エンジン発電機1・100の基本構成の概略について、図1及び図3を用いて説明する。
エンジン発電機1・100は、主にディーゼルエンジン10(以下に、エンジン10と記載)と、排気浄化装置20と、発電装置30と、制御装置40とで構成される。
エンジン10の構成について詳細に説明する。なお、図1中の白抜き矢印は吸入空気の流れの方向を示し、黒塗り矢印は排気ガスの流れの方向を示している。
エンジン10は、発電装置30を駆動させる動力源である。エンジン10は、エンジン主体部11、燃料供給部12、吸気通路13、排気通路14を備える。なお、本実施形態において、エンジン10は、圧縮された空気に燃料を供給することによって燃焼させて、この燃焼による膨張エネルギーから回転動力を得る直列四気筒ディーゼルエンジンである。
エンジン主体部11は、シリンダブロック、シリンダヘッド、クランク軸などを有するとともに、燃焼室111を有する。エンジン主体部11には、エンジン回転センサ(図示省略)が設置される。エンジン回転センサは、エンジン10の運転時に回転するクランク軸の回転を検出し、この検出信号を制御装置40へ送信する。
燃料供給部12は、燃料噴射ポンプ121、燃料噴射ノズル122等によって構成される。燃料供給部12は、燃料を圧送してエンジン主体部11の燃焼室111に供給する。
燃料噴射ポンプ121は、ポンプ部123と、調量部124とから構成される。ポンプ部123は、クランク軸によりギヤ等を介して駆動されて、当該ポンプ部123に内設されるプランジャバレルと、当該プランジャバレルに摺動可能に嵌挿されたプランジャとによって、燃料を燃焼室111へ燃料噴射ノズル122を介して圧送する。また、調量部124は、ガバナアクチュエータ125を内蔵し、ガバナアクチュエータ125により、ポンプ部123から燃焼室111へ圧送される燃料を調量する。
燃料噴射ノズル122は、その先端部が燃焼室111に突出するようにエンジン主体部11に設けられている。燃料は、燃料噴射ポンプ121から燃料噴射ノズル122へ所定のタイミングで圧送されて、この燃料噴射ノズル122から燃焼室111内へ噴射されることとなる。
ガバナアクチュエータ125は、ステッピングモータやDCサーボモータ等で構成される。ガバナアクチュエータ125は、後述する制御装置40からの制御信号に応じて駆動し、燃料噴射ポンプ121の調量部124と連動させる。つまり、制御装置40は、ガバナアクチュエータ125を駆動制御することにより、ポンプ部123から燃焼室111へ圧送される燃料を調量して、エンジン10の出力回転を変更することができるようになっている。
吸気通路13は、吸入空気を外部からエンジン主体部11の燃焼室111に導く通路である。吸気通路13には、図示しないエアクリーナ、吸気スロットル131及び吸気マニホールド132が空気の流れる方向に沿って順に設けられる。
エアクリーナは、吸入空気の埃等の異物を濾過して、この異物が吸入空気に混入した状態で燃焼室111に侵入することを防止している。
吸気スロットル131は、例えばDCサーボモータによって駆動されるバタフライバルブを用いて、エンジン主体部11の燃焼室111へ供給される吸入空気の流量を調整する。具体的には、吸気スロットル131は、バタフライバルブ(以下、吸気弁131aとする)の開度を調節して、吸気通路13の通路断面積を変化させることによって燃焼室111へ供給される吸入空気の流量を調量可能とする。吸気スロットル131は、制御装置40と接続されて、この制御装置40により開閉制御される。
吸気マニホールド132は、エアクリーナによって濾過された後、吸気スロットル131によって調量された吸入空気を、各気筒の燃焼室111に均等に配分する。吸気マニホールド132は四つの通路に分岐するように形成されて、シリンダヘッドに固設されている。
排気通路14は、エンジン主体部11から排出される排気ガスを後述する排気浄化装置20まで導く通路である。排気通路14には、排気マニホールド141、排気スロットル142、昇温装置143が排気ガスの流れる方向の上流側から下流側に向かって順に設けられている。
排気マニホールド141は、エンジン主体部11の各気筒の燃焼室111から排出された排気ガスを集合させる。排気マニホールド141は四つの燃焼室111から延びる通路を一つの通路に合流させる形状となっている。
排気スロットル142は、例えばDCサーボモータや圧力ダイヤフラムによって駆動されるバタフライバルブを用いて、排気通路14の内部に生じる排気圧力を調整する。具体的には、排気スロットル142は、バタフライバルブ(以下、排気弁142aとする)の開度を調節して、排気通路14の通路断面積を変化させることによって排気圧力を調整可能とする。排気スロットル142は、制御装置40と接続されて、この制御装置40により開閉制御される。
昇温装置143は、排気浄化装置20に流入する排気ガスの温度を強制的に上昇させる。昇温装置143は、排気浄化装置20よりも排気ガスの流れる方向の上流側に配置される。昇温装置143は電気ヒータで構成されており、発電装置30からの電力を受けて発熱して排気浄化装置20へ流入する前の排気ガスを加熱可能としている。ただし、昇温装置143は、本実施形態においては電気ヒータで構成しているが、排気通路14を外部から加熱するガスバナーなどでもよい。昇温装置143には、後述する電磁開閉器52等を介して電力が供給される。電磁開閉器52が制御装置40と接続されて、この制御装置40により電磁開閉器52を介した昇温装置143に対する電力供給が制御される。つまり、昇温装置143は制御装置40によって制御される。
次に、排気浄化装置20の構成について詳細に説明する。
排気浄化装置20は、排気ガスに含まれる粒子状物質を除去するものであり、主に酸化触媒担体(Diesel Oxidation Catalyst:以降「DOC」という)21やディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter:以降「DPF」という)22、排気温度センサ23で構成される。DOC21及びDPF22は、DOC21が排気通路14の下流側に連続する排気浄化装置20内の排気通路の上流側に、DPF22が前記排気通路の下流側に位置するように配置される。排気浄化装置20は、本実施形態においてはDOC21とDPF22の両方を備える構成としているが、DPF22のみを備える構成としてもよい。
DOC21は、排気ガスに含まれるCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)及び粒子状物質の一部を構成するSOF(有機可溶成分)を酸化して除去するものである。また、DOC21は、排気ガスに多く含まれるNO(一酸化窒素)を酸化してNO2(二酸化窒素)に変化させる。
DPF22は、主に煤等からなる粒子状物質を捕集することによって排気を濾過するとともに、捕集した粒子状物質を酸化して除去するものである。本実施形態のDPF22は、炭化ケイ素を基材としたDPFが用いられており、排気ガスに含まれる粒子状物質が、DPF22に形成された微細な穴を通過する際に捕集されることとなる。このようにしてDPF22によって捕集された粒子状物質は、排気ガスが酸化反応を進行させることができる温度(再生可能限界温度Trよりも高い温度)であることを条件として、排気ガスに含まれる酸素ならびにDOC21で生成されたNO2によって酸化される。
排気温度センサ23は、その先端部がDOC21とDPF22の間に位置するように排気通路14に配置され、DPF22に流入する排気ガスの温度を検出する。排気温度センサ23は、制御装置40と電気的に接続され、排気温度センサ23による検出信号を制御装置40へ送信する。
なお、排気温度センサ23は、本実施形態においては排気浄化装置20内で前記排気通路14の一箇所のみに配置しているが、複数箇所に配置してもよい。例えば、排気温度センサ23は、排気浄化装置20内で前記排気通路14のDPF22よりも上流側の一箇所と、DPF22よりも下流側の一箇所との合計二箇所に配置してもよい。また、排気温度センサ23は、排気通路14における昇温装置143とDPF22との間や、昇温装置143内に配置してもよい。
次に、発電装置30について説明する。
発電装置30は、発電機31、変流器32、ブレーカ33、出力端子34、発電機31によって発電した交流電力を任意の周波数の交流電力に変換するインバータ装置等を備える。発電装置30には、発電機31によって発電された電力を出力するための主回路に、変流器32、ブレーカ33、及び出力端子34が順に配置される。
発電機31は、エンジン10により駆動されて発電を行う。発電機31は、主に略円筒形状に形成された固定子と、その内部に回転自在に軸支された回転子とで構成されている。なお、発電機31には、回転子に起電力が発生する回転電機子形と、固定子に起電力が発生する回転界磁形とがあるが、発電機31の発電形式について限定するものではない。
変流器32は、発電機31からの大電流を電流計等で計測可能な値の電流に変換する。変流器32は、発電機31からの電流が通る主回路の中途部に配置される。変流器32は、主回路より供給される電力によって二次出力を取り出すことができるようになっている。
ブレーカ33は、発電機31によって発電された電流が当該ブレーカ33内を設定値以上流れた場合、前記主回路を自動的に遮断する。ブレーカ33は、変流器32の下流側に配置される。
出力端子34は、発電機31による電力を外部装置に出力可能とする。出力端子34は、外部装置と接続可能に構成される。
次に、制御装置40について説明する。
制御装置40は、発電装置30の変流器32の二次出力を利用して、エンジン負荷率を算出し、算出したエンジン負荷率に基づいて排気浄化装置30の強制再生制御の要否を決定する。
制御装置40は、排気浄化装置20のDPF22によって捕集された粒子状物質を酸化し除去可能な排気ガスの温度となるように各種装置を制御するものである。ここでの排気ガスの温度とは、例えば排気温度センサ23が再生制御にかかわる場合には再生可能限界温度Tr(排気浄化装置のDPF22が再生するのに可能である温度)よりも高い温度である。
制御装置40は、主として中央処理装置、記憶装置等により構成される。制御装置40は、発電装置30の出力側に配置された変流器32と、デジタル出力可能な電流計や電圧計(図示省略)を介して接続される。制御装置40は、変流器32の二次側電流を検知して、エンジン10を負荷に応じた所定の出力が得られるように制御する。
制御装置40の記憶装置には、燃料噴射マップ、負荷制御マップ、昇温制御マップ等の制御マップが、各種設定条件に応じてエンジン10の制御を行うとともに、DPF22の強制再生(排気ガスの温度を強制的に上昇させDPF22を再生可能とすること)に必要となる所定の制御を行うべく記憶されている。また、この記憶装置には、変流器32からの電気信号に基づいて、エンジン負荷率Lfを算出するためのエンジン負荷率マップが記憶されている。
前記各制御マップは、例えば設定されたエンジン回転数やトルクを確保したり、粒子状物質の酸化に必要とされる排気ガスの温度を確保したりするために、予め試験によって見出された最適な制御ファクターが記憶されたものである。そして、制御装置40は、各制御マップから制御ファクターを呼び出して制御信号を作成することによって、エンジン発電機1を最適に制御可能となっている。
以上のような構成において、エンジン発電機1におけるDPF22の強制再生制御について以下の各実施形態で説明する。
第一構成形態に係るエンジン発電機1について、前述した実施形態を基に説明する。
前記エンジン発電機1は、第二回路50を備える。第二回路50は、昇温装置143と発電装置30の出力側の主回路とを接続して、発電機31からの電力の一部を昇温装置143に供給可能とする。
第二回路50には、ブレーカ33に近い側から順に、補助ブレーカ51、電磁開閉器52が配置される。
補助ブレーカ51は、第二回路50に流れる電流が所定値以上である場合、電磁開閉器52及び昇温装置143の保護のために、第二回路50を電流が流れないように遮断する。
電磁開閉器52は、昇温装置143及び制御装置40と電気的に接続される。電磁開閉器52は、第二回路50内の通電を行うか否かを操作することで昇温装置143(負荷)を作動させたり停止させたりするとともに、昇温装置143に過電流が流れることを防止する。
第一構成形態に係るエンジン発電機1において、前述した基本実施例のエンジン発電機1に備えられた吸気スロットル131及び排気スロットル142の要否は問わない。
次に、第一構成形態における制御装置41を前記制御装置40に基づいて説明する。
制御装置41は、エンジン10及び発電装置30の状態を把握し、DPF22の再生に最適な排気ガスの温度となるように、各種装置に対して最適な作動をするように制御するものである。
また、制御装置41は、エンジン負荷率Lfが記憶装置に予め記憶した負荷境界値Lft以上の状態を高負荷率状態と、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft未満の状態を低負荷率状態と定義する。高負荷率状態のエンジン10の通常運転においては、排気浄化装置20に流入する排気ガスの温度が高く強制再生が不要な領域である。なお、負荷境界値Lftは、エンジン発電機1の使用条件等から試験によって定められる所定の値であり、具値的な数値について限定するものではない。
制御装置41による排気浄化装置20の再生温度の制御構成、及びエンジン回転数についての制御構成を説明する。
図2に示すように、ステップS101において、発電機31の出力(電流)の値が変流器32を通過することで小さくなり電流計により検知され、エンジン回転センサによりエンジン回転数が検知される。検知された発電機31の出力は、変流器32の二次出力(検出値)として、制御装置41の記憶装置に記憶される。検知されたエンジン回転数も制御装置41の記憶装置に記憶される。
次に、ステップS102において、エンジン負荷率LfがステップS101で取得した二次出力の値とエンジン回転数からエンジン負荷率マップによって算出される。さらに負荷境界値Lftは負荷制御マップによって算出される。
次に、ステップS103において、エンジン負荷率Lfと負荷境界値Lftとが比較され、強制再生が必要か否かが判断される。この判断は、排気浄化装置20のDPF22において、現状のエンジン10の運転状態で強制再生が必要な状態であるか否かの判断である。
エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft以上であり、排気浄化装置20において強制再生が必要でないと判断された場合、ステップS120に移行される。
ステップS120において、電磁開閉器52がON(通電)であるかOFF(遮断)であるかが判断される。つまり、昇温装置143が作動しているか否かが判断される。昇温装置143が作動していないと判断された場合、再びステップS101に移行される。
つまり、昇温装置143が作動していない状態は、既に連続再生が行われている状態である。そのため、排気浄化装置20内の粒子状物質を酸化させるための所定の制御を禁止するために必要な制御信号が、制御装置41によって電磁開閉器52やガバナアクチュエータ125等に出力される。
具体的には、第二回路50の通電を禁止する制御信号が、制御装置41によって電磁開閉器52に出力される。さらに、通常運転用の燃料噴射マップに基づいた制御信号も制御装置41によってガバナアクチュエータ125に出力される。したがって、エンジン発電機1は通常運転が行われるように制御され、排気浄化装置20は連続再生が維持されるように制御される。
一方、ステップS103において、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft未満であると判断された場合は、排気浄化装置20において強制再生が必要であると判断され、ステップS104に移行される。
ステップS104において、排気温度センサ23によって送信された排気ガスの温度Tが、制御装置41の記憶装置によって取得され、さらに昇温制御マップにより呼び出された再生可能限界温度Trが制御装置41の記憶装置に取得され、ステップS105に移行される。
ステップS105において、ステップS104で取得した排気ガスの温度Tと再生可能限界温度Trとを比較して、強制再生の要否判断が行われる。この強制再生の要否判断は、排気浄化装置20のDPF22における排気ガスの温度Tが、連続再生が可能な温度状態であるか否かの判断である。
この強制再生の要否判断において、排気ガスの温度Tが再生可能限界温度Tr以上であり、排気浄化装置20において連続再生が可能な状態であると判断された場合、ステップS120に移行される。
一方、この強制再生の要否判断において、排気ガスの温度Tが再生可能限界温度Tr未満であり、排気浄化装置20のDPF22が通常運転(現状のエンジン10の運転状態)では排気浄化機能の保てない強制再生が必要な状態であると判断された場合、ステップS106に移行される。
ステップS106において、排気ガスの温度Tを再生可能限界温度Tr以上として、排気浄化装置20のDPF22の強制再生が行われる。つまり、排気浄化装置20内の粒子状物質を酸化させるために必要な制御信号が、制御装置41によって電磁開閉器52及びガバナアクチュエータ125等に出力される。
具体的には、制御装置41が、排気ガスの温度が再生可能限界温度Trとなるまで電磁開閉器52をONとして、昇温装置143を作動させて排気浄化装置20に流入する排気ガスを昇温させる。
さらに、昇温装置143の作動を起因とするエンジン負荷率の増加に応じたエンジン回転数の整定(減速する変動を抑制)が行なわれる。つまり、強制再生用の燃料噴射マップに基づいて、予め設定されているエンジン回転数Nとなるようにエンジン回転数を増速させる増速制御信号が制御装置41によって算出される。
当該増速制御信号がガバナアクチュエータ125に出力されることにより、燃焼室111へと供給される燃料の噴射量や噴射パターン等が変更され、エンジン回転数がエンジン回転数Nとなるように整定されることとなる。
このような制御を行うことで、エンジン発電機1は、DPF22の再生を効率よく行うとともに、エンジン回転数の変動を最小限に抑制することが可能となる。
次に、DPF22の強制再生が行われている状態、つまり昇温装置143が作動している状態で、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft以上であると判断された場合について以下に説明する。
ステップS106において、昇温装置143の作動によりDPF22が強制再生された後、再びステップS101・S102・S103の順に移行される。そして、ステプS103においてエンジン負荷率Lfと負荷境界値Lftとが比較された時に、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft以上であると判断された場合、排気浄化装置20は強制再生不要となって連続再生が可能な状態となり、ステップS120に移行される。
ステップS120において、電磁開閉器52が通電を許可されているか否かの判断がされる。つまり、昇温装置143が作動しているか否かの判断がされる。この判断は、排気浄化装置20のDPF22の強制再生が行われているか否かの判断である。
昇温装置143が作動している場合、ステップS106でのDPF22の強制再生がなされており、ステップS121に移行される。
ステップS121において、昇温装置143は、瞬時に停止される。よって、排気浄化装置20のDPF22は、強制再生から連続再生に瞬時に移行されることとなる。つまり、昇温装置143は、排気ガスの温度の強制上昇を停止させ、エンジン10(ガバナアクチュエータ125)はエンジン負荷率Lfに応じた通常運転を行う。
具体的には、昇温装置143へと流れる電流を停止させる旨の制御信号が、制御装置41によって電磁開閉器52に出力される。このとき負荷が急激に減少するので、同時に、エンジン負荷率に応じた燃料の噴射パターンや噴射量を行う旨の制御信号がガバナアクチュエータ125に出力される。つまり、通常再生用の燃料噴射マップに基づいて、前記エンジン回転数Nとなるようにエンジン回転数を減速させる減速制御信号が制御装置41によって算出される。当該減速制御信号がガバナアクチュエータ125に出力されることにより、燃焼室111へと供給される燃料の噴射量や噴射パターン等が変更され、エンジン回転数がエンジン回転数Nとなるように整定されることとなる。
このような制御によって、エンジン回転数の変動を最小限に抑制するとともに、排気浄化装置20のDPF22の再生に適切な排気の温度を保つことが可能である。
第一構成形態のエンジン発電機1は、ステップS103におけるエンジン負荷判断とステップS105における強制再生の要否判断とで排気浄化装置20の強制再生の要否判断が行われる構成であるが、ステップS101からステップS103、ステップS106、及びステップS120・S121のみの構成、つまりステップS103におけるエンジン負荷判断のみで排気浄化装置20の強制再生の要否判断が行われる簡単な構成であってもよい。
以上の如く、本実施形態のエンジン発電機1は、エンジン10と、前記エンジン10により駆動されて発電を行う発電装置30と、前記エンジン10及び前記発電装置30を制御する制御装置40と、を備えるエンジン発電機1であって、前記エンジン10の排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するとともに酸化させる排気浄化装置20を有し、前記制御装置40は、前記発電装置30の発電出力から前記エンジン10のエンジン負荷率Lfを算出して、算出したエンジン負荷率Lfが所定の値(負荷境界値Lft)未満のときには前記排気浄化装置20の強制再生制御を行い、算出した前記エンジン負荷率Lfが所定の値(負荷境界値Lft)以上のときには前記排気浄化装置20の強制再生制御を行わないものである。
このように構成することにより、エンジン回転の速度が低下する前に強制再生制御の判断が行うことができるので、エンジン回転数の急激な変動を抑制しながら、エンジン10から排出される排気ガスの温度を排気浄化装置20の再生に適切な温度(再生可能限界温度Tr以上)に保つことができる。
本実施形態のエンジン発電機1では、前記排気浄化装置20は、当該排気浄化装置20に流入する排気ガスの温度Tを検出する排気温度センサ23を備え、前記制御装置40は、前記発電装置30の発電出力から算出された前記エンジン10の前記エンジン負荷率Lfが所定の値(負荷境界値Lft)未満のとき、且つ、前記排気温度センサ23により検出された排気ガスの温度Tが所定の値(再生可能限界温度Tr)未満のときには前記排気浄化装置20の強制再生制御を行い、前記エンジン負荷率Lfが所定の値(負荷境界値Lft)以上のときには前記排気浄化装置20の強制再生制御を行わないものである。
このように構成することにより、エンジン回転数の急激な変動を抑制するとともに、排気浄化装置20の再生に適切な排気ガスの温度を保つことが可能である。また、排気浄化装置20の強制再生制御の要否をより正確に判断することが可能となり、エンジン10の低燃費に繋がる。
本実施形態のエンジン発電機1では、前記排気浄化装置20は、当該排気浄化装置20に流入する排気ガスの温度を上昇させる昇温装置143を備え、前記制御装置40(41)は、前記エンジン負荷率Lfが所定の値未満のとき、且つ、前記排気温度センサ23により検出された排気ガスの温度Tが所定の値(再生可能限界温度Tr)未満のときには前記昇温装置143を作動させ、前記エンジン負荷率Lfが所定の値(負荷境界値Lft)以上のときには前記昇温装置143の作動を停止させるものである。
このように構成することにより、エンジン回転数の急激な変動を抑制するとともに、排気浄化装置20の再生に適切な排気ガスの温度を保つことが可能である。また、排気浄化装置20の強制再生制御の要否をより正確に判断することが可能となり、エンジン10の低燃費化を図ることができる。昇温装置143を用いることで容易に排気ガスの温度調整を行うことができる。
次に、本発明の第一実施形態に係るエンジン発電機100について、図3から図7を用いて説明する。ただし、第一構成形態の構成と同一の構成については同じの符号を付し、異なる部分を中心に説明する。
第一構成形態では、昇温装置143を作動させることによってDPF22の強制再生が行われていたが、第一実施形態では、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度の調整を行うことで、排気浄化装置20に流入する排気ガスの温度を上昇させる。
制御装置42は、排気浄化装置20の排気温度センサ23と、発電装置30の変流器32とに電気的に接続され、これらからの電気信号に基づいて制御信号を作成(算出)する。制御装置42は、燃料供給部12のガバナアクチュエータ125、吸気通路13の吸気スロットル131、及び排気通路14の排気スロットル142とに電気的に接続され、これらに制御信号を出力する。特に、吸気スロットル131と排気スロットル142とは、制御装置42に電気信号を双方向に伝達可能となるように接続される。つまり、吸気スロットル131と排気スロットル142のそれぞれの開度が検知され、開度をフィードバックして所望の開度に吸気スロットル131と排気スロットル142を制御装置42が制御する。あるいは、開度を検知することなくステップモータ等により、所望の開度となるように制御装置42が制御する。
制御装置42には、前述の制御装置40のマップに加え、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度変化量と、エンジン回転数を整定させる整定制御量との関係を定めた整定制御マップが記憶されている。
以上のような構成において、排気浄化装置20の再生温度の制御構成、及びエンジン回転数についての制御構成を説明する。
図4に示すように、ステップS201において、発電機31の出力(電流)の値が変流器32を通過することで小さくなり電流計により検知され、エンジン回転センサによりエンジン回転数が検知される。検知された変流器32の出力は、変流器32の二次出力(検出値)として、制御装置42の記憶装置に記憶される。検知されたエンジン回転数も制御装置42の記憶装置に記憶される。
次に、ステップS202において、エンジン負荷率LfがステップS201で取得した二次出力の値とエンジン回転数からエンジン負荷率マップによって算出される。さらに負荷境界値Lftは負荷制御マップによって算出される。
次に、ステップS203において、エンジン負荷率Lfと負荷境界値Lftとが比較され、強制再生が必要か否かが判断される。この判断は、排気浄化装置20のDPF22において、現状のエンジン10の運転状態で強制再生が必要な状態であるか否かの判断である。
この判断により、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft以上であり、排気浄化装置20において強制再生が必要でないと判断された場合、ステップS220に移行される。
ステップS220において、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度が全開であると判断された場合、再びステップS201に移行される。つまり、吸気スロットル131の吸気弁131a及び排気スロットル142の排気弁142aやガバナアクチュエータ125に、排気浄化装置20内の粒子状物質を酸化させるための所定の制御を禁止する旨の制御信号が制御装置42によって出力される。
具体的には、吸気スロットル131の吸気弁131aに対して開度を保持することで吸入空気量の調整を禁止する旨の制御信号が制御装置42によって出力され、燃焼室111に供給される吸入空気の量は変化しない。また、排気スロットル142の排気弁142aに対しては開度を保持することで排気圧力の調整を禁止する旨の制御信号が制御装置42によって出力され、燃焼室111から排出される排気ガスの量は変化しない。更に、ガバナアクチュエータ125に対しては通常運転用の燃料噴射マップに基づいて制御信号が制御装置42によって出力される。
一方、ステップS203において、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft未満である場合、排気浄化装置20が連続再生の可能な状態でないと判断され、ステップS204に移行される。
ステップS204において、制御装置42は、排気温度センサ23によって検知された排気ガスの温度Tを取得し、昇温制御マップによって再生可能限界温度Trが取得され、記憶装置に記憶し、ステップS205に移行する。
ステップS205において、ステップS204で取得した排気ガスの温度Tと再生可能限界温度Trとを比較し、強制再生の要否判断が行われる。この強制再生の要否判断は、排気浄化装置20のDPF22に流入する排気ガスの温度Tが連続再生の可能な温度状態であるか否かの判断である。
この強制再生の要否判断において、排気ガスの温度Tが再生可能限界温度Tr以上の場合、すなわち排気浄化装置20が連続再生の可能な状態であると判断され、ステップS220に移行される。
一方、この強制再生の要否判断において、排気ガスの温度Tが再生可能限界温度Tr未満の場合、排気浄化装置20のDPF22が通常運転では排気浄化機能の保てない強制再生が必要な状態であると判断され、ステップS206に移行される。
ステップS206において、排気ガスの温度Tが再生可能限界温度Tr以上とするために排気浄化装置20のDPF22の強制再生制御が「処理C」で実行される。
図5のステップS261において、吸気スロットル131の開度A1及び排気スロットル142の開度A2がそれぞれ制御装置42によって取得され、ステップS262に移行される。
ステップS262において、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度が制御装置42によって調整(閉弁)される。つまり、吸気スロットル131及び排気スロットル142に、排気浄化装置20内の粒子状物質を酸化させるための所定の制御を行うために必要な制御信号が制御装置42によって出力される。
具体的には、各気筒の燃焼室111に吸入空気の流量の調整を行う旨の制御信号が、制御装置42によって吸気スロットル131の吸気弁131aに出力されることで、エンジン負荷率Lfに応じた開度まで吸気弁131aが閉弁されて燃焼室111に供給される吸入空気の流量が制限させる。同時に、排気圧力の調整を行う旨の制御信号が制御装置42によって排気スロットル142に出力されることで、適切な開度まで排気弁142aが閉弁されて排気ガスの排出量が制限させる。
ステップS263において、吸気スロットル131及び排気スロットル142の調整後の開度A3・A4がそれぞれ制御装置42によって取得され、ステップS264に移行される。
ステップS264において、吸気スロットル131の前後の開度A1・A3及び排気スロットル142の前後の開度A2・A4から開度変化量が算出され、当該開度変化量から整定制御マップをもとに、エンジン回転数の整定制御量が算出される。
ステップS265において、通常運転用のアイソクロナス制御から強制再生用のドループ制御に制御モードが移行され、ドループ制御の下でステップS264での整定制御量によるエンジン回転数の整定(減速する変動を抑制)が行なわれる。
具体的には、整定制御量を反映したエンジン回転となるようにエンジン回転を減速させる減速制御信号としてガバナアクチュエータ125に出力することで、燃焼室111へと供給される燃料の噴射量や噴射パターン等が変更され、エンジン回転数がエンジン回転数Nとなるように整定(減速する変動を抑制する)されることとなる。また、ドループ制御及びアイソクロナス制御の詳細については後述する。
ステップS266において、ステップS265におけるドループ制御が開始されてから所定時間tが経過したか否かの判断がされる。ここで、所定時間tが経過していない場合、ドループ制御がなされ、所定時間tが経過している場合、ステップS267に移行される。
ステップS267において、ドループ制御からアイソクロナス制御への切り替えが行われる。エンジン発電機1(ガバナアクチュエータ125)は通常運転用の制御がなされ、再び、ステップS201へと移行される。
このような制御を行うことで、エンジン発電機1は、DPF22の再生を効率よく行うとともに、エンジン回転数Nの変動を最小限に抑制することが可能となる。
次に、DPF22の強制再生が行われた状態、つまり吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度の調整がなされている状態で、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft以上の場合について以下に説明する。
ステップS206の吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度の調整による強制再生制御がなされ、再びステップS201・S202・S203の順に移行される。そして、ステップS203においてエンジン負荷率Lfと負荷境界値Lftとを比較する負荷判定が、負荷制御マップによって行われる。
この負荷判定により、エンジン負荷率Lfが負荷境界値Lft以上である場合、エンジン発電機1が通常運転であっても排気浄化装置20が連続再生の可能な状態であると判断され、ステップS220に移行される。
ステップS220において、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度の調整がなされているか否かの判断が行われる。この判断は、排気浄化装置20の強制再生が行われているか否かの判断である。
吸気弁131a及び排気弁142aが開度の調整がなされている場合、ステップS206の処理CによるDPF22の強制再生がなされたとの判断され、ステップS221に移行される。
ステップS221において、排気浄化装置20のDPF22の強制再生から、エンジン発電機1の通常運転下における連続再生への移行が「処理D」で実行される。
ステップS222において、吸気スロットル131の開度A5及び排気スロットル142の開度A6が制御装置42によって取得され、ステップS223に移行される。
ステップS223において、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度が制御装置42によって調整(開弁)される。よって、排気浄化装置20のDPF22は、強制再生から連続再生に移行されることとなる。つまり、制御装置42は吸気スロットル131及び排気スロットル142は開弁することで、排気ガスの温度の強制的な上昇を停止させる。
具体的には、吸気スロットル131の吸気弁131aに対して、各燃焼室111に吸入する空気量の調整を行わない旨の制御信号が制御装置42によって出力されることで、全開まで吸気弁131aが開弁されて燃焼室111に供給される吸入空気の流量を増加させる。同時に、排気スロットル142に対しては排気圧力の調整を行わない旨の制御信号が制御装置42によって出力されることで、全開まで吸気弁131a及び排気弁142aが開弁されて排気ガスの排出量を増加させる。
ステップS224において、吸気スロットル131及び排気スロットル142の調整後の開度A7・A8がそれぞれ制御装置42によって取得され、ステップS225に移行される。
ステップS225において、吸気スロットル131の開度A5・A7・及び排気スロットル142の開度A6・A8から開度変化量が算出され、当該開度変化量から整定制御マップをもとに、エンジン回転数の整定制御量が算出され、ステップS226に移行される。
ステップS226において、通常運転用のアイソクロナス制御から強制再生用のドループ制御に移行され、ドループ制御のもとでエンジン回転数の整定(増速する変動を抑制)が行なわれる。
具体的には、ガバナアクチュエータ125に対して整定制御量を反映したエンジン回転数を減速させる減速制御信号として出力することで、燃焼室111へと供給される燃料の噴射量や噴射パターン等が変更され、エンジン回転数がエンジン回転数Nとなるように整定(増速する変動を抑制する)されることとなる。
ステップS227において、ステップS226におけるドループ制御が開始されてから所定時間tが経過したか否かの判断がされる。ここで、所定時間tが経過していない場合、ドループ制御がなされ、所定時間tが経過している場合、ステップS228に移行される。
ステップS228において、ドループ制御からアイソクロナス制御への切り替えが行われ、通常運転用の制御がなされ、エンジン発電機1は通常運転を行う。そして、再び、ステップS201へと移行される。
このような制御によって、エンジン回転数の急激な変動を抑制するとともに、排気浄化装置20のDPF22の再生に適切な排気の温度を保つことが可能である。
第一実施形態のエンジン発電機100は、ステップS203における負荷判断と、ステップS205における強制再生の要否判断とで排気浄化装置20の強制再生の要否判断が行われる構成であるが、ステップS201からステップS203、ステップS206、及びステップS220・S221のみの構成、つまりステップS203における負荷判断のみで排気浄化装置20の強制再生の要否判断が行われる構成であってもよい。
以下に、第一実施形態のステップS265からステップS267、及びステップS226からステップS228に係る制御装置42の制御方法について、図3から図7を用いて説明する。
第一実施形態において、DPF22の再生制御に伴うエンジン回転数の制御、つまり、ガバナアクチュエータ125の制御は、燃料噴射マップを用いて行われる。また、以下に説明するアイソクロナス制御とドループ制御の切り替えによって、通常運転における制御及び強制再生における制御が行われる。
アイソクロナス制御は、前述しているエンジン回転数の制御であって、図7の二点鎖線に示すように、一定負荷Lの状態から、エンジン10に何かしらの負荷がかかった場合、燃料の噴射量を増加させることで、エンジンの回転数の低下を抑制する制御である。つまりエンジン回転数を一定のエンジン回転数Nとする制御である。
ドループ制御は、負荷の増加に対して出力回転が低下する制御である。本実施形態では、図7の太矢印に示すように、一定負荷Lであった状態から、エンジン10に何かしらの負荷がかかった場合、負荷がかかる前のエンジン回転数Nよりも所定の比率だけ大きい仮の設定エンジン回転数Nfまでエンジンの回転数を増加させ、トルクカーブ内に出力が収まるように、何かしらの負荷によって、エンジン回転数Nfから負荷前のエンジン回転数Nに低下させる制御である。
具体的には、図4から図6に示すように、前述したステップS205において排気ガスが再生可能限界温度Tr未満の場合、つまりDPF22の強制再生が必要な状態であると判断された場合である。すなわち、ステップS206において吸気スロットル131に対してエンジン負荷率Lfに応じた開度まで閉弁することで各燃焼室111に吸入空気する流量の調整を行う旨の制御信号が制御装置42によって出力されると、エンジン回転が減速してしまうので、そのときに、ガバナアクチュエータ125に対して、通常運転で行われていたアイソクロナス制御を解除して所定の比率だけ回転を増速させて、強制再生用のドループ制御に移行する。制御信号を出力後、所定の時間後には、強制再生前のエンジン回転数に減速するので、このときにアイソクロナス制御に切り替える。
このような制御を行うことで、DPF22の強制再生を行うと同時に、その強制再生に伴うエンジン回転数の急激な減少を抑制することが可能となる。
なお、第一構成形態及び第一実施形態におけるエンジン発電機1・100は、図8に示すように、輸送用のコンテナ200内を冷却・冷凍する冷却ユニット300に搭載して、冷却ユニット300の発電に用いられてもよい。
以上の如く、本実施形態のエンジン発電機100では、前記エンジン10は、当該エンジン10の出力回転を変更可能とするガバナアクチュエータ125と、前記エンジン10へ供給される吸入空気の流量を制御可能とする吸気スロットル131と、前記エンジン10から排出される排気ガスの流量を制御可能とする排気スロットル142と、を備え、前記制御装置40(42)は、前記排気浄化装置20の強制再生制御を開始するときには、前記吸気スロットル131及び前記排気スロットル142へ開度を減少させる制御信号を送信すると同時に前記ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御信号を送信するものである。
このように構成することにより、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度を減少させることで、排気浄化装置20に流入する排気ガスの温度を上昇させ、強制再生に適切な排気ガスの温度を保つことができる。さらに、ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御信号を送信することで、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度の減少に伴うエンジン回転数の急激な変動(減少)を抑制することができる。
以上の如く、本実施形態のエンジン発電機100では、前記エンジン10は、当該エンジン10の出力回転を変更可能とするガバナアクチュエータ125と、前記エンジン10へ供給される吸入空気の流量を制御可能とする吸気スロットル131と、前記エンジン10から排出される排気ガスの流量を制御可能とする排気スロットル142と、を備え、前記制御装置40(42)は、前記排気浄化装置20の強制再生制御を終了するときには、前記吸気スロットル131及び前記排気スロットル142へ開度を増加させる制御信号を送信すると同時に前記ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御信号を送信するものである。
このように構成することにより、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度を増加させることで、排気浄化装置20の強制再生を終了し、排気浄化装置20の再生に適切な排気ガスの温度を保つことができる。さらに、ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御信号を送信することで、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度の増加に伴うエンジン回転数の急激な変動(増加)を抑制することができる。しかも、排気浄化装置20の強制再生が不用な場合を判断して強制再生を終了するため、エンジン10の低燃費に繋がる。
本実施形態のエンジン発電機100では、前記ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御は、負荷の増加に対してエンジン10の出力回転が低下するドループ制御を行い、所定時間t経過後は、エンジン10の回転を一定とするアイソクロナス制御を行うものである。
このように構成することにより、エンジン回転数の急激な変動(減少)を効率的に抑制しながら、排気浄化装置の再生に適切な排気ガスの温度を保つことができる。
本実施形態のエンジン発電機100では、前記制御装置40(42)は、前記吸気スロットル131及び前記排気スロットル142の開度変化量とエンジン回転数を整定させる整定制御量との関係を定めた整定制御マップを有し、前記排気浄化装置20の強制再生制御を開始するときには、前記吸気スロットル131及び前記排気スロットル142の開度減少量に対応する整定制御量を前記整定制御マップから呼び出して前記ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御信号として送信するものである。
このように構成することにより、エンジン回転数の急激な変動を抑制しながら、排気浄化装置20の再生に適切な排気ガスの温度を保つことが可能である。しかも、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度減少量に対応してエンジン回転数の整定をおこなうことができ、高精度なエンジン回転数の制御が可能となりエンジン10の低燃費にも繋がる。
本実施形態のエンジン発電機100では、前記制御装置40(42)は、前記吸気スロットル131及び前記排気スロットル142の開度変化量とエンジン回転数を整定させる整定制御量との関係を定めた整定制御マップを有し、前記排気浄化装置20の強制再生制御を終了するときには、前記吸気スロットル131及び前記排気スロットル142の開度増加量に対応する整定制御量を前記整定制御マップから呼び出して前記ガバナアクチュエータ125へエンジン回転数を整定させる制御信号として送信するものである。
このように構成することにより、エンジン回転数の急激な変動を抑制しながら、排気浄化装置20の再生に適切な排気ガスの温度を保つことが可能である。しかも、吸気スロットル131及び排気スロットル142の開度増加量に対応してエンジン回転数の整定をおこなうことができ、高精度なエンジン回転数の制御が可能となりエンジン10の低燃費にも繋がる。