JP2014116415A - 樹脂多層基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】離型材の耐熱性が問題となることなく正常に樹脂多層基板を作製することができるような、樹脂多層基板の製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂多層基板の製造方法は、対象物を挟み込んで加圧するための2つの加圧部材31,32を備えるプレス装置の、前記2つの加圧部材31,32の間に、複数の熱可塑性樹脂シートを積層した積層体が配置された状態を用意する工程と、前記積層体を、前記プレス装置によって加熱しながら加圧することによって熱圧着させる工程とを含み、前記配置する工程は、加圧部材31,32と前記積層体とが接する2つの面のうち少なくとも一方において、シリカを主材料とする被膜22を有する金属箔21a,21bを、被膜22が前記積層体に接するように、加圧部材31,32と前記積層体との間に介在させる工程を含む。
【選択図】図10
【解決手段】樹脂多層基板の製造方法は、対象物を挟み込んで加圧するための2つの加圧部材31,32を備えるプレス装置の、前記2つの加圧部材31,32の間に、複数の熱可塑性樹脂シートを積層した積層体が配置された状態を用意する工程と、前記積層体を、前記プレス装置によって加熱しながら加圧することによって熱圧着させる工程とを含み、前記配置する工程は、加圧部材31,32と前記積層体とが接する2つの面のうち少なくとも一方において、シリカを主材料とする被膜22を有する金属箔21a,21bを、被膜22が前記積層体に接するように、加圧部材31,32と前記積層体との間に介在させる工程を含む。
【選択図】図10
Description
本発明は、樹脂多層基板の製造方法に関するものである。
従来の積層型の配線基板の製造方法においては、たとえば特開2006−310347号公報(特許文献1)に記載されているように、紙、シリコンゴムなどのシートをプレス工程時のクッション材として用いていた。
ところで、配線基板の絶縁材料として、ガラスエポキシ複合樹脂がこれまで広く使用されてきた。また、ビスマレイミドトリアジン樹脂、すなわち、いわゆるBTレジンなどもこれまで広く使用されてきた。近年の高度情報化社会において、使用される電磁波の高周波化に伴い、電子機器にも高周波を用いる条件下での特性が注目されるようになってきた。特に、高周波での誘電特性、信頼性、耐熱性が絶縁材料に求められるようになってきている。その結果、絶縁材料としては、テフロン(登録商標)、LCP(液晶ポリマー)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PEI(ポリエーテルイミド)樹脂などのいわゆるスーパーエンジニアリングプラスチックを使用した多層配線基板の需要が増している。このような樹脂の多くは、その誘電特性、信頼性などの利点を有する一方、樹脂のガラス転移温度Tg、融解温度Tm、硬化温度が従来の樹脂に比べて高く、積層体を圧着させる際にきわめて高いプレス温度を必要とする。
ガラスエポキシ複合樹脂やBTレジンで樹脂多層基板を作製する場合、プレス工程において、プレス機のプレス板と樹脂多層基板との間の離型性を確保するために、離型材を介在させることが望まれる。その際、プレス機のプレス板と対象物としての樹脂多層基板との間に、紙すなわちセルロースやシリコン樹脂などからなるクッション材を離型材として用いることが考えられる。しかし、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いて樹脂多層基板を作製する場合には、プレス温度がきわめて高くなるので、紙やシリコン樹脂といったクッション材は、離型材として用いた場合には耐熱性が十分でないことが問題となっていた。
そこで、本発明は、スーパーエンジニアリングプラスチックを用いて樹脂多層基板を作製する場合にも、離型材の耐熱性が問題となることなく正常に樹脂多層基板を作製することができるような、樹脂多層基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく樹脂多層基板の製造方法は、対象物を挟み込んで加圧するための2つの加圧部材を備えるプレス装置の、上記2つの加圧部材の間に、複数の熱可塑性樹脂シートを積層した積層体が配置された状態を用意する工程と、上記積層体を、上記プレス装置によって加熱しながら加圧することによって熱圧着させる工程とを含み、上記配置する工程は、上記加圧部材と上記積層体とが接する2つの面のうち少なくとも一方において、シリカを主材料とする被膜を有する金属箔を、上記被膜が上記積層体に接するように、上記加圧部材と上記積層体との間に介在させる工程を含む。
本発明によれば、離型材の耐熱性が問題となることなく正常に樹脂多層基板を作製することができる。
(実施の形態1)
(構成)
図1〜図11を参照して、本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法について説明する。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法のフローチャートを図1に示す。
(構成)
図1〜図11を参照して、本発明に基づく実施の形態1における樹脂多層基板の製造方法について説明する。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法のフローチャートを図1に示す。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、対象物を挟み込んで加圧するための2つの加圧部材を備えるプレス装置の、前記2つの加圧部材の間に、複数の熱可塑性樹脂シートを積層した積層体が配置された状態を用意する工程S1と、前記積層体を、前記プレス装置によって加熱しながら加圧することによって熱圧着させる工程S2とを含み、前記用意する工程S1は、前記加圧部材と前記積層体とが接する2つの面のうち少なくとも一方において、シリカを主材料とする被膜を有する金属箔を、前記被膜が前記積層体に接するように、前記加圧部材と前記積層体との間に介在させる工程を含む。
各工程およびその周辺の工程について、図面を参照して詳しく説明する。
まず、図2に示すような導体箔付き樹脂シート12を用意する。導体箔付き樹脂シート12は、樹脂層2の片面に導体箔17が付着した構造のシートである。樹脂層2は、熱可塑性樹脂からなるものである。熱可塑性樹脂とは、たとえばLCP(液晶ポリマー)である。樹脂層2の材料としては、LCPの他に、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポニフェニレンスルファイド)、PI(ポリイミド)などであってもよい。導体箔17は、たとえばCuからなる厚さ18μmの箔である。なお、導体箔17の材料はCu以外にAg、Al、SUS、Ni、Auであってもよく、これらの金属のうちから選択された2以上の異なる金属の合金であってもよい。本実施の形態では、導体箔17は厚さ18μmとしたが、導体箔17の厚みは2μm以上50μm以下程度であってよい。導体箔17は、回路形成が可能な厚みであればよい。
まず、図2に示すような導体箔付き樹脂シート12を用意する。導体箔付き樹脂シート12は、樹脂層2の片面に導体箔17が付着した構造のシートである。樹脂層2は、熱可塑性樹脂からなるものである。熱可塑性樹脂とは、たとえばLCP(液晶ポリマー)である。樹脂層2の材料としては、LCPの他に、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PPS(ポニフェニレンスルファイド)、PI(ポリイミド)などであってもよい。導体箔17は、たとえばCuからなる厚さ18μmの箔である。なお、導体箔17の材料はCu以外にAg、Al、SUS、Ni、Auであってもよく、これらの金属のうちから選択された2以上の異なる金属の合金であってもよい。本実施の形態では、導体箔17は厚さ18μmとしたが、導体箔17の厚みは2μm以上50μm以下程度であってよい。導体箔17は、回路形成が可能な厚みであればよい。
ここでは、6インチ角の導体箔付き樹脂シートから短冊状の導体箔付き樹脂シート12として切り出し、この短冊状の導体箔付き樹脂シート12の四隅および各辺の中点に直径4mmの貫通孔をパンチ加工により形成した。ただし、これらの貫通孔は、図示省略している。
複数枚の短冊状の導体箔付き樹脂シート12を用意してから以下の導体パターンなどの形成作業を進めてもよいが、他の方法として、大判の1枚の導体箔付き樹脂シート12の中に、のちに複数の樹脂シートとして個別に切り出されるべき短冊状の領域が設定されたものを用意して、大判サイズのまま以下の導体パターンなどの形成作業を進め、その後に短冊状に切り出してもよい。ここでは、説明の便宜のため、既に短冊状の導体箔付き樹脂シート12に切り出されているものとして説明を続ける。
次に、図3に示すように、導体箔付き樹脂シート12の樹脂層2側の表面に炭酸ガスレーザ光を照射することによって樹脂層2を貫通するようにビア孔11を形成する。ビア孔11は、樹脂層2を貫通しているが導体箔17は貫通していない。その後、必要に応じて、ビア孔11のスミア(図示せず)を除去する。ここではビア孔11を形成するために炭酸ガスレーザ光を用いたが、他の種類のレーザ光を用いてもよい。また、ビア孔11を形成するためにレーザ光照射以外の方法を採用してもよい。
次に、図4に示すように、導体箔付き樹脂シート12の導体箔17の表面に、スクリーン印刷などの方法で、所望の回路パターンに対応するレジストパターン13を印刷する。
次に、レジストパターン13をマスクとしてエッチングを行ない、図5に示すように、導体箔17のうちレジストパターン13で被覆されていない部分を除去する。導体箔17のうち、このエッチングの後に残った部分を「導体パターン7」と称する。その後、図6に示すように、レジストパターン13を除去する。こうして樹脂層2の一方の表面に所望の導体パターン7が得られる。
次に、図7に示すように、ビア孔11に、スクリーン印刷などにより導電性ペーストを充填する。スクリーン印刷は、図6における下側の面から行なわれる。図6および図7では説明の便宜上、ビア孔11が下方を向いた姿勢で表示しているが、実際には適宜姿勢を変えてスクリーン印刷を行なってよい。充填する導電性ペーストは上述したように銀を主成分とするものであってもよいが、その代わりにたとえば銅を主成分とするものであってもよい。この導電性ペーストは、のちに積層した樹脂層を熱圧着する際の温度(以下「熱圧着温度」という。)で、導体パターン7の材料である金属との間で合金層を形成するような金属粉を適量含むものであることが好ましい。この導電性ペーストは導電性を発揮するための主成分として銅すなわちCuを含むので、この導電性ペーストは主成分の他にAg,Cu,Niのうち少なくとも1種類と、Sn,Bi,Znのうち少なくとも1種類とを含むことが好ましい。こうしてビア導体6が形成される。
ここでは、ある1枚の樹脂層2における処理を図示しながら説明したが、他の樹脂層においても、同様に処理を行なって所望の領域に導体パターン7を適宜形成し、必要に応じてビア導体6を形成する。
なお、本実施の形態では、導体パターン7を形成した後に、ビア導体6を形成したが、形成順序はこれに限らない。たとえばビア導体6を形成した後に導体パターン7を形成するようにしてもよい。
図8に示すように、シリカを主材料とする被膜22を有する金属箔21a,21bを用意する。ここでいう「シリカ」とは、SiO2およびSiO2によって構成される物質の総称である。金属箔21a,21bは、たとえば厚み25μmのアルミニウム箔であってよい。
図8に既に示しているように、複数の樹脂層2を積層して得られる積層体をこれらの金属箔21a,21bに挟み込むようにする。金属箔21a,21bはそれぞれ被膜22が積層体に接するように配置される。図8では、金属箔21a,21bは別個の2枚の金属箔となっているが、一続きの金属箔を折り曲げて上下から積層体を包み込むようにしてもよい。
図9に示すように、プレス装置の加圧部材31,32で金属箔21a,21bを介して積層体を挟み込む。プレス装置は、対象物を挟み込んで加圧するための加圧部材31,32を備えるものであればよい。加圧部材31,32は、その形状によっては、プレス板、金型などと呼ばれるものであってもよい。ここまでが工程S1である。
なお、積層体は、プレス装置の外で予め作製してから、プレス装置の加圧部材31,32の間に搬入してもよい。あるいは、プレス装置の加圧部材31,32の間で積層体作製のための積層作業の一部または全部を行なってもよい。
金属箔で積層体を挟み込む作業についても、プレス装置の外で予め行なうこととしてもよい。その場合、積層体が金属箔に挟み込まれた状態で、プレス装置の加圧部材31,32の間に搬入してもよい。あるいは、プレス装置の加圧部材31,32の間で積層体を金属箔で挟み込む作業を行なってもよい。
このようにして、加圧部材31,32と積層体とが接する2つの面のうち少なくとも一方において、シリカを主材料とする被膜22を有する金属箔21a,21bを、被膜22が積層体に接するように、加圧部材31,32と積層体との間に介在させる工程は、工程S1の一部として行なわれる。
次に工程S2として、図10に示すように、積層体を、プレス装置によって加熱しながら加圧する。こうすることによって、積層体を熱圧着させる。
図11に示すように、プレス装置から対象物を取り出す。こうして、樹脂多層基板101が得られる。
(作用・効果)
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法では、シリカを主材料とする被膜を有する金属箔を、被膜が積層体に接するように、加圧部材と積層体との間に介在させ、この状態で、加熱および加圧を行なって積層体を熱圧着させることで樹脂多層基板を得ようとするものであるが、金属箔は熱伝導性に優れるので、積層体に対して均一に熱を加えることができる。また、金属箔に形成されている被膜の材料は、離型材の役割を果たす。この被膜は、シリカを主材料としているので、熱圧着に用いられる程度の高温においても十分安定している。また、被膜を保持している基材としての金属箔自体も、金属を材料としているので、熱圧着に用いられる程度の高温においては当然安定している。したがって、熱圧着の際に、離型材が分解したり、ガスが発生したりといった問題は生じない。そのため、製品として得られる樹脂多層基板の側に、剥離した離型材が転写することも回避することができる。熱圧着後の製品の取出しも簡便に行なうことができる。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法によれば、このようにして、寸法安定性に優れた、高精度かつ高信頼性の樹脂多層基板を得ることができる。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法によれば、少なくとも、離型材の耐熱性が問題となることなく正常に樹脂多層基板を作製することができる。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法では、シリカを主材料とする被膜を有する金属箔を、被膜が積層体に接するように、加圧部材と積層体との間に介在させ、この状態で、加熱および加圧を行なって積層体を熱圧着させることで樹脂多層基板を得ようとするものであるが、金属箔は熱伝導性に優れるので、積層体に対して均一に熱を加えることができる。また、金属箔に形成されている被膜の材料は、離型材の役割を果たす。この被膜は、シリカを主材料としているので、熱圧着に用いられる程度の高温においても十分安定している。また、被膜を保持している基材としての金属箔自体も、金属を材料としているので、熱圧着に用いられる程度の高温においては当然安定している。したがって、熱圧着の際に、離型材が分解したり、ガスが発生したりといった問題は生じない。そのため、製品として得られる樹脂多層基板の側に、剥離した離型材が転写することも回避することができる。熱圧着後の製品の取出しも簡便に行なうことができる。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法によれば、このようにして、寸法安定性に優れた、高精度かつ高信頼性の樹脂多層基板を得ることができる。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法によれば、少なくとも、離型材の耐熱性が問題となることなく正常に樹脂多層基板を作製することができる。
本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法では、離型材として介在させる被膜付き金属箔の熱伝導率、耐熱性が優れているので、プレス作業の短時間化が図れる可能性がある。また、同時に複数枚の製品をプレスすることも容易となる。
なお、本実施の形態では、金属箔21a,21bとして厚み25μmのアルミニウム箔を用いた例を示したが、これはあくまで一例である。金属箔21a,21bとしては、アルミニウム以外の金属による箔であってもよい。金属箔21a,21bの材質としては、アルミニウムの他に、銅、銅合金、銀などのように、延性に富み、かつ熱伝導率の高い金属が好ましい。厚みは25μmとは限らず、他の厚みであってもよい。金属箔21a,21bの各々は、10μm以上100μm以下であることが好ましい。特に15μm以上30μm以下であることが好ましい。金属箔21a,21bは、薄すぎる場合、折れて破れが発生しやすくなる。金属箔21a,21bは、厚すぎる場合、曲げて製品を取り出すことが難しくなったり、コストアップや重量増をもたらしたりするというデメリットがある。これらの事情を考慮しつつ、金属箔21a,21bの材質および厚みを適宜選定すればよい。
金属箔21a,21bに設けられる被膜22は、図8〜図10に示したように各金属箔の片面に設けられていれば足りるが、両面に設けられていてもよい。被膜22は、厚みは1μm以上であって数十μm程度までであることが好ましい。薄すぎると、離型性が安定せず、厚すぎると被膜22の剥離が生じたり、熱伝導性への悪影響が生じたりする。これらの事情を考慮しつつ、被膜22の厚みを適宜設定すればよい。
金属箔表面への被膜22の形成方法としては、汎用のスパッタなどの気相法を採用可能である。他に、シリコーンなどの液体を塗布する方法であってもよい。シリコーンなどのエアロゾルを吹き付ける方法であってもよい。
なお、積層体は、熱圧着させる工程S2において加圧部材に最も近い側となる最表面に導体パターン7を有し、前記介在させる工程においては、導体パターン7は被膜22と接することが好ましい。積層体がこのような最表面に導体パターン7を有する場合は、従来であれば導体パターン7の加圧部材との間の固着または製品取出し時の導体パターン7の積層体からの剥離が問題となるが、本発明を適用した場合、離型性に優れた被膜を有する金属箔が介在することによって、これらの問題が回避できるので、本発明の効果をより顕著に享受できる。
なお、前記介在させる工程は、前記加圧部材と前記積層体とが接する2つの面の各々において、前記被膜が前記積層体に接するように前記金属箔をそれぞれ介在させることが好ましい。積層体の上面または下面の一方においてのみ被膜付きの金属箔を介在させることとしてもよいが、このように上下両方において被膜付きの金属箔を介在させることとすれば、上下両面ともプレス作業後の離型がしやすくなり、プレス作業が行ないやすくなる。
(実施の形態2)
(構成)
図12〜図14を参照して、本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法について説明する。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、基本的には、実施の形態1で説明したものと同様であるが、以下の点で異なる。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、前記金属箔と前記加圧部材との間に緩衝部材を配置する工程を含み、熱圧着させる工程S2は、前記金属箔と前記加圧部材との間に前記緩衝部材を介在させた状態で行なわれる。
(構成)
図12〜図14を参照して、本発明に基づく実施の形態2における樹脂多層基板の製造方法について説明する。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、基本的には、実施の形態1で説明したものと同様であるが、以下の点で異なる。本実施の形態における樹脂多層基板の製造方法は、前記金属箔と前記加圧部材との間に緩衝部材を配置する工程を含み、熱圧着させる工程S2は、前記金属箔と前記加圧部材との間に前記緩衝部材を介在させた状態で行なわれる。
各工程について、図面を参照して詳しく説明する。
図12に示すように、複数の樹脂層2を積層して得られる積層体をこれらの金属箔21a,21bに挟み込むようにする。金属箔21a,21bはそれぞれ被膜22が積層体に接するように配置される。図12では、金属箔21a,21bは別個の2枚の金属箔となっているが、一続きの金属箔を折り曲げて上下から積層体を包み込むようにしてもよい。金属箔21bの上側に緩衝部材23を配置する。緩衝部材23は、伸縮可能な材料であればよい。緩衝部材23としては、たとえば熱伝導性が良好な発泡性ポリイミドなどを用いることが好ましい。図12に示した例では、緩衝部材23の上側にさらに金属箔21cを重ねている。金属箔21cは被膜22を有し、金属箔21cは被膜22の側の面が緩衝部材23に接するように配置されている。
図12に示すように、複数の樹脂層2を積層して得られる積層体をこれらの金属箔21a,21bに挟み込むようにする。金属箔21a,21bはそれぞれ被膜22が積層体に接するように配置される。図12では、金属箔21a,21bは別個の2枚の金属箔となっているが、一続きの金属箔を折り曲げて上下から積層体を包み込むようにしてもよい。金属箔21bの上側に緩衝部材23を配置する。緩衝部材23は、伸縮可能な材料であればよい。緩衝部材23としては、たとえば熱伝導性が良好な発泡性ポリイミドなどを用いることが好ましい。図12に示した例では、緩衝部材23の上側にさらに金属箔21cを重ねている。金属箔21cは被膜22を有し、金属箔21cは被膜22の側の面が緩衝部材23に接するように配置されている。
図13に示すように、プレス装置の加圧部材31,32で金属箔21a,21bを介して積層体を挟み込む。この際に、緩衝部材23も挟み込まれる。
工程S2として、図14に示すように、積層体を熱圧着させる工程が行なわれる。すなわち、積層体を、プレス装置によって加熱しながら加圧することによって熱圧着させる。工程S2は、金属箔21bと加圧部材32との間に緩衝部材23を介在させた状態で行なわれる。
なお、被膜22を有する金属箔21cはなくてもよいが、あった方が、加圧部材32と緩衝部材23との間の離型が円滑に行なわれるので好ましい。
この後、プレス装置から対象物を取り出す。こうして、実施の形態1で説明したのと同様に、図11に示した樹脂多層基板101が得られる。
(作用・効果)
本実施の形態においても、実施の形態1で説明したのと同様の効果を得ることができる。さらに本実施の形態では、積層体を熱圧着させる工程において、プレス装置の加圧部材31,32間に緩衝部材23が介在しているので、積層体に対してより均一に加圧することができ、好ましい。特に、積層体の上面の凹凸が大きい場合などには、その凹凸は緩衝部材の変形によって吸収されるので、均一に加圧することができる効果が顕著となる。
本実施の形態においても、実施の形態1で説明したのと同様の効果を得ることができる。さらに本実施の形態では、積層体を熱圧着させる工程において、プレス装置の加圧部材31,32間に緩衝部材23が介在しているので、積層体に対してより均一に加圧することができ、好ましい。特に、積層体の上面の凹凸が大きい場合などには、その凹凸は緩衝部材の変形によって吸収されるので、均一に加圧することができる効果が顕著となる。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
2 樹脂層、6 ビア導体、7 導体パターン、11 ビア孔、12 導体箔付き樹脂シート、13 レジストパターン、17 導体箔、21a,21b,21c 金属箔、22 被膜、23 緩衝部材、31,32 加圧部材、101 樹脂多層基板。
Claims (4)
- 対象物を挟み込んで加圧するための2つの加圧部材を備えるプレス装置の、前記2つの加圧部材の間に、複数の熱可塑性樹脂シートを積層した積層体が配置された状態を用意する工程と、
前記積層体を、前記プレス装置によって加熱しながら加圧することによって熱圧着させる工程とを含み、
前記配置する工程は、前記加圧部材と前記積層体とが接する2つの面のうち少なくとも一方において、シリカを主材料とする被膜を有する金属箔を、前記被膜が前記積層体に接するように、前記加圧部材と前記積層体との間に介在させる工程を含む、樹脂多層基板の製造方法。 - 前記積層体は、前記熱圧着させる工程において前記加圧部材に最も近い側となる最表面に導体パターンを有し、前記介在させる工程においては、前記導体パターンは前記被膜と接する、請求項1に記載の樹脂多層基板の製造方法。
- 前記介在させる工程は、前記加圧部材と前記積層体とが接する2つの面の各々において、前記被膜が前記積層体に接するように前記金属箔をそれぞれ介在させる、請求項1または2に記載の樹脂多層基板の製造方法。
- 前記金属箔と前記加圧部材との間に緩衝部材を配置する工程を含み、前記熱圧着させる工程は、前記金属箔と前記加圧部材との間に前記緩衝部材を介在させた状態で行なわれる、請求項1から3のいずれかに記載の樹脂多層基板の製造方法。
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CN114025517B (zh) * | 2021-09-24 | 2024-04-12 | 上海航天电子通讯设备研究所 | 一种lcp多层电路板平坦化层压方法及装置 |
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