JP2016162956A - ピンラミネーション用冶具及び多層配線基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ピンラミネーションによるプレス構成作業の際に、内層基板がピンラミネーション用のピンによって変形されず、内層配線基板同士の位置精度を向上可能なピンラミネーション用治具、及びこのピンラミネーション冶具を用いた多層配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】冶具板上に垂直方向に配置されたガイドピンを、内層基板に設けたガイド穴に貫通させて、前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴との位置合わせを行う際に用いるピンラミネーション用冶具であって、板状の枠部と、この枠部に設けられ、前記冶具板上のガイドピンに対応する位置に配置された冶具穴と、前記枠部の前記冶具穴よりも内側に設けられた開口部と、を有するピンラミネーション用冶具及びこれを用いた多層配線基板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピンラミネーション用冶具及び多層配線基板の製造方法に関するものである。
従来、多層配線基板としては、内層となる配線層を有する内層基板を複数枚作製しておき、これらの複数の内層基板を、絶縁層層となるプリプレグ等の多層化接着剤を介して貼り合せて多層化した後、全体を貫通する貫通孔を形成し、めっき、導電ペースト等を用いて、内層基板の配線層同士を電気的に接続するスルーホール(層間接続)を備えた多層配線基板が広く用いられている。
近年、電子機器の高機能化に伴い、多層配線基板にもますます高密度化が要求されてきており、内層基板同士の位置合わせ精度の向上が強く求められている。
多層配線基板における内層基板同士の位置合わせ方法としては、基台となる冶具板上に、位置合わせ用のガイドピンを配置し、このガイドピンと、多層配線基板を構成する内層基板に設けたガイド穴と、絶縁層となる多層化接着剤であるプリプレグ等に設けたガイド穴とを位置合わせする、ピンラミネーション法が広く用いられている(特許文献1〜5)。
特開昭62−291093号公報 特開昭63−013395号公報 特開昭63−013396号公報 特開2007−035953号公報
特許文献1から3のピンラミネーション法では、加熱プレス前の内層基板やプリプレグを重ねて配置する作業(以下、「プレス構成作業」ということがある。)の際に、内層基板同士の位置ずれによって、たわみや引っ張りによる内層基板の変形が生じるとして、これらの歪みを逃がすために、内層基板に設けるガイド穴の形状を長穴にすることが開示されている。
しかし、これらの方法では、基台となる冶具板上に配置されたガイドピンと、内層基板に設けられるガイド穴との間のクリアランスを大きくすることになるため、積層される内層基板同士の位置精度はかえって低下する可能性がある。
特許文献4のピンラミネーション法では、位置精度を向上させるために、基台となる冶具板上に配置されたガイドピンと積層する材料のガイド穴とのクリアランスが小さいと、積層する材料を水平に保ちつつガイドピン根本まで降ろしていくことが困難であること、このときに材料のガイド穴が変形したり破れて、材料を正規位置に配置できないことから、これらの問題を解決するため、基台となる冶具板から突出する長さを調節可能なガイドピンを備えたピンラミネーション用冶具が開示されている。
しかし、ガイドピンの長さを調節する機構は比較的複雑であり、そのために、従来のピンラミネーション冶具に比べて、大幅にコストやメンテナンスの手間がかかることが考えられる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、簡易な構成でありながら、ピンラミネーションによるプレス構成作業の際に、内層基板がピンラミネーション用のピンによって変形されず、内層配線基板同士の位置精度を向上可能なピンラミネーション用治具、及びこのピンラミネーション冶具を用いた多層配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に関する。
1. 冶具板上に垂直方向に配置されたガイドピンを、内層基板に設けたガイド穴に貫通させて、前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴との位置合わせを行う際に用いるピンラミネーション用冶具であって、板状の枠部と、この枠部に設けられ、前記冶具板上のガイドピンに対応する位置に配置された冶具穴と、前記枠部の前記冶具穴よりも内側に設けられた開口部と、を有するピンラミネーション用冶具。
2. 項1において、前記枠部の前記冶具穴よりも内側に設けられた開口部が、前記内層基板の製品となる配線パターン領域を含むように形成されるピンラミネーション用冶具。
3. 項1又は2において、前記枠部に設けられた冶具穴の直径が、前記内層基板のガイド穴の直径よりも大きいピンラミネーション用冶具。
4. 冶具板上に垂直方向に配置されたガイドピンの先端のみを、内層基板に設けたガイド穴に貫通させて、前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴との位置合わせを行う工程(A)と、前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴とが位置合わせされた内層基板の上部に、請求項1から3の何れか一項に記載のピンラミネーション用冶具を配置し、前記冶具板のガイドピンの先端のみを前記ピンラミネーション用冶具の冶具穴に挿入する工程(B)と、前記ピンラミネーション用冶具を下方に移動して、前記内層基板を下方の冶具板に向かって押し下げる工程(C)と、を有する多層配線基板の製造方法。
5. 項4において、工程(C)では、前記ピンラミネーション用冶具を水平に保った状態で、下方に移動して、前記内層基板を下方の冶具板に向かって押し下げる多層配線基板の製造方法。
本発明によれば、簡易な構成でありながら、ピンラミネーションによるプレス構成作業の際に、内層基板がピンラミネーション用のピンによって変形されず、内層配線基板同士の位置精度を向上可能なピンラミネーション用治具、及びこのピンラミネーション冶具を用いた多層配線基板の製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態のピンラミネーション用冶具を示す。 本発明の一実施形態の多層配線基板の製造方法を示す。 従来の多層配線板の製造方法を表す。
(ピンラミネーション用冶具)
以下、本発明の一実施形態のピンラミネーション用冶具について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態のピンラミネーション用冶具1は、冶具板6上に垂直方向に配置されたガイドピン8を、内層基板10に設けたガイド穴11に貫通させて、冶具板6のガイドピン8と内層基板10のガイド穴11との位置合わせを行う際に用いるピンラミネーション用冶具1であって、板状の枠部2と、この枠部2に設けられ、冶具板6上のガイドピン8に対応する位置に配置された冶具穴3と、枠部2の前記冶具穴3よりも内側に設けられた開口部4と、を有する。
本実施の形態において、冶具板とは、ガイドピンを支持したり、プレス構成作業を行う内層基板やプリプレグ等の構成材料を載せる基台となるものである。ここで、プレス構成作業とは、内層基板やプリプレグ等の構成材料を、加熱プレスによって積層成形する順番に、冶具板上に配置する作業をいう。
冶具板は、主にステンレス剛を用いて高い剛性を付加し、歪取り加工することで製作することができる。平坦化熱処理することが好ましく、繰り返しの引張、圧縮応力、熱応力に対し耐久性を持ち、反りの発生が少なくなる。
本実施の形態において、ガイドピンとは、プレス構成作業において、銅箔、プリプレグ、内層基板と治具板の位置関係がずれないように固定するものある。ガイドピンは、主に炭素工具鋼鋼材が使用され切削砥石で円柱状に加工される。ガイド穴、治具穴より小さく、長さは構成物の厚さによって適宜変更して用いられる。
本実施の形態において、内層基板とは、完成した多層配線基板において内層となる配線パターンを有する基板をいう。
内層基板は、絶縁層の基材上に銅箔を貼り合わせた銅張積層板を用い、主にエッチング法によって配線パターンを形成するのが一般的であり、絶縁層となる基材の厚さが0.05mm〜1.60mm、銅箔の厚さ(導体厚)が12〜105μmと多種多様ある。
本実施の形態において、ガイド穴とは、内層基板の冶具板のガイド穴に対応する位置に設けられ、銅箔、プリプレグ、他の内層基板等との位置合わせをするための基準穴である。ガイド穴は、内層配線パターンを形成する前、または形成した後のいずれかに明ける方法があり、直径2.0mm〜10.0mmのドリルを用いることが多く、穴数は内層基板一枚あたり複数であればよく、特に制限はない。
本実施の形態において、ピンラミネーション冶具とは、冶具板上に配置されたガイドピンを、内層基板に設けたガイド穴に貫通させて、冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴との位置合わせを行う冶具をいう。金属製又は樹脂製の板を準備し、枠部となる領域内に冶具穴を設け、この冶具穴よりも内側に開口部を設けることで形成できる。ピンラミネーション冶具に用いる板としては、ステンレス鋼の板を用いて作製するのが、剛性や耐久性の面で望ましい。また、内層基板の上から押さえて押し下げる際に、反りや波うちが生じないよう一定の厚みと幅が必要で、平坦であることが望ましい。一般的にステンレス鋼の板を用いる場合、厚さは1.2〜2.4mmを用いる。
なお、ピンラミネーション冶具は、冶具穴を形成する部分のみを、枠部の他の部分よりも厚くすることで、ピンラミネーション用冶具が冶具板に対して傾くのを抑制する効果が向上する。また、枠部の冶具穴を形成する部分以外の部分を薄くすることで、全体の軽量化を図ることができ、作業性が向上する。このように、冶具穴を形成する部分のみを厚くし、それ以外の部分を薄くする方法としては、薄い板の冶具穴を形成する部分に厚い板を貼り合わせる方法、グラインダー等で冶具穴を形成する部分以外の部分を削って薄くする方法、等が考えられる。さらに、枠部の下面側の冶具穴を形成する部分の周囲に、冶具穴よりも一回り大きいくぼみを形成することで、まず、大まかにガイドピンをこのくぼみ内に位置合わせし、その後、ガイドピンの先端をくぼみ内で縦、横、斜め方向に滑らせてガイドピンを冶具穴に位置合わせることにより、冶具板のガイドピンとの位置合わせを容易にすることができる。
本実施の形態において、冶具穴とは、ピンラミネーション用冶具の枠部の治具板のガイド穴に対応する位置にあり、この冶具穴に冶具板のガイドピンを貫通させることによって、ピンラミネーション用冶具の枠部が内層基板を押し下げるようにするための穴である。治具穴は、ガイド穴の直径より大きくして押し下げやすくすることが望ましいが、大きすぎると内層基板のガイド穴を変形させてしまうおそれがある。このため、冶具穴の大きさは、ガイド穴よりも直径が1.0〜2.0mm程度大きいことが望ましい。また、冶具板のガイドピンの直径に対しても、より大きくして押し下げやすくすることが望ましいが、大きすぎると、内層基板を押し下げる際に、ピンラミネーション用冶具が冶具板に対して傾きやすくなるおそれがある。このため、枠部の厚さが1.2〜2.4mmの場合、冶具穴の大きさは、ガイドピンよりも直径が0.02〜0.05mm程度大きいことが望ましい。これにより、内層基板を押し下げる際に、押し下げやすさを確保しつつ、ピンラミネーション用冶具が冶具板に対して傾くのを抑制できる。
本実施の形態において、枠部とは、後述する開口部の外周領域にあり、内層基板をガイドピンに沿って押し下げるために内層基板を面で押さえる部分である。この枠部を板状とすることにより、枠部に対応する内層基板を面で押さえることができるので、内層基板に局部的な力が加わりにくく、全体を均一に押し下げることができる。また、内層基板のダメージも抑制できる。
本実施の形態において、開口部とは、枠部の冶具穴を設けた領域よりも内側に配置され、内層基板を押し下げる際、配線パターンと接触しないようにピンラミネーション治具の一部分をくりぬいた個所で、開口部は治具の剛性を確保しつつも重量軽減のため可能な限り大きくすることが好ましい。
上記本実施の形態のピンラミネーション冶具によれば、板状の枠部が、プレス構成材料である内層基板やプリプレグ等の多層化接着剤の外周領域の全体を均等に押すので、内層基板等のプレス構成材料が、ピンラミネーション用のガイドピンに対して斜めにならずに、全体をほぼ水平に保ったままで下方に向かって押し下げされる。このため、従来のように、内層基板のガイド穴がピンラミネーション用のガイドピンによって外側方向に引っ張られて変形し、その結果、ピンラミネーション用のガイドピンと内層基板のガイド穴との間のクリアランスが大きくなるという問題が大幅に抑制される。したがって、機械的な機構を必要としない簡易な構成でありながら、加熱プレスを行って形成する多層配線基板の内層配線基板同士の位置精度を向上させることができる。
本実施の形態において、前記枠部の前記冶具穴よりも内側に設けられた開口部が、前記内層基板の製品となる配線パターン領域を含むように形成される。
本実施の形態において、製品となる配線パターン領域とは、完成後の多層配線基板の配線パターンが配置される領域をいう。配線パターン表面には、粗化処理を施しているため、配線パターンの表面に接触したり擦ったりした場合は、粗化処理された針状結晶が欠落してしまうため、配線パターン表面と絶縁層を形成する樹脂との十分な接着が得られずに層間剥離等を発生させるおそれがある。しかし、枠部に設けられた開口部が、内層基板の製品となる配線パターン領域を含むように形成されることにより、ピンラミネーション冶具が、配線パターンの表面に接触したり擦ったりすることがなく、配線パターン導体表面と絶縁層を形成する樹脂との十分な接着を確保できる。
本実施の形態において、前記枠部に設けられた冶具穴の直径が、前記内層基板のガイド穴の直径よりも大きい。これにより、押し下げる時の接触抵抗が小さいため内層基板に無理な負荷が掛かることなく押し下げることが可能になる。
(多層配線基板の製造方法)
次に、本発明の一実施形態の多層配線基板の製造方法について説明する。
図2に示すように、本実施の形態の多層配線基板の製造方法は、冶具板6上に垂直方向に配置されたガイドピン8の先端のみを、内層基板10に設けたガイド穴11に貫通させて、前記冶具板6のガイドピン8と内層基板10のガイド穴11との位置合わせを行う工程(A)と、前記冶具板6のガイドピン8と内層基板10のガイド穴11とが位置合わせされた内層基板10の上部に、ピンラミネーション用冶具1を配置し、冶具板6のガイドピン8の先端のみをピンラミネーション用冶具1の冶具穴3に挿入する工程(B)と、ピンラミネーション用冶具1を下方に移動して、内層基板10を下方の冶具板6に向かって押し下げる工程(C)と、を有する。また、工程(C)では、ピンラミネーション用冶具1を水平に保った状態で、下方に移動して、内層基板10を下方の冶具板6に向かって押し下げるようにする。
上記本実施の形態の多層配線基板の製造方法によれば、板状の枠部が、プレス構成材料である内層基板やプリプレグ等の多層化接着剤の外周領域の全体を均等に押すので、内層基板等のプレス構成材料が、ピンラミネーション用のガイドピンに対して斜めにならずに、全体をほぼ水平に保ったままで下方に向かって押し下げされる。このため、従来のように、内層基板のガイド穴がピンラミネーション用のガイドピンによって外側方向に引っ張られて変形し、その結果、ピンラミネーション用のガイドピンと内層基板のガイド穴との間のクリアランスが大きくなるという問題が大幅に抑制される。したがって、機械的な機構を必要としない簡易な構成でありながら、加熱プレスを行って形成する多層配線基板の内層配線基板同士の位置精度を向上させることができる。
(実施例)
以下、本発明の実施例(図1及び図2)を詳細に説明するが、本発明は、実施例に限定されない。
(ピンラミネーション用冶具)
図1に示す、本実施例のピンラミネーション用冶具1の準備は、以下のように行った。まず、平坦化熱処理を行った板状のステンレス鋼(縦550mm、横550mm、厚さ2.4mm)を用意した。
次に、ピンラミネーション用冶具1の枠部2の治具板6のガイド穴7に対応する位置に、ドリルを用いて冶具穴3を形成した。この冶具穴3の直径は、冶具板6のガイド穴7より0.5mm大きい、直径5.50mmとした。
次に、枠部2の冶具穴3を設けた領域よりも内側で、かつ内層基板10の製品となる配線パターン領域(図示しない)の全体を含む大きさとなるように、グラインダーに金属切断用砥石用いて、開口部4を形成した。
次に、作業性をよくするため、対向する一組の枠部2に取っ手5を設けた。
(多層配線板の製造方法)
本実施例の多層配線板の製造方法は、以下のように行った。まず、図2(1)に示すように、冶具板6を、プレス構成作業用のテーブル(図示しない)に水平に置いた。
次に、図2(2)に示すように、冶具板6のガイド穴7内に、ガイドピン8を差し込んで固定した。冶具板6のカイド穴7は、直径5.00mm、ガイドピン8の直径は4.98mmとした。
次に、図2(3)に示すように、まず、冶具板6上に銅箔(図示しない)とプリプレグ9を配置した。その後、冶具板6上に垂直方向に配置されたガイドピン8の先端のみを、内層基板10に設けたガイド穴11に貫通させて、冶具板6のガイドピン8と内層基板10のガイド穴11との位置合わせを行った(工程(A))。内層基板10に設けたガイド穴11の直径は5.00mmであり、ガイドピンに対するクリアランス(クリアランスとは、直径の差の二分の一をいう。)は、ごくわずか(0.01mm)とした。このとき、クリアランスがごくわずかであることにより、内層基板10は、何れのガイド穴11も、ガイドピン8との摩擦によって先端に引っ掛かって浮いた状態となったままで仮固定された。このため、内層基板10の重力によって、何れかのガイド穴11が、ガイドピン8の根元まで押し下げられることはなく、ガイド穴11が変形することはなかった。
次に、図2(4)に示すように、冶具板6のガイドピン8と内層基板10のガイド穴11とが位置合わせされた内層基板10の上部に、ピンラミネーション用冶具1を配置し、冶具板6のガイドピン8の先端のみをピンラミネーション用冶具1の冶具穴3に挿入した(工程(B))。ピンラミネーション用冶具1のガイド穴7の直径は5.50mmであり、ガイドピン8に対するクリアランス(クリアランスとは、直径の差の二分の一をいう。)は0.26mmとした。このように、内層基板10のガイド穴11のクリアランス(0.01mm)に比べて、0.26mm程度大きくなるようにした。
次に、図2(5)に示すように、ピンラミネーション用冶具1を下方に移動して、内層基板10を下方の冶具板6に向かって押し下げた(工程(C))。このとき、ガイドピン8とピンラミネーション用冶具1のガイド穴7とのクリアランス(0.26mm)によって、ピンラミネーション用冶具1の傾きが規制されるため、冶具板6に対してほぼ水平状態を保ったまま、内層基板10をガイドピン8の根元まで押し下げることができた。また、ピンラミネーション用冶具1のガイド穴7とガイドピン8のクリアランス(0.26mm)が、内層基板10のガイド穴11とガイドピン8とのクリアランス(0.01mm)に比べて、0.25mm(0.26mm−0.01mm)程度大きくなるようにしたことにより、ピンラミネーション用冶具1のガイド穴7をガイドピン8に挿入するのが容易となり、かつ、ピンラミネーション用冶具1を下方に押し下げる際にも、内層基板10のガイド穴11の端部が、ピンラミネーション用冶具1のガイド穴7からせり出して変形したり、ダメージを受けるといった問題もなかった。
次に、図2(6)に示すように、ピンラミネーション用冶具1を上方に持ち上げて、ガイドピン8から取り外した。
次に、図2(7)に示すように、上記の工程(A)〜(C)(図2(3)〜(5))を繰り返して、所望の層数のプリプレグ9と内層基板10とを交互に配置した。
次に、図2(8)に示すように、内層基板上にプリプレグと銅箔を配置し、その上に冶具板6を配置した。その後、熱プレス装置で積層成形し、多層配線基板を得た。
次に、断面観察により、内層配線基板のずれ量を観察した結果、ずれ量は許容範囲内(±50μm)であった。
(比較例)
比較例(図3)の多層配線板の製造方法について説明する。まず、図3(1)、(2)に示すように、実施例と同様、冶具板6を用意し、冶具板6のガイド穴7内に、ガイドピン8を差し込んで固定した。冶具板6のカイド穴7の直径、ガイドピン8の直径は実施例と同じである。
次に、図3(3)に示すように、まず、冶具板6上に銅箔(図示しない)とプリプレグ9を配置した。その後、冶具板6上に垂直方向に配置されたガイドピン8を、一か所ずつ、内層基板10に設けたガイド穴11に貫通させ、このガイド穴11をガイドピン8の根元まで押し下げることにより、冶具板6のガイドピン8と内層基板10のガイド穴11との位置合わせを行った。このとき、ガイド穴11がガイドピン8によって引っ張られ、楕円形に変形していた。
次に、図3(4)に示すように、図3(3)の工程を繰り返して、所望の層数のプリプレグ9と内層基板10とを交互に配置した。
次に、図3(5)に示すように、内層基板上にプリプレグと銅箔を配置し、その上に冶具板6を配置した。その後、熱プレス装置で積層成形し、多層配線基板を得た。
次に、断面観察により、内層配線基板のずれ量を観察した結果、許容範囲(±50μm)を超えるずれ量(±100μm)が観察された。
1.ピンラミネーション用冶具
2.枠部
3.冶具穴
4.開口部
5.取っ手
6.冶具板
7.(冶具板の)ガイド穴
8.ガイドピン
9.プリプレグ
10.内層基板
11.(内層基板の)ガイド穴

Claims (5)

  1. 冶具板上に垂直方向に配置されたガイドピンを、内層基板に設けたガイド穴に貫通させて、前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴との位置合わせを行う際に用いるピンラミネーション用冶具であって、
    板状の枠部と、この枠部に設けられ、前記冶具板上のガイドピンに対応する位置に配置された冶具穴と、前記枠部の前記冶具穴よりも内側に設けられた開口部と、を有するピンラミネーション用冶具。
  2. 請求項1において、前記枠部の前記冶具穴よりも内側に設けられた開口部が、前記内層基板の製品となる配線パターン領域を含むように形成されるピンラミネーション用冶具。
  3. 請求項1又は2において、前記枠部に設けられた冶具穴の直径が、前記内層基板のガイド穴の直径よりも大きいピンラミネーション用冶具。
  4. 冶具板上に垂直方向に配置されたガイドピンの先端のみを、内層基板に設けたガイド穴に貫通させて、前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴との位置合わせを行う工程(A)と、
    前記冶具板のガイドピンと内層基板のガイド穴とが位置合わせされた内層基板の上部に、請求項1から3の何れか一項に記載のピンラミネーション用冶具を配置し、前記冶具板のガイドピンの先端のみを前記ピンラミネーション用冶具の冶具穴に挿入する工程(B)と、
    前記ピンラミネーション用冶具を下方に移動して、前記内層基板を下方の冶具板に向かって押し下げる工程(C)と、
    を有する多層配線基板の製造方法。
  5. 請求項4において、工程(C)では、前記ピンラミネーション用冶具を水平に保った状態で、下方に移動して、前記内層基板を下方の冶具板に向かって押し下げる多層配線基板の製造方法。
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