JP5584977B2 - 強化繊維束 - Google Patents
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Description
−C(=O)−O−・・・式(I)
(5)前記強化繊維が炭素繊維である、(1)〜(4)のいずれかに記載の強化繊維束。
(6)オレフィン成分のプロピレンから導かれる構成単位が50〜99モル%である第1のプロピレン系樹脂(A)と、第1のプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して0.3〜45重量部の第2のプロピレン系樹脂(B)とを少なくとも含む混合物が付着物として付着されている強化繊維束であって、強化繊維が炭素繊維であり、第1のプロピレン系樹脂(A)の重量平均分子量Mwが第2のプロピレン系樹脂(B)よりも大きく、第1のプロピレン系樹脂(A)が未変性のプロピレン系樹脂であり、かつ第2のプロピレン系樹脂(B)は重合体鎖に結合したカルボン酸塩を少なくとも含むプロピレン系樹脂であり、第1のプロピレン系樹脂(A)と第2のプロピレン系樹脂(B)との混合物である付着物の付着量が0.1〜30重量%の範囲内である強化繊維束。
(7)前記第2のプロピレン系樹脂(B)が、樹脂1グラム当たり、式(I)で表される基換算で総量0.05〜5ミリモル当量の濃度でカルボン酸塩を少なくとも有してなる、(1)〜(6)のいずれかに記載の強化繊維束。
−C(=O)−O−・・・式(I)
(8)前記第2のプロピレン系樹脂(B)の重合体鎖に結合したカルボン酸塩の50〜100%が、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩より選択される、1種または2種以上の金属塩で転化されてなるものである、(1)〜(7)のいずれかに記載の強化繊維束。
本発明の第1の態様では、第1のプロピレン系樹脂(A)が、重量平均分子量Mwが30,000以上150,000未満の範囲であるプロピレン系樹脂(A−1)30〜100重量%と、重量平均分子量Mwが150,000以上500,000以下の範囲であるプロピレン系樹脂(A−2)0〜70重量%とを有してなる必要があり、本発明の第2の態様では、強化繊維が炭素繊維であるとともに、第1のプロピレン系樹脂(A)が未変性のプロピレン系樹脂である必要がある。
本発明の第2の態様では、強化繊維として炭素繊維を用いる必要がある。
A:0.1規定水酸化カリウム−エタノール標準液使用量(ml)
F:0.1規定水酸化カリウム−エタノール標準液のファクター
B:試料採取量(g)。
中和されていないカルボン酸基のモル数=酸価×1000/56(モル/g)。
r:中和されていないカルボン酸基のモル数/カルボン酸基の総モル数。
X=(X1+X2+X3)/9。
プロピレン系樹脂の付着した強化繊維束を約5g取り、120℃で3時間乾燥し、その重量W1(g)を測定した。次いで強化繊維束を窒素雰囲気中で、450℃で15分間加熱後、室温まで冷却しその重量W2(g)を測定した。W1(g)およびW2(g)を用いて付着量は次式にて算出した。
第1のプロピレン系樹脂(A)および第2のプロピレン系樹脂(B)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて測定した。GPCカラムにはポリスチレン架橋ゲルを充填したものを用いた。溶媒に1,2,4−トリクロロベンゼンを用い、150℃にて測定した。分子量は標準ポリスチレン換算にて算出した。
第1および第2の各プロピレン系樹脂について、有機化合物元素分析、誘導結合プラズマ(ICP)発光分析、IR(赤外吸収)スペクトル分析、1H−NMR測定および13C−NMR測定を実施し、プロピレン系樹脂の含有元素量、官能基構造の同定、各帰属プロトン、カーボンのピーク強度より単量体構造の含有割合について評価を実施した。
第1および第2の各プロピレン系樹脂に対して、以下の操作をおこなうことでカルボン酸塩含有量および中和されていないカルボン酸含有量を測定した。
A:0.1規定水酸化カリウム−エタノール標準液使用量(ml)
F:0.1規定水酸化カリウム−エタノール標準液のファクター(1.02)
B:試料採取量(0.50g)。
カルボン酸基の中和塩への転化率を、別途IR、NMRおよび元素分析等を用いてカルボン酸基のカルボニル炭素の定量をおこなって算出したカルボン酸基の総モル数(モル/g)を用いて下式にて算出した。
r:中和されていないカルボン酸基のモル数/カルボン酸基の総モル数。
プロピレン系樹脂が付着した強化繊維束を走査型電子顕微鏡で観察し、樹脂被覆部分と強化繊維表面露出部分の面積比より繊維表面被覆率を算出した。観察範囲は強化繊維束の単繊維を繊維軸方向に単繊維径の10倍の長さ分について任意の5ヶ所で観察した。単繊維を任意で5本選択し、それぞれ任意の5ヶ所で観察し、合計25ヶ所の平均をもって繊維表面被覆率とした。
評価サンプルである強化繊維束のボビンを、温度23±5℃、相対湿度60±20%に管理された温調室に30分以上放置した。次に、上記温度と湿度条件が設定されている温調室内にある擦過毛羽装置を用いて、図1に示した糸道図に従い、強化繊維を、パウダークラッチを内蔵したクリール1に仕掛けて、糸道を作製した。まず、擦過毛羽を発生させるために、直径10mmの固定した表面が鏡面加工された擦過ピン2の4個に強化繊維をかけて、毛羽カウンター3を通過させた。走行時のスリップが発生しないように駆動ローラー4に強化繊維を5回以上巻いて、ワインダー5に巻き付けた。糸速を3m/分に設定して、図1に示したローラー6を介した糸道で強化繊維の走行を開始した。糸道が安定したことを確認し、毛羽カウント機器3から駆動ローラー4の間で測定した走行時の強化繊維の張力が6gf/texになるように、パウダークラッチで初期張力を調整した。その後、毛羽カウンターを作動させて、走行状態での擦過毛羽の評価を、サンプル毎に1分間測定を3回繰り返した。それぞれ1分間でカウントされた擦過毛羽数をX1、X2、X3として、下式から擦過毛羽数X[個/m]を算出した。
X=(X1+X2+X3)/9。
B:3〜5個/m
C:6〜10個/m
D:11個/m以上。
温度23±2℃、湿度50±5%の雰囲気中で強化繊維束を2時間放置した。強化繊維束を1.5m長に切り、下部に100gの荷重をつけ繊維束を垂直に吊り下げた。これに1mmφ、長さ100mm程度のステンレスワイヤーの下部20〜30mmを曲げ、全重量が12gとなるように荷重を掛けたものを、上部20〜30mmをUの字に曲げた部分で繊維束幅方向の中央に引っ掛けた。30分経過後の前記荷重の落下距離(単位、cm)を測定した。少なくとも5回の測定を行い、平均値をもってフックドロップ値とした。プロセス性の判定は以下の基準でおこない、A〜Bを合格とした。
B:フックドロップ値が1cm以上3cm未満および40cm以上80cm以下の範囲
C:フックドロップ値が1cm未満または80cmを超える場合。
チョップド強化繊維束30gを500mlメスシリンダーに投入し、メスシリンダーを2cmの高さよりゴムシート上に落下させながら50回タッピングしてチョップド強化繊維束を十分に充填させた。充填後の容積を読み取り、以下の式よりチョップド強化繊維束の嵩密度を算出した。
嵩密度の判定は以下の基準でおこない、A〜Cを合格とした。
B:0.3g/ml以上0.4g/ml未満
C:0.2g/ml以上0.3g/ml未満
D:0.2g/ml未満。
評価詳細については次の文献を参考にした。
プロピレン系樹脂が付着した強化繊維束より長さ20cmの単繊維1本を取り出した。続いて未変性ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー(株)製“プライムポリプロ”J105G(登録商標))50重量%と、酸変性ポリプロピレン樹脂(三井化学(株)製“アドマー”QB510(登録商標))50重量%とからなる厚み150μmの樹脂フィルムを20×20cm角の大きさで2枚作製し、前記取り出した単繊維を1枚目の樹脂フィルム上に直線状に配置した。もう1枚の樹脂フィルムを単繊維を挟むように重ねて配置し、200℃で3分間、0.5MPaの圧力で加圧プレスし、単繊維が樹脂に埋め込まれたサンプルを作製した。得られたサンプルを切り出し、短繊維が中央に埋没した厚さ0.2mm,幅10mm,長さ70mmの試験片を得た。上記と同様にして試験片を10ピース作製した。
lc =(4/3)・l
ここで、l(μm)は最終的な繊維の破断長さの平均値、σ f(MPa) は繊維の引張強さ、d(μm)は繊維の直径である。
B:14MPa以上16MPa未満
C:12MPa以上14MPa未満
D:10MPa以上12MPa未満
E:10MPa未満。
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理、表面酸化処理を行い、総単糸数24,000本の連続炭素繊維を得た。この連続炭素繊維の特性は次に示す通りであった。
単位長さ当たりの質量:1.6g/m
比重:1.8
表面酸素濃度比 [O/C]:0.06
引張強度:4600MPa
引張弾性率:220GPa。
ポリアクリロニトリルを主成分とする共重合体から紡糸、焼成処理、表面酸化処理を行い、総単糸数24,000本の連続炭素繊維を得た。この連続炭素繊維の特性は次に示す通りであった。
単位長さ当たりの質量:1.6g/m
比重:1.8
表面酸素濃度比 [O/C]:0.12
引張強度:4600MPa
引張弾性率:220GPa。
プロピレン系樹脂(A)として、プロピレン・ブテン・エチレン共重合体(A−1)(C3=66モル%、Mw=90,000)91重量部、プロピレン系樹脂(B)の原料として、無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン共重合体(C3=98モル%、Mw=25,000、酸含有量=0.81ミリモル当量)9重量部、界面活性剤(C)として、オレイン酸カリウム3重量部を混合した。この混合物を2軸スクリュー押出機(池貝鉄工株式会社製、PCM−30,L/D=40)のホッパーより3000g/時間の速度で供給し、同押出機のベント部に設けた供給口より、20%の水酸化カリウム水溶液を90g/時間の割合で連続的に供給し、加熱温度210℃で連続的に押出した。押出した樹脂混合物を、同押出機口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで110℃まで冷却し、さらに80℃の温水中に投入してエマルジョンを得た。得られたエマルジョンは固形分濃度:45%であった。
プロピレン系樹脂(B)の原料として、無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン重合体(C3=98モル%、Mw=5,000、酸含有量=0.81ミリモル当量)を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
プロピレン系樹脂(B)の原料として、無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン重合体(C3=95モル%、Mw=40,000、酸含有量=0.81ミリモル当量)を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
プロピレン系樹脂(B)の原料として、無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン重合体(C3=95モル%、Mw=25,000、酸含有量=0.1ミリモル当量)を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
20%水酸化カリウム水溶液の供給量を90g/時間から43g/時間に変更した以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
20%水酸化カリウム水溶液を20%アンモニア水に変更し、供給量を90g/時間から150g/時間に変更した以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
20%水酸化カリウム水溶液を20%水酸化亜鉛水溶液に変更し、供給量を90g/時間から160g/時間に変更した以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
プロピレン系樹脂(A)として、プロピレン・ブテン・エチレン共重合体(A−1)(C3=66モル%、Mw=90,000)45.5重量部と、プロピレン・ブテン共重合体(A−2)(C3=81モル%、Mw=300,000)45.5重量部との混合樹脂を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
プロピレン系樹脂(A)として、無水マレイン酸変性プロピレン・ブテン・エチレン共重合体(A−3)(C3=66モル%、Mw=70,000、酸含有量:0.81ミリモル当量)を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
無変性のポリプロピレン樹脂(重量平均分子量100,000)を粉砕し、平均粒径10μmのポリプロピレン樹脂パウダーを得た。該パウダーをn−ヘキサン中に投入し、撹拌することで無変性ポリプロピレン樹脂の懸濁液を調整した。固形分濃度は45%であった。
プロピレン系樹脂(A)として、プロピレン系樹脂(B)の原料に用いた無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン共重合体(A−4)(C3=98モル%、Mw=25,000、酸含有量=0.81ミリモル当量)を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
プロピレン系樹脂(B)の原料として、無水マレイン酸変性プロピレン・エチレン重合体(C3=95モル%、Mw=200,000、酸含有量=0.81ミリモル当量)を用いた以外は、参考例3と同様にしてエマルジョンを作製した。該エマルジョンは固形分濃度45重量%であった。
参考例1で得られた連続炭素繊維束に、参考例3で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(1)のエマルジョンを固形分濃度6重量%に調整してローラー含浸法にて付着させた後、オンラインで210℃で2分間乾燥し、水分を除去した。得られた炭素繊維束の特性を表1に記載した。プロピレン系樹脂の混合物PP(1)の付着量は3重量%であった。得られた炭素繊維束は繊維表面被覆率測定、擦過毛羽数測定、プロセス性評価および界面剪断強度の評価に用いた。
プロピレン系樹脂の混合物PP(1)のエマルジョンの固形分濃度を0.6重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
プロピレン系樹脂の混合物PP(1)のエマルジョンの固形分濃度を2重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
参考例4で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(2)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
参考例5で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(3)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
プロピレン系樹脂の混合物PP(1)のエマルジョンの固形分濃度を30重量%としたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表1に記載した。
参考例6で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(4)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例7で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(5)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例8で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(6)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例9で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(7)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例10で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(8)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例11で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(9)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例2で得られた連続炭素繊維束を用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表2に記載した。
参考例1で得られた連続炭素繊維束にプロピレン系樹脂の混合物を付着させずにそのまま評価に供した。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
参考例1で得られた連続炭素繊維束に、参考例3で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(1)のエマルジョンの固形分濃度を30重量%としてローラー含浸法にて付着させた後、オンラインで210℃で2分間乾燥し、水分を除去した。得られた炭素繊維束に、再度、プロピレン系樹脂の混合物PP(1)のエマルジョンの固形分濃度を30重量%としてローラー含浸法にて付着させた後、オンラインで210℃で2分間乾燥し、水分を除去して炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
参考例12で調整したプロピレン系樹脂の混合物PP(10)のn−ヘキサン懸濁液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
参考例13で調整したプロピレン系樹脂PP(11)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
参考例14で調整したプロピレン系樹脂PP(12)のエマルジョンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして炭素繊維束を作成した。特性評価結果はまとめて表3に記載した。
2 表面が鏡面加工された擦過ピン
3 毛羽カウンター
4 駆動ローラー
5 ワインダー
6 ローラー
Claims (17)
- オレフィン成分のプロピレンから導かれる構成単位が50〜99モル%である第1のプロピレン系樹脂(A)と、第1のプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して0.3〜45重量部の第2のプロピレン系樹脂(B)とを少なくとも含む混合物が付着物として付着されている強化繊維束であって、第1のプロピレン系樹脂(A)が、重量平均分子量Mwが30,000以上150,000未満の範囲であるプロピレン系樹脂(A−1)30〜100重量%と、重量平均分子量Mwが150,000以上500,000以下の範囲であるプロピレン系樹脂(A−2)0〜70重量%とを有してなり、第1のプロピレン系樹脂(A)の重量平均分子量Mwが第2のプロピレン系樹脂(B)よりも大きく、かつ第2のプロピレン系樹脂(B)は重合体鎖に結合したカルボン酸塩を少なくとも含むプロピレン系樹脂であり、第1のプロピレン系樹脂(A)と第2のプロピレン系樹脂(B)との混合物である付着物の付着量が0.1〜30重量%の範囲内である強化繊維束。
- 前記第1のプロピレン系樹脂(A)が未変性のプロピレン系樹脂である、請求項1に記載の強化繊維束。
- 前記第1のプロピレン系樹脂(A)が、重合体鎖に結合したカルボン酸塩を少なくとも含むプロピレン系樹脂である、請求項1に記載の強化繊維束。
- カルボン酸またはその塩の、樹脂1グラム当たり、式(I)で表される基換算での第2のプロピレン系樹脂(B)のミリモル当量が、第1のプロピレン系樹脂よりも大きいミリモル当量である、請求項3に記載の強化繊維束。
−C(=O)−O−・・・式(I) - 前記強化繊維が炭素繊維である、請求項1〜4のいずれかに記載の強化繊維束。
- オレフィン成分のプロピレンから導かれる構成単位が50〜99モル%である第1のプロピレン系樹脂(A)と、第1のプロピレン系樹脂(A)100重量部に対して0.3〜45重量部の第2のプロピレン系樹脂(B)とを少なくとも含む混合物が付着物として付着されている強化繊維束であって、強化繊維が炭素繊維であり、第1のプロピレン系樹脂(A)の重量平均分子量Mwが第2のプロピレン系樹脂(B)よりも大きく、第1のプロピレン系樹脂(A)が未変性のプロピレン系樹脂であり、かつ第2のプロピレン系樹脂(B)は重合体鎖に結合したカルボン酸塩を少なくとも含むプロピレン系樹脂であり、第1のプロピレン系樹脂(A)と第2のプロピレン系樹脂(B)との混合物である付着物の付着量が0.1〜30重量%の範囲内である強化繊維束。
- 前記第2のプロピレン系樹脂(B)が、樹脂1グラム当たり、式(I)で表される基換算で総量0.05〜5ミリモル当量の濃度でカルボン酸塩を少なくとも有してなる、請求項1〜6のいずれかに記載の強化繊維束。
−C(=O)−O−・・・式(I) - 前記第2のプロピレン系樹脂(B)の重合体鎖に結合したカルボン酸塩の50〜100%が、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩より選択される、1種または2種以上の金属塩で転化されてなるものである、請求項1〜7のいずれかに記載の強化繊維束。
- 前記第2のプロピレン系樹脂(B)の重合体鎖に結合したカルボン酸塩の50〜100%が、アンモニウム塩で転化されてなるものである、請求項1〜8のいずれかに記載の強化繊維束。
- 前記第2のプロピレン系樹脂(B)の重量平均分子量Mwが1,000〜50,000の範囲である、請求項1〜9のいずれかに記載の強化繊維束。
- 前記第1のプロピレン系樹脂(A)が、重量平均分子量Mwが50,000を超えて150,000未満である、請求項1〜10のいずれかに記載の強化繊維束。
- 強化繊維束を形成する単繊維の表面の60%以上が前記プロピレン系樹脂(A)および(B)との混合物で被覆されている、請求項1〜11のいずれかに記載の強化繊維束。
- 擦過毛羽評価方法で測定される擦過毛羽数が1m当たり10個以下である、請求項1〜12のいずれかに記載の強化繊維束。
- フックドロップ法で測定されるフックドロップ値が、1〜80cmの範囲である、請求項1〜13のいずれかに記載の強化繊維束。
- 前記炭素繊維のX線光電子分光法(ESCA)によって測定される表面酸素濃度比(O/C)が0.05〜0.5である、請求項5または6に記載の強化繊維束。
- 前記強化繊維束が20,000〜100,000本の単繊維からなる、請求項1〜15のいずれかに記載の強化繊維束。
- 前記強化繊維束が繊維長1〜30mmのチョップド糸である、請求項1〜16のいずれかに記載の強化繊維束。
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