JPH11129152A - 固定砥粒付エンドレスワイヤソー - Google Patents

固定砥粒付エンドレスワイヤソー

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JPH11129152A
JPH11129152A JP29545597A JP29545597A JPH11129152A JP H11129152 A JPH11129152 A JP H11129152A JP 29545597 A JP29545597 A JP 29545597A JP 29545597 A JP29545597 A JP 29545597A JP H11129152 A JPH11129152 A JP H11129152A
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JP
Japan
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wire
fixed abrasive
endless
abrasive grains
row
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Application number
JP29545597A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Tago
一弘 田子
Shuichi Tsukada
修一 塚田
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】精度の高いウェーハを効率的に切断することが
できる固定砥粒付エンドレスワイヤソーの提供。 【解決手段】一本の無端状の固定砥粒付ワイヤ26を2
本のグルーブローラ24U、24Lに巻きかけてワイヤ
列28を形成し、グルーブローラ24Lを回転駆動して
ワイヤ列28を走行させる。この走行するワイヤ列28
にインゴットInを押し当てて多数枚のウェーハに同時
に切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定砥粒付エンド
レスワイヤソーに係り、特にシリコン、ガラス、セラミ
ック等の硬脆性材料を切断する固定砥粒付エンドレスワ
イヤソーに関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン等の硬脆性材料のインゴットか
らウェーハを切り出す装置の一つに固定砥粒ワイヤソー
がある。この固定砥粒ワイヤソーは、ワイヤ(ピアノ線
やステンレス線等)の周面に固定砥粒(ダイヤモンド砥
粒やSiC、CBN等のセラミックス砥粒等)が固着さ
れた固定砥粒付ワイヤでワイヤ列を形成し、そのワイヤ
列を高速走行させることにより、ワイヤ列に押し付けら
れたインゴットを多数枚のウェーハに切断する装置であ
る。そして、従来の固定砥粒ワイヤソーは、そのワイヤ
列の形成方式から次の2つのタイプの固定砥粒ワイヤソ
ーがあった。
【0003】1つは、一対のワイヤリール間を走行する
固定砥粒付ワイヤを2本以上のグルーブローラに巻き掛
けてワイヤ列を形成するタイプのワイヤソーであり、ワ
イヤ列は一対のワイヤリール及びグルーブローラに連結
されたモータを同期させて駆動することにより走行させ
る。他の1つは、無端状に形成された複数本の固定砥粒
付エンドレスワイヤを2本以上のグルーブローラに一定
間隔で張架してワイヤ列を形成するタイプのワイヤソー
であり、ワイヤ列はグルーブローラに連結されたモータ
を駆動することにより走行させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一対のワイヤ
リール間を走行する固定砥粒付ワイヤでワイヤ列を形成
するワイヤソーにあっては、ワイヤ列を走行させる際
に、各モータを同期させて駆動しなければならないた
め、高速化に限界があり、効率的な切断ができないとい
う欠点がある。
【0005】一方、複数本の固定砥粒付エンドレスワイ
ヤを用いてワイヤ列を形成するワイヤソーにあっては、
1本1本のワイヤが独立しているため、砥粒固着分布や
目詰まり具合の違いなどにより、切断時の各ワイヤの挙
動がバラバラとなり、精度の高い切断ができないという
欠点がある。また、固定砥粒付エンドレスワイヤを用い
たワイヤソーには、エンドレスワイヤ1本のみを用いて
インゴットを切断するタイプのものもあるが、この場
合、1回の切断に対して1枚のウェーハしか切断できな
いため、切断効率が悪いという欠点がある。また、この
場合、砥粒は徐々に切れ味が低下するので、ワイヤのラ
イフ初期のウェーハとワイヤのライフエンドのウェーハ
で、ウェーハ間の切断精度に大きな差が出てしまうとい
う欠点もある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、精度の高いウェーハを効率的に切断すること
ができる固定砥粒付エンドレスワイヤソーを提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、2本以上のグルーブローラに巻き掛けら
れて形成されるワイヤ列を一本の無端状の固定砥粒付ワ
イヤで形成し、前記グルーブローラを回転駆動して前記
ワイヤ列を走行させるとともに、その走行するワイヤ列
に被加工物を押し当てることにより、該被加工物を多数
枚のウェーハに同時に切断することを特徴とする。
【0008】本発明によれば、一本の無端状の固定砥粒
付ワイヤによってワイヤ列が形成される。そして、その
ワイヤ列は、グルーブローラを回転駆動することによっ
て走行する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る固定砥粒付エンドレスワイヤソーの実施の形態につい
て詳説する。図1、図2は、それぞれ本発明に係る固定
砥粒付エンドレスワイヤソーの実施の形態の正面図と側
面図である。同図に示すように、固定砥粒付エンドレス
ワイヤソー10は、主として、インゴットInの切断を
行う切断ユニット12と、インゴットInに送りを与え
るワーク送りユニット14とから構成されている。
【0010】まず、切断ユニット12の構成から説明す
る。防振台16、16、…を介して水平に設置された架
台18上には、一対のスピンドルブラケット20、20
が垂直に立設されている。このスピンドルブラケット2
0、20には、左右一組のスピンドルユニット22U、
22Lが上下方向に一対、所定の間隔をもって配設され
ている。この上下一対のスピンドルユニット22U、2
2Lには、それぞれグルーブローラ24U、24Lが回
動自在に支持されており、このグルーブローラ24U、
24Lに固定砥粒付ワイヤ26を巻き掛けることにより
垂直なワイヤ列28が形成される。
【0011】ここで、このワイヤ列28を形成する方法
について説明する。前記グルーブローラ24U、24L
の外周には、それぞれ螺旋状の溝が形成されており、ワ
イヤ列28は、この溝に沿って固定砥粒付ワイヤ26を
掛けてゆくことにより形成される。このとき、固定砥粒
付ワイヤ26は、1本の線状の状態、すなわち両端がつ
ながっていない状態でグルーブローラ24U、24Lの
一方端側(入側)から他方端側(出側)に向けて巻き掛
けてゆく。
【0012】前記のごとくワイヤ列28を形成した固定
砥粒付ワイヤ26は、グルーブローラ24U、24Lの
出側から繰り出されて複数のガイドローラ30B、30
B、30F、30Fに巻き掛けられる。このガイドロー
ラ30B、30B、30F、30Fは、前記架台18上
に設置された図示しないフレームに回転自在に支持され
ており、このガイドローラ30B、30B、30F、3
0Fに巻きかけられることよって、固定砥粒付ワイヤ2
6はグルーブローラ24U、24Lの出側からグルーブ
ローラ24U、24Lの入側に向けてガイドされる。そ
して、入側にガイドされた固定砥粒付ワイヤ26は、そ
こで両端部をレーザー溶接、抵抗溶接等でつなぎ合わさ
れて無端状に形成される。
【0013】このように、本実施の形態の固定砥粒付エ
ンドレスワイヤソー10では、ワイヤ列28を無端状の
固定砥粒付ワイヤ26で形成する。なお、以上のように
形成されたワイヤ走行路には、固定砥粒付ワイヤ26に
所定の張力を付与するためのテンションユニット32が
配設されている。このテンションユニット32は、前記
ガイドローラ30B、30F間に設置されており、一対
の固定ガイドローラ34、34と、その固定ガイドロー
ラ34、34間に配設されたテンションローラ36とか
ら構成されている。固定ガイドローラ34、34は、前
記架台18上に設置された図示しないフレーム上に回動
自在に支持されており、一方、前記テンションローラ3
6は、ガイドレール38上を上下方向に摺動自在に支持
されたスライダ40上に回動自在に支持されている。そ
して、この上下動自在に支持されたテンションローラ3
6には、所定荷重のテンションウェイト42が吊設され
ている。
【0014】前記ガイドローラ30B、30F間を走行
する固定砥粒付ワイヤ26は、前記固定ガイドローラ3
4、34を経て前記テンションローラ36に巻き掛けら
れ、これにより所定の張力が付与される。また、前記の
ごとく形成されたワイヤ列28の走行は、一方のグルー
ブローラ24Lを駆動モータ44で回転させることによ
り行い、該グルーブローラ24Lは、次のように駆動モ
ータ44によって駆動される。すなわち、前記グルーブ
ローラ24Lの一方端にはスピンドルプーリ46が設け
られており、また、前記駆動モータ44の出力軸にはモ
ータプーリ48が設けられている。このスピンドルプー
リ46とモータプーリ48はベルト50を介して連結さ
れており、前記駆動モータ44を駆動すると、その回転
がベルト50を介してグルーブローラ24Lに伝達さ
れ、この結果、グルーブローラ24Lが回転する。そし
て、このグルーブローラ24Lが回転することにより、
そこに張設されたワイヤ列28が走行する。
【0015】切断ユニット12は、以上のように構成さ
れる。次に、ワーク送りユニット14の構成について説
明する。図2に示すように、前記切断ユニット12が設
置された架台18上には、その切断ユニット12の図中
右側にベース52が設置されている。このベース52の
上部には一対のガイドレール54、54が敷設されてお
り、該ガイドレール54、54上をコラム56が摺動自
在に支持されている。
【0016】また、前記ベース52の内部には、前記ガ
イドレール54、54に沿ってネジ棒58が配設されて
おり、該ネジ棒58は、その両端部をブラケット60、
60に回動自在に支持されている。このネジ棒58の一
方端には、架台18上に設置されたワーク送りモータ6
2の出力軸が連結されており、このワーク送りモータ6
2を駆動することにより、ネジ棒58が回動する。
【0017】前記コラム56の下面には、このネジ棒5
8と螺合するナット部材56Aが固着されており、前記
コラム56は、このネジ棒58を前記ワーク送りモータ
62で回動させることにより移動する。前記のごとく移
動自在に設けられたコラム56は、L字状に形成されて
おり、その頂部の切断ユニット12側には、チルチング
ユニット64が設けられている。被加工物であるインゴ
ットInは、このチルチングユニット64のワーク保持
部に装着される。
【0018】なお、このチルチングユニット64は、装
着されたインゴットInをワイヤ列28に対して水平、
垂直方向に所定角度傾斜させて保持することができ、装
着されたインゴットは、このチルチングユニット64に
よって結晶方位合わせがなされる。また、このチルチン
グユニット64へのインゴットInの装着は、マウンテ
ィングブロックMを介して行われ、該マウンティングブ
ロックMにスライスベースSを介して接着したインゴッ
トInをチルチングユニット64のワーク保持部に取り
付けて、インゴットInをチルチングユニット64に装
着する。
【0019】本実施の形態の固定砥粒付エンドレスワイ
ヤソー10は以上のように構成され、切断は走行するワ
イヤ列28にインゴットInを押し当てることにより行
う。なお、この際、インゴットInとワイヤ列28との
接触部にはクーラントが供給され、このクーラントを供
給するためのクーラント供給ノズル66が前記インゴッ
トInの切断部上方に設置されている。
【0020】また、供給されたクーラントは自重で落下
するので、図2に示すように、これを回収、廃棄するた
めのドレンパン68が前記グルーブローラ24Lの下部
に設置されている。前記のごとく構成された本実施の形
態の固定砥粒付エンドレスワイヤソー10の作用は次の
通りである。
【0021】まず、マウンティングブロックMにスライ
スベースSを介してインゴットInを接着し、そのマウ
ンティングブロックMに接着されたインゴットInをチ
ルチングユニット64のワーク装着部に装着する。装着
後、インゴットInが所定の結晶方位で切断されるよう
に、チルチングユニット64によってインゴットInを
ワイヤ列28に対して所定角度傾斜させる。
【0022】次に、駆動モータ44を駆動して、グルー
ブローラ24Lを高速回転させ、グルーブローラ24
U、24L間に張設されたワイヤ列28を高速走行させ
る。なお、この際、固定砥粒付ワイヤ26は無端状に形
成されているので、一定の走行路を周回することにな
る。次に、ワーク送りモータ62を駆動して、コラム5
6を切断ユニット12に向けて一定の送り量で送る。こ
の結果、インゴットInが高速走行するワイヤ列28に
押し当てられる。
【0023】ワイヤ列28に押し当てられたインゴット
Inは、そのワイヤ列28との接触部を固定砥粒付ワイ
ヤ26の周面に固着された固定砥粒に研削され、この結
果、多数枚のウェーハに切断される。なお、この切断に
際して、インゴットInとワイヤ列28との接触部に
は、クーラント供給ノズル66からクーラントが供給さ
れる。
【0024】このように、本実施の形態の固定砥粒付エ
ンドレスワイヤソー10は、一本の無端状の固定砥粒付
ワイヤ26によってワイヤ列28を形成し、このワイヤ
列28にインゴットInを押し当てて切断する。このた
め、切断される各ウェーハは、一本の固定砥粒付ワイヤ
26によって切断されることとなり、均一な精度のウェ
ーハが切断される。
【0025】すなわち、従来の固定砥粒ワイヤソーで
は、複数本のエンドレスワイヤを用いてワイヤ列を形成
していたため、各エンドレスワイヤの砥粒固着分布や目
詰まり具合の違いなどにより、均一な精度のウェーハが
切断ができなかったが、本実施の形態の固定砥粒付エン
ドレスワイヤソー10のように、一本の無端状の固定砥
粒付ワイヤ26によってワイヤ列28を形成することに
より、同一のコンディションの固定砥粒付ワイヤ26で
インゴットInを切断することができ、切断精度の均一
化が図れる。
【0026】また、従来のエンドレスワイヤを用いた固
定砥粒ワイヤソーでは、各ワイヤの管理の難しさからワ
イヤ列の形成本数に限界があり(1本〜数本)、効率的
な切断ができなかったが、本実施の形態の固定砥粒付エ
ンドレスワイヤソー10では、多数本のワイヤ列の形成
が可能となり、生産効率が向上する。一方、一対のワイ
ヤリール間を走行させるタイプの固定砥粒ワイヤソーと
比較すると、装置の構成が極めて簡易となるとともに、
装置自体のコンパクト化が図れる。
【0027】また、ワイヤリールがないので、1台の駆
動モータ44で固定砥粒付ワイヤ26を走行させること
ができ、この結果、各モータを同期させて駆動する必要
がなくなる。このため、駆動モータ44を高速回転させ
ることができるようになり、固定砥粒付ワイヤ26の高
速走行が可能になる。この結果、精度の高いウェーハを
効率的に切断することができる。
【0028】なお、本実施の形態の固定砥粒付エンドレ
スワイヤソー10では、上下一対のグルーブローラ24
U、24Lのうち、一方のグルーブローラ24Lのみを
回転駆動して固定砥粒付ワイヤ26を走行させている
が、両方のグルーブローラ24U、24Lを回転駆動さ
せることにより、固定砥粒付ワイヤ26を走行させるよ
うにしてもよい。この場合、各グルーブローラ24U、
24Lに駆動モータを連結して、同期させて駆動しても
よいし、また、1台の駆動モータからベルトを介して各
グルーブローラ24U、24Lに回転力を伝達するよう
にしてもよい。
【0029】また、本実施の形態の固定砥粒付エンドレ
スワイヤソー10では、駆動モータ44からグルーブロ
ーラ24Lへの回転力の伝達は、ベルトを介して行って
いるが、グルーブローラ24Lに駆動モータ44(ビル
トイン型モータ)を直結して直接モータの回転力を伝達
するようにしてもよい。また、本実施の形態の固定砥粒
付エンドレスワイヤソー10では、ワイヤ列28は2本
のグルーブローラ24U、24Lを用いて形成するよう
にしているが、この数に限定されるものではなく、例え
ば、三角形を成すように配置した3本のグルーブローラ
に固定砥粒付ワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成しても
よいし、また、四角形を成すように配置された4本のグ
ルーブローラに固定砥粒付ワイヤを巻き掛けてワイヤ列
を形成するようにしてもよい。
【0030】また、本実施の形態の固定砥粒付エンドレ
スワイヤソー10では、一対のグルーブローラ24U、
24Lを上下方向に配置して垂直なワイヤ列28を形成
するようにしているが、この他、グルーブローラ24
U、24Lを横方向に配置して水平なワイヤ列28を形
成するようにしてもよいし、また、斜め方向に配置して
傾斜したワイヤ列28を形成するようにしてもよい。ま
た、水平なワイヤ列28を形成した場合は、ワイヤ列2
8の上方からインゴットInを垂直下向きに送り、イン
ゴットInを切断するようにしてもよいし、また、ワイ
ヤ列28の下方からインゴットInを垂直上向きに送
り、インゴットInを切断するようにしてもよい。
【0031】また、本実施の形態の固定砥粒付エンドレ
スワイヤソー10では、外周に螺旋溝が形成されたグル
ーブローラ24U、24Lを用いてワイヤ列28を形成
するようにしているが、互いに平行な溝が一定ピッチで
形成されているグルーブローラ24U、24Lを用いて
ワイヤ列28を形成するようにしてもよい。また、本実
施の形態の固定砥粒付エンドレスワイヤソー10では、
固定砥粒付ワイヤ26は、一方向のみに走行させてイン
ゴットInを切断するようにしているが、固定砥粒付ワ
イヤ26を往復走行させて切断するようにしてもよい。
なお、この場合は、往方向のワイヤの送り量と復方向の
ワイヤの送り量との間に差を設け、同じ箇所でインゴッ
トInを切断しないようにしてもよい。
【0032】また、本実施の形態の固定砥粒付エンドレ
スワイヤソー10では、インゴットInの切断に際し
て、インゴットInを一定の送り量で送るようにしてい
るが(定速送り方式)、この他、一定の圧力でインゴッ
トInがワイヤ列28に押し当てられるようにインゴッ
トInを送るようにしてもよい(定圧送り方式)。ま
た、インゴットInの切断に際しては、固定砥粒付ワイ
ヤ26に捩じりを与えながら切断することが有効であ
る。この場合、あらかじめ固定砥粒付ワイヤ26に捩じ
りを与えた状態でグルーブローラ24U、24Lに巻き
付けてワイヤ列28を形成することにより、固定砥粒付
ワイヤ26を強制的に捩じりながら走行させることがで
きる。
【0033】また、固定砥粒付ワイヤ26は、インゴッ
トInの切断を重ねるうちに目詰まりが生じるので、こ
の固定砥粒付ワイヤ26のドレッシングを行うドレッシ
ング装置を別途設置してもよい。ドレッシング方法とし
ては、例えば、インゴット切断中のワイヤ列28にセラ
ミックス製のドレッシングストーンを押し付けてドレッ
シングする。また、このドレッシングは、固定砥粒付ワ
イヤ26を新しく張架したときに実施すると、切刃が確
保され効果的である。また、本実施の形態の固定砥粒付
エンドレスワイヤソー10では、テンションユニットが
1ヵ所配設されているが、複数ヵ所配設してもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一本の無端状の固定砥粒付ワイヤによってワイヤ列を形
成することにより、同一のコンディションの固定砥粒付
ワイヤで被加工物を切断することができ、切断精度の均
一化を図ることができる。また、多数本のワイヤ列の形
成が可能となり、生産効率が向上する。さらに、直接グ
ルーブローラを駆動してワイヤ列を走行させるため、ワ
イヤ列の高速走行が可能になり、精度の高いウェーハを
効率的に切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固定砥粒付エンドレスワイヤソーの構成を示す
正面図
【図2】固定砥粒付エンドレスワイヤソーの構成を示す
側面図
【符号の説明】
10…固定砥粒付エンドレスワイヤソー 18…架台 24U、24L…グルーブローラ 26…固定砥粒付ワイヤ 28…ワイヤ列 30B、30F…ガイドローラ 36…テンションローラ 44…駆動モータ 56…コラム 62…ワーク送りモータ 64…チルチングユニット 66…クーラント供給ノズル In…インゴット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本以上のグルーブローラに巻き掛けら
    れて形成されるワイヤ列を一本の無端状の固定砥粒付ワ
    イヤで形成し、前記グルーブローラを回転駆動して前記
    ワイヤ列を走行させるとともに、その走行するワイヤ列
    に被加工物を押し当てることにより、該被加工物を多数
    枚のウェーハに同時に切断することを特徴とする固定砥
    粒付エンドレスワイヤソー。
  2. 【請求項2】 前記グルーブローラには螺旋状の溝が形
    成されており、この螺旋状の溝に前記固定砥粒付ワイヤ
    が嵌入されることにより、前記グルーブローラに前記固
    定砥粒付ワイヤが巻き掛けられてワイヤ列が形成される
    ことを特徴とする請求項1記載の固定砥粒付エンドレス
    ワイヤソー。
  3. 【請求項3】 前記グルーブローラには互いに平行な溝
    が一定ピッチで形成されており、この平行な溝に前記固
    定砥粒付ワイヤが嵌入されることにより、前記グルーブ
    ローラに前記固定砥粒付ワイヤが巻き掛けられてワイヤ
    列が形成されることを特徴とする請求項1記載の固定砥
    粒付エンドレスワイヤソー。
JP29545597A 1997-10-28 1997-10-28 固定砥粒付エンドレスワイヤソー Pending JPH11129152A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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