JPH11165251A - 固定砥粒ワイヤソーのワイヤ列変位制御方法及び装置 - Google Patents

固定砥粒ワイヤソーのワイヤ列変位制御方法及び装置

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JPH11165251A
JPH11165251A JP33440897A JP33440897A JPH11165251A JP H11165251 A JPH11165251 A JP H11165251A JP 33440897 A JP33440897 A JP 33440897A JP 33440897 A JP33440897 A JP 33440897A JP H11165251 A JPH11165251 A JP H11165251A
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JP
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wire
displacement
fixed abrasive
wire row
ingot
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Application number
JP33440897A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Tago
一弘 田子
Shuichi Tsukada
修一 塚田
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B28WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
    • B28DWORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
    • B28D5/00Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
    • B28D5/0058Accessories specially adapted for use with machines for fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material
    • B28D5/0064Devices for the automatic drive or the program control of the machines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】切断抵抗が変化してもウエハに反りやTTVが
生じないように切断することのできる固定砥粒ワイヤソ
ーの変位制御方法及び装置を提供する。 【解決手段】ワイヤ列28がインゴットInの軸芯方向
に沿って変位した時の変位方向と変位量を変位検出セン
サ67で検出し、検出した結果に基づいて制御手段69
によりスライド部材86を駆動する圧電素子88に印加
する。これによりスライド部材86はワイヤ列28の変
位を相殺する方向に変位量と同じ移動量だけ移動し、こ
れに連動してインゴットInが移動する。これにより、
ワイヤ列28の変位が修正される。従って、インゴット
Inから切り出されたウエハに反りやTTVが発生しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定砥粒ワイヤソ
ーのワイヤ列変位制御方法及び装置に係り、特にシリコ
ン、ガラス、セラミック等の硬脆性材料を切断する固定
砥粒ワイヤソーのワイヤ列変位制御方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シリコン等の硬脆性材料のインゴットか
らウェーハを切り出す装置の一つにワイヤソーがあり、
固定砥粒ワイヤソーと遊離砥粒ワイヤソーの2種類に大
別される。固定砥粒ワイヤソーは、ワイヤ(ピアノ線や
ステンレス線等)の周面に固定砥粒(ダイヤモンド砥粒
やSiC、CBN等のセラミックス砥粒等)が固着され
た固定砥粒付ワイヤでワイヤ列を形成し、ワイヤ列を走
行させると共に、ノズルからクーラント液をワイヤ列に
供給しながらインゴットをワイヤ列に押し付けるてイン
ゴットを多数枚のウェーハに切断する装置である。一
方、遊離砥粒ワイヤソーは、ワイヤーには砥粒は固定さ
れておらず、砥粒が懸濁した加工液をワイヤ列に吹き付
けてワイヤーに砥粒を付着させることによりインゴット
Inを切断する装置である。
【0003】更に、固定砥粒ワイヤソーは、そのワイヤ
列の形成方式から次の2つのタイプに分類される。1つ
は、一対のワイヤリール間を走行する固定砥粒付ワイヤ
を2本以上のグルーブローラに巻き掛けてワイヤ列を形
成するタイプのワイヤソーであり、ワイヤ列は一対のワ
イヤリール及びグルーブローラに連結されたモータを同
期させて駆動することにより走行させる。
【0004】他の1つは、無端状に形成された複数本の
固定砥粒付エンドレスワイヤを2本以上のグルーブロー
ラに一定間隔で張架してワイヤ列を形成するタイプのワ
イヤソーであり、ワイヤ列はグルーブローラに連結され
たモータを駆動することにより走行させる。このため、
グルーブローラとワイヤーリールを同期させる必要がな
いので、ワイヤ列を高速走行させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固定砥
粒ワイヤソーの場合、図8に示すように、インゴットI
nの切断を続けるに従って、固定砥粒ワイヤ26とイン
ゴットInの接触長の変化、固定砥粒ワイヤ26に固着
された固定砥粒の目詰まりや砥粒の脱落によりワイヤ列
28の切断抵抗が増加すると、ワイヤ列28がインゴッ
トInの軸芯方向であるY−Y方向に変位するという欠
点がある。
【0006】また、ワイヤ周方向の砥粒固着分布、砥粒
径のバラツキ、固定砥粒ワイヤ外径の楕円成分の量や方
向等により、固定砥粒ワイヤ26がインゴットInの軸
芯方向に沿って図8の向きに変位する場合もあれば、図
8とは逆の向きに変位する場合もある。また、一対のワ
イヤリール間に走行させる方式のワイヤソーの場合に
は、固定砥粒ワイヤ26の走行方向を反転させることも
考えられ、その時、固定砥粒ワイヤ26の変位方向が反
転することもある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、固定砥粒ワイヤのインゴットの軸芯方向に変
位する量、方向が変化してもウエハに反りやTTVが生
じないように切断することのできる固定砥粒ワイヤソー
のワイヤ列変位制御方法及び装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、複数のグルーブローラに固定砥粒ワイヤ
を巻き掛けてワイヤ列を形成し、走行する前記ワイヤ列
に被加工物を押し当てて該被加工物を多数枚のウェーハ
に同時に切断する固定砥粒ワイヤソーのワイヤ列変位制
御方法において、前記ワイヤ列が前記被加工物の軸芯方
向に沿って変位した時の変位方向と変位量を検出し、前
記検出結果に基づいて前記被加工物を前記ワイヤ列の変
位を相殺する方向に前記変位量と同じ移動量だけ移動さ
せることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、上記目的を達成するため
に、複数のグルーブローラに固定砥粒ワイヤを巻き掛け
てワイヤ列を形成し、走行する前記ワイヤ列に被加工物
を押し当てて該被加工物を多数枚のウェーハに同時に切
断する固定砥粒ワイヤソーにおいて、前記ワイヤ列が前
記被加工物の軸芯方向に沿って変位した時の変位方向と
変位量を検出する変位検出手段と、前記被加工物を該被
加工物の軸芯方向に沿って移動させる移動手段と、前記
変位検出手段の検出結果に基づいて、前記被加工物が前
記ワイヤ列の変位を相殺する方向に前記変位量と同じ移
動量だけ移動するように前記移動手段を制御する制御手
段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】本発明によれば、ワイヤ列が前記被加工物
の軸芯方向に沿って変位した時の変位方向と変位量を検
出し、被加工物をワイヤ列の変位を相殺する方向に前記
変位量と同じ移動量だけ移動させるようにしたので、ワ
イヤ列の変位が修正される。従って、被加工物から切り
出されたウエハに反りやTTVが発生しない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る固定砥粒ワイヤソーのワイワ列変位制御方法及び装置
の実施の形態について詳説する。本実施の形態では、固
定砥粒付エンドレスワイヤを複数本のグルーブローラに
一定間隔で張架してワイヤ列を形成するエンドレスタイ
プの固定砥粒ワイヤソーの例で説明する。
【0012】図1及び図2は、本発明に係る固定砥粒ワ
イヤソーの構成を説明する正面図、側面図である。同図
に示すように、固定砥粒ワイヤソー10は、主として、
インゴットInの切断を行う切断ユニット12と、イン
ゴットInに送りを与えるワーク送りユニット14と、
ワイヤ列の変位を制御する変位制御ユニット13とから
構成される。
【0013】まず、切断ユニット12の構成から説明す
る。防振台16、16、…を介して水平に設置された架
台18上には、一対のスピンドルブラケット20A、2
0Bが2組、所定の間隔をもって垂直に立設されてい
る。このスピンドルブラケット20A、20Bには、そ
れぞれ一対のスピンドルユニット22A、22Bが、互
いに対向するように配設されている。
【0014】前記一対のスピンドルユニット22A、2
2Bには、それぞれ外周に螺旋状の溝が形成されたグル
ーブローラ24A、24Bが回動自在に支持されてい
る。切断するワイヤ列28は、このグルーブローラ24
A、24Bの溝に固定砥粒付ワイヤ26を順次巻き掛け
てゆくことにより形成される。前記グルーブローラ24
A、24Bの一方端から繰り出された固定砥粒付ワイヤ
26は、ガイドローラ30L、30L、30R、30R
に順次巻きかけられることにより、グルーブローラ24
A、24Bの他方端にガイドされる。そして、他方端に
ガイドされた固定砥粒付ワイヤ26は、その両端部をレ
ーザー溶接等でつなぎ合わされて無端状に形成される。
【0015】このように形成されたワイヤ走行路には、
固定砥粒付ワイヤ26に所定の張力を付与するためのテ
ンションユニット32が配設される。このテンションユ
ニット32は、ワイヤ走行路をガイドするガイドローラ
30L、30L、30R、30Rの間に配置されてお
り、一対の固定ガイドローラ33L、33Rと、その固
定ガイドローラ33L、33Rの間に配設されたテンシ
ョンローラ36と、テンションローラ36に吊設された
所定荷重のテンションウエイト42とから構成される。
これにより、ワイヤ走行路には所定の張力が付与され
る。
【0016】そして、固定砥粒付ワイヤ26の走行は、
一方のグルーブローラ24Aを高速回転させることによ
り行う。すなわち、一方のグルーブローラ24Aを駆動
モータ60で高速回転させることにより走行させる。即
ち、図1に示すように、駆動モータ60からグルーブロ
ーラ24Aへの回転力の伝達はベルト62で行い、グル
ーブローラ24Aの一方端に連結されたスピンドルプー
リ64と、駆動モータ60の出力軸に連結されたモータ
プーリ66とをベルト62で連結することにより、駆動
モータ60の回転をグルーブローラ24Aに伝達する。
これにより、ワイヤ列28は図2のX−X方向右向きに
走行する。
【0017】切断ユニット12は以上のように構成され
る。次に、ワーク送りユニット14の構成について説明
する。図1及び図2に示すように、前記架台18上に
は、コラム68が垂直に立設されている。このコラム6
8には一対のガイドレール70、70が前記ワイヤ列2
8に対して垂直に敷設されている。そして、このガイド
レール70、70上をワークフィードテーブル72がス
ライダ74、74を介してスライド自在に支持されてい
る。
【0018】また、前記コラム68には、前記ガイドレ
ール70、70に沿ってネジ棒76が配設されており、
該ネジ棒76は、その両端部をコラム68に一体形成さ
れた軸受に回動自在に支持されている。そして、このネ
ジ棒76の上端部には、前記コラム68の頂部に設置さ
れたワーク送りモータ78の出力軸が連結されており、
このワーク送りモータ78を駆動することにより、ネジ
棒76が回動する。前記ワークフィードテーブル72に
は、このネジ棒76と螺合する図示しないナット部材が
固着されており、ネジ棒76をワーク送りモータ78で
回動させることにより、ワークフィードテーブル72が
Z−Z方向に昇降移動する。
【0019】ワークフィードテーブル72の先端下側に
は、チルチングユニット80が設けられ、更にチルチン
グユニット80の下側には変位制御ユニット13の構成
要素である移動手段63が支持される。そして、この移
動手段63のスライド部材65にマウンティングブロッ
クM及びスライスベースSを介してインゴットInが装
着される。即ち、インゴットInはスライスベースSに
接着されると共に、スライスベースSはマウンティング
ブロックMに接着される。
【0020】尚、このチルチングユニット80は、イン
ゴットInをワイヤ列28に対して水平、垂直方向に所
定角度傾斜させて保持することができ、インゴットIn
は、このチルチングユニット80によって結晶方位合わ
せがなされる。次に、ワイヤ列28の変位を制御する変
位制御ユニット13について説明する。
【0021】変位制御ユニット13は、主として、ワイ
ヤ列28がインゴットInの軸芯方向、即ち図1のY−
Y方向に沿って変位した時の変位方向と変位量を検出す
る変位検出センサ67と、インゴットInを該インゴッ
トInの軸芯方向に沿って移動させる移動手段63と、
変位検出センサ67の検出結果に基づいてインゴットI
nがワイヤ列28の変位を相殺する方向に変位量と同じ
移動量だけ移動するように移動手段63を制御する制御
手段69(図3参照)とで構成される。
【0022】まず、図3及び図4により、変位制御ユニ
ット13の移動手段63について説明する。図3は移動
手段63をX−X方向から見た側面図であり、図4は移
動手段63をY−Y方向から見た部分断面図である。移
動手段63は、主として、チルチングユニット80の下
側に固定されたL字形状の支持部材82と、支持部材8
2にスライド自在に支持されたスライド部材86と、支
持部材82の垂直板82Aとスライド部材86の側面と
の間に介在された圧電素子88とで構成される。即ち、
スライド部材86の上面にはインゴットInの軸芯方向
であるY−Y方向に沿って一対のガイドレール90、9
0が配設され、支持部材82の水平板82Bの下面には
前記一対のガイドレール90にそれぞれ2個ずつ係合す
るリニアベアリング84、84…が配設される。これに
より、スライド部材86はガイドレール90及びリニア
ベアリング84を介してインゴットInの軸芯方向と同
じY−Y方向にスライド可能なように支持部材82に吊
設される。また、スライド部材86は、上板部86A、
背板部86B、両側板部86C、86Cとから成り、前
面部86Dと底板部86Eが開放された中空四角体形状
に形成される。このスライド部材86の両側板部86
C、86CはL字状に向き合った状態に形成され、L字
の水平部86F、86F上面には水平基準面が形成され
ると共に、背板部86Bの内面86Gには垂直基準面が
形成される。そして、マウンティングブロックMをスラ
イド部材86の開放された前面部86Dからスライド部
材86内に挿入してマウンティングブロックMに形成さ
れた水平基準面と垂直基準をスライド部材86の水平基
準面と垂直基準に当接させる。これにより、スライド部
材86をスライドさせた時にインゴットInもY−Y方
向に正しく移動するように、マウンティングブロックM
がスライド部材86に位置決めされた状態で装着され
る。スライド部材86に装着されたマウンティングブロ
ックMは、正しく位置決めされた状態でクランプシリン
ダ92、92のロッド92Aが伸動作してマウンティン
グブロックMの上面を押圧し、マウンティングブロック
Mをスライド部材86に固定する。
【0023】また、圧電素子88の作動方向は、Y−Y
方向と一致するように形成される。従って、圧電素子8
8が作動することにより、スライド部材86はY−Y方
向にスライドし、これに連動してインゴットInもY−
Y方向に移動する。次に、図5及び図6により変位制御
ユニットの変位検出センサ67について説明する。
【0024】変位検出センサ67はインゴットInの近
傍に設けられ、変位検出センサ67を構成する発光部9
4と受光部96とがワイヤ列28を挟んでその下方位置
と上方位置に対向配置される。この発光部94及び受光
部96は、インゴットInの軸芯方向(Y−Y方向)に
沿って長尺状に形成され、発光部には図6に示すよう
に、その長手方向に沿って多数の発光素子98、98…
が配列されると共に、受光部96にはその長手方向に沿
って発光素子98に対応した位置にそれぞれ受光素子1
00、100…が配列される。尚、図5では、発光部9
4と受光部96の長さを、ワイヤ列28の幅方向全体を
カバーする長さに形成したが、インゴットInの切断に
寄与するワイヤ列28の一部をカバーできる長さであれ
ば良い。そして、発光部94の各発光素子98から発し
た光は、ワイヤ列28を介して受光部96の各受光素子
100に受光される。受光部96の各受光素子100で
受光される光の光量が移動手段63の駆動源である圧電
素子88を制御する制御手段69に入力され、各受光素
子100で受光された光量が計測される。制御手段69
には、各発光素子98及び対応する受光素子100のナ
ンバーとナンバー同士の位置及び距離が予め登録されて
おり、ワイヤ列28のうち例えば一番端のワイヤ26が
どのナンバーの発光素子98の光を遮っているかが分か
るようになっている。これにより、ワイヤ列28がイン
ゴットInの軸芯方向であるY−Y方向に変位した時、
一番端のワイヤ26が光を遮る発光素子98のナンバー
が変わるので、ワイヤ列28の変位方向及び変位量を演
算することができる。また、制御手段69は移動手段6
3の圧電素子88に接続されると共に、制御手段69に
は、ワイヤ列28の変位量と圧電素子88でスライド部
材86をワイヤ列28の変位量だけスライドさせるのに
必要な駆動電圧との関係が予め入力さている。そして、
制御手段69はワイヤ列28が変位すると、その変位方
向と変位量とを演算し、演算した結果に基づいて圧電素
子88に変位量に見合う駆動電圧を印加する。これによ
り、圧電素子88は、スライダ部材86を介してインゴ
ットInをワイヤ列28の変位を相殺する方向に変位量
だけ移動させてワイヤ列28の変位を逐次修正する。
尚、ワイヤ列28の変位量が大きく圧電素子88による
修正の限界を越えている場合には、特に図示しないが、
スライド部材86をネジ棒でスライドさせるようにして
もよい。この場合には、制御手段69で演算したワイヤ
列28の変位方向及び変位量の信号を、ネジ棒を駆動す
るサーボモータに出力してサーボモータの回転方向及び
回転数を制御すればよい。
【0025】上記のごとく構成された固定砥粒ワイヤソ
ー10の作用は次の通りである。オペレータは、ワーク
フィードテーブル72の移動手段63のスライド部材8
6にインゴットInを支持する。即ち、まず、マウンテ
ィングブロックMにスライスベースSを介してインゴッ
トInを接着し、そのマウンティングブロックMを移動
手段63のスライド部材96に装着する。この時、スラ
イド部材86とマウンティングブロックMの垂直基準面
同士及び水平基準面同士が一致するように装着し、この
状態でクランプシリンダ92でマウンティングブロック
Mをスライド部材86に固定する。これにより、スライ
ド部材86がインゴットInの軸芯方向であるY−Y方
向にスライドすると、このスライドに連動してインゴッ
トInもY−Y方向に正確に移動する。
【0026】次に、駆動モータ60を駆動して、グルー
ブローラ24Aを高速回転させ、ワイヤ列28を高速走
行させる。なお、この際、固定砥粒付ワイヤ26は無端
状に形成されているので、一定の走行路を周回すること
になる。次に、ワーク送りモータ78を駆動して、ワー
クフィードテーブル72をワイヤ列28に向けて一定の
送り量で送る。この結果、インゴットInが高速走行す
るワイヤ列28に押し当てられる。
【0027】ワイヤ列28に押し当てられたインゴット
Inは、そのワイヤ列28との接触部を固定砥粒付ワイ
ヤ26の周面に固着された固定砥粒に研削され、多数枚
のウエハに切断される。なお、この切断に際して、イン
ゴットInとワイヤ列28の接触部には、図示しないノ
ズルからクーラントが供給される。供給されたクーラン
トは、ワイヤ列28の下方に設置された図示しないドレ
ンパンで回収され、廃棄される。
【0028】そして、ワイヤ列28によるインゴットI
nの切断中、変位検出センサ67はワイヤ列28のY−
Y方向の変位を逐次検出して検出結果を制御手段69に
送る。制御手段69ではワイヤ列28の変位の方向と変
位量を演算し、ワイヤ列28の変位を相殺するのに必要
な駆動電圧を圧電素子88に印加する。これにより、イ
ンゴットInはスライド部材86のスライドに連動して
ワイヤ列28の変位を相殺する方向に変位量と同じ移動
量だけ移動する。従って、固定砥粒ワイヤ26とインゴ
ットInの接触長の変化等によりワイヤ列26が変位し
てもそれを逐次修正することができるので、切断された
ウエハに反りやTTVが発生しない。
【0029】図7は、変位検出センサ67の別の実施の
形態を示した斜視図である。図7に示すように、ワイヤ
列28の近傍には変位検出用の溝付きローラ102が軸
受部材104に回転自在に支持され、溝付きローラ10
2の溝にはワイヤ列28を形成する固定砥粒付ワイヤ2
6が係合される。そして、軸受部材104はY−Y方向
に移動可能な一対の平行なY軸板バネ106、106と
共に前記基台18に支持される。また、前記軸受部材1
04の一端側面には反射板114が取り付けられると共
に、反射板114の近傍には、反射型のレーザ測長器1
16が固定設置される。これにより、ワイヤ列28がイ
ンゴットInの軸芯方向に変位し、それに連動して溝付
きローラ102が同方向に変位すると、反射板114と
レーザ測長器116の距離が変化する。この距離の変化
に基づいて前記制御手段69でワイヤ列28の変位方向
と変位量を演算し、ワイヤ列28の変位を相殺するのに
必要な駆動電圧を圧電素子に印加する。これにより、イ
ンゴットInはスライド部材86のスライドに連動して
ワイヤ列28の変位を相殺する方向に変位量と同じ移動
量だけ移動する。従って、固定砥粒ワイヤ26とインゴ
ットInの接触長の変化等によりワイヤ列26が変位し
てもそれを逐次修正することができる。
【0030】尚、本実施の形態では、エンドレスタイプ
の固定砥粒ワイヤソーの例で説明したが、これに限定さ
れるものではなく、一対のワイヤリール間を走行する固
定砥粒ワイヤを2本以上のグルーブローラに巻き掛けて
ワイヤ列を形成するタイプの固定砥粒ワイヤソーにも適
用することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固定砥粒
ワイヤソーのワイヤ列変位制御方法及び装置によれば、
ワイヤ列の切断抵抗の変化等により生じるワイヤ列の変
位を逐次修正するようにしたので、切断されたウエハに
反りやTTVのない精度の高い切断を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固定砥粒ワイヤソーの全体構成を説明
する正面図
【図2】本発明の固定砥粒ワイヤソーの全体構成を説明
する側面図
【図3】本発明の固定砥粒ワイヤソーにおける変位制御
ユニットのおもに移動手段を説明する正面図
【図4】本発明の固定砥粒ワイヤソーにおける変位制御
ユニットのおもに移動手段を説明する部分断面図
【図5】本発明の固定砥粒ワイヤソーにおける変位制御
ユニットのおもに変位検出センサについて説明する斜視
【図6】変位検出センサの検出メカニズムを説明する斜
視図
【図7】変位検出センサの別の実施の態様について説明
する斜視図
【図8】インゴット切断中におけるワイヤ列の変位を説
明する説明図
【符号の説明】
10…固定砥粒ワイヤソー 12…切断ユニット 13…変位制御ユニット 14…ワーク送りユニット 24A、24B…グルーブローラ 28…ワイヤ列 In…インゴット 63…変位制御ユニットの移動手段 67…変位制御ユニットの変位検出センサ 69…変位制御ユニットの制御手段 82…支持部材 84…リニアベアリング 86…スライド部材 88…圧電素子 90…ガイドレール 92…クランプシリンダ 94…発光部 96…受光部 102…溝付きローラ 104…軸受部材 106…Y軸板バネ 108…X軸板バネ 110…スライド台 112…レール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のグルーブローラに固定砥粒ワイヤを
    巻き掛けてワイヤ列を形成し、走行する前記ワイヤ列に
    被加工物を押し当てて該被加工物を多数枚のウェーハに
    同時に切断する固定砥粒ワイヤソーのワイヤ列変位制御
    方において、 前記ワイヤ列が前記被加工物の軸芯方向に沿って変位し
    た時の変位方向と変位量を検出し、 前記検出結果に基づいて前記被加工物を前記ワイヤ列の
    変位を相殺する方向に前記変位量と同じ移動量だけ移動
    させることを特徴とする固定砥粒ワイヤソーのワイヤ列
    変位制御方法。
  2. 【請求項2】複数のグルーブローラに固定砥粒ワイヤを
    巻き掛けてワイヤ列を形成し、走行する前記ワイヤ列に
    被加工物を押し当てて該被加工物を多数枚のウェーハに
    同時に切断する固定砥粒ワイヤソーにおいて、 前記ワイヤ列が前記被加工物の軸芯方向に沿って変位し
    た時の変位方向と変位量を検出する変位検出手段と、 前記被加工物を該被加工物の軸芯方向に沿って移動させ
    る移動手段と、 前記変位検出手段の検出結果に基づいて、前記被加工物
    が前記ワイヤ列の変位を相殺する方向に前記変位量と同
    じ移動量だけ移動するように前記移動手段を制御する制
    御手段と、を備えていることを特徴とする固定砥粒ワイ
    ヤソーのワイヤ列変位制御装置。
  3. 【請求項3】前記移動手段を駆動する駆動源として圧電
    素子を用いることを特徴とする請求項2の固定砥粒ワイ
    ヤソーのワイヤ列変位制御装置。
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