JP5585007B2 - ボイラ群の制御方法、プログラム、制御器及びボイラシステム - Google Patents
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Description
請求項1に記載の発明は、蒸発量を段階的に増減する複数のボイラを備え、一のボイラの燃焼位置を一段階上位の燃焼位置に移行させた際に増加する差分蒸発量が、他のボイラの燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行した際に増加する第1差分蒸発量より大きく設定されたボイラ群を制御するプログラムであって、前記ボイラ群において、蒸発量を増加するために、前記他のボイラが燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に、燃焼位置にあるボイラを上位の燃焼位置に移行してバックアップする際に、前記バックアップにより増加するバックアップ蒸発量が前記他のボイラが前記燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に生じる不足蒸発量の合計より大きい場合に、不足蒸発量の合計とバックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量とが以下の(1)式を満たした後に、
(不足蒸発量の合計)
≧((バックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K1) ・・・(1)
K1:定数(0<K1<1)
上記(1)式を満足する最大台数のボイラによりバックアップする第1のバックアップ手段を備えて構成されていることを特徴とする。
(不足蒸発量の合計)
≧((バックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K1) ・・・(1)
K1:定数(0<K1<1)
上記(1)式を満足する最大台数のボイラによりバックアップすることを特徴とする。
(不足蒸発量の合計)
≧((バックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K1) ・・・(1)
K1:定数(0<K1<1)
上記(1)式を満足する最大台数のボイラによりバックアップするので、過剰な蒸発量によるバックアップを抑制し、オーバシュートやハンチングの発生を抑制することができる。
また、一段階上位に移行して第N燃焼位置(Nは、1以上の整数)となることで増加する蒸発量を、「第N燃焼位置の差分蒸発量」、又は「第N差分蒸発量」といい、例えば、燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を「第1燃焼位置の差分蒸発量」、又は「第1差分蒸発量」と、第1燃焼位置から第2燃焼位置に移行した場合に増加する蒸発量を「第2燃焼位置の差分蒸発量」、又は「第2差分蒸気量」という。
また、バックアップ蒸発量とは、燃焼停止位置にあるボイラが燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に、燃焼位置にある他のボイラが一時的に燃焼位置を一段階上位に移行してバックアップする際に増加させる蒸発量をいう。
図1は、本発明に係る制御器の一実施形態を示す図であり、符号1はボイラシステムを示している。
この実施形態において、ボイラ群2は、例えば、第1ボイラ21、第2ボイラ22、第3ボイラ23、第4ボイラ24、第5ボイラ25を備え、5台の蒸気ボイラから構成されている。
また、燃焼停止位置から第1燃焼位置に燃焼位置を一段階高くした場合に増加する第1差分蒸発量は、1000(Kg/h)、第1燃焼位置から第2燃焼位置に燃焼位置を一段階高くした場合に増加する第2差分蒸発量は、2500(Kg/h)に設定されている。つまり、第2燃焼位置で燃焼した場合の蒸発量すなわち定格蒸発量は3500(Kg/h)とされている。
また、バックアップをするために、第1燃焼位置から第2燃焼位置に一時的に燃焼位置を移行する場合、第1燃焼位置にあるボイラのうち優先順位が高いボイラを優先して行なうようになっている。
出力部46は、各ボイラ21、・・・、25と信号線14により接続され、演算部43から出力された制御信号を各ボイラ21、・・・、25に出力するようになっている。
第1のデータベース45Aは、圧力信号(mV)と圧力(Pa)との関係を示すデータテーブルが数値データとして格納されており、圧力センサ7からの圧力信号(mV)に基づいてスチームヘッダ6内の圧力(Pa)が算出されるようになっている。
また、第2のデータベース45Bは、例えば、各ボイラ21、・・・、25の燃焼位置の構成、各燃焼位置の差分蒸発量、各燃焼位置の蒸発量等のデータが格納されており、これらデータを、演算部43が演算する際に参照するようになっている。
合計不足蒸発量JL
≧((バックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K1) ・・・(1)
K1:定数(0<K1<1)となった場合にバックアップを開始し、数式(1)を満足する最大台数によりバックアップするようになっている。
合計不足蒸発量JL
≦((バックアップに用いている各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K2) ・・・(2)
K2:定数(0<K2<K1)
を満足する最小台数のボイラによりバックアップし、最小台数を超えるボイラによるバックアップを解除するようになっている。
なお、メインルーチンにおける圧力センサ7からの圧力信号に基づいて蒸発量増加の必要性を判断は、上述のように周知の燃焼位置制御技術が用いられるものとし、説明を省略する。
以下、図3を参照して、メインルーチンについて説明する。
2)ボイラ群2が運転中かどうかを判断する(S2)。
ボイラ群2が運転中の場合にはS3に移行し、運転が停止している場合にはプログラムを終了する。
3)演算部43は、入力部41を介して取得した各ボイラ21、・・・、25の運転状態に関する情報等に基づいて新たに給蒸可能となったボイラの有無を判断する(S3)。
給蒸可能となったボイラがない場合にはS4に移行し、給蒸可能となったボイラがある場合にはS18に移行する。
4)演算部43は、入力部41を介して取得した圧力センサ7の圧力信号に基づいて蒸発量増加の必要性を判断する(S4)。
蒸発量を増加する必要性がある場合にはS5に移行し、蒸発量を増加する必要性がない場合にはS11に移行する。
5)演算部43は、優先順位に基づき蒸発量増加するための信号を出力する(S5)。
6)演算部43は、S5において出力した蒸発量増加のための信号出力が、燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行かどうかを判断する(S6)。
燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行である場合にはS7に移行し、燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行ではない場合にはS2に移行する。
7)演算部43は、燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行である場合に、バックアップ可能なボイラがあるかどうかを判断する(S7)。
バックアップ可能なボイラがある場合にはS8に移行し、バックアップ可能なボイラがない場合にはS2に移行する。
8)演算部43は、バックアップ可能なボイラがある場合には、合計不足蒸発量JLを算出し、メモリ42に格納する(S8)。
合計不足蒸発量JLを算出したら、S10の第1のサブルーチンに移行する。
合計不足蒸発量JLは、燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行する信号を出力した後に運転状態に関する情報が給蒸可能状態となっていない各ボイラ21、・・・、25の第1差分蒸発量を合計して算出する。
9)第1のサブルーチンの実行が終了したら、S2に移行する(S10)。
10)S4において蒸発量増加の必要性がないと判断された場合、演算部43は、入力部41を介して取得した各ボイラ21、・・・、25の運転状態に関する情報をチェックして、燃焼開始の指示を受けて給蒸可能となるまでの間の各ボイラ21、・・・、25が、ボイラ群2の必要蒸発量が減少して燃焼不要となることで合計不足蒸発量JLが減少していないかどうかを判断する(S11)。
合計不足蒸発量JLの減少がある場合にはS12に移行し、合計不足蒸発量JLの減少がない場合にはS2に移行する。
11)演算部43は、S11において合計不足蒸発量JLの減少がある場合には、合計不足蒸発量JLを算出し、合計不足蒸発量JLを算出したらS13の第2のサブルーチンに移行する(S12)。このとき、算出した合計不足蒸発量JLは、メモリ42に格納する。
12)第2のサブルーチンの実行が終了したら、S2に移行する(S13)。
13)演算部43は、S3において新たに給蒸可能となったボイラがある場合には、合計不足蒸発量JLを算出し、合計不足蒸発量JLを算出したらS20の第2のサブルーチンに移行する(S18)。このとき、算出した合計不足蒸発量JLは、メモリ42に格納する。
14)第2のサブルーチンの実行が終了したら、S2に移行する(S20)。
上記1)から14)を繰り返して実行する。
〔第1のサブルーチン〕
以下、図4を参照して、第1のサブルーチンについて説明する。第1のサブルーチンは、ボイラ群2において、燃焼位置が燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行する信号が出力されて、メインルーチンのS10への移行により開始する。
1)まず、ボイラ群2における現在の総バックアップ蒸発量JBKと、バックアップ燃焼をする場合に優先順位に基づいて新たに燃焼させる次優先バックアップボイラのバックアップ蒸発量JBK1とを合計し、この(総バックアップ蒸発量JBK+次優先バックアップボイラのバックアップ蒸発量JBK1)と定数K1(0<K1<1)との積を算出してJAに置き換える(S101)。JAは、数式(1)を判断するために用いる変数である。
ここで、次優先バックアップボイラとは、バックアップに用いることが可能なボイラのうち、バックアップに関しての優先順位が最上位のボイラをいう。
2)演算部43は、合計不足蒸発量JL≧JAかどうかを判断する(S102)。
合計不足蒸発量JL≧JAである場合にはS103に移行し、合計不足蒸発量JL≧JAでない場合にはプログラムを終了する。
3)演算部43は、次優先バックアップボイラに1段階上位の燃焼位置に移行する信号を出力して、S104に移行する(S103)。
4)演算部43は、S101で算出した(総バックアップ蒸発量JBK+次優先バックアップボイラのバックアップ蒸発量JBK1)を新たな総バックアップ蒸発量JBKに置き換えてS101に移行する(S104)。なお、新たな総バックアップ蒸発量JBKは、メモリ42に格納する。
5)演算部43は、入力部41を介して取得した各ボイラ21、・・・、25の運転状態に関する情報等に基づいて次優先バックアップボイラの有無を判断する(S105)。
次優先バックアップボイラがある場合にはS101に移行し、次優先バックアップボイラがない場合には、数式(1)を満足していなくともプログラムを終了する。
上記1)から5)を繰り返して実行する。
このようにして、数式(1)を満足する最大台数を決定する。
〔第2のサブルーチン〕
以下、図5を参照して、第2のサブルーチンについて説明する。第2のサブルーチンは、ボイラ群2において、合計不足蒸発量JLの減少が検出されて、メインルーチンのS13又はS20に移行することにより開始する。
1)まず、ボイラ群2におけるバックアップ中のボイラの有無を判断する(S201)。
バックアップ中のボイラの有無の判断は、現在の総バックアップ蒸発量JBKがゼロの場合は、バックアップ中のボイラは存在しないものと判断し、総バックアップ蒸発量JBKがゼロでない場合は、バックアップ中のボイラが存在すると判断する。
バックアップ中のボイラが存在する場合には、S202に移行し、バックアップ中のボイラが存在しない場合には、第2のサブルーチンを終了する。
2)次に、ボイラ群2における現在の総バックアップ蒸発量JBKと定数K2(0<K2<K1)との積を算出してJBに置き換える(S202)。JBは、数式(2)を判断するために用いる変数である。
3)演算部43は、合計不足蒸発量JL≦JBかどうかを判断する(S203)。
合計不足蒸発量JL≦JBである場合にはS204に移行し、合計不足蒸発量JL≦JBでない場合には第2のサブルーチンを終了する。
4)演算部43は、最下位優先バックアップボイラにバックアップ燃焼を解除する信号を出力して1段階下位の燃焼位置に移行し、S205に移行する(S204)。
5)演算部43は、(総バックアップ蒸発量JBK−最下位優先バックアップボイラのバックアップ蒸発量JBK2)を算出して、新たな総バックアップ蒸発量JBKに置き換えてS201に移行する(S205)。なお、新たな総バックアップ蒸発量JBKは、メモリ42に格納する。
上記1)から5)を繰り返して実行する。
このようにして、数式(2)を満足する最小台数を決定する。
図6は、プログラムを用いてボイラ群2の燃焼を制御する場合の各ボイラ21、・・・、25の燃焼状態を示す概略図であり、四角枠は各ボイラ21、・・・、25のそれぞれ第1燃焼位置、第2燃焼位置の燃焼状態を、左側に示した数値1000、2500はそれぞれ第1差分蒸発量及び第2差分蒸発量を示している。
なお、各ボイラ21、・・・、25において、例えば、数式(1)に係る定数K1=0.7、数式(2)に係る定数K2=0.4に設定されているものとする。
この場合、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、2000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは、ゼロ
総バックアップ蒸発量JBKは、ゼロ
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
2)演算部43は、S2、S3を経由してS4を実行する。
要求負荷が増加した場合、演算部43は、蒸発量を増加する必要があると判断(S4)し、優先順位に基づいて蒸発量を増加する信号を出力(S5)する。
その結果、図6(B)に示すように、第3ボイラ23が燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行する。
この時点で、第3ボイラ23の第1燃焼位置は、燃焼指示を受けて給蒸するまでの間の状態であり、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、2000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは、1000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、ゼロ
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
3)蒸発量を増加する信号が出力(S5)されると、演算部43は、蒸発量の増加が、新たなボイラを燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行によるものかどうかを判断する(S6)。
図6(B)では、第3ボイラ23が燃焼開始しているので、燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行による蒸発量の増加と判断する(S6)。
次に、演算部43は、第1ボイラ21、第2ボイラ22が第1燃焼位置であるから、バックアップ可能なボイラが存在すると判断(S7)し、S8を実行して合計不足蒸発量JL(=1000(kg/h))を算出する。S8において合計不足蒸発量JLを算出したら、第1のサブルーチン(S10)に移行する。
4)演算部43は、第1のサブルーチンにおいて、S101を実行してJA=2500×0.7(=1750(kg/h))を算出する。
次に、S102を実行して、合計不足蒸発量JL1000(kg/h)とJAとを比較する。
その結果、合計不足蒸発量JL(=1000(kg/h))<JA(=1750(kg/h))であるから、数式(1)を満足する最大台数のボイラはゼロとなり、第1ボイラ21、第2ボイラ22によるバックアップをせずに、図6(B)に示すように、第1ボイラ21によるバックアップをすることなく、第1のサブルーチンを終了する。
5)次に、演算部43は、S2、S3を経由してS4を実行する。
ここで、要求負荷が増加し、演算部43は、蒸発量を増加する必要があると判断(S4)したものとする。次いで、演算部43は、優先順位に基づいて蒸発量を増加する信号を出力(S5)する。
その結果、図6(C)に示すように、第4ボイラ24が燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行する。
この時点で、第3ボイラ23及び第4ボイラ24は、燃焼指示を受けて第1燃焼位置に移行して給蒸するまでの間の状態であり、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、2000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは、2000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、ゼロ
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
6)蒸発量を増加する信号が出力(S5)されると、演算部43は、蒸発量の増加が、新たなボイラを燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行によるものかどうかを判断する(S6)。
図6(C)では、第4ボイラ24が燃焼開始しているので、燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行による蒸発量の増加と判断する(S6)。
次に、演算部43は、第1ボイラ21、第2ボイラ22が第1燃焼位置であるから、バックアップ可能なボイラが存在すると判断(S7)し、S8を実行して合計不足蒸発量JL(=2000(kg/h))を算出する。S8において合計不足蒸発量JLを算出したら、第1のサブルーチン(S10)に移行する。
7)演算部43は、第1のサブルーチンにおいて、S101を実行してJA=2500×0.7(=1750(kg/h))を算出する。
次に、S102を実行して、合計不足蒸発量JL2000(kg/h)とJAとを比較する。
その結果、合計不足蒸発量JL(=2000(kg/h))≧JA(=1750(kg/h))であるから、S103に移行して、次優先バックアップボイラである第1ボイラ21によるバックアップを開始する信号を出力する。
8)その結果、図6(D)に示すように、第1ボイラ21を第1燃焼位置から第2燃焼位置に移行して、バックアップを開始する。
この時点で、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、2000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは2000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、2500(kg/h)
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
最下位優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
9)次に、数式(1)を満足する最大台数のボイラを算出するために、演算部43は、第1のサブルーチンにおいてS104を実行して、JBK+次優先バックアップボイラのバックアップ蒸発量JBK1を算出する。
次いで、S101を実行してJA(=(2500+2500)×0.7(=3500(kg/h)))を算出し、S102を実行して合計不足蒸発量JL1000(kg/h)とJAとを比較する。
その結果、合計不足蒸発量JL(=2000(kg/h))<JA(=3500(kg/h))であるから、数式(1)を満足する最大台数のボイラは1台となり、図6(B)に示すように、第2ボイラ22によるバックアップをせずに第1ボイラ21によるバックアップを維持して、第1のサブルーチンを終了する。
10)次に、演算部43は、S2、S3を経由してS4を実行する。
ここで、要求負荷が増加し、演算部43は、蒸発量を増加する必要があると判断(S4)したものとする。次いで、演算部43は、優先順位に基づいて蒸発量を増加する信号を出力(S5)する。
その結果、図6(E)に示すように、第5ボイラ25が燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行する。
この時点で、第3ボイラ23から第5ボイラ25の3台が、第1燃焼位置は、燃焼指示を受けて給蒸するまでの間の状態であり、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、2000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは、3000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、2500(kg/h)
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
最下位優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
11)蒸発量を増加する信号が出力(S5)されると、演算部43は、蒸発量の増加が、新たなボイラを燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行によるものかどうかを判断する(S6)。
図6(E)では、第5ボイラ25が燃焼開始しているので、燃焼停止位置から第1燃焼位置への移行による蒸発量の増加と判断する(S6)。
次に、演算部43は、第2ボイラ22が第1燃焼位置であるから、バックアップ可能なボイラが存在すると判断(S7)し、S8を実行して合計不足蒸発量JL(=3000(kg/h))を算出する。S8において合計不足蒸発量JLを算出したら、第1のサブルーチン(S10)に移行する。
12)演算部43は、第1のサブルーチンにおいて、S101を実行してJA(=(2500+2500)×0.7(=3500(kg/h)))を算出する。
次に、S102を実行して、合計不足蒸発量JL3000(kg/h)とJAとを比較する。
その結果、合計不足蒸発量JL(=3000(kg/h))<JA(=3500(kg/h))であるから、数式(1)を満足する最大台数のボイラは1台のままであり、第2ボイラ22によるバックアップをせずに、図6(E)に示すように、第1ボイラ21によるバックアップを維持して、第1のサブルーチンを終了する。
13)次に、演算部43は、S2を経由してS3を実行する。
ここで、演算部43がS3を実行する前に、図6(F)に示すように、第3ボイラ23が給蒸可能となったものとする。
この時点で、第4ボイラ24及び第5ボイラ25の2台が、燃焼指示を受けて給蒸するまでの間の状態であり、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、3000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは、2000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、2500(kg/h)
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
最下位優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
14)演算部43は、新たに給蒸可能となったボイラが存在すると判断(S3)して、S18に移行し、S18を実行して合計不足蒸発量JL(=2000(kg/h))を算出する。S18において合計不足蒸発量JLを算出したら、第2のサブルーチン(S20)に移行する。
15)演算部43は、第2のサブルーチンにおいて、S201を実行してJBK(=2500(kg/h)がゼロでないことからバックアップ中のボイラがあることを判断し、S202に移行する。
16)演算部43は、第2のサブルーチンにおいて、S202を実行してJB(=2500×0.4(=1000(kg/h))を算出する。
次いで、S203を実行して、合計不足蒸発量JL2000(kg/h)とJBとを比較する。
その結果、合計不足蒸発量JL(=2000(kg/h))>JB(=1000(kg/h))であるから、数式(2)を満足する最大台数のボイラは1台のままであり、図6(F)に示すように、第1ボイラ21によるバックアップを解消することなく維持し、第2のサブルーチンを終了する。
17)次に、演算部43は、S2を経由してS3を実行する。
ここで、演算部43がS3を実行する前に、図6(G)に示すように、第4ボイラ24が給蒸可能となったものとする。
この時点で、第5ボイラ25が、燃焼指示を受けて給蒸するまでの間の状態であり、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、4000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは、1000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、2500(kg/h)
次優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
最下位優先バックアップ蒸発量は、2500(kg/h)
である。
18)演算部43は、新たに給蒸可能となったボイラが存在すると判断(S3)して、S18に移行し、S18を実行して合計不足蒸発量JL(=1000(kg/h))を算出する。S18において合計不足蒸発量JLを算出したら、第2のサブルーチン(S20)に移行する。
19)演算部43は、第2のサブルーチンにおいて、S201を実行してJBK(=2500(kg/h)がゼロでないことからバックアップ中のボイラがあることを判断し、S202に移行する。
20)演算部43は、第2のサブルーチンにおいて、S202を実行してJB(=2500×0.4(=1000(kg/h))を算出する。
次いで、S203を実行して、合計不足蒸発量JL1000(kg/h)とJBとを比較する。
その結果、合計不足蒸発量JL(=1000(kg/h))≦JB(=1000(kg/h))であるから、S204に移行して、最下位優先バックアップボイラである第1ボイラ21によるバックアップを解消する信号を出力する。ここで、数式(2)を満足する最大台数のボイラはゼロである。
21)その結果、図6(H)に示すように、第1ボイラ21が第2燃焼位置から第1燃焼位置に移行して、第1ボイラ21によるバックアップが解消される。
この時点で、第5ボイラ25が、燃焼指示を受けて給蒸するまでの間の状態となり、
バックアップ蒸発量を除く蒸発量は、4000(kg/h)
合計不足蒸発量JLは1000(kg/h)
総バックアップ蒸発量JBKは、ゼロ
である。
22)次いで、演算部43は、総バックアップ蒸発量JBK−最下位優先バックアップボイラのバックアップ蒸発量JBK2)(=2500−2500(=ゼロ))を算出(S205)して新たなJBKに置き換え、S201に移行する。
23)演算部43は、JBKがゼロであるため、バックアップボイラが存在しないと判断(S201)して、第2のサブルーチンを終了する。
なお、図6には、図示していないが、燃焼開始の指示を受けて給蒸可能となるまでの間のボイラが、ボイラ群2の必要蒸発量が減少して燃焼不要となることにより合計不足蒸発量JLが減少した場合には、合計不足蒸発量JLを算出(S12)して第2のサブルーチンを実行(S13)し、数式(2)を満足する最小台数のボイラによりバックアップを行なうとともに最小台数を超えるボイラによるバックアップを解除するようになっている。
その結果、バックアップにおけるボイラ群2の制御を安定して行なうことができる。
なお、図7において、(A)は、No.1ボイラが第1燃焼位置にあり蒸発量2000(kg/h)で給蒸している状態を、(B)は、第1燃焼位置(第1差分蒸発量は、各1000(kg/h)のNo.2からNo.4ボイラに燃焼開始の指示が出力されて給蒸するまでの状態(R)を、(C)はNo.1ボイラが第2燃焼位置(第2差分蒸発量は、2000(kg/h))に移行してバックアップ(BK)している状態を、概略図示したものである。
また、この場合、(第1差分蒸発量:第2差分蒸発量)は、1:1以外に設定されてもよいことはいうまでもない。
また、ボイラ群2を構成する5台のボイラ21、・・・、25のうち一部が、例えば故障、修理等により計画停止されている場合に稼動可能な一部のボイラを対象として燃焼制御してもよい。
例えば、数式(1)における定数K1に代えて関数を用いてもよく、例えば、複数の定数、複数の定数と関数、複数の関数を用いて、バックアップを開始するタイミングを遅らせる構成としてもよい。
例えば、バックアップを要求するボイラの第1差分蒸発量と、バックアップに用いる燃焼位置の差分蒸発量のいずれか一方又は双方が異なる場合に、第1の燃焼位置、バックアップ用燃焼位置に対応する定数等を異なる設定としてもよい。
2 ボイラ群
4 制御部(制御器)
21、22、23、24、25 ボイラ
Claims (4)
- 蒸発量を段階的に増減する複数のボイラを備え、一のボイラの燃焼位置を一段階上位の燃焼位置に移行させた際に増加する差分蒸発量が、他のボイラの燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行した際に増加する第1差分蒸発量より大きく設定されたボイラ群を制御するプログラムであって、
前記ボイラ群において、蒸発量を増加するために、前記他のボイラが燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に、燃焼位置にあるボイラを上位の燃焼位置に移行してバックアップする際に、
前記バックアップにより増加するバックアップ蒸発量が前記他のボイラが前記燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に生じる不足蒸発量の合計より大きい場合に、
不足蒸発量の合計とバックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量とが以下の(1)式を満たした後に、
(不足蒸発量の合計)
≧((バックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K1) ・・・(1)
K1:定数(0<K1<1)
上記(1)式を満足する最大台数のボイラによりバックアップする第1のバックアップ手段を備えて構成されていることを特徴とするプログラム。 - 請求項1に記載のプログラムを備えることを特徴とする制御器。
- 請求項2に記載の制御器を備えることを特徴とするボイラシステム。
- 蒸発量を段階的に増減する複数のボイラを備え、一のボイラの燃焼位置を一段階上位の燃焼位置に移行させた際に増加する差分蒸発量が、他のボイラの燃焼停止位置から第1燃焼位置に移行した際に増加する第1差分蒸発量より大きく設定されたボイラ群の制御方法であって、
前記ボイラ群において、蒸発量を増加するために、前記他のボイラが燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に、燃焼位置にあるボイラを上位の燃焼位置に移行してバックアップする際に、
前記バックアップにより増加するバックアップ蒸発量が前記他のボイラが前記燃焼開始を指示されて給蒸するまでの間に生じる不足蒸発量の合計より大きい場合に、
不足蒸発量の合計とバックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量とが以下の(1)式を満たした後に、
(不足蒸発量の合計)
≧((バックアップに用いる各ボイラのバックアップ蒸発量を合計した総バックアップ蒸発量)×K1) ・・・(1)
K1:定数(0<K1<1)
上記(1)式を満足する最大台数のボイラによりバックアップすることを特徴とするボイラ群の制御方法。
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