JP5576896B2 - アセトアセチル変性クロロプレンゴム - Google Patents

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Description

本発明は、アセトアセチル変性クロロプレンゴムおよびその製造方法、アセトアセチル変性クロロプレンゴムを用いた接着剤に関する。
クロロプレンゴムは、耐熱性、耐候性、耐オゾン性、耐薬品性、難燃性等に優れることから様々な用途に用いられている。
溶剤型接着剤もその代表例の一つであり、被着体適応性の広さや接着特性のバランスの良さから種々の用途で使用されている。近年、溶剤型接着剤に使用される有機溶媒はシックハウス症候群の原因となるトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族系のものから非芳香族のものへの転換が望まれている。しかしながら、この転換に伴って、溶剤型接着剤を貯蔵している際に有機溶媒に溶解する成分と不溶な成分に分離するいわゆる層分離が発生しやすくなった。
溶剤型接着剤の層分離を改良する手段としては、(1)乳化剤であるロジンをゴムチップから抽出除去する方法(例えば、特許文献1参照。)や、(2)エチレン性不飽和カルボン酸を共重合させたクロロプレン共重合体ラテックスと、エチレン性不飽和カルボン酸以外の共重合可能なモノマーを共重合させたクロロプレン共重合体ラテックスをブレンドする方法(例えば、特許文献2参照。)などが知られている。
米国特許第3427268 特開2007−332206号公報
本発明は、耐層分離性に優れた溶剤型接着剤を作成可能なクロロプレンゴム及びこれを用いた接着剤を提供することを課題とする。
すなわち本発明は、全ポリマー中に、アセトアセチル基を0.02〜0.50モル%含有するアセトアセチル変性クロロプレンゴムである。アセトアセチル変性クロロプレンゴムは、クロロプレンモノマー単独、又はクロロプレンモノマー及びクロロプレンモノマーと共重合可能なモノマー100質量部に対して、アセトアセチル化モノマー0.5〜10質量部を共重合させて得ることが好ましい。アセトアセチル化モノマーとしては、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート、2─アセトアセトキシエチルアクリレート、2─アセトアセトキシエチルメタクリレート、2─アセトアセトキシプロピルアクリレート、2─アセトアセトキシプロピルメタクリレートから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
アセトアセチル変性クロロプレンゴムのムーニー粘度は、30〜100ML(1+4)100℃であることが好ましい。
アセトアセチル変性クロロプレンゴムは、クロロプレンモノマー単独、又はクロロプレンモノマー及びクロロプレンモノマーと共重合可能なモノマー100質量部と、アセトアセチル化モノマー0.5〜10質量部とをロジン酸及び/又はロジン酸の金属塩0.5〜7質量部の存在下で、重合率50%以上となるまで乳化重合反応させることにより製造される。得られたアセトアセチル変性クロロプレンゴムは、有機溶媒に溶解させて接着剤とすることができる。
本発明によれば、耐層分離性に優れた溶剤型接着剤を作成可能なクロロプレンゴム及びこれを用いた接着剤が得られる。
クロロプレンモノマーは、2−クロロ−1,3−ブタジエンである。
クロロプレンモノマーと共重合可能なモノマーは、得られる接着剤の機械的特性を調整するために添加するものである。その種類については特に限定するものではないが、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アクリル酸又はそのエステル類、メタクリル酸又はそのエステル類、硫黄等が例示される。また、これらのモノマーを必要に応じて2種類以上併用することもできる。
これらのモノマーを共重合させる場合には、全モノマー100質量部中にクロロプレンモノマーを70質量部以上含むように共重合させることが好ましい。クロロプレンモノマーの含有量をこの範囲に調整することにより、得られる接着剤の初期強度や常態強度を維持することができる。
アセトアセチル化モノマーは、分子内にアセトアセチル基を有するモノマーであり、遷移金属と配位結合して錯体を形成できる化合物である。アセトアセチル化モノマーは、クロロプレンモノマーと共重合させることによってアセトアセチル変性クロロプレンゴムが得られ、これを接着剤とした際に、その耐層分離性を向上させるという効果を発揮するものである。
アセトアセチル化モノマーとしては、例えば、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート、2─アセトアセトキシエチルアクリレート、2─アセトアセトキシエチルメタクリレート、3─アセトアセトキシプロピルアクリレート、3─アセトアセトキシプロピルメタクリレート等がある。これらの中でも、2─アセトアセトキシエチルメタクリレートが取り扱いの面で好ましく用いることができる。
アセトアセチル変性クロロプレンゴム中のアセトアセチル基の含有量(変性量)は、全ポリマー中に0.02〜0.50モル%の範囲とすることが好ましい。0.02モル%に満たないと、得られるアセトアセチル変性クロロプレンゴムの耐層分離性を向上させる効果が得られない。また、0.50モル%を超えて含有すると接着剤作製時にアセトアセチル変性クロロプレンゴムが金属酸化物とキレートし、ゲル化してしまう。構成単位の含有量のより好ましい範囲は0.05〜0.40モル%、より好ましくは0.10〜0.30モル%とするとよい。
アセトアセチル変性量を全モノマー中0.02〜0.50モル%の範囲とするためには、重合条件によって若干の調整が必要であるが、例えば、クロロプレンモノマー100質量部に対して、アセトアセチル化モノマーを0.5〜10質量部を共重合させることにより得ることができる。
クロロプレンモノマーとアセトアセチル化モノマーを共重合させるには、従来公知のクロロプレンモノマーの重合方法と同様に行えばよい。例えば、これらのモノマーをクロロプレンモノマーの重合に一般に用いられる重合開始剤の存在下に、通常用いられる方法により乳化重合して得ることができる。
重合開始剤としては、クロロプレンモノマーの乳化重合に一般に用いられる公知の過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物類が用いられる。
乳化重合で使用する乳化/分散剤は、特に限定されるものではないが、重合終了後の凍結凝固乾燥時のフィルム状のクロロプレンゴムに、適当な強度を持たせて過度の収縮および破損を防ぐことができるという理由から、ロジン酸又はそのアルカリ金属塩を使用することが好ましい。ロジン酸は、樹脂酸、脂肪酸などの混合物である。樹脂酸としては、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、ピマル酸、イソピマル酸、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロピマル酸、ジヒドロイソピマル酸、セコデヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸などが含まれ、脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸などが含まれている。これらの成分組成は、ガムロジン、ウッドロジン、トールロジンに分類されるロジン採取方法の違い、松の産地及び樹種、蒸留精製、不均化(不均斉化)反応によって変化するものであり、本発明では限定されない。乳化安定性や取り扱いやすさを考慮するとナトリウム塩またはカリウム塩の使用が好ましい。ロジン酸塩の添加量は、特に限定されないが、全モノマー100質量部に対し、0.5〜5質量部が好ましく、1〜4質量部がより好ましい。0.5質量部よりも少ないと、乳化安定性が不良となり重合を安定して行うことができなくなる。また、5質量部よりも多いと、得られたクロロプレンゴムを溶剤型接着剤とした場合に、その耐水強度や層分離安定性が低下する。
重合温度及びクロロプレンモノマーの最終転化率は特に制限するものではないが、重合温度は0〜50℃であることが好ましく、更に10〜40℃であることが好ましい。重合温度をこの範囲に設定することによって、反応液中の水が凝固することなく、また、クロロプレンモノマーが揮発することもない。
クロロプレンゴムの分子量は、連鎖移動剤の添加量によって調節できる。つまり、連鎖移動剤の添加量を増やすとクロロプレンゴムの分子量を小さくすることができ、添加量を減らすと分子量を大きくすることができる。用いる連鎖移動剤は特に限定されるものではなく、クロロプレンモノマーの重合に一般的に用いられる連鎖移動剤が使用可能である。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタンやt−ドデシルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサントゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等が例示できる。
連鎖移動剤の使用量は、特に限定されないが、クロロプレン系重合体の分子量(あるいは重合体を単離して得られるクロロプレンゴムのムーニー粘度)が適正となるように選定される。アルキル基の構造や目標とする分子量によって異なるが、一般にはクロロプレンモノマー100重量部に対して0.05〜5.0重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲で用いられる。
クロロプレンモノマーの最終転化率は、50〜95質量%の範囲に入るように行うことが好ましい。最終転化率を調整するためには、所望する転化率になった時に、重合反応を停止させる重合禁止剤を添加して重合を停止させればよい。
重合禁止剤としては、通常用いられる禁止剤を用いることができ、特に限定するものではないが、例えば、チオジフェニルアミン、4−ターシャリーブチルカテコール、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノールなどがある。
未反応のクロロプレンモノマーは、例えば、スチームストリッピング法によって除去し、その後、pHを調整し、常法の凍結凝固、水洗、熱風乾燥などの工程を経てアセトアセチル変性クロロプレンゴムが得られる。
アセトアセチル変性クロロプレンゴムは、有機溶媒に溶解させることにより接着剤とすることができる。
ここで、一般的な溶剤型接着剤の製造方法としては、アルキルフェノール樹脂や酸化マグネシウム(MgO)を有機溶媒に溶解させて25℃で20時間静置した後、クロロプレンゴム、金属酸化物、老化防止剤等をロールで混練した混合物を溶解させる方法が知られている。しかしながら、本発明のアセトアセチル変性クロロプレンゴムは、金属酸化物や老化防止剤等とともにロールで混練する必要がなく、直接、有機溶媒に溶解、分散させて接着剤とすることもできる。
接着剤に用いる有機溶媒は、シックハウス症候群の原因物質となるトルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族系のものではなく、n―ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの非芳香族系のものであって、単独ではクロロプレンゴムの溶解性に乏しい貧溶媒同士の混合体のみにてクロロプレンゴムを溶解することが好ましい。
有機溶媒の使用量は、接着剤の用途や種類によって適宜調整すればよく、特に限定するものではないが、アセトアセチル変性クロロプレンゴムの固形分濃度が10〜30質量%となるように調整すると、接着剤としての、耐熱接着力、初期接着力のバランスが良好となるため好ましい。
接着剤には、金属酸化物や粘着付与樹脂、老化防止剤を添加してもよい。これらの添加剤は、接着剤に添加することにより、得られる接着剤の初期接着強度や常態接着強度、スプレー塗工性などを向上させることができる。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化アルミニウム、酸化チタンや酸化マグネシウム等を用いることができる。粘着付与樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂や、ロジン樹脂や、クマロン樹脂や、石油樹脂等を用いることができる。
老化防止剤としては、例えば、2,2´−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N´−ヘキサン−1,6−ジイルビス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオナミド)、3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシアルキルエステル、ジエチル[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ホスホネート、3,3´,3´´,5,5´,5´´−ヘキサ−t−ブチル−a,a´,a´´−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)ポロピオネート]、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等を用いることができる。
接着剤には、さらに、所望の物性に応じて、ホルムアルデヒドキャッチャー剤や充填剤等を添加してもよい。
ホルムアルデヒドキャッチャー剤としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、メラミン、ジシアンジアミド、尿素、エチレン尿素、4,5−ジメトキシエチレン尿素、プロピレン尿素、5−メチルプロピレン尿素、5−ヒドロキシプロピレン尿素、5−メトキシプロピレン尿素、オキサリル尿素(パラバン酸)、ヒドラゾベンゾチアゾール、セミカルバジド、チオセミカルバジドを用いることができ、有害な揮発性物質であるホルムアルデヒドを捕捉できる。充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー、スメクタイト、シリカ、ハイドロタルサイトやマイカ等を用いることができる。
また、耐光性を向上させる目的で、接着剤に、ベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤や、ヒンダードアミン等の光安定剤を添加してもよい。
接着剤は、紙、木材、布、皮革、ジャージ、レザー、ゴム、プラスチック、フォーム、陶器、ガラス、モルタル、セメント系材料、セラミック、金属等の同種、あるいは異種の接合・接着用に好適に用いることができる。
<実施例1>
[アセトアセチル変性クロロプレンゴムの製造]
内容積5リットルの反応機を用いて、窒素雰囲気下、純水100部に不均化ロジン酸カリウム塩ロンヂスK−25(荒川化学工業社製、固形分25%)12部、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物のナトリウム塩(商品名デモールN:花王製)0.5部、水酸化ナトリウム0.2部を溶解した。この溶液中にクロロプレンモノマー99.5部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート0.5部、ドデシルメルカプタン0.24部を加え乳化した後、過硫酸カリウムを開始剤として用い、窒素雰囲気下、10℃で乳化重合を行った。クロロプレンの重合率が75%に達したところでフェノチアジン乳濁液を加え重合を停止させた。次いで、減圧下で加熱し、未反応のクロロプレンモノマーを回収した。得られたポリクロロプレンラテックスを希酢酸によりpH7に調整後、定法の凍結凝固法によりシートとし、これを乾燥させてアセトアセチル変性クロロプレンゴムを得た。得られたアセトアセチル変性クロロプレンゴムのムーニー粘度及びアセトアセチル変性量を表1に記す。
[ムーニー粘度の測定]
クロロプレンゴムについて、JIS−K 6300に準拠し、100℃におけるムーニー粘度を測定した。
[アセトアセチル変性量の測定]
得られたゴムシートをベンゼン及びメタノールで精製し凍結乾燥したものを、5%の重クロロホルム溶液に溶解して、日本電子(株)製JNM−GSX−400(400MHz、FT型)を用い測定した。このH−NMRスペクトルにおいて重クロロホルム中のクロロホルムのピーク(7.24ppm)を基準として、クロロプレン構造由来の4.0〜6.2ppmのピーク面積(A)と、アセトアセチル基由来の4.2〜4.4ppmのピーク面積(B)から、次式より算出した。
アセトアセチル変性量(モル%)=(B/A)×1/2
[接着剤の調整]
アルキルフェノール樹脂(タマノル526:荒川化学工業社製)50部と酸化マグネシウム(キョウワマグ#150:協和化学工業社製)3部をシクロヘキサンと酢酸エチルの1:1混合溶媒100部に溶解させて、室温下、16時間キレート化反応させた。次に、そのシクロヘキサン溶液に対して、クロロプレンゴム100部、シクロヘキサンと酢酸エチルの1:1混合溶媒を接着剤粘度が3,700〜4,300[mPa・s]になるように加え、クロロプレンゴムが完全に溶解するまで混合攪拌し、接着剤を得た。接着剤の粘度、耐層分離性及び剥離強度の結果を表1に示す。
[接着剤の粘度測定]
接着剤を作成後、ブルックフィールド型粘度計を用いて25℃における粘度を測定した。
[接着剤の耐層分離性試験]
接着剤をガラス製容器に入れ、遮光下、60℃の恒温水槽中に貯蔵した。8週間にわたり接着剤の外観観察を実施し、接着剤成分の分離が見られた週を記録した。
[剥離強度]
剥離強度試験は、被着体として帆布を用い、JIS K 6854−3:1999に規定された方法に準じて行った。得られた接着剤を、帆布に約300g/mの塗布量となるように3回に分けて刷毛にて塗布し、最終塗布から30分放置した後、帆布の接着剤塗布面同士を張り合わせて圧着した。張り合わせたサンプルを23℃で7日間養生した後、200×25mmのサイズに裁断し、23℃雰囲気下で200mm/分の速度でT型剥離試験を行った。
<実施例2>
クロロプレンモノマーが98部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートが2部、ドデシルメルカプタンが0.22部であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表1に示す。
<実施例3>
クロロプレンモノマーが99部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートが1部、ドデシルメルカプタンが0.23部、重合率が85%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表1に示す。
<実施例4>
クロロプレンモノマーが95部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートが5部、ドデシルメルカプタンが0.25部、重合温度が35℃、重合率が65%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表1に示す。
<実施例5>
クロロプレンモノマーが93部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートが7部、ドデシルメルカプタンが0.30部、重合温度が15℃、重合率が65%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表1に示す。
<実施例6>
クロロプレンモノマーが98部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートが2部、ドデシルメルカプタンが0.27部、重合温度が45℃、重合率が70%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表1に示す。
<実施例7>
クロロプレンモノマーが96部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレートの代わりに3−アセトアセトキシプロピルメタクリレートが4部、ドデシルメルカプタンが0.20部、重合率が70%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表1に示す。
<比較例1>
クロロプレンモノマーが100部、ドデシルメルカプタンが0.12部であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表2に示す。
<比較例2>
クロロプレンモノマーが100部、ドデシルメルカプタンが0.16部、重合温度が35℃、重合率が65%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表2に示す。
<比較例3>
クロロプレンモノマーが93部、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート7部、ドデシルメルカプタンが0.22部であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成したところ、接着剤がゲル化した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量の結果を表2に示す。
<比較例4>
重合率が65%であること以外、実施例1と同様の条件で重合を行い、実施例1と同様の方法で接着剤を作成した。ムーニー粘度ML(1+4)100℃、アセトアセチル変性量、接着剤の粘度、耐層分離性、剥離強度の結果を表2に示す。

Claims (6)

  1. 全ポリマー中に、アセトアセチル基を0.02〜0.50モル%含有するアセトアセチル変性クロロプレンゴム。
  2. クロロプレンモノマー単独、又はクロロプレンモノマー及びクロロプレンモノマーと共重合可能なモノマー100質量部に対して、アセトアセチル化モノマー0.5〜10質量部を共重合させて得られることを特徴とする請求項1記載のアセトアセチル変性クロロプレンゴム。
  3. アセトアセチル化モノマーが、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート、2─アセトアセトキシエチルアクリレート、2─アセトアセトキシエチルメタクリレート、3─アセトアセトキシプロピルアクリレート、3─アセトアセトキシプロピルメタクリレートから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2記載のアセトアセチル変性クロロプレンゴム。
  4. ムーニー粘度が、30〜100ML(1+4)100℃であることを特徴とする請求項1〜3いずれか一項記載のアセトアセチル変性クロロプレンゴム。
  5. クロロプレンモノマー単独、又はクロロプレンモノマー及びクロロプレンモノマーと共重合可能なモノマー100質量部と、アセトアセチル化モノマー0.5〜10質量部とをロジン酸及び/又はロジン酸の金属塩0.5〜7質量部の存在下で、重合率50%以上となるまで乳化重合反応させるアセトアセチル変性クロロプレンゴムの製造方法。
  6. 請求項1〜4いずれか一項記載のアセトアセチル変性クロロプレンゴムを有機溶媒に溶解させて得られる接着剤。
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