JPH11188599A - 固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装置 - Google Patents

固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装置

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JPH11188599A
JPH11188599A JP35356897A JP35356897A JPH11188599A JP H11188599 A JPH11188599 A JP H11188599A JP 35356897 A JP35356897 A JP 35356897A JP 35356897 A JP35356897 A JP 35356897A JP H11188599 A JPH11188599 A JP H11188599A
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fixed abrasive
abrasive grains
wire diameter
diameter
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JP35356897A
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Kazuhiro Tago
一弘 田子
Shuichi Tsukada
修一 塚田
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】走行中の固定砥粒付ワイヤのワイヤ径を精度よ
く測定することができる固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ
径検出装置の提供。 【解決手段】レーザーセンサ58、60によって走行す
る固定砥粒付ワイヤ26のワイヤ径を所定の間隔をもっ
て複数回検出し、その検出した複数のワイヤ径の平均値
をワイヤ径として取得する。このようにワイヤ径を検出
することにより、固定砥粒付ワイヤ26が走行している
場合であっても、信頼度の高い検出を行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定砥粒付ワイヤ
ソーのワイヤ径検出装置に係り、特にシリコン、ガラ
ス、セラミック等の硬脆性材料を切断する固定砥粒付ワ
イヤソーのワイヤ径検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン等の硬脆性材料のインゴットか
らウェーハを切り出す装置の一つに固定砥粒ワイヤソー
がある。この固定砥粒ワイヤソーは、周面に固定砥粒が
固着された固定砥粒付ワイヤを高速走行させ、その高速
走行する固定砥粒付ワイヤにインゴットを押し当てるこ
とにより、インゴットからウェーハを切断する。
【0003】ところで、この固定砥粒付ワイヤソーに使
用される固定砥粒付ワイヤは、切断を重ねるに従い目こ
ぼれ等が発生し磨耗してくる。そして、この固定砥粒付
ワイヤを磨耗した状態で使用すると、切断中に固定砥粒
付ワイヤが断線するという危険性がある。このため、従
来の固定砥粒付ワイヤでは、定期的に固定砥粒付ワイヤ
のワイヤ径を検出し、所定のワイヤ径に達したら新しい
ものと交換するようにしていた。そして、従来、この固
定砥粒付ワイヤのワイヤ径の検出は、インゴットの切断
開始前あるいは切断後などの装置が停止している間に、
オペレータがマイクロメータ等を用いて検出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固定砥
粒付ワイヤの磨耗は、インゴットの切断中に生じるもの
であるため、インゴットの切断中に限界値に達する場合
もある。このような場合、従来のワイヤ径の検出方法で
は、装置が停止してからでないと測定ができないため、
切断中に断線する危険性が高いという問題があった。そ
して、このインゴット切断中におけるワイヤの断線は、
装置の構成部品の損傷を招き、ひいては装置の故障を招
くという問題がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、被加工物切断中に固定砥粒付ワイヤのワイヤ
径を精度よく測定することができる固定砥粒付ワイヤソ
ーのワイヤ径検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、走行する固定砥粒付ワイヤに被加工物を押
し当てることにより、該被加工物を切断する固定砥粒付
ワイヤソーにおいて、走行する前記固定砥粒付ワイヤの
径を検出するセンサと、前記センサによって前記固定砥
粒付ワイヤのワイヤ径を所定の間隔をもって複数回検出
し、その検出した複数のワイヤ径の平均値を算出する制
御手段と、前記制御手段の算出結果を表示する表示手段
と、からなることを特徴とする。
【0007】本発明によれば、センサによって走行する
固定砥粒付ワイヤのワイヤ径を所定の間隔をもって複数
回検出し、その検出した複数のワイヤ径の平均値をワイ
ヤ径として取得する。このようにワイヤ径を検出するこ
とにより、固定砥粒付ワイヤが走行している場合であっ
ても、信頼度の高い検出を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装置の実施の形
態について詳説する。図1及び図2に示すように、固定
砥粒付ワイヤソー10は、主として、インゴットInの
切断を行う切断ユニット12と、インゴットInに送り
を与えるワーク送りユニット14とから構成されてい
る。
【0009】まず、切断ユニット12の構成から説明す
る。防振台16、16、…を介して水平に設置された架
台18上には、一対のスピンドルブラケット20、20
が垂直に立設されている。このスピンドルブラケット2
0、20には、左右一組のスピンドルユニット22A、
22Bが上下方向に一対、所定の間隔をもって配設され
ている。
【0010】前記一対のスピンドルユニット22A、2
2Bには、外周に螺旋状の溝が形成されたグルーブロー
ラ24A、24Bが回動自在に支持されており、このグ
ルーブローラ24A、24Bに固定砥粒付ワイヤ26を
順次巻き掛けてゆくことによりワイヤ列28が形成され
る。前記グルーブローラ24A、24Bの前方には、ワ
イヤ列28を形成した固定砥粒付ワイヤ26をグルーブ
ローラ24A、24Bの一方端から他方端に向けてガイ
ドするためのガイドローラ30L、30L、30R、3
0Rが設置されている。このガイドローラ30L、30
L、30R、30Rは、前記グルーブローラ24A、2
4Bの一方端側と他方端側にそれぞれ一組ずつ配設され
ており、前記架台18上に設置された図示しないフレー
ムに回転自在に支持されている。前記グルーブローラ2
4A、24Bの一方端から繰り出された固定砥粒付ワイ
ヤ26は、このガイドローラ30L、30L、30R、
30Rに順次巻きかけてゆくことにより他方端側にガイ
ドされる。そして、その他方端側において、その両端部
をレーザー溶接等でつなぎ合わされて無端状に形成され
る。
【0011】また、前記グルーブローラ24A、24B
の前方には、走行する固定砥粒付ワイヤ26に所定の張
力を付与するテンションユニット32が設置されてい
る。このテンションユニット32は、一対の固定ガイド
ローラ34、34と、その固定ガイドローラ34、34
の間に配設されたテンションローラ36とから構成され
ており、固定ガイドローラ34、34は、前記架台18
上に設置された図示しないフレーム上に回動自在に支持
されている。一方、前記テンションローラ36は、ガイ
ドレール38上を上下方向に摺動自在に支持されたスラ
イダ40上に回動自在に支持されており、所定荷重のテ
ンションウェイト42が吊設されている。両端をつなぎ
合わされた固定砥粒付ワイヤ26は、このテンションユ
ニット32の固定ガイドローラ34、34及びテンショ
ンローラ36に巻き掛けられることにより、所定の張力
が付与される。
【0012】前記のごとく張設された固定砥粒付ワイヤ
26は、前記スピンドルブラケット20、20の下側に
配置されたグルーブローラ24Bを高速回転させること
により高速走行する。すなわち、このスピンドルブラケ
ット20の下側に配置されたグルーブローラ24Bを駆
動モータ44で高速回転させることにより高速走行す
る。
【0013】なお、駆動モータ44からグルーブローラ
24Bへの回転力の伝達はベルト50を介して行われ、
グルーブローラ24Bの一方端に連結されたスピンドル
プーリ46と、駆動モータ44の出力軸に連結されたモ
ータプーリ48とをベルト50で連結することにより、
駆動モータ44の回転をグルーブローラ24Bに伝達す
る。
【0014】また、前記のごとく張設された固定砥粒付
ワイヤ26のワイヤ走行路には、その走行する固定砥粒
付ワイヤ26のワイヤ径を検出するワイヤ径検出装置5
2が設けられている。このワイヤ径検出装置52は、前
記架台18上に立設された支柱54の頂部に設置されて
おり、次のように構成されている。図3は、前記ワイヤ
径検出装置52の構成を示す正面図である。同図に示す
ように、矩形状に形成された本体フレーム56の内側に
は、図中x方向のワイヤ径を検出する第1レーザーセン
サ58と、図中y方向のワイヤ径を検出する第2レーザ
ーセンサ60が設けられている。この第1レーザーセン
サ58と第2レーザーセンサ60は、ともにレーザー発
光ユニット58a、60aとレーザー受光ユニット58
b、60bとを有しており、該レーザー発光ユニット5
8a、60aとレーザー受光ユニット58b、60b
は、前記本体フレーム56内を走行する固定砥粒付ワイ
ヤ26を挟んで互いに対向するように設置されている。
【0015】前記レーザー発光ユニット58a、60a
の投光面には、多数のレーザー発光素子が縦一列に密に
設けられており、このレーザー発光素子からレーザー受
光ユニット58b、60bに向けてレーザー光が発光さ
れる。一方、前記レーザー受光ユニット58b、60b
の受光面には、多数のレーザー受光素子が縦一列に密に
設けられており、このレーザー受光素子によって、前記
レーザー発光ユニット58a、60aから発光されたレ
ーザー光が受光される。
【0016】ところで、前記レーザー発光ユニット58
a、60aとレーザー受光ユニット58b、60bは、
固定砥粒付ワイヤ26を挟んで設置されているので、レ
ーザー発光ユニット58a、60aから発光されたレー
ザー光の一部は、この固定砥粒付ワイヤ26によって遮
られる。したがって、レーザー受光ユニット58b、6
0bでは、この固定砥粒付ワイヤ26に遮られなかった
レーザー光のみが受光素子によって受光される。
【0017】制御装置62は、前記レーザー受光ユニッ
ト58b、60bでレーザー光を受光しなかった受光素
子の数をカウントし、この数に基づいて走行する固定砥
粒付ワイヤ26のx方向の径とy方向の径を算出する。
ここで、前記第1レーザーセンサ58と前記第2レーザ
ーセンサ60による固定砥粒付ワイヤ26のワイヤ径
(x方向とy方向)の検出は、所定の間隔をもって複数
回行われ、制御装置62は、その検出した複数のワイヤ
径の平均値を算出する。そして、その算出結果をモニタ
64上に表示する。
【0018】ワイヤ径検出装置52は、以上のように構
成される。そして、このワイヤ径検出装置52によるワ
イヤ径の検出は、インゴットInの切断中に絶えず連続
的に行われる。次に、切断送りユニット14の構成につ
いて説明する。図2に示すように、前記切断ユニット1
2が設置された架台18上には、その切断ユニット12
の図中右側にベース72が設置されている。このベース
72の上部には一対のガイドレール74、74が敷設さ
れており、該ガイドレール74、74上をコラム76が
摺動自在に支持されている。
【0019】また、前記ベース72の内部には、前記ガ
イドレール74、74に沿ってネジ棒78が配設されて
おり、該ネジ棒78は、その両端部をブラケット80、
80に回動自在に支持されている。このネジ棒78の一
方端には、架台18上に設置されたワーク送りモータ8
2の出力軸が連結されており、このワーク送りモータ8
2を駆動することにより、ネジ棒78が回動する。前記
コラム76の下面には、このネジ棒78と螺合するナッ
ト部材76Aが固着されており、前記コラム76は、こ
のネジ棒78を回動させることにより移動する。
【0020】前記コラム76はL字状に形成されてお
り、その頂部にはチルチングユニット84が設けられて
いる。被加工物であるインゴットInは、このチルチン
グユニット84のワーク保持部84aに装着され、保持
される。そして、装着保持されたインゴットInは、こ
のチルチングユニット84によって所定角度傾斜され、
所定の結晶方位合わせがなされる。
【0021】なお、このチルチングユニット84へのイ
ンゴットInの装着は、マウンティングブロックMを介
して行われ、該マウンティングブロックMにスライスベ
ースSを介して接着したインゴットInをチルチングユ
ニット84のワーク保持部84aに固定して装着する。
次に、前記のごとく構成された本発明に係る固定砥粒付
ワイヤソーのワイヤ径検出装置の実施の形態の作用につ
いて説明する。
【0022】まず、マウンティングブロックMにスライ
スベースSを介してインゴットInを接着し、そのマウ
ンティングブロックMに接着されたインゴットInをチ
ルチングユニット84のワーク装着部に装着する。装着
後、インゴットInが所定の結晶方位で切断されるよう
に、チルチングユニット84によってインゴットInを
ワイヤ列28に対して所定角度傾斜させる。
【0023】次に、駆動モータ44を駆動して、グルー
ブローラ24Bを高速回転させ、そのグルーブローラ2
4A、24Bに張設されているワイヤ列28を高速走行
させる。次に、ワーク送りモータ82を駆動して、コラ
ム76を切断ユニット12に向けて所定の送り速度で送
る。この結果、インゴットInが高速走行するワイヤ列
28に押し当てられる。そして、ワイヤ列28に押し当
てられたインゴットInは、そのワイヤ列28との接触
部を固定砥粒付ワイヤ26の周面に固着された固定砥粒
に研削され、この結果、多数枚のウェーハに同時に切断
される。
【0024】なお、このインゴットInの切断に際し
て、インゴットInとワイヤ列28との接触部には、そ
の接触部上方に設置されたノズル86からクーラントが
供給される。そして、供給されたクーラントは、グルー
ブローラ24Bの下部に設置されたドレンパン88によ
って回収され、廃棄される。また、このインゴットIn
の切断中、ワイヤ径検出装置52では、走行する固定砥
粒付ワイヤ26のワイヤ径を絶えず検出し、その検出値
をモニタ64上に表示している。
【0025】オペレータは、このモニタ64上に表示さ
れた固定砥粒付ワイヤ26のx方向のワイヤ径とy方向
のワイヤ径から、ワイヤの磨耗の程度を判断する。そし
て必要であれば、装置の運転を停止する。このように本
実施の形態のワイヤ径検出装置52によれば、インゴッ
トInの切断中にワイヤ径を直接検出することができる
ので、インゴット切断中におけるワイヤの断線を有効に
防止することができる。
【0026】また、ワイヤ径の検出を所定の間隔をもっ
て複数回行い、その検出した複数のワイヤ径の平均値を
現実のワイヤ径とすることにより、固定砥粒付ワイヤ2
6が走行している場合であっても、信頼度の高い検出値
を得ることができる。また、第1レーザーセンサ58及
び第2レーザーセンサ60によってx、y二方向からワ
イヤ径の検出を行っているので、一方向のみの検出に比
べ信頼度の高い検出を行うことができる。
【0027】なお、本実施の形態では、このように信頼
度を上げるために、二方向から検出しているが、一方向
のみで検出してもよい。また、本実施の形態では、ワイ
ヤ径の検出にレーザーセンサを用いているが、これに限
定されるものではなく、例えばX線を利用して検出して
もよい。次に、本発明に係る固定砥粒付ワイヤソーのワ
イヤ径検出装置の第2の実施の形態について詳説する。
【0028】上述したように、ワイヤ列には切断中にク
ーラントが供給され、供給されたクーラントは固定砥粒
付ワイヤに付着する。そして、この固定砥粒付ワイヤに
付着したクーラントは、ワイヤの走行によって周囲に飛
散する。この結果、飛散したクーラントがレーザーセン
サに付着して検出精度を低下させる場合がある。これを
防止するために、第2の実施の形態のワイヤ径検出装置
は、以下のように構成されている。
【0029】図4は、第2の実施の形態のワイヤ径検出
装置の構成を示す平面断面図である。同図に示すよう
に、第1レーザーセンサ58のレーザー発光ユニット5
8aとレーザー受光ユニット58bは、それぞれカバー
90a、90bによって覆われている。このカバー90
a、90bは、それぞれレーザー発光ユニット58aの
発光面の位置と、レーザー受光ユニット58bの受光面
の位置に開口部58a1、58b1 が形成されており、
レーザー光を遮らないように構成されている。
【0030】また、前記カバー90a、90bには、そ
れぞれ図示しないコンプレッサに連結されたエアノズル
92a、92bが連結されており、このエアノズル92
a、92bからカバー90a、90b内に向けて圧縮エ
アが供給されるように構成されている。すなわち、第2
の実施の形態のワイヤ径検出装置では、エアパージによ
ってレーザー発光ユニット58aとレーザー受光ユニッ
ト58bにクーラント等が付着するのを防止するように
している。具体的な作用は、以下のとおりである。
【0031】なお、図4にはx方向のワイヤ径を測定す
る第1レーザーセンサ58のみが図示されているが、第
2レーザーセンサ60も同様の構成とされている。イン
ゴットInの切断が開始されると同時に、エアノズル9
2a、92bからカバー90a、90b内に向けて圧縮
エアが噴射される。この噴射された圧縮エアは、カバー
90a、90bに形成されている開口部90a1 、90
1 からカバー90a、90bの外側に吹き出される。
そして、この開口部90a1 、90b1 から吹き出され
たエアによってクーラント等が吹き飛ばされ、カバー9
0a、90b内に侵入するのが防止される。
【0032】この結果、レーザー発光ユニット58aと
レーザー受光ユニット58bには、クーラント等が付着
することがなくなり、高精度な検出を行うことができる
ようになる。なお、本実施の形態の他、防塵対策として
は、直接クーラントがかからない場所に固定砥粒付ワイ
ヤをガイドローラで導き、そこで検出を行うようにする
方法もある。
【0033】次に、本発明に係る固定砥粒付ワイヤソー
のワイヤ径検出装置の第3の実施の形態について詳説す
る。上述した第1の実施の形態のワイヤ径検出装置52
では、ワイヤ径の検出結果をモニタ64上に表示するよ
うに構成していた。そして、ワイヤの使用限界の判断
は、オペレータが、そのモニタ64上の表示から判断す
るようにしていた。第3の実施の形態のワイヤ径検出装
置では、この固定砥粒付ワイヤの使用限界の判断を自動
で行う。具体的には、以下のとおりである。
【0034】インゴットInの切断開始前、オペレータ
は、あらかじめ制御装置62に固定砥粒付ワイヤ26の
使用限界径Sを入力しておく。図5のフローチャートに
示すように、インゴットInの切断開始と同時に、制御
装置62は、固定砥粒付ワイヤ26のワイヤ径を検出す
る(S1)。なお、検出方法は第1の実施の形態と同じ
である。すなわち、第1レーザーセンサ58と第2レー
ザーセンサ60によって所定の間隔をもって複数回検出
したワイヤ径の平均値を算出し、これを実際のワイヤ径
Tとする。
【0035】制御装置62は、ワイヤ径Tの算出後、そ
の算出したワイヤ径Tと、あらかじめ入力された使用限
界径Sとを比較する(S2)。そして、算出したワイヤ
径Tが使用限界径Sに達していなければ、そのまま切断
を続行する。一方、算出したワイヤ径Tが使用限界径S
以下である場合は、装置の運転を停止し、警告を発生す
る(S3)。
【0036】このように本実施の形態のワイヤ径検出装
置によれば、固定砥粒付ワイヤ26の使用限界をオペレ
ータの経験則に依らず、装置側で統一した判断を行うこ
とができる。また、切断中に、オペレータがワイヤ径の
確認をする必要がなくなるので、装置運転時の人員を削
減することができる。なお、上述した一連の実施の形態
では、エンドレスタイプの固定砥粒付ワイヤソー10に
本発明のワイヤ径検出装置を適用した例で説明したが、
本発明のワイヤ径検出装置は、以下に示すような固定砥
粒付ワイヤソーにも同様に適用することができる。
【0037】たとえば、図6に示す固定砥粒付ワイヤソ
ー100は、一対のワイヤリール112A、112B間
を走行する固定砥粒付ワイヤ114を3本のグルーブロ
ーラ122、122、122に巻き掛けてワイヤ列12
4を形成するタイプの固定砥粒ワイヤソーである。ま
た、図7に示す固定砥粒付ワイヤソー160は、矩形状
に形成されたフレーム162に多数の固定砥粒付ワイヤ
164、164、…を一定ピッチで張設してワイヤ列1
66を形成するタイプの固定砥粒付ワイヤソーであり、
フレーム162をワイヤの張設方向に沿って往復動させ
ることにより、ワイヤ列166を走行させる。
【0038】また、図8に示す固定砥粒付ワイヤソー1
70は、一対のグルーブローラ172、172に無端状
に形成された多数の固定砥粒付ワイヤ174、174、
…を一定ピッチで張架してワイヤ列176を形成するタ
イプの固定砥粒付ワイヤソーであり、グルーブローラ1
72を回転させることにより、ワイヤ列162を走行さ
せる。
【0039】なお、エンドレスタイプの固定砥粒付ワイ
ヤソー10は、図6に示す固定砥粒付ワイヤソー100
と比較すると、一台の駆動モータ44で固定砥粒付ワイ
ヤ26を走行させるため、ワイヤを高速させることがで
き、また、その走行制御も簡単に行うことができるとい
うメリットがある。すなわち、図6に示す固定砥粒付ワ
イヤソー100は、各々のワイヤリール12A、12B
に連結された駆動モータ118A、118Bを同期させ
て駆動しなければならないため、走行制御及び高速化と
いう面では問題がある。この点を考慮すると、図6に示
す固定砥粒付ワイヤソー100よりも、図1に示したエ
ンドレスタイプの固定砥粒付ワイヤソー10の方が優れ
ているといえる。
【0040】また、エンドレスタイプの固定砥粒付ワイ
ヤソー10は、図8に示す固定砥粒付ワイヤソー100
と比較すると、一本の無端状の固定砥粒付ワイヤ26に
よってワイヤ列28を形成しているため、均一な精度の
ウェーハを切断することができるというメリットがあ
る。すなわち、図8に示す固定砥粒付ワイヤソー100
は、1本1本のワイヤが独立しているため、砥粒固着分
布や目詰まり具合の違いなどにより、切断時の各ワイヤ
の挙動がバラバラとなり、切断されるウェーハの精度が
1枚1枚異なってくる。この点を考慮すると、図8に示
す固定砥粒付ワイヤソー100よりも、図1に示したエ
ンドレスタイプの固定砥粒付ワイヤソー10の方が優れ
ているといえる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
走行中の固定砥粒付ワイヤのワイヤ径を精度よく検出す
ることができる。この結果、被加工物切断中にワイヤの
磨耗具合を判断することができ、ワイヤの断線を有効に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定砥粒付ワイヤソーの構成を示す正面図
【図2】固定砥粒付ワイヤソーの構成を示す側面図
【図3】第1の実施の形態のワイヤ径検出装置の構成を
示す正面図
【図4】第2の実施の形態のワイヤ径検出装置の構成を
示す平面断面図
【図5】第3の実施の形態のワイヤ径検出装置の処理手
順を示すフローチャート
【図6】固定砥粒付ワイヤソーの他の実施の形態の斜視
【図7】固定砥粒付ワイヤソーの他の実施の形態の斜視
【図8】固定砥粒付ワイヤソーの他の実施の形態の斜視
【符号の説明】
10…固定砥粒付ワイヤソー 24A、24B…グルーブローラ 26…固定砥粒付ワイヤ 28…ワイヤ列 52…ワイヤ径検出装置 58…第1レーザーセンサ 60…第2レーザーセンサ 58a、60a…レーザー発光ユニット 58b、60b…レーザー受光ユニット 62…制御装置 64…モニタ 90a、90b…カバー 90a1 、90b1 …開口部 92a、92b…エアノズル In…インゴット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する固定砥粒付ワイヤに被加工物を
    押し当てることにより、該被加工物を切断する固定砥粒
    付ワイヤソーにおいて、 走行する前記固定砥粒付ワイヤの径を検出するセンサ
    と、 前記センサによって前記固定砥粒付ワイヤのワイヤ径を
    所定の間隔をもって複数回検出し、その検出した複数の
    ワイヤ径の平均値を算出する制御手段と、 前記制御手段の算出結果を表示する表示手段と、からな
    ることを特徴とする固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検
    出装置。
  2. 【請求項2】 前記センサは、前記固定砥粒付ワイヤの
    同一断面において、第1方向のワイヤ径を検出する第1
    センサと、該第1方向に対して直交する第2方向のワイ
    ヤ径を検出する第2センサとからなることを特徴とする
    請求項1記載の固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記センサは、前記固定砥粒付ワイヤを
    挟んで互いに対向するように配置された投光手段と受光
    手段とからなることを特徴とする請求項1記載の固定砥
    粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装置。
  4. 【請求項4】 前記投光手段と前記受光手段は、互いに
    投光面又は受光面に開口部を有するカバーで覆われてお
    り、該カバーは、内部にエア供給手段から圧縮エアが噴
    射されてエアパージされていることを特徴とする請求項
    3記載の固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装置。
  5. 【請求項5】 走行する固定砥粒付ワイヤに被加工物を
    押し当てることにより、該被加工物を切断する固定砥粒
    付ワイヤソーにおいて、 走行する前記固定砥粒付ワイヤの径を検出するセンサ
    と、 前記センサによって前記固定砥粒付ワイヤのワイヤ径を
    所定の間隔をもって複数回検出し、その検出した複数の
    ワイヤ径の平均値を算出するとともに、その算出値と、
    あらかじめ設定されたワイヤ径の基準値とを比較し、算
    出値が基準値以下になると装置の運転を停止する制御装
    置と、からなる固定砥粒付ワイヤソーのワイヤ径検出装
    置。
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