JP2001326458A - プリント配線基板およびその製造方法 - Google Patents
プリント配線基板およびその製造方法Info
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- JP2001326458A JP2001326458A JP2000143887A JP2000143887A JP2001326458A JP 2001326458 A JP2001326458 A JP 2001326458A JP 2000143887 A JP2000143887 A JP 2000143887A JP 2000143887 A JP2000143887 A JP 2000143887A JP 2001326458 A JP2001326458 A JP 2001326458A
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- Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 導電ペースト等の導電体にて層間の電気的接
続を行う多層配線基板において、微細で高信頼性の層間
接続を有する配線基板を提供する。 【解決手段】 電気絶縁性基材102の両面に接着剤層
101を形成し、貫通孔104に導電体105を充填す
る。両面の接着剤層101に所定パターンの配線層10
7を埋設し、配線層107間を導電体105で電気的に
接続する。導電体105は充分圧縮され、高信頼性の微
細な層間接続が形成できる。さらに、加熱加圧の際のプ
レスプレートと配線層と配線基板の各熱膨張係数を調節
することによって、配線層107が電気絶縁性基材10
2に対して積層面と平行方向に圧縮応力を付与するよう
にする。その結果、配線ピッチが微細になっても配線層
が切れにくく、配線層と導電体との接続信頼性も向上す
る。
続を行う多層配線基板において、微細で高信頼性の層間
接続を有する配線基板を提供する。 【解決手段】 電気絶縁性基材102の両面に接着剤層
101を形成し、貫通孔104に導電体105を充填す
る。両面の接着剤層101に所定パターンの配線層10
7を埋設し、配線層107間を導電体105で電気的に
接続する。導電体105は充分圧縮され、高信頼性の微
細な層間接続が形成できる。さらに、加熱加圧の際のプ
レスプレートと配線層と配線基板の各熱膨張係数を調節
することによって、配線層107が電気絶縁性基材10
2に対して積層面と平行方向に圧縮応力を付与するよう
にする。その結果、配線ピッチが微細になっても配線層
が切れにくく、配線層と導電体との接続信頼性も向上す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高密度実装に好適な
プリント配線基板及びその製造方法に関する。特に、配
線層、支持基材およびプレスプレートの熱膨張係数をそ
れぞれ調整することによって、配線層が電気絶縁性基材
を積層面と平行方向に圧縮するように圧縮応力が付与さ
れた、高い信頼性を得ることが可能なプリント配線基板
およびその製造方法に関する。
プリント配線基板及びその製造方法に関する。特に、配
線層、支持基材およびプレスプレートの熱膨張係数をそ
れぞれ調整することによって、配線層が電気絶縁性基材
を積層面と平行方向に圧縮するように圧縮応力が付与さ
れた、高い信頼性を得ることが可能なプリント配線基板
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、薄型化、軽量
化、高機能化が進展する中で、電子機器を構成する各種
電子部品とともに、これら電子部品が実装されるプリン
ト配線基板においても高密度実装を可能とする様々な技
術開発が盛んに行なわれている。特に最近は急速な実装
技術の進展にともなって、LSI等の半導体チップを高
密度に実装できると同時に高速回路にも対応できる多層
配線基板が安価に供給されることが強く要望されてきて
いる。このようなプリント配線基板では微細な配線ピッ
チで形成された複数層の配線パターン間の高い電気的接
続信頼性や優れた高周波特性を備えていることが重要で
ある。
化、高機能化が進展する中で、電子機器を構成する各種
電子部品とともに、これら電子部品が実装されるプリン
ト配線基板においても高密度実装を可能とする様々な技
術開発が盛んに行なわれている。特に最近は急速な実装
技術の進展にともなって、LSI等の半導体チップを高
密度に実装できると同時に高速回路にも対応できる多層
配線基板が安価に供給されることが強く要望されてきて
いる。このようなプリント配線基板では微細な配線ピッ
チで形成された複数層の配線パターン間の高い電気的接
続信頼性や優れた高周波特性を備えていることが重要で
ある。
【0003】これに対して最近、導電ペーストにて層間
の電気的接続を行うプリント配線基板が提案されている
(特許第2601128号公報)。図6に前記プリント
配線基板の製造方法を示す。
の電気的接続を行うプリント配線基板が提案されている
(特許第2601128号公報)。図6に前記プリント
配線基板の製造方法を示す。
【0004】まず、図6(a)に示すように、芳香性ポ
リアミド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた多孔
質基材602の両面にポリエステル等の離形フィルム6
01をラミネートする。
リアミド繊維に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた多孔
質基材602の両面にポリエステル等の離形フィルム6
01をラミネートする。
【0005】次に図6(b)に示すように、多孔質基材
602の所定の箇所にレーザー加工法により貫通孔60
3を形成する。
602の所定の箇所にレーザー加工法により貫通孔60
3を形成する。
【0006】次に図6(c)に示すように、貫通孔60
3に導電ペースト604を充填する。充填は、貫通孔6
03を有する多孔質基材602をスクリーン印刷機のテ
ーブル上に設置し、直接導電ペースト604を離形フィ
ルム601の上から印刷することにより行なう。この
際、印刷面側の離形フィルム601は印刷マスクとして
の役割と多孔質基材602表面の汚染防止としての役割
を果たしている。次に多孔質基材602の両面から離形
フィルム601を剥離する。
3に導電ペースト604を充填する。充填は、貫通孔6
03を有する多孔質基材602をスクリーン印刷機のテ
ーブル上に設置し、直接導電ペースト604を離形フィ
ルム601の上から印刷することにより行なう。この
際、印刷面側の離形フィルム601は印刷マスクとして
の役割と多孔質基材602表面の汚染防止としての役割
を果たしている。次に多孔質基材602の両面から離形
フィルム601を剥離する。
【0007】次に、多孔質基材602の両面に銅箔等の
金属箔605を貼り付ける。この状態で加熱加圧するこ
とにより、図6(d)に示すように、多孔質基材602
は圧縮され、その厚さは薄くなる。その際、貫通孔60
3内の導電ペースト604も圧縮される。この時、導電
ペースト604内のバインダ成分が押し出され、導電ペ
ースト604中の導電物質が緻密化され、導電成分同士
および導電成分と金属箔605との間の結合が強固にな
り、表裏の金属箔605間の電気的接続が得られる。そ
の後、多孔質基材602の構成成分である熱硬化性樹脂
および導電ペースト604が硬化する。
金属箔605を貼り付ける。この状態で加熱加圧するこ
とにより、図6(d)に示すように、多孔質基材602
は圧縮され、その厚さは薄くなる。その際、貫通孔60
3内の導電ペースト604も圧縮される。この時、導電
ペースト604内のバインダ成分が押し出され、導電ペ
ースト604中の導電物質が緻密化され、導電成分同士
および導電成分と金属箔605との間の結合が強固にな
り、表裏の金属箔605間の電気的接続が得られる。そ
の後、多孔質基材602の構成成分である熱硬化性樹脂
および導電ペースト604が硬化する。
【0008】そして、図6(e)に示すように、金属箔
605を所定のパターンに選択エッチングして両面配線
基板が完成する。
605を所定のパターンに選択エッチングして両面配線
基板が完成する。
【0009】このようにして得られた両面配線基板の両
面に、図6(f)に示すように、厚さ方向の貫通孔に導
電性ペースト608が印刷充填された多孔質基材606
(多孔質基材602と同様のもの)と、金属箔607と
を順に貼り合わせ、図6(d)と同様に加熱加圧して、
多孔質基材606の熱硬化性樹脂及び導電性ペースト6
08とを硬化させる。
面に、図6(f)に示すように、厚さ方向の貫通孔に導
電性ペースト608が印刷充填された多孔質基材606
(多孔質基材602と同様のもの)と、金属箔607と
を順に貼り合わせ、図6(d)と同様に加熱加圧して、
多孔質基材606の熱硬化性樹脂及び導電性ペースト6
08とを硬化させる。
【0010】最後に、図6(g)に示すように、両表層
の金属箔607を所定のパターンに選択エッチングして
多層配線基板が完成する。
の金属箔607を所定のパターンに選択エッチングして
多層配線基板が完成する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような配線基板の構成および製造方法において、貫通孔
603を微細にすると初期電気抵抗が高くなり、またそ
のばらつきも大きくなる。これは、貫通孔603を微細
にすると貫通孔603の径と多孔質基材602の厚さと
の比であるアスペクト比が1に近づき、電気的接続を安
定化させるために必要な圧縮率が得られなくなるためで
ある。
ような配線基板の構成および製造方法において、貫通孔
603を微細にすると初期電気抵抗が高くなり、またそ
のばらつきも大きくなる。これは、貫通孔603を微細
にすると貫通孔603の径と多孔質基材602の厚さと
の比であるアスペクト比が1に近づき、電気的接続を安
定化させるために必要な圧縮率が得られなくなるためで
ある。
【0012】さらに、配線層605と基材602の熱膨
張係数が異なっているために(配線層605の熱膨張係
数は基材602の熱膨張係数より大きい)、高温におい
て配線層605は電気絶縁性基材602に対して基材6
02を伸張させようとする引っ張り応力を付与する。よ
って、貫通孔603あるいは配線層605を微細にする
と、配線層605が切れ易くなったり、配線層605と
導電ペースト604との接続部分にずり応力(剪断応
力)が発生し、クラックが生じ易くなる。よって、温度
サイクル試験やプレッシャークッカー試験等の信頼性試
験により接続抵抗値が変化するという課題があった。
張係数が異なっているために(配線層605の熱膨張係
数は基材602の熱膨張係数より大きい)、高温におい
て配線層605は電気絶縁性基材602に対して基材6
02を伸張させようとする引っ張り応力を付与する。よ
って、貫通孔603あるいは配線層605を微細にする
と、配線層605が切れ易くなったり、配線層605と
導電ペースト604との接続部分にずり応力(剪断応
力)が発生し、クラックが生じ易くなる。よって、温度
サイクル試験やプレッシャークッカー試験等の信頼性試
験により接続抵抗値が変化するという課題があった。
【0013】また、配線層と基材の熱膨張係数が異なっ
ているために、加熱加圧によって基板を積層する際、配
線層と貫通孔との合致精度を確保するのが困難であると
いう課題もあった。
ているために、加熱加圧によって基板を積層する際、配
線層と貫通孔との合致精度を確保するのが困難であると
いう課題もあった。
【0014】本発明は上記の問題を解決し、微細で高い
信頼性を有するビアホールおよび配線層を備えたプリン
ト配線基板およびその製造方法を提供することを目的と
する。
信頼性を有するビアホールおよび配線層を備えたプリン
ト配線基板およびその製造方法を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は以下の構成とする。
めに本発明は以下の構成とする。
【0016】本発明に係るプリント配線基板は、電気絶
縁性基材の両面に所定のパターンの配線層が形成され、
前記両面の配線層は前記電気絶縁性基材の厚さ方向の貫
通孔に充填された導電体により電気的に接続され、前記
電気絶縁性基材の少なくとも片面には接着剤層が形成さ
れ、前記配線層は前記接着剤層に埋設されており、常温
下において前記配線層は前記電気絶縁性基材に対して積
層面と平行方向の圧縮力を付与していることを特徴とす
る。かかる構成によれば、微細で高い信頼性を有するビ
アホールおよび配線層を形成することができる。すなわ
ち、少なくとも片面の配線層が接着剤層に埋設されてい
ることにより、貫通孔内の導電体は充分に圧縮され、そ
の結果導電体の導体成分が緻密化される。さらに、配線
層は常温下で電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与し
ているため、高温時の配線層の膨張により配線層が電気
絶縁性基材に付与する引っ張り応力が緩和される。よっ
て、配線層は切れにくくなる。さらに電気絶縁性基材の
厚さ方向に開けられた貫通孔に充填された導電体と配線
層とのずり応力が緩和され、クラックの発生を抑えるこ
とができる。この結果、初期抵抗が低く、高信頼性を有
するビアホール接続が可能になる。
縁性基材の両面に所定のパターンの配線層が形成され、
前記両面の配線層は前記電気絶縁性基材の厚さ方向の貫
通孔に充填された導電体により電気的に接続され、前記
電気絶縁性基材の少なくとも片面には接着剤層が形成さ
れ、前記配線層は前記接着剤層に埋設されており、常温
下において前記配線層は前記電気絶縁性基材に対して積
層面と平行方向の圧縮力を付与していることを特徴とす
る。かかる構成によれば、微細で高い信頼性を有するビ
アホールおよび配線層を形成することができる。すなわ
ち、少なくとも片面の配線層が接着剤層に埋設されてい
ることにより、貫通孔内の導電体は充分に圧縮され、そ
の結果導電体の導体成分が緻密化される。さらに、配線
層は常温下で電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与し
ているため、高温時の配線層の膨張により配線層が電気
絶縁性基材に付与する引っ張り応力が緩和される。よっ
て、配線層は切れにくくなる。さらに電気絶縁性基材の
厚さ方向に開けられた貫通孔に充填された導電体と配線
層とのずり応力が緩和され、クラックの発生を抑えるこ
とができる。この結果、初期抵抗が低く、高信頼性を有
するビアホール接続が可能になる。
【0017】また、本発明に係る多層プリント配線基板
は、電気絶縁性基材の片面に所定パターンの配線層が形
成されたプリント配線基板を複数枚積層してなる多層プ
リント配線基板であって、前記配線層は、前記電気絶縁
性基材の片面に形成された接着剤層に埋設されるととも
に、前記電気絶縁性基材の厚さ方向の貫通孔に充填され
た導電体と電気的に接続され、常温下において前記配線
層は前記電気絶縁性基材に対して積層面と平行方向の圧
縮力を付与していることを特徴とする。かかる構成によ
れば、上記プリント配線基板と同様に、高信頼性で微細
なビアホール接続を有する多層プリント配線基板を提供
できる。
は、電気絶縁性基材の片面に所定パターンの配線層が形
成されたプリント配線基板を複数枚積層してなる多層プ
リント配線基板であって、前記配線層は、前記電気絶縁
性基材の片面に形成された接着剤層に埋設されるととも
に、前記電気絶縁性基材の厚さ方向の貫通孔に充填され
た導電体と電気的に接続され、常温下において前記配線
層は前記電気絶縁性基材に対して積層面と平行方向の圧
縮力を付与していることを特徴とする。かかる構成によ
れば、上記プリント配線基板と同様に、高信頼性で微細
なビアホール接続を有する多層プリント配線基板を提供
できる。
【0018】また、本発明の第1の構成に係るプリント
配線基板の製造方法は、両面に接着剤層が形成された電
気絶縁性基材に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導
電ペーストを充填する工程と、前記電気絶縁性基材の少
なくとも片面に、所定のパターンの配線層が形成された
支持基材を重ねる工程と、前記支持基材と前記電気絶縁
性基材とを2枚のプレスプレートの間に挟んで両側から
加熱加圧することにより、前記接着剤層に前記配線層を
埋設する工程と、前記配線層を残して前記支持基材を除
去する工程とを有するプリント配線基板の製造方法であ
って、前記配線層の熱膨張係数が前記プレスプレートの
熱膨張係数より大きいことを特徴とする。かかる構成に
よれば、支持基材にパターニングした配線層を支持して
おき、積層プレス後に支持基材を除去するという簡便な
製造方法を提供できる。さらに、配線層の熱膨張係数が
プレスプレートのそれより大きいため、加熱加圧後に配
線層は電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与した状態
となり、高信頼性を有するプリント配線基板を提供する
ことが可能となる。
配線基板の製造方法は、両面に接着剤層が形成された電
気絶縁性基材に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導
電ペーストを充填する工程と、前記電気絶縁性基材の少
なくとも片面に、所定のパターンの配線層が形成された
支持基材を重ねる工程と、前記支持基材と前記電気絶縁
性基材とを2枚のプレスプレートの間に挟んで両側から
加熱加圧することにより、前記接着剤層に前記配線層を
埋設する工程と、前記配線層を残して前記支持基材を除
去する工程とを有するプリント配線基板の製造方法であ
って、前記配線層の熱膨張係数が前記プレスプレートの
熱膨張係数より大きいことを特徴とする。かかる構成に
よれば、支持基材にパターニングした配線層を支持して
おき、積層プレス後に支持基材を除去するという簡便な
製造方法を提供できる。さらに、配線層の熱膨張係数が
プレスプレートのそれより大きいため、加熱加圧後に配
線層は電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与した状態
となり、高信頼性を有するプリント配線基板を提供する
ことが可能となる。
【0019】本発明の第2の構成に係るプリント配線基
板の製造方法は、両面に接着剤層が形成された電気絶縁
性基材に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導電ペー
ストを充填する工程と、前記電気絶縁性基材の少なくと
も片面に、所定のパターンの配線層が形成された支持基
材を重ねる工程と、前記支持基材と前記電気絶縁性基材
とを2枚のプレスプレートの間に挟んで両側から加熱加
圧することにより、前記接着剤層に前記配線層を埋設す
る工程と、前記配線層を残して前記支持基材を除去する
工程とを有するプリント配線基板の製造方法であって、
前記支持基材の熱膨張係数が前記プレスプレートの熱膨
張係数より大きいことを特徴とする。かかる構成によれ
ば、支持基材にパターニングした配線層を支持してお
き、積層プレス後に支持基材を除去するという簡便な製
造方法を提供できる。さらに、支持基材の熱膨張係数が
プレスプレートのそれより大きいため、加熱加圧後に支
持基材は配線層に対して圧縮応力を付与し、その結果、
さらに配線層は電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与
した状態となる。支持基材を除去してもこの状態は維持
されるので、高信頼性を有するプリント配線基板を提供
することが可能となる。
板の製造方法は、両面に接着剤層が形成された電気絶縁
性基材に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導電ペー
ストを充填する工程と、前記電気絶縁性基材の少なくと
も片面に、所定のパターンの配線層が形成された支持基
材を重ねる工程と、前記支持基材と前記電気絶縁性基材
とを2枚のプレスプレートの間に挟んで両側から加熱加
圧することにより、前記接着剤層に前記配線層を埋設す
る工程と、前記配線層を残して前記支持基材を除去する
工程とを有するプリント配線基板の製造方法であって、
前記支持基材の熱膨張係数が前記プレスプレートの熱膨
張係数より大きいことを特徴とする。かかる構成によれ
ば、支持基材にパターニングした配線層を支持してお
き、積層プレス後に支持基材を除去するという簡便な製
造方法を提供できる。さらに、支持基材の熱膨張係数が
プレスプレートのそれより大きいため、加熱加圧後に支
持基材は配線層に対して圧縮応力を付与し、その結果、
さらに配線層は電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与
した状態となる。支持基材を除去してもこの状態は維持
されるので、高信頼性を有するプリント配線基板を提供
することが可能となる。
【0020】上記第1及び第2の製造方法において、支
持基材の熱膨張係数が配線層のそれより大きいと、支持
基材は配線層に対してより大きな圧縮応力をかけること
が可能となる。その結果、配線層は電気絶縁性基材に対
して更に大きな圧縮応力を付与した状態となる。支持基
材を除去してもこの状態は維持されるので、より一層高
信頼性を有するプリント配線基板を提供することが可能
となる。
持基材の熱膨張係数が配線層のそれより大きいと、支持
基材は配線層に対してより大きな圧縮応力をかけること
が可能となる。その結果、配線層は電気絶縁性基材に対
して更に大きな圧縮応力を付与した状態となる。支持基
材を除去してもこの状態は維持されるので、より一層高
信頼性を有するプリント配線基板を提供することが可能
となる。
【0021】また、上記第1及び第2の製造方法におい
て、支持基材と配線層の各熱膨張係数がほぼ等しいと、
配線層と支持基材の熱膨張係数の差によって生じる反り
を抑えることが可能となり、その結果プリント配線基板
の反りを抑えることが可能となる。ここで、両者の「熱
膨張係数がほぼ等しい」とは、具体的にはその差が好ま
しくは2ppm以下、より好ましくは1ppm以下であ
ることを意味する。
て、支持基材と配線層の各熱膨張係数がほぼ等しいと、
配線層と支持基材の熱膨張係数の差によって生じる反り
を抑えることが可能となり、その結果プリント配線基板
の反りを抑えることが可能となる。ここで、両者の「熱
膨張係数がほぼ等しい」とは、具体的にはその差が好ま
しくは2ppm以下、より好ましくは1ppm以下であ
ることを意味する。
【0022】また、本発明の第3の構成に係るプリント
配線基板の製造方法は、両面に接着剤層が形成された電
気絶縁性基材に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導
電ペーストを充填する工程と、前記電気絶縁性基材の少
なくとも片面に、所定のパターンの配線層が形成された
支持基材を重ねる工程と、前記支持基材と前記電気絶縁
性基材とを2枚のプレスプレートの間に挟んで両側から
加熱加圧することにより、前記接着剤層に前記配線層を
埋設する工程と、前記配線層を残して前記支持基材を除
去する工程とを有するプリント配線基板の製造方法であ
って、前記プレスプレートと前記支持基材と前記配線層
の各熱膨張係数がほぼ等しいことを特徴とする。かかる
構成によれば、支持基材にパターニングした配線層を支
持しておき、積層プレス後に支持基材を除去するという
簡便な製造方法を提供できる。さらに、プレスプレート
と支持基材と配線層の各熱膨張係数がほぼ等しいので、
加熱加圧時の支持基材と配線層の寸法変化がプレスプレ
ートの存在によって影響されないので、プリント配線基
板を積層する際の配線層と貫通孔との合致精度を向上さ
せることが可能となる。ここで、三者の「熱膨張係数が
ほぼ等しい」とは、具体的には三者の最大値と最小値の
差が好ましくは2ppm以下、より好ましくは1ppm
以下であることを意味する。合致精度を向上させるとい
う点からは、プレスプレート、支持基材、及び配線層の
各熱膨張係数が全て一致していることが望ましいが、配
線層が電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与する状態
を形成し、配線層と導電体の接続信頼性を向上させるた
めには、プレスプレートの熱膨張係数と、配線層及び支
持基材の熱膨張係数とを近似させながら(即ち、両者の
熱膨張係数の差を好ましくは2ppm以下、より好まし
くは1ppm以下としながら)、両者間に、上記第1又
は第2の製造方法で規定した関係を満足させることが好
ましい。
配線基板の製造方法は、両面に接着剤層が形成された電
気絶縁性基材に貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導
電ペーストを充填する工程と、前記電気絶縁性基材の少
なくとも片面に、所定のパターンの配線層が形成された
支持基材を重ねる工程と、前記支持基材と前記電気絶縁
性基材とを2枚のプレスプレートの間に挟んで両側から
加熱加圧することにより、前記接着剤層に前記配線層を
埋設する工程と、前記配線層を残して前記支持基材を除
去する工程とを有するプリント配線基板の製造方法であ
って、前記プレスプレートと前記支持基材と前記配線層
の各熱膨張係数がほぼ等しいことを特徴とする。かかる
構成によれば、支持基材にパターニングした配線層を支
持しておき、積層プレス後に支持基材を除去するという
簡便な製造方法を提供できる。さらに、プレスプレート
と支持基材と配線層の各熱膨張係数がほぼ等しいので、
加熱加圧時の支持基材と配線層の寸法変化がプレスプレ
ートの存在によって影響されないので、プリント配線基
板を積層する際の配線層と貫通孔との合致精度を向上さ
せることが可能となる。ここで、三者の「熱膨張係数が
ほぼ等しい」とは、具体的には三者の最大値と最小値の
差が好ましくは2ppm以下、より好ましくは1ppm
以下であることを意味する。合致精度を向上させるとい
う点からは、プレスプレート、支持基材、及び配線層の
各熱膨張係数が全て一致していることが望ましいが、配
線層が電気絶縁性基材に対して圧縮応力を付与する状態
を形成し、配線層と導電体の接続信頼性を向上させるた
めには、プレスプレートの熱膨張係数と、配線層及び支
持基材の熱膨張係数とを近似させながら(即ち、両者の
熱膨張係数の差を好ましくは2ppm以下、より好まし
くは1ppm以下としながら)、両者間に、上記第1又
は第2の製造方法で規定した関係を満足させることが好
ましい。
【0023】上記第1〜第3の製造方法において、プリ
ント配線基板を加熱加圧する際の2枚のプレスプレート
の熱膨張係数が異なると、表裏で熱膨張係数の異なる複
合基材を加熱加圧する場合でも反りを抑えることができ
る。
ント配線基板を加熱加圧する際の2枚のプレスプレート
の熱膨張係数が異なると、表裏で熱膨張係数の異なる複
合基材を加熱加圧する場合でも反りを抑えることができ
る。
【0024】また、上記第1〜第3の製造方法におい
て、プレスプレートの硬さがビッカース硬度300(H
V)以上であると、高圧力下でもプレスプレートが変形
することはなく、プリント配線基板全体に均等に圧力を
かけることが可能となる。
て、プレスプレートの硬さがビッカース硬度300(H
V)以上であると、高圧力下でもプレスプレートが変形
することはなく、プリント配線基板全体に均等に圧力を
かけることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、具体的な実施例とともに、図面を参照しながら説明
する。
て、具体的な実施例とともに、図面を参照しながら説明
する。
【0026】(実施の形態1)図1(a)〜(h)は、
本発明の第1の実施の形態における両面配線基板の製造
方法を工程順に示した断面図である。
本発明の第1の実施の形態における両面配線基板の製造
方法を工程順に示した断面図である。
【0027】まず、図1(a)に示すように、両面に接
着剤層101が形成された電気絶縁性基材102を準備
する。
着剤層101が形成された電気絶縁性基材102を準備
する。
【0028】電気絶縁性基材102としては、寸法安定
性と耐熱性に優れたフィルム状材料が用いられる。この
ようなフィルムとしては、ポリイミドフィルムやアラミ
ドフィルム等がある。ポリイミドフィルムとしては"カ
プトン"(東レ・デュポン株式会社の商標)、"ユーピレ
ックス"(宇部興産株式会社の商標)、"アピカル"(鐘
淵化学株式会社の商標)等があるが、グレードにより低
吸水であることが特徴である。アラミドフィルムとして
は"アラミカ"(旭化成株式会社の商標)、"ミクトロン"
(東レ株式会社の商標)があるが、ポリイミドフィルム
に比較して剛性が強く、延びにくいことが特徴である。
性と耐熱性に優れたフィルム状材料が用いられる。この
ようなフィルムとしては、ポリイミドフィルムやアラミ
ドフィルム等がある。ポリイミドフィルムとしては"カ
プトン"(東レ・デュポン株式会社の商標)、"ユーピレ
ックス"(宇部興産株式会社の商標)、"アピカル"(鐘
淵化学株式会社の商標)等があるが、グレードにより低
吸水であることが特徴である。アラミドフィルムとして
は"アラミカ"(旭化成株式会社の商標)、"ミクトロン"
(東レ株式会社の商標)があるが、ポリイミドフィルム
に比較して剛性が強く、延びにくいことが特徴である。
【0029】接着剤101としては熱硬化性樹脂として
エポキシ系接着剤やイミド系接着剤を、熱可塑性接着剤
としてはシリコン系の高耐熱グレードの接着剤を用いる
ことができる。熱硬化性樹脂は後述する配線層の埋め込
み性を確保するために半硬化状態にしておくのが好まし
い。
エポキシ系接着剤やイミド系接着剤を、熱可塑性接着剤
としてはシリコン系の高耐熱グレードの接着剤を用いる
ことができる。熱硬化性樹脂は後述する配線層の埋め込
み性を確保するために半硬化状態にしておくのが好まし
い。
【0030】実施例としては、電気絶縁性基材102と
して12μm厚の"アラミカ"フィルムを、接着剤101
としてゴム変成のエポキシ樹脂を用いた。ゴム変成した
のはフィルム基材102とのなじみを良くするためであ
る。エポキシ樹脂はパターン埋め込み性を確保するため
に塗布後乾燥し、半硬化状態にしておいた。接着剤層1
01の厚さは片側10μmずつとした。
して12μm厚の"アラミカ"フィルムを、接着剤101
としてゴム変成のエポキシ樹脂を用いた。ゴム変成した
のはフィルム基材102とのなじみを良くするためであ
る。エポキシ樹脂はパターン埋め込み性を確保するため
に塗布後乾燥し、半硬化状態にしておいた。接着剤層1
01の厚さは片側10μmずつとした。
【0031】次に図1(b)に示すように、両面に接着
剤層101が形成された電気絶縁性基材102の両面に
ポリエステル等の離形フィルム103をラミネートす
る。
剤層101が形成された電気絶縁性基材102の両面に
ポリエステル等の離形フィルム103をラミネートす
る。
【0032】本実施例ではラミネートは80℃程度の温
度で行った。これにより、接着剤層101の表面がわず
かに溶融して離形フィルム103を貼り付けることがで
きた。本実施例では離形フィルム103として16μm
厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを
用いた。離形フィルム103を入れた総厚さは54μm
となった。
度で行った。これにより、接着剤層101の表面がわず
かに溶融して離形フィルム103を貼り付けることがで
きた。本実施例では離形フィルム103として16μm
厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを
用いた。離形フィルム103を入れた総厚さは54μm
となった。
【0033】次に、図1(c)に示すように離形フィル
ム103を設けた絶縁性基材102にレーザーにより貫
通孔104を形成する。レーザーとしては波長307n
mのエキシマレーザーや波長355nmの3倍高調波Y
AG固体レーザー等の短波長レーザーを用いることがで
きる。本実施例では上記短波長レーザーにより孔径約5
0μmの貫通孔104を形成した。
ム103を設けた絶縁性基材102にレーザーにより貫
通孔104を形成する。レーザーとしては波長307n
mのエキシマレーザーや波長355nmの3倍高調波Y
AG固体レーザー等の短波長レーザーを用いることがで
きる。本実施例では上記短波長レーザーにより孔径約5
0μmの貫通孔104を形成した。
【0034】次に、図1(d)に示すように貫通孔10
4に導電ペースト105を充填する。充填方法として
は、スクリーン印刷機により、直接導電ペースト105
を離形フィルム103上から印刷することで充填するこ
とができる。この際、印刷面と反対側より和紙等の多孔
質シートを介して真空吸着することにより、貫通孔10
4内の導電ペースト105中の樹脂成分を吸い取り、導
体成分の割合を増加させることで導体成分を更に緻密に
充填することができる。離形フィルム103は印刷マス
クとしての役割と接着剤層101表面の汚染防止として
の役割を果たす。
4に導電ペースト105を充填する。充填方法として
は、スクリーン印刷機により、直接導電ペースト105
を離形フィルム103上から印刷することで充填するこ
とができる。この際、印刷面と反対側より和紙等の多孔
質シートを介して真空吸着することにより、貫通孔10
4内の導電ペースト105中の樹脂成分を吸い取り、導
体成分の割合を増加させることで導体成分を更に緻密に
充填することができる。離形フィルム103は印刷マス
クとしての役割と接着剤層101表面の汚染防止として
の役割を果たす。
【0035】本実施例では、貫通孔104の孔径50μ
mに対して総厚さ54μmであり、アスペクト比は1以
下である。なお、本発明者らの実験によれば、アスペク
ト比が0.3程度、すなわち孔径20μm程度までは上
記方法で導電ペーストを充填することができた。
mに対して総厚さ54μmであり、アスペクト比は1以
下である。なお、本発明者らの実験によれば、アスペク
ト比が0.3程度、すなわち孔径20μm程度までは上
記方法で導電ペーストを充填することができた。
【0036】次に、図1(e)に示すように、離形フィ
ルム103を両面より剥離する。本実施例では、貫通孔
104の孔径が50μmと微細であるため、離型フィル
ム103の貫通孔の端部の影響が無視できず、離形フィ
ルム103の貫通孔内の導電ペースト105は離形フィ
ルム103とともに一部又は全部が取られてしまう場合
がある。導電ペースト105の残り方は様々であるが、
接着剤層101の表面より下にえぐられることはない。
最悪でも、残存する導電性ペースト105の表面は接着
剤層101の表面とほぼ同じ高さとなる。このような離
形フィルム103の剥離により導電ペースト105が持
ち去られる現象は、貫通孔104の孔径が100μm以
下から顕著になる。
ルム103を両面より剥離する。本実施例では、貫通孔
104の孔径が50μmと微細であるため、離型フィル
ム103の貫通孔の端部の影響が無視できず、離形フィ
ルム103の貫通孔内の導電ペースト105は離形フィ
ルム103とともに一部又は全部が取られてしまう場合
がある。導電ペースト105の残り方は様々であるが、
接着剤層101の表面より下にえぐられることはない。
最悪でも、残存する導電性ペースト105の表面は接着
剤層101の表面とほぼ同じ高さとなる。このような離
形フィルム103の剥離により導電ペースト105が持
ち去られる現象は、貫通孔104の孔径が100μm以
下から顕著になる。
【0037】次に、図1(f)に示すように、所定の形
状に形成された配線層107を備えた支持基材106
を、少なくとも導電ペースト105が充填された貫通孔
104の真上に配線層107がくるように、電気絶縁性
基材102の両側から重ね合わせる。そして、これらを
2枚のプレスプレートの間に挟んで加熱加圧する。加熱
加圧は真空プレスにより行う。本実施例ではプレスプレ
ートとして、日新製鋼のNSS431DP−2を用い
た。また、支持基材106としてアルミ箔を、配線層1
07として銅箔を用いた。
状に形成された配線層107を備えた支持基材106
を、少なくとも導電ペースト105が充填された貫通孔
104の真上に配線層107がくるように、電気絶縁性
基材102の両側から重ね合わせる。そして、これらを
2枚のプレスプレートの間に挟んで加熱加圧する。加熱
加圧は真空プレスにより行う。本実施例ではプレスプレ
ートとして、日新製鋼のNSS431DP−2を用い
た。また、支持基材106としてアルミ箔を、配線層1
07として銅箔を用いた。
【0038】この加熱加圧により、図1(g)に示すよ
うに接着剤層101は流動し、両面の配線層107は接
着剤層101内に埋め込まれた。このように配線層10
7が接着剤層101に埋め込まれることにより、貫通孔
104内の導電ペースト105が圧縮され、導電ペース
ト105内の樹脂成分が接着剤層101に流れ出し、導
電ペースト105中の導体成分が緻密化され、電気絶縁
性基材102の表裏の配線層107間の電気的接続が得
られる。その後、接着剤層101と導電ペースト105
が硬化する。
うに接着剤層101は流動し、両面の配線層107は接
着剤層101内に埋め込まれた。このように配線層10
7が接着剤層101に埋め込まれることにより、貫通孔
104内の導電ペースト105が圧縮され、導電ペース
ト105内の樹脂成分が接着剤層101に流れ出し、導
電ペースト105中の導体成分が緻密化され、電気絶縁
性基材102の表裏の配線層107間の電気的接続が得
られる。その後、接着剤層101と導電ペースト105
が硬化する。
【0039】最後に図1(h)に示すように、接着剤層
101に埋め込まれた配線層107を残して支持基材1
06を除去し、両面配線基板を完成させる。
101に埋め込まれた配線層107を残して支持基材1
06を除去し、両面配線基板を完成させる。
【0040】本実施例では、支持基材106にアルミ箔
を、配線層107に銅箔を用いている。支持基材106
の除去にはアルミ箔と銅箔の選択エッチングにより、ア
ルミ箔を溶解除去することにより行った。溶解除去によ
り支持基材106を除去することにより、両面配線基板
に応力が付与されて配線層107等が破壊されることが
なくなる。また一環ラインで除去できるため生産性が向
上する。選択エッチング液としては過硫酸アンモン等を
用いることができる。
を、配線層107に銅箔を用いている。支持基材106
の除去にはアルミ箔と銅箔の選択エッチングにより、ア
ルミ箔を溶解除去することにより行った。溶解除去によ
り支持基材106を除去することにより、両面配線基板
に応力が付与されて配線層107等が破壊されることが
なくなる。また一環ラインで除去できるため生産性が向
上する。選択エッチング液としては過硫酸アンモン等を
用いることができる。
【0041】なお、配線層107を所定パターンに形成
するのにも同様な選択エッチング法を用いた。アルミ箔
と銅箔の複合材としては、例えば三井金属株式会社製の
アルミキャリア付き銅箔UTC−Foilがある。本複
合材では銅箔厚さが5μmもしくは9μmと薄いため、
ファインパターン形成が可能となる。
するのにも同様な選択エッチング法を用いた。アルミ箔
と銅箔の複合材としては、例えば三井金属株式会社製の
アルミキャリア付き銅箔UTC−Foilがある。本複
合材では銅箔厚さが5μmもしくは9μmと薄いため、
ファインパターン形成が可能となる。
【0042】あるいは、アルミ箔上にあらかじめレジス
トパターンを形成しておき、酸性のジンケート処理後、
電解銅めっきを行うことにより所定パターンの銅箔層を
有する同様の複合材を得ることもできる。電解めっきに
よる方法ではファインパターンでなおかつ銅箔厚さの厚
いものを得ることができる。本方法では、ライン幅10
μm、スペース10μmで銅箔厚さ15μmのものを試
作できた。
トパターンを形成しておき、酸性のジンケート処理後、
電解銅めっきを行うことにより所定パターンの銅箔層を
有する同様の複合材を得ることもできる。電解めっきに
よる方法ではファインパターンでなおかつ銅箔厚さの厚
いものを得ることができる。本方法では、ライン幅10
μm、スペース10μmで銅箔厚さ15μmのものを試
作できた。
【0043】本実施例で用いた配線層(銅箔)107の
厚さは9μm、支持基材(アルミ箔)106の厚さは4
0μmであり、配線層よりも支持基材の方を厚く設定し
た。プレスプレートNSS431DP−2の厚さは1m
m、硬さは360(HV)のものを使用した。熱膨張係
数は、配線層(銅箔)が16.5ppm、支持基材(ア
ルミ箔)が23.1ppm、プレスプレート(NSS4
31DP−2)が10.3ppmとなっている。
厚さは9μm、支持基材(アルミ箔)106の厚さは4
0μmであり、配線層よりも支持基材の方を厚く設定し
た。プレスプレートNSS431DP−2の厚さは1m
m、硬さは360(HV)のものを使用した。熱膨張係
数は、配線層(銅箔)が16.5ppm、支持基材(ア
ルミ箔)が23.1ppm、プレスプレート(NSS4
31DP−2)が10.3ppmとなっている。
【0044】加熱加圧する工程において、所定温度(例
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と支持基材の残留歪が緩和され
る。その後冷却すると、配線層、支持基材、及びプレス
プレートは熱収縮を開始する。配線層(銅箔)及び支持
基材(アルミ箔)はプレスプレート(NSS431DP
−2)より熱膨張係数が大きいのでプレスプレートより
大きく収縮しようとするが、プレスプレートによって収
縮が拘束されて、配線層と支持基材に内部応力が蓄積さ
れていく。そして、接着剤層101、基材102、及び
導電ペースト105の硬化温度(例えば150℃)に到
達し、基材102と配線層とが接着される。その後、常
温まで冷却し、プレスプレートを除去して加圧を開放し
た時、配線層と支持基材に収縮が起こる。この時、配線
層(銅箔)よりも支持基材(アルミ箔)の方が厚いので
配線層の収縮量は主として支持基材の収縮量に依存す
る。支持基材(アルミ箔)の熱膨張係数は配線層(銅
箔)の熱膨張係数より大きいので、配線層は支持基材に
よって大きな圧縮応力が付与された状態となる。その
後、支持基材(アルミ箔)106を除去すると、支持基
材による圧縮応力は除去される。しかしながら、配線層
(銅箔)107の熱膨張係数は基材102の熱膨張係数
より大きいから、これに起因して配線層107が基材1
02を積層面と平行方向に圧縮した状態が維持される。
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と支持基材の残留歪が緩和され
る。その後冷却すると、配線層、支持基材、及びプレス
プレートは熱収縮を開始する。配線層(銅箔)及び支持
基材(アルミ箔)はプレスプレート(NSS431DP
−2)より熱膨張係数が大きいのでプレスプレートより
大きく収縮しようとするが、プレスプレートによって収
縮が拘束されて、配線層と支持基材に内部応力が蓄積さ
れていく。そして、接着剤層101、基材102、及び
導電ペースト105の硬化温度(例えば150℃)に到
達し、基材102と配線層とが接着される。その後、常
温まで冷却し、プレスプレートを除去して加圧を開放し
た時、配線層と支持基材に収縮が起こる。この時、配線
層(銅箔)よりも支持基材(アルミ箔)の方が厚いので
配線層の収縮量は主として支持基材の収縮量に依存す
る。支持基材(アルミ箔)の熱膨張係数は配線層(銅
箔)の熱膨張係数より大きいので、配線層は支持基材に
よって大きな圧縮応力が付与された状態となる。その
後、支持基材(アルミ箔)106を除去すると、支持基
材による圧縮応力は除去される。しかしながら、配線層
(銅箔)107の熱膨張係数は基材102の熱膨張係数
より大きいから、これに起因して配線層107が基材1
02を積層面と平行方向に圧縮した状態が維持される。
【0045】従って、このような状態の両面配線基板が
その後の工程で高温にさらされて基材102と配線層1
07の熱膨張係数の差によって配線層107がより大き
く熱膨張しても、配線層107と基材102との積層界
面において大きな剪断力が生じない。この結果、配線層
107の破断や配線層107と導電ペースト105との
ずり応力によるクラック等の発生を抑えることができ
る。
その後の工程で高温にさらされて基材102と配線層1
07の熱膨張係数の差によって配線層107がより大き
く熱膨張しても、配線層107と基材102との積層界
面において大きな剪断力が生じない。この結果、配線層
107の破断や配線層107と導電ペースト105との
ずり応力によるクラック等の発生を抑えることができ
る。
【0046】(実施の形態2)次に本発明の第2の実施
の形態における両面配線基板の製造方法について、図2
(a)〜(d)を参照しながら説明する。
の形態における両面配線基板の製造方法について、図2
(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0047】まず、図2(a)に示すように、第1の実
施の形態の図1(e)までの工程と同様の工程を経て、
両面に接着剤層201が形成された電気絶縁性基材20
2の貫通孔204に導電ペースト205を充填する。実
施例では、実施の形態1の実施例と同様に行なった。
施の形態の図1(e)までの工程と同様の工程を経て、
両面に接着剤層201が形成された電気絶縁性基材20
2の貫通孔204に導電ペースト205を充填する。実
施例では、実施の形態1の実施例と同様に行なった。
【0048】次に、図2(b)に示すように、所定の形
状に形成された配線層207を備えた支持基材206
を、少なくとも導電ペースト205が充填された貫通孔
204の真上に配線層207がくるように片側から重ね
合わせ、もう一方の側に銅箔208を重ね合わせる。そ
の後、2枚のプレスプレートの間にこれらを挟み真空プ
レスにより加熱加圧を行なう。本実施例ではプレスプレ
ートとして、日新製鋼のNSS431DP−2を用い
た。また、支持基材206としてSUS301 3/4
を、配線層207として銅箔を用いた。
状に形成された配線層207を備えた支持基材206
を、少なくとも導電ペースト205が充填された貫通孔
204の真上に配線層207がくるように片側から重ね
合わせ、もう一方の側に銅箔208を重ね合わせる。そ
の後、2枚のプレスプレートの間にこれらを挟み真空プ
レスにより加熱加圧を行なう。本実施例ではプレスプレ
ートとして、日新製鋼のNSS431DP−2を用い
た。また、支持基材206としてSUS301 3/4
を、配線層207として銅箔を用いた。
【0049】この加熱加圧により、図2(c)に示すよ
うに接着剤層201は流動し、配線層207は接着剤層
201内に埋め込まれる。このように配線層207が接
着剤層201に埋め込まれることにより、電気絶縁性基
材202は銅箔208側にわずかに変形(図示せず)す
るとともに、貫通孔204内の導電ペースト205が圧
縮され、導電ペースト205内の樹脂成分が接着剤層2
01に流れ出し、導電ペースト205中の導体成分が緻
密化され、電気絶縁性基材202の表裏の配線層207
と銅箔208との間の電気的接続が得られる。その後、
接着剤層201と導電ペースト205が硬化する。
うに接着剤層201は流動し、配線層207は接着剤層
201内に埋め込まれる。このように配線層207が接
着剤層201に埋め込まれることにより、電気絶縁性基
材202は銅箔208側にわずかに変形(図示せず)す
るとともに、貫通孔204内の導電ペースト205が圧
縮され、導電ペースト205内の樹脂成分が接着剤層2
01に流れ出し、導電ペースト205中の導体成分が緻
密化され、電気絶縁性基材202の表裏の配線層207
と銅箔208との間の電気的接続が得られる。その後、
接着剤層201と導電ペースト205が硬化する。
【0050】最後に図2(d)に示すように、接着剤層
201に埋め込まれた配線層207を残して支持基材2
06を除去し、両面配線基板を完成させる。
201に埋め込まれた配線層207を残して支持基材2
06を除去し、両面配線基板を完成させる。
【0051】本実施の形態が第1の実施の形態と異なる
のは、突出して形成された配線層207を片面のみに配
置して、電気絶縁性基材202を圧縮していることであ
る。
のは、突出して形成された配線層207を片面のみに配
置して、電気絶縁性基材202を圧縮していることであ
る。
【0052】本実施例では、支持基材206にSUS3
01 3/4を、配線層207に銅箔を用いた。SUS
301 3/4と銅箔とからなる複合材では銅箔厚さが
9μmと薄いため、ファインパターン形成が可能とな
る。あるいは、SUS3013/4上にあらかじめレジ
ストパターンを形成しておき、酸性のジンケート処理
後、電解銅めっきを行うことにより所定のパターンに銅
箔層を形成することができる。電解めっきによる方法で
はファインパターンでなおかつ銅箔厚さの厚いものを得
ることができる。本方法では、ライン幅10μm、スペ
ース10μmで銅箔厚さ15μmのものを試作できた。
01 3/4を、配線層207に銅箔を用いた。SUS
301 3/4と銅箔とからなる複合材では銅箔厚さが
9μmと薄いため、ファインパターン形成が可能とな
る。あるいは、SUS3013/4上にあらかじめレジ
ストパターンを形成しておき、酸性のジンケート処理
後、電解銅めっきを行うことにより所定のパターンに銅
箔層を形成することができる。電解めっきによる方法で
はファインパターンでなおかつ銅箔厚さの厚いものを得
ることができる。本方法では、ライン幅10μm、スペ
ース10μmで銅箔厚さ15μmのものを試作できた。
【0053】本実施例で用いた配線層(銅箔)207及
び銅箔208の厚さは9μm、支持基材(SUS301
3/4)206の厚さは40μmであり、配線層20
7及び銅箔208よりも支持基材206の方を厚く設定
した。プレスプレートNSS431DP−2の厚さは1
mm、硬さは360(HV)のものを使用した。熱膨張
係数は、配線層(銅箔)及び銅箔が16.5ppm、支
持基材(SUS3013/4)が16.4ppm、プレ
スプレート(NSS431DP−2)が10.3ppm
となっている。
び銅箔208の厚さは9μm、支持基材(SUS301
3/4)206の厚さは40μmであり、配線層20
7及び銅箔208よりも支持基材206の方を厚く設定
した。プレスプレートNSS431DP−2の厚さは1
mm、硬さは360(HV)のものを使用した。熱膨張
係数は、配線層(銅箔)及び銅箔が16.5ppm、支
持基材(SUS3013/4)が16.4ppm、プレ
スプレート(NSS431DP−2)が10.3ppm
となっている。
【0054】加熱加圧する工程において、所定温度(例
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と銅箔と支持基材の残留歪が緩和
される。その後冷却すると、配線層、銅箔、支持基材、
及びプレスプレートは熱収縮を開始する。配線層、銅箔
及び支持基材はプレスプレートより熱膨張係数が大きい
のでより大きく収縮しようとするが、プレスプレートに
よって収縮が拘束されて、配線層、銅箔及び支持基材に
内部応力が蓄積されていく。そして、基材202、接着
剤201及び導電ペースト205の硬化温度(例えば1
50℃)に到達し、これらが硬化する。その後、常温ま
で冷却し、プレスプレートを除去して加圧を開放した
時、配線層と銅箔と支持基材に収縮が起こる。配線層と
銅箔と支持基材の熱膨張係数は略同等であり、これらは
いずれも基材202の熱膨張係数より大きいから、配線
層(銅箔)207と銅箔208と支持基材(SUS30
13/4)206は基材202に対して圧縮力を付与し
た状態となる。その後、支持基材206を除去すると、
支持基材206による圧縮応力は除去される。しかしな
がら、配線層207及び銅箔208が基材202を積層
面と平行方向に圧縮した状態は維持される。
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と銅箔と支持基材の残留歪が緩和
される。その後冷却すると、配線層、銅箔、支持基材、
及びプレスプレートは熱収縮を開始する。配線層、銅箔
及び支持基材はプレスプレートより熱膨張係数が大きい
のでより大きく収縮しようとするが、プレスプレートに
よって収縮が拘束されて、配線層、銅箔及び支持基材に
内部応力が蓄積されていく。そして、基材202、接着
剤201及び導電ペースト205の硬化温度(例えば1
50℃)に到達し、これらが硬化する。その後、常温ま
で冷却し、プレスプレートを除去して加圧を開放した
時、配線層と銅箔と支持基材に収縮が起こる。配線層と
銅箔と支持基材の熱膨張係数は略同等であり、これらは
いずれも基材202の熱膨張係数より大きいから、配線
層(銅箔)207と銅箔208と支持基材(SUS30
13/4)206は基材202に対して圧縮力を付与し
た状態となる。その後、支持基材206を除去すると、
支持基材206による圧縮応力は除去される。しかしな
がら、配線層207及び銅箔208が基材202を積層
面と平行方向に圧縮した状態は維持される。
【0055】本実施の形態は、実施の形態1と同様に、
配線層207の破断や配線層207と導電ペースト20
5とのずり応力によるクラック等の発生を抑えることが
できる。
配線層207の破断や配線層207と導電ペースト20
5とのずり応力によるクラック等の発生を抑えることが
できる。
【0056】また、配線層(銅箔)207と支持基材
(SUS301 3/4)206の熱膨張係数がほぼ等
しいため、支持基材206を除去しても圧縮力の変動が
少ない。よって、プレス解放後に得られる両面配線基板
の反りを抑えることができる。
(SUS301 3/4)206の熱膨張係数がほぼ等
しいため、支持基材206を除去しても圧縮力の変動が
少ない。よって、プレス解放後に得られる両面配線基板
の反りを抑えることができる。
【0057】(実施の形態3)次に本発明の第3の実施
の形態における多層配線基板の製造方法について、図3
(a)〜(e)を参照しながら説明する。
の形態における多層配線基板の製造方法について、図3
(a)〜(e)を参照しながら説明する。
【0058】まず、図3(a)に示すように、第2の実
施の形態の図2(d)までの工程と同様の工程を経て、
両面配線基板を作製する。301は接着剤層、302は
電気絶縁性基材、304は電気絶縁性基材302に設け
られた貫通孔である。貫通孔304内には導電ペースト
305が充填されている。貫通孔304内の導電ペース
ト305は配線層307により片側から圧縮されてい
る。308は銅箔である。
施の形態の図2(d)までの工程と同様の工程を経て、
両面配線基板を作製する。301は接着剤層、302は
電気絶縁性基材、304は電気絶縁性基材302に設け
られた貫通孔である。貫通孔304内には導電ペースト
305が充填されている。貫通孔304内の導電ペース
ト305は配線層307により片側から圧縮されてい
る。308は銅箔である。
【0059】上記のように形成された両面配線基板の配
線層307側に、図3(b)に示すように、両面に接着
剤層311が積層され、所定位置に導電ペースト315
が充填された貫通孔314が設けられた電気絶縁性基材
312(図1(e)によって得られる基材と同様のも
の)と、所定パターンに形成された配線層317を備え
る支持基材316とを順に重ね合わせる。
線層307側に、図3(b)に示すように、両面に接着
剤層311が積層され、所定位置に導電ペースト315
が充填された貫通孔314が設けられた電気絶縁性基材
312(図1(e)によって得られる基材と同様のも
の)と、所定パターンに形成された配線層317を備え
る支持基材316とを順に重ね合わせる。
【0060】その後、2枚のプレスプレートの間にこれ
らを挟み、図3(c)に示すように真空プレスにより加
熱加圧を行い、配線層307と317間の電気的接続を
行う。実施例として、プレスプレートとして日新製鋼の
SUS301 3/4Hを用いた。また、支持基材31
6としてアルミ箔を、配線層317として銅箔を用い
た。
らを挟み、図3(c)に示すように真空プレスにより加
熱加圧を行い、配線層307と317間の電気的接続を
行う。実施例として、プレスプレートとして日新製鋼の
SUS301 3/4Hを用いた。また、支持基材31
6としてアルミ箔を、配線層317として銅箔を用い
た。
【0061】次に図3(d)に示すように、支持基材3
16を除去する。本実施例では、支持基材316の除去
にはアルミ箔(支持基材316)と銅箔(配線層31
7)の選択エッチングにより、アルミ箔を溶解除去する
ことにより行った。溶解除去により支持基材316を除
去することにより、応力が付与されて配線層317等が
破壊されることがなくなる。また一環ラインで除去でき
るため生産性が向上する。選択エッチング液としては過
硫酸アンモン等を用いることができる。
16を除去する。本実施例では、支持基材316の除去
にはアルミ箔(支持基材316)と銅箔(配線層31
7)の選択エッチングにより、アルミ箔を溶解除去する
ことにより行った。溶解除去により支持基材316を除
去することにより、応力が付与されて配線層317等が
破壊されることがなくなる。また一環ラインで除去でき
るため生産性が向上する。選択エッチング液としては過
硫酸アンモン等を用いることができる。
【0062】なお、配線層317を所定パターンに形成
するのにも同様な選択エッチング法を用いた。アルミ箔
と銅箔の複合材としては、例えば三井金属株式会社製の
アルミキャリア付き銅箔UTC−Foilがある。本複
合材では銅箔厚さが5μmもしくは9μmと薄いため、
ファインパターン形成が可能となる。
するのにも同様な選択エッチング法を用いた。アルミ箔
と銅箔の複合材としては、例えば三井金属株式会社製の
アルミキャリア付き銅箔UTC−Foilがある。本複
合材では銅箔厚さが5μmもしくは9μmと薄いため、
ファインパターン形成が可能となる。
【0063】あるいは、アルミ箔上にあらかじめレジス
トパターンを形成しておき、酸性のジンケート処理後、
電解銅めっきを行うことにより所定パターンの銅箔層を
有する同様な複合材を得ることもできる。電解めっきに
よる方法ではファインパターンでなおかつ銅箔厚さの厚
いものを得ることができる。本方法では、ライン幅10
μm、スペース10μmで銅箔厚さ15μmのものを試
作できた。
トパターンを形成しておき、酸性のジンケート処理後、
電解銅めっきを行うことにより所定パターンの銅箔層を
有する同様な複合材を得ることもできる。電解めっきに
よる方法ではファインパターンでなおかつ銅箔厚さの厚
いものを得ることができる。本方法では、ライン幅10
μm、スペース10μmで銅箔厚さ15μmのものを試
作できた。
【0064】本実施例で用いた配線層(銅箔)317の
厚さは9μm、支持基材(アルミ箔)316の厚さは5
μmであり、支持基材よりも配線層の方を厚く設定し
た。プレスプレートSUS301 3/4Hの厚さは1
mm、硬さは370(HV)のものを使用した。熱膨張
係数は、配線層(銅箔)が16.5ppm、支持基材
(アルミ箔)が23.1ppm、プレスプレート(SU
S301 3/4H)が16.4ppmとなっている。
厚さは9μm、支持基材(アルミ箔)316の厚さは5
μmであり、支持基材よりも配線層の方を厚く設定し
た。プレスプレートSUS301 3/4Hの厚さは1
mm、硬さは370(HV)のものを使用した。熱膨張
係数は、配線層(銅箔)が16.5ppm、支持基材
(アルミ箔)が23.1ppm、プレスプレート(SU
S301 3/4H)が16.4ppmとなっている。
【0065】加熱加圧する工程において、所定温度(例
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と支持基材の残留歪が緩和され
る。その後冷却すると、配線層、支持基材、及びプレス
プレートは熱収縮を開始する。基材312、接着剤31
1及び導電ペースト315の硬化温度(例えば150
℃)に到達し、これらが硬化する。その後、常温まで冷
却し、プレスプレートを除去して加圧を開放した時、配
線層と支持基材に収縮が起こる。支持基材よりも配線層
の方が厚いので、支持基材の収縮量は配線層の収縮量に
依存する。配線層317の熱膨張係数は基材312の熱
膨張係数より大きいから、配線層317が基材312を
積層面と平行方向に圧縮する。この状態は、その後支持
基材316を除去した後も維持される。
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と支持基材の残留歪が緩和され
る。その後冷却すると、配線層、支持基材、及びプレス
プレートは熱収縮を開始する。基材312、接着剤31
1及び導電ペースト315の硬化温度(例えば150
℃)に到達し、これらが硬化する。その後、常温まで冷
却し、プレスプレートを除去して加圧を開放した時、配
線層と支持基材に収縮が起こる。支持基材よりも配線層
の方が厚いので、支持基材の収縮量は配線層の収縮量に
依存する。配線層317の熱膨張係数は基材312の熱
膨張係数より大きいから、配線層317が基材312を
積層面と平行方向に圧縮する。この状態は、その後支持
基材316を除去した後も維持される。
【0066】図3(b)〜(d)の工程を所定回数を繰
り返し、所定層数積層した後、図3(e)に示すように
銅箔308を所定形状にエッチングして多層基板が完成
する。
り返し、所定層数積層した後、図3(e)に示すように
銅箔308を所定形状にエッチングして多層基板が完成
する。
【0067】(実施の形態4)次に本発明の第4の実施
の形態における多層配線基板の製造方法について、図4
(a)〜(c)を参照しながら説明する。
の形態における多層配線基板の製造方法について、図4
(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0068】まず、第3の実施の形態と同様に作製され
た多層配線基板410と、所定の絶縁層と配線パターン
を有するコア基板411を準備する。実施例として、多
層配線基板410として図3(d)に示すものを用い
た。また、コア基板411として図6(g)で得た多層
配線基板を用いた。図4(a)において、412は多孔
質基材、415,427は金属配線層、414は貫通孔
に充填され、両面の金属配線層を接続する導電ペースト
である。
た多層配線基板410と、所定の絶縁層と配線パターン
を有するコア基板411を準備する。実施例として、多
層配線基板410として図3(d)に示すものを用い
た。また、コア基板411として図6(g)で得た多層
配線基板を用いた。図4(a)において、412は多孔
質基材、415,427は金属配線層、414は貫通孔
に充填され、両面の金属配線層を接続する導電ペースト
である。
【0069】次に図4(a)に示すように、多層配線基
板410とコア基板411とを、両面に接着剤層401
が形成され、所定位置に導電ペースト405が充填され
た貫通孔404を備える電気絶縁性基材402(図1
(e)によって得られる基材と同様のもの)を介して重
ね合わせる。
板410とコア基板411とを、両面に接着剤層401
が形成され、所定位置に導電ペースト405が充填され
た貫通孔404を備える電気絶縁性基材402(図1
(e)によって得られる基材と同様のもの)を介して重
ね合わせる。
【0070】その後、図4(b)に示すように、加熱加
圧してコア基板411表層の金属配線層427を接着剤
層401に埋め込むことにより、貫通孔404内の導電
ペースト405を圧縮して、多層配線基板410とコア
基板411間の電気的接続を行う。
圧してコア基板411表層の金属配線層427を接着剤
層401に埋め込むことにより、貫通孔404内の導電
ペースト405を圧縮して、多層配線基板410とコア
基板411間の電気的接続を行う。
【0071】最後に図4(c)に示すように、多層配線
基板410の表層の銅箔408を所定の形状に選択エッ
チングして表層に微細配線ルールを持つ多層配線基板が
完成する。得られた多層配線基板は配線収容性に優れる
基板であり、その表層に微細配線パターンを設けること
で、更に配線収容性率が向上する。また、半導体ベアチ
ップを実装するには、そのパッドピッチに対応した微細
な配線が表層に必要となるが、本実施の形態はこのよう
な半導体ベアチップ実装にも対応できる。
基板410の表層の銅箔408を所定の形状に選択エッ
チングして表層に微細配線ルールを持つ多層配線基板が
完成する。得られた多層配線基板は配線収容性に優れる
基板であり、その表層に微細配線パターンを設けること
で、更に配線収容性率が向上する。また、半導体ベアチ
ップを実装するには、そのパッドピッチに対応した微細
な配線が表層に必要となるが、本実施の形態はこのよう
な半導体ベアチップ実装にも対応できる。
【0072】なお、本実施の形態ではコア基板411の
片面に多層配線基板410を設けた例について説明した
が、多層配線基板410を両面に設けた方が配線基板全
体の反り等で有利である。
片面に多層配線基板410を設けた例について説明した
が、多層配線基板410を両面に設けた方が配線基板全
体の反り等で有利である。
【0073】また、本発明の多層配線基板では、コア基
板411として前記多層配線基板を用いた例について説
明したが、例えばコア基板411としてガラスエポキシ
多層配線基板を用いることも可能である。
板411として前記多層配線基板を用いた例について説
明したが、例えばコア基板411としてガラスエポキシ
多層配線基板を用いることも可能である。
【0074】また、実施例として、図3(a)〜図3
(d)の工程に従って多層配線基板410を得るに際し
て、支持基材316としてSUS301 3/4Hを用
い、配線層317として銅箔を用いた。さらにプレスプ
レートとして、厚さ1mm、硬さは370(HV)のS
US301 3/4Hを用いた。熱膨張係数は、配線層
(銅箔)が16.5ppm、支持基材及びプレスプレー
ト(SUS301 3/4H)が16.4ppmとなっ
ている。これによって、プレスプレートと支持基材と配
線層の熱膨張係数がほぼ等しくなるので、加熱加圧後、
常温に戻し、支持基材316を除去しても、配線層31
7はほとんど寸法変化を生じなかった。
(d)の工程に従って多層配線基板410を得るに際し
て、支持基材316としてSUS301 3/4Hを用
い、配線層317として銅箔を用いた。さらにプレスプ
レートとして、厚さ1mm、硬さは370(HV)のS
US301 3/4Hを用いた。熱膨張係数は、配線層
(銅箔)が16.5ppm、支持基材及びプレスプレー
ト(SUS301 3/4H)が16.4ppmとなっ
ている。これによって、プレスプレートと支持基材と配
線層の熱膨張係数がほぼ等しくなるので、加熱加圧後、
常温に戻し、支持基材316を除去しても、配線層31
7はほとんど寸法変化を生じなかった。
【0075】さらに、所定回数上記工程を繰り返し、所
定層数積層する際の配線層と貫通孔との合致精度を向上
させることができた。
定層数積層する際の配線層と貫通孔との合致精度を向上
させることができた。
【0076】また、本実施の形態の多層配線基板の製造
方法を用いると、表層の多層配線基板410とコア基板
411は別々に製造して検査できるため、総合的な歩留
まりを向上させることができる。
方法を用いると、表層の多層配線基板410とコア基板
411は別々に製造して検査できるため、総合的な歩留
まりを向上させることができる。
【0077】(実施の形態5)次に本発明の第5の実施
の形態における両面配線基板の製造方法について図5
(a)〜(d)を参照しながら説明する。
の形態における両面配線基板の製造方法について図5
(a)〜(d)を参照しながら説明する。
【0078】まず、図5(a)に示すように、第1の実
施の形態の図1(e)までの工程と同様の工程を経て、
両面に接着剤層501が形成された電気絶縁性基材50
2の貫通孔504に導電ペースト505を充填する。実
施例では、実施の形態1の実施例と同様に行なった。
施の形態の図1(e)までの工程と同様の工程を経て、
両面に接着剤層501が形成された電気絶縁性基材50
2の貫通孔504に導電ペースト505を充填する。実
施例では、実施の形態1の実施例と同様に行なった。
【0079】次に、図5(b)に示すように、所定の形
状に形成された配線層507を備えた支持基材506a
を、少なくとも導電ペースト505が充填された貫通孔
504の真上に配線層507がくるように片側から重ね
合わせ、もう一方の側に銅箔508を備えた支持基材5
06bを重ね合わせる。その後、2枚のプレスプレート
の間にこれらを挟み真空プレスにより加熱加圧を行な
う。本実施例では、熱膨張係数が異なるプレスプレート
を両側に配置した。即ち、支持基材506a側のプレス
プレートとしてNSS431DP−2を、支持基材50
6b側のプレスプレートとしてSUS301 3/4H
を用いた。
状に形成された配線層507を備えた支持基材506a
を、少なくとも導電ペースト505が充填された貫通孔
504の真上に配線層507がくるように片側から重ね
合わせ、もう一方の側に銅箔508を備えた支持基材5
06bを重ね合わせる。その後、2枚のプレスプレート
の間にこれらを挟み真空プレスにより加熱加圧を行な
う。本実施例では、熱膨張係数が異なるプレスプレート
を両側に配置した。即ち、支持基材506a側のプレス
プレートとしてNSS431DP−2を、支持基材50
6b側のプレスプレートとしてSUS301 3/4H
を用いた。
【0080】この加熱加圧により、図5(c)に示すよ
うに接着剤層501は流動し、配線層507は接着剤層
501内に埋め込まれる。このように配線層507が接
着剤層501に埋め込まれることにより、電気絶縁性基
材502は銅箔508側にわずかに変形(図示せず)す
るとともに、貫通孔504内の導電ペースト505が圧
縮され、導電ペースト505内の樹脂成分が接着剤層5
01に流れ出し、導電ペースト505中の導体成分が緻
密化され、電気絶縁性基材502の表裏の配線層507
と銅箔508との間の電気的接続が得られる。その後、
接着剤層501と導電ペースト505が硬化する。
うに接着剤層501は流動し、配線層507は接着剤層
501内に埋め込まれる。このように配線層507が接
着剤層501に埋め込まれることにより、電気絶縁性基
材502は銅箔508側にわずかに変形(図示せず)す
るとともに、貫通孔504内の導電ペースト505が圧
縮され、導電ペースト505内の樹脂成分が接着剤層5
01に流れ出し、導電ペースト505中の導体成分が緻
密化され、電気絶縁性基材502の表裏の配線層507
と銅箔508との間の電気的接続が得られる。その後、
接着剤層501と導電ペースト505が硬化する。
【0081】最後に図5(d)に示すように、接着剤層
501に埋め込まれた配線層507と銅箔508とを残
して支持基材506a,506bを除去し、両面配線基
板を完成させる。本実施の形態が、第2の実施の形態と
異なるのは、本実施の形態では電気絶縁性基材502の
両面に支持基材506a,506bが配置される点であ
る。
501に埋め込まれた配線層507と銅箔508とを残
して支持基材506a,506bを除去し、両面配線基
板を完成させる。本実施の形態が、第2の実施の形態と
異なるのは、本実施の形態では電気絶縁性基材502の
両面に支持基材506a,506bが配置される点であ
る。
【0082】本実施例では、支持基材506a,506
bにアルミ箔を、配線層507に銅箔を用いていた。配
線層(銅箔)507及び銅箔508の厚さは9μm、支
持基材(アルミ箔)506a,506bの厚さは5μm
であり、配線層507及び銅箔508を支持基材506
a,506bよりも厚く設定した。プレスプレートNS
S431DP−2、SUS301 3/4Hの厚さはい
ずれも1mm、硬さは360(HV)のものを使用し
た。熱膨張係数は、配線層(銅箔)及び銅箔が16.5
ppm、支持基材(アルミ箔)が23.1ppm、プレ
スプレートとしてのNSS431DP−2が10.3p
pm、SUS301 3/4Hが16.4となってい
る。
bにアルミ箔を、配線層507に銅箔を用いていた。配
線層(銅箔)507及び銅箔508の厚さは9μm、支
持基材(アルミ箔)506a,506bの厚さは5μm
であり、配線層507及び銅箔508を支持基材506
a,506bよりも厚く設定した。プレスプレートNS
S431DP−2、SUS301 3/4Hの厚さはい
ずれも1mm、硬さは360(HV)のものを使用し
た。熱膨張係数は、配線層(銅箔)及び銅箔が16.5
ppm、支持基材(アルミ箔)が23.1ppm、プレ
スプレートとしてのNSS431DP−2が10.3p
pm、SUS301 3/4Hが16.4となってい
る。
【0083】加熱加圧する工程において、所定温度(例
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と支持基材の残留歪が緩和され
る。その後冷却すると、配線層、銅箔、支持基材、及び
プレスプレートは熱収縮を開始する。配線層、銅箔及び
支持基材はプレスプレートより熱膨張係数が大きいので
より大きく収縮しようとするが、プレスプレートによっ
て収縮が拘束されて、配線層と銅箔と支持基材に内部応
力が蓄積されていく。そして、基材502、接着剤50
1及び導電ペースト505の硬化温度(例えば150
℃)に到達し、これらが硬化する。その後、常温まで冷
却し、プレスプレートを除去して加圧を開放した時、配
線層、銅箔及び支持基材に収縮が起こる。配線層及び銅
箔の方が支持基材より厚いので収縮は主として配線層及
び銅箔に依存する。また、配線層507の残銅率が小さ
くなると配線層全体の収縮量は銅箔508のそれより小
さくなる。本実施の形態では、NSS431DP−2の
ような銅よりも熱膨張係数の小さなプレスプレートを配
線層507側に用いることによって、配線層507とN
SS431DP−2からなるプレスプレートとの収縮量
の差を小さくしている。この結果、配線層507と銅箔
508が基材502にそれぞれ付与する圧縮力の差を小
さくすることができ、得られる両面配線基板の反りを抑
えることが出来る。
えば200℃)まで昇温すると、高圧下での熱運動エネ
ルギーによって配線層と支持基材の残留歪が緩和され
る。その後冷却すると、配線層、銅箔、支持基材、及び
プレスプレートは熱収縮を開始する。配線層、銅箔及び
支持基材はプレスプレートより熱膨張係数が大きいので
より大きく収縮しようとするが、プレスプレートによっ
て収縮が拘束されて、配線層と銅箔と支持基材に内部応
力が蓄積されていく。そして、基材502、接着剤50
1及び導電ペースト505の硬化温度(例えば150
℃)に到達し、これらが硬化する。その後、常温まで冷
却し、プレスプレートを除去して加圧を開放した時、配
線層、銅箔及び支持基材に収縮が起こる。配線層及び銅
箔の方が支持基材より厚いので収縮は主として配線層及
び銅箔に依存する。また、配線層507の残銅率が小さ
くなると配線層全体の収縮量は銅箔508のそれより小
さくなる。本実施の形態では、NSS431DP−2の
ような銅よりも熱膨張係数の小さなプレスプレートを配
線層507側に用いることによって、配線層507とN
SS431DP−2からなるプレスプレートとの収縮量
の差を小さくしている。この結果、配線層507と銅箔
508が基材502にそれぞれ付与する圧縮力の差を小
さくすることができ、得られる両面配線基板の反りを抑
えることが出来る。
【0084】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
はプレスプレートと配線層と支持基材との熱膨張係数を
調整することによって、常温下で配線層が電気絶縁性基
材に対して圧縮応力を付与したプリント配線基板を得
る。これにより、微細で高い信頼性を有するビアホール
および配線層を実現することができる。
はプレスプレートと配線層と支持基材との熱膨張係数を
調整することによって、常温下で配線層が電気絶縁性基
材に対して圧縮応力を付与したプリント配線基板を得
る。これにより、微細で高い信頼性を有するビアホール
および配線層を実現することができる。
【図1】 本発明の第1の実施の形態における両面配線
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
【図2】 本発明の第2の実施の形態における両面配線
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態における多層配線
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態における多層配線
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
【図5】 本発明の第5の実施の形態における両面配線
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
基板の製造方法を工程順に示す工程断面図である。
【図6】 従来の多層配線基板であるALIVH基板
(松下電器産業株式会社の登録商標)の製造方法を工程
順に示す工程断面図である。
(松下電器産業株式会社の登録商標)の製造方法を工程
順に示す工程断面図である。
101,201,301,311,401,501 接
着剤層 102,202,302,312,402,502 電
気絶縁性基材 103 離形フィルム 104,204,304,314,404,504 貫
通孔 105,205,305,315,405,414,5
05 導電ペースト 106,206,316,506a,506b 支持基
材 107,207,307,317,507 配線層 208,308,408,508 銅箔 410 多層配線基板 411 コア基板 412 多孔質基材 415,427 金属配線層
着剤層 102,202,302,312,402,502 電
気絶縁性基材 103 離形フィルム 104,204,304,314,404,504 貫
通孔 105,205,305,315,405,414,5
05 導電ペースト 106,206,316,506a,506b 支持基
材 107,207,307,317,507 配線層 208,308,408,508 銅箔 410 多層配線基板 411 コア基板 412 多孔質基材 415,427 金属配線層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/46 H05K 3/46 G (72)発明者 西山 東作 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安藤 大蔵 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E317 AA24 BB01 BB11 CC13 CC22 CC25 CC53 CD40 GG14 5E343 AA02 AA07 AA12 AA18 AA33 AA38 BB02 BB15 BB21 BB66 BB72 CC01 DD56 EE21 ER50 GG01 GG08 5E346 AA41 CC04 CC08 CC09 CC10 CC32 CC41 DD12 EE02 EE06 EE08 EE12 FF18 GG06 GG13 GG15 GG28 HH07 HH11
Claims (9)
- 【請求項1】 電気絶縁性基材の両面に所定のパターン
の配線層が形成され、前記両面の配線層は前記電気絶縁
性基材の厚さ方向の貫通孔に充填された導電体により電
気的に接続され、前記電気絶縁性基材の少なくとも片面
には接着剤層が形成され、前記配線層は前記接着剤層に
埋設されており、常温下において前記配線層は前記電気
絶縁性基材に対して積層面と平行方向の圧縮力を付与し
ていることを特徴とするプリント配線基板。 - 【請求項2】 電気絶縁性基材の片面に所定パターンの
配線層が形成されたプリント配線基板を複数枚積層して
なる多層プリント配線基板であって、 前記配線層は、前記電気絶縁性基材の片面に形成された
接着剤層に埋設されるとともに、前記電気絶縁性基材の
厚さ方向の貫通孔に充填された導電体と電気的に接続さ
れ、常温下において前記配線層は前記電気絶縁性基材に
対して積層面と平行方向の圧縮力を付与していることを
特徴とする多層プリント配線基板。 - 【請求項3】 両面に接着剤層が形成された電気絶縁性
基材に貫通孔を設ける工程と、 前記貫通孔に導電ペーストを充填する工程と、 前記電気絶縁性基材の少なくとも片面に、所定のパター
ンの配線層が形成された支持基材を重ねる工程と、 前記支持基材と前記電気絶縁性基材とを2枚のプレスプ
レートの間に挟んで両側から加熱加圧することにより、
前記接着剤層に前記配線層を埋設する工程と、前記配線
層を残して前記支持基材を除去する工程とを有するプリ
ント配線基板の製造方法であって、 前記配線層の熱膨張係数が前記プレスプレートの熱膨張
係数より大きいことを特徴とするプリント配線基板の製
造方法。 - 【請求項4】 両面に接着剤層が形成された電気絶縁性
基材に貫通孔を設ける工程と、 前記貫通孔に導電ペーストを充填する工程と、 前記電気絶縁性基材の少なくとも片面に、所定のパター
ンの配線層が形成された支持基材を重ねる工程と、 前記支持基材と前記電気絶縁性基材とを2枚のプレスプ
レートの間に挟んで両側から加熱加圧することにより、
前記接着剤層に前記配線層を埋設する工程と、 前記配線層を残して前記支持基材を除去する工程とを有
するプリント配線基板の製造方法であって、 前記支持基材の熱膨張係数が前記プレスプレートの熱膨
張係数より大きいことを特徴とするプリント配線基板の
製造方法。 - 【請求項5】 前記支持基材の熱膨張係数が前記配線層
の熱膨張係数より大きい請求項3又は4に記載のプリン
ト配線基板の製造方法。 - 【請求項6】 前記支持基材の熱膨張係数と前記配線層
の熱膨張係数とがほぼ等しい請求項3又は4に記載のプ
リント配線基板の製造方法。 - 【請求項7】 両面に接着剤層が形成された電気絶縁性
基材に貫通孔を設ける工程と、 前記貫通孔に導電ペーストを充填する工程と、 前記電気絶縁性基材の少なくとも片面に、所定のパター
ンの配線層が形成された支持基材を重ねる工程と、 前記支持基材と前記電気絶縁性基材とを2枚のプレスプ
レートの間に挟んで両側から加熱加圧することにより、
前記接着剤層に前記配線層を埋設する工程と、 前記配線層を残して前記支持基材を除去する工程とを有
するプリント配線基板の製造方法であって、 前記プレスプレートと前記支持基材と前記配線層の各熱
膨張係数がほぼ等しいことを特徴とするプリント配線基
板の製造方法。 - 【請求項8】 前記2枚のプレスプレートの熱膨張係数
が異なる請求項3〜7のいずれかに記載のプリント配線
基板の製造方法。 - 【請求項9】 プレスプレートの硬さがビッカース硬度
300(HV)以上である請求項3〜8のいずれかに記
載のプリント配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143887A JP2001326458A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | プリント配線基板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143887A JP2001326458A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | プリント配線基板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001326458A true JP2001326458A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18650636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000143887A Pending JP2001326458A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | プリント配線基板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001326458A (ja) |
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US12053934B2 (en) | 2012-06-18 | 2024-08-06 | Ormet Circuits, Inc. | Conductive film adhesive |
-
2000
- 2000-05-16 JP JP2000143887A patent/JP2001326458A/ja active Pending
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EP2114579A4 (en) * | 2007-01-02 | 2013-03-27 | Ormet Circuits Inc | METHODS FOR PRODUCING HIGH-DENSITY MULTI-LAYER PRINTED CIRCUIT BOARDS FROM PARALLEL-PRODUCED CIRCUITS AND FILLED INTERCONNECTION HOLES |
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