JP5577764B2 - 共重合樹脂組成物、成形品、及び共重合樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
化学式[1]で表されるモノマーユニットは、3ヒドロキシ酪酸(3ヒドロキシブタン酸;3HBと略称することがある。)のヒドロキシル基とカルボキシル基が結合手となったモノマーユニットである。同様に、化学式[2]で表されるモノマーユニットは、3ヒドロキシ吉草酸(3ヒドロキシペンタン酸;3HVと略称することがある。)の、化学式[3]で表されるモノマーユニットは、乳酸(2ヒドロキシプロピオン酸;LAと略称することがある。)のヒドロキシル基とカルボキシル基が結合手となったモノマーユニットである。乳酸共重合体中における3HB、3HV、LAの3種のモノマーユニットは、ランダムに配列されていてもよいし、規則性を有して配列されていてもよいが、3HBと3HVの共重合ポリエステルブロックにLA重合体ブロックが付加した形態の乳酸共重合体が好ましく使用できる。3HBと3HVの共重合ポリエステルブロックは、発酵法により産生することが好ましく、発酵法により産生された3HBと3HVの共重合ポリエステルブロックに、乳酸を付加重合させたブロック共重合体は、モノマーユニットの構成比率や配列を制御しやすく、分子量調節が比較的容易で、耐熱性や機械的強度が優れた成形品原料樹脂として好適である。
K 7191−2(1996)により測定したものであり、共重合樹脂組成物から射出成形により長さ130mm、幅3.2mm、高さ12.7mmの短冊試験片を作製し(短冊試験片は、成型後アニーリングしてもよい。)、これを支点間距離100mm、昇温速度2℃/min、曲げ応力1.80MPa(A法)で測定した。汎用の樹脂成形品は、上述の荷重たわみ温度が65℃〜100℃であれば、広範な用途に使用可能となり、特に、電気・電子機器用の筐体としての成形品としては十分な耐熱性を有する。しかし、従来のポリ乳酸樹脂では、結晶化剤の添加等によっても、荷重たわみ温度を65℃以上とすることは容易ではなかった。
(共重合樹脂組成物)
本実施形態における乳酸共重合体のモノマーユニットは3成分である。乳酸共重合体のモノマーユニットは、上記化学式[1]に示す3ヒドロキシ酪酸(3HB)モノマーユニットと、上記化学式[2]に示す3ヒドロキシ吉草酸(3HV)モノマーユニットと、上記化学式[3]に示す乳酸(LA)モノマーユニットであり、これらがエステル結合により共重合している。本実施形態における乳酸共重合体は、3HBモノマーユニットと3HVモノマーユニットとの共重合体(3HB−3HV共重合ポリエステル)に乳酸モノマーユニットを共重合させている。
本発明に係る3HB−3HV共重合ポリエステル(単にポリエステルと略称する。)は、3ヒドロキシ酪酸(略称3HB)、3ヒドロキシ吉草酸(略称3HV)の共重合体(略称P−3HB−co−3HV)であってもよく、P−3HB−co−3HVに更に3ヒドロキシヘキサン酸(略称3HHx)が共重合した共重合体(略称P−3HB−co−3HV−co−3HHx)など、他のモノマー成分が含まれていてもよい。生産性や経済性からは、P−3HB−co−3HVが好ましく用いられる。
本発明における乳酸共重合体(Co−PLA)は、上記の3HB−3HV共重合ポリエステル(PHA)に、更に乳酸モノマーユニットを含む共重合体であり、広い意味でのポリヒドロキシアルカノエートの一種である。乳酸共重合体は、乳酸と3HBと3HVとがランダムに又は規則的に共重合していてもよい。本発明における乳酸共重合体は、上記の微生物発酵法により産生したPHAに、乳酸を付加重合させたブロック共重合体が好ましい。このブロック共重合体は、耐熱性、熱分解保持率、生分解性等が優れており、このブロック共重合体を用いた樹脂組成物は、成形が容易で、成形サイクルタイムが短く、好適に耐熱性のある汎用の樹脂成形品とすることができる。
本実施形態の共重合樹脂組成物は、樹脂組成物の熱安定剤として、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤を含み、加水分解防止剤としてカルボジイミド化合物系加水分解防止剤、例えば、ポリカルボジイミド樹脂(商品名:カルボジライト、日清紡ケミカル株式会社製)などを含んでいることが好ましい。添加する熱安定剤及び加水分解防止剤は、上記3種の添加剤のうちから選択される一つでもよいが、上記2種の熱安定化剤及び加水分解防止剤は、それぞれ機能が異なっており、それぞれの添加剤がともに加えられたものが好ましい。熱安定剤及び加水分解防止剤の添加量は、種類により異なるが、一般的には、それぞれ共重合樹脂組成物100質量部に対し、0.1質量部から5質量部程度が好ましい。
本発明に係る共重合樹脂組成物に用いられる結晶化核剤は、ポリ乳酸等のバイオマス資源由来の熱可塑性樹脂に用いられる結晶化核剤であれば、どのようなものでもよい。例えば、タルク系核剤、フェニル基を持つ金属塩系材料からなる核剤、ベンゾイル化合物系からなる核剤などが好ましく用いられる。その他公知の結晶化核剤、例えば乳酸塩、安息香酸塩、シリカ、リン酸エステル塩系などを用いてもよい。
本実施形態の共重合樹脂組成物には、さらにシリコーン系難燃剤、有機金属塩系難燃剤、有機リン系難燃剤、金属酸化物系難燃剤、金属水酸化物系難燃剤等を添加することが好ましい。これにより、難燃性が向上して延焼が抑制できるとともに、生分解性樹脂組成物の流動性が向上するため、より優れた成形性を確保することができる。
・乳酸共重合体の重量平均分子量
本発明における乳酸共重合体(Co−PLA)の重量平均分子量(MW)は、20,000〜1,000,000、好ましくは70,000〜800,000である。乳酸共重合体等の重量平均分子量は、Gel Permeation Chromatography(GPC法)による標準ポリスチレン換算値として算出する。なお、重量平均分子量(MW)は、乳酸共重合体に結晶化核剤等の添加剤を加えた共重合体樹脂組成物を測定してもよい。この場合は、GPC法において、添加剤成分由来と考えられる低分子量領域のフラクションをカットして測定すればよい。
本発明における乳酸共重合体(Co−PLA)中の乳酸モノマーユニットモル比は、50〜95モル%である。乳酸モノマーユニット、3HBモノマーユニット、及び3HVモノマーユニットのモル比率は、プロトンNMRの測定結果から算出すればよい。
本発明に係る共重合樹脂組成物の荷重たわみ温度は、65〜100℃である。荷重たわみ温度は、JIS K 7191−2(1996)A法、すなわち、曲げ応力1.80MPaにおける荷重たわみ温度を測定する。具体的には、長さ130mm、幅3.2mm、高さ12.7mmの短冊試験片を用いて、支点間距離100mm、昇温速度2℃/nin、曲げ応力は1.80MPaで測定する。短冊試験片は、共重合樹脂組成物のペレットを、型締力50トンの電動式射出成形機を用いて、金型温度80℃、シリンダー温度180℃、射出速度20mm/s、射出圧力100MPa、冷却時間30secで成形し、十分結晶化が進むまでアニーリングして作製した。
本発明に係る共重合樹脂組成物の熱分解保持率(分子量保持率と言うこともある。)(%)は、80%以上であることが好ましい。熱分解保持率は、Co−PLAを200℃で10分間加熱した後の重量平均分子量(MW)の減少率(%)として表す。
具体的な算出式は、
[熱分解保持率]={[加熱前のMW]−[加熱後のMW]}/[加熱前のMW]×100
として算出する。なお、重量平均分子量(MW)は上述のGPC法により測定すればよい。重量平均分子量測定と同じように、乳酸共重合体に結晶化核剤等の添加剤を加えた共重合体樹脂組成物の場合、GPC法において、重量平均分子量(MW)は、添加剤成分由来と考えられる低分子量領域のフラクションをカットして算出する。
<ポリエステル1の作製>
バチルス属菌を用いて、ペプトン5.0g/l、イーストエキス5.0g/l、肉エキス5.0g/lを含む培地で16時間培養した培養液を、窒素源を制限した最少培地(グルコースを含む)にプロピオン酸を添加し、45℃で48時間培養することでポリエステルを含む培養菌体を得た。得られた培養菌体を凍結乾燥し、クロロホルムを添加して菌体内物質を抽出した。不溶分を濾別し、濾液にメタノールを加え、菌体抽出物を再析出させ、再び濾過し精製した菌体産生物を得た。この菌体産生物をアルカリ性の温水で処理して加水分解して分子量を下げ、ポリエステル1とした。ポリエステル1をNMR解析することによって、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が約83:17のポリエステル(P−3HB−co−3HV)であることを確認した。
次に、無水トルエン溶液中に、ポリエステル1を0.05g/l、乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/l加え、窒素雰囲気中にて130℃で24時間撹拌した後、更に130℃で24時間静置した。その後、真空雰囲気中に1時間保持し、室温に戻し、得られた生成物をクロロホルムに溶かし、メタノールとヘキサンを加えて析出物をろ過、回収した。この溶解、析出、ろ過を繰り返して精製し、最後に真空乾燥し精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体1とした。乳酸共重合体1のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、95:4:1であった。また、乳酸共重合体1のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で171,000であった。乳酸共重合体1には、結晶化核剤等の添加剤を加えず、そのまま樹脂組成物1とした。
樹脂組成物1を単軸混練押出機で180℃の温度で溶融混練して、大きさ3mm程度の成形用のペレットを作製した。作製したペレットを、棚式の熱風乾燥機を使用して50℃で12時間乾燥した後、型締力50トンの電動式射出成形機を使用して、金型温度80℃、シリンダー温度180℃、射出速度20mm/s、射出圧力100MPa、冷却時間30secの設定で射出成形した。成形品を80℃で15分一次アニーリングし、60℃で12時間二次アニーリングし、荷重たわみ温度試験用の短冊試験片とした。作製した短冊試験片のサイズは、長さ130mm、幅3.2mm、高さ12.7mmである。荷重たわみ温度の試験は、JIS K 7191−2(1996)に従って行った。なお、支点間距離100mm、昇温速度2℃/min、曲げ応力は1.08MPaとした。樹脂組成物1の荷重たわみ温度は、82℃であった。
ホットプレート上に樹脂組成物1を1g置き、200℃で10分間加熱した。加熱前と加熱後の樹脂組成物1について、それぞれGPC法による重量平均分子量(MW)を測定し、下記の式を用いて熱分解保持率(%)を算出した。
熱分解保持率={(加熱前のMW)−(加熱後のMW)}/(加熱前のMW)×100
樹脂組成物1の熱分解保持率は、95%であった。
<ポリエステル2の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が92:8のポリエステル2を作製した。
実施例1の<乳酸共重合体1の作製>において、ポリエステル1を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル2を0.2g/l、L乳酸0.8g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例1と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体2とした。乳酸共重合体2のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、81:18:1であった。また、乳酸共重合体2のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で454,000であった。乳酸共重合体2には、結晶化核剤等の添加剤を加えず、そのまま樹脂組成物2とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物2の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物2の組成等とともに、実施例1と同様にして表1の実施例2の欄に示した。
<ポリエステル3の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が97:3のポリエステル3を作製した。
実施例1の<乳酸共重合体1の作製>において、ポリエステル1を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル3を0.5g/l、L乳酸0.5g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例1と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体3とした。乳酸共重合体3のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、54:44:2であった。また、乳酸共重合体3のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で73,000であった。乳酸共重合体3には、結晶化核剤等の添加剤を加えず、そのまま樹脂組成物3とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物3の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物3の組成等とともに、実施例1と同様にして表1の実施例3の欄に示した。
<ポリエステル4の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が85:15のポリエステル4を作製した。
実施例1の<乳酸共重合体1の作製>において、ポリエステル1を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル4を0.2g/l、L乳酸0.8g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例1と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体4とした。乳酸共重合体4のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、80:17:3であった。また、乳酸共重合体4のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で719,000であった。乳酸共重合体4には、結晶化核剤等の添加剤を加えず、そのまま樹脂組成物4とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物4の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物4の組成等とともに、実施例1と同様にして表1の実施例4の欄に示した。
<樹脂組成物5の作製>
実施例1の<乳酸共重合体1の作製>において、作製した乳酸共重合体1を100重量部に対して、結晶化核剤として、結晶化核剤1(タルク系核剤;日産化学株式会社製のPPA-Zn)、結晶化核剤2(フェニル基を持つ金属塩系材料からなる核剤;日本タルク株式会社製のSG-2000)、結晶化核剤3(ベンゾイル化合物系核剤;株式会社ADEKA製のT-1287N)をそれぞれ0.5重量部ずつ添加し、混練して樹脂組成物5とした。
<樹脂組成物5の荷重たわみ温度、熱分解保持率測定>
実施例1と同様にして、樹脂組成物5の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物5の組成等とともに、実施例1と同様にして表1の実施例5の欄に示した。
<樹脂組成物6の調製と荷重たわみ温度測定>
市販のポリL乳酸(三井化学株式会社製のレイシア H−100)を樹脂組成物6とした。実施例1と同様にして、樹脂組成物6の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を表2の比較例1の欄に示した。
<樹脂組成物7の作製>
比較例1において、調製した樹脂組成物6(市販のポリ乳酸)100重量部に対して、結晶化核剤として、結晶化核剤1(タルク系核剤;日産化学株式会社製のPPA-Zn)、結晶化核剤2(フェニル基を持つ金属塩系材料からなる核剤;日本タルク株式会社製のSG-2000)、結晶化核剤3(ベンゾイル化合物系核剤;株式会社ADEKA製のT-1287N)をそれぞれ0.5重量部ずつ添加し、混練して樹脂組成物7とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物7の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を樹脂組成物7の組成等とともに、測定結果を表2の比較例2の欄に示した。
<ポリエステル8の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件を調整して、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が、92:8のポリエステルを作製した。このポリエステルのGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で1,300,000であった。このポリエステルをアルカリ性の温水により、加水分解して分子量を低下させてポリエステル8を作製した。
実施例1の<乳酸共重合体1の作製>において、ポリエステル1を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル8を0.7g/l、L乳酸0.3g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例1と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体8とした。乳酸共重合体8のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、35:60:5であった。また、乳酸共重合体8のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で280,000であった。乳酸共重合体8には、結晶化核剤等の添加剤を加えず、そのまま樹脂組成物8とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物8の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物8の組成等とともに、実施例1と同様にして表2の比較例3の欄に示した。
<ポリエステル9の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例1と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が92:8のポリエステル9を作製した。ポリエステル9のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で1,300,000であった。
作製したポリエステル9を100重量部に対して、結晶化核剤として、結晶化核剤1(タルク系核剤;日産化学株式会社製のPPA-Zn)、結晶化核剤2(フェニル基を持つ金属塩系材料からなる核剤;日本タルク株式会社製のSG-2000)、結晶化核剤3(ベンゾイル化合物系核剤;株式会社ADEKA製のT-1287N)をそれぞれ0.5重量部ずつ添加し、混練して樹脂組成物9とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物9の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物9の組成等とともに、比較例1と同様にして表2の比較例4の欄に示した。
<樹脂組成物10の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件を調整して、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が、100:0のポリエステル10を作製した。ポリエステル10のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で25,000であった。このポリエステル10を、そのまま樹脂組成物10とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物10の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を樹脂組成物10の組成等とともに、表3の比較例5の欄に示した。
<樹脂組成物11の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件を調整して、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が、92:8のポリエステル11を作製した。ポリエステル11のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で1300,000であった。このポリエステル11を、そのまま樹脂組成物11とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物11の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物11の組成等とともに、比較例5と同様にして表3の比較例6の欄に示した。
<樹脂組成物12の作製>
実施例1の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件を調整して、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が、87.6:12.4のポリエステル12を作製した。ポリエステル12のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で780,000であった。このポリエステル12を、そのまま樹脂組成物12とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物12の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を樹脂組成物12の組成等とともに、表3の比較例7の欄に示した。
<樹脂組成物13の作製>
実施例1の<ポリエステル13の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件を調整して、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が、86.4:14.6のポリエステル13を作製した。ポリエステル13のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で1,100,000であった。このポリエステル13を、そのまま樹脂組成物13とした。
実施例1と同様にして、樹脂組成物13の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を樹脂組成物13の組成等とともに、表3の比較例8の欄に示した。
実施例1〜5における樹脂組成物1〜7の荷重たわみ温度は、71〜86℃と65℃以上であり、通常想定される程度の高温使用環境では機械的強度を維持することができ、電気電子機器の筐体等汎用の樹脂成形品として多くの用途に利用でき、総合的な判定として好ましい樹脂組成物である。なお、実施例1〜5における樹脂組成物は、熱分解保持率が特に高く非常に好適な樹脂組成物である。また、樹脂組成物1〜5の熱分解保持率は、86%以上と80%より十分高く、射出成形などの成形加工工程における加熱に対しても、耐熱性を有しほとんど劣化せず、電気電子機器の筐体等汎用の樹脂成形品として多くの用途に利用できる。
本発明に係る共重合樹脂組成物である実施例1〜5における樹脂組成物1〜5は、乳酸共重合体1〜5中の乳酸(LA)モノマーユニットの含有率が、50〜95モル%の範囲にあり、3ヒドロキシ酪酸(3HB)モノマーユニットと3ヒドロキシ吉草酸(3HV)モノマーユニットのモル比が96:4〜75:25の範囲内にある。そして、乳酸共重合体1〜5の重量平均分子量(MW)は、73,000〜719,000の範囲内にある。更に、樹脂組成物1〜5は、1.8MPaという比較的高荷重における荷重たわみ温度が71〜86℃と高く、成形体の機械的強度は通常想定される高温においても十分に保持できる。また、樹脂組成物1〜5は、熱分解保持率も86〜98%と高く、混練、ペレット化、成形時などの成形加工工程における加熱に対しても、ほとんど分子量低下を起こさず、成形時の変形やひけの影響の少ない成形品が得られる。
<ポリエステル14の作製>
バチルス属菌を用いて、ペプトン5.0g/l、イーストエキス5.0g/l、肉エキス5.0g/lを含む培地で16時間培養した培養液を、窒素源を制限した最少培地(グルコースを含む)にプロピオン酸を添加し、45℃で48時間培養することでポリエステルを含む培養菌体を得た。得られた培養菌体を凍結乾燥し、クロロホルムを添加して菌体内物質を抽出した。不溶分を濾別し、濾液にメタノールを加え、菌体抽出物を再析出させ、再び濾過し精製した菌体産生物を得た。この菌体産生物をアルカリ性の温水で処理して加水分解して分子量を下げ、ポリエステル14とした。ポリエステル14をNMR解析することによって、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が83:17のポリエステル(P−3HB−co−3HV)であることを確認した。
次に、無水トルエン溶液中に、ポリエステル14を0.05g/l、乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/l加え、窒素雰囲気中にて130℃で24時間撹拌した後、更に130℃で24時間静置した。その後、真空雰囲気中に1時間保持し、室温に戻し、得られた生成物をクロロホルムに溶かし、メタノールとヘキサンを加えて析出物をろ過、回収した。この溶解、析出、ろ過を繰り返して精製し、最後に真空乾燥し精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体14とした。乳酸共重合体14のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、95:4:1であった。また、乳酸共重合体14のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で171,000であった。
前記乳酸共重合体14を100重量部に対し熱安定剤1を0.5重量部、熱安定剤2を0.5重量部、加水分解防止剤を0.5重量部加えて、単軸混練押出機で180℃の温度で溶融混練して、3mm角程度の成形用ペレットを作製した。次いで、作製したペレットを棚式の熱風乾燥機を使用して50℃で12時間乾燥し、樹脂組成物14とした。ここで、使用した熱安定剤1は、テトラエステル型ヒンダートフェノール化合物(ADEKA社製;AO−60)、熱安定剤2は、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト(ADEKA社製;PEP−36)、加水分解防止剤は、カルボジイミド変性イソシアネート化合物(日清紡社製;カルボジライトLA−1)である。
樹脂組成物14を、型締力50トンの電動式射出成形機を使用して、金型温度80℃、シリンダー温度180℃、射出速度20mm/s、射出圧力100MPa、冷却時間30secの設定で射出成形した。成形品を80℃で15分一次アニーリングし、60℃で12時間二次アニーリングし、荷重たわみ温度試験用の短冊試験片とした。作製した短冊試験片のサイズは、長さ130mm、幅3.2mm、高さ12.7mmである。荷重たわみ温度の試験は、JIS K 7191−2(1996)に従って行った。なお、支点間距離100mm、昇温速度2℃/min、曲げ応力は1.08MPaとした。樹脂組成物14の荷重たわみ温度は、82℃であった。
ホットプレート上に樹脂組成物14を1g置き、200℃で10分間加熱した。加熱前と加熱後の樹脂組成物14について、それぞれGPC法による重量平均分子量(MW)を測定し、下記の式を用いて熱分解保持率(%)を算出した。
(熱分解保持率)={(加熱前のMW)−(加熱後のMW)}/(加熱前のMW)×100
樹脂組成物14の熱分解保持率は、97%であった。
<ポリエステル15の作製>
実施例6の<ポリエステル14の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例6と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が92:8のポリエステル15を作製した。
実施例6の<乳酸共重合体14の作製>において、ポリエステル14を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル15を0.2g/l、L乳酸0.8g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例6と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体15とした。乳酸共重合体15のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、81:18:1であった。また、乳酸共重合体2のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で454,000であった。実施例7の<樹脂組成物14の作製>と同様にして、乳酸共重合体15に熱安定剤及び加水分解防止剤を添加して樹脂組成物15を作製した。
実施例6と同様にして、樹脂組成物15の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物15の組成等とともに、実施例6と同様にして表4の実施例7の欄に示した。
<ポリエステル16の作製>
実施例6の<ポリエステル1の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例6と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が97:3のポリエステル16を作製した。
実施例6の<乳酸共重合体14の作製>において、ポリエステル14を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル16を0.3g/l、L乳酸0.7g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例6と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体16とした。乳酸共重合体16のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、31:67:2であった。また、乳酸共重合体16のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で65,000であった。実施例7の<樹脂組成物14の作製>と同様にして、乳酸共重合体16に熱安定剤及び加水分解防止剤を添加して樹脂組成物16を作製した。
実施例6と同様にして、樹脂組成物16の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物16の組成等とともに、実施例6と同様にして表1の実施例8の欄に示した。
<ポリエステル17の作製>
実施例6の<ポリエステル14の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件及び得られた菌体産生物の加水分解条件を変更した以外は、実施例6と同様にして、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が85:15のポリエステル17を作製した。
実施例6の<乳酸共重合体14の作製>において、ポリエステル14を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル17を0.2g/l、L乳酸0.8g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例1と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体17とした。乳酸共重合体17のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、80:17:3であった。また、乳酸共重合体17のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で719,000であった。実施例6の<樹脂組成物14の作製>と同様にして、乳酸共重合体17に熱安定剤及び加水分解防止剤を添加して樹脂組成物17を作製した。
実施例6と同様にして、樹脂組成物17の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物17の組成等とともに、実施例6と同様にして表4の実施例9の欄に示した。
<樹脂組成物18の作製>
実施例6の<乳酸共重合体14の作製>において、熱安定剤及び加水分解防止剤の添加とともに、乳酸共重合体14の100重量部に対して、結晶化核剤として、結晶化核剤1(タルク系核剤;日産化学株式会社製のPPA-Zn)、結晶化核剤2(フェニル基を持つ金属塩系材料からなる核剤;日本タルク株式会社製のSG-2000)、結晶化核剤3(ベンゾイル化合物系核剤;株式会社ADEKA製のT-1287N)をそれぞれ0.5重量部ずつ添加した以外は、実施例6の<乳酸共重合体14の作製>と同様にして、樹脂組成物18を作製した。
実施例6と同様にして、樹脂組成物18の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物18の組成等とともに、実施例6と同様にして表4の実施例10の欄に示した。
<樹脂組成物19の調製と荷重たわみ温度測定>
実施例6の<樹脂組成物14の作製>における乳酸共重合体14に代えて、市販のポリL乳酸(三井化学株式会社製のレイシア H−100)を用いた以外は、実施例1の<乳酸共重合体1の作製>と同様にして樹脂組成物19を作製した。実施例6と同様にして、樹脂組成物19の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を表5の比較例9の欄に、樹脂組成物19の組成等とともに示した。
<樹脂組成物20の作製>
実施例6の<ポリエステル14の作製>において、バチルス属菌培地の培養条件を調整して、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)と3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)が92:8のポリエステル20を作製した。ポリエステル20のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で1,200,000であった。実施例6の<樹脂組成物14の作製>と同様にして、ポリエステル20に熱安定剤及び加水分解防止剤を添加して樹脂組成物20を作製した。
実施例6と同様にして、樹脂組成物20の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を樹脂組成物20の組成等とともに、比較例6と同様にして表5の比較例10の欄に示した。
<ポリエステル21の作製>
比較例8におけるポリエステル20をアルカリ性の温水により加水分解して分子量を低下させて、ポリエステル21を作製した。
実施例6の<乳酸共重合体14の作製>において、ポリエステル14を0.05g/l、L乳酸0.95g/l、オクチル酸スズ0.1g/lの添加に代えて、ポリエステル21を0.8g/l、L乳酸0.2g/l、オクチル酸スズ0.1g/lを添加した以外は実施例6と同様にして、精製物を得た。得られた精製物をNMR解析して、乳酸共重合体(Co−PLA)であることを確認し、これを乳酸共重合体21とした。乳酸共重合体21のL乳酸モノマーユニット(LLA)、3ヒドロキシ酪酸モノマーユニット(3HB)、3ヒドロキシ吉草酸モノマーユニット(3HV)の含有比(モル比)は、20:74:6であった。また、乳酸共重合体21のGPC法による重量平均分子量(MW)は、標準ポリスチレン換算値で56,000であった。乳酸共重合体21には、熱安定化剤、結晶化核剤等の添加剤を加えず、実施例6の<樹脂組成物14の作製>に倣ってそのまま混練、ペレット化、乾燥をして樹脂組成物21とした。
実施例7と同様にして、樹脂組成物21の荷重たわみ温度、及び熱分解保持率を測定し、測定結果を樹脂組成物21の組成等とともに、比較例6と同様にして表5の比較例11の欄に示した。
<樹脂組成物22の作製>
実施例6における乳酸共重合体14に代えて、比較例10において調製した乳酸共重合体21とした以外、実施例6の<樹脂組成物14の作製>と同様にして、樹脂組成物22を作製した。
実施例6と同様にして、樹脂組成物22の荷重たわみ温度を測定し、測定結果を樹脂組成物22の組成等とともに、測定結果を表5の比較例12の欄に示した。
本発明に係る共重合樹脂組成物である実施例6〜10における樹脂組成物14〜18は、乳酸共重合体14〜18中の乳酸(LA)モノマーユニットの含有率が、30〜95モル%の範囲内にある。そして、乳酸共重合体14〜18の重量平均分子量(MW)は、65,000〜719,000の範囲内にある。更に、樹脂組成物14〜18は、1.8MPaという比較的高荷重における荷重たわみ温度が71〜88℃と高く、成形体の機械的強度は通常の汎用成形品に想定される高温環境においても十分に保持できる。また、熱分解保持率も82〜98%と高く、混練、ペレット化、成形時などの成形加工工程における加熱に対しても、ほとんど分子量低下を起こさず、成形時の物性変化、変形やひけの影響の少ない成形品が得られる。なお、実施例6と実施例10を比較すると、結晶化核剤の有無の違いがあるが、荷重たわみ温度に差がなかった。これは、荷重たわみ温度試験用の試験片の作製において、アニーリングを行うことで、実施例6においても結晶化が十分進んだためと考えられる。実施例としては示していないが、荷重たわみ温度試験用の試験片の作製において、アニーリングを行わなければ、実施例6よりも実施例10の荷重たわみ温度が高い結果が出ると考えられる。
11:筐体
12:前扉
13:上面扉
14:操作パネル
15:排紙トレイ
16:給紙トレイ
Claims (12)
- 前記熱安定剤は、フェノール系酸化防止剤、及びホスファイト系酸化防止剤の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項2に記載の共重合樹脂組成物。
- 前記乳酸共重合体における、前記化学式[1]で表されるモノマーユニットと前記化学式[2]で表されるモノマーユニットのモル比が、99:1〜75:25の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の共重合樹脂組成物。
- 前記乳酸共重合体の熱分解保持率が80%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の共重合樹脂組成物。
- 前記化学式[3]で表されるモノマーユニットが、L−乳酸モノマーユニット、D−乳酸モノマーユニットのいずれかであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の共重合樹脂組成物。
- 結晶化核剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の共重合樹脂組成物。
- 前記結晶化核剤が、タルク系核剤、フェニル基を持つ金属塩系材料からなる核剤、ベンゾイル化合物系核剤より選択される一つ以上からなることを特徴とする請求項7に記載の共重合樹脂組成物。
- 請求項7又は8に記載の共重合樹脂組成物を、金型温度を50℃以上90℃以下として射出成形法で成形したことを特徴とする成形品。
- 3−ヒドロキシ酪酸モノマーユニットと3−ヒドロキシ吉草酸モノマーユニットを含むポリエステルを微生物発酵法により産生するポリエステル産生工程と、
前記ポリエステルに、乳酸をモノマーユニットの比率として30モル%以上95モル%以下の範囲で縮合して、重量平均分子量が20,000以上1,000,000以下の乳酸共重合体を製造する乳酸共重合体製造工程と、
前記乳酸共重合体に熱安定剤及び/又は加水分解防止剤を添加する添加剤添加工程と、
を有することを特徴とする共重合樹脂組成物の製造方法。 - 前記熱安定剤は、フェノール系酸化防止剤、及びホスファイト系酸化防止剤の少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項10に記載の共重合樹脂組成物の製造方法。
- 前記ポリエステルにおける3−ヒドロキシ酪酸モノマーユニットと3−ヒドロキシ吉草酸モノマーユニットのモル比が、99:1〜75:25の範囲であることを特徴とする請求項10又は11に記載の共重合樹脂組成物の製造方法。
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