JP2006241978A - パティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置及びその排ガス浄化装置を備えた内燃機関並びにパティキュレートフィルタ再生方法 - Google Patents

パティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置及びその排ガス浄化装置を備えた内燃機関並びにパティキュレートフィルタ再生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 燃料噴射装置の形式を問わず、且つ排気ガス温度の上昇を確実に行うことができて再生動作の信頼性の向上を図ることができるパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置及びその排ガス浄化装置を備えた内燃機関並びにパティキュレートフィルタ再生方法を提供する。
【解決手段】 DPF33内のPMの堆積量が所定量を越えており、且つエンジンの排気ガス温度が再生動作可能温度未満であるときには、エンジンの吸気配管21に備えられた吸気絞り装置24による吸入空気量減少動作を実行し、また、DPF33の上流側に配置した電気ヒータ34による加熱動作を実行して、ガス温度を再生動作可能温度まで上昇させてDPF33の再生動作を開始させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンに代表される内燃機関の排気系に備えられ、排気中の粒子状物質(Particulate Matter、以下、PMという)を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタという)を再生するための再生機能を有する排ガス浄化装置及びその排ガス浄化装置を備えた内燃機関並びにフィルタ再生方法に係る。特に、本発明は、汎用性及び再生動作の信頼性を高めるための対策に関する。
近年、自動車等に搭載される内燃機関では排気エミッションの向上が要求されており、特にディーゼルエンジンにあっては、CO、HC、NOxの削減に加え、排気ガス中に含まれる煤等のPMを除去することが求められている。このため、多孔質材等により構成されたフィルタをエンジンの排気通路に配置し、このフィルタによって排気ガス中のPMを捕集している。
このフィルタは、上述の如く多孔質材等により構成されているので、PM捕集量が過剰に増えると、フィルタ内の流通抵抗が増大してエンジン出力の低下等をもたらすことになる。このため、フィルタに捕集されたPMを適宜除去してフィルタを再生しPM捕集能力を回復させる必要がある。
これまでのフィルタ再生方式としては、例えば下記の特許文献1に開示されているように、フィルタ内への逆洗エア供給動作や加熱装置によるフィルタ加熱動作をバッチ式に行ってPMを除去するものが知られている。
また、自動車用エンジン等への適用を可能にするべく、フィルタの連続使用を可能にするために下記の特許文献2に開示されているような連続再生式のフィルタも提案されている。この特許文献2には、複数のフィルタを並列に接続し、一部のフィルタでPMの捕集動作を、他のフィルタで再生動作をそれぞれ行うことでエンジンの連続運転を可能にしている。
また、上記連続再生式のものではフィルタが大型化してしまうため、フィルタの小型化を図るものとして化学反応型再生方式も提案されている(例えば、下記の特許文献3を参照)。この化学反応型再生方式とは、排気ガス中のNOをNOに酸化させ、このNOがNOに戻る際に放出するO(酸素)を用いてPMを酸化除去するものである。例えば、フィルタに白金等の酸化触媒を設けておき、この酸化触媒の酸化作用を利用することによってエンジン運転中のフィルタ再生を可能にしている。
しかし、この化学反応型再生方式では、排気ガス温度が所定の再生動作可能温度(例えば300℃)以上にならなければ上記化学反応が行われない。つまり、排気ガス温度がこの再生動作可能温度未満である状況が続くとフィルタ内に大量のPMが堆積してしまってフィルタの目詰まりが懸念される状況になる。このため、PMの堆積量が所定量以上に達した場合には何らかの手段で排気ガス温度を上記再生動作可能温度以上に高める必要がある。
この点に鑑みられ、電子制御蓄圧式燃料噴射装置(所謂コモンレール式インジェクタ)を備えたエンジンでは、主燃料を噴射して膨張行程が開始された後にインジェクタから燃料を再度噴射する「ポスト噴射」を実行し、このポスト噴射燃料の燃焼によって排気ガス温度を上昇させるようにしている(例えば下記の特許文献4を参照)。また、吸気系に吸気絞り弁を設けその開度を小さくすることで吸入空気量を減少させて空燃比をリッチにし、これによって燃焼室内の燃焼温度を上昇させて排気ガス温度を高めることも行われている(例えば下記の特許文献5を参照)。
特開平8−232639号公報 特開平11−236813号公報 特開2001−271629号公報 特開平8−303290号公報 特開平6−137130号公報
以上のように、排気ガス温度を高める手段を講じることで化学反応型再生方式の実現を図ったものが知られているが、これまでのものは以下の点で未だ改良の余地が残されていた。
先ず、上述した特許文献4に開示されているポスト噴射によって排気ガス温度を上昇させる手法にあっては、燃料噴射タイミングが任意に設定可能な電子制御式の燃料噴射装置にのみ適用できる技術であり、機械式の燃料噴射装置に適用することができないため汎用性の低いものであった。
また、上述した特許文献5に開示されているように吸入空気量を減少させることによって排気ガス温度を上昇させる手法にあっては、例えばエンジンがアイドリング運転状態の際には排気ガス温度が極端に低いため、この状態からエンジンストールが生じない範囲で吸気絞り弁の開度を小さくしたとしても排気ガス温度を上記再生動作可能温度まで上昇させることは困難である。これは、吸気絞り弁の開度を小さくするのに伴って吸気圧力が低下していき、圧縮行程完了時点での燃焼室内温度が低くなっていくため、失火を生じさせない範囲で排気ガス温度を再生動作可能温度まで上昇させることができないためである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料噴射装置の形式を問わず、且つ排気ガス温度の上昇を確実に行うことができて再生動作の信頼性の向上を図ることができるパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置及びその排ガス浄化装置を備えた内燃機関並びにパティキュレートフィルタ再生方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、内燃機関の排気中の粒子状物質を捕集すると共に、排気温度が再生動作可能温度に達している場合に上記粒子状物質の酸化除去による再生が可能なパティキュレートフィルタに再生動作を実行させるための装置を前提とする。このパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置に対し、上記内燃機関の吸気系に備えられて吸入空気量を減少可能とする吸気量減少手段と、上記内燃機関の排気系に備えられて排気ガスの加熱が可能な排気加熱手段と、上記パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えたことを検出可能な堆積量検出手段と、上記内燃機関の排気温度を検出可能な排気温度検出手段とを備えさせる。また、上記堆積量検出手段及び排気温度検出手段の出力を受け、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えており、且つ内燃機関の排気温度が上記再生動作可能温度未満であったとき、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作、排気加熱手段による排気ガス加熱動作のうち何れかを優先的に実行または両方を同時に実行させる再生動作制御手段を備えさせている。
この特定事項により、内燃機関の運転中に排気ガスと共に排出された粒子状物質はパティキュレートフィルタによって捕集されていく。そして、排気温度が再生動作可能温度に達することなしに内燃機関の運転が継続されると、パティキュレートフィルタ内部における粒子状物質の堆積量が増大していきパティキュレートフィルタの目詰まりが懸念される状況になる。このため、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えている、つまり上記目詰まりが懸念される状況となっており、且つ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度未満である、つまりパティキュレートフィルタの自然再生が行われていない状況であるときには、再生動作制御手段が吸気量減少手段による吸入空気量減少動作や排気加熱手段による排気ガス加熱動作を開始させる。これらの動作は一方が優先的に実行され、その後、他方が実行される場合もあれば、両方が同時に実行される場合もある。これにより、排気温度が再生動作可能温度に達し、パティキュレートフィルタ内部の粒子状物質は酸化除去されてパティキュレートフィルタは再生されることになる。従って、従来のポスト噴射を必要とすることなしに排気温度を再生動作可能温度以上に上昇させることが可能になり、また、エンジンのアイドリング中であって吸入空気量をそれ以上減少させることができない状況であっても排気加熱手段によって排気温度を再生動作可能温度以上に上昇させることが可能になる。このため、機械式の燃料噴射装置を備えたエンジンに対しても適用することが可能となり、燃料噴射装置の形式を問わず、且つ排気ガス温度の上昇を確実に行うことができて再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
また、再生動作制御手段による制御動作として具体的には、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えており、且つ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度未満であったとき、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作、排気加熱手段による排気ガス加熱動作のうち何れか一方の動作を優先的に実行し、その後、未だ内燃機関の排気温度が上記再生動作可能温度に達していないときに他方の動作を実行させるよう再生動作制御手段を構成している。
例えば、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を優先的に行った場合に、この吸入空気量減少動作のみによって排気温度が再生動作可能温度に達した場合には、排気加熱手段による排気ガス加熱動作は必要なくなる。このため、排気加熱手段によって消費されるエネルギ(例えば電気エネルギ)のロスを抑えることができる。また、排気加熱手段(例えば電気ヒータ)による排気ガス加熱動作のみで排気温度を再生動作可能温度まで上昇させようとすると、その昇温の立ち上がりが遅いため、再生開始までの時間を長く要してしまう可能性があるが、吸入空気量減少動作を優先的に行うようにすれば、吸入空気量の減少動作と略同時に排気ガスの昇温を行うことが可能になる。
一方、排気加熱手段による排気ガス加熱動作を優先的に行った場合に、この排気ガス加熱動作のみによって排気温度が再生動作可能温度に達した場合には、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作は必要なくなる。このため、吸気量の減少に伴うCOやTHCの発生量の増加を抑えることができ、また、エンジンのポンピングロスを抑えることによって燃費の悪化を抑制することができる。また、吸入空気量減少動作のみによって上昇可能な排気ガス温度には限界がある(例えば50〜100deg程度の昇温しか見込めない)が、排気ガス加熱動作を優先的に行うようにすればこの加熱動作によって排気温度を確実に且つ大幅に上昇させることが可能になる。
また、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作として具体的には、吸気量減少手段による吸入空気の減少量に所定の閾値を予め設定しておき、この閾値を越えて吸入空気量が減少されることのない構成とされている。
吸気量減少手段による吸入空気量減少動作によって吸入空気量を少なくしていくと、内燃機関の圧縮上死点での筒内圧力が十分に得られず、混合気の着火時期が大幅に遅れ、または失火が発生してしまう可能性がある。このため、減少可能な吸入空気量に所定の閾値を予め設定しておき、この閾値を越えて吸入空気量が減少されることがないようにしている。これにより、パティキュレートフィルタの再生動作中に内燃機関が停止してしまうといった状況を回避できる。
また、上記閾値を設定する場合の他の構成として以下のものが掲げられる。つまり、吸気量減少手段による吸入空気の減少量に所定の閾値を予め複数設定するものである。
この複数の閾値として具体的には、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第1閾値と、失火によって内燃機関が運転限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第2閾値とを設定する。そして、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中に吸入空気減少量が第1閾値に達した時点で排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換え、その後、未だ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度に達していない場合には、吸入空気減少量が第2閾値となることを限界として吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させる構成としている。
この特定事項により、パティキュレートフィルタの再生動作が開始されると、先ず、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作が開始され、その吸入空気減少量が第1閾値に達した場合(排気温度が再生動作可能温度に達することなく吸入空気減少量が第1閾値に達した場合)には、排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換える。これにより、排気ガス中のCO及びTHCの濃度を許容限界以下に抑えながらも排気ガス温度を上昇させていくことができる。そして、その後も排気温度が再生動作可能温度に達しない場合には、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させる。この動作は吸入空気減少量が第2閾値となることを限度として行われる。このため、パティキュレートフィルタの再生動作中に内燃機関が停止してしまうことはない。
上記閾値は諸条件に応じて変更されるものである。具体的には、内燃機関の負荷及び回転数に応じて変更したり、内燃機関に使用する燃料のセタン価に応じて変更するようにしている。
つまり、内燃機関の運転状態が変化したり内燃機関に使用する燃料のセタン価が異なると、吸入空気減少量に対するCO及びTHCの発生量や混合気の着火時期の遅れ量も変化するため、それに伴って、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量や、失火によって内燃機関が運転限界に達する際の吸入空気減少量も異なる値となる。従って、内燃機関の運転状態や燃料のセタン価に応じて閾値を変更することにより、CO及びTHCの発生量を許容範囲内に抑えた状態でパティキュレートフィルタの再生動作を実行することが可能になる。
上記排気加熱手段の構成及びその制御動作として具体的には以下のものが掲げられる。つまり、排気加熱手段を、内燃機関の出力によって発電された電力を使用する電気ヒータにより構成している。
そして、内燃機関の最大出力と内燃機関に対する要求出力との差が、電気ヒータによって使用される出力よりも小さい場合には、電気ヒータによる排気ガスの加熱動作を制限または禁止する構成としている。
この特定事項により、例えば車両に適用した場合にその走行性能や牽引性能に支障を来すことなく、要求される内燃機関の出力を得ることができる。
EGR装置を備えた内燃機関においてパティキュレートフィルタ再生動作を行う場合の構成として、内燃機関の排気側と吸気側とを連通可能なEGR通路と、このEGR通路の通路面積を可変とするEGRバルブとを備えて排気ガスを内燃機関の吸気側へ還流させるEGR装置を備えたものに対し、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中、その吸入空気減少量が大きいほどEGRバルブの開度を小さくしていく構成としている。
この特定事項により、パティキュレートフィルタの再生時に吸気量減少手段による吸入空気量減少動作によって吸気側の圧力が低くなったとしても、それに応じてEGRバルブの開度が小さくなるため、排気還流率を一定に維持することができる。その結果、混合気の燃焼状態を良好に維持できる。
また、内燃機関の運転状態を監視しておき、その運転状態の変動量が所定量を超えたとき、EGRバルブを全閉にする構成としている。
これは、パティキュレートフィルタの再生中に吸気量減少手段による吸入空気減少量に応じてEGRバルブの開度を変更しようとする場合、EGR還流量は吸入空気量減少動作に対して若干の遅れを伴うことを考慮したものである。つまり、エンジン回転数やエンジントルクといった内燃機関の運転状態が大きく変動する状況では、このEGRバルブの開度変更動作が混合気の燃焼状態に悪影響を及ぼす可能性がある。このため、内燃機関の運転状態の変動量が所定量を超えたときにはEGRバルブを全閉にし、これによって燃焼不良を回避することができる。
ターボチャージャを備えた内燃機関に対してパティキュレートフィルタ再生動作を行う場合の構成として、排気ガスの流体エネルギを利用して吸入空気を圧縮するターボチャージャを備えたものに対し、閾値として、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第1閾値と、ターボチャージャのサージングが発生する際の吸入空気減少量に相当する第2閾値とを設定する。そして、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中に吸入空気減少量が第1閾値に達した時点で排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換え、その後、未だ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度に達していない場合には、吸入空気減少量が第2閾値となることを限界として吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させる構成としている。
この特定事項によれば、ターボチャージャを備えた内燃機関において、パティキュレートフィルタの再生動作中にターボチャージャのサージングが発生することが阻止され、安定した内燃機関の運転を実現しながらパティキュレートフィルタの再生動作を行うことができる。
更に、ターボチャージャを備えた内燃機関においてパティキュレートフィルタ再生動作を行う場合の他の構成として以下のものが掲げられる。排気ガスの流体エネルギを利用して吸入空気を圧縮するターボチャージャを備えていると共に、排気ガスがターボチャージャをバイパスするように開放動作を行うウェストゲートバルブまたは吸入空気がターボチャージャをバイパスするように開放動作を行う吸気バイパスバルブを備えたものに対し、閾値として、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第1閾値と、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを全閉とした状態でターボチャージャのサージングが発生する際の吸入空気減少量に相当する第2閾値と、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブが開放された状態において失火によって内燃機関が運転限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第3閾値とを設定する。そして、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中に吸入空気減少量が第1閾値に達した時点で排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換え、その後、未だ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度に達していない場合には、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを全閉とした状態で吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させ、吸入空気減少量が第2閾値に達した場合には、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを開放した状態で吸入空気減少量が第3閾値となることを限界として吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を継続させる構成としている。
この特定事項により、ターボチャージャのサージングが発生する状況となっても、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを開放してターボ過給を解除することにより、サージングを解消させた状態で更に吸入空気量を減少させて排気温度を再生動作可能温度まで上昇させることが可能となる。
また、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えたことを検出するための堆積量検出手段の具体的な構成としては以下のものが掲げられる。つまり、パティキュレートフィルタが標準状態にある場合における内燃機関の負荷及び内燃機関回転数に基づいたパティキュレートフィルタの状態と、現在のパティキュレートフィルタにおける内燃機関の負荷及び内燃機関回転数に基づいたパティキュレートフィルタの状態との差を求めることによって粒子状物質の堆積量が所定量を越えたことを検出可能な構成としている。ここでいうパティキュレートフィルタが標準状態とは、例えばパティキュレートフィルタにPMが堆積していない状態(パティキュレートフィルタが新品であるとき)をいう。つまり、この標準状態に対し、内燃機関の負荷及び内燃機関回転数がある状態におけるパティキュレートフィルタの状態として上記標準状態と現在の状態との差を求めることによって現在のパティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量を推測でき、これによって粒子状物質の堆積量が所定量を越えたか否かを判断できる。例えば、パティキュレートフィルタの直上流側の圧力を検出して比較することによりこの判断が可能である。
パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量を推定するための具体的な構成としては以下のものが掲げられる。つまり、堆積量検出手段を、パティキュレートフィルタ上流側圧力に基づいて粒子状物質の堆積量を推定するようにし、排気温度によってパティキュレートフィルタ内部温度を推定し、このパティキュレートフィルタ内部温度とパティキュレートフィルタ上流側圧力とによって決定した補正量によって上記堆積量を補正する構成としている。
パティキュレートフィルタ上流側圧力はパティキュレートフィルタ内部温度が高くなるに従って上昇してくる。このため、パティキュレートフィルタ上流側圧力に基づいて粒子状物質の堆積量を推定しようとする場合には、この圧力だけでなくパティキュレートフィルタ内部温度をも考慮する必要がある。また、排気温度が上昇する状況になった場合、この排気温度の上昇速度に比べて実際のパティキュレートフィルタ内部温度の上昇速度はパティキュレートフィルタの熱容量分だけ遅くなっている。このため、これらの点を考慮し、排気温度によってパティキュレートフィルタ内部温度を推定し、このパティキュレートフィルタ内部温度とパティキュレートフィルタ上流側圧力とによって決定した補正量によって上記堆積量を補正する。これにより、より正確な粒子状物質の堆積量の推定を行うことが可能になる。
再生動作の開始タイミングを設定するための構成として以下のものが掲げられる。堆積量検出手段を、パティキュレートフィルタ上流側圧力を検知する圧力センサとし、再生動作制御手段が、パティキュレートフィルタ上流側圧力が再生開始圧力に達すると再生動作を開始させるようになっていて、パティキュレートフィルタが装着された新品時からのエンジンの燃料噴射量を積算していき、この積算値に応じて上記再生開始圧力を徐々に高い値として更新していく構成としている。
これにより、再生動作では除去できない粒子状物質がパティキュレートフィルタ内に蓄積されていって、再生動作を完了してもパティキュレートフィルタの直上流側の圧力が、新品時における直上流側の圧力よりも高くなっていく場合であっても、この粒子状物質の影響を受けることなしに、一定間隔で再生動作を実行させることができ、また、再生動作が終了できなくなってしまうといった状況を回避できる。
また、再生動作を実行する温度を設定する構成として具体的には以下のものが掲げられる。つまり、再生動作制御手段が、パティキュレートフィルタの再生動作の完了時点でのパティキュレートフィルタ上流側圧力が所定圧力を越えている場合に、再生目標温度が高くなるように更新する構成としている。
これにより、特に温度が低くなりやすいパティキュレートフィルタ外周部に残っている粒子状物質を効果的除去することが可能になり、再生動作の頻度を高めることなく一定間隔で再生動作を実行させることができる。
再生動作の終了タイミングを設定するための構成として以下のものが掲げられる。堆積量検出手段を、パティキュレートフィルタ上流側圧力を検知する圧力センサとし、再生動作制御手段が、パティキュレートフィルタ上流側圧力が再生終了圧力に達すると再生動作を終了させるようになっていて、パティキュレートフィルタが装着された新品時からのエンジンの燃料噴射量を積算していき、この積算値に応じて上記再生終了圧力を徐々に高い値として更新していく構成としている。
再生動作が開始されてから所定時間が経過した時点で再生動作を終了させるようにした場合には、十分に再生が行われているにも拘わらず再生動作が継続されて無駄な再生動作が行われたり、未だ完全に再生されていないにも拘わらず再生動作が終了してしまう可能性がある。これに対し、本解決手段によれば、再生動作では除去できない粒子状物質がパティキュレートフィルタ内に蓄積されていくことを考慮しながら再生終了圧力を更新するようにしているので、無駄な再生動作が行われたり、未だ完全に再生されていないにも拘わらず再生動作が終了してしまうといった状況を回避することができ、再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
上述したように再生動作を実行する温度を高く設定した場合に、次回以降の再生動作でこの温度を低く設定するための構成として具体的には以下のものが掲げられる。つまり、再生動作制御手段が、パティキュレートフィルタの再生動作中におけるパティキュレートフィルタ上流側圧力が急激に低下する状況が生じた場合に、再生目標温度が低くなるように更新する構成としている。
これにより、再生動作の実行温度が高いまま維持されて、パティキュレートフィルタ内部での発熱が大きくなって異常再生を招きパティキュレートフィルタが破損してしまうといった状況を回避することができる。
また、パティキュレートフィルタの再生動作中におけるパティキュレートフィルタ上流側圧力が急激に低下する状況が生じた場合に、再生動作を中止するようにすれば、パティキュレートフィルタの破損を確実に回避することができる。
内燃機関の停止時における制御としては以下のものが掲げられる。つまり、内燃機関の排気系に排気配管を閉鎖可能とする排気絞り手段を備えさせ、再生動作制御手段が、内燃機関の停止時に、吸気量減少手段によって吸入空気を遮断すると共に、排気配管を閉鎖する構成としている。
また、内燃機関の停止時に、吸気量減少手段によって吸入空気を遮断すると共に、排気配管を閉鎖し、更に燃料噴射動作を実行する構成としてもよい。
これら特定事項によれば、吸気系及び排気系からDPF33への空気(酸素)の導入を阻止することができ、これによってパティキュレートフィルタの再生反応が進んでしまって溶損を招くといった状況が回避できる。また、内燃機関の停止時に燃料噴射動作を実行することにより気筒内の残存酸素が燃焼され、これにより、パティキュレートフィルタの再生反応が進んでしまうことを確実に回避できる。
また、上述した各解決手段のうち何れか一つのパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置を備えた内燃機関やそのパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置により行われるパティキュレートフィルタ再生方法も本発明の技術的思想の範疇である。
本発明では、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越え、且つ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度未満である状況であるときには、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作や排気加熱手段による排気ガス加熱動作を開始させ、これによってパティキュレートフィルタを確実に再生させるようにしている。このため、従来のポスト噴射を必要とすることなしに排気温度を再生動作可能温度以上に上昇させることが可能になり、また、エンジンのアイドリング中であって吸入空気量をそれ以上減少させることができない状況であっても排気加熱手段によって排気温度を再生動作可能温度以上に上昇させることが可能になる。その結果、機械式の燃料噴射装置を備えたエンジンに対しても適用することが可能となってパティキュレートフィルタの汎用性の拡大を図ることができると共に、排気ガス温度の上昇を確実に行うことができて再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、トラクタ用のディーゼルエンジンに搭載されたディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下、DPFという)を再生させるためのものとして本発明を適用した場合について説明する。尚、本発明が適用されるエンジンはディーゼルエンジンに限るものではなく、ガスエンジンやガソリンエンジン等であってもよく、また、自動車や発電機等に搭載されるエンジンに対しても本発明は適用可能である。
本発明の各実施形態について説明する前に、本実施形態に係るエンジンの基本構成の概略について説明する。
図1は、本実施形態に係るエンジン及びDPF再生のための制御システムの概略構成を模式的に示した図である。この図1に示すように、エンジンは、エンジン本体1の一方側(図中下側)に吸気系2が、他方側(図中上側)に排気系3がそれぞれ接続されている。
吸気系2は、吸気配管21、吸気マニホールド22及び燃料ポンプ23を備えている。吸気配管21及び吸気マニホールド22を経てエンジン本体1の気筒内(吸入行程の気筒内)に空気を導入した後、その気筒の圧縮行程完了時点で燃料ポンプ23から燃焼室(副室)に燃料を圧送することにより燃焼室での混合気の自己着火燃焼に伴う膨張行程が行えるようになっている。
そして、この吸気系2の特徴として、上記吸気配管21には吸気絞り装置24が備えられている。具体的に、この吸気絞り装置24は、バタフライバルブと、このバタフライバルブを回動させて吸気配管21の流路面積を変更するアクチュエータとを備えている(共に図示省略)。尚、この弁機構としてはバタフライバルブに限らずシャッタバルブ等種々のものが適用可能である。
一方、排気系3は、排気マニホールド31及び排気配管32を備えている。上記膨張行程後の排気行程において気筒から排気マニホールド31に排出された排気ガスは、排気配管32を経た後、大気に放出されるようになっている。また、この排気配管32には排気中に含まれるPMを捕集するためのDPF33が備えられている。このDPF33はケーシング内にフィルタ本体が収容されて成っており、このフィルタ本体は、濾過性能を有する隔壁で区画された多数のセルを有するハニカム構造で構成されている。具体的には、例えば一部のセルでは一方の端部が、他のセルでは他方の端部がそれぞれ封鎖され、セル間を排気ガスが透過する際にPMが捕捉される構成となっている。このフィルタ本体を構成する材料としては耐熱性、耐酸化性、耐熱衝撃性を有するものであって、例えば多孔質コージェライトセラッミックス、炭化珪素、アルミナ、ムライト、窒化珪素、焼結合金等が適用可能である。また、このフィルタ本体には白金等の酸化触媒が担持されている。そして、このDPF33は、排気ガス温度が所定温度(例えば300℃、以下、「再生動作可能温度」という)を越えた状況において上記化学反応が行われてPMが酸化除去されて再生されるようになっている。
そして、この排気系3の特徴として、上記排気配管32におけるDPF33の上流側には排気昇温装置(排気加熱手段)34が備えられている。この排気昇温装置34は電気ヒータで構成されており、図示しない発電機(オルタネータ)からの電力を受けて発熱して排気配管32を流れる排気ガスを加熱可能となっている。具体的には、排気配管32を加熱することによって排気ガスを間接的に加熱する構成であってもよいし、排気配管32内部にヒータ線を配置して排気ガスを直接的に加熱する構成であってもよい。尚、この排気昇温装置34としては火炎バーナを適用してもよい。
更に、上記DPF33には、このDPF33内部におけるPM堆積量を検出するためのPM堆積量検出センサ35が取り付けられている。また、上記排気昇温装置34には、排気ガス温度を検出するための排気温度検出センサ(排気温度検出手段)36が取り付けられている。この排気温度検出センサ36は、排気昇温装置34の内部に配置されていてもよいし、上記DPF33の直上流側の排気配管32に取り付けられていてもよい。
上記PM堆積量検出センサ35によるPM堆積量の検出動作としては、例えば、PM堆積量検出センサ35を圧力センサで構成し、DPF33にPMが堆積していない状態(DPF33が新品であるとき)のDPF33直上流側の圧力に対する現在の圧力の偏差を検出することにより求められる。以下、具体的に説明する。図2(a)は、エンジントルクが所定値(ある特定の値)である場合におけるエンジン回転数とDPF33直上流側の圧力との関係を示しており、図中のラインAがDPF33にPMが堆積していない場合の特性である。このラインAに対する現在の圧力の偏差を検知することでPM堆積量が検出できる。例えば図中のラインBはDPF33の容量のうちの20%にPMが堆積した場合の特性であり、ラインCは30%にPMが堆積した場合の特性である。つまり、エンジントルクが一定の条件で、エンジン回転数とDPF33直上流側の圧力とを検出することにより現在のPM堆積量が検出可能になる。具体的には、上記PM堆積量検出センサ35からの圧力信号及び図示しないエンジン回転数センサからのエンジン回転数信号をコントローラ(再生動作制御手段)5が受けてPM堆積量を算出する。尚、PM堆積量検出センサ35のみでPM堆積量が検出できる構成であってもよい。
また、エンジン負荷とDPF33直上流側の圧力との関係によってもPM堆積量を検出することが可能である。図2(b)は、エンジン回転数が所定値(ある特定の値)である場合におけるエンジン負荷とDPF33直上流側の圧力との関係を示しており、図中のラインAがDPF33にPMが堆積していない場合の特性である。このラインAに対する現在の圧力の偏差を検知することでPM堆積量が検出できる。例えば図中のラインBはDPF33の容量のうちの20%にPMが堆積した場合の特性であり、ラインCは30%にPMが堆積した場合の特性である。つまり、エンジン回転数が一定の条件で、エンジン負荷とDPF33直上流側の圧力とを検出することにより現在のPM堆積量が検出可能になる。
本エンジンには、DPF33の再生動作を制御するための再生用コントローラ5が備えられており、このコントローラ5には、上記PM堆積量検出センサ35からのPM堆積量検出信号(例えば上記圧力信号)、上記排気温度検出センサ36からの排気温度検出信号がそれぞれ送信されるようになっている。また、このコントローラ5は、上記受信したPM堆積量検出信号及び排気温度検出信号に応じて、上記吸気絞り装置24及び排気昇温装置34に対して制御信号を送信するようになっている。吸気絞り装置24に送信される吸気絞り制御信号に応じて吸気絞り装置24のアクチュエータが作動して、この吸気絞り制御信号に応じた開度が得られるように上記バタフライバルブが回動される。また、排気昇温装置34に送信される排気昇温制御信号に応じて電気ヒータがON/OFF制御されて、この電気ヒータによる排気ガスの加熱動作が制御される。
以上が本実施形態に係るエンジンの概略構成である。次に、各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、上記DPF33の内部におけるPM堆積量及び排気ガス温度に応じて吸気絞り装置24及び排気昇温装置34を制御するようにしている。つまり、上記PM堆積量検出センサ35からのPM堆積量検出信号をコントローラ5が受けることによってDPF33内部におけるPM堆積量が所定量を超えていると判断され、且つ上記排気温度検出センサ36からの排気温度検出信号をコントローラ5が受けることによって排気ガス温度が上記再生動作可能温度に達していないと判断された場合(以下、この2つの条件が成立した場合を「排気昇温制御開始条件が成立した場合」と呼ぶ)には、吸気絞り装置24及び排気昇温装置34のうちの一方または両方を作動させることによって排気ガス温度を再生動作可能温度まで上昇させ、これによってエンジン本体1の運転を継続したままDPF33の再生動作が行われるようにしている。以下、複数の具体的な動作内容について説明する。
−吸気絞り優先動作−
先ず、吸気絞り装置24による吸気絞りを優先した動作について説明する。上記排気昇温制御開始条件が成立した場合、先ず、コントローラ5は、吸気絞り装置24に吸気絞り制御信号を送信する。これにより吸気絞り装置24のアクチュエータが作動して、この吸気絞り制御信号に応じた開度が得られるようにバタフライバルブが回動され、吸気配管21の流路面積が縮小される。その結果、吸入空気量が減少し空燃比がリッチになって燃焼室内の燃焼温度が上昇して排気ガス温度が高められる。これによって、排気ガス温度が上記再生動作可能温度に達した場合には、排気昇温装置34の作動は行われることなくDPF33は再生される。
一方、上記吸気絞り装置24を作動させた後に所定時間が経過しても、排気温度検出センサ36によって検出される排気ガス温度が再生動作可能温度に達しない場合には排気昇温装置34の作動が行われる。つまり、コントローラ5は、排気昇温装置34に排気昇温制御信号を送信する。これにより電気ヒータがONし、この電気ヒータによる排気ガスの加熱動作が開始される。その結果、更に排気ガス温度が高められ、上記吸気絞り装置24による吸気絞り動作及び排気昇温装置34(電気ヒータ)による加熱動作により排気ガス温度が再生動作可能温度に達してDPF33は再生されることになる。
図3は、この吸気絞り優先動作において、吸気絞り装置24による吸気絞り動作が行われた後に排気昇温装置34による加熱動作が行われた場合における排気ガス温度の時間的変化を示す図である。この図からも明らかなように、吸気絞り装置24による吸気絞り動作が開始(この開始点を図中の点Aで示す)された直後に排気ガス温度は一旦上昇し、その後、吸気絞り動作のみで排気ガス温度を上昇させることができる限界(昇温限界)を迎える(図中の点B)。その後、排気昇温装置34による加熱動作が行われ(加熱動作開始点を図中の点Cで示す)、これによって排気ガス温度は再び上昇して再生動作可能温度(目標温度)に達し、DPF33は再生される。
以上の吸気絞り優先動作によれば、吸気絞り装置24による吸気絞り動作によって排気ガス温度が再生動作可能温度に達した場合には排気昇温装置34の作動は行われない。このため、電気ヒータへの通電によるエネルギロスを抑えることができる。また、排気昇温装置34による加熱のみで排気ガス温度を再生動作可能温度まで上昇させようとすると、電気ヒータの昇温の立ち上がりが遅いため、実際に再生が開始されるまでの時間を長く要してしまう可能性があるが、この吸気絞り優先動作によれば、先に、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を開始することにより、排気ガスの昇温を迅速に行うことができる。
−排気加熱優先動作−
次に、排気昇温装置34による排気加熱を優先した動作について説明する。上記排気昇温制御開始条件が成立した場合、先ず、コントローラ5は、排気昇温装置34に排気昇温制御信号を送信する。これにより電気ヒータがONし、この電気ヒータによる排気ガスの加熱動作が開始される。その結果、排気ガス温度が高められる。これによって、排気ガス温度が上記再生動作可能温度に達した場合には、吸気絞り装置24による吸気絞り動作は行われることなくDPF33は再生される。
一方、上記排気昇温装置34を作動させた後に所定時間が経過しても、排気温度検出センサ36によって検出される排気ガス温度が再生動作可能温度に達しない場合には吸気絞り装置24の作動が行われる。つまり、コントローラ5は、吸気絞り装置24に吸気絞り制御信号を送信する。これにより吸気絞り装置24のアクチュエータが作動して、この吸気絞り制御信号に応じた開度が得られるようにバタフライバルブが回動され、吸気配管21の流路面積が縮小される。その結果、吸入空気量が減少し空燃比がリッチになって燃焼室内の燃焼温度が上昇して排気ガス温度は更に高められる。これにより、上記排気昇温装置34による加熱動作及び吸気絞り装置24による吸気絞り動作により排気ガス温度が再生動作可能温度に達してDPF33は再生されることになる。
この排気加熱優先動作においても、上記吸気絞り優先動作において図3を用いて説明した場合と同様に、排気ガス温度の2段階の上昇過程(排気昇温装置34の加熱動作による温度上昇及び吸気絞り装置24の吸気絞り動作による温度上昇)を経て排気ガス温度は再生動作可能温度に達し、DPF33は再生されることになる。
以上の排気加熱優先動作によれば、排気昇温装置34による加熱動作によって排気ガス温度が再生動作可能温度に達した場合には吸気絞り装置24の作動は行われない。このため、吸気量の減少に伴うCOやTHCの発生量の増加を抑えることができ、また、エンジンのポンピングロスを抑えることによって燃費の悪化を抑制することができる。また、吸気絞り動作のみによって上昇可能な排気ガス温度には限界がある(例えば50〜100deg程度の昇温しか見込めない)が、この排気加熱優先動作によれば電気ヒータによる加熱動作によって排気ガス温度を確実に且つ大幅に上昇させることが可能になる。
−吸気絞り優先動作と排気加熱優先動作との選択−
上述した吸気絞り優先動作及び排気加熱優先動作はエンジン個体において何れか一方が行われるように予め設定されていてもよい。つまり、エンジンを、吸気絞り優先動作を行うもの或いは排気加熱優先動作を行うものとして作製しておく。また、同一のエンジンであっても運転状況に応じて吸気絞り優先動作と排気加熱優先動作とが選択的に実行されるようになっていてもよい。
この選択動作として、具体的には、排気温度検出センサ36からの排気温度検出信号をコントローラ5が受け、この検出された排気ガス温度と上記再生動作可能温度とを比較し、排気ガス温度が再生動作可能温度に対して僅かに低い(例えばその差が100deg未満である)場合には吸気絞り優先動作を実行する。この場合、吸気絞り装置24による吸気絞り動作のみで排気ガス温度を再生動作可能温度に到達させることが可能であり、排気昇温装置34による加熱作動は不要になる。
一方、エンジンの負荷が急激に増加する状況(例えば登坂走行時)にあっては、排気加熱優先動作を実行する。その理由は、エンジンの負荷が急激に増加する状況で吸気量を減少させるとエンジンストールの虞があるので、排気昇温装置34による加熱動作を優先させ、これによって吸気量を確保するためである。
また、この吸気絞り優先動作と排気加熱優先動作とを選択する動作として、エンジン回転数及び排気ガス温度に応じて選択するようにしてもよい。例えば、図4に示すように、エンジン回転数及び排気ガス温度が共に低い場合には排気加熱優先動作を選択し、エンジン回転数及び排気ガス温度が共に高い場合には吸気絞り優先動作を選択するようなマップをコントローラ5に記憶させておき、このマップに従って上記選択動作を行うといった構成である。
−吸気絞り・排気加熱同時開始動作−
この動作は、上記排気昇温制御開始条件が成立した場合に、コントローラ5が、吸気絞り装置24に吸気絞り制御信号を送信すると共に、排気昇温装置34に排気昇温制御信号を送信する。これにより、吸気絞り装置24の吸気絞り動作による排気ガス温度の上昇、排気昇温装置34の加熱動作による排気ガス温度の上昇を共に得ることができ、排気ガス温度が迅速に再生動作可能温度に達してDPF33は再生されることになる。このため、排気昇温制御開始条件が成立した時点からDPF33の再生が完了するまでの時間を短縮化できる。
−吸気絞り装置24による吸気絞り限界について−
上記吸気絞り装置24の吸気絞り動作によって吸入空気量を少なくしていくと、エンジンの圧縮上死点での筒内圧力が十分に得られず(混合気の適切なタイミングでの自己着火が可能となる圧力が得られず)、混合気の着火時期が大幅に遅れ、または失火が発生してしまうことになる。このため、吸気絞り装置24による吸気絞り量には限界がある。このため、上記コントローラ5から吸気絞り装置24に送信される吸気絞り制御信号は、この吸気絞り量の限界を招くことのない絞り量が得られるように制御幅の上限値(最大絞り量:閾値)が予め設定されている。このような吸気絞り限界の設定は、上述した吸気絞り優先動作、排気加熱優先動作、吸気絞り・排気加熱同時開始動作の何れにおいても予め設定されている。尚、この閾値として具体的には、例えばバタフライバルブが全開状態にあるときの吸気配管21の流路面積に対して20%程度の流路面積が得られるバルブ開度として規定される。
図5は、吸気絞り量を変化させた場合における筒内圧力の変化状態及びそれぞれの混合気着火タイミングを示している。この図から明らかなように、吸気絞り動作を行っていない場合(図中のラインA)には圧縮上死点での筒内圧力が十分に得られており、混合気の着火タイミングもピストン上死点付近となっている(着火タイミングa)。これに対し、吸気絞り量を増加させていくに従って圧縮上死点での筒内圧力は低くなっていき(図中のラインB、C)、混合気の着火タイミングも遅れていく(着火タイミングb、c)。つまり、失火限界に近付いていく。このため、本実施形態では吸気絞り量に限界(閾値)を持たせて混合気の失火が発生しないようにしている。
尚、この閾値の設定は、上述した如く吸気絞り制御信号に予め与えられていてもよいし(失火限界を越えないような絞り量に制御する制御信号を送信するもの)、吸気絞り装置24のアクチュエータに予め与えられていてもよい(吸気絞り制御信号に拘わりなく、アクチュエータは上記閾値(失火限界)を越えない範囲でバタフライバルブの開度を調整する)。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態において吸気絞り量の限界を規定していた「閾値」についての変形例である。その他の構成及び制御動作は第1実施形態のものと同様であるので、ここでは第1実施形態との共通部分については説明を省略する。
上述した如く、吸気絞り装置24の吸気絞り動作によって吸入空気量を少なくしていくと、混合気の着火時期に遅れが生じる。その結果、不完全燃焼が発生し、排気ガス中のCOやTHCの発生量が増大してくる。図6は、吸気絞り量と排気ガス中のCO及びTHCの濃度との関係を示している。このように、吸気絞り量が比較的小さい領域では、吸気絞り量の増大量に対するCO及びTHCの濃度の上昇割合は小さいが、吸気絞り量が比較的大きい領域では、吸気絞り量の増大量に対するCO及びTHCの濃度の上昇割合は極端に大きくなる。
このため、本実施形態では、CO及びTHCの発生量が比較的少なくて済む範囲(以下、この範囲をCO・THC発生量許容範囲と呼ぶ:図中の範囲A)のうちの最大許容量(以下、この値をCO・THC発生量許容限界と呼ぶ:図中の点a)に達した時点での吸気絞り量を第1閾値とし、上記着火時期の遅れに伴う失火によってエンジンが停止してしまう虞のある吸気絞り量(以下、この値をエンジン運転限界(失火限界)と呼ぶ)を第2閾値として予め設定しておく(図6参照)。
本実施形態におけるDPF33の再生動作として、排気昇温制御開始条件が成立した場合には、先ず、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を開始し、排気ガス温度が再生動作可能温度に達することなく、吸気絞り量が上記第1閾値に達した場合には、この吸気絞り装置24による吸気絞り動作を一旦停止(吸気絞り量を維持)し、排気昇温装置34による加熱作動を開始させる。つまり、CO及びTHCの発生量をCO・THC発生量許容範囲内に抑えながら排気ガス温度を上昇させていく。そして、排気昇温装置34を作動させた後に所定時間が経過しても、排気温度検出センサ36によって検出される排気ガス温度が再生動作可能温度に達しない場合には、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を再開させ、上記第2閾値を上限として吸気絞り量を増大させていく。
図7は、この動作を実行させた場合における排気ガス温度、排気ガス中のCO及びTHCの濃度の時間的変化を示す図である。この図からも明らかなように、第1閾値に達するまでの吸気絞り動作(吸気絞り動作の開始点を図中の点aで示す)によって排気ガス温度は徐々に上昇していくと共に、排気ガス中のCO及びTHCの濃度も徐々に上昇していく。そして、吸気絞り量が第1閾値に達して排気昇温装置34による加熱作動に切り換えた場合には(図中の点b)、排気ガス温度は徐々に上昇していく一方、この加熱に伴うDPF33の酸化触媒機能が発揮されてCO及びTHCが浄化されていき、その濃度は低下していく。その後、排気昇温装置34の加熱能力の限界に達して、吸気絞り装置24による吸気絞り動作が再開されることにより(図中の点c)、排気ガス温度は更に上昇していき、再生動作可能温度に達するとDPF33の再生が開始されることになる。尚、この一連の動作の途中で排気ガス温度が再生動作可能温度に達した場合には、その状態を維持することでDPF33は再生されていく。例えば、排気昇温装置34による加熱作動によって排気ガス温度が再生動作可能温度に達した場合には、吸気絞り装置24による更なる吸気絞り動作は開始されることなくDPF33は再生されることになる。
−エンジン運転状態に応じた閾値の変更について−
エンジンの運転状態が変化すると、吸気絞り量に対するCO及びTHCの発生量や混合気の着火時期の遅れ量も変化するため、上記CO・THC発生量許容範囲、CO・THC発生量許容限界、エンジン運転限界も異なる値となる。このため、上記第1閾値及び第2閾値もエンジンの運転状態に応じて異なる値として設定される。以下、この第1閾値及び第2閾値の変更動作について説明する。
図8は、エンジン回転数及びエンジンのトルクに応じて各閾値を変更する場合を示している。この図からも判るように、エンジン回転数及びエンジンのトルクが低いほど第1閾値及び第2閾値は高い値として設定することが可能になる(吸気絞り量に余裕ができる)一方、エンジン回転数及びエンジンのトルクが高いほど第1閾値及び第2閾値は低い値として設定する(吸気絞り量の制限を大きくする)必要がある。例えば、エンジン回転数が低くても負荷が高い場合には、排気ガス温度が低いにも拘わらず吸入空気量に余裕がないため、エンジン運転限界を早期に迎えてしまう可能性がある。このため、この状況では上記第2閾値を低く設定する。これによりエンジンストールを防止する。また、エンジン回転数が低い場合には、着火遅れがあってもクランク軸の角速度が低いので着火タイミングでのクランク角度はピストン上死点から大きくずれることがなく、燃焼が可能な状況となっている。このため、上記第1閾値は高めに設定することが可能になる。つまり、吸気絞り量を大きくしてもCO及びTHCの発生量を上記許容範囲内に抑えることが可能な状況である。このように、エンジンの運転状態の変化に応じて各閾値を変更することにより、エネルギロスを可能な限り抑えながらも、エンジンストールを回避でき且つCO及びTHCの発生量を上記許容範囲内に抑えた状態でDPF33の再生動作を実行することができる。
−燃料のセタン価に応じた閾値の変更について−
燃料(ディーゼルエンジンの場合は軽油)のセタン価が異なると、吸気絞り量に対するCO及びTHCの発生量や混合気の着火時期の遅れ量も変化するため、上記CO・THC発生量許容範囲、CO・THC発生量許容限界、エンジン運転限界も異なる値となる。このため、上記第1閾値及び第2閾値も使用する燃料のセタン価に応じて異なる値として設定される。以下、この第1閾値及び第2閾値の変更動作について説明する。
図9は、セタン価が互いに異なる2種類(例えばセタン価「55」のものと「45」のもの)の燃料に対する吸気絞り量と排気ガス中のCO及びTHCの濃度との関係を示している。この図からも判るように、セタン価が低い燃料は着火遅れが大きくなる傾向があるため、セタン価が高い燃料に比べて第1閾値及び第2閾値は共に低い値として設定する(吸気絞り量の制限を大きくする)必要がある。言い換えると、セタン価が高い燃料は着火遅れが小さいため、セタン価が低い燃料に比べて第1閾値及び第2閾値は共に高い値として設定することが可能になる(吸気絞り量に余裕ができる)。
このように、燃料に応じて各閾値を設定することにより、エンジンストールを回避でき且つCO及びTHCの発生量を上記許容範囲内に抑えた状態でDPF33の再生動作を実行することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態では、排気昇温装置34として電気ヒータを採用し、この電気ヒータ34への給電がオルタネータから直接的に行われるものとしている。その他の構成及び制御動作は上述した第1実施形態や第2実施形態のものと同様であるので、ここでは第1実施形態及び第2実施形態との共通部分については説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態に係るエンジンは、クランク軸の回転駆動力を受けて発電するオルタネータ61がエンジン本体1の側面に取り付けられており、このオルタネータ61で発電した電力の一部が電気ヒータ(排気昇温装置)34に給電されるようになっている。この電気ヒータ34への給電のON/OFFの切り換えは、上記第1実施形態の場合と同様にコントローラ5からの排気昇温制御信号によって行われる。尚、上記オルタネータ61は、図示しないバッテリへの充電用や補機類駆動用の発電も行っている。
そして、本形態の特徴は、コントローラ5からの排気昇温制御信号によって行われる電気ヒータ34のON/OFF制御にある。
図11は、エンジン本体1の出力と、そのうちの電気ヒータ34で使用される出力との関係を示している。図中の実線はエンジン本体1の出力限界(エンジンの最大出力ライン)を示している。また、図中の斜線を付した領域は、電気ヒータ34がONされた場合に、この電気ヒータ34で使用される(消費される)エンジン出力(エンジン出力のうち電気ヒータ34の発熱に使用される出力)を示している。
このため、図中の破線よりも低い出力(例えば図中のポイントA)でエンジン本体1が駆動している場合(負荷が比較的低い状態で駆動している場合)には、電気ヒータ34で使用されるエンジン出力分以上に出力の余裕があるため、電気ヒータ34をONしたとしても、走行性能や牽引性能に支障を来すことなく、電気ヒータ34による排気ガスの加熱動作が可能になる。つまり、このエンジン駆動状態で電気ヒータ34の通電要求がなされると(上記各実施形態において電気ヒータ34による加熱作動が実行されるタイミングになると)コントローラ5から電気ヒータ34に排気昇温制御信号が送信されて、加熱作動が開始されることになる。
これに対し、図中の破線よりも高い出力(例えば図中のポイントB)でエンジン本体1が駆動している場合(負荷が比較的高い状態で駆動している場合)には、出力の余裕分が電気ヒータ34で使用されるエンジン出力分よりも小さいため、この場合には電気ヒータ34をONさせず、吸気絞り装置24による吸気絞り動作のみによって排気ガス温度を上昇させていく。つまり、このエンジン駆動状態で電気ヒータ34の通電要求がなされたとしてもコントローラ5から電気ヒータ34に排気昇温制御信号は送信されない。このため、吸気絞り装置24の吸気絞り動作のみにより排気ガス温度が上昇されることになり、この排気ガス温度が再生動作可能温度に達した場合にはDPF33の再生が行われる。つまり、走行性能や牽引性能に支障を来すことなくDPF33の再生が行われる。
尚、上記説明では、エンジン本体1の出力の余裕分が、電気ヒータ34で使用されるエンジン出力分よりも小さい場合には、電気ヒータ34をONさせないようにしたが、これに限らず、電気ヒータ34の発熱量を複数段階に可変な構成としておき、エンジン出力の余裕分に応じて電気ヒータ34の発熱量を調整して、可能な限り電気ヒータ34による排気ガスの加熱動作を行わせるようにしてもよい。
−第3実施形態の変形例−
上述した第3実施形態は、バッテリへの充電用や補機類の駆動用発電を行うオルタネータ61から電気ヒータ34へ給電が行われるものであったが、本変形例のものは、図12に示すように、電気ヒータ34への給電のための専用の発電機62を備えている。この発電機62も上記オルタネータ61と同様にクランク軸の回転駆動力を受けて発電するようになっている。
そして、本変形例においても、コントローラ5からの排気昇温制御信号によって行われる電気ヒータ34のON/OFF制御は、上述した第3実施形態の場合と同様に、電気ヒータ34への通電要求がなされた時点でのエンジン出力状態に応じて行われる。
また、この場合にも、電気ヒータ34の発熱量を複数段階に可変な構成としておき、エンジン出力の余裕分に応じて電気ヒータ34の発熱量を調整して、可能な限り電気ヒータ34による排気ガスの加熱動作を行わせるようにしてもよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。本実施形態は、EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置を備えさせた場合において、DPF33再生中におけるEGRバルブの制御動作に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態に係るエンジンは、排気系3から吸気系2へ排気を還流させるためのEGR通路71が設けられており、このEGR通路71には開度調整可能なEGRバルブ72が設けられている。
そして、本形態の特徴とする動作として、吸気絞り装置24による吸気絞り動作が行われている際、そのバタフライバルブの絞り量に応じてEGRバルブ72の開度を小さくしていくようにしている。
図14は、本実施形態に係るEGRバルブ72の開度制御における吸気絞り装置24の吸気絞り量とEGRバルブ72の開度との関係を示している。また、図15は、吸気絞り装置24による吸気絞り量に対するEGRバルブ72の開度の時間的変化の一例を示している。
EGRガスは、吸気側と排気側との差圧及びEGRバルブ72の開度に応じてその還流量が決定される。上述の如くDPF33の再生時には吸気絞り装置24による吸気絞り動作が行われるため、吸気側の圧力が低くなる。つまり、EGRバルブ72の開度が一定であった場合には吸気側と排気側との差圧が大きくなって排気還流量が必要以上に増大して燃焼不良を招いてしまう虞がある。このため、本実施形態では、吸気絞り装置24による吸気絞り量が大きくなる(吸気側の圧力が低くなる)のに伴ってEGRバルブ72の開度を小さくしていき、排気還流率を一定に維持し、これによって混合気の燃焼状態を良好に維持できるようにしている。
また、本実施形態では、DPF33の再生中にエンジン回転数及びエンジントルクを監視しておき、これらの変動量が所定量を超えた場合にはEGRバルブ72を全閉にするようにしている。図16は、この場合におけるエンジン回転数、エンジントルク、EGRバルブ72の開度、吸気絞り装置24による吸気絞り量の時間的変化の一例を示している。DPF33の再生中に、吸気絞り装置24による吸気絞り量に応じてEGRバルブ72の開度を変更しようとする場合、EGR還流量は吸気絞り装置24による吸気絞り動作に対して若干の遅れを伴う。このため、エンジン回転数及びエンジントルクが大きく変動する状況では、このEGRバルブ72の開度変更動作が混合気の燃焼状態に悪影響を及ぼす可能性がある。このため、図16に示すように、DPF33の再生中にエンジン回転数及びエンジントルクが大きく変動した場合には、EGRバルブ72の開度を吸気絞り装置24による吸気絞り量の変化に追従させることが困難であると判断してEGRバルブ72を強制的に全閉とし(図中のタイミングA)、排気還流量を「0」にして燃焼不良を回避するようにしている。その後、エンジン回転数及びエンジントルクの変動が小さくなると、再びEGRバルブ72の開度を吸気絞り装置24の吸気絞り量に応じて変化させる制御を開始する(図中のタイミングB)
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態は、ターボチャージャを備えさせた場合において、DPF33の再生動作を切り換えるための複数の「閾値」を設定した点に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態に係るエンジンはターボチャージャ8を備えており、排気ガスの流体エネルギを利用して吸入空気を圧縮して空気密度を高め、これによってエンジン出力の増大を図るようにしている。
そして、DPF33の再生動作を切り換えるための「閾値」としては、先ず、上述した第2実施形態と同様に第1閾値が設定されている。この第1閾値は、CO及びTHCの発生量が比較的少なくて済む範囲(CO・THC発生量許容範囲)のうちの最大許容量(CO・THC発生量許容限界)に達した時点での吸気絞り量として設定される。一方、第2閾値としては、ターボチャージャ8のサージングが発生する状況となった時点での吸気絞り量として設定されている(図18における第1閾値及び第2閾値を参照)。このサージングは、吸気絞り量を大きくしていくことにより、吸入空気量が減少するにも拘わらずターボチャージャ8によって圧縮比が高く維持されることが原因で発生する。つまり、この第2閾値が、本実施形態ではエンジン運転限界の吸気絞り量として設定されていることになる。
尚、本形態におけるDPF33の再生動作時において吸気絞り量が第1閾値に達した後の動作は上述した第2実施形態の場合と同様に行われる。つまり、排気昇温制御開始条件が成立した場合に、先ず、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を開始し、排気ガス温度が再生動作可能温度に達することなく、吸気絞り量が上記第1閾値に達した場合には、この吸気絞り装置24による吸気絞り動作を一旦停止(吸気絞り量を維持)し、排気昇温装置34による加熱作動を開始させる。つまり、CO及びTHCの発生量をCO・THC発生量許容範囲内に抑えながら排気ガス温度を上昇させていく。そして、排気昇温装置34を作動させた後に所定時間が経過しても、排気温度検出センサ36によって検出される排気ガス温度が再生動作可能温度に達しない場合には、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を再開させ、上記第2閾値を上限として(ターボチャージャ8のサージングが発生しない範囲で)吸気絞り量を増大させていく。
図19は、この動作を実行させた場合における排気ガス温度、排気ガス中のCO及びTHCの濃度の時間的変化を示す図である。この図からも明らかなように、第1閾値に達するまでの吸気絞り動作(吸気絞り動作の開始点を図中の点aで示す)によって排気ガス温度は徐々に上昇していくと共に、排気ガス中のCO及びTHCの濃度も徐々に上昇していく。そして、吸気絞り量が第1閾値に達して排気昇温装置34による加熱作動に切り換えた場合には(図中の点b)、排気ガス温度は徐々に上昇していく一方、この加熱に伴うDPF33の酸化触媒機能が発揮されてCO及びTHCが浄化されていき、その濃度は低下していく。その後、排気昇温装置34の加熱能力の限界に達して、吸気絞り装置24による吸気絞り動作が再開されることにより(図中の点c)、排気ガス温度は更に上昇していき、再生動作可能温度に達するとDPF33の再生が開始されることになる。尚、この一連の動作の途中で排気ガス温度が再生動作可能温度に達した場合には、その状態を維持することでDPF33は再生されていく。
−第5実施形態の変形例−
上述した第5実施形態の変形例として、ターボチャージャにウェストゲートバルブを設けた場合における閾値の設定及びその閾値に応じたDPF33の再生動作の切り換えについて説明する。
図20に示すように、本変形例に係るエンジンはターボチャージャ8を備えていると共に、排気配管32にはウェストゲートバルブ81及びこのウェストゲートバルブ81の開放動作に伴って排気ガスをターボチャージャ8に対してバイパスさせるバイパス通路82が設けられている。
そして、DPF33の再生動作を切り換えるための「閾値」としては、上記第5実施形態の場合と同様の第1閾値及び第2閾値が設定されている。この第1閾値は上記CO・THC発生量許容限界に達した時点での吸気絞り量として設定され、また、第2閾値はウェストゲートバルブ81の閉鎖状態が維持された場合においてターボチャージャ8のサージングが発生する状況となった時点での吸気絞り量として設定されている。
そして、本形態では第3閾値が設定されている。この第3閾値は、ターボチャージャ8のサージングが発生した場合(ウェストゲートバルブ81が閉鎖状態であって吸気絞り量が第2閾値に達した場合)に、ウェストゲートバルブ81を開放することによってターボチャージャ8のサージングを解消した後に、更に吸気を絞っていき、この吸気絞り動作による着火時期の遅れに伴う失火によってエンジンが停止してしまう虞のある吸気絞り量(エンジン運転限界(失火限界))として設定されている(図18参照)。
本変形例におけるDPF33の再生動作としては、排気昇温制御開始条件が成立した場合に、先ず、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を開始し、排気ガス温度が再生動作可能温度に達することなく、吸気絞り量が上記第1閾値に達した場合には、この吸気絞り装置24による吸気絞り動作を一旦停止(吸気絞り量を維持)し、排気昇温装置34による加熱作動を開始させる。つまり、CO及びTHCの発生量をCO・THC発生量許容範囲内に抑えながら排気ガス温度を上昇させていく。そして、排気昇温装置34を作動させた後に所定時間が経過しても、排気温度検出センサ36によって検出される排気ガス温度が再生動作可能温度に達しない場合には、吸気絞り装置24による吸気絞り動作を再開させ、吸気絞り量が上記第2閾値に達するまでウェストゲートバルブ81の閉鎖状態を維持したまま(ターボ過給を行ったまま)吸気絞り量を増大させていく。そして、排気ガス温度が再生動作可能温度に達することなく吸気絞り量が第2閾値に達した場合には、ウェストゲートバルブ81を開放し、ターボチャージャ8のサージングを解消した状態で、上記第3閾値を上限として吸気絞り量を更に増大させていく。
図21は、この場合の吸気絞り装置24による吸気絞り量とウェストゲートバルブ81の開度との時間的変化の一例を示している。尚、このようにウェストゲートバルブ81を開放すると、ターボチャージャ8における排気ガスの膨張仕事が無くなるため、排気ガス温度を高く維持したままDPF33に送り込むことができ、これによってDPF33に導入される排気ガスの温度を早期に再生動作可能温度まで上昇させることができる。
尚、上述した変形例では、排気系3にバイパス通路82及びウェストゲートバルブ81を備えさせ、ウェストゲートバルブ81を開放することによってターボサージングを回避して更なる吸気絞りを可能にするものとしていた。これに代えて、吸気系2にターボチャージャ8をバイパスするバイパス通路及びこのバイパス通路を開閉する吸気バイパスバルブを備えさせ、この吸気バイパスバルブを開放することによってターボサージングを回避して更なる吸気絞りを可能にする構成としてもよい。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について説明する。本実施形態はPM堆積量の推定動作に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
上記PM堆積量検出センサ35を圧力センサで構成した場合に検出されるDPF33の直上流側の圧力は、DPF33の内部温度が高くなるに従って上昇してくる。このため、DPF33の直上流側の圧力に基づいてPM堆積量を推定しようとした場合には、この圧力だけでなくDPF33の内部温度をも考慮する必要がある。また、エンジンの負荷や回転数が変化して排気ガス温度が上昇する状況になった場合、この排気ガス温度の上昇速度に比べて実際のDPF33の内部温度の上昇速度は遅くなっている。これはDPF33自体に熱容量があるためである。
本実施形態では、このようにDPF33の内部温度がDPF33の直上流側の圧力に影響を与える点、排気ガス温度の上昇に比べて実際のDPF33の内部温度の上昇が遅れる点を考慮し、実際に検知された値(DPF33の直上流側の圧力及び排気ガス温度の値)によって算出されるPM堆積量の推定値に対して、これら圧力及び温度の値に応じた補正量でPM堆積量の推定値を補正するようにしている。
図22は、エンジン回転数、排気ガス温度(検知された値)、DPF33の内部温度、DPF33の直上流側の圧力(検知された値)、PM堆積量の推定値の時間的変化の一例を示している。この図に示すように、エンジン回転数が上昇すると、排気ガス温度及びDPF33の直上流側の圧力は急速に上昇する。これに対し、DPF33の内部温度の上昇は緩やかである。更に、ここで検知されているDPF33の直上流側の圧力はDPF33の内部温度の影響を受けており真の圧力値とは若干異なっている。つまり、真の圧力値よりも低い圧力として検知され、この圧力値のみでPM堆積量を推定した場合には、実際の堆積量よりも少ない堆積量として推測してしまう。
このため、ここでは、検知された排気ガス温度の変化状況に応じてDPF33の内部温度を推定し、このDPF33の内部温度と検知されたDPF33の直上流側の圧力とによって、PM堆積量の推定値に対する補正量を決定するようにしている。つまり、図22において実線で示すPM堆積量の推定値は、検知されたDPF33の直上流側の圧力によって算出されたものであり、これに対して所定の補正量をもって補正することにより、図22において破線で示すPM堆積量の推定値を算出する。これにより、上記DPF33の内部温度がDPF33の直上流側の圧力に影響を与える点、排気ガス温度の上昇に比べて実際のDPF33の内部温度の上昇が遅れる点を考慮したより正確なPM堆積量の推定を行うことが可能になる。
尚、上述した第6実施形態では、検知された排気ガス温度の変化状況に応じてDPF33の内部温度を推定していたが、エンジンの回転数やトルクの変化状況に応じてDPF33の内部温度を推定するようにしてもよい。
(第7実施形態)
次に、第7実施形態について説明する。本実施形態はDPF33の再生動作の開始タイミングを設定する制御に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
DPF33におけるPMの捕集動作及び再生動作を繰り返していくと、再生動作では除去できないPMがDPF33内に蓄積されていく。これは、潤滑油の灰分やエンジンの摩耗粉等である。これらの存在のために再生動作を長時間行ってもDPF33の直上流側の圧力は、新品時における直上流側の圧力まで復帰(低下)させることはできなくなる。このような状況でDPF33の再生開始圧力を一定値に設定した場合には以下の課題が生じる。
つまり、再生動作が開始されてから所定時間が経過した時点で再生動作を終了させるようにした場合には、再生動作の終了時点では既にDPF33の直上流側の圧力は新品時の圧力に比べて高くなっており、上記再生開始圧力との差が小さくなっている。この差は、DPF33のPM捕集動作及び再生動作を繰り返す度に小さくなっていく。従って、再生動作の終了時点から、DPF33の直上流側の圧力が上記再生開始圧力に達するまでの時間間隔が短くなっていき、再生動作の実行頻度が高くなってしまうことになる。図23の破線はこの再生動作の実行頻度が徐々に高くなっていく状況を示している。
一方、再生動作が開始されてからDPF33の直上流側の圧力がある所定圧力(再生終了圧力)まで低下した時点で再生動作を終了させるようにした場合には、上述した如くDPF33のPM捕集動作及び再生動作を繰り返す度に再生終了時点でのDPF33の直上流側の圧力は高くなっていくため、再生動作を長時間行ってもDPF33の直上流側の圧力が上記再生終了圧力まで低下しなくなり、このような状況では再生動作が終了できなくなってしまう。
このため、本形態では、DPF33が装着された新品時からのエンジンの燃料噴射量を積算していき、この積算値に応じて上記再生開始圧力及び再生終了圧力を共に徐々に高い値として更新していくようにしている。図23における二点鎖線は、この再生開始圧力及び再生終了圧力の設定値を示している。また、図中の実線は再生動作の実行状況(DPF33の直上流側の圧力の変化状況)を示している。この図からも判るように、本実施形態によれば、一定間隔で再生動作を実行させることができ、また、再生動作が終了できなくなってしまうといった状況を招くこともない。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態について説明する。本実施形態はDPF33の再生温度(目標温度)の設定に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
DPF33が再生される場合、その内部温度分布は中央部が高温(再生動作可能温度以上)になっている一方、外周部は外気に晒されているため比較的低い温度となっている。このため、外周部は再生動作可能温度に達しておらず再生不良が生じている可能性がある。このような状態が進むと、外周部に高密度のPMが堆積することになり、再生動作中等にこのPMが酸化されて非常に高温になり、DPF33が溶損してしまう可能性がある。図24(a)は再生動作開始前のDPF33の内部を示す断面図であり、図24(b)は再生動作後のDPF33の内部を示す断面図であって、外周部にPMが堆積している状態を示している。
このため、本実施形態では、再生動作の完了時点でのDPF33の直上流側の圧力を検知し、この圧力が所定値よりも高い場合には、DPF33の外周部に再生不良が生じており、この外周部にPMが堆積していると判断し、次回の再生動作における再生温度(目標温度)を今回の再生温度よりも高く(例えば50degだけ高く)設定する。これにより、次回の再生動作では、DPF33の外周部の温度が高くなり、この温度が再生動作可能温度に達した場合には、この外周部のPMを除去することが可能になる。このときの再生動作の完了時点でのDPF33の直上流側の圧力が未だ所定値よりも高い場合には、次回の再生動作における再生温度(目標温度)を更に高く設定することになる。このようにして、DPF33の外周部のPMが再生動作によって除去できる温度になるまで再生温度を更新していく。
図25は、上述の如く再生温度を変更する場合と変更しない場合とのDPF33直上流側の圧力の時間的変化の一例を示す図である。この図では、実線が再生温度を変更しない場合の圧力の変化を示し、破線が再生温度を変更した場合の圧力の変化を示している。このように、再生温度を変更しない場合には、DPF33の外周部でのPMの堆積量が増大していき、これに伴って再生動作完了時のDPF33直上流側の圧力も上昇していく。これに対し、本実施形態では、再生温度を変更することにより、DPF33の外周部のPMを効果的に除去することが可能になり(再生動作完了時のDPF33直上流側の圧力が低く維持されている)、再生動作の頻度を高めることなく一定間隔で再生動作を実行させることができる。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態について説明する。本実施形態はDPF33の再生終了タイミングの設定に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
DPF33の再生動作では吸気絞り動作や電気ヒータによる加熱動作が行われるため、エンジンの燃費が悪化することになる。従って、この再生動作の実行時間はできるだけ短い方が好ましい。
本実施形態では、上述した第7実施形態の如く、DPF33が装着された新品時からのエンジンの燃料噴射量を積算していくなどして、この積算値に応じて再生終了圧力を徐々に高い値として更新していく。図26における破線は、再生動作が開始されてから所定時間が経過した時点で再生動作を終了させるようにした場合の圧力変化状態を示している。このように、時間によって再生終了タイミングを設定した場合、十分に再生が行われているにも拘わらず再生動作が継続され、無駄な再生動作が行われる状況になったり(図26の時間T1)、未だ完全に再生されていないにも拘わらず再生動作が終了してしまう(図26のタイミングT2)といった状況を招くことがある。
これに対し、本実施形態によれば、DPF33の再生状況に応じて再生動作実行時間が変化し、再生の完了と略同時に再生動作(吸気絞り動作や電気ヒータによる加熱動作)を終了することができる(図26における実線参照)。このため、無駄な再生動作が行われたり、未だ完全に再生されていないにも拘わらず再生動作が終了してしまうといった状況を回避することができ、再生動作の信頼性の向上を図ることができる。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態について説明する。本実施形態は上述した第8実施形態において高く設定していたDPF33の再生温度(目標温度)を低く設定していく(戻す)動作に特徴がある。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
DPF33の直上流側の圧力が急激に低下する状況が生じた場合、つまり短時間のうちにPMの除去が完了した場合には、DPF33の内部での発熱が大きくなって異常再生を招き、DPF33の破損が懸念されることになる。このため、本実施形態では、DPF33の直上流側の圧力を監視しておき、この圧力が急激に低下する状況が生じた場合には、上述した第8実施形態において高く設定していたDPF33の再生温度(目標温度)を低く設定するようにしている。
具体的には、再生動作の実行時間が極端に短い場合や、DPF33の直上流側の圧力変化勾配(低下勾配)が急激な場合(図27の領域T)には、DPF33の外周部に残っていたPMが除去されたと判断し、DPF33の再生温度(目標温度)を低く設定していく。この動作としては、再生動作が実行される度に所定温度(例えば50deg)ずつ低下させていってもよいし。一度に再生動作可能温度(300℃)まで低下させるようにしてもよい。
−第10実施形態の変形例−
上述した第10実施形態の変形例について以下に説明する。本実施形態では、DPF33の直上流側の圧力が急激に低下する状況が生じた場合には、未だ再生動作が完了していなくても、この再生動作を終了するようにしている。これにより、DPF33の内部での異常再生を確実に回避してDPF33の破損を回避するようにしている。
図28では、図中のタイミングT1で再生動作が開始され、再生が進んでDPF33の直上流側の圧力が徐々に(比較的緩やかに)低下した後に、この圧力が急激に低下する状況が生じている(図中のタイミングT2から圧力が急激に低下)。このため、図中のタイミングT3で再生動作を終了し(吸気絞り動作や電気ヒータによる加熱動作を禁止し)、これによってDPF33の破損を回避するようにしている。
(第11実施形態)
次に、第11実施形態について説明する。本実施形態はエンジンの停止時にDPF33の再生反応が進んでしまってDPF33が溶損してしまうことを回避するための対策に関するものである。その他の構成及び制御動作は上述した各実施形態のものと同様であるので、ここでは上記各実施形態との共通部分については説明を省略する。
図29に示すように、本実施形態に係るエンジンは、DPF33の下流側の排気配管32に排気絞り装置(排気絞り手段)37が備えられている。具体的に、この排気絞り装置37は、吸気絞り装置24と同様に、バタフライバルブと、このバタフライバルブを回動させて排気配管32の流路面積を変更するアクチュエータとを備えており(共に図示省略)、このアクチュエータがコントローラ5によって制御されるようになっている。尚、この弁機構としてはバタフライバルブに限らずシャッタバルブ等種々のものが適用可能である。
そして、本形態で、図30(エンジン回転数、排気絞り量、吸気絞り量の時間的変化を示す図)に示すように、エンジンの停止時に、吸気絞り装置24の絞り量を最大(全閉)にすると共に、排気絞り装置37の絞り量も最大(全閉)にするようにしている。これにより、吸気系2及び排気系3からDPF33への空気(酸素)の導入を阻止し、これによってDPF33の再生反応が進んでしまうことを禁止する。これにより、DPF33の溶損を回避するようにしている。
−第11実施形態の変形例−
上述した第11実施形態の変形例について以下に説明する。本実施形態では、図31(エンジン回転数、燃料噴射量、排気絞り量、吸気絞り量の時間的変化を示す図)に示すように、エンジンの停止時に、吸気絞り装置24の絞り量を最大(全閉)にし、且つ排気絞り装置37の絞り量も最大(全閉)にするだけでなく、このエンジン停止動作において停止していた燃料噴射を、エンジン回転数が所定回転数(例えば700rpm程度)まで低下した時点で実行(図中のタイミングT)するようにしている。これにより、気筒内に残存する酸素を燃焼させてDPF33への酸素の導入を回避し、これによってDPF33の再生反応が進んでしまうことを禁止してDPF33の溶損を回避するようにしている。このときの燃料噴射量としては、エンジン停止動作開始直前の燃料噴射量よりも多く設定しておき、残存酸素の燃焼を確実に行うことが好ましい。また、排気絞り装置37の絞り量を最大にするタイミングとしては、吸気絞り装置24の絞り量が最大にされた後であって、エンジンの停止時の燃料噴射が実行された直後であってもよいし、排気絞り装置37の絞り量を最大にするタイミングと同時であってもよい。
−その他の実施形態−
以上説明した各実施形態及び変形例は、1個のDPF33を備えたエンジンについて説明したが、複数のDPFを並列または直列に接続したエンジンに対しても本発明は適用可能である。
実施形態に係るエンジン及びDPF再生のための制御システムの概略構成を模式的に示した図である。 (a)はエンジントルクが所定値である場合におけるエンジン回転数とDPF直上流側の圧力との関係を示す図であり、(b)は、エンジン回転数が所定値である場合におけるエンジン負荷とDPF直上流側の圧力との関係を示す図である。 吸気絞り優先動作において、吸気絞り動作が行われた後に加熱動作が行われた場合における排気ガス温度の時間的変化を示す図である。 吸気絞り優先動作と排気加熱優先動作との選択を説明するための図である。 吸気絞り量を変化させた場合における筒内圧力の変化状態及びそれぞれの混合気着火タイミングを示す図である。 吸気絞り量と排気ガス中のCO及びTHCの濃度との関係を示す図である。 第2実施形態に係るDPF再生動作における排気ガス温度、排気ガス中のCO及びTHCの濃度の時間的変化を示す図である。 エンジン回転数及びエンジンのトルクに応じた各閾値の変更動作を説明するための図である。 セタン価が互いに異なる2種類の燃料に対する吸気絞り量と排気ガス中のCO及びTHCの濃度との関係を示す図である。 第3実施形態における図1相当図である。 エンジン本体の出力と、そのうちの電気ヒータで使用される出力との関係を示す図である。 第3実施形態の変形例における図1相当図である。 第4実施形態における図1相当図である。 EGRバルブの開度制御における吸気絞り装置の吸気絞り量とEGRバルブの開度との関係を示す図である。 吸気絞り装置による吸気絞り量に対するEGRバルブの開度の時間的変化の一例を示す図である。 第4実施形態におけるエンジン回転数、エンジントルク、EGRバルブの開度、吸気絞り装置による吸気絞り量の時間的変化の一例を示す図である。 第5実施形態における図1相当図である。 各閾値の設定動作を説明するための図である。 第5実施形態に係るDPF再生動作における排気ガス温度、排気ガス中のCO及びTHCの濃度の時間的変化を示す図である。 第5実施形態の変形例における図1相当図である。 吸気絞り装置による吸気絞り量とウェストゲートバルブの開度との時間的変化の一例を示す図である。 第6実施形態におけるエンジン回転数、排気ガス温度、DPFの内部温度、DPFの直上流側の圧力、PM堆積量の推定値の時間的変化の一例を示す図である。 第7実施形態におけるDPF直上流側の圧力の変化を示す図である。 第8実施形態に係る図であって、(a)は再生動作開始前のDPFの内部を示す断面図であり、(b)は再生動作後のDPFの内部を示す断面図であり外周部にPMが堆積している状態を示す図である。 第8実施形態において再生温度を変更する場合と変更しない場合とのDPF直上流側の圧力の時間的変化の一例を示す図である。 第9実施形態におけるDPF直上流側の圧力の変化を示す図である。 第10実施形態におけるDPF直上流側の圧力の変化を示す図である。 第10実施形態の変形例におけるDPF直上流側の圧力の変化を示す図である。 第11実施形態における図1相当図である。 第11実施形態におけるエンジン回転数、排気絞り量、吸気絞り量の時間的変化を示す図である。 第11実施形態の変形例におけるエンジン回転数、燃料噴射量、排気絞り量、吸気絞り量の時間的変化を示す図である。
符号の説明
32 排気配管
34 排気昇温装置、電気ヒータ(排気加熱手段)
36 排気温度検出センサ(排気温度検出手段)
37 排気絞り装置(排気絞り手段)
5 コントローラ(再生動作制御手段)
71 EGR通路
72 EGRバルブ
8 ターボチャージャ
81 ウェストゲートバルブ

Claims (24)

  1. 内燃機関の排気中の粒子状物質を捕集すると共に、排気温度が再生動作可能温度に達している場合に上記粒子状物質の酸化除去による再生が可能なパティキュレートフィルタに再生動作を実行させるための装置において、
    上記内燃機関の吸気系に備えられて吸入空気量を減少可能とする吸気量減少手段と、
    上記内燃機関の排気系に備えられて排気ガスの加熱が可能な排気加熱手段と、
    上記パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えたことを検出可能な堆積量検出手段と、
    上記内燃機関の排気温度を検出可能な排気温度検出手段と、
    上記堆積量検出手段及び排気温度検出手段の出力を受け、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えており、且つ内燃機関の排気温度が上記再生動作可能温度未満であったとき、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作、排気加熱手段による排気ガス加熱動作のうち何れかを優先的に実行または両方を同時に実行させる再生動作制御手段とを備えていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  2. 上記請求項1記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    再生動作制御手段は、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えており、且つ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度未満であったとき、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作、排気加熱手段による排気ガス加熱動作のうち何れか一方の動作を優先的に実行し、その後、未だ内燃機関の排気温度が上記再生動作可能温度に達していないときに他方の動作を実行させるよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  3. 上記請求項1または2記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    吸気量減少手段による吸入空気の減少量には所定の閾値が予め設定されており、この閾値を越えて吸入空気量が減少されることのない構成とされていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  4. 上記請求項1または2記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    吸気量減少手段による吸入空気の減少量には所定の閾値が予め複数設定されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  5. 上記請求項4記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    閾値としては、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第1閾値と、失火によって内燃機関が運転限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第2閾値とが設定されており、
    吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中に吸入空気減少量が第1閾値に達した時点で排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換え、その後、未だ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度に達していない場合には、吸入空気減少量が第2閾値となることを限界として吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させるよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  6. 上記請求項3、4または5記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    閾値は内燃機関の負荷及び回転数に応じて変更されるよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  7. 上記請求項3、4または5記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    閾値は内燃機関が使用する燃料のセタン価に応じて変更されるよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  8. 上記請求項1〜7のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    排気加熱手段は、内燃機関の出力によって発電された電力を使用する電気ヒータにより構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  9. 上記請求項8記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関の最大出力と内燃機関に対する要求出力との差が、電気ヒータによって使用される出力よりも小さい場合には、電気ヒータによる排気ガスの加熱動作を制限または禁止するよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  10. 上記請求項1〜9のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関は、排気側と吸気側とを連通可能なEGR通路と、このEGR通路の通路面積を可変とするEGRバルブとを備えて排気ガスを内燃機関の吸気側へ還流させるEGR装置を備えており、
    吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中、その吸入空気減少量が大きいほどEGRバルブの開度を小さくしていくよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  11. 上記請求項10記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関の運転状態を監視しておき、その運転状態の変動量が所定量を超えたとき、EGRバルブを全閉にするよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  12. 上記請求項4記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関は、排気ガスの流体エネルギを利用して吸入空気を圧縮するターボチャージャを備えており、
    閾値としては、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第1閾値と、ターボチャージャのサージングが発生する際の吸入空気減少量に相当する第2閾値とが設定されており、
    吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中に吸入空気減少量が第1閾値に達した時点で排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換え、その後、未だ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度に達していない場合には、吸入空気減少量が第2閾値となることを限界として吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させるよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  13. 上記請求項4記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関は、排気ガスの流体エネルギを利用して吸入空気を圧縮するターボチャージャを備えていると共に、排気ガスがターボチャージャをバイパスするように開放動作を行うウェストゲートバルブまたは吸入空気がターボチャージャをバイパスするように開放動作を行う吸気バイパスバルブを備えている一方、
    閾値としては、排気ガス中のCO及びTHCの濃度が許容限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第1閾値と、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを全閉とした状態でターボチャージャのサージングが発生する際の吸入空気減少量に相当する第2閾値と、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブが開放された状態において失火によって内燃機関が運転限界に達する際の吸入空気減少量に相当する第3閾値とが設定されており、
    吸気量減少手段による吸入空気量減少動作の実行中に吸入空気減少量が第1閾値に達した時点で排気加熱手段による排気ガス加熱動作に切り換え、その後、未だ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度に達していない場合には、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを全閉とした状態で吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を再開させ、吸入空気減少量が第2閾値に達した場合には、ウェストゲートバルブまたは吸気バイパスバルブを開放した状態で吸入空気減少量が第3閾値となることを限界として吸気量減少手段による吸入空気量減少動作を継続するよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  14. 上記請求項1〜13のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    堆積量検出手段は、パティキュレートフィルタが標準状態にある場合における内燃機関の負荷及び内燃機関回転数に基づいたパティキュレートフィルタの状態と、現在のパティキュレートフィルタにおける内燃機関の負荷及び内燃機関回転数に基づいたパティキュレートフィルタの状態との差を求めることによって粒子状物質の堆積量が所定量を越えたことを検出可能な構成とされていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  15. 上記請求項1〜13のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    堆積量検出手段は、パティキュレートフィルタ上流側圧力に基づいて粒子状物質の堆積量を推定するようになっていると共に、排気温度によってパティキュレートフィルタ内部温度を推定し、このパティキュレートフィルタ内部温度とパティキュレートフィルタ上流側圧力とによって決定した補正量によって上記堆積量を補正する構成とされていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  16. 上記請求項1〜15のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    堆積量検出手段は、パティキュレートフィルタ上流側圧力を検知する圧力センサであって、
    再生動作制御手段は、パティキュレートフィルタ上流側圧力が再生開始圧力に達すると再生動作を開始させるようになっていて、パティキュレートフィルタが装着された新品時からの内燃機関の燃料噴射量を積算していき、この積算値に応じて上記再生開始圧力を徐々に高い値として更新していくよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  17. 上記請求項1〜16のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    再生動作制御手段は、パティキュレートフィルタの再生動作の完了時点でのパティキュレートフィルタ上流側圧力が所定圧力を越えている場合には、再生目標温度が高くなるように更新する構成とされていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  18. 上記請求項1〜17のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    堆積量検出手段は、パティキュレートフィルタ上流側圧力を検知する圧力センサであって、
    再生動作制御手段は、パティキュレートフィルタ上流側圧力が再生終了圧力に達すると再生動作を終了させるようになっていて、パティキュレートフィルタが装着された新品時からの内燃機関の燃料噴射量を積算していき、この積算値に応じて上記再生終了圧力を徐々に高い値として更新していくよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  19. 上記請求項17記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    再生動作制御手段は、パティキュレートフィルタの再生動作中におけるパティキュレートフィルタ上流側圧力が急激に低下する状況が生じた場合には、再生目標温度が低くなるように更新する構成とされていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  20. 上記請求項1〜19のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    再生動作制御手段は、パティキュレートフィルタの再生動作中におけるパティキュレートフィルタ上流側圧力が急激に低下する状況が生じた場合には、再生動作を中止する構成とされていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  21. 上記請求項1〜20のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関の排気系には排気配管を閉鎖可能とする排気絞り手段が備えられており、
    再生動作制御手段は、内燃機関の停止時に、吸気量減少手段によって吸入空気を遮断すると共に、排気配管を閉鎖するよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  22. 上記請求項1〜20のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置において、
    内燃機関の排気系には排気配管を閉鎖可能とする排気絞り手段が備えられており、
    再生動作制御手段は、内燃機関の停止時に、吸気量減少手段によって吸入空気を遮断すると共に、排気配管を閉鎖し、更に燃料噴射動作を実行するよう構成されていることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置。
  23. 上記請求項1〜22のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置を備えた内燃機関であって、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えており、且つ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度未満であったときに、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作、排気加熱手段による排気ガス加熱動作のうち何れかが優先的に実行または両方が同時に実行されることでパティキュレートフィルタが再生されるよう構成されていることを特徴とする内燃機関。
  24. 上記請求項1〜22のうち何れか一つに記載のパティキュレートフィルタ再生機能を有する排ガス浄化装置により行われるパティキュレートフィルタ再生方法であって、パティキュレートフィルタ内の粒子状物質の堆積量が所定量を越えており、且つ内燃機関の排気温度が再生動作可能温度未満であったときに、吸気量減少手段による吸入空気量減少動作、排気加熱手段による排気ガス加熱動作のうち何れかを優先的に実行または両方を同時に実行することでパティキュレートフィルタを再生させることを特徴とするパティキュレートフィルタ再生方法。
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