JP5583595B2 - エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物に関する。特に、凹凸や曲面などの三次元形状の表面を有する車両、船舶、看板、建物の壁面などの装飾に用いられるマーキングフィルムや、印刷後に印刷物が立体成形される三次元立体表示部材など、硬化後に印字膜に延伸性が要求される用途に好適なインクジェットインク組成物に関する。
マーキングフィルム、例えば、車両などの装飾に使用されるカーラッピングフィルムは、一般に、塩化ビニル樹脂シートなどからなる高分子基材の一面側にインクで装飾用印字膜を形成し、他面側に粘着層を介して離型シートを積層して作製されている。このようなマーキングフィルムは車両などの被装飾体に直接貼り付けることができ、作業性に優れていることから、従来の塗装によるマーキング方法に代わる方法として普及しつつある。また、例えば、電飾看板などの三次元立体表示部材は、基材に各種文字や画像からなる印字膜を印刷した後、成形機で印刷物を立体成形して作製されている。
上記のようなマーキングフィルム用途においては、マーキングフィルムを被装飾体に貼り付ける場合、離型シートを剥がして、粘着層を被装飾体の表面に貼着させているが、車両などの被装飾体の表面は凹凸や曲面などの三次元形状であるため、マーキングフィルムにシワが発生しやすく、また、マーキングフィルムと被装飾体との間に空気が入りやすいので、外観不良が生じやすい。このため、マーキングフィルムを延伸させながら被装飾体の表面に貼り付ける必要があり、その際、印字膜が基材とともに一定長延伸される場合がある。また、三次元立体表示部材などの印刷物が立体成形される用途においても、成形時の折り曲げなどによって基材とともに印字膜が延伸される場合がある。そのため、これらの用途においては、印字膜が、例えば130%以上延伸されても、ひび割れや剥れが生じないようなインクが求められている。
また、上記のような印字膜の形成にあたっては、製版工程を必要とせず、少量多品種の可変印刷に好適なインクジェット方式による印刷方式が利用されており、そのため、低粘度で、インクジェット方式での印刷に適した液物性を有する連続吐出性に優れたインクを使用する必要がある。上記観点から、印字膜の延伸性と、インクジェット方式での連続吐出性を満足させるため、着色材として染料あるいは顔料を用いた、低粘度で、延伸性を有する水系あるいは溶剤系のインクジェットインクが主として用いられている。
しかしながら、水系のインクジェットインクは、高分子基材などの非吸水性の基材に印字した場合には、インク液滴の付着が悪いために画像形成不良が発生しやすく、また、水系溶剤の乾燥が極めて遅いために印字直後にはマーキングフィルムを重ねずに乾燥させる必要がある。また、マーキングフィルムは、多くの場合、屋外で使用されるが、水系のインクジェットインクは耐水性に劣る。一方、溶剤系のインクジェットインクでは、高分子基材などの非吸水性の基材への印字適性や耐水性は優れているが、印刷後にインクを乾燥させる必要があるので、乾燥に時間を要するだけでなく、有機溶剤を揮発させるための排気設備や溶剤回収機構を設けなければならない。
産業印刷用のインクジェットインクとしては、上記の水系や溶剤系のインクジェットインク以外に、紫外線などのエネルギー線によってインクを硬化する無溶剤系のエネルギー線硬化型インクジェットインクが開発されている(例えば、特許第3619778号公報)。この種のエネルギー線硬化型インクジェットインクでは、エネルギー線の照射によってラジカルを発生させ、重合を開始することから、重合反応が非常に早く進行し、硬化性に優れている。また、溶剤を用いないため、基材への密着性や速乾性に優れているとともに、環境汚染をほとんど生じない。このため、上記のようなマーキングフィルムなどの用途においても、水系あるいは溶剤系のインクジェットインクの代わりに、上記のようなエネルギー線硬化型インクジェットインクを用いることも考えられるが、エネルギー線硬化型インクジェットインクは重合性化合物の重合反応により印字膜を硬化させるため、できるだけ硬化性の良好な重合性化合物を使用する必要性から、特許第3619778号公報などに提案されているような延伸性のない硬質の印字膜が求められてきた。従って、このようなエネルギー線硬化型インクジェットインクを用いて形成した印字膜は基本的に延伸不可能であり、延伸によって容易に印字膜にひび割れや剥れが発生する。
エネルギー線硬化型インクジェットインクを用いた印字膜に柔軟性を付与するための検討も行われており、重合性化合物として、反応性希釈剤、及び反応性オリゴマーを含有し、反応性希釈剤単体の重合物及び反応性オリゴマー単体の重合物のガラス転移温度がいずれも−25〜70℃であるエネルギー線硬化型インクジェットインクが提案されている(例えば、特許第3619778号公報)。
しかしながら、特許第3619778号公報に開示されているエネルギー線硬化型インクジェットインクでも、マーキングフィルムや三次元立体表示部材などの硬化後に基材とともに印字膜が130%以上延伸される用途においては、印字膜のひび割れや剥れの発生を抑えることができない。また、上記のような用途では、アルコールなどに対する耐溶剤性も求められるが、特許第3619778号公報においては、このような耐溶剤性は何ら検討されていない。さらに、特許第3619778号公報では、接着性や耐引っ掻き性、及び連続的な印字膜を形成するために反応性希釈剤として多官能モノマー(2官能モノマー)を使用する必要がある(特許第3619778号公報の段落〔0028〕〜〔0029〕)。このため、重合性化合物の硬化が促進され、印字膜が硬質になりやすいことに加え、多官能モノマーと多官能の反応性オリゴマーとを含有するインクは高粘度となりやすいので、インクジェット方式においては連続吐出性が劣化しやすい。
また、上記のようなエネルギー線硬化型インクジェットインクを硬化させる手段としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが従来から用いられているが、これらの照射手段により紫外線を照射すると熱が発生しやすいため、高分子基材を用いているマーキングフィルムなどの用途では、基材にカールや波うちなどが発生しやすい。このため、最近では、上記のような水銀灯やメタルハライドランプの代わりに、小型で発熱の少ない紫外線LEDや紫外線レーザなどの低エネルギーの照射手段を用いることも提案されている。しかしながら、特許第3619778号公報や特開2004−131725号公報などに開示されているエネルギー線硬化型インクジェットインクは、このような低エネルギーの照射手段によっては十分な硬化性及び密着性が得られない。硬化性及び密着性を向上するためにエチレン性二重結合を多く有する多官能の重合性化合物を使用することも考えられるが、その場合、インクがさらに高粘度となるとともに、印字膜が硬質となり、延伸性がさらに低下することとなる。
本発明の目的は、エネルギー線硬化型インクジェットインクをマーキングフィルムや三次元立体表示部材などの印刷後に印字膜が基材とともに延伸される用途に適用した場合でも、印字膜にひび割れや剥れが発生せず優れた延伸性を有するとともに、優れた耐溶剤性を有し、低エネルギーの照射手段を用いた場合でも、硬化性及び密着性に優れ、インクジェット方式で印刷する際の連続吐出性に優れたエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、着色材、重合性化合物、光重合開始剤、及び表面張力調整剤を含んでなるエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物であって、
前記重合性化合物は、
一分子中にエチレン性二重結合を1個有する単官能モノマーと、
(A)オリゴマー単体を重合させたときに25℃で130%以上の伸び率を有し、且つ800以上、3,000未満の重量平均分子量を有する反応性オリゴマーと、
(B)オリゴマー単体を重合させたときに25℃で130%以上の伸び率を有し、且つ3,000以上、8,000以下の重量平均分子量を有する反応性オリゴマー
とを含み、
前記反応性オリゴマー(A)及び反応性オリゴマー(B)の一方は一分子中にエチレン性二重結合を2個以下有し、他方は一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有しており、
インク組成物の全質量に対して、前記単官能モノマーの含有量が40質量%以上、75質量%以下、前記反応性オリゴマー(A)の含有量が5質量%以上、35質量%以下、前記反応性オリゴマー(B)の含有量が5質量%以上、35質量%以下、前記反応性オリゴマー(A)と反応性オリゴマー(B)の合計含有量が10質量%以上、40質量%以下であり、
前記光重合開始剤は、
(C)アシルホスフィンオキサイド系開始剤及び
(D)α−アミノアルキルフェノン系開始剤
からなる群から選ばれる少なくとも1種の開始剤を含む、
エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を提供する。
本発明のインク組成物は、反応点の少ない単官能モノマーと、高伸び率を有する反応性オリゴマー(A)及び(B)とをそれぞれ一定量含有しており、また前記反応性オリゴマー(A)及び(B)の一方がエチレン性二重結合を2個以下有するが、他方がエチレン性二重結合を2個以上有するため、延伸によってもひび割れや剥れの少ない印字膜を形成することができるとともに、印字膜の耐溶剤性を向上することができる。また、これら重合性化合物と、アシルホスフィンオキサイド系開始剤(C)及びα−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)からなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤とを用いることにより、低エネルギーの照射によっても硬化性及び密着性に優れた印字膜を形成することができる。そして、高分子量の反応性オリゴマー(B)を含有することによりインク組成物の粘度が増加しやすいが、本発明のインク組成物は単官能モノマーと、低分子量の反応性オリゴマー(A)とをそれぞれ一定量含有するとともに、一方の反応性オリゴマーはエチレン性二重結合を2個以下有するため、インクジェット方式に適した低粘度を達成することができる。さらに、本発明のインク組成物は、単官能モノマーと、反応性オリゴマー(A)及び(B)とをそれぞれ一定量含有するとともに、表面張力調整剤を含有するため、インクジェット方式に適した表面張力を有している。
上記反応性オリゴマー(A)及び反応性オリゴマー(B)の組み合わせは、以下の(i)〜(iii)からなる群から選ばれる組み合わせであることが好ましい:
(i)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性単官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー
(ii)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性単官能オリゴマー
(iii)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を2個有する反応性2官能オリゴマー
光重合開始剤は、好ましくは、α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)と、チオキサントン系開始剤(E)を含有する。α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)とチオキサントン系開始剤(E)とを併用すれば、さらに硬化性に優れた印字膜を形成することができる。
表面張力調整剤は、好ましくは、ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーン系化合物を少なくとも含有し、より好ましくは、分子内にエチレン性二重結合を有するシリコーン系化合物を含有する。シリコーン系化合物は表面張力低減効果が大きく、また反応性を有するため、硬化性及び密着性を向上することができる。
本発明のインク組成物は、さらに、エチレン性二重結合を2個以上有する多官能モノマーを5質量%以下含有してもよい。反応点の多い多官能モノマーを少量含有すれば、延伸性を低下させることなく、さらに硬化性及び密着性に優れたインク組成物を得ることができる。
本発明のインク組成物は、ゲル化防止剤として2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基を有するヒンダードアミン系化合物をさらに含有してもよい。本発明のインク組成物は、保存時の熱や光により重合が容易に開始されやすく、そのため保存安定性が低下しやすいが、ヒンダードアミン系化合物を使用すれば、保存安定性を維持しつつ、硬化性及び密着性に優れたインク組成物を得ることができる。
以上のように、本発明によれば、マーキングフィルムや三次元立体表示部材などの印刷後に印字膜が基材とともに延伸される用途においても、印字膜にひび割れや剥れが発生せず優れた延伸性を有するとともに、優れた耐溶剤性を有し、低エネルギーの照射手段が用いられる場合でも硬化性及び密着性に優れる上に、インクジェット方式で印刷する際の連続吐出性にも優れたエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を提供することができる。
本発明のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、一分子中にエチレン性二重結合を1個有する単官能モノマーを、組成物の全質量に対して、40質量%以上、75質量%以下含有する。本発明のインク組成物は、一分子中にエチレン性二重結合を1個有する官能基の少ない単官能モノマーを含有するため、得られるインク組成物の粘度を低下させることができるとともに、単官能モノマーは重合時に他の重合性化合物との反応点が少ないため、高伸び率を有する反応性オリゴマー(A)及び(B)の特性を十分に発揮させることができる。一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する多官能モノマーは、反応性は優れるが、モノマーとして多官能モノマーのみ用いた場合、反応性オリゴマー(A)及び(B)と多官能モノマーとの重合が進行し、印字膜の硬度が高くなりすぎ、マーキングフィルムなどで要求される高い延伸性を満足できないこととなる。また、多官能モノマーは高粘度であるため、連続吐出性も低下しやすい。単官能モノマーの含有量が40質量%未満の場合、印字膜に高い延伸性を付与するため反応性オリゴマー(A)及び(B)を多量に含有するインク組成物では、粘度が増加し、インクジェット方式に適した70mPa・s以下の粘度に調製することが困難となる。一方、単官能モノマーの含有量が75質量%より多いと、反応性の低下により、硬化性及び密着性が低下する。
本発明で用いる単官能モノマーの例には、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸などが包含される。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。また、上記モノマーは、リンやフッ素などの官能基で置換されていてもよい。これらの中でも、イソオクチル(メタ)アクリレート、及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートは低粘度であるため、特に好ましい。
本発明のインク組成物は、オリゴマー単体を重合させたときに25℃で130%以上の伸び率を有し、且つ800以上、3,000未満の重量平均分子量を有する反応性オリゴマー(A)と、オリゴマー単体を重合させたときに25℃で130%以上の伸び率を有し、且つ3,000以上、8,000以下の重量平均分子量を有する反応性オリゴマー(B)とを含んでいる。このような高い伸び率を有する反応性オリゴマー(A)及び(B)をそれぞれ一定量用いることにより、硬化後に印字膜が基材とともに130%以上延伸される用途においても、印字膜にひび割れや剥れの発生が抑えられ、また耐溶剤性に優れたインク組成物を得ることができる。オリゴマー単体の重合体の伸び率が130%未満では、反応点の少ない単官能モノマーを含有しても、十分な延伸性を有する印字膜を形成することができず、硬化後に印字膜を延伸させた際にひび割れや剥れが発生しやすい。なお、伸び率が大きなオリゴマーほど延伸性に優れるため好ましいが、上記した重量平均分子量の範囲内の反応性オリゴマー(A)及び(B)を得ることが難しくなるため、伸び率は200%以下が好ましい。
本発明において使用する反応性オリゴマーの重量平均分子量及び伸び率は、後記実施例に記載した方法により測定することができる。
インク組成物に配合された反応性オリゴマーの重量平均分子量、反応性オリゴマーが有する二重結合の数及び伸び率は、下記のようにして測定することができる。
〔重量平均分子量〕
インク組成物を、10,000rpmで4時間、遠心分離し、含まれる顔料、その他の固形分を沈降させる。得られた上澄み液をGPCに付し、ポリスチレン換算の重量平均分子量を求める。
〔二重結合数〕
インク組成物を、10,000rpmで4時間、遠心分離し、含まれる顔料、その他の粒子を沈降させる。得られた上澄み液を、GPCにより分子量分別し、その中から、重量平均分子量(ポリスチレン換算)800以上、3,000未満の分取液Aと、重量平均分子量(ポリスチレン換算)3,000以上、8,000以下の分取液Bとをサンプリングする。
分取液AおよびBのヨウ素価を測定することにより、それぞれに含まれる二重結合数を定量する。ヨウ素価測定は、JIS K0070に記載の方法に準じて行う。それぞれの分取液のヨウ素価をそれぞれI及びIとし、重量平均分子量をそれぞれM及びMとして、下式により、それぞれの平均二重結合数D及びDを求める。
=(I/253.8)×(M/100)
=(I/253.8)×(M/100)
〔伸び率〕
上記のようにして得た分取液AおよびBの粘度を、希釈又は濃縮により100mPa・s(25℃)に調節し、各分取液に1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを、オリゴマー対開始剤の質量比が97:3となるように加え、後記実施例に記載した〔オリゴマーの伸び率〕に記載した方法で、オリゴマーの伸び率を測定する。
重量平均分子量が800以上、3,000未満の反応性オリゴマー(A)は低粘度であるため、反応性オリゴマー(A)を一定量用いることにより、粘度の増加を抑えつつ、硬化性を向上することができる。重量平均分子量が800未満の反応性オリゴマーのみでは、硬化性は向上するが、印字膜が硬くなりすぎ、延伸性が低下し、また耐溶剤性も低下する。一方、重量平均分子量が3,000以上の反応性オリゴマーのみでは、耐溶剤性が低下したり、あるいは粘度が増加しやすくなる。また、重量平均分子量が3,000以上、8,000以下の反応性オリゴマー(B)は、大きな伸び率を有するため、反応性オリゴマー(B)を一定量用いることにより、延伸性を向上することができる。重量平均分子量が3,000未満の反応性オリゴマー(A)のみでは、延伸性が低下しやすい。一方、重量平均分子量が8,000より大きくなると、単官能モノマー及び低分子量の反応性オリゴマー(A)を一定量含有しても、硬化性が低下し、またインク組成物の粘度が高くなり、連続吐出性が低下する。
また、本発明のインク組成物では、上記の伸び率及び重量平均分子量を有する反応性オリゴマー(A)及び(B)を併用する。この場合、好ましくは、反応性オリゴマー(A)及び(B)の一方が一分子中にエチレン性二重結合を2個以下有し、他方が一分子中にエチレン性二重結合を2個以下有する。オリゴマーはモノマーに比べて反応性が低いが、反応性オリゴマー(A)及び(B)の一方が一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有し、他方がエチレン性二重結合を2個以下有すれば、反応性オリゴマー(A)及び(B)同士、あるいはこれら反応性オリゴマーと単官能モノマーとの重合が円滑に進行するため、低エネルギーの照射によっても優れた硬化性を有するインク組成物を得ることができ、また耐溶剤性を向上することができる。本発明のインク組成物は、低粘度化のために反応点の少ない単官能モノマーを含有するため、オリゴマーとして一分子中のエチレン性二重結合の数が1個、すなわち単官能のオリゴマーのみを用いた場合、反応性が低下し、低エネルギーの照射では硬化性及び密着性が低下しやすい。一方、オリゴマーとして一分子中のエチレン性二重結合の数が3個以上、すなわち高級多官能オリゴマーのみを用いた場合は、反応性は向上し、架橋密度も高くなることから耐溶剤性も向上するが、印字膜が硬くなりすぎ、延伸性が低下するとともに、粘度の増加により連続吐出性が低下する。
エチレン性二重結合の数の観点から好適な反応性オリゴマー(A)及び(B)の組み合わせとしては、以下の(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性単官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー
(ii)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性単官能オリゴマー
(iii)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を2個有する反応性2官能オリゴマー
反応性オリゴマー(A)及び(B)の組み合わせ(i)〜(iii)であれば、反応性オリゴマー(A)及び(B)の一方はエチレン性二重結合の含有量が多いが、他方はエチレン性二重結合の含有量が少ないため、低エネルギーの照射によっても十分な硬化性を確保できるとともに、高伸び率の反応性オリゴマーの特性を損なうこともない。これらの中でも、硬化性、密着性、耐溶剤性、及び粘度のバランスを考慮すれば、組み合わせ(ii)または(iii)が好ましく、組み合わせ(iii)がより好ましく、一分子中にエチレン性二重結合を2個有する反応性2官能オリゴマー同士の組み合わせがさらに好ましい。また、これら組み合わせ(i)〜(iii)において、一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマーのエチレン性二重結合の数は、多いほど反応性が向上するため好ましいが、官能基数の増加に伴い高粘度となり、また印字膜が硬質となるため、好ましくは4個以下、より好ましくは3個以下である。なお、本明細書において、反応性単官能オリゴマーとは一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性オリゴマーを、反応性2官能オリゴマーとは、一分子中にエチレン性二重結合を2個有する反応性オリゴマーを、反応性高級多官能オリゴマーとは、一分子中にエチレン性二重結合を3個以上有する反応性オリゴマーをそれぞれ意味し、反応性多官能オリゴマーとは、反応性2官能オリゴマー及び反応性高級多官能オリゴマーを総称した一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性オリゴマーを意味する。
本発明のインク組成物は、組成物の全質量に対して、反応性オリゴマー(A)を5質量%以上、35質量%以下、反応性オリゴマー(B)を5質量%以上、35質量%以下含有し、反応性オリゴマー(A)及び(B)を合計で10質量%以上、40質量%以下含有する。反応性オリゴマー(A)及び(B)のいずれかの含有量が5質量%より少ないと、硬化性が低下する。また、反応性オリゴマー(A)及び(B)のいずれかの含有量が35質量%より多いと、重合性化合物のバランスが崩れ、粘度が増加するとともに、硬化性が低下する。さらに、反応性オリゴマー(A)及び(B)の合計含有量が10質量%未満では、硬化性及び密着性が低下する。反応性オリゴマー(A)及び(B)の合計含有量が40質量%より多いと、添加できる単官能モノマーの含有量が低下し、低分子量の反応性オリゴマーを用いても、粘度が増加しやすくなるとともに、硬化性が低下する傾向がある。
また、反応性オリゴマー(A)及び(B)は、好ましくは脂肪族系オリゴマーである。脂肪族系オリゴマーは、芳香族系オリゴマーに比べて、その分子構造から伸びが大きく、延伸性に優れた印字膜を形成することができる。
反応性オリゴマー(A)及び(B)の例には、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマーなどが包含される。市場で入手可能な反応性オリゴマー(A)の例としては、ダイセルサイテック社製のEBECRYL 3708、EBECRYL 210、EBECRYL 270、EBECRYL 284、EBECRYL 264、EBECRYL 265、EBECRYL 8402、EBECRYL 8804、EBECRYL 8807、EBECRYL 3708、EBECRYL 745、KRM 8098、KRM 7735、KRM 8296、サートマー社製のCN 131B、CN 929などが挙げられる。また、市場で入手可能な反応性オリゴマー(B)の例としては、ダイセルサイテック社製のEBECRYL 230;サートマー社製のCN 966J75、CN 964、CN 980、日本化薬社製のKAYARAD UX-2201、KAYARAD UX-2301、KAYARAD UX-3204、KAYARAD UX-3301、KAYARAD UX-4101、KAYARAD UX-6101、KAYARAD UX-7101、KAYARAD UX-0937、アクロス社製のActilane 170、Actilane 200、Actilane 300、Actilane 310などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。
本発明のインク組成物は、単官能モノマー、反応性オリゴマー(A)、及び反応性オリゴマー(B)を上記した範囲内の含有量で含んでいれば、エチレン性二重結合を2個以上有する多官能モノマーをさらに含有してもよい。反応点の多い多官能モノマーを少量含有すれば、延伸性を低下させることなく、硬化性及び密着性に優れたインク組成物を得ることができる。ただし、多官能モノマーの添加により印字膜が高硬度となり延伸性が低下するため、多官能モノマーを使用する場合、その含有量は、好ましくは5質量%以下である。
上記のような多官能モノマーの例には、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(1000)ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(400)ジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(700)ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物ジ(メタ)アクリレートなどの一分子中にエチレン性二重結合を2個有する2官能モノマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリルトリ(メタ)アクリレート、及びこれらのエチレンオキサイド変性体、プロピレンオキサイド変性体、カプロラクトン変性体などの一分子中にエチレン性二重結合を3個有する3官能モノマー;ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、及びこれらのエチレンオキサイド変性体、プロピレンオキサイド変性体、カプロラクトン変性体などの一分子中にエチレン性二重結合を4個有する4官能モノマー;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、及びこれらのエチレンオキサイド変性体、プロピレンオキサイド変性体、カプロラクトン変性体などの一分子中にエチレン性二重結合を5個有する5官能モノマー;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びこれらのエチレンオキサイド変性体、プロピレンオキサイド変性体、カプロラクトン変性体などの一分子中にエチレン性二重結合を6個有する6官能モノマーが包含される。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。
本発明のインク組成物は、低エネルギーの照射手段により重合を開始させるために、アシルホスフィンオキサイド系開始剤(C)及びα−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)からなる群から選ばれる少なくとも1種の光重合開始剤を含有する。このような光重合開始剤を使用することにより、単官能モノマーと、反応性オリゴマー(A)及び(B)とを含む重合性化合物の硬化性及び密着性を向上することができる。また、α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)を使用する場合、α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)とチオキサントン系開始剤(E)とを併用することが好ましい。α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)とチオキサントン系開始剤(E)とを併用した混合開始剤であれば、さらに硬化性及び密着性を向上することができる。
アシルホスフィンオキサイド系開始剤(C)の例には、2,4,6−リメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、4−メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、4−エチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、4−イソプロピルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−メチルシクロヘキサノイルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイドなどが包含される。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。市場で入手可能なアシルホスフィンオキサイド系開始剤(C)としては、チバ社製のDAROCURE TPOなどが挙げられる。
α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)の例には、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メトキシチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−2−オンなどが包含される。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。市場で入手可能なα−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)としては、チバ社製のIRGACURE 369、IRGACURE 907などが挙げられる。
チオキサントン系開始剤(E)の例には、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン,2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが包含される。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。市場で入手可能なチオキサントン系開始剤(E)としては、日本化薬社製のKAYACURE DETX-S、ダブルボンドケミカル社製のChivacure ITXなどが挙げられる。
インク組成物中のアシルホスフィンオキサイド系開始剤(C)、α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)、及びチオキサントン系開始剤(E)の含有量は、重合性化合物の含有量にもよるが、組成物の全質量に対して、総量で通常5質量%以上、15質量%以下である。これらの含有量が5質量%未満となると、低エネルギーの照射では硬化性及び密着性が低下しやすい。一方、これらの含有量が15質量%を超えると、未反応成分が残存して印刷品質を損ないやすい。好ましくは、光重合開始剤の全量中、α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)を40〜99質量%、チオキサントン系開始剤(E)を1質量%以上、60質量%以下含有する。α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)と、チオキサントン系開始剤(E)とを上記範囲で含有する光重合開始剤を用いれば、さらに硬化性及び密着性に優れたインク組成物を得ることができる。
光重合開始剤としては、上記の開始剤以外に、従来公知の開始剤をさらに含有してもよい。このような光重合開始剤としては、アリールアルキルケトン系開始剤、オキシムケトン系開始剤、アシルホスホナート系開始剤、チオ安息香酸S−フェニル系開始剤、チタノセン系開始剤、芳香族ケトン系開始剤、ベンジル系開始剤、キノン誘導体系開始剤、ケトクマリン系開始剤などが挙げられる。ただし、これらの開始剤の含有量が多くなると反応性が低下するため、組成物の全質量に対して、総量で0.5質量%以上、5質量%以下が好ましい。
本発明のインク組成物は、表面張力調整剤を含有する。好適な表面張力調整剤としては、ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーン系化合物が挙げられる。表面張力調整剤としてこのようなシリコーン系化合物を使用すればインク組成物の表面張力などの液物性をインクジェット方式に適した範囲に調整することができる。また、シリコーン系化合物の中でも、分子内にエチレン性二重結合を有するシリコーン系化合物が好ましい。重合性化合物と、分子内にエチレン性二重結合を有するシリコーン系化合物とを使用することにより、さらに密着性を向上することができる。
シリコーン系化合物の例には、ビックケミー社製のBYK-300、BYK-302、BYK-306、BYK-307、BYK-310、BYK-315、BYK-320、BYK-322、BYK-323、BYK-325、BYK-330、BYK-331、BYK-333、BYK-337、BYK-344、BYK-370、BYK-375、BYK-377、BYK-UV3500、BYK-UV 3510、BYK-UV 3570、デグサ社製のTEGO-Rad 2100、TEGO-Rad 2200N、TEGO-Rad 2250、TEGO-Rad 2300、TEGO-Rad 2500、TEGO-Rad 2600、TEGO-Rad 2700、共栄社化学社製のグラノール 100、グラノール 115、グラノール 400、グラノール 410、グラノール 435、グラノール 440、グラノール 450、B-1484、ポリフローATF-2、KL-600、UCR-L 72、UCR-L 93などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。これらの中でも、ビックケミー社製のBYK-UV3500、BYK-UV3510、BYK-UV3570、デグサ社製のTEGO-Rad 2100、TEGO-Rad 2200N、TEGO-Rad 2250、TEGO-Rad 2300、TEGO-Rad 2500、TEGO-Rad 2600、TEGO-Rad 2700、共栄社化学社製のUCR-L 72、 93が好ましい。
インク組成物中の表面張力調整剤の含有量は、組成物の全質量に対して、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは0.02質量%以上、2.5質量%以下である。表面張力調整剤の含有量が2.5質量%より多いと、未溶解物が生じたり、泡立ちを引き起こしたりすることがある。
インク組成物は、上記のシリコーン系化合物以外に、従来公知の表面張力調整剤を含有してもよい。このような表面張力調整剤の例には、花王社製のエマルゲンなどが包含される。
本発明において、インク組成物は、着色材として、従来公知の各種染料を使用してもよいが、耐候性の観点より、無機顔料、有機顔料のいずれかまたは両方を使用することが好ましい。
無機顔料の例には、酸化チタン、亜鉛華、酸化亜鉛、トリポン、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、カオリナイト、モンモリロナイト、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、カドミウムレッド、べんがら、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、モリブデートオレンジ、黄鉛、クロムイエロー、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、マイカなどが包含される。
有機顔料の例には、アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系の有機顔料などが包含される。また、酸性、中性または塩基性カーボンからなるカーボンブラックを用いてもよい。さらに、架橋したアクリル樹脂の中空粒子なども有機顔料として用いてもよい。
シアン色を有する顔料の例には、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー2、C.I.ピグメントブルー3、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー22、C.I.ピグメントブルー60などが包含される。これらの中でも、耐候性、着色力などの点から、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4のいずれかまたは両方が好ましい。
マゼンダ色を有する顔料の例には、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド12、C.I.ピグメントレッド48(Ca)、C.I.ピグメントレッド48(Mn)、C.I.ピグメントレッド57(Ca)、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド112、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントバイオレット19などが包含される。これらの中でも、耐候性、着色力などの点から、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド254、及びC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
イエロー色を有する顔料の例には、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14C、C.I.ピグメントイエロー16、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー130、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー147、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー213、C.I.ピグメントイエロー214などが包含される。これらの中でも、耐候性などの点から、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー213、及びC.I.ピグメントイエロー214からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
ブラック色を有する顔料の例には、三菱化学社製のHCF、MCF、RCF、LFF、SCF;キャボット社製のモナーク、リーガル;デグサ・ヒュルス社製のカラーブラック、スペシャルブラック、プリンテックス;東海カーボン社製のトーカブラック;コロンビア社製のラヴェンなどが包含される。これらの中でも、三菱化学社製のHCF#2650、HCF#2600、HCF#2350、HCF#2300、MCF#1000、MCF#980、MCF#970、MCF#960、MCF88、LFFMA7、MA8、MA11、MA77、MA100、及びデグサ・ヒュルス社製のプリンテックス95、プリンテックス85、プリンテックス775、プリンテックス55、プリンテックス45からなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
インク組成物中の着色材の含有量は、組成物の全質量に対して、1質量%以上、10質量%以下が好ましく、2質量%以上、7質量%以下がより好ましく、3質量%以上、6質量%以下が最も好ましい。着色材の含有量が少なすぎると、画像の着色力が低下する傾向がある。一方、着色材の含有量が多すぎると、インク組成物の粘度が上昇し、流動性が損なわれやすい。
着色材として顔料が用いられる場合、顔料の分散性を向上させるため、顔料誘導体や顔料分散剤をさらに使用してもよい。顔料誘導体の例には、ジアルキルアミノアルキル基を有する顔料誘導体、ジアルキルアミノアルキルスルホン酸アミド基を有する顔料誘導体などが包含される。顔料分散剤の例には、イオン性または非イオン性の界面活性剤や、アニオン性、カチオン性またはノニオン性の高分子化合物などが包含される。これらの中でも、分散安定性の点から、カチオン性基またはアニオン性基を含む高分子化合物が好ましい。市場で入手可能な顔料分散剤としては、ルーブリゾール社製のSOLSPERSE、ビックケミー社製のDISPERBYK、エフカアディティブズ社製のEFKAなどが挙げられる。インク組成物中の顔料誘導体及び顔料分散剤の含有量はそれぞれ、組成物の全質量に対して、0.05質量%以上、5質量%以下が好ましい。
本発明のインク組成物は、さらに、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基を有するヒンダードアミン系化合物を含有することが好ましい。単官能モノマーと、反応性オリゴマー(A)及び(B)と、光重合開始剤とともに、ヒンダードアミン系化合物を含有すれば、インク組成物の硬化性を低下させることなく、保存安定性に優れたインク組成物を得ることができる。ヒンダードアミン系化合物の例には、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルなどが包含される。これらは単独でまたは2種以上の混合物として使用してよい。これらの中でも、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ−4−イル)セバケートが好ましい。市場で入手可能なヒンダードアミン系化合物としては、チバ社製のIRGASTAB UV-10、TINUVIN 123などが挙げられる。
インク組成物中のヒンダードアミン系化合物の含有量は、組成物の全質量に対して、好ましくは0.01質量%以上、3質量%以下、より好ましくは0.2質量%以上、2質量%以下である。ヒンダードアミン系化合物の含有量が0.01質量%未満では、保存時に発生するラジカルを十分に捕捉することができず、保存安定性が低下する傾向がある。一方、ヒンダードアミン系化合物の含有量が3質量%より多い場合、ラジカルを捕捉する効果が飽和するとともに、エネルギー線照射時の重合反応が阻害される傾向がある。
インク組成物は、ゲル化防止剤として、他のヒンダードアミン系化合物や、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ハイドロキノンモノアルキルエーテルなどをさらに含有してもよい。このようなゲル化防止剤の例には、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、チバ社製のTINUVIN 111 FDL、TINUVIN 144、TINUVIN 292、TINUVIN XP40、TINUVIN XP60、TINUVIN 400などが挙げられる。インク組成物中のこれらゲル化防止剤の含有量は、組成物の全質量に対して、好ましくは、総量で0.1質量%以上、4質量%以下である。
本発明のインク組成物には、さらに必要により、界面活性剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、電荷付与剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤、皮はり防止剤、香料などの公知の一般的な添加剤を、任意成分として配合してもよい。
インク組成物の調製方法としては、従来から公知の調製方法を使用できるが、着色材として顔料を用いる場合、以下の調製方法が好ましい。
まず、着色材と、重合性化合物である単官能モノマー、反応性オリゴマー(A)及び(B)の一部と、必要により顔料分散剤とをプレミックスした混合物を調製し、この混合物を分散機により分散させて、一次分散体を調製する。分散機としては、例えば、ディスパ;ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル;サンドミルなどの高速回転ミル;撹拌槽型ミルなどの媒体撹拌ミルなどを使用することができる。
次に、一次分散体に、残りの重合性化合物と、光重合開始剤と、表面張力調整剤と、必要によりヒンダードアミン系化合物などの他の添加剤とを添加し、撹拌機を用いて均一に混合する。撹拌機としては、例えば、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパ、ホモジナイザーなどを使用することができる。また、ラインミキサーなどの混合機を用いて、インク組成物を混合してもよい。さらに、インク組成物中の粒子をより微細化する目的でビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて、インク組成物を混合してもよい。
着色材として顔料を使用する場合、インク組成物中の顔料粒子の分散平均粒子径は、好ましくは20〜200nm、より好ましくは50〜160nmである。分散平均粒子径が20nm未満では、粒子が細かいために印刷物の耐候性が低下する傾向がある。一方、分散平均粒子径が200nmを超えると、印刷物の精細さが低下する傾向がある。
本発明によれば、単官能モノマーと、高伸び率の反応性オリゴマー(A)及び(B)とをそれぞれ一定量含有するため、25℃において4〜70mPa・sの低粘度のインク組成物を調製することができる。また、重合性化合物と、表面張力調整剤とを含有するため、25〜32mN/mの表面張力を有するインクジェット方式に適したインク組成物を調製することができる。このため、本発明のインク組成物は、ノズル抜けなどの現象が生じ難く、連続吐出性に優れている。
また、本発明のインク組成物は、希釈溶剤を含有させる必要がないが、例えば、インク組成物に含まれる成分として市販品を使用した場合に、インク組成物に希釈溶剤が不可避的に混入してくる場合がある。このような不可避的に混入する希釈溶剤の量としては、インク組成物全体に対し通常3質量%以下である。また、本発明のインク組成物は、希釈溶剤で希釈する必要がなく、加温しなくても、低粘度であり、さらに着色材が顔料である場合の顔料分散性も良好で、保存中や使用中に粘度が上昇したり、顔料が沈降するなどの支障をきたしたりしない、良好な分散安定性を有している。このため、インクジェット方式において、インクを加温することなく、室温で安定な吐出が得られる。
カーラッピングフィルムなどのマーキングフィルムを作製する場合は、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの高分子樹脂からなる基材の一面側にインクジェット方式でインク組成物を所定のパターンで印刷し、基材の他面側に粘着層及び離型シートを積層することによりマーキングフィルムを作製することができる。また、印刷物を立体成形する三次元立体表示部材を作製する場合は、同様に、例えば、高分子基材の一面側にインクジェット方式でインク組成物を所定パターンで印刷した後、印刷物を所望の形状に立体成形することにより三次元立体表示部材を作製することができる。
インクジェット方式は、特に限定されないが、静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えてインクに照射する放射圧を利用した音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式などを採用することができる。なお、インクジェット方式には、フォトインクと呼ばれる低濃度のインクを微小体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式、無色透明のインクを用いる方式などが含まれる。
本発明において、照射手段としては、水銀灯やメタルハライドランプ以外に、紫外線LED、紫外線レーザなどを用いることができる。特に、紫外線やLEDや紫外線レーザは、低エネルギーであり、インク組成物に高い硬化感度が要求されるため、本発明のインク組成物が有効である。例えば、本発明のインク組成物であれば、紫外線の積算光量として、500mJ/cm以下の低エネルギーを利用することもできる。エネルギー線は、基材上にインク組成物を吐出した後、1〜1,000ms経過するまでの間にインク組成物に照射するのが好ましい。経過時間が1ms未満の場合、ヘッドと光源との距離が短かすぎて、ヘッドへエネルギー線が照射されて不測の事態を招く虞がある。一方、経過時間が1,000msを超えると、多色印刷の場合に、インク滲みにより画質が劣化する傾向がある。
以下、実施例に基づきさらに具体的に本発明を説明するが。本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下で、「部」とあるのは「質量部」を意味する。
各実施例及び比較例で用いたインクの成分を以下の表1に示す。表2〜5のインク組成における各成分の表示は、表1中の種類欄の括弧内の表示に準じている。例えば、表2〜5の「MA-8」は、表1における「カーボンブラック顔料(MA-8)」を意味している。なお、オリゴマー単体の伸び率、及び重量平均分子量はそれぞれ、下記により測定した。
〔オリゴマーの伸び率〕
オリゴマーと、開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(オリゴマー/開始剤の質量比:97/3)と、希釈溶剤としてのメチルエチルケトンとを、粘度が100mPa・s(25℃)となるように混合した溶液を調製した。この溶液をガラス基板上にバーコータを用いて乾燥後の膜厚が50〜100μmとなるように塗布して均一な塗膜を形成した。次に、ガラス基板を60℃のチャンバーで5分間乾燥した後、メタルハライドランプを用いて紫外線(積算光量1,000mJ/cm)を塗膜に照射し、重合物を形成した。得られた重合物をガラス基板から剥離し、長さ50mm×幅10mmのサイズに裁断して、測定試料を作製した。この測定試料を、25℃下、引っ張り試験機(島津製作所製,オートグラフAGS−H 100N)を用いて、1mm/sの引っ張り速度で延伸したときの破断伸度をオリゴマー単体の重合物の伸び率とした。
〔オリゴマーの重量平均分子量〕
オリゴマー単体の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した(溶媒:テトラヒドロフラン)。










Figure 0005583595
[インクの調製]
100ccのプラスチック製容器に、着色材、顔料分散剤、及び単官能モノマーを表2〜5に示す配合量で計り取り、これにジルコニアビーズ100部を加えて、混合物をペイントコンディショナー(東洋精機社製)により2時間分散して、一次分散体を得た。次に、得られた一次分散体に、表2〜5に示す配合量で残りの成分を加え、マグネチックスターラーにより混合物を30分間撹拌した。撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、混合物を吸引ろ過し、インクを調製した。
Figure 0005583595
Figure 0005583595









Figure 0005583595








Figure 0005583595





[評価]
以上のようにして調製した実施例及び比較例の各インクの粘度、分散平均粒子径、表面張力、及び保存安定性を、下記のように測定した。
〔粘度〕
粘度は、R100型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃、コーンの回転数20rpmの条件下で測定した。
〔分散平均粒子径〕
顔料粒子の分散平均粒子径は、粒度分布測定装置FPER−1000(大塚電子社製)を用いて測定した。
〔表面張力〕
表面張力は、全自動平衡式エレクトロ表面張力計ESB−V(協和科学社製)を用いて、25℃で測定した。
〔保存安定性〕
インクを、内側がポリエチレンでコートされたアルミ製パウチに充填した。この容器を70℃で14日間保存した後のインクの粘度変化、及びゲル化の有無を観察し、以下の基準で評価した。
○:10%未満の粘度変化
△:10%以上の粘度変化
×:容器内でゲル化が進み、インクが固体状態となる
次に、実施例及び比較例の各インクについて、下記の吐出性試験を行い、連続吐出性を評価した。
〔連続吐出性〕
ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置を用いて、インクを30分間連続吐出させる吐出性試験を行い、以下の基準で連続吐出性を評価した。なお、このインクジェット記録装置はインク供給系として、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、及びピエゾヘッドを備えている。また、液滴サイズ約6pl、解像度1200×1200dpiでインクを射出できるよう、駆動周波数28KHzでインクジェット記録装置を駆動した。
○:吐出不良が全く生じない
△:ノズル欠けは生じないが、サテライトが発生する
×:ノズル欠けが生じる
次に、実施例及び比較例の各インクを用いて印刷した印字膜の硬化性、密着性、延伸性、及び耐溶剤性を、下記のように評価した。
〔硬化性〕
ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム及びポリカーボネート(PC)フィルム上に、インクをバーコータにより印刷して、厚さ3μm(バーコータ:#6)の印字膜をそれぞれ形成した。この印字膜に、照射手段として紫外線LED(日亜化学工業社製NCCU001E)を用い、トータル照射光量が300mJ/cmとなるように、紫外線を照射して、インクを硬化した。
このように硬化させた印字膜を指で触り、指へのインク付着の有無を目視で調べ、以下の基準で評価した。
○:指にインクが付着しない
△:指にインクが付着しないが、印字膜表面に傷がつく
×:指にインクが付着する
〔密着性〕
ポリ塩化ビニル(PVC)、及びポリカーボネート(PC)からなる各フィルム上に、インクをバーコータにより印刷して、厚さ3μm(バーコータ:#6)のインク膜(印字膜)をそれぞれ形成した。このインク膜に、照射手段として紫外線LED(日亜化学工業社製NCCU001E)を用い、トータル照射光量が300mJ/cmとなるように、紫外線を照射して硬化した。
このように硬化したインク膜を、JIS−K−5400に準じて、粘着テープ(セロテープ(登録商標))を用いて剥離状態を確認する碁盤目試験(1mm角,100個)を実施した。100個中の剥離数を調べ、以下の基準で評価した。
○:碁盤目試験にて剥離数が10個以下
△:碁盤目試験にて剥離数が11〜20個
×:碁盤目試験にて剥離数が21個以上
〔延伸性〕
ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム上に、インクをバーコータにより印刷して、厚さ3μm(バーコータ:#6)のインク膜を形成した。このインク膜に、照射手段として紫外線LED(日亜化学工業社製NCCU001E)を用い、トータル照射光量が300mJ/cmとなるように、紫外線を照射して硬化させた。硬化後、インク膜を10mm×120mmの短冊状に切り出した測定試料を作製した。
上記のようにして作製した測定試料の長辺方向の片末端から10mmの位置を試料台に固定し、他端側から10mmの位置を手で1cm/sの速度で引っ張りながら、インク膜にひび割れまたは剥れが発生するまでの延伸長さを測定し、以下の基準に従って延伸性を評価した。測定環境温度は室温であった。
○:測定試料を150%以上延伸してもインク膜にひび割れ、剥れが発生しない
△:測定試料を130%〜150%延伸する間でインク膜にひび割れ、剥れが発生する
×:測定試料を120%〜130%延伸する間でインク膜にひび割れ、剥れが発生する
〔耐溶剤性〕
ポリ塩化ビニル(PVC)からなる各フィルム上に、インクをバーコータにより印刷して、厚さ3μm(バーコータ:#6)のインク膜をそれぞれ形成した。このインク膜に、照射手段として紫外線LED(ピーク波長:365nm)を用い、トータル照射光量が300mJ/cmとなるように、紫外線を照射して硬化させた。
このように硬化させたインク膜を、エタノールを含ませた綿棒で10回擦った後のインク膜の表面を目視により観察し、以下の基準で耐溶剤性を評価した。
○:インク膜の表面に変化なし
△:インク膜の一部が剥離する
×:インク膜のほぼ半分が剥離する
表6〜9は上記の評価結果を示す。
Figure 0005583595
Figure 0005583595
Figure 0005583595
Figure 0005583595
表6〜9に示したように、本発明に従った実施例のインクは、29.5〜65.8mPa・sの粘度と、29.7〜30.4mN/mの表面張力を有しており、低粘度で、インクジェット方式に適した表面張力を有していることが分かる。このため、実施例のインクは、連続吐出性に優れている。また、実施例のインクは、低エネルギーの紫外線LEDを用いて硬化させても、硬化性及び密着性に優れており、耐溶剤性にも優れていることが分かる。そして、実施例のインクは、優れた延伸性を有しており、硬化後にインク膜を130%以上延伸させたときでも、ひび割れや剥れの少ないインク膜を形成できることがわかる。さらに、ゲル化防止剤として2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基を有するヒンダードアミン系化合物を含有する実施例のインクは、優れた保存安定性を有することが分かる。
これに対して、オリゴマーとして反応性オリゴマー(A)または(B)のいずれか一方のみを含有するインクは、延伸性や耐溶剤性が劣ることが分かる。このため、このようなインクはマーキングフィルムの用途には不適である。
また、単官能モノマーと、反応性オリゴマー(A)及び(B)とを含有しても、各含有量が少なすぎるあるいは多すぎるインクは、高粘度であったり、延伸性や耐溶剤性が劣化することが分かる。さらに、オリゴマーとして、単官能オリゴマーのみを用いた場合、硬化性が不十分となることが分かる。また、表面張力調整剤を含有しないインクは、表面張力が増大し、また保存安定性が低下してインクジェット方式に不適なインクとなることが分かる。なお、比較例5及び6のインクを用いて形成したインク膜は硬化性が不十分であったため、密着性及び延伸性を評価することができなかった。

Claims (7)

  1. 着色材、重合性化合物、光重合開始剤、及び表面張力調整剤を含んでなるエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物であって、
    前記重合性化合物は、
    一分子中にエチレン性二重結合を1個有する単官能モノマーと、
    (A)オリゴマー単体を重合させたときに25℃で130%以上の伸び率を有し、且つ800以上、3,000未満の重量平均分子量を有する反応性オリゴマーと、
    (B)オリゴマー単体を重合させたときに25℃で130%以上の伸び率を有し、且つ3,000以上、8,000以下の重量平均分子量を有する反応性オリゴマー
    とを含み、
    前記反応性オリゴマー(A)及び反応性オリゴマー(B)の一方は一分子中にエチレン性二重結合を2個以下有し、他方は一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有しており、
    インク組成物の全質量に対して、前記単官能モノマーの含有量が40質量%以上、75質量%以下、前記反応性オリゴマー(A)の含有量が5質量%以上、35質量%以下、前記反応性オリゴマー(B)の含有量が5質量%以上、35質量%以下、前記反応性オリゴマー(A)と反応性オリゴマー(B)の合計含有量が10質量%以上、40質量%以下であり、
    前記光重合開始剤は、
    (C)アシルホスフィンオキサイド系開始剤及び
    (D)α−アミノアルキルフェノン系開始剤
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の開始剤を含む、
    エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  2. 前記反応性オリゴマー(A)及び反応性オリゴマー(B)は、以下の(i)〜(iii)からなる群から選ばれる請求項1に記載のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物:
    (i)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性単官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー
    (ii)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を1個有する反応性単官能オリゴマー
    (iii)反応性オリゴマー(A):一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する反応性多官能オリゴマー、反応性オリゴマー(B):一分子中にエチレン性二重結合を2個有する反応性2官能オリゴマー。
  3. 前記光重合開始剤は、前記α−アミノアルキルフェノン系開始剤(D)と、チオキサントン系開始剤(E)を含有する請求項1または2に記載のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  4. 前記表面張力調整剤は、ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーン系化合物を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  5. 前記シリコーン系化合物は、分子内にエチレン性二重結合を有する請求項4に記載のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  6. さらに、一分子中にエチレン性二重結合を2個以上有する多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量が5質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  7. さらに、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル基を有するヒンダードアミン系化合物を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のエネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
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