JP5581984B2 - 円すいころ軸受 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道車両の車軸や駆動装置を構成する伝達軸、或は、自動車用デファレンシャルギヤを構成するピニオン軸の如く、大きなラジアル荷重及びスラスト荷重が加わる状態で回転する各種回転軸を支承する為の円すいころ軸受の改良に関する。具体的には、円すいころ軸受を構成する複数個の円すいころを転動自在に保持する保持器の形状、構造を工夫する事により、潤滑不良状態での耐久性向上、即ち、潤滑不良状態になってから焼き付きにより回転不能に至るまでの時間の延長を図るものである。
[従来技術の説明]
例えばデファレンシャルギヤのピニオン軸の如く、大きなラジアル荷重及びスラスト荷重を支承しつつ回転する回転軸の為の回転支持部に、図8に示す様な円すいころ軸受1が組み込まれている。この円すいころ軸受1は、互いに同心に配置された外輪2及び内輪3と、複数個の円すいころ4、4と、保持器5とを備える。このうちの外輪2は、内周面に部分円すい凹面状の外輪軌道6を有する。又、前記内輪3は、この外輪の内径側に配置されたもので、外周面に部分円すい凸面状の内輪軌道7を有する。又、前記内輪3の外周面のうちの大径側端部に大径側鍔部8を、同じく小径側端部に小径側鍔部9を、それぞれ前記内輪軌道7から径方向に関して外方に突出する状態で形成している。又、前記各円すいころ4、4は、前記外輪軌道6と前記内輪軌道7との間に、転動自在に配置された状態で、それぞれの大径側端面(頭部)10を、前記大径側鍔部8の軸方向内側面11と対向させている。又、前記保持器5は、前記各円すいころ4、4を保持する為のものである。
この保持器5は、互いに同心に、且つ、軸方向に間隔をあけて配置された、それぞれが円環状である大径側リム部12及び小径側リム部13と、これら両リム部12、13同士の間に掛け渡された複数本の柱部14、14とを備える。そして、これら両リム部12、13と円周方向に隣り合う1対ずつの柱部14、14とにより四周を囲まれる部分を、それぞれ前記各円すいころ4、4を転動自在に保持する為のポケット15、15としている。尚、図8に示した保持器5は、金属板を曲げ加工して成るもので、小径側端部から径方向内方に折れ曲がった、内向フランジ状の曲げ板部16を形成する事により、全体の剛性確保を図っている。
又、図9〜11は、従来から知られている円すいころ軸受の第2例として、形状の異なる保持器5aを組み込んだ円すいころ軸受1を示している。この保持器5aは、合成樹脂を射出成形する事により、或は金属製の素材に削り出し加工を施す事により、一体に造られている。基本的構造は、上述の図8に示した従来構造の第1例に組み込まれた保持器5と同様に、軸方向に間隔をあけて配置された、それぞれが円環状である大径側リム部12a及び小径側リム部13aと複数本の柱部14a、14aとを備え、これら両リム部12a、13aと円周方向に隣り合う1対ずつの柱部14a、14aとにより四周を囲まれる部分を、それぞれポケット15a、15aとしている。本例の場合には、前記両リム部12a、13a自体で剛性を十分に確保できる為、上述の第1例の保持器5の様な曲げ板部16(図8参照)は設けていない。又、円すいころ4aの大径側端面10の中央部に、円形の凹部17を設けている。
何れの構造の場合でも、円すいころ軸受1の運転時に前記各円すいころ4、4aは、部分円すい凹面状の外輪軌道6と部分円すい凸面状の内輪軌道7とから加わる大きなラジアル荷重により、これら両軌道6、7の大径側に変位する傾向になる。この結果、前記円すいころ軸受1の運転時に前記各円すいころ4、4aは、前記外輪2と前記内輪3との相対回転に伴って、それぞれの大径側端面10と大径側鍔部8の軸方向内側面11とを摺接させつつ、自転及び公転する。この場合に於いて、これら大径側端面10と大径側鍔部8の軸方向内側面11との摩擦状態は、殆ど滑り摩擦だけの状態になる為、耐摩耗性及び耐焼き付け性を確保する面からは、非常に厳しい条件となる。この為従来から、上述の様な円すいころ軸受1を組み込んだ回転支持部には、十分な潤滑油を供給して、前記大径側端面10と前記大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺動面に、十分な潤滑油膜を介在させる様に構成している。
前記円すいころ軸受1を組み込んだ回転支持部に十分な量の潤滑油を供給できる平常状態であれば、上述の様な従来構造の円すいころ軸受1でも、特に問題を生じる事はない。但し、この円すいころ軸受1を組み込んだ回転支持装置の種類に拘らず、何らかの故障や整備不良等により、この円すいころ軸受1に供給される潤滑油が不足乃至は枯渇する可能性を、完全に否定する事はできない。この円すいころ軸受1に供給される潤滑油が不足乃至は枯渇した場合、先ず、最も条件が厳しい、前記大径側端面10と前記大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺動面の摩耗が著しく進行する。更に著しい場合には、これら大径側端面10と軸方向内側面11とが凝着して前記各円すいころ4、4aの自転及び公転が不能になり、更にはこれら各円すいころ4、4aの転動面と前記外輪軌道6とが凝着して、前記外輪2と前記内輪3との相対回転が不能になる、所謂焼き付きを発生する。
この様な焼き付きが発生すると、車両(鉄道車両や自動車)の通常運行はおろか、この車両を移動させる事も困難となり、鉄道の復旧が遅れたり、交通渋滞を引き起こす等の問題を生じ易くなる。又、回転支持部の回転不能が他の部分の故障の原因となって、修理に要する費用並びに時間が嵩む等の問題も生じ易い。この様な事情に鑑みて、特許文献1、2には、少ない潤滑油を有効利用して、各円すいころの大径側端面と大径側鍔部の軸方向内側面との摺接部を潤滑する構造が記載されている。図12〜14は、このうちの特許文献1に記載された、従来構造の2例を示している。
先ず、図12に示した従来から知られている対策済構造の第1例の場合には、金属板製の保持器5bの大径側端部を径方向内方に向け折り曲げる事により、この保持器5bの内周面の大径側端部に保油部18を、全周に亙って設けている。この従来構造の第1例は、この保油部18に貯溜された潤滑油を、円すいころ4の大径側端面10と大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺接部に供給して、潤滑不良の際の摩耗を抑えるとしている。
次に、図13〜14に示した従来から知られている対策済構造の第2例の場合には、保持器5cの小径側端部を径方向外方に向け折り曲げる事により、この保持器5cの外周面の小径側端部に保油部18aを設けている。又、仕切板部19、19によりこの保油部18aを円周方向に関して複数に分割している。この従来構造の第2例は、前記保持器5cの外周面に付着してこの保持器5cの小径側端部に達した潤滑油の流失を防止し、この潤滑油を、円すいころ4の大径側端面10と大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺接部に供給して、潤滑不良の際の摩耗を抑えるとしている。
上述の様な従来から知られている対策済構造の2例の場合、前述の図8〜9に示した、未対策構造に比べれば優れた耐久性を得られるにしても、少量の潤滑油を前記大径側端面10と前記軸方向内側面11との摺接部に必ずしも効率良く供給できる(少量の潤滑油を有効利用できる)とは言えない。先ず、図12に示した第1例の構造の場合には、保油部18に溜まったままの状態で各円すいころ4の大径側端面10に付着しない潤滑油の量が多くなり、残された少量の潤滑油の有効利用を図りにくい。又、図13〜14に示した第2例の構造は、保油部18aが前記大径側端面10と軸方向内側面11との摺接部から大きく外れた部分に設けられている為、やはり少量の潤滑油をこの摺接部の潤滑に有効利用する事が難しい。この様に、少量の潤滑油を前記大径側端面10と軸方向内側面11との摺接部の潤滑に有効利用できない点は、前記両対策済構造の2例を組み合わせ、図12に示した保油部18に図14に示した仕切板部19、19を設けたとしても同様である。
特許文献2には、保持器の内周面に沿って導いた潤滑油を、この保持器の大径側端縁部に設けた内向の大径側フランジにより、円すいころの大径側端面と内輪外周面の大径側鍔部の軸方向内側面との摺接部に導く構造が記載されている。この様な特許文献2に記載された、対策済構造の第3例の場合も、前記未対策構造に比べれば優れた耐久性を得られるにしても、少量の潤滑油を前記大径側端面と前記軸方向内側面との摺接部により効率良く供給する面からは、改良の余地がある。
[先発明に係る構造の説明]
上述の様な点を改良した円すいころ軸受に関する発明として、特願2009−261470に係る発明(先発明)がある。本発明は、この先発明を改良して、この先発明に係る構造の効果をより一層向上させるものであるから、先ず、この先発明に係る構造に就いて、図15〜18により説明する。円すいころ軸受1を構成する保持器5dは、合成樹脂を射出成形する事により、或は金属材料に削り出し加工を施す事により、一体に造った、所謂籠型保持器で、全体を部分円すい筒状に形成している。
前記保持器5dを構成する大径側リム部12bのうちで、円周方向に隣り合う柱部14a、14a同士の間部分、言い換えれば、円周方向に関する位相が各ポケット15a、15aと一致する(これら各ポケット15a、15aの大径側端部に整合する)部分の内周面に、それぞれ保油凹部20、20を設けている。これら各保油凹部20、20は、前記保持器5dの径方向に(内径側から)見た形状が爪型であって、円周方向に関する幅が、前記各ポケット15a、15aの側ほど広く、これら各ポケット15a、15aから離れるに従って狭くなる。又、前記保持器5dの径方向(厚さ方向)に関する、前記各保油凹部20、20の深さは、前記各ポケット15a、15aの側ほど深く、これら各ポケット15a、15aから離れるに従って漸減する。
又、前記各保油凹部20、20は、前記保持器5dの内径側及び前記各ポケット15a、15aの側にのみ開口しており、円周方向両側及び軸方向外側には開口していない。又、前記各保油凹部20、20のうち、円周方向に関する幅方向中央部で、この幅方向に関して最も深くなった部分である底部は、前記各ポケット15a、15aに向かうに従って径方向外方に向かう方向に、前記保持器5dの中心軸に対し、図16に示した角度θ1だけ傾斜している。要するに、前記各保油凹部20、20を、幅方向中央部ほど、更に(軸方向に関しては)この幅方向中央部で前記各ポケット15a、15aに向かう程、それぞれ深くして、これら各ポケット15a、15aに近付くに従って前記保持器5dの径方向外方に向かう方向に傾斜させている。
又、前記各ポケット15a、15a内にそれぞれ転動自在に保持された各円すいころ4aの大径側端面10の中央部に、円形又は円輪形の凹部21を形成して、前記各保油凹部20、20の底面のうちで前記各ポケット15a、15aの内面に開口している部分を、前記凹部21に対向させている。この為、前記各保油凹部20、20内に存在して、前記保持器5dの回転に基づく遠心力によりこれら各保油凹部20、20の底部に押し付けられた潤滑油は、前記各ポケット15a、15aの内面側開口から前記凹部21に流入する傾向になる。
上述の様に構成する本例の円すいころ軸受を組み込んだ回転機械装置の運転時に潤滑油は、前記各円すいころ4aの公転運動に伴う遠心力に基づくポンプ作用により、外輪2の内周面と内輪3の外周面との間の軸受内部空間22を、外輪軌道6及び内輪軌道7の小径側から大径側に向けて(図15の左上から右下に向けて)流れる。潤滑油の供給量が十分である場合には、この様に前記軸受内部空間22内を流れる潤滑油が、前記各円すいころ4aの大径側端面10と前記内輪3の外周面の大径側端部に設けた大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺接部も十分に潤滑する。又、この状態では、前記軸受内部空間22内を流れる潤滑油の一部が、前記大径側リム部12bの内周面の複数箇所に形成した前記各保油凹部20、20内に、前記各ポケット15a、15a側の開口部から流入しつつ、この大径側リム部12bの軸方向外端縁側に排出される(押し出される)。従って、潤滑油供給が十分に行われている通常運転時には、これら各保油凹部20、20内に、常に潤滑油が溜まっている(存在している)状態となる。
この状態から、例えば潤滑油供給ポンプの故障、ケーシング内からの潤滑油の漏洩等により、前記軸受内部空間22内の潤滑油の流通量が、減少乃至は零になった場合には、前記各ポケット15a、15a側の開口部から前記各保油凹部20、20内への潤滑油の送り込みは、減少乃至は停止する。この様に、開口部からの送り込みが減少乃至は停止した状態では、既に前記各保油凹部20、20内に溜まっていた潤滑油は、これら各保油凹部20、20から前記大径側リム部12bの外端縁側に押し出される事はなくなり、これら各保油凹部20、20内に留まる。この状態でこれら各保油凹部20、20内の潤滑油は、前記保持器5dの回転に伴う遠心力により、これら各保油凹部20、20の底面に押し付けられつつ、前記各ポケット15a、15a内に保持された前記各円すいころ4aの大径側端面10に形成された凹部21に入り込む。そして、この凹部21内に入り込んだ潤滑油は、前記各円すいころ4aの自転運動に伴って、前記大径側端面10と前記大径側リム部12bの軸方向内側面11の摺接部に送られて(この摺接部に染み込んで)、この摺接部を潤滑する。
上述の通り、前記故障或は漏洩等が発生した時点で前記各保油凹部20、20内に留まっている潤滑油は、そのうちの多くの部分を前記摺接部の潤滑に利用できる。従って、潤滑不良状態の発生時から、焼き付きにより回転不能に至るまでの時間を十分に長くできる。オイルディッピングによる焼き付き実験によれば、図15〜18に示した先発明の構造を有する円すいころ軸受は、前述の図9〜11に示した従来構造の場合に比べて、潤滑油枯渇下で焼き付きが発生するまでに要する時間を、凡そ3倍に延ばせる事が分かった。
上述の様に、先発明の構造により、従来技術に比べて、潤滑不良状態が発生してから焼き付き等の重大な故障に結び付くまでに要する時間を著しく延ばせるが、この時間を更に延ばす為には、改良の余地がある。即ち、前記先発明の構造の場合には、図15〜16から明らかな通り、前記外輪2の内周面の大径側開口端部と、前記大径側リム部12bの外周面との間に、比較的大きな幅寸法を有する環状隙間23が、全周に亙って存在する。前記円すいころ軸受1の運転時に、前記ポンプ作用により前記軸受内部空間22を通過する潤滑油は、前記環状隙間23を通って、この軸受内部空間22から外部空間に、殆ど抵抗を受けずに流出する。従って、前記潤滑不良が発生した瞬間にこの軸受内部空間22内に存在する潤滑油は、前記重大な故障に結び付くまでの時間を延長する為には、あまり利用されない。この時間延長は、前記各保油凹部20、20内に留まっている潤滑油のみとなる。
特開2007−40512号公報 特開2007−270851号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、軸受内部空間内に存在する潤滑油も、潤滑不良状態が発生してから焼き付き等の重大な故障に結び付くまでに要する時間を延ばすのに役立てる事により、潤滑不良状態での耐久性向上をより一層向上させられる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の円すいころ軸受は、前述した従来から知られている円すいころ軸受と同様に、外輪と、内輪と、複数個の円すいころと、保持器とを備える。
このうちの外輪は、内周面に部分円すい凹面状の外輪軌道を有する。
又、前記内輪は、前記外輪の内径側にこの外輪と同心に配置されたもので、外周面に、部分円すい凸面状の内輪軌道、及び、この内輪軌道の大径側端部から径方向に関して外方に突出した大径側鍔部を有する。
又、前記各円すいころは、前記内輪軌道と前記外輪軌道との間に転動自在に配置されており、それぞれの大径側端面を前記大径側鍔部の軸方向側面と対向させている。
又、前記保持器は、前記各円すいころを保持する為のものである。
そして、この保持器は、互いに同心に、且つ、軸方向に間隔をあけて配置された、それぞれが円環状である大径側リム部及び小径側リム部と、これら両リム部同士の間に掛け渡された複数本の柱部とを備える。そして、これら両リム部と円周方向に隣り合う1対ずつの柱部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれ前記各円すいころを保持する為のポケットとした構造を有するものである。
特に、本発明の円すいころ軸受に於いては、前記大径側リム部のうちで、円周方向に関する位相が少なくとも前記各ポケットのうちの一部のポケットに整合する部分の内周面部分に、径方向外方に凹んだ保油凹部を設け、この保油凹部を前記ポケットの内面に開口させている。
且つ、前記内輪及び前記外輪の径方向に関して、前記大径側リム部の外周面の軸方向両端縁のうち、前記各円すいころの大径側端面寄りの端縁である内端縁の径方向位置を、前記外輪の内周面の母線とこの外輪の大径側端面の母線との交点の径方向位置よりも外側に位置させている。
上述の様な本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記大径側リム部の内周面の一部でこの保油凹部よりもこの大径側リム部の外端面寄り部分に、径方向内方に向けて突出した突条を、全周に亙って形成する。
尚、前記大径側リム部の内周面のうちでこの突条を設ける軸方向位置は、この内周面の軸方向中間部で前記保油凹部の外端部に接する位置と、この大径側リム部の外端部との間で設定できる。好ましくは、この保油凹部側(保油凹部に接する部分若しくはその近傍部分)とする事により、前記大径側リム部の内周面のうちで、前記突条と前記各ポケットとの間に存在し、且つ、前記保油凹部から外れた部分に存在する潤滑油を、この保油凹部内に効率的に捕集できる様にする。但し、この部分の傾斜方向を規制する(この保油凹部に向う程径方向外方に向う方面に傾斜させる)等により、この部分の存在する潤滑油を前記保油凹部に効率的の捕集できる様にできるのであれば、前記突条を前記大径側リム部の外端部寄りに形成する事もできる。
或は、請求項3に記載した発明の様に、前記内輪及び前記外輪の径方向に関して、前記大径側リム部の内周面の軸方向両端縁のうち、前記各円すいころの大径側端面寄りの端縁である内端縁の径方向位置を、これら各円すいころの大径側端面の中心点の径方向位置よりも内側に位置させる。
又、特許請求の範囲中の請求項には記載していないが、本発明の円すいころ軸受を実施する場合に、好ましくは、前記保油凹部の数を、前記ポケットの数と同じとする。そして、円周方向に関して互いに独立した状態で設けられたこれら各保油凹部を、それぞれ前記各ポケットに向けて開口させる。
又、好ましくは、前記保油凹部の底部を、前記ポケットに向かうに従って径方向外方に向かう方向に傾斜させる。
又、好ましくは、前記各円すいころの大径側端面でこれら各円すいころの径方向に関して中央部に凹部を形成し、前記各保油凹部をこの凹部に向けて開口させる。
更に、好ましくは、前記大径側リム部の内周面を、前記保持器の中心軸と平行な円筒面、乃至は、前記各ポケットに向かうに従って径方向外方に向かう方向に傾斜した部分円すい凹面状の傾斜面とする。
上述の様に構成する本発明の円すいころ軸受は、次の様に作用する事により、潤滑不良状態での耐久性向上、即ち、潤滑不良状態になってから、焼き付きにより回転不能に至るまでの時間の延長をより十分に図れる。
本発明の円すいころ軸受を組み込んだ回転機械装置の運転時に潤滑油は、一般的な円すいころ軸受の場合と同様に、円すいころ軸受特有の、各円すいころの公転運動に伴う遠心力に基づくポンプ作用により、外輪の内周面と内輪の外周面との間の軸受内部空間を、外輪軌道及び内輪軌道の小径側から大径側に向けて流れる。潤滑油の供給量が十分である場合には、この様に軸受内部空間を流れる潤滑油が、前記各円すいころの大径側端面と内輪外周面の大径側鍔部の軸方向内側面との摺接部も十分に潤滑する。又、この状態では、前記軸受内部空間を流れる潤滑油の一部が、大径側リム部の内周面に形成した保油凹部内に、各ポケット側の開口部から流入する。そして、先に前記保油凹部内に入り込んでいた潤滑油が、前記開口部から新たに流入する潤滑油により、この保油凹部から押し出される。従って、潤滑油供給が十分に行われている通常運転時には、前記保油凹部内に、常に潤滑油が溜まっている(存在している)状態となる。
この状態から、例えば潤滑油供給ポンプの故障、ケーシング内からの潤滑油の漏洩等により、前記軸受内部空間内の潤滑油の流通量が、減少乃至は零になった場合には、前記ポケット側の開口部から前記保油凹部内への潤滑油の送り込みは、減少乃至は停止する(潤滑不良状態となる)。この様に、潤滑不良状態になると、既に前記保油凹部内に溜まっていた潤滑油は、この保油凹部から大径側リム部の外端縁側に押し出される事はなくなる。そして、前記保油凹部内に留まっていた潤滑油は、前記ポケット内に保持された円すいころの大径側端面と前記大径側リム部の軸方向内側面の摺接部に入り込み、この円すいころの自転運動に伴って、この摺接部を潤滑する。
しかも、本発明の場合には、前記大径側リム部の外周面の内端縁の径方向位置を、前記外輪の内周面及び大径側端面の母線同士の交点の径方向位置よりも外側に位置させている。この為、前記大径側リム部の強度及び剛性を確保しつつ、前記保油凹部の容量を多くすると同時に、前記故障或は漏洩等が発生した時点で軸受内部空間内に存在している潤滑油のうちの多くの部分も、前記摺接部の潤滑に利用できる。
即ち、上述の様に前記大径側リム部の外径を大きくする事により、この大径側リム部の径方向に関する厚さ寸法を大きくでき、この大径側リム部の強度及び剛性を確保しつつ、前記保油凹部を深くして、この保油凹部の容量を確保できる。又、前記外輪の内周面の大径側開口端部と、前記大径側リム部の外周面との間に全周に亙って存在する環状隙間の幅寸法を小さく抑えられ、しかも、この環状隙間は、前記軸受内部空間の大径側端部から径方向外方に折れ曲がった状態で存在する。言い換えれば、本発明の場合には、前述した先発明の構造の様に、軸受内部空間と環状隙間とが直線状に連続しない。従って、円すいころ軸受の運転時に生じるポンプ作用に基づいて前記軸受内部空間を通過する潤滑油が、この軸受内部空間から排出される事に対する抵抗が働く。この為、上述した様に、前記故障或は漏洩等が発生した時点で軸受内部空間内に存在している潤滑油のうちのかなりの部分も、前記摺接部の潤滑に利用できる。
この為、前記潤滑不良状態の発生後に、前記摺接部の潤滑に利用可能な潤滑油は、容量の大きな前記保油凹部内に存在する潤滑油の大部分に加えて、前記故障或は漏洩等が発生した時点で前記軸受内部空間内に存在していた潤滑油の一部となる。この結果、潤滑不良状態の発生時から、焼き付きにより回転不能に至るまでの時間を十分に長くできる。この結果、車両を邪魔にならない場所にまで運行する事ができ、鉄道の復旧までに要する時間を短くしたり、道路渋滞を引き起こしにくくできる。更に、前記潤滑不良が、回転支持部の回転不能にまで至りにくくして、他の部分の故障を誘発しにくくでき、修理に要する費用並びに時間が嵩む等の問題を生じにくくできる。
又、請求項2に記載した発明によれば、前記潤滑不良状態の発生後に、前記摺接部の潤滑に利用できる潤滑油の量を、更に増大させる事ができる。即ち、前記大径側リム部の内周面に突条を設ける事により、通常の運転時に、前記保油凹部から溢れ出した潤滑油が、前記大径側リム部の内周面のうちで突条よりもポケット寄り部分に溜まる。更に、この部分に溜まった潤滑油の量が増えると、この潤滑油が、前記突条の内周縁を乗り越えつつ、前記大径側リム部の軸方向外端縁側から排出される。そして、前記潤滑不良状態が発生すると、前記大径側リム部の内周面のうちで前記突条よりもポケット寄り部分に溜まっていた潤滑油は、この突条を乗り越えて前記大径側リム部の軸方向外端縁側に押し出される事がなくなる。
前記潤滑不良状態が発生すると、前記保油凹部内の潤滑油が減少するのに伴って、前記大径側リム部の内周面のうちで突条よりもポケット寄り部分に溜まっていた潤滑油が、前記保油凹部内に入り込み、この保油凹部を通じて前記摺接部に入り込む。この結果、潤滑不良状態が発生した後に、前記摺接部の潤滑に利用可能な潤滑油の量を、前記大径側リム部の内周面のうちで突条よりもポケット寄り部分に溜まっている分だけ多くして、潤滑不良の発生時から焼き付きに至るまでの時間をより長くできる。
更に、請求項3に記載した発明によれば、前記大径側リム部の径方向に関する厚さ寸法をより大きくして、この大径側リム部の強度及び剛性を確保しつつ、前記保油凹部をより深くして、この保油凹部に貯溜可能な潤滑油の量をより多くできる。更に、前記大径側リム部の内周面と、前記内輪の外周面の大径側端部との間に存在する環状隙間の、径方向に関する幅寸法を小さくできる。言い換えれば、前記軸受内部空間から排出される潤滑油の流れに対する抵抗となる、前記大径側リム部の径方向に関する幅寸法を大きくして、前記潤滑不良状態の発生時に前記軸受内部空間に滞留している潤滑油の量を、より多くできる。この結果、潤滑不良状態が発生した後に、前記摺接部の潤滑に利用可能な潤滑油の量を多くして、潤滑不良の発生時から焼き付きに至るまでの、より時間を長くできる。
尚、前記請求項1に記載した発明に対し、請求項2、3に記載した発明の構成を合わせて追加すれば、前記摺接部の潤滑に利用可能な潤滑油の量をより一層多くして、潤滑不良の発生時から焼き付きに至るまでの時間を、より一層長くできる。
尚、前記保油凹部は、少なくとも一部のポケットに整合する部分に形成すれば、当該ポケットに保持された円すいころの大径側端面に形成された凹部を通じて、大径側鍔部の軸方向内側面に潤滑油が供給され、この軸方向内側面と他の円すいころの大径側端面との摺接部の潤滑も行える。従って、前記保油凹部は、例えば円周方向に関して一つ置き或は二つ置きのポケット部分に設ける事もできる。但し、前記保油凹部の数を前記ポケットの数と同じとして、円周方向に関して互いに独立した状態で設けられたこれら各保油凹部を、それぞれ前記各ポケットに向けて開口させれば、全保油凹部内に溜まる潤滑油の量(保持器全体に溜めておける潤滑油の量)を確保して、潤滑不良状態の発生時から回転不能に至るまでの時間を長くする面から有利である。
又、前記保油凹部の底部を、前記ポケットに向かうに従って径方向外方に向かう方向に傾斜させれば、前記保油凹部内に溜まった潤滑油、更には前記大径側リム部の内周面に付着した潤滑油を、前記各円すいころの大径側端面に向けて効率良く導ける。
この結果、潤滑不良状態が発生した時点で、前記保持器の大径側端部に残留している潤滑油を、前記各円すいころの大径側端面と大径側鍔部の軸方向内側面との摺接部の潤滑に有効利用できて、前記潤滑不良状態の発生時から回転不能に至るまでの時間をより長くできる。
又、前記各円すいころの大径側端面でこれら各円すいころの径方向に関して中央部に凹部を形成し、前記各保油凹部をこの凹部に向けて開口させれば、前記保油凹部内に溜まった潤滑油、更には前記突条に基づいて前記大径側リム部の内周面部分に貯溜した潤滑油を、前記凹部を通じて、前記各円すいころの大径側端面と大径側鍔部の軸方向内側面との摺接部に向けて効率良く導ける。又、前記凹部の容量分、潤滑不良状態の発生時に、この摺接部に供給可能な潤滑油の量を多くできて、この潤滑不良状態の発生時から回転不能に至るまでの時間を、より一層長くできる。
更に、前記大径側リム部の内周面を、前記保持器の中心軸と平行な円筒面、乃至は、前記各ポケットに向かうに従って径方向外方に向かう方向に傾斜した部分円すい凹面状の傾斜面とすれば、前記大径側リム部の内周面のうちで前記各保油凹部から外れた部分に貯溜された潤滑油も、前記各円すいころの大径側端面と大径側鍔部の軸方向内側面との摺接部に向けて効率良く導ける。
本発明の実施の形態の第1例を示す、内輪の外周面に大径側鍔部を形成した側から見た端面図。 図1のイーイ断面図。 図2のロ部拡大図。 保持器を取り出して、大径側且つ径方向外方から見た状態で示す斜視図。 図4のハ部拡大断面図。 本発明の実施の形態の第2例(A)と、同第3例(B)と、同第4例(C)とをそれぞれ示す、図3と同様の拡大断面図。 従来構造(A)と、比較例1(B)と、比較例2(C)とをそれぞれ示す、図2と同様の断面図。 従来から知られている一般的な円すいころ軸受の第1例を示す、部分切断斜視図。 同第2例を示す部分断面図。 この第2例に組み込んだ保持器を取り出して示す、図4と同様の斜視図。 図10のニ部拡大図。 焼き付き防止の為の対策済の従来構造の第1例を示す部分断面図。 同第2例を示す部分断面図。 この第2例に組み込む保持器の一部を取り出して、大径側且つ径方向外側から見た状態で示す斜視図。 先発明の実施の形態の1例を構成する保持器の部分断面図。 図15のホ部拡大図。 先発明の実施の形態の1例を構成する保持器を取り出して、大径側且つ径方向外側から見た状態で示す斜視図。 図17のヘ部拡大図。
[実施の形態の第1例]
図1〜5は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の構造を含めて、本発明の特徴は、保持器5eの大径側端部の形状及び構造を、外輪2及び円すいころ4(4a)の寸法並びに位置との関係で工夫する事により、潤滑不良状態の発生時から回転不能に至るまでの時間の延長を図る点にある。その他の、円すいころ軸受の基本的構成に就いては、前述の図8、12、13に示した従来から知られている円すいころ軸受と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、先に説明しなかった部分を中心に説明する。
本例の円すいころ軸受1aを構成する保持器5eは、合成樹脂を射出成形する事により、或は金属材料に削り出し加工を施す事により、一体に造った、所謂籠型保持器で、全体を部分円すい筒状に形成している。射出成型用の合成樹脂の種類は特に問わず、例えばポリアミド66(PA66)、ポリアミド46(PA46)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等、合成樹脂製保持器の射出成型用として従来から一般的に使用されていた、各種合成樹脂を使用できる。何れの合成樹脂にしても、単独で、或は炭素繊維、ガラス繊維等の強化用繊維或は強化用のセラミックウィスカ等と混合したものを使用できる。又、金属材料としては、鋼材、ステンレス鋼材等の鉄系合金や、真鍮等の銅系合金等を使用できる。
何れの場合でも大径側リム部12cのうちで、円周方向に隣り合う柱部14b、14b同士の間部分、言い換えれば、円周方向に関する位相が各ポケット15b、15bと一致する(これら各ポケット15b、15bの大径側端部に整合する)部分の内周面に、それぞれ保油凹部20a、20aを設けている。これら各保油凹部20a、20aは、前記各ポケット15b、15b毎に独立している。又、これら各保油凹部20a、20aは、円周方向に関する位相がこれら各ポケット15b、15bと一致する部分に、それぞれこれら各ポケット15b、15bのほぼ全幅に亙って形成している。又、前記保持器5eの径方向(厚さ方向)に関する、前記各保油凹部20a、20aの深さは、前記各ポケット15b、15bの側ほど深く、これら各ポケット15b、15bから離れるに従って漸減している。特に、前記各保油凹部20a、20aの底面24、24は、前記各ポケット15b、15bに近付くほど、前記保持器5eの径方向に関して外方に向かう方向に傾斜している。従って、前記各保油凹部20a、20aの深さは、前記各ポケット15b、15b側の開口部分で最も深くなっている。又、これら各保油凹部20a、20aは、前記大径側リム部12cの軸方向中間部まで形成しており、前記各ポケット15b、15bと反対側の半部には形成していない。従って前記各保油凹部20a、20aは、前記保持器5eの内径側及び前記各ポケット15b、15bの側にのみ開口しており、円周方向両側及び軸方向外側には開口していない。
又、本例の場合には、前記大径側リム部12cの強度及び剛性を確保しつつ、前記各保油凹部20a、20aの容量を確保し、且つ、前記円すいころ軸受1aの軸受内部空間22内から外部に流出する潤滑油に対する抵抗を大きくすべく、前記大径側リム部12cの外径を大きく、内径を小さくしている。具体的には、この大径側リム部12cの外径に関しては、次の様に規制している。即ち、図3に示す様に、前記外輪2の内周面の母線の延長線αと、この外輪2の大径側端面の母線の延長線βとの交点xを、仮に設定する。又、前記大径側リム部12cの外周面の軸方向両端縁のうち、各円すいころ4(4a)の大径側端面10寄りの端縁である内端縁を表す、点yを仮に規定する。そして、前記円すいころ軸受1aを構成する内輪3及び外輪2の径方向に関して、前記大径側リム部12cの外周面に関する前記点yを、前記外輪2の内周面に関する前記点xよりも外方に位置させている。そして、図3に示す様に、前記外輪2の内周面の母線αの延長線上に、前記大径側リム部12cの一部が存在する様にして、前記軸受内部空間22内を小径側から大径側に流通する潤滑油が、最後に通過する環状隙間23aの幅を狭く、且つ、非直線状とする(屈曲させる)事が好ましい。又、前記大径側リム部12cの内径に関しては、前記外輪2及び前記内輪3の径方向に関して、この大径側リム部12cの内周面の軸方向両端縁のうち、前記各円すいころ4(4a)の大径側端面10寄りの端縁である内端縁の径方向位置を、これら各円すいころ4(4a)の大径側端面10の中心点oの径方向位置よりも内側に位置させている。
更に本例の場合には、前記大径側リム部12cの内周面の軸方向中間部で、前記各保油凹部20a、20aよりもこの大径側リム部12cの外端面寄り部分に、径方向内方に向けて突出した突条25を、全周に亙って形成している。この突条25の高さHは、前記保持器5eを射出成形する際の型抜きを支障なく行え、しかも、この突条25の先端縁(内周縁)と、内輪3の端部に形成した大径側鍔部8の外周面との間の環状隙間23bの径方向幅Wが狭くなり過ぎない範囲で、できるだけ大きい事が好ましい。尚、この環状隙間23bの径方向幅Wは、前記円すいころ軸受1aの通常運転時に、外輪2の内周面と前記内輪3の外周面との間に存在する軸受内部空間22内を潤滑油が流動する事に対する抵抗が過大にならない様にする為に、或る程度確保(極端に狭くならない様に)する必要がある。これに対して、前記突条25の高さHは、後述する潤滑油供給ポンプの故障時等に、前記各ポケット15b、15b内に保持された各円すいころ4aの大径側端面10と、前記大径側リム部12cの軸方向内側面11の摺接部に供給可能な潤滑油の量を確保する面から、大きいほど好ましい。尚、前記突条25の設置位置は、前記各保油凹部20a、20aから外れた部分に存在する潤滑油をこれら各保油凹部20a、20a内に効率的に捕集する面からは、これら各保油凹部20a、20aに近いほど好ましい。
上述の様に構成する本例の円すいころ軸受を組み込んだ回転機械装置の運転時に潤滑油は、前記各円すいころ4aの公転運動に伴う遠心力に基づくポンプ作用により、前記外輪2の内周面と前記内輪3の外周面との間の軸受内部空間22を、外輪軌道6及び内輪軌道7の小径側から大径側に向けて(図2の左から右に向けて)流れる。潤滑油の供給量が十分である場合には、この様に前記軸受内部空間22内を流れる潤滑油が、前記各円すいころ4(4a)の大径側端面10と前記内輪3の外周面の大径側端部に設けた大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺接部も十分に潤滑する。又、この状態では、前記軸受内部空間22内を流れる潤滑油の一部が、前記大径側リム部12cの内周面の複数箇所に形成した前記各保油凹部20a、20a内に、前記各ポケット15b、15b側の開口部から流入しつつ、この大径側リム部12cの軸方向外端縁側に排出される。即ち、先に前記各保油凹部20a、20a内に入り込んでいた潤滑油が、前記各ポケット15b、15bの側の開口部から新たに流入する潤滑油によって、前記各保油凹部20a、20aから押し出される。従って、潤滑油供給が十分に行われている通常運転時には、これら各保油凹部20a、20a内に、常に潤滑油が溜まっている(存在している)状態となる。
本例の場合には、前述した様に、前記大径側リム部12cの外径を大きく、内径を小さく抑えている為、この大径側リム部12cの、径方向に関する厚さ寸法を十分に大きくできる。従って、この大径側リム部12cに必要とされる強度及び剛性の確保を考慮しても、前記各保油凹部20a、20aの深さ寸法を大きくして、これら各保油凹部20a、20aの容量を多くできる。この為、前記通常運転時に、これら各保油凹部20a、20a内に存在する潤滑油の量を、十分に多くできる。
又、前記各保油凹部20a、20aから溢れ出した潤滑油は、前記大径側リム部12cの内周面のうちで、前記突条25よりも前記各ポケット15b、15b寄り部分に、全周に亙って溜まる。即ち、この突条25の存在に基づき、前記各保油凹部20a、20aの容量が、この突条25の高さHに見合う分だけ多くなると共に、円周方向に関する位相が各柱部14b、14bと一致する、前記各保油凹部20a、20aの間部分にも潤滑油が溜まる。
尚、前記突条25を、前記大径側リム部12cの内周面の軸方向外端部に形成すれば、この前記大径側リム部12cの内周面で前記突条25よりも前記各ポケット15b、15bとの間部分に、より多くの潤滑油を貯溜できる。但し、その場合には、この間部分の傾斜方向を規制する等により、この間部分に存在する潤滑油を前記各保油凹部に20a、20aに効率的に捕集できる様に配慮する事が好ましい。何れにしても、前記間部分に溜まった潤滑油の量が増えると、この潤滑油が、前記突条25の内周縁を乗り越えつつ、前記大径側リム部12cの軸方向外端縁側から排出される。言い換えれば、先に前記各保油凹部20a、20a内に入り込んでいた潤滑油が、前記開口部から新たに流入する潤滑油により、これら各保油凹部20a、20aから押し出されて、前記大径側リム部12cの内周面のうちで前記突条25よりもポケット寄り部分に溜まる。そして、この部分に溜まった潤滑油が、前記各保油凹部20a、20aから押し出される潤滑油により、更に前記大径側リム部12cの軸方向外端縁側に押し出される。従って、潤滑油供給が十分に行われている通常運転時には、前記各保油凹部20a、20a内、及び、前記大径側リム部12cの内周面のうちで前記突条25よりも前記各ポケット15b、15b寄り部分に、常に潤滑油が溜まっている(存在している)状態となる。
この状態から、例えば潤滑油供給ポンプの故障、ケーシング内からの潤滑油の漏洩等により、前記軸受内部空間22内の潤滑油の流通量が、減少乃至は零になった場合には、前記各ポケット15b、15b側の開口部から前記各保油凹部20a、20a内への潤滑油の送り込みは、減少乃至は停止する。この様に、開口部からの送り込みが減少乃至は停止した状態では、既に前記各保油凹部20a、20a内に溜まっていた潤滑油は、これら各保油凹部20a、20aから前記大径側リム部12cの外端縁側に押し出される事はなくなり、これら各保油凹部20a、20a内に留まったままとなる。同様に、前記大径側リム部12cの内周面のうちで前記突条25よりもポケット寄り部分に存在する潤滑油も、この部分に留まったままとなる。
この状態で、前記各保油凹部20a、20a内の潤滑油は、前記保持器5eの回転に伴う遠心力により、これら各保油凹部20a、20aの底面に押し付けられる傾向になる。これら各保油凹部20a、20aの底面は、前述の様に、軸方向に関して傾斜している為、これら各保油凹部20a、20a内に留まった潤滑油の大部分は、前記各円すいころ4aの大径側端面10に向けて送られ、これら各円すいころ4aの自転運動に伴って、この大径側端面10と前記大径側リム部12cの軸方向内側面11との摺接部に送られて(この摺接部に染み込んで)、この摺接部を潤滑する。又、前記各保油凹部20a、20a内の潤滑油が減少するのに伴って、前記大径側リム部12cの内周面のうちで前記突条25よりも前記各ポケット15b、15b寄り部分に溜まっていた潤滑油が、前記各保油凹部20a、20a内に入り込み、これら各保油凹部20a、20aを通じて、前記両面10、11同士の摺接部に入り込む。
又、本例の場合には、前記故障或は漏洩等が発生した時点で前記軸受内部空間22内に存在している潤滑油のうちの多くの部分も、前記摺接部の潤滑に利用できる。即ち、前記大径側リム部12cの外径を大きくして、前記環状隙間23aの幅を狭く、且つ屈曲させている為、前記軸受内部空間22を通過する潤滑油が、この軸受内部空間22内に留まり易くできる。この為、上述した様に、前記故障或は漏洩等が発生した時点で前記軸受内部空間22内に存在している潤滑油のうちのかなりの部分も、前記摺接部の潤滑に利用できる。
上述の説明から明らかな通り、前記故障或は漏洩等が発生した時点で前記各保油凹部20a、20a内、及び、前記大径側リム部12cの内周面のうちで前記突条25よりも前記各ポケット15b、15b寄り部分に留まっている潤滑油は、そのうちの多くの部分を前記両面10、11同士の摺接部の潤滑に利用できる。更に加えて、前記軸受内部空間22内に存在している潤滑油のうちのかなりの部分も、前記摺接部の潤滑に利用できる。従って、潤滑不良状態の発生時から、焼き付きにより回転不能に至るまでの時間を十分に長くできる。この為、潤滑不良の発生をセンサにより検知する等の対策を講じれば、焼き付き発生以前に、運転速度を遅くしたり安全な状態で停止する等の対策を、十分に余裕を持って行う事が可能になる。そして、焼き付きが発生する以前に、車両を邪魔にならない場所にまで運行する事ができて、鉄道の復旧までの時間を短くしたり、道路渋滞を引き起こしにくくできる。更に、前記潤滑不良が、回転支持部の回転不能にまで至りにくくして、他の部分の故障を誘発しにくくでき、修理に要する費用並びに時間が嵩む等の問題を生じにくくできる。
尚、好ましくは、前記各ポケット15b、15b内にそれぞれ転動自在に保持された各円すいころ4aの大径側端面10の中央部に、円形若しくは円輪形の凹部17(図9参照)を形成し、前記各保油凹部20a、20aの底面のうちで前記各ポケット15b、15bの内面に開口している部分を、当該ポケット15b、15b内に保持された前記円すいころ4aの大径側端面10に形成された凹部17に対向させる。この様な構成を採用すれば、前記各保油凹部20a、20a内に溜まった潤滑油、更には前記突条25の存在に基づいて前記大径側リム部12cの内周面部分に貯溜した潤滑油を、前記各凹部17を通じて、前記両面10、11同士の摺接部に向けて効率良く導ける。又、これら各凹部17の容量分、潤滑不良状態の発生時に、この摺接部に供給可能な潤滑油の量を多くできて、この潤滑不良状態の発生時から回転不能に至るまでの時間を、より一層長くできる。
又、図示の例では、前記大径側リム部12cの内周面のうちで、前記各保油凹部20a、20a及び前記突条25から外れた部分を、前記各ポケット15b、15bに向かうに従って径方向外方に向かう方向に傾斜した部分円すい凹面状の傾斜面とすれば、前記大径側リム部12cの内周面のうちで前記各保油凹部20a、20aから外れた部分に貯溜された潤滑油も、前記各円すいころ4(4a)の大径側端面10と前記内輪3の外周面の大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺接部に向けて効率良く導ける。そして、潤滑不良状態の発生時から回転不能に至るまでの時間を、より一層長くできる。
[実施の形態の第2〜4例]
本発明の実施の形態の第2〜4例に就いて、図6の(A)〜(C)により説明する。上述した実施の形態の第1例の場合、特許請求の範囲の請求項1〜3に記載した発明の要件を総て備えている。これに対して、図6の(A)に示した実施の形態の第2例の構造は、請求項1に記載した発明の要件のみを備えている。又、図6の(B)に示した実施の形態の第3例の構造は、請求項1、2に記載した発明の要件を備えている。更に、図6の(C)に示した実施の形態の第4例の構造は、請求項1、3に記載した発明の要件を備えている。各請求項に記載した発明の要件は、上述の実施の形態の第1例で詳しく説明した通りであるから、重複する説明は省略する。
要するに、図6の(A)に示した実施の形態の第2例の構造は、上述の実施の形態の第1例の構造から、突条25(図2〜5参照)を省略すると共に、大径側リム部12dの内径をこの第1例の構造の場合よりも大きくしたものである。又、図6の(B)に示した実施の形態の第3例の構造は、大径側リム部12eの内径を、上述した実施の形態の第1例の構造の場合よりも大きくしたものである。更に、図6の(C)に示した実施の形態の第4例の構造は、上述の実施の形態の第1例の構造から、突条25(図2〜5参照)を省略し、大径側リム部12fの内周面で保油凹部20aから外れた部分を、単なる円筒面としたものである。これら実施の形態の第2〜4例の構造は、上述の実施の形態の第1例の構造に比べれば、潤滑不良状態の発生後に、各円すいころ4(4a)の大径側端面10と内輪3の外周面の大径側鍔部8の軸方向内側面11との摺接部の潤滑に利用可能な潤滑油の量が少なくなる。但し、前述の図9〜11に示した従来構造に比べれば勿論、やはり前述の図15〜18に示した先発明の構造に比べても、潤滑不良状態の発生後に前記摺接部の潤滑に利用可能な潤滑油の量を多くできる。
本発明の効果を確認する為に行った、コンピュータによるシミュレーションの結果に就いて説明する。尚、このシミュレーションは、適切な潤滑油供給が停止した以降に、前記摺接部の潤滑に使用し得る潤滑油の量の比較として行った。この比較の基礎として、図7の(A)に示す様な、金属板製の保持器5を備えた円すいころ軸受1に関して、適切な潤滑油供給停止以降に前記摺接部に供給し得る潤滑油の量を「1」とした。図7(A)に示した基準となる構造以外は、総て合成樹脂製の保持器とし、大径側リム部の形状及び寸法以外の条件は互いに同じとした。シミュレーションの条件は、少量潤滑状態(潤滑油の供給量を通常時の状態よりも大きく減少させて、そのままでは何れ焼き付きが発生する状態)とし、運転状態は、外輪2を固定し、内輪3を3000min-1で回転させる事とした。
前記シミュレーションの対象には、前述の図1〜5に示した実施の形態の第1例の構造、前述の図6の(A)〜(C)に示した実施の形態の第2〜4例の構造に加えて、図7の(B)(C)に示した比較例1、2を含めた。このうち、図7の(B)に示した比較例1は、大径側リム部12gに保油凹部20a、20aを設けているが、この大径側リム部12gの外径を特に大きくしていない構造(前述の図9〜11に示した先発明に係る構造)である。これに対して、図7の(C)に示した比較例2は、大径側リム部12hの外径を特に大きくしているが、保油凹部を設けていない構造である。
図7の(A)に示した構造を基準として、前述した本発明の実施の形態の第1〜4例の構造、並びに上述した比較例1、2の構造に関して、前記摺接部の潤滑に供される潤滑油の量を求めた結果を、この量が少ない順に、下記に示す。
基準構造{図7の(A)} 1
比較例1{図7の(B)} 1.17
比較例2{図7の(C)} 1.19
実施の形態の第2例{図6の(A)} 1.34
同第3例{図6の(B)} 1.48
同第4例{図6の(C)} 1.90
同第1例{図1〜5} 2.01
以上のシミュレーションの結果から、本発明の場合、潤滑不良の状態でも、前記摺接部の潤滑に供される潤滑油の量を確保できる事が分かる。又、請求項1〜3に記載した各発明の要件を兼ね備えさせる事により、個々の要件を足し合わせた以上の効果を得られる事も分かる。
尚、潤滑不良状態となった以降、焼き付きの如く重大な損傷に至るまでの時間は、摺接部に存在する潤滑油の量が少し増えただけでも大幅に延長される。従って、この摺接部に存在する潤滑油の量を少しでも増やす事が、前述した様な、潤滑不良状態発生後に適切な回避動作を行い易くする為に重要である。
本発明の円すいころ軸受は、鉄道車両の車軸や駆動装置を構成する伝達軸や自動車用デファレンシャルギヤを構成するピニオン軸に限らず、工作機械の主軸や各種産業機械装置の回転軸等、大きなラジアル荷重及びスラスト荷重が加わる状態で回転する各種回転軸を支承する為に利用できる。
1、1a 円すいころ軸受
2 外輪
3 内輪
4、4a 円すいころ
5、5a、5b、5c、5d、5e 保持器
6 外輪軌道
7 内輪軌道
8 大径側鍔部
9 小径側鍔部
10 大径側端面
11 軸方向内側面
12、12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h 大径側リム部
13、13a 小径側リム部
14、14a、14b 柱部
15、15a、15b ポケット
16 曲げ板部
17 凹部
18、18a 保油部
19 仕切板部
20、20a 保油凹部
21 凹部
22 軸受内部空間
23、23a、23b 環状隙間
24 底面
25 突条

Claims (3)

  1. 内周面に部分円すい凹面状の外輪軌道を有する外輪と、この外輪の内径側にこの外輪と同心に配置された、外周面に部分円すい凸面状の内輪軌道及びこの内輪軌道の大径側端部から径方向に関して外方に突出した大径側鍔部を有する内輪と、この内輪軌道と前記外輪軌道との間に転動自在に配置され、それぞれの大径側端面を前記大径側鍔部の軸方向側面と対向させた複数個の円すいころと、これら各円すいころを保持する為の保持器とを備え、この保持器は、互いに同心に、且つ、軸方向に間隔をあけて配置された、それぞれが円環状である大径側リム部及び小径側リム部と、これら両リム部同士の間に掛け渡された複数本の柱部とを備え、これら両リム部と円周方向に隣り合う1対ずつの柱部とにより四周を囲まれる部分を、それぞれ前記各円すいころを保持する為のポケットとした構造を有するものである円すいころ軸受に於いて、前記大径側リム部のうちで、円周方向に関する位相が少なくとも前記各ポケットのうちの一部のポケットに整合する部分の内周面部分に、径方向外方に凹んだ保油凹部を設けると共に、この保油凹部を前記ポケットの内面に開口させており、前記内輪及び前記外輪の径方向に関して、前記大径側リム部の外周面の軸方向両端縁のうち、前記各円すいころの大径側端面寄りの端縁である内端縁の径方向位置を、前記外輪の内周面の母線とこの外輪の大径側端面の母線との交点の径方向位置よりも外側に位置させた事を特徴とする円すいころ軸受。
  2. 前記大径側リム部の内周面の一部で前記保油凹部よりもこの大径側リム部の外端面寄り部分に、径方向内方に向けて突出した突条を、全周に亙って形成している、請求項1に記載した円すいころ軸受。
  3. 前記内輪及び前記外輪の径方向に関して、前記大径側リム部の内周面の軸方向両端縁のうち、前記各円すいころの大径側端面寄りの端縁である内端縁の径方向位置を、これら各円すいころの大径側端面の中心点の径方向位置よりも内側に位置させた、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した円すいころ軸受。
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