JP5574145B2 - 多層配線板の製造方法及び圧力調整用治具 - Google Patents

多層配線板の製造方法及び圧力調整用治具 Download PDF

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Description

本発明は、多層配線板の製造方法及びプレス成形時の圧力調整用治具に関し、特には高精度の板厚分布を有する多層配線板の製造方法及びこの製造方法に用いる圧力調整用治具に関する。
多層配線板の板厚は、一般的に、プレス成形する際のプリプレグの樹脂流れにより、中央部が厚く、外周部が薄くなる傾向がある(以下、1枚の多層配線板の板内における板厚の最大と最小の偏差を、板厚偏差という。)。高多層になるほど、積層するプリプレグの枚数が多くなることから、近年の電子機器の高密度化による配線板の高多層化に伴って、板厚偏差は、より大きくなる傾向にある。板厚偏差が大きい場合、多層配線板のプレス成形後の製造工程において、板厚の不均一による加工精度や品質の低下が懸念される。また、多層配線板の完成後には、多層配線板の表面への部品実装時の歩留り等に悪影響を及ぼすことも考えられる。これらのことから、板厚偏差の低減が求められている。
多層配線板の板厚偏差を低減するための従来技術としては、被成形物の周囲に設置した枠部材を用いてプレス成形時のプリプレグの樹脂の流動性を低く規制したり、あらかじめプリプレグを加熱処理して硬化を進めることにより、樹脂の流動性を小さくする方法が提案されている(特許文献1、2)。また、加熱時の熱供給源であるプレス機熱盤の温度分布を中心から外周部にかけて熱勾配を持たせることで、中央部から順次樹脂を流動させる方法が提案されている(特許文献3)。また、プレス機の熱盤に設けた容器内に充填した熱媒体により加圧力をコントロールすることで、均一加圧及び局所加圧を行い高精度に成形する方法が提案されている(特許文献4、5)。さらに、プレスに用いる成形プレートの周縁部の厚さを中央部より薄くし、且つ、プリプレグの樹脂含有量を中央部より周縁部で多くすることで、基板周縁部の板厚低下を防止する方法が提案されている(特許文献6)。
特開2003−298241号公報 特開平6−152131号公報 特開平5−121876号公報 特開平7−195391号公報 特開平8−192300号公報 特開平8−198982号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の樹脂の流動性を小さくする方法では、導体間の隙間を埋めるための成形性能が低下し、導体間に空隙が残存する危険性がある。また、特許文献3〜5のようにプレス機熱盤に熱勾配を持たせたり局所的に加圧力を制御するためには、特殊なプレス機が必要であり、多額の費用が必要になるという問題があった。また、特許文献6では、板厚偏差を調整した専用の成形プレートが必要であり、また、樹脂含有量を調整した特殊なプリプレグが必要で汎用性に乏しいという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、より低コストで汎用的に適用でき、しかも板厚精度の高い、多層配線板の製造方法及びこの製造方法に用いるプレス成形時の圧力調整用治具を提供することにある。
本発明は、以下のものに関する。
(1)配線基板と多層化用接着材料とを重ねた被成形物の両側を積層治具で挟み、これらの全体をさらに熱盤で挟んでプレス成形する工程を有する多層配線板の製造方法において、前記多層化用接着材料が、ガラス繊維を補強材とするプリプレグまたはポリイミド樹脂系接着剤であり、前記積層治具が、前記被成形物の両側を挟む鏡板と、さらに前記鏡板の外側の両側を挟む積層治具板とを備え、前記被成形物よりもサイズの小さい板状の圧力調整用治具を、前記被成形物に対応する領域内の前記積層治具の積層治具板と熱盤との間に配置してプレス成形する多層配線基板の製造方法であって、前記板状の圧力調整用治具は、厚さが均一な板状体を少なくとも1層用いて形成され、かつ、形状、厚さ及び材質が同じで、サイズのみが異なる板状体を、複数枚重ねて形成され、前記板状の圧力調整用治具の全体の厚さが前記積層治具よりも薄く形成される多層配線基板の製造方法。
(2)上記(1)において、板状の圧力調整用治具は、サイズの大きさの順に、中央部を合わせて積層することにより、中央部から端部に向かって階段状に薄くなるように形成される多層配線基板の製造方法。
(3)上記(1)又は(2)において、板状の圧力調整用治具の形状は、円形、楕円形または四角形の何れかである多層配線板の製造方法。
(4) 上記(1)から(3)の何れかにおいて、圧力調整用治具と熱盤との間に、さらにクッション材が配置され、前記クッション材の厚みが、前記圧力調整用治具の厚さよりも1.5〜5倍厚くされる多層配線板の製造方法。
(5) 上記(1)から(4)の何れかにおいて、圧力調整用治具の厚みが0.1〜0.5mmであり、積層治具板の厚みが、5〜12mmである多層配線板の製造方法。
本発明によれば、より低コストで汎用的に適用でき、しかも板厚精度の高い、多層配線板の製造方法及びこの製造方法に用いるプレス成形時の圧力調整用治具を提供することができる。
本発明の多層配線板の製造方法及び圧力調整用治具の使用方法を、構成部材を分離して示した断面図。 本発明の製造方法で用いる、厚さが均一な圧力調整用治具の平面図。 本発明の製造方法で用いる、厚さが均一な圧力調整用治具の断面図。 本発明の製造方法で用いる、基板中央部が厚く周辺部に向かって段階的に薄くなる形状の圧力調整用治具の平面図。 本発明の製造方法で用いる、基板中央部が厚く周辺部に向かって段階的に薄くなる形状の圧力調整用治具の断面図。
以下、本発明の実施の形態を、図1から図5を用いて説明する。
図1に示すように、本発明は、配線基板とプリプレグ等の多層化接着材料とを重ねた被成形物1の上下両側を積層治具7(鏡板2及び積層治具板3)で挟み、これらの全体をさらに熱盤6で挟んでプレス成形する工程を有する多層配線板の製造方法において、前記被成形物1よりもサイズの小さい板状の圧力調整用治具4を、前記被成形物に対応する領域内の前記積層治具7と熱盤6との間に配置してプレス成形する多層配線基板の製造方法である。
本発明において、配線基板とは、絶縁基板上に導体回路を形成した多層化用の内層基板をいう。配線基板としては、例えば、銅張積層板の銅箔をエッチングすることにより導体回路を形成した基板や、布線基板上にり合わせた銅箔をエッチングすることにより導体回路を形成したシールド層付き布線基板等が挙げられる。布線基板とは、布線コア基板上にり合わせた接着シートに布線パターンを形成したものをいい、布線コア基板とは、導体回路を形成した基板の両側にプリプレグを接着した状態のものをいう。複数枚の配線基板の間に、プリプレグ等の多層化接着材料を挟んで、プレス成形することにより、多層配線板が形成される。
多層化用接着材料とは、複数の配線基板を積層して多層配線板を形成する際に、配線基板同士を多層化接着するものであり、ガラス繊維を補強材とするプリプレグを用いることができる。
被成形物1とは、プレス成形等によって、多層化接着されるものであり、本発明においては、複数枚の配線基板の間に多層化用接着材料を挟んで重ねることにより、プレス成形用に構成した状態のものをいう。
積層治具7は、鏡板2と積層治具板3とを備えるものであり、プレス面を平滑に保ち、かつ熱盤6からの熱を伝え、配線基板や多層化接着材料の位置ずれを、積層治具板3のガイドピン等により防止するものである。
鏡板2は、プレス面を平滑に保ち、かつ熱盤6からの熱を伝えるものであり、例えば、厚さ1.2mm程度のステンレス板等の、多層配線板の製造プロセスで通常用いられるものを使用することができる。鏡板2は、複数枚の配線基板と多層化用接着材料とを重ねた被成形物1の全体の上下両側を挟むように配置され、この被成形物1を挟んだ上下の鏡板2を、さらに後述する積層治具板3が上下両側から挟む状態となるように配置される。
積層治具板3は、配線基板や多層化接着材料の位置ずれを、積層治具板3のガイドピン等により防止したり、熱盤6からの熱を伝えるものであり、例えば、通常は5〜12mm厚のもので、主として特殊ステンレス鋼(SUS630等)により作製される。被成形物1の全体の上下両側に設けられた鏡板2の上下両側を挟むように配置され、この被成形物1を挟んだ上下の積層治具板3を、さらに熱盤6が上下両側から挟む状態で被成形物1を加熱加圧することにより、プレス成形が行なわれる。
熱盤6は、一般には、プレス成形する工程で用いられるプレス機に付属する部材であり、積層治具7(積層治具板3及び鏡板2)及び被成形物の全体を挟み、積層治具7を介して、被成形物を加熱・加圧するものである。
プレス成形する工程とは、多層配線板の製造プロセスの一つであり、配線基板や多層化接着材料を重ね合わせて、これらをプレス機等を用いて加熱・加圧し、一体化する工程である。
圧力調整用治具4は、熱盤から積層治具7(積層治具板3及び鏡板2)を介して被成形物1に加えられる圧力の分布を調整するものである。本発明の圧力調整用治具4の材料としては、プレス温度に耐える耐熱性を持つ材料であれば、金属材料や樹脂材料等の任意の材料を使用できるが、中でも、積層治具7用の金属材料であるステンレス材、また、被成形物1である多層化基板用の材料である銅張積層板や銅箔であれば熱伝導率が被成形物1と近く、積層時の温度分布に与える影響が少ないため、従来のプレス温度条件を適用することが可能となる。
図1に示すように、本発明の多層配線板の製造方法は、プレス成形する工程において、被成形物1よりもサイズの小さい板状の圧力調整用治具4を、前記被成形物1に対応する領域内の積層治具7と熱盤6との間に配置してプレス成形を行なう。このように、本発明では、プレス成形する工程において用いられる積層治具7(積層治具板3及び鏡板2)や熱盤6自体に変更を加えるのではなく、これらとは別に用意した圧力調整用治具4を用いることによって、プレス成形時の被成形物1への圧力分布を調整するものである。このため、従来用いられてきた積層治具7や熱盤6をそのまま使用することができるうえ、圧力調整用治具4は汎用の材料を用いて安価かつ容易に作製できるので、より低コストで汎用的に適用できる。
また、プレス成形する工程において、被成形物1よりもサイズの小さい板状の圧力調整用治具4をプレス機の熱盤6と積層治具7との間に挟み込んで使用することにより、圧力調整用治具4を挟み込んだ部分では、圧力調整用治具4を挟み込んでいない部分に比べて、局所的にプレス圧力が高くなるため、被成形物1の樹脂流動が大きくなる。なお、圧力調整用治具4をプレス機の熱盤6と積層治具7との間に挟み込むことにより、圧力調整用治具4の端部には段差が生じるが、積層治具7を介して被成形物1と接するため、この段差によって急激な圧力の変化が生じることはなく、なだらかな圧力の変化となる。このため、圧力調整用治具4を挟み込んだ部分と圧力調整用治具4を挟み込んでいない部分を、被成形物1の領域内に適宜配置することにより、熱盤6から積層治具7を介して被成形物1に加えられる圧力の分布をなだらかに調整することができる。なお、本発明の圧力調整用治具4の大きさは、被成形物1より小さければよく、被成形物1の樹脂流動性や、製品パターンに合わせて、大きさを適宜設定することができる。
また、プレス成形する工程において、圧力調整用治具4をプレス機の熱盤6と積層治具7との間に挟み込んで使用する際には、圧力調整用治具4と熱盤6との間にクッション材5を配置する。クッション材5としては、紙や樹脂シート等、一般的に多層配線板をプレス成形する工程で用いられるものを使用することができる。クッション材5の厚さは、圧力調整用治具4の厚さよりも1.5倍〜5倍程度厚くするのが望ましい。これにより、圧力調整用治具4の端部の段差等によって、熱盤6が傷ついたり変形したりするのを抑制でき、また段差があっても、クッション材5が変形して追従するので、熱盤6からの圧力や熱を圧力調整用治具4及び積層治具7を介して、被成形物1に伝えることができる。
図2及び図3に示すように、板状の圧力調整用治具4は、厚さが均一な板状体を少なくとも1層用いて形成されるのが望ましい。これにより、圧力調整用治具4を作製する際に、厚さが均一な板状体を必要なサイズに切り出せばよいので作製が簡便である。また、圧力調整用治具4の表面は、平坦であるため、これに対応する被成形物1の表面を平坦に形成することができる。圧力調整用治具4に用いる厚さが均一な板状体の厚さは、圧力調整用治具4によって、適切な圧力分布となるものを用いることができる。
圧力調整用治具4の厚みは、併用するクッション材5の厚み以下、例えば0.1〜0.5mm程度であれば、熱盤6や積層治具7を変形させることがなく好ましい。
厚さが均一な板状体としては、プレス温度に耐える耐熱性を持つ材料であれば、金属材料や樹脂材料等の任意の材料を使用できるが、多層配線板の製造において、汎用される銅張積層板や、銅箔を用いるのがコストや加工性の点から有利である。
図4及び図5に示すように、板状の圧力調整用治具4は、形状、厚さ及び材質が同じで、サイズのみが異なる板状体を、複数枚重ねて形成されるのが望ましい。これにより、複数枚の圧力調整用治具4を張り合わせて、圧力調整用治具4を作製する場合でも、厚さが均一な板状体を必要なサイズに、必要な枚数だけ切り出し、張り合わせればよいので作製が簡便である。また、所望の領域について、厚さを段階的に変化させて、厚さに分布を設けた圧力調整用治具4を容易に作製できる。このように圧力調整用治具4の厚みに分布を設けた場合は、プレス成形を行なう面内で、より細かな圧力調整を行うことができるので、被成形物1の全面に渡って均一な板厚を得ることができる。厚み分布の形状としては、例えば、図4及び図5のように、被成形物1の中央部から周辺部に向かって段階的に薄くなる形状であれば、中央部から周辺部に向かって樹脂を押出しながら流動させることができるので、被成形物1の中央部と周辺部の厚さを均一にすることができる。また、例えば、マルチワイヤ配線板でワイヤが密集するために板厚が厚くなる部分を、ワイヤが疎な部分に比べて選択的に高圧とすれば、ワイヤが密な部分と疎な部分の板厚差を低減することができる。このため、所望する領域の被成形物1の樹脂流動を制御することが可能となり、多層配線板をプレス成形する場合でも、板厚精度を向上することができる。
図4及び図5に示すように、板状の圧力調整用治具4は、サイズの大きさの順に、中央部を合わせて積層することにより、中央部から端部に向かって階段状に薄くなるように形成するのが望ましい。これにより、被成形物1の中央部にかかる圧力がより大きく、被成形物1の周辺部にかかる圧力がより小さくなるので、樹脂流動の小さい被成形物1の中央部と樹脂流動の大きい周辺部の樹脂流動の差を低減することができ、プレス成形後の被成形物1である多層配線板の板厚を均一化できる。
板状の圧力調整用治具4の形状は、例えば円形、楕円形または四角形のように、被成形物1の中心から対称となる形状であるのが望ましい。これにより、被成形物1である配線基板や多層化接着材料は円形、楕円形または四角形の何れかであることが多いため、プリプレグ等の一般的な多層化用接着材料の樹脂流れを、被成形物1の形状に合わせて、中央部から周辺部に向かうように制御できる。このため、多層配線板であっても、全体に亘って均一な板厚を得ることができ、板厚精度を向上させることができる。なお、圧力調整用治具4の形状は、円形、楕円形または四角形の何れかに限定されるものではなく、被成形物1の樹脂流動性や配線パターンに合わせ、任意の形状としてよい。
以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定されない。
(実施例1)
配線基板の材料として、銅張積層板である、基板サイズ510mm×615mm、樹脂厚0.10mm、銅箔厚35μmのMCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた。この銅張積層板の両面に、レジストフィルムラミネート、焼付、現像、エッチング工程にて内層回路となる導体回路を形成し、内層基板となる配線基板とした。内層回路は、ベタ銅箔にクリアランスを配置した残銅率84%のパターンであった。この作業を21枚分行い、21枚の配線基板を作製した。
続いて、ピンラミネーション法により、配線基板、高Tg(Tgは、ガラス転移点を示す。)で厚さ0.06mmのガラスエポキシプリプレグGEA−679N(日立化成工業株式会社製、商品名)、電解銅箔YGP−18(日本電解株式会社製、商品名)を重ねて、被成形物1を構成した。プレス成形のための構成の順番は、まず電解銅箔を1枚置き、その上にプリプレグ2枚と配線基板1枚とが交互に積層されるようにして、全部で配線基板21枚とプリプレグ44枚とを重ね合わせ、最後に電解銅箔を重ねて構成した。
図1に示すように、積層治具7の構成は、鏡板2として、厚さ1.2mm、サイズ540mm×640mmのSUS301板を、被成形物1の外側の上下両側に配置し、また、積層治具板3として、厚さ8.0mm、サイズ540mm×640mmのSUS630板を、鏡板2の外側の上下両側に配置した。また、圧力調整用治具4として直径300mmの円形に切断した樹脂厚0.10mm、銅箔厚18μmのMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を、積層治具板3中央部の外側の上下両側に配置し、さらに、クッション材5として、厚さ0.2mmの紙クッション材KS190(王子製紙株式会社製、商品名)5枚を圧力調整用治具4の外側の上下両側に配置した。
その後、真空プレス機MHPC−V250(株式会社名機製作所製、商品名)を用いて、熱盤昇温速度6.0℃/分、最高熱盤温度200℃、200℃保持時間120分、面圧2.0MPaにて真空プレス成形により多層化接着を行なった。多層化接着後の多層配線板は、カットソーにて、基板短手2辺を5mm、長手2辺を7.5mmずつ切断し、基板サイズ500mm×600mm、板厚6.2mm、内層層数42層の多層配線板とした。
(実施例2)
配線基板の材料として、銅張積層板である、基板サイズ510mm×615mm、樹脂厚0.10mm、銅箔厚35μmのMCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた。また、プリプレグとして厚さ0.03mmの変性ポリイミドプリプレグGIA−671N(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた以外は、実施例1と同様にプレス成形のための構成を行った。また、真空プレス機MHPC−V250(株式会社名機製作所製、商品名)を用いて、熱盤昇温速度4.1℃/分、最高熱盤温度175℃、175℃保持時間80分、面圧4.0MPaにて真空プレス成形により多層化接着を行なった。
(実施例3)
配線基板の材料として、銅張積層板である、基板サイズ510mm×610mm、樹脂厚0.10mm、銅箔厚35μmのMCL−I−671(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた。この銅張積層板の両面に、レジストフィルムラミネート、焼付、現像、エッチング工程にて内層回路となる導体回路を形成し、内層基板となる配線基板とした。内層回路は、ベタ銅箔にクリアランスを配置した残銅率84%のパターンであった。この作業を15枚分行い、15枚の内層基板となる配線基板を作製した。
その後、15枚中12枚を内層基板となる配線基板としてそのまま保管し、残りの15枚中3枚を用いて、シールド層付き布線基板となる配線基板を作製した。
シールド層付き布線基板となる配線基板の作製は、まず、内層基板となる配線基板の両側に、厚さ0.03mmの変性ポリイミドプリプレグGIA−671N(日立化成工業株式会社製、商品名)を1枚重ね、真空プレス機MHPC−V250(株式会社名機製作所製、商品名)を用いて、熱盤昇温速度4.1℃/分、最高熱盤温度175℃、175℃保持時間80分、面圧3.0MPaにて真空プレス成形により接着し、布線コア基板とした。
布線コア基板の両面に、厚み80μmのアクリル系接着シートAS−U01(日立化成工業株式会社製、商品名)をロールラミネータを用いてラミネートし、その後、数値制御布線機を用いて、芯線径0.08mmでポリイミド被覆層を有する絶縁電線HAW(日立化成工業株式会社製、商品名)を布線し、布線基板を作製した。ワイヤパターンは、基板中央部の正方形の一辺が200mmのエリア、正方形の一辺が200mm〜400mmのエリア、正方形の一辺が400mm〜基板外周部までのエリアの、それぞれの単位面積あたりの配線長比率が、1:2.44:0.14のパターンを使用した。
その後、布線基板の上下両側それぞれに、厚さ0.03mmの変性ポリイミドプリプレグGIA−671N(日立化成工業株式会社製、商品名)を2枚と電解銅箔YGP−35(日本電解株式会社製、商品名)1枚とを重ね、真空プレス機MHPC−V250(株式会社名機製作所製、商品名)を用いて、熱盤昇温速度4.1℃/分、最高熱盤温度175℃、175℃保持時間80分、面圧3.0MPaにて真空プレス成形により接着した。次に、内層回路の形成の際と同様の工程で、両面にシールド層パターンを形成し、シールド層付き布線基板となる配線基板を作製した。シールド層パターンは、内層回路と同様に、ベタ銅箔にクリアランスを配置した残銅率84%のパターンであった。
続いて、ピンラミネーション法により、内層基板となる配線基板、シールド層付き布線基板となる配線基板、厚さ0.03mmの変性ポリイミドプリプレグGIA−671N(日立化成工業株式会社製、商品名)、電解銅箔YGP−18(日本電解株式会社製、商品名)を重ねて、被成形物1を構成した。構成の順番は、内層基板となる配線基板3枚と、シールド層付き布線基板となる配線基板1枚とを繰り返し構成し、多層化構成を行った。その際、それぞれの配線基板の間には、上記プリプレグ2枚を構成した。また、最も外側の上下両側には、外層となる電解銅箔YGP−18(日本電解株式会社製、商品名)を構成した。
図1に示すように、積層治具7の構成は、鏡板2として、厚さ1.2mm、サイズ540mm×640mmのSUS301板を、被成形物1の外側の上下両側に配置し、また、積層治具板3として、厚さ8.0mm、サイズ540mm×640mmのSUS630板を、鏡板2の外側の上下両側に配置した。また、圧力調整用治具4として直径300mmの円形に切断した樹脂厚0.10mm、銅箔厚18μmのMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を、積層治具板3中央部の外側の上下両側に配置し、さらに、クッション材5として、厚さ0.2mmのKS190(王子製紙株式会社製、商品名)5枚を圧力調整用治具4の外側の上下両側に配置した。
その後、真空プレス機MHPC−V250(株式会社名機製作所製、商品名)を用いて、熱盤昇温速度4.1℃/分、最高熱盤温度175℃、175℃保持時間80分、面圧4.0MPaにて真空プレス成形により多層化接着を行なった。多層化接着後の多層配線板は、カットソーにて、基板外周四辺を各5mmずつ切断し、基板サイズ500mm×600mm、板厚6.3mm、銅箔による内層層数36層、布線層数6層の多層マルチワイヤ配線板とした。
(実施例4)
圧力調整用治具4として、一辺が400mmの正方形に切断した樹脂厚0.10mm、銅箔厚18μmのMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用したこと以外は、実施例3と同様に多層マルチワイヤ配線板を製造した。
(実施例5)
圧力調整用治具4として、樹脂厚0.10mm、銅箔厚18μm、サイズ540mm×640mmのMCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商品名)上に、直径450mm、直径350mm、直径250mmに切断した電解銅箔YGP−35(日本電解株式会社製、商品名)を、サイズの大きさの順に、中心を合わせて瞬間接着剤により貼り合せ多段化したものを使用した以外は、実施例4と同様にして、多層マルチワイヤ配線板を作製した。なお、多段化した圧力調整用治具4は、MCL−E−67側を積層治具側に向け、銅箔を重ねた側をクッション材5側に向けて使用した。
(比較例1)
プレス成形時の構成において、積層治具7の外側に圧力調整用治具4を設置しないこと以外は、実施例1と同様に基板を作製した。
(比較例2)
プレス構成において積層治具7の外側に圧力調整用治具4を設置しないこと以外は、実施例2と同様に基板を作製した。
(比較例3)
プレス構成において積層治具7の外側に圧力調整用治具4を設置しないこと以外は、実施例3と同様に基板を作製した。
実施例1〜5、比較例1〜3で製造した多層配線板、多層マルチワイヤ配線板の板厚を、CCDレーザ変位計による板厚測定システム(株式会社キーエンス製)にて測定した結果を表1、表2に示す。板厚測定ポイントは、50mm間隔の格子状(500mm方向11点、600mm方向13点の計143点)とした。実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3〜5と比較例3とをそれぞれ比較すると、何れも圧力調整用治具4を用いた実施例の方が圧力調整用治具4を設置していない比較例よりも、板厚偏差(板厚の最大−最小)は小さく、多層配線板としての板厚精度が優れることがわかった。
Figure 0005574145

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1…被成形物、2…鏡板、3…積層治具板、4…圧力調整用治具、5…クッション材、6…熱盤、7…積層治具

Claims (5)

  1. 配線基板と多層化用接着材料とを重ねた被成形物の両側を積層治具で挟み、これらの全体をさらに熱盤で挟んでプレス成形する工程を有する多層配線板の製造方法において、前記多層化用接着材料が、ガラス繊維を補強材とするプリプレグまたはポリイミド樹脂系接着剤であり、前記積層治具が、前記被成形物の両側を挟む鏡板と、さらに前記鏡板の外側の両側を挟む積層治具板とを備え、前記被成形物よりもサイズの小さい板状の圧力調整用治具を、前記被成形物に対応する領域内の前記積層治具の積層治具板と熱盤との間に配置してプレス成形する多層配線基板の製造方法であって、前記板状の圧力調整用治具は、厚さが均一な板状体を少なくとも1層用いて形成され、かつ、形状、厚さ及び材質が同じで、サイズのみが異なる板状体を、複数枚重ねて形成され、前記板状の圧力調整用治具の全体の厚さが前記積層治具よりも薄く形成される多層配線基板の製造方法。
  2. 請求項1において、板状の圧力調整用治具は、サイズの大きさの順に、中央部を合わせて積層することにより、中央部から端部に向かって階段状に薄くなるように形成される多層配線基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、板状の圧力調整用治具の形状は、円形、楕円形または四角形の何れかである多層配線板の製造方法。
  4. 請求項1から3の何れかにおいて、圧力調整用治具と熱盤との間に、さらにクッション材が配置され、前記クッション材の厚みが、前記圧力調整用治具の厚さよりも1.5〜5倍厚くされる多層配線板の製造方法。
  5. 請求項1から4の何れかにおいて、圧力調整用治具の厚みが0.1〜0.5mmであり、積層治具板の厚みが、5〜12mmである多層配線板の製造方法。
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