JP5579287B2 - 被加工物から多数の薄片を同時にスライスするための方法 - Google Patents

被加工物から多数の薄片を同時にスライスするための方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
発明の主題
本発明は、ワイヤ延在方向が交互になったワイヤスライスラッピング法によって、被加工物から多数の薄片をスライスする、特に結晶から半導体ウェハをスライスするための装置および方法に関する。
先行技術
半導体ウェハは、例えば元素半導体(シリコン、ゲルマニウム)、化合物半導体(例えば、アルミニウム、ガリウムまたはインジウムなどの周期系の第3主族の元素および窒素、リンまたはヒ素などの周期系の第5主族の元素からなる)またはそれらの化合物(例えば、Si1-xGe、0<x<1)などの半導体材料からなる薄片である。半導体ウェハは、特に電子部品の基本材料として必要とされ、平坦度、清浄度、および欠陥が無いことに関して厳しい要件を満たさなければならない。
他の材料からなる平坦な薄片は、他の用途、例えば磁気メモリディスクを生産するための基板としてのガラス薄片または光電子部品を製造するための支持体としての、サファイアからなる薄片において必要とされる。
このような半導体材料または他の材料からなる薄片は、それぞれの材料からなるロッドからスライスされる。特に、スライスラッピングなどのチップ除去機械加工法が、薄片をスライスするのに適している。チップ除去またはチッピングは、DIN8580に従って、余分な材料をチップの形で除去することによって材料を所望の形状にする機械的な機械加工法を意味するものと理解される。この場合、チップという用語は、被加工物から切離された粒子を指す。
DIN8589によれば、ラッピングは、個々の粒子の切断経路が可能な限り無方向性である状態で、通常は形状を担持する対応部品(ラッピングツール)上を導かれる、研磨剤として液体またはペースト(ラッピングスラリ)に分散する遊離粒子を用いたチッピングである。材料の除去は、ラッピング粒子の貫入場所における微小な亀裂の形成および小さな材料粒子の剥離による材料結合の脆い浸食性の分離によって引起される。ラッピングは、被加工物とラッピング粒子とラッピングツールとの三体相互作用に基づく。ラッピングは、チッピングの態様で材料と係合する硬質物質をツールキャリア(ラッピングディスク、ラッピングワイヤ)が含まないという事実を特徴とする。
ダイヤモンド、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ホウ素、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化クロム、窒化チタン、炭化タングステン、炭化チタン、炭化バナジウムなど、およびそれらの混合物からなる粒子が、スライスラッピング中に供給される遊離ラッピング物質として使用される。
ダイヤモンド、炭化ケイ素および酸化アルミニウム、特に炭化ケイ素が、半導体ウェハをスライスする時のラッピング物質として重要である。
単一スライスラッピングの場合、切断当たりちょうど1つの薄片が被加工物からスライスされる。多数スライスラッピングの場合、切断当たり多数の薄片が同時にスライスされる。多数スライスラッピングは、ロールによって何度も方向転換されるために被加工物と何度も係合するワイヤを用いて行なうことができる。これは単一ワイヤ・多数スライスラッピングと呼ばれる。また、ハープの弦のようにフレームに固定的に支持される多数の個々のワイヤが被加工物に食い込む方法が知られている。これは、対応して、マルチワイヤ・多数スライスラッピングと呼ばれる。本発明は、一般に、チッピングの態様で機械加工可能な任意の材料からなる、任意に成形された被加工物から多数の薄片をスライスすることに関する。本発明は、特に、ガラス、サファイアまたは半導体材料からなる、長方形のベース面、六角形のベース面もしくは八角形のベース面または円筒を有する角柱形状の被加工物から多数の薄片をスライスすることに関する。単一ワイヤ・多数スライスラッピングについては、以下でさらに十分に説明する。これは、短縮した名称で、スラリワイヤソーイング(SWMS「スラリマルチワイヤスライス」(「slurry multi-wire slicing」))とも呼ばれる。
単一ワイヤ・多数スライスラッピングのための装置(「スラリワイヤソー」)は、必須の装置構成として、ワイヤと、互いに対して水平および平行に配置された少なくとも2つのワイヤガイドロールと、送り出しスプールおよび巻取りスプールと、ワイヤ長手方向にワイヤに予め張力をかけるための装置と、ワイヤガイドロールの軸に垂直に、それらの軸によって形成される平面の方に被加工物を送ることができる送り装置と、キャリア液体中の遊離硬質物質のスラリの形態で研磨剤を塗布するための装置とを備える。ワイヤガイドロールは、円筒形であり、それらの長手方向軸を中心に回転可能に取付けられる。それらの側面は、軸の周りに同軸に、大部分は互いに対して等距離で延在する多数の溝を有する。
スラリワイヤソーイングの場合、ワイヤは、個々のワイヤセクションが平行な態様で位置してウェブを形成するようにワイヤガイドロールによって螺旋状に何度も張力下で溝によって導かれる。同じ意味でワイヤガイドロールを回転させることによって、ワイヤは送り出しスプールからほどかれ、巻取りスプールに巻付けられる。この場合、ウェブのワイヤセクションは、それぞれ、ワイヤ長手方向に互いに平行に移動する。説明を簡略化するために、以下では、被加工物は半導体材料からなる円筒形のロッド(半導体ロッド)であると想定される。上記半導体ロッドは、その側面において、犠牲材料、例えばガラスまたはグラファイトからなる軸方向に延在するストリップ(ソーイングストリップ)に接着接合され、その被加工物の軸が送り装置においてワイヤガイドロールの軸に平行である状態で上記ストリップによってクランプされる。
ソーイングウェブの垂線に平行にウェブの方にロッドをゆっくりと送ることによって、被加工物は、ソーイングストリップの反対側に位置する側面のセクションによってウェブと接触し、ツール(ウェブ)と被加工物との間でワイヤ横断方向に力が生じる。ソーイングワイヤが装置を通り抜けることによる被加工物とウェブとの相対的な移動の結果、材料の除去が研磨剤を添加することにより圧力下で行なわれる。ロッドをさらに連続的に送ることによってワイヤ横断張力を維持することによって、ワイヤウェブは被加工物の断面全体に食い込んで、多数の薄片が同時に得られる。
単一ワイヤ・多数スライスラッピングは、ウェブのワイヤセクションの移動の方向が切断全体にわたって一定であること、または、移動の方向を反転させることで行なうことができる。この場合、ワイヤ方向を連続的に反転させることによる切断が特に重要である。なぜなら、達成される平坦度および得られる薄片の前方/後方側の平行度についての特有の不利な点がこの方向反転によって回避されるためである。ワイヤセクションの入口側とワイヤセクションの出口側との非対称性は、方向反転によって平均化でき、したがって部分的に補償され、方向反転によってワイヤ消費量を減らすことができる。
ピルグリムステップ(pilgrim step)法(「ピルグリムステップ運動」、「ワイヤ往復運動」)に対応するワイヤ延在方向の反転は、第1のワイヤ長手方向への第1の長さだけのワイヤの第1の移動と、第1の方向とは全く反対の第2の方向への第2の長さだけのワイヤの第2の移動とを備え、第2の長さは第1の長さ未満であるように選択される。それによって、各々のピルグリムステップでは、全体として、両方の長さの合計に対応するワイヤ長さが被加工物を通るのに対して、被加工物と切断係合するワイヤセクションは、この場合、2つの長さの差に対応する大きさだけ、送り出しスプールから巻取りスプールの方にさらに移動する。したがって、ピルグリムステップ法では、2つの長さの差に対する2つの長さの合計の割合でワイヤが何度も利用される。
ワイヤウェブは、被加工物の断面全体に食い込んだ後、被加工物に接着接合されたソーイングストリップに達する。さらなる送りは停止され、その時に多数に切断されている被加工物は、送り方向を反転させることによってソーイングウェブから再び引出される。この時、被加工物は多数の薄片に切離されており、それらの薄片は、それらの円周の一部によって、等距離に、互いに平行に、被加工物の軸に垂直に、半分だけ切断されたソーイングストリップに付着している。接着ボンドの化学的、熱的または機械的な除去によって、薄片は切離され、用途依存のさらなる後続の処理に供給される。
スラリワイヤソーイングおよび半導体ウェハのスライスに好適な装置は、例えばEP 0 798 091 A2に記載されている。
ワイヤスライスラッピングによって達成可能なスライスされた薄片の平坦度は、多数の影響によって損なわれる。これらの影響として、ワイヤの運動学、切断間隙における研磨剤の供給および分布、ワイヤの摩耗およびソーイング粒子に関連する影響が挙げられる。熱プロセスは切断結果に特に大きな影響を及ぼす。チッピング加工および摩擦プロセスが被加工物への入熱を引起し、これが被加工物とワイヤセクションとの間の軸方向の相対的な移動を招くことが、DE 101 22 628から知られている。円筒形の被加工物では、ソーイングワイヤが被加工物と係合する長さは、切断の進行とともに変化する。その結果、入熱、したがって被加工物とワイヤセクションとの間の軸方向の相対的な移動は、時間とともにゆっくりと(擬似静的に)変化する。被加工物に切込む時および被加工物から切断する時に、係合長さの急激な変化が存在し、所与の一定のワイヤ横断張力をもたらす切断速度は特に速い。したがって、切込みおよび切断の間に被加工物とウェブとの間で特に大きな軸方向の相対的な変位が生じ、その結果、ソーイング切断のすべての薄片には、実質的に同じ意味で、同じ程度に、理想的なソーイング平面から湾曲した平坦度のずれが生じることになる。この平坦度のずれは、ソーイングインおよび/またはソーイングアウト起伏と呼ばれ、特に有害である。なぜなら、この平坦度のずれは、長波長(数センチメートル)を有し、この場合には薄片の前方側および後方側の平行度(厚みの均質性)をごくわずかに低下させるためである。センチメートル(またはそれ以上)の範囲では半導体ウェハが弾性挙動を大いに示すので、ソーイングインおよび/またはソーイングアウト起伏は、後続の処理ステップにより達成される材料の除去によって除去できず、または不十分にしか除去できない。
このような起伏のある薄片は、要求の厳しい用途には適していない。大型の被加工物を薄片にスライスラッピングする場合、特に非常に大型の被加工物を薄片にスライスラッピングする場合、熱的に支配されたこれらの望ましくない欠陥が特に顕著である。直径が大きな被加工物とは、最小の慣性モーメントで主軸に沿って断面を投影した時のその等面積の円が300mm以上の直径(相当直径)を有するようなものであり、直径が非常に大きな被加工物とは、450mm以上の相当直径を有するようなものである。
JP 10180750には、上からソーイングウェブ上に吹き付けることによって切断間隙に供給された研磨剤の温度が、研磨剤の温度調整および温度測定の閉制御ループで適合され、そのため時間的に可変の加熱が抑制される方法が記載されている。
DE 101 22 628 B4には、ロッドの側面の、ワイヤウェブの上方に位置する部分全体が、時間および切断の進行に依存する態様で温度調整された冷却剤で洗い流され、そのためロッドが温度調整される方法が記載されている。
EP 0 798 091 A2には、供給される研磨剤の体積流量、粘性およびソーイングウェブに対するロッドの送り速度が、切断の進行に依存する態様で変更される方法が記載されている。
最後に、US 7,959,491 B2には、供給されるスライスラッピング剤の温度が、ソーイングインからソーイングアウトまでの全体的な切断の進行に伴って、連続的に着実にではあるが、ロッドにおけるウェブの瞬時位置に依存する態様で上昇し、そのため熱的効果の部分的補償がロッドにおけるウェブの位置に依存する態様で行なわれる方法が記載されている。
少なくとも特定のスペクトル範囲において被加工物が透明または透過性であれば、ロッドに隠れたスライス間隙を観察することができる。赤外線スペクトル範囲において透過性の、シリコンからなるロッド上のスライスゾーンの、熱画像カメラによる熱的観察によれば、切断間隙の長さにわたる切断間隙への入熱が均一に起こらないことが分かった。特に、スライス間隙における温度がワイヤ入口からワイヤ出口の方に係合長さとともに上昇することが観察された。ワイヤ出口のすぐ手前、すなわちまさにワイヤ出口の表面において最も高温のポイントに達し、恐らくはこのポイント付近のロッドのその表面における熱放出および空気対流によって、再び温度が多少低下する。したがって、ワイヤ係合に沿った加熱は非常に複雑な態様で起こる。
シリコンからなる被加工物のスライス間隙においては、ワイヤ係合長さにわたって20℃以上の温度上昇が観察され、まだ切断されていない周囲のシリコン体積の塊においてはちょうど約5℃の温度上昇が観察される。好ましくはピルグリムステップ法で行なわれるスライスラッピング中のワイヤ移動方向の反転が行なわれる場合、切断間隙にわたる熱勾配は短い時間スケール(数秒)で反転する。これらの動的な温度変動は、相当なものであり、ピルグリムステップの頻度で短時間に起こり、切断の進行に伴ってゆっくりとしか変化しない被加工物の平均温度をはるかに上回る。
公知の方法は、このゆっくりとした擬似静的な温度変化のみを補償する。公知の方法は、急速かつはるかに高い温度変化およびその影響、特にスライスされた薄片の結果として生じる起伏の補償には適していない。
目的
本発明の目的は、被加工物から多数の薄片を同時にスライスするための装置および方法であって、被加工物のスライスラッピング中の急速かつ高い温度変動をできる限り補償し、理想的な切断平面からの実際の切断面のずれをできる限り回避する装置および方法を特定することである。
変位、滴下および消費のために、ワイヤ入口からワイヤ出口までの係合長さにわたってスライス間隙では研磨剤(スラリ)が減少し、そこでは研磨剤(スラリ)が不均一に分散する。その濃度および組成は、粒子摩耗および粒子破断のために、ワイヤ係合長さにわたって変化する。特に、ワイヤ入口からワイヤ出口まで研磨剤の量が減少することは、スライス間隙の幅が小さくなることにつながり、したがって、スライスされた薄片の厚みがワイヤ延在方向に楔形状の態様で大きくなることにつながる。
目的は、さらに、ワイヤ延在方向に大きくなる厚みを有する薄片が生じないようにワイヤ係合長さにわたる切断間隙での研磨剤の減少を抑制する装置および方法を特定することにある。
解決手段
上記目的は、被加工物から多数の薄片を同時にスライスするための装置であって、ワイヤと、互いに対して水平および平行に配置され、それらのそれぞれの軸を中心に回転可能に取付けられ、溝を有する少なくとも2つの円筒形のワイヤガイドロールと、送り装置とを備え、当該ワイヤは、1つの平面において互いに平行に延在する多数のワイヤセクションからなる水平なウェブが当該ワイヤガイドロール同士の間に存在するように当該ワイヤガイドロールの周囲の当該溝において導かれ、当該装置はさらに、当該ワイヤガイドロールの上方に配置され、当該ワイヤセクション上に研磨剤を吹き付けるための第1のノズルと、当該ワイヤガイドロールの当該軸に平行に当該ウェブの下方に配置され、横および下から当該被加工物のスライス間隙に冷却剤を吹き付けるための第2のノズルとを備える、装置によって達成される。
上記目的は、また、被加工物から多数の薄片を同時にスライスするための方法であって、ワイヤソーの送り装置によって、当該被加工物の軸が当該ワイヤソーのワイヤガイドロールの軸に平行であるように当該被加工物を保持するステップと、当該送り装置によって、上方から垂直方向に当該ワイヤソーのウェブを通過するように当該被加工物を移動させるステップとを備え、当該ウェブは、1つの平面において互いに平行に延在する多数のワイヤセクションから形成され、当該方法はさらに、回転方向の連続的な変化を伴う当該ワイヤガイドロールの回転の結果として当該ワイヤセクションが当該被加工物に対して相対的に移動している際に、キャリア液体中の硬質物質のスラリを研磨剤として当該ワイヤセクションに供給するステップを備え、当該相対的な移動は、入口側から出口側まで当該被加工物を通り抜けるように当該ワイヤセクションを導き、当該方法はさらに、当該ウェブを通る当該被加工物の移動中に生じるスライス間隙に横および下から冷却剤を吹き付けるステップを備え、当該冷却剤は、当該ワイヤガイドロールの当該軸に平行に当該ウェブの下方に配置されたノズルを介して当該スライス間隙に吹き付けられ、当該冷却剤は、当該ワイヤセクションの当該入口側とは反対側に位置するノズルを介してのみ当該スライス間隙に吹き付けられる、方法によって達成される。
キャリア液体中の硬質物質のさらなるスラリが当該冷却剤として使用できる。
使用される当該研磨剤および使用される当該冷却剤は、温度を除いて同一の特性を有することができる。
使用される当該研磨剤および使用される当該冷却剤は、同一の温度を有することができる。使用される当該研磨剤および使用される当該冷却剤は、異なる温度を有することができる。
当該冷却剤の温度は、当該ウェブを通る当該被加工物の移動中に変更されることができる。当該冷却剤の温度は、当該被加工物における当該ワイヤセクションの係合長さに依存する態様で変更されることができる。当該冷却剤の温度は、ワイヤ係合長さが大きくなるにつれて上昇し、当該ワイヤ係合長さが小さくなるにつれて低下し得る。
吹き付けられる当該冷却剤の体積流量は、当該ウェブを通る当該被加工物の移動中は一定に保たれることができる。吹き付けられる当該冷却剤の体積流量は、当該ウェブを通る当該被加工物の移動中に変更されることができる。吹き付けられる当該冷却剤の当該体積流量は、当該被加工物におけるワイヤセクションのワイヤ係合長さに依存する態様で変更されることができる。吹き付けられる当該冷却剤の当該体積流量は、当該ワイヤ係合長さが大きくなるにつれて増大し、当該ワイヤ係合長さが小さくなるにつれて減少し得る。
冷却剤の温度および体積流量は、上記の条件に従って同時に変更できる。
上記方法は、好ましくは半導体ウェハの生産、特に好ましくは300mm以上の直径を有する、シリコンからなる半導体ウェハの生産、例えば450mmの直径を有する、シリコンからなるウェハの生産に用いられる。
単一ワイヤ・多数スライス研削または単一ワイヤ・多数スライスラッピングの原理に従ってロッドから薄片をスライスするための装置を示す図である。 図1に従った装置を用いた時の、ソーイングワイヤが左側から右側に延在している場合のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤の分布および温度プロファイルを示す図である。 図1に従った装置を用いた時の、ソーイングワイヤが右側から左側に延在している場合のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤の分布および温度プロファイルを示す図である。 図1に従った装置を用いた時の、ソーイングワイヤが左側から右側に延在している場合の、ワイヤセクションウェブがロッドに切り込んだ時のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤の分布および温度プロファイルを示す図である。 ソーイングワイヤが左側から右側に延在している場合の、研磨剤が左側からウェブ上に吹き付けられ、ウェブの下方に配置されたノズルによって冷却剤が右側から切断間隙に吹き付けられる時のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤および冷却剤の分布ならびに温度プロファイルを示す図である。 ソーイングワイヤが右側から左側に延在している場合の、研磨剤が右側からウェブ上に吹き付けられ、ウェブの下方に配置されたノズルによって冷却剤が左側から切断間隙に吹き付けられる時のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤および冷却剤の分布ならびに温度プロファイルを示す図である。
発明の詳細な説明
図面を参照して、本発明について以下で詳細に説明する。
図1は、単一ワイヤ・多数スライスラッピングのための装置であって、ソーイングワイヤ1を備え、ソーイングワイヤ1は、左側ワイヤガイドロール3および右側ワイヤガイドロール4に螺旋状に多数巻付けられ、溝2によって導かれることで、ワイヤガイドロールの上部側に延在するワイヤセクション(「上方ワイヤストランド」)が平行に延びて、隣接するワイヤセクション間に一定の距離を有する規則的なウェブ11を形成する、装置の必須の要素を示す。被加工物15は、接着剤17によってソーイングストリップ16に接着接合されている。ソーイングストリップ16は、ウェブ11に垂直に矢印18に沿って被加工物を移動させてウェブ11と係合させる送り装置を表わす。さらに、当該装置は、左側の細長い噴流22および右側の細長い噴流23の形態で左側ワイヤガイドロール3および右側ワイヤガイドロール4上に、したがってウェブ11上に研磨剤(スラリ)を供給するための左側ノズルくし状部19および右側ノズルくし状部20を備える。
ワイヤガイドロールは、軸5および6を中心に回転可能に取付けられている。それらの軸、および、示される例では円筒形のロッドである被加工物15の軸14は、互いに平行に向けられ、二等辺三角形の角を通り、その底辺はワイヤガイドロールの軸を接続している。スライスプロセスを開始させるために、一方のワイヤガイドロール、例えば左側ワイヤガイドロール3を駆動させて回転させる7(「マスタ」)。他方のワイヤガイドロール(「スレーブ」)、この例では右側ワイヤガイドロール4が、ワイヤ1によって引っ張られる態様で、同じ意味で回転方向8に、付随して回転する。図1に示される例では、ワイヤ1は矢印方向9に沿って左側から供給され、ワイヤガイドロールによって、上方ウェブ11上と、反対方向に結果として生じる下方ウェブ12上とを多数が交互になった状態で通って、最終的には矢印方向10に沿って右側の方に装置から出る。被加工物15は、この図ではソーイングストリップ16によって表わされる送り装置によって、方向18に沿って垂直にウェブ11を通るように移動させられる。
被加工物15の下面がウェブ11と接触するとすぐに、ウェブ11と被加工物15との間に送り方向に力が生じる(=ワイヤ横断方向;ワイヤ横断張力)。同じ意味でウェブ11に延在するワイヤセクションの、被加工物に対する相対的な移動、ワイヤウェブ上に吹き付けられてワイヤセクションによって運ばれるラッピング剤、およびワイヤ横断張力によって、被加工物(およびソーイングワイヤ)からの材料の除去が行なわれ、矢印方向18に沿ってさらに送った時にウェブ11が被加工物15に食い込む切断間隙13が形成される。
ピルグリムステップソーイング法では、ワイヤ長手方向の移動の方向9,10は、被加工物15を完全に通り抜ける間に何度も反転され、方向反転のうちの「ピルグリムステップ」と呼ばれるこれらの対の1つ1つにおいて、ワイヤはある方向により長い長さだけ移動させられ、反対方向により短い長さだけ移動させられる。その結果、全体として、各々の完全なピルグリムステップにおいては、両方の長さの合計に対応するワイヤ長さがスライス間隙を通ることになる。しかし、完全に実行された1つのピルグリムステップ後に送り出しスプールから巻取りスプールの方にワイヤ供給全体がシフトした係合後のワイヤセクションの長さは、これら2つの長さの差にのみ対応する。
図2は、図1に従った装置の必須の要素の側面図であり、正確にはワイヤ1またはウェブ11のワイヤセクションが矢印方向9に沿って左側から右側に移動する時の図である。左側ノズルくし状部19からウェブ上に吹き付けられた噴流22および右側ノズルくし状部20から吹き付けられて依然としてワイヤに付着している噴流23の残分は、ワイヤが被加工物に入った時に被加工物の表面によって大部分が剥ぎ取られる。ワイヤ入口側ゾーン26が形成され、そこに研磨剤が蓄積する。そこで材料の除去を行なうために、依然としてワイヤ上に残っているわずかな量の研磨剤がワイヤから切断間隙に投入される。
図2中の図S=S(L)における曲線24によって概略的に示されるように、ワイヤ入口の場所から測定した時のワイヤ入口から被加工物からのワイヤ出口までの切断間隙13の長さLにわたって、変位、滴下および粒子破断の結果、研磨剤の漸進的な減少Sが生じる。研磨剤の減少、ワイヤ係合長さにわたって間隙において被加工物に対して行なわれるチッピング作業の総量、およびワイヤの移動中にワイヤ係合長さにわたって粘性の研磨剤に対して行なわれるせん断作業の総量は、切断間隙においてワイヤ入口からワイヤ出口までワイヤ長手方向に温度が上昇することを招く。これは、図2中の図T=T(L)における曲線25によって概略的に示される。
図3は、特に矢印9によって表わされるワイヤ延在方向が逆になって右側から左側に延在しているという点で、図2とは異なっている。曲線27は、被加工物へのワイヤ入口の場所から被加工物からのワイヤ出口の場所まで測定した時のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤の分布S=S(L)を概略的に示し、曲線28は、被加工物へのワイヤ入口の場所から被加工物からのワイヤ出口の場所まで測定した時のワイヤ係合長さLにわたる温度プロファイルT=T(L)を示す。
図4は、研磨剤の分布S=S(L)および温度プロファイルT=T(L)がワイヤ係合長さによっても変化することを示す。被加工物が例えば示される円筒形状を有する場合、ワイヤ係合長さLは、被加工物の送りの経路長に依存する態様で変化する。図4は、ワイヤ係合長さLが特に短い被加工物へのソーイングの場合を示す。したがって、短いワイヤ係合長さLにわたる研磨剤の分布37および温度プロファイル38は比較的低い。しかし、係合(切断の開始)時には、研磨剤の量の変化および温度の変化は著しい。
図5は、本発明に係る方法を実行した時のワイヤ係合長さLにわたる研磨剤および冷却剤の分布S=S(L)ならびに温度プロファイルT=T(L)を示す。本発明に係る装置は、図1に示される装置に加えて、左側ノズル29および右側ノズル32を備える。これらのノズルは、ワイヤウェブ11の下方に配置されている。2つのノズルの間の距離は、被加工物15がワイヤウェブに食い込んだ時に2つのノズルの間に十分な空間を有するように寸法が決められる。
ノズル29および32はそれぞれ、細長い、例えば円筒形のくし状部を形成し、それらの軸41および42はそれぞれ、被加工物15の軸14に平行である。くし状部は、多数の点状の個々のノズルからなっているか、または、細長いノズルスロットとして実施される。ノズル29および32の長さならびにウェブ11に対するそれらの軸方向の配置は、ウェブにその幅全体にわたって吹き付けるようなものである。
図5に示される本発明に係る方法の例では、ワイヤ1、したがってウェブ11におけるすべてのワイヤセクションは左側から移動し、供給された研磨剤は、ゾーン26における被加工物へのワイヤ入口で剥ぎ取られて、蓄積する。研磨剤は、ノズル19によって上からウェブ上に吹き付けられる。この局面では、ウェブ11の下方では、ノズル32のみがオンに切換えられる。ノズル32は、ワイヤセクションの入口側とは反対側に位置するウェブの下方のノズルであり、噴流30により横および下から被加工物15のスライス間隙13に冷却剤を吹き付ける。
スライス間隙は狭く、切断が進行するにつれて非常に深くなるので、吹き付けられた冷却剤は、一定の深さまでしか、したがって一定の領域31においてしか、スライス間隙に貫入しない。冷却剤が横および下からスライス間隙に吹き付けられる結果、領域31は特に大きな面積を得て、冷却剤の噴流30の冷却効果が特に効果的になる。ノズル32とウェブ11との間の距離43、ノズル32と被加工物15の表面との間の距離44、ならびに冷却剤の噴流30の幅45および角度向き46は、好ましくは、温度調整された領域31がスライス間隙に生じるように設定され、これは、可能な限りの均一性40を有するワイヤ係合長さLにわたる温度プロファイルT=T(L)をもたらす。
冷却剤は、好ましくは、水性または油含有またはグリコール含有キャリア液体中の切断活性硬質物質のスラリである。特に好ましくは、使用される冷却剤は、上からワイヤウェブ上に吹き付けられる研磨剤と同一の組成を有するスラリである。
このような同一の組成を有するスラリが使用される場合、冷却剤の吹き付けには、研磨剤が減少した側が追加の研磨剤を受取るという効果もある。この結果、曲線39に対応する、特に均一なワイヤ係合長さLにわたる研磨剤および冷却剤の分布S=S(L)がもたらされる。
左側ノズル29および右側ノズル32は、好ましくは、それらの軸41および42ならびに被加工物15の軸14が二等辺三角形の角を形成し、軸41および42が底辺を形成して、上記底辺がワイヤウェブ11のワイヤセクションに平行に延在するように配置されている。
図5に示される例では、被加工物へのソーイングワイヤ1の入口側のノズル19のみがウェブ11上に研磨剤22を吹き付ける。反対側のノズル20は、この時点ではオフのままである。矢印方向9に沿った左側から右側への現在のワイヤ移動のために、ノズル20によって吹き付けられた研磨剤はワイヤセクションの移動によって被加工物から離れるように運ばれ、スライス間隙においてスライス効果を示すことはないであろう。それぞれ被加工物への現在のワイヤ入口側にあるそのノズル19または20のみから交互に吹き付けを行なうことは、研磨剤の節約になるので有利である。
図6は、ワイヤセクションが矢印方向9に沿って右側から左側に移動する場合の状況を、図5を補完する形で示す。ここで、ウェブ11の下方では、ワイヤセクションの入口側とは反対側に位置するノズル29のみがオンに切換えられる。上記ノズルを通じて、噴流33により冷却剤が被加工物15のスライス間隙13に吹き付けられる。ノズル29とウェブ11との間の距離、ノズル29と被加工物15の表面との間の距離、噴流33の幅および角度向き、ならびに冷却剤の噴流33の体積流量に応じて、特に効果的に温度調整された領域34がスライス間隙13に生じる。したがって、図5と比較してワイヤセクションの移動の方向が反対になった場合にも、この結果、曲線36に対応する、特に均一なワイヤ係合長さLにわたる温度プロファイルT=T(L)がもたらされる。使用される研磨剤の組成に対応する組成を有する冷却剤が使用される場合には、曲線35に対応するワイヤ係合長さLにわたる研磨剤および冷却剤の分布S=S(L)は同様に非常に均一である。
本発明に係る方法は、好ましくは、ピルグリムステップ法に従って行なわれる単一ワイヤ・多数スライスラッピングを含み、本発明に係る方法におけるピルグリムステップは、好ましくは、図5および図6に示される一連のステップからなる。
第1の部分ステップにおいては、ソーイングワイヤは矢印方向9に沿って左側から右側に延在している。この場合、研磨剤の噴流22がウェブ11上に吹き付けられる。同時に、ウェブ11の下方に配置された、ワイヤセクションの入口側とは反対側に位置する右側ノズル32が、オンに切換えられて、冷却剤の噴流30をスライス間隙13の領域31に吹き付ける。ワイヤウェブの上方に配置されたノズル20およびウェブの下方に配置されたノズル29は、その間はオフになっている。これに対する代替例として、ワイヤウェブの上方に配置されたノズル20もオンに切換えることができる。
第2の部分ステップにおいては、ソーイングワイヤは右側から左側に延在している。この場合、研磨剤の噴流23がウェブ11上に吹き付けられる。同時に、ウェブ11の下方に配置された、ワイヤセクションの入口側とは反対側に位置する左側ノズル29が、オンに切換えられて、冷却剤の噴流33をスライス間隙13の領域34に吹き付ける。ワイヤウェブの上方に配置されたノズル19およびウェブの下方に配置されたノズル32は、その間はオフになっている。これに対する代替例として、ワイヤウェブの上方に配置されたノズル19もオンに切換えることができる。
ノズル29および32とウェブ11との間の最適な距離、ノズル29および32と被加工物の表面との間の最適な距離、噴流30および33の最適な幅および角度向き、ならびにノズル29および32を通じて吹き付けられる冷却剤の最適な体積流量は、例えば、各々の場合において多様な構成を有する試験切断片によって決定され、結果として生じる温度分布を熱画像カメラによって評価し、ワイヤ長手方向で得られる薄片の楔構造を測定することによって結果として生じる研磨剤および冷却剤の分布を評価することで決定される。このような最適化は、ソーの種類に対して個々に行なわれるべきである。なぜなら、ワイヤガイドロールの数、大きさおよび距離(ウェブの長さ)、ノズル19および20の種類および構成、また周囲の機械ハウジングの熱的条件は、設計シリーズによって異なっており、その結果、最適な冷却ならびに研磨剤および冷却剤の最適な分布に対する効果が異なるためである。最適化は生産に付随するものでもあり得る。すなわち、最適化は、試験切断片によるいかなる歩留まりの損失もなしに行なうことが可能である。
1 ソーイングワイヤ、2 溝、3,4 ワイヤガイドロール、5,6 軸、11 ウェブ、13 切断間隙、15 被加工物、16 ソーイングストリップ、19,20 ノズルくし状部

Claims (13)

  1. 被加工物から多数の薄片を同時にスライスするための方法であって、
    ワイヤソーの送り装置によって、前記被加工物の軸が前記ワイヤソーのワイヤガイドロールの軸に平行であるように前記被加工物を保持するステップと、
    前記送り装置によって、上方から垂直方向に前記ワイヤソーのウェブを通過するように前記被加工物を移動させるステップとを備え、
    前記ウェブは、1つの平面において互いに平行に延在する多数のワイヤセクションから形成され、前記方法はさらに、
    回転方向の連続的な変化を伴う前記ワイヤガイドロールの回転の結果として前記ワイヤセクションが前記被加工物に対して相対的に移動している際に、キャリア液体中の硬質物質のスラリを研磨剤として前記ワイヤセクションに供給するステップを備え、前記相対的な移動は、入口側から出口側まで前記被加工物を通り抜けるように前記ワイヤセクションを導き、前記方法はさらに、
    前記ウェブを通る前記被加工物の移動中に生じるスライス間隙に横および下から冷却剤を吹き付けるステップを備え、前記冷却剤は、前記ワイヤガイドロールの前記軸に平行に前記ウェブの下方に配置されたノズルを介して前記スライス間隙に吹き付けられ、前記冷却剤は、前記ワイヤセクションの前記入口側とは反対側に位置するノズルを介してのみ前記スライス間隙に吹き付けられる、方法。
  2. キャリア液体中の硬質物質のさらなるスラリが前記冷却剤として使用される、請求項に記載の方法。
  3. 使用される前記研磨剤および使用される前記冷却剤は、温度を除いて同一の特性を有する、請求項に記載の方法。
  4. 使用される前記研磨剤および使用される前記冷却剤は、同一の温度を有する、請求項またはに記載の方法。
  5. 使用される前記研磨剤および使用される前記冷却剤は、異なる温度を有する、請求項またはに記載の方法。
  6. 前記冷却剤の温度は、前記ウェブを通る前記被加工物の移動中に変更される、請求項またはに記載の方法。
  7. 前記冷却剤の温度は、前記被加工物における前記ワイヤセクションの係合長さに依存する態様で変更される、請求項に記載の方法。
  8. 前記冷却剤の温度は、ワイヤ係合長さが大きくなるにつれて上昇し、前記ワイヤ係合長さが小さくなるにつれて低下する、請求項に記載の方法。
  9. 吹き付けられる前記冷却剤の体積流量は、前記ウェブを通る前記被加工物の移動中は一定に保たれる、請求項からのいずれかに記載の方法。
  10. 吹き付けられる前記冷却剤の体積流量は、前記ウェブを通る前記被加工物の移動中に変更される、請求項からのいずれかに記載の方法。
  11. 吹き付けられる前記冷却剤の前記体積流量は、前記被加工物におけるワイヤ係合長さに依存する態様で変更される、請求項1に記載の方法。
  12. 吹き付けられる前記冷却剤の前記体積流量は、前記ワイヤ係合長さが大きくなるにつれて増大し、前記ワイヤ係合長さが小さくなるにつれて減少する、請求項1に記載の方法。
  13. 少なくとも450mmの直径を有する単結晶が前記被加工物として使用される、請求項から12のいずれかに記載の方法。
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