JP2015003383A - ワイヤソー用のワイヤ監視システムおよびワイヤソーを監視する方法 - Google Patents

ワイヤソー用のワイヤ監視システムおよびワイヤソーを監視する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワイヤソー用のワイヤ監視システム、ワイヤソー、およびワイヤソーのワイヤを監視する方法を提供する。【解決手段】ワイヤソー100用のワイヤ監視システム10は、センサ装置50と、第1のワイヤを、第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ移動させる第1のワイヤ位置決めシステム21と、センサ装置50を用いて第1のワイヤの物理特性を測定するために第1のワイヤを第2の位置に保持するように構成された第1のワイヤ保持アレンジメント41とを含む。【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、ワイヤソー(wire saw)用のワイヤ監視システム、ワイヤソー、およびワイヤソーのワイヤを監視する方法に関する。本開示に基づくワイヤ監視システムにより既存のワイヤソーを改良することができる。より具体的には、本開示は、ワイヤの物理特性を測定するワイヤ監視システムに関する。本開示は特にマルチワイヤソー(multi−wire saw)に関する。本開示のワイヤソーは特に、シリコンブロック、石英ブロックなどの硬い材料の切削またはのこ引き(sawing)に適合されている。
ワイヤソーは、シリコンなどの硬い材料片からブロックもしくは塊(brick)を薄いスライス、例えば半導体ウエハへと切削するのに使用されている。このような装置では、スプール(spool)からワイヤが供給され、このワイヤは、ワイヤガイドシリンダによって案内され、ぴんと張られる。のこ引きに使用するワイヤには研磨材が付けられている場合がある。1つの選択肢として、この研磨材をスラリとして供給することができる。研磨材は、切削する材料にワイヤが触れる直前に供給することができる。それにより、研磨材は、材料を切削するワイヤによって切削位置へ運ばれる。他の選択肢として、例えばダイヤモンドワイヤの場合のように、コーティングを有するワイヤの表面に研磨材を貼り付けることもできる。例えば、コーティングを有する金属ワイヤの表面にダイヤモンド粒子を貼り付けることができ、このとき、ダイヤモンド粒子はワイヤのコーティング内に埋め込まれる。それにより、研磨材はワイヤにしっかりと結合する。
ワイヤは、ワイヤガイドによって案内され、かつ/またはワイヤガイドによってぴんと張られる。それらのワイヤガイドは全体が合成樹脂の層で覆われており、ワイヤガイドには、正確な形状寸法およびサイズを有する溝が刻まれている。それらのワイヤガイドにワイヤが巻き付けられ、ワイヤはウエブ(web)またはワイヤウエブを形成する。のこ引きプロセスの間、ワイヤは、かなりの速度で移動する。通常は、支持梁または支持ホルダに接続されたのこ引きする材料片、例えばインゴット(ingot)をウエブに向かって押し出す。のこ引き時には、のこ引きする材料片を移動させてワイヤウエブに通す。この移動の速度が、切削速度および/または所与の時間の間にのこ引きすることができる有効切削面積を決定する。
切削の厚さを薄くし、それによって無駄になる材料を減らすため、概して、より細いワイヤを使用する傾向がある。ダイヤモンドワイヤを使用することも望まれている。このより細いワイヤおよびダイヤモンドワイヤは一般に損傷をより受けやすく、高歪み下で、これらのワイヤはより簡単に破断することがある。さらに、ワイヤソーのスループットを向上させるために、切削速度を高めることが望まれている。ウエブに通すために材料片を移動させる最高速度および所与の時間内の最大有効切削面積は、ワイヤ速度、のこ引きする材料の送り速度、のこ引きする材料の硬さ、障害発生の影響、所望の精度などを含むいくつかの因子によって制限される。一般に、速度が増大するとワイヤの歪みも増大する。したがって、のこ引き速度が大きいほど、ワイヤの損傷、過度の摩耗、不良または破断を防ぐという前述の課題はよりいっそう重要になる。
のこ引きの質の変化、のこ引き幅の変動、ワイヤの振動、または場合によりワイヤの破断を防ぎまたは低減させるような方法でワイヤソーを動作させることが重要である。最悪のケースでは、破断が生じた場合に、望んでいない結果が生じる可能性がある。ワイヤの切れた側の端が、制御できない形で機械内をさまざまに移動することがあり、それによってワイヤガイドシステムまたは機械の他の部分が傷つく可能性がある。さらに、ワイヤが破断し、移動し続けた場合、のこ引きする物体からワイヤが引き離される。
以上のことを考慮して、本開示は、当技術分野の問題のうちの少なくとも一部を解決するワイヤソーを提供する。この目的は、独立請求項に記載されたワイヤソー用のワイヤ監視システム、ワイヤソー、および少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する方法によって、少なくともある程度まで達成される。本開示のその他の態様、利点および特徴は、従属請求項、本開示の説明および添付図面から明白である。
以上のことを考慮して、ワイヤソー用のワイヤ監視システムが提供される。このワイヤ監視システムは、センサ装置と、第1のワイヤを、第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ移動させる第1のワイヤ位置決めシステムと、センサ装置を用いて第1のワイヤの物理特性を測定するために第1のワイヤを第2の位置に保持するように構成された第1のワイヤ保持アレンジメントとを含む。
本開示の一態様によれば、本明細書に記載されたワイヤ監視システムを組み込むことによって既存のワイヤソーを改良することができる。ワイヤソーを改良する方法であって、本明細書に記載されたワイヤ監視システムをワイヤソーに提供することを含む方法が開示される。
本開示の他の態様によれば、少なくとも2本のワイヤガイドシリンダと、本明細書に記載されたワイヤ監視システムとを含むワイヤソーが提供される。
本開示の他の態様によれば、少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する方法であって、少なくとも1本のワイヤを第1の位置から第2の位置へ移動させること、この少なくとも1本のワイヤの第2の位置を保持すること、および第2の位置において、この少なくとも1本のワイヤの物理特性を測定することを含む方法が提供される。
本開示はさらに、開示された方法を実行する装置であって、記載されたそれぞれの方法ステップを実行する装置部分を含む装置を対象とする。それらの方法ステップは、ハードウェア構成要素によって、適当なソフトウェアによりプログラムされたコンピュータによって、これらの2つの任意の組合せによって、または任意の他の方式で実行することができる。本開示はさらに、記載された装置がそれによって動作する方法も対象とする。それらの方法は、装置のあらゆる機能を実行する方法ステップを含む。
本開示のその他の態様、利点および特徴は、従属請求項、本開示の説明および添付図面から明白である。
上に挙げた本開示の諸特徴を詳細に理解することができるように、実施形態を参照することによって、上に概要を示した開示をより具体的に説明する。添付図面は本開示の実施形態に関するものであり、以下に添付図面の説明を記す。図面には典型的な実施形態が示されており、以下では、それらの実施形態を詳細に説明する。
本明細書に記載された実施形態に基づくワイヤ監視システムを含むワイヤソーの略側面図である。 第1のワイヤが第1の位置にある、本明細書に記載された実施形態に基づくワイヤ監視システムの略側面図である。 第1のワイヤが第2の位置にある、図2に基づくワイヤ監視システムの略側面図である。 第1のワイヤが第1の位置にあり、第2のワイヤが第1の位置にある、本明細書に記載された実施形態に基づくワイヤ監視システムの略側面図である。 第1のワイヤが第2の位置にあり、第2のワイヤが第2の位置にある、図4に基づくワイヤ監視システムの略側面図である。 第1のワイヤの第2の位置にある第1のワイヤが第1の保持配置によって保持されており、第2のワイヤの第2の位置にある第2のワイヤが第2の保持配置によって保持されている、本明細書に記載された実施形態に基づくワイヤ監視システムの略側面図である。 少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する本明細書に記載された実施形態に基づく方法の例示的な実施形態を示す図である。
次に、さまざまな実施形態を詳細に参照する。各図には、それらの実施形態の1つまたは複数の例が示されている。それぞれの例は、説明として示すものであり、限定することを意図したものではない。例えば、1つの実施形態の部分として図示または記載された特徴を、任意の他の実施形態で使用し、またはさらに別の実施形態とともに使用して、別の実施形態をもたらすことができる。本開示は、そのような変更および改変を含むことが意図されている。
以下の図面の説明では、同じ参照符号が同じまたは類似の構成要素を指す。全体を通して、個々の実施形態に関する相違点だけを説明する。そうではないと明示されていない限り、1つの実施形態の部分または態様の説明は、他の実施形態の対応する部分または態様にも当てはまる。
図1に概略的に示されているように、本明細書に記載された実施形態に基づくワイヤソー100用の監視システム10は、センサ装置50、第1のワイヤ位置決めシステム21および第1のワイヤ保持アレンジメント41を含む。実施形態によれば、第1のワイヤ位置決めシステム21を使用して、第1のワイヤ31を、第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ移動させることができる。実施形態によれば、第1のワイヤ31を第2の位置に保持するように第1のワイヤ保持アレンジメント41を構成することができる。センサ装置50によって、第1のワイヤ31の第2の位置で第1のワイヤ31の物理特性を測定することができる。
実施形態によれば、2つのロール、スプールまたはシリンダ間に単一のワイヤが張られたワイヤソーの領域に監視システム10を配置することができる。例えば、図1に例示的に示されているように、そこからガイドシリンダ112に単一のワイヤが供給される供給スプール134の間に監視システム10を配置することができる。明示されてはいないが、その代わりに、そこからの単一のワイヤが巻取りスプール138によって受け取られるガイドシリンダ118の間に監視システム10を配置してもよい。あるいは、垂直のワイヤウエブのところ、例えば図1に示されたガイドシリンダ114と116の間のワイヤウエブまたはガイドシリンダ112と118の間のワイヤウエブのところに監視システム10を配置してもよい。実施形態によれば、2つ以上の監視システム、例えばそこからガイドシリンダ112に単一のワイヤが供給される供給スプール134の間の第1の監視システム、およびそこからの単一のワイヤが巻取りスプール138によって受け取られる別のガイドシリンダ118の間の第2の監視システムを提供することができる。
実施形態によれば、少なくとも2つのワイヤガイドシリンダと、本明細書に記載されたワイヤ監視システムとを含むワイヤソー100が提供される。実施形態によれば、図1に例示的に示されているように、ワイヤソー100は、ワイヤを移送し案内する例えば4つのワイヤガイドシリンダ112、114、116、118を含むことができる。平行なワイヤの層を形成するため、ガイドシリンダ112、114、116、118は、一定のピッチ(pitch)または漸増する(progressive)ピッチの溝を有することができる。本開示では、2つのガイドシリンダ間のワイヤの層をワイヤウエブ200とも呼ぶ。ワイヤウエブの隣接するワイヤ間のピッチは、ワイヤガイドシリンダ112、114、116、118の外面に刻まれた溝によって規定することができ、このピッチが、のこ引きされたスライスの厚さを決定する。
本明細書において理解されるワイヤソーは、クロッパ(cropper)、スクエアラ(squarer)またはウエハ切削ワイヤソーとすることができる。実施形態によれば、このワイヤソーがマルチワイヤソーである。マルチワイヤソーは、半導体産業用および光電池産業用のシリコンウエハの高生産性で高品質のスライシングを可能にする。マルチワイヤソーは、一方向に(すなわち前進方向にだけ)または双方向に(すなわち前後に)移動して切削動作を実行することができる高強度鋼ワイヤを含むことができる。このワイヤは、ワイヤの表面にダイヤモンドを備えることができる。
本明細書に記載された実施形態によれば、このワイヤソーが、半導体材料、例えばシリコン、石英等の硬い材料を高速で切削する目的に使用される。ワイヤ速度、すなわちワイヤソー内でワイヤが移動する速度は例えば10m/秒以上とすることができる。ワイヤ速度は10から15m/秒の範囲とすることができる。しかしながら、20m/秒、25m/秒、30m/秒など、より高いワイヤ速度が望ましいこともある。実施形態によれば、ワイヤの移動を一方向だけ、すなわち前進方向だけにすることができる。他の実施形態によれば、ワイヤの移動が後退方向の移動を含み、特に、ワイヤの移動を、ワイヤの移動方向が繰り返し変更されるワイヤの前進/後退とすることができる。
本明細書に記載された他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ワイヤが、装置のタイプによって異なる直径を有することができる。スクエアラに関連する一実施形態では、ワイヤの直径を約250μmから約450μm、例えば300μmから350μmとすることができる。ウエハ切削ワイヤソーに関連する一実施形態では、ワイヤの直径が80μmから180μm、より具体的には120μmから140μmとすることができる。
本開示では、用語「ワイヤの直径」が、ワイヤの見掛けの外径であると理解されよう。例えば、ダイヤモンドワイヤの場合等のようにワイヤの表面に研磨材がコーティングとして貼り付けられたワイヤが使用される場合、「ワイヤの直径」は、ワイヤ心線の直径に、その直径を覆うコーティングの厚さを加えたものであると理解されよう。例えば、コーティングを有する金属ワイヤの表面にダイヤモンド粒子を貼り付けることができ、このとき、ダイヤモンド粒子はワイヤのコーティング内に埋め込まれる。したがって、ダイヤモンドワイヤの「ワイヤの直径」は、コーティングに埋め込まれたダイヤモンド粗粒の密度および形状により、外周上で局所的に変動することがある。
実施形態によれば、切削に使用するワイヤをダイヤモンドワイヤとすることができる。ダイヤモンドワイヤを使用することにより、従来の鋼ワイヤに比べてスループットを2倍以上に高めることができる。
実施形態によれば、硬い材料、またはより具体的にはシリコン、セラミック、III−V族およびII−VI族の元素の化合物、GGG(ガドリニウムガリウムガーネット)、サファイヤなどの組成物のインゴットをのこ引きして、望ましくは約300μm以下のスライス、または例えば次世代基板については厚さが180μm、80μmまたはそれ以下のスライスにするために、ワイヤが高強度鋼を含むことができる。ダイヤモンド、炭化シリコン、アルミナ、またはインゴットのこ引きプロセスを改良する目的に使用される他の有用な材料などの研磨剤を使用することができ、この研磨剤は市販製品とすることができる。研磨剤は、ワイヤに固定することができ、または研磨粒子を運ぶ役目を果たすスラリなどの液体(例えばPEG)の懸濁液中に遊離の形態で存在することもできる。
図1を例として参照すると、実施形態によれば、ワイヤ供給スプール134はワイヤリザーバ(wire reservoir)を備えることができる。まだ未使用の場合、ワイヤ供給スプール134は、数百キロメートルのワイヤを保持することができる。実施形態によれば、ワイヤフィードスプール134からガイドシリンダ112、114、116、118へワイヤを供給し、ガイドシリンダ112、114、116、118の周囲に巻き付けて、これらのワイヤガイドシリンダ間に平行なワイヤの層を形成することができる。次いでこのワイヤを、巻取りスプール138などの適当な受取り装置に戻すことができる。
実施形態によれば、ワイヤガイドシリンダ112、114、116、118のうちの少なくとも1つワイヤガイドシリンダを、モータまたは駆動装置122、124、126、128(図1では破線で示されている)に接続することができる。それぞれの駆動装置を、ワイヤの前進/後退を実行するように適合させることができる。図1では、ワイヤのこの前進/後退が参照符号225で示されている。ワイヤウエブのそれぞれのワイヤを例えば5〜20m/秒の比較的に高い速度で移動させる駆動装置によって、これらのワイヤガイドを回転させることができる。短時間のうちに停止および加速させるため、ワイヤを駆動するこれらのモータは、小さな運動量を有するモータとすることができる。このことは特に、前進/後退を提供する本開示の実施形態において有用である。例えば、ワイヤの移動方向を少なくとも10秒ごとに、もしくは少なくとも30秒ごとに、または少なくとも1分ごとに変化させることができる。
実施形態によれば、1つまたは複数の軸受によってワイヤガイドシリンダ112、114、116、118を支持することができ、この1つまたは複数の軸受は、ワイヤ引張りシステム(図示せず)に結合することができ、このワイヤ引張りシステムを、所望の張力を提供するように適合させることができる。実施形態によれば、ワイヤソー制御システムはワイヤ張力の制御を提供することができる。
インゴットをスライシングするため、切削動作中に、1つまたは複数のインゴット304、306を押してワイヤウエブに通すことができる。図1では、このことが、ワイヤウエブ200の方を指すインゴット304および306の下方の矢印によって例示的に示されている。実施形態によれば、特定の速度で移動することができるテーブル(図示せず)によって1つまたは複数のインゴットを支持することができる。本開示では、のこ引きする材料、例えばインゴットを、移動しているワイヤに対して移動させる速度を、材料送りレートとも呼ぶ。本明細書に記載された実施形態の材料送りレートは、650μm/分から800μm/分、具体的には約750μm/分から900μm/分、より具体的には約850μm/分から1050μm/分とすることができる。あるいは、本明細書に記載された実施形態の材料送りレートは約1000μm/分とすることができる。
あるいは、インゴット304、306を動かないようにしておき、その間に、ワイヤウエブを押してインゴットを通すようにすることもできる。実施形態によれば、1つまたは複数のインゴットを、多数の、例えば少なくとも500枚以上のウエハにスライシングすることができる。実施形態によれば、インゴットの長さは、特に多結晶シリコンの場合に最長250mm、特に単結晶シリコンの場合に最長500mmとすることができる。
実施形態によれば、図1に例示的に示されているように、4つのワイヤウエブ200を提供することができる。のこ引きは、少なくとも1つのワイヤウエブを使用して実施され、例えば(図1に示されているように)2つのワイヤウエブを同時に使用して実施される。平行なワイヤの数がスライシングプロセスの数と一致することがある。例えば、結果として形成されるワイヤウエブが、平行に配置された100本のワイヤ部分を含むような方式で、ワイヤを巻き付けることができる。100本のワイヤからなるこのウエブに通されたウエハは101片にスライシングされる。図1を例として参照すると、実施形態によれば、上作業領域と下作業領域ののこ引きを同時に実施することが可能である。本開示では、用語「作業領域」が、ワイヤソーのワイヤが張られた領域、例えば、ワイヤの層とも呼ぶワイヤのウエブが張られた領域であると理解されよう。実施形態によれば、作業領域が、のこ引きする単一の材料片、例えばインゴットが切削中にワイヤソーのワイヤと相互作用する領域である。
実施形態によれば、図1に例示的に示されているように、ワイヤソーは、垂直に配置された2つのウエブを含むことができる。実施形態によれば、垂直に配置されたそれらのウエブを使用して、水平方向を向いた作業領域間でワイヤを移送することができる。作業領域間で移送される間にワイヤが冷えることがある。他の実施形態によれば、作業領域を垂直方向に向けることもできる。
ワイヤソー内を移動した後、ワイヤは、のこ引きプロセス前のワイヤの最初の直径に比べて細い直径でワイヤソーの動作領域を出ることがある。ワイヤの摩耗はプロセスに依存する。具体的には、切削レートが高いほど、結果として生じる温度は高くなり、ワイヤの摩耗は大きくなる。その結果、切削プロセス中に、切削ワイヤの直径、したがってワイヤの機械特性が時間および温度の関数として変化すると、ワイヤによってインゴットに作用する切削力、したがってワイヤの摩滅特性が切削プロセス中に変化し、その結果、インゴットの切削表面は望ましくない不均質なものとなる。一方では、ワイヤの摩耗が、ワイヤが破断する確率を高め、他方では、ワイヤの使用量が、ウエハを製造する費用を増大させる。ワイヤソー100にワイヤ監視システム10を提供することによってワイヤの物理特性を監視することができ、それらの物理特性の測定データを使用して切削プロセスを最適化することができる。それによって全体の処理費用を最小化することができる。
従来、摩耗などのワイヤ特性をのこ引きプロセス中に測定するため、ワイヤに向かって移動して例えばワイヤの直径を測定するセンサが使用されている。しかしながら、ワイヤの摩耗などのワイヤ特性の決定、特に直径が500μm未満の細いワイヤでのワイヤ特性の決定では、非常に正確な測定が必要であり、したがってセンサを正確に配置する必要がある。例えばワイヤの直径を測定するためにセンサが接近する位置は従来、予め選択された固定された位置である。予め選択された固定された位置にセンサを配置することには、切削プロセス中にワイヤの直径またはセンサに対するワイヤの位置が変化すると測定が不正確になるという問題があることが分かっている。センサに対するワイヤの位置の変化は例えば、ウエハの切削中にワイヤがその上を移動するワイヤガイドシリンダの摩耗が原因であることがある。また、ワイヤの振動も不正確な測定の原因になることがある。その結果、それよりも細いとワイヤの破断が起こる可能性が高い臨界ワイヤ直径が検出されなかったり、またはワイヤの直径がまだ十分に太く、切削プロセスを継続することができるにもかかわらず臨界ワイヤ直径が検出されたりすることがある。この最初のケースでは、上で概説したように、ワイヤソーおよびウエハに深刻な損傷が生じる可能性があり、2番目のケースでは、その全能力までワイヤが使用されない。したがって、ワイヤ特性を監視する従来のシステムは経済的に不利である。
実施形態によれば、切削プロセス中にワイヤの物理特性を測定することができる。ワイヤの物理特性の測定は選択可能な時間間隔で実施することができる。具体的には、ワイヤの少なくとも1つの物理特性の測定を実施するために、選択可能な時間間隔の後などに切削プロセスを停止することができる。本明細書に記載されたワイヤ監視システム10を使用してワイヤの物理特性を測定し、測定データを取得することができる。
次いで、取得した測定データを使用して、切削プロセスパラメータを調整することができる。例えば、ワイヤが、直径の低減につながるある程度の摩耗を経験したときに、ワイヤ直径の測定データを使用して、新しいワイヤに比べて細い直径を有する使用されたワイヤの機械特性を計算することができる。したがって、摩耗に起因するワイヤの機械特性の変化に基づいて切削プロセスパラメータを調整することができる。使用されたワイヤを、ワイヤの破断に起因する損傷が生じる前に新しいワイヤと取り替えることができるように、それよりも細いとワイヤの破断が起こる可能性が高い臨界ワイヤ直径を検出することができる。
図1に例示されているように、本明細書に記載された実施形態は、切削プロセス中にワイヤの物理特性を測定することができるワイヤ監視システム10を含むワイヤソー100を提供する。具体的には、図2に例示的に示されているように、実施形態によれば、本明細書に記載されたワイヤ監視システム10は、センサ装置50と、第1のワイヤを、第1のワイヤ31の第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ移動させる第1のワイヤ位置決めシステム21と、センサ装置50を用いて第1のワイヤの物理特性を測定するために第1のワイヤを第2の位置に保持するように構成された第1のワイヤ保持アレンジメント41とを含む。
実施形態によれば、本明細書に記載されたワイヤ位置決めシステムは、ワイヤソーのワイヤの少なくとも一部分を第1の位置から第2の位置へ移すことができるシステムであると理解することができる。本開示では、表現「ワイヤ軌道」を、ワイヤが空間に描く曲線であると理解することができる。実施形態によれば、ワイヤの第1の位置を、第1のワイヤ軌道上の位置とすることができ、第2の位置を、第2のワイヤ軌道上の位置とすることができる。実施形態によれば、第1のワイヤ軌道を、移動しているワイヤまたは移動していないワイヤの軌道とすることができる。実施形態によれば、第2のワイヤ軌道を、移動しているワイヤまたは移動していないワイヤの軌道とすることができる。本開示では、ワイヤ軌道が、それに沿ってワイヤが向いている曲線であると理解されよう。
実施形態によれば、本明細書に記載されたワイヤ位置決めシステムが、移動、具体的には第1のワイヤ軌道に対して平行でない軌道に沿った移動を実行することによって、ワイヤの少なくとも一部分を第1の位置から第2の位置へ移すことができる。例えば、ワイヤの少なくとも一部分を第1の位置から第2の位置へ移すためのワイヤ位置決めシステムのこの移動を、第1のワイヤ軌道に対して実質的に直角とすることができる。
図2に例示されているように、実施形態によれば、ワイヤ監視システムの第1のワイヤ位置決めシステム21は、2つの第1のワイヤガイドプーリ22、23を含むことができ、これらの2つの第1のワイヤガイドプーリ22、23は、第1のワイヤ31の第1の位置において第1のワイヤ31をこれらの2つの第1のワイヤガイドプーリ間で案内する。これらの2つの第1のワイヤガイドプーリ22、23間に、少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ24を配置することができる。図3に例示的に示されているように、第1のワイヤ31を、第1のワイヤ31の第1の位置から第1のワイヤ31の第2の位置へ運ぶように、この少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ24を適合させることができる。この少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ24をアクチュエータに結合して、移動、特に軌道に沿った移動、特に直線的な軌道に沿った移動を実行することができる。
実施形態によれば、矢印241によって図3に例示的に示されているように、この少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ24を、第1の可動位置決めプーリ24の第1の位置と第1の可動位置決めプーリ24の第2の位置との間で移動させることができる。図3に示されているように、この少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ24を第1の可動位置決めプーリ24の第1の位置から第1の可動位置決めプーリ24の第2の位置へ移動させると、第1のワイヤを、第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ運ぶことができる。実施形態によれば、ワイヤの第1の位置を、図2に例示的に示されている第1のワイヤ軌道上の位置とすることができ、第2の位置を、図3に例示的に示されている第2のワイヤ軌道上の位置とすることができる。
実施形態によれば、図2および3に例示的に示されているように、2つの第1のワイヤガイドプーリ22、23は、第1のワイヤ31の第1の可動位置決めプーリ24とは反対の側に配置することができる。例えば、第1のワイヤの一方の側に2つの第1のワイヤガイドプーリを配置することができ、第1のワイヤの反対側に第1の可動位置決めプーリを配置することができる。2つの第1のワイヤガイドプーリは、選択可能な位置に固定することができる。
実施形態によれば、第1の可動位置決めプーリが、第1の可動位置決めプーリの第1の位置にあるときに、第1のワイヤは、2つの第1のワイヤガイドプーリ間に線を形成する第1のワイヤの第1の位置にあることができる。第1の可動位置決めプーリが、第1の可動位置決めプーリの第2の位置にあるとき、第1のワイヤの少なくとも一部分が、第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ移されている。図3に例示的に示されているように、第1の可動位置決めプーリが、第1の可動位置決めプーリの第2の位置に向かって移動しているとき、傾斜した異なるワイヤ向きを有する第1のワイヤの少なくとも2つの部分が形成されることがある。具体的には、第1の可動位置決めプーリを第1の可動位置決めプーリの第2の位置へ移動させることによって形成された第1のワイヤの傾斜した少なくとも2つの部分は三角形の辺を形成することがあり、三角形の底辺は、2つの第1のワイヤガイドプーリ間の想像上の線であると考えることができ、三角形の頂点は、異なる配向を有する傾斜した2つの部分が交わる想像上の位置である。
図3を例として参照すると、実施形態によれば、第1の可動位置決めプーリ24が、第1のワイヤ31の少なくとも一部分を第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ移したときに、第1のワイヤの第2の位置にある第1のワイヤの傾斜した少なくとも2つの部分のうちの少なくとも一方の部分を第1の保持アレンジメント41によって保持することができるように、第1の保持アレンジメント41が構成され配置される。本開示では、表現「保持アレンジメントによってワイヤが保持される」が、ワイヤが保持アレンジメントと接触していることであると理解されよう。さらに、表現「保持アレンジメントによってワイヤが保持される」は、保持アレンジメントによってワイヤがそらされていることであると理解されることもある。実施形態によれば、第1のワイヤの第2の位置では、第1のワイヤ31の第1のワイヤ測定部分311が形成されるように、第1の保持アレンジメント41が第1のワイヤを受け取ることができる。
実施形態によれば、図3に例示的に示されているように、第1の可動位置決めプーリ24が第1のワイヤを第1のワイヤの第2の位置へ運んだとき、第1の保持アレンジメント41は、第1のワイヤ31の第2の位置を保持することができる。第1のワイヤ保持アレンジメント41は、第1の保持要素43および第2の保持要素44を含むことができる。第1の保持要素43および第2の保持要素44は、第1のワイヤ31を受け取るように構成することができる。具体的には、示された実施形態だけに限定されないが、第1の保持要素43および第2の保持要素44は、図5に例示的に示されているように第1のワイヤおよび/または第2のワイヤを受け取るV字形の凹みを有するように構成することができる。
実施形態によれば、第1のワイヤ31の第1の保持要素43と第2の保持要素44の間の部分の長さを第1の測定部分311と呼ぶことができる。本開示では、表現「測定部分」が、保持アレンジメントの保持要素間のワイヤ部分の少なくとも一部分の測定がそこで実行されるワイヤの部分であると理解されよう。実施形態によれば、第1の測定部分311の長さがセンサ装置50の幅Wによって制限されることがある。測定部分の長さが短くなるにつれて、測定部分のワイヤの振動をより効果的に抑制することができる。実施形態によれば、測定部分は60mm未満、具体的には50mm未満、より具体的には40mm未満とすることができる。
実施形態によれば、図には明示されていないが、第1の保持アレンジメント41の第1の保持要素43および第2の保持要素44をプーリとすることができる。それらのプーリは、切削プロセスを停止する必要なしにワイヤの少なくとも1つの物理特性の測定を実施することができるように、第1の保持アレンジメント上に回転可能に取り付けることができる。したがって、ワイヤソーの切削動作中にワイヤの物理特性を測定することができるワイヤ監視システムを提供することができる。
本明細書に記載されたワイヤ監視システムの実施形態によれば、図2〜6に例示的に示されているように、第1のワイヤ31の第2の位置で第1のワイヤの物理特性を測定することができるように、センサ装置50を構成し配置することができる。実施形態によれば、ワイヤの少なくとも一部分のワイヤ特性を測定部分311で測定するように、センサ装置を構成し配置することができる。
図2〜6に例示的に示されているように、実施形態によれば、センサ装置50は、放射源51およびセンサ52、例えば光学センサを含むことができる。実施形態によれば、放射源51と光学センサ52は互いに向かい合わせに配置することができる。実施形態によれば、放射源51と光学センサ52は、30cm未満、具体的には20cm未満、より具体的には15cm未満の距離を間に置いて、互いに向かい合わせに、かつ互いに平行に配置することができる。やはり明示されていないが、第1の測定部分311を、センサ装置を通して、すなわち光学センサ52と放射源51の間に、光学センサ52と放射源51の間の光路に対して実質的に直角に案内することができる。
実施形態によれば、ワイヤ監視システムのセンサ装置は、放射源および光学センサを含むことができる。この光学センサは可視放射を処理する能力を含むことができる。実施形態によれば、赤外放射、紫外放射、X線、α粒子放射、電子粒子放射および/またはガンマ線などの光学範囲外の放射を処理するように光学センサを適合させることができる。実施形態によれば、上に挙げた放射タイプのうちの1つまたは複数の放射タイプの放射源をワイヤ監視システムの部分とすることができる。例えば、光学範囲(400〜800nm)の放射を処理するように適合されうる光学センサの場合には、環境光またはLEDの使用がそれぞれの光源の働きをすることができるであろう。この光学センサは、フォトセンサまたはCCDセンサ(電荷結合素子)の形態で適用することができる。
実施形態によれば、光学センサを、ケーブルまたは無線接続を介してデータ処理ユニット(図示せず)に接続することができる。このデータ処理ユニットを、ワイヤソーの動作中に光学センサの信号を調べ解析するように適合させることができる。ワイヤが、正常でない(non−normal)と定義された何らかの物理状態を示している場合、データ処理ユニットはこの変化を検出し、反応を始動させることができる。このデータ処理ユニットは、のこ引きプロセスを制御するワイヤソーの制御ユニットに接続することができ、または制御ユニットの部分とすることができる。
実施形態によれば、センサ装置、例えば光学センサを有するセンサ装置、例えばカメラを有するセンサ装置によって得られた取得データを解析することによってワイヤの少なくとも1つの物理特性の変化を検出するように、この光学センサを適合させることができる。ワイヤが細線化を示している場合、データ処理ユニットはこの変化を検出し、ワイヤの物理特性の測定の後に切削プロセスが継続されたときに、反応を開始することができる。このような反応は、切削中のワイヤ速度の増大もしくは低減、材料送りレートの低減、ワイヤの引張り、冷却材供給レートの変更、またはワイヤの後退移動部分と比較した場合のワイヤの前進移動部分の増大とすることができる。ワイヤの許容できない細線化が検出された場合、すなわちそれよりも細いと破断が起こる可能性が高いワイヤの臨界直径に達した場合、データ処理ユニットによって開始された反応は、切削プロセスが継続される前に供給スプールから新しいワイヤを提供することができる。
例えば、ワイヤは、光学センサによって取得されたデータに従って第1のしきい値を上回るかまたは下回る摩耗、ワイヤ直径、ワイヤ均質性、ダイヤモンド密度(concentration)および/またはダイヤモンド再分配(repartition)などの物理特性を示す可能性がある。例えば、少なくとも10%などの選択可能な値だけワイヤ速度を高め、少なくとも10%などの選択可能な値だけワイヤの張力を(破断の確率を低減させるために)増大させ、少なくとも20%などの選択可能な値だけワイヤの後退を増大させるようにワイヤソー制御システムをプログラムすることができる。これに加えて、またはその代わりに、少なくとも10%などの選択可能な値だけ材料送りレートを低減させるようにワイヤソー制御システムをプログラムすることもできる。それによって、ワイヤが破断する危険性を実質的に回避することができる。ワイヤの物理特性を正確に決定することによって、ワイヤがそのワイヤの全能力まで使用され、それによって切削プロセスの効率および費用効果が増大することを保証することが可能である。
図4に例示されているように、実施形態によれば、本明細書に記載されたワイヤ監視システム10は、第1のワイヤ位置決めシステム21および第2のワイヤ位置決めシステム25を含むことができる。第2のワイヤ位置決めシステム25は、第2のワイヤ32を、第2のワイヤの第1の位置から第2のワイヤの第2の位置へ移動させるように構成することができる。図4に示した例示的な実施形態の第1のワイヤ位置決めシステム21は、図2および3に例示的に示した実施形態に関して説明した第1のワイヤ位置決めシステム21に対応することができる。
実施形態によれば、第2のワイヤ位置決めシステム25は、前述の第1のワイヤ位置決めシステム21と同様に構成することができる。第2のワイヤ32の第1の位置は、第1のワイヤの第1の位置にある第1のワイヤ31に対して第2のワイヤ32が平行でありうる第2のワイヤ32の位置に対応することができる。あるいは、第2のワイヤ32の第1の位置を、第1のワイヤ31の第1の位置にある第1のワイヤ31に対して平行でない位置とすることもできる。実施形態によれば、図4および5に例示的に示されているように、第2のワイヤ位置決めシステム25は、2つの第2のワイヤガイドプーリ26、27を含むことができ、これらの2つの第2のワイヤガイドプーリ26、27は、第2のワイヤの第1の位置において第2のワイヤをこれらの2つの第2のワイヤガイドプーリ26、27間で案内する。実施形態によれば、これらの2つのワイヤガイドプーリ26、27間に、少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ28を配置することができる。第2のワイヤ32を、第2のワイヤ32の第1の位置から第2のワイヤ32の第2の位置へ運ぶように、この少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ28を適合させることができる。
実施形態によれば、この少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ28をアクチュエータに結合して、移動、特に軌道に沿った移動、特に直線的な軌道に沿った移動を実行することができる。2つの第2のワイヤガイドプーリ26、27および第2の可動位置決めプーリ28の構成、配置および機能は、2つの第1のワイヤガイドプーリ22、23および第1の可動位置決めプーリ24の構成、配置および機能に関して上で説明したものと同様とすることができる。実施形態によれば、矢印281によって図5に例示的に示されているように、この少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ28を、第2の可動位置決めプーリ28の第1の位置と第2の可動位置決めプーリ28の第2の位置との間で移動させることができる。図5に示されているように、この少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ28を第2の可動位置決めプーリ28の第1の位置から第2の可動位置決めプーリ28の第2の位置へ移動させると、第2のワイヤ32は、第2のワイヤ32の第1の位置から第2のワイヤ32の第2の位置へ運ばれる。
実施形態によれば、図5に例示的に示されているように、第2のワイヤが第2のワイヤ32の第2の位置にあるときに第2のワイヤ32の物理特性を測定するために第2のワイヤ32を第2のワイヤ32の第2の位置に保持するように、第1のワイヤ保持アレンジメント41を構成することができる。第1のワイヤ保持アレンジメント41は、図5に例示的に示されているように、第1のワイヤ31を第1のワイヤ31の第2の位置に保持し、かつ/または第2のワイヤ32を第2のワイヤ32の第2の位置に保持することができる。第2のワイヤの第2の位置では、第2のワイヤ32の第2のワイヤ測定部分322が形成されうるように、第1の保持アレンジメント41が第2のワイヤを受け取ることができる。
実施形態によれば、図5に例示的に示されているように、ワイヤ監視システムの第1のワイヤ保持アレンジメント41が、センサ装置50を用いて第1のワイヤおよび/または第2のワイヤ32の物理特性を測定するために第1のワイヤ31および/または第2のワイヤ32をそれらのワイヤの第2の位置に保持する第1の保持要素43および第2の保持要素44を含む。第1の保持要素および第2の保持要素は、第1のワイヤを第1のワイヤの第2の位置に保持し、かつ/または第2のワイヤを第2のワイヤの第2の位置に保持するように構成することができる。第1の保持要素および第2の保持要素は、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤと光学センサの間の距離を選択可能とすることができるように、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤを所定の位置に正確に配置することができることを保証する。実施形態によれば、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤと光学センサの間の距離が、放射源から光学センサまでの距離の半分である。実施形態によれば、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤと光学センサの間の距離が15cm未満、具体的には10cm未満、より具体的には7.5cm未満である。それによって、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤの物理特性の再現可能で正確な測定を実現することができる。
図5に例示されているように、実施形態によれば、第1のワイヤ31および/または第2のワイヤ32を受け取るように、第1の保持要素43および第2の保持要素44を構成することができる。具体的には、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤを受け取るV字形の凹みを有するように、第1の保持要素および第2の保持要素を構成することができる。実施形態によれば、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤがそれらのワイヤの第2の位置にあるとき、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤは凹みの頂点に力を加える。それによって、第1の保持要素と第2の保持要素の間の第1のワイヤおよび/または第2のワイヤのワイヤ部分をぴんと張ることができる。
図5には明示されておらず、本明細書に詳細に記載されたどの実施形態にも限定されないが、実施形態によれば、第1の保持要素43および第2の保持要素44を、第1のワイヤ31および/または第2のワイヤ32を受け取るように構成されたプーリとすることができる。実施形態によれば、第1の保持アレンジメントのプーリは、切削プロセスを停止する必要なしに第1のワイヤ31および/または第2のワイヤ32の少なくとも1つの物理特性の測定を実施することができるように回転可能に取り付けることができる。したがって、ワイヤソーの切削動作中にワイヤの物理特性を測定することができるワイヤ監視システムを提供することができる。実施形態によれば、第1の保持アレンジメントのプーリを、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤを受け取るためのV字形の凹みをプーリの外周に有するように構成することができる。実施形態によれば、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤがそれらのワイヤの第2の位置にあるとき、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤは凹みに力を加える。それによって、第1の保持アレンジメントのプーリ間の第1のワイヤおよび/または第2のワイヤのワイヤ部分をぴんと張ることができる。
実施形態によれば、図5に例示的に示されているように、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤの物理特性は、それらのワイヤの第1の保持要素43と第2の保持要素44の間のワイヤ部分で測定することができ、それらのワイヤ部分はそれぞれ、第1のワイヤの測定部分311および第2のワイヤの測定部分322とも呼ばれる。実施形態によれば、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤの測定部分の長さが最小になるように、第1の保持要素および第2の保持要素を配置することができる。それによって、ワイヤの振動に起因する不正確な測定を実質的に排除することができる。実施形態によれば、第1のワイヤおよび/または第2のワイヤの測定部分の長さの下限がセンサ装置の幅によって決定される。実施形態によれば、センサ装置の幅は、約40mm、具体的には約35mm、より具体的には30mm未満とすることができる。
図5に示されているように、第2の可動位置決めプーリ28が第2のワイヤ32を第2のワイヤ32の第2の位置へ運んだとき、第1の保持アレンジメント41は、第2のワイヤ32の第2の位置を保持する。図3に示した例示的な実施形態に関して上で説明したとおり、第1の可動位置決めプーリ24が第1のワイヤを第1のワイヤの第2の位置へ運んだとき、第1の保持アレンジメント41は、第1のワイヤ41の第2の位置を保持する。第1の保持アレンジメント41は、第1のワイヤ31および/または第2のワイヤ32を保持するように構成することができる。第2のワイヤ32の第1の保持要素43と第2の保持要素44の間の部分の長さを第2の測定部分322と呼ぶことができる。実施形態によれば、図5に例示的に示されているように、第1の保持アレンジメント41およびセンサ装置50を、図3に示した実施形態に関して上で説明したとおりに配置し構成することができる。
図6は、本明細書に記載された実施形態に基づくワイヤ監視システムの略側面図を示す。具体的には、図6は、ワイヤ監視システム10が、第1のワイヤ位置決めシステム21および第2のワイヤ位置決めシステム25、ならびに第1のワイヤ保持アレンジメント41および第2のワイヤ保持アレンジメント42を含むことができる例示的な実施形態を示す。図6に示した例示的な実施形態の第1のワイヤ位置決めシステム21は、図2〜4に示した例示的な実施形態に関して説明した第1のワイヤ位置決めシステム21に対応することができる。図6に示した例示的な実施形態の第2のワイヤ位置決めシステム25は、図4および5に示した実施形態に関して説明した第2のワイヤ位置決めシステム25に対応することができる。
実施形態によれば、図6に例示的に示されているように、第2のワイヤ保持アレンジメント42を含むワイヤ監視システム10が、第2のワイヤ32を保持する第3の保持要素45および第4の保持要素46を含む。第3の保持要素45および第4の保持要素46は、第1の保持要素43および第2の保持要素44に対応するように構成することができる。しかしながら、第3の保持要素45および第4の保持要素46は、第1の保持要素43および第2の保持要素44と比較して異なる表面に配置することができる。具体的には、第3の保持要素45および第4の保持要素46は、第1の保持要素43および第2の保持要素44に対して、第1のワイヤ31および第2のワイヤ32がそれらのワイヤの第2の位置にあるときに第1の測定部分311と第2の測定部分322が交点33を形成するように配置することができる。
実施形態によれば、交点33をセンサ装置50の正面に配置することができる。具体的には、第1のワイヤ31と第2のワイヤ32の交点33を、光学センサ52と放射源51の間の測定点に配置することができる。本開示では、「測定点」が、所与のセンシング技術およびセンサモデルに対して最適な、センサに対する位置であると理解されたい。実施形態によれば、光学センサ52と放射源51の間の中央、または測定を実施するのに最適なセンサに対する任意の他の位置に、測定点を配置することができる。
実施形態によれば、図には明示されていないが、保持アレンジメント41、42の保持要素43、44、45、46をプーリとすることができる。それらのプーリは、切削プロセスを停止する必要なしにワイヤの少なくとも1つの物理特性の測定を実施することができるように、保持アレンジメント上に回転可能に取り付けることができる。したがって、ワイヤソーの切削動作中にワイヤの物理特性を測定することができるワイヤ監視システムを提供することができる。
実施形態によれば、図6に例示的に示されているように、第2のワイヤ32を第2のワイヤの第1の位置から第2のワイヤの第2の位置へ移動させる第2のワイヤ位置決めシステム25を含むワイヤ監視システム10は、第2のワイヤ保持アレンジメント42を含むことができる。実施形態によれば、第2のワイヤが第2のワイヤの第2の位置にあるときに第2のワイヤの物理特性を測定するために第2のワイヤ32を第2のワイヤ32の第2の位置に保持するように、第2の保持アレンジメント42を構成することができる。第2の保持アレンジメント42は、本明細書でより詳細に説明した第1の保持アレンジメント41と同様に構成することができる。
図7には、少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する本明細書に記載された実施形態に基づく方法の例示的な実施形態が示されている。少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこの方法の実施形態によれば、この方法は、少なくとも1本のワイヤを第1の位置から第2の位置へ移動させること501、この少なくとも1本のワイヤの第2の位置を保持すること502、および第2の位置において、この少なくとも1本のワイヤの物理特性を測定すること503を含む。
少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこの方法の実施形態によれば、ワイヤの少なくとも1つの物理特性を選択可能な時間間隔で測定することができる。この点についての「物理特性」は主に、ワイヤが、大規模な摩耗または不均質性を示しているかどうか、または、ワイヤが、任意のタイプの欠陥、小さな亀裂、破裂、ワイヤの金属組織(例えば粒径など)の変化、高い使用レベル(例えば重大な細線化)などを有するかどうかの疑問に関連する。
実施形態によれば、選択可能な時間間隔の後に切削プロセスを停止して、ワイヤの少なくとも1つの物理特性の測定を実施することができる。ワイヤの物理状態がしきい値を上回った場合には、その反応として、動作モードを変更しまたは供給スプールから新しいワイヤを供給して、切削プロセスを継続することができる。
少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこの方法の実施形態によれば、少なくとも1本のワイヤを移動させることが、第1のワイヤ位置決めシステムの第1の位置決めプーリを移動させることによって、第1のワイヤを、第1のワイヤの第1の位置から第1のワイヤの第2の位置へ運ぶことにより、第1のワイヤを移動させることを含む。この少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリをアクチュエータに結合して、移動、特に軌道に沿った移動、特に直線的な軌道に沿った移動を実行することができる。
実施形態によれば、エネルギーを運動に変換する電流、作動液圧または空気圧の形態のエネルギー源によってこのアクチュエータを動作させることができる。いくつかの実施形態によれば、この少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリを移動させるこのアクチュエータは、電動機、リニアモータ、空気圧アクチュエータ、油圧アクチュエータまたは圧電アクチュエータである。
少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこの方法の実施形態によれば、この少なくとも1本のワイヤの第2の位置を保持することは、第1のワイヤを第1のワイヤの第2の位置に保持することを含む。第1のワイヤを第2の位置に保持することは、第1のワイヤの少なくとも一部分に張力を加えることを含むことができる。
少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこの方法の実施形態によれば、少なくとも1本のワイヤを移動させることが、第2のワイヤ位置決めシステムの第2の位置決めプーリを移動させることによって、第2のワイヤを、第2のワイヤの第1の位置から第2のワイヤの第2の位置へ運ぶことにより、第2のワイヤを移動させることをさらに含むことができる。実施形態によれば、この少なくとも1本のワイヤの第2の位置を保持することは、第1のワイヤおよび第2のワイヤを光学センサの正面に配置することができるように、第2のワイヤを、第2のワイヤの第2の位置に保持することをさらに含むことができる。
少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこの方法の実施形態によれば、第1のワイヤを保持することおよび第2のワイヤを保持することを、第1のワイヤと第2のワイヤがワイヤ交点を形成するように実施することができる。少なくとも1本のワイヤの物理特性を測定することは、このワイヤ交点で、第1のワイヤおよび第2のワイヤの物理特性を測定することを含むことができる。
本明細書に記載された実施形態によれば、少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視するこれらの方法は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、コンピュータソフトウェア製品および互いに関係づけられた複数のコントローラによって実施することができ、それらのコントローラは、ワイヤソーの対応する構成要素と通信するCPU、メモリ、ユーザインタフェースおよび入出力手段を有することができる。これらの構成要素は、以下の構成要素のうちの1つまたは複数の構成要素とすることができる:モータ、ワイヤ破断検出ユニット、ワイヤ追跡装置等。
以上の説明は本発明の実施形態を対象としているが、本発明の基本的な範囲を逸脱することなく本発明の他の更なる実施形態を考案することができ、それらの実施形態の範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。
10 監視システム
21 第1のワイヤ位置決めシステム
22 第1のワイヤガイドプーリ
23 第1のワイヤガイドプーリ
24 第1の可動位置決めプーリ
25 第2のワイヤ位置決めシステム
26 第2のワイヤガイドプーリ
27 第2のワイヤガイドプーリ
28 第2の可動位置決めプーリ
31 第1のワイヤ
32 第2のワイヤ
33 ワイヤ交点
41 第1のワイヤ保持アレンジメント
42 第2のワイヤ保持アレンジメント
43 第1の保持要素
44 第2の保持要素
45 第3の保持要素
46 第4の保持要素
50 センサ装置
51 放射源
52 光学センサ
100 ワイヤソー
112 ワイヤガイドシリンダ
114 ワイヤガイドシリンダ
116 ワイヤガイドシリンダ
118 ワイヤガイドシリンダ
122 モータ
124 モータ
126 モータ
128 モータ
134 ワイヤ供給スプール
138 ワイヤ巻取りスプール
200 ワイヤウエブ
225 ワイヤの前進/後退
241 第1の可動位置決めプーリの移動
281 第2の可動位置決めプーリの移動
304 インゴット
306 インゴット
311 第1のワイヤ測定部分
322 第2のワイヤ測定部分
W センサ装置の幅

Claims (15)

  1. ワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)であって、
    センサ装置(50)と、
    第1のワイヤ(31)を、前記第1のワイヤ(31)の第1の位置から前記第1のワイヤ(31)の第2の位置へ移動させる第1のワイヤ位置決めシステム(21)と、
    前記センサ装置(50)を用いて前記第1のワイヤ(31)の物理特性を測定するために前記第1のワイヤ(31)を前記第2の位置に保持するように構成された第1のワイヤ保持アレンジメント(41)と
    を備えるワイヤ監視システム(10)。
  2. 前記第1のワイヤ位置決めシステム(21)が、2つの第1のワイヤガイドプーリ(22、23)であって、前記第1のワイヤ(31)の前記第1の位置において前記第1のワイヤ(31)を前記2つのワイヤガイドプーリ(22、23)間で案内するワイヤガイドプーリ(22、23)と、
    前記2つの第1のワイヤガイドプーリ(22、23)間に配置された少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ(24)と
    を備え、
    前記少なくとも1つの第1の可動位置決めプーリ(24)が、前記第1のワイヤ(31)を、前記第1のワイヤ(31)の前記第1の位置から前記第1のワイヤ(31)の前記第2の位置へ運ぶように適合された、
    請求項1に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  3. 第2のワイヤ(32)を、前記第2のワイヤ(32)の第1の位置から前記第2のワイヤ(32)の第2の位置へ移動させる第2のワイヤ位置決めシステム(25)
    をさらに備え、
    前記第1のワイヤ保持アレンジメント(41)が、前記第2のワイヤ(32)が前記第2のワイヤ(32)の前記第2の位置にあるときに前記第2のワイヤ(32)の物理特性を測定するために前記第2のワイヤ(32)を前記第2の位置に保持するように構成されている、
    請求項1または2に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  4. 第2のワイヤ(32)を、前記第2のワイヤ(32)の第1の位置から前記第2のワイヤ(32)の第2の位置へ移動させる第2のワイヤ位置決めシステム(25)と、
    前記第2のワイヤ(32)が前記第2のワイヤ(32)の前記第2の位置にあるときに前記第2のワイヤ(32)の物理特性を測定するために前記第2のワイヤ(32)を前記第2の位置に保持するように構成された第2のワイヤ保持アレンジメント(42)と
    をさらに備える、請求項1または2に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  5. 前記第1のワイヤが前記第1のワイヤの前記第2の位置にあり、前記第2のワイヤが前記第2のワイヤの前記第2の位置にあるときに前記第1のワイヤ(31)と前記第2のワイヤ(32)が交差するように、前記第2のワイヤ保持アレンジメント(42)および前記第1のワイヤ保持アレンジメント(41)が配置されている、請求項4に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  6. 前記第2のワイヤ位置決めシステム(25)が、2つの第2のワイヤガイドプーリ(26、27)であって、前記第2のワイヤの前記第1の位置において前記第2のワイヤ(32)を前記2つの第2のワイヤガイドプーリ(26、27)間で案内するワイヤガイドプーリ(26、27)と、前記2つの第2のワイヤガイドプーリ(26、27)間に配置された少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ(28)とを備え、前記少なくとも1つの第2の可動位置決めプーリ(28)が、前記第2のワイヤ(32)を、前記第2のワイヤ(32)の前記第1の位置から前記第2のワイヤ(32)の前記第2の位置へ運ぶように適合されている、請求項3ないし5のいずれか一項に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  7. 前記センサ装置(50)が放射源(51)および光学センサ(52)を備える、請求項1ないし6のいずれか一項に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  8. 前記放射源(51)が前記光学センサ(52)と向かい合わせに配置されている、請求項7に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  9. 前記第1のワイヤ保持アレンジメント(41)が、前記センサ装置(50)を用いて前記第1のワイヤ(31)の物理特性を測定するために前記第1のワイヤ(31)を前記第2の位置に保持する第1の保持要素(43)および第2の保持要素(44)を備える、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  10. 前記第2のワイヤ保持アレンジメント(42)が、前記第2のワイヤ(32)を保持する第3の保持要素(45)および第4の保持要素(46)を備える、請求項4ないし9のいずれか一項に記載のワイヤソー用のワイヤ監視システム(10)。
  11. 少なくとも2つワイヤガイドシリンダと、請求項1ないし10のいずれか一項に記載のワイヤ監視システム(10)とを備えるワイヤソー(100)。
  12. 少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する方法であって、
    少なくとも1本のワイヤを第1の位置から第2の位置へ移動させること(501)、
    前記少なくとも1本のワイヤの前記第2の位置を保持すること(502)、および
    前記第2の位置において、前記少なくとも1本のワイヤの少なくとも1つの物理特性を測定すること(503)
    を含む方法。
  13. 少なくとも1本のワイヤを移動させること(501)が、
    第1のワイヤ位置決めシステム(21)の位置決めプーリ(24)を移動させることによって、第1のワイヤ(31)を、前記第1のワイヤの第1の位置から前記第1のワイヤの第2の位置へ運ぶことにより、前記第1のワイヤ(31)を移動させること
    を含む、請求項12に記載の少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する方法。
  14. 前記少なくとも1本のワイヤの前記第2の位置を保持すること(502)が、第1のワイヤ(31)を、前記第1のワイヤ(31)の前記第2の位置に保持することを含む、請求項12または13に記載の少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する方法。
  15. 少なくとも1本のワイヤを移動させること(501)が、
    第2のワイヤ位置決めシステム(25)の位置決めプーリ(28)を移動させることによって、第2のワイヤ(32)を、前記第2のワイヤの第1の位置から前記第2のワイヤの第2の位置へ運ぶことにより、前記第2のワイヤ(32)を移動させること
    をさらに含み、
    前記少なくとも1本のワイヤの前記第2の位置を保持すること(502)が、前記第1のワイヤ(31)と第2のワイヤ(32)がワイヤ交点を形成するように、前記第2のワイヤ(32)を、前記第2のワイヤ(32)の前記第2の位置に保持することをさらに含み、前記少なくとも1本のワイヤの物理特性を測定すること(503)が、前記ワイヤ交点で、前記第1のワイヤ(31)および前記第2のワイヤ(32)の物理特性を測定することを含む、
    請求項14に記載の少なくとも1本のワイヤの物理特性を監視する方法。
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