JP2001328054A - ワイヤソーおよびワイヤソー切断方法 - Google Patents
ワイヤソーおよびワイヤソー切断方法Info
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Abstract
にスラリを供給でき、切断精度がよい被切断物を製造で
きるワイヤソーおよびワイヤソー切断方法を提供する。 【解決手段】ローラ3d1、3d2 間に張設されて走
行するワイヤ2と、このワイヤ2のワイヤ送り込み側に
おいて、ワイヤ2の上側にスラリSを供給する上ノズル
9u1と、下側にスラリSを供給する下ノズル9u2と
を有することを特徴とするワイヤソー。また、これを用
いたワイヤソー切断方法。
Description
イヤソー切断方法に係わり、特に切断される薄板の切断
面の精度を向上させることができるようにスラリを供給
するワイヤソーおよびワイヤソー切断方法に関する。
ら、例えばチョクラルスキー法により単結晶のシリコン
インゴットを作り、このシリコンインゴットをワイヤソ
ーで所定の厚さに切断して製造する。
は1本のワイヤ42を巻き付ける3個の多溝ローラ4
3、43d、43dを有する。この3個のうち1個の多
溝ローラ43はドライブローラであり、他の2個の多溝
ローラ43d、43dはドリブンローラとして形成さ
れ、各多溝ローラ43、43d、43d間に100〜3
00μmの直径を有するワイヤ42を0.5〜10mm
間隔で巻き付けワイヤ列44を構成し、このワイヤ列4
4のワイヤ42をドライブ側多溝ローラ43の駆動によ
り往復走行させるようになっている。
ィードユニット45が設けられ、カーボンベース46に
接着されたシリコンインゴット47をワイヤ列44に押
し付けて切断するようになっている。
(SiC砥粒を分散させた加工液)Sをスラリ供給ノズ
ル49からワイヤ列44に供給するようにスラリ供給装
置48が設けられている。
インゴット47を研磨切断する場合、スラリ供給装置4
8を構成し、ワイヤ列44の上方に固定的に設けられた
スラリ供給ノズル49からスラリSをワイヤ列44上に
供給してスラリSをワイヤ列44に塗布しながら、シリ
コンインゴット47を走行するワイヤ列44に押し付け
て切断するものである。
48は、スラリ供給ノズル49の下方に設けられた供給
孔より、スラリSを常にワイヤ列44の上面の一定位置
に、切断工程中一定量を供給するものである。
積が小さく、また、シリコンインゴット7の切断長さ
(ワイヤ42とシリコンインゴット47の接触距離)が
短く、スラリを多く必要としない場合にも一定量のスラ
リをワイヤに供給するので製造コストが上昇し、さら
に、図6(b)に示すような切断面積が中程度の工程を
経て、図6(c)に示すように、切断面積が大きく、シ
リコンインゴット7の切断長さが長くなり、スラリを多
く必要とする場合にも、スラリの供給は、一定量、かつ
ワイヤ列44の上方からのみであるので、スラリがシリ
コンインゴット47の切断部に深く侵入できず、スラリ
供給量は不十分であり、切断部が発熱し、この発熱によ
りワイヤ42、インゴット47が高温になり、この結
果、シリコンウェーハの切断精度、例えば1枚のウェー
ハ内での厚さ変動(平行度)、ウェーハの平坦度(反
り)を低下させていた。
部に十分にスラリを供給でき、切断精度がよい薄板を製
造できるワイヤソーおよびワイヤソー切断方法が要望さ
れていた。
もので、被切断物の切断工程に応じて、切断部に十分に
スラリを供給でき、切断精度がよい薄板を製造できるワ
イヤソーおよびワイヤソー切断方法を提供することを目
的とする。
になされた本願請求項1の発明は、ローラ間に張設され
て走行するワイヤと、このワイヤのワイヤ送り込み側に
おいて、ワイヤの上側にスラリを供給する上ノズルと、
下側にスラリを供給する下ノズルとを有することを特徴
とするワイヤソーであることを要旨としている。
下ノズルの両方、または、いずれか一方のノズルが、ス
ラリを振らしながら供給できるように、揺動または回動
自在に設けられていることを特徴とする請求項1に記載
のワイヤソーであることを要旨としている。
下ノズルの両方、または、いずれか一方のノズルが、切
断工程に応じてスラリ供給量を制御可能に設けられてい
ることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤソ
ーであることを要旨としている。
を押圧し、ワイヤを線方向に走行させながら、ワイヤの
ワイヤ送り込み側からワイヤと被切断物間にスラリを供
給して、被切断物を切断するワイヤソー切断方法におい
て、スラリをワイヤの上下両側から供給することを特徴
とするワイヤソー切断方法であることを要旨としてい
る。
給は、供給されるスラリの一部または、全部をワイヤ走
行方向にスラリを振らしながら行うことを特徴とする請
求項4に記載のワイヤソー切断方法であることを要旨と
している。
給は、スラリ供給量を切断工程に応じて制御することを
特徴とする請求項4または5に記載のワイヤソー切断方
法であることを要旨としている。
ヤソーの実施の形態について添付図面に基づき説明す
る。
のワイヤ2を巻き付ける3個の多溝ローラ3、3d1、
3d2を有し、多溝ローラ3はドライブローラであり、
他の2個の多溝ローラ3d1、3d2はドリブンローラ
である。
ば200μmの直径を有するワイヤ2を巻き付けワイヤ
列4を構成し、このワイヤ列4のワイヤ2をドライブ側
多溝ローラ3の駆動により往復運動させるようになって
いる。
間隔、例えば約1mm間隔で多数の環状溝(図示せず)
が設けられ、この環状溝にワイヤ2を張りピッチが約1
mmのワイヤ列4が形成される。
ードユニット5が設けられ、カーボンベース6に接着さ
れた被切断物、例えばシリコンインゴット7をワイヤ列
4に押し付けて、切断し、薄板、例えばシリコンウェー
ハを製造するようになっている。
を供給するようにスラリ供給装置8が設けられており、
このスラリ供給装置8はシリコンインゴット7の上下左
右からシリコンインゴット7を囲うようにスラリ供給用
の上ノズル9u1、9u2、下ノズル9b1、9b2が
設けられており、この上ノズル9u1、9u2、下ノズ
ル9b1、9b2からシリコンインゴット7の切断時に
スラリSを適宜ワイヤ列4に供給するようになってい
る。
2、下ノズル9b1、9b2は、各々揺動部材10
u1、10u2、10b1、10b2を介して揺動用モ
ータ11u1、11u2、11b1、11b2に取り付
けられており、揺動部材10u1、10u2、10
b1、10b2は揺動用モータ11u1、11u2、1
1b1、11b2により円弧に回動するようになってい
るので、上ノズル9u1、9u 2、下ノズル9b1、9
b2も揺動可能になっている。
うに、コンピュータ12が設けられており、このコンピ
ュータ12は、多溝ローラ3を駆動するローラ駆動モー
タ3m、被切断物を送るフィードユニット5用の送りモ
ータ5m、スラリ供給装置8に設けられたスラリポンプ
8m、上ノズル9u1、9u2および下ノズル9b1、
9b2に供給するスラリSの供給量を制御する電磁開閉
弁13u1、13u2、13b1、13b2、下ノズル
9b1、9b2へのスラリSの供給量を制御する絞り用
電磁開閉弁13b1s、13b2s、上ノズル9u1、
9u2および下ノズル9b1、9b2を揺動させる揺動
用モータ11u1、11u2、11b1、11b2、ボ
ビン14a、14bを回転させるボビン用モータ14m
a、14mbに接続され、メモリに記憶されたプログラ
ムに従って、一連の切断工程を自動的に行うようになっ
ている。
b1、9b2へのスラリSの供給の制御を絞り用電磁開
閉弁13b1s、13b2sを用いて行っているが、電
磁開閉弁13u1、13u2、13b1、13b2に替
えて、自動絞り弁を用い、各ノズル毎にスラリの流量制
御を行ってもよく、さらに、上ノズルおよび下ノズル自
身を回動可能にして揺動自在に設け、スラリを膜状に振
らしてもよい。
シリコンインゴットの切断方法について説明する。
ット7を、カーボンベース6を介してフィードユニット
5に取り付ける。
よりローラ駆動モータ3m、ボビン用モータ14ma、
14mbを回転させて、多溝ローラ3d1、3d2間の
ワイヤ列4を走行させ、さらにスラリポンプ8mを回転
させてスラリ供給装置8からスラリSを噴出させてワイ
ヤ列4に供給する。
たスラリ供給状態について説明する。
方向に走行するが、図4中矢印に示すように、ワイヤ列
4が右方向に走行する場合について説明する。
段階、すなわち、切断面積が小さく、また、切断長さ
(ワイヤ2とシリコンインゴット7の接触距離)が短い
場合には、スラリSを多く供給する必要がないので、上
ノズル9u1、9u2、下ノズル9b1、9b2を初期
の待機位置の状態にしたまま、図3に示すように、コン
ピュータ12により電磁開閉弁13u1を開放して、上
ノズル9u1のみからスラリSをワイヤ列4に供給す
る。
イヤ送り込み側のシリコンインゴット7と多溝ローラ3
d1の中間点に吹き付けられる。切断面積が小さいので
スラリSを切断部に十分供給でき、切断部が高温になる
ことがない。
が中程度で、シリコンインゴット7の切断長さも中程度
の切断工程段階では、上ノズル9u1、下ノズル9b1
を初期の待機位置の状態にしたまま、コンピュータ12
により電磁開閉弁13u1を開放した状態のまま、さら
に、電磁開閉弁13u2を開放、絞り用電磁開閉弁13
b1sを閉止した状態にし、上ノズル9u1から大量
(全量)、下ノズル9b 1から少量(全量の約50%)
のスラリSをワイヤ列4に供給する。
よび下方からワイヤ送り込み側のシリコンインゴット7
と多溝ローラ3d1の中間点に吹き付けられる。切断面
積が中程度であり、シリコンインゴット7の切断長さが
比較的長くても、スラリSをワイヤ列4の上方、および
下方から供給するので、スラリSは切断部に十分供給さ
れ、切断部が高温になることがない。また、下ノズル9
b1から少量のスラリSをワイヤ列4に供給するので、
不必要にスラリSが供給されることがなく、スラリSの
消費量を削減でき、生産コストを低減できる。
積が大きく、シリコンインゴット7の切断長さが最長に
なる切断工程段階では、コンピュータ12により、揺動
用モータ11u1、11b1、を駆動させて、上ノズル
9u1、下ノズル9b1を揺動させながら、電磁開閉弁
13u1、13b1、および絞り用電磁開閉弁13b
1sを開放してスラリSを最大供給状態にし、さらに、
上ノズル9u1、下ノズル9b1からスラリSをワイヤ
列4に膜状に振らしながら供給する。
び下方の両側から、ワイヤ送り込み側のシリコンインゴ
ット7と多溝ローラ3d1の中間点に、膜状に吹き付け
られ、さらに、ワイヤ列4の走行方向にスラリSを振ら
しながら供給するので、ワイヤ2の走行とスラリSの切
断部方向への動きとの相乗作用により、効果的にスラリ
Sを切断部へ送り込みことができる。
が長くても、切断部へのスラリ供給不足が発生せず、十
分な供給が行われ、切断部が高温になることがない。
積がさらに大きくなり、ワイヤとインゴットとの切断長
さが減少する切断工程段階では、コンピュータ12によ
り、揺動用モータ11u1、11b1を停止させて上ノ
ズル9u1、下ノズル9b1を初期の待機位置に戻し、
電磁開閉弁13u1、13b1、および絞り用電磁開閉
弁13b1sを開放してスラリSを上ノズル9u1、下
ノズル9b1からワイヤ列4に供給する。
長さが中程度であっても、切断部へのスラリ供給不足が
発生せず、十分な供給が行われ、切断部が高温になるこ
とがない。
積がさらに大きくなり、ワイヤとインゴットとの切断長
さが著しく減少する切断工程段階では、電磁開閉弁13
b1を閉止して、スラリSを上ノズル9u1からのみワ
イヤ列4に供給する。
が著しく短いので、切断部へのスラリ供給不足が発生せ
ず、十分な供給が行われ、切断部が高温になることがな
い。上ノズル9u1からのみスラリSをワイヤ列4に供
給するので、不必要にスラリSが供給されることがな
い。
方向に走行する上記切断工程においては、ワイヤ巻取り
側に位置する上ノズル9u2、下ノズル9b2からスラ
リの供給を行なわない例で説明したが、ワイヤ2の冷却
を効果的に行う等のために、ワイヤ送り込み側およびワ
イヤ巻き取り側に位置する全ての上ノズル9u1、9u
2、下ノズル9b1、9b2からスラリを供給するよう
にしてもよい。
図4中左右両方向に走行するが、図4中矢印と反対方向
(左方向)に走行する場合には、右方向に走行する場合
にワイヤ巻取り側であった上ノズル9u2、下ノズル9
b2がワイヤ送り側に変わり、上ノズル9u2、下ノズ
ル9b2、揺動部材10u2、10b2、揺動用モータ
11u2、11b2、電磁開閉弁13u2、13b2、
絞り用電磁開閉弁13b2sを各々コンピュータ12が
制御し、右方向に走行する場合と同様、ワイヤ列4によ
りシリコンインゴット7の切断を行う。
ソー切断方法によれば、被切断物の切断工程に応じて、
切断部に十分にスラリを供給でき、切断精度がよい薄板
を製造できるワイヤソーおよびワイヤソー切断方法を提
供することができる。
いて、ワイヤの上側にスラリを供給する上ノズルと、下
側にスラリを供給する下ノズルとを有するので、切断面
積が大であり、切断長さが長くても、切断部へのスラリ
供給不足が発生せず、十分なスラリの供給が行われ、切
断部が高温になることがなく、切断精度がよい薄板を製
造できる。
は、いずれか一方のノズルが、スラリを振らしながら供
給できるように、揺動または回動自在に設けられている
ので、スラリをワイヤの走行方向に振らすことができ、
ワイヤの走行とスラリの切断部方向への動きの相乗作用
により、効果的にスラリを切断部に供給することができ
る。
は、いずれか一方のノズルが、切断工程に応じてスラリ
供給量を制御可能に設けられているので、切断工程に応
じて適量スラリを切断部に供給できると共に、不必要に
スラリを供給することがなく、生産コストを低減でき
る。
するワイヤソー切断方法であるので、切断面積が大であ
り、切断長さが長くても、切断部へのスラリ供給不足が
発生せず、十分な供給が行われ、切断部が高温になるこ
とがなく、切断精度がよい薄板を製造できる。
の一部または、全部をワイヤ走行方向にスラリを振らし
ながら行うワイヤソー切断方法であるので、ワイヤの走
行とスラリの切断部方向への動きの相乗作用により、効
果的にスラリを切断部に供給することができる。
断工程に応じて制御するワイヤソー切断方法であるの
で、切断工程に応じて適量スラリを切断部に供給できる
と共に、不必要にスラリを供給することがなく、生産コ
ストを低減できる。
供給用ノズルの動作状態を示す説明図。
ワイヤソー切断方法の切断工程を順次に示す説明図。
切断工程を示す説明図。
Claims (6)
- 【請求項1】 ローラ間に張設されて走行するワイヤ
と、このワイヤのワイヤ送り込み側において、ワイヤの
上側にスラリを供給する上ノズルと、下側にスラリを供
給する下ノズルとを有することを特徴とするワイヤソ
ー。 - 【請求項2】 上記上ノズルと下ノズルの両方、また
は、いずれか一方のノズルが、スラリを振らしながら供
給できるように、揺動または回動自在に設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤソー。 - 【請求項3】 上記上ノズルと下ノズルの両方、また
は、いずれか一方のノズルが、切断工程に応じてスラリ
供給量を制御可能に設けられていることを特徴とする請
求項1または2に記載のワイヤソー。 - 【請求項4】 ワイヤに被切断物を押圧し、ワイヤを線
方向に走行させながら、ワイヤのワイヤ送り込み側から
ワイヤと被切断物間にスラリを供給して、被切断物を切
断するワイヤソー切断方法において、スラリをワイヤの
上下両側から供給することを特徴とするワイヤソー切断
方法。 - 【請求項5】 上記スラリの供給は、供給されるスラリ
の一部または、全部をワイヤ走行方向にスラリを振らし
ながら行うことを特徴とする請求項4に記載のワイヤソ
ー切断方法。 - 【請求項6】 上記スラリの供給は、スラリ供給量を切
断工程に応じて制御することを特徴とする請求項4また
は5に記載のワイヤソー切断方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000153716A JP2001328054A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | ワイヤソーおよびワイヤソー切断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000153716A JP2001328054A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | ワイヤソーおよびワイヤソー切断方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18658922
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000153716A Pending JP2001328054A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | ワイヤソーおよびワイヤソー切断方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2001328054A (ja) |
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-
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- 2000-05-24 JP JP2000153716A patent/JP2001328054A/ja active Pending
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