JP2006329260A - 円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 保持器の組込み性、寸法安定性及び精度の向上、高温剛性を有し、靭性の少ない樹脂の採用等を図ること。
【解決手段】 保持器6は、小径フランジ部11と、大径フランジ部12と、柱部13とで構成されている。この柱部13の両側には、ころ保持部15(弾性変形可能な節部)が設けられている。ころ保持部15は、柱部13の外径側を円周方向に突出した形で設けられている。ころ5を保持器6に挿入する際には、内輪2を保持器6の内側に入れて、ころ5をころ保持部15(弾性変形可能な節部)の外側から通過させて組込むことができる。ころ5は、ころ保持部15を通過した後は、ポケット14ところ5とに、隙間があり、組込み中のポケット14以外で負荷を受けることは無い。
【選択図】 図1
【解決手段】 保持器6は、小径フランジ部11と、大径フランジ部12と、柱部13とで構成されている。この柱部13の両側には、ころ保持部15(弾性変形可能な節部)が設けられている。ころ保持部15は、柱部13の外径側を円周方向に突出した形で設けられている。ころ5を保持器6に挿入する際には、内輪2を保持器6の内側に入れて、ころ5をころ保持部15(弾性変形可能な節部)の外側から通過させて組込むことができる。ころ5は、ころ保持部15を通過した後は、ポケット14ところ5とに、隙間があり、組込み中のポケット14以外で負荷を受けることは無い。
【選択図】 図1
Description
本発明は、一般用途の円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器、及び、高温・高速用円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器に開し、詳しくは、あらゆる用途の円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器、特に大型円錐ころ軸受用の合成樹脂製保持器に関する。
一般に、円錐ころ軸受は、図3に示すように、外周面に内輪軌道1を有する内輪2と、内周面に外輪軌道3を有する外輪4と、複数個の円錐状のころ5と、この複数個のころ5を保持して案内するために内輪軌道1と外輪軌道3との間に回転自在に設けられた保持器6と、からなる。
円錐ころ軸受では、図4に示すように、小径フランジ部11と、大径フランジ部12と、柱部13で構成されて小径フランジ部11と大径フランジ部12と柱部13に囲まれた柱と柱との間の空間、即ち、ポケット14と、から成る傾斜形の保持器6が多く使用されている。
なお、図3は、従来例に係る円錐ころ軸受の半断面図である。図4は、従来形の傾斜形円錐ころ軸受用保持器の斜視図である。
従来、円錐ころ軸受用の傾斜形保持器6のころを保持する柱部ポケット面は、内径側から外径側に向かって柱幅が太くなる傾斜平面となっているため、ポケット径は、外径側が小さくできている。そのため、ころ5が外径側に外れないようになっている。
円錐ころ軸受を組込む際には、上記傾斜形保持器6の内径側から各ポケット14にころを挿入した後、内輪2をころ5の内側から軸方向に挿入する。内輪2の挿入の際には、ころ5を介して、保持器6の柱部13及び円環部を押し広げながら、挿入されることになる。この内輪の挿入時に、保持器6の小径円環部の靭性及びスナップヒット性が要求される。
このことから、強化材入りの合成樹脂製保持器6、及び、靭性の少ない合成樹脂等の場合は、組込み時の保持器6の破損防止として、内輪2の小径側鍔を最小にするとか、ポケット14の隙間を大きくする等の工夫が必要であった。また、保持器6の強度、剛性を優先して設計できないという問題があった。
一般に、合成樹脂製保持器6の材料としては、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリアセタール、樹脂等の所謂エンジニアリングプラスチックが単体のままで、或いはガラス繊維の短繊維を混入して強化した複合材の形態で使用されてきた。中でも、ナイロン66は、材料コストと性能のバランスが良好なことから、合成樹脂製保持器6の材料として多用され、中程度の環境条件では卓越した性能が確認されている。
特開平8−247152号公報
特許第2745160号公報
ところで、上記傾斜形円錐ころ保持器のポケット面は傾斜平面となっていて、該ポケットに内径側からころが挿入され、内輪を挿入する際には、内輪の小径側鍔が通過する際に、ころを介して保持器の小径円環部を無理やり押し広げることになり、ころ及び内輪転動面を傷つけるということがある。
また、合成樹脂製保持器の小径円環部が瞬間的な押し広げにより組込み時に破損することがあった。
このことから、本来は、軸受使用時の高温での回転時、及び、高速回転等で保持器に要求される高温剛性及び線膨張による寸法変化の抑制に対して、適正な樹脂材料、ガラス繊維、及びカーボン繊維等の強化材を適宜に選定できなかった。
一般的には、比較的靭性に優れているナイロン保持器においても、軸受組込み前には、含水処理を実施する例が多い。
材料設計面においても、選定が困難で、軸受組込み性を重視し、ガラス繊維含有率の少ない材料を使用するとか、強化材無しの樹脂を使用したり、一部エラストマー入りの樹脂を使用し、靭性を向上させて用いることがある。
しかし、中・高温用途には、未強化材の樹脂及びエラストマー入り樹脂は、耐熱性及び高温での中・高遠回転仕様には剛性不足または線膨張による寸法変化等の問題があり、要求される機能を十分満足するものではなかった。
このようなことから、合成樹脂製円錐ころ軸受用保持器は、高温で且つ、高速回転する軸受用途では、適度の剛性を維持しながら、軸受の組込み性も同時に満足させる必要がある。
しかし、高温で高剛性を有する合成樹脂は一般に靭性が乏しいことから、採用を残念することが多かった。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、保持器の組込み性、寸法安定性及び精度の向上、高温剛性を有し、靭性の少ない樹脂の採用等を図ることができる、高性能の円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器は、複数個の円錐状のころを転動自在に保持して案内すべく、小径フランジ部と、大径フランジ部と、周方向に配した複数個のポケットを構成する複数個の柱部と、からなる円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器に於いて、
前記柱部には、その外径部に、円周方向に突出する弾性変形可能の節部が設けてあり、
これにより、前記ころの保持を可能にし、且つ、軸受の組込み時に、保持器の外径側からころを挿入できるようにしたことを特徴とする。
前記柱部には、その外径部に、円周方向に突出する弾性変形可能の節部が設けてあり、
これにより、前記ころの保持を可能にし、且つ、軸受の組込み時に、保持器の外径側からころを挿入できるようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、保持器の組込み性、寸法安定性及び精度の向上、高温剛性を有し、靭性の少ない樹脂の採用等を図ることができ、高性能の円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器を図面を参照しつつ説明する。
(本発明の概要)
本発明に係る合成樹脂製円錐ころ軸受用保持器は、合成樹脂で曲げ弾性率が6000Mpa以上で引張伸びが1.9%以上を有する合成樹脂で形成される合成樹脂製円錐ころ軸受用保持器で、ころが保持器の外径側から挿入できて、かつ、内輪ところが組み合わさったコーン状態でころが外側にバレないように構成された形状にすることにより、従来の内輪挿入特に発生した、保持器を無理に押し広げることによるころ傷あるいは内輪転走面に傷をつけることを無くした。
本発明に係る合成樹脂製円錐ころ軸受用保持器は、合成樹脂で曲げ弾性率が6000Mpa以上で引張伸びが1.9%以上を有する合成樹脂で形成される合成樹脂製円錐ころ軸受用保持器で、ころが保持器の外径側から挿入できて、かつ、内輪ところが組み合わさったコーン状態でころが外側にバレないように構成された形状にすることにより、従来の内輪挿入特に発生した、保持器を無理に押し広げることによるころ傷あるいは内輪転走面に傷をつけることを無くした。
即ち、保持器柱部外周面円周方向に、ころ止めの弾性変形可能な節部を、各柱部の両サイド二箇所に設けることにより、ころを保持器の外径側から挿入することができ、そして、挿入されたころが保持器からバレないようにすることができる。
ころ止めの弾性変形可能な節部は、成形後の無理抜きができるように、軸方向に曲率を設け、更に半径方向にも、曲率が設けてある。
ポケット径ところ径の弾性変形代は、径で0.2〜0.6mmが良好であり、0.3〜0.5mmが更に好適である。入口径比では、88〜95%が良好であり、90〜94%が更に好適である。
半径方向の突起部厚さは、0.3〜1.0mmが良好であり、より好ましくは、0.4〜0.7mmである。
突起部の軸方向の曲率Rは、ポケット長さの1/5〜1/10が良好、半径方向の曲率Rは約1が良好である。
このようにして、保持器柱部に曲率を持った突起部(節部)の弾性変形代により、軸受組込み時にはころを保持器外径側から容易に組込むことができることになり、従来のように、ころ傷、及び内輪転走面に傷を発生させないで、軸受の組立てができる。
特に、軸受が大型の場合、従来であれば、内輪挿入時には、大きな加圧力が必要となり、ころ及び内輪の傷発生防止に注意を要した。
合成樹脂の特性を生かした材料選定により、耐熱性、耐油性、耐薬品性、高温・高速性等のあらゆる軸受使用環境に適合できる円錐ころ軸用合成樹脂製受保持器を提供することができる。
円錐ころの挿入を外径側から挿入できるようにしたことから、ころ保持の弾性変形可能な節部を合成樹脂の剛性(曲げ弾性率)と靭性(伸び)の両面から、適正値を設定することにより、使用環境に適合した樹脂組成物を選定することができるために、軸受の耐久寿命の向上を図ることができるという効果がある。
また、軸受へのころ組込み性も良好なことから、ころ及び内輪転走面に傷をつける事も無いことから、特に大型の軸受には、効果的であり、軸受品質面上、良好な結果を得ることになる。
本発明の保持器は、所謂一般用途から高温・高速用途のあらゆる円錐ころ軸受用として、利用することができ、各々高性能を発揮する効果がある。
(本発明の実施の形態)
図1(a)は、本発明の実施形態に係る円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器の正面図であり、(b)は、その側面図であり、(c)は、円錐状のころの平面図である。
図1(a)は、本発明の実施形態に係る円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器の正面図であり、(b)は、その側面図であり、(c)は、円錐状のころの平面図である。
保持器6は、小径フランジ部11と、大径フランジ部12と、柱部13とで構成されている。小径フランジ部11と大径フランジ部12と柱部13とで囲まれた空間は、ころ5を等配するポケット14となる。
この柱部13の両側には、ころ保持部15(弾性変形可能な節部)が設けられている。ころ保持部15は、柱部13の外径側を円周方向に突出した形で設けられている。
ころ5を保持器6に挿入する際には、内輪2を保持器6の内側に入れて、ころ5をころ保持部15(弾性変形可能な節部)の外側から通過させて組込むことができる。
ころ5は、ころ保持部15を通過した後は、ポケット14ところ5とに、隙間があり、組込み中のポケット14以外で負荷を受けることは無い。
また、保持器6にころ5を組込む時には、保持器6のポケット14のころ保持部15(弾性変形可能な節部)で負荷を受けることになり、保持器6には、極小負荷しか与えないことになる。
従来の組込み方法は、図5(a)(b)に示すように、保持器内径側から全ポケットこころを等配した後、内輪2を挿入し、瞬間的に内輪2の平面を軸方向に押圧し、内輪の小鍔を通過させる方法と比較すると、極小の負荷ですむことになる。従って、ころ及び内輪転走面に傷をつけることが無くなる。
本発明の円錐ころ用合成樹脂製保持器は、従来の円錐ころ保持器と同様に、アキシアルドロー方式の金型で射出成形によって形成される。
しかし、ころ保持部の柱外径側円周方向に突出したころ保持部15(弾性変形可能な節部)は、金型構造上アンダーカットとなり、射出成形の離型特には無理披きとなる。
従って、無理披きが可能な範囲で、成形品の形状を維持でき、且つ、ころの保持ができ、さらには、スムースにころの組込みができるようにすることが重要になってくる。
本発明では、この点に注目し、ころ保持部15(弾性変形可能な節部)の形状と寸法を決定した。
ころ保持部15(弾性変形可能な節部)が厚く、耐性が高すぎると、成形の離型特に、ころ保持部15(弾性変形可能な節部)が破損することになり、また金型から保持器が離型できなくなる。一方、ころ保持部15(弾性変形可能な節部)が薄く、剛性が低い場合は、ころの保持ができなくなり、内輪に保持器ところを組込んだ後、ころがバレルことになり、コーンの状態(内輪と保持器ところが組込まれた状態)を維持できなくなり、軸受の取扱いができなくなる。
本発明では、これらの点を考慮し、円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器として、適正な材料の選定が可能となり、一般使用の小・中型から大型の円錐ころ軸受に採用できる。
特に、大型軸受には、従来では、組込み性に問題があつたが、本発明の保持器を使用すれば、組込み性の問題は、解消でき、ポケットところとの空間が大きくとれることになり、グリース及び潤滑油等の潤滑剤の出入りがスムースになり、潤滑効果をもたらすことになる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々変形可能である。
以下に、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
(1)試料保持器の製作
この実施例及び比較例に使用した保持器の合成樹脂は、
ナイロン66、BASFジャパン(株)製:ウルトラミッドA3HG5、A3HG7と合成樹脂ポリフェニレンサルファイド(以下PPSで示す)呉羽化学工業(株)製:PPS(GF20%,GF30%)及びDSM(DJEP)製ナイロン46 Stanyl TW241F6を使用した。
(1)試料保持器の製作
この実施例及び比較例に使用した保持器の合成樹脂は、
ナイロン66、BASFジャパン(株)製:ウルトラミッドA3HG5、A3HG7と合成樹脂ポリフェニレンサルファイド(以下PPSで示す)呉羽化学工業(株)製:PPS(GF20%,GF30%)及びDSM(DJEP)製ナイロン46 Stanyl TW241F6を使用した。
これらの樹脂を用いてインラインスクリュー式射出成形機にて成形し、所望の保持器形状とした。
保持器は、軸受内径φ100用とし、なお、保持器の形状は、図4に示すような従来の傾斜形と、本発明のころ保持部15(弾性変形可能な節部)を有する保持器とした。
(2)保持器組込み性試験
次に、本発明のプラスチック保持器へのころ組込み試験と、従来形の保持器への組込み試験を実施するために、日木精工(株)製の空気駆動型自動組込み装置を使用して、組込み試験を行った。
(2)保持器組込み性試験
次に、本発明のプラスチック保持器へのころ組込み試験と、従来形の保持器への組込み試験を実施するために、日木精工(株)製の空気駆動型自動組込み装置を使用して、組込み試験を行った。
従来形の保持器へのころ組込み試験は、図5(a)に示すように、保持器の内径側からころ5を全ポケット14に配置させて、図5(b)に示すように、内輪2をころ5の内側から挿入した後、内輪2の大鍔平面を空気圧駆動のシリンダーロッド29に固定された加圧板20を介して押すことにより、瞬間的にころ5と内輪2が組込まれることになる。
即ち、図5(b)において、基盤25上に、フレーム26、保持器支持板27を固定し、その保持器支持板27上に、図5(a)のように、ポケット14内にころ5を等配させたものを載せ、フレーム26に固定された空気圧シリンダー28から、上下作動するシリンダーロッド29に固定された加圧板20を保持器支持板27方向(下方向)に作動させ、内輪2の平面を押すことにより、瞬間的に全ころ5を同時に保持器6のポケット14に組込んだ。
この時のシリンダー作動速度は、0.2m/sec、荷重は、1000N(98kgf)、雰囲気温度は、20℃であった。
本発明の保持器へのころ組込み試験は、図2で示した同様の装置を用いて、組込み試験を実施した。ただし、この場合は、特殊治具30を使用し、保持器6のポケット14に1個ずつころ5を組込んだ。
即ち、保持器6の大径フランジ面と斜面とのなす角βと同一の角度αを持つ斜面を有する支持台34に、高さが保持器6と同一の円盤35を固定し、これに保持器6を挿入して、保持器6の大径フランジ面を支持台34の傾斜面に当てるとともに、保持器の任意のポケット14が真上に位置するように押さえ板36及びボルト37を用いて保持器6を固定した。
その最上部ポケット14に、1個のころ5を宛がい、その長軸に対して垂直方向からシリンダーロッド29により圧力を負荷することにより、ころ5を保持器のポケット14に組込んだ。以下、順次、他のポケット14についても、同様の操作を繰返し、全ポケット14に、ころ5を組込んだ。
保持器組込み性試験の結果を表1に示す。組込み性の評価は、従来形保持器は小径円環部及び柱部との交点隅部にクラックが発生するか杏か、また、ころに傷が発生するか否かで判定し、本発明の保持器は、ころ保持の弾性変形可能な節部のクラック及び白化が発生するか否かで判定した。
本発明の保持器の場合は、内輪と保持器の外からころを挿入した後にころバレがないかどうかを確認するために、上記空気圧駆動装置にコーンの状態で軸受内径をL形フックに掛けて0.2m/secのスピードで上下させた。このようにして、ころが外に飛び比さなければ○とし、ころが1ヶでも飛び出した場合は×とした。
比較例1は、従来形の保持器であり、剛性が高いために、保持器円環部にクラックが発生した。また、ころの一部に傷が発生した。
比較例2と5は、ころ保持部(弾性変形可能な節部)の弾性変形代が小であり節部が剛性不足で、組込み性は問題無いものの、組込み後、ころバレが発生した。反対に弾性変形可能な節部が厚く、節部の弾性変形代が大きい場合は、ころ組込み時に弾性変形可能な節部にクラック及び白化か生じた。
(3)軸受の回転試験
次に、軸受の回転評価を実施するために、保持器組込み性試験で作成(表1)した、保持器の一部を用いて、軸受内径φ100の円錐ころ軸受に、保持器を組込み、グリースを所定量封入した後、シールをして軸受を完成させた。
次に、軸受の回転評価を実施するために、保持器組込み性試験で作成(表1)した、保持器の一部を用いて、軸受内径φ100の円錐ころ軸受に、保持器を組込み、グリースを所定量封入した後、シールをして軸受を完成させた。
回転試験機は、日本精工(株)製の回転用試験機を用いた。
試験条件は、
・雰囲気温度:120℃
・回転数:5OOOrpm
・試験荷重:Fr=1500N,Fa=150N
・時間:120時間
高温・高速回転試験の評価は、回転試験後の保特器の変形と、ポケット面の摩耗、並びにクラックの発生及び破損等で評価した。
試験条件は、
・雰囲気温度:120℃
・回転数:5OOOrpm
・試験荷重:Fr=1500N,Fa=150N
・時間:120時間
高温・高速回転試験の評価は、回転試験後の保特器の変形と、ポケット面の摩耗、並びにクラックの発生及び破損等で評価した。
すなわち、保持器の変形及びころ保持部の節部の弾性変形代の有無、ポケット面の異常摩耗及びフランジ部と柱隅R部のクラック発生の有無、ウエルド部のクラック発生の有無、破損等について外観観察を実施した。
回転試験後、保持器の変形及び異常摩耗及びクラックの発生、破損等が無く、ころバレが無いものを合格とした。
1 内輪軌道
2 内輪
3 外輪軌道
4 外輪
5 円錐状のころ
6 保持器
11 小径フランジ部
12 大径フランジ部
13 柱部
14 ポケット
15 ころ保持部(弾性変形可能な節部)
2 内輪
3 外輪軌道
4 外輪
5 円錐状のころ
6 保持器
11 小径フランジ部
12 大径フランジ部
13 柱部
14 ポケット
15 ころ保持部(弾性変形可能な節部)
Claims (1)
- 複数個の円錐状のころを転動自在に保持して案内すべく、小径フランジ部と、大径フランジ部と、周方向に配した複数個のポケットを構成する複数個の柱部と、からなる円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器に於いて、
前記柱部には、その外径部に、円周方向に突出する弾性変形可能の節部が設けてあり、
これにより、前記ころの保持を可能にし、且つ、軸受の組込み時に、保持器の外径側からころを挿入できるようにしたことを特徴とする円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005151206A JP2006329260A (ja) | 2005-05-24 | 2005-05-24 | 円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005151206A JP2006329260A (ja) | 2005-05-24 | 2005-05-24 | 円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006329260A true JP2006329260A (ja) | 2006-12-07 |
Family
ID=37551161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005151206A Withdrawn JP2006329260A (ja) | 2005-05-24 | 2005-05-24 | 円錐ころ軸受用合成樹脂製保持器 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006329260A (ja) |
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