JP5574163B2 - ミシン - Google Patents

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Description

本発明は布等の縫製対象物を針板に押さえる布押さえを取り付けるための昇降可能な押さえ棒を有するミシンに関する。
特許文献1に係るミシンの布押さえ上げ装置によれば、下降側に付勢された布押さえに対して、上昇させるソレノイドおよび制御手段を配置した構造が開示されている。上記構造においてソレノイドの吸引力を制御することにより、ユーザが布押さえを最上昇位置と最下降位置の中間位置に静止可能である。
特許文献2に係る刺繍ミシンの刺繍押さえによれば、刺繍ミシンの刺繍押さえ(ダーニング押さえ)に足部を上昇させるレバーを追加し、押さえ上げレバー上昇時に足部を上昇させるレバーが機能することができる。上記機能によりユーザが押さえ上げレバーを上昇させたとき、刺繍押さえの足部が押さえ上げホルダの上昇量以上に上昇するため、針板と足部の空間が増え、刺繍枠の取り外しが容易である。
特許文献3に係るミシンの押さえ装置及びミシンによれば、押さえ上げレバー全体が押さえ棒軸方向を中心としてミシン手前から見て右方向と奥方向に回動する機能が得られる。上記機能によりユーザが押さえ上げレバーを上昇または下降させる際、使用状況に応じて押さえ上げレバーの位置をミシン手前から見て右方向と奥方向に使い分けることができるため、裁縫時に押さえ上げレバーが邪魔せず、また、レバーの操作性も犠牲にならない。
特開2001-190878号公報 特開2006-263170号公報 特開2009-112325号公報
特許文献1によれば、布押さえおよび押さえ棒の上昇にソレノイドを使用しているため、電源OFF時に押さえ棒および布押さえは上昇した状態を保持できず、付勢された力で下降してしまう。更に、押さえ棒および布押さえの上昇のためにソレノイドおよび制御手段を使用しているため、家庭用ミシンの手動式の押さえ上げレバーと比較して高価な機構である。
特許文献2によれば、ユーザが押さえ上げレバーを上昇させた状態(刺繍枠交換時)では刺繍枠と刺繍押さえの足部とは高さ方向で接触しないが、押さえ上げレバーを下降させた状態(刺繍時)では接触してしまう。また、刺繍枠を使用すれば刺繍押さえ無しでも刺繍可能であるが、その状態(刺繍時)でも刺繍枠と押さえ棒とは高さ方向で互いに接触してしまう。
特許文献3によれば、ユーザがこのミシンと刺繍枠を用いてフリーハンド刺繍を行う際、押さえ上げレバーは刺繍枠に高さ方向で接触しないが、押さえ棒(布押さえを外した状態)は接触してしまう。この場合、押さえ上げレバーに糸調子皿を開閉するカムが無く、また、糸調子皿を開閉するカムも押さえ棒軸方向を中心に回動するため、設置が困難となる。よって、安価な構造では押さえ上げレバーの操作と糸調子皿の開閉を同期させられない不具合がある。
本発明は上記した実情に鑑みなされたものであり、ユーザが押さえ上げレバーを手動で回動操作させることにより、押さえ棒を一段保持位置および二段保持位置に保持できる簡便な機構をもつミシンを提供するにある。
本発明に係るミシンは、(i)ミシン本体と、(ii)ミシン本体に長さ方向に沿って昇降可能に設けられ、下端に布押さえを着脱可能に保持する押さえ棒と、(iii)無効時に上糸の張力を緩める作動を行うと共に有効時に上糸の張力を確保する作動を行う上糸張力調整装置と、(iv)高さ方向に沿ってミシン本体に回動軸を中心として手動により回動可能に、且つ、回動に伴い前記押さえ棒の高さ位置を調整するように設けられ、押さえ棒の高さを調整するための高さ調整カム部と上糸張力調整装置の張力を調整するための糸張力調整カム部とを有する押さえ上げレバーとを具備しており、
(v)押さえ上げレバーの高さ調整カム部は、通常の縫いモードを行う下位置に押さえ棒を位置させ得ると共に、下位置よりも押さえ棒を上昇させた一段保持位置に押さえ棒を保持し、且つ、一段保持位置よりも押さえ棒を上昇させた二段保持位置に押さえ棒を保持するためのカムプロフィールを備えており、
押さえ上げレバーの糸張力調整カム部は、押さえ棒が下位置のとき上糸張力調整装置を有効とし、押さえ棒が一段保持位置に保持されているとき上糸張力調整装置を無効とし、押さえ棒が二段保持位置に保持されているとき上糸張力調整装置を有効とするカムプロフィールを備えており、
前記押さえ棒の下位置、一段保持位置および二段保持位置の三位置をそれぞれ検知するスイッチが設けられており、
前記押さえ上げレバーの回動操作に連動して回動するスイッチレバーが設けられ、前記スイッチは、(i)前記スイッチレバーの一方向への回動によりオンするON信号1、(ii)前記スイッチレバーの中間位置によりオフとするOFF信号、(iii)前記スイッチレバーの他方向への回動によりオンとするON信号2を出力し、(iv)前記ON信号1により前記下位置が検知されて縫製モードが実行可能となり、前記OFF信号により前記一段保持位置が検知されて縫製モードが禁止となり、前記ON信号2により前記二段保持位置が検知されて刺繍モードが実行可能となることを特徴とする。
本発明に係るミシンによれば、ユーザが押さえ上げレバーを手動で回動操作させると、下位置よりも押さえ棒を上昇させた一段保持位置に押さえ棒を保持することができる。ユーザが押さえ上げレバーを更に上方に手動で回動操作させると、一段保持位置よりも押さえ棒を上昇させた二段保持位置に押さえ棒を保持することができる。
本発明に係るミシンによれば、押さえ棒が一段保持位置に保持されているとき、押さえ上げレバーの糸張力調整カム部のカムプロフィールは上糸張力調整装置を無効とし、上糸の張力を緩める。この状態では、布等の縫製対象物を任意に移動させることができる。更に、押さえ棒が二段保持位置に保持されているとき、押さえ上げレバーの糸張力調整カム部のカムプロフィールは、上糸張力調整装置を有効とし、上糸の張力を維持させる。このため押さえ棒が二段保持位置に保持されている場合には、フリーハンド刺繍等の刺繍を行うときであっても、刺繍枠が押さえ棒に干渉することが回避され、フリーハンド刺繍等の刺繍操作を良好に行うことができる。フリーハンド刺繍とは、刺繍枠に布等の被縫製物を張設した状態で、ユーザが刺繍枠を手で任意に移動させて刺繍することをいう。勿論、刺繍枠をXYモータ等の自動機構で移動させて刺繍を行うときにおいても、刺繍枠が押さえ棒に干渉することが回避される。
本発明によれば、押さえ上げレバーの高さ調整カム部のカムプロフィールにより押さえ棒が二段保持位置に保持されているとき、押さえ上げレバーの糸張力調整カム部のカムプロフィールは、上糸張力調整装置を有効とし、上糸の張力を維持させる。このため押さえ棒が二段保持位置に保持されている場合には、フリーハンド刺繍等の刺繍を行うときであっても、刺繍枠が押さえ棒に干渉することが回避され、フリーハンド刺繍等の刺繍操作を良好に行うことができる。
換言すると、ユーザが刺繍枠を用いてフリーハンド刺繍等の刺繍を行う際、刺繍枠が押さえ棒の下端に当たらないようにするため、押さえ棒が下降しないように二段保持位置において保持可能であり、その二段保持位置で上糸張力調整装置が有効になり、上糸に張力を与え得る機能を安価な構造で提供することができる。すなわち、ユーザが刺繍枠を用いてフリーハンド刺繍等の刺繍を行う際、押さえ棒が刺繍枠上面より上昇した位置で保持できると共に、上糸張力調整装置を有効な状態とし、従って、高さ方向で押さえ棒と刺繍枠との干渉、接触を気にせず、フリーハンド刺繍等の刺繍を行うことを可能にした。
実施例に係り、コンピュータ搭載のミシンの要部を前方から見た斜視図である。 ミシンの要部を後方から見た斜視図である。 押さえ棒を針板の上方で二段階に保持するロック機構の分解図である。 従来技術の押さえ上げレバーの機構図である。 従来技術の押さえ上げレバーを説明した斜視図である。 実施例に係り、糸調子皿の動きを説明する図である。 押さえ上げレバーの作動を説明する図である。 押さえ上げレバーを説明する斜視図である。 押さえ上げレバーの糸張力調整カム部と糸緩めとが接触する状態を説明する図である。 押さえ上げレバーの位置検出するためのセンサの機構を説明する図である。 押さえ上げレバーの回転角度に対する、押さえ棒の上昇量および、糸調子皿の皿開き量の関係を示すグラフである。 誤刺繍防止機能を説明する図である。 糸調子自動解放装置と併用可能なロッドを説明する図である。
好ましくは、押さえ棒は、押さえ棒に保持された押さえ棒抱きを備えている。押さえ棒抱きは、押さえ棒に突き出る部位であれば何でも良く、押さえ棒と別体部品を押さえ棒に取り付けても良いし、押さえ棒と一体成形しても良い。この場合、押さえ上げレバーの糸張力調整カム部のカムプロフィールは、押さえ棒が一段保持位置のとき回動軸の上側において押さえ棒抱きと接触すると共に回動軸を通過する鉛直線上に位置する第1カム面を備え、且つ、押さえ棒が二段保持位置のとき回動軸の上側において押さえ棒抱きと接触すると共に回動軸を通過する鉛直線上に位置する第2カム面を備えている。好ましくは、押さえ棒が一段保持位置のとき、第1カム面は水平方向に沿っており、押さえ棒が二段保持位置のとき、第2カム面は水平方向に沿っている。好ましくは、押さえ棒の下位置、一段保持位置および二段保持位置をそれぞれ検知するスイッチが設けられている。この場合、ユーザの押さえ上げレバーの操作に連動して自動的に縫い模様のプログラムを変更するために必要な情報および、ミシンを安全に起動するために装置な情報として、(i)押さえ棒の最下点等の下位置、(ii)押さえ棒の一段保持位置、(iii)押さえ棒の二段保持位置、の3箇所の位置検出機能を安価な構造で提供することができる。
この場合、好ましくは、押さえ上げレバーのうち押さえ棒抱きと接触可能な高さ調整カム部に、平面状の第1カム面および第2カム面を設け、第1カム面および第2カム面のそれぞれの平面で、押さえ棒および/または押さえ棒抱きをこれが落下しないように保持するカムプロフィールを形成することができる。この場合、一段保持位置では上糸張力調整装置を無効とし、これの糸調子皿を開放し、上糸の張力を緩ませる。二段保持位置では上糸張力調整装置を有効とし、糸調子皿を閉じる。
好ましくは、押さえ上げレバーの回動操作に連動して回動するスイッチレバーが設けられ、スイッチは、(i)スイッチレバーの一方向への回動によりオンするON信号1、(ii)スイッチレバーの中間位置によりオフとするOFF信号、(iii)スイッチレバーの他方向への回動によりオンとするON信号2を制御装置に出力する。この場合、ON信号1により押さえ棒の下位置が検知されて縫製モードが実行可能となることが好ましい。OFF信号により押さえ棒の一段保持位置が検知されて縫製モードが禁止となることが好ましい。ON信号2により押さえ棒の二段保持位置が検知されて刺繍モードが実行可能となることが好ましい。
好ましくは、1回路2接点(接点は常時開)のスイッチを用い、押さえ上げレバーの回動操作に連動するスイッチレバーを設け、スイッチレバーを(i)右回転および左回転のうちの一方、(ii)中間、(iii)右回転および左回転のうちの他方、と動かすことができる。この場合、(i)(iii)でスイッチの接点が閉じる(3種類の信号を発信する)構造にできる。また、(i)および(ii)の発信状態では、通常の縫いモードに関係する模様のみが選択可能で、(iii)の発信状態では刺繍モードに関係する模様のみが選択できるプログラムを制御装置に内蔵することが好ましい。
好ましくは、布押さえが押さえ棒に取り付けられているとき、布押さえ、および/又は、布押さえを押さえ棒に取り付けるホルダと干渉させることにより、押さえ棒の二段保持位置への切り替えを禁止する禁止要素がミシン本体に設けられている。この場合、ユーザが誤って布押さえを押さえ棒の下端に取付けた状態でフリーハンド刺繍等の刺繍を行うこと(押さえ上げレバーを二段保持位置に保持した状態で布押さえ(またはホルダ)と針留とが接触する事)を防止し、安全性を高めることができる。即ち、押さえ棒を二段保持位置に上昇することを禁止する禁止要素をミシン本体に取付け、ユーザが押さえ棒に布押さえを誤って取付けている状態では、押さえ棒を二段保持位置まで上昇できないようにし、刺繍モードの実行を不可能することが好ましい。刺繍時において、刺繍枠と押さえ棒とが衝突してしまうためである。
好ましくは、上糸張力調整装置の無効および有効を切り替えるための糸緩め作用部材と、糸緩め作用部材と係合するロッドと、上糸張力調整装置を無効とするように糸緩め作用部材およびロッドを作動させる電動動作を行うモータと、押さえ上げレバーの手動による回動操作により上糸張力調整装置を無効とするように糸緩め作用部材を作動させる糸緩めとが設けられている。この場合、糸緩めは突起を有することが好ましい。ロッドは、遊び空間を介して糸緩めの突起を嵌めると共に突起サイズよりも大きな長径をもつ長孔を有していることが好ましい。この場合、モータを糸緩め方向に駆動させてロッドを糸緩め方向に作動させるとき、長孔内の突起を介して糸緩め作用部材を作動させて上糸張力調整装置を無効とさせることが好ましい。且つ、モータを糸緩め方向と逆方向に駆動させてロッドを糸緩め方向と逆方向に作動させるとき、遊び空間を介してロッドの長孔を突起に対して相対移動させることにより、ロッドの移動を糸緩め作用部材に伝達させないことが好ましい。
好ましくは、押さえ上げレバーがユーザの手動により回動操作される場合、押さえ上げレバーの糸張力調整カム部により糸緩め作用部材を作動させて上糸張力調整装置を無効とするとき、突起がロッドの長孔内を長孔に沿って移動することにより長構内の遊び空間により糸緩め作用部材の作動をロッドに伝達させない。この場合、モータがロッドを引くときのみ、糸緩め作用部材を回動させるよう、モータ側と糸緩め作用部材とを繋ぐロッドのうち糸緩め作用部材側を長孔とすることで、ユーザが手動で押さえ上げレバーを糸を緩めるように操作するときにおいて、糸緩め作用部材の回動によってロッドが動かない構造にできる。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。本実施例に係る押さえ棒5を二段階に保持ロックさせる機能を有する押さえ上げレバー3を取付けた状態を図1〜図3に示す。その分解図を図3に示す。図1及び図2に示すように、ミシン本体1は、針50を取り付ける針棒51をもつ。図3に示すように、ユーザの手により回動操作される押さえ上げレバー3は操作部3wをもち、ミシン本体1の横方向に突出する回動軸1cに組み付けられている。よって、押さえ上げレバー3は、ミシン本体1に高さ方向に沿って回動可能とされている。また、押さえ上げレバー3のカムリフトを伝達するためのアーム状の糸緩め23が軸1bに止め輪24を用いて回動可能にミシン本体1に組付けられる。糸緩め23は上端に接触子23bをもつ。図1および図13に示すように、糸緩め23の回動を伝達するためのアーム状の糸緩め作用部材12が軸1aに止め輪32rを用いて横方向に沿ってX5方向およびX6方向(糸緩み方向)に沿って回動可能にミシン本体1に組付けられる。図2に示すように、糸緩め作用部材12のうち糸調子皿13側の接触子12aの先には、上糸張力調整装置9の糸調子皿13が位置する。
図6から理解できるように、糸緩め23の接触子23bに押されて糸緩め作用部材12が回動軸1aを中心として糸緩め方向(X5,X6方向)へ回動すると、その作動力は糸調子皿13に伝達され、糸調子皿13が糸緩め方向(X7方向)に開く。図2に示すように、糸緩め作用部材12の端には、糸緩め作用部材12の位置を復帰させるための戻しばね14が引っ掛けられている。戻しばね14の付勢力により、糸緩め作用部材12の接触子12aが糸調子皿13から離れる方向(X6方向と反対方向)に付勢される。
また、図3に示すように、高さ方向に延びる押さえ棒5が球形の軸受け29を貫通した状態で、軸受け支え板28、ボルト27によりミシン本体1に組付けられる。押さえ棒5には、部位20cをもつ押さえ棒抱き20がねじ21を用いて固定される。押さえ棒5の上部には、押さえばね22と押さえ棒支え板25とが組付けられる。押さえ棒支え板25は、ミシン本体1にねじ26で固定される。この状態において、押さえ棒5と一体に固定された押さえ棒抱き20の部位20cは、押さえばね22の付勢力により下方向(Y2方向)へ付勢され、押さえ上げレバー3の後述の高さ調整カム部3Hの第1カム面3c,第2カム面3dに接触可能となる。
図3から理解できるように、通常の縫いモードにおいて、布を上から押さえるために使用される布押さえ6が設けられている。布押さえ6と組合せたホルダ4は、ねじ34で押さえ棒5の下部に着脱可能に固定される。ねじ34を外せば、布押さえ6およびホルダ4は押さえ棒5から外される。布押さえ6およびホルダ4は、フリーハンド刺繍等の刺繍を行うときユーザが取り外す。刺繍枠と布押さえ6との接触干渉を回避するためである。また図3から理解できるように、高さ方向に延びる軸状のストッパ7(禁止要素)の上部は、おねじを有する。ストッパ7のおねじはミシン本体1の下面のめねじにねじ込まれた状態で、ストッパ7の上端を調整ナット35でミシン本体1に固定される。ミシン本体1からストッパ7の突出量(図1に示すストッパ7の下端7aとホルダ4の上面4aの距離LA)は、ストッパ7をこれの軸線回りで回転させて螺進退させることで調整可能である。
図3から理解できるように、中間接点18aをもつリーフスイッチ18がスイッチベース16にねじ33で固定される。スイッチは、スイッチユニットを構成するスイッチベース16、リーフスイッチ18、スイッチレバー15を互いに組み付けて形成されている。スイッチレバー15は、二つの腕をもつねじりコイルばねで形成されたリターン用のスイッチレバーばね17を通した状態で、スイッチベース16の軸16aに回動可能にミシン本体1に組付けられる。スイッチレバーばね17の一方の腕はスイッチベース16に引っ掛けられ、もう一方の腕はスイッチレバー15に引っ掛けられる。このため、スイッチレバー15は図3において一方向(右回り)に付勢される。スイッチベース16に組付けられたスイッチユニットは、ねじ19によりミシン本体1の裏面に固定される。図3に示すように、スイッチレバー15は長孔状の操作孔15aを有する。操作孔15aには、押さえ上げレバー3のスイッチレバー操作腕3f(図8,図10参照)が嵌合されて組付けられ、押さえ上げレバー3およびスイッチレバー15は連動する。これにより押さえ上げレバー3が回動軸1c回りで回動操作されるとき、スイッチレバー15が同方向に連動する。なお、図10の状態(a)(b)(c)に示すように、スイッチレバー15は、リーフスイッチ18の中間接点18aを挟むように対向する腕15b,15cをもつ。図10の状態(b)では、スイッチレバー15の腕15b,15cは、リーフスイッチ18の中間接点18aに非接触とされている。
本実施例装置はフリーハンド刺繍等の刺繍を実行可能なミシンに搭載されるため、上記構造の他にミシン本体1には、図1に示すように、例えば刺繍モードにおいて上糸の張力をモータ10cで自動開放させるための糸調子自動開放装置10が搭載されている。糸調子自動開放装置10のモータ10cの作動力は、ロッド11を糸緩め方向(X5方向)を引っ張り、ロッド11を介して糸緩め作用部材12に伝達され、回動軸1aを中心として糸緩め作用部材12を糸緩め方向(X5,X6方向)に回動させ、糸調子皿13を開き、上糸張力調整装置9を無効にし、上糸の張力を緩めることができる。
さて、図4および図5は従来技術の押さえ上げレバー機構を示す。図4および図5に示すように、従来技術では、押さえ上げレバー30(実施例では押さえ上げレバー3となる)および糸緩め31(実施例では糸緩め23となる)を用いる。図5に示すように、従来技術に係る押さえ上げレバー30は高さ調整用のカム面30a,30c,糸張力調整用のカム面30bをもつ。図4の状態(a)に示すように、ユーザが押さえ上げレバー30をY2方向に下降させた状態において、押さえ棒5に布押さえ6が取付けられている場合(通常の縫いモードの場合)には、押さえばね22の付勢力で押さえ棒5が下方(Y2方向)に付勢され、布押さえ6が針板2に押付けられる。よって、押さえ上げレバー30のカム面30aと押さえ棒抱き20の間には隙間A4(図4の状態(a))が発生しており、押さえ上げレバー30のカム面30aは押さえ棒抱き20に非接触である。この状態では、押さえ上げレバー30の糸張力調整用のカム面30bのリフト量が、糸緩め31のうち押さえ上げレバー30と接触する接触子31aを介して糸緩め31の他端側の接触子31bによって糸緩め作用部材12に伝達される。この場合、糸緩め作用部材12のうち糸調子皿13に対向する接触子12aと糸調子皿13の作用点13aの間にはクリアランスD1(図6状態(d)参照)が発生するため、糸調子皿13は閉じており、上糸張力調整装置9は有効な状態である。従ってユーザは図4の状態(a)の状態で通常の縫いモードを行うことができる。
従来技術によれば、図4の状態(a)から状態(b)に示すように、ユーザが押さえ上げレバー30を上方に角度B1回動させると、押さえ上げレバー30の高さ調整用のカム面30aのリフト量によって押さえ上げレバー30のカム面30cは押さえ棒抱き20を持ち上げ、押さえ棒抱き20および押さえ棒5は矢印Y1方向に持ち上がる。図4の状態(b)に示すように、押さえ棒5の上端は、図4の状態(a)から、距離B2持ち上がった位置で保持される(一段保持位置、図4の状態(b))。押さえ棒5に結合されている布押さえ6も同方向に同量持ち上がる。この状態では、押さえ上げレバー30のカム面30bのリフト量が、糸緩め31の接触子31bより糸緩め作用部材12に伝達され、ひいては図6の状態(e)から理解できるように、糸緩め作用部材12のうち糸調子皿13側の接触子12aが糸調子皿13の作用点13aを押し、糸調子皿32に対して糸調子皿13が距離E2(図6の状態(e)参照)開くため、上糸張力調整装置9は開放状態となり、上糸の張力は緩む。このためユーザは図4の状態(b)において、上糸の張力の影響を受けることなく、布等の縫製対象物を針板2上において任意の位置に移動させることができる。
更に従来技術によれば、図4の状態(b)から状態(c)に示すように、ユーザが押さえ上げレバー30をさらに回動(最大角度C1)させると、押さえ上げレバー30のカム面30aのリフト量により押さえ棒抱き20は押さえ棒5と共にY1方向に持ち上がり、最終的に、押さえ棒5の上端は、状態(a)から距離C2持ち上がった位置まで上昇する(図4の状態(c))。この状態では、押さえ上げレバー3の糸張力調整用のカム面30bのリフト量は、状態(b)から変化しないため、上糸張力調整装置9は無効状態(開放状態)に維持され、上糸の張力は緩んだままである。ただし、図4の状態(c)では、押さえ上げレバー30のカム面30aには平面部が無いため、押さえ棒抱き20はその位置に保持されず、下方に落下する構造である。
すなわち従来技術を示す図4の状態(c)では、押さえ棒抱き20と押さえ上げレバー30との接触位置は、回動軸1cと距離LB離間しており、押さえばね22の付勢力に起因するモーメントFWは、押さえ上げレバー30を回動軸1cを中心として下降に回動させる方向に押さえ上げレバー30に作用される。従って従来技術では、ユーザが押さえ上げレバー30から手を離すと、押さえばね22の付勢力により、状態(c)から状態(b)に自動的に復帰する構造が採用されている。その理由は、例えばB2程度の厚みをもつデニム等の布の重ね縫い等において、布押さえ4の下にデニム等の布を挿入するが、B2のリフト量ではその布を入れにくい。そのため、従来技術では、布を挿入させ易いようにC2程度まで押さえ棒および押さえ4を引き上げることで作業性を向上させる。しかしこの場合、このC2の高さまで上昇した状態で布押さえ4の高さが固定されると、針下降時に針留め(針固定部)と布押さえ4とが衝突し、最悪、布押さえ4が破損が発生する場合がある。そのため、上記した構成はユーザのポカヨケのための機構である。しかし従来技術に係る一段目保持位置では、刺繍枠を入れにくいうえ、糸調子も開放した状態であるため、刺繍を行う際に押さえ上げレバー3を下げなければならないが、下げ忘れが発生してしまう。
次に図7〜図9を参照しつつ、本実施例に係る押さえ上げレバー機構の特徴を説明する。図8は本実施例に係る押さえ上げレバー3を示す。図8にハッチングとして示すように、押さえ上げレバー3は、押さえ棒5および布押さえ6の高さを調整するための高さ調整カム部3Hと、上糸張力調整装置9の張力を調整するための糸張力調整カム部3Tとをそれぞれ別の位置に有する。カム部3H及びカム部3Tは、押さえ上げレバー3のうち手で操作される操作部3wと反対側に設けられている。押さえ上げレバー3は、横方向に突出するスイッチレバー操作腕3fをもつ。図8に示すように、押さえ上げレバー3の高さ調整カム部3Hのカムプロフィールは、通常の縫いモードを行う下位置に押さえ棒5を位置させ得る中立カム面3aと、下位置よりも押さえ棒5を上昇させた一段保持位置に押さえ棒5をこれが落下しないように保持する第1カム面3cと、一段保持位置よりも押さえ棒5を上昇させた二段保持位置に押さえ棒5をこれが落下しないように保持するための第2カム面3dとを備えている。
また、押さえ上げレバー3の糸張力調整カム部3Tのカム面3bのカムプロフィールは、(i)押さえ棒5が下位置のとき上糸張力調整装置9を有効とし、糸調子皿13を閉じ、(ii)押さえ棒5が一段保持位置に保持されているとき上糸張力調整装置9を無効として上糸を緩め、(iii)押さえ棒5が二段保持位置に保持されているとき上糸張力調整装置9を有効とし、糸調子皿13を閉じる。
さて、図7の状態(a)は、ユーザが押さえ上げレバー3を手動で操作して回動軸1cまわりで回動下降させた状態を示す。図7の状態(a)において、押さえ棒5に布押さえ6が取付けられている場合(通常の縫いモードの場合)には、押さえばね22の付勢力で押さえ棒5が下方(Y2方向)に付勢され、布押さえ4が針板2に押付けられ、結果として、押さえ上げレバー3の高さ調整カム部3Hの中立カム面3aと押さえ棒抱き20の部位20cの間には、隙間A4(図7の状態(a)参照)が発生する。この状態で、図9から理解できるように、押さえ上げレバー3の糸張力調整カム部3Tのカム面3bのリフト量が、糸緩め23の接触子23aを介して糸緩め23を糸緩め方向に作動させ、即ち、糸緩め23の接触子23bより糸緩め作用部材12に伝達され、糸緩め作用部材12の接触子12aと糸調子皿13の作用点13aとの間には、クリアランスD1(図6の状態(a)参照)が発生するため、糸調子皿13は閉じ、上糸張力調整装置9は有効な状態である。従って、ユーザは図7の状態(a)において通常の縫いモードを行うことができる(この点については従来技術と同じ使用方法である)。
次に、図7の状態(a)から状態(b)に示すように、ユーザが押さえ上げレバー3を回動軸1cを回転中心として上方に向けて角度B1手動で回動させると、押さえ上げレバー3の高さ調整カム部3Hの第1カム面3cのリフト量によって、押さえ棒抱き20の部位20cは、上方(Y1方向)に持ち上がる。ひいては、押さえ棒抱き20を結合している押さえ棒5の上端は、距離B2(図7状態(b))上方(Y1方向)に持ち上がった位置で保持される(一段階保持位置、図7の状態(b))。ここで、図7の状態(b)に示すように、押さえ上げレバー3の平坦状の第1カム面3cが押さえ棒抱き20の部位20cに接触する。この場合、図7の状態(b)に示すように、押さえ上げレバー3の回動軸1cの軸線を通過する鉛直線P上に、第1カム面3cは位置する。しかも第1カム面3cは水平方向に沿っている。このため、押さえばね22の付勢力に基づく下向きの力FMは、基本的には、鉛直線P上に作用する。従って、図7の状態(b)では、回動軸1c回りで押さえ上げレバー3を下降させんとするモーメント力は、押さえ上げレバー3に実質的には作用しないといえる。この状態で、押さえ上げレバー3の糸張力調整カム部3Tのカム面3bのリフト量(図9に示す3e区間)が、糸緩め23の接触子23aを介して糸緩め23を糸緩め方向(X5方向)に回動し、ひいては糸緩め23のうち接触子23aと反対側の接触子23bを介して、糸緩め作用部材12に伝達され、更に、糸緩め作用部材12が回動軸1aを中心として糸緩め方向(図6および図13に示すX5方向)に回動する。結果として、図6から理解できるように、糸緩め作用部材12の接触子12aが糸調子皿13の作用点13aを糸緩め方向(X6方向)に押して、2枚の皿が距離E2(図6の状態(e))開くため、上糸張力調整装置9は開放状態であり、上糸の張力は緩められる。従って、ユーザは、図7の状態(b)では、布等の縫製対象物を針板2上において任意の方向に移動させることができる(この点については従来技術と同じ使用方法である)。
但し本実施例によれば、従来技術異なり、押さえホルダ4および布押さえ6が押さえ棒5に取り付いていない状態において、図7の状態(b)から状態(c)に示すように、ユーザが押さえ上げレバー3をこれの回動軸1cを中心として手動で更に上方に回動(最大角度C1)させると、押さえ上げレバー3の高さ調整カム部3Hの第2カム面3dのリフト量により、押さえ棒抱き20の部位20cは押さえ棒5と共に上方(Y1方向)持ち上がり、押さえ上げレバー3の平坦状の第2カム面3dが押さえ棒抱き20の部位20cに接触する。この場合、図7の状態(c)に示すように、押さえ上げレバー3の回動軸1cの軸線を通過する鉛直線P上に第2カム面3dは位置する。しかも第2カム面3dは水平方向に沿っている。このため、押さえばね22の付勢力に基づく下向きの力FMは、基本的には、鉛直線P上に作用する。従って、回動軸1c回りで押さえ上げレバー3を下降させんとするモーメント力は、押さえ上げレバー3に作用しないといえる。押さえ棒5は、図7の状態(a)から距離C2持ち上がった位置で保持される(二段階保持位置、図7の状態(c))。この状態では、押さえ上げレバー3の糸張力調整カム部3Tのカム面3bのリフト量は、3e区間から外れて、図7の状態(a)と同じになるため、糸調子皿13は閉じて上糸張力調整装置9は有効な状態に復帰している。従って、ユーザは、図7の状態(c)において、刺繍枠を用いたフリーハンド刺繍等の刺繍を行うことができる(これは従来技術と違う使用方法である)。
次に、図10を参照しつつ、押さえ上げレバー3の位置検出機能を説明する。図10の状態(a)〜状態(c)と図7の状態(a)〜状態(c)における押さえ上げレバー3の位置は対応している。スイッチレバー15は操作孔15aを有しており、回動軸1aと異なる回動軸16aを中心として回動するようにミシン本体1に搭載される。このため操作孔15aは長孔状とされている。押さえ上げレバー3と一体のスイッチレバー操作腕3fは、操作孔15aに嵌合している。このため、押さえ上げレバー3を下位置に下降させた図10の状態(a)において、スイッチレバー15は操作孔15aと共に押し下げられており、スイッチレバーばね17の付勢力によりスイッチレバー15は回動軸16aを中心として一方向(R2方向,図示左方向)に回動する。このとき、スイッチレバー15の操作腕15bによりリーフスイッチ18の中間接点18aは一方向(R2方向)に押されてリーフスイッチ18の接点18bと導通し、ON信号1を制御装置に出力する。このスイッチレバーばね17の目的は、厚物裁縫時において、押さえ棒抱き20と押さえ上げレバー3のカム面3aとの隙間A4が広がるため、押さえ上げレバー3が自由状態になる。押さえ上げレバー3の位置の自由度が増すと、リーフスイッチ18の戻り力で押さえ上げレバー3が持ち上げられ、リーフスイッチ18の導通不良になり得ることを防止するために設置する。なお、このばね17は弾性体となるものであれば、手段を問わない。
押さえ上げレバー3を一段目で保持した図10の状態(b)においては、押さえ上げレバー3は回動軸1cを中心として上方(R1方向)に回動されているため、押さえ上げレバー3と一体のスイッチレバー操作腕3fによりスイッチレバー15は操作孔15aと共にR1方向に沿って回動軸16aを中心として回動して持上げられる。このため、スイッチレバーばね17の付勢力に逆らい、スイッチレバー15はR1方向に沿って他方向に回動する。このとき、スイッチレバー15の操作腕15b,15cの双方は、リーフスイッチ18の中間接点18aと非接触であり、中間接点18aを押さないため、リーフスイッチ18は導通せず、よってスイッチはOFF信号を制御装置に出力する。
更に、押さえ上げレバー3を二段保持位置で保持した図10の状態(c)においては、押さえ上げレバー3は回動軸1c回りで回動されているため、押さえ上げレバー3のスイッチレバー操作腕3fによりスイッチレバー15の操作孔15aは、図10の状態(b)より更に上方に持上げられる。操作孔15aは長孔状であるため、スイッチレバー操作腕3fは操作孔15aに沿って移動できる。このため、スイッチレバーばね17の付勢力に逆らい、スイッチレバー15はR1方向に沿って他方向に回動する。このとき、スイッチレバー15の操作腕15cによりリーフスイッチ18の中間接点18aは押され、リーフスイッチ18の接点18cと導通するため、スイッチはON信号2を制御装置に出力する。
上記の構造により本実施例に係る押さえ上げレバー3の位置を検出する機能として、押さえ上げレバー3の下位置、一段保持位置および二段保持位置の合計3箇所について、ON信号1、OFF信号、ON信号2としてそれぞれ出力する。これらの信号はミシン本体1のマイコンに入力され、マイコンで処理され、ミシンは表1に示す動作を行う。
Figure 0005574163
図11は、上記した押さえ上げレバー3の回転角度に対する押さえ棒5および布押さえ6の上昇量および、皿開き量の関係を示す。特性線B1は本実施例に係る押さえ棒5および布押さえ6の上昇量を示す。特性線B2は従来技術に係る押さえ棒5および布押さえ6の上昇量を示す。特性線C1は本実施例に係る糸調子皿13の皿開き量を示す。特性線C2は従来技術に係る糸調子皿13の皿開き量を示す。
従来技術によれば、図11の特性線B2に示すように、押さえ棒5および布押さえ6が上昇した保持位置をF2として示す。これに対して本実施例によれば、特性線B1に示すように、押さえ棒5および布押さえ6が上昇した一段保持位置をF1として示し、押さえ棒5および布押さえ6が更に上昇した二段保持位置をF3として示す。このように本実施例によれば、特性線B1に示すように、押さえ棒5および布押さえ6は一段保持位置F1においても、二段保持位置F3においても、重力により自然下降しないように保持される。また従来技術では特性線C2に示すように、一段保持位置F2に保持されるまでに糸調子皿13は開き量E2として開いた状態となる。一段保持位置F2以降においても、糸調子皿13は開き量E2として開いた状態が維持される。これ対して、本実施例によれば特性線C1として示すように、一段保持位置F1から二段保持位置F3へ移行する時刻tcにおいて、糸調子皿13は再び閉じ始め、二段保持位置F3では糸調子皿13の開き量は0となり、糸調子皿13の閉じ動作は完了している。なお、本実施例および従来技術共に、通常縫いでは、押さえ上昇量がゼロの状態を利用する。また本実施例では、刺繍縫いは、押さえ棒5および布押さえ6が一段保持位置F1よりも上昇している二段保持位置F3の状態を利用する。このとき針板2上の刺繍枠を任意の方向に移動させつつ刺繍を行うときであっても、刺繍枠が押さえ棒5に干渉接触することが防止されている。勿論、針板2上の刺繍枠をユーザが手で操作して任意の方向に移動させつつフリーハンド刺繍を行うときであっても、刺繍枠が押さえ棒5に干渉接触することが防止されている。
図12に示すように、前述したように、ミシン本体1の下面1uには、長軸状のストッパ7がミシン本体1の下面1uから下方に突出するように設けられている。針板2からストッパ7の下端7aまでの高さ位置は調整可能であるものの、押さえ棒5の下端5dよりも上方に位置する。ここで、押さえ上げレバー3が二段保持位置に保持される動作が完了(図7の状態(c))する前に、ストッパ7の下端7aの高さ位置は、布押さえ6のホルダ4の上面4aに接触する位置に調整されている。つまり、図12の状態(f)の状態に示すように、押さえ棒5にホルダ4および布押さえ6を取付けた状態で刺繍モードを実行しようと、ユーザが押さえ上げレバー3を二段保持位置に保持させように上方(Y1方向)に回動させると、布押さえ6のホルダ4の上面4aがストッパ7(禁止要素)の下端7aに干渉接触する。このため、ユーザが刺繍モードにおいて押さえ上げレバー3および押さえ棒5を二段保持位置に保持させることが確実に禁止される。換言すると、押さえ棒5にホルダ4および布押さえ6を取付けた状態で刺繍モードを実行することが確実に禁止される。ひいては、布押さえ6と刺繍枠とが衝突干渉すること、針留め8と布押さえ6とが衝突干渉することが確実に回避される。なおホルダ4ではなく、布押さえ6がストッパ7(禁止要素)の下端7aに干渉接触する構造としても良い。
図13に示すように、糸緩め作用部材12は回動軸1aを中心として回動する。前記した押さえ上げレバー3をユーザが手動で回動操作すると、押さえ上げレバー3の糸張力調整カム部3Tにより糸緩め23の接触子23bが糸緩め方向(X5方向)に移動する。すると、糸緩め作用部材12は回動軸1aを中心として糸緩め方向(X5,X6方向)に回動し、接触子12aが糸調子皿13の作用点13aを糸緩め方向(X6方向)に回動させ、糸調子皿13を開き、上糸の張力を緩める。このように押さえ上げレバー3をユーザが手動で上方に回動操作すると、上糸の張力を緩めることができる。更に、図13に示すように、糸緩め作用部材12には突起として機能する軸12bが設けられている。糸調子皿自動開放装置10から延設されたロッド11が組付けられている。ロッド11のうち糸緩め作用部材12側には、ロッド11の長さ方向に延びる長孔11aが形成されている。糸緩め作用部材の軸12bは長孔11aにおいてロッド11の長さ方向に沿って移動可能に嵌合されている。長孔11aのうち糸緩め23の接触子23bと反対側の空間、即ち、長孔11aのうちロッド11側の空間は、遊び空間11xとされている。糸緩め作用部材12の軸12bは、遊び空間11xをロッド11の長さ方向に沿って自由に移動できるが、通常時には壁11y側に寄っている。
ここで、刺繍モード等において糸調子自動開放装置10のモータ10cが糸調子皿開放動作を行うと、ロッド11は糸緩め方向(X5方向)に移動し、ロッド11の長孔11aの長さ方向の一端側の壁11yにより糸緩め作用部材12の軸12bは糸緩め方向(X5方向)引張られ、糸緩め作用部材12は回動軸1aを中心に糸緩め方向(X5方向,X6方向)へ回動する。このとき糸緩め作用部材12の接触子12aが糸調子皿13の作用点13aを糸緩め方向(X6方向)に回動させ、糸調子皿13を開き、上糸の張力を緩める。このように糸調子自動開放装置10のモータ10cによりロッド11を引っ張り、自動で上糸の張力を緩めることができる。この場合、長孔11aにおいて遊び空間11xが形成されていたとしても、糸緩め作用部材12を回動軸1a回りで糸緩み方向に支障無く回動でき、糸調子自動開放装置10により自動で上糸の張力を緩めることができる。
また、糸調子皿自動開放装置10が糸調子皿13を開放していない状態、つまり、ロッド11が糸緩め方向(X5方向)に糸調子皿自動開放装置10により引張られていない状態において、前記した押さえ上げレバー3をユーザが手動で回動操作する場合について説明する。この場合、押さえ上げレバー3の糸張力調整カム部3Tにより糸緩め23の接触子23bが糸緩め方向(X5方向)に沿って移動する。すると、糸緩め作用部材12の接触子12aは、回動軸1aを中心として糸緩め方向(X6方向)に回動し、接触子12aが糸調子皿13の作用点13aを糸緩め方向(X6方向)に回動させ、糸調子皿13を開いて上糸の張力を緩める。このとき、糸緩め作用部材12の軸12bは、長孔11aにおいて、壁11y側から遊び空間11xに向けてロッド11の長さ方向に沿って移動する。このように糸緩め作用部材12の軸12bが長孔11aにおいて糸緩め方向(X5方向)に沿って移動したとしても、長孔11aには遊び空間11xが設けられているため、遊び空間11xに基づくガタにより、軸12bは糸緩め方向(X5方向)と反対側にロッド11を押さないため、ロッド11は移動せず、糸調子皿自動開放装置10への影響は無い。
以上説明したように本実施例によれば、上記した機能により、ユーザが刺繍枠を用いてフリーハンド刺繍等の刺繍を行うときには、ユーザが手動で押さえ上げレバー3を上方に回動させ、押さえ棒5を二段保持位置で保持できるため、高さ方向で刺繍枠の上面と押さえ棒5の下端とは干渉(接触)しない。また、この位置でも上糸張力調整装置10は有効な状態であり、上調子皿13は閉じており、上糸を用いてフリーハンド刺繍を行うにあたり問題は無い。
上記した効果は、アクチュエータを使用せず、メカ機構のみで実現しており、安価である。従来の技術では、フリーハンド刺繍を行う際はユーザが押さえ上げレバー3を下げた状態にしなければ、上糸張力調整装置10が有効な状態にならず、上糸が緩んだままとなる。従来技術では、高さ方向で刺繍枠の上面と押さえ棒5の下端は接触する位置関係にあるため、フリーハンド刺繍等の刺繍を行うには注意しなければいけない。
本実施例によれば、上記した機能により、押さえ上げレバー3の回動位置として3箇所がスイッチに基づいて検出できる。このため、ユーザが押さえ上げレバー3を下位置に下げた状態においては、通常の縫製モードが実行可能であり、通常縫いモードに関係する模様のみ選択可能とする。また、ユーザが押さえ上げレバー3を二段保持位置に保持した状態においては、刺繍モードを実行可能とし、フリーハンド刺繍等の刺繍モードに関係する模様のみ選択可能とすることででき、ユーザの利便性および安全性を高めることができる。また、従来のミシンと同様に、ユーザが押さえ上げレバー3を一段保持位置で保持した状態においては、ミシンを起動不可にする事で、ユーザの安全性を維持することができる。この効果は単純な構成のスイッチとメカ機構のみで実現しており、安価である。なお、従来の技術では、スイッチ1個を用いて、押さえ上げレバーの2箇所の高さ位置を検出するのみであった。
加えて本実施例によれば、上記した構造により、ユーザが誤って布押さえ6を押さえ棒5の下端に取り付けた状態でフリーハンド刺繍等の刺繍を行おうとすると、押さえ棒5が二段保持位置の上昇位置では保持できず、刺繍モードに変更することができない。このため、ユーザが誤って布押さえ6を押さえ棒5の下端に取り付けた状態ではフリーハンド刺繍等の刺繍モードを実行できない。
(その他)本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。本明細書の記載から次の技術的思想も把握できる。
[付記項1]ミシン本体と、前記ミシン本体に長さ方向に沿って昇降可能に設けられ、下部に布押さえを着脱可能に保持する押さえ棒と、無効時に上糸の張力を緩める共に有効時に上糸の張力を確保する作動を行う上糸張力調整装置と、高さ方向に沿って前記ミシン本体に回動軸を中心として手動により回動可能に設けられ、回動に伴い前記押さえ棒の高さ位置を調整し、前記押さえ棒の高さを調整するための高さ調整カム部と前記上糸張力調整装置の張力を調整するための糸張力調整カム部とを有する押さえ上げレバーとを具備しており、
前記押さえ棒の下位置、一段保持位置および二段保持位置の三位置をそれぞれ検知するスイッチが設けられていることを特徴とするミシン。押さえ棒の下位置、一段保持位置および二段保持位置の三位置をスイッチで検知できる。
[付記項2]付記項1おいて、前記押さえ上げレバーの回動操作に連動して回動するスイッチレバーが設けられ、前記スイッチは、(i)前記スイッチレバーの一方向への回動によりオンするON信号1、(ii)前記スイッチレバーの中間位置によりオフとするOFF信号、(iii)前記スイッチレバーの他方向への回動によりオンとするON信号2を出力し、前記ON信号1により前記下位置が検知されて縫製モードが実行可能となり、前記OFF信号により前記一段保持位置が検知されて縫製モードが禁止となり、前記ON信号2により前記二段保持位置が検知されて刺繍モードが実行可能となることを特徴とするミシン。
[付記項3]ミシン本体と、前記ミシン本体に長さ方向に沿って昇降可能に設けられ、下部に布押さえを着脱可能に保持する押さえ棒と、無効時に上糸の張力を緩める共に有効時に上糸の張力を確保する作動を行う上糸張力調整装置と、高さ方向に沿って前記ミシン本体に回動軸を中心として手動により回動可能に設けられ、回動に伴い前記押さえ棒の高さ位置を調整し、前記押さえ棒の高さを調整するための高さ調整カム部と前記上糸張力調整装置の張力を調整するための糸張力調整カム部とを有する押さえ上げレバーとを具備しており、
前記布押さえが前記押さえ棒に取り付けられているとき、前記布押さえ、および/又は、前記布押さえを前記押さえ棒に取り付けるホルダを干渉させることにより、前記押さえ棒の前記二段保持位置への切り替えを禁止する禁止要素が前記ミシン本体に設けられていることを特徴とするミシン。ユーザが布押さえを抑え棒を誤って取り付けたまま刺繍モードを実行しようとするとき、刺繍枠と押さえ棒との接触干渉が抑えられ、刺繍枠および押さえ棒の損傷が防止される。
[付記項4]ミシン本体と、前記ミシン本体に長さ方向に沿って昇降可能に設けられ、下部に布押さえを着脱可能に保持する押さえ棒と、無効時に上糸の張力を緩める共に有効時に上糸の張力を確保する作動を行う上糸張力調整装置と、高さ方向に沿って前記ミシン本体に回動軸を中心として手動により回動可能に設けられ、回動に伴い前記押さえ棒の高さ位置を調整し、前記押さえ棒の高さを調整するための高さ調整カム部と前記上糸張力調整装置の張力を調整するための糸張力調整カム部とを有する押さえ上げレバーとを具備しており、
前記上糸張力調整装置の無効および有効を切り替える前記糸緩め作用部材と、前記糸緩め作用部材と係合するロッドと、前記上糸張力調整装置を無効とするように前記糸緩め作用部材および前記ロッドを作動させる電動動作を行うモータと、前記押さえ上げレバーの手動による回動操作により前記上糸張力調整装置を無効とするように前記糸緩め作用部材を作動させる糸緩めとが設けられ、前記糸緩めは突起を有しており、前記ロッドは、遊び空間を介して前記糸緩めの前記突起を嵌めると共に突起サイズよりも大きな長径をもつ長孔を有しており、前記モータを糸緩め方向に駆動させて前記ロッドを糸緩め方向に作動させるとき、前記突起を介して前記糸緩め作用部材を作動させて前記上糸張力調整装置を無効とさせ、且つ、前記モータを糸緩め方向と逆方向に駆動させて前記ロッドを糸緩め方向の逆方向に作動させるとき、前記遊び空間を介して前記ロッドの前記長孔を前記突起に対して相対移動させることにより、前記ロッドの移動を前記糸緩め作用部材に伝達させないことを特徴とするミシン。
[付記項5]付記項4において、前記押さえ上げレバーが手動により回動操作される場合、前記押さえ上げレバーの前記糸張力調整カム部により前記糸緩め作用部材を作動させて前記上糸張力調整装置を無効とするとき、前記突起が前記ロッドの前記長孔内を前記長孔に沿って移動することにより前記遊び空間により前記糸緩め作用部材の作動を前記ロッドに伝達させないことを特徴とするミシン。押さえ上げレバーが手動により回動操作されて糸を緩める場合、糸緩め作用部材の作動をロッドに伝達させない。この場合、押さえ上げレバーの手動により回動操作とロッドとが互いに干渉することが抑えられる。
1はミシン本体、1aは回動軸、1bは糸緩め23の回動軸、1cは押さえ上げレバー3の回動軸、2は針板、3は押さえ上げレバー、3Hは高さ調整カム部、3Tは糸張力調整カム部、3aはカム面、3bは糸張力調整カム部3Tのカム面、3cは第1カム面、3dは第2カム面、3fは押さえ上げレバー3のスイッチレバー操作腕、4はホルダ、4aは上面、5は押さえ棒、6は布押さえ、7はストッパ(禁止要素)、7aは下端、8は針留、9は上糸張力調整装置、10は糸調子自動開放装置、11はロッド、11aは長孔、12は糸緩め作用部材、12aは糸緩め作用部材12の接触子、12bは軸(突起)、13は糸調子皿、13aは作用点、14は戻しばね、15はスイッチレバー、15aはスイッチレバー15の操作孔、15bはスイッチレバー15の操作腕、15cはスイッチレバー15の操作腕、16はスイッチベース、17はスイッチレバーばね、18はリーフスイッチ(スイッチ)、18aはリーフスイッチ18の中間接点、18bはリーフスイッチ18の接点、18cはリーフスイッチ18の接点、20は押さえ棒抱き、21は止めねじ、22は押さえばね、23は糸緩め、23aは糸緩め23の接触子、23bは糸緩め23の接触子、24は止め輪、25は押さえ棒支え板、26はねじ、27はボルトを示す。

Claims (6)

  1. ミシン本体と、
    前記ミシン本体に長さ方向に沿って昇降可能に設けられ、下部に布押さえを着脱可能に保持する押さえ棒と、
    無効時に上糸の張力を緩める作動を行うと共に有効時に上糸の張力を確保する作動を行う上糸張力調整装置と、
    高さ方向に沿って前記ミシン本体に回動軸を中心として手動により回動可能に、且つ、回動に伴い前記押さえ棒の高さ位置を調整するように設けられ、前記押さえ棒の高さを調整するための高さ調整カム部と前記上糸張力調整装置の張力を調整するための糸張力調整カム部とを有する押さえ上げレバーとを具備しており、
    前記押さえ上げレバーの前記高さ調整カム部は、通常の縫いモードを行う下位置に前記押さえ棒を位置させ得ると共に、前記下位置よりも前記押さえ棒を上昇させた一段保持位置に前記押さえ棒を保持し、且つ、前記一段保持位置よりも前記押さえ棒を上昇させた二段保持位置に前記押さえ棒を保持するためのカムプロフィールを備えており、
    前記押さえ上げレバーの前記糸張力調整カム部は、前記押さえ棒が前記下位置のとき前記上糸張力調整装置を有効とし、前記押さえ棒が前記一段保持位置に保持されているとき前記上糸張力調整装置を無効とし、前記押さえ棒が前記二段保持位置に保持されているとき前記上糸張力調整装置を有効とするカムプロフィールを備えており、
    前記押さえ棒の下位置、一段保持位置および二段保持位置の三位置をそれぞれ検知するスイッチが設けられており、
    前記押さえ上げレバーの回動操作に連動して回動するスイッチレバーが設けられ、前記スイッチは、(i)前記スイッチレバーの一方向への回動によりオンするON信号1、(ii)前記スイッチレバーの中間位置によりオフとするOFF信号、(iii)前記スイッチレバーの他方向への回動によりオンとするON信号2を出力し、(iv)前記ON信号1により前記下位置が検知されて縫製モードが実行可能となり、前記OFF信号により前記一段保持位置が検知されて縫製モードが禁止となり、前記ON信号2により前記二段保持位置が検知されて刺繍モードが実行可能となることを特徴とするミシン。
  2. 請求項1において、前記押さえ棒は、前記押さえ棒に保持された押さえ棒抱きを備えており、
    前記押さえ上げレバーの前記高さ調整カム部のカムプロフィールは、前記押さえ棒が前記一段保持位置のとき前記回動軸の上側において前記押さえ棒抱きと接触すると共に前記回動軸を通過する鉛直線上に位置する第1カム面を備え、且つ、前記押さえ棒が前記二段保持位置のとき前記回動軸の上側において前記押さえ棒抱きと接触すると共に前記回動軸を通過する鉛直線上に位置する第2カム面を備えていることを特徴とするミシン。
  3. 請求項2において、前記押さえ棒が前記一段保持位置のとき、前記第1カム面は水平方向に沿っており、前記押さえ棒が二段保持位置のとき、前記第2カム面は水平方向に沿っていることを特徴とするミシン。
  4. 請求項1〜のうちの一項において、前記布押さえが前記押さえ棒に取り付けられているとき、前記布押さえ、および/又は、前記布押さえを前記押さえ棒に取り付けるホルダと干渉することにより、前記押さえ棒の前記二段保持位置への切り替えを禁止する禁止要素が前記ミシン本体に設けられていることを特徴とするミシン。
  5. 請求項1〜のうちの一項において、前記上糸張力調整装置の無効および有効を切り替える前記糸緩め作用部材と、前記糸緩め作用部材と係合するロッドと、前記上糸張力調整装置を無効とするように前記糸緩め作用部材および前記ロッドを作動させる電動動作を行うモータと、前記押さえ上げレバーの手動による回動操作により前記上糸張力調整装置を無効とするように前記糸緩め作用部材を作動させる糸緩めとが設けられ、
    前記糸緩めは突起を有しており、前記ロッドは、遊び空間を介して前記糸緩めの前記突起を嵌めると共に突起サイズよりも大きな長径をもつ長孔を有しており、
    前記モータを糸緩め方向に駆動させて前記ロッドを糸緩め方向に作動させるとき、前記突起を介して前記糸緩め作用部材を作動させて前記上糸張力調整装置を無効とさせることを特徴とするミシン。
  6. 請求項において、前記押さえ上げレバーが手動により回動操作される場合、前記押さえ上げレバーの前記糸張力調整カム部により前記糸緩め作用部材を作動させて前記上糸張力調整装置を無効とするとき、前記突起が前記ロッドの前記長孔内を前記長孔に沿って移動することにより前記遊び空間により前記糸緩め作用部材の作動を前記ロッドに伝達させないことを特徴とするミシン。
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