JP5544758B2 - ディーゼル機関の制御システム - Google Patents

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本発明は、ディーゼル機関の制御システムに関する。
ディーゼル機関の排気通路には、排出される排気ガスに含まれる粒子状物質(パティキュレート:PM)を捕集するパティキュレートフィルタが一般に設けられている。このパティキュレートフィルタは、時間の経過に伴い堆積したスート(煤)等のパティキュレートによって目詰まりを生じるため、このパティキュレートを定期的に燃焼させるフィルタ再生が行われる。
ここで、アイドリング時や低負荷時には、ディーゼル機関から排出される排気ガスの酸素濃度が高くなる。フィルタ再生に際してパティキュレートフィルタの温度が過度に上昇すると、パティキュレートフィルタに担持された触媒が劣化したり、フィルタ自身が破損又は溶損するといった問題が生じるため、フィルタ再生時においてはパティキュレートフィルタが過熱しすぎないように留意する必要がある。例えば、第16回アーヘンコロキューム技術論文集には、アイドリング時と低負荷運転時での確実な再生を保証するには、フィルタ再生中にパティキュレートフィルタに流入する流入ガスの酸素濃度を3〜4容積%に制御する必要があることが開示されている。
特開2004−263578号公報 特開2008−240559号公報 特開2008−208723号公報
パティキュレートフィルタに堆積したパティキュレートを燃焼させる一般的な方法として、ポスト噴射による方法が挙げられる。しかしながら、運転状態が無負荷又は低負荷のときにこの方法でフィルタ再生を行うと要求よりも高い機関トルクが発生する場合がある。そして、過剰なトルクの発生を抑制するためにはポスト噴射量が制限されてしまい、その結果としてフィルタ再生時における流入ガスの酸素濃度を所望の濃度まで低減させることが難しいというのが実情である。
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタ再生中に運転状態が無負荷又は低負荷の何れかになる場合にパティキュレートフィルタが過度に昇温することを抑制し、パティキュレートフィルタの破損や溶損を抑制可能なディーゼル機関の制御システムを提供することである。
上記した課題を解決するために、本発明に係るディーゼル機関の制御システムは、以下の手段を採用した。
すなわち、ディーゼル機関の排気通路に設けられて排気ガス中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、前記ディーゼル機関の吸気通路と前記パティキュレートフィルタより下流の排気通路とを接続するEGR通路、及び該EGR通路の流路断面積を変更するEGR弁を有するEGR装置と、前記EGR通路との接続部よりも下流の排気通路に設けられて該排気通路の流路断面積を変更する排気絞り弁と、前記パティキュレ
ートフィルタに捕集されているパティキュレートを燃焼させることによりフィルタ再生を行う再生手段と、前記フィルタ再生中に運転状態が無負荷又は低負荷の何れかになる場合、前記パティキュレートフィルタへ流入する排気ガスの酸素濃度が4%以下となるように前記EGR弁及び前記排気絞り弁を調節する調節手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、フィルタ再生中にパティキュレートフィルタが過昇温し易くなる状況下、即ち運転状態が無負荷又は低負荷の何れかになる場合であっても、パティキュレートの過剰な燃焼反応を抑制することが可能となる。したがって、フィルタ再生時におけるパティキュレートフィルタの破損又は溶損、或いはこれに担持される触媒等の熱劣化を好適に抑制することができる。
また、これに伴って、より多くのパティキュレートが堆積した状態からフィルタ再生を開始できるため、フィルタ再生の実行頻度を少なくする(フィルタ再生の実行休止インターバルを拡大する)ことができる。
本発明によれば、フィルタ再生中に運転状態が無負荷又は低負荷の何れかになる場合にパティキュレートフィルタが過度に昇温することを抑制し、パティキュレートフィルタの破損や溶損を抑制可能なディーゼル機関の制御システムを提供することができる。
実施例に係るディーゼル機関の制御システムを適用するエンジンとその吸排気系の概略構成を示す図である。 実施例におけるDPFのフィルタ再生制御ルーチンを示したフローチャートである。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
<実施例>
図1は、実施例に係るディーゼル機関の制御システムを適用するエンジン1とその吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示すエンジン1は、4つの気筒2を有する水冷式の4サイクル・ディーゼルエンジンである。各気筒2には、その燃焼室へと燃料を直接噴射する燃料噴射弁9が設けられている。
エンジン1には、吸気通路3および排気通路4が接続されている。吸気通路3の途中には、排気ガスのエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ5のコンプレッサハウジング5aが設けられている。また、コンプレッサハウジング5aより上流側の吸気通路3には、該吸気通路3の流路断面積を変更する吸気絞り弁6が設けられている。この吸気絞り弁6は、電動アクチュエータによりその開度が調節されることで、吸気通路3内を流れる吸気の流量を調節することができる。
吸気絞り弁6よりも上流の吸気通路3には、吸気通路3を流れる空気(新気)の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ7が設けられている。コンプレッサハウジング5aよりも下流の吸気通路3には、コンプレッサハウジング5aにおいて圧縮されたガスを冷却するインタークーラ8が設けられている。
一方、排気通路4の途中には、ターボチャージャ5のタービンハウジング5bが設けられている。タービンハウジング5bよりも下流の排気通路4には、排気中のパティキュレート(PM)を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「DPF(Diesel Particulate Filter)」という)10が設けられている。このDPF10は、排気ガスの入口側と
出口側で互い違いに目封じされたハニカム状の所謂ウォールフロー型のフィルタであって、スートを除去できる径を有する多数の気孔(ポア)を含む隔壁を有する多孔質体(本実施例では、コージェライトを採用)により構成されている。DPF10を構成する多孔質体にはPt等の貴金属からなる酸化触媒が担持されており、スート(煤)や炭化水素(HC)を酸化させることができる。
DPF10には、該DPF10の上流側と下流側との圧力差(前後差圧)を検出する差圧センサ12が取り付けられている。この差圧センサ12により、DPF10内におけるパティキュレート(スート)の堆積量を推定することができる。また、DPF10よりも下流の排気通路4には、該排気通路4の流路断面積を変更する排気絞り弁11が設けられている。この排気絞り弁11は、電動アクチュエータによりその開度が調節されることで、排気通路4内を流れる排気ガスの流量を調節することができる。
また、タービンハウジング5bより下流であって且つDPF10より上流の排気通路4には、排気ガスの酸素濃度に対応する電気信号を出力する酸素濃度センサ(ラムダセンサ)13が設けられている。この酸素濃度センサ13の出力値に基づいてDPF10に流入する排気ガスの酸素濃度を検出、測定することができる。
更に、エンジン1には、DPF10の下流を流れる排気をEGRガスとして取り出して吸気通路3へ還流させる低圧EGR装置14が備えられている。低圧EGR装置14は、EGR通路15、EGR弁16、及びEGRクーラ17によって構成される。EGR通路15は、排気通路4におけるDPF10及び排気絞り弁11の間の部分と、コンプレッサハウジング5aよりも上流の吸気通路3とを接続している。このEGR通路15を介して、DPF10から流出した排気ガスがEGRガスとして低圧で吸気系に還流させられる。EGR弁16は、EGR通路15の通路断面積を変更することによりEGRガスの還流量を調整することができる。EGR弁16は、電動アクチュエータによってその開度が調節される。また、EGRクーラ17は、EGR通路15を流れるEGRガスとエンジン1の冷却水とで熱交換をすることにより、EGRガスを冷却する。
以上述べたように構成されたエンジン1には、エンジン1を制御するための電子制御ユニットであるECU20が併設されている。このECU20は、エンジン1の運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1の運転状態を制御するユニットである。ECU20には、前述の各種センサが電気配線を介して接続され、これらの出力信号がECU20へと入力される。更に、ECU20には、機関回転数を検出するクランクポジションセンサ18、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ19の出力信号が入力されるようになっている。また、ECU20には、吸気絞り弁6、燃料噴射弁9、排気絞り弁11、及びEGR弁16が電気配線を介して接続され、該ECU20により各種機器が制御されるようになっている。
ECU20には、機関回転数、アクセル開度などに応じて、EGR弁15の開閉(開度)制御、吸気絞り弁6の開閉(開度)制御、排気絞り弁11の開閉(開度)制御、燃料噴射弁9の燃料噴射制御、DPF10に堆積しているパティキュレートを燃焼させて除去するフィルタ再生に係る制御などを行うための各種プログラムが予め記憶されている。
次に、DPF10のフィルタ再生について説明する。図2は、本実施例におけるDPF10のフィルタ再生制御ルーチンを示したフローチャートである。この制御ルーチンはエ
ンジン1の稼働時においては一定周期毎にECU20によって繰り返し実行される。本実施例においては本ルーチンを実行するECU20が本発明における調節手段に対応している。
本ルーチンが実行されると、ステップS101では、DPF10のフィルタ再生中であるか否かが判定される。ここで、DPF10のフィルタ再生は、フィルタ再生実行条件が成立することにより行われる。フィルタ再生実行条件としては、DPF10におけるパティキュレートの堆積量(以下、「PM堆積量」という)Mpmが規定堆積量Mpmb以上であるという条件を例示することができる。規定堆積量Mpmbは、パティキュレートがDPF10に堆積されることにより目詰まりを起こし、この目詰まりが排気抵抗の増加を生じさせ、エンジン1の出力低下を生じさせてしまう虞があると判断できる堆積量である。また、PM堆積量Mpmが規定堆積量Mpmb以上であるか否かについては、差圧センサ12の出力値に基づいて判別することが出来る。
フィルタ再生実行条件が成立した場合、ECU20は、DPF10を昇温させて該DPF10に捕集されているパティキュレートを燃焼させるフィルタ再生を行う。本制御ルーチンでは、DPF10の温度の上昇は、燃料噴射弁9からのポスト噴射によって行われる。このポスト噴射は、エンジン1の圧縮上死点近傍で気筒2内に燃料を噴射する通常の主燃料噴射(主噴射)の後(例えば、膨張行程中又は排気行程中)に気筒2内に副次的に行われる噴射のことをいう。
このポスト噴射に係る燃料は主に未燃燃料としてDPF10に流入し、DPF10に担持された酸化触媒との反応熱によりDPF10温度が上昇する。その結果、DPF10に堆積しているパティキュレートが燃焼して除去されることとなる。本実施例においては上記フィルタ再生を実行するECU20が本発明における再生手段に対応している。尚、フィルタ再生においてDPF10を昇温させる手法は他の方法を採用しても勿論構わない。例えば、吸気行程もしくは排気行程の上死点近傍で気筒内に燃料を噴射するビゴム噴射を行うことによってDPF10を昇温させ、堆積しているパティキュレートを燃焼させても良い。
ステップS101において、DPF10のフィルタ再生中であると判定された場合にはステップS102に進み、そうでない場合には本ルーチンを一旦抜ける。前記したようにDPF10の基材はコージェライト製であり、例えば同じ多孔質体であるSiC製に比してコスト上有利である。しかし、コージェライトはSiCに比べて融解温度が低く、熱容量が小さい。そのため、本実施例のDPF10のようにコージェライトにより構成されたフィルタは、フィルタ再生時に過度の昇温がなされないように充分に配慮する必要がある。
DPF10のフィルタ再生中に、エンジン1の運転状態が中高負荷運転から減速状態やアイドリング状態へと移行する場合、エンジン1から排出される排気ガスの酸素濃度が急激に上昇する。そうすると、DPF10に供給されたポスト噴射に係る未燃燃料や、DPF10に堆積しているスート等のパティキュレートが、該DPF10において急激に燃焼し始めてしまい、DPF10において発生する熱量が急激に増大する。
それに加えて、減速状態やアイドリング状態においてはエンジン1から排出される排気ガス、即ちDPF10に流入する排気ガスの流量が少なくなるため、排気ガスがDPF10において急激に増大した発生熱量を充分に持ち去ることができない。その結果、DPF10に多量の熱量が滞留してしまうことでDPF10が過度に昇温してしまい、DPF10に担持されている酸化触媒の熱劣化、基材の破損、溶損等の発生が懸念される。
そこで、ステップS102では、アクセルポジションセンサ19によって検出されるアクセル開度から機関負荷が取得される。そして、現在の運転状態が無負荷又は低負荷の何れかであるかどうかが判定される。本ステップにおいて、エンジン1の運転状態が無負荷又は低負荷の何れでもないと判定された場合(No)には、ステップS102に戻る。即ち、再び機関負荷が取得され、エンジン1の運転状態が無負荷又は低負荷の何れかであると判定されるまで本ステップの処理が繰り返される。
そして、本ステップにおいて、運転状態が無負荷又は低負荷の何れかであると判定された場合(Yes)、このままではDPF10が過度に昇温してしまい破損などの不具合が生じる可能性が高くなると判断され、ステップS103に進む。
ここで、フィルタ再生中に運転状態が無負荷又は低負荷となる条件下、即ちDPF10が過昇温し易くなる条件下においても、DPF10に流入する排気ガスの酸素濃度を4%以下に制御することによってDPFの過昇温を回避できることがわかっている(例えば、第16回アーヘンコロキューム技術論文集を参照)。そこで、本実施例においては、フィルタ再生中に運転状態が無負荷又は低負荷の何れかとなる期間においては、DPF10へ流入する排気ガスの酸素濃度(以下、「流入ガス酸素濃度」という)Rgoを4%以下に維持する制御(以下、「酸素濃度調節制御」という)を行うこととした。
また、無負荷運転時や低負荷運転時には、非常に酸素濃度の高い排気ガスがエンジン1から排出される(例えば、十数%)。フィルタ再生時におけるポスト噴射量を増量すればDPF10に流入する排気ガスの酸素濃度を一層低下させることができるが、その一部は燃焼室内で燃焼してしまい、機関のトルクを発生させてしまう。そうすると、ドライバから要求される以上のトルクが発生してしまい、ドライバビリティが悪化することが予想される。
そこで、ステップS103では、ECU20は、燃料噴射弁9によるポスト噴射を停止する。そして、続くステップS104ではECU20は酸素濃度調節制御を実行する。本実施例における酸素濃度調節制御では、ECU20は、DPF10への流入ガス酸素濃度Rgoが4%以下となるように、低圧EGR装置14におけるEGR弁15の開度及び排気絞り弁11の開度を調節する。これにより、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、フィルタ再生時におけるDPF10への流入ガス酸素濃度Rgoを好適に低下させることが可能となる。
ところで、フィルタ再生中においてDPF10への流入ガス酸素濃度Rgoが過度に低くなりすぎても、DPF10に堆積しているパティキュレートの円滑な燃焼反応が阻害されてしまうと考えられる。故に、酸素濃度調節制御においては、DPF10への流入ガス酸素濃度Rgoを3%以上であって且つ4%以下に維持することが好ましい。
そこで、本ルーチンにおいては、酸素濃度調節制御を実行する際に、DPF10への流入ガス酸素濃度Rgoが目標酸素濃度RgotとなるようにEGR弁16の開度及び排気絞り弁11の開度を調節することとした。この目標酸素濃度Rgotは、フィルタ再生中にエンジン1の運転状態が無負荷又は低負荷となった場合であっても、DPF10に堆積しているパティキュレートの円滑な燃焼反応が阻害されることがなく、且つ過剰な燃焼反応を抑制可能な酸素濃度であり、上述したように3〜4%の範囲内(つまり、3%以上であって且つ4%以下の範囲内)で設定される。
目標酸素濃度Rgotの設定上限値である4%は、DPF10の過昇温が起こり易い無負荷又は低負荷運転時においてもフィルタ再生時にパティキュレートの過剰な燃焼反応を抑制可能な流入ガス酸素濃度Rgoの上限値としての臨界的意義を有する。また、目標酸
素濃度Rgotの設定下限値である3%は、パティキュレートの円滑な燃焼反応を維持可能な流入ガス酸素濃度Rgoの下限値としての臨界的意義を有する。
尚、本ルーチンにおいては、酸素濃度調節制御時における流入ガス酸素濃度Rgoの実際値と目標酸素濃度Rgotとのずれを考慮して、目標酸素濃度Rgotをその設定範囲内における中央値である3.5%に設定している。
ステップS104の具体的処理として、ECU20は、酸素濃度センサ13の出力値に基づいて流入ガス酸素濃度Rgoを取得する。そして、流入ガス酸素濃度Rgoが目標酸素濃度RgotとなるようにEGR弁16及び排気絞り弁11の開度をフィードバック制御する。当然ながら、酸素濃度調節制御時には多量のEGRガスを還流させる必要があるため、ECU20は同制御を実行しない時に比べて、EGR弁16の開度を増加させ、排気絞り弁11の開度を減少させる。例えば、ECU20は、排気絞り弁11をほぼ閉弁させた状態で、流入ガス酸素濃度Rgoが目標酸素濃度Rgotまで低下するようにEGR弁16の開度を調節しても良い。また、酸素濃度調節制御時に多量のEGRガスを確保し易くするために、吸気絞り弁6の開度を同制御が実行されない時に比べて減少させると良い。
そして、続くステップS105では酸素濃度調節制御の終了条件が成立しているか否かが判定される。酸素濃度調節制御の終了条件は、運転状態が無負荷及び低負荷の何れでもないとき(例えば、中高負荷運転時)に成立する。本ステップにおいて否定判定された場合(No)には、ステップS104に戻る。即ち、酸素濃度調節制御が継続され、流入ガス酸素濃度Rgoが目標酸素濃度Rgotに一致するようにEGR弁15及び排気絞り弁11の開度がフィードバック制御される。そして、本ステップにおいて肯定判定された場合(Yes)には、ECU20はステップS106に進む。そして、ステップS106において、ECU20は酸素濃度調節制御を終了する。例えば、本ステップでは、EGR弁15及び排気絞り弁11の開度が酸素濃度調節制御の実行開始前のそれぞれの開度に戻される。また、本ステップでは、ポスト噴射を再開させることができる。そして、本ステップ運転状態の処理が終了すると本ルーチンを一旦抜ける。
以上のように、本実施例に係るディーゼル機関の制御システムによれば、DPF10に対するフィルタ再生の開始時に運転状態が無負荷又は低負荷であったり、これら以外の運転状態からフィルタ再生中に無負荷又は低負荷運転へと移行した場合に、DPF10の過昇温を確実に抑制しつつ円滑なフィルタ再生を保証することができる。したがって、DPF10の破損又は溶損、或いはこれに担持された酸化触媒の熱劣化等を確実に抑制することができる。
また、無負荷運転時や低負荷運転時におけるDPF10の過昇温を確実に抑制できることにより、フィルタ再生の実行条件に係る規定堆積量Mpmbをより大きな値に設定することができる。したがって、フィルタ再生の実行頻度を少なくする(フィルタ再生の実行休止インターバルを拡大する)ことができ、燃費を向上させることができる。
また、酸素濃度調節制御では、流入ガス酸素濃度Rgoを目標酸素濃度Rgotまで低下させるために多量のEGRガスをエンジン1に再循環させる必要がある。このような状況においても、低圧EGR装置14によればDPF10から流出した排気ガスがEGRガスとして取り出されるため、DPF10に流入するガス量が充分に確保される。
例えば、DPF10よりも上流を流れる排気をEGRガスとして還流させる高圧EGR装置を用いた場合、DPF10に流入するガス量が減少して過昇温し易くなる。これに対して本構成によれば、フィルタ再生中にDPF10に多量の熱量が滞留してしまうことが
ない。したがって、フィルタ再生中におけるDPF10の過昇温を確実に抑制することができる。
1・・・エンジン
3・・・吸気管
4・・・排気管
5・・・ターボチャージャ
6・・・吸気絞り弁
9・・・燃料噴射弁
10・・パティキュレートフィルタ(DPF)
11・・排気絞り弁
13・・酸素濃度センサ
14・・低圧EGR装置
15・・EGR通路
16・・EGR弁
20・・ECU

Claims (1)

  1. ディーゼル機関の排気通路に設けられて排気ガス中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
    前記ディーゼル機関の吸気通路と前記パティキュレートフィルタより下流の排気通路とを接続するEGR通路、及び該EGR通路の流路断面積を変更するEGR弁を有するEGR装置と、
    前記EGR通路との接続部よりも下流の排気通路に設けられて該排気通路の流路断面積を変更する排気絞り弁と、
    内燃機関から未燃燃料を排出させることで、前記パティキュレートフィルタに捕集されているパティキュレートを燃焼させることによりフィルタ再生を行う再生手段と、
    前記フィルタ再生中に運転状態が無負荷又は低負荷の何れかになる場合、前記内燃機関からの未燃燃料の排出を停止させると共に、前記パティキュレートフィルタへ流入する排気ガスの酸素濃度が4%以下となるように前記EGR弁及び前記排気絞り弁を調節する調節手段と、
    を備えることを特徴とするディーゼル機関の制御システム。
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