering」の欄は、Arプラズマによるプラズマ処理がなされ、その後、大気に晒され、さらに、NiCrのスパッタリングがなされた高耐熱性樹脂層の原子数の比率を示している。
すなわち、「pristine」、「Ar plasma」、「NiCr sputtering」の欄は、作製工程の進行に伴う原子数の比率の変化を順に示している。なお、先に説明した図19は、図25の「Ar plasma」と同様に、スパッタリング前の原子数の比率を示している。
「Take-off angle (deg)」の欄は、図19と同様に、X線を高耐熱性樹脂層の表面に対して20度又は45度の角度で照射することにより得られた、高耐熱性樹脂層の表面から約5nm又は10nmまでの深さにおける原子数の比率を示している。
Arプラズマまでの条件は、図19と同様である。ただし、図25の分析に供された高耐熱性樹脂は、ポリイミドベンゾオキサゾール樹脂である。また、スパッタリングは、出力:1200W、時間:2秒、温度130℃の条件で行われた。
O/Cは、作製工程が「Ar plasma」から「NiCr sputtering」へ進行すると、増加している。具体的には、O/Cは、「Take-off angle (deg)」が20度においては約1.8倍に増加し、「Take-off angle (deg)」が45度においては約1.6倍に増加している。
この結果より、スパッタリングによりCが酸化され、酸素官能基が増加していることが見て取れる。そして、このような酸素官能基の増加により、樹脂とCrとの結合が促され、ひいては、樹脂とNiCrとの密着が増し、ピール強度が向上していると推察される。
一方、N/Cは、作製工程が「Ar plasma」から「NiCr sputtering」へ進行すると、減少している。具体的には、N/Cは、「Take-off angle (deg)」が20度においては約0.63倍に減少し、「Take-off angle (deg)」が45度においては約0.73倍に減少している。
この結果より、スパッタリングによりNがアタックされて遊離していることが見て取れる。そして、このようなNの遊離により、樹脂とCrとの結合が促され、ひいては、樹脂とNiCrとの密着が増し、ピール強度が向上していると推察される。
図26は、図25に示した実施例の高耐熱性樹脂層のXPSナロー分析の結果を示している。横軸は、図25の「calculating」、「pristine」、「Ar plasma」、「NiCr sputtering」に対応している。縦軸は、各種の官能基(N#1〜N#4)が高耐熱性樹脂層に占める割合を光電子数に基づいて示している。
スパッタリングがなされると、N#4が減少し、N#1、N#2が出現している。ここで、N#4はN−C=Oである。従って、スパッタリングにより、N−C=OがCrと結合したため、N#1、N#2が出現したと推定される。例えば、C−O−M(Mは、Ni又はCr)の化学結合、又は、C=OとM(Mは、Ni又はCr)との配位結合が形成されたと考えられる。
そして、プラズマ処理及び大気開放がなされることにより、O/C(カルボニル基)が多くなっていると、スパッタリングにおけるカルボニル基とCrとの結合量が増加し、ピール強度が向上すると推定される。また、プラズマ処理及び大気開放がなされることにより、N/Cが多くなっていると、スパッタリングにおいてNの遊離により生成されるカルボニル基が増加し、スパッタリングにおけるカルボニル基とCrとの結合量が増加し、ピール強度が向上すると推定される。
図27は、基板が金属層に及ぼす影響を示すXPS分析結果である。
具体的には、樹脂層(実施例)又はシリコンウェハ(比較例)に対してArプラズマによるプラズマ処理、大気開放、スパッタリングを行い、XPS分析を行った。なお、実施例は、図25及び図26の「NiCr sputtering」と同様である。また、比較例において、プラズマ処理やスパッタリングは実施例と同様に行われている。NiCr層は0.5nm程度の厚さである。「eV」の欄は、Ni2p3/2及びCr2p3/2の光電子数がピークとなる束縛エネルギーの値を示している。なお、「差」の欄は、「Ni2p3/2」の欄の値と「Cr2p3/2」の欄の値との差を示している。
樹脂(実施例)におけるピークは、シリコンウェハ(比較例)におけるピークに対して低エネルギー側にシフトしている。具体的には、Niに関しては、樹脂におけるピークは、シリコンウェハにおけるピークよりも0.1の差で低エネルギー側にシフトしている。Crに関しては、樹脂におけるピークは、シリコンウェハにおけるピークよりも0.4の差で低エネルギー側にシフトしている。なお、「Take-off angle (deg)」の相違による有意な差は認められなかった。
上記の結果から、Crは、樹脂の影響で状態が安定化していることが見て取れる。これは、Crが樹脂と結合していることによるものと推定される。
図19〜図27を参照して説明したように、スパッタリングされた金属は、プラズマ処理及び大気開放がなされた樹脂と化学結合し、ピール強度が向上していると推定される。より具体的には、C−O−Crが形成され、又は、C=OとCrとの配位結合が形成されていると考えられる。
<第2方法に係る実施例>
次に、第2方法(特定のプラズマによるプラズマ処理後、配線基板を大気に晒さずに、スパッタリングする方法)に係る実施例について説明する。なお、適宜、第1方法に係る実施例も示す。
(実施例19〜23及び比較例9〜11)
図21は、実施例19〜23(A19〜A23)及び比較例9〜11(B9〜B11)について、図17と同様に評価結果を示している。実施例19は、第1方法に係る実施例であり、実施例20〜22は、窒素プラズマを用いた第2方法に係る実施例であり、実施例23は、酸素プラズマを用いた第2方法に係る実施例である。比較例9〜11は、アルゴンプラズマによるプラズマ処理後、配線基板が大気に晒されずにスパッタリングが行われた例である。高耐熱性樹脂層6bを構成する材料はポリイミド樹脂とした。金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayは、ニクロムのスパッタリングにより形成し、第2金属層7azは、銅のスパッタリング及び電気めっきにより形成した。
この図に示されるように、配線基板を大気に晒さなくとも、窒素プラズマ又は酸素プラズマによりプラズマ処理を行った場合には、ピール強度が向上している。
(実施例24〜30及び比較例12〜13)
図22は、実施例24〜30(A24〜A30)及び比較例12〜13(B12〜B13)について、図17と同様に評価結果を示している。
図22の下段の図表においては、図17等の下段の表の項目に加えて、「金属」の欄も設けられている。当該欄において、Ti/Cuは、チタンのスパッタリングにより金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayが形成され、Cuのスパッタリング及び電気めっきにより第2金属層7azが形成されたことを示している。また、NiCr/Cuは、二クロムのスパッタリングにより金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayが形成され、Cuのスパッタリング及び電気めっきにより第2金属層7azが形成されたことを示している。なお、高耐熱性樹脂層6bを構成する材料はポリイミド樹脂である。
この図において、実施例30以外は、チタンのスパッタリングにより金属炭化物層7ax及び第1金属層7ayが形成されている。また、実施例24〜26は第1方法に係る実施例であり、実施例27〜30は第2方法に係る実施例である。比較例12〜13は、アルゴンプラズマによるプラズマ処理後、配線基板が大気に晒されずにスパッタリングが行われた例である。
この図から、第1金属がチタンである場合には、窒素プラズマによりプラズマ処理を行うこと(実施例27〜28)が好ましいことが分かる。チタンは酸化物を形成しやすい性質を有するため、窒素官能基が多い場合には、チタンの酸化を低減しつつ、チタンと切断された樹脂の一部との反応性を高めることができるためと推定される。
窒素プラズマによりプラズマ処理を行い、大気開放を行わずにスパッタリングを行った場合におけるN/C及びO/Cの変化に関するXPS分析の結果を以下に示す。
図28は、図25と同様に、実施例の高耐熱性樹脂層(6b)の原子数の比率をXPS分析により測定した結果を示している。具体的には、図28は、X線を高耐熱性樹脂層の表面に対して20度の角度で照射することにより得られた、高耐熱性樹脂層の表面から約5nmまでの深さにおける原子数の比率を示している。
「calculating」及び「pristine」の欄の意味及びその値は図25と同様である。「Ar plasma + atmosphere + NiCr sputtering」の欄の意味及び値は図25の「NiCr sputtering」の欄の意味及び値と同様である。
「N2 plasma + NiCr sputtering」の欄は、窒素プラズマによるプラズマ処理がなされ、その後、大気に晒されることなく、NiCrのスパッタリングがなされた高耐熱性樹脂層の原子数の比率を示している。すなわち、「Ar plasma + atmosphere + NiCr sputtering」の欄とは異なり、大気開放は行われていない。
なお、「N2 plasma + NiCr sputtering」の欄に係る、プラズマ処理及び大気開放以外の条件(高耐熱性樹脂の種類及びスパッタリングの条件等)は、「Ar plasma + atmosphere + NiCr sputtering」の欄の条件と同様である。
図28の「Ar plasma + atmosphere + NiCr sputtering」及び「N2 plasma + NiCr sputtering」の欄においては、「pristine」の欄のO/C又はN/Cに対するこれらの欄のO/C又はN/Cの比を%で( )内に付記している。
この図に示されるように、窒素プラズマによるプラズマ処理後、スパッタリングが行われると、N/C及びO/Cの双方が大きい。この場合のO/Cは、アルゴンプラズマによるプラズマ処理後に大気開放がなされ、その後にスパッタリングが行われた場合のO/Cよりも大きい。
具体的には、アルゴンプラズマの場合は未処理(「Pristine」)の場合に比較して、O/C及びN/Cは、378%及び55%となっているのに対し、窒素プラズマの場合は未処理の場合に比較して、O/C及びN/Cは、478%及び181%となっている。
窒素プラズマを用いた場合においてもO/Cが大きくなるのは、樹脂に含まれるHOが、スパッタリング時のエネルギーにより活性化し、窒素プラズマによる結合の切断箇所と反応することによると考えられる。また、この切断箇所が、アルゴンプラズマを用いた場合と異なることに起因して、アルゴンプラズマを用いた場合よりもO/Cが大きくなっていると考えられる。
以上のように、窒素プラズマによりプラズマ処理を行うと、Arプラズマによりプラズマ処理を行った場合には減少する窒素官能基を増加させることができるとともに、Arプラズマによるプラズマ処理後に大気開放を行った場合よりも多量の酸素官能基を生成することができ、より高い樹脂及び金属間の結合が実現されることが期待される。
図29Aは、図28の「Pristine」に対応する樹脂のN1sスペクトルを示し、図29Bは、図28の「N2 plasma + NiCr sputtering」に対応する樹脂のN1sスペクトルを示している。横軸は光電子の束縛エネルギーを、縦軸は相対強度を示している。
図29Aに示すように、未処理の状態においては、A#3及びA#4で示す2つのピークが生じている。A#3はN−Cに対応し、A#4はイミド(N−C=O)に対応している。
一方、図29Bに示すように、窒素プラズマによるプラズマ処理及びNiCrのスパッタリングが行われると、新たなピーク(A#1及びA#2)が生じる。A#1は、N−Cと金属とが配位結合したものに対応し、A#2は、イミドと金属とが配位結合したものに対応する。なお、金属は、Cr及びNiのXPSデータからCrであることが確認された。
相対強度の大きさに着目すると、図29BにおいてA#2のピークが大きくなっていることが分かる。また、図29Aと図29Bとの比較から、A#4のピークの減少が大きいことが分かる。このように、窒素プラズマによるプラズマ処理及びスパッタリングが行われた場合における樹脂と金属との結合については、イミドと金属との配位結合の影響が大きいと考えられる。
なお、図29BにおけるA#1〜A#4のピークにおける横軸(光電子の束縛エネルギー)の値は、A#1:397.65、A#2:398.59、A#3:399.54、A#4:400.68である。
(実施例31)
本実施例では、配線基板を作製し、第1導電層の金属炭化物層に金属炭化物が含まれることを確認した。
まず、上述した製造方法により、配線基板を作製した。ここで、上述した(12)の工程にて、アルゴンプラズマによるプラズマ処理後、配線基板を大気に晒した。なお、プラズマ処理は、上述したプラズマ装置において、チャンバー内の圧力:10〜20Pa程度、出力:600W、処理時間:2分の条件下で行われた。また、上述した(13)及び(14)の工程にて、ポリイミドベンゾオキサゾール樹脂からなる高耐熱性樹脂層6bの表面にニッケルクロム合金のスパッタリングを、出力を1200W、スパッタリングの時間を120秒、温度を130℃にて行った。また、(15)の工程にて、銅のスパッタリングを行い、(16)の工程にて、銅の電気めっきを行った。
以上のようにして、クロム炭化物を含む金属炭化物層と、ニッケルクロム合金からなる第1金属層と、銅からなる第2金属層と、を有する配線基板を作製した。
次に、配線基板を上下方向に切断した断面を透過電子顕微鏡観察することにより確認したところ、金属炭化物層の厚みは20nm、第1金属層の厚みは50nmであった。
また、かかる配線基板の第1導電層をオージェ電子分光法により分析した。具体的には以下のように、行った。
まず、第2金属層を硫酸−過酸化水素水溶液によりエッチングして除去した。次に、第1金属層と金属炭化物層とを、PHI製SAM‐670型走査型オージェ電子分光装置を用いて、アルゴンイオンエッチングしながら分析した。
AES測定条件は、加速電圧3kV、試料電圧10nA、ビーム径100nm以下、試料傾斜角72°とした。また、イオンエッチング条件は、イオン種Ar+、加速電圧2kV、試料傾斜角:72°、エッチングレート(SiO換算値)4.5nm/minとした。
かかる分析結果は、図23及び図24に示した。図23は、分析試料をニッケル成分(図中の2点鎖線L1)、クロム成分(図中の点線L2)、銅成分(不図示)、炭素成分(図中の実線L3)及び酸素成分(不図示)に分離したものであり、横軸が分析試料の表面からの深さを示し、縦軸が各成分の存在量を相対的に示したものである。また、図23にて、分析試料の表面からの深さが4nm以上50nm未満の領域は第1金属層に相当し、該深さが50nm以上70nm未満の領域は金属炭化物層に相当し、該深さが70nm以上は樹脂層に相当する。
また、図24は、図23における炭素成分(図中の実線L11)を、樹脂分子を構成する有機成分(図中の一点鎖線L12)と、金属炭化物を構成する炭化成分(図中の点線L13)と、に分離したものである。
図23に示したように、金属炭化物層は、第1金属層と比較して、クロム成分(第1金属成分)及びニッケル成分が減少するとともに炭素成分が増加しており、また、分析試料の表面から深くなるにつれて、クロム成分及びニッケル成分が減少するとともに炭素成分が増加していた。また、図24に示したように、金属炭化物層は、第1金属層及び樹脂層と比較して、炭化成分が増加しており、金属炭化物を含んでいた。なお、第1金属層は、金属炭化物層との境界付近(分析試料表面からの深さが40nm以上50nm未満の領域)に金属炭化物の含有量が2%以上である混合層を有していた。
このように、本実施例の配線基板においては、金属炭化物層に金属炭化物が含まれていることを確認することができた。
1 実装構造体
2 配線基板
3 バンプ
4 電子部品
5 基体
6 絶縁層
6a 接着層
6b 高耐熱性樹脂層
6ej 第1領域
6ek 第2領域
7 導電層
7a 第一導電層
7ax 金属炭化物層
7ay 第1金属層
7az 第2金属層
7b 第2導電層
7w 導電材料層
8 スルーホール導体
9 絶縁体
10 ビア導体
S スルーホール
V ビア孔

Claims (7)

  1. 樹脂層と該樹脂層上に形成された導電層とを備え、
    前記導電層は、周期表第4族、5族又は6族である遷移金属の炭化物を含み、且つ、前記樹脂層に接着した金属炭化物層を有し、
    前記樹脂層は、前記金属炭化物層が接着した第1領域と、該第1領域よりも前記樹脂層の内部に位置する第2領域と、を有し、
    前記第1領域は、炭素原子数に対する窒素原子数の比率及び炭素原子数に対する酸素原子数の比率が前記第2領域よりも大きく、
    前記金属炭化物層は、前記遷移金属と前記樹脂層に含まれる樹脂の分子鎖の一部とが化学結合した化合物である
    配線基板。
  2. 請求項1に記載の配線基板において、
    前記第1領域の厚みが、前記樹脂層の厚みの0.05%以上1.0%以下に設定されている
    配線基板。
  3. 請求項1に記載の配線基板において、
    交互に複数積層された絶縁層及び導体層を有し、
    前記樹脂層は最上層の前記絶縁層であり、
    前記導電層は最上層の前記導体層であり、当該最上層の前記導体層のみが、前記金属炭化物層を有する
    配線基板。
  4. 請求項3に記載の配線基板において、
    前記金属炭化物層が接着した前記樹脂層の表面は、前記導電層以外の前記導体層が接着した前記絶縁層の表面よりも表面粗さが小さい
    配線基板。
  5. 請求項に記載の配線基板において、
    前記第1領域は、全炭素原子数に対するカルボニル基に含まれる炭素原子数の割合が、前記第2領域よりも大きい
    配線基板。
  6. 請求項1に記載の配線基板において、
    前記金属炭化物層は、前記遷移金属としてチタンを含む
    配線基板。
  7. 請求項1に記載の配線基板と、
    前記配線基板に搭載され、前記導電層と電気的に接続された電子部品と、
    を備えた実装構造体。
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