JP5573833B2 - ポリシロキサン変性ポリ乳酸系組成物、これを用いた組成物、成形品、及び製造方法 - Google Patents

ポリシロキサン変性ポリ乳酸系組成物、これを用いた組成物、成形品、及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、優れた耐衝撃性、破断曲げ歪や引張破断歪に対し優れた柔軟性を有し、耐ブリード性を備えたポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂、これを用いた組成物、成形品、及び製造方法に関する。
ポリ乳酸をはじめとするポリヒドロキシカルボン酸は、比較的優れた成形加工性、靱性、剛性等を有する。なかでもポリ乳酸は、トウモロコシ等の天然原料から合成することが可能で、優れた成形加工性、生分解性等を有することから環境調和型樹脂として、種々の分野において開発が進められている。しかし、ポリ乳酸は優れた物性を有する一方で、ABS樹脂等の石油原料の樹脂に比べ、耐衝撃性、破断曲げひずみや引張破断ひずみ等の柔軟性に劣るため、高度な耐衝撃性が要求される電気・電子機器用の外装材等に使用することはむずかしい。
このようなポリ乳酸系樹脂組成物から得られる成形品に対し、耐衝撃性を付与する試みがなされており、例えば、特許文献1には、ポリ乳酸とその他生分解性樹脂、更に、シリコーン系添加物と乳酸系ポリエステルを含有することにより、良好な耐衝撃性を有し、電気・電子機器の分野等に好適である生分解性樹脂組成物が報告されている。しかし、この生分解性樹脂においては、シリコーン系添加物が多量に含有されており、経時的にブリードを引き起こす場合があり、これを回避するためにシリコーン系添加物の添加量を少なくすると、耐衝撃性を有する成形品を得ることは困難である。
また、特許文献2には、シリコーンオイル等の有機ポリシロキサンを含有することにより、耐衝撃性及び耐熱性を併有するポリ乳酸系樹脂の成形品が報告されている。しかし、シリコーンオイルはポリ乳酸との相溶性が乏しく、成形加工時又は成形後に成形品表面にシリコーンオイルがブリードし、成形品の物性が変化する場合があり、実用性に欠ける。
また、特許文献3には、ポリ乳酸とシリコーン・乳酸共重合体とを含有することにより耐衝撃性、難燃性等に優れる生分解性樹脂組成物が報告されている。しかし、シリコーン・乳酸共重合体の作製行程が煩雑であり、更に、難燃性は良好であるものの、従来の電子・電気機器用途で使用されてきた樹脂に比べると耐衝撃性が不充分であり、実用品に適用することしては不利である。
その他、特許文献4には、耐衝撃性と耐熱性を両立するポリマーとして、有機珪素化合物および無機フィラー(結晶核剤)を含んでなる乳酸系ポリマー組成物が、特許文献5には耐衝撃性と透明性、耐ブリード性を有するポリ乳酸組成物として、ポリヒドロキシカルボン酸構造単位と、特定のジカルボン酸とジオールから得られるポリエステル系ブロック共重合体、ポリ乳酸、及び特定のシロキサン化合物を含有するポリ乳酸樹脂組成物が開示されている。しかし、これらの樹脂から得られる成形品は、耐衝撃性は改善されるものの、電子電気分野で要求される耐衝撃性を満足するものではない。
高度な耐衝撃性が要求される用途において、ABS樹脂等の代替として使用可能な、これらと同等の耐衝撃性を有し、ブリード発生が問題とならず、簡易な方法によって製造することができるポリ乳酸系樹脂が要請されている。
特開2004−161790 特開平11−116786 特開2004−277575 特開2004−352908 特開2007−262200
本発明の課題は、高度な耐衝撃性が要求される用途において、ABS樹脂等の代替として使用可能な、これらと同等の耐衝撃性を有し、破断曲げ歪や引張破断歪に対し優れた柔軟性を有し、耐ブリード性を備えた成形品を、簡易な方法によって製造することができるポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂や、これを用いた組成物、成形品、及び製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ポリ乳酸系樹脂の耐衝撃性、破断曲げ歪や引張破断歪等に対する柔軟性、耐ブリード性の改良について鋭意検討した。その結果、ポリ乳酸系樹脂と、ポリシロキサン構造の側鎖の少なくとも一部にアミノ基を特定の割合で有するポリシロキサン化合物とを反応させて得られる、ポリシロキサン化合物のセグメントを有するポリ乳酸系樹脂が、優れた耐衝撃性、破断曲げ歪や引張破断歪を有し、耐ブリード性にも優れることを見出した。更に、ポリ乳酸系樹脂と、ポリシロキサン構造の側鎖の少なくとも一部にアミノ基を特定の割合で有するポリシロキサン化合物とを反応させて得られる、ポリシロキサン化合物のセグメントを有するポリ乳酸系樹脂にエポキシ基を有するポリシロキサン化合物を混合したポリ乳酸系樹脂組成物が、より優れた耐衝撃性、破断曲げ歪や引張破断歪に対する柔軟性を有し、耐ブリード性にも優れることの知見を得た。これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、ポリ乳酸系化合物のセグメントと、アミノ基を有するアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとを有し、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とするポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂に関する。
Figure 0005573833
Figure 0005573833
(式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
また、本発明は、アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌して得られ、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とするポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物に関する。
Figure 0005573833
Figure 0005573833
(式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
また、本発明は、アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌するポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法であって、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とするポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法に関する。
Figure 0005573833
Figure 0005573833
(式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
また、本発明は、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物のいずれか1種以上を用いて得られることを特徴とする成形品に関する。
これらのポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂が、特に優れた耐衝撃性等の機械的特性やブリードアウトの抑制効果が高い理由としては、アミノ基を有するポリシロキサン化合物が、ポリ乳酸系樹脂のエステル基と反応してアミド結合を介したポリシロキサンポリ乳酸共重合体を生成するためと考える。本来、ポリ乳酸系樹脂とポリシロキサン化合物は相溶性に乏しく分散性不良やブリードを起こしやすいが、特定量のアミノ基を有するポリシロキサン化合物とポリ乳酸系化合物との重合反応により、ポリ乳酸系樹脂に特定量のポリシロキサンセグメントが導入されたポリシロキサンポリ乳酸共重合体を形成することにより、これらがポリ乳酸系樹脂中に良好に分散され、且つ、ポリ乳酸系樹脂との界面に良好に結合するシリコーンエラストマー粒子が形成される。このため、これらを用いた成形品に、耐ブリード性と共に、優れた耐衝撃性や、破断曲げ歪や引張破断歪に対する柔軟性を付与することができると考えられる。更に、上記のポリシロキサンポリ乳酸共重合体とエポキシ基を有する、ポリシロキサン化合物とを混合させることにより、ポリシロキサンポリ乳酸共重合体中により、強力なシリコーンエラストマー粒子が形成されたり、可塑性が付与されるため、成形品のより優れた耐衝撃性や、機械的柔軟性を付与できると考えられる。
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂は、簡易な方法によって製造することができ、高度な耐衝撃性が要求される用途において、ABS樹脂等の代替として使用可能な、これらと同等の耐衝撃性を有し、破断曲げ歪や引張破断歪に対し優れた柔軟性を有し、耐ブリード性を備えた成形品を得ることができる。しかも、これらの成形品の製造時や廃棄する場合、環境に与える負荷を低減することができる。
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の衝撃特性を示す図である。 本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の曲げ特性を示す図である。 本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の引張り特性を示す図である。 本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の実施例19の光学顕微鏡画像を示す図である。 本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の実施例20の光学顕微鏡画像を示す図である。 比較例20のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の光学顕微鏡画像を示す図である。 比較例21のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の光学顕微鏡画像を示す図である。
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂は、ポリ乳酸系化合物のセグメントと、アミノ基を有するアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとを有し、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とする。
Figure 0005573833
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(式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂に用いるポリ乳酸系化合物のセグメントとしては、バイオマス原料から得られるポリ乳酸系化合物の抽出物やこれらの誘導体若しくは変性体、又は、バイオマス原料から得られる乳酸系化合物のモノマ−、オリゴマーや、これらの誘導体若しくは変性体を用いて合成される縮重合物の他、バイオマス原料以外を原料として合成されるポリ乳酸系化合物のセグメントを挙げることができる。かかるセグメントを構成するポリ乳酸系化合物としては、式(27)
Figure 0005573833

で表されるものを挙げることができる。式(27)中、R17は炭素数18以下のアルキル基を表し、a、cは0を超える整数、b´は0以上の整数を表す。aは500以上13000以下の整数であることが好ましく、より好ましくは1500以上4000以下の整数である。b´は0を含む5000以下の整数であることが好ましく、cは1以上50以下の整数であることが好ましい。式(27)に示すポリ乳酸系化合物においては、繰返し単位数a、bによってそれぞれ繰り返される繰返し単位は、同種の繰返し単位が連続して接続されていても、交互に繰り返されていてもよい。式(27)で表されるポリ乳酸系化合物としては、具体的には、L−乳酸、D−乳酸、これらの誘導体の重合体、更に、これらを主成分とする共重合体を挙げることができる。かかる共重合体として、L−乳酸、D−乳酸、これらの誘導体と、例えば、グリコール酸、ポリヒドロキシ酪酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートテレフタレート、ポリヒドロキシアルカノエート等の1種又は2種以上とから得られる共重合体を挙げることができる。これらのうち、石油資源節約という観点からは、植物由来のものを原料とするものが好ましく、耐熱性、成形性の面から、ポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)やこれらの共重合体が、特に好ましい。また、ポリ(L−乳酸)を主体とするポリ乳酸の融点は、D−乳酸成分の比率によってその融点が異なるが、成形品の機械的特性や耐熱性を考慮すると、160℃以上の融点を有するものが好ましい。
ポリ乳酸系化合物の分子量は3万〜100万であることが好ましく、より好ましくは10万〜30万である。
上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂におけるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとしては、アミノ基を有するものである。アミノ基は、ポリ乳酸系化合物のセグメントのエステル基と反応しアミド結合を介してポリ乳酸系化合物に結合したポリシロキサン化合物のセグメントを形成する。このため、ポリシロキサン化合物のセグメントが分離して成形品からブリードアウトするのを抑制し、衝撃強度が高い成形品を形成することができる。更に、アミノ基はポリシロキサン化合物の側鎖に結合される。側鎖にアミノ基を有するアミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基の濃度調整が簡便であり、ポリ乳酸系化合物のセグメントとの反応を調整しやすく、上記効果を顕著に得ることができる。また、特にアミノ基がジアミノ基の場合には、モノアミノ基よりポリ乳酸系化合物との反応性が高く好ましい。
アミノ基含有ポリシロキサン化合物中のアミノ基の平均含有量としては、ポリ乳酸系化合物のセグメントとの反応性を維持しつつ、アミノ基含有ポリシロキサン化合物の分子量を高くし、製造時においてアミノ基含有ポリシロキサン化合物の揮発性を抑制する範囲とすることが必要であり、かかるアミノ基の含有量は、平均0.01質量%以上2.5質量%以下であり、好ましくは平均0.01質量%以上1.0質量%以下である。アミノ基含有量が、平均0.01質量%以上であれば、ポリ乳酸系化合物のセグメントとアミド結合を充分に形成し、効率よく製造することができ、成形品においてポリシロキサンセグメントの分離によるブリードアウトを抑制することができる。アミノ基含有量が、平均2.5質量%以下であれば、製造時におけるポリ乳酸系化合物の加水分解を抑制すると共に、凝集を抑制し、機械的強度が高く、均一な組成を有する成形品が得られる。
アミノ基含有ポリシロキサン化合物中のアミノ基の含有量は数式(22)から、ポリシロキサン化合物に占めるアミノ基の平均の含有量を求めることができる。
ポリシロキサン化合物中のアミノ基平均含有量(%)=(16/アミノ当量)×100 (22)
式(22)中、アミノ当量は、アミノ基1モル当りのアミノ基含有ポリシロキサン化合物の質量の平均値である。
更に、上記アミノ基のポリ乳酸系化合物に対する配合量は、3質量ppm以上300質量ppmとなる範囲である。ポリ乳酸系化合物に対するアミノ基の配合量が3質量ppm以上であれば、成形品においてアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントに起因する耐衝撃性の向上を図ることができ、300質量ppm以下であれば、製造時において、ポリ乳酸系化合物とアミノ基含有ポリシロキサン化合物の分散が容易であり、ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の分子量が著しく低下するのを抑制し、衝撃強度等の機械的強度が優れた成形品を得ることができる。
ポリ乳酸系化合物に対するアミノ基の配合量は、式(23)により求めることができる。
ポリ乳酸系化合物に対するアミノ基配合量(質量ppm)=
アミノ基含有ポリシロキサン化合物中のアミノ基平均含有量(質量%)×ポリ乳酸系化合物に対するアミノ基含有ポリシロキサン化合物の平均質量(質量%)×100 (23)
このようなセグメントを構成するアミノ基含有ポリシロキサン化合物としては、特別な手段を用いず、穏やかな条件下でポリ乳酸系化合物のセグメントに容易に結合するものであり、かかるアミノ基含有ポリシロキサン化合物としては、式(1)、式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含む
Figure 0005573833
Figure 0005573833

上記式中、R〜R、R10〜R14は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CHα−NH−C(αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基等が好ましく、アルケニル基としては、ビニル基が好ましく、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が好ましく、アルキルアリール基としては、ベンジル基等を挙げることができる。また、−(CHα−NH−Cで表されるアニリノ基を含むものが好ましく、ここでαは1から8の整数を示す。更に、これらは、塩素、フッ素、臭素等のハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよい。かかるハロゲン置換基を有するものとしては、具体的には、クロロメチル基、3,3,3−トリフルオロメチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロオクチル基等を挙げることができる。R〜R、R10〜R14は同一であっても、それぞれ異なっていてもよいが、これらは、特にメチル基、フェニル基であることが好ましい。
フェニル基はポリシロキサン化合物のセグメントの透明性を向上させる機能を有し、フェニル基の含有量を調整することにより、ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の屈折率を調整することができる。ポリシロキサン化合物のセグメントの屈折率をポリ乳酸系化合物のセグメントの屈折率と一致させることにより、成形品において均一な屈折率とすることができ、また、成形品に所望の透明度を付与することができる。
上記式中、R、R15、R16は、独立して、2価の有機基を表す。2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基、フェニレン基、トリレン基等のアルキルアリーレン基、−(CH−CH−O) −(bは1から50の整数を表す。)、−〔CH−CH(CH )−O〕 −(cは1から50の整数を表す。)等のオキシアルキレン基やポリオキシアルキレン基、−(CH−NHCO−(dは1から8の整数を表す。)等を挙げることができる。これらのうち、特に、R16がエチレン基、R、R15がプロピレン基であることが好ましい。
上記式中、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。これらは、ポリシロキサン化合物の数平均分子量が後述する範囲になるような平均値を有するものであることが好ましい。d´、h´は1以上15000以下の整数であることが好ましく、より好ましくは1以上400以下の整数、更に好ましくは1以上100以下の整数である。e、iは1以上15000以下の範囲であり、式(22)のアミノ基含有ポリシロキサン化合物中のアミノ基の平均含有量が0.01質量%以上2.5質量%以下を満たす整数であることが好ましい。
式(1)、式(2)に示すアミノ基含有ポリシロキサン化合物においては、繰返し単位数d´、h´、e、iによってそれぞれ繰り返される繰返し単位は、同種の繰返し単位が連続して接続されても、交互に接続されても、また、ランダムに接続されていてもよい。
これらのアミノ基含有ポリシロキサン化合物の数平均分子量は、900以上30000以下である。アミノ基含有ポリシロキサン化合物の数平均分子量が900以上であれば、ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の製造時において、溶融したポリ乳酸系化合物と混練時に揮発による喪失を抑制することができ、30000以下であれば、分散性がよく均一な成形品を得ることができる。アミノ基含有ポリシロキサン化合物の数平均分子量は、好ましくは、900以上8000以下である。
数平均分子量は、試料のクロロホルム0.1%溶液のGPC(ポリスチレン標準試料で較正)分析により測定した測定値を採用することができる。
上記アミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとしては、アミノ基含有ポリシロキサン化合物と、エポキシ基を有するエポキシ基含有ポリシロキサン化合物との反応物で構成されるセグメントを含むことが好ましい。かかるセグメントを構成するエポキシ基含有ポリシロキサン化合物として、具体的には、式(12)、式(19)から式(21)で表されるエポキシ基含有ポリシロキサン化合物が好ましい。
Figure 0005573833
Figure 0005573833
Figure 0005573833
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式中、R、R、R18〜R21は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CHα−NH−C(αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、Rは2価の有機基を表し、l´、n´は0以上の整数、mは0を超える整数を表す。R、R、R18〜R21が表す、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CHα−NH−Cは、式(1)中のR等が表すものと同義のものを挙げることができ、Rは式(1)中のR等が表すものと同義のものを挙げることができる。
更に、式(19)及び式(21)で表されるエポキシ基含有ポリシロキサン化合物(D2)はエポキシ基平均含有量が2質量%未満であることが好ましい。エポキシ基含有量を2質量%未満とすることにより、アミノ基を有するポリシロキサン化合物との反応を制御することができ、適度に架橋したエラストマーを形成することにより、機械的特性が改善された成形品を得ることができる。
エポキシ基含有ポリシロキサン化合物の数平均分子量は、900以上120000以下であることが、上記アミノ基含有ポリシロキサン化合物の場合と同様に製造上の理由から、好ましい。
エポキシ基含有ポリシロキサン化合物中のエポキシ基の含有量の平均値は、数式(24)により求めることができる。
ポリシロキサン化合物中のエポキシ基の平均含有量(%)=(43/エポキシ当量)×100 (24)
数式(24)中、エポキシ当量はエポキシ基1モル当りのポリシロキサン化合物の質量である。
上記アミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントを構成するエポキシ基含有ポリシロキサン化合物の含有量は、ポリ乳酸系化合物のセグメントに対し、0質量%以上10質量%以下の範囲であることが好ましい。エポキシ基含有ポリシロキサン化合物の含有量が10質量%以下であれば、アミノ基と反応せずに残留するエポキシ基含有ポリシロキサン化合物が成形品からブリードアウトするのを抑制することができる。
上記アミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとしては、上記アミノ基含有ポリシロキサン化合物の機能を阻害しない範囲において、アミノ基を主鎖の末端に有するポリシロキサン化合物のセグメントを含んでいてもよく、更に、ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂は、アミノ基を含有しないポリシロキサン化合物等のセグメントを含有していてもよい。アミノ基を主鎖の末端に有するポリシロキサン化合物及びアミノ基を含有しないポリシロキサン化合物の含有量は、上記アミノ基含有ポリシロキサン化合物中、0質量%以上5質量%以下であることが好ましいが、数平均分子量としては900以上120000以下であることが好ましい。
上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の製造方法としては、予め製造したアミノ基含有ポリシロキサン化合物と、ポリ乳酸系化合物とを、アミノ基が所定の割合となるような割合で添加し、溶融状態で剪断力を加えつつ混合攪拌して得ることができる。また、ポリシロキサン化合物のセグメントがアミノ基を含有するポリシロキサン化合物とエポキシ基含有ポリシロキサン化合物との反応物で構成される場合は、アミノ基含有ポリシロキサン化合物と、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物と、ポリ乳酸系化合物とを同時に添加して混合攪拌してもよいが、アミノ基を含有するポリシロキサン化合物とポリ乳酸系化合物との反応を先行して行い、その後、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物の反応を行うことが好ましい。溶融したポリ乳酸系化合物とアミノ基含有ポリシロキサン化合物に剪断力を与えるには、例えば、ロール、押出機、ニーダ、還流装置のある回分式混練機等の装置を用いることができる。押出機としては、単軸、多軸でベント付きのものを採用することが、原料の供給、製品の取り出しが容易である点から好ましい。剪断時の温度は、原料のポリ乳酸系化合物の溶融流動温度以上、好ましくは溶融流動温度より10℃以上高く、分解温度以下の温度とすることが好ましい。溶融剪断時間は、例えば、0.1分以上30分以下が好ましく、より好ましくは0.5分以上10分以下である。溶融剪断時間が0.1分以上であれば、ポリ乳酸系化合物とアミノ基含有ポリシロキサン化合物との反応が充分に行われ、30分以下であれば、得られるポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の分解を抑制することができる。
使用するポリ乳酸系化合物は、溶融重合法、又は、さらに固相重合法を併用して製造することができる。ポリ乳酸系化合物のメルトフローレートを所定の範囲に調節する方法として、メルトフローレートが過大の場合は、少量の鎖長延長剤、例えば、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合物、酸無水物等を用いて樹脂の分子量を増大させる方法を使用することができる。メルトフローレートが過小の場合はメルトフローレートの大きな生分解性ポリエステル樹脂や低分子量化合物と混合する方法を使用することができる。
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂としては、例えば、以下の式(3)から式(5)、式(8)、式(11)、式(13)から式(18)で表されるものを挙げることができる。
Figure 0005573833
Figure 0005573833
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Figure 0005573833
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式中、R、R、R〜R16は独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CHα−NH−C(αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R、R、R15、R16は、独立して、2価の有機基を表し、d´、e´、h´、i´、n´、b´は0以上の整数、f、g、j、k、a、cは0を超える整数を表し、X、Wは、独立して、式(6)で示される基を表す。
Figure 0005573833

式(6)中、R17は炭素数18以下のアルキル基を表す。アルキル基としては、メチル基が特に好ましい。また、式中、b´は0以上の整数、a、cは0を超える整数を表す。
これらの式に示すポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂においては、繰返し単位数a、b´、d´、e´、f、g、h´、i´、j、kによってそれぞれ繰り返される繰返し単位は、同種の繰返し単位が連続して接続されても、交互に繰り返されてもよい。
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物は、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の製造方法の場合と同様の方法によって得られるものである。具体的には、予め製造したアミノ基含有ポリシロキサン化合物と、ポリ乳酸系化合物とを添加し、溶融状態で剪断力を加えつつ混合攪拌して得ることができる。アミノ基含有ポリシロキサン化合物と、ポリ乳酸系化合物の混合割合は、下記数式(22)で示されるアミノ基の平均含有量が0.01質量%以上2.5質量%以下であり、好ましくは平均含有量が0.01質量%以上1.0質量%以下であり、上記数式(23)で示されるポリ乳酸系化合物に対するアミノ基配合量が3質量ppm以上300質量ppmとなる範囲である。
ポリシロキサン化合物中のアミノ基平均含有量(%)=(16/アミノ当量)×100 (22)
また、アミノ基含有ポリシロキサン化合物と、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物と、ポリ乳酸系化合物とを同時に添加して混合攪拌してもよいが、アミノ基を含有するポリシロキサン化合物とポリ乳酸系化合物との反応を先行して行い、その後、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物を混合することが好ましい。上記、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物の含有量は、アミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントを有する上記ポリ乳酸系化合物ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂に対し、0質量%以上10質量%以下の範囲であることが好ましい。
このようにして得られるポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物はポリ乳酸系化合物のセグメントとアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとを有する上記ポリ乳酸系化合物ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂や、更にアミノ基含有ポリシロキサン化合物とエポキシ基を有するエポキシ基含有ポリシロキサン化合物との反応物で構成されるセグメントを有するポリ乳酸系化合物ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂に加え、ポリ乳酸系化合物と未反応のエポキシ基含有ポリシロキサン化合物や、アミノ基含有ポリシロキサン化合物とエポキシ基含有ポリシロキサン化合物との反応物が残存する。このアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントを有する上記ポリ乳酸系化合物ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂は、未反応のエポキシ基含有ポリシロキサン化合物やアミノ基含有ポリシロキサン化合物とエポキシ基含有ポリシロキサン化合物との反応物と親和性が高いため、成形品においてポリシロキサン化合物がブリードせずに、耐衝撃性、柔軟性を向上させることができる。
ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物には、上記ポリシロキサン変形ポリ乳酸系樹脂の機能を阻害しない範囲において、各種の結晶核剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色剤、蛍光増白剤、充填材、離型剤、軟化材、帯電防止剤等の添加剤、衝撃性改良剤、難燃剤として、リン系難燃剤、金属水酸化物やホウ酸塩等の吸熱剤、メラミン類等の窒素化合物、ハロゲン系難燃剤等を配合させてもよい。
上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物が結晶性樹脂を含有する場合、成形品の成形において、流動開始温度が低い非晶質分の結晶化をより促進させるために、結晶核剤を使用することが好ましい。結晶核剤は、成形品の成形時にそれ自身が結晶核となり、樹脂の構成分子を規則的な三次元構造に配列させるように作用し、成形品の成形性、成形時間の短縮、機械的強度、耐熱性の向上を図ることができる。更に、非晶質分の結晶化が促進されることにより、成形時の金型温度が高い場合であっても成形品の変形が抑制され、成形後の離型を容易にする。金型温度が樹脂のガラス転移温度Tgよりも高い場合であっても同様の効果が得られる。
結晶核剤として、無機系の結晶核剤としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、窒化硼素、合成珪酸、珪酸塩、シリカ、カオリン、カーボンブラック、亜鉛華、モンモリロナイト、粘土鉱物、塩基性炭酸マグネシウム、石英粉、ガラスファイバー、ガラス粉、ケイ藻土、ドロマイト粉、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミナ、ケイ酸カルシウム、窒化ホウ素等を使用することができる。有機系の結晶核剤としては、
(1)有機カルボン酸類:オクチル酸、トルイル酸、ヘプタン酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、テレフタル酸、テレフタル酸モノメチルエステル、イソフタル酸、イソフタル酸モノメチルエステル、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、コール酸等、
(2)有機カルボン酸アルカリ(土類)金属塩として、上記有機カルボン酸のアルカリ(土類)金属塩等、
(3)カルボキシル基の金属塩を有する高分子有機化合物:ポリエチレンの酸化によって得られるカルボキシル基含有ポリエチレン、ポリプロピレンの酸化によって得られるカルボキシル基含有ポリプロピレン、エチレン、プロピレン、ブテン−1等のオレフィン類とアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体、スチレンとアクリル酸又はメタクリル酸との共重合体、オレフィン類と無水マレイン酸との共重合体、スチレンと無水マレイン酸との共重合体等の金属塩等、
(4)脂肪族カルボン酸アミド:オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、N−オレイルパルミトアミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N,N'−エチレンビス(ステアロアミド)、N,N'−メチレンビス(ステアロアミド)、メチロール・ステアロアミド、エチレンビスオレイン酸アマイド、エチレンビスベヘン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アマイド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アマイド、ブチレンビスステアリン酸アマイド、N,N'−ジオレイルセバシン酸アミド、N,N'−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'−ジステアリルアジピン酸アミド、N'−ジステアリルセバシン酸アミド、m−キシリレンビスステアリン酸アミド、N,N'−ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N'−ジステアリルテレフタル酸アミド、N−オレイルオレイン酸アミド、N−ステアリルオレイン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ブチル−N'ステアリル尿素、N−プロピル−N'ステアリル酸尿素、N−アリル−N'ステアリル尿素、N−フェニル−N'ステアリル尿素、N−ステアリル−N'ステアリル尿素、ジメチトール油アマイド、ジメチルラウリン酸アマイド、ジメチルステアリン酸アマイド等、N,N'−シクロヘキサンビス(ステアロアミド)、N−ラウロイルーL−グルタミン酸−α,γ−n−ブチルアミド等、
(5)高分子有機化合物:3,3−ジメチルブテン−1,3−メチルブテン−1,3−メチルペンテン−1,3−メチルヘキセン−1,3,5,5−トリメチルヘキセン−1等の炭素数5以上の3位分岐α−オレフィン、ならびにビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナン等のビニルシクロアルカンの重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポリグリコール酸、セルロース、セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート等、
(6)リン酸又は亜リン酸及の有機化合物又はその金属塩:リン酸ジフェニル、亜リン酸ジフェニル、リン酸ビス(4−tert−ブチルフェニル)ナトリウム、リン酸メチレン(2,4−tert−ブチルフェニル)ナトリウム等、
(7)ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール等のソルビトール誘導体、
(8)コレステリルステアレート、コレステリロキシステアラミド等のコレステロール誘導体、
(9)無水チオグリコール酸、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸アミド及びその金属塩等、
(10)フェニルホスホン酸及びその金属塩等を挙げることができる。
これらのうち、ポリエステルの加水分解を促進しない中性物質からなる結晶核剤が、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂が加水分解を受けて分子量が低下するのを抑制できるため、好ましい。また、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂のエステル交換反応による低分子量化を抑制するため、カルボキシ基を有する結晶核剤よりもその誘導体であるエステルやアミド化合物の方が好ましく、同様に、ヒドロキシ基を有する結晶核剤よりもその誘導体であるエステルやエーテル化合物の方が好ましい。
有機結晶核剤については,射出成形等において高温溶融状態で樹脂と相溶あるいは微分散し、金型内での成形冷却段階で析出あるいは相分離し、結晶核として作用する、タルク等の層状化合物が好ましい。これらの結晶核剤は無機系の結晶核剤と有機系の結晶核剤を併用してもよく、複数種を組み合わせて使用することもできる。結晶核剤の含有量は、組成物中、0.1〜20質量%であることが好ましい。
熱安定剤や酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物、ビタミンE等を挙げることができる。これらは、ポリ乳酸系樹脂100質量部に対して、0.5質量部以下の範囲で用いることができる。
充填材としては、例えば、ガラスビーズ、ガラスフレーク、タルク粉、クレー粉、マイカ、ワラストナイト粉、シリカ粉等を挙げることができる。
耐衝撃性改良材として、柔軟成分を使用することができる。柔軟成分としては、例えば、ポリエステルセグメント、ポリエーテルセグメント及びポリヒドロキシカルボン酸セグメントからなる群から選ばれるポリマーブロック(共重合体)、ポリ乳酸セグメント、芳香族ポリエステルセグメント及びポリアルキレンエーテルセグメントが互いに結合されてなるブロック共重合物、ポリ乳酸セグメントとポリカプロラクトンセグメントからなるブロック共重合物、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位を主成分とする重合体、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリカブロラクトン、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキセンアジペート、ポリブチレンサクシネートアジペート等の脂肪族ポリエステル、ポリエチレングリコール及びそのエステル、ポリグリセリン酢酸エステル、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化亜麻仁油脂肪酸ブチル、アジピン酸系脂肪族ポリエステル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルリシノール酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アジピン酸ジアルキルエステル、アルキルフタリルアルキルグリコレート等の可塑剤等を挙げることができる。
必要に応じて他の熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート又はポリカーボネート、これらのアロイを使用することができる。結晶性を有する熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、これらのポリ乳酸系樹脂とのアロイ等を使用することが好ましい。
また、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シアネート系樹脂、イソシアネート系樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、熱硬化型ポリミド、熱硬化型ポリアミド、スチリルピリジン系樹脂、ニトリル末端型樹脂、付加硬化型キノキサリン、付加硬化型ポリキノキサリン樹脂等の熱硬化性樹脂や、リグニン、ヘミセルロース、セルロース等の植物原料を使用した熱硬化性樹脂も使用することができる。熱硬化性樹脂を使用する場合、硬化反応に必要な硬化剤や硬化促進剤を使用することが好ましい。
本発明の成形品は、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂、又は、上記ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物を用いて得られるものである。その成形方法としては、射出成形、射出・圧縮成形、押出成形、金型成形等いずれの方法も使用することができる。製造工程中、又は、成形後、結晶化を促進することが、耐衝撃性、機械的強度に優れた成形品が得られることから好ましい。結晶化を促進する方法としては、上記の結晶核剤を上記範囲で使用する方法を挙げることができる。
このような成形品は、耐衝撃性に優れ、機械的強度に優れると共に、ブリードによる変質が抑制され、各種、電気、電子、自動車等の部品に好適である。
以下に実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されない。使用した各原料の詳細は以下のとおりである。
1.ポリ乳酸樹脂(PLA):ユニチカ(株)製 テラマックTE−4000N(融点170℃)
2.アミノ基含有ポリシロキサン化合物(C)
使用したポリシロキサン化合物について、側鎖ジアミノ型ポリシロキサン化合物(C1)、側鎖モノアミノ型ポリシロキサン化合物(C2)、両末端アミノ型ポリシロキサン化合物の物性をそれぞれ表1〜3に示す。尚、アミノ基を有するポリシロキサン化合物は、シリコーンハンドブック(日刊工業新聞社発行p.165)等の記載に従って製造できる。側鎖にアミノ基を有するアミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノアルキルメチルジメトキシシランの加水分解により得られたシロキサンオリゴマ−と環状シロキサン及び塩基性触媒を用いて合成する。また、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンと環状シロキサン及び塩基性触媒を用いることにより、両末端にアミノ基を有するポリシロキサン化合物が得られる。更に、シロキサン化合物成分の分子量及びシロキサン化合物を構成するM単位、D単位の割合に応じて、適量のジオルガノジクロロシランの部分加水分解縮合物を有機溶剤中に溶解し、水を添加して加水分解して部分的に縮合したシロキサン化合物を形成し、更に、トリオルガノモノクロロシランを添加して反応させ、重合終了後、溶媒を蒸留等で分離してポリシロキサン化合物を得る。
Figure 0005573833
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3.エポキシ基含有ポリシロキサン化合物(D)
使用したエポキシ基含有ポリシロキサン化合物について、両末端エポキシ型ポリシロキサン化合物(D1)、側鎖エポキシ型ポリシロキサン化合物(D2)の物性をそれぞれ表4、5に示す。尚、エポキシ基を有するポリシロキサン化合物は、シリコーンハンドブック(日刊工業新聞社発行p.164)等の記載に従って製造できる。Si−H基を有するジメチルポリシロキサンとアリルグリジシルエーテル等の不飽和エポキシ化合物を白金触媒下で付加反応する。
Figure 0005573833
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4.有機系結晶核剤(E):伊藤製油(株)製 ITOHWAX J−530(N.N’−エチレンビス12ヒドロキシステアリルアミド)
5.ポリシロキサン化合物(F):信越化学工業(株) KF96(粘度:200[mm/s] (25℃) )
6.ポリカーボネート樹脂(PC):PC 住友ダウ(株)製カリバー301−22(重量平均分子量47000、数平均分子量27000)。
[実施例1〜17、比較例1、11〜19]
[ハンドミキシングによる熱伝導性樹脂組成物の作製及び射出成形体の作製]
PLAに対し、表1〜5に示すシロキサン化合物を表6〜10に示す所定の配合で、190〜200℃で約5分間かけてハンドミキシングにより混合した。ハンドミキシングの際、アミノ基を有するポリシロキサン化合物とエポキシ基を有するポリシロキサン化合物が直接反応しないよう、PLAとアミノ基を有するポリシロキサン化合物を十分、溶融ミキシングした後に、エポキシ基を有するポリシロキサン化合物を投入する方法で混合物を得た。得られた混合物を、175℃の条件で圧縮成形し、70×70×2mmの平板のサンプルを作製した。得られたサンプルについて、以下の曲げ特性の評価を行った。
[曲げ特性の評価]
サンプルについて、JIS規格 K7203に基づき万能試験機(インストロン製 5567)を用いて曲げ強度の試験を行った。サンプルはいずれも110℃で2時間処理し、結晶化させてから測定した。結果を表6〜12に示す。
[耐ブリード性の評価]
圧縮成形にて得られた各成形体を恒温恒湿機にて、60℃、95%RHにて60時間保持した後、取り出しサンプル表面の顕微鏡観察を行い、表面の滲み出し(ブリード)について、以下の基準で評価した。結果を表6〜12に示す。
○:表面の滲み出しが全くない
△ :表面への滲み出しがわずかである
×:表面への滲み出しが著しい。
Figure 0005573833
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Figure 0005573833
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実施例1〜4の結果から、アミノ基を側鎖に有するアミノ基含有ポリシロキサン化合物のアミノ基の平均含有量が0.01〜2.5%であり、PLAに対するアミノ基の配合量が3〜300ppmの割合で配合されたポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物は、破断曲げ歪が優れるとともに、ブリードアウトが惹起されない。一方、ポリシロキサン化合物のアミノ基の平均含有量が2.5%より多く、かつPLAに対するアミノ基の配合量が300ppmより多い比較例11では、PLA(比較例1)よりも破断曲げ歪が劣ることがわかった。
また、両末端にアミノ基を有するポリシロキサン化合物を用いたポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物(比較例13〜15)は、PLAよりも破断曲げ歪が劣り、かつブリードアウトも生じることがわかる。
実施例5〜10の結果から、アミノ基含有ポリシロキサン化合物のアミノ基の平均含有量が0.01〜2.5%であり、PLAに対するアミノ基の配合量が3〜300ppmの割合で配合され、エポキシ基を有するポリシロキサン化合物が配合されたポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物は、破断曲げ歪が著しく改善されると共に、ブリードアウトが惹起されない。これに対し、アミノ基を有するポリシロキサン化合物のアミノ基の平均含有量が2.5%より多く、かつPLAに対するアミノ基の配合量が300ppmより多いポリ乳酸系樹脂組成物(比較例12)は、エポキシ基変性ポリシロキサン化合物を配合しても、破断曲げ歪はほぼ改善されないこと分かった。
実施例11〜13の結果から、エポキシ基平均含有量が2%未満であるエポキシ基を有するポリシロキサン化合物と、側鎖にアミノ基の平均含有量を満たすアミノ基を有するポリシロキサン化合物を用い、PLAに対するアミノ基の配合量を3〜300ppmとなるよう配合したポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物は、比較例1に示されるPLAやPLAにエポキシ基含有ポリシロキサン化合物を配合した比較例16のポリ乳酸系樹脂組成物に比べ、破断曲げ歪が改善される。一方、両末端にアミノ基を有するポリシロキサン化合物とエポキシ基含有ポリシロキサン化合物とを用いた場合(比較例17〜19)は、比較例16のPLAにエポキシ基含有ポリシロキサン化合物を配合したポリ乳酸系樹脂組成物に比べ、破断曲げ歪は改善されていないことが分かった。
また、実施例14〜17の結果から、PLAにエポキシ基平均含有量が2%以上であるエポキシ基を有するポリシロキサン化合物と、側鎖にアミノ基の平均含有量を満たすアミノ基を有するポリシロキサン化合物を用い、PLAに対するアミノ基の配合量を3〜300ppmとなるよう配合したポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物では、比較例1に示されるPLAに比べ、破断曲げ歪が改善されるものの、実施例11〜13に示されるPLAにエポキシ基平均含有量が2%未満であるエポキシ基を有するポリシロキサン化合物と、側鎖にアミノ基の平均含有量を満たすアミノ基を有するポリシロキサン化合物を用い、PLAに対するアミノ基の配合量を3〜300ppmとなるよう配合したポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物に比べ、破断曲げ歪が改善されない。
[実施例18〜21、比較例2、20、21]
PLAと、必要に応じて有機系結晶核剤(E)を表13〜15に示す配合でドライブレンドした混合物を、シリンダー温度が190℃に設定された連続混練押出機(ベルストルフ製、ZE40A×40D、L/D=40、スクリュー径φ40)のホッパー口から供給し、更に、側鎖にアミノ基を有するポリシロキサン化合物及び両末端にエポキシ基を有するポリシロキサン(D1)を表13〜15の配合で、ベント口から別々に投入し、1時間当たりの供給量の合計が15〜20kg/hとなるように供給した。スクリューを150rpmで回転させ溶融剪断下において混合撹拌した後、押出機のダイス口からストランド状に押出し、それを水中で冷却した後、ペレット状に切断し、ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物のペレットを得た。
得られたペレットを100℃で5時間乾燥した後、射出成形機(東芝機械製,EC20P−0.4A、成形温度:190℃、金型温度:25℃)を用いて試験片(125×13×3.2mm)を成形し、実施例1と同様に、曲げ特性、耐ブリード性を評価し、以下の方法によりアイゾット衝撃強度及び曲げ歪の評価を行った。結果を、表13〜15、図1〜3に示す。
[アイゾット衝撃強度及び曲げ歪の評価]
得られた試験片を110℃の恒温室の中で2時間放置し、結晶化させた後、室温まで戻し、アイゾット衝撃強度及び曲げ特性を評価した。アイゾット衝撃強度の測定は、JIS K7110に準拠し、成形品のノッチ付け及び衝撃強度の測定を行った。曲げ特性は、ASTM D790に基づいて万能試験機(インストロン製 5567)を用いて評価した。
[耐ブリード性の評価]
圧縮成形にて得られた各成形体を恒温恒湿機にて、60℃、95%RHにて60時間保持した後、取り出しサンプル表面の顕微鏡観察を行い、表面の滲み出し(ブリード)について、以下の基準で評価した。結果を表6〜12に示す。
○:表面の滲み出しが全くない
△ :表面への滲み出しがわずかである
×:表面への滲み出しが著しい。
[ポリシロキサン化合物の分散性評価]
得られた試験片の一部を切りとり、200℃ホットプレートにて融解しプレパラートを作成し、光学顕微鏡(KEYENCE製、VHX−500)で300倍に拡大した画像(図4〜7)によりポリシロキサン化合物の分散性を観察した。
Figure 0005573833
Figure 0005573833
実施例18〜21の結果から、アミノ基含有ポリシロキサン化合物を使用したポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物(実施例18、19)、更に、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物を配合したポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物(実施例20、21)は、衝撃強度、破断曲げ歪、及び破断引張歪が優れているとともに、ブリードアウトが惹起されないことが分かる。
また、アミノ基含有ポリシロキサン化合物と共にエポキシ基含有ポリシロキサン化合物とを使用した実施例20は、アミノ基含有ポリシロキサン化合物単独使用した実施例19よりも優れた破断引張歪及び衝撃強度を有する。これは、アミノ基含有ポリシロキサン化合物とエポキシ基含有ポリシロキサン化合物の一部が反応し架橋構造をとることで、よりエラストマー性が実現されたり、未反応のエポキシ基含有ポリシロキサン化合物により可塑性が向上したためと考える。一方、アミノ基を有するポリシロキサン化合物のアミノ基の平均含有量が2.5%より多く、かつPLAに対するアミノ基の配合量が300ppmより多いポリ乳酸系樹脂組成物(比較例20)では、ブリードアウトは惹起されないものの、破断曲げ歪、破断引張歪が改善されない。
実施例19、20では約10μm以下の粒径でポリシロキサン化合物が分散している(図4、5)のに対し、アミノ基を有するポリシロキサン化合物のアミノ基の平均含有量が2.5%より多く、かつPLAに対するアミノ基の配合量が300ppmより多いポリ乳酸系樹脂組成物(比較例20、図6)では、ポリシロキサン化合物が確認できない程度に微粒子化されており、この組成物では、破断曲げ歪や破断引張歪の改善がみられない。これはアミノ基を有するポリシロキサン化合物のアミノ基の量が多く、PLAと効率よく反応し、分子オーダーで、混ざり合い、PLAとポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂の相互作用が強すぎるため、分子の滑りが生じないためであると考える。
一方、アミノ基を含有しないポリシロキサン化合物を使用したポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物(比較例21)では、ポリシロキサン化合物とポリ乳酸系化合物との混合が困難であり、混練ペレットが滑るため、射出成形が非常に困難である。成形した試験片においても、実施例19、20に比べ、ポリシロキサン化合物の分散粒径が大きく、界面密着性が弱いためブリードアウトが生じることが分かる。
以上より、優れた衝撃強度、破断曲げ歪及び破断引張歪を有し、ブリードアウトが惹起されないためには、ポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物において、エラストマー性の高いポリシロキサン化合物が適度な粒径で分散し、かつポリ乳酸系樹脂との反応により優れた界面密着性を有するよう設計されることが必要であることが分かる。
本願は、特願2009−53175(2009年3月6日出願)に含まれる総ての内容を含むものである。
本発明のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂は、ABS樹脂等の代替として使用可能な、これらと同等の耐衝撃性を有し、ブリード発生が問題とならず、簡易な方法によって製造することができ、高度な耐衝撃性が要求される電気・電子機器用の外装材等に好適に利用することができ、極めて有用である。

Claims (11)

  1. ポリ乳酸系化合物のセグメントと、アミノ基を有するアミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントとを有し、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とするポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂。
    Figure 0005573833
    Figure 0005573833
    (式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
  2. 前記アミノ基含有ポリシロキサン化合物のセグメントが、前記アミノ基含有ポリシロキサン化合物と、エポキシ基を有するエポキシ基含有ポリシロキサン化合物との反応物で構成されるセグメントを含むことを特徴とする請求項1記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂。
  3. 前記エポキシ基含有ポリシロキサン化合物が、式(12)、式(19)、式(20)又は式(21)で表されるエポキシ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含み、式(19)及び式(21)で表されるエポキシ基含有ポリシロキサン化合物は、エポキシ基を平均2質量%未満で含有することを特徴とする請求項2記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂。
    Figure 0005573833
    Figure 0005573833
    Figure 0005573833
    Figure 0005573833
    (式中、R 、R 、R 18 〜R 21 は独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R は2価の有機基を表し、l´、n´は0以上の整数、mは0を超える整数を表す。)
  4. 式(3)から式(5)、式(8)、式(11)、式(13)から式(17)又は式(18)のいずれかで表されることを特徴とする請求項1からのいずれか記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂。
    Figure 0005573833
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    Figure 0005573833
    (式中、R 、R 、R 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、e´、h´、i´、n´、b´は0以上の整数、f、g、j、k、a、cは0を超える整数を表し、X、Wは、独立して、式(6)で示される基を表す。)
    Figure 0005573833
    (式中、R 17 は炭素数18以下のアルキル基を表し、b´は0以上の整数、a、cは0を超える整数を表す。)
  5. アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌して得られ、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とするポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物。
    Figure 0005573833
    Figure 0005573833
    (式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
  6. アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌して得られることを特徴とする請求項5記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物。
  7. アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌後、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種を加えて混合攪拌して得られることを特徴とする請求項記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物。
  8. 請求項1から4のいずれか記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂及び請求項5から7のいずれか記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物のうちから選ばれるいずれか1種以上を用いて得られることを特徴とする成形品。
  9. アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌するポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法であって、アミノ基がアミノ基含有ポリシロキサン化合物に対し、平均0.01質量%以上2.5質量%以下の範囲、ポリ乳酸系化合物に対し、平均3質量ppm以上300質量ppm以下の範囲で含まれ、該アミノ基含有ポリシロキサン化合物は、アミノ基を側鎖に有し、粘度が110〜15000mm /sの、式(1)又は式(2)で表されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物のいずれか1種以上を含むことを特徴とするポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法。
    Figure 0005573833
    Figure 0005573833
    (式中、R 〜R 、R 10 〜R 14 は、独立して、炭素数18以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基、又は−(CH α −NH−C (αは1〜8のいずれかの整数を示す。)を表し、これらがハロゲン原子で全部若しくは一部が置換されていてもよく、R 、R 15 、R 16 は、独立して、2価の有機基を表し、d´、h´は0以上の整数、e、iは0を超える整数を表す。)
  10. アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌することを特徴とする請求項9記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法。
  11. アミノ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種と、溶融状態のポリ乳酸系化合物とを混合攪拌後、エポキシ基含有ポリシロキサン化合物から選ばれる少なくとも1種を加えて混合攪拌することを特徴とする請求項記載のポリシロキサン変性ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法。
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